JP4440683B2 - 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造 - Google Patents

繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4440683B2
JP4440683B2 JP2004092180A JP2004092180A JP4440683B2 JP 4440683 B2 JP4440683 B2 JP 4440683B2 JP 2004092180 A JP2004092180 A JP 2004092180A JP 2004092180 A JP2004092180 A JP 2004092180A JP 4440683 B2 JP4440683 B2 JP 4440683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy absorbing
absorbing member
base
support member
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004092180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005271871A (ja
Inventor
勉 西田
恭介 八角
彰彦 北野
真明 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Toray Industries Inc
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Toray Industries Inc filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004092180A priority Critical patent/JP4440683B2/ja
Publication of JP2005271871A publication Critical patent/JP2005271871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4440683B2 publication Critical patent/JP4440683B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、衝撃時のエネルギー吸収特性を向上させた補強繊維と樹脂とからなる繊維強化プラスチック(以下FRPと略す)製エネルギー吸収部材の車両への取付構造に関するものである。
従来から衝撃時のエネルギー吸収特性を向上させた補強繊維と樹脂とからなるFRP製エネルギー吸収部材は複数提案されている(特許文献1〜7参照)。
このようなFRP製エネルギー吸収部材は、軸方向の入力荷重があった時に、部材前端側から逐次圧壊を起こすことで、従来一般に使用されているスチールを材料としたエネルギー吸収部材に対しエネルギー吸収効率が良いことが知られている。そのため、例えば、車両部品では衝突時のエネルギー吸収を司る部位、例えば、前面衝突時の衝撃エネルギー吸収を行うフロントサイドメンバの前端などに応用することが可能である。
特開平04−143173号公報 特開平05−332386号公報 特開平06−300070号公報 特開平06−341477号公報 特開平06−346935号公報 特開平07−217688号公報 特開平09−226039号公報
ところで、車両においては、衝突を起しても、破損の程度によっては破損した部分を修復・修理して車両として乗り続けることが望まれている。従って、上記FRP製エネルギー吸収部材も車両の衝突時のエネルギー吸収のためにフロントサイドメンバの前端などに適用する場合には、修理時に容易に取外し取付可能であり且つ使用時において破損しない取付方法が望まれる。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、修理時に容易に取外し取付け可能であり且つ使用時において破損しないFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも端部を筒状断面に形成した支持部材と、筒状断面をなし軸方向からの入力荷重により入力端側から逐次圧壊を起こす補強繊維と樹脂とからなる繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材とを備え、前記エネルギー吸収部材の基部を支持部材の開口端に嵌合させ、エネルギー吸収部材の基部の端面を前記支持部材の開口端に形成した段付き部分に接触させてエネルギー吸収部材を軸方向に支持すると共に、前記互いに嵌合したエネルギー吸収部材の基部と支持部材の開口端とを互いに貫通させる取付穴に締結軸部を貫通させて固定する機械的な結合による締結手段により脱着可能に結合し、前記エネルギー吸収部材の基部の取付穴は開口端の取付穴に対して基部端面から離れる方向にオフセットされるか若しくは両取付穴の少なくとも一方は締結軸部に対して大径に形成したものである。
したがって、本発明では、少なくとも端部を筒状断面に形成した支持部材の開口端に、筒状断面をなし軸方向からの入力荷重により入力端側から逐次圧壊を起こす補強繊維と樹脂とからなる繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の基部を嵌合させて締結手段により脱着可能に結合するため、入力端側からの逐次圧壊によるエネルギー吸収作動後に締結手段を外して損傷されたエネルギー吸収部材を支持部材から取除き、新しいエネルギー吸収部材に交換して同様に締結して修復することができる。
また、支持部材の開口端は、嵌合したエネルギー吸収部材の基部の端面に接触してエネルギー吸収部材を軸方向に支持する段付き部分を備えているため、衝突などの荷重入力時は、支持部材に設けた段付き部分が衝突荷重を受持ち、エネルギー吸収部材は前端からの逐次圧壊モードで圧壊し、意図したエネルギー吸収性能を得ることができる。
しかも、互いに嵌合したエネルギー吸収部材の基部と支持部材の開口端とを機械的に結合する締結手段は、互いに嵌合したエネルギー吸収部材の基部と支持部材の開口端とを互いに貫通させる取付け穴に締結軸部を貫通させて固定するものであり、エネルギー吸収部材の基部の取付け穴は開口端の取付け穴に対して基部端面から離れる方向にオフセットされるか若しくは両取付け穴の少なくとも一方は締結軸部に対して大径に形成したため、エネルギー吸収時に取付け穴に応力集中が発生せず、締結手段は圧壊されず、エネルギー吸収部材の取外し取付ける修理が容易に行える。
以下、本発明のFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造を各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は、本発明を適用したFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第1実施形態を示し、図1はFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造を車体の前部フレーム構造に適用した斜視図、図2はFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の断面図である。
図1において、車体の前部フレーム構造は、車体幅方向の両端部に車両前後方向に平行に配置したフロントサイドメンバSMを備える。このフロントサイドメンバSMの車両前方端部には、図示しない取付フランジを介してラジエータ取付枠(ラジエータコアサポート)やバンパーレインフォースが取付けられる。フロントサイドメンバSMの上部にはフードリッジパネルFR、車両後方には車室を構成するダッシュロアクロスメンバおよびカウルサイドパネルが夫々配設されている。フードリッジパネルFRには、フェンダFが脱着可能に固定される。
前記フロントサイドメンバSMは、四角形や円形等の筒状の断面形状に形成され、車両に対する後半部分は鋼板若しくはRTM(Resin Transfer Molding)製法になる繊維強化樹脂により支持部材1として形成し、その前半部分は補強繊維と樹脂とからなるFRP製エネルギー吸収部材2により形成して、衝突時に部材前端側から逐次圧壊を起こすことで衝撃エネルギー吸収するよう構成する。FRPの補強繊維としては、炭素繊維やガラス繊維などの高強度繊維が好ましい。
前記支持部材1は、図2の概略断面図に示すように、FRP製エネルギー吸収部材2の基部11の端面を受ける段付き部分12を持つ前端開口10を備える。前記段付き部分12は、図示例では、支持部材1の内面を前端側で拡径させて形成しているが、図示しないが、支持部材1の内外径部分を前端側で共に拡径させて形成してもよく、また、支持部材1の内周面に内方へ突出するフランジを設けるか、若しくは、内外径部を共に部分的に縮径させて形成してもよい。前端開口10の内径は、エネルギー吸収部材2の基部11の外径と隙間なく嵌合するよう設定する。そして、支持部材1の前端開口10に補強繊維と樹脂とからなるFRP製エネルギー吸収部材2の基部11を挿入し、エネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1とに設けた複数の取付け穴13A、13B同士をボルトナットやリベット等の締結手段14により締結して構成する。
前記エネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1とに設ける複数の取付け穴13A、13Bは、FRP製エネルギー吸収部材2の軸方向に長くした長穴若しくは締結手段14の軸部より大きい内径の穴で形成する。そして、これらの複数の取付け穴13A、13Bは、FRP製エネルギー吸収部材2の基部11の端面を前端開口10の段付き部分12に当接させた状態で、FRP製エネルギー吸収部材2の取付け穴13Bの基部11端面側と支持部材1の取付け穴13Aの前端側とが互いに重なり合って貫通されるようオフセットさせて形成している。前記エネルギー吸収部材2の前端側には、前述のように、図示しない取付フランジを介してラジエータ取付枠(ラジエータコアサポート)やバンパーレインフォースが取付けられる。
以上の構成のFRP製エネルギー吸収部材の取付構造においては、通常の走行時は、エネルギー吸収部材2は支持部材1にボルトナットやリベット等の締結手段14により機械的に締結されているので、エネルギー吸収部材2に支持されているラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等の他の取付部品が外れることもない。
車両が万一に前面衝突した時には、ラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等の他の取付部品からFRP製エネルギー吸収部材2に衝突荷重が軸方向に加わる。FRP製エネルギー吸収部材2はその基部11端面を支持部材1の前端開口10の段付き部分12に当接させて嵌合支持されているため、衝突荷重はFRP製エネルギー吸収部材2の圧縮荷重として作用し、FRP製エネルギー吸収部材2は前端から逐次圧壊モードで圧壊され、意図したエネルギー吸収性能を発揮する。
このエネルギー吸収作動時において、FRP製エネルギー吸収部材2の取付け穴13Bの基部11端面側と支持部材1の取付け穴13Aの前端側とが互いに重なり合って貫通されるようオフセットさせて締結手段14により締結しているため、前記圧縮荷重により弾性変形したり、FRP製エネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の前端開口10の段付き部分12との間に隙間があり軸方向に移動したとしても、これらの取付け穴13A、13Bに応力が集中して、支持部材1やFRP製エネルギー吸収部材2の基部11および締結手段14がエネルギー吸収作動中に先行して破損されることはない。
前記衝突によるエネルギー吸収によるFRP製エネルギー吸収部材2の前端からの逐次圧壊がFRP製エネルギー吸収部材2の全長に及ばずに途中段階で完了された場合には、支持部材1の交換が不要な程度の損傷であり、締結手段14を外して損傷されたFRP製エネルギー吸収部材2を支持部材1から取除き、新しいエネルギー吸収部材2に交換して同様に取付けることができる。
なお、上記実施形態において、エネルギー吸収部材2の基部11を支持部材1の前端開口10内に嵌合させるものについて説明したが、図示しないが、支持部材の前端外周にエネルギー吸収部材の基部を嵌合させるものであってもよく、その際には、支持部材の外周にエネルギー吸収部材の基部の端面に当接する段付き部分を設けることとなる。
また、上記実施形態において、支持部材1として、車両の幅方向両端部に互いに平行に車両前後方向に亘って配設された車両のサイドメンバSMであり、エネルギー吸収部材2は、前記サイドメンバSMより車両前方側へ突出されて車両前部の構造物を支持するよう配置されるものについて説明したが、図示しないが、車両の座席周り、ハンドル周り、各種構造部材の衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材に適用するものであってもよい。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)少なくとも端部を筒状断面に形成した支持部材1の開口10端に、筒状断面をなし軸方向からの入力荷重により入力端側から逐次圧壊を起こす補強繊維と樹脂とからなるFRP製エネルギー吸収部材2の基部11を嵌合させて締結手段14により脱着可能に結合するため、入力端側からの逐次圧壊によるエネルギー吸収作動後に締結手段14を外して損傷されたエネルギー吸収部材2を支持部材1から取除き、新しいエネルギー吸収部材2に交換して同様に締結して修復することができる。
(イ)締結手段14として、互いに嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の開口10端とをボルトナットやリベット等の締結手段14により機械的に結合するため、振動等で外れることが無く、またエネルギー吸収部材2に他の部材、例えば、ラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等を取付けることもできる。また、エネルギー吸収圧壊で、支持部材1の損傷が少なく補修が可能な場合は、ボルト等の締結手段14を外してエネルギー吸収部材2を容易に取外し、新しいエネルギー吸収部材2に交換することができる。
(ウ)支持部材1の開口10端は、嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11の端面に接触してエネルギー吸収部材2を軸方向に支持する段付き部分12を備えているため、衝突などの荷重入力時は、支持部材1に設けた段付き部分12が衝突荷重を受持ち、エネルギー吸収部材2は前端からの逐次圧壊モードで圧壊し、意図したエネルギー吸収性能を得ることができる。
(エ)互いに嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の開口10端とを機械的に結合する締結手段14は、互いに嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の開口10端とを互いに貫通させる取付け穴13A、13Bに締結軸部を貫通させて固定するものであり、エネルギー吸収部材2の基部11の取付け穴13Bは開口10端の取付け穴13Aに対して基部11端面から離れる方向にオフセットされるか若しくは両取付け穴13A、13Bの少なくとも一方は締結軸部に対して大径に形成したため、エネルギー吸収時に取付け穴13A、13Bに応力集中が発生せず、締結手段14は圧壊されず、エネルギー吸収部材2の取外し取付ける修理が容易に行える。
(オ)支持部材1は、車両の幅方向両端部に互いに平行に車両前後方向に亘って配設された車両のサイドメンバSMであり、前記エネルギー吸収部材2は、前記サイドメンバSMより車両前方側へ突出されて車両前部の構造物を支持するよう配置されるものであるため、車両の前方での衝突の際の衝突エネルギー吸収を効果的に行わせることができる。
(第2実施形態)
図3および図4は、本発明を適用したFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第2実施形態を示し、図3はFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第1実施例の断面図、図4はFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第2実施例の断面図である。本実施形態においては、締結手段として、解体性接着剤によりFRP製エネルギー吸収部材を支持部材に締結するようにしたものである。なお、図1、2と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図3において、FRPエネルギー吸収部材2の基部11は支持部材1の前端開口10に隙間なく嵌合し、嵌合部に締結手段としての解体性接着剤15を介在させて接着することにより締結している。解体性接着剤15は、例えば、化研テック株式会社製エコセパラ(エポキシ−耐熱タイプ)を使用する。この解体性接着剤15は、摂氏120度程度までは溶融せず、更に高温の摂氏150〜170度で剥離可能な高強度接着剤である。接着面積は、エネルギー吸収部材2の逐次圧壊荷重以上で、且つ他の取付部品(エネルギー吸収部材の前端側の図示しないラジエータ取付枠やバンパーレインフォース)を保持するのに十分な接着強度となるように設定する。設定した接着面積とするために、エネルギー吸収部材2の外周面上に支持部材1の前端開口10への嵌合深さが設定長さに達したときに支持部材1の前端開口10の縁に接触する突起等を設けることが望ましい。解体性接着剤15としては、誘電加熱式や発泡型のものも適用できる。
以上の構成のFRP製エネルギー吸収部材の取付構造においては、通常の走行時は、エネルギー吸収部材2は支持部材1に十分な強度で接着されて締結されているので、エネルギー吸収部材2に支持されているラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等の他の取付部品が外れることもない。
車両が万一に前面衝突した時には、ラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等の他の取付部品からFRP製エネルギー吸収部材2に衝突荷重が軸方向に加わる。FRP製エネルギー吸収部材2はその基部11を支持部材1の前端開口10に嵌合して逐次圧壊強度より高い接着強度で接着されているため、衝突荷重はFRP製エネルギー吸収部材2の圧縮荷重として作用し、FRP製エネルギー吸収部材2は前端から逐次圧壊モードで圧壊され、意図したエネルギー吸収性能を発揮する。
前記衝突によるエネルギー吸収によるFRP製エネルギー吸収部材2の前端からの逐次圧壊がFRP製エネルギー吸収部材2の全長に及ばずに途中段階で完了された場合には、支持部材1の交換が不要な程度の損傷であり、締結手段としての解体性接着剤15を解体温度(摂氏150〜170度)に加熱して溶融させて損傷されたFRP製エネルギー吸収部材2を支持部材1から取除き、新しいエネルギー吸収部材2に交換して同様に取付けることができる。
図4に示すFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第2実施例によれば、支持部材1は、FRPエネルギー吸収部材2の基部11の端面を受ける段付き部分12を持つ前端開口10を備える。前記段付き部分12は、図示例では、支持部材1の内面を前端側で拡径させて形成しているが、図示しないが、支持部材1の内外径部分を前端側で共に拡径させて形成してもよく、また、支持部材1の内周面に内方へ突出するフランジを設けるか、若しくは、内外径部を共に部分的に縮径させて形成してもよい。前端開口10の内径は、エネルギー吸収部材2の基部11の外径と隙間なく嵌合するよう設定する。そして、支持部材1の前端開口10に補強繊維と樹脂とからなるFRP製エネルギー吸収部材2の基部11を挿入し、第1実施例と同様に、エネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の前端開口10とを解体性接着剤15により接着して一体化させて構成している。
前記第2実施例によれば、FRP製エネルギー吸収部材2はその基部11端面を支持部材1の前端開口10の段付き部分12に当接させて嵌合支持されているため、解体性接着剤15に衝突時の剪断力が作用せず、解体性接着剤15による接着強度をエネルギー吸収部材2の逐次圧壊荷重以上に高める必要がなく、他の取付部品(エネルギー吸収部材の前端側の図示しないラジエータ取付枠やバンパーレインフォース)を保持するのに十分な接着強度であればよい。
この構造においても、車両が万一に前面衝突した時には、ラジエータ取付枠やバンパーレインフォース等の他の取付部品からFRP製エネルギー吸収部材2に衝突荷重が軸方向に加わる。FRP製エネルギー吸収部材2はその基部11を支持部材1の前端開口10の段付き部分12に当接させて前端開口10に嵌合して接着されているため、衝突荷重はFRP製エネルギー吸収部材2の圧縮荷重として作用し、FRP製エネルギー吸収部材2は前端から逐次圧壊モードで圧壊され、意図したエネルギー吸収性能を発揮する。
そして、前記衝突によるエネルギー吸収によるFRP製エネルギー吸収部材2の前端からの逐次圧壊がFRP製エネルギー吸収部材2の全長に及ばずに途中段階で完了された場合には、支持部材1の交換が不要な程度の損傷であり、締結手段としての解体性接着剤15を解体温度(摂氏150〜170度)に加熱して溶融させて損傷されたFRP製エネルギー吸収部材2を支持部材1から取除き、新しいエネルギー吸収部材2に交換して同様に取付けることができる。
なお、本実施形態においても、エネルギー吸収部材2の基部11を支持部材1の前端開口10内に嵌合させるものについて説明したが、図示しないが、支持部材の前端外周にエネルギー吸収部材の基部を嵌合させるものであってもよく、その際には、支持部材の外周にエネルギー吸収部材の基部の端面に当接する段付き部分を設けることとなる。
また、本実施形態においても、支持部材1として、車両の幅方向両端部に互いに平行に車両前後方向に亘って配設された車両のサイドメンバSMであり、エネルギー吸収部材2は、前記サイドメンバSMより車両前方側へ突出されて車両前部の構造物を支持するよう配置されるものについて説明したが、図示しないが、車両の座席周り、ハンドル周り、各種構造部材の衝撃エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材に適用するものであってもよい。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(オ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(カ)締結手段として、互いに嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11と支持部材1の開口10端とを解体性接着剤15で結合するものであるため、エネルギー吸収圧壊で、支持部材1の損傷が少なく補修が可能な場合は、解体性接着剤15を溶融させてエネルギー吸収部材2を容易に取外し、新しいエネルギー吸収部材に交換することができる。
(キ)支持部材1の開口10端は、嵌合したエネルギー吸収部材2の基部11の端面に接触してエネルギー吸収部材2を軸方向に支持する段付き部分12を備えているため、衝突などの荷重入力時は、支持部材1に設けた段付き部分12が衝突荷重を受持ち、エネルギー吸収部材2は前端からの逐次圧壊モードで圧壊し、意図したエネルギー吸収性能を得ることができる。また、解体性接着剤15の接着強度をエネルギー吸収部材2の逐次圧壊荷重以上に高める必要がなく、他の取付部品(エネルギー吸収部材の前端側の図示しないラジエータ取付枠やバンパーレインフォース)を保持するのに十分な接着強度であればよい。
本発明の一実施形態を示すFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造を車体の前部フレーム構造に適用した斜視図。 同じくFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の断面図。 本発明の第2実施形態を示すFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第1実施例の断面図。 同じくFRP製エネルギー吸収部材の取付け構造の第2実施例の断面図。
符号の説明
SM フロントサイドメンバ
1 支持部材
2 FRP製エネルギー吸収部材、エネルギー吸収部材
10 前端開口、開口
11 基部
12 段付き部分
13A、13B 取付け穴
14 締結手段
15 解体性接着剤

Claims (2)

  1. 少なくとも端部を筒状断面に形成した支持部材と、筒状断面をなし軸方向からの入力荷重により入力端側から逐次圧壊を起こす補強繊維と樹脂とからなる繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材とを備え、
    前記エネルギー吸収部材の基部を支持部材の開口端に嵌合させ、エネルギー吸収部材の基部の端面を前記支持部材の開口端に形成した段付き部分に接触させてエネルギー吸収部材を軸方向に支持すると共に、
    前記互いに嵌合したエネルギー吸収部材の基部と支持部材の開口端とを互いに貫通させる取付穴に締結軸部を貫通させて固定する機械的な結合による締結手段により脱着可能に結合し、
    前記エネルギー吸収部材の基部の取付穴は開口端の取付穴に対して基部端面から離れる方向にオフセットされるか若しくは両取付穴の少なくとも一方は締結軸部に対して大径に形成したことを特徴とする繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造。
  2. 前記支持部材は、車両の幅方向両端部に互いに平行に車両前後方向に亘って配設された車両のサイドメンバであり、前記エネルギー吸収部材は、前記サイドメンバより車両前方側へ突出されて車両前部の構造物を支持するよう配置されるものであることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造。
JP2004092180A 2004-03-26 2004-03-26 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造 Expired - Fee Related JP4440683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092180A JP4440683B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092180A JP4440683B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005271871A JP2005271871A (ja) 2005-10-06
JP4440683B2 true JP4440683B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=35171954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004092180A Expired - Fee Related JP4440683B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4440683B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10710532B2 (en) 2016-04-15 2020-07-14 Nissan Motor Co., Ltd. Energy absorption structure

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5123490B2 (ja) * 2006-04-10 2013-01-23 日産自動車株式会社 車体構造および車体構造の解体方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10710532B2 (en) 2016-04-15 2020-07-14 Nissan Motor Co., Ltd. Energy absorption structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005271871A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3464756B2 (ja) 車両における衝撃吸収車体構造
KR101134946B1 (ko) 차량용 범퍼빔의 조립방법
JP5736943B2 (ja) 車両前部構造
JP4895739B2 (ja) バンパー構造体
JP5862555B2 (ja) 自動車の車体構造
KR102024776B1 (ko) 인서트 사출 성형구조를 갖는 카울크로스맴버
JP2005014902A (ja) 自動車バンパー補強構造体
JP2008120256A (ja) 車両用衝撃吸収構造
JP3927845B2 (ja) 車両用バンパ支持構造
JP2005273872A (ja) 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造
JP5564005B2 (ja) 脱着式牽引フックの取付構造
JP4440683B2 (ja) 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造
JP2005271875A (ja) 自動車のエネルギー吸収構造
KR100929528B1 (ko) 프론트 사이드 멤버 어셈블리
US10710532B2 (en) Energy absorption structure
JP4127067B2 (ja) 自動車の前部構造
KR20110006446A (ko) 복수의 충돌에너지 흡수단계를 갖는 차량용 전방 충돌에너지 흡수장치
JP2010132018A (ja) 車体前部構造
JP4440684B2 (ja) 繊維強化プラスチック製エネルギー吸収部材の取付け構造
JP2013216201A (ja) 自動車のcfrp製キャビン
JP2002274299A (ja) フレーム先端部構造
JP6150355B2 (ja) 自動車の車体構造
WO2014097765A1 (ja) 自動車の車体構造
KR102414188B1 (ko) 충격저감형 결합구조가 부설된 일체형 카울크로스맴버
KR102024786B1 (ko) 인서트 사출 성형구조를 갖는 카울크로스맴버

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4440683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees