JP6569437B2 - 加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材 - Google Patents

加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材に関する。
従来から、鋼材の表面にZnなどの金属を被覆して鋼材の耐食性を改善することは、広く知られており、現在もZn、Zn−Al、Zn−Al−Mg、Al−Siなどがめっきされた鋼材が生産されている。これらは曲げ、絞り、溶接などの加工を施すことにより、主に建材用途に使用される。
建材用途ではめっきに要求される耐食性は年々高くなり、そのため近年はMg含有量を高めためっきも提案されている。しかしながら、Mgを含む溶融めっき皮膜はめっき組成によっては加工性が低下し、厚膜化が困難、もしくは加工法に制約を受ける可能性がある。特に非平衡相であるアモルファス相や準結晶相、その他金属間化合物を含有するめっき皮膜ではその傾向が強い。
準結晶は、1982年にダニエル・シュヒトマン氏によって初めて発見された結晶構造であり、正二十面体(icosahedron)の原子配列を有している。この結晶構造は、通常の金属、合金では得られない特異な回転対称性、例えば5回対称性を有する非周期的な結晶構造で、三次元ペンローズパターンに代表される非周期的な構造と等価な結晶構造として知られている。
この新しい金属原子の配置、すなわち新しい結晶構造の発見以降、準周期的な構造を持ち特異な回転対称性を持つ準結晶に注目が集まっている。近年、準結晶は、結晶成長によっても得ることができることが判明しているが、これまで、一般に、準結晶の製造法は、液体急冷法であった。そのため、その形状は、粉体、箔、小片に限られることから、準結晶を利用した製品の実用例が非常に少なかった。
そのような状況下、高MgのZn−Mg−Al−Ca系は高い耐食性を示すことが見出される一方、このようなめっき組織の中の非平衡相であるアモルファス相や準結晶、また金属間化合物のような脆性である組織が存在するため、加工部でクラック、パウダリングが発生し、最大の特徴である高耐食性を発揮できないケースもある。
建材分野での加工モードはレベラー、レーザーカット、ベンダー曲げ、プレス加工、ロールフォーミング等があり、加工部耐食性も要求される。特に準結晶相を含む高MgのZn−Mg−Al−Ca系めっきは圧縮加工(曲げ部内側)においてパウダリングが発生する。パウダリングは加工部耐食性を低下させるばかりか、加工ラインでの金型手入等の生産性低下、押し傷等の加工品の品質低下を招くため改善しなければならない。
特許文献1〜4にはZn−Mg合金めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。これらの文献における課題は、プレス加工時のクラックやパウダリングの発生であった。これらの文献では、めっき層を3層以上の複層構造とし、鋼板側の層と最表層をMg濃度0.5質量%以下のZn−Mgとし、特に鋼板側の層に変形能をもたせパウダリングを抑制しようとしている。上層は溶接性、塗装性を機能分担させようとしたものである。また、Zn−Mg合金めっきは蒸着により、単金属を積層させ拡散熱処理によりZn−Mg合金めっき鋼板を製造している。しかし、このような方法、またAlを含まないめっき組成では準結晶相は晶出せず、超高耐食性めっきは製造できない。また、準結晶相は硬質であり、めっき層内でパウダリングが発生する懸念があるため、鋼板側の層に変形能をもたせるだけでは準結晶相を含むめっき鋼板においてパウダリングを抑制させる手段として不十分である。
特開平9−228030号公報 特開平9−111438号公報 特開平8−239754号公報 特開平8−81761号公報
従来のMg含有合金めっきを上回る耐食性を有し、かつ加工性に優れるMg含有合金めっき鋼材を提供することである。
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
(1) 鋼材と、前記鋼材上にあるめっき層とからなり、
前記めっき層は、前記鋼材上にあってビッカース硬度が200Hv以上450Hv以下である下層Mg含有めっき層と、前記下層Mg含有めっき層上にあってビッカース硬度が140Hv以下である上層めっき層とから構成され、
前記下層Mg含有めっき層は、組成が質量%で、Zn:11〜80%、Al:3〜80%、Mg:8〜45%、Ca:1〜5%であることを特徴とする加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
(2) 前記上層めっきの厚さが1μm以上であることを特徴とする(1)に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
(3) 前記下層Mg含有めっき層に、5μm以上、下層めっき厚さ以下の長さのクラック痕が数密度で30本/mm以上3000本/mm以下の範囲で存在し、かつ前記クラック痕の最大幅が0.5μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
(4) 前記上層めっき層が、Znめっき層またはZn合金めっき層であることを特徴とする(1)乃至(3)の何れか一項に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
(5) 前記下層Mg含有めっき層がさらに準結晶相を有することを特徴とする(1)乃至(4)の何れか一項に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
(6) 前記下層Mg含有めっき層における前記準結晶相が、体積分率で5%以上80%以下の範囲で含まれることを特徴とする(5)に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
本発明のMg含有合金めっき鋼材によれば、従来のMg含有合金めっきを上回る耐食性を有し、かつ加工性に優れためっき鋼材を提供できる。
本発明のMg含有合金めっき鋼材は、レベラー、レーザーカット、ベンダー曲げ、プレス加工、ロールフォーミング等の加工性が要求される建材分野において、高耐食性及び良加工性を発現するめっき鋼材として用いることができる。また、加工ラインでの金型手入等の生産性低下を回避できる。
図1は、実施例No.3の試料の準結晶相部分の電子線回折像である。
加工性に難がある準結晶相を含むMg含有Zn合金めっき鋼材は、加工方法によってはパウダリングが発生するため、加工方法およびめっき厚が制約される。特に汎用的な曲げ加工圧縮側においてパウダリングが発生し易い。本発明は高耐食性の準結晶相を含むめっき鋼材に加工性を付与しためっき鋼材である。準結晶相は一般に脆い相であるが、準結晶相を含む本めっき組成において硬度を規制した上で、比較的硬度が低い上層めっき層を組み合わせることでパウダリングが抑制されることを知見した。本発明は主に建材、土木分野に適用可能である。
本発明者らは、Zn、Al及びMgを含有する合金めっき鋼材の開発において耐食性に優れる準結晶相に着目し、鋭意検討した結果、準結晶相を含むめっき層を構成することで、高耐食性めっき鋼材ができることを見出した。
一方で、準結晶相を含むZn−Al−Mg系めっき鋼材は、高硬度かつ脆性が高いゆえに加工性に劣ることも判明した。めっき厚を薄くすると加工性は向上するが、耐食性は低下する。そこで、この課題を解決するために、下層に高耐食性を発現する準結晶相を含むめっき層とし、上層に軟質なめっき層を適用することにした。
以下、本発明を詳細に説明する。
本実施形態のMg含有合金めっき鋼材は、鋼材と、鋼材上にあるめっき層とから構成される。めっき層は、鋼材上にある下層Mg含有めっき層と、下層Mg含有めっき層上にある上層めっき層とから構成される。本実施形態のめっき層は、以下の特徴を備えている。
(1) 下層Mg含有めっき層のビッカース硬度は200Hv以上450Hv以下であり、上層めっき層のビッカース硬度は140Hv以下である。
(2) 下層Mg含有めっき層は、組成が質量%で、Zn:11〜80%、Al:3〜80%、Mg:8〜45%、Ca:1〜5%である。
(3) 上層めっき層の厚さは1μm以上である。
(4) 下層Mg含有めっき層には、5μm以上、下層めっき厚以下の長さのクラック痕があり、クラック痕の数密度は30本/mm以上3000本/mm以下の範囲であり、かつクラック痕の最大幅は0.5μm以下である。
本実施形態のMg含有合金めっき鋼材の基材となる鋼材は、材質や形状が特に制限されるものではない。かかる鋼材の一例として、例えば、Alキルド鋼、極低炭素鋼、高炭素鋼、各種高張力鋼、Ni、Cr含有鋼等といった各種の鋼材を挙げることができる。また、鋼材の製鋼方法や、鋼の強度、熱間圧延方法、酸洗方法、冷延方法等の鋼板の製造条件についても、特に制限されるものではない。
次に、下層Mg含有めっき層について説明する。
まず、下層Mg含有めっき層の化学成分について、数値限定範囲とその限定理由とを説明する。
<Zn(亜鉛):11〜80mass%>
下層Mg含有めっき層の金属組織として耐食性に優れる組織である非平衡相、特に準結晶相を得るためには、上記範囲のZnを含有することが必須である。このため、下層Mg含有めっき層のZn含有量を11〜80mass%とする。Zn含有量が11mass%未満の場合、下層Mg含有めっき層に非平衡相、特に準結晶相を生成することができない。また同様に、Zn含有量が80mass%超の場合、下層Mg含有めっき層に非平衡相、特に準結晶相を生成することができない。
また、準結晶を好ましく生成させて耐食性をさらに向上させるためには、Zn含有量を、33mass%以上とすることが好ましい。33mass%以上とすると、初晶として準結晶相が成長しやすい組成範囲となり、Mg相が初晶として成長しにくくなる。すなわち、下層Mg含有めっき層での準結晶相の相量(面積分率)を多くできるとともに、耐食性を劣化させるMg相を極力減らすことが可能である。より好ましくは、Zn含有量を35mass%以上とする。通常、この組成範囲でかつ本実施形態に係る製法でめっき鋼材を製造すれば、Mg相はほとんど存在しない。
<Al(アルミニウム):3〜80mass%>
Alは、下層Mg含有めっき層の加工を受けない平面部の耐食性を向上させる元素である。また、Alは、準結晶相の生成を促進する元素である。これらの効果を得るために、下層Mg含有めっき層のAl含有量を3mass%以上とする。一方、多量にAlが含有されると、赤錆が発生し易くなるとともに、準結晶相が生成しにくくなり耐食性が低下する。よって、下層Mg含有めっき層のAl含有量の上限を80mass%とする。
<Mg(マグネシウム):8〜45mass%>
Mg(マグネシウム)は、ZnおよびAlと同様に、下層Mg含有めっき層を構成する主要な元素であり、さらに、犠牲防食性を向上させる元素である。また、Mgは、準結晶相の生成を促進させる重要な元素である。本実施形態においては、下層Mg含有めっき層のMgの含有量について特に規定する必要がなく、上記した残部のうちで不純物の含有量を除いた含有量とする。すなわち、Mg含有量は、8mass%以上〜45mass%以下とすればよい。本実施形態においては、Mgの含有は必須である。しかし、含有されるMgが、下層Mg含有めっき層でMg単相として析出することを抑制することが耐食性向上のために好ましい。すなわち、Mg単相は、耐食性を劣化させるので、含有されるMgは、準結晶相や、その他の金属間化合物の構成物とすることが好ましい。
<Ca:1〜5mass%>
Caは、溶融めっきの操業性を改善するために含有される。本実施形態に係るめっき鋼材を製造する場合、めっき浴として酸化性の高い溶融Mg合金を大気中で保持する。そのため、何らかのMgの酸化防止手段を取ることが好ましい。CaはMgよりも酸化し易く、溶融状態でめっき浴面上に安定な酸化被膜を形成し浴中のMgの酸化を防止する。よって、めっき層のCa含有量を1〜5mass%とする。
Caを1mass%以上含有させると、Mg含有量が高いめっき浴を大気中で酸化させることなく保持できるので好ましい。一方、Caは酸化し易く、耐食性に悪影響を及ぼすことがあるため、上限を5mass%とすることが好ましい。
なお、下層Mg含有めっき層には、母材である鋼から鋼を構成する元素が混入することがある。特に、溶融めっき法では、鋼から下層Mg含有めっき層へ、および下層Mg含有めっき層から鋼への元素の相互拡散によって密着性が高まる。そのため、下層Mg含有めっき層中には、一定量のFe(鉄)が含まれる場合がある。例えば、下層Mg含有めっき層全体の化学成分として、Feが2mass%前後含有される場合がある。しかし、下層Mg含有めっき層へ拡散してきたFeは、鋼板と下層Mg含有めっき層との界面付近で、Al、Znと反応して金属間化合物を生成することが多い。そのため、下層Mg含有めっき層の耐食性に対して影響を与える可能性は小さい。よって、下層Mg含有めっき層のFe含有量を0〜2mass%としてもよい。同様に、下層Mg含有めっき層へ拡散してきた鋼を構成する元素(本実施形態に記述する元素以外で鋼板から下層Mg含有めっき層へ拡散してきた元素)が、下層Mg含有めっき層の耐食性に対して影響を与える可能性は小さい。
上記した基本成分、Feの他に、本実施形態に係るめっき鋼板のめっき層は、不純物を含有する。ここで、不純物とは、めっき鋼を工業的に製造する際に、鋼およびめっき合金の原料、または製造環境等から混入する、例えば、C、N、O、P、S、Cd等の元素を意味する。これらの元素が不純物として、それぞれ0.1%程度含有されても、上記効果は損なわれない。
上記しためっき層の化学成分は、ICP−AES(Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry)またはICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)などを使用して計測する。
また、溶融めっき法では、溶融めっき浴の化学成分とほぼ同等の化学成分を有するめっき層が形成される。そのため、鋼材とめっき層との間の相互拡散を無視できる元素に関しては、使用するめっき浴の化学成分を測定し、その測定値をめっき層の化学成分として代用してもよい。めっき浴から、小片インゴットを採取し、ドリル粉を採取し、このドリル粉を酸溶解した溶液を準備する。この溶液をICPなどによって分析して、めっき浴の化学成分を得る。このめっき浴の化学成分の測定値を、めっき層の化学成分として用いてもよい。
次に、下層Mg含有めっき層の金属組織について説明する。
本実施形態に係るめっき鋼材は、下層Mg含有めっき層に、金属組織として、準結晶相を含む事が好ましい。この準結晶相は、準結晶相に含まれるMg含有量、Zn含有量、およびAl含有量が、原子%で、0.5≦Mg/(Zn+Al)≦0.83を満足する準結晶相として定義される。すなわち、Mg原子と、Zn原子及びAl原子の合計との比であるMg:(Zn+Al)が、3:6〜5:6となる準結晶相として定義される。理論比としては、Mg:(Zn+Al)が4:6であると考えられる。準結晶相の化学成分は、TEM−EDX(Transmission Electron Microscope―Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)による定量分析や、EPMA(Electron Probe Micro−Analyzer)マッピングによる定量分析で算出することが好ましい。なお、準結晶を金属間化合物のように正確な化学式で定義することは容易でない。準結晶相は、結晶の単位格子のように繰り返しの格子単位を定義することができず、さらには、Zn、Mgの原子位置を特定するのも困難なためである。また、準結晶相以外にはMg51Zn20MgZn相、MgZn相、またはZn相、Al相が存在する。
また、下層Mg含有めっき層に含まれる準結晶相は、簡易的には、Mg32(Zn、Al)49相としてX線回折により、JCPDSカード:PDF#00−019−0029、又は、#00−039−0951で同定できる回折ピークを示す。36.3〜8°付近に回折ピークが観察されることが多い。
下層Mg含有めっき層における準結晶相の体積分率は、5〜80%の範囲が好ましく、20〜80%の範囲が好ましく、30〜70%の範囲がより好ましい。準結晶相の体積分率が少なすぎると、めっき鋼材の耐食性が低下する可能性がある。また、準結晶相の体積分率が多すぎると、下層Mg含有めっき層が硬くなりすぎてパウダリングを抑制できなくなる可能性がある。
次に、下層Mg含有めっき層中の準結晶相の体積分率の測定方法について述べる。めっき層の任意の断面、少なくとも3視野以上をSEM−反射電子像で撮影する。別途TEM観察によって得られた実験結果から、SEM−反射電子像における準結晶相を特定する。所定の視野において、成分マッピング像を把握し、めっき層中における準結晶相と同じ成分組成場所を特定し、画像処理によって、めっき層における準結晶相を特定する。画像解析装置によって、準結晶相領域を範囲選択された画像を用意し、めっき層中に占める準結晶相の割合を測定する。同様に処理した3視野からの平均値から、めっき層における準結晶相の面積率を体積分率として採用する。
下層Mg含有めっき層の厚みは、5μm以上100μm以下の範囲が好ましく、10μm以上80μm以下の範囲がより好ましい。下層Mg含有めっき層の厚みが薄すぎると耐食性が低下する可能性があり、厚みが厚すぎるとパウダリングを抑制できなくなる可能性がある。
下層Mg含有めっき層の硬度は、ビッカース硬度で200Hv以上450Hv以下である。ビッカース硬度200Hv未満では建材、土木分野の代表的な加工法である曲げ加工でパウダリングが問題となることはほとんどないが、ビッカース硬度が低いめっき層は、準結晶相が含まれないか、含まれたとしてもごく微量になり、耐食性を向上できなくなる。一方、準結晶相を含む上層Mg含有めっき層のビッカース硬度が200Hv以上では耐食性は十分だが、加工条件によってはパウダリング発生の懸念があるためこれを抑制する必要がある。また、ビッカース硬度450Hv超のめっき層では加工自体が困難である。このため、下層Mg含有めっき層のビッカース硬度の上限は450Hvとする。
次に上層めっき層の硬度について説明する。上層めっきの硬度はビッカース硬度140Hv以下とする。上層めっきは準結晶相を含む下層めっきのパウダリンを抑制するために有効である。このパウダリング抑制能力は上層めっきの硬度に関連する。
本実施形態の組成域での下層Mg含有めっき層のビッカース硬度は200Hv以上である。この下層めっき層のパウダリングを抑制するためには上層めっきは140Hv以下の軟質な層でなければならない。上層めっき層が140Hv以上の硬度を有すると、もはやパウダリングを抑制することはできず、上層めっき層も微粉化してしまう。上層めっき層のビッカース硬度の下限は特に設定するものではないが、あまりにも軟質であると金型への凝着が発生する懸念があることから、5Hv以上が好ましい。
パウダリングを抑制する意義を以下に説明する。加工時に生じるめっき損傷の分類として自由変形タイプのクラック、パウダリング、摺動タイプのフレーキング、ゴーリング(かじり)がある。硬いめっき層ではフレーキング、ゴーリングは実用上問題とならない。一方、硬いめっき層故に延性に乏しくクラック、パウダリングは発生しやすい。クラック、パウダリングは最も汎用的な加工法の一つである曲げ加工によって発生する。なかでもパウダリングはめっき層が粉化して脱落するために、本来期待されるめっき層の耐食性が低下するだけでなく、金型清掃等の生産性低下につながるため避けなければならない。なおクラックは抑制された方がよいが、本発明の組成、準結晶相を含むめっき層では犠牲防食が働くため実質無害とすることが可能である。むしろ、後述するように加工性を向上させるために最終成型品への加工の前にクラックを導入するほうがよい。
パウダリングは圧縮によるめっき層の粉化であるため、曲げ加工の内側(圧縮側)で発生する。めっき鋼材成型品の発錆などの不具合発生箇所の多くはめっき欠陥箇所であり、パウダリングにより平面部(無加工部)に比べめっき残存率が減少した箇所は耐食性が低下する。
次に上層めっき層の厚さについて説明する。上層めっきの厚さは1μm以上が好ましい。これは下層Mg含有めっき層でパウダリングが発生したときに微粉化しためっき層の脱落を防止するために有効な厚みである。上限は特に設定する必要はないが、軟質なめっき層が厚く存在すると金型へのビルドアップが発生する懸念があるので25μm以下が好ましい。
上層めっき層は、Znめっき層またはZn合金めっき層であることが好ましい。上層めっき層の形成方法は特に限定するものではなく、下層めっき後に、無電解めっき、電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき、溶射などの既知の方法を採用すれば良い。このなかでも、比較的簡便に目的の付着量を得る方法は溶融めっきが挙げられる。溶融めっき法で上層めっき層を形成する場合は、上層めっきの浴温を下層Mg含有めっき層の融点以下にする必要がある。本実施形態の下層Mg含有めっき層の成分組成に基づき、上層めっきの浴温は470℃以下が好ましい。
次に、めっき層の形態について説明する。下層Mg含有めっき層の準結晶相は、圧縮に対してほとんど変形能をもたない。そこで、下層Mg含有めっき層を連続する層ではなく不連続な層にすると、すなわち下層Mg含有層にクラックを導入すると、下層Mg含有層が変形能を有するようになる。下層Mg含有めっき層のクラック部には、軟質の上層めっき層の材料が侵入している形態が好ましく、この形態によって微粉の脱落を抑制することができる。下層Mg含有めっき層のクラック部に上層めっき層が浸入している部位をクラック痕とする。下層Mg含有めっき層に形成されるクラック痕は、下層Mg含有めっき層の表面から5μm以上、下層めっき厚以下の長さのクラック痕であり、その数密度は、30本/mm以上、3000本/mm以下の範囲であることが好ましい。
クラック痕の深さが5μm未満では不連続状態が不十分であり、変形能をあげることはできない。また、めっき層厚さによりクラック痕の最大深さは決まることから上限は下層めっき層厚さである。なお、クラック痕は、下層Mg含有めっき層と鋼板との界面から下層めっき層中まで延在するもの、下層Mg含有めっき層と上層めっき層との界面から下層めっき層中まで延在するもの、下層Mg含有めっき層の厚み方向に沿って下層Mg含有めっき層を貫通するものがあるが、いずれのクラック痕でも効果は同等である。
クラック痕数密度が30本/mm以上、3000本/mm以下のめっき鋼材は、加工性がより向上する。このクラック痕密度が3000本/mmより大きくなると、クラック痕が多すぎ、めっきの被覆率が小さくなりすぎて平面部耐食性が劣化する。また、このクラック痕密度が30本/mmより少ないと、加工性がやや低下する。
なお、クラック痕の深さ、数密度の測定は断面観察によって行えばよい。すなわち所定の深さのクラック痕を特定し、観察視野において特定されたクラック痕の本数を数え、観察視野における長さでクラック痕本数を除してクラック痕密度とする。
クラック痕の最大幅は5μm以下とする。クラック痕の最大幅は、SEM像から判定されるクラック痕の中で最大のクラック痕幅を測定することにより求めた値である。このクラック痕最大幅が5μmを越えると、耐食性が低下する。
下層めっきにクラックを発生させる方法は特に制限されず、下層めっき後に酸またはアルカリ水溶液によりエッチングすることによる化学的な方法や、曲げ戻しや引っ張りなどの塑性加工を行うことによる機械的な方法があるが、下層めっき後に調質圧延によりクラックを発生させる方法が良い。鋼の伸び率がクラック痕密度と相関するので、最終製品の鋼板厚さから逆算して下層めっき時の鋼板厚さを設定すると良い。
めっき層と鋼材との間には、Al−Fe合金層があってもよい。Al−Fe合金層は、鋼材表面に形成されており、組織としてAlFe相とZn成分を含む。Al−Fe合金層の平均組成は、例えば、Fe:30〜50%、Al:50〜70%、Zn:2〜10%、及び不純物である。Al−Fe合金層の厚みは5μm以下であることがより好ましい。
次に、本実施形態のめっき鋼材の製造方法について説明する。
めっき浴は真空溶解炉等で作製した所定成分組成の合金を使用し、大気中で溶解する。めっき浴は、融点以上に合金を加熱して調製する。次いで、調製しためっき浴に鋼材を通過させてめっきを行い、その後、めっき層を冷却することで、下層Mg含有層を形成する。
めっき層を冷却する場合において、500〜350℃の温度範囲は、Al−Fe合金層の成長が止まり、この温度域で最も安定する相が準結晶相であるため、この間の保持時間を長くすることで下層Mg含有めっき層中の準結晶相の体積分率を向上させることが可能である。より好ましくは、30秒以上保持して、5℃/秒の冷却速度を下回る方が好ましい。この冷却速度を下回ることで、そのめっき浴組成での準結晶相の析出を最大限生成することが可能である。たとえば、この間の冷却速度を5℃/秒以上にすると、本来得られる準結晶相の割合が極端に小さくなる傾向にある。あまりに大きいとある程度、準結晶相が析出する前に冷却され、準結晶相の含有が少なくなる。
一方、350〜250℃以下では、準結晶相よりもMgZn、Mg、MgZn等の金属間化合物の安定領域に入るため、この間の冷却速度を速める必要がある。好ましくは、10℃/秒以上とすることで下層Mg含有めっき層中の準結晶相の体積分率の最大値を維持することが可能である。250℃以下の温度域の冷却速度は不問である。この温度域では温度が低く原子拡散が低調となり、もはや相の生成、分解に必要な温度を下回っているためである。
下層Mgめっき層の形成後、必要に応じて下層Mgめっき層にクラックを導入し、その後、上層めっき層を形成すればよい。クラックの導入方法及び上層めっき層の形成方法は既に述べたとおりである。
本実施形態のめっき鋼材によれば、所定の成分組成を有し、かつ、ビッカース硬度が200〜450である下層Mg含有めっき層と、ビッカース硬度が140Hv以下の上層めっき層とが備えられており、耐食性に優れる一方でパウダリングを起こしやすい下層を、低硬度で軟質な上層で被覆しているので、耐食性に優れるとともに、加工時のパウダリング発生を抑制できる。また、下層Mg含有めっき層の成分組成が、Zn:11〜80%、Al:3〜80%、Mg:8〜45%、Ca:1〜5%であるので、準結晶相を形成させることができ、耐食性を高めることができる。
また、本実施形態のめっき鋼材によれば、上層めっき層の厚さが1μm以上であるので、曲げ加工等によって下層Mg含有層がパウダリングを起こしたとしても、上層めっき層の厚みが十分厚いために、パウダリングによって発生した微粉が脱落するおそれがなく、めっき層の外観を維持できる。
更に、下層Mg含有めっき層に、5μm以上、下層めっき厚さ以下の長さのクラック痕密度で30本/mm以上3000本/mm以下の範囲で存在し、そのクラック痕の最大幅が0.5μm以下であるので、下層Mg含有めっき層の加工性がより向上し、パウダリングの発生をより抑制できる。
更にまた、上層めっき層が、Znめっき層またはZn合金めっき層であるので、めっき層に犠牲防食能を付与させることができ、めっき層全体の耐食性をより向上できる。また、ZnまたはZn合金は比較的硬度が低いため、下層Mg含有めっき層のパウダリングを抑制する材料として好適である。
また、下層Mg含有めっき層に準結晶相が存在すると耐食性に優れた性能を発揮する。下層Mg含有めっき層における準結晶相が、体積分率で5%以上80%以下の範囲で含まれることで、耐食性をより高めることができる。
実施例により本発明の効果を具体的に説明する。表1A及び表1Bに示す製造条件の溶融めっき工程によって、めっき鋼材を製造した。めっき浴は、所定量の各金属インゴットを溶解して得た。めっきの原板(めっき鋼材の母材となる鋼材)として、板厚0.8mmの冷延鋼板(炭素含有量:0.2mass%)を用いた。鋼板は、100mm×200mmに切断した。溶融めっきは、バッチ式の溶融めっき試験装置を使用した。
鋼板をめっき浴に浸漬する前、酸素濃度を制御した炉内においてN−5%Hガス中で、800℃に加熱した鋼板の表面を還元した。この鋼鈑をNガスで空冷し、鋼板の表面温度がめっき浴の浴温より20℃高い温度に到達した後、鋼板をめっき浴に所定の時間だけ浸漬した。めっき浴への浸漬後、鋼板を引上速度100mm/secで引上げた。引上げ時、吹出し口を平行スリットで整流化した高圧のNガスを吹き付けて、めっき付着量(めっき層の厚さ)と冷却速度を制御した。冷却は、引き上げ直後の温度から500℃までは8秒以内に冷却し、500〜350℃の温度域を30秒以上保持するために5℃/秒以下の冷却速度で冷却し、350〜250℃以下の温度域での冷却速度を10℃/秒以上とした。
作製しためっき鋼板中の任意の箇所から、20mm×15mmのサンプルを採取した。各サンプルの切断面の金属組織をSEMで観察し、各構成相の化学成分は、EPMAによる分析によって測定した。
また、任意のサンプルの金属組織を光学顕微鏡(1,000倍)で観察し、目的箇所にビッカース痕を付与した。このビッカース痕を基準にして、8mm角のサンプルを切り出した。各サンプルよりTEM観察用サンプルをクライオイオンミリング法により作製した。
TEMで観察された主要な結晶粒の電子線回折像を解析し、金属組織中に含有される構成相(準結晶、Mg51Zn20 MgZn、Znなど)を同定した。また、必要に応じて、各構成相の化学成分をEDXによる分析によって測定した。Mg相の有無の判定は、XRDによって確認した。XRD回折パターンでMg相の回折強度が規定よりも小さい場合に、めっき層の金属組織にMg相が含まれないと判断した。
クラックはリバース式圧延機により調質圧延にて導入した。伸び率を制御し、クラック痕密度とクラック痕幅を種々変更した。クラック痕の深さ、数密度の測定は断面観察SEM像によって行った。すなわち所定の深さのクラック痕を特定し、観察視野において特定されたクラック痕の本数を数え、観察視野における長さでクラック痕本数を除してクラック痕密度とした。クラック痕の最大幅は、SEM像から判定されるクラック痕の中で最大のクラック痕幅を測定することにより求めた値である。
上層めっきは電気めっき法、フラックスめっき法により被覆した。電気めっきはZnめっき(塩化亜鉛80g/L、塩化アンモニウム180g/L、pH=5、浴温30℃、電流密度5A/dm)、Zn−Niめっき(塩化亜鉛80g/L、塩化ニッケル45g/L、塩化アンモニウム180g/L、pH=5、浴温30℃、電流密度5A/dm)Niめっき(硫酸ニッケル240g/L、塩化ニッケル45g/L、ほう酸45g/L pH=4.5、浴温50℃、電流密度5A/dm)を選定し、付着量は電気量により制御した。フラックスめっきはフラックスとしてZnCl−NHCl系1:1フラックスを使用しZnめっき(浴温470℃)、Snめっき(浴温280℃)を選定し、付着量は引き抜き速度により制御した。なお上層めっきの硬度はマイクロビッカース法により測定した。
製造しためっき鋼板のパウダリング性、加工部耐食性を評価した。
めっき鋼のパウダリング性は5R−90°曲げ加工によって評価した。製造しためっき鋼板より50mm×100mmのサンプルを切り出した。曲げ加工後の試験片の曲げ内側に対して、テープ剥離試験により、めっき層の剥離程度を調査した。
めっき層のパウダリング性評価として、めっき層が剥離しないサンプルを「Excellent」(Eと表記)、めっき層の剥離巾が5mm未満のめっき鋼板を「Very Good」(Vと表記)、めっき層の剥離巾が5〜15mm未満のめっき鋼板を「Good」(Gと表記)、そしてめっき層の剥離巾が15mm以上のめっき鋼板を「Poor」(Pと表記)と判断した。なお、「Excellent」が最も密着性評価で優れることを表す。
また、加工部と平面部を埋め込み研磨により断面観察し、めっき残存率を測定した。このとき加工部のめっき厚みは曲げ部圧縮側、すなわち内側の頂点を測定した。パウダリングにより地鉄が露出している場合は0とした。
めっき鋼の加工部耐食性は、パウダリング性試験のサンプルによって評価した。曲げ加工、テープ剥離後のサンプルを用いて5%NaCl水溶液による塩水噴霧試験(SST JISZ2371)にて、加工部内面での赤錆の発生状況を調査した。なお、塩水噴霧試験時には、曲げ加工後のサンプルを周囲テープ補修した後、曲げ加工部内側を上面にして立てかけた。
加工部耐食性評価として、塩水噴霧試験開始から720時間経過後に上記赤錆が確認されないめっき鋼板を「Excellent」(Eと表記)、480時間経過後に上記赤錆が確認されないめっき鋼板を「Good」(Gと表記)、そして480時間経過時点で上記赤錆が確認されためっき鋼板を「Poor」(Pと表記)と判断した。なお、「Excellent」が最もパウダリング後耐食性評価で優れることを表す。
上記した製造条件、製造結果、および評価結果を表1に示す。なお、表中で、下線付き数値は本発明の範囲外であることを示す。
本発明例は、パウダリング性、加工部耐食性に優れためっき鋼成型品となっている。一方、比較例は、本発明の条件を満たさなかったため、パウダリング性、加工部耐食性が十分でなかった。
また、図1に表1AのNo.3の試料の準結晶相部分が示す回折像を示すが、正20面体構造に起因する放射状の正10角形の電子線回折像が得られ、準結晶相の存在が確認された。
本発明の上記態様によれば、建材、自動車、家電分野等で使用する際、飛躍的に耐食性が向上しためっき鋼材を提供することができる。そのため、従来の表面処理鋼材よりも部材の長寿命化を実現することができる。

Claims (6)

  1. 鋼板と、前記鋼板上にあるめっき層とからなり、
    前記めっき層は、前記鋼板上にあってビッカース硬度が200Hv以上450Hv以下である下層Mg含有めっき層と、前記下層Mg含有めっき層上にあってビッカース硬度が140Hv以下である上層めっき層とから構成され、
    前記下層Mg含有めっき層は、組成が質量%で、Zn:11〜80%、Al:3〜80%、Mg:8〜45%、Ca:1〜5%であることを特徴とする加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
  2. 前記上層めっきの厚さが1μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
  3. 前記下層Mg含有めっき層に、5μm以上、下層めっき厚さ以下の長さのクラック痕が数密度で30本/mm以上3000本/mm以下の範囲で存在し、かつ前記クラック痕の最大幅が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
  4. 前記上層めっき層が、Znめっき層またはZn合金めっき層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
  5. 前記下層Mg含有めっき層がさらに準結晶相を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
  6. 前記下層Mg含有めっき層における前記準結晶相が、体積分率で5%以上80%以下の範囲で含まれることを特徴とする請求項5に記載の加工性と耐食性に優れるMg含有合金めっき鋼材。
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