JP6569225B2 - 半導体用接着剤、半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

半導体用接着剤、半導体装置の製造方法及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体用接着剤、半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
従来、半導体チップと基板とを接続するには、金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されている。一方、半導体装置に対する高機能化、高集積化、高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板とを直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。
例えば、半導体チップ及び基板間の接続に関して、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もFC接続方式に該当する。また、FC接続方式は、半導体チップ上に接続部(バンプや配線)を形成して、半導体チップ間を接続するCOC(Chip On Chip)型の接続方式にも広く用いられている(例えば下記特許文献1参照)。
また、更なる小型化、薄型化、高機能化が強く要求されるパッケージでは、上述した接続方式を積層・多段化したチップスタック型パッケージやPOP(Package On Package)、TSV(Through−Silicon Via)等も広く普及し始めている。このような積層・多段化技術は、半導体チップ等を三次元的に配置することから、二次元的に配置する手法と比較してパッケージを小さくできる。また、半導体の性能向上、ノイズ低減、実装面積の削減、省電力化にも有効であることから、次世代の半導体配線技術として注目されている。
特許5263050号公報
半導体用接着剤を用いて製造される半導体装置に対しては、耐熱性及び耐湿性に優れることにより、260℃前後のリフロー温度において、半導体用接着剤の剥離、接続部の接続不良等が充分に抑制されるような耐リフロー性を有することが求められる。
本発明は、耐リフロー性に優れる半導体装置を作製可能な半導体用接着剤を提供することを目的とする。また、本発明は、このような半導体用接着剤を用いた半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される化合物と、を含有する、半導体用接着剤を提供する。
Figure 0006569225

[式中、R11は、下記一般式(2)で表される基を示し、R12は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R13は、各々独立に水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは、0〜3の整数を示し、nは、1〜6の整数を示す。]
Figure 0006569225

[式中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アミノアルキルシラン由来の有機基、又は、複素環基を示す。]
本発明の半導体用接着剤によれば、半導体用接着剤がエポキシ樹脂及び硬化剤を含有した上で、式(1)で表される化合物を更に含有することにより、耐リフロー性に優れる半導体装置を作製できる。本発明の半導体用接着剤によれば、金属接合するフリップチップ接続方式における半導体用接着剤として適用した場合であっても、耐リフロー性に優れる半導体装置を作製できる。また、このような半導体用接着剤によれば、耐リフロー性及び接続信頼性に優れる半導体装置を作製できる。
耐リフロー性の向上には、高温における吸湿後の接着力の低下を抑制することが必要である。半導体チップ及び基板間や2つの半導体チップ間における接着性が低下した場合、例えば、接続性・絶縁信頼性が低下し、フリップチップ接続方式を採用するメリットが損なわれてしまうことが懸念される。従来、接着性を補う目的として密着助剤が使用されているが、従来の密着助剤では、以下の理由により接着力の低下が生じていると、本発明者らは考えている。
通常、密着助剤は、樹脂と基板、又は、樹脂と樹脂中に含まれる無機成分との界面で密着性を発現し、樹脂と基板との密着力、又は、樹脂のバルク強度を高めることで、密着力を向上させる。しかしながら、高温高湿条件にさらされた際、密着助剤自体の耐熱性が低く、分解してしまうことが、吸湿後の接着力の低下の一因であると考えられる。
これに対して、本発明の半導体用接着剤は、式(1)で表される化合物を含有することにより、樹脂と基板との密着力、又は、樹脂のバルク強度を高め、さらに、式(2)で表される基が優れた耐熱性を有することにより、高温高湿条件にさらされた後であっても優れた密着性を有すると考えられる。これらの理由により、本発明の半導体用接着剤によれば、吸湿等による組成変化が生じにくく、優れた接着力が維持されるため、耐リフロー性を向上させることができる。
上記一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(3−a)で表される化合物、下記一般式(3−b)で表される化合物、下記一般式(3−c)で表される化合物、下記一般式(3−d)で表される化合物、下記一般式(3−e)で表される化合物、及び、下記一般式(3−f)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。このような構成とすることで、より強固な架橋構造を作ることによって、高温高湿条件にさらした後でも、更に優れた密着性を示す。
Figure 0006569225
本発明の半導体用接着剤は、重量平均分子量が10000以上である成分(但し、エポキシ樹脂を除く)を更に含有してもよい。
本発明の半導体用接着剤の形状は、フィルム状であってもよい。
また、本発明は、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の製造方法であって、上記半導体用接着剤を用いて、上記接続部の少なくとも一部を封止する工程を備える、半導体装置の製造方法を提供する。本発明の半導体装置の製造方法によれば、上記半導体用接着剤を用いることにより、半導体装置の耐リフロー性及び接続信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明は、上記半導体装置の製造方法によって得られる、半導体装置を提供する。本発明の半導体装置は、耐リフロー性及び接続信頼性に優れる。
本発明によれば、耐リフロー性及び接続信頼性に優れる半導体装置を作製可能な半導体用接着剤を提供できる。また、本発明によれば、このような半導体用接着剤を用いた半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供できる。さらに、本発明によれば、上記半導体用接着剤の実現を可能とする密着助剤を提供できる。
本発明の半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態を模式的に示す工程断面図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<半導体用接着剤>
本実施形態の半導体用接着剤は、エポキシ樹脂(以下、場合により「(a)成分」という。)と、硬化剤(以下、場合により「(b)成分」という。)と、後述する一般式(1)で表される化合物(以下、場合により「(c)成分」という。)と、を含有する。
本実施形態の半導体用接着剤は、必要に応じて、重量平均分子量が10000以上である成分(但し、エポキシ樹脂を除く。以下、場合により「(d)成分」という。)、フィラー(以下、場合により「(e)成分」という。)、及び、フラックス剤(以下、場合により(f)成分という。)からなる群より選ばれる少なくとも1種を更に含有していてもよい。
以下、本実施形態の半導体用接着剤を構成する各成分について説明する。
(a)成分:エポキシ樹脂
(a)成分としては、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を用いることができる。(a)成分としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び、各種多官能エポキシ樹脂が挙げられる。(a)成分は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
(a)成分としては、高温での接続時に分解して揮発成分が発生することを抑制する観点から、接続時の温度が250℃である場合、250℃における熱重量減少量率が5%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましく、接続時の温度が300℃である場合、300℃における熱重量減少量率が5%以下のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
(a)成分の含有量は、半導体用接着剤の固形分全量基準で、5〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
(b)成分:硬化剤
(b)成分としては、例えば、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤及びホスフィン系硬化剤が挙げられる。(b)成分がフェノール性水酸基、酸無水物、アミン類又はイミダゾール類を含むと、接続部に酸化膜が生じることを抑制するフラックス活性を示し、接続信頼性・絶縁信頼性を更に向上させることができる。以下、各硬化剤について説明する。
(i)フェノール樹脂系硬化剤
フェノール樹脂系硬化剤としては、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有するものであれば特に制限はなく、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールナフトールホルムアルデヒド重縮合物、トリフェニルメタン型多官能フェノール樹脂及び各種多官能フェノール樹脂を使用することができる。フェノール樹脂系硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記(a)成分に対するフェノール樹脂系硬化剤の当量比(フェノール性水酸基/エポキシ基、モル比)は、更に良好な硬化性、接着性及び保存安定性を得る観点から、0.3〜1.5が好ましく、0.4〜1.0がより好ましく、0.5〜1.0が更に好ましい。当量比が0.3以上であると、硬化性が向上し接着力が更に向上する傾向があり、1.5以下であると、未反応のフェノール性水酸基が過剰に残存することがなく、吸水率が低く抑えられ、絶縁信頼性が更に向上する傾向がある。
(ii)酸無水物系硬化剤
酸無水物系硬化剤としては、例えば、メチルシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及びエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートを使用することができる。酸無水物系硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記(a)成分に対する酸無水物系硬化剤の当量比(酸無水物基/エポキシ基、モル比)は、更に良好な硬化性、接着性及び保存安定性を得る観点から、0.3〜1.5が好ましく、0.4〜1.0がより好ましく、0.5〜1.0が更に好ましい。当量比が0.3以上であると、硬化性が向上し接着力が更に向上する傾向があり、1.5以下であると、未反応の酸無水物が過剰に残存することがなく、吸水率が低く抑えられ、絶縁信頼性が更に向上する傾向がある。
(iii)アミン系硬化剤
アミン系硬化剤としては、例えばジシアンジアミドを使用することができる。
上記(a)成分に対するアミン系硬化剤の当量比(アミン/エポキシ基、モル比)は、更に良好な硬化性、接着性及び保存安定性を得る観点から0.3〜1.5が好ましく、0.4〜1.0がより好ましく、0.5〜1.0が更に好ましい。当量比が0.3以上であると、硬化性が向上し接着力が更に向上する傾向があり、1.5以下であると、未反応のアミンが過剰に残存することがなく、絶縁信頼性が更に向上する傾向がある。
(iv)イミダゾール系硬化剤
イミダゾール系硬化剤としては、例えば、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び、エポキシ樹脂とイミダゾール類の付加体が挙げられる。これらの中でも、更に優れた硬化性、保存安定性及び接続信頼性を得る観点から、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。イミダゾール系硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。また、これらをマイクロカプセル化した潜在性硬化剤としてもよい。
イミダゾール系硬化剤の含有量は、(a)成分100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、1〜25質量部がより好ましい。イミダゾール系硬化剤の含有量が0.1質量部以上であると、硬化性が向上する傾向があり、30質量部以下であると、金属接合が形成される前に半導体用接着剤が硬化することがなく、接続不良が発生しにくい傾向がある。
(v)ホスフィン系硬化剤
ホスフィン系硬化剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−メチルフェニル)ボレート及びテトラフェニルホスホニウム(4−フルオロフェニル)ボレートが挙げられる。ホスフィン系硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
ホスフィン系硬化剤の含有量は、(a)成分100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.1〜25質量部がより好ましい。ホスフィン系硬化剤の含有量が0.1質量部以上であると、硬化性が向上する傾向があり、30質量部以下であると、金属接合が形成される前に半導体用接着剤が硬化することがなく、接続不良が発生しにくい傾向がある。
フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤及びアミン系硬化剤は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。半導体用接着剤が(b)成分としてフェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤又はアミン系硬化剤を含有する場合、酸化膜を除去するフラックス活性を示し、接続信頼性を更に向上させることができる。イミダゾール系硬化剤及びホスフィン系硬化剤はそれぞれ単独で用いてもよいが、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤又はアミン系硬化剤と共に用いてもよい。
(c)成分:一般式(1)で表される化合物(密着助剤)
半導体用接着剤が、下記一般式(1)で表される化合物を含有することにより、密着性が向上し接続信頼性を向上させることができる。
Figure 0006569225

[式中、R11は、下記一般式(2)で表される基を示し、R12は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R13は、各々独立に水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは、0〜3の整数を示し、nは、1〜6の整数を示す。]
Figure 0006569225

[式中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アミノアルキルシラン由来の有機基(1価の有機基)、又は、複素環基を示す。Rは各々置換基を有していてもよい。]
式(1)で表される化合物が、式(2)で表される基を含むことにより、高温高湿条件にさらされた後でも、良好な基板への密着性を発現することができる。これは、式(2)で表される基が耐熱性に優れているためであると考えられる。
式(1)で表される化合物は、更に優れた密着性及び更に良好な保存安定性を得る観点から、下記一般式(3−a)で表される化合物、下記一般式(3−b)で表される化合物、下記一般式(3−c)で表される化合物、下記一般式(3−d)で表される化合物、下記一般式(3−e)で表される化合物、及び、下記一般式(3−f)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。このような構成とすることで、より強固なネットワークを作ることによって、高温高湿条件にさらした後でも、更に優れた密着性を示すと考えられる。
Figure 0006569225
式(1)で表される化合物は、アミド結合がアミノ基でブロックされており、硬化時に脱ブロック化され、反応性の高いイソシアネート基が発生すると考えられる。末端のイソシアネート基がエポキシ樹脂等と反応し、より強固な架橋構造を作ることによって、高温高湿条件にさらされた後でも、更に優れた密着性を維持させると考えられる。その観点から、式(1)で表される化合物は、下記一般式(3−a)で表される化合物、及び、下記一般式(3−b)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
式(1)で表される化合物は、下記一般式(4)で表される化合物と、アンモニア、アミノ基を有する炭素数1〜10の化合物、アミノアルキルシラン化合物、又は、アミノ基を有する複素環化合物と、を混合し、付加反応させることによって得ることができる。
Figure 0006569225

[式中、R41は、炭素数1〜6のアルキレン基を示し、R42は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R43は、各々独立に水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、bは、0〜3の整数を示す。]
式(4)で表される化合物としては、1−イソシアナートメチルトリメチルシラン、1−イソシアナートメチルトリエチルシラン、1−イソシアナートメチルトリプロピルシラン、1−イソシアナートメチルトリブチルシラン、1−イソシアナートメチルトリメトキシシラン、1−イソシアナートメチルジメトキシメチルシラン、1−イソシアナートメチルメトキシジメチルシラン、1−イソシアナートメチルトリエトキシシラン、1−イソシアナートメチルトリプロポキシシラン、1−イソシアナートメチルトリブトキシシラン、1−イソシアナートメチルジエトキシエチルシラン、3−イソシアナートプロピルトリメチルシラン、3−イソシアナートプロピルトリエチルシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルジメトキシメチルシラン、3−イソシアナートプロピルメトキシジメチルシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルジエトキシエチルシラン、3−イソシアナートプロピルエトキシジエチルシラン、6−イソシアナートヘキシルトリメトキシシラン、6−イソシアナートヘキシルジメトキシメチルシラン、6−イソシアナートヘキシルメトキシジメチルシラン、6−イソシアナートヘキシルトリエトキシシラン、6−イソシアナートヘキシルジエトキシエチルシラン、6−イソシアナートヘキシルエトキシジエチルシラン等が挙げられ、入手し易さの観点から、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランが好ましい。
式(2)で表される基を含む式(1)の化合物は、例えば、式(4)で表される化合物と、アンモニア、アミノ基を有する炭素数1〜10の化合物、アミノアルキルシラン化合物、又は、アミノ基を有する複素環化合物とを反応させることで得られる化合物である。この反応式を下記式(5)として示す。
Figure 0006569225
アンモニアと、式(4)で表される化合物とを反応させた場合、式(2)で表される基のRが水素原子である化合物(例えば、式(3−a)で表される化合物、及び、式(3−b)で表される化合物)が得られる。
アミノ基を有する炭素数1〜10の化合物と、式(4)で表される化合物とを反応させた場合、式(2)で表される基のRが炭素数1〜10のアルキル基である化合物が得られる。アミノ基を有する炭素数1〜10の化合物としては、アミノメタン、アミノエタン、アミノプロパン、アミノブタン、アミノペンタン、アミノヘキサン、アミノヘプタン、アミノオクタン、アミノノナン、アミノデカン、2−エチルヘキシルアミン等が挙げられる。
アミノアルキルシラン化合物と、式(4)で表される化合物とを反応させた場合、式(2)で表される基のRがアミノアルキルシラン化合物由来の有機基である化合物が得られる。アミノアルキルシラン化合物としては、4−アミノブチルトリエトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシロキサン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル−ジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−4−アミノプロピルメチル−トリエトキシシラン等が挙げられる。
アミノ基を有する複素環化合物と、式(4)で表される化合物とを反応させた場合、式(2)で表される基のRが複素環基である化合物が得られる。アミノ基を有する複素環化合物としては、5−アミノテトラゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2−アミノチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール等が挙げられる。
式(5)の反応は、室温(25℃。以下同様)で反応させてもよく、50〜100℃の間の温度範囲で反応させてもよい。また、原料を直接混合してもよく、ジメチルホルムアミド、1,2−ジエトキシエタン、N−メチルピロリドン等の溶剤に溶解して用いてもよい。
このように反応活性の高いイソシアネート基をブロックすることで、保存安定性に優れる密着助剤を得ることが可能であり、さらに、アミン系化合物でブロックすることで、熱的に安定な尿素結合を有する密着助剤を得ることができる。これにより、高温高湿試験後も良好な密着性を示す密着助剤を得ることができる。
(c)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部が更に好ましい。含有量が0.1質量部以上であると、更に充分な密着性(例えば基板との密着性)を付与することができ、20質量部以下であると、実装時の加熱プロセスにおける脱ガスによる発泡を抑制できる。
(d)成分:重量平均分子量が10000以上である成分(高分子成分)
本実施形態の半導体用接着剤は、必要に応じて、重量平均分子量が10000以上である成分((d)成分)を含有していてもよい。(d)成分を含有する半導体用接着剤は、耐熱性及びフィルム形成性に一層優れる。
(d)成分としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂及びアクリルゴムが挙げられる。これらの中でも、耐熱性及びフィルム形成性に優れる観点から、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルゴム、シアネートエステル樹脂及びポリカルボジイミド樹脂が好ましく、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びアクリルゴムがより好ましい。(d)成分は、単独で又は2種以上の混合物や共重合体として使用することもできる。但し、(d)成分には、(a)成分であるエポキシ樹脂が含まれない。
(d)成分の重量平均分子量は、10000以上であり、20000以上が好ましく、30000以上がより好ましい。このような(d)成分によれば、半導体用接着剤の耐熱性及びフィルム形成性を一層向上させることができる。
(d)成分の重量平均分子量は、1000000以下が好ましく、500000以下がより好ましい。このような(d)成分によれば、高耐熱性が得られる。
なお、上記重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー、Gel Permeation Chromatography)を用いて測定された、ポリスチレン換算の重量平均分子量を示す。
半導体用接着剤が(d)成分を含有するとき、(d)成分の含有量Cに対する(a)成分の含有量Cの比C/C(質量比)は、0.01〜5が好ましく、0.05〜4がより好ましく、0.1〜3が更に好ましい。比C/Cが0.01以上であることで、より良好な硬化性及び接着力が得られる。比C/Cが5以下であることで、より良好なフィルム形成性が得られる。
(e)成分:フィラー
本実施形態の半導体用接着剤は、必要に応じて、フィラー((e)成分)を含有していてもよい。(e)成分によって、半導体用接着剤の粘度、半導体用接着剤の硬化物の物性等を制御することができる。具体的には、(e)成分によれば、例えば、接続時のボイド発生の抑制、半導体用接着剤の硬化物の吸湿率の低減、等を図ることができる。
(e)成分としては、無機フィラー(例えば絶縁性無機フィラー)、ウィスカー、樹脂フィラー等を用いることができる。(e)成分は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
無機フィラーの材質としては、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、マイカ及び窒化ホウ素が挙げられる。これらの中でも、シリカ、アルミナ、酸化チタン及び窒化ホウ素が好ましく、シリカ、アルミナ及び窒化ホウ素がより好ましい。
ウィスカーの材質としては、例えば、ホウ酸アルミニウム、チタン酸アルミニウム、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、硫酸マグネシウム及び窒化ホウ素が挙げられる。
樹脂フィラーとしては、例えば、ポリウレタン、ポリイミド等の樹脂からなるフィラーが挙げられる。
(e)成分の形状、粒径及び含有量は特に制限されない。また、(e)成分は、表面処理によって物性を適宜調整されたものであってもよい。
(e)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対して、50〜300質量部が好ましく、70〜200質量部がより好ましい。
(f)成分:フラックス剤
(f)成分は、フラックス活性を有する化合物(但し、(b)成分を除く)であり、本実施形態の半導体用接着剤において、フラックス剤として機能する。(f)成分は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
フラックス剤としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸及びドデカン二酸から選択されるジカルボン酸の2位に電子供与性基(例えば、メチル基等のアルキル基)が置換した化合物を用いることができる。
フラックス剤の融点は、150℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下が更に好ましい。このようなフラックス剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との硬化反応が生じる前にフラックス活性が充分に発現し易い。そのため、このようなフラックス剤を含有する半導体用接着剤によれば、接続信頼性に一層優れる半導体装置を実現できる。また、フラックス剤の融点は、25℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。また、フラックス剤は、室温で固形であるものが好ましい。
(f)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対して、0.5〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
(その他の成分)
本実施形態の半導体用接着剤は、密着性(例えば、硬化後のシリコン基板等への密着性)を更に向上させるために、(c)成分以外の有機シラン化合物を含有してもよい。有機シラン化合物としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシリルプロピルエチルカルバメート、3−(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。(c)成分以外の有機シラン化合物の含有量は、所望の効果が得られるように適宜調整される。
本実施形態の半導体用接着剤は、酸化防止剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、レベリング剤、イオントラップ剤等の添加剤を含有してもよい。これらの添加剤は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらの添加剤の含有量については、各添加剤の効果が発現するように適宜調整すればよい。
本実施形態の半導体用接着剤の形状は、フィルム状であってもよく、ペースト状であってもよい。本実施形態の半導体用接着剤を用いたフィルム状接着剤の作製方法の一例を以下に示す。
まず、(a)成分、(b)成分及び(c)成分、並びに、必要に応じて添加される(d)成分、(e)成分及び(f)成分等を有機溶媒中に加え、攪拌混合、混錬等により溶解又は分散させて樹脂ワニスを調製する。その後、離型処理を施した基材フィルム上に、ナイフコーター、ロールコーター、アプリケーター等を用いて樹脂ワニスを塗布した後、加熱により有機溶媒を除去することによって基材フィルム上にフィルム状接着剤を形成することができる。
樹脂ワニスの調製に用いる有機溶媒としては、各成分を均一に溶解又は分散し得る特性を有するものが好ましく、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ジオキサン、シクロヘキサノン、及び、酢酸エチルが挙げられる。有機溶媒は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。樹脂ワニスの調製の際の攪拌混合や混錬は、例えば、攪拌機、らいかい機、3本ロール、ボールミル、ビーズミル又はホモディスパーを用いて行うことができる。
基材フィルムとしては、有機溶媒を揮発させる際の加熱条件に耐え得る耐熱性を有するものであれば特に制限はなく、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルム;ポリイミドフィルム;ポリエーテルイミドフィルムなどを例示できる。基材フィルムは、これらのフィルムからなる単層のものに限られず、2種以上の材料からなる多層フィルムであってもよい。
基材フィルムへ塗布した樹脂ワニスから有機溶媒を揮発させる際の乾燥条件としては、有機溶媒が充分に揮発する条件が好ましく、具体的には、50〜200℃、0.1〜90分間の加熱が好ましい。有機溶媒は、フィルム状接着剤の全量に対して1.5質量%以下まで除去されることが好ましい。
本実施形態の半導体用接着剤は、基板(ウエハ)上で直接形成してもよい。具体的には、例えば、上記樹脂ワニスを基板上に直接スピンコートして膜を形成した後、有機溶媒を除去することにより、基板上に直接半導体用接着剤を形成してもよい。
<半導体装置>
本実施形態の半導体装置について、図1及び図2を用いて以下説明する。図1は、半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。図1(a)に示すように、半導体装置100は、互いに対向する半導体チップ10及び基板(回路配線基板)20と、半導体チップ10及び基板20の互いに対向する面にそれぞれ配置された配線15と、半導体チップ10及び基板20の配線15を互いに接続する接続バンプ30と、半導体チップ10及び基板20間の空隙に隙間なく充填された接着材料40とを有している。半導体チップ10及び基板20は、配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている。配線15及び接続バンプ30は、接着材料40により封止されており外部環境から遮断されている。
図1(b)に示すように、半導体装置200は、互いに対向する半導体チップ10及び基板20と、半導体チップ10及び基板20の互いに対向する面にそれぞれ配置されたバンプ32と、半導体チップ10及び基板20間の空隙に隙間なく充填された接着材料40とを有している。半導体チップ10及び基板20は、対向するバンプ32が互いに接続されることによりフリップチップ接続されている。バンプ32は、接着材料40により封止されており外部環境から遮断されている。半導体装置100,200において接着材料40は、本実施形態の半導体用接着剤の硬化物である。
図2は、半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。図2(a)に示すように、半導体装置300は、2つの半導体チップ10が配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置100と同様である。図2(b)に示すように、半導体装置400は、2つの半導体チップ10がバンプ32によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置200と同様である。
半導体チップ10としては、特に限定はなく、シリコン、ゲルマニウム等の同一種類の元素から構成される元素半導体、ガリウムヒ素、インジウムリン等の化合物半導体などを用いることができる。
基板20としては、回路基板であれば特に制限はなく、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエステル、セラミック、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン等を主な成分とする絶縁基板の表面に、金属膜の不要な箇所をエッチング除去して形成された配線(配線パターン)15を有する回路基板、上記絶縁基板の表面に金属めっき等によって配線15が形成された回路基板、上記絶縁基板の表面に導電性物質を印刷して配線15が形成された回路基板などを用いることができる。
配線15やバンプ32等の接続部は、主成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えばスズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅、スズ−銀−銅)、ニッケル、スズ、鉛等を含有しており、複数の金属を含有していてもよい。
上記金属の中でも、接続部の電気伝導性・熱伝導性に優れたパッケージとする観点から、金、銀及び銅が好ましく、銀及び銅がより好ましい。安価であることによりコストが低減されたパッケージとする観点から、銀、銅及びはんだが好ましく、銅及びはんだがより好ましく、はんだが更に好ましい。室温において金属の表面に酸化膜が形成されると、生産性が低下する場合やコストが増加する場合があるため、酸化膜の形成を抑制する観点から、金、銀、銅及びはんだが好ましく、金、銀及びはんだがより好ましく、金及び銀が更に好ましい。
上記配線15及びバンプ32の表面には、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等を主な成分とする金属層が、例えばめっきにより形成されていてもよい。この金属層は、単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。また、上記金属層は、単層又は複数の金属層が積層された構造を有していてもよい。
また、本実施形態の半導体装置は、半導体装置100〜400に示すような構造(パッケージ)が複数積層されていてもよい。この場合、半導体装置100〜400は、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えばスズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅、スズ−銀−銅)、スズ、ニッケル等を含むバンプや配線で互いに電気的に接続されていてもよい。
半導体装置を複数積層する手法としては、図3に示すように、例えばTSV(Through−Silicon Via)技術が挙げられる。図3は、半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図であり、TSV技術を用いた半導体装置である。図3に示す半導体装置500では、インターポーザ50上に形成された配線15が半導体チップ10の配線15と接続バンプ30を介して接続されることにより、半導体チップ10とインターポーザ50とはフリップチップ接続されている。半導体チップ10とインターポーザ50との間の空隙には接着材料40が隙間なく充填されている。上記半導体チップ10におけるインターポーザ50と反対側の表面上には、配線15、接続バンプ30及び接着材料40を介して半導体チップ10が繰り返し積層されている。半導体チップ10の表裏におけるパターン面の配線15は、半導体チップ10の内部を貫通する孔内に充填された貫通電極34により互いに接続されている。なお、貫通電極34の材質としては、銅、アルミニウム等を用いることができる。
このようなTSV技術により、通常は使用されない半導体チップの裏面からも信号を取得することが可能となる。さらには、半導体チップ10内に貫通電極34を垂直に通すため、対向する半導体チップ10間や、半導体チップ10及びインターポーザ50間の距離を短くし、柔軟な接続が可能である。本実施形態の半導体用接着剤は、このようなTSV技術において、対向する半導体チップ10間や、半導体チップ10及びインターポーザ50間の半導体用接着剤として適用することができる。
また、エリヤバンプチップ技術等の自由度の高いバンプ形成方法では、インターポーザを介さないでそのまま半導体チップをマザーボードに直接実装できる。本実施形態の半導体用接着剤は、このような半導体チップをマザーボードに直接実装する場合にも適用することができる。なお、本実施形態の半導体用接着剤は、2つの配線回路基板を積層する場合に、基板間の空隙を封止する際にも適用することができる。
<半導体装置の製造方法>
本実施形態の半導体装置の製造方法は、例えば、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の製造方法であって、上記半導体用接着剤を用いて、前記接続部の少なくとも一部を封止する工程を備える。本実施形態の半導体装置の製造方法について、図4を用いて以下説明する。図4は、半導体装置の製造方法の一実施形態を模式的に示す工程断面図である。
まず、図4(a)に示すように、配線15を有する基板20上に、接続バンプ30を形成する位置に開口を有するソルダーレジスト60を形成する。このソルダーレジスト60は必ずしも設ける必要はない。しかしながら、基板20上にソルダーレジスト60を設けることにより、配線15間のブリッジの発生を抑制し、接続信頼性・絶縁信頼性を更に向上させることができる。ソルダーレジスト60は、例えば、市販のパッケージ用ソルダーレジストインキを用いて形成することができる。市販のパッケージ用ソルダーレジストインキとしては、具体的には、SRシリーズ(日立化成株式会社製、商品名)及びPSR4000−AUSシリーズ(太陽インキ製造株式会社製、商品名)が挙げられる。
次に、図4(a)に示すように、ソルダーレジスト60の開口に接続バンプ30を形成する。そして、図4(b)に示すように、接続バンプ30及びソルダーレジスト60が形成された基板20上に、フィルム状の半導体用接着剤(以下、場合により「フィルム状接着剤」という。)41を貼付する。フィルム状接着剤41の貼付は、加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート等によって行うことができる。フィルム状接着剤41の供給面積や厚みは、半導体チップ10及び基板20のサイズや、接続バンプ30の高さによって適宜設定される。
上記のとおりフィルム状接着剤41を基板20に貼り付けた後、半導体チップ10の配線15と接続バンプ30とをフリップチップボンダー等の接続装置を用いて位置合わせする。続いて、半導体チップ10と基板20とを接続バンプ30の融点以上の温度で加熱しながら圧着し、図4(c)に示すように、半導体チップ10と基板20とを接続すると共に、フィルム状接着剤41の硬化物である接着材料40によって、半導体チップ10及び基板20間の空隙を封止充填する。以上により、半導体装置600が得られる。
本実施形態の半導体装置の製造方法では、位置合わせをした後に仮固定し(半導体用接着剤を介している状態)、リフロー炉で加熱処理することによって、接続バンプ30を溶融させて半導体チップ10と基板20とを接続してもよい。仮固定の段階では、金属接合を形成することが必ずしも必要ではないため、上記の加熱しながら圧着する方法に比べて低荷重、短時間、低温度による圧着でよく、生産性が向上すると共に接続部の劣化を抑制することができる。
また、半導体チップ10と基板20とを接続した後、オーブン等で加熱処理を行って接続信頼性・絶縁信頼性を更に高めてもよい。加熱温度としては、フィルム状接着剤の硬化が進行する温度が好ましく、完全に硬化する温度がより好ましい。加熱温度及び加熱時間は適宜設定される。
本実施形態の半導体装置の製造方法では、フィルム状接着剤41を半導体チップ10に貼付した後に基板20を接続してもよい。また、半導体チップ10及び基板20を配線15及び接続バンプ30により接続した後、半導体チップ10及び基板20間の空隙にペースト状の半導体用接着剤を充填し、硬化させてもよい。
生産性が向上する観点から、複数の半導体チップ10が連結した半導体ウエハに半導体用接着剤を供給した後、ダイシングして個片化することによって、半導体チップ10上に半導体用接着剤が供給された構造体を得てもよい。また、半導体用接着剤がペースト状の場合は、特に制限されるものではないが、スピンコート等の塗布方法により、半導体チップ10上の配線やバンプを埋め込み、厚みを均一化させればよい。この場合、樹脂の供給量が一定となるため生産性が向上すると共に、埋め込み不足によるボイドの発生及びダイシング性の低下を抑制することができる。一方、半導体用接着剤がフィルム状の場合は、特に制限されるものではないが、加熱プレス、ロールラミネート及び真空ラミネート等の貼付方式により半導体チップ10上の配線やバンプを埋め込むようにフィルム状の半導体用接着剤を供給すればよい。この場合、樹脂の供給量が一定となるため生産性が向上し、埋め込み不足によるボイドの発生及びダイシング性の低下を抑制することができる。
接続荷重は、接続バンプ30の数や高さのばらつき、接続バンプ30、又は、接続部のバンプを受ける配線の加圧による変形量を考慮して設定される。接続温度は、接続部の温度が接続バンプ30の融点以上であることが好ましいが、それぞれの接続部(バンプや配線)の金属接合が形成される温度であればよい。接続バンプ30がはんだバンプである場合は、約240℃以上が好ましい。
接続時の接続時間は、接続部の構成金属により異なるが、生産性が向上する観点から短時間であるほど好ましい。接続バンプ30がはんだバンプである場合、接続時間は、20秒以下が好ましく、10秒以下がより好ましく、5秒以下が更に好ましい。銅−銅又は銅−金の金属接続の場合、接続時間は60秒以下が好ましい。
上述した様々なパッケージ構造のフリップチップ接続部においても、本実施形態の半導体用接着剤は、優れた耐リフロー性及び接続信頼性を示す。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の一側面は、式(1)で表される化合物の、半導体用接着剤に配合される密着助剤としての使用、に関する。また、本発明の他の側面は、式(1)で表される化合物の、半導体用接着剤の製造のための使用、に関する。
本発明の他の側面は、式(1)で表される化合物を含む密着助剤、に関する。また、本発明の他の側面は、式(1)で表される化合物を含む密着助剤の、半導体用接着剤の製造のための使用、ということもできる。
本発明の他の側面は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、式(1)で表される化合物とを含有する組成物の、半導体用接着剤としての使用、ということもできる。また、本発明の他の側面は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、式(1)で表される化合物とを含有する組成物の、半導体用接着剤の製造のための使用、ということもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
各実施例及び比較例で使用した化合物は以下の通りである。
(a)エポキシ樹脂
・トリフェノールメタン骨格含有多官能固形エポキシ(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名「EP1032H60」、以下「EP1032」という。)
・ビスフェノールF型液状エポキシ(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名「YL983U」、以下「YL983」という。)
・柔軟性エポキシ(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名「YL7175」、以下「YL7175」という。)
(b)硬化剤
2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体(四国化成株式会社製、商品名「2MAOK−PW」、以下「2MAOK」という。)
(c)式(1)で表される化合物(密着助剤)
・3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、KBM−585、以下「KBM−585」という)、式(3−b)で表される化合物
・3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製、KBE−585、以下「KBE−585」という)、式(3−a)で表される化合物
・下記合成例1の成分、式(3−c)で表される化合物
・下記合成例2の成分、式(3−e)で表される化合物
合成例1
冷却器、攪拌機、滴下ロートを取り付けた0.1Lのセパラブルフラスコに、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製;KBE−9007)8.16g(35mmol)を入れ、ここに、滴下ロートから2−エチルヘキシルアミン(MercK社製)4.524g(35mmol)を反応溶液の温度が50℃以下で反応が進行する速度で滴下した。滴下終了後、反応溶液のIRスペクトルから、2260cm−1付近のイソシアネート基のピークの消失、及び、3370cm−1付近にNH基によるピークが見られた。反応生成物は担体シリカゲルの薄層カラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン、発色剤はヨウ素)で、KBE−9007の消失によって確認した。これらのことから、2−エチルヘキシルアミンと3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランとの付加生成物(以下「C1」という)を得たことを確認した。
合成例2
冷却器、攪拌機、滴下ロートを取り付けた0.1Lのセパラブルフラスコに、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製;KBE−9007)8.16g(35mmol)を入れ、ここに、滴下ロートから、5−アミノテトラゾール2.979g(35mmol)を含むN−メチルピロリドン溶液11.56gを、反応溶液の温度が50℃以下で反応が進行する速度で滴下した。滴下終了後、反応溶液のIRスペクトルから、2260cm−1付近のイソシアネート基のピークの消失、及び、3370cm−1付近にNH基によるピークが見られた。反応生成物は担体シリカゲルの薄層カラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン、発色剤はヨウ素)で、KBE−9007の消失によって確認した。これらのことから、5−アミノテトラゾールと3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランとの付加生成物(以下「C2」という)を得たことを確認した。
(d)重量平均分子量が10000以上である成分
フェノキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名「ZX1356−2」、Tg:約71℃、Mw:約63000、以下「ZX1356」という。)
(e)フィラー
(e−1)無機フィラー
・シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SE2050」、平均粒径:0.5μm、以下「SE2050」という。)
・エポキシシラン処理シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SE2050−SEJ」、平均粒径:0.5μm、以下「SE2050−SEJ」という。)
・アクリル表面処理ナノシリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「YA050C−SM」、平均粒径:約50nm、以下「SMナノシリカ」という。)
(e−2)樹脂フィラー
有機フィラー(ロームアンドハースジャパン株式会社製、商品名「EXL−2655」、コアシェルタイプ有機微粒子、以下「EXL−2655」という。)
(f)フラックス剤
2−メチルグルタル酸(アルドリッチ社製、融点:約78℃)
(g)カップリング剤
G1:トリエトキシシリルプロピルエチルカルバメート(Gelest社製、SIT−8188.0)
<フィルム状半導体用接着剤の作製>
(実施例1)
エポキシ樹脂3g(「EP1032」を2.4g、「YL983」を0.45g、「YL7175」を0.15g)、硬化剤「2MAOK」0.1g、2−メチルグルタル酸0.1g(0.69mmol)、無機フィラー1.9g(「SE2050」を0.38g、「SE2050−SEJ」を0.38g、「SMナノシリカ」を1.14g)、樹脂フィラー(EXL−2655)0.25g、及び、メチルエチルケトン(固形分量が63質量%になる量)を仕込み、カップリング剤0.05g、並びに、直径0.8mmのビーズ及び直径2.0mmのビーズを固形分と同質量加え、ビーズミル(フリッチュ・ジャパン株式会社、遊星型微粉砕機P−7)で30分撹拌した。その後、フェノキシ樹脂(ZX1356)1.7gを加え、再度ビーズミルで30分撹拌した後、撹拌に用いたビーズをろ過によって除去し、樹脂ワニスを得た。
得られた樹脂ワニスを基材フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックスA53」)上に小型精密塗工装置(廉井精機)で塗工し、クリーンオーブン(ESPEC製)で乾燥(70℃/10分)して、フィルム状接着剤を得た。
(実施例2〜4、比較例1)
密着助剤((c)成分)を下記表1に記載のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜4及び比較例1のフィルム状接着剤を作製した。
(比較例2)
密着助剤((c)成分)を下記表1に記載のG1に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のフィルム状接着剤を作製した。
<評価>
以下、実施例及び比較例で得られたフィルム状接着剤の評価方法を示す。
(吸湿前の260℃における接着力の測定)
実施例又は比較例で作製したフィルム状接着剤を所定のサイズ(縦5mm×横5mm×厚さ0.045mm)に切り抜き、シリコンチップ(縦5mm×横5mm×厚さ0.725mm、酸化膜コーティング)上に70℃で貼付け、熱圧着試験機(日立化成テクノプラント株式会社製)を用いて、ソルダーレジスト(太陽インキ製、商品名「AUS308」)がコーティングされたガラスエポキシ基板(厚み0.02mm)に圧着した(圧着条件:圧着ヘッド温度250℃、圧着時間5秒、圧着圧力0.5MPa)。次に、クリーンオーブン(ESPEC製)中でアフターキュア(175℃、2h)して、試験サンプルとしての半導体装置を得た。
接着力測定装置(DAGE社製、万能型ボンドテスタDAGE4000型)を用い、260℃のホットプレート上で、基板からのツール高さ0.05mm、ツール速度0.05mm/sの条件で上記試験サンプルの接着力を測定した。測定回数は5回とし、平均値を求めた。平均値が25g以上の場合を「A」、15g以上25g未満の場合を「B」、15g未満の場合を「C」として評価した。
(吸湿後の260℃における接着力の測定)
上記と同様の方法にて作製した試験サンプル(半導体装置)を85℃、相対湿度60%の高温高湿器(ESPEC製、PR−2KP)に48時間放置した後、取り出した。次に、接着力測定装置(DAGE社製、万能型ボンドテスタDAGE4000型)を用い、260℃のホットプレート上で、基板からのツール高さ0.05mm、ツール速度0.05mm/sの条件で上記試験サンプルの接着力を測定した。測定回数は5回とし、平均値を求めた。平均値が25g以上の場合を「A」、15g以上25g未満の場合を「B」、15g未満の場合を「C」として評価した。
(ボイド評価)
上記接着力の測定と同様の方法にて作製した半導体装置について、超音波映像診断装置(商品名「Insight−300」、インサイト製)により外観画像を撮り、スキャナGT−9300UF(EPSON社製、商品名)でチップ上の接着材料層(半導体用接着剤の硬化物からなる層)の画像を取り込み、画像処理ソフトAdobe Photoshopを用いて、色調補正、二階調化によりボイド部分を識別し、ヒストグラムによりボイド部分の占める割合を算出した。チップ上の接着材料部分の面積を100%として、ボイド発生率が10%以下の場合を「A」、10%より多く20%以下の場合を「B」、20%より多い場合を「C」として評価した。
(耐リフロー性評価)
上記接着力の測定と同様の方法にて作製した半導体装置を、封止材(日立化成株式会社製、商品名「CEL9750ZHF10」)を用いて、180℃、6.75MPa、90秒の条件でモールドし、クリーンオーブン(ESPEC製)中、175℃で5時間アフターキュアを行い、パッケージを得た。次に、このパッケージをJEDEC level 2条件で高温吸湿後、IRリフロー炉(FURUKAWA ELECTRIC製、商品名「SALAMANDER」)にパッケージを3回通過させた。リフロー後のパッケージの接続性について、上述のボイド評価と同様の方法で評価し、耐リフロー性の評価とした。剥離(ボイド)がなく良好な接着性を有していた場合を「A」、剥離(ボイド)が生じた場合を「B」として評価した。
Figure 0006569225
実施例1〜4の半導体用接着剤を用いて作製された半導体装置では、ボイド発生が充分に抑制されると共に、比較例1〜2に比べ耐リフロー性に優れることが確認された。また、比較例2に示すように、イソシアネート基をアルコールでブロックした構造(ウレタン結合)を有する化合物を用いた場合、吸湿後の接着性悪化が確認された。これは、ウレタン結合において加熱時に脱ブロック化反応が進行し、アルコールが脱離することによるものであり、すなわち、G1成分の場合、脱ブロックの際にエタノールが発生し、エタノールが揮発する際、チップや基板の界面に対して剥離する方向で応力を与えたためと考えられる。一方、実施例1〜4の半導体用接着剤は、吸湿前及び吸湿後のいずれにおいても260℃における接着力が高いことが確認された。
10…半導体チップ、15…配線(接続部)、20…基板(配線回路基板)、30…接続バンプ、32…バンプ(接続部)、34…貫通電極、40…接着材料、41…半導体用接着剤(フィルム状接着剤)、50…インターポーザ、60…ソルダーレジスト、100,200,300,400,500,600…半導体装置。

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される化合物と、を含有し、
    前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(3−c)で表される化合物、下記一般式(3−d)で表される化合物、下記一般式(3−e)で表される化合物、及び、下記一般式(3−f)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、半導体用接着剤。
    Figure 0006569225

    [式中、R11は、下記一般式(2)で表される基を示し、R12は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R13は、各々独立に水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは、0〜3の整数を示し、nは、1〜6の整数を示す。]
    Figure 0006569225

    [式中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アミノアルキルシラン由来の有機基、又は、複素環基を示す。]
    Figure 0006569225
  2. 重量平均分子量が10000以上である成分(但し、エポキシ樹脂を除く)を更に含有する、請求項1に記載の半導体用接着剤。
  3. 形状がフィルム状である、請求項1又は2に記載の半導体用接着剤。
  4. 半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置の製造方法であって、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体用接着剤を用いて、前記接続部の少なくとも一部を封止する工程を備える、半導体装置の製造方法。
  5. 半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置であって、
    前記接続部の少なくとも一部が、請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体用接着剤又はその硬化物により封止されている、半導体装置。
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