JP6569153B2 - 棒状試験片の表面研磨装置および表面研磨方法 - Google Patents

棒状試験片の表面研磨装置および表面研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、棒状試験片の表面研磨装置および表面研磨方法に関する。
近年、石油および天然ガスなどの資源の枯渇が懸念されている。このため、従来は資源開発が行われていなかったような高深度かつ硫化水素を含む環境下において、油井およびガス井の開発が進められている。このような過酷な環境下において掘削および輸送に用いられる油井管およびラインパイプに対しては、降伏強さで758MPa(110ksi)級以上でかつ優れた耐硫化物応力腐食割れ性(以下、耐SSC性と記載する。)を備えることが要求されている。
油井管等において使用される鋼材の耐SSC性は、例えば、NACE−TM0177−2005 method Aに準拠した試験によって評価される。同試験では、具体的には、鋼材から採取された所定寸法の棒状試験片の平行部に所定の引張応力を付加した状態で、該試験片を試験液中に720時間浸漬する。そして、棒状試験片が破断するか否かによって、耐SSC性が評価される。
耐SSC性に影響する因子としては、鋼材特有の機械的特性、組織、および介在物などに加えて、耐SSC試験に供される棒状試験片の表面粗さなどの研磨状態が考えられる。このため、鋼材の耐SSC性を適切に評価するためには、棒状試験片の表面粗さを極力低減するとともに、該表面粗さのばらつきを低減することが望ましい。
従来、試験片の表面を研磨するための種々の装置および方法が提案されている。例えば、特許文献1には、自動研磨装置が開示されている。特許文献1に開示された自動研磨装置では、被研磨材固定部上に被研磨材を固定し、ローラーに巻きつけた研磨材を被研磨材上で移動させることによって、被研磨材が研磨される。
特開平10−71547号公報 特公昭56−45749号公報
ところで、特許文献1には、板状の試験片の表面を研磨することについて記載されているが、棒状の試験片の表面を研磨することについては記載されていない。そこで、本発明者らは、特許文献1の研磨装置によって、棒状試験片を研磨することについて検討した。
その結果、特許文献1の研磨装置によって棒状試験片を研磨することは可能であると考えられるが、棒状試験片の表面を均一に研磨することは難しいことが分かった。
そこで、本発明は、棒状試験片の表面の研磨状態が不均一になることを抑制できる、棒状試験片の表面研磨装置および表面研磨方法を提供することを目的としている。
本発明は、下記の棒状試験片の表面研磨装置および表面研磨方法を要旨とする。
(1)棒状試験片の表面を研磨するための表面研磨装置であって、
前記棒状試験片をその周方向に回転可能に保持する、試験片保持部と、
一方の面に研磨材が設けられた長尺状の研磨紙を保持する、研磨紙保持部と、
前記棒状試験片の径方向から見て、前記研磨紙が前記棒状試験片を横切るように、前記研磨紙を前記研磨紙保持部から前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送る、送り機構と、
前記研磨紙が前記棒状試験片を横切る際に前記研磨紙の前記一方の面を前記棒状試験片に押し付ける、押し付け部材と、
前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片を前記周方向に回転させる、回転駆動機構と、
前記径方向から見て、前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片および前記送り機構によって送られる前記研磨紙を、前記棒状試験片の前記軸方向に相対的に往復移動させる、移動機構と、を備える表面研磨装置。
(2)前記棒状試験片は、一対のつかみ部、前記一対のつかみ部の間に設けられる平行部、および前記平行部と前記一対のつかみ部との間に設けられる一対の肩部を含み、
前記移動機構は、前記研磨紙が少なくとも前記平行部及び前記一対の肩部と接触できるように、前記研磨紙および前記棒状試験片を、前記棒状試験片の前記軸方向に相対的に往復移動させる、上記(1)に記載の表面研磨装置。
(3)前記押し付け部材を前記棒状試験片側に向かって引っ張る引張機構をさらに備え、
前記押し付け部材は、前記棒状試験片の径方向に移動可能に設けられている、上記(1)または(2)に記載の表面研磨装置。
(4)前記研磨紙保持部は、ロール状に巻回された状態の研磨紙を保持し、
前記送り機構は、前記研磨紙保持部において払い出された前記研磨紙を前記棒状試験片の前記軸方向に直交する方向に送る、上記(1)から(3)のいずれかに記載の表面研磨装置。
(5)前記回転機構は、前記棒状試験片の表面において前記研磨紙との接触部が、前記研磨紙の送り方向とは逆方向に移動するように、前記棒状試験片を回転させる、上記(1)から(4)のいずれかに記載の表面研磨装置。
(6)上記(1)から(5)のいずれかに記載の表面研磨装置を用いて棒状試験片の表面を研磨する方法であって、
前記棒状試験片を第1回転速度で周方向に回転させ、研磨紙を前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送り、かつ前記研磨紙および前記棒状試験片を前記棒状試験片の前記軸方向に第1移動速度で相対的に往復移動させながら、前記研磨紙を前記棒状試験片に押し付けることによって前記棒状試験片の表面を研磨する、第1研磨工程と、
前記棒状試験片を前記第1回転速度よりも小さい第2回転速度で周方向に回転させ、前記研磨紙を前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送り、かつ前記研磨紙および前記棒状試験片を前記棒状試験片の前記軸方向に前記第1移動速度よりも大きい第2移動速度で相対的に往復移動させながら、前記研磨紙を前記棒状試験片に押し付けることによって前記棒状試験片の表面を研磨する、第2研磨工程と、を備える、表面研磨方法。
(7)前記第1研磨工程後に前記第2研磨工程が実施され、前記第1研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度は、前記第2研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度よりも小さい、上記(6)に記載の表面研磨方法。
本発明によれば、棒状試験片の表面の研磨状態が不均一になることを抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る表面研磨装置を示す概略図である。 図2は、棒状試験片を示す図である。 図3は、棒状試験片が往復移動する際の表面研磨装置を示す概略図である。 図4は、棒状試験片の加工方法の一例を示すフロー図である。
以下、本発明の一実施形態に係る棒状試験片の表面研磨装置およびそれを用いた表面研磨方法について説明する。
(表面研磨装置の構成)
まず、表面研磨装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る表面研磨装置を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。なお、図1および後述の図3は、表面研磨装置を模式的に示した図であり、表面研磨装置の形状及び寸法を忠実に示したものではない。
また、図2は、本実施形態に係る表面研磨装置によって表面が研磨される棒状試験片の一例を示す図である。図1および図2を参照して、棒状試験片10は、断面円形状を有する。より具体的には、棒状試験片10は、平行部12、一対の肩部14および一対のつかみ部16を有している。図2を参照して、本実施形態では、棒状試験片10は、例えば、前述した耐SSC性評価試験に供される引張試験片であり、平行部12の直径Dは、例えば、6.35mmであり、平行部12の長さLは、例えば、25.4mmである。
図1(a)を参照して、本実施形態に係る表面研磨装置100は、台座18と、台座18上に設けられる装置本体20とを備える。装置本体20は、一対の試験片保持部材22a,22bと、研磨紙保持ローラー24と、送り機構26と、押し付け部材28と、回転駆動機構30と、移動機構32と、ガイド機構34とを備える。また、図1(a)には示していないが、図1(b)に示すように、装置本体20は、さらに引張機構36を備える。なお、図面が煩雑になることを避けるために、図1(b)においては、試験片保持部材22a,22b、回転駆動機構30、および移動機構32の図示を省略している。本実施形態では、一対の試験片保持部材22a,22bが試験片保持部に対応し、研磨紙保持ローラー24(以下、ローラー24と略記する。)が研磨紙保持部に対応する。
図1(a)を参照して、試験片保持部材22a,22bは、棒状試験片10を、棒状試験片10の周方向に回転可能に支持する。本実施形態では、試験片保持部材22aによって一方のつかみ部16が保持され、試験片保持部材22bによって他方のつかみ部16が保持される。試験片保持部材22a,22bは、図示しない支持部材を介して移動機構32の後述する移動板32dに支持されている。
ローラー24は、長尺状(帯状)の研磨紙40を保持する。ローラー24は、図示しない支持部材を介して台座18に回転可能に支持されている。本実施形態では、ローラー24は、ロール状に巻回された状態の研磨紙40を保持する。図1(b)を参照して、研磨紙40の一方の面40aには、研磨材が設けられている。なお、以下においては、ロール状に巻回された状態の研磨紙40を、研磨紙ロール42と称する。
図1(a)を参照して、送り機構26は、棒状試験片10の径方向から見て、研磨紙40が棒状試験片10を横切るように、研磨紙40を、ローラー24から棒状試験片10の軸方向に直交する方向(矢印Xで示す方向:以下、X方向とも記載する。)に所定の速度で送る。
図1(a),(b)を参照して、本実施形態では、送り機構26は、一対の送りローラー26a,26bと、回転駆動装置26cとを備える。本実施形態では、送りローラー26a,26bは、送りローラー26aと送りローラー26bとの間に研磨紙40を挟むことができるようにかつ回転可能に設けられている。回転駆動装置26cは、例えば電動モータを含み、送りローラー26aを回転駆動する。本実施形態では、送り機構26の電動モータの回転速度を調整することによって、研磨紙40の送り速度を調整することができる。
図1(b)を参照して、本実施形態では、送りローラー26a,26bによって研磨紙40を挟んだ状態で、回転駆動装置26cによって送りローラー26aを一方向(矢印C1で示す方向)に回転させる。これにより、送りローラー26a,26bによって研磨紙40が引っ張られる。その結果、ローラー24において研磨紙ロール42から研磨紙40を順次払い出すことができ、かつ払い出された研磨紙40をX方向(図1(a)参照)に送ることができる。なお、回転駆動装置26cが送りローラー26bを回転駆動してもよい。
図1(a),(b)を参照して、押し付け部材28は、棒状試験片10との間に研磨紙40を挟むように、棒状試験片10の径方向に設けられる。本実施形態では、押し付け部材28は、棒状試験片10の径方向に移動可能に設けられる。台座18と押し付け部材28とを連結するように、引張機構36が設けられる。引張機構36は、例えば、バネ等の弾性部材を含み、押し付け部材28を棒状試験片10側に引っ張る。これにより、押し付け部材28は、研磨紙40が棒状試験片10を横切る際に研磨紙40の一方の面40aを棒状試験片10に押し付けることができる。なお、押し付け部材28の重みによって、十分な力で研磨紙40を棒状試験片10に押し付けることができる場合には、引張機構36が設けられなくてもよい。
図1(a)を参照して、回転駆動機構30は、例えば電動モータを含み、試験片保持部材22a,22bに保持された棒状試験片10を回転駆動する。本実施形態では、回転駆動機構30は、棒状試験片10の表面において研磨紙40と接触する部分が、研磨紙40の送り方向(X方向)とは逆方向(図1(b)に矢印C2で示す方向。)に移動するように、棒状試験片10を回転させる。本実施形態では、回転駆動機構30の電動モータの回転速度を調整することによって、棒状試験片10の回転速度を調整することができる。
図1(a)を参照して、移動機構32は、棒状試験片10および研磨紙40を、棒状試験片10の軸方向(矢印Yで示す方向:以下、Y方向とも記載する。)に相対的に往復移動させる。本実施形態では、移動機構32は、棒状試験片10を、押し付け部材28および研磨紙40に対して、Y方向に相対的に往復移動させる。以下、移動機構32について具体的に説明する。
本実施形態では、移動機構32は、回転駆動装置32a、回転部材32b、リンク機構32c、および移動板32dを備える。移動板32dは、図示しない支持部材を介して、Y方向に移動可能に台座18に支持されている。また、上述したように、移動板32dには、試験片保持部材22a,22bが支持されている。台座18、試験片保持部材22a,22b、棒状試験片10および回転駆動機構30は、Y方向に一体的に移動する。
回転駆動装置32aは、例えば電動モータを含み、回転部材32bを回転駆動する。リンク機構32cは、回転部材32bと移動板32dとを連結し、回転部材32bの回転運動を、Y方向の往復運動に変換して移動板32dに伝達する。これにより、移動板32dがY方向に往復運動し、棒状試験片10が押し付け部材28および研磨紙40に対してY方向に往復移動する。本実施形態では、移動機構32の電動モータの回転速度を調整することによって、棒状試験片10の往復移動の速度を調整することができる。なお、移動機構32の構成は上記の例に限定されず、棒状試験片10をY方向に往復移動させることができる公知の種々の構成を採用することができる。
図3(a),(b)は、棒状試験片10がY方向に往復移動する際の表面研磨装置100を示す概略図である。図1(a)および図3(a),(b)を参照して、棒状試験片10が研磨紙40に対してY方向に往復移動することによって、研磨紙40が、少なくとも平行部12及び一対の肩部14と接触する。本実施形態では、研磨紙40は、棒状試験片10がY方向に往復移動することによって、平行部12の表面の全域および一対の肩部14の表面の全域に接触する。これにより、平行部12だけでなく、一対の肩部14についても研磨紙40による研磨を行うことができる。
図1(a),(b)を参照して、ガイド機構34は、複数(本実施形態では、3個)の送りローラー34a,34b,34cと、跳ね上がり防止部材34dを備えている。ローラー34a,34b,34cはそれぞれ回転可能に設けられ、ローラー24と送り機構26との間において、研磨紙40の一方の面40aを支持している。跳ね上がり防止部材34dは、ローラー34aとの間に研磨紙40が通るように、ローラー34aの径方向に設けられる。跳ね上がり防止部材34dは、研磨紙40の跳ね上がりを防止する。
(表面研磨方法)
次に、上述の表面研磨装置100を用いた表面研磨方法について説明する。図4は、本実施形態に係る表面研磨方法を利用した、棒状試験片の加工方法の一例を示すフロー図である。なお、図4に示すフロー図においては、ステップS3,S4の第1研磨工程および第2研磨工程が、本発明の一実施形態に係る表面研磨方法に対応する。
図4に示すように、本実施形態では、まず、機械加工によって、鋼材(例えば、評価対象となる鋼管)から、所定寸法の角材が切り出される(ステップS1)。次に、ステップS1で切り出された角材を切削することによって、図2に示した形状の棒状試験片10を得る(ステップS2)。ステップS2では、例えば、NC旋盤によって角材が切削される。NC旋盤の送り速度は、例えば、0.05〜0.08mm/revに設定される。
なお、鋼材からの角材の切り出し、および角材から棒状試験片への切削は、棒状試験片の公知の製造方法と同様に行なうことができる。したがって、ステップS1,S2の処理内容は特に限定されない。
次に、上述の表面研磨装置100を用いて第1研磨工程および第2研磨工程を順に実施して、ステップS2で得られた棒状試験片10の表面を研磨する(ステップS3,S4)。
具体的には、第1研磨工程(ステップS3)では、回転駆動機構30によって棒状試験片10を第1回転速度で周方向に回転させ、送り機構26によって研磨紙40をX方向(図1(a)参照)に送り、かつ移動機構32によって研磨紙40および棒状試験片10をY方向(図1(a)参照)に第1移動速度で相対的に往復移動させながら、押し付け部材28によって研磨紙40を棒状試験片10に押し付けることによって、棒状試験片10の表面を研磨する。
第2研磨工程(ステップS4)では、回転駆動機構30によって棒状試験片10を第2回転速度で周方向に回転させ、送り機構26によって研磨紙40をX方向に送り、かつ移動機構32によって研磨紙40および棒状試験片10をY方向に第2移動速度で相対的に往復移動させながら、押し付け部材28によって研磨紙40を棒状試験片10に押し付けることによって、棒状試験片10の表面を研磨する。
なお、第2回転速度は、第1回転速度よりも小さく設定され、第2移動速度は、第1移動速度よりも大きく設定される。第1回転速度は、例えば、1000〜2000rpmに設定され、第1移動速度(棒状試験片10の1分当たりの往復回数)は、例えば、5〜20rpmに設定される。第2回転速度は、例えば、0.1〜0.7rpmに設定され、第2移動速度(棒状試験片10の1分当たりの往復回数)は、例えば、100〜150rpmに設定される。また、第1研磨工程において、研磨紙40の送り速度は、例えば、0.5〜0.9rpmに設定され、第2研磨工程において、研磨紙40の送り速度は、例えば、0.5〜0.9rpmに設定される。本実施形態では、例えば、第1回転速度が1500rpmに設定され、第1移動速度が10rpmに設定され、第2回転速度が0.4rpmに設定され、第2移動速度が125rpmに設定され、第1研磨工程および第2研磨工程における研磨紙40の送り速度がそれぞれ0.75rpmに設定される。
また、本実施形態では、第1研磨工程と第2研磨工程とで、異なる研磨紙が用いられる。具体的には、第1研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度は、第2研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度よりも小さい。言い換えると、第1研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の平均粒径は、第2研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の平均粒径よりも大きい。例えば、第1研磨工程では、JIS R6001−2 2017で規定される粒度が♯600〜1500の乾式研磨紙が用いられ、第2研磨工程では、JIS R6001−2 2017で規定される粒度が♯1500〜2000の乾式研磨紙が用いられる。
最後に、棒状試験片10に対して、砥粒流動研磨を施す(ステップS5)。なお、ステップS5においては、公知の砥粒流動加工装置を利用できるので、詳細な説明は省略する。具体的には、例えば、特許文献2に開示された砥粒流動加工装置を利用することができる。ステップS5においては、棒状試験片10を研磨メディア40中に配置し、研磨メディア40を棒状試験片10の軸方向に繰り返し往復運動させる。これにより、棒状試験片10の外周面が、研磨メディア40によって研磨される。
(作用効果)
本実施形態では、棒状試験片10の回転速度およびY方向への移動速度を変更して、第1研磨工程および第2研磨工程が実施される。第1研磨工程では、棒状試験片10の周方向の研磨が主に行われ、第2研磨工程では、棒状試験片10の軸方向の研磨が主に行われる。このように、第1研磨工程と第2研磨工程とで主な研磨方向を変えることによって、棒状試験片10の表面粗さの周方向におけるばらつきおよび軸方向におけるばらつきをともに低減できる。すなわち、棒状試験片10の表面の研磨状態が不均一になることを抑制できる。
また、本実施形態では、送り機構26によって研磨紙40がX方向に送られる。このため、研磨紙40のうち棒状試験片10を研磨することによって研磨材が消耗した部分(研磨能力が低下した部分)を、順次X方向に送ることができる。言い換えると、研磨紙40のうち研磨材が消耗していない部分を棒状試験片10に順次供給することができる。これにより、棒状試験片10を効率よく研磨することができる。
また、本実施形態では、第1研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度は、第2研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度よりも小さい。この場合、第1研磨工程において比較的粗い研磨を行った後、第2研磨工程において棒状試験片10を適切な表面粗さに研磨することができるので、研磨時間を短くすることができる。
また、本実施形態では、引張機構36によって押し付け部材28が棒状試験片10側に引っ張られている。これにより、研磨紙40によって肩部14が研磨されている際にも、十分な力で研磨紙40を肩部14に押し付けることができる。これにより、肩部14を研磨する際に、研磨紙40が肩部14から離れてしまうことを抑制できるので、肩部14を適切に研磨することができる。
本発明によれば、棒状試験片の表面の研磨状態が不均一になることを抑制できる。
10 棒状試験片
12 平行部
14 肩部
18 台座
20 装置本体
22a,22b 試験片保持部材
24 研磨紙保持ローラー
26 送り機構
28 押し付け部材
30 回転駆動機構
32 移動機構
34 ガイド機構
36 引張機構
40 研磨紙

Claims (7)

  1. 耐硫化物応力腐食割れ性試験に供される棒状試験片の表面を研磨するための表面研磨装置であって、
    前記棒状試験片をその周方向に回転可能に保持する、試験片保持部と、
    一方の面に研磨材が設けられた長尺状かつ帯状の研磨紙を保持する、研磨紙保持部と、
    前記棒状試験片の径方向から見て、前記研磨紙が前記棒状試験片を横切るように、前記研磨紙を前記研磨紙保持部から前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送る、送り機構と、
    前記研磨紙が前記棒状試験片を横切る際に前記研磨紙の前記一方の面を前記棒状試験片に押し付ける、押し付け部材と、
    前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片を前記周方向に回転させる、回転駆動機構と、
    前記径方向から見て、前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片および前記送り機構によって送られる前記研磨紙を、前記棒状試験片の前記軸方向に相対的に往復移動させる、移動機構と、を備える表面研磨装置。
  2. 前記棒状試験片は、一対のつかみ部、前記一対のつかみ部の間に設けられる平行部、および前記平行部と前記一対のつかみ部との間に設けられる一対の肩部を含み、
    前記移動機構は、前記研磨紙が少なくとも前記平行部及び前記一対の肩部と接触できるように、前記研磨紙および前記棒状試験片を、前記棒状試験片の前記軸方向に相対的に往復移動させる、請求項1に記載の表面研磨装置。
  3. 前記押し付け部材を前記棒状試験片側に向かって引っ張る引張機構をさらに備え、
    前記押し付け部材は、前記棒状試験片の径方向に移動可能に設けられている、請求項1または2に記載の表面研磨装置。
  4. 前記研磨紙保持部は、ロール状に巻回された状態の研磨紙を保持し、
    前記送り機構は、前記研磨紙保持部において払い出された前記研磨紙を前記棒状試験片の前記軸方向に直交する方向に送る、請求項1から3のいずれかに記載の表面研磨装置。
  5. 前記回転駆動機構は、前記棒状試験片の表面において前記研磨紙との接触部が、前記研磨紙の送り方向とは逆方向に移動するように、前記棒状試験片を回転させる、請求項1から4のいずれかに記載の表面研磨装置。
  6. 棒状試験片をその周方向に回転可能に保持する、試験片保持部と、
    一方の面に研磨材が設けられた長尺状の研磨紙を保持する、研磨紙保持部と、
    前記棒状試験片の径方向から見て、前記研磨紙が前記棒状試験片を横切るように、前記研磨紙を前記研磨紙保持部から前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送る、送り機構と、
    前記研磨紙が前記棒状試験片を横切る際に前記研磨紙の前記一方の面を前記棒状試験片に押し付ける、押し付け部材と、
    前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片を前記周方向に回転させる、回転駆動機構と、
    前記径方向から見て、前記試験片保持部に保持されている前記棒状試験片および前記送り機構によって送られる前記研磨紙を、前記棒状試験片の前記軸方向に相対的に往復移動させる、移動機構と、を備えた表面研磨装置を用いて棒状試験片の表面を研磨する方法であって、
    前記棒状試験片を第1回転速度で周方向に回転させ、研磨紙を前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送り、かつ前記研磨紙および前記棒状試験片を前記棒状試験片の前記軸方向に第1移動速度で相対的に往復移動させながら、前記研磨紙を前記棒状試験片に押し付けることによって前記棒状試験片の表面を研磨する、第1研磨工程と、
    前記棒状試験片を前記第1回転速度よりも小さい第2回転速度で周方向に回転させ、前記研磨紙を前記棒状試験片の軸方向に直交する方向に送り、かつ前記研磨紙および前記棒状試験片を前記棒状試験片の前記軸方向に前記第1移動速度よりも大きい第2移動速度で相対的に往復移動させながら、前記研磨紙を前記棒状試験片に押し付けることによって前記棒状試験片の表面を研磨する、第2研磨工程と、を備える、表面研磨方法。
  7. 前記第1研磨工程後に前記第2研磨工程が実施され、前記第1研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度は、前記第2研磨工程において利用される研磨紙の研磨材の粒度よりも小さい、請求項6に記載の表面研磨方法。
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