JP6568487B2 - 画像取得装置及び画像取得方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ファイバ光学部材及び撮像装置を備える画像取得装置、及び画像取得方法に関するものである。
複数の画素を有する固体撮像装置による画像取得では、取得される画像において、撮像装置の画素構造、及び撮像特性等による画素毎の感度ばらつきに起因する固定パターンノイズ(FPN:Fixed Pattern Noise)が生じる。このような固定パターンノイズは、撮像装置で取得される画像の劣化の原因となる。
このような固定パターンノイズの影響を抑制する方法として、フラットフィールド補正(FFC:Flat Field Correction)という手法が提案されている。フラットフィールド補正は、撮像装置で取得される画像の各画素に対する感度補正であり、感度が低い画素からの出力を高くし、感度が高い画素からの出力を低くするように補正することで、画像全体で感度が均一の画像が得られる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−131619号公報 特開平10−282243号公報 特開2003−21732号公報 特開2005−259176号公報
上記した固体撮像装置を用いた画像取得装置として、撮像装置と、ファイバ光学プレート(FOP:Fiber Optic Plate)とを組み合わせた構成が知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。このような構成の画像取得装置では、撮像装置に起因する感度ばらつきに加えて、ファイバ光学プレートの構造等に起因する感度ばらつきが生じ、撮像装置のみの場合と比べて、取得される画像での固定パターンノイズの影響が大きくなる。したがって、このような装置では、画像に対して行われるフラットフィールド補正が、高画質の画像を取得をするために特に重要となる。
一方、撮像装置で取得される画像における固定パターンノイズは、画素への入力光強度に対して出力信号の強度が線形に変化する線形領域では一定であるが、入力光強度がある程度よりも大きくなって出力信号が飽和する飽和領域では、出力強度の増大に伴って固定パターンノイズの影響が小さくなる。したがって、このような飽和領域において線形領域と同様のフラットフィールド補正を行うと、補正によって固定パターンノイズの反転パターンが発生することで逆に画質が劣化してしまう。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、撮像装置とファイバ光学部材とを組み合わせた構成での画像取得について、フラットフィールド補正を好適に行うことが可能な画像取得装置、及び画像取得方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による画像取得装置は、(1)2次元配列された複数の光ファイバを有し、複数の光ファイバの一方の端面から構成される入力端面から入力された光像を、複数の光ファイバの他方の端面から構成される出力端面へと伝送するファイバ光学部材と、(2)2次元配列された複数の画素を有するとともに、ファイバ光学部材の出力端面と光学的に接続され、出力端面から出力された光像を撮像して、得られた画像を出力する撮像装置と、(3)撮像装置から出力された画像に対して、ファイバ光学部材及び撮像装置に起因する固定パターンノイズを補正するフラットフィールド補正を行う画像処理装置と、を備え、(4)画像処理装置は、補正対象となる画像に含まれる画素での、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点に基づいて、フラットフィールド補正の第1切替点を設定するとともに、(5)画像における複数の画素それぞれを対象としたフラットフィールド補正について、対象画素からの出力強度が第1切替点での第1切替強度よりも小さい場合には、所定の補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第1切替強度よりも大きい場合には、フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする。
本発明による画像取得方法は、(a)2次元配列された複数の光ファイバを有し、複数の光ファイバの一方の端面から構成される入力端面から入力された光像を、複数の光ファイバの他方の端面から構成される出力端面へと伝送するファイバ光学部材と、(b)2次元配列された複数の画素を有するとともに、ファイバ光学部材の出力端面と光学的に接続された撮像装置とを備える画像取得装置を用い、(c)ファイバ光学部材の出力端面から出力された光像を撮像装置によって撮像して、得られた画像を出力する撮像ステップと、(d)撮像装置から出力された画像に対して、ファイバ光学部材及び撮像装置に起因する固定パターンノイズを補正するフラットフィールド補正を行う画像処理ステップと、を備え、(e)画像処理ステップにおいて、補正対象となる画像に含まれる画素での、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点に基づいて、フラットフィールド補正の第1切替点を設定するとともに、(f)画像における複数の画素それぞれを対象としたフラットフィールド補正について、対象画素からの出力強度が第1切替点での第1切替強度よりも小さい場合には、所定の補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第1切替強度よりも大きい場合には、フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする。
上記した画像取得装置、及び画像取得方法では、複数の光ファイバを有し、入力端面から出力端面へと光像を伝送するファイバ光学プレートなどのファイバ光学部材と、複数の画素を有する撮像装置とを組み合わせるとともに、撮像装置で取得される画像に対して、画像処理装置においてフラットフィールド補正を行っている。これにより、撮像装置で取得される画像におけるファイバ光学部材及び撮像装置の構造、特性等に起因する固定パターンノイズの影響を抑制することができる。
さらに、このような構成において、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点(横軸を出力強度、縦軸を固定パターンノイズ強度としたグラフにおけるピーク点に相当)を参照して、フラットフィールド補正の補正条件を切り替えるための第1切替点を設定し、第1切替点よりも出力強度が小さい領域ではフラットフィールド補正を行うとともに、第1切替点よりも出力強度が大きい領域では補正を行わない構成としている。このような構成によれば、飽和領域における補正による固定パターンノイズの反転パターンの発生を抑制して、画像に対するフラットフィールド補正を全体として好適に行うことが可能となる。
ここで、画像処理装置で設定されるフラットフィールド補正の第1切替点については、具体的には例えば、ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも5%大きい出力強度を有する点を第1切替点として設定する構成を用いることができる。あるいは、ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも大きい出力強度を有し、出力強度に対する比で表した固定パターンノイズ強度が2%まで低下した点を第1切替点として設定する構成を用いることができる。
また、画像取得装置は、画像処理装置が、ノイズピーク点に基づいて、第1切替点での第1切替強度よりも小さい第2切替強度を有する第2切替点を設定するとともに、対象画素からの出力強度が第2切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第2切替強度よりも大きく第1切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンとは異なる第2補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第1切替強度よりも大きい場合には、フラットフィールド補正を行わない構成としても良い。
同様に、画像取得方法は、画像処理ステップにおいて、ノイズピーク点に基づいて、第1切替点での第1切替強度よりも小さい第2切替強度を有する第2切替点を設定するとともに、対象画素からの出力強度が第2切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第2切替強度よりも大きく第1切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンとは異なる第2補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第1切替強度よりも大きい場合には、フラットフィールド補正を行わない構成としても良い。
このように、固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点を参照して、フラットフィールド補正について第2切替点、第1切替点の2つの切替点を設定し、第2切替点よりも出力強度が小さい領域では第1補正パターンを使用し、第2切替点と第1切替点との間の領域では第2補正パターンを使用し、第1切替点よりも出力強度が大きい領域では補正を行わない構成とすることにより、画像に対するフラットフィールド補正を全体としてさらに好適に行うことが可能となる。
また、上記した構成において、画像処理装置で設定されるフラットフィールド補正の第2切替点については、具体的には例えば、ノイズピーク点を第2切替点として設定する構成を用いることができる。また、フラットフィールド補正の切替点については、上記した第1、第2切替点のみでなく、第2切替点と第1切替点との間に、さらに1または複数のフラットフィールド補正の切替点を設定して、3種類以上の補正パターンを使用する構成としても良い。
また、画像取得装置の構成については、ファイバ光学部材及び撮像装置に加えて、ファイバ光学部材の入力端面と光学的に接続され、入射した放射線像を、ファイバ光学部材へと入力される光像へと変換するシンチレータをさらに備える構成としても良い。このようにシンチレータを有する構成の画像取得装置によれば、例えばX線像などの放射線像による画像を好適に取得することができる。
本発明の画像取得装置及び画像取得方法によれば、ファイバ光学部材と、撮像装置と、固定パターンノイズに対するフラットフィールド補正を行う画像処理装置とを設けるとともに、画像処理装置で行われるフラットフィールド補正について、固定パターンノイズ強度のノイズピーク点に基づいて第1切替点を設定し、補正対象の画像における対象画素からの出力強度が第1切替点での第1切替強度よりも小さい場合には、所定の補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、対象画素からの出力強度が第1切替強度よりも大きい場合には、フラットフィールド補正を行わない構成とすることにより、飽和領域における補正による固定パターンノイズの反転パターンの発生を抑制して、画像に対するフラットフィールド補正を全体として好適に行うことが可能となる。
画像取得装置の一実施形態の構成を示す図である。 出力強度と固定パターンノイズ強度との関係、及びフラットフィールド補正の一例について概略的に示すグラフである。 画像取得方法の一例を示すフローチャートである。 (a)、(b)線形領域での固定パターンノイズに対するフラットフィールド補正、及び(c)、(d)飽和領域でのフラットフィールド補正による反転パターンの発生について示す図である。 図1に示した画像取得装置の変形例の構成を示す図である。 ファイバ光学プレートの構成、及びファイバ光学プレートによる固定パターンノイズの発生について示す図である。 (a)、(b)ファイバ光学プレートにおける光ファイバと、撮像装置における画素との対応関係について示す図である。 図1に示した画像取得装置の具体的な構成の一例を示す(a)平面図、及び(b)側面図である。 図8に示した画像取得装置におけるファイバ光学プレートの構成を一部拡大して示す平面図である。 入力光強度の変化に対する出力強度の変化について示すグラフである。 出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化について示すグラフである。 出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化について示すグラフである。 撮像装置で取得されるフラットフィールド補正前の画像の一例を示す図である。 図13に示した補正前の画像の一部を拡大して示す図である。 図14に示した画像に対してフラットフィールド補正を行って得られた画像の一例を示す図である。 出力強度と固定パターンノイズ強度との関係、及びフラットフィールド補正の他の例について概略的に示すグラフである。 画像取得方法の他の例を示すフローチャートである。 (a)〜(d)飽和領域での固定パターンノイズに対するフラットフィールド補正について示す図である。
以下、図面とともに本発明による画像取得装置、及び画像取得方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、画像取得装置の一実施形態の構成を概略的に示す図である。本実施形態による画像取得装置1Aは、ファイバ光学部材であるファイバ光学プレート(FOP)10と、撮像装置20と、シンチレータ15と、支持基板22と、筐体25と、画像処理装置30とを備えている。なお、図1においては、説明のため、FOP10及び撮像装置20等を含む部分を側面断面図によって示すとともに、画像処理装置30を含む部分をブロック図によって示している。
FOP10は、所定の配列ピッチで2次元配列された複数の光ファイバ11を有し、これらの光ファイバ11を束状にすることで光像を伝送可能に構成された光学素子である。FOP10は、複数の光ファイバ11の一方の端面から構成される入力端面10aと、他方の端面から構成される出力端面10bとを有し、入力端面10aから入力された撮像対象となる光像を出力端面10bへと伝送するように構成されている。
図1に示す構成例では、FOP10での入力端面10aと出力端面10bとは、互いに平行な面となっている。また、FOP10において、複数の光ファイバ11は、例えばその光軸が互いに略平行となるように配列される。本構成例では、図1に模式的に示すように、光ファイバ11は、FOP10の入力端面10a及び出力端面10bに垂直な方向に対して所定角度で傾いて配列されており、この光ファイバ11の配列方向が、FOP10での光像の伝送方向となっている。
FOP10の入力端面10a側には、所定のシンチレーション材料からなり、入力端面10aと光学的に接続されたシンチレータ15が設けられている。シンチレータ15は、FOP10とは反対側の面を放射線の入射端面として構成されており、入射端面から入射されたX線像などの放射線像を光像へと変換し、得られた光像を入力端面10aからFOP10へと入力させる。
撮像装置20は、好ましくはCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサなどの固体撮像装置からなり、所定の画素ピッチで2次元配列された複数の画素を有して構成されている。撮像装置20は、FOP10の出力端面10bと光学的に接続されており、FOP10を伝送されて出力端面10bから出力された光像を撮像して、得られた画像を出力画像信号として出力する(撮像ステップ)。
撮像装置20に対してFOP10と反対側には、支持基板22が設けられている。これにより、撮像装置20、FOP10、及びシンチレータ15は、支持基板22によって支持されている。また、基板22と撮像装置20とはワイヤ23によって電気的に接続されており、撮像装置20からの出力信号は、ワイヤ23、基板22、及びケーブル24を介して、外部へと出力される。また、本構成例では、撮像装置20、FOP10、シンチレータ15、及び支持基板22は、筐体25の内部に収容されている。
画像処理装置30は、例えばCPU及びメモリ等を有するコンピュータからなり、撮像装置20からケーブル24を介して出力された画像データである出力信号を入力する画像入力部31と、入力された画像に対して補正処理を行う画像補正部32とを備えて構成されている。特に、本実施形態では、画像補正部32は、撮像装置20から出力された画像に対して、FOP10及び撮像装置20に起因する固定パターンノイズ(FPN)を補正するフラットフィールド補正(FFC)を行う(画像処理ステップ)。
また、図1に示す画像処理装置30では、画像補正部32に対して、出力強度判定部33及び補正パターン記憶部34が設けられている。出力強度判定部33は、対象画像に対して実行するフラットフィールド補正の補正条件の決定に必要な画像の各画素からの出力強度の判定を行う。また、補正パターン記憶部34には、フラットフィールド補正に用いられる補正パターン(フラットフィールドフレーム)が記憶されている。また、この画像処理装置30に対し、画像取得について必要な情報、指示等の操作者による入力に用いられる入力装置36、及び取得された画像、及び補正条件等の情報の操作者への表示に用いられる表示装置37が接続されている。入力装置36としては、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等を用いることができる。なお、画像補正部32、出力強度判定部33等については、例えば、画像処理装置30において所定の画像処理プログラムを実行することで実現することができる。
ここで、FOP10と、撮像装置20とを組み合わせた図1の構成では、取得される画像での固定パターンノイズは、上述したように、撮像装置20の構造、特性等による画素毎の感度ばらつきの成分に加えて、FOP10の構造等に起因する感度ばらつきの成分を含んでおり、したがって、FOPを用いない画像取得装置に比べて、固定パターンノイズの画像への影響が大きい。これに対して、適切な補正パターンを用い、対象画像に対してフラットフィールド補正を行うことにより、FOP10によるパターンノイズも含めて、固定パターンノイズの影響を抑制することができる。
このような固定パターンノイズについては、例えば、FOP10及び撮像装置20に対して、受光面全体に均一強度の光を照射する較正測定を行い、この較正測定で得られる画像における各画素からの出力信号強度のばらつきから固定パターンノイズを求めることができる。また、このようにして取得された固定パターンノイズから、フラットフィールド補正に用いる補正パターンを求めることができる。
例えば、撮像装置20で取得される画像における各画素の位置を(x,y)とし、較正測定で得られる固定パターンノイズに対応する画像での出力強度分布をIn(x,y)とすると、補正パターンIc(x,y)は、
Ic(x,y)=C/In(x,y)
によって求められる。ここで、Cは任意の定数であり、例えば、出力強度In(x,y)の平均値を定数Cとして用いることができる。また、本測定で取得される補正対象の画像での各画素の出力強度をIa(x,y)とすると、フラットフィールド補正後の画像での出力強度Ib(x,y)は、
Ib(x,y)=Ia(x,y)×Ic(x,y)
によって求めることができる。なお、較正測定または本測定における画像取得では、必要があれば、別にバックグラウンド画像を取得して、それを差し引く等の画像処理を行っても良い。
図2は、出力強度と固定パターンノイズ強度(FPN強度)との関係、及び画像補正部32において実行されるフラットフィールド補正の一例について概略的に示すグラフである。図2のグラフにおいて、横軸は画像の画素からの出力画像信号での出力強度を示し、縦軸はFPN強度を示している。縦軸のFPN強度は、上記した較正測定で得られた画像において、撮像装置20の全画素、または一部領域の複数の画素(例えば、100画素×100画素)での出力強度の標準偏差によって求められる。
撮像装置20で取得される画像でのFPNは、画素への入力光強度に対して出力強度が線形に変化する線形領域では一定であり、このとき、FPN強度は、図2中に破線の直線Lによって示すように、出力強度に比例して変化し、出力強度に対する比で表したFPN強度は、略一定値(例えば、後述する構成例では約8%)となる。一方、画素からの出力強度が増大して飽和領域に近づくと、FPN強度は比例関係から外れ、さらに出力強度が増大すると、FPN強度は減少に転じる。図2のグラフにおいて、点P0は、出力強度の変化に対するFPN強度の変化のノイズピーク点である。
図1に示す画像処理装置30の画像補正部32では、この出力強度とFPN強度との相関におけるノイズピーク点P0を参照し、ノイズピーク点P0に基づいて、フラットフィールド補正の補正条件を切り替えるための第1切替点P1を設定する。また、補正対象の画像における複数の画素それぞれを対象としたフラットフィールド補正について、出力強度判定部33において対象画素からの出力強度Iの判定を行う。そして、画像補正部32は、対象画素からの出力強度Iが第1切替点P1での第1切替強度I1よりも小さい領域R1では、補正パターン記憶部34に記憶されている所定の補正パターンによってフラットフィールド補正を行うとともに、出力強度Iが第1切替強度I1よりも大きい領域R0では、補正パターンを用いたフラットフィールド補正を行わないこととする。
図3は、図1に示した画像取得装置1Aにおいて実行される画像取得方法の一例を示すフローチャートである。図3に示す方法では、まず、補正対象の画像における対象画素での画像信号の出力強度について判定を行い(ステップS11)、出力強度Iが第1切替点P1での第1切替強度I1よりも小さいかどうかを判断する(S12)。そして、出力強度Iが第1切替強度I1よりも小さい場合には、所定の補正パターンによってフラットフィールド補正を行う(S13)。一方、出力強度Iが第1切替強度I1よりも大きい場合には、その画素についてはフラットフィールド補正は行わない(S14)。
対象画素についての出力強度の判定、及びフラットフィールド補正が終了したら、画像に含まれる複数の画素の全画素についてフラットフィールド補正を行ったかどうかを確認し(S15)、補正を行っていない画素があれば、その対象画素について、ステップS11〜S14を繰り返して行う。一方、画像の全画素について補正を行っていれば、その画像についてのフラットフィールド補正の処理を終了する。
本実施形態による画像取得装置1A、及び画像取得方法の効果について説明する。
図1〜図3に示した画像取得装置1A及び画像取得方法では、複数の光ファイバ11を有し、入力端面10aから出力端面10bへと光像を伝送するファイバ光学プレート10と、複数の画素を有する撮像装置20とを組み合わせるとともに、撮像装置20で取得される画像に対して、画像処理装置30においてフラットフィールド補正を行っている。これにより、補正対象の画像におけるファイバ光学プレート10及び撮像装置20の構造、特性等に起因する固定パターンノイズの影響を抑制することができる。
さらに、このような構成において、図2に示したように、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点P0を参照して、フラットフィールド補正の第1切替点P1を設定し、第1切替点P1よりも出力強度が小さい領域R1ではフラットフィールド補正を行うとともに、第1切替点P1よりも出力強度が大きい領域R0では補正を行わない構成としている。このように、ノイズピーク点P0を超えた飽和領域内で出力強度が大きい領域R0において、補正パターンを用いたフラットフィールド補正を行わない構成によれば、飽和領域における補正による固定パターンノイズの反転パターンの発生を抑制して、画像に対するフラットフィールド補正を全体として好適に行うことが可能となる。
図4は、線形領域での固定パターンノイズに対するフラットフィールド補正、及び飽和領域でのフラットフィールド補正による反転パターンの発生について示す図である。ここでは、線形領域での出力強度に対する比で表したFPN強度を8%とし、図4(a)に示すように、画像に含まれる4個の画素での出力強度を、左上の画素での強度を100として、100、108、108、92とする。このような画像に対して、FPN強度8%に対応する補正パターンでフラットフィールド補正を行うと、図4(b)に示すように感度が均一の画像が得られる。
一方、画像の各画素からの出力強度が増大して飽和領域に入ると、FPN強度はノイズピーク点P0(図2参照)を経て減少していく。例えば、図4(c)では、画像の各画素からの出力強度は100、102、102、98であり、FPN強度は2%まで減少している。このような画像に対して、線形領域と同様の補正パターンを用いて、フラットフィールド補正を行うと、図4(d)に示すように、補正後の画像での出力強度は100、94、94、106となり、過度の補正によって固定パターンノイズの反転パターンが発生してしまう。
これに対して、上記したように、FPN強度の変化でのノイズピーク点P0に基づいて設定された第1切替点P1によって、フラットフィールド補正の実行の有無を切り替える構成とすることにより、このような反転パターンの発生を抑制することができる。また、ある程度以上の出力強度の領域でフラットフィールド補正を行わない構成とすることにより、画像に対する補正処理を簡略化することができる。
ここで、画像処理装置30で設定されるフラットフィールド補正の補正条件を切り替えるための第1切替点P1については、一般には、ノイズピーク点P0でのピーク出力強度I0以上の出力強度を有する点を第1切替点P1として設定することが好ましい。
また、この第1切替点P1については、具体的には例えば、ノイズピーク点P0でのピーク出力強度I0よりも5%大きい出力強度Iを有する点を第1切替点P1として設定する構成を用いることができる。画素からの出力強度Iがピーク点P0を超えた直後は、FPN強度はまだ大きいが、出力強度Iがピーク出力強度I0よりも5%大きくなると、FPN強度が出力強度Iに対して例えば2〜3%程度と小さくなり、画像においてFPNが目立たなくなる。したがって、上記のように第1切替点P1を設定することにより、フラットフィールド補正の実行の有無を好適に切り替えることができる。
あるいは、第1切替点P1については、ノイズピーク点P0でのピーク出力強度I0よりも大きい出力強度Iを有し、出力強度Iに対する比で表したFPN強度が2%まで低下した点を第1切替点P1として設定する構成としても良い。このような構成によっても、同様に、フラットフィールド補正の実行の有無を好適に切り替えることができる。
また、画像取得装置1Aの構成については、図1に示した実施形態では、ファイバ光学プレート10及び撮像装置20に加えて、ファイバ光学プレート10の入力端面10aと光学的に接続されたシンチレータ15を備える構成としている。このように、シンチレータ15を有する構成の画像取得装置1Aによれば、例えば、X線像などの放射線像による画像を好適に取得することができる。このような画像取得装置は、例えば口腔内で歯牙の撮影を行うX線画像取得装置として利用することができる。
また、このシンチレータ15については、光像を直接に撮像する場合など不要であれば設けない構成としても良い。このようにシンチレータを含まない画像取得装置は、例えば指紋などの凹凸パターンを検出する画像取得装置として利用することができる。
また、図1に示した画像取得装置1Aでは、FOP10を構成する光ファイバ11が、FOP10の入力端面10a及び出力端面10bに垂直な方向に対して所定角度で傾いて配列されている構成を例示したが、FOP10での光ファイバ11の配列については、このような構成に限られない。例えば、図5に変形例の画像取得装置1Bの構成を示すように、FOP10を構成する光ファイバ11が、FOP10の入力端面10a及び出力端面10bに対して垂直に延びるように配列されている構成を用いても良い。
次に、FOP10の構造等に起因する感度ばらつきによる固定パターンノイズの発生について具体的に説明する。図6は、FOP10の構成、及びFOP10による固定パターンノイズの発生について模式的に示す図である。FOP10は、例えば、複数本の光ファイバ11を束ねて、断面が所定形状(図6の例では六角形状)の光ファイバ束12とし、さらに、この光ファイバ束12を複数タイリングすることによって構成される。
このような構成を有するFOP10を撮像装置20と組み合わせて用いた場合、光ファイバ11同士の境界面、あるいは複数の光ファイバ11を束ねた光ファイバ束12同士の境界面のパターンが、撮像装置20で取得される画像において、固定パターンノイズ(FPN)として現れることとなる。
また、このような構成のFOP10では、光ファイバ11を束ねて光ファイバ束12とする際、または光ファイバ束12をタイリングしてFOP10とする際に、境界面において光ファイバ11が潰れる場合がある。このような場合、光ファイバ11が潰れた境界部位では、光ファイバ11への入力光量が他の光ファイバ11よりも減少し、これによってFPN強度が増大する。また、光ファイバ11間でのクロストークを抑制するために、光ファイバ11間に光を吸収するガラス等を挿入する場合があるが、このような光吸収ガラスもFPN強度の増大に寄与する場合がある。
また、図7は、FOP10における光ファイバ11と、撮像装置20における画素21との対応関係について示す図であり、図7(a)は、画素サイズw1×w2=20μm×20μmの画素21に対し、直径d=6μmの光ファイバ11が配列された構成を示し、図7(b)は、同様のサイズの画素21に対し、直径d=15μmの光ファイバ11が配列された構成を示している。
図7(a)、(b)からわかるように、撮像装置20での画素21のサイズに対し、FOP10での光ファイバ11または光ファイバ束12のサイズが大きいと、その境界面のパターンが大きく目立ちやすくなり、撮像装置20で取得される画像でのFPN強度が増大する。また、このような場合のFPNは、画像において視覚的にも目立ちやすくなる。また、図1に示したように、FOP10において光ファイバ11を傾けて配列した場合、光ファイバ11の端面が大きくなるため、FPNが目立ちやすくなる。画像処理装置30で実行されるフラットフィールド補正では、このようなFOP10の構造による影響を考慮して補正を行う必要がある。
次に、図1に示した画像取得装置の構成例について説明する。図8は、画像取得装置の具体的な構成の一例を示す(a)平面図、及び(b)側面図である。図8に示す構成例では、支持基板22上に、CMOSチップからなる撮像装置20、及びFOP10とシンチレータ15とを一体化したシンチレータ素子が配置されている。本構成例での有効撮像面積は、a1×a2=20mm×30mmである。また、FOP10、シンチレータ15、及び撮像装置20を含む素子高さは、h=1.7mmである。また、撮像装置20のCMOSチップにおいて、画素サイズは20μm×20μm、画素数は1000画素×1500画素である。
また、図9は、図8に示した画像取得装置におけるFOP10の構成を一部拡大して示す平面図である。図9では、図8(a)において四角形の枠18で示した領域に含まれるFOP10での六角形状の光ファイバ束12の構成を示している。本構成例では、FOP10を構成する光ファイバ11として、直径d=15μmの光ファイバを用いている。また、複数の光ファイバ11を束ねた光ファイバ束12のサイズは、図9においてb1=1600μm、b2=2800μmである。また、FOP10における光ファイバ11の傾き角度(図1参照)は、30°〜40°である。
次に、図1、図8、図9に示した構成を有する画像取得装置1Aで取得される画像における出力特性、及び固定パターンノイズ特性等について説明する。
図10は、入力光強度の変化に対する出力強度の変化について示すグラフである。図10のグラフにおいて、横軸は入力光強度(a.u.)を示し、縦軸は撮像装置20からの画像信号の出力強度(DN、デジタル出力値)を示している。図10に示すように、入力光強度が小さい線形領域では、入力光強度の増大に応じて、出力強度が線形に増大している。一方、入力光強度が大きくなって飽和領域になると、出力強度は徐々に飽和して線形には増大しなくなっている。
図11、図12はそれぞれ、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ(FPN)強度の変化について示すグラフである。図11のグラフにおいて、横軸は出力強度(DN)を示し、縦軸はFPN強度(DNrms、デジタル出力値の標準偏差)を示している。また、図12のグラフにおいて、横軸は出力強度(DN)を示し、縦軸は出力強度に対する比で表したFPN強度(%)を示している。図2に関して上述したように、図11、図12に示すグラフでは、線形領域でのFPN強度は8%程度であるが、出力強度が増大して飽和領域になると、FPN強度はノイズピーク点を経て減少に転じている。
図13は、撮像装置で取得されるフラットフィールド補正前の画像の一例を示す図である。図13では、テスト用のグレイチャートを撮像対象とし、LED光源からの波長626nmの光を用いて取得した画像を示している。また、図14は、図13に示した補正前の画像の一部を拡大して示す図であり、図13に示した画像の左側のパターンのうちで、領域F0内にある画像を拡大して示している。
図14の画像では、上から下に向かって入力光強度、及び画像の各画素における出力強度が増大しており、領域F1が、ノイズピーク点P0(図2参照)近傍の領域となっている。また、領域F1よりも上にある領域F5は線形領域、領域F1よりも下にある領域F2、F3はそれぞれ飽和領域に対応している。線形領域内の領域F5、及びピーク点P0近傍の領域F1でのFPN強度は約8%である。また、FPN強度が減少する飽和領域内の領域F2でのFPN強度は約4%、領域F3でのFPN強度は約2%である。
図14の画像において、領域F5、F1では、FOP10における六角形状の光ファイバ束12の構造に起因する固定パターンノイズが明確に確認できる。また、FPN強度が4%まで低下した領域F2においても、固定パターンノイズを確認することができる。一方、出力強度が大きくFPN強度が2%まで低下している領域F3では、固定パターンノイズは視覚的に確認しにくくなっている。
図15は、図14に示した画像に対して単一の補正パターンを用いてフラットフィールド補正を行って得られた画像の一例を示す図である。図15の画像において、領域F5、F1では、フラットフィールド補正によって、固定パターンノイズの影響が充分に抑制されている。一方、飽和領域の領域F2、F3では、線形領域と同様の補正パターンを用いてフラットフィールド補正を行った結果、過度の補正によって固定パターンノイズの反転パターンが発生している。
これに対して、FPN強度の変化でのノイズピーク点P0に基づいて設定された第1切替点P1によって、フラットフィールド補正の実行の有無を切り替える構成とすることにより、上述したように、図15に示したような反転パターンの発生を抑制して、画像に対するフラットフィールド補正を全体として好適に行うことが可能となる。
上記実施形態による画像取得装置1A、及び画像取得方法の構成について、さらに説明する。図16は、出力強度とFPN強度との関係、及び画像補正部32において実行されるフラットフィールド補正の他の例について概略的に示すグラフである。
図1に示す画像処理装置30の画像補正部32では、本構成例においては、この出力強度とFPN強度との相関におけるノイズピーク点P0を参照し、ノイズピーク点P0に基づいて、フラットフィールド補正の第1切替点P1を設定するとともに、さらに、第1切替点P1での第1切替強度I1よりも小さい第2切替強度I2を有する第2切替点P2を設定する。図16では、第2切替点の設定の一例として、ノイズピーク点P0を第2切替点P2として設定している。
また、補正対象の画像における複数の画素それぞれを対象としたフラットフィールド補正について、出力強度判定部33において対象画素からの出力強度Iの判定を行う。そして、画像補正部32は、対象画素からの出力強度Iが第2切替強度I2よりも小さい領域R1では、補正パターン記憶部34に記憶されている第1補正パターンによってフラットフィールド補正を行い、出力強度Iが第2切替強度I2よりも大きく第1切替強度I1よりも小さい領域R2では、第1補正パターンとは異なる第2補正パターンによってフラットフィールド補正を行うとともに、出力強度Iが第1切替強度I1よりも大きい領域R0では、補正パターンを用いたフラットフィールド補正を行わないこととする。
図17は、図1に示した画像取得装置1Aにおいて実行される画像取得方法の他の例を示すフローチャートである。図17に示す方法では、まず、補正対象の画像における対象画素での画像信号の出力強度について判定を行い(ステップS21)、出力強度Iが第2切替点P2での第2切替強度I2よりも小さいかどうかを判断する(S22)。そして、出力強度Iが第2切替強度I2よりも小さい場合には、第1補正パターンによってフラットフィールド補正を行う(S23)。
続いて、出力強度Iが第2切替強度I2よりも大きい場合には、出力強度Iが第1切替点P1での第1切替強度I1よりも小さいかどうかを判断する(S24)。そして、出力強度Iが第1切替強度I1よりも小さい場合には、第2補正パターンによってフラットフィールド補正を行う(S25)。一方、出力強度Iが第1切替強度I1よりも大きい場合には、その画素についてはフラットフィールド補正は行わない(S26)。
対象画素についての出力強度の判定、及びフラットフィールド補正が終了したら、画像に含まれる複数の画素の全画素についてフラットフィールド補正を行ったかどうかを確認し(S27)、補正を行っていない画素があれば、その対象画素について、ステップS21〜S26を繰り返して行う。一方、画像の全画素について補正を行っていれば、その画像についてのフラットフィールド補正の処理を終了する。
図16、図17に示した構成では、FPN強度の変化におけるノイズピーク点P0を参照して、フラットフィールド補正について第2切替点P2、第1切替点P1の2つの切替点を設定し、第2切替点P2よりも出力強度が小さい領域R1では第1補正パターンを使用し、第2切替点P2と第1切替点P1との間の領域R2では第2補正パターンを使用するとともに、第1切替点P1よりも出力強度が大きい領域R0では補正を行わない構成としている。
このような構成によれば、第1切替点P1よりも出力強度が小さい領域を、第2切替点P2によって2つの領域R1、R2に区分し、これらの領域R1、R2のそれぞれで異なる補正パターンを用いてフラットフィールド補正を行う構成とすることにより、画像に対するフラットフィールド補正を全体としてさらに高精度で行うことが可能となる。
図18は、飽和領域での固定パターンノイズに対するフラットフィールド補正について示す図である。ここでは、第2切替点P2と第1切替点P1との間の領域R2内で出力強度に対する比で表したFPN強度が4%まで低下した点を想定し、図18(a)に示すように、画像に含まれる4個の画素での出力強度を、左上の画素での強度を100として、100、104、104、96とする。このような画像に対して、線形領域と同様のFPN強度8%に対応する補正パターンでフラットフィールド補正を行うと、図18(b)に示すように、過度の補正によって固定パターンノイズの反転パターンが発生する。
これに対して、線形領域とは異なるFPN強度6%に対応する補正パターンでフラットフィールド補正を行った場合、図18(c)に示すように、固定パターンノイズの反転パターンの発生を抑制することができる。また、FPN強度4%に対応する補正パターンでフラットフィールド補正を行った場合、図18(d)に示すように、固定パターンノイズの反転パターンの発生をさらに抑制することができる。
ここで、フラットフィールド補正の補正条件を切り替えるための第2切替点P2については、具体的には例えば、図16に例示したように、ノイズピーク点P0を第2切替点P2として設定する構成を用いることができる。また、第2切替点P2については、ノイズピーク点P0以外の点、例えば、ノイズピーク点P0と第1切替点P1との間にある所定の点を第2切替点P2として設定しても良い。なお、第1切替点P1の設定については、図2、図3に示した構成に関して上述した通りである。
また、フラットフィールド補正の切替点については、上記した第1切替点P1、第2切替点P2のみでなく、第2切替点P2と第1切替点P1との間に、さらに1または複数のフラットフィールド補正の切替点を設定して、3種類以上の補正パターンを切り替えて使用する構成としても良い。
このような構成の例としては、線形領域でのFPN強度が8%で、ノイズピーク点P0よりも出力強度が大きくFPN強度が2%まで低下した点を第1切替点P1とした構成において、ノイズピーク点P0よりも出力強度が大きくFPN強度が6%まで低下した点を第2切替点P2とし、ノイズピーク点P0よりも出力強度が大きくFPN強度が4%まで低下した点を第3切替点P3とする。
そして、画像に対するフラットフィールド補正について、第2切替点P2よりも出力強度が小さい領域ではFPN強度8%に対応する第1補正パターンを使用し、第2切替点P2と第3切替点P3との間の領域ではFPN強度6%に対応する第2補正パターンを使用し、第3切替点P3と第1切替点P1との間の領域ではFPN強度4%に対応する第3補正パターンを使用し、第1切替点P1よりも出力強度が大きい領域では補正を行わない構成とする。このように、フラットフィールド補正について3個以上の切替点を設定して、補正パターンの切り替え、及び補正の実行の有無の切り替えを行うことにより、画像に対するフラットフィールド補正をさらに精度良く行うことができる。
本発明による画像取得装置及び画像取得方法は、上記した実施形態及び構成例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、撮像装置20及びFOP10等を収容する筐体25については、不要であれば設けない構成としても良い。また、撮像装置20、FOP10、画像処理装置30等のそれぞれの具体的な構成については、上記した構成以外にも様々な構成を用いて良い。
本発明は、撮像装置とファイバ光学部材とを組み合わせた構成での画像取得について、フラットフィールド補正を好適に行うことが可能な画像取得装置及び画像取得方法として利用可能である。
1A、1B…画像取得装置、10…ファイバ光学プレート(ファイバ光学部材)、10a…入力端面、10b…出力端面、11…光ファイバ、12…光ファイバ束、15…シンチレータ、20…撮像装置、21…画素、22…支持基板、23…ワイヤ、24…ケーブル、25…筐体、
30…画像処理装置、31…画像入力部、32…画像補正部、33…出力強度判定部、34…補正パターン記憶部、36…入力装置、37…表示装置。

Claims (14)

  1. 2次元配列された複数の光ファイバを有し、前記複数の光ファイバの一方の端面から構成される入力端面から入力された光像を、前記複数の光ファイバの他方の端面から構成される出力端面へと伝送するファイバ光学部材と、
    2次元配列された複数の画素を有するとともに、前記ファイバ光学部材の前記出力端面と光学的に接続され、前記出力端面から出力された前記光像を撮像して、得られた画像を出力する撮像装置と、
    前記撮像装置から出力された前記画像に対して、前記ファイバ光学部材及び前記撮像装置に起因する固定パターンノイズを補正するフラットフィールド補正を行う画像処理装置とを備え、
    前記画像処理装置は、補正対象となる前記画像に含まれる画素での、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点に基づいて、前記フラットフィールド補正の第1切替点を設定するとともに、
    前記画像における前記複数の画素それぞれを対象とした前記フラットフィールド補正について、対象画素からの出力強度が前記第1切替点での第1切替強度よりも小さい場合には、所定の補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第1切替強度よりも大きい場合には、前記フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする画像取得装置。
  2. 前記画像処理装置は、前記ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも5%大きい出力強度を有する点を前記第1切替点として設定することを特徴とする請求項1記載の画像取得装置。
  3. 前記画像処理装置は、前記ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも大きい出力強度を有し、出力強度に対する比で表した固定パターンノイズ強度が2%まで低下した点を前記第1切替点として設定することを特徴とする請求項1記載の画像取得装置。
  4. 前記画像処理装置は、前記ノイズピーク点に基づいて、前記第1切替点での前記第1切替強度よりも小さい第2切替強度を有する第2切替点を設定するとともに、
    前記対象画素からの出力強度が前記第2切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第2切替強度よりも大きく前記第1切替強度よりも小さい場合には、前記第1補正パターンとは異なる第2補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第1切替強度よりも大きい場合には、前記フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の画像取得装置。
  5. 前記画像処理装置は、前記ノイズピーク点を前記第2切替点として設定することを特徴とする請求項4記載の画像取得装置。
  6. 前記画像処理装置は、前記第2切替点と前記第1切替点との間に、さらに1または複数の前記フラットフィールド補正の切替点を設定することを特徴とする請求項4または5記載の画像取得装置。
  7. 前記ファイバ光学部材の前記入力端面と光学的に接続され、入射した放射線像を、前記ファイバ光学部材へと入力される前記光像へと変換するシンチレータを備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の画像取得装置。
  8. 2次元配列された複数の光ファイバを有し、前記複数の光ファイバの一方の端面から構成される入力端面から入力された光像を、前記複数の光ファイバの他方の端面から構成される出力端面へと伝送するファイバ光学部材と、
    2次元配列された複数の画素を有するとともに、前記ファイバ光学部材の前記出力端面と光学的に接続された撮像装置とを備える画像取得装置を用い、
    前記ファイバ光学部材の前記出力端面から出力された前記光像を前記撮像装置によって撮像して、得られた画像を出力する撮像ステップと、
    前記撮像装置から出力された前記画像に対して、前記ファイバ光学部材及び前記撮像装置に起因する固定パターンノイズを補正するフラットフィールド補正を行う画像処理ステップとを備え、
    前記画像処理ステップにおいて、補正対象となる前記画像に含まれる画素での、出力強度の変化に対する固定パターンノイズ強度の変化のノイズピーク点に基づいて、前記フラットフィールド補正の第1切替点を設定するとともに、
    前記画像における前記複数の画素それぞれを対象とした前記フラットフィールド補正について、対象画素からの出力強度が前記第1切替点での第1切替強度よりも小さい場合には、所定の補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第1切替強度よりも大きい場合には、前記フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする画像取得方法。
  9. 前記画像処理ステップにおいて、前記ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも5%大きい出力強度を有する点を前記第1切替点として設定することを特徴とする請求項8記載の画像取得方法。
  10. 前記画像処理ステップにおいて、前記ノイズピーク点でのピーク出力強度よりも大きい出力強度を有し、出力強度に対する比で表した固定パターンノイズ強度が2%まで低下した点を前記第1切替点として設定することを特徴とする請求項8記載の画像取得方法。
  11. 前記画像処理ステップにおいて、前記ノイズピーク点に基づいて、前記第1切替点での前記第1切替強度よりも小さい第2切替強度を有する第2切替点を設定するとともに、
    前記対象画素からの出力強度が前記第2切替強度よりも小さい場合には、第1補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第2切替強度よりも大きく前記第1切替強度よりも小さい場合には、前記第1補正パターンとは異なる第2補正パターンによって前記フラットフィールド補正を行い、前記対象画素からの出力強度が前記第1切替強度よりも大きい場合には、前記フラットフィールド補正を行わないことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項記載の画像取得方法。
  12. 前記画像処理ステップにおいて、前記ノイズピーク点を前記第2切替点として設定することを特徴とする請求項11記載の画像取得方法。
  13. 前記画像処理ステップにおいて、前記第2切替点と前記第1切替点との間に、さらに1または複数の前記フラットフィールド補正の切替点を設定することを特徴とする請求項11または12記載の画像取得方法。
  14. 前記画像取得装置は、前記ファイバ光学部材の前記入力端面と光学的に接続され、入射した放射線像を、前記ファイバ光学部材へと入力される前記光像へと変換するシンチレータを備えることを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項記載の画像取得方法。
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