JP6568094B2 - 同時検知及び作動を用いる触覚ディスプレイ - Google Patents

同時検知及び作動を用いる触覚ディスプレイ Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は2014年2月21日に出願された米国仮特許出願第61/942,983号の恩典及び優先権を主張し、その開示は全体を引用することにより本明細書の一部をなす。
[本発明の契約上の起源]
本発明は全米科学財団によって授与された許可番号IIS−0964075及びIIP−1330966に基づく政府支援によって行われた。政府は本発明に関して一定の権利を有する。
本発明は、包括的には、表面触覚デバイス(SHD)のためのタッチインターフェースに関し、より詳細には、ユーザーの別個の指によって体験される独立した触覚効果を提供することを含む、多点ハプティクスを提供することができる同時検知及び作動を有するタッチインターフェースに関する。
ラップトップコンピューター、ゲームデバイス、自動車ダッシュボード、キオスク、手術室、工場、現金自動預払機、並びにカメラ及び電話のようなポータブルデバイスのホストにおいて、タッチインターフェースを見つけることができる。タッチインターフェースは、離散的な機械制御が行わない、自由度の高い相互作用の可能性を提供する。しかし、今日のタッチインターフェースは人間の体験の重要な一部分:ハプティクスを犠牲にする。「ハプティクス」は、触ることに関連する知覚システムを指している。ハプティクスは、我々がブラインドタッチでタイプできるようにし、暗闇の中で照明のスイッチを見つけることができるようにし、ナイフ及びフォームを巧みに扱うことができるようにし、犬を撫でるのを楽しむことができるようにし、又は伴侶の手を握ることができるようにする。ハプティクスは、手を動かすことに関係しているだけでなく、物を感じること、物体を認識すること(物体を見ていない場合でも)、そして人が世界と交流する方法を制御することにも関係している。
振動の形をとるハプティクスは、ページャー、携帯電話及びスマートフォンのような電子製品によくある機能である。振動は、無音の呼出又は警報として長く使用されてきたが、タッチスクリーンのようなタッチ表面を用いるときに、人間の手(特に指先)に触覚フィードバックを与えるために使用されることが増えている。例えば、「Haptic Feedback for Touchpad and Other Touch Controls」と題する特許文献1のような従来技術は、振動に基づく触覚フィードバックのための幾つかのハードウェア及びソフトウェアによる解決策を記述している。その技術は、ページャーにおいて従来使用されていた技術よりかなり進歩している。振動プロファイルの高帯域幅制御を可能にするために圧電アクチュエーターを使用することがユーザー体感を向上させる。それにもかかわらず、振動手法は幾つかの欠点を有する。例えば、手でデバイスを握っており、指先がタッチ表面又はスクリーンをタッチしている際に何らかの効果が感じられるように、デバイス全体が振動する。さらに、振動手法は多点ハプティクスをサポートしない。デバイス全体が振動するので、スクリーンをタッチしている各指先は同じ効果を体験する。
最近になって、指先に限局された振動を生成する手段として、静電作動が検討されている。特許文献2のような従来技術は、タッチ表面上の種々のテクスチャーを感知できるようにする、指先の振動を引き起こすために、静電力を利用する。この技術には、皮膚の表面以外で、機械的振動を引き起こさないという利点がある。また、この技術は、単に1つのスクリーンの同じ表面上で複数の電極を用いることによって多点ハプティクスをサポートする可能性も有するが、実際には、これを実施するのは難しい。1つの理由は、透明スクリーンのエッジ付近にない電極に低抵抗の電気的接続を行うのが難しいことである。それゆえ、複数の電極のうち、エッジ付近にある電極は充電するのに時間がかかる。別の理由は、ハプティクスが、指先の位置を検知する何らかの手段と共存しなければならないことである。マルチタッチ検知のための最も一般的な技法は「投影容量式」検知であり、この検知も静電荷を利用する。静電気式ハプティクスと投影容量式検知との間の相互作用を最小化するために、従来技術は、ハプティクスのために単一の電極を、すなわち、タッチスクリーン全体のサイズを利用する。
多点ハプティクス
本発明者らのうちの何人かによる同時係属の特許出願(「Electrostatic Multi-touch Haptic Display」と題する特許文献3)は、多点静電気式ハプティクスを実現する幾つかの方法を記述している。その開示の幾つかの態様が本明細書において背景として言及される。例えば、静電気式ハプティクスの基本原理は、指とタッチインターフェースのタッチ表面との間の垂直抗力に電界を介して直接作用する結果として摩擦力を変調することである。指先とタッチ表面との間の接触点において電界が確立される。これは、基板のタッチ表面付近に1つ又は複数の電極を配置し、誘電体層を用いてそれらの電極を指先から絶縁することによって成し遂げられる。電界を引き起こすために、指先を通して回路が閉じられなければならない。これを果たす2つの主な方法がある。
従来技術において、他者が、特許文献2からの図である図1aに示される方法を教示しており、その方法では、指−誘電体−電極システムの静電容量が人体の別の部分にある第2の接点を通して閉じられる回路の一部であり、その回路は、人体の比較的大きな静電容量を利用して完成させることもできる。したがって、図1aは、2つの別々の接触位置間で閉じられる電気回路を有する、容量性電気感受インターフェースを実現する装置を示しており、2つの位置はいずれも指先である。
本発明者らは、「Touch Interface Device And Method For Applying Controllable Shear Forces To A Human Appdendage」と題する特許文献4からの図に類似している図1bに示される代替の方法を考案しているが、その方法では、2つの別々の電極E及びE’(触覚デバイス)が絶縁層Lによって覆われており、単一の接点又はタッチ位置において基板(図示せず)の前面又は上面に配置されることになる。それゆえ、その回路は、人体の残りの部分を伴うことなく、指先自体の1つのタッチを通して閉じられる。これは、人体の何らかの他の部分の関与を必要としないという利点を有するだけでなく、本明細書において論じられることになる別の利点も有する。
2電極技法を適用するために、タッチ表面上に電極対の適切なアレイを作り出す必要がある。図2に示されるように、モバイルデバイス2のような装置の場合にこの配列を実現する1つの手法は、電極8及び10を含む電極対6によって、上面又はタッチ表面4を単にタイル張りすることであろう。この上側電極層は、表面4上の必要とされる場所に電極8、10を正確に配置することができるという利点、及び同じ導電層から全ての電極をパターニングできる可能性があるという利点を有する。配線は、電極と同じ導電層からパターニングすることができるか、又はより高い導電性の材料から形成することができることは理解されよう。
しかしながら、この構成は、エッジ付近にない電極のような、電極の多くに個々の細い導電性トレース14、16を接続する必要があるという点で、従来技術において存在する不都合を有する。十分に低い抵抗率を有する細い導電性トレース14、16は、他の設計目標を満たすために透明である必要がある場合には特に、製造するのが難しい可能性がある。この手法に関するもう1つの潜在的な難しさは、タッチ表面がより大きくなるときに特に、電極総数が極めて多くなる場合があることである。x軸がN個の電極を必要とし、y軸がM個を必要とする場合には、図2に示されるような、対を形成する電極総数は2×M×Nである。それにもかかわらず、電極対によって表面をタイル張りするこのようなパターンは、より小さな画面サイズを有するデバイスの場合のような特定の状況において使用される場合がある。
1つの装置のタッチ表面のための電極アレイを作り出す第2の手法が図3aに示されており、「格子」と呼ばれる。図3aの略図は、理解するのを容易にするために、電極アレイに焦点を合わせる。菱形電極ラインからなる格子回路網の形をとる1つのパターンが示されるが、電極のそのようなパターン及び形状が使用される必要はなく、対で機能することができるN×M個の電極で表面(ここでは、全体として平坦であるように示される)を覆うことに重点が置かれている。この図において、電極20が第1の軸(例えば、x軸)に沿って又は平行に延在し、電極22が第2の軸(例えば、y軸)に沿って又は平行に延在する。所与のy軸電極22が所与のx軸電極20を横切る領域は、指先のようなユーザーの皮膚に静電力を加えることができる2電極領域(図1bに示される領域と同様)を画定する。
図3aに示されるように、任意の電極20(x軸)及び電極22(y軸)が対を形成することができる。例えば、電極20及び22に異なる電圧が印加される場合には、電極20、22の各ラインの交点は1本の指が高い静電力を受けることになるアクティブ領域、又はアクティブ位置になる。実際には、AC電圧が使用される場合があり、印加される電圧の位相が互いに180度ずれるときに最大の静電力が生成される。
種々の方法において、静電力の大きさを変調することができる。幾つかの例として、1つの手法は、電極に印加される電圧の大きさを変更することである。別の方法は、電極に印加される電圧波形のデューティサイクルを変更することである。更に別の方法は、電極20、22上の電荷の指標に基づいて、印加される電圧又は電流を制御することである。更なる手法は、2つの電極20、22上の電圧間の位相関係を変更することである。2つの電極20、22上の電圧の位相が互いに完全にずれるときに静電力が最大化され、同相であるときに最小化される。なぜなら、その際、回路はもはや、たとえば指先でのユーザーの指のタッチ、接触又は係合を通して局所的に閉じられるのではなく、ユーザーの体の残りの部分の静電容量を通して閉じられなければならないためである。Cが指から電極までの静電容量であり、Cがユーザーの体の残りの部分からデバイス接地までの静電容量である場合には、減衰係数(同相電極にタッチするときの力と位相ずれ電極にタッチするときの力との比)は、
減衰係数=(C/(C+C))
である。
通常、CはCより著しく(少なくとも5倍)大きいので、減衰係数は極めて大きく、2桁以上である。
格子回路網又は格子配置の形をとるパターンは、或る程度まで、多点ハプティクスもサポートする。これが図3bに示されており、図3bは、複数の電極からなる格子回路網を有する1つのパターンを示しており、そのパターンは、第1の軸(例えば、x軸)に沿って又は平行に延在する電極24と、第2の軸(例えば、y軸)に沿って又は平行に延在する電極26とを更に含み、電極20及び22のライン間の交点が、電極24及び26のライン間のトレース交点と同様に、それぞれ2本の各指に作用する静電力を規定又は制御するために用いられ、第1の指先Fが第1の長円によって表され、第2の指先FFが第2の長円によって表されている。しかしながら、この多点能力が正常に機能しなくなり得る指の位置が存在する。例えば、2本の指先が同じ電極上にある場合には、2本の指に大きく異なる力を加えるのは難しい。この理由は、ユーザーの体を通る指から指へのインピーダンスが、電極から指へのインピーダンス(1/(ωC))に比べて極めて小さいためである。ただし、ωはAC励起の周波数である。したがって、例えば、アクティブx軸電極上の第2の指は、第1の指先の下のアクティブy軸電極を依然として利用できる。その例では、x及びyは入れ替えることができることに留意されたい。各指にかかる力が他の各指にかかる力から独立しているのを確実にするために、それらの指は異なる回路の一部である必要がある。上記のように、これは、図2の構成によって達成できるが、欠点がある。
マルチタッチ検知
大部分の最新のマルチタッチセンサーは、「投影静電容量」(pCap)方式からなる。これらのセンサーは一般に平面方向にあり、第1の軸(例えば、y軸)に沿って又は平行に延在する1組の送信(Tx)電極と、第2の軸(例えば、x軸)に沿って又は平行に延在する1組の受信(Rx)電極との間の相互静電容量に基づいて機能し、それゆえ、互いに直交するように配置される。数多くの異なる電極パターンが使用されているが、pCapセンサーの場合に最も一般的なのは、図4に示される交互に組み合わせられた菱形パターンである。Txライン及びRxラインは異なる層上にあるか、又は同じ層上にあるかのいずれかであるが、そうでなければ、Txラインと任意のRxラインとの間で接触が発生しないように、これらのラインが交差することになる位置にブリッジが形成される。
各Txラインから各RXラインへの容量性結合が存在し、2つの電極ラインの交点付近に指が置かれる場合には、この相互静電容量の量が低減される。Zimmerman他(1995)によれば、図5aにおいて表されるように、指は実効的には、指がなければRxラインに達していたであろう電気力線のいくらかを「奪う」。この「人間分路」はpCap検知の場合の標準モードである。Tx−Rx対ごとに相互静電容量を測定し(これについては数多くの既知の技法がある)、その結果を補間することによって、それぞれの指の重心の位置を特定することができる。
同じ電極パターンを用いて、相互静電容量ではなく、自己静電容量技法を用いて指の場所を測定することもできる。この手法によれば、直交するライン(Rxライン及びTxライン)が同等に扱われる。各電極は(Rxライン、Txラインのいずれにあるにしても)、対地静電容量を有し、この静電容量は、指がすぐ近くに持って来られるときに増加する。それにより、指が任意のラインに沿った所のどこかにあることを検出するのが特に容易になる。X座標及びY座標は、x軸Tx電極ライン及びy軸Rx電極ラインの両方に問い合わせることによって別々に見つけられる。この手法の限界は、マルチタッチ検知を十分にサポートしないことである。2つの指がタッチ表面上に置かれたときに、何が起こるかを考えなければならない。一般には、2つのx軸Tx電極ライン及び2つのy軸Rx電極ラインが応答することになる。しかし、それらのラインは、2点ではなく、4点、例えば、(x1,y1)(x1,y2)(x2,y1)(x2,y2)において交差する。2つの位置は正しく、他の2つの位置は誤認又は「ゴースト」である。このようなシステムでは、実際の指とゴーストとを区別する簡単な方法はない。
米国特許第6,429,846号 米国特許第7,924,144号 米国特許出願第13/468,818号 米国特許出願第13/468,695号
開示される主題の目的及び利点は、以下の説明及び図面において示され、それらの説明及び図面から明らかになり、特許請求される主題を実践することによって習得されることになる。本開示は包括的には、多点ハプティクスを容易にする同時検知及び作動を提供するタッチインターフェースのための電子コントローラーを有するシステム及び方法を提供する。
本開示は包括的には、本発明者らが「同時検知及び作動」(SSA)と呼ぶ、多点ハプティクスを生成するための新規で非自明のシステム及び方法を提供する。一例では、本開示は、2つの電極層:ハプティクス(本明細書において触覚デバイスと呼ばれる)のための上層(絶縁性基板又はシートのタッチ表面付近にある)と、信頼性のある検知(本明細書において検知デバイスと呼ばれる)のための、本明細書において底層、背面層又は深層と呼ばれる底層又は背面層(絶縁性基板又はシートの底面又は背面に取り付けられ、及び/又は上層に対してタッチインターフェースデバイス内の深い層に位置する)とを利用する。しかしながら、上部電極もまた検知のために使用される場合もあり、又は任意選択で、より深い電極層が検知のために使用される場合がある。これら2組の電極セットは、互いに実質的に同じパターンを有する。これらの電極セットは、本明細書において「鏡像配置電極」と呼ばれる。更なる例では、本開示は、タッチ基板の前面上に配置され、触覚デバイス及び検知デバイスの両方としての役割を果たすことができる単一の電極アレイを利用する。
第1の態様では、本開示は、同時検知及び作動を有するタッチインターフェースを提示し、タッチインターフェースは、絶縁性基板と、基板の前面に接続され、1つのパターンに配置される1つ又は複数の電極と、各電極を1つ又は複数の電圧レベルに接続するように構成される電子コントローラーとを備え、上記電子コントローラーは、上記電極に1つ又は複数の電圧を印加することによって触覚効果を生成するように構成され、上記電子コントローラーは、上記電極に1つ又は複数の電圧を印加することによって1つ又は複数のタッチ点の位置を測定するように構成される。
第2の態様では、本開示は、同時検知及び作動を有するタッチインターフェースを提示し、タッチインターフェースは、絶縁性基板と、基板の前面に接続され、1つのパターンに配置される1つ又は複数の電極と、各電極を正の電圧又は負の電圧に接続するように構成される電子コントローラーとを備え、上記電子コントローラーは、上記電極に正の電圧又は負の電圧を印加することによって触覚効果を生成するように構成され、上記電子コントローラーは、上記電極に正の電圧又は負の電圧を印加することによって1つ又は複数のタッチ点の位置を測定するように構成される。
第3の態様では、本開示は、タッチインターフェースの基板上の単一の1組の電極を用いて、該基板上に触覚効果を生成すると同時に、該基板に対する指の位置を測定する方法を提示し、触覚効果は、基板に適用される第1の電極サブセットを選択し、電圧源を用いて第1の電極サブセットを正の電圧又は負の電圧まで昇圧し、その後、電圧源から第1の電極サブセットを切り離し、その後、第2の電極サブセットを選択し、第2の電極セットを正の電圧又は負の電圧まで昇圧するために必要とされる電流又は電荷を監視しながら、電圧源を用いて第2の電極セットを正の電圧又は負の電圧まで昇圧する。
本明細書において開示されるタッチインターフェースは、該基板の前面に接続される各表面触覚デバイスと、表面触覚デバイスと位置合わせされ、該基板の背面に接続される各検知デバイスとの間に強い容量性結合を与えることは理解されよう。また、この強い容量性結合によって、表面触覚デバイスに関連付けられる静電容量の変化(例えば、指によるタッチに起因する)を該検知デバイスから検出できるようになる。
本明細書において開示されるタッチインターフェースの場合、触覚効果のための静電的作動を提供する1つ又は複数の電極もまた、該基板の前面上の指の位置の静電容量に基づく検知を提供できることは更に理解されよう。
これまでの包括的な説明及び以下の詳細な説明は例示であり、説明することのみを目的として与えられ、特許請求される主題を制限するものではないことは理解されたい。本開示の更なる特徴及び目的は、添付の図面とともに取り上げられる以下の詳細な説明から、かつ添付の特許請求の範囲から更に十分に明らかになるであろう。
例示的な実施形態を説明する際に、添付の図面が参照され、図面では、同様の部分は同様の参照番号を有する。
2本の異なる指によって接触される2つの別々の接触位置間で閉じられる1つの電気回路を有する、容量式電気感知インターフェースを実現する装置の従来技術の特許からの図である。 1本の指によって同じ接触位置にある2つの異なる電極を通して1つの電気回路を閉じることを示す、本発明者らによる同時係属の特許出願からの図の一部である。 モバイルデバイスのような装置の場合の電極の構成の図である。 格子回路網に構成される第1の例示的な電極パターンの図である。 格子回路網に構成され、多点ハプティクスを示す例示的な電極パターンの更なる図である。 pCapセンサーにおいて使用される場合がある菱形電極パターンを示す図である。 pCap検知のための標準モードとしての「人間分路」を表す図である。 cCap検知のための副次的効果であるが、電極が基板の前面上にあるときに主要効果となることもある「人間送信機」を表す図である。 1つのパターンを構成する前面又は上部(触覚)電極層と、実質的に類似のパターンに構成される背面又は底部(検知)電極層とを有する「鏡像配置電極」の使用を表すタッチインターフェースの簡略化された図であり、見やすくするために、これらの層間の垂直方向の分離が大いに誇張されており、幾つかの電極ラインのみが非常に単純化した形で示される図である。 丸みを帯びた長方形が底面(検知)電極を表す、標準的又は典型的なpCapの電気的構成の図である。 指が送信機としての役割を果たす鏡像配置電極の電気的構成の図である。 3回対称性を有する電極の図である。 3回対称性を有し、交互に組み合わせられる菱形電極パターンの場合に必要とされるのと同じ処理ステップを必要とする、図8aの電極の場合のブリッジング技法を示す図である。 円が指タッチを表しており、2本の指及び3回対称性の場合に、誤認又は「ゴースト」が生じる可能性がないことを示す図である。なぜなら、そのようなゴーストは、その全てが1つの位置において交差しなければならない3つの「稼働中」電極を必要とするためである。 図9aの図に類似しているが、3本の指及び3回対称性の場合に、特定の構成においてのみゴーストが生じる可能性があることを示す図である。 図9bの図に類似しているが、3本の指のうちの1本が少しだけ移動する場合には、3回対称性によって、ゴーストが消失することを示す図である。 円が指タッチを表し、ラインが指位置を検知する際に使用される自己静電容量からのデータを表す図である。 図10aのライン交点が計算され、点によって示された図である。 現実にありそうにない指タッチは捨てるように、図10bからの計算された交点とともにクラスタ分析が使用され、ゴーストが残っているが、その大きさが縮小されている図である。 円が同じ電極上にある2つの指タッチを表す図であり(この例示では、x軸共通電極が破線によって参照される)、接地へのハイインピーダンス接続を介して電極を電気的に分離しておくことによって指タッチを独立して処理することができ、真下を通る他の2つの電極を用いて各指に力を加えることができる図である。 図11の図に幾分似ているが、3つの指タッチにかかる全ての力を指定するのに3重交点が不十分である指タッチ構成を示す図である。 単一の電極上の単一の電圧パルスを示す図である。 第1の電極上の単一の電圧パルスと、第2の電極上の単一であるが、反転した電圧パルスとを示す図である。 触覚出力の典型的なセグメント中に単一の電極に印加される電圧を示す図である。 非対称3重交点パターンを構成する電極を示す図である。
図面は縮尺どおりでないことは理解されたい。締結手段の細部を含む、タッチインターフェースデバイスの幾つかの機械的細部、並びに特定の構成の他の平面図及び断面図が含まれていないが、そのような細部は、本開示を踏まえると、十分に当業者の理解の範囲内にあると見なされる。また、本発明が図示される例示的な実施形態に限定されないこと、並びにシステム及び方法の原理に焦点を合わせるために、そして、本開示にとって必要ではなく、図面を過度に複雑にすることになる構造を含むことを回避するために、複数の例が簡略化された形で示されることも理解されたい。
本開示は、表面触覚デバイス(SHD)において同時検知及び作動(SSA)を使用することによって多点ハプティクスを提供することを意図しているタッチインターフェースデバイスと、そのための電子コントローラーとに関連する幾つかの例を提供する。これらのタッチインターフェースデバイスは、電極が接続される基板と、触覚効果を生成し、指の位置を検知するための電極と動作可能に接続されるコントローラーとを含む。ある1つのコントローラーは、本明細書において開示される手法のいずれかを利用することができ、電極パターンのいずれかを用いて動作するように構成することができる。一例では、同時検知及び作動を有する多点ハプティクスは、鏡像配置電極を用いることによって容易にすることができる。しかしながら、本明細書において教示されるSSA及びゴースト区別の方法は、鏡像配置電極を使用することで恩恵を受けるが、鏡像配置電極を使用する必要はないことがわかった。実際には、本開示のタッチインターフェースを提供するためのシステム及び方法は、一般的には、数多くの構成において、かつ種々のデバイスとともに使用するために具現できることは理解されよう。その1つの更なる例は、タッチ基板の前面又は上面上に配置され、表面触覚デバイス及び検知デバイスの両方としての役割を果たすことができる単一の電極アレイの使用を含む。開示される主題の目的及び利点は、以下の説明及び図面において示され、それらの説明及び図面から明らかになり、特許請求される主題を実践することによって習得されることになる。
上記で言及されたように、各指にかかる力が他の各指にかかる力から独立しているのを確実にするために、それらの指は異なる回路の一部である必要がある。本開示は、上面上で電極の少なくとも3重交点を使用することによって、少なくとも2本の指に関する独立性を保証する更なる有利な方法を教示する。さらに、本開示は、鏡像配置電極を使用する故障モードを有するシステムを教示し、そのモードによれば、触覚デバイスが引っ掻かれた場合に、ハプティクスは機能しなくなることがあるが、容量性検知は動作し続ける。
相互静電容量を用いるシステムに関して、Tx−Rx電極ラインの交点付近に持って来られるときに、指が実際には2つの効果を生み出すことを理解することが重要である。これらはZimmerman他(1995)によって示されており、Zimmerman他(1995)では、図5aにおける効果を「人間分路」と呼び、図5bにおける効果を「人間送信機」と呼んだ。電極が約0.1mmより厚いガラスによって指先から分離されるときに第2の効果は極めて小さいので、第1の効果が通常のpCapモデルである。しかしながら、静電気式ハプティクスは、ガラス基板の前面又は上(タッチ)面上に電極を配置する。好ましい実施形態では、それらの電極は、典型的にはミクロン単位の薄い誘電体層のみによって指から分離される。そのような薄い保護層を使用することによって、適度に低い電圧(例えば、100ボルト未満)において適切に大きな電界強度を生成できるようになる。この状況は、分路に対する送信の重要度を大いに増すので、電極がガラス基板の前面上にあるときに主要効果になる。指先は実際には、Txライン電極をRxライン電極に(ほとんど)直接接続するスイッチになる。
絶縁体が薄いときに、このように効果の大きさが逆転することには幾つかの意味がある。一方において、検知のために前面又は上面電極が使用されると仮定すると、送信機効果はかなり大きく、それは、高い信号対雑音比(SNR)を達成するのに良い前兆である。他方において、送信は1本の指先を通すだけでは生じることはなく、人体を通しての指間インピーダンスが低いことに起因して1本の指先から次の指先まで生じるので、送信機効果は、マルチタッチ検知には役に立たない。しかしながら、より根本的な問題は、そもそも、検知のために前面電極を使用することを選択するか否かである。
前面又は上面電極の潜在的な困難は、それらの電極が背面又は底面又は深層電極と同程度に保護されないことである。典型的なpCapセンサーでは、電極(検知デバイス)はガラス板又は透明プラスチック板のような基板の裏側に配置される(すなわち、それらの電極は「背面」上にあるか、又は、更に深い層上にある)。ガラス又はプラスチックは、いわゆる「カバーレンズ」としての役割を果たし、擦ったり、引っ掻いたりすることによって電極が損傷を受けないようにする保護要素である。しかしながら、上記のように、ハプティクスを担う電極(触覚デバイス)は、適度な電圧を用いて大きな触覚効果を生み出すために前面上に存在する必要がある。これらの電極を保護するために、非常に耐久性がある誘電体被覆又は層を使用することが望ましい。
本発明者らは、単一の電極層を触覚デバイス及び検知デバイスの両方として使用できることに気がついた。したがって、図2、図3a、図3b、図4及び図8a〜図12に示されるような電極パターンを採用し、触覚デバイス及び検知デバイスの両方として使用することができる。保護材料は、数多くのタッチインターフェースに十分な保護を与えることができるが、保護材料は、上面電極にかき傷が生じないことを完全に保証することはできない。石英や硬化鋼のように、一般的な材料には、このような保護材料と接触しているときにかき傷を生じさせるほど十分に硬いものがある。かき傷が生じる場合に、許容可能であることを示すことができる1つの故障モードは、ハプティクスは機能しなくなるが、容量性検知が動作し続けることである。しかし、このようなシステムは妥協案を提示するものの、当該技術分野において多点ハプティクスを提供する改善された方法が更に必要とされている。
検知デバイスの保護を改善するために、カバーガラスの真下にセンサー電極を配置するpCap方式を用いることが望ましい場合がある。しかしながら、これは、表面層上でハプティクスのために使用される電極によって覆われる可能性があるにもかかわらず、保護された層上での高品質のマルチタッチ検知を達成するという課題を提起する。これは、「鏡像配置電極」の使用によって達成される。この文脈において、「鏡像配置」という用語は、反射面仕上げを指すものではない。むしろ、鏡像配置電極は、電極の2つの層:ハプティクス(本明細書において触覚デバイスと呼ばれる)のための上層(絶縁性基板又はシートのタッチ表面付近にある)と検知(本明細書において検知デバイスと呼ばれる)のための底層(絶縁性基板又はシートの底面に取り付けられる)とを使用することである。
2組の電極は、互いに実質的に同じパターンを有し、それゆえ、一般的な意味において、互いの鏡像を与えると言うことができる。したがって、鏡像配置電極を用いるタッチインターフェースは、実質的に類似のパターンを構成する上部電極層及び底部電極層の両方を有し、そのパターンは、例えば、図2、図3a、図3b、図4及び図8a〜図12に示されるパターンを含むことができる。
同時検知及び作動
したがって、図6に示されるように、本開示の一態様は鏡像配置電極の使用であり、その電極は、絶縁性基板38又はシートの前面又は上(タッチ)面34上にある電極30、32(触覚デバイス)と、背面又は底面36上にある電極30’及び32’(検知デバイス)とを有する実質的に同一の位置合わせされた電極パターンを含む。
鏡像配置の概念は、例えば、上記で言及されたように、図2、図3a、図3b、図4及び図8a〜図12におけるパターンを含む、任意の電極パターンに拡張することができる。また、これらのパターンは、離散した位置又は分離した位置から表面全体までの、1つの表面の任意の部分に適用することができる。例えば、図6に示されるパターンによれば、鏡像配置構成は、各前面又は上(タッチ)面電極30、32と、鏡像配置されるか、又は同様に配置される背面又は底面電極30’、32’との間に強い容量性結合を与える。一般に、鏡像配置は、ガラス又は他の基板厚が通常の電極幅より著しく薄い時点で、基板が平坦でない場合であっても役に立つはずである。例えば、1mm厚のガラス基板を用いるときに、電極は5mm幅とすることができる。
鏡像配置の結果として、底部電極(検知デバイス)に送られる信号は、1つ又は複数のかき傷が上面電極を横断していた場合であっても、その上方にある上面電極(触覚デバイス)に信号を誘導することになる。したがって、本方法は、上面(触覚)電極の抵抗に大きく依存しないので、上面電極がかき傷によって損なわれた場合であっても、底面(検知)電極が機能し続ける。上面電極及び底面電極が一対一の関係で(部分的に、又は完全に)重なり合う場合には、隣接する電極間の信号の混合が最小化するはずである。詳細には、触覚作動のために上面電極を使用することができるが、それらの上面電極は2つ以上の下面検知電極にわたって広がらないので、下側電極において混合を引き起こしたり、その所望の検知性能を鈍らせたりしない。実際には、鏡像配置構成は、幾つかの興味深い可能性を提供する。
1つの可能性は、pCap検知において通常行われるように、電極32’の底部電極ラインのうちの幾つかを(送信)Tx電極として使用し、電極30’のような他の電極を(受信)Rx電極として使用することである。上面上にかき傷が存在するにもかかわらず、Tx−Rx接合部の特定の位置の上方に置かれた指が大きな信号を生成するはずである。これが図7bに示されており、図7bでは、指が送信機としての役割を果たしており、指が分路としての役割を果たす図7aに示される典型的な又は標準的なpCap構成と比較することができる。広範囲のパラメーター値にわたって、この構成は、典型的なpCapより良好な信号対雑音比(SNR)を得るのに強い効果をもたらす。この改善されたSNRは、より迅速な検知(特にハプティクスの場合に有用である)、より高い分解能、又はより低い電力消費量のような、幾つかの潜在的な利点を提供する。
残念なことに、今説明したばかりの強い効果は、分路現象ではなく、送信現象に起因する。送信はまた、1本の指から別の指への信号を介して生じる可能性もあるので、モデル化は、ここまでのところ、指タッチのゴースト発生又は誤認が生じる場合があることを示唆する。2本の指が(x1,y1)及び(x2,y2)において表面上に置かれると仮定する。x1に沿って送られる1つの信号はy1及びy2の両方において1つの結果をもたらすことになる。したがって、(x1,y2)がゴーストの指位置を表す。したがって、更なる手法を利用して、ゴーストを発生することなく、高い分解能のマルチタッチハプティクスを実現することができる。
鏡像配置電極を用いるマルチタッチ検知
上記の検討から、鏡像配置される前面又は上部(ハプティクス)電極及び背面又は底部(検知)電極が、底部活動パターンを上部活動パターンに「投影する」役割を果たす。さらに、上部電極から指への強い容量性結合によって、従来のpCap検知の場合より、SNRを著しく高くできるようになるはずである。残念なことに、向上した「人間送信機」効果(背面電極の場合に優勢である「人間分路」とは対照的である)と、指から指への著しい信号伝導性とを組み合わせることに起因して、指タッチのゴースト又は誤認が現れる可能性がある。上部電極がハプティクスと同様検知のために直接使用される場合にも、この同じ問題が生じることになる。しかしながら、本開示は、この不都合を克服する、マルチタッチ触覚のために新たに開発された手法を提供する。それぞれが自らの強みを有する4つのそのような方法が本明細書において開示される。
方法1:組織抵抗率
1本の指から次の指への抵抗に起因して、ゴースト又は誤認は実際には、実際の指より弱い強度からなる。強度差の大きさは、上面電極から指先までの静電容量(〜1nF)と、1本の指先から次の指先までの人体の内部抵抗(100オーム〜1000オームと推定される)とによって求められるRC時定数によって特徴付けられる。この時定数は、電極に問い合わせる場合の時定数より長いが、電極の抵抗(酸化インジウムスズ(ITO)を想定すると、約1kΩ〜10kΩ)と、その電極からの対地静電容量(約100pF)とによって左右される。指から指への送信の場合の時定数が電極に問い合わせる場合の時定数より著しく長い場合には、速すぎて指を通して効率的に送信することができないであろう励起信号を用いることによって個々の指タッチを区別することが可能である。そうすることにより、実際には、1本の指が他の指(複数の場合もある)から分離されることになる。ITO電極の抵抗を考えると、タイミング制約は難しいが、その手法は、より抵抗が低い別の材料でITOが置き換えられれば、より有望になる。銀ナノワイヤ及びグラフェンを含む、幾つかのそのような材料が当該技術分野において既知である。別の手法は、より低い抵抗率を有するより厚いITO層を使用することである。有益なことには、指間送信の場合の時定数が電極に問い合わせる場合の時定数より実際に長い必要はない。その時定数は、ゴースト信号と実際の指タッチ信号とを区別するのに十分にゴースト信号を減衰させることで十分な場合がある。
方法2:相互静電容量
指の真下にある電極の場合、人間送信機効果は人間分路効果より強いが、他の近隣電極の場合、これは必ずしも当てはまらない。指の近くにあるが、その真下にはない他の上面電極対の場合、相互静電容量が減少することになる。したがって、実際の指タッチに近いが、ゴーストに近くない、低下した相互静電容量の1つのパターンが存在することになる。それゆえ、候補指タッチを自己静電容量を用いて識別することができ、近隣電極交点の相互静電容量を用いることによってゴーストと区別することができる。
方法3:計算
相互信号強度の行列全体を収集することによって、観測された強度と一致させるために、全ての指の位置と、ユーザーの手と体を通して全ての指を相互接続する交差結合効率とを求めるための解法を生み出すように、線形システムを逆転させることができる。この全体論的解法ははるかに優れた雑音排除性を有し、多数の指に拡張可能である。この方法のもう1つの利点は、指の位置だけでなく、それらの交差結合効率も決定することである。例えば、同じ手の指は、反対の手に属する指より強く交差結合する。指を手で区別することが可能であることは、魅力的なユーザーインタフェースの可能性を示唆している。加えて、またさらに有望な新規の適用例では、同じ画面を同時にタッチしている第2のユーザーの指は、第1のユーザーの指にもっと弱く交差結合することによって明らかに区別可能である。
方法4:3重交点
図8a及び図8bに示されるような、第3の組の鏡像配置電極は、区別のためのもう1つの手段を提供する。その方法は、タッチスクリーンの指タッチを、2つだけでなく3つの電極40、42、44が交差するか、又は互いに直に向かい合うように配置される位置に結び付ける。これは、本明細書において3重交点と呼ばれることになり、電極自体が実際に交差するのを回避するために個々の電極ラインのためのブリッジングを含むことになる。後に説明されるように、依然としてゴーストが生じる場合があるが、指が実際に移動しているときにゴーストは持続しない。
第3の組の電極を導入するとき、数多くの幾何学的配置が可能である。図8aは3回対称性を有する好ましい実施形態を示す。別の幾何学的配置は、標準的な交互に組み合わせられた菱形(図4)に基づく配置であるが、対角線上に1組の電極も有する。任意の3電極幾何学的配置によれば、ブリッジを扱う方法が検討事項になる。図8bは、任意の更なる処理ステップを用いることなく必要なブリッジを設けることができることを示す。
3軸の利点が図9a〜図9cに更に示される。1つの指タッチ(第1の円Fによって表される)が存在する場合には、その指タッチの位置においてその全てが交差する3つの電極40、42、44が、自己静電容量の変化を報告するはずである。図9aに示されるように、2つの指タッチ(第1の円F及び第2の円FFによって表される)が存在する場合には、誤認又はゴースト発生はあり得ない。
図9bに示されるように、3つの指タッチ(第1の円F、第2の円FF及び第3の円FFFによって表される)が存在する場合には、破線の円Gによって表されるような、誤認又はゴースト発生があり得るが、特定の指タッチ構成の場合にのみ起こり得る(図9b)。しかしながら、タッチインターフェースの表面にタッチするときに、指は通常、表面にわたって動いているか、又は移動していると考えるべきである。したがって、誤認又はゴーストGが出現したり、指のうちの1本(FFF)が僅かな量だけ移動した結果、消滅するゴーストとなる図9cの場合のように、消滅したりする傾向がある。幸いにも、本明細書において説明される少なくとも2つの手法を用いて、ゴースト指タッチを識別し、捨てるためのソフトウェア解決策がこの状況に対処できるはずである。
第1の手法は相互静電容量に基づく。第1の手法では、1つの電極軸(例えば、図8a〜図8b及び図9a〜図9cにおけるx軸)が、送信Tx電極(触覚デバイス)として扱われることになる。各Txラインに沿って、他の各軸から1つの、電極対の交点によって画定される一連の「候補」位置が存在する(実際には、Txラインの一方においてこれらのうちの幾つか、他方において幾つかが存在するが、それは細かいレベルであり、説明のために無視する)。したがって、Tx電極ラインを考えると、各位置に関連する2つのRxラインが存在する。これらの信号を合計して、位置ごとの信号強度を生成することができ、その後、補間によって、全体マップを作成することができる。2つの理由:指抵抗及び不完全な位置合わせ(大体の場合)から、指タッチ誤認又はゴーストは、縮小された大きさになる。指がインターフェースデバイスの表面にわたって移動しているときはいつでも、幾つかのサンプルにわたって強度を加算する簡単な時間フィルターが、ゴーストの大きさを更に縮小することになる。
第2の手法は自己静電容量に基づく。全ての電極の自己静電容量測定値が、どの電極が指タッチ(第1の円F、第2の円FF、第3の円FFF及び第4の円FFFFによって表される)を報告していたかを指示し、図10aに示される実線に類似のデータを生成する。これらのラインは、自己静電容量測定値のための最も高い精度を確保するために、かつ異なる指と関連しているラインを区別するために、補間を用いて見つけられる。その後、図10bにおける点によって示されるように、これらのラインの交点の位置が計算され、ゴーストが残存するが、縮小された大きさである図10cに示されるように、クラスタ分析(例えば、境界ボックスによる)を用いて、起こり得る指タッチを判断する。3重交点クラスタの密集度に基づいて、実際の指タッチがゴーストから分離される。先行する手法と同様に、時間フィルタリングが、誤認又はゴーストを識別し、捨てるのに更に役に立つ。
別の実施形態では、3重交点電極は対称であったり、又は特殊な交差構造を有している必要はなく、既存のプロセスを用いて図15に示されるパターンに類似のパターンをなすように実現できることは理解されよう。例えば、図15は電極50、52、54の3つのラインを示す。電極50は、電極52を横切るブリッジ50aと、電極54を横切るブリッジ50bとを有し、一方、電極54は電極52を横切るブリッジ54aを有する。3重交点を依然として達成しながら、これらのブリッジは代替のパターンをなすことができる。また、図15は1つの3重交点を示すが、1つの表面にわたって複数の3重交点を生成するように、図示されるパターン又は代替のパターンを複製できることは理解されよう。
また、区別を更に明確にするために、3重交点を他の3つの方法のいずれかと組み合わせることができることにも留意されたい。また、更なる複数組の交差する軸を用いて、4重交点、5重交点等に更に拡張できることも理解されよう。
鏡像配置電極を用いる多点ハプティクス
多点ハプティクスでは、各指タッチ位置が一対の電極の上方にある必要がある。さらに、触覚効果を独立して指定できるのを確実にするために、各指タッチのための電極対が他の指のための電極対から電気的に分離されるべきである。図3bは、2つの指の場合のこの例を示すが、論じられたように、2本の指が同じアクティブ電極上にあるとき、電気的分離は不可能である。
3重交点電極パターン(検知を区別するために上記で使用される)も、ハプティクスに関するこの課題への1つの解決策を提供する。3重交点によれば、各指タッチ下に3組の電極が存在し、静電界を生成するためのアクティブ対として、その3つのうちのいずれか2つを選択することができる。図11に示されるように、指タッチ(第1の円F及び第2の円FFによって表される)が共通電極の上方にある場合であっても、それらの指タッチは依然として独立してアドレス指定可能である。図11において、共通電極は破線CEによって示されており、重要なのは、共通電極がドライブされるのではなく、ハイインピーダンスのままにされ、電源又は接地から分離されるのを確実にすることである。こうすれば各指下に2つの電極を依然として残し、これらの電極を独立してアドレス指定することができる。
アクティブ電極を全て一度にアドレス指定することはできるが、それらの電極を以下のように順次にアドレス指定するのが最適である。a及びbが逆極性の電圧源に接続される間に、電極c及びdは分離される。C及び電極の抵抗によって左右される時定数で指先タッチの真下に電荷が蓄積する。上記で論じられた値を用いるとき、この時定数は1μsec〜10μsecとすることができる。1つの指タッチ下に電荷が蓄積した後に、電荷はある時間にわたってそこに留まり、皮膚の抵抗力を通してゆっくり漏れ出すと予想することができる。正確な数値は皮膚の状態によって決まるが、種々の実験的評価は、漏れ時定数が100μsecより長いことを示唆する。このため、電極a及びbが充電された後、これらの電極a及びbは、c及びdが充電されている間、切り離すことができる。この技法を用いて、過度の漏れを生じることなく、約10か所の指タッチ位置を循環して、各指タッチ位置に電荷を加えることができるはずである。
検知の場合と同様に、触覚効果の独立制御が実現可能でない場合がある構成が存在する。図12はそのような状況を示す。ここでは、第1の指タッチ(第1の円f1によって表される)に加えて、2つの更なる指タッチ(第2の円f2及び第3の円f3によって表される)が存在し、それらの指タッチは指タッチf1と電極を共有する。指タッチf1上に静電力を生成するために、電極Aが電極Bと対にされれば、力は指タッチf3にも加えられることになる。代わりに、電極Aが電極Cと対にされれば、力は指タッチf2に加えられることになる。この構成によれば、完全な独立制御は不可能であるが、それでも3重交点が依然として幾つかの利点を提供する。例えば、電極A及び電極Bが対にされる場合には、指タッチf2は影響を受けず、指タッチf3は、その真下に2つのアクティブ電極ではなく、1つのアクティブ電極しかないので、指タッチf1が受ける力の半分しか力を受けない(指タッチf2及びf3はそれぞれ、2つの独立した電極によってアドレス指定することができるため、より大きな力を達成するのは比較的容易であるので、指タッチf2及びf3が指タッチf1より小さな力を受ける場合を強調していることに留意されたい)。
図12に示される状況に対する他の手法は、電極Aと、第2の電極としてAに平行な別の電極とを使用するか、又は4重以上の交点構造を使用する。
さらに、静電触覚効果は通常、指が移動しているときにのみ体験されるので、図12に示されるような状況は持続しないことは理解されたい。最後に、刺激のタイプによっては、人間が1本の指上の触感と別の指上の触感とを区別する能力が限られていることは理解されたい。したがって、必ずしも完全な独立制御を達成する必要があるというわけではない。
鏡像配置電極を用いる同時検知及び作動
本明細書において教示される方法では、前面又は上面電極(触覚デバイス)が、検知及び作動(ハプティクス)の両方に関与する。当然、触覚効果が加えられている指の位置を同時に検知することが望ましい。さらに、ハプティクスが検知の質に影響を及ぼさないことが望ましい。これらの目標はいずれも、適切な時系列化によって達成される。
ハプティクスが使用中でないとき、前面又は上面電極は通常、ドライブされない(言い換えると、図7bに示されるスイッチは開いている)。これが当てはまるとき、当該技術分野において既知の幾つかの技法のいずれかを用いて、底面電極の自己静電容量を測定するか、又は任意の電極対の相互静電容量を測定するのは簡単である。例えば、弛張発振器技法を用いて、一般的には約1MHzである発振器周波数を測定することによって、自己静電容量を測定することができる。
触覚効果を生み出すことが必要になる場合には、図7bにおけるスイッチが、指静電容量Cを充電するのに十分な時間の間、閉じられる。上記で論じられたように、これには一般的に、1μs〜10μsを要する。この間隔中に、鏡像配置される底面電極ライン上での検知が中断され、代わりに、それらのラインが接地されることになる。この間隔の終了時に、検知が始まることになる。静電的手法の場合に一般的である10kHzの触覚切替えループを依然として維持しながら、さらに90μsまで検知が継続することができる。当然、全ての電極に同時に問い合わせることができるとは限らない。代わりに、検知が多重化されることになる。100Hzの適度なマルチタッチ検知速度を維持しながら、最大で100までの順次の検知問合せを完了することができる。
代替的には、上面電極の充電は、上記で説明されたように電圧源に間欠的に接続することによってではなく、電極に電荷量又は電流量を注入することによって果たすことができる。その違いはインピーダンスの違いである。代替の方法は、上面電極のハイインピーダンス状態(触覚作動に起因する)を常にハイに保持し、結果として、下面電極において生じる(検知のための)信号が、作動によって乱されることなく、依然としてその効果を有することができるようにする。
これまでの説明から、タッチインターフェースが鏡像配置電極を使用するときに、本開示から幾つかの更なる態様を確認できることは理解されよう。
例えば、別の態様では、タッチインターフェースは、基板の前面に接続される各表面触覚デバイスと、表面触覚デバイスと位置合わせされ、基板の背面に接続される各検知デバイスとの間の強い容量性結合を更に含むことができる。
更なる態様では、タッチインターフェースは、1つ又は複数の検知デバイスのパターンと同一である1つ又は複数の表面触覚デバイスのパターンを有することができる。
別の態様では、タッチインターフェースは、透明であるか、又は電極及び保護層を更に含む表面触覚デバイスを使用することができ、保護層は透明にすることができ、及び/又は誘電体材料から形成することができる。
更なる態様では、タッチインターフェースは、平坦であるか、又は曲面をなす基板を使用することができ、基板は透明とすることができ、ガラス又はプラスチックの形をとるか、又はガラス板若しくはプラスチック板等である。
別の態様では、タッチインターフェースは、摩擦の変化であり、及び/又は2つ以上のタッチ位置において独立制御可能である触覚効果を与える触覚デバイスを有することができる。
更なる態様では、タッチインターフェースは、2つ以上のタッチ位置の位置の測定値を与えるデバイスを含むことができる。
更に別の態様では、タッチインターフェースは、触覚効果を生み出すために1つ又は複数の表面触覚デバイスのうちの少なくとも1つに送られる電気信号を含むことができ、電気信号は、タッチ位置を測定するために1つ又は複数の検知デバイスのうちの少なくとも1つに送られる場合もある。
更なる態様では、タッチインターフェースは、1つ又は複数の表面触覚デバイスが損傷を受けたときに機能を維持する検知デバイスを含むことができる。
別の態様では、タッチインターフェースは、1つ又は複数の表面触覚デバイスと、1つ又は複数の検知デバイスとを含むことができ、それらのデバイスは、交差位置を示す異なる電極からなる2つ以上のラインを有するアレイをそれぞれ示している実質的に類似であり位置合わせされたパターンに配置される。
更なる態様では、タッチインターフェースは、1つ又は複数の表面触覚デバイスと、1つ又は複数の検知デバイスとを含むことができ、それらのデバイスは、3重交点パターンを示す異なる電極からなる3つのラインを有するアレイを示している実質的に類似であり位置合わせされたパターンに配置される。第1の更なる関連する態様では、3重交点は、タッチインターフェースが多指検知とともに使用されるときに、実際の指タッチ位置に対するタッチ位置のゴースト画像を明確にすることができる。第2の更なる関連する態様では、3重交点は、タッチインターフェースがマルチユーザー検知とともに使用されるときに、第2の個人の少なくとも1つの指タッチ位置に対する第1の個人の少なくとも1つの指タッチ位置を明確にすることができる。
1組の電極のみを用いる同時検知及び作動
鏡像配置電極の技法は、前面電極が1つ又は複数のかき傷によって劣化した場合であっても、検知を成し遂げることができるのを確実にするので有利である。かき傷が生じる可能性が低い場合には、検知及び作動を成し遂げるために、1組の電極のみ、すなわち、タッチ表面上の電極のみを使用することが望ましい場合がある。本明細書において教示される技法を用いるとき、それを果たすことが依然として可能である。詳細には、実際のタッチ位置とゴースト位置とを区別する問題は、本明細書において教示される方法によって依然として解決することができ、触覚信号及び検知信号の適切なタイミングによって、同時検知及び作動を依然として達成することができる。
これまでの説明から、タッチインターフェースが、基板の前面に接続され、1つ又は複数の触覚デバイス及び検知デバイスとして使用される1つ又は複数の電極を使用するとき、本開示から幾つかの更なる態様を確認できることは理解されよう。
例えば、別の態様では、タッチインターフェースは、静電力を与える前面上の電極を含むことができ、さらに、静電力は変調することができる大きさを有することができる。
別の態様では、タッチインターフェースは、基板の前面に接続され、交点位置を示す異なる電極からなる2つ以上のラインを有するアレイを示す1つ又は複数の電極を含むことができ、さらに、アレイは1つの3重交点パターンを示す異なる電極からなる3つのラインを有することができ、それにより、同様に、3重交点パターン内の3つの異なる電極に係合する指に関連するタッチ位置を示すことができる。
更なる態様では、タッチインターフェースは、基板の前面に接続され、多点ハプティクスを提供することができる電極を含むことができる。
前面電極のみを用いる同時検知及び作動
鏡像配置電極の技法は、前面が1つ又は複数のかき傷によって劣化した場合であっても、検知を成し遂げることができるのを確実にするので重要である。かき傷が生じる可能性が低いか、又は自己回復するか、若しくは容易に修理される場合には、検知及び作動を成し遂げるために、1組の電極のみ、すなわち、タッチ表面上の電極のみを使用することが望ましい場合がある。本明細書において教示される技法を用いるとき、それを果たすことが依然として可能である。詳細には、実際のタッチ位置を誤認又はゴースト位置から区別する問題は、本明細書において教示される方法によって依然として解決することができ、触覚信号及び検知信号の適切なタイミングによって、同時検知及び作動を依然として達成することができる。前面同時検知及び作動の技法は、本明細書において更に説明される。
前面検知及び同時作動によって提起される課題
前面検知の重要な利点は、単一の電極面しか必要としないので、製造コストが削減されることである。さらに、強調されたように、背面電極から指までより、前面電極から指までの容量性結合ははるかに強い。したがって、前面電極は、指によってタッチされるときに非常に大きな自己静電容量信号を与え、それゆえ、従来の背面法に比べて非常に高い信号対雑音比(SNR)を与える。この信号は、電極を特定の電圧まで昇圧するために必要とされる電流又は電荷(電流の積分)を測定すること等の、当該技術分野において既知の幾つかの方法のいずれかによって検出することができる。高いSNRは、背面検知の場合に一般的であるような、数多くの測定値を互いに平均する代わりに、単一の測定値又は少数の測定値において、信頼性のある信号を得ることができるということを意味する。この1つの結果は、タッチインターフェース又はスクリーンの基板の上面上の全ての電極を測定するために必要とされる時間が、背面検知を用いるタッチインターフェースの場合の一般的な時間よりはるかに短くできることである(例えば、好ましい実施形態では、200mm×300mmの面積を約1ミリ秒で走査することができる)。タッチ入力に対して非常に迅速に応答する低遅延システムを設計する場合、迅速な検知が有用である。また、ディスプレイを迅速に更新したり、オーディオを更新したり、又は触覚出力を更新したりするためにも低遅延が役に立つ可能性がある。
さらに、タッチインターフェースの電極のピッチよりかなり大きな分解能まで指の位置を測定することが一般的に望ましいことに留意されたい。例えば、タッチインターフェースデバイスの基板は多くの場合に、1センチメートルあたり2つの電極のピッチを与えるように製造することができ、5ミリメートルの固有分解能をもたらすことができる。しかしながら、0.5ミリメートル、又はそれよりも短いようなもっと細かい分解能で指位置を測定することが望ましい場合がある。これは、指の近くにある1組の電極全体に関連付けられる信号の強度を測定し、その後、これらの測定値を結合して高分解能推定値をもたらすことによって成し遂げられる。1つの典型的な結合方式は、それらの測定値の重心を計算することである。良好な重心測定値には、高いSNRが有用である。
しかしながら、前面検知は、克服しなければならない幾つかの新たな課題を持ち込む。1つの課題は、上記で論じられたように、マルチタッチシナリオにおいて実際の指タッチから誤認又はゴーストを区別することである。第2の課題は、検知走査が触覚又は可聴アーティファクトを生成しないのを確実にすることである。第3の課題は、検知走査及び触覚出力生成の両方に対して十分な時間が割り振られるのを確実にすることである。
マルチタッチ検知
上記で論じられた全ての方法(組織抵抗率、近隣のタッチされない電極の相互静電容量、計算及び3重交点)が依然として適用可能である。ここで、本発明者らは、前面電極の指と電極との間の大きな静電容量を利用する更なる技法を教示する。本発明者らは、標準的な菱形電極アレイ(例えば、図3b)において生成される2つのゴーストから2つのタッチを区別する問題に特に焦点を合わせる。この問題が解決されれば、多数のタッチに容易に拡張される。
2つのx軸電極ライン及び2つのy軸電極ラインが自己静電容量測定値を介してタッチを報告する図3bに示される状況を考える。第1の疑問は、実際に2つのタッチのみが存在するのか、又は、4つのタッチ位置が考えられるので、3つ若しくは4つのタッチが存在する場合があるのか、ということである。前面電極の大きな自己静電容量信号に起因して、それらの信号の大きさに基づいて、この疑問に答えることができる。所与の電極において2つ以上の指がタッチインターフェースの表面をタッチしている場合には、その自己静電容量は増加することになり、これを検出することができる。この方法は、ゴーストが存在するかを試験するために使用することができるが、実際の指タッチ位置から任意のゴーストを区別するために使用することはできない。
区別測定は、2つのタッチを分離する、有限の、小さくはあるが、人体内部インピーダンスが存在するという事実を基にする。このインピーダンスに敏感に反応する測定方式が考案される。一実施形態では、以下の手順に従う:1)2つの関与するy軸電極ラインが既知の電圧(+V)に設定され、その後、浮動状態にされ(すなわち、ハイインピーダンススイッチによって電圧源から切り離され);2)関与するx軸電極ラインのうちの1つが+Vに設定され、他方が−Vに設定され;3)浮動状態の各y軸電極ライン上の電荷が測定される。より高い電荷を有するy軸電極ラインが+Vに設定されたx軸電極ラインに関連付けられ、一方、より低い電荷を有するy軸電極ラインが−Vに設定されたx軸電極ラインに関連付けられ、それにより、実際の指タッチを誤認又はゴーストから区別する。
好ましい実施形態では、その区別は、タッチを分離する同じ人体内部インピーダンスに依存するが、測定を更に分解する。各交点を測定することができるか、又は1つの行若しくは列に沿った少なくとも2つの交点が測定され、それを用いて区別を実行することができる。その手順は以下のとおりである:1)2つの列電極のうちの第1の電極が既知の電圧(+Vo)に設定され、その後、浮動状態にされ(すなわち、ハイインピーダンススイッチによって電圧源から切り離され);2)関与する行電極のうちの第1の電極が既知の電圧−Voに設定され;3)この時点で、列電極電荷が測定され;4)2つの列電極のうちの第2の電極が既知の電圧(+Vo)に設定され、その後、浮動状態にされ(すなわち、ハイインピーダンススイッチによって電圧源から切り離され);5)関与する行電極のうちの第1の電極が既知の電圧−Voに設定され;6)この時点で、列電極電荷が測定され;7)所望により第2の行について1〜6を繰り返し(結果の十分な確認を与える);8)通常の自己静電容量測定によって測定されたデータを用いて比較のためにデータを正規化し;9)2つの列間の電荷の差を比較して、どの交差部が指を有するか(より低い電荷を有する交差部)を判断する。
これらの方法は、x軸電極ラインが、指タッチが実際に生じているy軸電極ライン上により大きな電荷を誘導するのを確実にする有限人体内部インピーダンスに起因して機能する。
2本の指が基板と接触しているときに、実際の指タッチからゴーストを区別する別の方法が次に説明される。2本の指が表面をタッチしている場合、2つのx軸電極ライン及び2つのy軸電極ラインの静電容量が増加するが、どのx軸電極ラインが各y軸電極ラインと対にされるかは明らかでないことを思い起こされたい。しかしながら、最初に2つのx軸電極ラインを考えるとき、指は、電極が回路に接続されるエッジに近い距離において1つのx軸電極ラインにタッチし、他方の指は、そのエッジから離れた他方のx軸電極ラインにタッチする。この距離の違いは、タッチされる2つのy軸電極ライン間の距離においても現れる。x軸電極ラインに沿った指の異なる距離がもたらす結果は、回路から(エッジコネクタを介して)そのx軸電極ライン上のより離れた菱形電極まで、より大きな直列抵抗が存在することである。菱形電極パターン(図3)の場合、菱形間の高抵抗「ブリッジ」から、原理的には、更なる直列抵抗が生じる。したがって、電極が充電に設定されるとき、RC充電回路が確立され、Cは電極にタッチする指を主に反映しており、Rはブリッジの数を主に反映している。RC時定数を用いて、その電極に沿った見掛けの指、すなわち、実際の指タッチが遠くにあるか、又は近くにあるかを判断することができる。
好ましい実施形態では、そのような電極は、フル充電状態(最大電圧)まで行かないように短時間だけ充電される。そのような持続時間は1マイクロ秒とすることができる。その後、例えば、5マイクロ秒だけ休止した後に、また充電間隔が適用される。第2の間隔において移動する電流又は電荷は、第1の短時間の間隔がどの程度不十分であったかを明らかにする。より大きな直列抵抗Rは、実際の指タッチが電子回路及びコネクタからより離れていることを反映する。
検出不可能な検知
指位置センサーは、可聴雑音又は触感のような、検出可能なアーティファクトを引き起こすことなく、指の位置を測定できることが望ましい。同時に、検知及び作動電子回路が複雑になるのを最小限に抑えるために、作動に関して、検知の場合と同じ電圧レベルを使用することが望ましい。作動は触覚によって検出可能にすべきであり、一方、検知は検出不可能にすべきであるので、これは内在する対立を引き起こす。
この対立の1つの解決策は、非常に短いパルスに基づいて作動及び検知の両方を行うことである。好ましい実施形態では、所与の電極(例えば、上下に延在する図3aのy軸電極ライン)のための電圧パルスは、図13aに示される形を有することになり、図13aは単一の電極上の単一の電圧パルスを示す。時刻t=tより前に、電極は浮動状態にある。t=tにおいて、電圧は+Vに設定されることになる。好ましい実施形態では、より低い電圧又はより高い電圧を使用することもできるが、V=70ボルトである。t=(t+t)/2において、又はtとtとの間の、ある別の時刻において、電圧が−Vに設定されることになる。そして、t=tにおいて、電圧は再び浮動状態になることができる。好ましい実施形態では、より短い時間又は長い時間を使用することもできるが、期間(t−t)は50マイクロ秒になる。重要な点は、その短い持続時間に起因して、ユーザーが単一のパルスを検出するのが難しいことである。それにもかかわらず、そのパルスは検知するのに十分である。電極に流れる電流又は電荷の絶対値(パルスは正のセグメント及び負のセグメントの両方を有するため)を測定することによって、検知が成し遂げられる。毎秒100回(ほとんどの商用タッチスクリーンより頻繁である)指の位置を測定するために、10ミリ秒(10000マイクロ秒)ごとに一度、所与の電極上でこのパルスを繰り返す必要がある。したがって、各10000マイクロ秒の時間のうち、50マイクロ秒、すなわち、200分の1の時間だけ、パルスはアクティブになる。この非常に小さなデューティサイクルは、任意の触覚アーティファクトが極めて小さいことを確実にする。それにもかかわらず、人間は、100Hz〜300Hzの範囲内の振動に非常に敏感である。特定のシステムの場合に、検知走査がユーザーによって検出可能である場合には、解決策は走査速度を500Hz以上まで高めることである。デューティサイクルは幾分大きいが、人間はそのような高い周波数を容易に感じることはできない。別の解決策は単にパルスを更に短くすることである。
短いパルス及び低いデューティサイクルを使用することに加えて、検知の感触を改善するために、走査順序を調整することができる。短いパルスが空間的にも多様である場合には、指は順次にパルスを受けている隣接する電極によって影響を及ぼされるのではなく(指は累積的に感じる場合がある)、むしろ、パルスは更に離れるようになり、検出できなくなる。
測定パルスがより短い結果として顕著な触覚効果が小さくなり、正及び負両方の電圧パルスが同じ触覚効果を有することは明らかであるので、パルスの触覚効果を低減する更なる方法は、触覚効果がないことが望ましいときに、電圧を0Vにドライブすることである。上記で説明したように、電極を或る期間にわたって浮動状態にすることによって、最終的には0Vに戻ることになるが、電圧を能動的に0にドライブすることによって、測定パルスの影響を更に低減することができる。0にドライブするこの能力は、触覚パルスのためのパルス幅変調(PWM)制御の可能性も開く。異なるレベルの触覚効果を生み出すために、長さ及び数に関してパルスを更に変調することができる。
強い触覚効果を生成するために、1つの手法は数多くのパルスを使用することである。例えば、強い100Hz効果を生成するために、一連の100個の50マイクロ秒パルス(そのパルスは5000マイクロ秒かかる)と、その後の5000マイクロ秒の無パルスとを繰り返すことができる。これは、100Hz検知走査より100倍強く知覚されることになる。しかしながら、触覚効果は他の方法において強くすることもできる。例えば、図3aを再び参照し、指がy軸電極ライン(上下)及びx軸電極ライン(左右)の交点付近に位置すると仮定すると、他の場所で論じたように、y軸電極ライン及びx軸電極ラインに等しく、かつ逆のパルスが加えられる場合がある。これにより、人体の任意の他の部分を通してではなく、指又は指先のタッチを通して電気力線を直接閉じることができるようになる。触覚効果の強さを増す更に別の方法は、ユーザーの指下に完全に又は部分的に存在する複数の電極に電圧を同時に印加することである。例えば、図13bの上側の図によれば、図3aのy軸電極ラインに、その隣接するy電極ラインと同様に電圧を印加することができ、一方、図13bの下側の図によれば、x軸電極ラインと、その隣接するx電極ラインとに電圧を印加することができる。したがって、図13bは、第1のy軸電極ライン上の単一の電圧パルス(上側の図)と、第2のx軸電極ライン上の単一ではあるが反転した電圧パルス(下側の図)とを示す。触覚効果の強さを更に増すために、更により多くの数の電極を採用し、利用することができる。
検出不可能の検知に対する異なる手法は、検知の場合に、ハプティクスの場合より低い電圧を使用することである。例えば、好ましい実施形態では、検知の場合にV=5Vが使用され、一方、作動の場合にV=70Vが使用される。検知が全く検出不可能であるのを確実にするために、より低い電圧を上記の技法と組み合わせることができる。この手法は、2つの異なる電圧を切り替えるための更なる電子回路を必要とする。
検知及び作動を組み合わせる
1組のセンサー電子回路だけで全ての電極を扱う場合には、検知のために必要な電子コンポーネントの数を著しく削減することができる。この手法をとった結果、検知及び作動を注意深く調整しなければならなくなる。調整に関する課題を例証するために、触覚出力が2つのx軸電極ライン及び2つのy軸電極ラインによって生成されている上記のような作動シナリオを考える。さらに、所与の電極に送達される電流を測定し、積分すること(すなわち、電極を電圧Vまで昇圧するために必要とされる電荷を測定することであり、この電荷量は指の存在に極めて影響を受けやすい)に基づいて自己静電容量を検知する手法を考える。このシナリオにおける作動は4つの電極に電流を同時に送ることを必要とし、検知は個々の電極(作動に関与する電極だけでない)に送られる電流を積分することを必要とするので、特に全ての電極を扱う電流センサーが1つしか存在しない場合には、作動及び検知を同時に実行するのは難しい。ここで、検知及び作動を調整する幾つかの方法を説明する。
スケジューラー
大部分の触覚作動信号は、図13aに示される種類のパルスが連続して繰り返されることを必要としない。例えば、典型的な作動信号が、触覚出力の典型的なセグメント中に単一の電極に印加される電圧として図14に示される。その間に作動パルスが送達されない時間が非常に多くある。それゆえ、1つの方策は、これらの無作動時間中に検知パルスを送達することである。この方策が機能するには、十分な無作動時間がなければならない。例えば、タッチインターフェース又は基板が、全部で50本の電極ライン(例えば、25本のx軸電極ライン及び25本のy軸電極ライン)を与え、各電極ラインを検知するのに50マイクロ秒が必要とされる場合には、基板全体を走査するのに2.5ミリ秒が必要とされることになる。100Hzにおいて検知データを更新することが更に望ましい場合には、検知走査は10ミリ秒ごとに繰り返されなければならない。これは、各10ミリ秒間隔のうちの7.5ミリ秒までが作動のために利用できることを意味する。したがって、75%未満のデューティサイクルを有する任意の作動信号を生成することができる。コントローラーは、所望の効果を生み出すために必要に応じて最初に触覚出力をスケジュールし、その後、任意の無作動期間中に検知パルスをスケジュールする。
図14に示される実施形態において、電極電圧が+V若しくは−Vに設定されるか、又は浮動状態にされる場合がある(破線によって示される)ということに留意されたい。パルスは非常に短いので、知覚される触覚出力はパルスの密度に関連する。パルスが頻繁である(高密度である)とき、感覚の強さは増す。スケジューラーは、電極電圧が浮動状態にある期間中に(他の電極上又はこの同じ電極上に)検知パルスを挿入することができる。
また、パルス数変調ではなく、電極を0Vにドライブする能力を追加することにより、あらゆるパルスが存在するが、触覚効果を変更するために用いられる可変長において、パルス幅変調(PWM)を実行することもできる。?この結果として、はるかにより良い効果が生じ、考え得るより広範な効果が与えられる。これは、触覚効果の強さを変更するために、好ましい実施形態において使用される。
示差測定
そのパルスが検知を意図したものであれ、作動を意図したものであれ、任意のパルスに関連する電流を測定することができる。結果として、任意の他の電極が作動のために使用されるのと同時にその電極を作動させて、累積充電電流を測定することによって、電極ごとに測定を行うことができる。その後、作動電極に起因する測定値の部分を全体値から減算し、検知された電極に起因する部分のみを残すことができる。
第1の実施形態では、作動は常に複数のパルス対を伴う(例えば、図13aに示されるパルスではなく、任意の一連のパルスの最小要素であり、2つのそのようなパルスの連結である)。言及されたように、更なるx軸電極ライン及びy軸電極ラインも作動させることができるが、これらのパルスは通常少なくとも1つのx軸電極ライン及び1つのy軸電極ラインに印加されることになるということに留意されたい。2つのパルスのうちの第1のパルスでは、更なる電極が作動するのではなく、「基準」電流測定が行われることになる。第2のパルスにおいて、1つの更なる電極が作動することになり、再び電流が測定される。これらの2つの測定値の差が、その更なる電極のための検知信号としての役割を果たすことになる。触覚出力のために用いられる電極のうちの1つのための測定が必要とされる場合には、第2のパルスにおいてその電極は作動しない。再び、その差が検知信号としての役割を果たす。この方法によれば、個々のパルスが50マイクロ秒の長さであると仮定すると、50本の電極ラインを含むタッチインターフェースを5ミリ秒において走査することができ、それは検知される指位置を200Hzで更新するのに十分である。
しかしながら、更に高い走査速度を達成することができる。これは、上記で提示された示差測定法をより短い検知パルスと組み合わせることによって成し遂げることができる。50マイクロ秒が触覚作動のために適したパルス持続時間であるが、検知は一般的には、より迅速に成し遂げることができる。検知速度に対する物理的限界は、各電極ラインを充電することに関連するRC時定数である。この時定数は通常、指が存在する場合に1マイクロ秒〜10マイクロ秒の範囲内にある(指が存在しない場合には更に短い)。したがって、個々の触覚作動パルス中に複数の検知走査を成し遂げることができる。
本発明者らが「作動−浮動−検知」(AFS)と呼ぶ好ましい実施形態では、同時検知及び作動は以下のように進行する:1)関与する電極を+V電圧源に接続することによって(t=0マイクロ秒で表される時点において)触覚作動パルスが始まる(それらの電極は充電し始める);2)約8マイクロ秒後に、電極はフル充電され、それらの電極に流れる電流は極めて小さくなり、この時点で、それらの電極は任意選択で、+V電圧源から切り離され、その電圧が浮動状態のままにされる場合がある;3)t=8マイクロ秒において、検知されることになる第1の電極は+V電圧源に接続され、この電極を充電するために更なる電流が流れ、この電流が8マイクロ秒にわたって測定され、積分される;4)t=16マイクロ秒において、検知されることになる第2の電極は+V電圧源に接続され、この電極を充電するために更なる電流が流れ、この電流が8マイクロ秒にわたって測定され、積分される;5)t=25マイクロ秒において、充電された電極が+V電圧源から切り離され、触覚作動に関与する電極は−V電圧源に接続され、約8マイクロ秒後に、これらの電極はフル充電されることになり、この時点で、それらの電極は、任意選択で−V電圧源から切り離され、その電圧が浮動状態のままにされる場合がある;6)t=33マイクロ秒において、検知されることになる第1の電極が−V電圧源に接続され、この電極を充電するために更なる電流が流れ、この電流が8マイクロ秒にわたって測定され、積分される;7)t=41マイクロ秒において、検知されることになる第2の電極が−V電圧源に接続され、この電極を充電するために更なる電流が流れ、この電流が8マイクロ秒にわたって測定され、積分される;8)t=50マイクロ秒において、そのサイクルが完了し、別の触覚作動サイクルが始まる。次のサイクルにおいて、第3の電極及び第4の電極が検知される。
この好ましい実施形態によれば、正負両方の電圧において各電極を検知できるようになり、人体上に既に存在する電荷に起因する任意のバイアスの影響を最小限に抑え、そして、各触覚作動サイクル中に2つの電極を検知できるようになる。したがって、50個の電極を含むパネルは、1.25ミリ秒において、すなわち、800Hzにおいて走査することができる。最初の2つの電極が作動パルスの+V部分においてのみ測定され、一方、第3の電極及び第4の電極が作動パルスの−V部分において測定されたなら、この速度は再び2倍にすることができる。
検知されることになる電極のうちの1つが触覚作動に関与する電極のうちの1つでもある場合には、上記のステップは僅かに変更される。触覚作動電極が+Vに達し、その電圧が浮動状態にされた後に、検知されることになる電極が(t=8マイクロ秒又はt=16マイクロ秒において)−V電圧源に接続され、電流が測定される。触覚作動電極が−Vに達すると、同様の方策が採用される。ユーザーによって感じられる摩擦変化は電圧の二乗に依存するので、この方策によれば触覚出力全体の変化はほとんど又は全く生じない;さらに、検知されるパルスと検知されないパルスとの間のタイミング差はあまりにも短いので知覚されない。
AFSは任意の順序において実行することもでき、別の実施形態では、より良好な測定値を与え、実施の複雑さを軽減するために、検知は作動前に最初に実行される。しかしながら、これは通常、他の制約に起因して、半サイクル中の複数の検知パスは起こりえないことを意味する。
AFSに対する更なる改善は、電極を0Vにドライブできることである。0Vにドライブできるとき、PWMを伴うAFSは多くの場合に、作動、0、検知(AZS)になる。PWMをAFS/AZSと組み合わせると、結果として、その測定が時間を要するという事実に起因してそのサイクルから生成するのが難しい1組のPWM長が生成される。測定時間中に、その出力のいずれも切り替えることができない場合がある。作動に対して測定が行われる時点を変更することによって完全な1組のPWM長を生成することができる。これは、長いPWMサイクルにわたって作動が生じている間に、又は短いPWMサイクル中に作動が生じていない間に、測定を行うことができるようにすることを伴う。好ましい実施形態では、測定は、最大の100%PWMパルスが生じているときを除く、作動が生じていないときに行われる。
全体として、AZSを伴うPWMは、より良好な触覚効果を可能にし、それゆえ、その実施はこのトレードオフに依存する。AZSを実行することは、0V基準から検知を行うことができることも意味し、これは、測定値から触覚効果を低減する際にも役に立つ。
0V出力が利用できない場合には、一次作動又は測定パルスが完了し、電極が浮動状態になった後に、しばらくの間逆電圧をドライブすることによって電極を0Vまで放電する「ベストエフォート」試行を実行することができる。これは、PWM及び検出不可能検知に関する利点の多くを可能にするが、0V基準からの測定値を与えることができない。それは、各電極への0V出力を有するため回路における複雑な実施態様を必要としないという利点を有する。それは、パルスのタイミング及びスケジューリングのための制御が複雑になるという更なる不都合な点を有する。
適応検知
電力消費量も削減しながら、検知速度を更に高めるために、適応検知方式を使用することができる。適応検知方式では、指が配置されるまで、数がより少なく、頻度がより低いパルスが使用される。例えば、指が軸あたり2つ以上の電極を覆うことになるので、1つおきのx軸電極ライン及び1つおきのy軸電極ラインのみを走査することができる。さらに、50Hzのような低速でこれらの測定を行うことができる。しかしながら、指が配置されると、指の位置付近にある全ての電極を高速で走査することができる。これにより、指位置を高速、低遅延で測定できるようになる。以下において、本発明者らは、この方法を更に詳細に説明する。
作動を伴う検知に関する3つの方式又は方法があり、そのうちの2つがこれまでに詳細に扱われてきた。第1の方式は、タッチされているが、触覚作動に関与しない電極に当てはまる。この状況は、既に論じられたように、検出不可能な検知を必要とする。第2の方式は、タッチされており、かつ触覚作動に関与する電極に当てはまる。これも既に論じられた。第3の方式は、現在タッチされていない電極に当てはまる。指がこれらの電極のうちの1つにタッチし始めるか否かを迅速に発見する必要がある。実際には、タッチされていない電極の呼びかけ応答(静電容量を測定すること)によって、本発明者らは、実際にタッチが生じる前に、電極にタッチするために指が接近するのも判断することができる。電極がタッチされていないとき、その静電容量を検知するために電極にかけられる電圧には、触覚にも、可聴雑音の発生にも影響を及ぼす可能性はない。それゆえ、タッチの開始を検出するために、タッチされていない全ての電極を試験する迅速で、電力効率の良い方法がある。周期的に、例えば、10ミリ秒に1回、又は1ミリ秒に1回、タッチされていないと考えられる全ての電極が一緒にパルスを受けることができる。タッチされていない電極は非常に低い静電容量を有し、一方、前面測定の利点に起因して、1つの電極に指先の一部が接触しただけでも、1組の電極全体の静電容量が著しく変化することになる。したがって、1回の測定において、以前にタッチされていなかった任意の電極に新たな指が達したことを検出することができる。
どの1つの電極又はどの複数の電極が新たにタッチされたかを迅速に判断するために、x軸電極ラインの二分探索と、その後に、y軸電極ラインの二分探索とを実行することができる。例えば、以前にタッチされていなかった32本のx軸電極ラインがある場合には、5回の試験だけで、新たにタッチされた1つのx軸電極ラインを分離することができる。本発明の好ましい実施形態では、あらゆる電極ライン(x軸又はy軸)が、新たにタッチされることになる候補として独立して試験される。呼びかけ応答シーケンスを簡潔にするために、かつタッチ表面に達して接触したばかりの時、又はこの接触若しくはタッチが確立される前であっても指が検出されるので、呼びかけ応答中に生じる充電及び放電は、指で知覚できるほどの触覚効果を指に与えない。
触覚的に作動している他の電極に関する触覚作動の規則性を妨げることなく、この完全な呼びかけ応答を迅速に行うためには、触覚的に作動している電極の作動サイクル中に数マイクロ秒を借用又は利用するだけでよい。これは、上記のAFS法を用いて成し遂げることができる。
上記の開示から、本開示に従って構成されるタッチインターフェースデバイスが、従来技術より優れた幾つか利点を含みながら、多点ハプティクスを提供できることは明らかであろう。これらのデバイスは、具体的な設計及び選択された構成に応じて、上記で参照された潜在的な利点のうちの1つ又は複数を示すことができる。
本開示による多点ハプティクスを有する表面触覚デバイスのタッチインターフェースは種々の構成において提供される場合があることは理解されよう。エンドユーザーの特定の要求及び要件を満たすために、任意の種々の適切な構成材料、コンポーネントのための構成、形状及びサイズ、並びにコンポーネントを接続する方法を利用することができる。特許請求される主題の範囲又は趣旨から逸脱することなく、そのようなデバイスの設計及び構成に関して種々の変更を加えることができること、及び特許請求の範囲が本明細書において示された好ましい実施形態に限定されないことは当業者には明らかであろう。
上記の説明は、例示することを意図しており、制限することを意図していないことは理解されたい。例えば、上記の例又は実施形態(及び/又はその態様)は個別に、又は互いに組み合わせて用いることができる。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の主題の教示に特定の状況又は材料を適合させるために、数多くの変更を加えることができる。本明細書において説明される材料の寸法及びタイプは本発明の主題のパラメーターを規定することを意図するが、決して限定するものではなく、例示することを意図している。上記の説明を検討し直すことによって、当業者には数多くの他の実施形態が明らかになるであろう。それゆえ、本明細書において説明される主題の1つ又は複数の実施形態の範囲は、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の最大範囲とともに、添付の特許請求の範囲を参照しながら決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「有する(having)」のような用語は、「含む(comprising)」及び「そこにおいて(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の均等物として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語の使用は、単にラベルとして使用される場合があり、それらの対象に数字に関する要件を課すことは意図していない。さらに、以下の請求項の制限は、ミーンズプラスファンクション形式で書かれたものではなく、そのような請求項の制限が「〜する手段(means for)」という語句と、それに先行する更なる構造のない機能の記述を明確に使用しない限り、米国特許法第112条第6段落に基づいて解釈されることは意図していない。
本明細書は、本発明の主題の幾つかの実施形態を開示するために、そしてまた、任意のデバイス又はシステムを作製し、使用すること、及び任意の組み込まれた方法を実行することも含めて、本発明において開示される実施形態を当業者が実践できるようにするために、例を使用する。主題の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって規定することができ、当業者が考えつく他の例を含むことができる。そのような他の例は、それらが請求項の文字どおりの言葉と異ならない構造的要素を有する場合には、又はそれらが請求項の文字どおりの言葉と実質的に差がない均等な構造的要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあることを意図している。
本明細書において使用されるとき、単数形で記載され、語句「1つの(a又はan)」に続く要素又はステップは、複数の要素またはステップの排除が明確に述べられない限り、複数の要素又はステップを排除しないと理解されるべきである。さらに、本明細書において説明された本発明の主題の実施形態の一例への参照は、記載された特徴を同様に組み込む更なる例又は実施形態の存在を排除すると解釈されることは意図していない。さらに、そうでないと明確に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素又は複数の要素を「備える」、「含む」、又は「有する」請求項は、その特性を有していない更なるそのような要素を含む場合がある。

Claims (16)

  1. 同時検知及び作動を有するタッチインターフェースであって、
    絶縁性基板と、
    基板の前面に接続され、1つのパターンに配置される複数の電極と、
    各電極を1つの検知電圧レベル及び1つの作動電圧レベルに
    接続するように構成される電子コントローラーと、
    を備え、
    前記電子コントローラーは、前記電極に前記作動電圧レベルを印加することによって触覚効果を生成するように構成され、
    前記電子コントローラーは、前記電極に前記検知電圧レベルを印加することによって1つ又は複数のタッチ点の位置を測定するように構成され、
    前記検知電圧レベルと前記作動電圧レベルとは同一である、
    タッチインターフェース。
  2. 前記検知電圧レベル及び前記作動電圧レベルは、前記電極に対して正の電圧要素及び負の電圧要素を有する電極に印加される、
    請求項1に記載のタッチインターフェース。
  3. 前記作動電圧レベルは、パルス幅変調されたパルスで、前記タッチ点において、前記コントローラーによって、印加される、
    請求項2に記載のタッチインターフェース。
  4. 前記検知電圧レベル及び前記作動電圧レベルは、
    交互に印加される正の電圧及び負の電圧を含む、
    請求項1に記載のタッチインターフェース。
  5. 前記電極は透明である、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  6. 前記電極は保護層を含む、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  7. 前記保護層は透明である、請求項6に記載のタッチインターフェース。
  8. 前記保護層は誘電体材料から形成される、請求項6に記載のタッチインターフェース。
  9. 前記基板は平坦である、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  10. 前記基板は透明である、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  11. 前記基板はガラス板又はプラスチック板を更に含む、請求項10に記載のタッチインターフェース。
  12. 前記電極によって与えられる前記触覚効果は摩擦の増加である、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  13. 前記触覚効果は2つ以上のタッチ位置において独立制御可能である、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  14. 前記電子コントローラーは2つ以上のタッチ位置の測定値を与える、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  15. 前記1つ又は複数の電極は、交点位置を示す異なる電極からなる2つ以上のラインを有するアレイを示している位置合わせされたパターンに配置される、請求項1に記載のタッチインターフェース。
  16. 1つのパターンに配置されたタッチインターフェースの絶縁性基板の前面に配置された複数の電極を用いて、前記基板上で触覚効果を生成すると同時に、前記基板に対する指の位置を測定する方法であって、
    各電極を1つのコントローラーに接続することと、
    1つの検知電圧レベルをタッチ点の位置を測定するため前記コントローラーによって前記電極の各々に印加することと、
    前記検知電圧レベルと同一である、1つの作動電圧レベルを、前記タッチ点に印加して触覚効果を生成する、方法。
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