JP7199194B2 - タッチパネル及びタッチパネル装置 - Google Patents

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本開示は、タッチパネル及びタッチパネル装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末の普及にともなって、タッチパネルが操作性の良いユーザーインターフェースとして広く認知されてきている。タッチパネルは、様々な電子機器の表示部に搭載されるようになっている。
例えば、特許文献1は、タッチパネルの配線設計を変更することなく検出感度をアップすることのできる、タッチパネル及び表示装置を開示する。具体的には、静電容量結合方式のタッチパネルは、透明な基板の面上において、第1の方向に平行して延在する複数のX電極と、X電極と絶縁材を介して第1の方向と交差する第2の方向に平行に延在する複数のY電極と、基板の他方の面上において、X電極とY電極との交差するそれぞれの領域を覆うように分離して配設される透明な導電性材料で形成されるそれぞれのフローティング電極とを備える。
また、タッチパネルの表面に静電気力によりテクスチャ感を提示する技術が開発されている。例えば、特許文献2は、タッチパネルの表面にテクスチャ感を提示する触覚提示装置を開示している。特許文献2に記載の触覚提示装置では、平面状に複数の電極を配置しており、ある期間には、接触位置を検出するための電圧を複数の電極へ供給し、他の期間には、テクスチャ感を提示するための電圧を複数の電極へ供給する。
特開2013-167953号公報 国際公開第2014/002405号
表示装置の薄型化の要求に伴い、タッチパネルもより薄型化することが要求されている。しかし、発明者の研究から、投影型静電容量方式のタッチパネルの薄型化を進めると、マルチタッチにおいて、真のタッチポイントとゴーストポイントとを区別することができない問題が発生することが分かった。したがって、投影型静電容量方式のタッチパネルにおいて、薄型化とマルチタッチを同時に実現可能な技術が望まれる。
本開示の一態様のタッチパネルは、支持基板と、前記支持基板上に配列された複数のX電極と、前記支持基板上で、前記複数のX電極と交差するように配列され、前記複数のX電極から絶縁されている、複数のY電極と、前記複数のX電極と前記複数のY電極を覆う絶縁層と、を含む。前記絶縁層の表面が指示体でタッチされたときにX電極とY電極で形成される相互容量が減少する。タッチパネルはタッチ検出のための所定の条件を満たす。
本開示の一態様のタッチパネルは、支持基板と、前記支持基板上に配列された複数のX電極と、前記支持基板上で、前記複数のX電極と交差するように配列され、前記複数のX電極から絶縁されている、複数のY電極と、前記複数のX電極に対向する位置に、第1絶縁層を介して積層された、複数のX浮遊電極と、前記複数のY電極に対向する位置に、前記第1絶縁層を介して積層された、複数のY浮遊電極と、前記複数のX浮遊電極と前記複数のY浮遊電極とを覆う第2絶縁層と、を含み、前記複数のX電極と前記複数のY電極で形成される格子の単位格子領域内において、X電極面積はX浮遊電極面積より小さく、Y電極面積はY浮遊電極面積より小さく、前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされたときにX電極とY電極で形成される相互容量は減少する。
本開示の一態様によれば、投影型静電容量方式のタッチパネルにおいて、薄型化とマルチタッチを実現可能である。
タッチパネルを模式的に示す平面図である。 図1AにおけるBB切断線における断面構造を模式的に示す。 タッチパネルを模式的に示す平面図である。 図1AにおけるBB切断線における断面構造を模式的に示す。 タッチパネルを模式的に示す平面図である。 X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを含むタッチパネルの回路モデルを模式的に示す。 X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを含まない、比較例のタッチパネルの回路モデルを示す。 図2Bに示す比較例の無タッチ時の等価回路を模式的に示す。 図2Bに示す比較例のタッチ時の等価回路を模式的に示す。 は、図3A及び図3Bに示すモデルにおける、絶縁膜厚と受信電極における信号電流との関係の計算結果を示す。 一点タッチによるタッチポイントでの電荷量変化、二点タッチにおける一つの実際のタッチポイントでの電荷量変化、及び、二点タッチにおけるゴーストポイントでの電荷量変化を示す。 無タッチ時、一点タッチにおけるタッチポイント、及び、ゴーストポイントにおける電荷量を示す。 図2Bに示す比較例の同様のシミュレーション結果を示す。 図2Bに示す比較例の絶縁層の膜厚を薄くした構造における、電荷量変化の実験結果を示す。 図2Aに示す構成例において、指がタッチしているときの、回路モデルを模式的に示す。 図6Aのモデルの等価回路を模式的に示す。 表示装置の構成例を模式的に示す。 表示装置に含まれる触覚提示タッチパネル装置の論理構成を模式的に示す。
以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。実施形態は本開示を実現するための一例に過ぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではない。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。説明をわかりやすくするため、図示した物の寸法、形状については、誇張して記載している場合もある。
図1A、1B、1Cを参照して、タッチパネル(タッチパネル基板)100の構成を説明する。図1A及び1Cは、タッチパネル100を模式的に示す平面図である。図1Bは、図1AにおけるBB切断線における断面構造を模式的に示す。
タッチパネル100は、支持基板101、支持基板101上に配置されている、複数のX電極X0~X4及び複数のY電極Y0~Y4を含む。図1Aの例は、5つのX電極及び5つのY電極を示すが、X電極及びY電極それぞれの数は、タッチパネル100の設計に依存する。X電極及びY電極は、典型的には透明導体で形成されており、例えば、ITO又はIZOで形成されている。
複数のX電極X0~X4は、矩形状の支持基板101の一辺に平行に延在し、互いに離間して並列に配置されている。複数のY電極Y0~Y4は、支持基板101の他辺に平行に延在し、互いに離間して並列に配置されている。X電極X0~X4と複数のY電極Y0~Y4とは、互いに交差している。Y電極Y0~Y4は、X電極X0~X4と交差部で絶縁膜を介して絶縁されている。
図1Aの例において、X電極X0~X4は、図の左右方向に延在している。Y電極Y0~Y4は、図の上下方向に延在している。各X電極と各Y電極とは直交している。X電極X0~X4は、互いに平行でなくてもよく、支持基板101の一辺に平行でなくてもよい。Y電極Y0~Y4は互いに平行でなくてもよく、支持基板101の一辺に平行でなくてもよい。各X電極と各Y電極とは直交していなくてもよい。
図1Aに示す例において、X電極X0~X4は、複数の菱形の部分が接続部を介して数珠状に連結された形状を有する。即ち、一つのX電極は、左右に隣り合う菱形の部分を、接続部を介して電気的に接続し形成され、左右方向に延在する。Y電極Y0~Y4も、同様に、複数の菱形の部分が接続部を介して数珠状に連結された形状を有する。一つのY電極は、上下に隣り合う菱形の部分を接続部を介して電気的に接続し形成され、上下方向に延在する。図1Aの例においては、各X電極及び各Y電極の両端は、三角形部分である。
X電極X0~X4及びY電極Y0~Y4は、支持基板101の主面に対して垂直に見た時に(平面視において)、菱形部分の接続部同士が絶縁膜を介して重なりあうように形成されている。X電極X0~X4の菱形部分とY電極Y0~Y4の菱形部分とは重ならないように形成されている。つまりX電極X0~X4の菱形部分とY電極Y0~Y4の菱形部分とは、同一面上に配置される。
各X電極の菱形部分は、隣接する二つのY電極の間に存在し、各X電極の菱型部分のピッチPXDは、Y電極Y0~Y4のピッチPYEに一致している。各Y電極の菱形部分は、隣接する二つのX電極の間に存在し、各Y電極の菱型部分のピッチPYDは、X電極X0~X4のピッチPXEに一致している。
支持基板101の形状は設計により決定され、矩形でなくてもよく、例えば、5角以上の多角形でもよく、曲線の辺を有していてもよい。X電極、Y電極の形状は設計により決定される。図1Aの例において、例えば、帯状(矩形状)であってもよく、又は、複数の所定形状(図1Aの例で菱形)の幅広の部分を幅狭の接続部により数珠状に連結して構成されてもよい。
それぞれがX電極に対向する複数のX浮遊電極FX、及び、それぞれがY電極に対向する複数のY浮遊電極FYが、支持基板101上に配列されている。浮遊電極は、特定の電位を与えられておらず、電気的に浮いている電極である。図1Aにおいて、一つのX浮遊電極のみが、符号FXで指示されており、一つのY浮遊電極のみが、符号FYで指示されている。X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYは、典型的には透明導体で形成されており、例えば、ITO又はIZOで形成されている。
図1Aの例において、各X浮遊電極FX及び各Y浮遊電極FYは島状であって、周囲を絶縁層で囲まれており、他の電極(ここでは、X電極、Y電極、他のX浮遊電極FX及び他のY浮遊電極FYを含む)から離間し絶縁されている。図1Aの例において、周縁に配列されているX浮遊電極FX及びY浮遊電極FYの形状は共通であって、三角形状である。内側領域におけるX浮遊電極FX及びY浮遊電極FYの形状は共通であり、矩形である。X浮遊電極FXとY浮遊電極FYの形状は設計に依存し、これらの形状は異なっていてもよい。
X浮遊電極FXは、平面視において、絶縁層を介して、主にX電極と重なっている。つまり、平面視において、X浮遊電極FXが1又は複数のX電極と重なる領域の面積は、1又は複数のY電極と重なる領域よりも多い。図1Aの例において、各X浮遊電極FXは、X電極の一つの菱型部分全体とその両端の接続部分の一部に重なっている。図1Aの例において、各X浮遊電極FXは、Y電極で挟まれる一つのX電極の部分と対向し、他のX電極とは対向していない。
図1Aの例において、X浮遊電極FXとY電極とが重なる領域は存在しないが、X浮遊電極FXの一部がY電極と重なってもよい。X浮遊電極FXは、X電極及びY電極よりも上層に配置されており、それらの間に絶縁層が存在する。
Y浮遊電極FYは、平面視において、絶縁層を介して、主にY電極と重なっている。つまり、平面視において、Y浮遊電極FYが1又は複数のY電極と重なる領域の面積は、1又は複数のX電極と重なる領域よりも多い。図1Aの例において、各Y浮遊電極FYは、Y電極の一つの菱型部分全体とその両端の接続部分の一部に重なっている。図1Aの例において、各Y浮遊電極FYは、X電極で挟まれる一つのY電極の部分と対向し、他のY電極とは対向していない。
図1Aの例において、Y浮遊電極FYとX電極とが重なる領域は存在しないが、Y浮遊電極FYの一部がX電極と重なってもよい。Y浮遊電極FYは、X電極及びY電極よりも上層に配置されており、それらの間に絶縁層が存在する。
図1Aの例において、左右方向に配列された1行のX浮遊電極FXは、一つのX電極と平面視において重なるように同一方向に配列されており、各X浮遊電極FXの中心は、X電極の菱型部分の中心と一致している。上下方向に配列された1列のY浮遊電極FYは、一つのY電極と平面視において重なるように同一方向に配列されており、各Y浮遊電極FYの中心は、Y電極の菱型部分の中心と一致している。
図1Bを参照して、X電極X1~X3、Y電極Y1~Y3、X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYが、支持基板101上に配列されている。X電極X1~X3、Y電極Y1~Y3は、第1絶縁層102で覆われ、X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYは、第2絶縁層103で覆われている。第2絶縁層103の表面105が、指示体(例えば指又は指に保持されている導体)によりタッチされるタッチ面である。以下において、支持基板101に対してタッチ面105の側を前側又は上側と呼ぶ。支持体は指以外にも例えばスタイラス(ペン)でもよい。パッシブ方式と呼ばれるスタイラスは、導電性の材料で構成されており、指と電気的に結合し指でタッチしたときと同様のはたらきをする。
支持基板101は絶縁性の基板であって、典型的には、樹脂、ガラス等の透明絶縁材料で形成されている。支持基板101は可撓性の基板であっても不撓性の基板であってもよい。
X電極X1~X3、Y電極Y1~Y3は、図面の左右方向に等しいピッチで配列されている。X電極とY電極が、交互に配列されている。図1Bの例において、X電極X1~X3及びY電極Y1~Y3は、支持基板101に上に直接(接触して)形成されているが、支持基板101とX電極X1~X3及びY電極Y1~Y3との間に絶縁層が存在してもよい。
図1Bに示すように、本例において、X電極X1~X3及びY電極Y1~Y3は、X電極X1~X3とY電極Y1~Y3との交差部以外の領域において、同一面上に配列されている。X電極X1~X3及びY電極Y1~Y3は、第1絶縁層102で覆われている。第1絶縁層102は、1又は複数の絶縁層で構成されている。第1絶縁層102は、例えば、アクリル樹脂層である。
X浮遊電極FXが、それぞれ、X電極X1~X3を覆うように、X電極X1~X3の上に配置されている。X浮遊電極FXとX電極X1~X3との間には、第1絶縁層102が存在している。X浮遊電極FXとX電極X1~X3との間の距離は同一である。
Y浮遊電極FYが、それぞれ、Y電極Y1~Y3を覆うように、Y電極Y1~Y3の上に配置されている。Y浮遊電極FYとY電極Y1~Y3との間には、第1絶縁層102が存在している。Y浮遊電極FYとY電極Y1~Y3との間の距離は同一である。図1Bの例において、X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYは、同一面上に配列されている。
X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYは、第2絶縁層103で覆われている。第2絶縁層103は、1又は複数の絶縁層で構成されている。第2絶縁層103は、例えば、下層のアクリル樹脂層と上層のカバーガラスで構成される、下層のシリコン酸化膜と上層のハードコート層で構成される、又は下層のアクリル樹脂層と上層のハードコート層で構成される。上述のように、第2絶縁層103の上面105が、指示体にタッチされるタッチ面である。
図1A、1Bの例において、X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYは、それぞれ、島状であって、他の導体から絶縁されている。他の例において、複数のX浮遊電極FXは、導体接続部によって連結されていてもよい。例えば、一つのX電極に対向する1行のX浮遊電極が、数珠状に連結されていてもよい。接続部で連結された複数のX浮遊電極も、一つのX浮遊電極と見ることができる。
同様に、複数のY浮遊電極FYは、導体接続部によって連結されていてもよい。例えば、一つのY電極に対向する1列のY浮遊電極が、数珠状に連結されていてもよい。接続部で連結された複数のY浮遊電極も、一つのY浮遊電極と見ることができる。X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを島状の他の導体から絶縁された導体で形成することで、より容易なプロセスでX浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを形成できる。
X電極X1~X3及びY電極Y1~Y3は、面状の格子を構成している。図1B及び1Cに示すように、この面状格子は、複数の単位格子110で構成されている。単位格子110は、格子の繰り返し単位である。なお、単位格子110は、複数の異なる構成を取り得、図1B及び1Cは、一つの単位格子構成例を示す。平面視において、単位格子110を囲む線で画定される領域111を、単位格子領域と呼ぶ。
図1B、1Cの例において、単位格子110(単位格子領域111)は、平面視において矩形形状を有し、一つのX電極X1の一部及び一つのY電極Y1の一部を含む。単位格子110を画定する単位格子領域111は、平面視において、さらに、X電極X1に対向する一つのX浮遊電極FX及びY電極Y1に対向する一つのY浮遊電極FYを含む。各X浮遊電極FX及び各Y浮遊電極FYは、一つの単位格子領域111内に収容されている。単位格子領域111内のX電極、Y電極、X浮遊電極、Y浮遊電極のパターンは、共通である。
図1Cに示された単位格子110は基本単位格子である。つまり、この基本単位格子110は、単位格子のうち面積が最小となる単位格子である。また、単位格子領域111は基本単位格子領域である。つまり、図1Cに示されたタッチパネルは、基本単位格子領域に、X電極X1に対向する一つのX浮遊電極FXと、前記X浮遊電極FXとは異なるY電極Y1に対向する一つのY浮遊電極FYを含む。
単位格子領域111内において、X電極X1の面積は、X浮遊電極FXの面積よりも小さい。Y電極Y1の面積は、Y浮遊電極FYの面積よりも小さい。各単位格子領域111において、X電極面積はX浮遊電極面積よりも小さく、Y電極面積はY浮遊電極面積よりも小さい。なお、一つの単位格子領域が含むX電極及びY電極の数、並びに、X浮遊電極及びY浮遊電極の数は、単位格子の構成により変化する。
図1D及び1Eは、他の単位格子構成例を示す。図1Dは、図1AにおけるBB切断線における断面構造を模式的に示す。図1Eは、タッチパネル100を模式的に示す平面図である。図1D、1Eの例において、単位格子110(単位格子領域111)は、平面視において正方形状を有し、二つのX電極X2、X3それぞれの一部、及び、二つのY電極Y2、Y3それぞれ一部を含む。
単位格子110を画定する単位格子領域111は、平面視において、さらに、X電極X2に対向する一つのX浮遊電極FXの一部、X電極X3に対向する一つのX浮遊電極FXの一部、Y電極Y2に対向する一つのY浮遊電極FYの一部、及び、Y電極Y3に対向する一つのY浮遊電極FYの一部を含む。単位格子領域111内のX電極、Y電極、X浮遊電極、Y浮遊電極のパターンは、共通である。
図1Eに示された単位格子110は基本単位格子である。つまり、この基本単位格子110は、単位格子のうち面積が最小となる単位格子である。また、単位格子領域111は基本単位格子領域である。図1Eに示されたタッチパネルは、基本単位格子領域に、半分の面積のX浮遊電極を2個と半分の面積のY浮遊電極を2個含む。つまり、図1Eに示されたタッチパネルは、基本単位格子領域に、一つのX浮遊電極FXの面積と等しい面積のX浮遊電極と一つのY浮遊電極FYの面積と等しい面積のY浮遊電極とを含む。
タッチパネル100は、相互容量型の投影型静電容量方式タッチパネルとして使用される。指示体がタッチパネル100のタッチ面105をタッチすると、指示体に対向する(指示体の下側に位置する)X電極とY電極で形成される相互容量は減少する。後述するように、これにより、2か所が同時にタッチされている場合に、正確に実際のタッチ位置を検出することができる。
本構成のX浮遊電極FX、Y浮遊電極FYによって、X電極とY電極で形成される相互容量を、指示体のタッチに応じて減少させると共に、絶縁層102、103の厚みを薄くすることができる。以下において、本構成のX浮遊電極FX、Y浮遊電極FYの作用について比較例と比較して説明する。
図2Aは、本実施形態のX浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを含むタッチパネル100の回路モデルを模式的に示す。浮遊電極は、特定の電位が与えられておらず、電気的に浮いた状態にある電極である。図2Bは、X浮遊電極FX及びY浮遊電極FYを含まない、比較例のタッチパネルの回路モデルを示す。以下においては、指示体は、指と仮定される。
図2Aに示す本実施形態の構成例において、X電極X2とX浮遊電極FXとの間に、容量Cx-fxが存在する。X浮遊電極FXと指との間に、容量Cfx-fが存在する。Y電極Y3とY浮遊電極FYとの間に、容量Cy-fyが存在する。Y浮遊電極FYと指との間に、容量Cfy-fが存在する。
X浮遊電極FX(の上面)及びY浮遊電極FY(の上面)と指との間に存在する絶縁層103の厚みDは、例えば、10μmである。X浮遊電極FX(の下面)及びY浮遊電極FY(の下面)と、X電極X2(の上面)及びY電極Y3(の上面)との間の絶縁層102の厚みも、例えば、10μmである。
図2Bに示す比較例において、X電極X2Rと指との間に、容量Cx-fが存在する。Y電極Y3Rと指との間に、容量Cy-fが存在する。X電極X2R及びY電極Y3Rと指との間の絶縁層の厚みDは、例えば、500μmである。
図2A及び図2Bの構成例において、例えば、X電極が駆動電極であり、Y電極が受信電極である。図2A及び図2Bに示す双方の構成において、指示体のタッチによって、X電極とY電極で形成される相互容量は減少する。
図2Aに示す本実施形態の構成例の絶縁膜厚Dは、図2Bに示す比較例の絶縁膜厚よりもずっと薄い。比較例における絶縁膜厚Dを薄くすると、タッチ時のX電極とY電極との間の容量が増加するようになる。タッチに応じてX電極とY電極との間の相互容量が増加する場合、2点タッチにおいて、実際のタッチ位置と異なる位置で相互容量が増加するゴーストが発生する。比較例のこの問題について、図3A、3B、4を参照して説明する。
図3A及び図3Bは、図2Bに示す比較例の等価回路を模式的に示す。図3Aは、タッチパネルが指にタッチされていない場合の回路を示し、図3Bは、タッチパネルが指にタッチされている場合の回路を示す。図3Aを参照して、電極e1及びe2は、X電極X2R及びY電極Y3Rである。電極e1及びe2の間に、容量Cntが存在している。駆動電極e1に駆動電圧VTxを与えられている。受信電極e2で測定される信号電流がIRxである。
図3Bを参照して、指は、電極e3、e4、抵抗Rf1、Rf2からなる回路で表わされる。人体は、抵抗Rb及び容量Cを有する。駆動電極e1と指の電極e3との間に、容量Cf1が存在し、受信電極e2と指の電極e4との間に、容量Cf2が存在する。容量Cf1、Cf2の値は、例えば同一である。
図4は、図3A及び図3Bに示すモデルにおける、絶縁膜厚Dと受信電極e2における信号電流IRxとの関係の計算結果を示す。当該計算において、駆動電圧VTxが1V、100kHzの正弦波、電極e1、e2、e3、e4は、3mm四方の導体であって、電極e1、e2の回路上の電極間距離は3mmを仮定している。また、ボディ容量Cは100pF、ボディ抵抗Rbは1.5kΩ、そして、指先の抵抗Rf1、Rf2は、それぞれ25Ωを仮定している。
図4に示すように、電極と指との間の絶縁膜厚Dが50μm未満である場合、検出される信号電流が、タッチにより増加する、つまり、X電極とY電極との間の相互容量が増加する。図2Bに示す浮遊電極を含まない比較例において、正確な2点のタッチ位置を検出するために、絶縁膜厚Dが50μm以上であることが必要である。
図3A、3Bに示すモデルから、タッチによって相互容量の変化(又はΔQ)が、正になるか負になるかは、指と電極e1、e2との間のインピーダンスCとボディのインピーダンスとの関係できまることが分かる。
絶縁膜厚Dを大きくすることで、指と電極e1、e2との間の静電容量Cf1、Cf2を小さくし、これらのそれぞれのインピーダンスをボディのインピーダンスより大きくすることができる。極端な例を考えると、静電容量Cf1、Cf2のインピーダンスがボディのインピーダンスより十分大きい場合、ボディのインピーダンスをゼロとみなすことができる。この場合、指の抵抗Rf1、Rf2の中間点の電位はグラウンドに固定され、IRxは流れない。そのため、タッチによって信号電流IRxが減少する、つまり、X電極とY電極の相互容量が減少する。
一方、絶縁膜厚Dが小さくなると、指と電極e1、e2との間の静電容量Cf1,Cf2が大きく成り、これらインピーダンスが、ボディのインピーダンスより小さくなる。極端な例において、ボディのインピーダンスを無限とみなすことができる。指の電極e3、e4が挿入されることにより、電極e1、e2間の容量が増加し、受信電極e2での信号電流IRxが増加する。このように、タッチによって信号電流IRxが増加する、つまり、X電極とY電極の相互容量が増加する。
ゴーストが生じる原因を考える。ボディのインピーダンスを無限とみなした場合、図3Bに示すFINGERの電位はVTxの電位の1/2となる。VTxは交流電圧またはパルス電圧またはステップ電圧を出力するため、FINGERの電位はVTxの出力する電圧の振幅の1/2の振幅で振動する。ボディのインピーダンスが無限大なので、タッチしている手の電位もVTxの電位の1/2に近い電位となる。
してみれば電極e1にタッチしている指以外の指の電位もVTxの電位の1/2に近い電位となる。2点タッチした場合、e1にタッチしている指でない側の指の電位がVTxの電位の1/2に近い電位となるため、e1にタッチしている指でない側の指に対向する位置にある受信電極に電流が流れて該受信電極に接続された電流計で観測される電流IRxが増加する。
一方絶縁膜厚Dが大きい場合、ボディのインピーダンスのゼロとみなすことができるのでタッチしている指とタッチしていない指の電位はゼロである。このためe1にタッチしている指でない側の指に対向する位置にある受信電極に電流が流れず、該受信電極に接続された電流計で観測される電流IRxは変化しない。
上述のように、X電極及びY電極と指との間のインピーダンスを大きくすることで、タッチによる相互容量が減少し、二点タッチにおけるタッチ位置を正確に検出することができる。X電極及びY電極と指との間のインピーダンスを大きい値に維持しつつ、絶縁膜厚Dを薄くするためには、X電極及びY電極を小さくすればよい。これにより、絶縁膜厚Dが薄くても、X電極及びY電極と指との間の容量を小さくし、インピーダンスを大きくすることができる。
しかし、X電極及びY電極を小さくすると、タッチ位置の検出精度が低下し得る。本開示のタッチパネル100は、X浮遊電極FXとY浮遊電極FYを含み、さらに、単位格子領域内でのX浮遊電極面積がX電極面積より大きく、Y浮遊電極面積がY電極面積よりも大きい。
このため、タッチによる信号電流の変化(感度)が増加する、つまり、X電極とY電極との間の相互容量のタッチによる変化(感度)が増加し、正確なタッチ位置を検出できる。特に、X電極及びY電極と指との間の絶縁膜厚Dが50μm未満である構成において、正確なタッチ位置を検出できる。
図5A及び5Bは、浮遊電極を含む本開示のタッチパネル100のシミュレーション結果を示す。X浮遊電極及びY浮遊電極は、1辺が略1200μmの正方形であり、浮遊電極間のギャップが、略10μmである。X電極及びY電極それぞれのピッチは、1700μmである。第1絶縁層102はアクリル層であり、その厚みが略10μmである。第2絶縁層103は、下層のアクリル層と上層のハードコート層で構成され、アクリル層が略2μm、ハードコート層が略10μmである。駆動信号は、振幅10V、周波数100kHzを有する。
図5Aは、一点タッチによるタッチポイントでの電荷量変化、二点タッチにおける一つの実際のタッチポイントでの電荷量変化、及び、二点タッチにおけるゴーストポイントでの電荷量変化を示す。ゴーストポイントは、一方の実際のタッチポイントのX電極と、他方の実際のタッチポイントのY電極とか交差するポイントである。
図5Aに示すように、一点タッチにより、タッチポイントでの電荷量(信号電流)が減少する。同様に、二点タッチにより、二つのタッチポイントそれぞれでの電荷量(信号電流)が減少する。一点タッチと二点タッチにより電荷量(信号電流)の変化は略同様である。二点タッチにおけるゴーストポイントでの電荷量(信号電流)は増加している。図5Aに示すように、浮遊電極を含む本開示のタッチパネルによって、表面絶縁膜を薄くしても、正確に二点タッチのタッチポイントを検出することができる。
図5Bは、無タッチ時、一点タッチにおけるタッチポイント、及び、ゴーストポイントにおける電荷量Qを示す。図5Bは、さらに、一点タッチによる無タッチ時からの容量の変化量ΔQを示す。図5Cは、図2Bに示す比較例の同様のシミュレーション結果を示す。
図5B、5Cに示すように、一点タッチによって電荷量Qは減少し、ゴーストタッチポイントにおける電荷量は増加する。図5B、5Cを比較して理解されるように、本開示のタッチパネル100における無タッチ時の電荷量Qに対するタッチによる電荷変化量ΔQの割合は、比較例における無タッチ時の電荷量Qに対するタッチによる電荷変化量ΔQの割合よりも大きい。信号電流の測定回路のダイナミックレンジのうち、ΔQが占める割合が増すこのため、SN比が向上する。
図5Dは、図2Bに示す比較例において、絶縁層の厚みDを薄くした構造(10μm)における、電荷量変化の実験結果を示す。具体的には、一点タッチによるタッチポイントでの電荷量変化、及び、二点タッチにおけるゴーストポイントでの電荷量変化を示す。一点タッチにより、そのタッチ位置の相互容量が増加し、信号電荷量が増加する。一方、ゴーストの位置の信号電荷量も増加する。
このように、比較例における絶縁膜厚Dを薄くすると、タッチ時のX電極とY電極との間の容量が増加するようになる。タッチに応じてX電極とY電極との間の相互容量が増加する場合、2点タッチにおいて、実際のタッチ位置と異なる位置で相互容量が増加するゴーストが発生する。実際のタッチ及びゴーストタッチによる信号電荷量が同程度であり、実際のタッチとゴーストタッチとを閾値を用いて識別することができない。
以下において、本開示のタッチパネル100の構成を、数式を使用して説明する。以下においては、図2Aに示す構成例を使用する。図6Aは、図2Aに示す構成例において、指がタッチしているときの、回路モデルを模式的に示す。図6Bは、図6Aのモデルの等価回路を模式的に示す。
図6A、6Bに示すように、電源VTxの振幅はVであり、角周波数はωである。X電極X2と指との間の合成容量、及び、Y電極Y3と指との間の合成容量を、共にCf2と示す。これらの値は同一である。X電極X2と指とのインピーダンスZ及びY電極Y3と指とのインピーダンスZは同一の値であり、以下の数式で表わされる。なお、jは虚数を表す。
Figure 0007199194000001
図3A、3Bを参照して説明したように、指及びボディは、特定の回路で表わすことができる。ここで、指の抵抗Rf1、Rf2のインピーダンスをゼロとする。すると、指及びボディのインピーダンスZは、以下の数式で表わされる。
Figure 0007199194000002
図6Bに示す回路において電源VTxから見た回路の合成インピーダンスZは、次の数式で表わされる。
Figure 0007199194000003
図6Bに示す回路の全電流Iは、次の数式で表わされる。
Figure 0007199194000004
したがって、信号電流IRxは、次の数式で表わされる。
Figure 0007199194000005
ここで、無タッチ時のX電極X2とY電極Y3の間の容量をCntとする。無タッチ時の信号電流Intは、次の数式で表わされる。
Figure 0007199194000006
タッチによって相互容量が減少することは、次の数式で示される条件が満たされることを意味する。
Figure 0007199194000007
つまり、次の数式が成立する。
Figure 0007199194000008
数式8から、次の数式が成立する。
Figure 0007199194000009
さらに、数式1及び数式2から、次の数式が成立する。
Figure 0007199194000010
ここで、JISの人体モデルに従えば、R=1.5kΩ、C=100pFである。典型的なタッチパネルの駆動周波数は100kHzであり、角周波数ωは2π×100×10ラジアン/秒である。したがって、インピーダンスZは、以下のように計算できる。
Figure 0007199194000011
したがって、Zは-j16kΩと近似できる、つまり、Rは0に近似できる。ここで、Z=1/jωCとして、数式(8)におけるZをZに置き換える。
Figure 0007199194000012
数式(12)におけるZとZを、それぞれ、1/(jωCf2)と1/jωCに書き換えて、以下の数式が得られる。
Figure 0007199194000013
数式(13)から、以下の数式が得られる。
Figure 0007199194000014
数式(14)において、(Cnt-(Cnt1/2(C+Cnt1/2)は負である。したがって、次の数式が得られる。
Figure 0007199194000015
上記数式で記述された変数の値の一例を実施例に基づき説明する。本実施例のタッチパネルの概形は図1A、1Bと同じである。本実施例では当該タッチパネルを平面視した際、X浮遊電極FXおよびY浮遊電極FYは1辺が1180μmの正方形であり、隣り合うX浮遊電極FXとY浮遊電極FYの間のギャップが9μmである。X電極のピッチPXE及びY電極のピッチPYEは共に1680μmである。
X電極は菱形の部分が帯状の接続部を介して数珠状に連結された形状で,当該菱形の部分は一辺の長さが230μmの正方形であり、帯状の接続部の帯の幅は50μmである。Y電極は菱形の部分が帯状の接続部を介して数珠状に連結された形状で、当該菱形の部分は一辺の長さが230μmの正方形であり、帯状の接続部の帯の幅は50μmである。
第1絶縁層102は比誘電率が3のアクリル層であり、その厚みが略10μmである。第2絶縁層103は、下層のアクリル層と上層のハードコート層で構成され、アクリル層は比誘電率が3で厚みが1.5μm、ハードコート層は比誘電率が5.3で厚みが略10μmである。駆動信号は周波数100kHzである。
本構成例の場合、図2Aを参照すると、X電極と一つのX浮遊電極FXとの間に存在する容量Cx-fxの値は0.5pFであり、一つのX浮遊電極FXと指との間に存在する容量Cfx-fの値は5.2pFである。またY電極と一つのY浮遊電極FYとの間に存在する容量Cy-fyの値は0.5pFであり、一つのY浮遊電極FYと指との間に存在する容量Cfy-fの値は5.2pFである。
図6Aを参照すると、一つのX浮遊電極を介して指とX電極との間に形成される容量Cf2は容量Cx-fxと容量Cfx-fとを直列接続した容量であり、その値は0.456pFである。一つのY浮遊電極を介して指とY電極との間に形成される容量は同じ値の0.456pFであり、同じ記号Cf2であらわす。タッチパネルが指にタッチされていない場合、X電極とY電極との間にはX浮遊電極、Y浮遊電極を介して相互容量が形成されるが、X電極とY電極の交差部1か所あたりの相互容量はCntで表され、その値は0.288pFである。この値は測定または3次元形状に基づく容量シミュレータによって求めることができる。
人体モデルに従い、R=1.5kΩ、C=100pFとし、上記で述べた数値を用いると、数式8の左辺の値は1.31x10-9ジーメンスとなり、数式8の右辺の値は1.81×10-7ジーメンスとなり、本実施例は数式8を満たす。またR=1.5kΩ、C=100pFを用いると数式8は次の通り表わされる。
Figure 0007199194000016
また数式10の左辺の値は4.28×10-30[F]となり、数式10の右辺の値は8.32×10-26[F]となり、本実施例は数式10を満たす。またR=1.5kΩ、C=100pFを用いると数式10は次の通り表わされる。
Figure 0007199194000017
また数式15のCf2の値は4.56×10-13Fであり,数式15の右辺の値は5.66×10-12Fとなり,本実施例は数式15を満たす.またR=1.5kΩ、C=100pFを用いると数式15は次の通り表わされる。
Figure 0007199194000018
以下において、タッチパネル100の制御方法を説明する。以下に説明する例において、タッチパネル100は、触覚提示パネルとしても機能する。触覚提示パネルは、X電極とY電極との間で生成される所定周波数で振動する静電気力によって、指にテクスチャ感を与える。
つまり、X電極及びY電極には、タッチポイントの検出と共に、テクスチャ感を与えるためにも使用される。タッチパネル100の制御方法は、ユーザが、タッチ面105をタッチするときに、タッチ面105上のタッチ位置を特定すると共に、指にテクスチャ感を与える。以下において、触覚提示パネルとしても機能するタッチパネル100を、触覚提示タッチパネルとも呼ぶ。なお、タッチパネル100は、タッチ位置検出のみに使用されてもよい。
タッチパネル100は、X電極及びY電極に加え、X浮遊電極及びY浮遊電極を含む。上述のように、単位格子領域内で、X浮遊電極面積はX電極面積より大きく、Y浮遊電極面積はY電極面積より大きい。また、上述のように、本実施形態のタッチパネル100は、X浮遊電極及びY浮遊電極を覆う絶縁層102を薄くしても、二点タッチにおける実際のタッチポイントとゴーストポイントとを区別し、正確な二点のタッチ位置を特定することできる。
本実施形態のタッチパネル100は、X浮遊電極及びY浮遊電極と指との距離が近く、かつ指と対向するX浮遊電極及びY浮遊電極の面積がX電極及びY電極より大きいため、指とX浮遊電極及びY浮遊電極との間に強い静電気力を生み、大きなテクスチャ感を提示することができる。
図7は、表示装置10の構成例を模式的に示す。表示装置10は、画像を表示する表示パネル200と、表示パネル200の前側(ユーザ側)に配置されているタッチパネル100と、表示パネル200及びタッチパネル100に接続され、それらを制御する表示装置制御部300と、を含む。
表示パネル200は、例えば、液晶表示パネル又はOLED(Organic Light Emitting Diode)表示パネルである。表示装置制御部300は、外部から入力された画像データに基づいて、表示パネル200に画像を表示させる。表示装置制御部300は、タッチパネル100を制御して、タッチパネル100における指のタッチ面でのタッチ位置を検出する。表示装置制御部300は、タッチパネル100を制御して、表示パネル200に表示させたボタン等の領域に対応する領域にテクスチャ感を提示させる。
表示装置制御部300は、例えば、プロセッサ、メモリ、ストレージ、及び外部とのインタフェースを含む。これら構成要素は、内部配線によって相互接続される。プロセッサは、メモリ格納されているプログラムに従って動作することによって所定の機能を実現する。プロセッサが実行するプログラム及び参照するデータは、例えば、ストレージからメモリにロードされる。表示装置制御部300は、プロセッサに加え又は代えて、所定機能を実現する論理回路を含む。
図8は、表示装置10に含まれる触覚提示タッチパネル装置15の論理構成例を模式的に示す。触覚提示タッチパネル装置15は、触覚提示タッチパネル100及び触覚提示タッチパネル100を制御する、触覚提示タッチパネル制御部350を含む。触覚提示タッチパネル制御部350は、表示装置制御部300の一部である。
触覚提示タッチパネル制御部350は、タッチパネル駆動部351を含む。タッチパネル駆動部351は、タッチ面105への物体の接触を検出すべくX電極(図1Aの例においてX電極X0~X4)、及び、Y電極(図1Aの例においてY電極Y0~Y4)の動作を制御する。タッチパネル駆動部351は、X電極及びY電極を利用してタッチ面105への指示体のタッチを検出するタッチパネルの機能を実現するための回路である。
触覚提示タッチパネル制御部350は、タッチ面105にテクスチャ感を提示させるべくX電極の動作を制御するためのX電極駆動部352と、タッチ面105上にテクスチャ感を提示させるべくY電極の動作を制御するためのY電極駆動部353とを含む。X電極駆動部352及びY電極駆動部353は、X電極及びY電極を利用してタッチ面105上にテクスチャ感を提示するための回路である。
触覚提示タッチパネル制御部350は、複数のX電極に接続されたスイッチ(SW)354と、複数のY電極に接続されたスイッチ355とを含む。スイッチ354は、一部のX電極をタッチパネル駆動部351へ接続し、他のX電極をX電極駆動部352へ接続し、各X電極の接続を一方から他方へ切り替えることができるように構成されている。スイッチ355は、一部のY電極をタッチパネル駆動部351へ接続し、他のY電極をY電極駆動部353へ接続し、各Y電極の接続を一方から他方へ切り替えることができるように構成されている。
触覚提示タッチパネル制御部350は、主制御部356を含む。主制御部356は、タッチパネル駆動部351、X電極駆動部352、Y電極駆動部353、スイッチ354及びスイッチ355に接続されている。主制御部356は、触覚提示タッチパネル制御部350の外部からの制御信号を受信し、触覚提示タッチパネル制御部350内の他の構成要素を制御する。
触覚提示タッチパネル装置15は、X電極駆動部352及びY電極駆動部353の動作により、タッチ面105にテクスチャ感を提示する。ユーザがタッチ面105に指を接触させた場合、この指は、絶縁体を挟んでX電極又はY電極と対向してグラウンドに接続された電極と等価である。X電極又はY電極に電圧が印加された場合は、X電極又はY電極と指との間に静電気による引力(静電気力)が発生する。
交流電圧が印加された場合は、静電気力が周期的に変化する。静電気力が変化することにより、タッチ面105と指との間の摩擦力が周期的に変化する。ユーザが指でタッチ面105をなぞったとき、指で感じられる摩擦力が周期的に変化し、ユーザはテクスチャ感を知覚する。交流電圧の周波数が5Hzを超過し500Hz未満である場合に、触覚が知覚され、周波数がこの範囲内にない場合には触覚が知覚されない。
また、X電極に第1周波数f1の交流電圧が印加され、Y電極に第2周波数f2の交流電圧が印加された場合は、静電気力は第1周波数f1及び第2周波数f2で変化する。更に、第1周波数f1と第2周波数f2との差の周波数で静電気力が変化するうなりが発生する。うなりの周波数が10Hzを超過し1000Hz未満である場合にうなりによるテクスチャ感が知覚され、うなりの周波数がこの範囲内にない場合にはうなりによるテクスチャ感が知覚されない。
一例において、第1周波数f1及び第2周波数f2が共に500Hz以上であり、第1周波数f1と第2周波数f2との差の絶対値が10Hzを超過し1000Hz未満となるように、第1周波数f1及び第2周波数f2が定められている。例えば、第1周波数f1=1000Hz、第2周波数f2=1240Hzである。
X電極駆動部352は、主制御部356の制御により、X電極駆動部352に接続されたX電極の内、一部のX電極に第1交流電圧を与え、他のX電極をグラウンドに接続する。Y電極駆動部353は、Y電極駆動部353に接続されたY電極の内、主制御部356の制御により、一部のY電極に第2交流電圧を与え、他のY電極14をグラウンドに接続する。
例えば、タッチパネル100が5本のX電極X0~X4及び6本のY電極Y0~Y5を備え、X電極X1に第1交流電圧が与えられ、Y電極Y1に第2交流電圧が与えられ、X電極X2~X4及びY電極Y2~Y5がグラウンドに接続されるとする。このとき、タッチ面105のX電極X1及びY電極Y1が交差している部分では、240Hzのうなりが発生し、ユーザは指でテクスチャ感を知覚することができる。X電極X1及びY電極Y2~Y5が交差している部分では、1000Hzで静電気力が変化するものの、テクスチャ感は知覚されない。
Y電極Y1及びX電極X2~X4が交差している部分では、1240Hzで静電気力が変化するものの、テクスチャ感は知覚されない。他の部分では、静電気力は変化せず、テクスチャ感は知覚されない。このようにして、触覚提示タッチパネル装置15は、タッチ面105の任意の位置にテクスチャ感を提示することができる。なお、X電極駆動部352及びY電極駆動部353は、X電極及びY電極をグラウンドではなく所定の直流電源に接続してもよい。
タッチパネル駆動部351は、X電極に順次駆動信号を与え、各X電極に駆動信号を与えている間に、順次又は同時にY電極の信号電流を測定する。なお、連続する複数のX電極からなるグループ単位で駆動信号を与え、又、連続する複数のY電極からなるグループ単位で信号電流を測定してもよい。
X電極及びY電極が交差している部分では、X電極及びY電極の間に静電容量が発生する。タッチパネル駆動部351が一つのX電極へ交流信号を入力した場合、当該X電極と選択したY電極との間に交流電流が流れ、タッチパネル駆動部351は、交流電流を検出する。
タッチ面105上で、X電極及びY電極が交差している部分に対向する部分に、ユーザの指が接触した場合、X電極又はY電極と指との間に静電容量が発生し、X電極及びY電極の間の静電容量が減少する。これに伴い、Y電極の信号電流(交流電流)が減少する。
主制御部356は、タッチパネル駆動部351に、駆動信号を与えるX電極及び信号電流を測定するY電極を指定する。主制御部356は、タッチパネル駆動部351が測定する信号電流と所定の閾値とを比較して、タッチパネル駆動部351に接続しているX電極及びY電極の間の静電容量が減少したことを検出する。
主制御部356は、静電容量が減少した場合にタッチパネル駆動部351に接続しているX電極及びY電極を特定することにより、ユーザの指が接触している位置を特定する。接触位置は、タッチ面105上で、タッチパネル駆動部351に接続されているX電極及びY電極が交差している部分に対向する位置である。
次に、触覚提示タッチパネル装置15がタッチポイントの検出とテクスチャ感の提示とを両立させる処理を説明する。主制御部356は、スイッチ354が各X電極をタッチパネル駆動部351及びX電極駆動部352のどちらへ接続するのかを制御する。同様に、主制御部356は、スイッチ355が各Y電極をタッチパネル駆動部351及びY電極駆動部353のどちらへ接続するのかを制御する。
主制御部356は、スイッチ354に、一部のX電極をタッチパネル駆動部351へ接続させ、他のX電極をX電極駆動部352へ接続させる。また、主制御部356は、スイッチ354に、タッチパネル駆動部351へ接続するX電極を順次変更させる。
タッチパネル駆動部351へ接続するX電極を変更する際には、スイッチ354は、これまでタッチパネル駆動部351へ接続していたX電極をX電極駆動部352へ接続し、これまでX電極駆動部352へ接続していた複数のX電極13の内の一部のX電極をタッチパネル駆動部351へ接続する。
例えば、X電極X0~X4の内、X電極X0がタッチパネル駆動部351へ接続され、X電極X1~X4がX電極駆動部352へ接続された状態から、X電極X1がタッチパネル駆動部351へ接続され、X電極X0、X2~X4がX電極駆動部352へ接続された状態へ変更される。同様に、タッチパネル駆動部351へ接続されるX電極が順次的に変更される。
主制御部356は、スイッチ355に、一部のY電極をタッチパネル駆動部351へ接続させ、他のY電極をY電極駆動部353へ接続させ、タッチパネル駆動部351へ接続するY電極を順次的に変更させる。タッチパネル駆動部351へ接続するY電極を変更する際には、スイッチ355は、これまでタッチパネル駆動部351へ接続していたY電極をY電極駆動部353へ接続し、これまでY電極駆動部353へ接続していた複数のY電極の内の一部のY電極をタッチパネル駆動部351へ接続する。
例えば、Y電極Y0~Y5の内、Y電極Y0がタッチパネル駆動部351へ接続され、Y電極Y1~Y5がY電極駆動部353へ接続された状態から、Y電極Y1がタッチパネル駆動部351へ接続され、Y電極Y0,Y2~Y5がY電極駆動部353へ接続された状態へ変更され、同様に、タッチパネル駆動部351へ接続されるY電極14が順次的に変更される。
主制御部356は、X電極駆動部352を制御して、テクスチャ感を提示させるべき領域に対応するX電極に第1交流電圧を与えさせ、他のX電極をグラウンドへ接続させる。主制御部356は、Y電極駆動部353を制御して、テクスチャ感を提示させるべき領域に対応するY電極に第2交流電圧を与えさせ、他のY電極をグラウンドへ接続させる。
主制御部356は、X電極及びY電極を、順次的にタッチパネル駆動部351に接続し、タッチ面105へのタッチを検出するために順次的に制御する。タッチポイントの検出のために、タッチ面105の走査が行われる。タッチ面105全体の走査が終了した後は、主制御部356は、夫々のX電極13及びY電極14を順次的にタッチパネル駆動部351へ接続させる処理を繰り返す。これにより、走査が繰り返され、使用者がタッチ面105の任意の位置に接触した場合に接触位置が検出される。
タッチパネル駆動部351に接続されている期間以外の期間では、特定の1又は連続する複数のX電極は第1交流電圧が与えられ、特定の1又は連続する複数のY電極は第2交流電圧が与えられる。他のX電極及びY電極はグラウンドに接続される。この結果、タッチ面105内の特定の対象領域にテクスチャ感が提示される。
以上のようにX電極及びY電極が制御される結果、タッチ面105は、一部分がタッチ検出のために用いられ、他の部分はテクスチャ感を提示させるために用いられ、タッチ検出のために用いられる部分の位置が順次変更される。タッチ面105上の各部分は、特定のタイミングでタッチ検出のために用いられ、他の期間においてテクスチャ感提示のために用いられる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本開示の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
10 表示装置、15 触覚提示タッチパネル装置、100 タッチパネル、101 支持基板、102 絶縁層、103 絶縁層、200 表示パネル、300 表示装置制御部、350 触覚提示タッチパネル制御部、351 タッチパネル駆動部、352 X電極駆動部、353 Y電極駆動部、354 スイッチ、355 スイッチ、356 主制御部、X0-X4 X電極、Y0-Y4 Y電極、FX X浮遊電極、FY Y浮遊電極

Claims (11)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に配列された複数のX電極と、
    前記支持基板上で、前記複数のX電極と交差するように配列され、前記複数のX電極か
    ら絶縁されている、複数のY電極と、
    前記複数のX電極に対向する位置に、第1絶縁層を介して積層された、複数のX浮遊電
    極と、
    前記複数のY電極に対向する位置に、前記第1絶縁層を介して積層された、複数のY浮
    遊電極と、
    前記複数のX浮遊電極と前記複数のY浮遊電極とを覆う第2絶縁層と、
    を含み、
    前記複数のX電極と前記複数のY電極で形成される格子の単位格子領域内において、X
    電極面積はX浮遊電極面積より小さく、Y電極面積はY浮遊電極面積より小さく、
    前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされたときにX電極とY電極で形成される相互
    容量は減少する、
    タッチパネル。
  2. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記複数のX浮遊電極は、前記複数のX電極それぞれに対向する位置に配置されており
    、他の電極から分離された複数の島状電極で構成され、
    前記複数のY浮遊電極は、前記複数のY電極それぞれに対向する位置に配置されており
    、他の電極から分離された複数の島状電極で構成されている、
    タッチパネル。
  3. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記複数のX電極の上面から前記第2絶縁層の表面までの厚みは、50μm未満であり

    前記複数のY電極の上面から前記第2絶縁層の表面までの厚みは、50μm未満である

    タッチパネル。
  4. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    f2は一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した合
    成容量、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのY浮
    遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量とを直列接続し
    た合成容量であり、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされていないときに前記一つのX電
    極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    は、前記指を有する人体のボディ容量であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000019
    タッチパネル。
  5. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記複数のX電極、前記複数のY電極、前記複数のX浮遊電極及び前記複数のY浮遊電
    極は、前記指示体である指に対してテクスチャ感を提示するために使用される、
    タッチパネル。
  6. 請求項1に記載のタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    角周波数ωの駆動信号によって、前記複数のX電極と前記複数のY電極との間の相互容
    量の変化を測定することによって、前記タッチパネル上のタッチ位置を特定し、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされていないときに前記一つのX電
    極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    は、一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した複
    素合成インピーダンス、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と
    前記一つのY浮遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量
    とを直列接続した複素合成インピーダンスであり、
    は、前記指を有する人体のボディの複素インピーダンスであり、
    jは虚数であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000020
    タッチパネル装置。
  7. 請求項1に記載のタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    角周波数ωの駆動信号によって、前記複数のX電極と前記複数のY電極との間の相互容
    量の変化を測定することによって、前記タッチパネル上のタッチ位置を特定し、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    f2は一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した合
    成容量、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのY浮
    遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量とを直列接続し
    た合成容量であり、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が前記指示体でタッチされていないときに前記一つの
    X電極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    は、前記指を有する人体のボディ容量であり、
    は、前記指を有する人体のボディ抵抗であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000021
    タッチパネル装置。
  8. 請求項1に記載のタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    駆動信号によって、前記複数のX電極と前記複数のY電極との間の相互容量の変化を測
    定することによって、前記タッチパネル上のタッチ位置を特定し、
    相互容量が測定されているX電極及びY電極と異なるX電極及びY電極のそれぞれに、
    所定の周波数差を有する異なる周波数の駆動信号を与えることで、テクスチャ感を提示す
    る、
    タッチパネル装置。
  9. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    f2は一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した合
    成容量、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのY浮
    遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量とを直列接続し
    た合成容量であり、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされていないときに前記一つのX電
    極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000022
    タッチパネル。
  10. 請求項1に記載のタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    角周波数ωの駆動信号によって、前記複数のX電極と前記複数のY電極との間の相互容
    量の変化を測定することによって、前記タッチパネル上のタッチ位置を特定し、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が指示体でタッチされていないときに前記一つのX電
    極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    は、一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した複
    素合成インピーダンス、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と
    前記一つのY浮遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量
    とを直列接続した複素合成インピーダンスであり、
    jは虚数であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000023
    タッチパネル装置。
  11. 請求項1に記載のタッチパネルと、
    前記タッチパネルを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    角周波数ωの駆動信号によって、前記複数のX電極と前記複数のY電極との間の相互容
    量の変化を測定することによって、前記タッチパネル上のタッチ位置を特定し、
    前記指示体は指又は前記指と電気的に結合された導体であって、
    f2は一つのX浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのX浮遊電
    極と前記一つのX浮遊電極と対向するX電極とで形成される静電容量とを直列接続した合
    成容量、及び、一つのY浮遊電極と前記指示体とで形成される静電容量と前記一つのY浮
    遊電極と前記一つのY浮遊電極と対向するY電極とで形成される静電容量とを直列接続し
    た合成容量であり、
    ntは、前記第2絶縁層の表面が前記指示体でタッチされていないときに前記一つの
    X電極と前記一つのY電極とで形成される相互容量であり、
    次の条件が満たされている、
    Figure 0007199194000024
    タッチパネル装置。
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