JP6567937B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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- Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
Description
冷蔵室と、
貯蔵室と、
前記冷蔵室内の空気に含まれる酸素を物理吸着して、前記貯蔵室に低酸素濃度の空気を供給する酸素濃度調整装置と、を備え、
前記酸素濃度調整装置が、前記冷蔵室の内部であって、扉に対して奥側のコーナー部に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、酸素濃度調整装置によって、貯蔵室の内部を低酸素雰囲気に保つことができる。よって、貯蔵室内に収容した食料品の鮮度、特に生鮮食料品の鮮度を長期間保つことができる。
酸素を物理吸着する場合、気温が上がると吸着量が減少する。一方、気温が零下にまで下がると、吸着剤が凍結して損傷する。本発明では、酸素濃度調整装置が冷蔵室の内部に配置されるので、冷蔵庫の周囲の気温の変動に関わらず、吸着を行う空気の温度を、凍結して吸着材が損傷することのない範囲で低く保つことでき、よって、酸素を吸着する効率を高めることができる。
更に、酸素濃度調整装置を奥側のコーナー部に配置するので、効率的な配置が実現でき、冷蔵室の収容容積の減少を抑制できる。
前記冷蔵室の外殻に沿って断熱材が配置され、
前記コーナー部に位置する前記断熱材の厚みが、面部に位置する前記断熱材の厚みと略同一であることを特徴とする。
前記冷蔵室の前記奥側に冷気を前記冷蔵室の内部に吹き出す吹出パネルを備え、
前記吹出パネルの厚み寸法内に収まるように、前記酸素濃度調整装置が前記吹出パネルに隣接して配置されることを特徴とする。
前記酸素濃度調整装置が空気を吸い込む吸入口、及び前記酸素濃度調整装置による脱着後の空気が流出する放出口が前記冷蔵室の内部に設けられていることを特徴とする。
また、脱着後の空気を十分な容量のある冷蔵室に戻すので、庫内の空気の酸素濃度のバランスを適切に保ちながら、吸着材を確実に再生させることができる。
前記酸素濃度調整装置が吸着材として活性炭を備えることを特徴とする。
(本発明の1つの実施形態に係る冷蔵庫の説明)
図1は、本発明の1つの実施形態に係る冷蔵庫2の概要を示す図である。(a)は、冷蔵庫2を前側から見た側面図であり、(b)は、上側から見た平面図であり、(c)は、扉8aを開けて、冷蔵室4及び貯蔵室6が外部から視認可能になった状態を示す側面図である。はじめに、図1を参照しながら、本発明の1つの実施形態に係る冷蔵庫の概要を説明する。
図1の(c)に示すように、冷蔵室4の中には酸素濃度調整装置10が備えられている。また、図1の(b)に示すように、酸素濃度調整装置10は、扉8aに対して奥の右側のコーナー部に配置されている。
酸素濃度調整装置10を上側から順に説明すると、吸入口12aを有するポンプ12が、三方弁24を介して吸着槽14に接続されている。三方弁24は、ポンプ12との接続口及び吸着槽14との接続口に加えて、冷蔵室4の中に気体を放出する放出口22を有する。吸着槽14は、二方弁26を介して製品槽16に接続されている。二方弁26は、吸着槽14及び製品槽16との接続口を有する。製品槽16は、流量調整弁28を介して貯蔵室6と接続されている。流量調整弁28は、製品槽16及び貯蔵室6との接続口を有する。流量調整弁28の貯蔵室6側の接続口は、貯蔵室6の内部に設けられた吹出口20になっている。この流量調整弁28によって、酸素濃度調整装置10から貯蔵室6に吹き出す気体の流量を所望の流量に調整することができる。
PSA方式は、酸素分子及び窒素分子の大きさの違いを利用して分離する方法である。吸着槽14の中で、加圧下(例えば、0.05〜0.5MPa)で吸着材に酸素分子を吸着させて、空気中の酸素濃度を低下させる脱着工程と、吸着槽14の中の圧力を大気圧まで減圧して、吸着された酸素分子を脱着させ、吸着材を再生させる脱着工程とを有する。
ポンプ12; 吐出圧力:0.05〜0.5MPa
流量:0.5〜5 L/min
吸着槽14;活性炭の量:50〜500cc
上記の仕様は一例であり、用途に応じてその他の任意の仕様を定めることができる。
ただし、吸着剤として、活性炭を用いる場合に限られるものではなく、例えば、ゼオライトを用いることもできる。その他、イモゴライト構造を有する非晶質アルミニウムケイ酸からなる無機系二酸化炭素をはじめとする任意の材料を用いることができる。
図5は、本発明の酸素濃度調整装置10の動作を示す模式図であって、(a)は吸着工程を示し、(b)は脱着工程を示す。次に、図5を参照しながら、酸素濃度調整装置10の動作を説明する。通常の空気の流れを実線の矢印示し、低酸素濃度の空気の流れを破線の矢印出示す。
<吸着工程の説明>
図5の(a)に示す吸着工程では、ポンプ12がオンの状態となって、吸入口12aから冷蔵室4の内部の空気を吸い込み、三方弁24の入側ポートへ送り込む。このとき、三方弁24では、吸着槽14側の出側ポートAは開の状態になり、放出口22側の出側ポートBは閉の状態になっている。よって、吸入口12aから吸引した空気は、全て吸着槽14へ送り込まれる。
冷蔵室4及び貯蔵室6の間に隙間を設ける代わりに、冷蔵室4及び貯蔵室6の間に、貯蔵室6から冷蔵室4へは気体が流れるが、冷蔵室4から貯蔵室6へは気体が流れない逆止弁を設けることも考えられる。また、冷蔵室4及び貯蔵室6の間に、アクチュエータを有する二方弁を設けることも考えられる。この場合、冷蔵庫2の制御部からの信号に基づいて、製品槽16から貯蔵室6へ低酸素濃度の空気が供給される間だけ、二方弁のポートが開の状態になるようにすることにより、スムーズに低酸素濃度の空気のパージを実行できる。
上記の吸着工程を継続していると、活性炭の酸素の吸着量が増えて吸着性能が低下する。そこで、次に、酸素分子を脱着させて吸着材を再生させる脱着工程を行う。
まず、二方弁26において開の状態になっているポートを閉の状態に変更し、ポンプ12を停止する。三方弁24において、吸着槽14側の出側ポートAは開の状態のまま維持し、閉の状態になっている放出口22側の出側ポートBを開の状態に変更する。これにより、吸着槽14の内部は大気開放となり、圧力が大気圧まで減圧され、吸着材である活性炭に吸着されていた酸素分子を脱着させ、吸着材を再生させることができる。活性炭から脱着された酸素を含む空気は、放出口22から冷蔵室4内に流れ出る。
以上のように、空気の吸入口12aが冷蔵室4の内部に設けられているので、凍結して吸着材が損傷することのない範囲において低い温度の空気を、確実に酸素濃度調整装置10に供給することができる。よって、酸素の吸着効率を確実に高めることができる。また、脱着後の空気を十分な容量のある冷蔵室4に戻すので、庫内の空気の酸素濃度のバランスを適切に保ちながら、吸着材を確実に再生させることができる。
本実施形態では、1つの酸素濃度調整装置10を備えているが、例えば、2つの酸素濃度調整装置10を備えて、上記のサイクルを交互に行うことにより、低酸素濃度の空気を連続的に貯蔵室6の内部に供給することができる。
図3の(a)に示すように、酸素濃度調整装置10が、冷蔵室4の内部であって、扉8aに対して奥側のコーナー部18に配置されている。
酸素を物理吸着する場合、気温が上がると吸着量が減少する。一方、気温が零下にまで下がると、吸着剤が凍結して損傷する。本実施形態では、酸素濃度調整装置10が冷蔵室4の内部に配置されるので、冷蔵庫2の周囲の気温の変動に関わらず、吸着を行う空気の温度を、凍結して吸着材が損傷することのない範囲で低く保つことでき、よって、酸素を吸着する効率を高めることができる。
更に、酸素濃度調整装置10を奥側のコーナー部18に配置するので、効率的な配置が実現でき、冷蔵室4の収容容積の減少を抑制できる。
もし、2つの酸素濃度調整装置10を備える場合には、それぞれ冷蔵室4の奥側の両側のコーナー部に配置することが好ましい。これにより、両コーナー部において、断熱材の厚みが薄くなった空間を有効に利用して酸素濃度調整装置10を配置することができる。
4 冷蔵室
6,6’ 貯蔵室
8 扉
8a,8a’ 上扉
8b 下扉
10 酸素濃度調整装置
12 ポンプ
12a 吸入口
14 吸着槽
16 製品槽
18,18’ コーナー部
20 吹出口
22 放出口
24 三方弁
26 二方弁
28 流量調整弁
30,30’ 断熱材
40 吹出パネル
40a パネルカバー
Claims (5)
- 冷蔵室と、
貯蔵室と、
前記冷蔵室内の空気に含まれる酸素を物理吸着して、前記貯蔵室に低酸素濃度の空気を供給する酸素濃度調整装置と、を備え、
前記酸素濃度調整装置が、前記冷蔵室の内部であって、扉に対して奥側のコーナー部に配置されていることを特徴とする冷蔵庫。 - 前記冷蔵室の外殻に沿って断熱材が配置され、
前記コーナー部に位置する前記断熱材の厚みが、面部に位置する前記断熱材の厚みと略同一であることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記冷蔵室の前記奥側に冷気を前記冷蔵室の内部に吹き出す吹出パネルを備え、
前記吹出パネルの厚み寸法内に収まるように、前記酸素濃度調整装置が前記吹出パネルに隣接して配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。 - 前記酸素濃度調整装置が空気を吸い込む吸入口、及び前記酸素濃度調整装置による脱着後の空気が流出する放出口が前記冷蔵室の内部に設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記酸素濃度調整装置が吸着材として活性炭を備えることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
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