JP6566988B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本明細書は、内燃機関等において燃料ガスに点火するための点火プラグに関する。
点火プラグは、内燃機関等に取り付けられ、燃焼室内の燃料ガスへの着火のために用いられる。点火プラグの公知の構造では、筒状の主体金具には、内周側に設けられた棚部を備え、筒状の絶縁体は、外径が縮径した縮外径部を備えている。そして、組付け時に主体金具の後端部を加締めることで、主体金具の貫通孔内に配置された絶縁体の縮外径部が、主体金具の棚部に対して、パッキンを介して押し当てられる。この結果、絶縁体と主体金具との間の気密性が確保される(例えば、特許文献1)。
ところで、内燃機関の設計の自由度の確保などの観点から、点火プラグの小径化が求められている。一方で、点火プラグの着火性の向上のために、点火プラグに印加される電圧は高くなる傾向にある。このために、絶縁体の耐電圧性を確保すべく絶縁体の肉厚を確保する必要があり、絶縁体の小径化は、困難である。このために、主体金具の肉厚は薄くなる傾向にあり、主体金具の強度の確保が課題となっている。
特許文献1には、主体金具のネジ山の基端部に焼き入れを行うことで、主体金具を部分的に硬化させる技術が開示されている。これによって、加締め時において、主体金具の後端部における変形の容易性を確保しつつ、ネジ山の基端部に亀裂や破断が生じることを防ぐことができる、とされている。
特開2007−280942号公報
しかしながら、特許文献1では、主体金具の棚部については何ら工夫がなされておらず、棚部が過度に変形する可能性があった。
本明細書は、点火プラグにおいて、主体金具の後端部における変形の容易性を確保しつつ、主体金具の棚部の変形を抑制する技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]軸線の方向に延びる筒状体であり、先端側に向かって外径が縮径した縮外径面を有する絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された筒状の主体金具を備え、
前記主体金具は、
後端側に向かうに連れて前記絶縁体の外周面に向かって湾曲し、前記絶縁体を後端側から直接または他部材を介して固定する後端部と、
前記後端部より先端側に位置し、径方向外側に張り出すように湾曲した変形部と、
前記変形部より先端側に位置し、径方向内側に向かって張り出し、前記絶縁体の前記縮外径面を先端側から直接又は他部材を介して支持する棚部と、を備える点火プラグであって、
前記棚部の後端面に前記軸線に沿って前記絶縁体の前記縮外径面を投影した際に、前記後端面のうち前記縮外径面が重なる面を特定表面とするとき、
前記軸線を含む断面において、
前記特定表面に沿った表層部分の硬度の平均値は、前記後端部の硬度の平均値および前記変形部の硬度の平均値より高い、点火プラグ。
上記構成によれば、棚部の特定表面に沿った表層部分の硬度の平均値は、後端部の硬度の平均値および変形部の硬度の平均値より高い。この結果、主体金具の後端部および変形部における変形の容易性を確保しつつ、主体金具の棚部の変形を抑制することができる。したがって、例えば、組付け時に後端部が加締められる際に、後端部および変形部にクラックが発生することを抑制できる。また、例えば、棚部に対して、絶縁体の縮外径面から加えられる力によって棚部が変形し、変形した棚部によって絶縁体が損傷する不具合を抑制できる。
[適用例2]適用例1に記載の点火プラグであって、
前記棚部は、前記後端面と、前記後端面よりも先端側に位置し、先端側に向かって内径が拡径した先端面と、前記後端面と前記先端面との間に位置する中間面と、を有し、
前記断面において、
前記中間面を示す線の先端を通り前記軸線に垂直な直線と、前記特定表面を示す線と、に挟まれた前記棚部内の領域であり、かつ、前記特定表面を示す線の径方向外側の端を通り、前記軸線に沿った直線より径方向内側の前記棚部内の領域を第1領域とするとき、
前記第1領域の硬度の平均値は、前記後端部の硬度の平均値および前記変形部の硬度の平均値より高い、点火プラグ。
上記構成によれば、第1領域の硬度の平均値が、後端部の硬度の平均値および変形部の硬度の平均値より高いので、さらに、棚部の変形を抑制できる。
[適用例3]適用例1または2に記載の点火プラグであって、
前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
前記断面において、
前記ネジ部が有する複数個の谷部のうち、前記後端面の径方向外側の端に最も近い前記谷部を特定谷部とし、
前記ネジ部が有する複数個の山部のうち、前記特定谷部と隣り合う2つの山部を特定山部とし、
前記主体金具のうち、前記特定山部を通り前記軸線に垂直な2つの直線に挟まれた領域であり、かつ、前記後端面の径方向外側の端を通り前記軸線に沿った直線より径方向外側の領域を、第2領域とするとき、
前記第2領域の硬度の平均値は、前記変形部の硬度の平均値および前記後端部の硬度の平均値よりも高い、点火プラグ。
上記構成によれば、第2領域の硬度の平均値が、後端部の硬度の平均値より高いので、ネジ部の特定谷部の近傍にネジ切れが発生することを抑制できる。
[適用例4]軸線の方向に延びる筒状体であり、先端側に向かって外径が縮径した縮外径面を有する絶縁体と、
前記絶縁体の外周に配置された筒状の主体金具を備え、
前記主体金具は、
後端側に向かうに連れて前記絶縁体の外周面に向かって湾曲し、前記絶縁体を後端側から直接または他部材を介して固定する後端部と、
前記後端部より先端側に位置し、径方向外側に張り出すように湾曲した変形部と、
前記変形部より先端側に位置し、径方向内側に向かって張り出し、前記絶縁体の前記縮外径面を先端側から直接又は他部材を介して支持する棚部と、を備える点火プラグであって、
前記棚部の後端面に前記軸線に沿って前記絶縁体の前記縮外径面を投影した際に、前記後端面のうち前記縮外径面が重なる面を特定表面とするとき、
前記軸線を含む断面において、
前記特定表面に沿った表層部分を少なくとも含む領域であり、かつ、前記後端部および前記変形部を除いた領域のみに、マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
上記構成によれば、特定表面に沿った表層部分を少なくとも含む領域であり、かつ、後端部および変形部を除いた領域のみに、マルテンサイト組織を含むので、棚部の表層部分の硬度が、後端部および変形部の硬度より高くなる。この結果、主体金具の後端部および変形部における変形の容易性を確保しつつ、主体金具の棚部の強度を向上することができる。したがって、例えば、組付け時に後端部が加締められる際に、後端部および変形部にクラックが発生することを抑制できる。また、例えば、棚部に対して、絶縁体の縮外径面からパッキンを介して加えられる圧力によって棚部が変形し、変形した棚部によって絶縁体が損傷する不具合を抑制できる。
[適用例5]適用例4に記載の点火プラグであって、
前記棚部は、前記後端面と、前記後端面よりも先端側に位置し、先端側に向かって内径が拡径した先端面と、前記後端面と前記先端面との間に位置する中間面と、有し、
前記断面において、
前記中間面を示す線の先端を通り前記軸線に垂直な直線と、前記特定表面を示す線と、に挟まれた前記棚部内の領域であり、かつ、前記特定表面を示す線の径方向外側の端を通り、前記軸線に沿った直線より径方向内側の前記棚部内の領域を第1領域とするとき、
前記第1領域は、前記マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
上記構成によれば、第1領域は、マルテンサイト組織を含むので、第1領域の硬度が、後端部および変形部の硬度より高くなる。この結果、さらに、棚部の変形を抑制できる。したがって、例えば、棚部の変形をさらに抑制できる。
[適用例6]適用例4または5に記載の点火プラグであって、
前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
前記断面において、
前記ネジ部が有する複数個の谷部のうち、前記後端面の径方向外側の端に最も近い前記谷部を特定谷部とし、
前記ネジ部が有する複数個の山部のうち、前記特定谷部と隣り合う2つの山部を特定山部とし、
前記主体金具のうち、前記特定山部を通り前記軸線に垂直な2つの直線に挟まれた領域であり、かつ、前記後端面の径方向外側の端を通り前記軸線に沿った直線より径方向外側の領域を、第2領域とするとき、
前記第2領域は、前記マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
上記構成によれば、第2領域は、マルテンサイト組織を含むので、第2領域の硬度が、後端部の硬度より高くなる。この結果、ネジ部の特定谷部の近傍にネジ切れが発生することを抑制できる。
[適用例7]適用例1〜6のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
前記ネジ部の径は、M12以下である、点火プラグ。
ネジ部の径が、M12以下である場合には、主体金具や棚部の肉厚が薄くなりやすいため、棚部の変形を抑制する必要性が高い。上記構成によれば、棚部の変形を抑制する必要性が高い点火プラグにおいて、棚部の変形を抑制することができる。
[適用例8]請求項1〜7のいずれかに記載の点火プラグの製造方法であって、
前記主体金具と、前記絶縁体と、を準備する第1工程と、
前記主体金具のうちの第1部分にのみ焼き入れを行う第2工程と、
焼き入れ後の前記主体金具に前記絶縁体を組付ける第3工程と、
を備え、
前記第3工程は、前記主体金具の後端を加締めて前記後端部および前記変形部を形成し、前記絶縁体の前記縮外径面を、前記後端面に対して、直接又は他部材を介して押圧する工程を含み、
前記第3工程後のスパークプラグ中間体の断面において、
前記第1部分は、前記棚部の前記特定表面に沿った前記表層部分を含み、
前記第1部分以外の第2部分は、前記第3工程において変形して前記後端部および前記変形部を形成する部分を含む、製造方法。
上記構成によれば、第3工程において、加締め時に後端部および変形部にクラックが発生することを抑制しつつ、棚部が過度に変形することに起因する不具合を抑制することができる。
[適用例9]請求項1〜7のいずれかに記載の点火プラグの製造方法であって、
第1部分と第2部分とを含む部分に焼き入れされた前記主体金具と、前記絶縁体と、を準備する第1工程と、
前記主体金具のうちの前記第2部分にのみ焼き戻しを行う第2工程と、
焼き戻し後の前記主体金具に前記絶縁体を組付ける第3工程と、
を備え、
前記第3工程は、前記主体金具の後端を加締めて前記後端部および前記変形部を形成し、前記絶縁体を、前記後端面に対して、直接又は他部材を介して押圧する工程を含み、
前記第3工程後のスパークプラグ中間体の断面において、
前記第1部分は、前記棚部の前記特定表面に沿った表層部分を含み、
前記第1部分以外の第2部分は、前記第3工程において変形して前記後端部および前記変形部を形成する部分を含む、製造方法。
上記構成によれば、第3工程において、加締め時に後端部および変形部にクラックが発生することを抑制しつつ、棚部が過度に変形することに起因する不具合を抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグや点火プラグを用いた点火装置、その点火プラグを搭載する内燃機関や、その点火プラグを用いた点火装置を搭載する内燃機関、点火プラグの電極等の態様で実現することができる。
点火プラグの軸線COを含む断面CSを示す図である。 主体金具の第1の説明図である。 主体金具の第2の説明図である。 第1実施形態の点火プラグの製造工程を示すフローチャートである。 主体金具の加締めの第1の説明図である。 主体金具の加締めの第2の説明図である。 第2実施形態の点火プラグの製造工程を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の軸線COを含む断面CSを示す図である。図1の一点破線は、点火プラグ100の軸線COを示している。軸線COと平行な方向(図1の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線COを中心とし、軸線COと垂直な面上の円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、当該円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1における下側を、点火プラグ100の先端側と呼び、図1における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、詳細は後述する中心電極20と接地電極30との間に形成される間隙(放電ギャップ)に、放電を発生させる。点火プラグ100は、内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃料ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体としての絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50と、ガスケット5と、を備える。
絶縁体10は、アルミナ等を焼成して形成されている。絶縁体10は、軸線方向に沿って延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒形状の部材である。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、脚長部13と、を備えている。後端側胴部18は、鍔部19より後端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19より先端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17より先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13は、点火プラグ100が内燃機関(図示せず)に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間には、先端側に向かって外径が縮径した縮外径面15(段部)が形成されている。
主体金具50は、導電性の金属材料、具体的には、炭素鋼材で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、軸線COに沿って貫通する貫通孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置される。すなわち、主体金具50の貫通孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、主体金具50の先端より先端側に突出している。絶縁体10の後端は、主体金具50の後端より後端側に突出している。
主体金具50は、点火プラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付部52と、工具係合部51と取付部52との間に形成された張出部54と、を備えている。
取付部52は、自身の外周面に形成されたネジ部52Nを含み、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた取付状態において、内燃機関のエンジンヘッドに設けられたネジ孔(図示省略)に螺号する。ネジ部52Nの呼び径は、例えば、M12以下、例えば、M12、M10、M8である。
張出部54は、取付部52の後端側で径方向外側に張り出した鍔状の部分である。張出部54は、後述するように、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた取付状態においてガスケット5を介して、内燃機関の取付面に、全周に亘って接続される。
主体金具50の取付部52と張出部54との間には、詳細は後述する金属製の環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた取付状態において、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の後端部53と、張出部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の変形部58と、を備えている。主体金具50における工具係合部51から後端部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面との間に形成される環状の領域には、環状のリング部材6、7が配置されている。当該領域における2つのリング部材6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。
主体金具50は、さらに、取付部52の内周に形成された棚部56を備えている。換言すれば、主体金具50は、自身の外周面のうち、棚部56が形成された軸線の方向の範囲には、ネジ部52Nが形成されている。棚部56は、金属製の環状の板パッキン8を介して、絶縁体10の縮外径面15を支持している。主体金具50の詳細は、後述する。
中心電極20は、軸線方向に延びる棒状の中心電極本体21と、中心電極チップ29と、を備えている。中心電極本体21は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に保持されている。中心電極本体21は、電極母材21Aと、電極母材21Aの内部に埋設された芯部21Bと、を含む構造を有する。電極母材21Aは、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。芯部21Bは、電極母材21Aを形成する合金よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金、本実施形態では、銅で形成されている。
また、中心電極本体21は、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24(フランジ部とも呼ぶ。)と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、絶縁体10の段部16に支持されている。脚部25の先端部分、すなわち、中心電極本体21の先端は、絶縁体10の先端より先端側に突出している。
中心電極チップ29は、略円柱形状を有する部材であり、中心電極本体21の先端(脚部25の先端)に、例えば、レーザ溶接を用いて、接合されている。中心電極チップ29は、高融点の貴金属を主成分とする材料で形成されている。中心電極チップ29は、例えば、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。
接地電極30は、主体金具50の先端に接合された接地電極本体31と、四角柱形状の接地電極チップ39と、を備えている。接地電極本体31は、断面が四角形の湾曲した棒状体である。接地電極本体31は、両端面として、自由端面311と、接合端面312と、を有している。接合端面312は、主体金具50の先端側の面50Aに、例えば、抵抗溶接によって、接合されている。これによって、主体金具50と接地電極本体31とは、電気的に接続される。
接地電極本体31は、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極本体31は、耐腐食性の高い金属(例えば、ニッケル合金)で形成された母材と、熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。接地電極チップ39は、中心電極チップ29と同様に、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。接地電極チップ39は、接地電極本体31の自由端面311の近傍の後端側の面に、例えば、レーザ溶接や抵抗溶接を用いて、接合されている。
中心電極チップ29の先端側の面である第1放電面295と、接地電極チップ39の後端面である第2放電面395と、は、上述した放電ギャップを形成する。
端子金具40は、軸線方向に延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子金具40の表面には、防食のための金属層(例えば、Ni層)がめっきなどによって形成されている。端子金具40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42(端子顎部)と、鍔部42より後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42より先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子金具40のキャップ装着部41は、絶縁体10より後端側に露出している。端子金具40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、放電を発生するための高電圧が印加される。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40の先端(脚部43の先端)と中心電極20の後端(頭部23の後端)との間には、放電発生時の電波ノイズを低減するための抵抗体70が配置されている。抵抗体70は、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。軸孔12内において、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性シール60によって埋められている。抵抗体70と端子金具40との隙間は、導電性シール80によって埋められている。導電性シール60、80は、例えば、ガラス粒子と金属粒子(Cu、Feなど)とを含む組成物で形成されている。
A−2.主体金具50の構成
図2は、主体金具50の第1の説明図である。図2(A)には、図1の領域AR1の拡大図が示されている。領域AR1は、主体金具50の後端部53、工具係合部51、変形部58、張出部54を含む部分である。
後端部53は、製造時に加締められることによって、後端側に向かうに連れて絶縁体10(後端側胴部18)の外周面10Sに向かって湾曲している。後端部53の後端は、絶縁体10の外周面10Sに接している。
変形部58は、後端部53より先端側に位置している。変形部58は、径方向外側(図2(A)の右側)に張り出すように湾曲している。
図2(B)には、図1の領域AR2の拡大図が示されている。領域AR2は、主体金具50の取付部52のうち、棚部56の近傍の部分である。棚部56は、上述した後端部53および変形部58よりも先端側に位置している。棚部56は、主体金具50(取付部52)の貫通孔59を形成する内周面から径方向内側(図2(B)の左側)に向かって張り出している。
棚部56は、断面CSにおいて、略台形を有している。棚部56は、後端面56Bと、後端面56Bより先端側に位置する先端面56Fと、後端面56Bと先端面56Fとの間に位置する中間面56Mと、を有している。
後端面56Bは、板パッキン8を介して、先端側から、絶縁体10の縮外径面15を支持している。棚部56の後端面56Bの近傍は、例えば、金属製の環状の板パッキン8を介して、絶縁体10から受ける圧力によって、変形している。このために、棚部56の後端面56Bの近傍部分は、歪んだ台形となっている。
主体金具50は、高硬度部分HAと、低硬度部分SAと、を含んでいる。
高硬度部分HAは、図2(B)の断面CSにおいて、軸線COと垂直な2本の直線HL1、HL2に挟まれた部分である。高硬度部分HAは、全周に亘って、後述する部分的な焼き入れが行われた部分である。焼き入れによって、高硬度部分HAには、マルテンサイト組織が形成されている。高硬度部分HAは、マルテンサイト組織に相変態せずに、残存した組織(例えば、フェライト組織、セメンタイト組織、オーステナイト組織)を含んでも良い。
低硬度部分SAは、高硬度部分HAを除いた部分である。すなわち、低硬度部分SAは、断面CSにおいて、上述した直線HL1より後端側の部分と、直線HL2より先端側の部分と、である。低硬度部分SAは、部分的な焼き入れが行われない部分である。低硬度部分SAは、マルテンサイト組織を含まず、例えば、フェライト組織とセメンタイト組織とを含んでいる。
高硬度部分HAの硬度は、低硬度部分SAの硬度よりも高い。例えば、高硬度部分HAのビッカース硬度は、400〜500Hvであり、低硬度部分SAのビッカース硬度は、150〜300Hvである。高硬度部分HAのビッカース硬度は、低硬度部分SAのビッカース硬度よりも100Hv以上高いことが好ましい。なお、実際には、高硬度部分HAと低硬度部分SAとの境界は、直線ではなく、厳密に区別できるものでもないが、便宜上、図2では、境界を直線HL1、HL2で示している。図3、図6についても同様である。
本実施形態では、図2(A)に示すように、低硬度部分SAは、後端部53の全体と、変形部58の全体と、工具係合部51の全体と、張出部54の全体と、を含む。低硬度部分SAは、さらに、図2(A)に示すように、取付部52のうち、直線HL1より後端側の部分と、取付部52のうち、直線HL2より先端側の部分と、を含む。
本実施形態では、図2(B)に示すように、高硬度部分HAは、棚部56の全体と、取付部52のうち、棚部56が位置する軸線方向の範囲を含み、棚部56よりも径方向外側の部分と、を含む。
より詳しくは、高硬度部分HAは、棚部56のうちの内側領域HAaと、外側領域HAbと、を含む。
ここで、棚部56の後端面56Bに軸線COに沿って絶縁体10の縮外径面15を投影した際に、縮外径面15が重なる面を特定表面SSとする。換言すれば、縮外径面15の径方向外側の端Paを通り、軸線COに沿った直線を、直線VL1とするとき、特定表面SSは、後端面56Bのうち、直線VL1より径方向内側の部分である。直線VL1は、特定表面SSの径方向外側の端Pcを通り、軸線COに沿った直線である、とも言うことができる。
内側領域HAaは、断面CSにおいて、中間面56Mを示す線の先端Pdを通り軸線COに垂直な直線HL3と、特定表面SSと、に挟まれた領域であり、かつ、上述した直線VL1より径方向内側の領域である。
内側領域HAaは、表層部分HAsを含む。表層部分HAsは、断面CSにおいて、特定表面SSに沿った部分である。より具体的には、表層部分HAsは、特定表面SSに沿った厚さΔHの表層部分であり、ΔHは、0.5mmである。
外側領域HAbは、縮外径面15と、上述したVL1と、上述した直線HL3と、縮外径面15の径方向外側の端Pbを通り軸線COに沿った直線VL2と、に囲まれた領域である。
高硬度部分HAは、さらに、取付部52のうち、棚部隣接領域HAcを含む。棚部隣接領域HAcは、上述した棚部56の外側領域HAbに対して、径方向外側に隣接する矩形の部分である。
図3は、主体金具50の第2の説明図である。図3(A)には、図2(B)と同じ断面が示されている。高硬度部分HAは、さらに、取付部52のうち、棚後端近傍領域HAdを含む。断面CSにおいて、ネジ部52Nが有する複数個の谷部のうち、後端面56Bの径方向外側の端Pb(棚部56の後端Pbとも言える)に最も近い谷部を、特定谷部Vnとする。断面CSにおいて、ネジ部52Nが有する複数個の山部のうち、特定谷部Vnの後端側と先端側に隣り合う2つの山部を特定山部Mb、Mfとする。このとき、棚後端近傍領域HAdは、特定山部Mb、Mfを通り軸線COに垂直な2つの直線HL4、HL5に挟まれた領域であり、かつ、上述した直線VL2より径方向外側の領域である。
図3(B)には、軸線COを含む断面のうち、図3(A)とは周方向の位置が異なる断面が図示されている。この断面では、後端面56Bの径方向外側の端Pbに最も近い特定谷部は、2個の谷部Vn1、Vn2である。この場合には、高硬度部分HAは、2個の棚後端近傍領域HAe1、HAe2を含む。
棚後端近傍領域HAe1は、特定谷部Vn1の後端側と先端側に隣り合う2つの特定山部Mbb、Mmを通り軸線COに垂直な2つの直線HL4b、HLmに挟まれた領域であり、かつ、上述した直線VL2より径方向外側の領域である。棚後端近傍領域HAe2は、特定谷部Vn2の後端側と先端側に隣り合う2つの特定山部Mm、Mfbを通り軸線COに垂直な2つの直線HLm、HL5bに挟まれた領域であり、かつ、上述した直線VL2より径方向外側の領域である。
A−3.点火プラグ100の製造方法
次に、点火プラグ100の製造方法について、主体金具50の製造方法を中心に説明する。図4は、第1実施形態の点火プラグ100の製造工程を示すフローチャートである。
S10では、加締め前の主体金具50mと、絶縁体10と、がそれぞれ準備される。主体金具50mは、炭素鋼によって形成され、接地電極30が溶接済みである。主体金具50mには、ネジ部52N(ネジ山)は形成されているが、めっきは形成されていない。絶縁体10には、軸孔12に組付けられる部材(中心電極20、導電性シール60、80、抵抗体70、端子金具40)が組付け済みである。
S20では、主体金具50mの棚部56の近傍に、部分的に焼き入れを実行して、上述した高硬度部分HAを形成する。本実施形態では、主体金具50の外周側または内周側からレーザを照射するレーザ焼き入れが行われる。レーザ焼き入れは、公知の技術であるので、詳細は省略する。
S30では、レーザ焼き入れ後の主体金具50mに対して、めっき処理が施されて、主体金具50mの表面に、めっきが形成される。めっきは、例えば、Niめっき、あるいは、Znめっきである。このように、めっき処理は、焼き入れ後に実行される。これは、仮に、めっき処理後に、焼き入れを実行すると、めっきが剥がれるためである。また、上述のように、ネジ部52N(ネジ山)は、焼き入れ処理前に形成される。これは、仮に、ネジ部52Nを、焼き入れ処理後に形成しようとしても、主体金具50mの硬度が過度に高いので、ネジ部52Nを形成する転造加工ができないためである。
S40では、主体金具50mに絶縁体10を組付ける。図5、図6は、主体金具の加締めの説明図である。図5(A)には、加締め前の主体金具50mと絶縁体10とが図示されている。加締め前の主体金具50の後端部53mと、絶縁体10の外周面10Sとの間に、リング部材6、7、タルク9が配置された状態で、後端部53mが加締められる。この結果、図5(B)に示すように、断面CSにおいて、直線状の後端部53mは、湾曲した後端部53に成形される。図5(B)の状態から、矢印Y1で示すように、後端部53mが後端側から先端側に向かって、さらに、押し込まれる。この結果、断面CSにおいて、直線状の変形部58mは、圧縮変形によって、矢印Y3で示すように、変形して、湾曲した変形部58に成形される。そして、絶縁体10の鍔部19が、矢印Y2で示すように、リング部材6、7、タルク9を介して、先端側に押し込まれる。この結果、図6にて矢印Y4で示すように、絶縁体10の縮外径面15は、板パッキン8を介して、棚部56の後端面56B(特定表面SS)を押圧する。この押圧力によって、断面CSにおいて、歪みのない台形を有する棚部56mが変形して、歪んだ棚部56(図2(B))が成形される。
このように、本工程では、後端部53が加締められることによって、絶縁体10は、後端側からリング部材6、7、タルク9を介して、主体金具50に対して固定される。また、板パッキン8によって、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、防止される。
S50では、接地電極30が折り曲げられて、中心電極20と接地電極30との間のギャップが形成される。S60では、主体金具50に、ガスケット5が取り付けられて、点火プラグ100が完成される。
以上説明した本実施形態の点火プラグ100によれば、高硬度部分HAに含まれる表層部分HAsの硬度の平均値は、低硬度部分SAに含まれる後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高い。この結果、主体金具50の後端部53および変形部58における変形の容易性を確保しつつ、主体金具50の棚部56の変形を抑制することができる。したがって、例えば、絶縁体10と主体金具50との組付け時(図4のS30)に後端部53が加締められる際に、後端部53および変形部58にクラックが発生することを抑制できる。また、例えば、棚部56に対して、絶縁体10の縮外径面15から板パッキン8を介して加えられる力によって棚部56が変形し、変形した棚部56によって絶縁体10が損傷する不具合を抑制できる。
具体的には、棚部56の表層部分HAsの硬度が過度に低い場合には、絶縁体10と主体金具50との組付け時に、棚部56が変形する量が過度に大きくなる。この場合には、例えば、棚部56の後端面56Bの径方向内側の端の近傍が、変形によって、径方向内側に突出する突出量が大きくなり、当該突出した部分が、絶縁体10の外周面10Sに接触する。これによって、絶縁体10に傷が付いて絶縁体10の絶縁性能が低下する不具合や、絶縁体10の割れが発生する可能性がある。
一方、後端部53および変形部58の硬度が過度に高い場合には、絶縁体10と主体金具50との組付け時に後端部53および変形部58が湾曲する際に、後端部53および変形部58にクラックが発生する不具合が発生する場合がある。
このために、仮に、主体金具50全体を同じ硬度とする場合には、例えば、後端部53および変形部58にクラックが発生しないように、主体金具50全体の硬度を低くすれば、棚部56の変形量が増大して、絶縁体10の傷や割れが発生し得る。また、絶縁体10の傷や割れが発生しないように、主体金具50全体の硬度を高くすれば、後端部53および変形部58にクラックが発生し得る。本実施形態によれば、表層部分HAsの硬度の平均値は、後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高いので、このような不具合を抑制できる。
例えば、図2(A)に示すように、断面CSにおいて、後端部53の厚さ方向の中心を通る線上に、後端部53の長手方向に沿って等間隔で並ぶ5個の点P1〜P5におけるビッカース硬度が測定される。該5個の点P1〜P5のビッカース硬度の平均値が、後端部53の硬度の平均値として算出される。ビッカース硬度の測定は、例えば、JIS Z 2244:2009に準じて実行される。
同様に、図2(A)に示すように、断面CSにおいて、変形部58の厚さ方向の中心を通る線上に、変形部58の長手方向に沿って等間隔で並ぶ5個の点P6〜P10におけるビッカース硬度が測定される。該5個の点P6〜P10のビッカース硬度の平均値が、変形部58の硬度の平均値として算出される。
また、図2(B)に示すように、断面CSにおいて、表層部分HAsの厚さ方向の中心を通る線上に、表層部分HAsの長手方向に沿って等間隔で並ぶ5個の点P11〜P15におけるビッカース硬度が測定される。該5個の点P11〜P15のビッカース硬度の平均値が、表層部分HAsの硬度の平均値として算出される。表層部分HAsの厚さ方向の中心を通る線は、例えば、特定表面SSから0.25mmだけ離れた線である。
さらに、上記実施形態では、断面CSにおいて、棚部56の内側領域HAa(図2(B))の硬度の平均値は、後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高い。このために、表層部分HAsだけでなく、表層部分HAsよりも先端側の部分も含む内側領域HAaの硬度が高いので、より棚部56の変形を抑制できる。したがって、棚部56の変形に起因する絶縁体10の傷や割れを、さらに、抑制できる。
さらに、上記実施形態では、断面CSにおいて、棚部56の後端の近傍に位置する棚後端近傍領域HAd(図3(A))の硬度の平均値は、後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高い。この結果、絶縁体10と主体金具50との組付け時に、棚部56の縮外径面15の径方向外側の端Pbと、特定谷部Vnと、の間に割れ(いわゆるネジ切れ)が発生することを抑制できる。絶縁体10と主体金具50との組付け時には、棚部56の硬度が焼き入れによって高くなっているので、焼き入れを行わない場合と比較して、棚部56の変形量が少なくなる。その分、棚部56の後端面56Bの径方向外側の端Pbの近傍に応力が集中し、当該部分の応力が高くなりやすい。このため、本実施形態では、径方向外側の端Pbを起点としてネジ切れが発生しやすいが、棚後端近傍領域HAdの硬度を高くすることで、ネジ切れを抑制できる。
同様に、上記実施形態では、図3(B)の断面において、棚部56の後端の近傍に位置する2個の棚後端近傍領域HAe1、HAe2の硬度の平均値は、後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高い。この結果、絶縁体10と主体金具50との組付け時に、棚部56の縮外径面15の径方向外側の端Pbと、2個の特定谷部Vn1、Vn2と、の間にネジ切れが発生することを抑制できる。
さらに、上記実施形態では、断面CSにおいて、外側領域HAbや棚部隣接領域HAc(図3(A))の硬度の平均値は、後端部53の硬度の平均値および変形部58の硬度の平均値より高い。このように、棚部56の周辺の領域の硬度を高くすることによって、絶縁体10と主体金具50との組付け時に、棚部56が変形することを、特に、抑制することができる。
なお、上述した各領域HAa、HAd、HAe1、HAe2、HAb、HAcの硬度の平均値の測定は、以下のように行われる。先ず、測定対象の領域内に、十分な個数(例えば、5〜10個)の測定点を、偏らないように、分散して決定する。そして、該測定点のビッカース硬度をそれぞれ測定し、該複数個のビッカース硬度の平均値を、測定対象の領域の硬度の平均値として、算出する。
さらに、本実施形態の点火プラグ100によれば、表層部分HAsを含む高硬度部分HAにのみ、マルテンサイト組織を含む。後端部53および変形部58を含む低硬度部分SAには、マルテンサイト組織を含まない。この結果、表層部分HAsの硬度が、後端部53および変形部58の硬度より高くなる。したがって、上述したように、後端部53および変形部58における変形の容易性を確保しつつ、主体金具50の棚部56の強度を向上することができる。
例えば、点火プラグ100を、軸線COを含む断面CSで切断し、該断面CSを鏡面研磨した後に、金属顕微鏡を用いて観察する。これによって、断面CSにおいて、マルテンサイト組織の有無を判定することができる。
また、棚部56の内側領域HAa(図2(B))を含む高硬度部分HAにのみ、マルテンサイト組織を含む。後端部53および変形部58を含む低硬度部分SAには、マルテンサイト組織を含まない。このために、表層部分HAsだけでなく、表層部分HAsよりも先端側の部分も含む内側領域HAaの硬度が、後端部53および変形部58よりも高くなるので、より棚部56の変形を抑制できる。
また、本実施形態では、棚後端近傍領域HAd、HAe1、HAe2を含む高硬度部分HAにのみ、マルテンサイト組織を含む。後端部53および変形部58を含む低硬度部分SAには、マルテンサイト組織を含まない。この結果、棚後端近傍領域HAdの硬度が、後端部53および変形部58よりも高くなるので、特定谷部Vn、Vn1、Vn2の近傍にネジ切れが発生することを抑制できる。
本実施形態では、さらに、ネジ部52Nの径は、M12以下である。ネジ部52Nの径が、M12以下である場合には、主体金具50や棚部56の肉厚が薄くなりやすいため、棚部56の強度の確保が困難であるので、棚部56の変形を抑制する必要性が高い。上記構成によれば、棚部56の変形を抑制する必要性が高い点火プラグ100において、棚部56の変形を抑制することができる。
さらに、上記実施形態の点火プラグ100の製造方法(図4)は、主体金具50と絶縁体10とを準備する第1工程(図4のS10)と、主体金具50のうちの高硬度部分HAにのみ焼き入れを行う第2工程(図4のS20)と、焼き入れ後の主体金具50に絶縁体10を組付ける第3工程(図4のS40)と、を備える。この製造方法によれば、加締め時に後端部53および変形部58にクラックが発生することを抑制しつつ、棚部56が過度に変形することに起因する不具合(絶縁体10の傷や割れ)を抑制することができる。
以上の説明から解るように、上記実施形態の内側領域HAaは、第1領域の例であり、棚後端近傍領域HAd、HAe1、HAe2は、第2領域の例である。また、高硬度部分HAは、第1部分の例であり、低硬度部分SAは、第2部分の例である。
B.第2実施形態
図7は、第2実施形態の点火プラグ100の製造工程を示すフローチャートである。S10Bでは、加締め前の主体金具50mと、絶縁体10と、がそれぞれ準備される。ただし、第2実施形態では、主体金具50mは、全体が焼き入れ処理されており、全体にマルテンサイト組織を含む。例えば、公知の熱処理炉を用いて、焼き入れ、または、焼き入れと低温焼き戻しとを実行することによって、マルテンサイト組織を全体に含む主体金具50mが作成される。あるいは、所定のプリハードン鋼(焼き入れ済みの鋼材)を切削加工することによって、主体金具50が作成される。絶縁体10は、第1実施形態の製造方法(図4)で準備される絶縁体10と同一である。
S20Bでは、主体金具50mの後端側の後端部53と変形部58とを含み、棚部56を含まない部分に対して、部分的に焼き戻しを実行して、後端部53と変形部58とを含む部分の硬度を、棚部56を含む部分よりも低下させる。部分的な焼き戻しは、例えば、高周波加熱装置を用いて実行される。例えば、当該部分に対して、高温焼き戻しが実行されることによって、当該部分のマルテンサイト組織は消滅し、当該部分の組織は、ソルバイト組織(微細なセメンタイトとフェライトの混合組織)になる。焼き戻しが実行される部分は、例えば、図5(A)に示す軸線方向の範囲RG内の部分、すなわち、後端部53と、工具係合部51と、変形部58と、張出部54と、から成る部分である。焼き戻しが実行されない部分、すなわち、マルテンサイト組織を含む状態のまま維持される部分は、範囲RGよりも先端側の部分、すなわち、取付部52、棚部56を含む部分である。
図7のS30〜S60の処理は、図4のS30〜S60の処理と同じであるので説明を省略する。
以上説明した第2実施形態によれば、の製造方法(図4)は、高硬度部分とすべき部分と低硬度部分とすべき部分とを含む全体に焼き入れされた主体金具50と、絶縁体10と、を準備する第1工程(図7のS10B)と、主体金具50のうちの低硬度部分にすべき部分(変形部58および後端部53を含む部分)にのみ焼き戻しを行う第2工程(図7のS20B)と、焼き戻し後の主体金具50に絶縁体10を組付ける第3工程(図7のS30)と、を備える。この製造方法によれば、S20Bによって、第1実施形態と同様に、高硬度部分(焼き戻しされない部分)の硬度が、後端部53と変形部58を含む部分(焼き戻しされた部分)の硬度よりも高くなる。これによって、第1実施形態と同様に、加締め時に後端部53および変形部58にクラックが発生することを抑制しつつ、棚部56が過度に変形することに起因する不具合(絶縁体10の傷や割れ)を抑制することができる。
C.変形例
(1)上記第1実施形態の製造方法では、図4のS20の焼き入れとして、レーザ焼き入れが用いられている。これに代えて、高周波焼き入れが用いられても良い。レーザ焼き入れは、焼き入れ可能な深さが高周波焼き入れより浅いデメリットがあるが、低温焼き戻しや冷剤を用いる冷却処理が不要である、焼き入れによる部材の変形(歪み)が小さいメリットがある。作成すべき主体金具50の厚さやサイズなどに応じて、適切な焼き入れ方法が選択される。
また、主体金具50の材料として、低炭素鋼が用いられ、該炭素鋼がマルテンサイト組織を形成するのに十分な炭素を含まない場合には、焼き入れ前に、高硬度部分HAとされるべき部分の炭素濃度を増加させる浸炭処理が行われても良い。
(2)上記第1実施形態の主体金具50の高硬度部分HAと低硬度部分SAの範囲(図2)は、一例であり、これに限られない。高硬度部分HAは、表層部分HAsだけであっても良い。また、高硬度部分HAは、内側領域HAa(表層部分HAsを含む)だけであっても良い。また、高硬度部分HAは、表層部分HAsと、棚後端近傍領域HAd、HAe1、HAe2と、だけを含む領域であっても良い。このように、高硬度部分HAは、少なくとも表層部分HAsを含むことが好ましい。
同様に、マルテンサイト組織を含む部分は、表層部分HAsだけであっても良い。また、マルテンサイト組織を含む部分は、内側領域HAa(表層部分HAsを含む)だけであっても良い。また、マルテンサイト組織を含む部分は、表層部分HAsと、棚後端近傍領域HAd、HAe1、HAe2と、だけを含む領域であっても良い。このように、マルテンサイト組織を含む部分は、少なくとも表層部分HAsを含むことが好ましい。
低硬度部分SAは、後端部53と変形部58を少なくとも含む範囲であれば良く、後端部53と変形部58だけを含む範囲であっても良い。具体的には、第2実施形態の図7のS20Bにおいて、後端部53と変形部58だけが焼き戻しの対象とされても良い。
同様に、マルテンサイト組織を含まない部分は、後端部53と変形部58を少なくとも含む範囲であれば良く、後端部53と変形部58だけを含む範囲であっても良い。
(3)上記第1実施形態の点火プラグ100の具体的な構造は一例であり、これに限られない。例えば、板パッキン8は省略され、絶縁体10の縮外径面15は、直接、棚部56の後端面56Bに、押圧されても良い。また、リング部材6、7、タルク9は、省略され、リング部材6、7、タルク9が位置する部分は、主体金具の一部分であってもよい。すなわち、リング部材6、7、タルク9が配置される隙間は、中実であっても良い。この場合には、後端部53が押圧されると、後端部53を含む主体金具の一部分は、直接、絶縁体10の鍔部19に押圧されても良い。
また、ネジ部52Nの径は、M12より大きな径、例えば、M14、M16であっても良い。
例えば、接地電極30、中心電極20、絶縁体10等の材質、寸法、形状等は、様々に変更可能である。例えば、主体金具50では、亜鉛めっきまたはニッケルめっきが省略されても良い。また、絶縁体10の材質は、アルミナ以外の様々な絶縁性セラミックスでもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
5…ガスケット、6…リング部材、8…板パッキン、9…タルク、10…絶縁体、10S…外周面、12…軸孔、13…脚長部、15…縮外径面、16…段部、17…先端側胴部、18…後端側胴部、19…鍔部、20…中心電極、21…中心電極本体、21A…電極母材、21B…芯部、23…頭部、24…鍔部、25…脚部、29…中心電極チップ、30…接地電極、31…接地電極本体、39…接地電極チップ、40…端子金具、41…キャップ装着部、42…鍔部、43…脚部、50…主体金具、51…工具係合部、52…取付部、52N…ネジ部、53…後端部、54…張出部、56…棚部、56B…後端面、56F…先端面、56M…中間面、56m…棚部、58…変形部、59…貫通孔、60…導電性シール、70…抵抗体、80…導電性シール、100…点火プラグ、295…第1放電面、311…自由端面、312…接合端面、395…第2放電面、HAe1、HAe2…棚後端近傍領域、HA…高硬度部分、SS…特定表面、HAa…内側領域、HAb…外側領域、HAc…棚部隣接領域、HAd…棚後端近傍領域、HAs…表層部分

Claims (9)

  1. 軸線の方向に延びる筒状体であり、先端側に向かって外径が縮径した縮外径面を有する絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に配置された筒状の主体金具を備え、
    前記主体金具は、
    後端側に向かうに連れて前記絶縁体の外周面に向かって湾曲し、前記絶縁体を後端側から直接または他部材を介して固定する後端部と、
    前記後端部より先端側に位置し、径方向外側に張り出すように湾曲した変形部と、
    前記変形部より先端側に位置し、径方向内側に向かって張り出し、前記絶縁体の前記縮外径面を先端側から直接又は他部材を介して支持する棚部と、を備える点火プラグであって、
    前記棚部の後端面に前記軸線に沿って前記絶縁体の前記縮外径面を投影した際に、前記後端面のうち前記縮外径面が重なる面を特定表面とするとき、
    前記軸線を含む断面において、
    前記特定表面に沿った表層部分の硬度の平均値は、前記後端部の硬度の平均値および前記変形部の硬度の平均値より高い、点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、
    前記棚部は、前記後端面と、前記後端面よりも先端側に位置し、先端側に向かって内径が拡径した先端面と、前記後端面と前記先端面との間に位置する中間面と、を有し、
    前記断面において、
    前記中間面を示す線の先端を通り前記軸線に垂直な直線と、前記特定表面を示す線と、に挟まれた前記棚部内の領域であり、かつ、前記特定表面を示す線の径方向外側の端を通り、前記軸線に沿った直線より径方向内側の前記棚部内の領域を第1領域とするとき、
    前記第1領域の硬度の平均値は、前記後端部の硬度の平均値および前記変形部の硬度の平均値より高い、点火プラグ。
  3. 請求項1または2に記載の点火プラグであって、
    前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
    前記断面において、
    前記ネジ部が有する複数個の谷部のうち、前記後端面の径方向外側の端に最も近い前記谷部を特定谷部とし、
    前記ネジ部が有する複数個の山部のうち、前記特定谷部と隣り合う2つの山部を特定山部とし、
    前記主体金具のうち、前記特定山部を通り前記軸線に垂直な2つの直線に挟まれた領域であり、かつ、前記後端面の径方向外側の端を通り前記軸線に沿った直線より径方向外側の領域を、第2領域とするとき、
    前記第2領域の硬度の平均値は、前記変形部の硬度の平均値および前記後端部の硬度の平均値よりも高い、点火プラグ。
  4. 軸線の方向に延びる筒状体であり、先端側に向かって外径が縮径した縮外径面を有する絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に配置された筒状の主体金具を備え、
    前記主体金具は、
    後端側に向かうに連れて前記絶縁体の外周面に向かって湾曲し、前記絶縁体を後端側から直接または他部材を介して固定する後端部と、
    前記後端部より先端側に位置し、径方向外側に張り出すように湾曲した変形部と、
    前記変形部より先端側に位置し、径方向内側に向かって張り出し、前記絶縁体の前記縮外径面を先端側から直接又は他部材を介して支持する棚部と、を備える点火プラグであって、
    前記棚部の後端面に前記軸線に沿って前記絶縁体の前記縮外径面を投影した際に、前記後端面のうち前記縮外径面が重なる面を特定表面とするとき、
    前記軸線を含む断面において、
    前記特定表面に沿った表層部分を少なくとも含む領域であり、かつ、前記後端部および前記変形部を除いた領域のみに、マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
  5. 請求項4に記載の点火プラグであって、
    前記棚部は、前記後端面と、前記後端面よりも先端側に位置し、先端側に向かって内径が拡径した先端面と、前記後端面と前記先端面との間に位置する中間面と、有し、
    前記断面において、
    前記中間面を示す線の先端を通り前記軸線に垂直な直線と、前記特定表面を示す線と、に挟まれた前記棚部内の領域であり、かつ、前記特定表面を示す線の径方向外側の端を通り、前記軸線に沿った直線より径方向内側の前記棚部内の領域を第1領域とするとき、
    前記第1領域は、前記マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
  6. 請求項4または5に記載の点火プラグであって、
    前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
    前記断面において、
    前記ネジ部が有する複数個の谷部のうち、前記後端面の径方向外側の端に最も近い前記谷部を特定谷部とし、
    前記ネジ部が有する複数個の山部のうち、前記特定谷部と隣り合う2つの山部を特定山部とし、
    前記主体金具のうち、前記特定山部を通り前記軸線に垂直な2つの直線に挟まれた領域であり、かつ、前記後端面の径方向外側の端を通り前記軸線に沿った直線より径方向外側の領域を、第2領域とするとき、
    前記第2領域は、前記マルテンサイト組織を含む、点火プラグ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記主体金具は、自身の外周面のうち、前記棚部の前記後端面が形成された前記軸線の方向の範囲に少なくとも形成されたネジ部を有し、
    前記ネジ部の径は、M12以下である、点火プラグ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の点火プラグの製造方法であって、
    前記主体金具と、前記絶縁体と、を準備する第1工程と、
    前記主体金具のうちの第1部分にのみ焼き入れを行う第2工程と、
    焼き入れ後の前記主体金具に前記絶縁体を組付ける第3工程と、
    を備え、
    前記第3工程は、前記主体金具の後端を加締めて前記後端部および前記変形部を形成し、前記絶縁体の前記縮外径面を、前記後端面に対して、直接又は他部材を介して押圧する工程を含み、
    前記第3工程後のスパークプラグ中間体の断面において、
    前記第1部分は、前記棚部の前記特定表面に沿った前記表層部分を含み、
    前記第1部分以外の第2部分は、前記第3工程において変形して前記後端部および前記変形部を形成する部分を含む、製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の点火プラグの製造方法であって、
    第1部分と第2部分とを含む部分に焼き入れされた前記主体金具と、前記絶縁体と、を準備する第1工程と、
    前記主体金具のうちの前記第2部分にのみ焼き戻しを行う第2工程と、
    焼き戻し後の前記主体金具に前記絶縁体を組付ける第3工程と、
    を備え、
    前記第3工程は、前記主体金具の後端を加締めて前記後端部および前記変形部を形成し、前記絶縁体を、前記後端面に対して、直接又は他部材を介して押圧する工程を含み、
    前記第3工程後のスパークプラグ中間体の断面において、
    前記第1部分は、前記棚部の前記特定表面に沿った前記表層部分を含み、
    前記第1部分以外の前記第2部分は、前記第3工程において変形して前記後端部および前記変形部を形成する部分を含む、製造方法。
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