JP6566659B2 - 電力変換装置および電力変換システム - Google Patents
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Description
このような電力変換システムは、搭載している単独運転防止機能の働きにより、系統が停電した時には単独運転することなく商用系統との接続を安全に切り離す(解列)ことができるため、作業者の感電事故を防止することができる。また、停電が復旧した場合には、再び商用系統と接続して連系運転を行う。
しかしながら、前述したように50kW以上のシステムでは高圧連系となるため手動再連系であることが必要となるが、10kWの電力変換装置は出力容量からわかるように基本的には低圧連系用に製造されているため自動再連系で動作するように構成されており、それを高圧連系の物件に使用しても手動再連系にならない、すなわち高圧連系の要件を満たさないという課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1にかかる電力変換システムすなわち太陽光発電システムのブロック構成図である。
太陽光発電システム1は、太陽電池アレイ2およびパワーコンディショナ3を備える。太陽電池アレイ2は、例えば住宅の屋根や建物の屋上あるいは地面の上などに設置されている。太陽電池アレイ2は、複数枚の太陽電池モジュールを直列あるいは並列に接続して構成されている。太陽電池アレイ2には、パワーコンディショナ3が接続されている。
曇天時や雨天時などの発電電力が少ない場合や、夜間などの発電ができない場合には、商用系統4から分電盤を経由して電力が各電気機器に供給される(買電)。これとは逆に、発電電力がそのときに住宅内の各電気機器で消費されている全消費電力より多い場合には、その余剰電力は分電盤を経由して商用系統4に逆潮流される(売電)。
また、制御手段8には、連系保護に関する各整定値の設定や自動連系可否の設定すなわち商用系統4への自動連系を許可するかしないかの基本設定を行うための初期設定手段10が接続可能となっている。なお、制御手段8には、初期設定手段10により入力された各整定値および自動連系可否の設定を記憶するための記憶手段11が内蔵されている。さらに、制御手段8には、パワーコンディショナ3の外部から運転スイッチ9の代わりに制御手段8に対し直交変換手段5および連系リレー6の制御動作の開始あるいは停止を指示する信号を出力するリモコン機能を有する外部スイッチ12が接続可能となっている。
ここで、自動再連系は連系運転するための各条件(例えば発電電力が十分であり、商用系統4が正常であるなど)が整っていれば自動的に連系運転を行うものであり、手動再連系は連系運転するための各条件が整っていても待機状態で待ち、電力会社の許可を得た後に使用者の手動操作によって連系運転を開始するものである。
なお、図1では、商用系統4と連系する太陽光発電システム1を1組(パワーコンディショナ1台および太陽電池アレイ一式の組合せ)としているが、複数の太陽光発電システムが並列に商用系統4と連系する構成の場合も本実施の形態に含まれるものとする。
まず、初期設定処理について簡単に説明する。制御手段8は制御電源を供給されて起動し、図1には示されていない切替手段の設定によって、「初期設定動作」を実行するか「通常動作」を実行するかを判定する(ステップS1)。切替手段の設定については、例えば、太陽光発電システム1の設置後初めて制御手段8を起動する場合には「初期設定動作」を実行し、2回目以降には「通常動作」を実行するように設定しておくものとする。
ここでは「初期設定動作」が選択されているものとして、ステップS2に進む。ステップS2では初期設定手段10により、自動連系可否の設定すなわち停電復旧時に手動再連系動作あるいは自動再連系動作のいずれを実行するかの設定入力を受け付ける。また、それ以外の初期設定情報(例えば連系保護に関する各整定値など)の入力も受け付ける。次にステップS3で、入力された自動連系可否の設定などの初期設定情報を記憶手段11に記憶して、初期設定処理を終了する。なお、実施の形態においては、初期設定情報の一つである自動連系可否の設定を具体的には連系許可フラグ初期値として示している。
前述したように、すでに初期設定が終了している太陽光発電システム1において、制御手段8が起動する際は「通常動作」を実行するように設定されているものとする。このとき、起動直後の制御手段8は、ステップS1において「N」(通常動作)と判定され、ステップS4に進む。ステップS4では、記憶手段11に記憶されている初期設定情報の中の一情報である連系許可フラグ初期値を読み出し、その内容をステップS5において制御手段8内の連系許可フラグにセットする。すなわち、起動直後は連系許可フラグの状態が連系許可フラグ初期値(自動再連系(許可)もしくは手動再連系(待機))と同一となる。
また、ステップS11では、運転条件、連系条件、連系許可のいずれかがOKではないため、直交変換手段5の運転を停止し、次いで、ステップS12にて連系リレー6をOFFさせる。これによって、連系運転は停止となる。
ステップS10、ステップS12の後は、ステップS6に戻り、以降の処理を繰り返す。
以上のようにして、太陽光発電システム1は通常運転動作を実行する。
また、昼に運転スイッチ9をOFFし、その後再ONした場合も同様である。運転スイッチ9のOFFにより、運転条件がOKではなくなって一旦連系運転を停止するが、運転スイッチ9再ONにより運転条件OKとなると、ステップS8において連系許可フラグは「許可」を維持しているのでそのままステップS9に進み、自動的に連系運転を再開する。
また、昼に運転スイッチ9をOFFし、その後再ONした場合も同様である。運転スイッチ9のOFFにより、運転条件がOKではなくなって一旦連系運転を停止するが、運転スイッチ9再ONにより運転条件OKとなると、ステップS8において連系許可フラグは「許可」を維持しているのでそのままステップS9に進み、自動的に連系運転を再開する。
以下、図3を用いて詳細に説明する。
最初は時間帯が日中であって、太陽光発電システム1は太陽光によって直流電力を発電し商用系統4に連系している状態であるものとする。
ところで、夜間に停電がなかった場合は、第一の電源7aが維持されて制御手段8が動作を継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、日の出により直流電力が発生するとともにパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
また、昼間に運転スイッチ9をOFFさせて連系運転を停止した場合でも、第一の電源7aの供給が維持され制御手段8の動作が継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、運転スイッチ9が再ONされるとパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
以上のようにして、初期設定が手動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には手動による再連系動作となり、停電がない場合の再起動時(日の出、運転スイッチ9のONなど)には自動的に再連系する。
以下、図4を用いて詳細に説明する。
最初は時間帯が日中であって、太陽光発電システム1は太陽光によって直流電力を発電し商用系統4に連系している状態であるものとする。
また、夜間に停電がなかった場合は、第一の電源7aが維持されて制御手段8が動作を継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、日の出により直流電力が発生するとともにパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
また、昼間に運転スイッチ9をOFFさせて連系運転を停止した場合でも、第一の電源7aの供給が維持され制御手段8の動作が継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、運転スイッチ9が再ONされるとパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
以上のようにして、初期設定が自動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には自動再連系の動作を行う。なお、停電がない場合の再起動時(日の出、運転スイッチのONなど)にも自動的に再連系する。
これによって、例えば定格出力10kWのパワーコンディショナに上記機能を搭載することにより、発電設備の出力容量が様々な物件に対して、この10kWパワーコンディショナを必要な台数だけ並列に設置し、パワーコンディショナの自動連系可否の初期設定を出力容量が50kW未満(低圧連系)のシステムでは「自動再連系」に、出力容量が50kW以上(高圧連系)のシステムでは「手動再連系」に設定すれば、電力系統連系技術要件のガイドラインに従った太陽光発電システムが10kWのパワーコンディショナ一機種のみで構築可能となる。
また、例えばシステム設置時には出力容量が50kW未満の低圧連系であって、その後増設して出力容量が50kW以上の高圧連系となるような場合にも、既設および増設分のパワーコンディショナを再度初期設定し直すことによって、電力系統連系技術要件のガイドラインへの対応が可能である。
また、実施の形態1では太陽光発電システムの例で説明したが、燃料電池などの直流電源を有する他の分散電源システムの場合でも本発明を適用することができる。なお、実施の形態2以降も同様である。
また、発電設備が低圧連系であっても高圧連系であっても、出力容量に応じて単位となる電力変換装置の並列台数を調整することで対応できるので、物件毎に異なる出力容量の発電設備を一種類の電力変換装置で構築可能となり、生産機種低減による管理上のメリットおよび生産台数増加によるコスト上のメリットも得られる。
また、自動再連系あるいは手動再連系の再設定が簡単であることから、増設による容量アップなどのシステム拡張に対する柔軟性があるという効果も得られる。
実施の形態1における電力変換システムの制御手段は、商用系統側の交流電力から第一の電源手段が生成する第一の電源により駆動されていた。実施の形態2における電力変換システムの制御手段では、上記第一の電源に加えて、直流電源側の直流電力から第二の電源手段が生成する第二の電源からも駆動される構成となっている。
また、夜間は太陽電池アレイが発電できないので、太陽電池アレイ側の直流電力からの制御電源のみだと制御手段が夜間に停止することになる。そのため、夜間には、例えばパワーコンディショナに備えられている表示手段によりシステムの発電履歴を確認するということができない。そのような夜間の表示確認などを可能とするために、商用系統側からの交流電力による制御手段駆動用の電源を併せて有する場合がある。すなわち、制御手段が商用系統側の交流電力から第一の電源手段が生成する第一の電源および太陽電池アレイ側の直流電力から第二の電源手段が生成する第二の電源の両方によって駆動される場合がある。
なお、第一の電源手段を夜間の表示確認用に特化すれば、直交変換手段の駆動等に必要な電力は不要となるため、第二の電源手段に比べて第一の電源手段を小容量にできるメリットがある。
図5において、パワーコンディショナ3は、商用系統4側の交流電力から制御手段8を駆動するための制御電源(第一の電源)を生成する第一の電源手段7に加えて、太陽電池アレイ2側の直流電力から制御手段8を駆動するための制御電源(第二の電源)を生成する第二の電源手段13を備えている。その他の構成は実施の形態1(図1)と同じなので説明を省略する。
以下、図6を用いて異なる部分を中心に説明する。
最初は時間帯が日中であって、太陽光発電システム1は太陽光によって直流電力を発電し商用系統4に連系している状態であるものとする。
次に、直流電力2aが消失した状態(夜間)における時刻T2で、商用系統4に停電が発生し交流電源4aが消失したとすると、商用系統4の交流電源4aから生成される第一の電源7aも消失するため、第一の電源7aによって駆動状態を継続していた制御手段8が停止する。そのため、制御手段8に備えられ、自動連系動作の可否を決定する連系許可フラグ8aは、それまでの状態を維持できずに不定状態となる。なお、制御手段8に備えられ、連系許可フラグ8aへの初期値を記憶している連系許可フラグ初期値11aは機械的あるいは不揮発性メモリに保存されているため、第一の電源7aが消失する前の状態を保つことができる。
以上のようにして、初期設定が手動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には手動による再連系動作となり、停電がない場合の再起動時(日の出など)には自動的に再連系する。
また、夜間に停電のなかった場合は、第一の電源7aが維持されて制御手段8が動作を継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、日の出により直流電力が発生するとともにパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
以上のようにして、初期設定が自動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には自動再連系の動作を行う。なお、停電がない場合の再起動時(日の出など)にも自動的に再連系する。
以上説明したように、自動再連系、手動再連系のいずれの動作を行うかは、連系許可フラグ初期値の設定によって選択できるように構成されている。
また、太陽電池アレイすなわち直流電源側から生成した第二の電源により制御手段を駆動できるため、本電力変換システムは商用系統停電時に自立運転を行う場合に好適である。
また、商用系統側から第一の電源を生成する第一の電源手段は、最低限表示を行うなどの制御手段の動作を維持できれば十分なので小容量の電源装置でよく、電力変換装置のコスト低減、サイズ縮小が可能であるため、一般住宅への設置に好適であり、低圧連系、高圧連系での機種の標準化に対しても有効である。
実施の形態2における電力変換システムの制御手段は、商用系統側の交流電力から第一の電源手段が生成する第一の電源および直流電源側の直流電力から第二の電源手段が生成する第二の電源により駆動されており、夜間の表示等を行うためには上記第一の電源が必要となっていた。実施の形態3における電力変換システムの制御手段では、夜間の表示の機能をなくすことで第一の電源手段を不要とし、太陽電池アレイ側の直流電力から第二の電源手段が生成する第二の電源のみにより駆動される構成となっている。
図7において、パワーコンディショナ3は、制御手段8を駆動するための電源装置として、太陽電池アレイ2側の直流電力から第二の電源を生成する第二の電源手段13のみを備えている。
また、パワーコンディショナ3は、停電検知手段14を備える。停電検知手段14は、商用系統4に接続され、商用系統4の交流電力の状態すなわち正常な状態であるかあるいは停電状態であるかを監視するものとする。なお、停電検知手段14は、停電を検知した場合には、停電があったことを記憶して解除信号を与えられるまでその記憶を保持するものとする。また、停電検知手段14は、乾電池あるいは電荷を蓄えたキャパシタ等の簡易的な電源で動作する。停電検知手段14の検知した停電情報は制御手段8に送られ、制御手段8から返信された解除信号によって停電検知の記憶をリセットする。
その他の構成は実施の形態2(図5)と同じなので説明を省略する。
以下、図8を用いて異なる部分を中心に説明する。
最初は時間帯が日中であって、太陽光発電システム1は太陽光によって直流電力2aを発電し商用系統4に連系している状態であるものとする。
時刻T3において、商用系統4の停電が復旧しても、停電検知手段14が記憶している停電状態になったという情報は保持される。また、制御手段8は制御電源が供給されていないので停止したままである。
以上のようにして、初期設定が手動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には手動による再連系動作となり、停電がない場合の再起動時(日の出など)には自動的に再連系する。
また、昼間停電があった場合は制御手段8が停電検知手段14からの情報を入手することによって商用系統4の停電を認識し、その時点で連系許可フラグ8aを初期化(連系許可フラグ初期値「許可」に戻す)することで、図2のステップS8での判定を連系許可フラグ=「許可」とし、自動再連系を行うことができる。
以上のようにして、初期設定が自動再連系である太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には自動再連系の動作を行う。なお、停電がない場合の再起動時(日の出など)にも自動的に再連系する。
以上説明したように、自動再連系、手動再連系のいずれの動作を行うかは、連系許可フラグ初期値の設定によって選択できるように構成されている。
また、太陽電池アレイすなわち直流電源側から生成した第二の電源により制御手段を駆動できるため、本電力変換システムは商用系統停電時に自立運転を行う場合に好適である。
また、商用系統側の第一の電源手段をなくすことによって、電力変換装置の更なるコスト低減、サイズ縮小が可能となり、さらに夜間の消費電力削減という効果も得られるので、一般住宅への設置に対してメリットが大きくなることから、低圧連系、高圧連系間での装置の標準化に対しても有効である。
実施の形態1〜3における電力変換システムは、商用系統の停電復旧時の連系方法として自動再連系とするか手動再連系とするかを設定する初期設定手段と、初期設定手段により設定された停電復旧時の連系方法を記憶する記憶手段とを有していた。実施の形態4における電力変換システムの制御手段では、上記初期設定手段および記憶手段をなくした構成としている。
図9において、実施の形態1〜3にあった初期設定手段および記憶手段が削除されている。なお、太陽光発電システム1の制御手段8は、実施の形態1同様商用系統4側の交流電力から第一の電源手段7が生成する第一の電源により駆動されているものとする。
また、パワーコンディショナ3のハードウェアを一部にごく簡単な相違部を設けるもののほぼ同一のものとし、制御手段8に書き込むソフトウェアを同一のものとして、起動後にソフトウェアがハードウェアの相違部を認識し、それによって自動再連系あるいは手動再連系のいずれかの連系方法を選択して運転するようにしてもよい。ハードウェアの相違部としては、搭載する制御基板の一部を短絡もしくは開放のいずれかにする程度とし、制御手段8がそれを認識できるものとする。この場合も製造時にハードウェアの一部の加工を変更することで、ほぼ同一のパワーコンディショナ3を低圧連系専用あるいは高圧連系専用として提供するものであり、初期設定手段および初期設定情報を記憶するための記憶手段を必要としない。
その他の構成は実施の形態1(図1)と同じなので説明を省略する。
起動直後の制御手段8は、まずステップS5において、ソフトウェアあるいはハードウェアの一部の違いによって決まる連系許可フラグの初期状態(連系許可もしくは連系待機)を制御手段8内の連系許可フラグにセットする。
また、ステップS11では、運転条件、連系条件、連系許可のいずれかがOKではないため、直交変換手段5の運転を停止し、次いで、ステップS12にて連系リレー6をOFFさせる。これによって、連系運転は停止となる。
ステップS10、ステップS12の後は、ステップS6に戻り、以降の処理を繰り返す。このようにして、太陽光発電システム1は通常運転処理を実行する。
以上、実施の形態4では、ハードウェアがほぼ同一のパワーコンディショナ3において、ソフトウェアあるいはハードウェアの一部に設けた相違部に基づき、停電復旧後に自動再連系あるいは手動再連系のいずれかの動作を選択して実行するように構成している。
以下、図11を用いて異なる部分を中心に説明する。
最初は時間帯が日中であって、太陽光発電システム1は太陽光によって直流電力を発電し商用系統4に連系している状態であるものとする。
ところで、夜間に停電がなかった場合は、第一の電源7aが維持されて制御手段8が動作を継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、日の出により直流電力2aが発生するとともにパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
以上のようにして、手動再連系に対応する太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には手動による再連系動作となり、停電がない場合の再起動時(日の出など)には自動的に再連系する。
また、夜間に停電のなかった場合は、第一の電源7aが維持されて制御手段8が動作を継続するので、連系許可フラグ8aは「許可」状態を維持し、日の出により直流電力2aが発生するとともにパワーコンディショナ3が直交変換手段5の運転を開始させ、商用系統4に再連系する。
以上のようにして、自動再連系に対応する太陽光発電システム1は、商用系統4の停電後の復旧時には自動再連系の動作を行う。なお、停電がない場合の再起動時(日の出など)にも自動的に再連系する。
以上説明したように、自動再連系、手動再連系のいずれの動作を行うかは、パワーコンディショナ3のソフトウェアあるいはハードウェアの一部の違いによって選択できるように構成されている。
2 太陽電池アレイ
3 パワーコンディショナ
5 直交変換手段
6 連系リレー
7 第一の電源手段
8 制御手段
10 初期設定手段
11 記憶手段
13 第二の電源手段
14 停電検知手段
Claims (9)
- 外部の直流電源から直流電力を入力し、交流電力に変換して出力する直交変換手段と、
前記直交変換手段の出力と商用系統との接続を開閉する連系リレーと、
前記商用系統への自動連系可否を示す連系許可フラグ初期値が設定される初期設定手段と、
前記商用系統から入力した交流電力に基づいて生成される第一電力および前記外部の直流電源から入力した直流電力に基づいて生成される第二電力のうちの少なくとも一方を制御手段に供給する電源手段と、
前記電源手段からの電力によって起動され、連系許可フラグに基づいて、前記直交変換手段をオンにし前記連系リレーを閉にして前記直交変換手段の出力を商用系統に接続する自動連系運転と、前記連系リレーを開にして前記直交変換手段の出力を商用系統に接続せずに待機する解列運転とのいずれかを実行する制御手段と、
前記自動連系運転の許可を指示するための手動操作スイッチと、
を備え、
前記制御手段は、前記電源手段からの電力が消失した後に再復帰して起動された場合、前記連系許可フラグ初期値を前記連系許可フラグにセットし、セットされた前記連系許可フラグが自動連系可を示している場合は前記自動連系運転を実行し、セットされた前記連系許可フラグが自動連系否を示している場合は前記解列運転を実行し、
前記制御手段は、前記解列運転中に、前記手動操作スイッチが操作された場合、前記連系許可フラグを前記自動連系否の状態から前記自動連系可の状態に切替え、この後、前記自動連系可の状態にセットされた前記連系許可フラグに基づき前記自動連系運転を実行する
ことを特徴とする電力変換装置。 - 前記電源手段は、前記第一電力および前記第二電力のうちの前記第一電力を前記制御手段に供給し、
前記制御手段は、前記第一電力が消失した後に再復帰して起動された場合、前記連系許可フラグ初期値を前記連系許可フラグにセットし、セットされた前記連系許可フラグが自動連系可を示している場合は前記自動連系運転を実行し、セットされた前記連系許可フラグが自動連系否を示している場合は前記解列運転を実行し、
前記制御手段は、前記自動連系運転中に前記第二電力が消失すると、前記解列運転を実行し、その後前記第一電力の消失がない状態で前記第二電力が復帰すると、前記自動連系可の状態にセットされた前記連系許可フラグに基づき前記自動連系運転を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記電源手段は、前記第一電力および前記第二電力を前記制御手段に供給し、
前記制御手段は、前記第一電力および前記第二電力のうちの前記第一電力のみが消失した場合、前記連系許可フラグ初期値を前記連系許可フラグにセットし、セットされた前記連系許可フラグが自動連系可を示している場合は前記自動連系運転を実行し、セットされた前記連系許可フラグが自動連系否を示している場合は前記解列運転を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記制御手段は、前記第一電力および前記第二電力の双方が消失した後に、前記第一電力および前記第二電力の少なくとも一方が復帰して起動された場合、前記連系許可フラグ初期値を前記連系許可フラグにセットし、セットされた前記連系許可フラグが自動連系可を示している場合は前記自動連系運転を実行し、セットされた前記連系許可フラグが自動連系否を示している場合は前記解列運転を実行し、
前記制御手段は、前記自動連系運転中に前記第二電力が消失すると、前記解列運転を実行し、その後前記第一電力の消失がない状態で前記第二電力が復帰すると、前記自動連系可の状態にセットされた前記連系許可フラグに基づき前記自動連系運転を実行する
ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。 - 前記電源手段は、前記第一電力および前記第二電力のうちの前記第二電力を前記制御手段に供給し、
前記商用系統の停電を検知して記憶する停電検知手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第一電力および前記第二電力のうちの前記第一電力のみが消失した場合であって前記停電検知手段が停電を検知している場合、前記連系許可フラグ初期値を前記連系許可フラグにセットし、セットされた前記連系許可フラグが自動連系可を示している場合は前記自動連系運転を実行し、セットされた前記連系許可フラグが自動連系否を示している場合は前記解列運転を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記連系許可フラグ初期値が前記自動連系否に設定されている場合、
前記制御手段は、起動時に前記停電検知手段が停電を検知していない場合、前記連系許可フラグ初期値によって前記自動連系否の状態にセットされた前記連系許可フラグを、自動連系可に変更して前記自動連系運転を実行する
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記初期設定手段は、前記連系許可フラグ初期値が設定記憶されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記初期設定手段は、前記商用系統へ自動連系可とするか自動連系否とするかが判断できるハードウェアの相違部であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 前記直流電源は、太陽電池であり、
前記直流電源と、
前記直流電源からの直流電力を入力し、前記商用系統に連系して交流電力を出力する請求項1から8のいずれか一項に記載の電力変換装置と
を備えることを特徴とする電力変換システム。
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