JP6566013B2 - エンジンの始動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの始動制御装置に関するものである。
アイドルストップを行う車両にあっては、あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときに、エンジンを自動再始動するようにしてある。
特許文献1には、エンジンの自動再始動をすみやかに行うために、クランキングに加えて膨張行程にある気筒に燃料噴射を行うと共に所定の点火時期で点火プラグによる点火を行うものが開示されている(燃焼による自動再始動の駆動力確保)。さらに、迅速始動のために、膨張行程で停止する気筒のピストン停止位置が、この行程の中央付近からそれよりもやや下死点寄り(ATDC120°CA)とするのが好ましいということが開示されている。
特開2010−84659号公報
エンジンの自動再始動をすみやかに行うこと(すみやかにアイドル回転数まで回転上昇させること)は、再始動要求に対する応答性向上のみならず、アイドル回転数よりも低回転域にあるエンジン共振周波数域をすみやかに通過させる上でも重要となる。
一方、自動再始動の際のエンジン回転上昇を阻害する要因として、圧縮抵抗(圧縮圧力)がある。すなわち、自動再始動時には、エンジン停止時に圧縮行程にある圧縮行程気筒のピストンが、当初に圧縮上死点を通過することになるが、この圧縮上死点に向かうときの圧縮抵抗がエンジン回転数を上昇させる際の抵抗となる。
エンジンの自動再始動時に、上述の圧縮抵抗を極力小さくする等のために、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置が所定の目標停止位置となるように制御することが考えられる。このため、エンジン停止後に、例えばISG(スタータモータと発電機とを兼用した機器)等の駆動手段によりエンジンを駆動制御して、ピストン停止位置が目標停止位置となるようにすることが考えられる。しかしながら、エンジン停止後に駆動手段によりエンジンを駆動してピストン停止位置を調整することは、エンジンが自動停止された直後にエンジン自動再始動をさせる場合に応答遅れを生じて、エンジン自動再始動が遅れてしまうことになる。また、停止しているエンジンを駆動するには、静摩擦での大きな機械抵抗となることから、この分エンジン自動再始動が遅れると共に駆動手段の駆動に大きなエネルギが必要になる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、エンジンが自動停止された時点で、圧縮行程気筒のピストン停止位置が所定の目標停止位置となるようにしたエンジンの始動制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを自動再始動させるエンジン停止・始動制御手段を備えたエンジンの始動制御装置であって、
前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御するようにされ、
前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数に基づいてエンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測して、該予測されたピストン停止位置と目標停止位置との偏差に基づいてピストン停止位置が目標停止位置となるように制御し、
エンジンを駆動する駆動手段を備え、
前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において前記駆動手段を所定時間駆動させて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が前記目標停止位置となるように制御し、
前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過する前の時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された上限位置を超えたときは、該駆動手段の駆動を停止する、
ようにしてある。
上記第1の解決手法によれば、エンジンが自動停止された時点で、圧縮行程気筒のピストン停止位置を所定の目標停止位置とすることができる。この結果、エンジン自動再始動をすみやかに行う上で好ましいものとなり、また目標停止位置とするために要する駆動エネルギを低減する上でも好ましいものとなる。以上に加えて、駆動手段を利用して、ピストンを目標停止位置でもって精度よくかつ確実に停止させるようにしつつ、駆動手段の駆動によって、ピストン停止位置が不用意に圧縮上死点を超えてしまうことを未然に防止することができる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項2に記載のように、
あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを自動再始動させるエンジン停止・始動制御手段を備えたエンジンの始動制御装置であって、
前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御するようにされ、
前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数に基づいてエンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測して、該予測されたピストン停止位置と目標停止位置との偏差に基づいてピストン停止位置が目標停止位置となるように制御し、
エンジンを駆動する駆動手段を備え、
前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において前記駆動手段を所定時間駆動させて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が前記目標停止位置となるように制御し、
前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過した時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された下限位置に達しないときは、該駆動手段の駆動を延長または該駆動手段の駆動トルクを増大させる、
ようにしてある。
上記第2の解決手法によれば、エンジンが自動停止された時点で、圧縮行程気筒のピストン停止位置を所定の目標停止位置とすることができる。この結果、エンジン自動再始動をすみやかに行う上で好ましいものとなり、また目標停止位置とするために要する駆動エネルギを低減する上でも好ましいものとなる。また、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測して、該予測されたピストン停止位置と目標停止位置との偏差に基づいてピストン停止位置が目標停止位置となるように制御することから、目標停止位置へ精度よくピストンを停止させる上で好ましいものとなる。以上に加えて、駆動手段を利用して、ピストンを目標停止位置でもって精度よくかつ確実に停止させるようにしつつ、駆動手段の駆動時間延長または駆動トルク増大によって、ピストンを確実に目標停止位置とすることができる。
本発明の好ましい態様は、請求項3以下に記載のとおりである。すなわち、
前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮上死点を乗り越える毎に検出された複数のエンジン回転数に基づくエンジン回転数の低下量に基づいて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測する、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、ピストン停止位置を予測する具体的な手法が提供される。
前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数と圧縮上死点を乗り越えた後のエンジン回転数とが一致したときのクランク角に基づいて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測する、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、ピストン停止位置を予測する具体的な手法が提供される。
前記目標停止位置が、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒における吸気弁の閉タイミングよりも圧縮上死点側となる位置に設定されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、エンジンの自動再始動時に、圧縮抵抗を低減して、エンジンをすみやかに再始動させる上で好ましいものとなる。
前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止後に前記エンジン再始動条件が満足されたときに、エンジン停止時に膨張行程となる膨張行程気筒に燃料噴射すると共に点火を行ってエンジンの再始動を行うようにされ、
前記目標停止位置が、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒における吸気弁の閉タイミングよりも圧縮上死点側となる位置で、かつエンジン停止時に膨張行程となる膨張行程気筒における排気弁の開タイミングよりも膨張上死点側となる位置に設定されている、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、請求項5に対応した効果を得つつ、膨張行程気筒で得られる燃焼圧力をエンジンを正転させる駆動力として効果的に利用して、すみやかにエンジンを自動再始動させる上で好ましいものとなる。
前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過した時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された下限位置に達しないときは、該駆動手段の駆動を延長または該駆動手段の駆動トルクを増大させる、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、駆動手段の駆動時間延長または駆動トルク増大によって、ピストンを確実に目標停止位置とすることができる。
本発明によれば、エンジンが自動停止された時点で、圧縮行程気筒のピストン停止位置を所定の目標停止位置とすることができる。
エンジンの一例を示す要部断面図。 最終圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数と、ピストン到達位置と、圧縮行程気筒のピストン停止位置との関係を示す図。 エンジン自動停止時においてエンジン回転数が低下する様子をクランク角の変化と共に示す図。 エンジン自動停止時において、エンジン抵抗の大小に応じたエンジン回転数の回転落ちの相違を示す図。 エンジン自動停止時に、圧縮行程気筒におけるピストン停止位置を目標停止位置とするための制御例を示すタイムチャート。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。 ピストン停止位置が目標停止位置を超えてしまうのを防止する制御例を示すタイムチャート。 ピストン停止位置が目標停止位置に届かないのを防止する制御例を示すタイムチャート。 ピストン停止位置が目標停止位置に届かないのを防止する別の制御例を示すタイムチャート。
図1において、Eはエンジンであり、図1はある1つの気筒に着目した断面図となっている。そして、エンジンEは、ガソリン等を燃料とする直列4気筒の4サイクル火花点火式エンジンとされている。4つの気筒について、気筒配列方向一端側から順次、1番気筒、2番気筒、3番気筒、4番気筒とした場合に、点火順序は1番気筒、3番気筒、4番気筒、2番気筒とされているが、これに限るものではない。
図1中、1はシリンダ、2はシリンダヘッド、3はシリンダ1内に摺動自在に嵌合されたピストンである。ピストン3は、図示を略すコンロッドを介して、クランクシャフト4と連動されている。
シリンダ1とシリンダヘッド2とピストン3とにより、ピストン3の上方空間に燃焼室5が構成されている。この燃焼室5には、吸気ポート6および排気ポート7が開口されている。そして、吸気ポート6は吸気弁8により開閉され、排気ポート7は排気弁9により開閉される。
燃焼室5の略中央部には、点火プラグ10が配設されている。また、シリンダヘッド2には、燃料噴射弁11が配設されている。実施形態では、エンジンEは、1つの気筒について、2個の吸気ポート6(吸気弁8)と2個の排気ポート7(排気弁9)とを有する4弁式とされている。2個の吸気弁8同士はクランクシャフト4の軸線方向に間隔をあけて配設され、同様に2個の排気弁9もクランクシャフト4の軸線方向に間隔をあけて配設されている。
上記燃料噴射弁11は、2つの吸気ポート6の間でかつその下方に位置されている。この燃料噴射弁11からの燃料噴射の指向方向、つまり噴射された燃料の噴霧の指向方向が、燃料噴射弁11の配設位置とは反対側のシリンダ壁に斜め(斜め下方)に向かうように設定されている。
クランクシャフト4に対して、ベルト12を介して、ISG13が連動されている。ISG13は、スタータモータと発電機(オルタネータまたはジェネレータ)とを兼用した機器である。すなわち、イグニッションスイッチがオンされた際に、ISG13を駆動(クランキング)しつつ燃料噴射と点火を行うことによりエンジンEを始動させる。また、走行中において、例えば減速時にはISG13により発電を行って回生を行う(回生エネルギは、バッテリやキャパシタ等の充電に用いたり、各種の電気機器類への供給用とされる)。後述するエンジン自動停止時には、ISG13の駆動を利用して、圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御される。また、エンジンEの自動再始動時には、停止時に膨張行程となる気筒に対して燃料噴射と点火とを行って燃焼による再始動を行うと共にISG13の駆動をも行って、エンジンEのよりすみやかな始動を行うようになっている。
クランクシャフト4に対して、互いに位相をずらして配設された2つのクランク角センサ14、15が設けられている。一方のクランク角センサ14から出力される検出信号(パルス信号)に基づいて、エンジンEの回転速度が検出される。また、2つのクランク角センサ13と14から出力される位相のずれた検出信号に基づいて、クランク角が検出される。
ここで、エンジンを停止させるために燃料カットを行った場合、エンジン回転数は徐々に低下される。この徐々なるエンジン回転数の低下は、細かくみると波打つように行われる。すなわち、圧縮上死点付近では、圧縮上死点に向かうにつれてエンジン回転数が低下し、圧縮上死点を通過した直後にエンジン回転数が上昇される、ということを繰り返しつつ、全体的にエンジン回転数が低下されていくことになる。
圧縮行程気筒におけるピストンが停止される直前の挙動は、次のようになる。すなわち、ピストンが一旦最大到達位置となった後、下死点に向けてピストンが若干戻る挙動を行って(逆転)、最終的にピストンが停止される。上記最大到達位置から若干戻る動きは、吸・排気弁に設けられたバルブスプリングの付勢力が、カムシャフトを介してエンジンEのクランク軸4に作用するためである。
一方、エンジン停止は、ピストンが圧縮上死点を乗り越えた後に停止される場合と、圧縮上死点を乗り越えることができなくて停止される場合とに分けられる。そして、エンジン停止時に圧縮行程気筒のピストン停止位置は、下死点付近の領域と上死点付近の領域との2つの領域のいずれかの領域の範囲とされる。すなわち、最終的なピストン停止位置は、図2に示すように、下死点付近の領域α1と、上死点付近の領域α2となる。図2中、直線βによって、ピストン最大到達位置が示される。つまり、圧縮行程気筒におけるピストンは、最大到達位置(β)となった後に下死点側に戻されて(逆転されて)、上記領域α1または領域α2で停止される。最大到達位置に対応したピストンの最終的な停止位置は、β線をそのまま図2中下方へ延長した位置となっている。
図2は、横軸に、エンジン自動停止の際に最後に圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数を示してある。この図2から明かなように、ピストン停止位置は、圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数が略150rpmを境にして、それよりも回転数が小さいときは領域α1に収束し、それよりも回転数が大きいときは領域α2に収束される。図2において、エンジン自動停止時における圧縮行程気筒のピストンの目標停止位置(最大到達位置)を例えばクランク角でBTDC150度程度に設定すれば、最終的に圧縮行程気筒のピストン停止位置は領域α2に収束されることになる。なお、図2は、同じエンジンについて、多数回に渡ってエンジンを自動停止させたときのデータである。
図2において、ピストンの最大到達位置が下死点側に近くて、ピストン停止位置が領域α1になるようなときは、例えばISG13によりエンジンを駆動(正回転駆動)して、ピストンの最大到達位置を、目標停止位置とすることにより、最終的にピストン停止位置を領域α2の範囲とすることができる。領域α2は、最低でも下死点後95度以上の領域であり、エンジン停止時に圧縮行程気筒における吸気弁8の閉タイミングよりも十分に上死点側となる。換言すれば、圧縮行程気筒のピストン停止位置が領域α2にあるときは、エンジン自動再始動時における圧縮抵抗が極めて小さくなって、自動再始動をすみやかに行うことが可能である。
ここで、実施形態では、後述するように、エンジン停止時に膨張行程となる膨張行程気筒に燃料噴射を行うと共に点火を行って燃焼によるエンジン自動再始動を行うようにしてある。この膨張行程気筒での燃焼圧力を十分にピストン駆動力として利用するために、エンジン自動停止時での膨張行程気筒におけるピストン停止位置が、膨張行程気筒における排気弁の開タイミングよりも上死点側となるようにすることが望まれる。このため、エンジン自動停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を、極端に上死点側に近づけないようにする必要がある。このことから、エンジン自動停止時での圧縮行程気筒におけるピストンの目標停止位置を、例えば下死点後130度〜150度程度の範囲から設定することができる。
図2から明かなように、最後に圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数に基づいて、ピストン停止位置を目標停止位置とするのに必要な駆動仕事(例えばISG13による駆動仕事)を知ることができる。すなわち、図2において、目標停止位置とβ線との間の偏差が大きいほど、ISG13による駆動仕事を大きくすればよいことになる。なお、最後に圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数が、例えば220rpmというように十分に大きい場合は、ピストンの最大到達位置が目標停止位置まで達することから、ISG13による駆動は不要となる。
ここで、図2におけるβ線の傾きは、エンジンの抵抗、特に機械抵抗によって変化される。すなわち、エンジン抵抗が大きいほどβ線の傾きが小さくなる(ピストンの最大到達位置を例えば目標停止位置にするには、最後に圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数として大きな回転数が必要となる)。逆に、エンジン抵抗が小さいほどβ線の傾きが大きくなる( 最後に圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数が小さな回転数でもって、目標停止位置とすることができる)。
上記β線の傾きを決定するエンジン抵抗は、エンジン自動停止時におけるエンジン回転数の低下度合いをみることにより知ることができる。すなわち、図4は、エンジン自動停止時にエンジン回転数が低下する様子を示してあり、エンジン抵抗が大きいほどエンジン回転数の回転落ちが大きくなる。このエンジン抵抗を示す回転落ちの値(回転の低下量)は、例えば圧縮上死点を乗り越える毎に検出された複数のエンジン回転数(の変化)に基づいて決定することができる(例えばエンジンの自動停止の制御開始から複数回のエンジン回転数低下量の平均値や、最後の圧縮上死点を乗り越えるときの数回前の回転数低下量の平均値)。なお、回転落ちの度合いを示す特性線を、線形の特性線として取得することもできる。
一方、図2におけるβ線の切片は、例えば、図3に示すような最低ピストン到達位置に基づいて決定することができる。図3は、エンジンが停止される過程において、エンジン回転数とクランク角との関係を時間の経過と共に示してある。最後に圧縮上死点を通過するときのエンジン回転数(t1時点)に対して、その後のエンジン回転数が同一となるときのタイミング(t2時点)でのクランク角が、ピストンが最低でも到達できることの可能なピストン位置となる。上記エンジン回転数が同一となるタイミングは、抵抗(の仕事)と膨張力(がした仕事)とが釣り合った(一致した)時点であり、このときのクランク角(釣り合いクランク角)まではピストンが最低限到達可能な位置となる。なお、上記釣り合いクランク角は、エンジンの停止制御開始から順次読み取られることにより、順次最新値に更新され、最終的に圧縮上死点を最後に乗り越えた直後における釣り合いクランク角が最終的な値とされる。
図3において、最後の上記釣り合いクランク角に基づいて、圧縮行程気筒におけるピストンの最大到達位置(図2のβ線対応)が予測される。すなわち、エンジンの自動停止の制御開始からのエンジン回転数の平均回転落ち(実施形態では、平均回転落ちを、圧縮上死点を乗り越える毎のエンジン回転数の低下量を平均した値)と、最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数と、前述したピストンの最低到達位置とをパラメータとする1つの関数から、ピストンの最大到達位置が演算される。
前述のように演算されたピストンの最大到達位置と目標停止位置との偏差に基づいて、ISG13を駆動する際の駆動トルクと時間とが演算される。この演算は、例えば、最後の圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数とピストンの最低到達位置とから、単位クランク角あたりの駆動に必要なエネルギが演算され、この演算されたエネルギとISG13を駆動開始する際のエンジン回転数とから、ISG13の駆動トルクと駆動時間とが演算される。そして、演算結果に基づいてISG13を駆動することにより、圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が目標停止位置とされる。
図5は、前述した説明を総合的に示すものとなっており、エンジンのアイドル状態からアイドルストップ(自動停止)を行うと共に、ISG13による駆動を利用して、エンジン停止時に圧縮行程気筒のピストン停止位置を目標停止位置とする制御の全体の状況が示される。なお、ISG13の駆動開始は、駆動開始指令時点から応答遅れがあり、また駆動終了も駆動終了指令時点から応答遅れがある。
図5について、補足説明すると、まず、平均回転落ちは、圧縮上死点を乗り越える毎に、180度クランク角についての平均回転落ち(回転数低下量)を計算する。最低到達位置は、圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数に対して、その直後のエンジン回転数が同一となったときのクランク角が保持され、これが順次更新されるが、ISG13の駆動開始後は更新が行われないものである。到達位置予測は、圧縮上死点乗り越えのタイミングで、更新した平均回転落ちと、最低到達位置と、圧縮上死点を乗り越えるときのエンジン回転数から演算される。ISG13の駆動トルクは、平均回転落ちに基づいて演算される一方、駆動時間は、到達予測位置と目標到達位置との偏差に基づいて演算される。
以上のように、エンジン自動停止時に、圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が目標停止位置とされることにより、最終的なピストン停止位置が図2で示すように確実に領域α2の範囲に入り、エンジン自動再始動時における圧縮抵抗を小さくして、エンジン自動再始動をすみやかに行うことができる。エンジン自動再始動は、実施形態では、エンジン自動停止時において膨張行程となる気筒に対して燃料噴射と点火を行って、燃焼による自動再始動を行うと共にISG13による駆動をも行って、よりすみやかに自動再始動が行われるようにしてある。なお、エンジン自動再始動は、通常の始動のように、ISG13によるクランキング(正転駆動)を行いつつ、圧縮行程にある気筒に対して燃料噴射して行うこともできる。ISG13の駆動は、到達位置予測が所定のしきい値よりも小さくなった時点を条件として実行される。
図6は、エンジンの自動停止と自動再始動とを行う制御系統例が示される。図中、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUにより、点火プラグ10と燃料噴射弁11とが制御されて、エンジンEの自動再始動時での燃料噴射と点火時期とが制御される。また、コントローラUにより、ISG13が制御されて、エンジン自動停止時に圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御されると共に、エンジン自動再始動時にISG13によってエンジンEを駆動する制御を行わせる。
コントローラUには、自動停止判定部S1からの判定結果と自動再始動判定部S2からの判定結果が入力されると共に、クランク角センサで検出された実際のクランク角(の情報信号)が入力される。
自動停止判定部S1は、エンジンを自動停止させる停止条件が成立したか否かを判定するものである。例えば、車速が0であること、およびブレーキペダルを所定値以上の踏力で強く踏み込んでいる、という少なくとも両方の条件を満足したときに、自動停止条件が満足したと判定される。なお、自動停止条件としては、上記の他、空調装置の作動状態、ステアリングハンドルの操作状態、バッテリの充電状態等をも勘案して判定される。なお、自動停止条件をどのように設定するかは、種々提案されていて広く知られていることなので、これ以上の説明は省略する。また、エンジンEの自動停止を行う際には、図示を略すスロットル弁が所定開度だけ開弁された状態とされて、気筒内の空気量が所定分確保される。
自動再始動判定部S2は、エンジンが自動停止された状態から、エンジンの自動再始動条件が成立したか否かを判定するものである。例えば、アクセルペダルが踏み込み操作されたとき(アクセル開度が0以外であること)、およびブレーキペダルの踏力が所定値よりも小さくなったとき、のいずれか一方の条件を満足したときに、自動再始動条件が満足したと判定される。なお、自動再始動条件をどのように設定するかは、種々提案されていて広く知られていることなので、これ以上の説明は省略する。
次に、コントローラUによる制御内容について、図7以下に示すフローチャートを参照しつつ説明するが、本制御例では、停止時における圧縮行程気筒のピストンの目標到達位置(図2の目標停止位置となる)に対して上限値と下限値を設定してある(上限値が下限値よりも上死点側)。なお、以下の説明でQはステップを示す。
まず、Q1において、エンジン自動停止条件が満足されて、エンジン停止を行っている制御へ移行しているか否かが判別される。このQ1の判別でNOのときは、リターンされる。
Q1の判別でYESのときは、エンジン回転数の平均回転落ちと、エンジン停止時において圧縮行程となる気筒におけるピストンの最低到達位置とが、圧縮上死点を乗り越える毎に演算される。この後、Q3において、圧縮行程となる気筒におけるピストンの到達予測位置(図2におけるβ線に対応した最大到達位置)が演算される。
Q3の後、Q4において、到達予測位置が、目標到達位置よりも小さいか否かが判別される。このQ4の判別でNOのときは、到達予測位置が、ISG13による駆動を利用しなくとも目標到達位置に達するときなので、リターンされる。
Q4の判別でYESのときは、Q5において、ISG13による駆動トルクと駆動時間とが演算される。この後、Q6において、ISG13による駆動が開始される。
Q6の後、Q7において、ISG13の駆動が、演算された駆動時間以上行われたか否かが判別される。このQ7の判別でNOのときは、Q8において、到達予測位置が目標到達位置の上限値よりも大きいか否かが判別される。このQ8の判別でNOのときは、Q7に戻る(ISG13による駆動継続)。また、Q8の判別でYESのときは、Q10において、ISG13の駆動が停止される。
前記Q7の判別でYESのときは、Q9において、到達予測位置が目標到達位置の下限値よりも大きいか否かが判別される。このQ9の判別でNOのときは、Q7に戻る(ISG13による駆動継続=駆動延長)。また、Q9の判別でYESのときは、Q10に移行される。
図8のタイムチャートは、エンジン自動停止時に、ISG13による駆動が行われることによって、圧縮行程気筒におけピストンが圧縮上死点を乗り越えてしまうことを未然に防止する制御例を示す。すなわち、本制御例では、ISG13による駆動を行っている間は、到達予測位置に対して、エンジン回転数に応じた所定の補正値(補正クランク角)を上乗せ(加算)した補正後の到達予測位置を設定するようにしてある。そして、ISG13を駆動する所定時間(Q5において演算された駆動時間)が経過していなくても、補正された到達予測位置が駆動停止しきい値(の上限値)に達した時点で、ISG13の駆動が停止される。
図9のタイムチャートは、ISG13を所定の駆動時間だけ駆動しても目標到達位置に達しない場合に、確実に目標到達位置にするための制御例を示す。本制御例では、ISG13による駆動を行っている間、エンジン回転数に応じた所定の補正値(補正クランク角)を上乗せ(加算)した補正後の到達予測位置を設定するようにしてある。そして、ISG13の駆動中に、補正された到達予測位置が駆動停止しきい値(の下限値)に達した時点で、さらにISG13の継続駆動を開始させるようにしてある。ISG13の駆動継続時間は、エンジン回転数の低下度合いが大きいほど長くするように設定することができる。本制御例によれば、エンジン回転数が破線で示すように急低下すること(結果として目標到達位置の手前でピストンが停止されてしまうこと)を、ISG13の駆動時間延長により防止して、目標到達位置までピストンを動かすことができる。
図10のタイムチャートは、図9の変形例を示すものである。本制御例では、図9の制御例と同様に、補正後の到達予測位置を設定すると共に、駆動力不足を示す回転数しきい値を設定するようにしてある。本制御例では、エンジン回転数が駆動力不足を示す回転数しきい値まで低下した時点で、ISG13の駆動トルクを増大させる指令を行うようにしてある。そして、前述した補正後の到達予測位置が、駆動停止しきい値(下限値)に達した時点で、ISG13の駆動停止を指令するようになっている。なお、ISG13の駆動トルク増大を、図中一点鎖線で示すように徐々に行うこともできる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。
(1)エンジンEの自動再始動時に、膨張行程気筒での燃焼を行いつつ、ISG13による再始動補助を行わないようにすることもできる。また、ISG13に代えてスタータモータを有する場合は、膨張行程気筒での燃焼を行いつつスタータモータを駆動することによって自動再始動を補助することもできる。
(2)エンジンの自動再始動時に行われる膨張行程気筒での燃焼は、実施形態では当初の1回のみ行うようにしてあるが、膨張行程気筒での燃焼を2回以上行って、その後に通常の圧縮行程気筒での燃焼に切換えるようにすることもできる。
(3)エンジンの自動再始動を、膨張行程での燃焼を利用することなく行うようにしてもよい(例えばISG13やスタータモータのクランキングによる通常のエンジン始動)。
(4)エンジンEは、4気筒に限らず、3気筒や6気筒等、多気筒であればよく、気筒数に限定を受けないものである。
(5)燃料噴射弁11を、排気弁9側に配設することもできる。この場合、燃料噴射弁11から噴射される燃料噴霧の指向方向は、排気弁9側に位置する燃料噴射弁11とは反対側のシリンダ壁となるようにされる。
(6)少なくとも排気弁9の開弁タイミングを変更する排気弁用の可変バルブタイミング機構を有する場合は、エンジン停止時において、膨張行程気筒における排気弁9の開弁タイミングをもっとも下死点側にするようにしてもよい(停止時に膨張行程気筒での燃焼圧力をエンジン自動再始動のために有効利用)。
(7)図2に示す特性線としてのβ線を、エンジンの種々の運転要因(エンジン冷却水温度、大気温度、外気圧、補器類による負荷、スロットル開度等々)に応じてあらかじめ複数作成してコントローラU(内のメモリ)にマップとして記憶しておくこともできる。この場合、複数のマップから選択された1つのマップに基づいて、圧縮上死点を超えるときのエンジン回転数に応じた到達予測位置を即座に取得することができる。また、各マップについて、到達予測位置と目標到達位置との偏差に応じたISG13の駆動エネルギ(駆動トルク+駆動時間)をもあらかじめ実験的に取得してマップ中に記憶しておくことにより、このマップからISG13の駆動エネルギを決定することもできる。マップを利用する場合は、適宜補間を行うことによって、適切な値(β線あるいはISG13の駆動エネルギ)を決定することができる。
(8)エンジンEの自動停止時に圧縮行程気筒のピストン停止位置を目標停止位置とする制御は、例えばスロットル弁の開度調整による空気量調整等、適宜の手法により行うことができる。
(9)ISG13の駆動をフィードバック制御によって行うようにしてもよい。この場合、応答性確保のために、ISG13を駆動制御する専用のコントローラを設けておくのが好ましく、またクランク角やエンジン回転数の信号はダイレクトに上記専用のコントローラに入力させるのが好ましい。
(10)本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、アイドルストップを行う車両用として好適である。
U:コントローラ
S1:自動停止判定部
S2:自動再始動判定部
E:エンジン
1:シリンダ
2:シリンダヘッド
3:ピストン
4:クランクシャフト
5:燃焼室
6:吸気ポート
7:排気ポート
8:吸気弁
9:排気弁
10:点火プラグ
11:燃料噴射弁
12:ベルト
13:ISG(スタータモータ兼発電機で、駆動手段)
14、15:クランク角センサ

Claims (7)

  1. あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを自動再始動させるエンジン停止・始動制御手段を備えたエンジンの始動制御装置であって、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御するようにされ、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数に基づいてエンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測して、該予測されたピストン停止位置と目標停止位置との偏差に基づいてピストン停止位置が目標停止位置となるように制御し、
    エンジンを駆動する駆動手段を備え、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において前記駆動手段を所定時間駆動させて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が前記目標停止位置となるように制御し、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過する前の時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された上限位置を超えたときは、該駆動手段の駆動を停止する、
    ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  2. あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを自動再始動させるエンジン停止・始動制御手段を備えたエンジンの始動制御装置であって、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置が目標停止位置となるように制御するようにされ、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数に基づいてエンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測して、該予測されたピストン停止位置と目標停止位置との偏差に基づいてピストン停止位置が目標停止位置となるように制御し、
    エンジンを駆動する駆動手段を備え、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止の制御開始からエンジンが停止するまでの間において前記駆動手段を所定時間駆動させて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒におけるピストン停止位置が前記目標停止位置となるように制御し、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過した時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された下限位置に達しないときは、該駆動手段の駆動を延長または該駆動手段の駆動トルクを増大させる、
    ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮上死点を乗り越える毎に検出された複数のエンジン回転数に基づくエンジン回転数の低下量に基づいて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、圧縮行程気筒が最後に圧縮上死点を乗り越えたときのエンジン回転数と圧縮上死点を乗り越えた後のエンジン回転数とが一致したときのクランク角に基づいて、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒のピストン停止位置を予測する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記目標停止位置が、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒における吸気弁の閉タイミングよりも圧縮上死点側となる位置に設定されている、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、エンジン停止後に前記エンジン再始動条件が満足されたときに、エンジン停止時に膨張行程となる膨張行程気筒に燃料噴射すると共に点火を行ってエンジンの再始動を行うようにされ、
    前記目標停止位置が、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒における吸気弁の閉タイミングよりも圧縮上死点側となる位置で、かつエンジン停止時に膨張行程となる膨張行程気筒における排気弁の開タイミングよりも膨張上死点側となる位置に設定されている、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  7. 請求項1において、
    前記エンジン停止・始動制御手段は、前記駆動手段の駆動開始から前記所定時間を経過した時点で、エンジン停止時に圧縮行程となる圧縮行程気筒の予測されたピストン停止位置があらかじめ設定された下限位置に達しないときは、該駆動手段の駆動を延長または該駆動手段の駆動トルクを増大させる、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
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