JP6565970B2 - 制御弁の故障検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの吸気通路や排気通路の流量等を調節するための制御弁に関し、特に弁開度を学習するように構成された制御弁の故障検出装置に関する。
従来からエンジンの吸気通路又は排気通路には、吸気又は排気の流量や圧力を調節するために、開度を調節して通路断面積を変化させる制御弁が設けられている。この制御弁は、アクチュエータ等の駆動手段により開度が調節され、その開度は開度センサにより検出されて開度に応じた開度信号が出力される。
制御弁は、過酷な環境下での使用や長期にわたる使用により、制御弁の弁体を駆動するアクチュエータの故障や、アクチュエータの駆動力を弁体に伝える伝達機構の故障が発生する場合がある。これらの故障はエンジン出力の低下やエンジン故障の原因となる虞があるため、早期に修理を行うように運転者に報知することが望まれる。
このような故障を検出する技術としては、例えば特許文献1のように排気通路に設けられた制御弁において、アクチュエータの故障又は伝達機構の一部であるワイヤの外れや切断を検出可能な構成が知られている。これらの故障を検出した場合には、制御弁の異常を運転者に報知して制御弁の調節を禁止している。
特許第4577236号公報
制御弁としては、一般的に全開時の通気抵抗が小さいバタフライ弁が使用される。バタフライ弁は、弁軸と、この弁軸に固定された略円形薄板状の弁体等を備え、弁軸を回動させてバタフライ弁の開度を調節することにより通路断面積を変化させる。吸気通路の制御弁であれば、弁軸と弁体の固定箇所において吸気流から繰り返し応力を受けることにより疲労が蓄積して破壊され、弁軸から弁体が離脱する場合がある。
また、高温の排気が流通する排気通路の制御弁であれば、上記の疲労の蓄積に加えて、エンジンの冷間時と運転時の大きな温度差に繰り返し曝されることによる熱疲労の蓄積により弁軸と弁体の固定箇所が破壊され、弁軸から弁体が離脱する場合がある。特に、一部気筒を休止する減筒運転を行うエンジンでは、全気筒を使用する全筒運転と減筒運転の切り替え時の点火時期リタード制御等により一層高温の排気が流通する場合があるので、熱疲労の蓄積が大きくなる傾向にある。
しかし、特許文献1の技術は、伝達機構の故障又はアクチュエータの故障を検出するものであり、上記のような弁軸からの弁体の離脱の故障を検出できない。
本発明の目的は、制御弁の全閉位置を学習する際に、制御弁の開度信号に基づいて制御弁の故障を検出することができる制御弁の故障検出装置を提供することである。
請求項1の発明の制御弁の故障検出装置は、エンジンの吸気通路又は排気通路に配設された制御弁と、出力が線形性を有して所定の設定範囲が設定される領域と出力が略一定になる領域とを有するように構成されると共に前記制御弁の開度を検出して対応する開度信号を出力する開度センサと、前記制御弁を閉方向に駆動したときの前記開度センサが出力する開度信号の変化に基づいて前記制御弁の全閉位置を学習する全閉学習手段と、前記全閉学習手段により学習された全閉位置の開度信号が前記設定範囲内にない場合には、前記制御弁を開方向に駆動して前記開度センサが出力する開度信号の変化に基づいて前記制御弁の故障を検出する故障検出手段と、前記制御弁が全閉位置から閉方向に駆動されることを規制するストッパ部材とを備え、前記制御弁は弁軸と前記弁軸に固定された弁体とを有し、前記ストッパ部材は前記吸気通路又は前記排気通路に前記弁体と当接可能に設けられ、前記故障検出手段は前記弁軸からの前記弁体の離脱を検出することを特徴としている。
上記構成により、全閉学習手段は制御弁を閉方向に駆動したときの開度信号の変化に基づいて制御弁の全閉位置を学習する。その全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内になければ、故障検出手段は制御弁を開方向に駆動したときの開度信号の変化に基づいて制御弁の故障を検出する。制御弁が故障していなければ開方向の駆動に伴い開度信号が変化し、制御弁が故障していれば開方向に駆動しても開度信号が変化しないので、開度信号の変化に基づいて制御弁の故障を検出可能である。
また、全閉位置にある制御弁はストッパ部材により閉方向の駆動が規制される。全閉位置の学習時に制御弁の閉方向への駆動に伴って変化していた開度信号は、ストッパ部材により制御弁が全閉位置で停止するので略一定値が出力されるようになる。従って、開度センサから出力される開度信号の変化に基づいて、全閉位置を学習することができる。そして、学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にない場合でも、制御弁の開方向への駆動開始と供に開度信号が変化するので、開度信号の変化に基づいて制御弁の故障の誤検出を防ぐことができる。
しかも、弁体が離脱していない場合は、弁体がストッパ部材に当接して弁軸の閉方向への駆動が規制され、その位置を全閉位置として学習する。弁体が離脱している場合は、ストッパ部材は弁軸の閉方向への駆動を規制できないため、開度の変化にかかわらず開度センサから出力される開度信号が略一定になる領域まで弁軸が駆動され、開度信号が略一定になった位置を全閉位置として学習する。そして、学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にないので、制御弁を開方向へ駆動する。開方向への駆動を開始してもすぐには開度信号が変化を示さないので、開度信号の変化に基づいて制御弁の弁軸からの弁体の離脱の故障を検出することができる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記故障検出手段は、前記制御弁を開方向に駆動したときに前記開度センサが出力する開度信号の変化速度に基づいて前記制御弁の故障を検出することを特徴としている。
上記構成により、学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にない場合であっても、制御弁が故障していなければ開方向への駆動に応じた変化速度で開度信号が変化するので、故障の誤検出を防ぐことができる。また、制御弁が故障していれば開方向への駆動に応じた変化速度で開度信号が変化しないので、開度信号の変化速度に基づいて故障を検出できる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記故障検出手段は、前記制御弁を開方向に駆動したときに前記開度センサが出力する開度信号が変化を示すまでの時間に基づいて前記制御弁の故障を検出することを特徴としている。
上記構成により、学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にない場合であっても、制御弁が故障していなければ開方向への駆動を開始するとすぐに開度信号が変化するので、故障の誤検出を防ぐことができる。また、制御弁が故障していれば開方向への駆動を開始しても開度信号が変化しない期間が続くので、開度信号が変化を示すまでの時間に基づいて故障を検出できる。
請求項の発明は、請求項1〜の何れか1項の発明において、前記全閉学習手段による全閉位置の学習は、エンジンを停止した後に実行されることを特徴としている。
上記構成により、運転を妨げることが無いエンジン停止後に、制御弁の全閉位置の学習をして次回のエンジン始動に備えて制御弁を全開位置に待機させる動作と同時に、制御弁の故障を検出することができる。
請求項の発明は、請求項1〜の何れか1項の発明の何れかにおいて、前記制御弁は、一部気筒を休止する減筒運転を行うエンジンの排気通路に配設されたことを特徴としている。
上記構成により、減筒運転を行わないエンジンと比べて高温の排気ガスが流通するため弁体の離脱の虞が高まる傾向にある減筒運転を行うエンジンにおいて、排気通路の制御弁の故障の検出に有用である。
本発明の制御弁の故障検出装置によれば、制御弁の全閉位置を学習する際に、制御弁の開度信号の変化に基づいて制御弁の故障を検出可能である。
エンジンの概略平面図である。 エンジンの縦断面図である。 エンジンの減筒運転領域と全筒運転領域を示す図である。 本発明の実施形態に係る制御弁の故障検出装置を示す模式図である。 制御弁の弁軸方向から見た弁体の駆動を示す模式図である。 制御弁の開度と開度センサの出力の関係を示す図である。 PCMによる制御弁の全閉位置学習制御と制御弁の故障検出制御を示すフローチャートである。 制御弁の全閉位置学習の1例を示す図である。 制御弁の全閉位置学習の別の例を示す図である。 全閉位置学習と故障検出のタイムチャートであって、(a)は制御弁が正常な状態、(b)は制御弁の故障検出により正常と判定される状態、(c)は制御弁の故障検出により異常と判定される状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1、図2に基づいて、エンジン1の概略構成について説明する。
エンジン1は、複数気筒(例えば4気筒)を備えた内燃機関である。このエンジン1に空気を供給する吸気通路10は、サージタンク11とインテークマニホールド12を介してエンジン1の各気筒の吸気ポート13に接続されている。吸気通路10には、吸気流量等を調節するためにアクチュエータ16を備えた吸気制御弁15が配設されている。
このエンジン1の排気通路20は、エキゾーストマニホールド22を介して各気筒の排気ポート23に接続されている。排気通路20には、排気流量等を調節するためにアクチュエータ26(駆動手段)を備えた排気制御弁25(制御弁)が配設されている。また、エンジン1、吸気制御弁15、排気制御弁25等を制御するためのPCM(Powertrain Control Module)9が設けられている。
PCM9は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータであり、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することにより、エンジン1がアクセルペダル踏込量等に基づいて設定される目標図示トルクを出力可能なように、各種の制御を行うように構成されている。例えば、吸気通路10の吸気量等の調節のために目標開度を設定して目標開度に向けて吸気制御弁15を駆動する開度制御が行われる。
エンジン1の各気筒は、吸気ポート13から燃焼室2内への吸気の供給を制御するための吸気バルブ14と、燃焼室2に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁3と、空気と燃料の混合気に点火する点火プラグ4と、往復運動をするピストン5と、燃焼室2内で混合気の燃焼により発生した排気ガスの排気ポート23への排出を制御するための排気バルブ24等を備えている。また、エンジン1は、コネクティングロッド6を介してピストン5の往復運動を回転運動に変換するクランクシャフト7と、このクランクシャフト7を収納するクランクケース8を備えている。
次に、エンジン1の減筒運転について説明する。
エンジン1は、例えば4気筒で運転する全筒運転と、4気筒のうちの2気筒を休止させて他の2気筒により運転する減筒運転とを切換え可能に構成されている。PCM9は、例えば図3に示すように、エンジン回転数が例えばN1とN2の間の所定の範囲内且つ目標図示トルクが低い範囲に減筒運転領域A2が設定され、この減筒運転領域A2以外の領域が全筒運転領域A1に設定されたマップを備えている。PCM9は、このマップとエンジン回転数及び目標図示トルクに基づいて、現在の運転領域が減筒運転領域A2であるか又は全筒運転領域A1であるかを判定し、判定結果に基づいた運転を実行する。
例えば全筒運転中に、エンジン回転数と目標図示トルクが減筒運転領域A2内になった場合には、第1、第4気筒を休止させて第2、第3気筒により運転する減筒運転に切換える。このとき発生するトルクショックを抑制する等の目的で、点火時期を遅らせる点火時期リタード制御等が実行される。点火時期リタード制御により燃焼途中の混合気が燃焼室2から排出されるため、通常より高温の排気が排気通路20を流通する。
次に、図4〜図6に基づいて、排気制御弁25について説明する。
排気制御弁25は、排気通路20内に配置されたバタフライ弁27と、このバタフライ弁27を駆動するためのアクチュエータ26と、このアクチュエータ26の駆動をバタフライ弁27に伝えるための伝達機構28とを備えている。また、排気制御弁25は、伝達機構28の回転位置を検出するための開度センサ29を備えている。バタフライ弁27は、弁軸27aと、弁軸27aに固定された略円形薄板状の弁体27bを備えている。
PCM9は、アクチュエータ26の駆動を制御するアクチュエータ制御手段9aと、排気制御弁25の開度を検出する開度検出手段9bとを備えている。PCM9は、設定した目標開度に向けてアクチュエータ制御手段9aのデューティ制御等によりアクチュエータ26を駆動する。これにより伝達機構28を介して弁軸27aが回動し、弁軸27aの回動と共に弁体27bが回動する。開度検出手段9bは、開度センサ29が出力する伝達機構28の回転位置に対応した開度信号によりバタフライ弁27の開度を検出する。また、PCM9は、排気制御弁25の全閉位置を学習する全閉学習手段9cと、排気制御弁25の故障を検出する故障検出手段9dを備え、PCM9と排気制御弁25で排気制御弁25の故障を検出可能な故障検出装置を構成している。
排気制御弁25は、アクチュエータ制御手段9aがアクチュエータ26を駆動することにより全開位置から全閉位置にわたって駆動され、排気通路20の通路断面積が最適になるように制御される。全閉位置には、バタフライ弁27の閉方向への駆動を規制するストッパ部材30が設けられている。ストッパ部材30は、排気通路20にバタフライ弁27の弁体27bが当接可能に配設されている。弁体27bをストッパ部材30に当接した状態から閉方向に駆動するようにしても、その移動は物理的に規制されて弁軸27aは回動しない。尚、図示を省略するが、バタフライ弁27が全閉位置にあっても排気の流通が可能なように、弁体27bと排気通路20の間には所定の隙間が設けられている。
開度センサ29は、図6に示すように、バタフライ弁27の開度に対応する出力(電圧)が線形性を有する領域と、その領域の両側に開度を変更しても出力が出力下限値で略一定になる領域及び出力上限値で略一定になる領域を有する。また、正確な開度信号に基づく制御が望まれるため、開度センサ29の出力が線形性を有する領域内に出力上限値及び出力下限値から離して使用範囲Rが設定されている。通常は、この使用範囲R内に全閉位置と全開位置が後述の全閉位置学習により設定される。そして、排気制御弁25は設定された全閉位置から全開位置にわたって駆動される。それ故、排気制御弁25の開度(バタフライ弁27の開度)は、開度センサ29が出力する開度信号に基づいて取得することができる。開度は所定の時間間隔(例えば20ミリ秒間隔)で周期的に検出され、対応する開度信号がその時間間隔で周期的に出力される。
次に、PCM9による排気制御弁25の全閉位置学習制御と排気制御弁25の故障検出制御について説明する。
PCM9は、エンジン1のイグニッションスイッチをOFFにする操作によりエンジン1が停止された後に、次回のエンジン1の始動の準備として排気制御弁25を全開位置で待機させている。このとき、PCM9は排気制御弁25をその全閉位置を基準として正確に制御可能なように、全閉学習手段9cにより排気制御弁25の全閉位置を学習すると共に、故障検出手段9dにより排気制御弁25の故障を検出する。
図7は、全閉位置学習制御と故障検知制御のフローチャートである。図中のSi(i=1,2・・・)はステップを表す。
最初にS1において、エンジン1の運転中にイグニッションスイッチをOFFにしてエンジン1を停止する操作の有無を判定する。エンジン1の停止操作が有る場合(Yesの場合)はS2に進み、エンジン1の停止操作が無い場合(Noの場合)はS15に進む。
次にS2において、排気制御弁25の閉方向への駆動を開始する。そしてS3において周期的に開度信号を検出し、開度信号の変化が無くなって略一定値になるまで開度信号を検出する。次にS4において、この略一定値になったときの開度信号を全閉位置の開度信号として学習(記憶)する。これと同時に、この全閉位置から開方向に所定の開度相当駆動したときの開度信号を演算して全開位置の開度信号として学習する。尚、開度信号が略一定値になった後は、排気制御弁25の閉方向への駆動を停止させてもよい。
次にS5において、学習した開度信号が使用範囲Rとして設定された範囲外であるか否か判定する。判定がYesの場合はS6に進み、判定がNoの場合はS12に進む。
次にS6において、排気制御弁25の開方向への駆動を開始する。そしてS7において、周期的に開度信号を検出する。さらにS8において、周期的に検出した開度信号の変化速度を演算する。排気制御弁25の開度は所定の時間間隔で検出されるので、開度信号の微分、即ち開度信号の変化量を所定の時間間隔で除算したものが開度信号の変化速度に相当する。
次にS9において、S8で演算した変化速度が所定速度より大きいか否か判定する。判定がYesの場合はS10に進み、判定がNoの場合はS13に進む。排気制御弁25の開度は所定の時間間隔で検出されるので、検出のタイミングによっては変化が検出されたときの変化速度が所定速度より小さくなる場合があるため、少なくとも所定の時間間隔の2倍を超える期間(開度の検出を3回以上実施できる期間)をこの判定期間として設定している。尚、所定速度はアクチュエータ26の駆動速度に応じて適宜設定される。
次にS10において、S9の判定によりアクチュエータ26の開方向の駆動に伴って排気制御弁25が開方向に正常に駆動されることが判明したので、排気制御弁25が正常であると判定する。そしてS11において、排気制御弁25を再度全閉位置に駆動してS12に進む。このように正常と判定されるのは、製造上のばらつきや長期使用による僅かな位置ずれ等に起因して、図8に示すように開度センサ29の出力が線形性を有する領域ではあるけれども設定された使用範囲R外に全閉位置が学習された場合である。排気制御弁25が開方向に正常に駆動されれば、排気制御弁25は故障しておらずそのまま使用可能であるため正常と判定している。
S5の判定がNoの場合、又はS11において排気制御弁25を全閉位置に駆動した後は、排気制御弁25が正常に全閉位置になっているので、S12において排気制御弁25を全開位置に駆動して次回のエンジン1の始動まで排気制御弁25を全開位置で待機させて制御を終了する。
また、S9でNoと判定された場合は、アクチュエータ26を開方向に駆動しても排気制御弁25が開方向に正常に駆動されないことが判明したので、S13において排気制御弁25に異常が発生していると判定される。この場合は、図9に示すように、ストッパ部材30による閉方向への駆動が規制されず、開度センサ29の出力が出力下限値で略一定となったことを検出するまで弁軸27aが閉方向に回動している。即ち、弁体27bが弁軸27aから離脱して、弁軸27aは開度センサ29の出力が開度によらず略一定値となる領域まで回動しているので、開方向への駆動開始後すぐには開度信号が変化しない。そしてS14において、車両のインストルメントパネル等に排気制御弁25の異常を報知するための警告灯を点灯等させて制御を終了する。排気制御弁25の異常の報知と共に駆動を禁止する等の所定の制御を行うようにしてもよい。
一方、S1の判定がNoの場合はエンジン1の運転を継続するので、S15においてエンジン回転数と目標図示トルクに基づいて、減筒運転領域A2内か否かを判定する。判定がYesの場合はS16において減筒運転を実行してリターンし、判定がNoの場合はS17において全筒運転を実行してリターンする。
次に、本実施形態の排気制御弁25の故障検出装置の作用、効果について図7のフローチャート及び図10の全閉位置学習と故障検知の実行例を示すタイムチャートを参照して説明する。図10(a),(b)は排気制御弁25が正常な場合であり、夫々図6、図8の開度センサ出力に対応する。図10(c)は排気制御弁25に異常がある場合であり、図9の開度センサ出力に対応する。
図7のS1〜S4に示すように、排気制御弁25の故障検出装置は、停止操作によりエンジン1を停止させたときに次回の始動に備えて排気制御弁25を全開位置で待機させる。このとき排気制御弁25の全閉位置を学習すると共に排気制御弁25の故障を検出する。全閉位置は、排気制御弁25の閉方向の駆動による開度信号の変化が無くなって略一定値となったことにより設定される。例えば図10(a)に示すように、目標開度となるように排気制御弁25を閉方向に駆動していくと、時刻t1から時刻t2の間で開度信号の変化が小さくなり、時刻t2から時刻t4の間は開度信号が略一定値となる。この開度信号を全閉位置の開度信号として学習している。図10(b)では、時刻t12から時刻t14の間、図10(c)では、時刻t22から時刻t24の間が全閉位置の開度信号の検出に相当する。
図7のS5〜S14に示すように、学習した全閉位置の開度信号が使用範囲Rとして設定した範囲外になった場合に排気制御弁25の故障検出制御を実行する。そのため、図10(a)の場合は、全閉位置の開度信号が設定範囲内(設定範囲下限より大)なので、時刻t5から開方向に駆動して全開位置になったら制御を終了する。
図10(b),(c)の場合は、全閉位置の開度信号が設定範囲外(設定範囲下限より小)なので、全閉位置から開方向に駆動したときに開度信号の変化速度が所定速度より大きいか否かに基づいて検出される。例えば、図10(b)では、判定期間の時刻t15から時刻t16の間で変化速度が所定速度を超えたので、時刻t17で排気制御弁正常と判定して全閉位置に駆動し、全閉位置となった時刻t18から全開位置へ向けて駆動する。一方、図10(c)では、判定期間の時刻t25から時刻t26の間で、変化速度が所定速度を超えなかったので、時刻t27で排気制御弁異常と判定して、警告灯点灯等の異常発生時動作を行う。開度信号の変化速度に変えて、開度信号が変化を示すまでの時間により排気制御弁25の異常を判定するように構成することもできる。
上記のように、全閉学習手段9cは排気制御弁25を閉方向に駆動したときの開度信号の変化に基づいて排気制御弁25の全閉位置を学習する。その全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内になければ、故障検出手段9dは排気制御弁25を開方向に駆動してその開度信号の変化に基づいて排気制御弁25の故障を検出する。排気制御弁25が故障している場合は開方向に駆動しても開度信号が変化せず、排気制御弁25が故障していない場合は開方向の駆動に伴い開度信号が変化する。従って排気制御弁25の開度に対応する開度信号に基づいて排気制御弁25の故障を検出可能である。
また、全閉位置の学習時に排気制御弁25の閉方向への駆動に伴って変化していた開度信号は、ストッパ部材30により排気制御弁25が全閉位置で閉方向の駆動を規制されて停止するため、略一定値が出力されるようになる。従って、開度センサ29から出力される開度信号の変化に基づいて、全閉位置を学習することができる。そして、学習した全閉位置の開度信号が設定範囲内にない場合でも、排気制御弁25の開方向への駆動開始と供に開度信号が変化するので、開度信号の変化に基づいて排気制御弁25の故障の誤検出を防ぐことができる。
排気制御弁25の弁体27bが弁軸27aから離脱していない場合は、弁体27bが排気通路20に配設されたストッパ部材30に当接して弁軸27aの閉方向への駆動が規制され、その位置を全閉位置として学習する。弁体27bが弁軸27aから離脱している場合は、ストッパ部材30が弁軸27aの閉方向への駆動を規制できないため、開度の変化にかかわらず開度センサ29から出力される開度信号が開度センサ29の出力下限値で略一定となる領域まで弁軸27aが駆動され、この開度信号が略一定となった位置を全閉位置として学習する。そして、学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にないため、排気制御弁25を開方向に駆動する。弁体27bが離脱していない場合は開方向の駆動に伴って開度信号が変化し、弁体27bが離脱している場合は開方向の駆動を開始してもすぐには開度信号が変化を示さない。従って、学習した全閉位置からの開方向駆動時の開度信号の変化に基づいて弁体27bの離脱を検出することができる。
学習した全閉位置の開度信号が所定の設定範囲内にない場合であっても、排気制御弁25が故障していなければ開方向への駆動開始と共に所定速度より大きい変化速度で開度信号が変化するので、故障の誤検出を防ぐことができる。また、排気制御弁25が故障していれば開方向への駆動開始後すぐには開度信号が変化を示さないので、開度信号の変化速度又は開度信号が変化を示すまでの時間に基づいて故障を検出できる。
運転を妨げることがないエンジン1の停止後に、排気制御弁25の全閉位置学習をして次回のエンジン始動に備えて排気制御弁25を全開位置で待機させる動作と同時に、排気制御弁25の故障を検出することができる。
減筒運転を行うエンジン1の排気通路20は、減筒運転を行わないエンジンの排気通路と比べて高温の排気ガスが流通するため、弁体27bの離脱の虞が高くなる傾向にある。そのため、減筒運転を行うエンジン1の排気通路20の排気制御弁25の故障を検出するのに有用である。
上記実施形態の一部を変更した変更例について説明する。
[1]上記実施形態では、開度センサ29は排気制御弁25を開方向に駆動したときに出力される開度信号が大きくなるように構成されているが、排気制御弁25を開方向に駆動したときに出力される開度信号が小さくなるように構成してもよい。
[2]上記実施形態では、エンジン停止操作時に全閉位置学習と制御弁故障検出を実行するように構成されているが、エンジン始動時に全閉位置学習と制御弁故障検出を実行するように構成してもよい。
[3]上記実施形態では、排気通路20の排気制御弁25の故障を検知するように構成されているが、吸気通路10の吸気制御弁15の故障を検知するように構成することも可能である。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 エンジン
9 PCM
9c 全閉学習手段
9d 故障検出手段
10 吸気通路
15 吸気制御弁
16 アクチュエータ
20 排気通路
25 排気制御弁(制御弁)
26 アクチュエータ
27 バタフライ弁
27a 弁軸
27b 弁体
28 伝達機構
29 開度センサ
30 ストッパ部材
R 使用範囲(設定範囲)

Claims (5)

  1. エンジンの吸気通路又は排気通路に配設された制御弁と、
    出力が線形性を有して所定の設定範囲が設定される領域と出力が略一定になる領域とを有するように構成されると共に前記制御弁の開度を検出して対応する開度信号を出力する開度センサと、
    前記制御弁を閉方向に駆動したときの前記開度センサが出力する開度信号の変化に基づいて前記制御弁の全閉位置を学習する全閉学習手段と、
    前記全閉学習手段により学習された全閉位置の開度信号が前記設定範囲内にない場合には、前記制御弁を開方向に駆動して前記開度センサが出力する開度信号の変化に基づいて前記制御弁の故障を検出する故障検出手段と
    前記制御弁が全閉位置から閉方向に駆動されることを規制するストッパ部材とを備え
    前記制御弁は弁軸と前記弁軸に固定された弁体とを有し、
    前記ストッパ部材は前記吸気通路又は前記排気通路に前記弁体と当接可能に設けられ、
    前記故障検出手段は前記弁軸からの前記弁体の離脱を検出することを特徴とする制御弁の故障検出装置。
  2. 前記故障検出手段は、前記制御弁を開方向に駆動したときに前記開度センサが出力する開度信号の変化速度に基づいて前記制御弁の故障を検出することを特徴とする請求項1に記載の制御弁の故障検出装置。
  3. 前記故障検出手段は、前記制御弁を開方向に駆動したときに前記開度センサが出力する開度信号が変化を示すまでの時間に基づいて前記制御弁の故障を検出することを特徴とする請求項に記載の制御弁の故障検出装置。
  4. 前記全閉学習手段による全閉位置の学習は、エンジンを停止した後に実行されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の制御弁の故障検出装置。
  5. 前記制御弁は、一部気筒を休止する減筒運転を行うエンジンの排気通路に配設されたことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の制御弁の故障検出装置。
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