JP6565154B2 - 光制御部材および光制御部材付き窓 - Google Patents

光制御部材および光制御部材付き窓 Download PDF

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Description

本発明は、入射光の採り込みを行う光制御部材および上記光制御部材を備えた窓に関する。
近年、地球温暖化等の環境問題の深刻化に伴い、省エネルギーやCOの削減を目的として、外光の吸収、偏向、反射、透過等の調整を可能とする光制御部材の開発が進められている。
例えば、光制御部材を住宅、自動車等の窓ガラスに備えることで、太陽等の光源から窓ガラスを介して室内へ入射する光を天井側へ偏向させ、偏向させた光を室内の間接照明として利用することができる。このように光制御部材による採光機能を利用して室内照度の向上を図ることで、電力消費の低減、二酸化炭素の消費量の削減が期待される。
光制御部材の態様としては、特許文献1では、太陽光を透過する光透過性材料からなる光透過性部と、太陽光を偏向する光透過性材料からなる光偏向部がシート内の一方向に所定ピッチで配列されてなる光偏向部群とを有する構造が開示されている。
特開2014−126713号公報
しかし、光制御部材を備えた窓ガラスは、設置環境により窓ガラスの一方の表面に接する空気と他方の表面に接する空気との温度に差が生じることで、温度差により発生する結露により窓ガラスに曇りが生じ、上記光制御部材による採光機能が妨げられるといった問題がある。
例えば、窓ガラスの一方の表面が屋内の空気と接し、他方の表面が屋外の空気と接する場合、冬場では屋外よりも屋内の空気の温度が高いため、窓ガラスを介して急激な温度変化がおこる。このため、屋内側の窓ガラス表面上に結露が発生し、窓ガラス全体が曇ってしまう。このとき、光制御部材を備えた窓ガラスにおいては、屋外から入射した光が窓ガラスの表面に生じた結露に当たり散乱等が生じてしまい、光制御部材により偏向される光量が減少する。このため、窓ガラスに光制御部材を備えていても所望の採光効果が得られないといった問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、防曇機能と採光機能との両方の機能を発揮することが可能な光制御部材および光制御部材付き窓を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、樹脂層を含む光偏向部および上記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有する光制御部材であって、上記光透過部および上記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、上記光が出射する側の面であり、かつ上記入射面に対向する面である出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置され、上記光偏向部が有する2つの上記界面のうち一方が、上記入射面側から入射した光を上記出射面側に反射する光反射面であり、上記光偏向部に蓄熱材が含有されており、上記光透過部の屈折率は上記蓄熱材が含有された上記光偏向部の屈折率よりも0.03以上大きいことを特徴とする光制御部材を提供する。また、本発明は、樹脂層を含む光偏向部および上記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有する光制御部材であって、上記光透過部および上記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、上記光が出射する側の面であり、かつ上記入射面に対向する面である出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置され、上記光偏向部が有する2つの上記界面のうち一方が、上記入射面側から入射した光を上記出射面側に反射する光反射面であり、上記光偏向部に蓄熱材および金属粒子が含有されており、上記金属粒子を含む上記光偏向部が形成されることで、上記光反射面が鏡面反射面となることを特徴とする光制御部材を提供する。
本発明によれば、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有されていることで、蓄熱材により保持された熱により、入射面側の空気の温度と出射面側の空気の温度との温度差による急激な温度変化が緩和され、結露の発生を防止することができる。また、出射面および入射面と交差する方向に有する光偏向部と光透過部との界面のうち一方が光反射面であることから、入射面側からの入射光を上記光反射面で反射させ、その反射光を出射面から出射させることで、採光量を増加させることができる。
これにより、本発明の光制御部材は、高い防曇機能および採光機能を発揮することが可能となる。
上記発明においては、上記蓄熱材が潜熱型蓄熱材であることが好ましい。潜熱型蓄熱材は、物質の相変化に伴う融解熱、気化熱等を潜熱の形態で蓄熱することから、小さい体積で大量の熱エネルギーを保存でき、また、熱を取り出す際の温度が一定となるからである。
上記発明の場合、上記潜熱型蓄熱材が透明であることが好ましい。潜熱型蓄熱材が高い光透過性を有することにより、潜熱型蓄熱材が含有されることによる光制御部材全体としての光透過性の低下を抑えることができるからである。
上記発明においては、上記光透過部と上記光偏向とが、異なる屈折率を有することが好ましい。光透過部と光偏向との屈折率の大小関係を利用して、光偏向部における界面のうち一方を光反射面とすることができ、光制御部材全体の光透過性を低下させることなく光を制御することができるからである。
上記発明においては、上記光反射面が鏡面反射面であることが好ましい。光透過部および光偏向部の屈折率の大小に因らず、上記鏡面反射面に入射した光を高い反射率で反射して、光を偏向することができるからである。
上記発明においては、上記光透過部が透明樹脂層で構成されており、上記光透過部の上記入射面側に形成された複数の溝部内に上記光偏向部を有することが好ましい。本発明の光制御部材をシート状、フィルム状にすることができ、光反射面へ光が入射しやすくなることで採光量を増加させることができるからである。
上記発明においては、上記蓄熱材が上記光偏向部に含有されていることが好ましい。蓄熱材が光偏向部に含有されることで、蓄熱材による防曇効果を発揮することができ、また、光制御部材全体としての光透過性を大きく低下させずに光反射面による光の偏向を行うことができるからである。
また、本発明は、窓材、および上記窓材の一方の表面上に配置された光制御部材を有する光制御部材付き窓であって、上記光制御部材が、樹脂層を含む光偏向部および上記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有し、上記光透過部および上記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、上記光が出射する側の面であり、かつ上記入射面に対向する面である出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置され、上記光偏向部が有する2つの上記界面のうち一方が、上記入射面側から入射した光を上記出射面側に反射する光反射面であり、上記光透過部と上記光偏向部との屈折率差が0.03以上であり、上記光偏向部に蓄熱材が含有されていることを特徴とする光制御部材付き窓を提供する。また、本発明は、窓材、および上記窓材の一方の表面上に配置された光制御部材を有する光制御部材付き窓であって、上記光制御部材が、樹脂層を含む光偏向部および上記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有し、上記光透過部および上記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、上記光が出射する側の面であり、かつ上記入射面に対向する面である出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置され、上記光偏向部が有する2つの上記界面のうち一方が、上記入射面側から入射した光を上記出射面側に反射する光反射面であり、上記光偏向部に蓄熱材および金属粒子が含有されており、上記金属粒子を含む上記光偏向部が形成されることで、上記光反射面が鏡面反射面となることを特徴とする光制御部材付き窓を提供する。

本発明によれば、窓材の一方の表面に配置された光制御部材が光透過部および光偏向部を有し、出射面および入射面と交差する方向に光偏向部が有する光透過部との界面のうち一方に光反射面を有し、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材を含むことから、高い防曇機能および採光機能を発揮することが可能となる。
本発明の光制御部材においては、防曇機能と採光機能との両方の機能を発揮することができるといった効果を奏する。
本発明の光制御部材の一例を示す概略斜視図である。 図1のX方向からの概略断面図である。 溝部の形状の一例を示す概略断面図である。 本発明の光制御部材の他の例を示す概略斜視図および断面図である。 本発明の光制御部材の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の光制御部材の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の光制御部材の他の例を示す概略斜視図である。 図7のX方向からの概略断面図である。 本発明の光制御部材の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の光制御部材付き窓の一例を示す概略斜視図である。
以下、本発明の光制御部材および光制御部材付き窓について詳細に説明する。
A.光制御部材
本発明の光制御部材は、光偏向部および上記光偏向部と隣接する光透過部を有する光制御部材であって、上記光透過部および上記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、上記光が出射する側の面であり、かつ上記入射面に対向する面である出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置され、上記光偏向部が有する2つの上記界面のうち一方が、上記入射面側から入射した光を上記出射面側に反射する光反射面であり、上記光透過部および上記光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有されていることで、蓄熱材により保持された熱により、入射面側の空気の温度と出射面側の空気の温度との温度差による急激な温度変化が緩和され、結露の発生を防止することができる。また、出射面および入射面と交差する方向に有する光偏向部と光透過部との界面のうち一方が光反射面であることから、入射面側からの入射光を上記光反射面で反射させ、その反射光を出射面から出射させることで、採光量を増加させることができる。
これにより、本発明の光制御部材は、高い防曇機能および採光機能を発揮することが可能となる。
以下、本発明の光制御部材について、使用される蓄熱材および光制御部材の実施形態に分けて説明する。
I.蓄熱材
まず、本発明の光制御部材に使用される蓄熱材について説明する。
本発明における蓄熱材は、光制御部材の光透過部および光偏向部の少なくとも一方に含有される。
上記蓄熱材は、熱エネルギーを別のエネルギーの形で一時貯蔵し、必要に応じて元の熱エネルギーに戻して取り出すことが可能である。
1.材料
蓄熱材は、エネルギーの貯蔵態様に応じて分類され、具体的には、顕熱型蓄熱材、潜熱型蓄熱材、化学エネルギー型蓄熱材等がある。中でも本発明においては、蓄熱材が潜熱型蓄熱材であることが好ましい。潜熱型蓄熱材は、物質の相変化(固相・液相・気相)に伴う融解熱、気化熱等を潜熱の形態で蓄熱することから、小さい体積で大量の熱エネルギーを保存できるからである。また、潜熱型蓄熱材は、熱を取り出す際の温度が一定となるからである。
潜熱型蓄熱材としては、材料に応じて無機系および有機系に分類される。
無機系の潜熱型蓄熱材としては、例えば、LiOH、NaOH、LiF等の無機塩、硫酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物等の無機水和塩、共融潜熱を利用した共晶合金等からなるものがある。
また、有機系の潜熱型蓄熱材としては、例えば、脂肪族炭化水素、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、ポリエーテル化合物、芳香族炭化水素、脂肪酸トリグリセリド等の有機化合物からなるものがある。
中でも本発明においては、潜熱型蓄熱材が有機系であることが好ましい。有機系の潜熱型蓄熱材は、一般に透明であり、後述する所望の光透過性を有することができるため、蓄熱材を含有することによる光制御部材全体としての光透過性の低下を抑えることができるからである。また、有機系の潜熱型蓄熱材は、用途に応じた相変化温度の設定が容易であることが利点として挙げられる。なお、有機系の潜熱型蓄熱材は、化合物中の炭素数が8〜40の範囲内であることが好ましい。
脂肪族炭化水素としては、例えば、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、イコサン、ドコサン、およびこれらの混合物で構成されるn−パラフィンやパラフィンワックス等が挙げられる。
長鎖アルコールとしては、例えば、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール等が挙げられる。
長鎖脂肪酸としては、例えば、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の脂肪酸等が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸ステアリル、フタル酸ジステアリル等が挙げられる。
ポリエーテル化合物としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールジアクリレート、エチルエチレングリコール等が挙げられる。
脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、ヤシ油、パーム核油等の植物油や、その精製加工品である中鎖脂肪酸トリグリセリド、長鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
上述した各種有機系の潜熱型蓄熱材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、化合物中の炭素数が上述した範囲内にある有機系の潜熱型蓄熱材を用いることが好ましいが、中でも炭素数が18以上の有機系の潜熱型蓄熱材を少なくとも1種以上用いることが好ましい。このような有機系の潜熱型蓄熱材は、常温において半透明の個体であり、また化学的に安定だからである。脂肪族炭化水素であれば、炭素数は18以上であればよく、18〜40の範囲内、中でも18〜36の範囲内であることが好ましい。
有機系の潜熱型蓄熱材の相変化温度(融解温度)としては、本発明の光制御部材の実用温度領域により適宜設定することができる。なお、相変化温度は、JIS K 7121に準拠する方法にて示差走査熱量測定により測定できる。
潜熱型蓄熱材以外の蓄熱材については、例えば特開2000−314187号公報に記載される材料を用いることができる。また、各種蓄熱材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
蓄熱材は、過冷却防止剤、融点調整剤、凝固点調整剤、相分離防止剤等の各種添加剤が含まれていてもよい。蓄熱材の種類、特に潜熱型蓄熱材によっては、融点以下の温度まで冷却されても、結晶化が進行せずに放熱を起こさない、いわゆる過冷却が起こる場合があることから、これらの添加剤を含むことで、蓄熱材の過冷却を防止し、かつ蓄熱性能を安定に発現させることができるからである。各種添加剤の具体的な材料としては、例えば特開2000−314187号公報に記載される材料と同様とすることができる。
また、蓄熱材は、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含んでいても良い。
2.形状
本発明において用いられる蓄熱材の形状としては特に限定されず、光透過部および光偏向部への含有方法に応じて適宜選択することができる。蓄熱材の形状としては、例えば、粒子状、ゲル状、マイクロカプセル状等が挙げられる。
(1)粒子状蓄熱材
蓄熱材が粒子状である場合の形状としては、特に限定されず、例えば、真球形、一部が歪んだ球形、だるま形、方形、円柱形、錐形、あるいはこれらの形の組み合わせ等の形状が挙げられる。粒子状蓄熱材の平均粒径については、蓄熱材が含有される部材および含有方法によって適宜設計される。具体的な平均粒径については、後述する「II.実施形態」の項で説明する。
(2)ゲル状蓄熱材
ゲル状蓄熱材とは、粒子状蓄熱材にゲル化剤を添加させて蓄熱材をゲル化させたものである。粒子状蓄熱材をゲル化することで、柔軟性を有し追随性を付与することができ、また、粒子同士の互着を防ぐことができる。
ゲル化剤としては、一般に蓄熱材をゲル化する際に用いられる公知の材料が挙げられる。また、ゲル化剤の添加量は、粒子状蓄熱材をゲル化するのに十分な量であればよく、通常は粒子状蓄熱材の全体量に対して数重量%程度であればよい。
(3)マイクロカプセル状蓄熱材
マイクロカプセル状蓄熱材とは、例えば液状の蓄熱材がマイクロカプセル内に内包されたものをいう。
マイクロカプセル状蓄熱材のカプセル外壁の素材としては、液状の蓄熱材を内包できるものであればよく、例えばポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリオキシメチレンウレア、ポリウレタン、フェノール、ゼラチン、もしくはアラビアゴム等の天然樹脂が使用できる。
マイクロカプセル状蓄熱材の形状等については、特に限定されないが、取り扱いの点や充填率を考慮した場合には、乾式球状カプセルが望ましい。
マイクロカプセル状蓄熱材の平均粒径については、含有される部材および含有方法によって適宜設計することができる。具体的な平均粒径については、後述する「II.実施形態」の項で説明する。
マイクロカプセル状蓄熱材は、界面重合法、スプレードライ法、in−situ重合法、液中硬化被覆法等の従来公知の方法を用いて形成することができる。
3.物性
蓄熱材は透明であることが好ましい。蓄熱材が透明であり、高い光透過性を有することにより、蓄熱材が含有されることによる本発明の光制御部材全体としての光透過性の低下を抑えることができるからである。なお、蓄熱材の透明性は、厳密な光の透過率で規定されず、本発明の光制御部材の光透過率に応じて適宜決定することができる。
蓄熱材の屈折率としては、上記蓄熱材が光透過部に含有されるか光偏向部に含有されるか、ならびに蓄熱材を含有する光透過部および光偏向部の組成に応じて適宜設定することができる。蓄熱材の具体的な屈折率については、後述する「II.実施形態」の項で説明する。
蓄熱材の蓄熱量としては、通常のプラスチックの蓄熱量よりも高いことが好ましく、150kJ/kg以上であることが好ましく、中でも180kJ/kg以上、特に200kJ/kg以上であることが好ましい。蓄熱材の蓄熱量が上記範囲よりも小さいと、本発明の光制御部材が所望の防曇機能を発揮できない場合があるからである。なお、上記蓄熱量は、JIS K 7121に準拠する方法の示差走査熱量測定で得られる値である。
II.実施形態
次に、本発明の光制御部材の実施形態について説明する。
本発明の光制御部材の実施形態としては、光偏向部および上記光偏向部と隣接する光透過部を有し、上記光透過部および上記光偏向部は、入射面と出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が、上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置される態様であれば特に限定されない。
具体的には、光透過部が透明樹脂層で構成されており、光透過部の入射面側に形成された複数の溝部内に光偏向部を有する「第1態様」と、基材や窓ガラス等の支持部材の表面に複数の光偏向部が独立して形成されており、それぞれの光偏向部と隣接する光透過部が空気層である「第2態様」とに大別される。なお、第1態様の光制御部材のことを、「ルーバー態様」と称する場合がある。
以下、本発明の光制御部材の各態様について説明する。
1.第1態様
本態様の光制御部材は、光透過部が透明樹脂層で構成されており、上記光透過部の上記入射面側に形成された複数の溝部内に上記光偏向部を有する。
本態様の光制御部材について図を参照して説明する。図1は、本態様の光制御部材の一例を示す概略斜視図であり、図2は図1のX方向、すなわち本態様の光制御部材の厚さ方向から見た概略断面図である。図1および図2で例示するように、本態様の光制御部材1は、光Lが入射する側の面である入射面4、および光Lが光制御部材1を透過して出射する側の面でありかつ入射面4に対向する面である出射面5の間に、透明樹脂層で構成された光透過部3Aを有し、光透過部3Aの入射面4側に形成された溝部内に、光偏向部2Aを有する。図1および図2で例示する光制御部材では、光偏向部2Aは樹脂層で構成されており蓄熱材が含有されている。
本態様においては、光透過部3Aおよび光偏向部2Aが隣接する界面f(すなわち溝部の側面)の延長面が入射面4および出射面5と交差する。また、光偏向部2Aの有する隣接する光透過部3Aとの2つの界面fのうち一方は、入射面4側から入射した光を出射面5側に反射する光反射面Fである。
本態様の光制御部材は、シート状、フィルム状にすることができ、光反射面へ光が入射しやすくなることで採光量を増加させることができる。
本態様の光制御部材は、光透過部が透明樹脂層で構成されており、上記光透過部の入射面側に形成された複数の溝部内に光偏向部を有する形態であれば特に限定されず、光反射面の種類に応じて形態を大別することができる。
すなわち、本態様の光制御部材は、光反射面が、光透過部と光偏向部とが異なる屈折率を有することで形成される異屈折率界面である「第1形態」と、光反射面が、界面に金属膜等が形成されてなる鏡面反射面である「第2形態」とを有する。
以下、本態様の光制御部材の各形態について説明する。
(1)第1形態
本形態の光制御部材は、ルーバー態様を有し、光反射面が上記光透過部と上記光偏向とが異なる屈折率を有することで形成される異屈折率界面である。
本形態の光制御部材は、図1〜図2および図4で例示するように、光反射面Fが、光透過部3Aと光偏向部2Aとが異なる屈折率nとnとを有することで形成される異屈折率界面である。なお、図4については後述する。
本形態においては、光透過部と光偏向部とが異なる屈折率を有することで、光透過部と光偏向部との屈折率の大小関係を利用して、光偏向部における光透過部との界面(異屈折率界面)のうち一方を光反射面とすることができ、光制御部材全体の光透過性を大きく低下させることなく光を制御することができるという利点を有する。
本態様においては、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有される。蓄熱材の詳細については「I.蓄熱材」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(a)溝部
溝部は、通常、光透過部の入射面側に複数形成される。
光透過部の入射面側から見た溝部の開口形状としては、直線状、曲線状等が挙げられる。また、隣り合う各溝部は、平行して形成されていてもよく、ランダムに形成されていてもよく、交差して形成されていてもよい。中でも、複数本の溝部が直線状であり、且つ平行して形成されていることが好ましい。
溝部の長さについては、特に限定されず、本態様の光制御部材の用途等に応じて適宜設定することができる。なお、溝部の長さとは、入射面側から見た溝部開口の長手方向の長さをいう。
光透過部の厚さ方向から見た溝部の形状、すなわち溝部の断面形状については、特に限定されるものではなく、光反射面による採光機能を発揮しやすい形状に適宜設計することができる。溝部の断面を形成する側面は、入射面および出射面と直交する平面であってもよく、少なくとも一部に傾斜面を有していてもよく、また、溝部側面が入射面に対して傾斜角度の異なる面を複数有する多段階形状であってもよい。図3で示すように、具体的な溝部Dの断面形状としては、三角形(図3(a))、矩形(図3(b))、楔形形状(図3(c))、多角形(図3(d))等が挙げられる。また、図3(e)で示すように、溝部Dの側面(すなわち界面f)のうち少なくとも一方において、一部が湾曲していてもよい。さらに溝部の角は曲率を有していてもよい。
なお、図3は本態様の光制御部材における溝部の形状の例を示す概略断面図である。
溝部の幅については、光制御部材の防曇機能および採光機能を損なわない大きさであれば特に限定されないが、最も広幅の部分の長さが5μm〜150μmの範囲内、中でも10μm〜100μmの範囲内、特に15μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。溝部の最も広幅の部分の幅が上記範囲よりも大きいと、光透過部および光偏向部において光が透過しにくくなる場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、光偏向部において所望の機能を果たせない場合があるからである。
なお、溝部の幅とは、すなわち光偏向部の幅を意味し、例えば図2においてaで示す部分である。
溝部の深さとしては、溝部内に有する光偏向部が所望の機能を発揮することが可能な大きさであればよく、例えば10μm〜200μmの範囲内、中でも150μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。このとき、溝部の深さは、光透過部の厚さに対して50%以上であることが好ましく、中でも70%〜90%の範囲内であることが好ましい。
なお、溝部の深さは、光透過部の入射面から溝部の凹部先端までの長さ、すなわち光偏向部の厚さを意味し、例えば図2においてbで示す部分である。
複数の溝部は等間隔で形成されていてもよく、異なる間隔で形成されていてもよい。また、隣接する溝部間の間隔(以下、溝部間距離とする場合がある。)は、小さいほど好ましい。光偏向部を多く配置することができ、光反射面による反射光量の増加が見込まれ、採光機能の向上を図ることが可能となるからである。また光偏向部に蓄熱材が含有される場合に、光偏向部の配置数を多くすることにより、光制御部材の面内の広い範囲において結露の発生を防止し、防曇機能を発揮することができるからである。
溝部間距離としては、所望の防曇機能および採光機能を発揮できる長さであればよく、最も広幅の部分の長さが15μm〜200μmの範囲内、中でも20μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
なお、溝部間距離とは、すなわち光偏向部の配置間距離を意味し、例えば図2においてcで示す部分である。
(b)光透過部
光透過部を構成する透明樹脂としては、高い光透過性を有するものであれば特に限定されず、例えば熱硬化性樹脂、電離放射線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも硬化性の点から電離放射線硬化型樹脂が好適である。
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂の架橋硬化態様は特に限定されず、一般に使用される架橋剤、硬化剤を用いて架橋硬化される。
また、電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられるが、中でも汎用性、硬化性、光透過性の観点から紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂が好ましい。
紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂としては、従来から慣用されている重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。例えば、重合性オリゴマーないしはプレポリマー、特には、多官能の重合性オリゴマーないしはプレポリマーが挙げられる。
重合性オリゴマーないしはプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマーが好ましく、中でも(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマーが好ましい。具体的には、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー等が挙げられる。これらを単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを指す。
なお、多官能性のウレタン(メタ)アクリレートを用いる場合、目的に応じてメチル(メタ)アクリレートなどの単官能性(メタ)アクリレートを併用してもよい。上記単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、低分子量の多官能性(メタ)アクリレートを併用してもよい。
また、上記重合性オリゴマーないしプレポリマーに加え、ポリチオール系等の反応性オリゴマー、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリテート等の反応性のモノマー等を用いてもよい。
透明樹脂として電離放射線硬化型樹脂を用いる場合、光重合開始剤が含まれていることが好ましい。上記光重合開始剤としては、電離放射線の種類に応じて適宜選択することができ、例えばケトン系、アセトフェノン系等の光重合開始剤を用いることができる。なお、上記光重合開始剤の含有量としては、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して0.1質量部〜10質量部程度が好ましい。
光透過部は上述した透明樹脂の他に、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候性改善剤、酸化防止剤、架橋剤、ハードコート剤、耐傷フィラー、重合禁止剤、帯電防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤等の添加剤を含有しても良い。
光透過部は蓄熱材を含んでいてもよい。光制御部材の面内の広い範囲において、入射面側と出射面側との温度差による急激な温度変化を緩和することが可能となり、高い防曇効果を発揮することができるからである。
光透過部に含有される蓄熱材の形状としては、マイクロカプセル状、粒子状が好ましい。光透過部に含有されるマイクロカプセル状または粒子状の蓄熱材の平均粒径としては、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、中でも1μm〜30μmの範囲内、特に2μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。蓄熱材の平均粒径を上記範囲内とすることで、蓄熱材の全光線透過率が低くても、光制御部材全体としての全光線透過率への影響が少なくできるからである。
なお、本明細書内において、平均粒径は、レーザー回折散乱法による粒径測定器(SALD2000J、島津製作所(株)製)により測定される。
光透過部に含有することが可能な蓄熱材の含有量としては、光透過部の光透過性を大きく低下させない量であればよく、光透過部を構成する透明樹脂100質量部中に0.5質量部〜40質量部の範囲内、中でも1質量部〜30質量部の範囲内、特に3質量部〜20質量部の範囲内で含有されることが好ましい。光透過部中の蓄熱材の含有量が上記範囲よりも過剰であると、光透過部の光透過性が著しく阻害され、採光機能が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも過少であると、防曇機能が発揮されず、結露が発生する場合がある。
光透過部に蓄熱材を含有させる方法としては、上述した透明樹脂等を含む光透過部用組成物に各種形状の蓄熱材を混合し、その混合物を用いて透明樹脂層を形成する方法を用いることができる。
光透過部の屈折率としては、所望の採光機能を発揮できる大きさであり、光偏向部と後述する所望の屈折率差を有することができれば特に限定されない。具体的には、光透過部の屈折率が1.40〜1.80の範囲内であることが好ましく、特に1.45〜1.65の範囲内であることが好ましい。なお、本明細書内において、屈折率とは、多波長アッベ屈折率計(株式会社アタゴ製)を用いて測定される波長589nmでの屈折率値をいう。
光透過部の厚さとしては、本態様の光制御部材が所望の防曇機能および採光機能を発揮することが可能な大きさであれば特に限定されず、例えば300μm未満であることが好ましく、中でも250μm未満、特に200μm未満であることが好ましい。また、強度等の観点から、光透過部の厚さの下限値としては50μm以上であることが好ましい。光透過部の厚さが上記範囲よりも大きいと、光透過性が低下して採光機能を発揮できない場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、入射面側と出射面側との温度差による急激な温度変化を十分に緩和できず、所望の防曇機能を発揮できない場合があるからである。
なお、光透過部の厚さとは、入射面から出射面までの長さ、すなわち光透過部を構成する透明樹脂層の膜厚(図2中のdで示す部分)をいう。
光透過部は、高い光透過性を有することが好ましく、例えば全光線透過率が70%以上、中でも75%以上、特に80%以上であることが好ましい。光透過部が上述した光透過性を有することにより、より多くの採光量を得ることができ、高い採光機能を発揮することができるからである。なお、全光線透過率はスガ試験機株式会社製 全自動直読ヘイズコンピュータ(HGM−2DP)を用いて測定した値である。
(c)光偏向部
本形態における光偏向部は、光透過部と異なる屈折率を示すものであればよく、例えば図1および図2で例示するように、溝部内に樹脂を含む光偏向部用組成物が充填されて成る樹脂層2Aであってもよく、図4で例示するように、溝部内の空気層2Bであってもよい。なお、図4(a)は本形態の光制御部材の別の例を示す概略斜視図であり、図4(b)は図4(a)のX方向、すなわち本形態の光制御部材の厚さ方向から見た概略断面図である。
以下、光偏向部について、樹脂層である第1仕様と、空気層である第2仕様とに分けて説明する。
(i)第1仕様
光偏向部の第1仕様は、樹脂を含む光偏向部用組成物が充填されて成る樹脂層である仕様である。
(樹脂)
樹脂層に用いられる樹脂としては、例えば電離放射線硬化性樹脂を挙げることができる。上記電離放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられるが、中でも紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
紫外線硬化性樹脂および電子線硬化性樹脂としては、従来から慣用されている重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性オリゴマーないしはプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマーが好ましく、中でも(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマーが好ましい。具体的には、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー等が挙げられる。
また、ポリチオール系等の反応性オリゴマー、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリテート等の反応性のモノマー等を用いてもよい。
これらは単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを指す。
樹脂には、光開始剤が含まれることが好ましい。波長領域300nm〜400nmの紫外線等の電離放射線を照射して硬化させることができるからである。上記光開始剤としては、上記電離放射線の種類に応じて適宜選択することができ、例えばケトン系、アセトフェノン系の光開始剤等を用いることができる。
(任意の材料)
本仕様の光偏向部は、必要に応じて添加剤を含んでいても良い。添加剤としては、例えば紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤等が挙げられる。
本仕様の光偏向部は蓄熱材を含んでいてもよい。このとき蓄熱材の形状としては、ゲル状、マイクロカプセル状、粒子状が好ましい。本仕様の光偏向部に含有される上記形状の蓄熱材の平均粒径としては、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、中でも1μm〜30μmの範囲内、特に2μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。上記形状の蓄熱材の平均粒径を上記範囲内とすることで、蓄熱材の全光線透過率が低くても、光制御部材全体としての全光線透過率への影響が少なくできるからである。
本仕様の光偏向部に含有される蓄熱材の含有量としては、本態様の光制御部材が所望の防曇機能を発揮できる量であればよく、光偏向部の配置数や形状等に応じて適宜設定されるが、光偏向部を構成する樹脂100質量部中に、0.5質量部〜40質量部の範囲内、中でも1質量部〜30質量部の範囲内、特に3質量部〜20質量部の範囲内で含有されることが好ましい。蓄熱材の含有量が上記範囲よりも過剰であると、光偏向部の光透過性が著しく阻害され、採光機能が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも過少であると、防曇機能が発揮されず、結露が発生する場合がある。
本仕様の光偏向部に蓄熱材を含有させる方法としては、上述した樹脂を含む光偏向部用組成物に蓄熱材を混合し、その混合物を溝部内に充填させて光偏向部を形成する方法を用いることができる。
本仕様の光偏向部は、防曇機能および採光機能を損なわない程度に熱線吸収粒子等の微粒子を含んでいてもよい。光偏向部において入射光に含まれる熱線を吸収して熱線量を調整することで、本態様の光制御部材に防曇機能および採光機能に加えて熱線制御機能を付すことができるからである。
なお、具体的な熱線吸収粒子については、例えば特開2014−085408号公報等に開示される熱線吸収粒子を用いることができる。
(その他)
本仕様の光偏向部の屈折率としては、光透過部と後述する所望の屈折率差を有することができればよい。具体的には、光偏向部の屈折率が1.40〜1.80の範囲内であることが好ましく、特に1.40〜1.65の範囲内であることが好ましい。
(ii)第2仕様
光偏向部の第2仕様は、光偏向部が空気層である仕様である。
空気の屈折率は通常1.0程度であり、上述した光透過部に用いられる樹脂の屈折率よりも低いことから、光透過部および光偏向部の界面(すなわち、溝部の側面)が異屈折率界面となる。
本仕様の光偏向部においては、溝部内に直接マイクロカプセル状や粒子状の蓄熱材を充填させることで、空気層である光偏向部に蓄熱材を含有させることが可能である。これにより、溝部内に蓄熱材が充填される場合であっても、溝部内の屈折率は空気層である光偏向部の屈折率に近くなり、光透過部および光偏向部の界面を異屈折率界面とすることができる。
マイクロカプセル状および粒子状の蓄熱材の平均粒径としては、例えば1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、中でも1μm〜30μmの範囲内、特に2μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。
本仕様の光偏向部に含有される蓄熱材の量としては、光制御部材が後述する蓄熱量を有することができ、所望の防曇機能を発揮することができれば特に限定されない。
(iii)その他
本形態における光偏向部は、光透過性を有していることが好ましい。光偏向部が光透過性を有することで、光制御部材全体としての光透過性を高くすることができ、採光機能を向上させることが可能であるからである。具体的には、光偏向部の全光線透過率が70%以上であることが好ましく、中でも75%以上、特に80%以上であることが好ましい。なお、上記全光線透過率はスガ試験機株式会社製 全自動直読ヘイズコンピュータ(HGM−2DP)を用いて測定した値である。
上記光偏向部の幅、厚さ、形状および配置間距離については、上述した溝部の幅、深さ、形状および溝部間距離と同様とすることができる。
(d)界面
本形態における界面は、すなわち入射面および出射面に交差する方向に位置する溝部の側面を指す。
本形態における界面は異屈折率界面であり、光偏向部が有する隣接する光透過部との2つの界面のうち一方が光反射面となる。なお、光反射面と対向する界面を「対向面」と称する場合がある。
(i)光反射面
光反射面は、多くの光を反射させるために高い平滑性を有することが好ましい。具体的には、光反射面の算術平均粗さ(Ra)が50nm以下であることが好ましく、中でも25nm以下、特に10nm以下であることが好ましい。光反射面の算術平均粗さ(Ra)が上記上限値よりも大きいと、光反射面において光の散乱が生じやすくなり、採光量の減少により採光機能が低下する場合がある。
なお、算術平均粗さ(Ra)の値は、非接触式白色干渉計を用いた測定方法、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた断面観察による測定方法により求められる。非接触式白色干渉計による測定方法とは、非接触式白色干渉計(Canon社製、Zygo NewView 6200)を用いて、測定範囲50μm×50μmで測定した3点平均値を算術平均粗さ(Ra)とするものである。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた断面観察による測定方法とは、JIS B0601 2001の規定に準じて、23℃下でSEMにより断面を観察し、得られた画像より界面輪郭線(粗さ曲線)を抽出し、下記方法で算出した値を算術平均粗さ(Ra)とするものである。
(算術平均粗さ(Ra)の算出方法)
粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、下記式(1)によって求められる値をマイクロメートル(nm)で表して算出値とする。
光反射面を上述の表面粗さを有する平滑面とする方法としては、溝部の少なくとも一方の側面に化学研磨、機械研磨等の表面処理を施す方法が挙げられる。また、突起部を有する金型を用いて溝部を有する光透過部を転写形成する場合に、突起部の長手方向の側面の少なくとも一方に対して表面処理を行い、光透過部を転写形成することで、光反射面を平滑面とすることも可能である。
光制御部材の厚さ方向からみた光反射面の形状は、入射面および出射面と直交する平面であってもよく、少なくとも一部に傾斜面を有していてもよく、入射面に対して傾斜角度の異なる面を複数有していてもよい。本形態においては、溝部側面の形状により適宜設計される。
(ii)対向面
対向面は、光反射面であってもよく光散乱面であってもよい。中でも対向面が光散乱面であることが好ましい。対向面を光散乱面とすることで、入射した光を散乱させ、散乱された光の一部を偏向させることができるからである。また、上記対向面において光を散乱させることで、直達光の軽減による防眩効果が得られるからである。
上記対向面が光散乱面である場合の算術平均粗さ(Ra)としては、散乱効果を発揮できる粗さであればよく、例えば50nm以上、中でも100nm以上、特に200nm以上であることが好ましい。なお、上記算術平均粗さ(Ra)の上限としては、1000nm以下であることが好ましい。上記算術平均粗さは、上述の光反射面の算術平均粗さと同様の測定方法により測定された値である。
対向面を光散乱面とする方法としては、例えば溝部の一方の側面をプラズマ処理、コロナ放電処理、UVオゾン処理等の表面処理により粗面化する方法が挙げられる。また、突起部を有する金型を用いて溝部を有する光透過部を転写形成する場合に、突起部の長手方向の側面に対して表面処理を行い、光透過部を転写形成することで、溝部の側面が粗面化されて成る光散乱面を形成することも可能である。
対向面の形状については特に限定されず、溝部側面の形状により適宜設計される。
(e)その他
本形態においては、光透過部と光偏向部との屈折率差が大きいほど好ましい。異屈折率界面である光反射面において入射光の反射が生じやすくなり、採光量を増加させることができるからである。具体的には上記屈折率差が0.03以上、特に0.05以上であることが好ましい。屈折率差が上記範囲に満たないと、全反射の波長分散が発生した際に、長波長成分が全反射せず、短波長成分のみが全反射することがあり、採光の色彩に変化が発生する場合があるからである。
(2)第2形態
本形態の光制御部材は、ルーバー態様を有し、光反射面が鏡面反射面である。
本形態によれば、光透過部および光偏向部の屈折率の大小に因らず、鏡面反射面に入射した光を高い反射率で反射して、光を偏向することができるという利点を有する。
本態様においては、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有されるが、中でも光偏向部に含まれることが好ましい。その理由および蓄熱材の詳細については、「(1)第1形態」および「I.蓄熱材」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本形態の光制御部材は、鏡面反射面の態様により更に2つの仕様に分別される。すなわち、本形態の光制御部材は、溝部の少なくとも一方の側面に金属膜が形成されており、上記金属膜が形成された界面を鏡面反射面とする「第1仕様」と、溝部内に金属粒子を含む光偏向部が形成されることで、光透過部および光偏向部の界面が鏡面反射面となる「第2仕様」とを有する。
以下、本形態の光制御部材について、仕様ごとに説明する。
(a)第1仕様
本形態の光制御部材の第1仕様は、溝部の少なくとも一方の側面に金属膜が形成されており、上記金属膜が形成された界面を、鏡面反射面である光反射面とするものである。
本仕様の光制御部材は、図5に例示するように、溝部の少なくとも一方の側面に金属膜6が形成されることで、光偏向部2Aの有する隣接する光透過部3Aとの2つの界面fのうち金属膜6が形成された界面fが鏡面反射面である光反射面Fとなる。
本仕様における溝部、光透過部および光偏向部、ならびに対向面については、「(1)第1形態」の項で説明した内容と同様である。なお、本仕様では、光透過部および光偏向部の屈折率差は特に限定されない。また、光偏向部は樹脂層であってもよく、空気層であってもよい。
さらに、本仕様では、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材が含有されるが、中でも光偏向部に含まれることが好ましい。その理由および蓄熱材の詳細については、「(1)第1形態」および「I.蓄熱材」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。なお、光偏向部が空気層である場合は、溝部に直接、蓄熱材を充填することにより、蓄熱材を含む光偏向部としてもよい。
(i)光反射面
本仕様における光反射面は、金属膜が形成された鏡面反射面である。
金属膜としては、例えば金属めっき層、金属蒸着膜が挙げられる。
金属膜に用いられる金属としては、所望の反射率を示すことが可能な材料であれば特に限定されず、銀、アルミニウム等の一般に金属反射膜として使用される金属材料を用いることができる。
金属膜の膜厚は、特に限定されず、金属膜の種類や形成方法により適宜設計することができる。
金属膜は、少なくとも溝部の少なくとも一方の側面に形成されていればよく、溝部の表面全域に形成されていてもよい。金属膜が溝部の表面全域に形成される場合、対向面も光反射面とすることができる。
界面上に金属膜を形成する方法としては特に限定されず、金属膜の種類により適宜設計することができ、例えば一般的なめっき法、蒸着法、スプレーコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、ワイピング法等を用いることができる。
(b)第2仕様
本形態の光制御部材の第2仕様は、溝部内に金属粒子を含む光偏向部が形成されることで、光透過部および光偏向部の界面が鏡面反射面となるものである。
本仕様の光制御部材は、図6に例示するように、溝部内に金属粒子7を含む光偏向部2Cが形成されることで、光透過部3Aおよび光偏向部2Cの界面fが鏡面反射面である光反射面Fとなる。
なお、本仕様における溝部および光透過部については、「(1)第1形態」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(i)光偏向部
本仕様における光偏向部に含まれる金属粒子としては、例えば銀、アルミニウム等の一般に金属反射膜として使用される金属材料等を用いることができる。
光偏向部に含まれる金属粒子の含有量としては、界面が金属粒子により被覆されることで鏡面とすることが可能な量であればよい。
また、光偏向部は、蓄熱材を含んでいてもよい。蓄熱材の形状については特に限定されないが、粒子状、マイクロカプセル状が好ましい。蓄熱材の平均粒径としては、1μm〜50μmの範囲内が好ましく、中でも1μm〜30μmの範囲内が好ましい。蓄熱材の平均粒径が上記範囲内にあることで、蓄熱材の全光線透過率が低くても、光制御部材全体としての全光線透過率への影響が少なくできるからである。
本仕様における光偏向部に含まれる蓄熱材の含有量としては、光制御部材が後述する蓄熱量を有することができ、所望の防曇機能を発揮することが可能な量であれば特に限定されない。
(ii)その他
本仕様においては、蓄熱材は光透過部に含まれていても良く、光偏向部に含まれていても良いが、中でも光偏向部に含まれることが好ましい。その理由については、「(1)第1形態」で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)任意の部材
本態様の光制御部材は、他に任意の部材を有していてもよい。以下、想定される任意の部材について説明する。
(a)透明基材
本態様の光制御部材は、透明基材を有していてもよい。本態様の光制御部材の機械的強度を高めることが可能となるからである。
透明基材としては、例えば樹脂フィルム、樹脂シート等を用いることができる。樹脂フィルム、樹脂シートに用いられる樹脂としては、光透過性の高いものであれよく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、フッ素樹脂、ゴム等が挙げられる。また、上記基材は、酸化防止剤や紫外線吸収剤等を含有していてもよい。
なお、透明基材は、必要に応じて片面または両面に表面処理等を行っていてもよい。上記表面処理としては、一般に樹脂基材の表面処理に用いられる方法が挙げられる。
透明基材の膜厚としては、本態様の光制御部材の用途等に応じて適宜選択することができるが、例えば5μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、中でも10μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
透明基材の配置位置としては、上記光制御部材の入射面側に有していても良いが、出射面側に有することが好ましい。
(b)オーバーコート層
本態様の光制御部材は、オーバーコート層を有していてもよい。中でも、本態様の光制御部材における光偏向部が、上述した「(1)第1形態 (c)光偏向部 (ii)第2仕様」で説明した仕様を有する場合、蓄熱材を溝部内に密閉させるために上記光透過部の入射面側の表面上にオーバーコート層を配置することが好ましい。
オーバーコート層の材料としては、透明なものであれば特に限定されず、一般に透明シートの分野において用いられている樹脂を用いることができる。
オーバーコート層の厚さとしては、その機能が十分に発揮されるものであれば特に限定されないが、一般的には0.1μm〜10μmの範囲内である。
また、オーバーコート層は、蓄熱材を含有していてもよい。オーバーコート層内にも蓄熱材が含有されることで、本態様の光制御部材の防曇機能をより向上させることができるからである。なお、オーバーコート層に含有される蓄熱材は透明であることが好ましく、中でも透明な潜熱型蓄熱材であることが好ましい。
(c)粘着層
本態様の光制御部材は、窓ガラスや基材等の所望の部材に貼合させるための粘着層を有していてもよい。
粘着層としては、特に限定されないが、例えばゴム系、アクリル系、オレフィン系、ポリエステル系、およびポリウレタン系の粘着剤等を粘着主剤とするものが挙げられる。このような粘着層としては、例えば感圧粘着層等がある。
また、粘着層は、蓄熱材を含有していてもよい。粘着層内にも蓄熱材が含有されることで、本態様の光制御部材の防曇機能をより向上させることができるからである。なお、粘着層に含有される蓄熱材は透明であることが好ましく、中でも透明な潜熱型蓄熱材であることが好ましい。
粘着層の膜厚としては、本態様の光制御部材を所望の部材に貼合させることが可能であれば特に限定されず、例えば5μm〜100μmの範囲内が好ましく、中でも10μm〜75μmの範囲内が好ましい。
粘着層は、上記光制御部材の入射面側に設けられても良く、出射面側に設けられても良く、本態様の光制御部材の使用態様に応じて適宜選択することができるが、通常、入射面側に設けられる。
(d)ハードコート層
本態様の光制御部材は、耐候性や耐傷性の向上を目的としてハードコート層を有していてもよい。
ハードコート層の材料としては、透明なものであれば特に限定されず、一般に透明シートの分野に用いられるものと同様とすることができる。
ハードコート層の膜厚としては、その機能が十分に発揮されるものであれば特に限定されないが、例えば0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
ハードコート層は、光制御部材を窓材に貼合した際に最外層となるように配置されることが好ましい。
(e)その他の部位
本態様の光制御部材は、上述した部位の他に、例えば入射面における光の回折や干渉の発生を抑制する観点から平坦化層、本態様の光制御部材をロールスクリーンとして用いるためのスクリーン基材等を有していてもよい。
(4)その他
本態様の光制御部材は、高い採光機能を有するために、全光線透過率が80%以上であることが好ましい。なお、全光線透過率はスガ試験機株式会社製 全自動直読ヘイズコンピュータ(HGM−2DP)を用いて測定した値である。
本態様の光制御部材の蓄熱量としては、光制御部材の面内の広い範囲において結露の発生を防ぐことができ、所望の防曇機能を発揮することが可能な量であればよい。
本態様の光制御部材は、例えばシート状、フィルム状とすることができる。
なお、本態様の光制御部材は、溝部が光透過部の入射面側に形成されるものであるが、出射面側に形成されていても、同様の効果が得られるものと推量される。
本態様の光制御部材の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法で形成することができる。まず、溝部の反転形状に相当する凸部を複数有する賦形版を用いて、透明樹脂を含む光透過部用組成物の塗布層上に、上記賦形版の凸部を有する表面の形状を転写して、表面に複数の溝部を有する透明樹脂層からなる光透過部を形成する。上記溝部内に光偏向部の仕様に応じて樹脂、金属粒子等の光偏向部の材料を含む光偏向部用組成物を充填し、材料に応じて硬化等の行うことで、光偏向部を形成することができる。また、上記溝部内に上記光偏向部の材料を充填しないことで、空気層からなる光偏向部とすることができる。
このとき、蓄熱材は、光透過部用組成物に含有させてもよく、光偏向部用組成物に含有させてもよく、さらには、溝部に直接充填させてもよい。
本態様の光制御部材の用途としては、防曇機能および採光機能に優れることから、冷蔵ショーケース;車両用バックミラー、浴室用鏡、洗面所用鏡、歯科用鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レンズ、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡レンズ、照明用レンズ、半導体用レンズ、複写機用レンズのようなレンズ;プリズム;建物や監視塔の窓ガラス:自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロープウエイのゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船等の乗物の窓ガラスや風防ガラス;防護用ゴーグル、スポーツ用ゴーグル、防護用マスクのシールド、スポーツ用マスクのシールド、ヘルメットのシールド:計測機器のカバーガラス等に用いることができる。中でも、本態様の光制御部材は、住宅やオフィスの窓ガラス、特に湿気がたまり易い南向きや北向きの窓ガラス等で使用することが好ましい。
2.第2態様
本態様の光制御部材は、支持部材の表面に複数の光偏向部が独立して形成されており、それぞれの光偏向部と隣接する光透過部が空気層である。
すなわち、本態様の光制御部材は、光偏向部が高屈折率領域となり、光透過部が低屈折率領域となる。
本態様の光制御部材について、図を例示して説明する。図7は本態様の光制御部材の一例を示す概略斜視図であり、図8は図7のX方向、すなわち本態様の光制御部材の厚さ方向から見た概略断面図である。
図7および図8で例示するように、本態様の光制御部材1は、光Lが入射する側の面である入射面4、および光Lが光制御部材1を透過して出射する側の面であり、かつ入射面4に対向する面である出射面5の間に、複数の光偏向部2Aと、光偏向部2Aに隣接する空気層である光透過部3Bとが配置されている。
光偏向部2の有する隣接する光透過部3Aとの界面fは入射面4および出射面5と交差しており、2つの界面fのうち一方が光反射面Fである。
図7および図8で例示する光制御部材では、樹脂層からなる光偏向部2Aに蓄熱材が含有されており、複数の光偏向部2Aが基材11上に形成された態様を有する。
本態様においては、蓄熱材が光偏向部に含有されることが好ましい。その理由については、「1.第1態様」の項で説明した理由と同様である。
以下、本態様の光制御部材の各構成について説明する。
(1)光偏向部
本態様における光偏向部は、支持部材の表面に独立して形成される。
本態様における光偏向部を構成する材料としては、例えば樹脂が挙げられる。光偏向部を構成する樹脂については、「1.第1態様 (1)第1形態 (c)光偏向部 (i)第1仕様」の項で説明した樹脂と同様とすることができる。
光偏向部に含有される蓄熱材については特に限定されないが、例えば「1.第1態様 (1)第1形態 (c)光偏向部 (i)第1仕様」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
光偏向部の屈折率としては、空気層である光透過部よりも高ければよく、具体的には「1.第1態様 (1)第1形態 (c)光偏向部 (i)第1仕様」の項で説明した屈折率と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本態様における光偏向部の形状、厚さおよび幅については、「1.第1態様」の項で説明した内容と同様とすることができる。なお、本態様における光偏向部の厚さおよび幅とは、例えば図8中のaおよびbで示す部分である。
本態様において、複数の光偏向部は等間隔で配置されていてもよく、配置間隔が異なっていてもよい。また、光偏向部の配置間隔は小さいほど好ましい。光偏向部の具体的な配置間隔については「1.第1態様」の項にて説明した光偏向部の配置間隔と同様であるため、ここでの説明は省略する。なお、光偏向部の配置間隔とは、例えば図8中のcで示す部分である。
(2)光透過部
本態様における光透過部は、入射面および出射面と交差するように配置され、光偏向部と隣接する空気層である。すなわち、光透過部の入射面および出射面は仮想面となる。なお、隣接する光偏向部間の空間において、「1.第1態様 (1)第1形態 (c)光偏向部 (ii)第2仕様」の項で説明した所望の平均粒径を有するマイクロカプセル型蓄熱材を充填させることで、光透過部を、蓄熱材を含有する空気層とすることも可能である。
(3)界面
本態様において、入射面および反射面と交差する方向に有する光偏向部と光透過部との界面のうち、少なくとも一方は光反射面である。
本態様においては、光透過部が屈折率の低い空気層から構成されることから、光偏向部が高屈折率領域となり、光透過部が低屈折率領域となる。よって、光透過部および光偏向部の界面のうち一方は、異屈折率界面からなる光反射面となる。
このときの光偏向部と光透過部との屈折率差、および異屈折率界面の詳細については、「1.第1態様 (1)第1形態」の項にて説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
なお、光偏向部と光透過部との界面のうち、光反射面と対向する他方の界面については、光反射面であってもよく、光散乱面であってもよく、特に限定されない。
また、光偏向部の入射面および反射面と交差する方向に位置する表面に金属膜を形成することで、光反射面を鏡面反射面としてもよい。金属膜については、「1.第1態様 (2)第2形態」の項にて説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(4)任意の部材
本態様の光制御部材は、通常、支持部材上に複数の光偏向部が所望の間隔で形成された構造を有する。支持部材については、上述した「1.第1態様」の項で説明した透明基材の他、光制御部材を取り付ける窓ガラス等の窓材等が挙げられる。窓材に直に光偏向部を形成することで、本態様の光制御部材を窓材と一体化した態様とすることができる。また、支持部材として棒や紐を用いてもよい。この場合、光偏向部をブラインドのスラットとして機能させることができる。
本態様の光制御部材は、支持部材の他、粘着層、ハードコート層、平坦化層等の任意の部材を有していてもよい。各任意の部材の詳細については、上述した「1.第1態様」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(5)その他
本態様の光制御部材の全光線透過率、蓄熱量、形状、および用途等については、上述した「1.第1態様」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本態様の光制御部材の別形態としては、図9で例示するように、支持部材である基材11上に透明樹脂からなる複数の光透過部3Cが独立して配置され、空気層である光偏向部2Bが隣接する光透過部3C間に配置されていてもよい。この場合、蓄熱材は光透過部に含有されていてもよく、光偏向部に含有されていてもよい。
本態様の光制御部材の製造方法としては、支持部材上に所望の間隔で光偏向部を形成することが可能であり、光偏向部および光透過部の少なくとも一方に蓄熱材を含有させることが可能な方法であれば特に限定されない。具体的には、3Dプリンタ等を用いて蓄熱材を添加した光偏向部用組成物を支持部材上にパターン状に印刷することで、本態様の光制御部材を形成することができる。
B.光制御部材付き窓
次に、本発明の光制御部材付き窓について説明する。本発明の光制御部材付き窓は、窓材、および上記窓材の一方の表面上に配置された光制御部材を有するものであって、上記光制御部材は、「A.光制御部材」の項で説明したものであることを特徴とするものである。
本発明の光制御部材付き窓について、図を例示して説明する。図10は本発明の光制御部材付き窓の一例を示す概略斜視図であり、図10(a)は、光制御部材が第1態様を有する例を示し、図10(b)は光制御部材が第2態様を有する例を示すものである。
本発明の光制御部材付き窓10は、光Lの入射側から、窓材21、窓材21の一方の表面上に配置された光制御部材1を有するものである。図10(a)では、光制御部材1が粘着層(符号なし)を介して窓材21に貼合されている。一方、図10(b)では、光制御部材1の光偏向部2Aが、基材11および粘着層(符号なし)を介して窓材21に貼合されている。
なお、図10(a)および図10(b)における光制御部材1については、図1および図7と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、窓材の一方の表面に配置された光制御部材が光透過部および光偏向部を有し、光偏向部が出射面および入射面と交差する方向に有する光透過部との界面のうち一方に光反射面を有し、光透過部および光偏向部の少なくとも一方に蓄熱材を含むことから、高い防曇機能および採光機能を発揮することが可能となる。
以下、本発明の光制御部材付き窓の詳細について説明する。
1.光制御部材
本発明における光制御部材は、光偏向部および上記光偏向部と隣接する光透過部を有し、上記光透過部および上記光偏向部は、入射面と出射面との間に、上記光透過部および上記光偏向部の界面もしくは上記界面の延長面が上記出射面および上記入射面と交差するようにして配置される態様を有するものであれば特に限定されない。具体的には、上述の「A.光制御部材」で説明した第1態様の光制御部材であってもよく、第2態様の光制御部材であってもよい。
また、上記光制御部材の形態としては、窓材の一方の表面上に配置されていればよいことから、上記窓材に直接貼合されるフィルムやシートであってもよく、上記窓材に近接して配置されるブラインドやロールスクリーンであってもよい。
一般的なロールスクリーンは、スクリーンを、パイプ等の本体部分に内蔵されたスプリングによって巻取り昇降させるものであり、上記スクリーンを好みの高さで止めることもできる。例えばスクリーン基材の一方の表面上に、粘着層を介して光制御部材を配置して上記スクリーンとすることにより、本発明における光制御部材をロールスクリーンとして用いることができる。
また、一般的なブラインドは、金属やプラスチックの細長い帯状の板(スラット)が棒や紐でつながれているものであり、上記棒や紐で上記スラットの角度を調節でき、不必要な場合は巻き上げることができるものである。例えば、上記スラットを基材上に形成された本発明における光制御部材とし、または上述の「A.光制御部材 II.実施形態 2.第2態様」において棒や紐を支持部材として光偏向部を連結することにより、本発明における光制御部材をブラインドとして用いることができる。
なお、本発明における光制御部材の詳細については、上述の「A.光制御部材」で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.窓材
本発明において窓材は、通常、光制御部材よりも太陽等の光源側に配置されること、すなわち、本発明における光制御部材の入射面側に配置されることが好ましい。
本発明における窓材としては、高い光透過性を有するものであればよく、一般的に用いられるものであれば特に限定されるものではない。また窓材は、光透過性を有するものであれば無色であってもよく、着色されたものであってもよい。このような窓材としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ガラス等が挙げられる。
3.その他
本発明の光制御部材付き窓は、窓材と光制御部材とを貼合させるための粘着層を有していても良い。粘着層については、光透過性の高いものであれば特に限定されず、例えば上述した「A.光制御部材 II.実施形態」の項で説明した粘着層を用いることができる。
また、本発明の光制御部材付き窓における光制御部材が第2態様を有する場合、光偏向部が窓材の表面に直に形成されていてもよい。
本発明の光制御部材付き窓は、光透過性が高いことが好ましく、具体的には「A.光制御部材 II.実施形態」の項で説明した光制御部材の光透過率を示すことが好ましい。
その他、本発明の光制御部材付き窓の蓄熱量等の他の物性については、「A.光制御部材 II.実施形態」の項で説明した内容と同様とすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 … 光制御部材
2A、2B、2C … 光偏向部
3A、3B、3C … 光透過部
4 … 入射面
5 … 出射面
6 … 金属膜
7 … 金属粒子
10 … 光制御部材付き窓
11 … 基材
a … 光偏向部の幅、溝部の幅
b … 光偏向部の厚さ、溝部の深さ
c … 光偏向部の配置間距離、溝部間距離
d … 光透過部の厚さ、透明樹脂層の膜厚
D … 溝部
f … 界面
F … 光反射面

Claims (7)

  1. 樹脂層を含む光偏向部および前記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有する光制御部材であって、
    前記光透過部および前記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、前記光が出射する側の面であり、かつ前記入射面に対向する面である出射面との間に、前記光透過部および前記光偏向部の界面もしくは前記界面の延長面が、前記出射面および前記入射面と交差するようにして配置され、
    前記光偏向部が有する2つの前記界面のうち一方が、前記入射面側から入射した光を前記出射面側に反射する光反射面であり、
    前記光偏向部に蓄熱材が含有されており、
    前記光透過部の屈折率は前記蓄熱材が含有された前記光偏向部の屈折率よりも0.03以上大きいことを特徴とする光制御部材。
  2. 樹脂層を含む光偏向部および前記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有する光制御部材であって、
    前記光透過部および前記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、前記光が出射する側の面であり、かつ前記入射面に対向する面である出射面との間に、前記光透過部および前記光偏向部の界面もしくは前記界面の延長面が、前記出射面および前記入射面と交差するようにして配置され、
    前記光偏向部が有する2つの前記界面のうち一方が、前記入射面側から入射した光を前記出射面側に反射する光反射面であり、
    前記光偏向部に蓄熱材および金属粒子が含有されており、
    前記金属粒子を含む前記光偏向部が形成されることで、前記光反射面が鏡面反射面となることを特徴とする光制御部材。
  3. 前記蓄熱材が潜熱型蓄熱材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光制御部材。
  4. 前記潜熱型蓄熱材が透明であることを特徴とする請求項3に記載の光制御部材。
  5. 前記光透過部が透明樹脂層で構成されており、前記光透過部の前記入射面側に形成された複数の溝部内に前記光偏向部を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の光制御部材。
  6. 窓材、および前記窓材の一方の表面上に配置された光制御部材を有する光制御部材付き窓であって、
    前記光制御部材が、樹脂層を含む光偏向部および前記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有し、
    前記光透過部および前記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、前記光が出射する側の面であり、かつ前記入射面に対向する面である出射面との間に、前記光透過部および前記光偏向部の界面もしくは前記界面の延長面が、前記出射面および前記入射面と交差するようにして配置され、
    前記光偏向部が有する2つの前記界面のうち一方が、前記入射面側から入射した光を前記出射面側に反射する光反射面であり、
    前記光偏向部に蓄熱材が含有されており、
    前記光透過部の屈折率は前記蓄熱材が含有された前記光偏向部の屈折率よりも0.03以上大きいことを特徴とする光制御部材付き窓。
  7. 窓材、および前記窓材の一方の表面上に配置された光制御部材を有する光制御部材付き窓であって、
    前記光制御部材が、樹脂層を含む光偏向部および前記光偏向部と隣接する、樹脂層を含む光透過部を有し、
    前記光透過部および前記光偏向部は、光が入射する側の面である入射面と、前記光が出射する側の面であり、かつ前記入射面に対向する面である出射面との間に、前記光透過部および前記光偏向部の界面もしくは前記界面の延長面が、前記出射面および前記入射面と交差するようにして配置され、
    前記光偏向部が有する2つの前記界面のうち一方が、前記入射面側から入射した光を前記出射面側に反射する光反射面であり、
    前記光偏向部に蓄熱材および金属粒子が含有されており、
    前記金属粒子を含む前記光偏向部が形成されることで、前記光反射面が鏡面反射面となることを特徴とする光制御部材付き窓。
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