JP6563705B2 - ダンパ - Google Patents

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Description

本発明は、ヒステリシス特性を有する直動型の摩擦機構に関し、例えばドライバのペダル踏み込みをアシストするブレーキアクチュエータのプッシュロッド等、直動する移動部材の制動に好適なダンパに関する。
特許文献1には、一対のカムを含むダンパのヒステリシス特性を利用して、アクセルペダルの踏み込みに適度な負荷を与えるとともに、アクセルペダルをほぼ一定の位置に保持しているときのドライバの足にかかる負担を低減するアクセルペダルユニットが記載されている。
このアクセルペダルユニットにおいては、アクセルペダルアームの回転が、リンク部材等からなる伝達機構を介してダンパの回転軸に伝達され、これにより、アクセルペダルアームの双方向の回転が制動される。具体的には、リンク部材の回転によりダンパの回転軸が回転するように、リンク部材の一端がダンパの回転軸に固定される。一方、アクセルペダルアームには、アクセルペダルアームの回転軸を挟んでアクセルペダルの反対側の端部に係合部材が固定され、この係合部材がリンク部材にスライド可能に保持される。これにより、アクセルペダルアームが回転すると、リンク部材を介して、アクセルペダルアームの回転方向に応じた方向にダンパの回転軸が回転し、ダンパのヒステリシス特性により、アクセルペダルの踏み込み時には適度な負荷が与えられ、アクセルペダルの復帰時には負荷が軽減する(段落0071〜0084、図13〜図19等)。
また、特許文献2には、スプリングでベルトに適度なテンションをかけるリニアテンショナに組み込まれる減衰機構が記載されている。この減衰機構においては、ベルトからの荷重に応じて、コーン状のピストンが、スプリングによりこのピストンに向けて付勢されたカム本体のテーパ穴に押し込まれる。コーン状のピストンの押し込みによりカム本体のテーパ穴の径が大きくなるようにカム本体には一方の端面から軸心方向に、他方の端面にまでは到達しないスロットが形成されているため(図9)、コーン状のピストンがカム本体のテーパ穴に押し込まれると、カム本体は、テーパ穴の径の拡大によって外周面をハウジングの内壁と摺動させながら、スプリングを圧縮する方向に移動する。このときカム本体の外周面とハウジングの内壁との間に生じる摩擦によって、ヒステリシス特性を有する減衰力が得られる。
特開2002−12052号公報 特許第3792160号明細書
ところで、自動車のブレーキ等において、ペダル踏み込み時には、ペダル踏み込み量に応じた適度な負荷がドライバの足に与えられる一方で、ペダル保持中には、ドライバの足にかかる負荷が低減する、というペダル操作感を実現しようとすれば、上記従来のアクセルペダルユニットのダンパと同様なダンパを組み込んだ特別なブレーキペダルユニットを自動車に搭載する必要がある。例えば、ドライバのペダル踏み込みをアシストするブレーキアクチュエータのプッシュロッド側から、要求されるペダル操作感に応じたヒステリシス特性を有する負荷をブレーキペダルアームに与えることができれば、任意に選択した汎用のブレーキペダルアームをプッシュロッドに連結するだけで、要求されるペダル操作感を安定に実現することができる。
ところが、特許文献1に記載のアクセルペダルユニットに組み込まれたダンパは、アクセルペダルアームの双方向の回転を制動するものであるため、例えばブレーキアクチュエータのプッシュロッドのような、直動する移動部材の制動にそのまま適用することは困難である。一方、特許文献2に記載の減衰機構においては、カム本体の外周面が均一にハウジングの内壁に接触せず、カム本体の外周面が偏摩耗する可能性がある。これにより、カム本体の寿命が低下する可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸心に沿って往復移動する移動部材を制動しながら、ヒステリシス特性を有する反力を移動部材に与える、より長寿命なダンパを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、全長にわたるスリットが形成された筒状のスライダの内周面のカム面が移動部材の外周面内のカム面に対して弾性体の弾性力で移動部材の軸心方向に押し当てられるため、移動部材がその軸心に沿って移動すると、スライダのカム面と移動部材のカム面との接触により、スリットは、その外周面全域をケースの内周面に押し当てながら移動部材とともに移動する。
例えば、本発明に係るダンパは、
軸心に対して傾斜した第一のカム面を前記軸心周りに有する移動部材が、前記軸心に沿って往復移動可能に挿入されるハウジングと、
前記移動部材の軸心に沿って移動可能に前記ハウジング内に配置されており、前記ハウジングの内周面に対向する外周面と、前記移動部材を当該移動部材の軸心周りに囲み、前記第一のカム面に対向する第二のカム面を含む内周面と、を有する筒形状のスライダと、
前記ハウジングに収容され、前記第一のカム面に対して前記第二のカム面が前記シャフトの軸心方向に押し当てられるように前記スライダを前記シャフトの軸心方向に付勢する第一の弾性体と、
前記ハウジングに収容され、前記スライダが、前記第一の弾性体を圧縮する方向に所定距離以上変位した場合に、前記第一のカム面に前記第二のカム面が押し当てられるように前記スライダを前記移動部材の軸心方向へ付勢する第二の弾性体と、を備え、
前記スライダには、当該スライダの両端面に抜けるスリットが形成され、
前記移動部材が当該移動部材の軸心に沿って往復移動した場合に、前記第一のカム面と前記第二のカム面との接触により、前記スライダは、前記スリットの幅が広がるように弾性変形し、前記ハウジングの内周面に前記スライダの外周面を押し当てながら、前記移動部材とともに前記移動部材の軸心に沿って往復移動する。
本発明によれば、全長にわたってスリットが形成された筒状のスライダが、その内周のカム面と、軸心に沿って移動する移動部材の外周のカム面との接触によりわずかに押し広げられ、その外周面全域をケースに押し当てながら移動部材とともに移動するため、軸心に沿って往復移動する移動部材を制動しながら、ヒステリシス特性を有する反力を移動部材に与える、より長寿命なダンパを実現することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るダンパ8が組み込まれた電動ブレーキアクチュエータのプッシュロッド7にブレーキペダルアーム81が取り付けられている状態を説明するための図である。 図2は、プッシュロッド7を含めたダンパ8の部品展開図である。 図3(A)は、プッシュロッド7の正面図であり、図3(B)および図3(C)は、図3(A)のA−A断面図およびB−B断面図であり、図3(D)は、プッシュロッド7の右側側面図であり、図3(E)は、プッシュロッド7の直進カム部742の拡大図である。 図4(A)は、ケース1の正面図であり、図4(B)は、ケース1の右側側面図であり、図4(C)は、図4(B)のC−C断面図である。 図5(A)、図5(B)および図5(C)は、スライダ4の正面図、左側面図および右側面図であり、図5(D)は、図5(B)のD−D断面図であり、図5(E)は、図5(C)のE−E断面図である。 図6(A)は、ブレーキペダルが踏み込まれていない状態(初期状態)におけるスライダ4の状態を説明するための図であり、図6(B)および図6(C)は、ブレーキペダル踏み込み時におけるスライダ4の状態を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においては、軸心方向に沿って往復移動する移動部材を制動対象とするダンパの一例として、ブレーキペダルの踏込みをアシストする電動ブレーキアクチュエータに組み込まれるダンパ8を挙げる。
図1は、本実施の形態に係るダンパ8が組み込まれた電動ブレーキアクチュエータのプッシュロッド7にブレーキペダルアーム81が取り付けられている状態の概略図であり、図2は、制動対象のプッシュロッド7を含めたダンパ8の部品展開図である。
図示するように、本実施の形態に係るダンパ8は、ブレーキペダルが受けた踏力をブレーキシリンダ内のピストンに伝達する移動部材であるプッシュロッド7をこのプッシュロッド7の軸心O方向に沿って往復移動可能に支持する直動型のダンパであり、例えば、プッシュロッド7が軸心O方向に挿入される2つのロッド挿入口50、51を有するハウジング(ケース1とカバー2との組立て体)5と、ハウジング5の内部(後述の制動部収容室15:図6参照)に収容され、ヒステリシス特性を有する負荷をプッシュロッド7に与える制動部6と、を有している。
ここで、ハウジング5は、プッシュロッド7を軸心O周りに囲む中空筒状の底付きケース1と、このケース1の開口部10をふさぐカバー2と、を有しており、その内部には、制動部6の収容空間として、ケース1の内壁面(内周面12、底面14)とカバー2の裏面(ケース1側に向けられる面)21とに囲まれた円柱状の制動部収容室15が形成されている(図6参照)。
一方、制動部6は、ハウジング5の内周面(ケース1の内周面12)に外周面41を摺動させながらプッシュロッド7とともにハウジング5の軸心(プッシュロッド7の軸心O)に沿って往復移動するいわゆる径方向断面C形のスライダ4と、ハウジング5の底面(ケース1の底面14)およびスライダ4の一方の端面(ケース1の底面14側に向けられる面:以下、前端面)44により圧縮され、スライダ4を、カバー2の裏面21に向けてハウジング5の軸心(プッシュロッド7の軸心O)方向に付勢する弾性体3と、を備えており、弾性体3を圧縮しながら変位するスライダ4の外周面41とケース1の内周面12との摩擦抵抗により生じる制動力でプッシュロッド7を制動する。なお、弾性体3は、スライダ4の軸心O方向変位に応じた弾性力でスライダ4をカバー2の裏面21に向けて付勢するものであればよいが、本実施の形態においては、このような弾性体3としてコイルスプリング30を備える場合を例示している。
このような構成を有するダンパ8を電動ブレーキアクチュエータに組み込むことにより、ブレーキペダルの踏み込みに応じて軸心Oに沿って往復移動するプッシュロッド7を、そのストローク全域に渡って、要求されるペダル操作感に応じたヒステリシス特性を有する負荷で制動することができる。以下、ダンパ8の制動対象のプッシュロッド7と、ダンパ8の構成(ハウジング5および制動部6)とについてそれぞれ詳細に説明する。
まず、制動対象のプッシュロッド7について説明する。
図3(A)は、プッシュロッド7の正面図、図3(B)および図3(C)は、図3(A)のA−A断面図およびB−B断面図、図3(D)は、プッシュロッド7の右側側面図、図3(E)は、プッシュロッド7の直進カム部742の拡大図である。
図示するように、プッシュロッド7は、軸心Oに沿って一方の端面71側から順に、電動ブレーキアクチュエータのブレーキシリンダ内のピストンを駆動するピストン駆動部73、スライダ4の内周面46に含まれる後述のカム面42で摺動可能に支持されるカム面745を有する段付きシャフト部74、およびブレーキペダルアーム81が連結されるペダルアーム連結部75、を有している。このプッシュロッド7は、ハウジング5の一方のロッド挿入口50から挿入されたピストン駆動部73がハウジング5の他方のロッド挿入口51から突き出す位置(図1参照)までハウジング5の内部(制動部収容室15)に挿入される。
ピストン駆動部73は、ブレーキシリンダ内のピストン後端面に向けてハウジング5の他方のロッド挿入口51からハウジング5の外部(制動部収容室15の外部)に突き出している。ブレーキペダルの踏み込みによってプッシュロッド7がブレーキシリンダに向かって移動(前進)すると、このピストン駆動部73の先端面(プッシュロッド7の一方の端面)71がピストンの後端面に突き当てられてブレーキシリンダ内でピストンが前進する。なお、このピストン駆動部73は、ブレーキシリンダ内のピストン後端面への突き当てに適した任意の形状(例えば円柱形状)を有していればよい。
段付きシャフト部74は、互いに径が異なり、かつ、いずれもプッシュロッド7の最大ストロークより長い2つの円柱部741、743が同軸に形成された段付き形状を有している。一方の円柱部(以下、小径部と呼ぶ)741にはピストン駆動部73がつながり、小径部742よりも径の大きい他方の円柱部(以下、大径部と呼ぶ)743にはペダルアーム連結部75がつながっている。さらに、小径部741と大径部743との間には、これらの円柱部741、743の外周をつなぐようにテーパが付けられた錐台状の直進カム部742が形成されている。このような錐台状の直進カム部742は、小径部741から大径部743に近づくにしたがって外径が大きくなり、その外周面746には、小径部741から大径部743に近づくにしたがって軸心Oとの間隔が狭くなるように軸心Oに対して傾斜した錐面状の曲面領域745が含まれている。この曲面領域745が、スライダ4の内周面46に含まれる後述のカム面42により支持される直進カム部742のカム面745として機能する。
この段付きシャフト部74は、ハウジング5の一方のロッド挿入口50を介してハウジング5の内部(制動部収容室15)に挿入される。後述するように、ハウジング5の制動部収容室15においては、スライダ4の前端面44とケース1の底面14との間で圧縮されたコイルスプリング30の復元力によりスライダ4のカム面42が直進カム部742のカム面745に押し当てられるため、ブレーキペダルの踏み込みによりプッシュロッド7がブレーキシリンダに向かって前進(図1の方向αへ移動)すると、スライダ4は、直進カム部742のカム面745にカム面42を摺動させてわずかに弾性変形し、ハウジング5の内壁面(ケース1の内周面12)に外周面41を押し当てながらプッシュロッド7とともに前進する。
ペダルアーム連結部75は、ピストン駆動部73とは反対側に向かってハウジング5の一方のロッド挿入口50からハウジング5の外部(制動部収容室15の外部)に突き出している。このペダルアーム連結部75は、例えば円柱形状を有しており、その端面(プッシュロッド7の他方の端面)72には、ブレーキペダルアーム81を回転自在に保持するクレビスジョイント80を固定するためのネジ穴751が形成されている。例えば、クレビスジョイント80にナット84で固定されたボルト83をこのネジ穴751にねじ込み、さらにこのボルト83とナット85とを締結することにより、ブレーキペダルアーム81がプッシュロッド7に回転自在に連結される(図1参照)。これにより、ブレーキペダルアーム81が回転軸82周りに双方向に回転すると、ブレーキペダルアーム81に連動して、プッシュロッド7がその軸心Oに沿って往復移動する。
なお、このようなプッシュロッド7は全体が一体に形成されたものであってもよいし、個別のパーツ(例えば、ピストン駆動部73を含むパーツ、直進カム部742を含むパーツ、ペダルアーム連結部75を含むパーツ)が連結されたものであってもよい。
つぎに、ダンパ8の構成(ハウジング5、制動部6)について説明する。
前述したように、ハウジング5は、中空筒状の底付きケース1と、このケース1の開口部10をふさぐカバー2と、を有しており、その内部には、制動部6が収容される制動部収容室15が形成されている(図2参照)。
図4(A)は、ケース1の正面図であり、図4(B)は、ケース1の右側側面図であり、図4(C)は、図4(B)のC−C断面図である。
図示するように、ケース1は、プッシュロッド7よりも短い底付き円筒形状を有しており、その開口部10の内周にはネジ部11が形成されている。一方、カバー2は円板形状を有しており、その外周面22には、ケース1の開口部10の内周に形成されたネジ部11に締結されるネジ部23が形成されている。ケース1の開口部10にカバー2を装着して、カバー2の外周面22のネジ部23とケース1の開口部10のネジ部11とを締結することにより、カバー2の裏面21とケース1の内壁面(底面14、内周面12)とに囲まれた円柱状の制動部収容室15が形成される。
また、ケース1の底面14の中央領域には、ハウジング5の制動部収容室15の軸心Oが通過する位置に、プッシュロッド7のピストン駆動部73の外径R1および段付きシャフト部74の小径部741の外径R2よりも大きな内径r1を有する貫通穴13が形成されている。同様に、カバー2の中央領域にも、ハウジング5の制動部収容室15の軸心Oが通過する位置に、プッシュロッド7のペダルアーム連結部75の外径R4および段付きシャフト部74の大径部743の外径R3よりも大きな内径を有する貫通穴24が形成されている。ケース1の開口部10へのカバー2の装着により、カバーの2の貫通穴24は、ハウジング5の一方のロッド挿入口50となり、ケース1の底面14の貫通穴13は、ハウジング5の他方のロッド挿入口51となる。
さらに、ケース1の底面14には、貫通穴13を囲む環状のスプリングガイド溝16が形成されている。ケース1にコイルスプリング30が挿入される際、コイルスプリング30の一方の端部31が、このスプリングガイド溝16にはめ込まれて固定される。
なお、ケース1の外周には、必要に応じて、例えば、電動ブレーキアクチュエータのハウジング等にダンパ8を固定するためのフランジ17等が形成される。
一方、制動部6は、前述したように、スライダ4と、カバー2の裏面21に向けてスライダ4を付勢するコイルスプリング30と、を備え、コイルスプリング30を圧縮しながら変位するスライダ4の外周面41とケース1の内周面12との摩擦抵抗により生じる制動力でプッシュロッド7を制動する。
図5(A)、図5(B)および図5(C)は、スライダ4の正面図、左側面図および右側面図であり、図5(D)は、図5(B)のD−D断面図であり、図5(E)は、図5(C)のE−E断面図である。
図示するように、スライダ4は、径方向断面がC形状を有する弾性変形可能な筒状部材である。具体的には、スライダ4は、一方の端面(以下、後端面)43から前端面44に抜ける軸心O方向のスリット45が形成され、スライダ4全長にわたってスリット45の幅tが広がるように(すなわち、スライダ4全長にわたって外径R5が大きくなるように)弾性変形可能な例えば樹脂製の筒状一体成型品である。なお、スライダ4が弾性変形しやすいように、スライダ4の内周面46には、スリット45に対向する位置に、後端面43から前端面44まで軸心O方向に溝47が形成されていてもよい。
このスライダ4は、コイルスプリング30により付勢されて後端面43をカバー2の裏面21に接触させた状態で制動部収容室15に配置されており、その内周面46は、ハウジング5の一方のロッド挿入口50から挿入されたプッシュロッド7の段付きシャフト部74が挿入されるロッド挿入穴40を形成している。プッシュロッド7の段付きシャフト部74を囲むスライダ4の内周面46には、スライダ4の後端面43から離れるにしたがってロッド挿入穴40の内径が小さくなるように、プッシュロッド7の軸心Oに対して直進カム部742のカム面745とほぼ同角度傾斜した錐面状の曲面領域(カム面42)が形成されている。このようなカム面42は、プッシュロッド7の直進カム部742の外周面746のほぼ反転形状を有しており、ハウジング5の一方のロッド挿入口50から挿入されたプッシュロッド7の直進カム部742のカム面745に対向し、このカム面745に面接触する。これにより、スライダ4は、プッシュロッド7の直進カム部742のカム面745を内周面46のカム面42で支持し、ハウジング5の内周面(ケース1の内周面12)に外周面41を摺動させながらプッシュロッド7とともにハウジング5の軸心(プッシュロッド7の軸心O)に沿って往復移動する。
ブレーキペダルの踏み込みによりプッシュロッド7が前進して、コイルスプリング30によってカバー2の裏面21に向けて付勢されたスライダ4のロッド挿入穴40に直進カム部742が押し込まれると、スライダ4は、直進カム部742のカム面745から受ける力により、直進カム部742のカム面745にカム面42を摺動させながら、スライダ4全長にわたってスリット45の幅tが広がるようにわずかに弾性変形する。これにより、スライダ4は、直進カム部742のカム面745からの抗力のラジアル方向分力で外周面41全域をハウジング5の内壁面(ケース1の内周面12)に押し当てながらプッシュロッド7とともに前進して、コイルスプリング30をさらに圧縮する。このとき、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との摺動により、スライダ4には、スライダ4の前進を妨げる摩擦抵抗が作用する。プッシュロッド7により押し込まれるスライダ4は、コイルスプリング30の復元力と、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との間の摩擦抵抗等により生じる制動力とを受けながら前進するため、ブレーキペダルを踏み込むドライバの足(駆動源)には、ブレーキペダルの踏み込み量に応じた適度な負荷が与えられる。
本実施の形態においては、スライダ4に、その全長にわたる軸心O方向のスリット45を形成しているが、スライダ4のスリットは、スライダ4の両端面43、44に抜けるように形成されていればよく、プッシュロッド7の軸心Oに平行である必要ない。例えば、スライダ4に、その両端面43、44に抜けるスリットが、プッシュロッド7の軸心Oに対して傾斜した向きに形成されていてもよい。これにより、スライダ4の往復移動により、スライダ4の外周面41をケース1の内周面12全域と摺動させることができる。
コイルスプリング30は、一方の端部31がスプリングガイド溝16にはめ込まれた状態でケース1の底面14とスライダ4の前端面44との間に配置されている。このコイルスプリング30は、制動部収容室15の軸心O方向全長(カバー2の裏面21とケース1の底面14との間の距離L2:図6(A)参照)からスライダ4の軸心O方向長さL1(図5(A)参照)を差し引いた長さよりも長い自由長を有している。このため、コイルスプリング30は、ダンパ8の初期状態(ブレーキペダルが踏み込まれていない図6(A)の状態)においてスライダ4の前端面44とケース1の底面14との間で圧縮(プリロード)されており、ブレーキペダルの踏み込みによってスライダ4がケース1の底面14に向けて駆動されると、スライダ4の前端面44とケース1の底面14との間でさらに圧縮される。これにより、スライダ4が、ブレーキシリンダ側への変位量に応じた弾性力でカバー2の裏面21に向けてハウジング5の軸心(プッシュロッド7の軸心O)方向に付勢され、スライダ4のカム面42が直進カム部742のカム面745に押し当てられる。このとき、スライダ4のカム面42には、直進カム部742のカム面745から、コイルスプリング30の弾性力、および、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との間の摩擦抵抗等に応じた荷重がかけられる。
このようなダンパ8は、例えば、以下の手順によりプッシュロッド7に組み付けられ、電動ブレーキアクチュエータに組み込まれる。
まず、ケース1の底面14のスプリングガイド溝16にコイルスプリング30の一方の端部31がはめ込まれるように、コイルスプリング30を、一方の端部31からケース1の開口部10に挿入してケース1の内部に配置する。つぎに、スライダ4の前端面44をケース1の底面14側に向けた状態で、ケース1の開口部10からスライダ4を挿入する。これにより、スライダ4は、コイルスプリング30の他方の端部32に前端面44を接触させた状態でケース1の内部に配置される。
そして、ケース1の開口部10にカバー2を装着し、カバー2の外周面22のネジ部23をケース1の開口部10のネジ部11に締結する。これにより、ハウジング5内に、制動部6が収容された制動部収容室15が形成される。前述したように、コイルスプリング30の自由長は、制動部収容室15の軸心O方向全長L1からスライダ4の軸心O方向長さL2を差し引いた距離よりも大きいため、ハウジング5の制動部収容室15に収容されたコイルスプリング30は、カバー2の裏面21に後端面43を接触させたスライダ4の前端面44とケース1の底面14との間でわずかに圧縮(プリロード)されている。
その後、プッシュロッド7の軸心Oを制動部収容室15の軸心Oに位置合わせしながら、このプッシュロッド7を、ピストン駆動部73側からハウジング5の一方のロッド挿入口50に挿入し、ハウジング5の他方のロッド挿入口51からピストン駆動部73が所定の長さだけ突き出す位置までハウジング5の制動部収容室15に挿入する。このとき、ハウジング5の制動部収容室15では、プッシュロッド7のピストン駆動部73がスライダ4のロッド挿入口40およびコイルスプリング30の内部をこの順に通過する。このため、ハウジング5の制動部収容室15では、プッシュロッド7の段付きシャフト部74の小径部741の外周にスライダ4およびコイルスプリング30が装着された状態となっている。
このようにしてプッシュロッド7にダンパ8を組み付けた後、このダンパ8を、プッシュロッド7のピストン駆動部73の先端面71がブレーキシリンダ内のピストンの後端面に突き当たるように、電動ブレーキアクチュエータのハウジング等に固定する。これにより、プッシュロッド7をその軸心Oに沿った往復移動可能に支持したダンパ8が電動ブレーキアクチュエータに組み込まれる。つぎに、電動ブレーキアクチュエータに組み込まれたダンパ8の動作について説明する。
図6は、ブレーキペダル踏み込み前後における制動部収容室15内の状態変化を説明するための概略図であり、図6(A)は、ブレーキペダルが踏み込まれていない状態(初期状態)におけるスライダ4の状態を示し、図6(B)および図6(C)は、ブレーキペダル踏み込み時におけるスライダ4の状態を示している。ただし、図6(A)〜(C)においては、コイルスプリング30の輪郭を一転鎖線で示すことにより、ハウジング5の制動部収容室15の内部レイアウトを簡略表示してある。
図6(A)に示すように、ダンパ8の初期状態において、ハウジング5の制動部収容室15のスライダ4は、プリロードされたコイルスプリング30によってプッシュロッド7の軸心O方向にカバー2に向けて付勢され、初期位置(例えば、スライダ4の後端面43とカバー2の裏面21とが接触する位置)に位置付けられている。
ここでドライバがブレーキペダルを踏み込み、ブレーキペダルアーム81が回転軸82周りに所定の方向A(図1参照)に回転すると、プッシュロッド7は、ブレーキペダルアーム81に連動して、ブレーキシリンダ(不図示)に向かう方向αに移動する。なお、以下においては、ブレーキシリンダに向かう方向αへの移動を前進、ブレーキシリンダから遠ざかる方向(方向αの逆方向)βへの移動を後退と呼ぶ。
図6(B)に示すように、プッシュロッド7の前進により、プッシュロッド7の直進カム部742のカム面745がスライダ4の内周面46のカム面42に当接すると、その後、プッシュロッド7は、コイルスプリング30によりカバー2の裏面21に向けて付勢されたスライダ4を、ブレーキペダルが受けた踏力に応じた力で軸心O方向に押し込みながら前進してゆく。
ここで、スライダ4は、スライダ4の全長にわたってスリット45の幅が広がるように(t1<t2)わずかに弾性変形するとともに、プッシュロッド7の直進カム部742から及ぼされる抗力のラジアル方向分力F1でケース1の内周面12に外周面41全域を押し当てながらプッシュロッド7とともに前進する。このため、プッシュロッド7の前進中、スライダ4の外周面41には、ケース1の内周面12との摺動によって、スライダ4の前進を妨げる摩擦抵抗が作用する。
また、図6(C)に示すように、スライダ4の前進によりスライダ4の前端面44とケース1の底面14との間隔が徐々に狭くなってゆき、コイルスプリング30がさらに圧縮されてゆくため、スライダ4は、前進するにしたがってより大きな弾性力でプッシュロッド7の直進カム部742のカム面745に向けて付勢されることになる。したがって、プッシュロッド7の前進中、プッシュロッド7の直進カム部742からスライダ4の内周面46のカム面42に及ぼされる抗力が徐々に増大し、その抗力のラジアル方向分力F2でケース1の内周面12に押し当てられるスライダ4がケース1の内周面12から受ける垂直荷重も徐々に増大する。このため、プッシュロッド7の前進に伴うスライダ4の前進により、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との間の摩擦抵抗は徐々に増大してゆく。このようにスライダ4の前進に応じて徐々に増大する摩擦抵抗から生じる制動力で、スライダ4の前進が妨げられる。
以上のように、プッシュロッド7の前進中、プッシュロッド7により押し込まれるスライダ4が、コイルスプリング30を圧縮しながら前進しつつ、スライダ4の前進に応じて増大する摩擦抵抗から生じる制動力を受けるため、ブレーキペダルを踏み込むドライバの足(駆動源)には、ブレーキペダルの踏み込み量に応じた適度な負荷が与えられる。
ここで、ドライバがブレーキペダルの踏み込みを一旦停止し、プッシュロッド7の前進が停止すると、スライダ4の外周面41は、今度は、コイルスプリング30の復元を妨げる方向(スライダ4の後退を妨げる方向)の摩擦抵抗をケース1の内周面12から受ける。このため、ブレーキペダルを一定の位置で保持するドライバの足にかかる負荷が急激に減少する。
ドライバが踏力を弱めると、スライダ4は、前端面44とケース1の底面14とにより圧縮されたコイルスプリング30の復元力を受けて、直進カム部742のカム面745に接触中のカム面42でプッシュロッド7を押し戻しながら後退しはじめる。このとき、スライダ4は、スライダ4全長にわたってスリット45の幅が狭くなるようにわずかに弾性変形してケース1の内周面12に外周面41全域を押し当てながら後退する。このため、プッシュロッド7の後退中、スライダ4の外周面41には、ケース1の内周面12との摺動によって、スライダ4の後退を妨げる摩擦抵抗が作用している。
図6(B)に示すように、スライダ4の後退によりスライダ4の前端面44とケース1の底面14との間隔が徐々に広がってゆき、コイルスプリング30が、ダンパ8の初期状態におけるプリロード状態(図6(A)の状態)に徐々に復元してゆくため、プッシュロッド7の直進カム部742のカム面745にスライダ4を押し当てる力は徐々に減少する。したがって、プッシュロッド7の後退中、プッシュロッド7の直進カム部742からスライダ4の内周面46のカム面42に及ぼされる抗力が徐々に減少し、その抗力のラジアル方向F1でケース1の内周面12に押し当てられるスライダ4がケース1の内周面12から受ける垂直荷重も徐々に減少する。このため、スライダ4が後退するにしたがい、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との間の摩擦抵抗は徐々に減少してゆく。このようにスライダ4の後退に応じて徐々に減少する摩擦抵抗から生じる制動力で、スライダ4の後退が妨げられる。
以上のように、スライダ4が、コイルスプリング30の復元力でプッシュロッド7を押し戻しながら後退しつつ、スライダ4の後退に応じて徐々に減少する摩擦抵抗から生じる制動力を受けるため、プッシュロッド7は、ブレーキペダルアーム81が逆方向B(図1参照)に回転するように徐々に後退し、ブレーキペダルは、ドライバの足の動きにあわせてスムーズに初期位置に復帰する。
以上説明したとおり、本実施の形態に係るダンパ8によれば、コイルスプリング30の復元力で径方向断面C形状のスライダ4の内周面46内のカム面(プッシュロッド7の軸心Oに対する錐面状の傾斜面)42がプッシュロッド7の直進カム部742のカム面(プッシュロッド7の軸心Oに対する錐面状の傾斜面)745に対してプッシュロッド7の軸心O方向に押し当てられるため、プッシュロッド7がその軸心Oに沿って移動すると、スライダ4が、プッシュロッド7のカム面745によりわずかに押し広げられ、その外周面41をケース1の内周面12に押し当てながらプッシュロッド7とともに移動する。これにより、スライダ4の変位に応じた摩擦抵抗がスライダ4の外周面41に作用し、スライダ4が、この摩擦抵抗により生じる制動力で制動されるため、プッシュロッド7をその軸心Oに沿って移動させる所定方向の力をプッシュロッド7に与える駆動源(ドライバの足)に対して、一ストロークの往路と復路とにおいて大きさの異なる反力(ヒステリシス特性を有する負荷)を与えることができる。
ここで、径方向断面C形状のスライダ4は、後端面43から前端面44に抜けるスリット45を有しており、その全長にわたってスリット45の幅tが広がるように弾性変形可能であるため、プッシュロッド7の移動中、スライダ4の外周面41の全域をケース1の内周面12に均一に接触させることができる。これにより、スライダ4の外周面41の偏摩耗が防止されるため、ダンパ8の寿命低下を防止することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、自動車の電動ブレーキアクチュエータに組み込まれるダンパ8を例に挙げたが、本発明に係るダンパは、軸心に沿って往復移動する移動部材に、ヒステリシス特性を有する負荷を与えることが有用な用途に適用可能である。例えば、自動車の電動ブレーキアクチュエータに限らず、楽器、ゲーム機、各種装置等、ユーザの操作を受け付ける操作部に連結される直動部材を有する様々な機器に組み込むことができる。
また、上記の実施の形態においては、スライダ4の前端面44とケース1の底面14との間に介在させる弾性体3としてコイルスプリング30を1本用いているが、必ずしも、このようにする必要はない。例えば、ゴム、積み重ねられた複数の皿バネ等、コイルスプリング30以外の弾性体を弾性体3として用いてもよい。また、ダンパ8の組み込み対象機器によっては、変位に応じて弾性係数が変化する非線形特性を有する弾性体を弾性体3として用いることによって、例えばブレーキペダル等の操作部が所定位置まで操作されたタイミングで、ユーザの手足にかかる負荷を急激に変化させてもよい。このような弾性体としては、例えば、スライダ4が初期位置から所定距離前進したタイミングでスライダ4の前端面44とケース1の底面14とによる圧縮が開始されるコイルスプリングと上述のコイルスプリング30とが入れ子状に配置された組合わせバネ、不等ピッチコイルスプリング等が挙げられる。このような構成によれば、操作部を操作するユーザの手足等に適度な負荷を与えつつ、操作部が所定位置まで操作されたタイミング(プッシュロッド7がその軸心O方向に所定量変位したタイミング)で、ユーザの手足等にかかる負荷を急激に増大させることができるため、操作部が所定の位置まで操作されたこと等を通知する触覚的なシグナルをユーザに与えることができる。
また、スライダ4の外周面41が摺動するケース1の内周面12の摩擦係数は一様である必要はなく、摩擦係数の異なる材質で形成された複数の筒状部材を軸心O方向に連結することによってケース1を作成する、あるいは、表面処理、表面加工等をケース1の内周面12に施すことによって、例えば、図4(C)に示すように、ケース1の内周面12において、摩擦係数が異なる2つ以上の環状領域121、122が軸心O方向に並ぶようにしてもよい。これにより、スライダ4の移動中、スライダ4の外周面41は、これらの環状領域121、122と順次摺動する。このような構成によっても、操作部を操作するユーザの手足等に適度な負荷を与えつつ、操作部が所定位置まで操作されたタイミングで、ユーザの手足等にかかる負荷を急激あるいはより緩やかに増大させることができる。また、スライダの一ストロークに含まれる各区間ごとに、スライダ4の外周面41とケース1の内周面12との間の摩擦抵抗を切り替えることができるため、例えば、ユーザの手足等にかかる負荷を、ユーザによる操作部の操作に現れる傾向等に合わせてより細かく変化させることができる。
また、上記の実施の形態においては、制動対象部材であるプッシュロッド7に錐台状の直進カム部742を形成し、この直進カム部742のカム面745をスライダ4内周のカム面42で直接支持しているが、このようなカム面745を制動対象部材に設けることができない場合等には、例えば、直進カム部742のカム面745の反転形状に相当する錐面状の外周面を有する筒状のカラー部材を準備し、このカラー部材にプッシュロッドを挿入して保持させてもよい。
1:ケース、 2:カバー、 3:弾性体、 4:スライダ、 5:ハウジング、 6:制動部、 7:プッシュロッド、 8:ダンパ、 10:ケースの開口部、 11:ケースのネジ部、 12:ケースの内周面、 13:貫通穴、 14:ケースの底面、 15:制動部収容室、 16:スプリングガイド溝、 17:フランジ、 21:カバーの裏面、 22:カバーの外周面、 23:カバーのネジ部、 24:貫通穴、 30:コイルスプリング、 41:スライダの外周面、 42:スライダ内周のカム面、 43、44:スライダの端面、 45:スリット、 46:スライダの内周面、 47:スライダ内周面の溝、 50、51:ロッド挿入口、 73:ピストン駆動部、 74:段付きシャフト部、 75:ペダルアーム連結部、 81:ブレーキペダルアーム、 80:クレビスジョイント、 82:ブレーキペダルアームの回転軸、 83:ボルト、 84、85:ナット、 741:段付きシャフト部の小径部、 743:段付きシャフト部の大径部、 742:段付きシャフト部の直進カム部、 745:直進カム部のカム面

Claims (2)

  1. 軸心に対して傾斜した第一のカム面を前記軸心周りに有する移動部材が、前記軸心に沿って往復移動可能に挿入されるハウジングと、
    前記移動部材の軸心に沿って移動可能に前記ハウジング内に配置されており、前記ハウジングの内周面に対向する外周面と、前記移動部材を当該移動部材の軸心周りに囲み、前記第一のカム面に対向する第二のカム面を含む内周面と、を有する筒形状のスライダと、
    前記ハウジングに収容され、前記第一のカム面に対して前記第二のカム面が前記シャフトの軸心方向に押し当てられるように前記スライダを前記シャフトの軸心方向に付勢する第一の弾性体と、
    前記ハウジングに収容され、前記スライダが、前記第一の弾性体を圧縮する方向に所定距離以上変位した場合に、前記第一のカム面に前記第二のカム面が押し当てられるように前記スライダを前記移動部材の軸心方向へ付勢する第二の弾性体と、を備え、
    前記スライダには、当該スライダの両端面に抜けるスリットが形成され、
    前記移動部材が当該移動部材の軸心に沿って往復移動した場合に、前記第一のカム面と前記第二のカム面との接触により、前記スライダは、前記スリットの幅が広がるように弾性変形し、前記ハウジングの内周面に前記スライダの外周面を押し当てながら、前記移動部材とともに前記移動部材の軸心に沿って往復移動する
    ことを特徴とするダンパ。
  2. 請求項1項に記載のダンパであって、
    前記移動部材を備えることを特徴とするダンパ。
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