JP2017154541A - 反力発生装置およびブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、ブレーキ操作部材のストローク量あたりの反力の増加率が一定であることによる不都合を減らすことが可能な新規な構成の反力発生装置を得る。
【解決手段】実施形態の反力発生装置は、第一の弾性部と第二の弾性部とを備え、第二の弾性部は、第一の弾性部と並列に設けられ、第一の弾性部が第一の可動部材と第二の可動部材とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては第一の可動部材と第二の可動部材とによって弾性的に圧縮されず、第一の弾性部が第一の可動部材と第二の可動部材とによって第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては第一の可動部材と第二の可動部材とによって弾性的に圧縮される。
【選択図】図2
【解決手段】実施形態の反力発生装置は、第一の弾性部と第二の弾性部とを備え、第二の弾性部は、第一の弾性部と並列に設けられ、第一の弾性部が第一の可動部材と第二の可動部材とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては第一の可動部材と第二の可動部材とによって弾性的に圧縮されず、第一の弾性部が第一の可動部材と第二の可動部材とによって第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては第一の可動部材と第二の可動部材とによって弾性的に圧縮される。
【選択図】図2
Description
本発明は、反力発生装置およびブレーキ装置に関する。
従来、弾性部材を有し、ブレーキ装置においてマスタシリンダのピストンとブレーキ操作部材との間に設けられ、ピストンとブレーキ操作部材との間で推力を伝達するとともに弾性体によって反力を発生する反力発生装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この種の反力発生装置を備えたブレーキ装置では、ブレーキ操作部材のストローク量あたりの反力の増加率が一定であると、例えば、ブレーキ操作部材の操作開始当初から反力が比較的大きくなってしまう場合がある。そこで、本発明の課題は、例えば、ブレーキ操作部材のストローク量あたりの反力の増加率が一定であることによる不都合を減らすことが可能な新規な構成の反力発生装置およびブレーキ装置を得ることである。
実施形態の反力発生装置は、マスタシリンダのピストンとブレーキ操作部材との間で推力を伝達するとともに反力を発生するブレーキ装置用の反力発生装置であって、第一の方向の一方および他方に移動可能に設けられ前記ピストンと前記ブレーキ操作部材との間で推力を伝達する第一の可動部材と、前記第一の方向の一方および他方に移動可能に設けられ、前記第一の可動部材と前記ピストンおよび前記ブレーキ操作部材のうちいずれかとの間で推力を伝達する第二の可動部材と、前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の方向に弾性的に圧縮される第一の弾性部と、前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の方向に弾性的に圧縮可能に前記第一の弾性部と並列に設けられ、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって弾性的に圧縮されず、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって弾性的に圧縮される第二の弾性部と、を備えた。よって、例えば、ブレーキ操作部材のストローク量あたりの反力の増加率が変化するので、ブレーキ操作部材の操作開始当初の反力を比較的小さくしやすい。
前記反力発生装置では、例えば、前記前記第一の可動部材は、第一の接触部を有し、前記第二の可動部材は、前記第一の接触部と前記第一の方向に面した第二の接触部を有し、前記第二の接触部は、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の圧縮量よりも大きな第二の圧縮量より小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の接触部から離れ、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第二の圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の接触部と接触する。よって、例えば、第一の接触部と第二の接触部が接触した場合、第一の可動部材と第二の可動部材とが一体に移動することにより、ブレーキ操作部材の移動に対するマスタシリンダの応答性を向上させることができる。
前記反力発生装置では、例えば、前記第一の弾性部は、第三の弾性部と、前記第三の弾性部と直列に設けられた第四の弾性部と、前記第一の方向の一方および他方に移動可能に前記第三の弾性部と前記第四の弾性部との間に介在し第三の接触部を有した中間部材と、を含み、前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方は、前記第三の接触部と前記第一の方向に面し、前記第一の弾性部が第三の圧縮量よりも小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第三の接触部から離れ、前記第一の弾性部が前記第三の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第三の接触部と接触する、第四の接触部を有した。よって、例えば、ブレーキ操作部材のストローク量あたりの反力の増加率がより変化するので、ブレーキ操作部材の操作開始当初の反力をより小さくしやすい。
前記反力発生装置では、例えば、前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方は、前記第二の弾性部を収容した筒状部を有した。よって、例えば、第二の弾性部が外部に露出するのを抑制することができるので、第二の弾性部の劣化を抑制することができる。
前記反力発生装置では、例えば、前記第二の弾性部は、第五の接触部を有するとともに、前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方に支持され、前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち他方は、第六の接触部を有し、前記第五の接触部と前記第六の接触部とは、前記第一の方向に互いに面し、前記第五の接触部と前記第六の接触部とのうち一方は、前記第五の接触部と前記第六の接触部とが離れた状態で前記第五の接触部と前記第六の接触部とのうち他方に向けて突出する突出部を有した。よって、例えば、第一の方向における第二の弾性部の弾性反力の変化率を第二の弾性部の圧縮の途中で変化させやすい。
実施形態のブレーキ装置は、前記反力発生装置と、前記マスタシリンダと接続されたホイールシリンダと、前記ホイールシリンダを加圧する加圧源と、前記ブレーキ操作部材の操作に基づいて、前記加圧源を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第一の弾性部の圧縮の開始後かつ前記第一の接触部と前記第二の接触部との接触前に、前記加圧源による前記ホイールシリンダの加圧の開始および停止のうち少なくとも一方が行われるように、前記加圧源を制御する。よって、例えば、加圧源の振動が比較的大きくなる加圧源によるホイールシリンダの加圧の開始時および停止時に、第一の弾性部が第一の方向の一方および他方に弾性的に変形可能な状態であるので、加圧源の比較的大きな振動がブレー操作部材に伝達するのを少なくとも第一の弾性部によって抑制することができる。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
また、以下に開示される複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれる。以下では、同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、以後の説明では、軸方向Dは、特に言及されない場合、中心軸Axの軸方向である。中心軸Axは、例えば車両前後方向に沿っている。軸方向Dは、第一の方向の一例である。
<第1の実施形態>
図1に示されるように、ブレーキ装置1は、ブレーキペダル2、マスタシリンダ3、反力発生装置4、アクチュエータ6、ホイールシリンダ7、ブレーキパッド(不図示)、およびディスクロータ8等を備えている。ブレーキペダル2は、車室内に配置され、操作者(操作者)によって踏み込み操作される。反力発生装置4は、車内またはエンジンルーム内に配置されてブレーキペダル2とマスタシリンダ3との間に介在している。反力発生装置4は、ブレーキペダル2に入力された操作者の踏力(推力、操作力)をマスタシリンダ3に伝達するとともに反力を発生する。マスタシリンダ3は、エンジンルーム内に配置される。アクチュエータ6は、マスタシリンダ3とホイールシリンダ7との間に介在し、マスタシリンダ3とホイールシリンダ7とを接続している。アクチュエータ6は、ブレーキペダル2のストローク量等に基づいて、ホイールシリンダ7に液圧(ブレーキ液圧)を発生させる。このホイールシリンダ7の液圧によってブレーキパッドがディスクロータ8に押し付けられることにより、制動力が生じる。ブレーキペダル2は、ブレーキ操作部材の一例である。なお、反力発生装置4は、ストロークシミュレータとも称されうる。
図1に示されるように、ブレーキ装置1は、ブレーキペダル2、マスタシリンダ3、反力発生装置4、アクチュエータ6、ホイールシリンダ7、ブレーキパッド(不図示)、およびディスクロータ8等を備えている。ブレーキペダル2は、車室内に配置され、操作者(操作者)によって踏み込み操作される。反力発生装置4は、車内またはエンジンルーム内に配置されてブレーキペダル2とマスタシリンダ3との間に介在している。反力発生装置4は、ブレーキペダル2に入力された操作者の踏力(推力、操作力)をマスタシリンダ3に伝達するとともに反力を発生する。マスタシリンダ3は、エンジンルーム内に配置される。アクチュエータ6は、マスタシリンダ3とホイールシリンダ7との間に介在し、マスタシリンダ3とホイールシリンダ7とを接続している。アクチュエータ6は、ブレーキペダル2のストローク量等に基づいて、ホイールシリンダ7に液圧(ブレーキ液圧)を発生させる。このホイールシリンダ7の液圧によってブレーキパッドがディスクロータ8に押し付けられることにより、制動力が生じる。ブレーキペダル2は、ブレーキ操作部材の一例である。なお、反力発生装置4は、ストロークシミュレータとも称されうる。
マスタシリンダ3は、例えば、タンデムタイプである。具体的には、マスタシリンダ3は、軸方向Dに延びたシリンダ部11(ハウジング)と、互いに軸方向に間隔を空けてシリンダ部11内に配置された二つのピストン12,13と、を備えている。ピストン12は、プッシュロッド16と結合(固定)されている。ピストン12は、プッシュロッド16を介して反力発生装置4と連結されている。
シリンダ部11内には、ピストン12とピストン13とによって二つの室14,室15が形成されている。室14は、ピストン12とピストン13との間に形成され、室15は、ピストン13のピストン12とは反対側に形成されている。室14には、ピストン12をプッシュロッド16側に向かって押すコイルバネ17が配置されている。また、室15には、ピストン13を室14側に向かって押すコイルバネ18が配置されている。室14および室15は、ブレーキ液を貯留するリザーバ19に接続されている。
マスタシリンダ3では、操作者によってブレーキペダル2が踏み込まれた場合、プッシュロッド16によって押圧されたピストン12が移動して、室14からブレーキ液が送り出されるとともに、室内14内に圧力上昇によってピストン13が移動して室15からブレーキ液が送り出される。室14および室15から送り出されたブレーキ液は、アクチュエータ6を介して各ホイールシリンダ7に流入する。
また、マスタシリンダ3は、アクチュエータ6に設けられたポンプ21と接続されている。ポンプ21は、アクチュエータ6に設けられたモータ22によって駆動されてマスタシリンダ3内やホイールシリンダ7内にブレーキ液を供給することができる。モータ22は、制御部23(ECU)によって制御される。制御部23は、ブレーキペダル2のストローク量を検出するセンサ(不図示)やマスタシリンダ3内の圧力を検出するセンサ(不図示)の検出結果に基づいて、モータ22を制御することができる。すなわち、制御部23は、ブレーキペダル2の操作に基づいて、アクチュエータ6を制御することができる。例えば、制御部23は、ポンプ21によるブレーキ液の供給によってホイールシリンダ7内が規定の液圧(第一の液圧)に加圧された状態である予加圧状態となるように、モータ22を制御することができる。
また、本実施形態では、マスタシリンダ3とホイールシリンダ7との間の油路24には、差圧制御弁25が設けられている。差圧制御弁25は、マスタシリンダ3側の液圧と、ホイールシリンダ7側の液圧との差圧を制御可能に構成された電磁弁である。
アクチュエータ6は、例えば、差圧制御弁25、減圧用電磁弁26、増圧用電磁弁27、リザーバ28、ポンプ21、およびモータ22等を有した公知の機構であり、制御部23の制御に基づいて、ホイールシリンダ7のブレーキ液の流入および流出を制御し、ホイールシリンダ7内部の調圧を行う。
反力発生装置4は、マスタシリンダ3のピストン12とブレーキペダル2との間で推力を伝達するとともに反力を発生する。図2〜4に示されるように、反力発生装置4は、可動部材31と、可動部材32と、コイルバネ33と、エラストマ34と、を備えている。可動部材31は、第一の可動部材の一例であり、可動部材32は、第二の可動部材の一例であり、コイルバネ33は、第一の弾性部の一例であり、エラストマ34は、第二の弾性部の一例である。なお、コイルバネ33およびエラストマ34は、弾性体や弾性部材とも称されうる。
可動部材31は、プッシュロッド16を介してピストン12と結合され、可動部材32はピン5(図1)を介してブレーキペダル2と結合されている。可動部材31と可動部材32とは、軸方向Dの一方(例えば、図2における右側)および他方(例えば、図2における左側)に移動可能に設けられており、可動部材31と可動部材32とは、相対的に移動可能である。可動部材31は、ピストン12とブレーキペダル2との間で推力を伝達し、可動部材32は、可動部材31とピストン12およびブレーキペダル2のうちいずれかとの間で推力を伝達する。本実施形態では、例えば、可動部材32は、可動部材31とブレーキペダル2との間で推力を伝達する。また、コイルバネ33とエラストマ34とは、可動部材31と可動部材32との間に設けられている。
可動部材31は、軸部31aと、張出部31bと、を有している。軸部31aは、軸方向Dに沿って延びている。軸部31aには、筒状部31cが設けられている。筒状部31cは、少なくとも軸部31aの軸方向の他方側の端部を含む。筒状部31cの軸方向Dの他方側の端部は開放され、筒状部31cの軸方向Dの一方側の端部は閉じられている。軸部31aの軸方向Dの一方側の端部31dには、エラストマ34と接触可能な接触部31fが設けられている。接触部31fは、例えば、平面である。また、筒状部31cには、プッシュロッド16が挿入されている。軸部31aの内周部に設けられた雌ねじ部と、プッシュロッド16の外周部に設けられた雄ネジ部とが結合されて、可動部材31とプッシュロッド16とが結合(固定)されている。接触部31fは、第六の接触部の一例である。
張出部31bは、軸部31aの軸方向Dの他方側の端部から中心軸Axの径方向に張り出している(延びている)。張出部31bは、中心軸Ax回りに円環状(環状)に構成されている。張出部31bの軸方向の一方側の部分には、接触部31eが設けられている。接触部31eは、例えば、中心軸Ax回りの円環状に構成された平面である。接触部31eは、第一の接触部の一例である。
可動部材32は、ベース部32aと、一対の延出部32bと、を有している。ベース部32aは、軸方向Dに沿って延びている。ベース部32aは、小径部32aaと、大径部32gと、張出部32eと、を有している。小径部32aaは、ベース部32aにおいて軸方向Dの他方側の端部に設けられ、大径部32gは、小径部32aaの軸方向Dの一方側の端部と接続され、張出部32eは、大径部32gの軸方向Dの一方側の端部と接続されている。大径部32gの径(外径)は、小径部32aaの径(外径)よりも大きい。また、ベース部32aには、筒状部32cが設けられている。筒状部32cは、少なくともベース部32aの軸方向の他方側の端部を含むとともに、小径部31aaと大径部32gとに渡って設けられている。筒状部32cの軸方向Dの他方側の端部は開放され、筒状部32cの軸方向Dの一方側の端部は面32jによって閉じられている。面32jは、筒状部32cの軸方向Dの一方側の端部に設けられ軸方向Dの他方側を向いている。筒状部32cの筒内に可動部材31の軸部31aの少なくとも端部31dが挿入されている。筒状部32cの軸方向Dの一方側の端部に設けられ軸方向Dの他方側を向いた面32jに支持(固定)されている。筒状部32cは、軸部31aを軸方向Dに相対的に移動可能に支持している。また、可動部材32は、筒状部32cに配置された軸部材35によって可動部材31との相対的な中心軸Ax回りの回転が制限されている。
また、小径部32aaの軸方向Dの他方側の端部には、接触部32dが設けられている。接触部32dは、例えば、中心軸Ax回りの円環状に構成された平面である。接触部32dは、接触部31eと軸方向Dに面している。ブレーキペダル2が押し込み操作されていない反力発生装置4の初期状態では、可動部材32は、初期位置に位置し、接触部32dと接触部31eとは、軸方向Dに離間している(図2)。接触部32dは、第二の接触部の一例である。
また、張出部32eは、大径部32gの軸方向Dの一方側の端部から中心軸Axの径方向に張り出している(延びている)。張出部32eは、中心軸Ax回りに円環状(環状)に構成されている。
一対の延出部32bは、ベース部32aの軸方向Dの一方側の端部から軸方向Dの一方側に延出している。一対の延出部32bは、軸方向Dと直交する方向(例えば車幅方向)に互いに間隔を空けて配置されている。各延出部32bには、軸方向Dに長いに長孔32f(貫通孔)が設けられている。一対の延出部32b間にブレーキペダル2のアーム部が位置した状態で、長孔32fおよびブレーキペダル2の孔(不図示)にピン5が挿入されており、ピン5を介して可動部材32とブレーキペダル2とが結合されている。
コイルバネ33は、可動部材31の張出部31bと可動部材32の張出部32eとの間に介在している。コイルバネ33の内側に可動部材31の軸部31aおよび可動部材32の筒状部32cが挿入されている。コイルバネ33は、可動部材31と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮されることで、可動部材31を軸方向Dの他方側に押し可動部材32を軸方向Dの一方側に押す弾性力を生じる。
エラストマ34は、可動部材31と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮可能にコイルバネ33と並列に設けられている。例えば、エラストマ34は、可動部材31の接触部31fと軸方向Dに面して、可動部材32の筒状部32cに収容されている。エラストマ34は、例えば、可動部材32の面32jに支持(固定)されている。例えば、エラストマ34の軸方向Dの一方側の端面34bの中心部を面32jに固定することにより、エラストマ34が径方向に変形しやすくなる。エラストマ34は、軸方向Dに延びた円柱状に構成されている。エラストマ34の軸方向Dの他方側の端面34aは、可動部材31の接触部31fと軸方向Dに面している。すなわち、端面34aと接触部31fとは、軸方向Dに互いに面(対面)している。反力発生装置4の初期状態では、端面34aと接触部31fとは、軸方向に離間している(図2)。コイルバネ33は、可動部材31と可動部材32とが相対的に近づいて、端面34aが接触部31fに接触して、可動部材31と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮されることで、可動部材31を軸方向Dの他方側に押し可動部材32を軸方向の一方側に押す弾性力を生じる。また、本実施形態では、例えば、反力発生装置4の初期状態において、端面34aと接触部31fとの間の軸方向Dの最短距離L1は、接触部32dと接触部31eとの間の軸方向Dの最短距離L2よりも短い。端面34aは、第五の接触部の一例である。
反力発生装置4では、コイルバネ33のセット荷重は、マスタシリンダ3のコイルバネ17,18のセット荷重よりも小さく設定されている。
以上の構成の反力発生装置4では、ブレーキペダル2が踏み込まれると、ブレーキペダル2とともに可動部材32とエラストマ34とが一体に軸方向Dの他方側に移動し、コイルバネ33が圧縮される。コイルバネ33は、圧縮量に応じた反力を発生する。このとき、ブレーキペダル2の初期位置と所定の中間位置との間の第一のストローク範囲では、接触部32dと接触部31eとが離間している(例えば図3)。そして、第一のストローク範囲において、可動部材32が軸方向Dに移動しないように、コイルバネ17,18,33およびエラストマ34が設定されている。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、エラストマ34の端面34aが可動部材31の接触部31fと接触する(図3)。このとき、接触部32dと接触部31eとは、離間している。更にブレーキペダル2が踏み込まれると、エラストマ34は、圧縮され、圧縮量に応じた反力を発生する。これにより、コイルバネ33の反力に加えてエラストマ34の反力が加わる。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32の接触部32dが可動部材31の接触部31eと接触する(図4)。接触部32dと接触部31eとが接触した状態で、更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32と可動部材31とが一体に軸方向Dの他方側に移動する。すなわち、ブレーキペダル2のストロークが第一のストローク範囲を超えた場合、可動部材32と可動部材31とが一体に(直結状態で)軸方向Dの他方側に移動する。
可動部材31が軸方向Dの他方側に移動すると、可動部材31の押圧によってマスタシリンダ3が液圧を発生する。具体的には、可動部材31によってピストン12が軸方向Dの他方側に移動されることにより、室14の液圧が上昇し、ピストン13が軸方向Dに他方側に移動し、室15の液圧が上昇する。
上記のように、本実施形態では、エラストマ34は、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては可動部材31と可動部材32とによって弾性的に圧縮されない。また、エラストマ34は、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては可動部材31と可動部材32とによって弾性的に圧縮される。コイルバネ33の第一の圧縮量は、例えば、エラストマ34が可動部材31の接触部31fと接触しているが圧縮はされていない状態での圧縮量である。また、コイルバネ33の圧縮量は、コイルバネ33が構造上最も伸びた状態(初期状態)からの圧縮量である。コイルバネ33やエラストマ34の圧縮は、可動部材31に対する可動部材32の軸方向Dの他方側への移動、可動部材32に対する可動部材31の軸方向の一方側への移動、およびその双方によって生じる。
また、可動部材32の接触部32dは、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量よりも大きな第二の圧縮量より小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては、可動部材31の接触部31eから離れている。また、接触部32dは、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第二の圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部31eと接触する。すなわち、コイルバネ33の第二の圧縮量は、例えば、可動部材31の接触部31eと可動部材32の接触部32dとが接触している状態での圧縮量である。
また、本実施形態では、制御部23は、コイルバネ33の圧縮の開始後かつ接触部31eと接触部32dとの接触前に、アクチュエータ6によるホイールシリンダ7の加圧の開始および停止のうち少なくとも一方が行われるように、アクチュエータ6を制御する。すなわち、制御部23は、コイルバネ33が軸方向Dの一方および他方に弾性的に変形可能な状態のときに、アクチュエータ6によるホイールシリンダ7の加圧の開始および停止のうち少なくとも一方が行われるように、アクチュエータ6を制御する。
以上、説明したように、本実施形態の反力発生装置4では、エラストマ34は、可動部材31と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮可能にコイルバネ33と並列に設けられている。エラストマ34は、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては可動部材31と可動部材32とによって弾性的に圧縮されず、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては可動部材31と可動部材32とによって弾性的に圧縮される。よって、例えば、ブレーキペダル2のストローク量あたりの反力の増加率が変化するので、ブレーキペダル2の操作開始当初の反力を比較的小さくしやすい。なお、反力の増加率は、コイルバネ33(第一の弾性部)とエラストマ34(第二の弾性部)と含む反力発生装置4の弾性部の軸方向Dにおける弾性係数(バネ定数)とも言うことができる。
また、本実施形態の反力発生装置4では、接触部32d(第二の接触部)は、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第一の圧縮量よりも大きな第二の圧縮量より小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては、接触部31e(第一の接触部)から離れている。また、接触部32dは、コイルバネ33が可動部材31と可動部材32とによって第二の圧縮量で圧縮されている状態にあっては、接触部31eと接触している。よって、例えば、接触部31eと接触部32dとが接触した場合、可動部材31と可動部材32とが一体に移動することにより、ブレーキペダル2の移動に対するマスタシリンダ3の応答性を向上させることができる。
また、本実施形態の反力発生装置4では、可動部材32は、エラストマ34を収容した筒状部32aを有している。よって、例えば、エラストマ34が外部に露出するのを抑制することができるので、エラストマ34の劣化を抑制することができる。また、例えば、エラストマ34の変形を筒状部32aの内周面で制限することができるので、エラストマ34が変形し過ぎるのを抑制することができる。ひいては、エラストマ34の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態の反力発生装置4では、制御部23は、コイルバネ33の圧縮の開始後かつ接触部31eと接触部32dとの接触前に、アクチュエータ6によるホイールシリンダ7の加圧の開始および停止のうち少なくとも一方が行われるように、アクチュエータ6を制御する。よって、例えば、アクチュエータ6の振動が比較的大きくなるアクチュエータ6の加圧の開始時および停止時に、コイルバネ33が軸方向Dの一方および他方に弾性的に変形可能な状態であるので、アクチュエータ6の比較的大きな振動がブレーキペダル2に伝達するのを少なくともコイルバネ33によって抑制することができる。ここで、制御部23が、コイルバネ33の圧縮の開始後かつ接触部31eと接触部32dとの接触前に、アクチュエータ6によるホイールシリンダ7の加圧の開始および停止の両方が行われるように、アクチュエータ6を制御した場合には、アクチュエータ6によるホイールシリンダ7の加圧の開始から停止までの全期間中で、アクチュエータ6(例えば、ポンプ21やモータ22)の振動がブレーキペダル2に伝達するのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、加圧源をポンプ21およびモータ22を有する構成としたが、加圧源はこれに限られない。加圧源は、ホイールシリンダ7を加圧できるものであればよく、例えば、液圧アキュムレータや電動シリンダ等であってもよい。
<変形例>
図5に示される本変形例では、エラストマ34は、可動部材31の接触部31fに支持され、可動部材32の面32jと軸方向Dに面している。反力発生装置4の初期状態では、エラストマ34の端面34bと面32jとは、軸方向Dに離間している。本変形例でも、エラストマ34が可動部材32に支持されている場合と同様の効果を奏することができる。本変形例では、面32jは、第六の接触部の一例であり、端面34bは、第五の接触部の一例である。
図5に示される本変形例では、エラストマ34は、可動部材31の接触部31fに支持され、可動部材32の面32jと軸方向Dに面している。反力発生装置4の初期状態では、エラストマ34の端面34bと面32jとは、軸方向Dに離間している。本変形例でも、エラストマ34が可動部材32に支持されている場合と同様の効果を奏することができる。本変形例では、面32jは、第六の接触部の一例であり、端面34bは、第五の接触部の一例である。
<第2の実施形態>
図6〜9に示される本実施形態の反力発生装置4Aは、第1の実施形態の反力発生装置4と同様の構成を備えている。よって、第1の実施形態と同様の構成による同様の効果を奏することができる。
図6〜9に示される本実施形態の反力発生装置4Aは、第1の実施形態の反力発生装置4と同様の構成を備えている。よって、第1の実施形態と同様の構成による同様の効果を奏することができる。
ただし、本実施形態の反力発生装置4Aは、反力発生装置4の構成の他に、中間部材36およびエラストマ37を備えている。また、反力発生装置4Aの可動部材31Aは、第1の実施形態の可動部材31に対して、支持面31gと筒状部31hとを有する点が主に異なる。
可動部材31Aの支持面31gは、張出部31bの軸方向Dの他方側の部分に設けられている。支持面31gは、例えば、軸方向Dの他方側を向いた円環状の平面である。支持面31gは、接触部31eよりも径方向の外側に配置されている。また、筒状部31gは、張出部31bの外周部から軸方向Dの他方側に延出している。筒状部31hは、中心軸Ax回りに円筒状に構成されている。
また、可動部材31Aの接触部31fは、エラストマ34の端面34aと離れた状態で端面34aに向けて突出する突出部31iを有している。突出部31iは、端面34aに向かうにつれて径が小さくなっている。突出部31iは、例えば、半球状に構成されている。
本実施形態では、中間部材36とエラストマ37とコイルバネ33とは、弾性部40を構成している。本実施形態では、弾性部40は、第一の弾性部の一例であり、コイルバネ33は、第三の弾性部の一例であり、エラストマ37は、第四の弾性部の一例である。
中間部材36は、可動部材31の支持面31gと可動部材32の大径部32gとの間に配置されている。中間部材36は、中心軸Ax回りに環状に構成されている。詳細には、中間部材36は、中心軸回りに環状の筒状部36aと、筒状部36aから径方向の外側に張り出した張出部36bと、を有している。筒状部36aの内側に可動部材32の筒状部32aが挿入されている。中間部材36は、軸方向Dの一方側および他方側に移動可能に可動部材32に支持されている。中間部材36は、軸方向Dの一方側および他方側に、可動部材32に対して相対的に移動可能である。
また、筒状部36aのうち軸方向Dの他方側の部分には、接触部36cが設けられている。接触部36cは、軸方向Dの他方側を向いた円環状の面である。接触部36cは、可動部材32の大径部32gに設けられた接触部32hと、軸方向Dに面している。接触部32hは、大径部32gのうち軸方向Dの一方側の部分に設けられ、軸方向Dの一方側を向いた円環状の面である。反力発生装置4Aの初期状態では、接触部36cと接触部32hとは、軸方向Dに離間している(図6)。また、例えば、反力発生装置4Aの初期状態において、接触部36cと接触部32hとの間の軸方向の最短距離L3は、端面34aと接触部31fとの間の軸方向Dの最短距離L1よりも長く、接触部32dと接触部31eとの間の軸方向Dの最短距離L2よりも短い。接触部36cは、第三の接触部の一例であり、接触部32hは、第四の接触部の一例である。
また、本実施形態では、コイルバネ33は、中間部材36の張出部36bと可動部材32の張出部32eとの間に介在している。コイルバネ33は、中間部材36と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮されることで、中間部材36を軸方向Dの他方側に押し可動部材32を軸方向Dの一方側に押す弾性力を生じる。
エラストマ37は、コイルバネ33と直列に設けられている。詳細には、エラストマ37は、可動部材31の支持面31gと、中間部材36の張出部36bとの間に介在している。エラストマ37は、可動部材31と中間部材36とによって軸方向Dに弾性的に圧縮されることで、可動部材31を軸方向Dの他方側に押し中間部材36を軸方向Dの一方側に押す弾性力を生じる。
上記から分かるように、エラストマ37とコイルバネ33との間に中間部材36が介在した状態で、エラストマ37とコイルバネ33とが直列に設けられている。このような構成の弾性部40は、可動部材31と可動部材32とによって軸方向Dに弾性的に圧縮されることで、可動部材31を軸方向Dの他方側に押し可動部材32を軸方向Dの一方側に押す弾性力を生じる。
以上の構成の反力発生装置4Aでは、ブレーキペダル2が踏み込まれると、ブレーキペダル2とともに可動部材32とエラストマ34とが軸方向Dの他方側に一体に移動するとともに、コイルバネ33によって押された中間部材36が軸方向Dの他方側に移動して、コイルバネ33およびエラストマ37が圧縮される。このとき、コイルバネ33およびエラストマ37は、圧縮量に応じた反力を発生する。また、ブレーキペダル2の初期位置と所定の中間位置との間の第一のストローク範囲では、接触部32dと接触部31eとが離間している。そして、第一のストローク範囲では可動部材32が軸方向Dに移動しないように、コイルバネ17,18,33およびエラストマ34,37が設定されている。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、エラストマ34の端面34aが可動部材31の接触部31fと接触する(図7)。このとき、接触部36cと接触部32hとが離間しているとともに、接触部32dと接触部31eとが、離間している。更にブレーキペダル2が踏み込まれると、エラストマ34は、圧縮され、圧縮量に応じた反力を発生する。これにより、弾性部40の反力に加えてエラストマ34の反力が加わる。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32の接触部32hが中間部材36の接触部36cと接触する(図8)。接触部32hと接触部36cとが接触した状態で、更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32と中間部材36とが一体に軸方向に移動する。この状態では、コイルバネ33は、これ以上に圧縮されない。よって、接触部32hと接触部36cとが接触する前後で、弾性部40のバネ定数(弾性係数)が変化する。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32の接触部32dが可動部材31の接触部31eとが接触する(図9)。接触部32dと接触部31eと接触した状態で、更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32と可動部材31と中間部材36とが一体に軸方向Dの他方側に移動する。すなわち、ブレーキペダル2のストロークが第一のストローク範囲を超えた場合、可動部材32と可動部材31と中間部材36とが一体に軸方向Dに移動する。
可動部材31が軸方向Dの他方側に移動すると、第1の実施形態と同様に、可動部材31の押圧によってマスタシリンダ3が液圧を発生する。
上記のように、本実施形態では、可動部材32の接触部32hは、接触部36cと軸方向Dに面し、弾性部40が第三の圧縮量よりも小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cから離れ、弾性部40が第三の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cと接触する。弾性部40の圧縮量は、弾性部40のコイルバネ33およびエラストマ37が構造上最も伸びた状態(初期状態)からの圧縮量である。
以上、説明したように、本実施形態の反力発生装置4Aでは、弾性部40(第一の弾性部)は、コイルバネ33(第三の弾性部)と、コイルバネ33と直列に設けられたエラストマ37(第四の弾性部)と、軸方向Dの一方および他方に移動可能にコイルバネ33とエラストマ37との間に介在し接触部36c(第三の接触部)を有した中間部材36と、を含んでいる。そして、可動部材32の接触部32h(第四の接触部)は、接触部36cと軸方向Dに面し、弾性部40が第三の圧縮量よりも小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cから離れ、弾性部40が第三の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cと接触する。よって、例えば、ブレーキペダル2のストローク量あたりの反力の増加率がより変化するので、ブレーキペダル2の操作開始当初の反力をより小さくしやすい。
また、本実施形態の反力発生装置4Aでは、可動部材31の接触部31f(第六の接触部)は、エラストマ34の端面34a(第五の接触部)と離れた状態で端面34aに向けて突出する突出部31iを有している。よって、例えば、軸方向Dにおけるエラストマ34の弾性反力の変化率をエラストマ34の圧縮の途中で変化させやすい。なお、接触部31fに突出部31iを設ける代わりに、エラストマ34(第二の弾性部)の端面34a(第五の接触部)に接触部31fに向けて突出する突出部を設けても、同様の効果を得ることができる。
<変形例>
図10に示される本変形例では、可動部材32が複数の部材(第一の部材41、第二の部材42、第三の部材43)によって構成されている。
図10に示される本変形例では、可動部材32が複数の部材(第一の部材41、第二の部材42、第三の部材43)によって構成されている。
第一の部材41は、接触部32dと一対の延出部32bとベース部32aの一部とを含む。第一の部材41の外周部には、雄ネジ部41aが設けられている。
第二の部材42は、接触部32hと張出部32eとベース部32aの一部とを含む。第二の部材42は、中心軸Ax回りに筒状に構成されており、第二の部材42の筒内に第一の部材41が挿入されている。第二の部材42は、軸方向Dの一方側および他方側に、第一の部材41に対して移動可能に設けられている。詳細には、第二の部材42には、第一の部材41の雄ネジ部41aと結合された雌ネジ部42aが設けられている。第二の部材42を第一の部材41に対して中心軸Ax回りに回転させることにより、第二の部材42が、第一の部材41に対して軸方向Dに移動する。第一の部材41と第二の部材42とを軸方向Dに相対的に移動させることにより、第二の部材42の接触部32hと中間部材36の接触部36cとの間の軸方向Dの距離を変更することができる。つまり、接触部32hと接触部36cとの間の軸方向の距離(最短距離L3)を可変設定できる。また、第二の部材42の外周部には、雄ネジ部42bが設けられている。
第三の部材43は、中心軸Ax回りに円環状(環状)に構成されている。第三の部材43の内側に、第二の部材42が挿入されている。本実施形態では、第三の部材43と中間部材36との間にコイルバネ33が介在している。第三の部材43は、軸方向Dの一方側および他方側に、第二の部材42に対して移動可能に設けられている。詳細には、第三の部材43には、第二の部材42の雄ネジ部42bと結合された雌ネジ部43aが設けられている。第三の部材43を第二の部材42に対して中心軸Ax回りに回転させることにより、第三の部材43が、第二の部材42に対して軸方向Dに移動する。第二の部材42と第三の部材43とを相対的に軸方向Dに移動させることにより、第三の部材43と中間部材36の張出部36bとの間の軸方向Dの距離を変更することができる。これにより、コイルバネ33のセット荷重を可変設定することができる。
また、本変形例では、エラストマ37に凹部37aが設けられている。凹部37aは、エラストマ37の外周部から内周部に向かって凹状に構成されている。このような構成では、エラストマ37が圧縮変形する過程で、凹部37aが潰れて凹部37aにおいて軸方向に面した一対の面同士が接触する。したがって、軸方向Dにおけるエラストマ37の弾性反力の変化率をエラストマ37の圧縮の途中で変化させやすい。
<第3の実施形態>
図11〜13に示される本実施形態の反力発生装置4Bは、第二の実施形態の反力発生装置4Aと同様の構成を備えている。よって、第2の実施形態と同様の構成による同様の効果を奏することができる。
図11〜13に示される本実施形態の反力発生装置4Bは、第二の実施形態の反力発生装置4Aと同様の構成を備えている。よって、第2の実施形態と同様の構成による同様の効果を奏することができる。
ただし、本実施形態の反力発生装置4Bには、エラストマ34が設けられていない。このような構成の反力発生装置4Bでは、ブレーキペダル2が踏み込まれると、ブレーキペダル2とともに可動部材32が軸方向Dの他方側に移動するとともに、コイルバネ33によって押された中間部材36が軸方向Dの他方側に移動して、コイルバネ33およびエラストマ37が圧縮される。このとき、コイルバネ33およびエラストマ37は、圧縮量に応じた反力を発生する。また、ブレーキペダル2の初期位置と所定の中間位置との間の第一のストローク範囲では、接触部32dと接触部31eとが離間している。そして、第一のストローク範囲で可動部材32が軸方向D移動しないように、コイルバネ17,18,33およびエラストマ37が設定されている。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32の接触部32hが中間部材36の接触部36cと接触する(図12)。接触部32hと接触部36cとが接触した状態で、更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32と中間部材36とが一体に軸方向に移動する。この状態では、コイルバネ33は、これ以上に圧縮されない。よって、接触部32hと接触部36cとが接触する前後で、弾性部40の弾性係数(バネ定数)が変化する。
更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32の接触部32dが可動部材31の接触部31eと接触する(図13)。接触部32dと接触部31eとが接触した状態で、更にブレーキペダル2が踏み込まれると、可動部材32と可動部材31と中間部材36とが一体に軸方向Dの他方側に移動する。すなわち、ブレーキペダル2のストロークが第一のストローク範囲を超えた場合、可動部材32と可動部材31と中間部材36とが一体に軸方向Dに移動する。
可動部材31が軸方向Dの他方側に移動すると、第2の実施形態と同様に、可動部材31の押圧によってマスタシリンダ3が液圧を発生する。
以上から分かるように、本実施形態では、可動部材32の接触部32hは、接触部36cと軸方向Dに面し、弾性部40が第三の圧縮量よりも小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cから離れ、弾性部40が第三の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては接触部36cと接触する。よって、例えば、ブレーキペダル2のストローク量あたりの反力の増加率が変化するので、ブレーキペダル2の操作開始当初の反力を比較的小さくしやすい。
なお、以上の説明で、いくつかの構成要素に、「第一」、「第二」等の数字を付したが、これらの数字は説明の便宜上、付したものであり、これらの数字は適宜入れ替え等をすることができる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。例えば、また、ブレーキ操作部材は、ブレーキレバー等であってもよい。また、第一の可動部材がブレーキ操作部材に結合され、第二の可動部材がマスタシリンダのピストンに結合されてもよい。また、第二の弾性部および第四の弾性部は、コイルバネや板バネ、蛇腹状バネ等であってもよい。
1…ブレーキ装置、2…ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)、3…マスタシリンダ、4,4A,4B…反力発生装置、6…アクチュエータ(加圧源)、7…ホイールシリンダ、12…ピストン、23…制御部、31…可動部材(第一の可動部材)、31f…接触部(第六の接触部)、31e…接触部(第一の接触部)、31i…突出部、32…可動部材(第二の可動部材)、32c…筒状部、32d…接触部(第二の接触部)、32h…接触部(第四の接触部)、33…コイルバネ(第一の弾性部、第三の弾性部)、34…エラストマ(第二の弾性部)、34a…端面(第五の接触部)、36…中間部材、36c…接触部(第三の接触部)、37…エラストマ(第四の弾性部)、40…弾性部(第一の弾性部)、D…軸方向(第一の方向)。
Claims (6)
- マスタシリンダのピストンとブレーキ操作部材との間で推力を伝達するとともに反力を発生するブレーキ装置用の反力発生装置であって、
第一の方向の一方および他方に移動可能に設けられ前記ピストンと前記ブレーキ操作部材との間で推力を伝達する第一の可動部材と、
前記第一の方向の一方および他方に移動可能に設けられ、前記第一の可動部材と前記ピストンおよび前記ブレーキ操作部材のうちいずれかとの間で推力を伝達する第二の可動部材と、
前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の方向に弾性的に圧縮される第一の弾性部と、
前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の方向に弾性的に圧縮可能に前記第一の弾性部と並列に設けられ、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって第一の圧縮量より小さい圧縮量で弾性的に圧縮されている状態にあっては前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって弾性的に圧縮されず、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって弾性的に圧縮される第二の弾性部と、
を備えた、反力発生装置。 - 前記第一の可動部材は、第一の接触部を有し、
前記第二の可動部材は、前記第一の接触部と前記第一の方向に面した第二の接触部を有し、
前記第二の接触部は、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第一の圧縮量よりも大きな第二の圧縮量より小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の接触部から離れ、前記第一の弾性部が前記第一の可動部材と前記第二の可動部材とによって前記第二の圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第一の接触部と接触する、請求項1に記載の反力発生装置。 - 前記第一の弾性部は、第三の弾性部と、前記第三の弾性部と直列に設けられた第四の弾性部と、前記第一の方向の一方および他方に移動可能に前記第三の弾性部と前記第四の弾性部との間に介在し第三の接触部を有した中間部材と、を含み、
前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方は、前記第三の接触部と前記第一の方向に面し、前記第一の弾性部が第三の圧縮量よりも小さい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第三の接触部から離れ、前記第一の弾性部が前記第三の圧縮量より大きい圧縮量で圧縮されている状態にあっては前記第三の接触部と接触する、第四の接触部を有した、請求項1または2に記載の反力発生装置。 - 前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方は、前記第二の弾性部を収容した筒状部を有した、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の反力発生装置。
- 前記第二の弾性部は、第五の接触部を有するとともに、前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち一方に支持され、
前記第一の可動部材および前記第二の可動部材のうち他方は、第六の接触部を有し、
前記第五の接触部と前記第六の接触部とは、前記第一の方向に互いに面し、
前記第五の接触部と前記第六の接触部とのうち一方は、前記第五の接触部と前記第六の接触部とが離れた状態で前記第五の接触部と前記第六の接触部とのうち他方に向けて突出する突出部を有した、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の反力発生装置。 - 請求項2に記載の反力発生装置と、
前記マスタシリンダと接続されたホイールシリンダと、
前記ホイールシリンダを加圧する加圧源と、
前記ブレーキ操作部材の操作に基づいて、前記加圧源を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第一の弾性部の圧縮の開始後かつ前記第一の接触部と前記第二の接触部との接触前に、前記加圧源による前記ホイールシリンダの加圧の開始および停止のうち少なくとも一方が行われるように、前記加圧源を制御する、ブレーキ装置。
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