JP6562215B2 - サーミスタ膜の製造装置 - Google Patents
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Description
近年、基材上にサーミスタ材料を非焼成で形成したサーミスタセンサの開発が検討されており、特に樹脂フィルムに直接成膜できるサーミスタ材料の開発が望まれている。すなわち、フィルムを用いることで、フレキシブルなサーミスタセンサが得られることが期待される。
また、特許文献4には、半導体基板面に接触した複数の接触子と、これら接触子と接続された電気抵抗測定器とを備え、半導体基板面に成膜される膜の抵抗値を直接測定するスパッタリング装置が提案されている。このスパッタリング装置では、一対の接触子が基板の両端に離れて接触して成膜中に随時電気抵抗を測定している。
すなわち、水晶振動子を用いた膜厚モニタで膜厚を制御しても、スパッタ時のエロージョンの進行と共に、元素によってスパッタリングターゲットからの放出粒子の角度や量が変わるために、膜の組成が変化してしまう場合がある。特に、TiAlN等のサーミスタ用金属窒化物材料をスパッタリング法により成膜する場合、膜厚が同じでも組成によってサーミスタ特性が変わってしまう問題があった。このため、従来の水晶振動子を用いた膜厚モニタで膜厚を測定しても、所望の抵抗値を有したサーミスタ膜を高精度に得ることが困難であった。また、特許文献4に記載された技術では、電気抵抗率が高い金属窒化物膜などのサーミスタ膜について電気抵抗を直接測定する場合、間隔が広い一対の接触子を基板の両端に当接させても電気抵抗を高精度に測定することが困難であった。さらに、基板の成膜面において、部分的な領域における抵抗値を測定することも困難であった。特に、接触子の先端を膜に点接触させているため、高抵抗であるサーミスタ膜の抵抗値を高精度に測定することが困難であった。
したがって、成膜中のサーミスタ膜の部分的な領域で抵抗を直接測定することで、スパッタリングを制御し、基材上に所望の抵抗値のサーミスタ膜を高精度に成膜することができる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、電極端子移動機構が、一対の対向電極をサーミスタ膜に接触させる際の圧力を制御する機能を有しているので、接触によってサーミスタ膜に損傷を与えないと共に抵抗測定に適切な圧力を設定することが可能になる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、電極端子収納部が、一対の対向電極をサーミスタ膜に当接させる際に電極端子部を外部に移動可能とされているので、抵抗測定を行わないときには電極端子収納部内に電極端子部を収納しておくことができ、スパッタ粒子が電極端子部に付着することを防止可能である。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、サーミスタ膜に当接する位置が互いに異なる複数の電極端子部を備えているので、例えば基材の周縁部、中央付近、中間部などを別々に電極端子部で同時に測定することが可能になる。したがって、複数箇所の抵抗測定が可能になるので、基材の成膜面内のサーミスタ膜のばらつきをモニタすることができ、ばらつきが大きい場合には成膜条件(ガス流量制御等)を調整することで均一化することが可能になる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、電極端子移動機構が、電極端子部を移動させてサーミスタ膜に当接する位置を変更可能であるので、例えば基材の周縁部、中央付近、中間部などを一つの電極端子部で測定することが可能になる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、対向電極の全長をLとし、隣接する櫛部の間隔をdとしたとき、L/dの異なる複数の電極端子部を備えているので、サーミスタ膜の抵抗や膜厚によって最適なL/dとなる対向電極構造の電極端子部を選択して、より高精度に抵抗値を測定することができる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、基材又は電極用基材の表面の少なくとも一方が、樹脂で形成されているので、樹脂の弾性によって測定時に電極端子部の密着性が向上して安定した測定が可能になる。
すなわち、このサーミスタ膜の製造装置では、サーミスタ膜が、金属窒化膜であるので、組成によってサーミスタ特性が変化し易い金属窒化膜を高精度に成膜することが可能になる。
なお、電極端子移動機構9として、モータ駆動等を用いた機構としても構わない。
例えば、成膜されるサーミスタ用の金属窒化膜は、TiAlN膜である。特に、本実施形態で作製する金属窒化膜は、一般式:TixAlyNz(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。また、スパッタリングターゲット4は、TiAlが採用される。
上記真空槽10には、Arガス+窒素ガスの混合ガスをガス供給装置10aから導入するガス導入口10bが設けられている。また、スパッタリングターゲット4の裏面側には、スパッタ電源11に接続されたカソード電極11aが配置されていると共に、支持体3がアノード電極とされている。すなわち、カソード電極側のスパッタリングターゲット4とアノード電極となる支持体3との間に電圧が印加され、支持体3上の基材2の表面に反応性スパッタが行われる。
上記支持体3には、温度制御装置13に接続された冷媒配管(図示略)が内蔵され、温度制御装置13から送られる冷却水等の冷媒によって温度制御されている。
また、本実施形態のサーミスタ膜の製造装置1は、上記抵抗測定器8、電極端子移動機構9、スパッタ電源11、ガス供給装置10a及び温度制御装置13等に接続され、これらを制御可能な制御部Cを備えている。
また、緩衝効果を得ると共に十分な接触効果を得るためには、基材2または電極用基材5の表面の少なくとも一方が、樹脂フィルム等の樹脂製の弾性素材であることが望ましい。
一方の対向電極6の櫛部6aと他方の対向電極6の櫛部6aとは、櫛部6aの延在方向に直交する方向に交互に並んで配されている。
したがって、サーミスタ膜の部分的な領域で抵抗を直接測定することで、スパッタリングの成膜条件を制御し、基材2上に所望の抵抗値のサーミスタ膜を高精度に成膜することができる。
また、電極端子移動機構9が、一対の対向電極6をサーミスタ膜に接触させる際の圧力を制御する機能を有しているので、接触によってサーミスタ膜に損傷を与えないと共に抵抗測定に適切な圧力を設定することが可能になる。
さらに、基材2又は電極用基材5の表面の少なくとも一方が、樹脂で形成されているので、樹脂の弾性によって測定時に電極端子部7の密着性が向上して安定した測定が可能になる。
すなわち、第4実施形態では、2つの電極端子部7を備え、例えば一方の電極端子部7は、基材2の周縁部のサーミスタ膜に当接するように配置されていると共に、他方の電極端子部7は、基材2の中央付近のサーミスタ膜に当接するように配置されている。
すなわち、第5実施形態では、電極端子移動機構59が、電極端子部7をシリンダ部9b及びロッド部9aと共に基材2の半径方向に移動可能な平行方向移動機構69を備えている。
したがって、第5実施形態のサーミスタ膜の製造装置では、平行方向移動機構69が、電極端子部7を移動させてサーミスタ膜に当接する位置を変更可能であるので、例えば基材の周縁部、中央付近、中間部などを一つの電極端子部7で測定することが可能になる。
すなわち、第6実施形態では、図9に示すように、対向電極6の全長をLとし、隣接する櫛部6aの間隔をdとしたとき、図8に示すように、L/dの異なる複数の電極端子部7A,7Bを備えている。なお、図9において分かり易くするため、対向電極6の全長Lを太い破線で図示している。
Claims (8)
- 基材の表面にサーミスタ膜を製造する装置であって、
前記基材を支持する支持体と、
前記支持体に対向配置され前記支持体に支持された前記基材の表面に前記サーミスタ膜をスパッタリングにより成膜可能なスパッタリングターゲットと、
絶縁性の電極用基材の表面に一対の対向電極が形成された電極端子部と、
一対の前記対向電極に接続された抵抗測定器と、
前記電極端子部を移動可能で一対の前記対向電極を前記基材上に成膜された前記サーミスタ膜に面接触可能な電極端子移動機構とを備えていることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記電極端子移動機構が、一対の前記対向電極を前記サーミスタ膜に接触させる際の圧力を制御する機能を有していることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1又は2に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記電極端子部を出し入れ可能に収納する電極端子収納部を備え、
前記電極端子収納部が、一対の前記対向電極を前記サーミスタ膜に当接させる際に前記電極端子部を外部に移動可能とされていることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記サーミスタ膜に当接する位置が互いに異なる複数の前記電極端子部を備えていることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記電極端子移動機構が、前記電極端子部を移動させて前記サーミスタ膜に当接する位置を変更可能であることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
一対の前記対向電極が、互いに対向してパターン形成され対向方向に延在した複数の櫛部を有した一対の櫛型電極であり、
一方の前記対向電極の前記櫛部と他方の前記対向電極の前記櫛部とが、前記櫛部の延在方向に直交する方向に交互に配され、
前記対向電極の全長をLとし、隣接する前記櫛部の間隔をdとしたとき、L/dの異なる複数の前記電極端子部を備えていることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記基材又は前記電極用基材の表面の少なくとも一方が、樹脂で形成されていることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載のサーミスタ膜の製造装置において、
前記サーミスタ膜が、金属窒化膜であることを特徴とするサーミスタ膜の製造装置。
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