前記課題を解決するためになされた第1の発明は、携帯端末で注文者が行う注文に応じて、注文者が指定の受渡場所に出向いて商品を受け取ることを促す受取案内を前記携帯端末に送信する商品提供管理装置であって、注文者の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得部と、商品の準備に要する商品準備時間を取得する商品準備時間取得部と、前記位置情報に基づき、注文者が前記受渡場所まで移動するのに要する移動時間を算出する移動時間算出部と、前記商品準備時間および前記移動時間の比較結果に基づき、前記携帯端末に対する前記受取案内の送信および商品準備開始のタイミングを制御する商品提供制御部と、を備え、この商品提供制御部で制御されたタイミングで前記携帯端末への前記受取案内の送信および商品の準備を開始する構成とする。
これによると、商品準備時間および移動時間の比較結果に基づき、携帯端末への受取案内の送信および商品準備の開始のタイミングが制御されるため、商品の準備が完了するタイミングと、注文者が受渡場所に到着するタイミングとが概ね一致するようになり、店舗で長時間待たされたり、出来立ての状態で商品を受け取ることができなかったりする不都合を解消することができる。
また、第2の発明は、前記位置情報取得部は、前記位置情報として、来場者ごとに座席が割り当てられた施設において注文者が着席する座席の位置に関する情報を取得し、前記移動時間算出部は、前記座席を起点にして前記移動時間を算出する構成とする。
これによると、注文者は、通常、座席に着席しているため、座席を起点にして移動時間を算出することで、適切な移動時間を算出することができる。
また、第3の発明は、前記受取案内は、商品の受取までの所要時間に関する情報、および前記座席から前記受渡場所までの経路に関する情報を含む構成とする。
これによると、商品の受取までの所要時間、および座席から受渡場所までの経路を注文者が把握することができる。
また、第4の発明は、前記経路に関する情報は、施設のレイアウトを表す画像上に経路を表す画像を重ね合わせたマップ画像を含む構成とする。
これによると、マップ画像により、座席から受渡場所までの経路を注文者が容易に把握することができる。
また、第5の発明は、前記商品提供制御部は、前記受取案内を前記携帯端末に送信した際に、前記携帯端末で行われる注文者の操作入力に応じて、商品の受取の延期を受け付ける受取延期受付部を備えた構成とする。
これによると、商品の受取が延期されるのに応じて、商品提供者が商品の準備を開始するタイミングを遅くすることで、注文者が出来立ての状態で商品を受け取ることができる。
また、第6の発明は、さらに、商品の注文内容に関する注文情報を取得する注文情報取得部を備え、前記商品準備時間取得部は、前記注文情報に基づき前記商品準備時間を算出する構成とする。
これによると、本商品提供管理装置において商品準備時間を算出するため、商品準備時間を算出する他のシステムとの連携が不要となり、本商品提供管理装置に係るシステム構成を簡素化することができる。
また、第7の発明は、さらに、商品の注文内容に関する注文情報を取得する注文情報取得部と、前記注文情報に基づき、注文受付状況に関する情報を商品提供者に提示する注文受付状況提示部と、を備え、前記受取延期受付部は、前記携帯端末で行われる注文者の操作入力に応じて、注文者により指定された受取延期時間を取得し、前記注文受付状況提示部は、前記受取延期受付部で商品の受取の延期を受け付けると、前記受取延期時間に基づき、注文者に商品を受け渡すタイミングまでの残り時間を変更して商品提供者に提示する構成とする。
これによると、商品の受取が延期されたこと、および注文者に商品を受け渡すタイミングまでの正確な残り時間を商品提供者が容易に把握することができる。
また、第8の発明は、携帯端末で注文者が行う注文に応じて、注文者が指定の受渡場所に出向いて商品を受け取ることを促す受取案内を前記携帯端末に送信する商品提供管理システムであって、商品提供者側に設けられた複数の情報処理装置を備え、この複数の情報処理装置のいずれかが、注文者の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得部と、商品の準備に要する商品準備時間を取得する商品準備時間取得部と、 前記位置情報に基づき、注文者が前記受渡場所まで移動するのに要する移動時間を算出する移動時間算出部と、前記商品準備時間および前記移動時間の比較結果に基づき、前記携帯端末に対する前記受取案内の送信および商品準備開始のタイミングを制御する商品提供制御部と、を備え、この商品提供制御部で制御されたタイミングで前記携帯端末への前記受取案内の送信および商品の準備を開始する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、商品準備時間および移動時間の比較結果に基づき、携帯端末への受取案内の送信および商品準備の開始のタイミングが制御されるため、商品の準備が完了するタイミングと、注文者が受渡場所に到着するタイミングとが概ね一致するようになり、店舗で長時間待たされたり、出来立ての状態で商品を受け取ることができなかったりする不都合を解消することができる。
また、第9の発明は、携帯端末で注文者が行う注文に応じて、注文者が指定の受渡場所に出向いて商品を受け取ることを促す受取案内を前記携帯端末に送信する処理を情報処理装置に行わせる商品提供管理方法であって、注文者の位置に関する位置情報を取得するステップと、商品の準備に要する商品準備時間を取得するステップと、前記位置情報に基づき、注文者が前記受渡場所まで移動するのに要する移動時間を算出するステップと、前記商品準備時間および前記移動時間の比較結果に基づき、前記携帯端末に対する前記受取案内の送信および商品準備開始のタイミングを制御するステップと、を備え、この制御するステップで制御されたタイミングで前記携帯端末への前記受取案内の送信および商品の準備を開始する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、商品準備時間および移動時間の比較結果に基づき、携帯端末への受取案内の送信および商品準備の開始のタイミングが制御されるため、商品の準備が完了するタイミングと、注文者が受渡場所に到着するタイミングとが概ね一致するようになり、店舗で長時間待たされたり、出来立ての状態で商品を受け取ることができなかったりする不都合を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る商品提供管理システムの全体構成図である。この商品提供管理システムは、競技場などの施設内に設けられて商品(飲食物)を持ち帰りで提供する店舗を対象にして構築されるものであり、携帯端末1と、注文管理サーバ2と、店舗サーバ(商品提供管理装置)3と、を備えている。携帯端末1、注文管理サーバ2および店舗サーバ3はネットワークを介して相互に接続されている。
携帯端末1は、注文者が所持するもので、モバイル注文サービス用のアプリケーションソフトウェア(以下、注文アプリと呼称する)がインストールされており、この注文アプリにより、会員登録および商品注文のための画面が表示され、この画面で会員登録および商品注文の操作を行う。なお、会員登録および商品注文の操作をウェブブラウザで行うようにしてもよい。
また、携帯端末1は、自装置の現在位置を取得する機能を有し、自装置の現在位置に関する情報を注文管理サーバ2に送信する。また、携帯端末1は、会員登録時に注文管理サーバ2で発行されたユーザIDを保持し、会員登録済みの場合には、商品注文の際にユーザIDを注文管理サーバに送信する。また、携帯端末1は、店舗サーバ3から送信される受取案内(プッシュ通知)を受信して画面に表示する。
注文管理サーバ2は、モバイル注文サービスを管理するものであり、本部に設置されている。この注文管理サーバ2では、携帯端末1で行われる注文操作に応じて注文を受け付ける処理が行われる。また、注文管理サーバ2では、注文に先だって、携帯端末1で行われる会員登録操作に応じて会員登録の処理が行われ、モバイル注文サービスでのユーザ管理用のユーザIDを発行する。
また、注文管理サーバ2では、携帯端末1から位置情報を取得して、携帯端末1の位置に基づいて、注文した商品を扱う最寄りの店舗、すなわち、注文者の座席に最も近い店舗を検索する処理が行われ、この検索処理で見つかった店舗が、商品の受け渡しを行う店舗(受渡場所)となり、その店舗に設置された店舗サーバ3に、ユーザID、注文情報、および位置情報(座席番号および携帯端末の現在位置)を送信する。また、注文管理サーバ2では、商品の購入代金の決済、受け付けた注文の状態(商品の受渡が完了したか否か)の管理などが行われる。
店舗サーバ3は、店舗で受け付けた注文を管理するものであり、店舗ごとに設置されている。この店舗サーバ3にはモニタ4が接続されており、このモニタ4に、店舗での注文受付状況に関する画面が表示され、この画面により店舗スタッフが注文受付状況を確認することができる。また、店舗サーバ3は、注文管理サーバ2からユーザID、注文情報、および位置情報を受信し、これらの情報に基づいて注文を管理する。また、店舗サーバ3では、注文者が店舗に出向いて商品を受け取ることを促す受取案内(プッシュ通知)を注文者の携帯端末1に送信する。
次に、図1に示した店舗サーバ3で行われる処理の概要について説明する。図2は、店舗サーバ3で行われる処理の概要を説明するタイミング図である。
店舗サーバ3では、注文者が指定の受渡場所に出向いて商品を受け取ることを促す受取案内(プッシュ通知)を注文者の携帯端末1に送信するようにしており、この受取案内を送信するタイミングが、注文管理サーバ2から取得した注文情報および位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)などに基づいて制御される。
店舗サーバ3では、まず、注文ごとに、注文内容および店舗での注文受付状況に基づいて、商品の準備に要する商品準備時間Xを算出する。このとき、注文した商品が調理を要するものである場合には、商品準備時間Xが長くなることから、調理時間を考慮して商品準備時間Xを算出する。また、店舗では、注文を受け付けた順に、注文に係る商品を準備する作業が行われ、当該注文より先に受け付けた注文の準備作業が終了するまで、当該注文の準備作業に取りかかることができないため、このような待ち時間を考慮して商品準備時間Xを算出する。すなわち、商品準備時間Xは、注文に係る商品を準備する実際の作業に要する時間だけではなく、先に受け付けた注文の準備が終了するまでの待ち時間を含む。
また、店舗サーバ3では、注文管理サーバ2から取得した位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)に基づいて、注文者が座席または携帯端末1の注文時の位置から店舗(受渡場所)まで移動するのに要する往路移動時間Yを算出する。このとき、施設内が混雑している場合には往路移動時間Yが長くなることから、施設内の混雑状況を考慮して往路移動時間Yを算出する。
ここで、店舗サーバ3は、注文管理サーバ2から位置情報として座席番号および携帯端末1の注文時の位置を取得するため、座席を起点にした往路移動時間と、携帯端末1の注文時の位置を起点にした往路移動時間とを算出することができる。注文者が注文時に座席に着席していれば両者は一致するが、注文者は注文時に常に座席に着席しているわけではないため、両者が異なる場合がある。この場合、時間が長くなる方を往路移動時間に決定するようにするとよい。
このようにして商品準備時間Xおよび往路移動時間Yが算出されると、店舗サーバ3では、その商品準備時間Xおよび往路移動時間Yに基づいて、注文者に商品を受け渡すタイミング(商品受渡時刻)、および受取案内を送信するタイミング(受取案内送信時刻)を設定し、この受取案内送信時刻になると、受取案内を注文者の携帯端末1に送信する。
なお、店舗サーバ3では、店舗から座席まで戻るのに要する復路移動時間Zも算出し、この復路移動時間Zに基づいて、品質保持処理、すなわち、注文者が座席に戻るまで商品の品質を保持するために必要な処理を行う。特に本実施形態では、復路移動時間Zから、注文者が座席に戻るまで商品を適切な温度に保つために商品に添付する保冷剤の個数(保冷剤数)を算出する。復路移動時間Zは、往路移動時間Yと同様に、施設内の混雑状況を考慮して算出する。
ここで、商品準備時間Xは、注文内容および店舗での注文受付状況に応じて変化し、移動時間は、注文者の位置(座席番または携帯端末1の注文時の位置)に応じて移動時間が変化するため、商品準備時間Xと往路移動時間Yとは長短が逆になる場合があり、この商品準備時間Xおよび往路移動時間Yの長短に応じて、次に説明するように、注文者に商品を受け渡すタイミング(商品受渡時刻)、および受取案内を送信するタイミングが変化する。
図2(A)は、商品準備時間Xが往路移動時間Yより長い、すなわちX≧Yの場合を示している。この場合、注文受付時刻T0から商品準備時間Xが経過したタイミング(T0+X)を商品受渡時刻T1とし、この商品受渡時刻T1から往路移動時間Yだけ遡ったタイミング(T1−Y)を受取案内送信時刻T2とする。また、注文を受け付けると同時に商品の準備を開始し、注文受付時刻T0が商品準備開始時刻T3となる。そして、受取案内送信時刻T2になったところで受取案内を送信すると、この受取案内に応じて注文者が店舗に向けて移動を開始する。これにより、注文者が店舗に到着したところで、丁度、商品の準備が完了し、注文者は、店舗で待たされることなく、出来立ての状態で商品を受け取ることができる。
図2(B)は、商品準備時間Xが往路移動時間Yより短い、すなわちX<Yの場合を示している。この場合、注文受付時刻T0から往路移動時間Yが経過したタイミング(T0+Y)を商品受渡時刻T1とし、この商品受渡時刻T1から商品準備時間Xだけ遡ったタイミング(T1−X)を商品準備開始時刻T3とする。そして、注文を受け付けると同時に受取案内を送信し、この受取案内に応じて注文者が店舗に向けて移動を開始する。また、商品準備開始時刻T3になったところで商品の準備を開始する。これにより、注文者が店舗に到着したところで、丁度、商品の準備が完了し、注文者は、店舗で待たされることなく、出来立ての状態で商品を受け取ることができる。
なお、図2(B)に示す例では、注文を受け付けると同時に受取案内を送信するようにしたが、注文を受け付けてから所要の待ち時間をおいて受取案内を送信するようにしてもよい。この場合、受取案内送信時刻T2から往路移動時間Yが経過したタイミング(T2+Y)が商品受渡時刻T1となる。
また、本実施形態では、受取案内を送信したところで注文者からの商品の受取の延期を受け付けるようにしている。この商品受取延期は、商品の準備が開始された後に受け付けることが難しい。すなわち、図2(A)に示すように、受取案内を送信する前に商品の準備が開始される場合には、商品受取延期依頼を受け付けることが難しく、図2(B)に示すように、受取案内を送信した後に商品の準備を開始する場合には、商品受取延期を受け付けることができる。
図2(C)は、注文者から商品の受取を延期する依頼がある場合を示している。この場合、受取延期時間Eが注文者により指定され、注文受付時刻T0から受取延期時間Eおよび往路移動時間Yが経過したタイミング(T0+E+Y)が商品受渡時刻T1となる。
なお、商品受取延期は、遅くとも商品の準備を開始する前であれば受け付けることができる。したがって、図2(A)に示すように、商品準備時間Xが往路移動時間Yより長い場合でも、注文を受け付けると同時に受取案内を送信するようにすると、商品受取延期を受け付けることができる。
また、商品の準備が完了した後に保冷などの品質保持の処置を行うようにすると、出来立てに近い状態で商品を受け渡すことができる。そこで、商品の品質を保持可能な品質保持時間を定めて、その品質保持時間を考量して商品受取延期を受け付ける、すなわち、品質保持時間を限度とした受取延期時間を認めるようにしてもよい。
次に、図1に示した携帯端末1、注文管理サーバ2および店舗サーバ3で行われる処理の概略について説明する。図3は、携帯端末1、注文管理サーバ2および店舗サーバ3で行われる処理の概略を示すシーケンス図である。
まず、携帯端末1で会員登録の操作が行われ、これに応じて注文管理サーバ2で会員登録の処理が行われる。このとき、携帯端末1で入力された座席番号が注文管理サーバ2に送信され、また、注文管理サーバ2で発行されたユーザIDが携帯端末1に送信される。ついで、携帯端末1で商品を注文する操作が行われ、これに応じて注文管理サーバ2で注文を受け付ける処理が行われる。このとき、携帯端末1で入力された注文情報が注文管理サーバ2に送信される。また、注文管理サーバ2では、注文ステータスがオンに設定される。
次に、注文管理サーバ2から新規の注文に関する注文者情報(ユーザID)、注文情報、および位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)が店舗サーバ3に送信される。
そして、店舗サーバ3では、商品準備時間を算出する処理と、移動時間を算出する処理と、注文者に商品を受け渡すタイミング(商品受渡時刻)、および受取案内を送信するタイミング(受取案内送信時刻)を設定する処理とが行われる。そして、商品準備時間Xが往路移動時間Yより長くなる場合(図2(A)参照)には、受取案内送信時刻になると、受取案内が店舗サーバ3から携帯端末1に送信され、商品準備時間Xが往路移動時間Yより短くなる場合(図2(B)参照)には、直ちに受取案内が店舗サーバ3から携帯端末1に送信される。
次に、携帯端末1で受取案内を受信した際に、注文者により商品の受取を延期する操作が行われると、店舗サーバ3で商品の受取の延期を受け付ける処理が行われる。
そして、店舗で商品を注文者に受け渡して、店舗サーバ3で、商品の受渡の完了を入力する操作が店舗スタッフにより行われると、店舗サーバ3から注文管理サーバ2に注文完了通知が送信される。注文管理サーバ2では、店舗サーバ3から注文完了通知を受信すると、注文ステータスをオフに設定する注文完了処理が行われる。
次に、図1に示した注文管理サーバ2および店舗サーバ3の概略構成について説明する。図4は、注文管理サーバ2および店舗サーバ3の概略構成を示す機能ブロック図である。
注文管理サーバ2は、位置情報取得部21と、会員登録部22と、会員情報蓄積部23と、注文受付部24と、注文情報蓄積部25と、注文情報提供部26と、位置情報提供部27と、を備えている。
位置情報取得部21では、携帯端末1の現在の位置に関する位置情報を携帯端末1から取得する。なお、携帯端末1では、GPS(Global Positioning System)や無線ネットワークを利用した位置検出により現在の携帯端末1の位置を取得する。
会員登録部22では、携帯端末1に会員登録に関する画面を表示させて、注文者に会員登録に関する操作を行わせ、これにより取得した入力情報に基づいて会員登録の処理が行われる。会員登録部22では、ユーザIDを発行して携帯端末1に送信し、また、注文者により入力された座席情報を携帯端末1から取得する。この会員登録部22で取得した会員情報(ユーザIDおよび座席情報など)は、会員情報蓄積部23に蓄積される。
注文受付部24では、携帯端末1に商品の注文に関する画面を表示させて、注文者に商品を注文する操作を行わせ、これにより取得した入力情報に基づいて注文を受け付ける処理が行われる。この注文受付部24で生成した注文情報は、注文情報蓄積部25に蓄積される。本実施形態では、新規の注文を受け付ける度に、受付番号を発行し、この受付番号および注文内容(商品ごとの個数)が注文情報として注文情報蓄積部25に蓄積される。
注文情報提供部26では、注文受付部24で新規の注文を受け付ける度に、その新規の注文に関する注文情報(受付番号および注文内容)を店舗サーバ3に提供する。位置情報提供部27では、注文受付部24で新規の注文を受け付ける度に、その新規の注文に関する注文者の位置情報を店舗サーバ3に提供する。本実施形態では、位置情報として、会員情報蓄積部23から座席情報を取得して店舗サーバ3に提供する。また、位置情報取得部21で取得した携帯端末1の位置情報(携帯端末1の注文時の位置)を店舗サーバ3に提供する。
店舗サーバ3は、注文情報取得部31と、注文情報蓄積部32と、位置情報取得部33と、位置情報蓄積部34と、商品準備時間算出部(商品準備時間取得部)35と、移動時間算出部36と、商品提供制御部37と、注文受付状況提示部38と、保冷剤数算出部39と、受渡完了情報取得部40と、を備えている。
注文情報取得部31では、注文管理サーバ2の注文情報提供部26から、注文管理サーバ2で新規に受け付けた注文に関する注文情報(受付番号および注文内容)を取得する。この注文情報取得部31で取得した注文情報はユーザIDなどと対応づけて受付順に注文情報蓄積部32に蓄積される。
位置情報取得部33では、注文管理サーバ2の位置情報提供部27から、注文管理サーバ2で新規に受け付けた注文に関する注文者の位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)を取得する。この位置情報取得部33で取得した位置情報はユーザIDなどと対応づけて位置情報蓄積部34に蓄積される。
商品準備時間算出部35では、注文情報蓄積部32に蓄積された注文情報に基づいて、商品準備時間を算出する処理が行われる。この処理では、前記のように、対象となる注文の注文内容および店舗での注文受付状況に基づいて商品準備時間を算出する。
移動時間算出部36では、位置情報蓄積部34に蓄積された位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)に基づいて、注文者が座席から店舗(受渡場所)まで移動するのに要する往路移動時間、および店舗から座席まで戻るのに要する復路移動時間を算出する処理が行われる。この処理では、前記のように、施設内の混雑状況を考慮して往路移動時間および復路移動時間を算出する。なお、施設内の混雑状況は、例えば、施設の入場ゲートで計測された入場者総数や、施設内に設置されたカメラの映像から検出される人物の人数から判断することができる。
商品提供制御部37は、注文者への商品の受渡を制御するものであり、タイミング設定部41と、受取案内生成部42と、受取案内送信部43と、受取延期受付部44と、を備えている。
タイミング設定部41では、商品準備時間算出部35で算出された商品準備時間、および移動時間算出部36で算出された往路移動時間に基づいて、注文者に商品を受け渡すタイミング(商品受渡時刻)、および受取案内を送信するタイミング(受取案内送信時刻)を設定する処理が行われる。このタイミング設定部41で行われる処理は図2に示した通りである。
受取案内生成部42では、タイミング設定部41で設定されたタイミングに基づいて、受取案内で表示するメッセージを生成する処理が行われる。本実施形態では、受取案内で、受取所要時間、すなわち、受取案内を送信した時点から商品の受渡が行われる時点(商品受渡時刻)までの所要時間が提示される。
受取案内送信部43では、タイミング設定部41で設定したタイミング(受取案内送信時刻)に基づいて、受取案内生成部42で生成した受取案内を注文者の携帯端末1に送信する。すなわち、タイミング設定部41で設定した受取案内送信時刻になると、携帯端末1に受取案内を送信する。なお、本実施形態では、受取案内をプッシュ通知で送信するようにするが、受取案内を電子メールで送信するようにしてもよい。
受取延期受付部44では、注文者からの商品の受取の延期を受け付ける処理が行われる。本実施形態では、携帯端末1に受取案内を送信した際に、商品の受取を延期するか否かを問い合わせる画面を携帯端末1に表示させ、この画面で注文者が商品の受取を延期する操作を行うと、受取延期受付部44において、商品の受取の延期を受け付け、このとき、注文者が指定した受取延期時間に関する情報を携帯端末1から取得する。
注文受付状況提示部38では、注文情報蓄積部32に蓄積された注文情報に基づき、店舗における注文受付状況に関する情報を店舗スタッフに提示する処理が行われる。本実施形態では、注文一覧画面(図16参照)をモニタ4に表示させるようにしており、この注文一覧画面により、注文ごとに、受付番号、受取時間、仕上がり状況、注文内容(商品ごとの個数)、および保冷剤数を店舗スタッフに提示することができる。
保冷剤数算出部39では、移動時間算出部36で算出された復路移動時間に基づいて、商品に添付する保冷剤数を算出する処理が行われる。
受渡完了情報取得部40では、入力デバイス5を用いた店舗スタッフの操作入力に応じて、商品の受渡が完了したことを表す受渡完了情報を取得する処理が行われる。この受渡完了情報取得部40で受渡完了情報を取得すると、この受渡完了情報に基づいて、該当する注文を注文一覧画面から削除する処理が注文受付状況提示部38において行われる。
店舗サーバ3は、この他に、携帯端末1に表示させる画面(図6,図9,図10,図12参照)の表示情報を生成して携帯端末1に送信するとともに、携帯端末1に表示させた画面上で行われる注文者の入力操作に応じて入力情報を取得する入出力制御部を備えている。
なお、図4に示した注文管理サーバ2および店舗サーバ3の各部は、情報処理装置のプロセッサ(CPU)がHDD等のメモリに保存した商品提供管理用のプログラム(インストラクション)を実行することで実現される。これらのプログラムは、情報処理装置に予め導入して専用の装置として構成する他、所定のOS上で動作するアプリケーションプログラムとして適宜なプログラム記録媒体に記録して、またネットワークを介して、ユーザに提供されるようにしてもよい。
次に、図1に示した携帯端末1で行われる会員登録時の処理について説明する。図5は、携帯端末1で行われる会員登録時の処理の手順を示すフロー図である。図6は、携帯端末1に表示される会員登録時の画面を示す説明図である。
携帯端末1において注文アプリを起動すると(ST101)、位置情報の利用が許諾されている場合には(ST102でYes)、携帯端末1の現在の位置を注文管理サーバ2に通知する機能を有効とする設定が行われる(ST103)。そして、図6(A)に示すアプリトップ画面が表示される(ST104)。このアプリトップ画面は、会員登録が未了である場合に注文者に会員登録を促すものである。
このアプリトップ画面で「会員登録」のボタンを操作すると(ST105)、図6(B)に示すサービス利用規約画面が表示される(ST106)。このサービス利用規約画面は、サービス利用規約を注文者に確認させるものである。
このサービス利用規約画面で、「同意」のボタンを操作すると(ST107で同意)、図6(C)に示すメールアドレス・座席番号入力画面が表示される(ST108)。このメールアドレス・座席番号入力画面は、メールアドレスおよび座席番号を注文者が入力するものである。メールアドレスは、チケット購入時に使用したものを入力すればよい。なお、サービス利用規約画面で、「キャンセル」のボタンを操作すると(ST109でキャンセル)、注文アプリを終了してホーム画面に遷移する(ST113)。
このメールアドレス・座席番号入力画面で、メールアドレスおよび座席番号を入力して、「次へ」のボタンを操作すると(ST110)、図6(D)に示す入力内容確認画面が表示される(ST111)。この入力内容確認画面は、入力されたメールアドレスおよび座席番号を注文者に確認させるものである。
この入力内容確認画面で、「登録」のボタンを操作すると(ST112で登録)、図6(E)に示す会員登録完了画面が表示される(ST113)。この会員登録完了画面は、会員登録が完了したことを注文者に通知するものである。
次に、図1に示した携帯端末1で行われる商品注文時の処理について説明する。図7および図8は、携帯端末1で行われる商品注文時の処理の手順を示すフロー図であり、図7にはクレジットカードが未登録の場合を、および図8にはクレジットカードが登録済みの場合をそれぞれ示す。図9および図10は、携帯端末1に表示される注文時の画面を示す説明図である。
まず、図7に示すように、クレジットカードが未登録の場合について説明する。この場合、携帯端末1において注文アプリを起動すると(ST201)、まず、ユーザIDおよび位置情報(現在の携帯端末1の位置)を注文管理サーバ2に送信する(ST202)。そして、図9(A)に示すアプリトップ画面が表示される(ST203)。このアプリトップ画面は、注文カテゴリ(商品および店舗)を選択するものである。
このアプリトップ画面で商品の注文カテゴリを選択する、すなわち、「商品」のボタンを操作すると(ST204で商品)、図9(B)に示す商品カテゴリ選択画面が表示される(ST205)。この商品カテゴリ選択画面は、注文する商品の商品カテゴリ(フードおよびドリンク)を選択するものである。
この商品カテゴリ選択画面で「フード」および「ドリンク」のいずれかのボタンを操作すると(ST206)、図9(C)に示す商品メニュー画面が表示される(ST207)。この商品メニュー画面は、商品を一覧表示して、商品ごとの注文個数を注文者が入力するものである。
この商品メニュー画面で商品ごとの注文個数を入力して「OK」のボタンを操作すると(ST208)、図9(D)に示す注文商品確認画面が表示される(ST209)。この注文内容確認画面は、注文内容(商品ごとの注文個数)を注文者に確認させるものである。
この注文商品確認画面で注文内容を注文者が確認して「OK」のボタンを操作すると(ST210でOK)、図9(E)に示す最寄り店舗一覧画面が表示される(ST211)。この最寄り店舗一覧画面は、座席に最も近い最寄りの店舗を一覧表示して、注文する店舗を注文者に選択させるものである。
この最寄り店舗一覧画面で注文する店舗を選択して「OK」のボタンを操作すると(ST212)、図10(A)に示すクレジットカード情報入力画面が表示される(ST213)。このクレジットカード情報入力画面は、クレジットカード情報(カード番号、有効期限、およびセキュリティーコード)およびクレジットカード情報保存の可否を入力するものである。
一方、アプリトップ画面で、店舗の注文カテゴリを選択する、すなわち、「店舗」のボタンを操作すると(ST204で店舗)、図9(E)に示す最寄り店舗一覧画面が表示される(ST214)。この最寄り店舗一覧画面で注文する店舗を選択して「OK」のボタンを操作すると(ST215)、図9(C)に示す商品メニュー画面が表示される(ST216)。この商品メニュー画面で商品ごとの注文個数を入力して「OK」のボタンを操作すると(ST217)、図9(D)に示す注文商品確認画面が表示される(ST218)。この注文商品確認画面で注文内容を注文者が確認して「OK」のボタンを操作すると(ST219)、図10(A)に示すクレジットカード情報入力画面が表示される(ST213)。
図10(A)に示すクレジットカード情報入力画面でクレジット情報を入力して「次へ」のボタンを操作すると(ST220)、クレジットカード情報を保存する選択がなされていない場合には(ST221でNo)、図10(B)に示す注文内容確認画面が表示される(ST222)。この注文内容確認画面は、注文内容(商品ごとの注文個数)を最終的に注文者が確認するものである。一方、クレジットカード情報を保存する選択がなされている場合には(ST212でYes)、図示しない登録完了画面が表示された後(ST223)、図10(B)に示す注文内容確認画面が表示される(ST222)。
図10(B)に示す注文内容確認画面で注文内容を注文者が確認して「注文」のボタンを操作すると(ST224で注文)、注文内容が確定され、図10(C)に示す注文完了画面が表示される(ST225)。この注文完了画面は、注文が完了したことを注文者に通知するものである。また、この注文完了画面には、受取案内の送信がある旨の文言、および受付番号が表示される。
なお、商品の代金を店舗で支払うことも可能であり、この場合、注文者に店舗での支払いを選択させる画面を表示させ、注文者が店舗での支払いを選択した場合には、クレジットカード情報に関する画面は省略される。
次に、図8に示すように、クレジットカードが登録済みの場合について説明する。この場合、図7に示したクレジットカードが未登録の場合と比較すると、クレジットカード情報の入力に関する処理(ST213,ST220,ST221,ST223)が省略され、その代わりに、図10(D)に示す決済確認画面が表示される(ST231)。この決済確認画面は、入力したクレジットカード情報で決済を行うかを注文者に確認させるものである。この決済確認画面でクレジットカード情報を確認して「次へ」のボタンを操作すると、図10(B)に示す注文内容確認画面が表示される(ST222)。これ以外の点は、図7に示したクレジットカードが未登録の場合と同様である。
次に、図1に示した携帯端末1で行われる受取案内送信時の処理について説明する。図11は、携帯端末1で行われる受取案内送信時の処理の手順を示すフロー図である。図12は、携帯端末1に表示される受取案内送信時の画面を示す説明図である。
携帯端末1において、店舗サーバ3から受取案内(プッシュ通知)を受信すると(ST301)、図12(A)に示すプッシュ通知画面が表示される(ST302)。このプッシュ通知画面には、商品の受取を案内するメッセージが表示され、特にこのメッセージにより、商品の受取までの所要時間が注文者に提示される。なお、このプッシュ通知画面は、注文者に今から店舗に向かうように促すものであるため、その旨のメッセージ、例えば、「今から商品を取りにお越しください。」の文言を表示するようにしてもよい。
このプッシュ通知画面で「確認」のボタンを操作すると(ST303で確認)、図12(B)に示す受取案内画面が表示される(ST304)。この受取案内画面には、プッシュ通知画面と同様に、商品の受取を案内するメッセージと、受取番号と、が表示される。なお、プッシュ通知画面で「キャンセル」のボタンを操作すると、ホーム画面に遷移する(ST305)。
この受取案内画面で「受取店舗」のボタンを操作すると(ST306で受取店舗)、図12(C)に示す受取店舗案内画面が表示される(ST307)。この受取店舗案内画面は、座席から店舗までのルートを表示するものであり、この受取案内画面には、施設のレイアウトを表す画像上に、店舗および座席の位置を表す画像と、座席から店舗までの経路を表す画像とを重ね合わせたマップ画像が表示されている。
また、図12(B)に示した受取案内画面では商品の受取までの所要時間が提示され、この所要時間より商品の受取が遅くなる場合には、受取案内画面で「受取延期」のボタンを操作する。これにより、図12(D)に示す受取延期時間選択画面が表示される(ST308)。この受取延期時間選択画面は、商品の受取時刻を延期するものである。
この受取延期時間選択画面で受取延期時間を選択する、すなわち、「10分延期」、「20分延期」および「30分延期」のいずれかのボタンを操作すると(ST309)、図12(E)に示す受取延期確認画面が表示される(ST310)。この受取延期確認画面は、受取延期内容を注文者に確認させるものである。
この受取延期確認画面で延期内容を注文者が確認して「OK」のボタンを操作すると(ST311)、図12(F)に示す受取延期完了画面が表示される(ST312)。この受取延期完了画面は、受取時刻の延期が完了したことを注文者に通知するものである。
次に、図1に示した注文管理サーバ2で行われる会員登録時の処理について説明する。図13は、注文管理サーバ2で行われる会員登録時の処理の手順を示すフロー図である。
注文管理サーバ2では、携帯端末1からユーザIDおよび位置情報を受信すると(ST401)、ユーザIDを検索する処理が行われる(ST402)。ここで、携帯端末1から受信したユーザIDが登録済みでない、すなわち、会員登録が未了であれば(ST403でNo)、会員登録を促すアプリトップ画面(図6(A)参照)の表示情報を送信する(ST404)。
ついで、携帯端末1での注文者の操作入力に応じて、サービス利用規約画面(図6(B)参照)の表示情報を送信し(ST405)、ついで、メールアドレス・座席番号入力画面(図6(C))の表示情報を送信し(ST406)、ついで、入力内容確認画面(図6(D)参照)の表示情報を送信する(ST407)。
そして、携帯端末1からメールアドレスおよび座席番号を受信し(ST408)、メールアドレスおよび座席番号をデータベースに登録する処理が行われる(ST409)。ついで、内部管理用のユーザIDを発行する処理が行われ(ST410)、このユーザIDおよび会員登録完了画面(図6(E))の表示情報を携帯端末1に送信する処理が行われる(ST411)。
次に、図1に示した注文管理サーバ2で行われる注文受付時の処理について説明する。図14は、注文管理サーバ2で行われる注文受付時の処理の手順を示すフロー図である。
注文管理サーバ2では、携帯端末1からユーザIDおよび位置情報(注文時の携帯端末1の位置)を受信し(ST501)、ついで会員登録済みのトップ画面(図9(A)参照)の表示情報を送信する(ST502)。
次に、トップ画面(図9(A)参照)で選択された注文カテゴリが商品の場合には(ST503で商品)、商品カテゴリ選択画面(図9(B)参照)の表示情報を送信し(ST504)、ついで、携帯端末1での注文者の操作入力に応じて、商品メニュー画面(図9(C)参照)の表示情報を送信し(ST505)、ついで、注文商品確認画面(図9(D)参照)の表示情報を送信する(ST506)。そして、携帯端末1から受信した位置情報から最寄りの店舗を検索する処理が行われ(ST507)、最寄り店舗一覧画面(図9(E)参照)の表示情報を送信する(ST508)。
一方、注文カテゴリが店舗の場合には(ST503で店舗)、携帯端末1から受信した位置情報から最寄りの店舗を検索する処理が行われて(ST509)、最寄り店舗一覧画面(図9(E)参照)の表示情報を送信し(ST510)、ついで、携帯端末1での注文者の操作入力に応じて、商品メニュー画面(図9(C)参照)の表示情報を送信し(ST511)、ついで、注文商品確認画面(図9(D)参照)の表示情報を送信する(ST512)。
次に、クレジット情報が登録済みでなければ(ST513でNo)、クレジットカード情報入力画面(図10(A)参照)の表示情報を送信する(ST514)。そして、携帯端末1からクレジットカード情報を受信して(ST515)、そのクレジットカード情報をデータベースに登録する処理が行われる(ST516)。ついで、登録完了画面(図示せず)の表示情報を送信し(ST517)、ついで、注文内容確認画面(図10(B)参照)の表示情報を送信する(ST518)。
一方、クレジット情報が登録済みであれば(ST513でYes)、決済画面(図10(D)参照)の表示情報を送信し(ST519)、ついで、注文内容確認画面(図10(B)参照)の表示情報を送信する(ST515)。
次に、クレジットカードの決済を実行する(ST520)。そして、注文完了画面(図10(C)参照)の表示情報を送信する(ST521)。ついで、注文ステータスをオンに設定し(ST522)、ユーザID、注文情報、位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)を店舗サーバ3に送信する(ST523)。
次に、図1に示した店舗サーバ3で行われる処理について説明する。図15は、店舗サーバ3で行われる処理の手順を示すフロー図である。図16および図17は、店舗サーバ3のモニタ4に表示される画面を示す説明図である。
店舗サーバ3では、図16(A)に示す注文一覧画面がモニタ4に表示される(ST601)。この注文一覧画面は、店舗で受け付けた注文を一覧表示するものであり、これにより店舗での注文受付状況を店舗スタッフが把握することができる。この注文一覧画面には、受け付けた注文ごとに、受付番号、受取時間、仕上がり状況、注文内容(商品ごとの個数)、および保冷剤数が表示されている。受取時間は、現在から商品受渡時刻までの残り時間である。仕上がり状況は、商品の準備が完了しているか否かを表すものである。保冷剤数は、注文者が座席に戻るまで商品を適切な温度に保つために必要な保冷剤の個数である。
そして、注文管理サーバ2から新規の注文に関するユーザID、注文情報、および位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)を受信すると(ST602)、図16(B)に示す注文受付画面がモニタ4に表示される(ST603)。この注文受付画面は、新規に受け付けた注文の内容を表示するものである。そして、図16(C)に示すように、注文一覧画面に新規に受け付けた注文が追加される。
また、図16(A)に示す注文一覧画面で注文を選択する操作を行うと、図17(A)に示す注文詳細画面がモニタ4に表示される。この注文詳細画面は、選択した注文の詳細を表示するものである。この注文詳細画面には、受付番号、受取時間、仕上がり状況、保冷剤数、受付時間、および受取番号が表示される。ここで、注文者への商品の受渡が終了すると、この注文詳細画面で商品の受取が完了したことを入力することができる。具体的には、「未」と表示されたボタンを操作すると、このボタンの表示が「完」に変化する。そして、注文一覧画面に戻ると、図17(B)に示すように、該当する注文(図示する例では受付番号がO0108となる注文)が注文一覧画面から削除された状態となる。
また、店舗サーバ3では、注文管理サーバ2から新規の注文に関するユーザID、注文情報、および位置情報(座席番号および携帯端末1の注文時の位置)を受信すると(ST602)、注文管理サーバ2から受信した注文情報、および店舗における注文受付状況に基づいて商品準備時間Xを算出する(ST604)。また、注文管理サーバ2から受信した位置情報に基づいて往路移動時間Yおよび復路移動時間Zを算出する(ST605)。
そして、復路移動時間Zより保冷剤数を算出し(ST606)、ついで、注文一覧画面に保冷剤数を表示させる(ST607)。
ついで、商品準備時間Xが往路移動時間Y以上となる、すなわちX≧Yの場合には(ST608でYes)、注文受付時刻+Xを商品受渡時刻に設定し、注文受付時刻+X−Yを受取案内送信時刻に設定する(ST609)。また、商品受渡時刻から受取時間(商品受渡時刻までの残り時間)を算出し(ST610)、注文一覧画面に受取時間を表示させる(ST611)。そして、受取案内送信時刻になると(ST612でYes)、受取案内を注文者の携帯端末1に送信する(ST613)。
一方、商品準備時間Xが往路移動時間Y未満となる、すなわちX<Yの場合には(ST608でNo)、注文受付時刻+Yを商品受渡時刻に設定する(ST614)。また、商品受渡時刻から受取時間(商品受渡時刻までの残り時間)を算出し(ST615)、注文一覧画面に受取時間を表示させる(ST616)。そして、受取案内を注文者の携帯端末1に送信する(ST613)。
次に、携帯端末1で受取案内を受信した際に、商品の受取を延期する操作が行われて、携帯端末1から受取延期情報を受信すると(ST617)、その受取延期情報に含まれる受取延期時間に基づいて商品受渡時刻を変更し(ST618)、その商品受渡時刻から受取時間(商品受渡時刻までの残り時間)を算出する。そして、図17(C)に示すように、注文一覧画面に受取延期を反映させた受取時間を表示させる(ST619)。図17(C)に示す例では、受付番号がO0108となる注文の受取時間が25分に延期されている。
以上のように、本実施形態では、注文情報取得部31において、商品の注文内容に関する注文情報を取得し、位置情報取得部33において、注文者の位置に関する位置情報を取得し、商品準備時間算出部35において、注文情報に基づき、商品の準備に要する商品準備時間を算出し、移動時間算出部36において、位置情報に基づき、注文者が受渡場所まで移動するのに要する移動時間を算出し、商品提供制御部37において、商品準備時間および移動時間に基づき、携帯端末に対する受取案内の送信を制御するようにした。これにより、商品準備時間および移動時間に基づいて、携帯端末に対する受取案内の送信が制御されるため、注文者が適切なタイミングで店舗に出向くことができるようになる、すなわち、商品の準備が完了するタイミングと、注文者が受渡場所に到着するタイミングとが概ね一致するようになり、店舗で長時間待たされたり、出来立ての状態で商品を受け取ることができなかったりする不都合を解消することができる。
また、本実施形態では、タイミング設定部41において、商品準備時間および移動時間に基づき、注文者に商品を受け渡すタイミング、および受取案内を送信するタイミングを設定し、受取案内送信部43において、タイミング設定部41で設定されたタイミングで携帯端末1に受取案内を送信するようにした。これにより、携帯端末1で受取案内を受信したところで直ちに注文者が受渡場所に向かうように受取案内で指示することで、注文者が適切なタイミングで店舗に出向くことができるようになる。また、注文者は、受取案内に応じて受渡場所に向かうようにすればよく、時間を気にする煩わしさを感じなくて済むため、注文者の利便性を高めることができる。
なお、携帯端末1で受取案内を受信したところで直ちに注文者に受渡場所に向かわせる他、注文を受け付けた時点で受取案内を送信して、その受取案内で、受渡場所に向かうタイミングを注文者に指示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、位置情報取得部33において、位置情報として、来場者ごとに座席が割り当てられた施設において注文者が着席する座席の位置に関する情報を取得し、移動時間算出部36においては、座席を起点にして移動時間を算出するようにしており、注文者は、通常、座席に着席しているため、座席を起点にして移動時間を算出することで、適切な移動時間を算出することができる。
また、本実施形態では、受取案内が、商品の受取までの所要時間に関する情報、および座席から受渡場所までの経路に関する情報を含むものとしており、これにより、商品の受取までの所要時間、および座席から受渡場所までの経路を注文者が把握することができる。
また、本実施形態では、経路に関する情報が、施設のレイアウトを表す画像上に経路を表す画像を重ね合わせたマップ画像を含むものとしており、これにより、座席から受渡場所までの経路を注文者が容易に把握することができる。
また、本実施形態では、受取延期受付部44において、受取案内を携帯端末1に送信した際に、携帯端末1で行われる注文者の操作入力に応じて、商品の受取の延期を受け付けるようにしており、商品の受取が延期されるのに応じて、商品提供者が商品の準備を開始するタイミングを遅くすることで、注文者が出来立ての状態で商品を受け取ることができる。
また、本実施形態では、受取延期受付部44において、携帯端末1で行われる注文者の操作入力に応じて、注文者により指定された受取延期時間を取得し、注文受付状況提示部38において、注文情報に基づき、注文受付状況に関する情報を商品提供者に提示し、特に、受取延期受付部44で商品の受取の延期を受け付けると、受取延期時間に基づき、注文者に商品を受け渡すタイミングまでの残り時間を変更して商品提供者に提示するようにしており、これにより、商品の受取が延期されたこと、および注文者に商品を受け渡すタイミングまでの正確な残り時間を商品提供者が容易に把握することができる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態に示した本発明に係る商品提供管理装置、商品提供管理システムおよび商品提供管理方法の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
例えば、前記の実施形態では、競技場の例について説明したが、このような競技場に限定されるものではなく、例えば、イベント会場やコンサート会場などの施設に適用することも可能である。
また、前記の実施形態では、注文者が店舗に出向いて商品を受け取るようにしたが、この商品の受渡が行われる受渡場所は店舗でなくてもよく、施設の適所に受取カウンタを設置して、この受取カウンタで商品を受け取るようにしてもよい。この場合、座席と店舗との中間地点で注文者が商品を受け取ることができるため、注文者の利便性が向上する。
また、前記の実施形態では、携帯端末1で行われる注文者の注文に応じて、注文者からの注文を受け付けて、注文を管理する注文管理サーバ(注文管理装置)2と、店舗に設置されて、店舗における注文受付状況を商品提供者に提示するとともに、受取案内を携帯端末1に送信する店舗サーバ(商品提供管理装置)3と、を備えたものとしたが、この注文管理サーバ2および店舗サーバ3を1つの装置で構成するようにしてもよい。また、注文管理サーバ2および店舗サーバ3で行われる処理を、前記の実施形態とは異なる態様で、複数の情報処理装置に分担させるようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、モバイル注文サービスで会員登録を行うようにしたが、モバイル注文サービスを電子チケット発券サービスと連携させ、電子チケット発券サービスから会員情報を継承するようにしてもよい。また、モバイル注文サービスを電子チケット発券サービスに併合して、携帯端末1にインストールされた電子チケット発券サービス用のアプリケーションソフトウェアで会員登録および商品注文が行われるようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、携帯端末1で会員登録時に座席情報(座席番号)を注文者に入力させて、注文者の座席情報を注文管理サーバ2が取得するようにしたが、モバイル注文サービスを電子チケット発券サービスと連携させた場合には、電子チケット発券サービスから座席情報を取得することができる。
また、前記の実施形態では、店舗サーバにおいて、座席番号および携帯端末1の注文時の位置を取得して、座席または携帯端末1の注文時の位置を起点にして往路移動時間を算出するようにしたが、携帯端末1の現在の位置を常時取得して、この携帯端末1の現在の位置を起点にして往路移動時間を算出するようにしてもよい。このようにすると、精度の高い往路移動時間を算出することができる。
また、前記の実施形態では、商品準備時間算出部(商品準備時間取得部)35において、注文情報に基づいて商品準備時間を算出するようにしたが、この商品準備時間は、本システムで算出することに限られる訳ではなく、店舗における調理管理システム等の他のシステムで算出された商品準備時間をそのシステムから取得するようにしても良い。