JP6561881B2 - 紫外線放射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線放射装置に関し、更に詳しくは皮膚等の殺菌処理、および脱臭処理などに好適に用いられる紫外線放射装置に関する。
例えば、皮膚等の殺菌処理、脱臭処理、および有機汚染物の除去処理などに紫外線が好適に利用されている。また、紫外線光源としては、エキシマランプが広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
エキシマランプの或る種のものとしては、図6に示すように、円筒状の外側管22と、この外側管22内においてその管軸に沿って配置された、当該外側管22の内径より小さい外径を有する円筒状の内側管23とを有する合成石英ガラス製の二重管構造の発光管21を備えている。この発光管21においては、外側管22および内側管23の各々の両端部が封止壁部材24A,24Bによって接合され、外側管22と内側管23との間に円環状の内部空間S1が形成されている。この内部空間S1には、放電用ガスが封入されている。また、発光管21には、外側管22の外周面に網状の外側電極25が設けられ、内側管23の内周面に膜状の内側電極26が設けられており、外側電極25および内側電極26は、それぞれ高周波電源19に接続されている。
このエキシマランプ20においては、高周波電源19によって外側電極25と内側電極26との間に高周波高電圧が印加されることにより、内部空間S1においてエキシマ放電が発生し、エキシマ光が放射される。
紫外線による殺菌処理(具体的には、皮膚の殺菌処理)においては、波長200nm付近の紫外線、具体的には、概ね波長200〜250nmの範囲の紫外線が使用される。
而して、エキシマランプは、放電用ガスの種類によって放射される光の波長特性(波長範囲)を調整できるものであることから、放電用ガスとして適宜のガスを用いることにより、波長200nm付近に中心波長を有する放射光(紫外線)を得ることができる。具体的に、波長200nm付近に中心波長を有する放射光を得るための放電用ガス(以下、「特定放電用ガス」ともいう。)としては、例えば、フッ化アルゴン(ArF)ガス(得られる放射光の中心波長193nm)、臭化クリプトン(KrBr)ガス(得られる放射光の中心波長207nm)、塩化クリプトン(KrCl)ガス(得られる放射光の中心波長222nm)、フッ化クリプトン(KrF)ガス(得られる放射光の中心波長248nm)、ヨウ化キセノン(XeI)ガス(得られる放射光の中心波長253nm)、および塩素(Cl2 )ガス(得られる放射光の中心波長259nm)などが挙げられる。
特開平9−92225号公報
エキシマランプの放射光は、実用上単色光とみなすことのできるものであり、そのスペクトル(放射スペクトル)は、線スペクトルであるが、ある程度のスペクトル線幅を有するものである。そのため、エキシマランプの放射光には、中心波長の光と共に、中心波長よりも長波長側の光および中心波長よりも短波長側の光も含まれる。
それ故、特定放電用ガスが封入されたエキシマランプ(以下、「特定エキシマランプ」ともいう。)において、放射光に波長190nm未満の紫外線が含まれている場合には、オゾン(O3 )が発生する。その理由は、波長190nm未満の紫外線が、酸素に吸収されてオゾンを発生する波長の紫外線(以下、「オゾン発生紫外線」ともいう。)だからである。ここに、酸素存在雰囲気下において、オゾン発生紫外線を放射することによれば、オゾンが効率的に生成される。よって、大気雰囲気中において特定エキシマランプを点灯した場合には、大気中の酸素にオゾン発生紫外線が吸収されることによってオゾンが発生することとなる。
而して、高濃度のオゾンは、人体に悪影響を及ぼすものであることから、特に居住空間などにおいて特定エキシマランプを用いる場合、具体的には、例えば皮膚の殺菌処理にエキシマランプを用いる場合には、オゾンの発生を抑制する必要がある。
そこで、本発明の発明者らは、特定エキシマランプの発光管の構成材料として、真空紫外線カット部材として用いられているガラス管やコーティング剤を利用することを検討した。
具体的には、特定エキシマランプの発光管の構成材料として、真空紫外線カット部材として一般的に使用されている、酸化チタン(TiO2 )をドープしたガラス管を用いることを検討した。しかしながら、酸化チタンが、オゾン発生紫外線だけでなく、波長200nmの紫外線も吸収する特性を有するものであることから、発光管の内部空間において発生した波長200nmの紫外線が当該発光管(酸化チタン)によって吸収され、よって、特定エキシマランプの放射光における波長200nmの紫外線の発光強度が著しく低下することが明らかとなった。
また、特定エキシマランプの発光管の構成材料として、真空紫外線カット部材として用いられている各種のガラス管やコーティング剤を使用することも検討したが、波長200nm付近の紫外線の発光強度を大きく低下させることなく、オゾンの発生を抑制することのできる方策を見出すことができなかった。
本発明は、本発明の発明者らが、大気雰囲気下において好適に用いることのできる紫外線放射手段について研究を重ねた結果、見出されたものであって、その目的は、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、波長200nm付近の紫外線を高い発光強度で出射することのできる紫外線放射装置を提供することにある。
本発明の紫外線放射装置は、酸素に吸収されてオゾンを発生する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源、およびこの紫外線光源から離間して当該紫外線光源を包囲するように配置され当該紫外線光源との間に紫外線を吸収してオゾンを発生する気体によるオゾン発生層を形成するためのオゾン発生層形成部材を備えており、
前記紫外線光源と前記オゾン発生層形成部材との間の、前記オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間が閉塞空間とされており、
前記紫外線光源がエキシマランプよりなり、
反射面が当該紫外線光源と対向して配置された反射部材を備えており、
前記紫外線光源からの光が、その一部が直接的に前記オゾン発生層形成部材を介して出射されると共に他の一部が前記反射部材によって反射されて前記オゾン発生層形成部材を介して出射されることを特徴とする。
本発明の紫外線放射装置においては、前記オゾン発生層形成部材が外套管を構成していることが好ましい。
本発明の紫外線放射装置においては、前記オゾン発生層が空気層よりなり、当該空気層の厚みが20mm以下であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜2mmである。
本発明の紫外線放射装置においては、紫外線を吸収してオゾンを発生する気体によるオゾン発生層が、酸素に吸収されてオゾンを発生する波長の紫外線(オゾン発生紫外線)を含む光を放射する紫外線光源とオゾン発生層形成部材との間に設けられており、当該紫外線光源からの光が、当該オゾン発生層形成部材を介して出射される。そのため、紫外線光源からの光に含まれるオゾン発生紫外線が、オゾン発生層において選択的に吸収される。その結果、本発明の紫外線放射装置からの出射光において、オゾン発生紫外線以外の紫外線の発光強度を大きく低下させることなく、オゾン発生紫外線の発光強度を低下させることができる。
従って、本発明の紫外線放射装置によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、波長200nm付近の紫外線を高い発光強度で放射することができる。
本発明の第1の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 本発明の第2の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 本発明の第3の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 本発明の第4の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 実施例において用いた測定機構の構成を示す説明図である。 エキシマランプの構成の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の紫外線放射装置)
図1は、本発明の第1の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この第1の紫外線放射装置10は、直管状のエキシマランプ20よりなる紫外線光源と、このエキシマランプ20を囲むように配置された長尺な筒状の外套部材30とを備えている。外套部材30は、エキシマランプ20のランプ中心軸に沿って伸びるように配設されており、当該外套部材30の内部には、エキシマランプ20と共に、当該エキシマランプ20のランプ中心軸に沿って伸びるように反射部材18が配設されている。
この図の例において、反射部材18は、エキシマランプ20の全長よりも長尺な全長を有し、エキシマランプ20の周方向に沿って半円形状に湾曲した矩形曲板状のアルミニウム製の凹平面鏡よりなるものである。そして、反射部材18は、当該反射部材18の反射面(内周面)がエキシマランプ20と対向するように配置されている。ここに、反射部材18は、外套部材30の内周面(具体的には、外套管31の内周面)、または、エキシマランプ20の外周面(具体的には、外側管22の外周面)に設けられたアルミニウムの蒸着膜よりなるものであってもよい。
エキシマランプ20は、例えば合成石英ガラスおよび溶融石英ガラスなどの紫外線を透過する誘電体材料よりなる発光管21を備えている。発光管21は、円筒状の外側管22と、この外側管22内においてその管軸に沿って配置された、当該外側管22の内径より小さい外径を有する円筒状の内側管23とを有する二重管構造のものである。この発光管21において、外側管22と内側管23とは、外側管22の管軸と内側管23の管軸とが一致するように配置されており、これらの外側管22の管軸および内側管の管軸23が、ランプ中心軸とされている。また、発光管21においては、外側管22および内側管23の各々の両端部が封止壁部材24A,24Bによって接合され、外側管22と内側管23との間に円環状の内部空間S1が形成されている。この内部空間S1には、放電用ガスが封入されている。また、発光管21には、外側管22の外周面に密接して、例えばステンレス鋼などよりなる網状の外側電極25が設けられており、また内側管23の内周面には、当該内周面に密接して、例えばアルミニウムよりなる膜状の内側電極26が設けられている。これらの外側電極25と内側電極26とよりなる一対の電極は、互いに対向するように配置されており、この外側電極25および内側電極26と、内部空間S1との境界には、各々、発光管21の管壁(誘電体材料)が介在した状態とされている。そして、発光管21の内部空間S1においては、一対の電極が、発光管21の管壁(誘電体材料)および内部空間S1を介して対向する領域において、放電領域が形成されている。
この図の例において、外側電極25および内側電極26は、各々、リード線(図示省略)を介して高周波電源(図示省略)に接続されている。また、漏電防止のため、外側電極25を接地電極(低電圧側電極)とし、内側電極26を高電圧供給電極としている。
エキシマランプ20としては、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するものが好適に用いられる。このエキシマランプ20として用いられる、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するエキシマランプにおいては、オゾン発生紫外線を含む光が放射される。
エキシマランプ20に用いられる放電用ガスの具体例としては、例えば、フッ化アルゴン(ArF)ガス(得られる放射光の中心波長193nm)、臭化クリプトン(KrBr)ガス(得られる放射光の中心波長207nm)、塩化クリプトン(KrCl)ガス(得られる放射光の中心波長222nm)、フッ化クリプトン(KrF)ガス(得られる放射光の中心波長248nm)、ヨウ化キセノン(XeI)ガス(得られる放射光の中心波長253nm)、および塩素(Cl2 )ガス(得られる放射光の中心波長259nm)などが挙げられる。これらのうちでは、フッ化アルゴンガス、臭化クリプトンガスおよび塩化クリプトンガスが好ましく、更に好ましくは臭化クリプトンガスおよび塩化クリプトンガスであり、特に好ましくは塩化クリプトンガスである。
また、エキシマランプ20としては、波長200〜250nmの波長範囲にピーク波長を有する紫外線発光蛍光体を、発光管21の内周面に塗布した構成の紫外線エキシマ蛍光ランプを用いることができる。ここに、紫外線発光蛍光体からの蛍光は、エキシマランプの放射光と同様に、ある程度のスペクトル線幅を有するものであり、よってピーク波長の光と共に、ピーク波長よりも長波長側の光および中心波長よりも短波長側の光も含んでいる。そのため、波長200〜250nmの波長範囲にピーク波長を有する紫外線発光蛍光体が塗布されてなる紫外線エキシマ蛍光ランプは、オゾン発生紫外線を含む光を放射するものである。すなわち、紫外線エキシマ蛍光ランプを、大気雰囲気下において点灯した場合には、当該紫外線エキシマ蛍光ランプの放射光に含まれるオゾン発生紫外線が酸素に吸収されることによってオゾン(O3 )が発生することとなる。
外套部材30は、エキシマランプ20からの放射光(紫外線)を透過する円筒状のオゾン発生層形成部材(以下、「外套管」ともいう。)31と、この外套管31の両端に配設されたベース部材32A,32Bとを備えたものである。
外套管31は、エキシマランプ20の外径(具体的には、外側電極25が設けられた外側管22の外径)よりも大きな内径を有しており、エキシマランプ20における内側電極26が配置されている領域のランプ中心軸方向(図1における左右方向)の長さ、すなわち放電領域の長さよりも長尺な全長を有している。
また、ベース部材32A,32Bは、外套管31を支持固定すると共に、エキシマランプ20および反射部材18を支持固定している。
この図の例において、ベース部材32A,32Bは、各々、エキシマランプ20の内側管23の内径よりも僅かに小径の内径を有し、外套管31の外径よりも僅かに大径の外径を有する円環筒状のものである。ベース部材32A,32Bが円環筒状のものであることにより、装置外部環境雰囲気の空気によってエキシマランプ20を冷却することができる。
また、ベース部材32A,32Bの内方面(エキシマランプ20を臨む面)には、円環状の外套管支持用溝33aと、この外套管用支持用溝33aの内方側に設けられた円環状の反射部材支持用溝33bと、この反射部材支持用溝33bの内方側に設けられた円環状のランプ支持用溝33cとが、同心円状に形成されている。
また、内側管21の内周面は、その全面が内側電極26およびベース部材32A,32Bによって覆われている。そのため、内側管23を介して光(紫外線)が放射されることがないことから、内側管23から装置外部に光が照射されることに起因してオゾンが発生することがない。
この外套部材30は、外套管31が、エキシマランプ20と離間した状態で当該エキシマランプ20を包囲するように配置されている。すなわち、外套部材30の内部において、エキシマランプ20は、外套管31と離間して配置されている。
この図の例において、外套管31は、ベース部材32A,32Bにより、当該外套管31の管軸が、エキシマランプ20のランプ中心軸と一致するように支持されている。すなわち、外套管31は、当該外套管31の内周面の全周にわたって、エキシマランプ20の外周面(具体的には、外側電極25が設けられた外側管22の外周面)と離間した状態とされている。
そして、エキシマランプ20と外套管31との間の空間(以下、「オゾン発生層形成空間」ともいう。)S2には、紫外線を吸収してオゾンを発生する気体(以下、「オゾン生成ガス」ともいう。)が満たされることにより、当該オゾン生成ガスによるオゾン発生層が形成されている。
オゾン生成ガスとしては、酸素を含有するガス、具体的には空気(装置外部環境雰囲気の空気)が挙げられる。
この図の例において、エキシマランプ20と外套管31との間には、円環状のオゾン発生層形成空間S2が形成されており、この円環状のオゾン発生層形成空間S2内に、反射部材18が位置されている。すなわち、反射部材18は、外套部材30の内部において、当該反射部材18の反射面(内周面)が極めて僅かな間隙を介してエキシマランプ20と対向し、当該反射部材18の裏面(外周面)が極めて僅かな間隙を介して外套管31と対向するように配置されている。そして、外套管31における反射部材18と対向していない領域によって紫外線出射領域が形成されている。また、オゾン発生層形成空間S2は、オゾン発生層において発生したオゾンが漏出することのない略気密な閉塞空間とされている。
オゾン発生層の厚み、すなわちエキシマランプ20と外套管31との離間距離は、オゾン生成ガスの種類に応じ、エキシマランプ20の構成(具体的に、放電用ガスの種類等)およびエキシマランプ20の点灯条件などを考慮して適宜に定められる。
具体的には、オゾン生成ガスが空気である場合、すなわちオゾン発生層が空気層よりなる場合においては、オゾン発生層の厚みは、0.1〜20mmであることが好ましく、更に好ましくは1〜2mmである。
オゾン発生層の厚みが過小である場合には、当該オゾン発生層のオゾン発生紫外線吸収能が小さくなり、当該オゾン発生層におけるオゾンの発生量、すなわちオゾン発生層において吸収されるオゾン発生紫外線の量が小さくなる。そのため、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を十分に抑制することができなくなるおそれがある。
一方、オゾン発生層の厚みが過大である場合には、オゾン発生層による保温作用が大きくなるため、エキシマランプ20が点灯されることによって生じる熱などにより当該エキシマランプ20が過度に加熱されることに起因して、エキシマランプ20の使用寿命が短くなるおそれがある。
この第1の紫外線放射装置10においては、エキシマランプ20の一対の電極に対して高周波電源によって高周波高電圧を印加することにより、内部空間S1においてエキシマ放電が発生し、放電用ガスの種類に応じたエキシマ光が放射光として、直接的に、または内側電極26によって反射された後、外側管22の外周面から放射される。そして、エキシマランプ20の放射光は、その一部が直接的に、また他の一部が反射部材18によって反射された後、外套管31の紫外線出射領域から出射される。
而して、第1の紫外線放射装置10においては、エキシマランプ20と外套管31との間のオゾン発生層形成空間S2にオゾン発生層が形成されている。そのため、エキシマランプ20の放射光に含まれるオゾン発生紫外線が、オゾン発生層において選択的に吸収される。その結果、第1の紫外線放射装置10の出射光において、オゾン発生紫外線以外の紫外線の発光強度を低下させることなく、オゾン発生紫外線の発光強度を低下させることができる。
また、オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていることから、オゾン発生層において、オゾン発生紫外線がオゾン生成ガスに吸収されることによって発生したオゾンが、装置外部に漏洩することがない。しかも、オゾン発生層形成空間S2においては、外側電極25と外側管22との間において放電(沿面放電)が生じることがあり、その放電が生じた場合には、当該放電に起因してオゾンが発生するが、そのオゾンが装置外部に漏洩することもない。
また、オゾン発生層がエキシマランプ20からの熱などによって加熱されて温度が高い状態とされることから、オゾン発生層において発生したオゾンが加熱され、よって速やかに分解(熱分解)されて酸素が生成される。そのため、オゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていても、オゾン発生層のオゾン発生紫外線吸収能が経時的に低下することがない。
従って、第1の紫外線放射装置10によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、エキシマランプ20において放電用ガスを選択して用いることによって波長200nm付近の所望の波長範囲の紫外線を高い発光強度で放射することができる。しかも、第1の紫外線放射装置10が、装置内部においてオゾンが発生するものであっても、そのオゾンが装置外部に漏出することがない。
(第2の紫外線放射装置)
図2は、本発明の第2の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この第2の紫外線処理装置11は、外套部材35の構成が異なること、および外套部材35の内部に反射部材が設けられていないこと以外は、図1に係る第1の紫外線放射装置10と同様の構成を有するものである。また、第2の紫外線処理装置11において、エキシマランプ20は、図1に係る第1の紫外線放射装置10におけるエキシマランプ20と同様の構成のものである。
第2の紫外線放射装置11において、外套部材35は、外套管36が、エキシマランプ20からの放射光(紫外線)を透過するオゾン発生層形成部材(以下、「窓形成湾曲板部材」ともいう。)37と、エキシマランプ20からの放射光(紫外線)を反射する反射面を有する反射ブロック部材38とにより構成されていること以外は、図1に係る第1の紫外線放射装置10における外套管31と基本的に同様の構成のものである。
具体的に説明すると、外套部材35は、エキシマランプ20の周方向に沿って半円形状に湾曲した矩形曲板状の窓形成湾曲板部材37と、窓形成湾曲板部材37の全長と同等の全長を有し、エキシマランプ20の周方向に沿うように屈曲した略く字状の反射ブロック部材38とよりなる外套管36を備えている。この外套管36は、反射ブロック部材38の接続面に形成された嵌合溝38aに、窓形成湾曲板部材37の嵌合縁部37aが嵌合されたものであり、エキシマランプ20の外径(具体的には、外側電極25が設けられた外側管22の外径)よりも大きな内径を有しており、エキシマランプ20における内側電極26が配置されている領域のランプ中心軸方向(図2における紙面に垂直な方向)の長さ、すなわち放電領域の長さよりも長尺な全長を有している。そして、外套管36の両端には、ベース部材(図示省略)が配設されている。このベース部材は、外套管36を支持固定すると共に、エキシマランプ20を支持固定している。
この外套部材35は、外套管36が、エキシマランプ20と離間した状態で当該エキシマランプ20を包囲するように配置されており、外套管36とエキシマランプ20との間のオゾン発生層形成空間S2には、オゾン発生層が形成されている。
この図の例において、外套管36は、ベース部材により、当該外套管36の管軸が、エキシマランプ20のランプ中心軸と一致するように支持されている。すなわち、外套管36は、当該外套管36の内周面の全周にわたって、エキシマランプ20の外周面(具体的には、外側電極25が設けられた外側管22の外周面)と離間した状態とされている。
また、オゾン発生層形成空間S2は、オゾン発生層において発生したオゾンが漏出することのない略気密な閉塞空間とされている。
この第2の紫外線放射装置11においては、エキシマランプ20の一対の電極に対して高周波電源によって高周波高電圧を印加することにより、内部空間S1においてエキシマ放電が発生し、放電用ガスの種類に応じたエキシマ光が放射光として、直接的に、または内側電極26によって反射された後、外側管22の外周面から放射される。そして、エキシマランプ20からの放射光は、その一部が直接的に、また他の一部が反射ブロック部材38によって反射された後、窓形成湾曲板部材37から出射される。
而して、第2の紫外線放射装置11においては、エキシマランプ20と外套管36との間のオゾン発生層形成空間S2にオゾン発生層が形成されている。そのため、エキシマランプ20の放射光に含まれるオゾン発生紫外線が、オゾン発生層において選択的に吸収される。その結果、第2の紫外線放射装置11の出射光において、オゾン発生紫外線以外の紫外線の発光強度を低下させることなく、オゾン発生紫外線の発光強度を低下させることができる。
また、オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていることから、オゾン発生層において、オゾン発生紫外線がオゾン生成ガスに吸収されることによって発生したオゾンが、装置外部に漏洩することがない。しかも、オゾン発生層形成空間S2においては、外側電極25と外側管22との間において放電(沿面放電)が生じることがあり、その放電が生じた場合には、当該放電に起因してオゾンが発生するが、そのオゾンが装置外部に漏洩することもない。
また、オゾン発生層がエキシマランプ20からの熱などによって加熱されて温度が高い状態とされることから、オゾン発生層において発生したオゾンが加熱され、よって速やかに分解(熱分解)されて酸素が生成される。そのため、オゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていても、オゾン発生層のオゾン発生紫外線吸収能が経時的に低下することがない。
従って、第2の紫外線放射装置11によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、エキシマランプ20において放電用ガスを選択して用いることによって波長200nm付近の所望の波長範囲の紫外線を高い発光強度で放射することができる。しかも、第2の紫外線放射装置11が、装置内部においてオゾンが発生するものであっても、そのオゾンが装置外部に漏出することがない。
(第3の紫外線放射装置)
図3は、本発明の第3の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この第3の紫外線処理装置12は、紫外線光源を構成するエキシマランプ40の構成が異なること、および外套部材50の内部に反射部材が設けられていないこと以外は、図1に係る第1の紫外線放射装置10と同様の構成を有するものである。また、第3の紫外線処理装置12において、外套部材50は、図1に係る第1の紫外線放射装置10における外套部材30と基本的に同様の構成のものであり、具体的には、エキシマランプ40からの放射光(紫外線)を透過する円筒状のオゾン発生層形成部材(外套管)31と、この外套管31の両端に配設されたベース部材52A,52Bとを備えたものである。
第3の紫外線放射装置12において、エキシマランプ40は、一重管構造の発光管41を備えたものである。
具体的に説明すると、エキシマランプ40は、例えば合成石英ガラスおよび溶融石英ガラスなどの紫外線を透過する誘電体材料によって構成され、両端にピンチシール法によって形成された扁平状の封止部42A,42Bが形成された長尺な円筒状の発光管41を備えている。この発光管41の内部には、放電用ガスが封入されていると共に、コイル状の内部電極44が、発光管41の管軸に沿って伸びるように配設されている。この内部電極44は、内部リード45A,45Bを介して封止部42A,42Bに埋設された金属箔46A,46Bに電気的に接続されており、金属箔46A,46Bには、封止部42A,42Bの外端面から外方に突出する内部電極用外部リード47A,47Bの一端部が電気的に接続されている。また、発光管41の外周面には、網状の外部電極48が設けられおり、外部電極48には、封止部42Aに沿って伸びる外部電極用外部リード49の一端部が電気的に接続されている。そして、内部電極44と外部電極48とが、発光管41の内部空間および発光管41の管壁(誘電体材料)を介して対向する領域において、放電領域が形成されている。
また、エキシマランプ40の封止部42A,42Bには、各々、セラミック製のランプベース部材55A,55Bが装着されている。このランプベース部材55A,55Bは、円柱状の外観形状を有するものである。
この図の例において、外部電極用外部リード49および内部電極用外部リード47A,47Bは、各々、給電線(図示省略)を介して高周波電源(図示省略)に接続されている。また、漏電防止のため、外部電極48を接地電極(低電圧側電極)とし、内部電極44を高電圧供給電極としている。
エキシマランプ40としては、第1の紫外線放射装置10に係るエキシマランプ20と同様に、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するものが好適に用いられる。このエキシマランプ40として用いられる、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するエキシマランプにおいては、オゾン発生紫外線を含む光が放射される。
また、外套部材50は、外套管31が、エキシマランプ40と離間した状態で当該エキシマランプ40を包囲するように配置されており、外套管31とエキシマランプ40との間のオゾン発生層形成空間S2には、オゾン発生層が形成されている。
この図の例において、ベース部材52A,52Bは、各々、ランプベース部材55A,55Bの外径と同等の内径を有し、外套管31よりも僅かに大径の外径を有する円環筒状のものである。また、ベース部材52A,52Bの内方面(エキシマランプ40を臨む面)には、円環状の外套管支持用溝53が形成されている。そして、エキシマランプ40は、ベース部材52A,53Bにより、封止部42A,42Bにランプベース部材55A,55Bが装着された状態で支持されている。一方、外套管31は、ベース部材52A,53Bにより、当該外套管31の管軸が、発光管41の管軸と一致するように支持されている。すなわち、外套管31は、当該外套管31の内周面の全周にわたって、エキシマランプ40の外周面(具体的には、外部電極48が設けられた発光管41の外周面)と離間した状態とされている。
また、オゾン発生層形成空間S2は、オゾン発生層において発生したオゾンが漏出することのない略気密な閉塞空間とされている。
この第3の紫外線放射装置12においては、エキシマランプ40の内部電極44および外部電極48に対して高周波電源によって高周波高電圧を印加することにより、発光管41の内部においてエキシマ放電が発生し、放電用ガスの種類に応じたエキシマ光が放射光として、当該発光管41の外周面から放射される。そして、エキシマランプ40からの放射光は、直接的に外套管31から出射される。
而して、第3の紫外線放射装置12おいては、エキシマランプ40と外套管31との間のオゾン発生層形成空間S2にオゾン発生層が形成されている。そのため、エキシマランプ40の放射光に含まれるオゾン発生紫外線が、オゾン発生層において選択的に吸収される。その結果、第3の紫外線放射装置12の出射光において、オゾン発生紫外線以外の紫外線の発光強度を低下させることなく、オゾン発生紫外線の発光強度を低下させることができる。
また、オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていることから、このオゾン発生層において、オゾン発生紫外線がオゾン生成ガスに吸収されることによって発生したオゾンが、装置外部に漏洩することがない。しかも、オゾン発生層形成空間S2においては、外部電極48と発光管41との間において放電(沿面放電)が生じることがあり、その放電が生じた場合には、当該放電に起因してオゾンが発生するが、そのオゾンが装置外部に漏洩することもない。
また、オゾン発生層がエキシマランプ40からの熱などによって加熱されて温度が高い状態とされることから、オゾン発生層において発生したオゾンが加熱され、よって速やかに分解(熱分解)されて酸素が生成される。そのため、オゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていても、オゾン発生層のオゾン発生紫外線吸収能が経時的に低下することがない。
従って、第3の紫外線放射装置12によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、エキシマランプ40において放電用ガスを選択して用いることによって波長200nm付近の所望の波長範囲の紫外線を高い発光強度で放射することができる。しかも、第3の紫外線放射装置12が、装置内部においてオゾンが発生するものであっても、そのオゾンが装置外部に漏出することがない。
(第4の紫外線放射装置)
図4は、本発明の第4の紫外線処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この第4の紫外線処理装置13は、紫外線光源がLED素子62よりなること、外套部材65の構成が異なること、および外套部材65の内部に反射部材が設けられていないこと以外は、図1に係る第1の紫外線放射装置10と同様の構成を有するものである。
第4の紫外線放射装置13は、LED素子62よりなる複数(図の例においては、9個)の紫外線光源を備えたものである。
この図の例において、複数のLED素子62は、長尺な矩形平板状のLED基板61の表面(図4における下面)に、当該LED基板61の長手方向(図4における左右方向)に一定の間隔(例えば等間隔)で並設されている。そして、複数のLED素子62とLED基板61とによって光源ユニット60が構成されている。
LED素子62としては、第4の紫外線放射装置13の利用用途などに応じて、具体的には第4の紫外線放射装置13において必要とされる紫外線の波長範囲に応じて、適宜のものが用いられる。例えば、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するものが用いられる。このLED素子62として用いられる、波長190〜250nmの波長範囲に中心波長を有するLED素子においては、オゾン発生紫外線を含む光が放射される。
ここに、複数のLED素子62は、そのすべてが同一種類のものであってもよく、また一部または全部が異なる種類のものであってもよい。
また、外套部材65は、LED基板61と、複数のLED素子62からの紫外線を透過するオゾン発生層形成部材(以下、「窓形成平板部材」ともいう。)66と、LED基板61の周縁に沿って配設された枠部材67とにより構成されていること以外は、図1に係る第1の紫外線放射装置10における外套部材30と基本的に同様の構成のものである。この外套部材65においては、LED基板61と窓形成平板部材66と枠部材67におけLED基板61の長手方向に伸びる側面部(図示省略)とにより、矩形筒状の外套管が構成されている。
具体的に説明すると、外套部材65は、LED基板61と、LED基板61の表面(複数のLED素子62が配置されている面)を囲むよう、当該LED基板61の周縁に沿って配置された矩形状の枠部材67とを備えている。枠部材67は、フッ素系樹脂、セラミックス、または金属などの耐紫外線性および耐オゾン性を有する材料よりなるものであり、LED基板61に垂直な4つの平板状部によって構成されている。そして、枠部材67の内周面における先端側(図4における下端側)には、当該内周面の全周にわたって断面矩形状の嵌合溝68が形成されており、この嵌合溝68には、LED基板61の縦横寸法よりも大きな縦横寸法を有する矩形平板状の窓形成平板部材66の嵌合縁部66aが嵌合されている。このようにして、複数のLED素子62は、外套部材65の内部に配置されている。
この図の例において、窓形成平板部材66は、枠部材67により、LED基板61に平行な状態に支持されている。
この外套部材65は、窓形成平板部材66が複数のLED素子62と離間した状態で複数のLED素子62を包囲するように配置されており、窓形成平板部材66と光源ユニット60(複数のLED素子62)との間のオゾン発生層形成空間S2には、オゾン発生層が形成されている。
この図の例において、オゾン発生層形成空間S2は、オゾン発生層において発生したオゾンが漏出することのない略気密な閉塞空間とされている。
このオゾン発生層形成空間S2には、オゾン発生層において発生したオゾンを熱分解するための装置、すなわちオゾン発生層を加熱するための装置などよりなるオゾン分解手段が配置されていてもよい。オゾン分解手段の具体例としては、例えばヒータなどが挙げられる。
オゾン発生層形成空間S2にオゾン分解手段が配置されていることにより、光源ユニット60からの熱量が、オゾン発生層を温度が高い状態とする、具体的にはオゾン分解温度にまで昇温させることが不十分な熱量である場合でも、オゾン発生層を温度が高い状態とすることができる。そのため、オゾン発生層において発生したオゾンが分解(熱分解)される。
この第4の紫外線放射装置13においては、複数のLED素子62が一斉に点灯されることにより、これらの複数のLED素子62からの放射光(紫外線)が、その一部が直接的に、また他の一部が枠部材67によって反射された後、窓形成平板部材66から出射される。
而して、第4の紫外線放射装置13においては、光源ユニット60(複数のLED素子62)と窓形成平板部材66との間のオゾン発生層形成空間S2にオゾン発生層が形成されている。そのため、光源ユニット60の放射光に含まれるオゾン発生紫外線が、オゾン発生層において選択的に吸収される。その結果、第4の紫外線放射装置13の出射光において、オゾン発生紫外線以外の紫外線の発光強度を低下させることなく、オゾン発生紫外線の発光強度を低下させることができる。
また、オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていることから、オゾン発生層において、オゾン発生紫外線がオゾン生成ガスに吸収されることによって発生したオゾンが、装置外部に漏洩することがない。
また、オゾン発生層が光源ユニット60からの熱、および必要に応じて配設されるヒータなどの加熱手段からの熱により、オゾン発生層が高い状態とされることから、オゾン発生層において発生したオゾンが加熱され、よって速やかに分解(熱分解)されて酸素が生成される。そのため、オゾン発生層形成空間S2が略気密な閉塞空間とされていても、オゾン発生層のオゾン発生紫外線吸収能が経時的に低下することがない。
従って、第4の紫外線放射装置13によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、用いる複数のLED素子62の種類を選択することによって波長200nm付近の所望の波長範囲の紫外線を高い発光強度で放射することができる。しかも、第4の紫外線放射装置13が、装置内部においてオゾンが発生するものであっても、そのオゾンが装置外部に漏出することがない。
このような本発明の紫外線放射装置は、居住空間において、波長190nm以上250nm以下の波長範囲の紫外線が必要とされる使用用途に好適に用いることができる。具体的には、例えば波長230nm以下の紫外線が利用される皮膚の殺菌処理などに好適に用いることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることができる。
例えば、第1の紫外線放射装置、第2の紫外線放射装置および第3の紫外線放射装置においては、第4の紫外線放射装置と同様に、紫外線光源とオゾン発生層形成部材との間のオゾン発生層形成空間に、オゾン分解手段が配置されていてもよい。オゾン分解手段としては、オゾン発生層において発生したオゾンを熱分解するための装置、具体的には、例えばヒータなどを用いることができる。
また、第1の紫外線放射装置は、外套管の両端にベース部材が設けられておらず、外套管とエキシマランプの発光管とが、ガラス加工または接着剤によって接続されてなる構成のものであってもよい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示される構成の紫外線放射装置(以下、「紫外線放射装置(1)」ともいう。)を作製した。
作製した紫外線放射装置(1)は、下記の仕様を有するものである。
(エキシマランプ)
外側管:材質;合成石英ガラス,外径;40mm,内径;36mm
内側管:材質;合成石英ガラス,外径;26mm,内径;24mm
放電用ガス:種類(封入ガス種類);クリプトン(99%)と塩素(1%)との混合ガス,封入圧;20kPa
ランプ全長:100mm
(外套部材)
外套管:材質;合成石英ガラス,外径;46mm,内径43mm,全長;90mm
オゾン発生層:オゾン生成ガスの種類;空気,厚み;1.5mm
作製した紫外線放射装置(1)について、図5に示す測定機構を用いて、当該紫外線放射装置(1)の発光強度(紫外線出力)、および当該紫外線放射装置(1)の作動時における外部環境雰囲気中のオゾン濃度を測定した。結果を下記の表1に示す。
ここに、測定機構は、底面部に紫外線照射窓部材73が設けられ、互いに対向する側面部のうちの一方の側面部に吸気口72Aが形成され、他方の側面部に排気口72Bが形成された矩形箱状の筐体72を備えている。吸気口72Aと排気口72Bとは、対向配置されている。筐体72の内部には、吸気口72Aを塞ぐように吸気ファン74Aが配設され、また排気口72Bを塞ぐように排気ファン74Bが配置されている。また、筐体の72の外部には、紫外線照射窓部材73と対向するように分光放射照度計75(「USR−45DA」(ウシオ電機株式会社製))が配置され、また排気口72Bと対向するようにオゾン濃度計76(「SM70」(aeroqual社製))が配置されている。そして、筐体72の内部における、吸気ファン74Aと排気ファン74Bとの間の位置に、測定対象物79、すなわち紫外線放射装置(1)を、外套管の紫外線出射領域が紫外線照射窓部材73と対向するように配置した。
〔比較例1〕
実施例1に係る紫外線放射装置(1)を構成するエキシマランプと同様のエキシマランプ(以下、「エキシマランプ(1)」ともいう。)について、実施例1と同様の手法により、当該エキシマランプ(1)の発光強度(紫外線出力)、および当該エキシマランプ(1)の作動時における外部環境雰囲気のオゾン濃度を測定した。結果を下記の表1に示す。
Figure 0006561881
表1において、実施例1に係る紫外線放射装置(1)の紫外線出力(発光強度)としては、比較例1に係るエキシマランプ(1)における波長200〜230nmの範囲の紫外線の積算発光強度を基準として1とした、紫外線放射装置(1)における波長200〜230nmの範囲の積算発光強度の相対値が示されている。また、紫外線放射装置(1)のオゾン濃度としては、エキシマランプ(1)の作動時における外部環境雰囲気中のオゾン濃度を基準として1とした、紫外線放射装置(1)の作動時における外部環境雰囲気中のオゾン濃度の相対値が示されている。
表1の結果から、本発明に係る紫外線放射装置(1)によれば、大気雰囲気下において用いた場合であっても、装置外部環境雰囲気中におけるオゾンの発生を抑制することができると共に、波長200nm付近の紫外線を高い発光強度で出射できることが確認された。
具体的に説明すると、エキシマランプ(1)を包囲するように外套管(オゾン発生層形成部材)を配置することによって当該外套管とエキシマランプ(1)との間にオゾン発生層が設けられた構成の、紫外線放射装置(1)によれば、波長200〜230nmの範囲の紫外線の放射強度が僅かに5%低下するものの、装置外部環境雰囲気中のオゾン濃度を1/3以下に低下させることができることが明らかである。
10 第1の紫外線放射装置
11 第2の紫外線放射装置
12 第3の紫外線放射装置
13 第4の紫外線放射装置
18 反射部材
19 高周波電源
20 エキシマランプ
21 発光管
22 外側管
23 内側管
24A,24B 封止壁部材
25 外側電極
26 内側電極
30 外套部材
31 オゾン発生層形成部材(外套管)
32A,32B ベース部材
33a 外套管支持用溝
33b 反射部材支持用溝
33c ランプ支持用溝
35 外套部材
36 外套管
37 オゾン発生層形成部材(窓形成湾曲部材)
37a 嵌合縁部
38 反射ブロック部材
38a 嵌合溝
40 エキシマランプ
41 発光管
42A,42B 封止部
44 内部電極
45A,45B 内部リード
46A,46B 金属箔
47A,47B 内部電極用外部リード
48 外部電極
49 外部電極用外部リード
50 外套部材
52A,52B ベース部材
53 外套管支持用溝
55A,55B ランプベース部材
60 光源ユニット
61 LED基板
62 LED素子
65 外套部材
66 オゾン発生層形成部材(窓形成平板部材)
66a 嵌合縁部
67 枠部材
68 嵌合溝
72 筐体
72A 吸気口
72B 排気口
73 紫外線照射窓部材
74A 吸気ファン
74B 排気ファン
75 分光放射照度計
76 オゾン濃度計
79 測定対象物
S1 内部空間
S2 オゾン発生層形成空間

Claims (4)

  1. 酸素に吸収されてオゾンを発生する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源、およびこの紫外線光源から離間して当該紫外線光源を包囲するように配置され当該紫外線光源との間に紫外線を吸収してオゾンを発生する気体によるオゾン発生層を形成するためのオゾン発生層形成部材を備えており、
    前記紫外線光源と前記オゾン発生層形成部材との間の、前記オゾン発生層が形成されるオゾン発生層形成空間が閉塞空間とされており、
    前記紫外線光源がエキシマランプよりなり、
    反射面が当該紫外線光源と対向して配置された反射部材を備えており、
    前記紫外線光源からの光が、その一部が直接的に前記オゾン発生層形成部材を介して出射されると共に他の一部が前記反射部材によって反射されて前記オゾン発生層形成部材を介して出射されることを特徴とする紫外線放射装置。
  2. 前記オゾン発生層形成部材が外套管を構成していることを特徴とする請求項1に記載の紫外線放射装置。
  3. 前記オゾン発生層が空気層よりなり、当該空気層の厚みが20mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線放射装置。
  4. 前記オゾン発生層の厚みが0.1〜2mmであることを特徴とする請求項3に記載の紫外線放射装置。
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