<写真シール作成装置の外観構成>
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集済みの画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、利用者の携帯端末上で画像を閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信したりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や女子大生などの若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業を行うことによって、撮影によって得られた撮影画像に対して、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有する。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は離れて設置される。撮影部21と背景部22の間に設けられる空間が、利用者が撮影作業を行う撮影空間となる。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影する装置である。撮影空間に臨む撮影部21の正面にはカメラなどが設けられる。撮影部21の、編集ユニット12と接する面には正面パネル41が設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図2)により構成される。
背景部22は、それぞれ板状の部材である背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52B(図2)から構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する。側面パネル52Aは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル52Bは、背面パネル51の左端に取り付けられる。
側面パネル42Aと側面パネル52Aは、所定の間隔をあけてほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部31Aによって連結される。また、側面パネル42Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けられた例えば金属製の部材である連結部34によって連結される。
側面パネル42Bと側面パネル52Bも同様にほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Bと側面パネル52Bの上部は連結部31Bによって連結される。側面パネル42Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた金属製の部材(図示せず)によって連結される。
側面パネル42A、連結部31A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が、撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル42B、連結部31B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も、撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部31A、連結部31B、および背景部22の背面パネル51に囲まれる開口が形成される。その開口の一部を覆うように天井照明ユニット32が設けられる。天井照明ユニット32の一端は連結部31Aに固定され、他端は連結部31Bに固定される。
天井照明ユニット32の内部には蛍光灯が設けられる。天井照明ユニット32は、撮影空間の照明として機能するとともに、撮影を行っている利用者に対して光を照射する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面12Aと、面12Aの上方に形成された斜面12Bから構成される。面12Aは、床面に対して垂直であり、撮影部21の側面パネル42Aとほぼ平行な面である。斜面12Bには、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。
斜面12Bの上方右側には、照明装置73の一端を支持する柱状の支持部71A(図5)が設けられる。斜面12Bの左側には、照明装置73の他端を支持する柱状の支持部71Bが設けられる。支持部71Aの右側には板状のパネル72が設けられる。パネル72の上面にはカーテンレール75を支持する支持部74が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール75が取り付けられる。カーテンレール75は、3本のレール75A乃至75Cが組み合わされて構成される。3本のレール75A乃至75Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わされる。平行に設けられるレール75Aとレール75Bの一端は、連結部31Aと連結部31Bにそれぞれ固定され、レール75Aとレール75Bの他端は、レール75Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール75には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
後述するが、編集ユニット12の右側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、印刷が終了するのを利用者が待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図2は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、白抜き矢印#1で示されるように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示されるように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。出入り口G1は側面パネル42Aと側面パネル52Aの間の開口であり、出入り口G2は側面パネル42Bと側面パネル52Bの間の開口である。利用者は、撮影空間A1において、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなどを利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示されるように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示されるように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。
編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示されるように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示されるように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終了するのを待つ間、例えば、サーバに送信する画像の選択や、利用者が持つ携帯端末のメールアドレスの入力を事後選択作業として行う。
印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各部の構成について説明する。
<撮影部の構成>
図3は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bに囲まれるようにして構成される。
正面パネル41のほぼ中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の中央上方寄りの位置には、カメラユニット81の内部に取り付けられたカメラ91のレンズが露出して設けられる。
カメラ91は一眼レフカメラである。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラにより取り込まれた静止画像は撮影画像として保存される。
カメラ91の上には正面ストロボ92が設けられる。正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光する。正面ストロボ92は、被写体としての利用者の顔付近に、その正面からストロボ光を照射する。
カメラ91の下にはタッチパネルモニタ93が設けられる。タッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示することで、利用者の操作を受け付ける機能とを備える。タッチパネルモニタ93には、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像や撮影画像が表示される。
カメラユニット81の上方には、曲面のカバーを利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、所定の取り付け部材を用いて、正面パネル41などに固定される。上ストロボユニット82は、正面上方から、利用者の顔付近にストロボ光を照射する。
カメラユニット81の左右には、曲面のカバーを利用者に向けた左照明ユニット83と右照明ユニット84とがそれぞれ設置される。左照明ユニット83と右照明ユニット84は、それぞれ、電球などの発光体を内部に有する発光装置である。左照明ユニット83と右照明ユニット84は、撮影空間の照明として機能するとともに、撮影を行っている利用者に対して補助光を照射する。
カメラユニット81の下方には、カメラ91による撮影に合わせて利用者の下半身および足元にストロボ光を照射する足元ストロボユニット85が設けられる。
足元ストロボユニット85の左右には、足元ストロボユニット85より高さの低い箱状部86A,86Bが設けられる。箱状部86A,86Bそれぞれの上面は、利用者が手荷物などを置くための荷物置き場となる。
さらに、箱状部86Bには、利用者が硬貨を投入する硬貨投入口87が設けられる。
また、図示はしないが、正面パネル41の例えば天井付近にはスピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影作業に関する案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図4は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方中央には背面上ストロボ121が設けられる。また、背面パネル51の上方右側(図中、左側)には背面右ストロボ122が設けられ、背面パネル51の上方左側(図中、右側)には背面左ストロボ123が設けられる。
背面上ストロボ121は、後方上側から利用者にストロボ光を照射する。背面右ストロボ122は、後方右側から利用者にストロボ光を照射する。背面左ストロボ123は、後方左側から利用者にストロボ光を照射する。
背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、背面カーテン124が貼り付けられる。背面カーテン124の色は、例えば緑色とされる。また、図示はしないが、側面パネル52A,52Bそれぞれの撮影空間A1側にも、背面カーテン124と同様の側面カーテンが貼り付けられる。側面カーテンの色は、背面カーテン124の色と同一とする。
これらのカーテンはクロマキー用のカーテンとして用いられる。これにより、撮影画像に対してクロマキー処理を施し、利用者が所望する背景画像を、撮影画像の背景部分に合成することができる。なお、これらのカーテンの色は、クロマキー処理を行うことができる色であればよく、青色など、その他の色であってもよい。
<編集ユニットの構成>
図5は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面12Bのほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、タッチペン132という。
図6は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の右側面の一部を構成するパネル72には、タブレット内蔵モニタ141が設けられる。タブレット内蔵モニタ141には、事後選択作業に用いられる画面が表示される。
編集ユニット12の右側面の下部には、シール紙排出口142が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口142から排出される。
タブレット内蔵モニタ141の下方には、スピーカ143が設けられる。スピーカ143は、事後選択作業に関する案内音声、BGM、効果音等などを出力する。
<写真シール作成装置の内部構成>
図7は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図7において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209A,209B、および事後選択部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部208は、硬貨処理部221、照明装置222、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ223から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入口87への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
照明装置222は、撮影空間A1内に設けられる、天井照明ユニット32、上ストロボユニット82、左照明ユニット83、右照明ユニット84、足元ストロボユニット85、正面ストロボ92、背面上ストロボ121、背面右ストロボ122、および背面左ストロボ123の各照明装置である。照明装置222のそれぞれは、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部209Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部209Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部209A,209Bを特に区別しない場合には、単に、編集部209という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
事後選択部210は、印刷待ち空間A3にいる利用者を対象とした事後選択処理を実現する。事後選択処理は、事後選択作業を利用者に行わせるための処理である。事後選択部210は、タブレット内蔵モニタ141、スピーカ143、およびプリンタ241から構成される。プリンタ241にはシール紙ユニット242が装着される。
タブレット内蔵モニタ141は、制御部201による制御に従って各種の選択画面等を表示し、その画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
プリンタ241は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット242に収納されているシール紙に編集画像を印刷する。プリンタ241は、編集画像を所定のレイアウトで印刷したシール紙を、シール紙排出口142に排出する。
<制御部の構成>
図8は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図8に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201は、撮影処理部301、編集処理部302、印刷処理部303、および事後選択処理部304から構成される。
撮影処理部301は、撮影部208の各部を制御することで、撮影処理を行う。編集処理部302は、編集部209の各部を制御することで、編集処理を行う。印刷処理部303は、事後選択部210のプリンタ241を制御することで、印刷処理を行う。事後選択処理部304は、事後選択部210のタブレット内蔵モニタ141を制御することで、事後選択処理を行う。
図9は、編集処理部302の機能構成例を示すブロック図である。
編集処理部302は、検出部311、処理部312、および表示制御部313から構成される。撮影処理部301による撮影処理によって得られた撮影画像は、処理部312と表示制御部313に供給される。撮影処理部301からは、5枚などの複数の撮影画像が編集対象の画像として供給される。
検出部311は、タブレット内蔵モニタ131から供給される入力信号に基づいて、タッチペン132を用いて利用者により入力された編集画面上の位置を検出する。検出部311は、入力位置の検出を所定の周期で繰り返し行い、各タイミングで検出した位置を表す情報を処理部312と表示制御部313に出力する。編集画面上の各位置は、例えば画面の右上端を基準とした座標情報により表される。
処理部312は、ペンツールやスタンプツールなどの各種の編集ツールを用いて行われる利用者の操作に従って撮影画像の編集を行う。編集後の撮影画像の情報は編集が行われる毎に表示制御部313に供給される。処理部312は、編集対象の撮影画像を適宜切り替えて編集を行い、編集処理の終了後、編集済みの撮影画像である編集画像を印刷処理部303に出力する。
表示制御部313は、タブレット内蔵モニタ131の画面の表示を制御する。表示制御部313は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、編集画面の表示を利用者の操作に従って切り替える。利用者の操作の内容は検出部311から供給される情報に基づいて特定される。
また、表示制御部313は、処理部312から供給された情報に基づいて、編集後の撮影画像を編集画面に表示させる。表示制御部313は、編集処理の終了後、印刷レイアウトの選択画面、印刷待ち空間A3への移動を案内する画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させることも行う。
<編集画像の構造>
図10は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
図10に示すレイヤ構造を有する編集画像P1が編集処理によって生成される。編集画像P1は、背景画像P11、撮影画像P12、前景画像P13の各レイヤの画像から構成される。
図10の例において、背景画像P11は、所定の色の地にハートや星などの模様が表された画像である。前景画像P13は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、撮影画像P12の中央下方の位置にペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、撮影画像P12の左上の位置にスタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
このように、編集画像P1は、クロマキー処理によって抽出した撮影画像P12の被写体の領域を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。ペン画像やスタンプ画像を背景画像P11上に入力し、被写体の背景に表示させるようにすることも可能とされる。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。図11の処理は、所定の金額分の硬貨が硬貨投入口87に投入されたときに開始される。
ステップS1において、撮影処理部301は、撮影部208を制御することで、撮影処理を行う。
例えば、撮影処理部301は、写りコース選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、被写体の写りのコースである写りコースを利用者に選択させる。写りコースに応じて、異なる写りの撮影画像が得られる。
写りコースには、例えば「Lightコース」と「Clearコース」とがある。Lightコースは、肌の色を若干黄みを帯びた色にすることで、被写体の肌の質感を自然でうるおいのあるものにするコースである。Clearコースは、肌の色を若干青みを帯びた色にすることで、被写体の肌の質感を色白で透明感のあるものにするコースである。
被写体の写りは、撮影画像に施す画像処理の種類などによって変わる。例えば、被写体の写りは、撮影画像における人物領域の彩度、明度、シャープネス、コントラストなどの少なくともいずれかを調整することで決定される。撮影画像に対しては、彩度、明度、シャープネス、コントラストなどの各種のパラメータを調整する画像処理が施される。被写体の写りを、撮影空間A1内の各ストロボの配置、ストロボ光の発光量や発光タイミングなどを制御することで変えるようにしてもよい。
写りコース選択画面から写りコースが選択されたとき、撮影処理部301は、カメラ91を制御することで、動画像の取り込みを開始する。表示制御部313は、取り込まれた動画像をライブビュー画像としてタッチパネルモニタ93に表示させる。
図12は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の上方には、「撮影するよ」のメッセージが表示される。ライブビュー表示画面のほぼ中央には、画像表示領域351が設けられる。画像表示領域351には、利用者が映る動画像であるライブビュー画像がリアルタイムで表示される。図12の例においては、2人の利用者が映るライブビュー画像が表示されている。利用者は、画像表示領域351に表示されるライブビュー画像を見ることで自分たちの写り方を確認することができる。
画像表示領域351の下に設けられた5つの画像表示領域352−1乃至352−5には、撮影の結果として得られる撮影画像が縮小して表示される。画像表示領域352−1乃至352−5のうち、これから行われる撮影に対応する画像表示領域は、太枠で強調表示される。図12のライブビュー表示画面は、1回目の撮影の前に表示される画面であり、1回目の撮影に対応する画像表示領域である画像表示領域352−1が強調表示されている。
このようなライブビュー画像が所定の時間表示された後、撮影前のカウントダウンが開始される。撮影のタイミングになったとき、撮影処理部301は1回目の撮影を行う。
図11の撮影処理においては例えば5回の撮影が行われる。5回の撮影のうち、1乃至3回目の撮影としてアップ撮影が行われ、4,5回目の撮影として斜め撮影が行われる。
アップ撮影は、利用者の顔および上半身が写る撮影画像を得るための撮影である。斜め撮影は、利用者の顔および上半身が傾いて写る撮影画像を得るための撮影である。
この例においては、撮影モードとしてアップ撮影と斜め撮影が用意されるものとしたが、カメラ91の撮影範囲を広げ、利用者の全身が写る撮影画像を得るための撮影である全身撮影が用意されるようにしてもよい。撮影モードに応じて、撮影範囲などが異なる撮影画像が得られることになる。
5回などの所定の回数の撮影が行われた後、撮影処理部301は、撮影を終えた利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間への移動の案内は、タッチパネルモニタ93に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
以上の撮影処理によって5枚の撮影画像が得られた後、図11のステップS2において、編集処理部302の表示制御部313は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。編集画面が表示されるタブレット内蔵モニタ131は、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に設けられているモニタである。編集画面の詳細については後述する。
ステップS3において、編集処理部302は編集処理を行う。すなわち、検出部311は、編集画面に対する利用者の入力位置を検出する。また、処理部312は、利用者の操作に従って撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。編集画面を用いた撮影画像の編集は、予め設定された制限時間が経過するか、編集画面に表示された編集終了ボタンが操作されたときに終了される。撮影画像の編集が終了したとき、印刷レイアウトが選択され、その後、印刷待ち空間A3への移動が案内される。
ステップS4において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御することで、印刷処理を開始する。具体的には、印刷処理部303は、編集処理により得られた編集画像を、プリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。なお、撮影処理により得られた撮影画像が、そのままシール紙に印刷されるようにしてもよい。
ステップS5において、事後選択処理部304は、タブレット内蔵モニタ141を制御することで、事後選択処理を行う。具体的には、事後選択処理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に事後選択作業を行わせ、選択された撮影画像や編集画像を利用者の携帯端末に送信するために、その画像をサーバに送信する。
印刷が終了すると、ステップS6において、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口142に排出し、処理を終了させる。
<<実施例1>>
<編集画面について>
図13は、タブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面の例を示す図である。
編集画面は、中央に形成された縦長の領域401、左側に形成された領域402L、および右側に形成された領域402Rから構成される。領域402Lは、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域である。領域402Rは、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。領域402Lと領域402Rには、主な構成が左右対称に設けられる。なお、図13の各領域を囲む破線は画面に実際に表示されるものではない。
領域402Lの中央上方のサムネイル表示領域411Lは、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者(タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者)は、サムネイル表示領域411Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択することができる。
図13の例においては、5枚の撮影画像を表すサムネイル画像P21乃至P25がサムネイル表示領域411Lに並べて表示されている。また、左端のサムネイル画像P21が選択されることによって、1枚目の撮影画像が編集対象とされている。
領域402Lの略中央に形成された編集領域412Lは、編集対象として選択された撮影画像の表示領域である。利用者は、タッチペン132を用いて編集ツールを選択し、編集領域412Lに表示された撮影画像の編集を行うことができる。
編集領域412Lの左側にはメイクパレット413Lが表示される。メイクパレット413Lは、メイクツールの選択ボタンの表示領域である。メイクパレット413Lは、編集画面が表示されている間、常時表示される。
編集領域412Lの下には編集パレット414Lが表示される。編集パレット414Lは、ペンツール、スタンプツールなどの各種の編集ツールの選択に用いられるボタンなどが表示される領域である。
図13の例においては、「スタンプ」、「おすすめ」、「メッセージ」、「ペン」、「変身」の各編集ツールが用意されている。利用者は、それぞれの名前が付されたタブを操作することによって、編集パレット414Lに表示させる編集ツールを切り替えることができる。例えば、「スタンプ」の名前が付されたタブはスタンプツールを選択するときに操作されるタブであり、「ペン」の名前が付されたタブはペンツールを選択するときに操作されるタブである。
図13に示すように「スタンプ」の名前が付されたタブが選択され、スタンプツールが選択されたとき、スタンプツールの選択ボタンが編集パレット414Lに表示される。図13の例においては、「ふりかけ」、「おなまえ」、「日付」、「バースデー」の各カテゴリのスタンプツールが用意されており、その中から、「ふりかけ」のスタンプツールが選択されている。メイクパレット413L、編集パレット414Lの詳細については後述する。
編集領域412Lの右側の修正ツール選択領域415Lは、消しゴムツールの選択に用いられるボタン、1つ前または1つ後の作業に戻るときに操作されるボタンなどが縦に並べて表示される領域である。消しゴムツールは、入力した編集を消すときに用いられるツールである。
修正ツール選択領域415Lの上には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン416Lが表示される。
タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者が使う領域402Rには、以上のような領域402Lの構成と同じ構成が位置を対称にして配置される。図13の例においては、サムネイル表示領域411Rからサムネイル画像P22を選択することによって、2枚目の撮影画像が編集対象とされている。
領域401の上方には制限時間が表示され、その下には、縦長の枠で囲む形で一括編集ボタン421が表示される。一括編集ボタン421は、予め決められた合成用画像を、編集対象の撮影画像に一括して入力するときに操作されるボタンである。複数の合成用画像が一度に合成されるため、利用者は、一括編集の機能を用いることにより、その都度、編集ツールを選択したり、選択した編集ツールに応じた合成用画像の入力位置を指定したりする必要がない。
一括編集ボタン421の下には、スマートフォンの外観を表す画像である携帯送信用画像ボタン422が表示される。携帯送信用画像ボタン422は、サーバに送信する携帯送信用の画像の編集を行うときに操作されるボタンである。
携帯送信用画像ボタン422の下には、編集時のBGMの設定を行うときに操作されるボタンなども表示される。撮影画像に対しては、このような編集画面を用いて編集が施される。
以下、領域402Lにおける表示について主に説明する。同様の表示が、領域402Rにおいても行われる。
<ふりかけスタンプについて>
図14は、図13の編集パレット414Lを拡大して示す図である。
複数のカテゴリに分けて用意されるスタンプツールの中から「ふりかけ」のスタンプツールであるふりかけスタンプが選択されたとき、ふりかけスタンプに関する情報が編集パレット414Lに表示される。
図14の例においては、編集パレット414Lの左端に見本画像441が表示され、見本画像441の右側に縦長長方形の選択ボタン442−1乃至442−5が並べて表示されている。編集パレット414Lの右端にはサイズ選択ボタン443が表示されている。
見本画像441は、ふりかけスタンプを使って編集を行った撮影画像の見本であり、2人のモデルの人物が写るアップ画像に複数のスタンプ画像が合成されている。見本画像441上に表示されているカラフルな粒状のスタンプ画像(「ふりかけ」たように見える複数種類の細かいスタンプ画像)が、ふりかけスタンプにより合成されたスタンプ画像である。モデルの人物ではなく、利用者が写る撮影画像にスタンプ画像を合成した画像が見本画像441として表示されるようにしてもよい。
選択ボタン442−1乃至442−5は、編集に用いるふりかけスタンプを選択するときに操作されるボタンである。図14の例においては5種類のふりかけスタンプが用意されている。各ふりかけスタンプに対しては、形状、色、模様などが異なる複数種類のスタンプ画像が対応付けられている。1つのふりかけスタンプを用いることによって、星、ハート、宝石等の幾何学的図形のスタンプ画像を複数種類合成することが可能になる。幾何学的図形に限らず、美観を生じるような図形であれば各種の形状の画像をスタンプ画像として用いることが可能である。
例えば、選択ボタン442−1によって選択されるふりかけスタンプは、色や大きさが異なる円形のスタンプ画像、三角形のスタンプ画像、および角丸四角形(角に丸みを付けた矩形)のスタンプ画像を合成するときに用いられるふりかけスタンプである。また、選択ボタン442−2によって選択されるふりかけスタンプは、色や大きさが異なる星型のスタンプ画像、および円形のスタンプ画像を合成するときに用いられるふりかけスタンプである。
選択ボタン442−1乃至442−5には、それぞれ、カラフルな粒状の画像が小瓶から降り落ちるアニメーションが表示される。小瓶から降り落ちる粒状の画像は、各ふりかけスタンプに対応付けられたスタンプ画像を表す。
サイズ選択ボタン443は、ふりかけスタンプにより合成されるスタンプ画像のサイズを選択するときに操作されるボタンである。図14の例においては5段階のサイズの中から好みのサイズを選択することができるようになされている。サイズ選択ボタン443を用いて選択されたサイズのスタンプ画像が合成される。
ここで、ふりかけスタンプを用いた編集の具体例について説明する。
利用者が選択ボタン442−1乃至442−5の中から所定のボタンを操作し、続けて、編集領域412Lにタッチペン132を押し当てたとき、選択したふりかけスタンプに応じたスタンプ画像が編集対象の撮影画像に合成される。合成結果は編集領域412Lの表示にリアルタイムで反映される。
図15は、ふりかけスタンプを用いたスタンプ画像の合成例について説明する図である。
図15の位置p1は、タッチペン132が押し当てられた編集領域412L上の位置である。編集処理部302の検出部311は位置p1を検出し、位置p1の座標情報を処理部312に出力する。
このとき、処理部312は、枠F1で示す矩形領域を位置p1を中心として設定し、図16に示すように、矩形領域内の位置p2にスタンプ画像451を合成する。位置p2は、矩形領域内からランダムに選択された位置である。図16の例においては1個のハート型のスタンプ画像が合成されている。なお、位置p1を示す×印と枠F1はタブレット内蔵モニタ131に表示されるものではない。
このように、ふりかけスタンプは、利用者の1点の入力位置(タッチペン132が押し当てられた位置)を中心として設定した矩形領域内のランダムな位置に1個のスタンプ画像を合成するスタンプツールである。
このようなスタンプ画像の合成が、タッチペン132が押し当てられている間、所定の周期で繰り返される。ここで、所定の周期で繰り返すとは、座標位置が検出される毎に繰り返すことを意味する。編集対象の撮影画像上には、タッチペン132の軌跡の周辺のランダムな位置に複数のスタンプ画像が合成されることになる。
スタンプ画像の合成位置が矩形領域内からランダムに選択されるため、図17に示すように、例えば利用者が編集領域412Lの縁に近い位置p3にタッチペン132を押し当て、スタンプ画像の合成位置として斜線で示す範囲内の位置が選択されたときには、スタンプ画像は合成されないことになる。斜線で示す範囲は編集領域412L外の範囲である。すなわち、位置p3にタッチペン132を押し当てた場合、スタンプ画像が合成されることもあるし、合成されないこともある。つまり、スタンプ画像が表示される領域は、矩形領域且つ編集領域412内である。
また、合成位置だけでなく、各スタンプ画像のサイズ、角度、透過率についても、ランダムに選択される。
サイズについては、サイズ選択ボタン443を用いて選択されたサイズに応じた範囲でスタンプ画像毎にランダムに選択される。各スタンプ画像は、選択されたサイズで合成される。
例えば、スタンプ画像の最小のサイズを0%、最大のサイズを100%とした場合、最も小さい1段階目のサイズがサイズ選択ボタン443を用いて選択された場合、0%〜20%の範囲内のサイズがスタンプ画像毎にランダムに選択される。
また、次に小さい2段階目のサイズがサイズ選択ボタン443を用いて選択された場合、21%〜40%の範囲内のサイズがスタンプ画像毎にランダムに選択される。3段階目のサイズがサイズ選択ボタン443を用いて選択された場合、41%〜60%の範囲内のサイズがスタンプ画像毎にランダムに選択される。4段階目のサイズがサイズ選択ボタン443を用いて選択された場合、61%〜80%の範囲内のサイズがスタンプ画像毎にランダムに選択される。最も大きい5段階目のサイズがサイズ選択ボタン443を用いて選択された場合、81%〜100%の範囲内のサイズがスタンプ画像毎にランダムに選択される。
段階に応じた制限を設けずに、0〜100%の範囲でランダムにサイズが選択されるようにしてもよい。
角度については、所定の方向を基準として0〜360度の範囲でスタンプ画像毎にランダムに選択される。各スタンプ画像は、選択された角度で回転して合成される。
透過率については、0〜100%の範囲でランダムに選択される。各スタンプ画像は、選択された透過率で合成される。サイズと同様に、段階に応じた制限を設けるようにしてもよい。
サイズ、角度、透過率だけでなく、色(色相、彩度、明度)等の、スタンプ画像の表示に関する他のパラメータについても、スタンプ画像毎にランダムに選択されるようにしてもよい。ランダムに選択されるパラメータは、1種類のパラメータであってもよいし、複数種類のパラメータであってもよい。
矩形領域の大きさが、利用者による入力位置に応じて1つのスタンプ画像毎に変更(拡縮)されるようにしてもよい。
スタンプ画像の種類に応じて、サイズ、角度、透過率等のパラメータが制限されるようにしてもよい。例えば、利用者の目の領域にサングラス形状のスタンプ画像を合成する場合、角度は0〜180度までの範囲に制限される。不自然な向きでスタンプ画像が合成されるのを防ぐためである。
図18乃至図23を参照して、タッチペン132の軌跡に沿ってスタンプ画像を合成する一連の流れについて説明する。
図18Aに示す矢印#31は、編集領域412L上において利用者により入力されたタッチペン132の軌跡を示す。左端の位置p11が、タッチペン132が押し当てられた位置であり、右端の位置p21が、タッチペン132が離された位置である。
位置p11にタッチペン132が押し当てられたとき、位置p11を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p11’にスタンプ画像461−1が合成される。位置p11’はランダムに選択された位置である。図18Aの例においては入力位置の右下の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。なお、図18Aにおいては矩形領域を示す枠の図示は省略されている。図19以降においても同様である。
丸形のスタンプ画像461−1は、選択中のふりかけスタンプに対応付けられている複数種類のスタンプ画像の中からランダムに選択されたものである。スタンプ画像461−1のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。図18A乃至図23Aに示す各スタンプ画像の柄が異なることは、透過率と色のうちの少なくともいずれかのパラメータが異なることを表す。
図18Aに示すようにしてスタンプ画像461−1が合成された場合、編集領域412Lの表示は図18Bに示す状態になる。図18Bの例においては編集領域412Lの下方にスタンプ画像461−1が合成されている。
位置p11が検出されてから所定の時間が経過した場合、スタンプ画像461−1が合成されることに続けて、図19Aに示すように、位置p12を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p12’にスタンプ画像461−2が合成される。
位置p12’は、位置p12が入力位置として検出されたことに応じてランダムに選択された位置である。図19Aの例においては入力位置の右上の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。
また、図19Aの例においては、スタンプ画像461−1より小さい丸形のスタンプ画像461−2が合成されている。スタンプ画像461−2のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。
図19Aに示すようにしてスタンプ画像461−2が合成された場合、編集領域412Lの表示は図19Bに示す状態になる。
位置p12が検出されてから所定の時間が経過した場合、スタンプ画像461−2が合成されることに続けて、図20Aに示すように、位置p13を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p13’にスタンプ画像461−3が合成される。
位置p13’は、位置p13が入力位置として検出されたことに応じてランダムに選択された位置である。図20Aの例においては入力位置の左下の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。
また、図20Aの例においては、スタンプ画像461−2より大きい丸形のスタンプ画像461−3が合成されている。スタンプ画像461−3のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。
図20Aに示すようにしてスタンプ画像461−3が合成された場合、編集領域412Lの表示は図20Bに示す状態になる。
位置p13が検出されてから所定の時間が経過した場合、スタンプ画像461−3が合成されることに続けて、図21Aに示すように、位置p14を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p14’にスタンプ画像461−4が合成される。
位置p14’は、位置p14が入力位置として検出されたことに応じてランダムに選択された位置である。図21Aの例においては入力位置の左側の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。
また、図21Aの例においては、角丸四角形のスタンプ画像461−4が合成されている。スタンプ画像461−4のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。
図21Aに示すようにしてスタンプ画像461−4が合成された場合、編集領域412Lの表示は図21Bに示す状態になる。
位置p14が検出されてから所定の時間が経過した場合、スタンプ画像461−4が合成されることに続けて、図22Aに示すように、位置p15を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p15’にスタンプ画像461−5が合成される。
位置p15’は、位置p15が入力位置として検出されたことに応じてランダムに選択された位置である。図22Aの例においては入力位置の左下の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。
また、図22Aの例においては、丸形のスタンプ画像461−5が合成されている。スタンプ画像461−5のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。
図22Aに示すようにしてスタンプ画像461−5が合成された場合、編集領域412Lの表示は図22Bに示す状態になる。
位置p15が検出されてから所定の時間が経過した場合、スタンプ画像461−5が合成されることに続けて、図23Aに示すように、位置p16を中心として矩形領域が設定され、矩形領域内の位置である位置p16’にスタンプ画像461−6が合成される。
位置p16’は、位置p16が入力位置として検出されたことに応じてランダムに選択された位置である。図23Aの例においては入力位置の左上の位置がスタンプ画像の合成位置として選択されている。
また、図23Aの例においては、三角形のスタンプ画像461−6が合成されている。スタンプ画像461−6のサイズ、角度、透過率、色もそれぞれランダムに選択される。
図23Aに示すようにしてスタンプ画像461−6が合成された場合、編集領域412Lの表示は図23Bに示す状態になる。
ふりかけスタンプを用いた場合、各スタンプ画像は、以上のようにしてタッチペン132の軌跡の周りに順次合成される。合成位置がランダムに選択されるため、仮に一定の速度でタッチペン132を動かしたとしてもスタンプ画像の密度は一定ではなく、常に変化することになる。
図24は、スタンプ画像の合成例を示す図である。
矢印#31に示す軌跡でタッチペン132が操作された場合、図24に示すように、タッチペン132の軌跡の周りの領域A1に複数のスタンプ画像が合成される。図24の例においては、矢印#31に軌跡を示す操作に続けて、矢印#32に軌跡を示す操作が行われており、その軌跡の周りの領域A2にも複数のスタンプ画像が合成されている。各部分のスタンプ画像の密度は異なるものになっている。
なお、利用者が編集領域412L上でタッチペン132を動かしている間、表示制御部313は、その軌跡に追従するように図25に示すアニメーションを表示させる。図25のアニメーションは、小瓶を表す画像471の開口からスタンプ画像472が降り落ちる様子を表す。
このように、ふりかけスタンプを用いることにより、利用者は、種類の異なる複数のスタンプ画像を、密度を変えて容易に合成することができる。
仮に、複数種類のスタンプ画像を合成しようとした場合に、その都度、種類を選択する必要があるとすると、種類を選択し、合成位置を指定するといった操作を何度も繰り返す必要があるが、利用者はそのような煩雑な操作を行う必要がない。また、複数のスタンプ画像の位置を不均一にして合成する場合、それぞれの配置を考えながらスタンプ画像の合成位置を指定する必要があるが、利用者はそのような煩雑な操作をも行う必要がない。
また、このようなスタンプ画像を肌領域(特に顔領域)に合成することにより、利用者はメイクを施すことができ、顔をより際立たせることが可能になる。また、背景画像が単色の画像などのシンプルなものである場合、人物の隙間にある背景の領域にこのようなスタンプ画像を合成することにより、利用者はデザイン性の高い画像が利用者の背景に写る編集画像を生成することができる。
以上においては、利用者による入力位置を中心として矩形領域が設定されるものとしたが、入力位置と異なる位置を中心として領域が設定されるようにしてもよい。
例えば、図26に示すように、編集領域412Lの中心を原点とするX軸とY軸により、編集領域412L全体を第1象限から第4象限までの4区画に分け、スタンプ画像の合成位置が各区画内においてランダムに選択されるようにしてもよい。
例えば、入力位置が第1象限内の位置である場合、スタンプ画像の合成位置は第1象限内からランダムに選択される。入力位置が他の区画内の位置である場合も同様に、スタンプ画像の合成位置は、入力位置を含む区画内からランダムに選択される。このように、利用者による入力位置と異なる位置を中心として矩形領域を設定することも可能である。
<編集パレット414Lの表示について>
・編集パレット414Lのボタンについて
ふりかけスタンプを選択した場合、上述したように、編集パレット414Lには選択ボタン442−1乃至442−5が表示される。利用者は、複数のふりかけスタンプの中から1つを選択することができる。
なお、あるふりかけスタンプを選択してスタンプ画像を合成した後に他のふりかけスタンプを選択した場合、合成済みのスタンプ画像は消えずに、合成されたままとなる。すなわち、利用者は、後から選択したふりかけスタンプによるスタンプ画像を、合成済みのスタンプ画像に重畳して合成することができる。
あるふりかけスタンプを選択してスタンプ画像を合成した後に他のふりかけスタンプが選択された場合、合成済みのスタンプ画像が消えるようにしてもよい。
合成済みのスタンプ画像を回転させたり、移動したりすることができるようにしてもよい。この場合、回転や移動の対象となるスタンプ画像は、1つのスタンプ画像であってもよいし、複数のスタンプ画像であってもよい。
・選択ボタンのアニメーションについて
編集パレット414Lに表示される選択ボタン442−1乃至442−5には、それぞれ、カラフルな粒状の画像が小瓶から降り落ちるアニメーションが表示される。選択ボタン442−1乃至442−5のアニメーションについて説明する。
図27は、選択ボタン442−1を拡大して示す図である。
選択ボタン442−1の右上端には、開口を左斜め下に向けた小瓶の画像481が表示される。アニメーションの表示中、画像481は一定の幅で振動するように動的に表示される。
また、画像481の表示に連動して、画像481により表される小瓶の開口から、滝のように流れ出る形で画像482が動的に表示される。画像482は、形状、サイズ、角度、透過率、色などがそれぞれ異なる粒状の画像から構成される。画像482を構成する粒状の画像は、選択ボタン442−1の下辺から所定の高さまで蓄積される。
図28は、動的表示について説明する図である。
画像482を構成するそれぞれの粒状の画像は、矢印#41で示すような予め設定された軌跡に沿って上から下に動いて表示される。上向きの放物線#42は、粒状の画像が蓄積される範囲を示す。画像481により表される小瓶の開口から落ちた粒状の画像は放物線#42より上には蓄積されない。
このようなアニメーション表示が、画像の種類を変えて、選択ボタン442−1乃至442−5のそれぞれにおいて行われる。
以上のようなアニメーション表示は、選択ボタン442−1乃至442−5の表示開始から5秒間などの所定の時間だけ、各選択ボタンにおいて一斉に行われる。所定の時間が経過した場合、選択中の1つの選択ボタンを除いて、アニメーション表示は停止される。アニメーション表示を各選択ボタン上で行うことにより、利用者は、それぞれの選択ボタンで選択できるふりかけスタンプによる表示内容を把握することができる。
粒状の画像の軌跡が上から下に向かうものであるとしたが、この軌跡が画像の種類によって変わるようにしてもよい。
図29は、画像の軌跡の例を示す図である。
例えば、粒状の画像が星型の画像である場合、左から右に流れ星のように移動するような矢印#43で示す軌跡を採用することが可能である。
なお、アニメーション表示ではなく、選択ボタン442−1乃至442−5上の表示が静的なものであってもよい。静止画を複数枚切り替わることにより、コマ送り表示が行われるようにしてもよい。
<編集画面の他の表示について>
修正ツール選択領域415Lには消しゴムツールを選択するときに操作されるボタンが表示される。消しゴムツールを選択した状態で、編集領域412Lに表示されている合成済みのスタンプ画像にタッチペン132が当てられた場合、スタンプ画像のうち、タッチペン132が当てられた部分の表示が消える。
ふりかけスタンプによって複数のスタンプ画像が合成された状態で編集領域412Lにタッチペン132が当てられた場合、密度を下げるようにスタンプ画像が間引かれるようにしてもよい。
ふりかけスタンプによって複数のスタンプ画像が合成された場合、その内容がサムネイル表示領域411Lのサムネイル画像に反映されるようにしてもよい。
<<実施例2>>
1.スタンプ画像の合成レイヤについて
ふりかけスタンプによるスタンプ画像を、被写体として写る利用者の背景に合成することができるようにしてもよい。
この場合、利用者の背景に合成するときに操作されるボタンと、利用者の前景に合成するときに操作されるボタンが用意される。前者のボタンが操作されてからふりかけスタンプを用いた操作が行われた場合、その操作に応じたスタンプ画像は、図10を参照して説明した背景画像に合成される。一方、後者のボタンが操作されてからふりかけスタンプを用いた操作が行われた場合、その操作に応じたスタンプ画像は前景画像に合成される。
スタンプ画像を背景画像のレイヤに合成することにより、利用者は、自身の写りを邪魔しない、デザイン性の高い編集画像を生成することができる。
2.スタンプ画像のパラメータの変更について(1)
ふりかけスタンプによるスタンプ画像のサイズが、被写体として写る利用者の近くの領域においては小さくなり、利用者から離れた領域においては大きくなるようにしてもよい。
この場合、肌色領域を検出したり、顔認識によって顔の領域を検出したりしてマスク画像が生成され、マスク画像を用いて、スタンプ画像の合成位置が利用者の近くの領域内の位置であるか否かが判定される。スタンプ画像の合成位置が利用者の近くの領域内の位置であると判定された場合、小さいサイズのスタンプ画像が合成され、利用者の近くの領域内の位置ではないと判定された場合、大きいサイズのスタンプ画像が合成される。
これにより、利用者は、自身の写りに対して邪魔にならないサイズのスタンプ画像が合成された編集画像を生成することができる。人物の周りに多数のスタンプ画像が大きなサイズで合成されているとメインとなる人物がスタンプ画像によって埋没してしまうことがあるが、そのようなことを防ぐことが可能になる。
3.スタンプ画像のパラメータの変更について(2)
ふりかけスタンプによるスタンプ画像の透過度が、被写体として写る利用者の近くの領域においては高くなり、利用者から離れた領域においては低くなるようにしてもよい。
この場合、スタンプ画像のサイズを変える場合と同様に、スタンプ画像の合成位置が利用者の近くの領域内の位置であるか否かがマスク画像を用いて判定される。スタンプ画像の合成位置が利用者の近くの領域内の位置であると判定された場合、透過度を高くしてスタンプ画像が合成され、利用者の近くの領域内の位置ではないと判定された場合、透過度を低くしてスタンプ画像が合成される。
これによっても、利用者は、自身の写りに対して邪魔にならないスタンプ画像が合成された編集画像を生成することが可能になる。
利用者が写る領域ではスタンプ画像の透過度が最大となり、背景の領域ではスタンプ画像の透過度が低くなるようにしてもよい。利用者が写る領域と背景の領域との境界領域に合成されるスタンプ画像の透過度が徐々に変化するようにしてもよい。これにより、利用者は、背景と人物が馴染んだ編集画像を生成することが可能になる。
4.スタンプ画像のパラメータの変更について(3)
タッチペン132の筆圧又は速度に応じて、スタンプ画像の透過度や濃度が変更されるようにしてもよい。
例えば、タッチペン132の筆圧が閾値より強い場合、または速度が閾値より遅い場合、スタンプ画像の透過度が低く設定され、濃度が高く設定される。また、タッチペン132の筆圧が閾値より弱い場合、または速度が閾値より速い場合、スタンプ画像の透過度が高く設定され、濃度が低く設定される。
これにより、利用者は、透過度や濃度を変えるための操作を行うことなく、タッチペン132を用いた編集領域412Lにおける操作だけで、スタンプ画像の見え方を容易に変更することができる。透過度と濃度だけでなく、サイズ、角度などの他のパラメータのうちの少なくともいずれかが、タッチペン132の筆圧や速度に応じて変わるようにしてもよい。
5.スタンプ画像のパラメータの変更について(4)
タッチペン132の押下時間に応じて、スタンプ画像の濃度や色相が変更されるようにしてもよい。
例えば、タッチペン132の押下時間が閾値より長い場合、スタンプ画像の濃度が高く設定される。また、タッチペン132の押下時間が閾値より短い場合、スタンプ画像の濃度が低く設定される。
これによっても、利用者は、濃度を変えるための操作を行うことなく、タッチペン132を用いた編集領域412Lにおける操作だけで、スタンプ画像の見え方を容易に変更することができる。
彩度や明度などの他のパラメータが、タッチペン132を用いた編集領域412Lにおける操作だけで変わるようにしてもよい。また、1種類だけでなく、複数種類のパラメータが変わるようにしてもよい。
6.矩形領域のサイズについて
上述したように、ふりかけスタンプによるスタンプ画像は、タッチペン132による入力位置を中心として設定された矩形領域内に合成される。矩形領域のサイズが、タッチペン132の速度に応じて変更されるようにしてもよい。
例えば、タッチペン132の速度が閾値より速い場合、所定のサイズより大きい矩形領域が設定され、その大きい矩形領域内からランダムに選択された位置にスタンプ画像が合成される。タッチペン132の速度が閾値より遅い場合、所定のサイズより小さい矩形領域が設定され、その小さい矩形領域内からランダムに選択された位置にスタンプ画像が合成される。
利用者は、タッチペン132を速く動かすことで、より広い範囲にスタンプ画像を合成することが可能になる。スタンプ画像の合成位置が矩形の領域の中から選択されるのではなく、円形、楕円形、三角形などの他の形状の領域の中からランダムに選択されるようにしてもよい。
7.スタンプ画像の合成位置について
タッチペン132の速度が閾値以上である場合、タッチペン132の軌跡から離れた位置にスタンプ画像が合成されるようにしてもよい。このときのスタンプ画像の合成位置は、タッチペン132の速度が閾値未満である場合にスタンプ画像の合成位置として選択される位置までの距離より離れた位置となる。このような合成が、タッチペン132の軌跡の長さが閾値以上である場合に行われるようにすることも可能である。
具体的には、水鉄砲を表すスタンプ画像が選択され、タッチペン132が閾値以上の速度で動かされた場合、軌跡の終端の位置から所定の距離以上離れた位置がランダムに選択され、その選択された位置に、水しぶきを表す画像が合成される。
また、パーティーグッズのクラッカーを表すスタンプ画像が選択され、タッチペン132が閾値以上の速度で動かされた場合も同様に、軌跡の終端の位置から所定の距離以上離れた位置がランダムに選択され、その選択された位置に、紙吹雪や紙テープを表す画像が合成される。このとき、破裂音などがスピーカから出力されるようにしてもよい。
水しぶきを表す画像や紙吹雪や紙テープを表す画像が背景画像に合成されるようにしてもよい。
8.スタンプ画像のパラメータの変更について(5)
ふりかけスタンプによるスタンプ画像の濃度が、編集領域412L上の位置に応じて変わるようにしてもよい。この場合、例えば、編集領域412Lが上下の区画に分けられ、上半分の区画が濃度を低く設定する区画とされ、下半分の区画が濃度を高く設定する区画とされる。
ふりかけスタンプが選択された状態で、タッチペン132が編集領域412Lにおいて例えば上から下に向けて動かされた場合、上半分の区画には薄いスタンプ画像が合成され、下半分の区画には濃いスタンプ画像が合成される。
編集対象の撮影画像がアップ画像である場合、上半分の区画に利用者の顔が写っていることから、利用者は、顔に対して邪魔にならない形でスタンプ画像を合成することが可能になる。
なお、編集対象の撮影画像が全身画像である場合には上半分の区画に濃いスタンプ画像が合成され、下半分の区画に薄いスタンプ画像が合成されるといったように、撮影画像の種類に応じて、パラメータが変わるようにしてもよい。
9.スタンプ画像のパラメータの変更について(6)
タッチペン132が例えば左から右に向けて動かされた場合、左半分の区画においてはスタンプ画像の濃度が変わらず、右半分の区画においてはスタンプ画像の濃度が変わるようにしてもよい。
10.スタンプ画像の合成位置について
ふりかけスタンプによるスタンプ画像が、撮影画像に写る利用者の周囲や上部等に合成されるようにしてもよい。この場合、利用者の周囲や上部の範囲が上述したマスク画像を用いて特定され、特定された範囲にスタンプ画像が合成される。
オーラのようにスタンプ画像が合成されることにより、利用者は、装飾性の高い画像が背景に写る編集画像を生成することができる。
11.機能のオン/オフについて
ふりかけスタンプのオン/オフを設定できるようにしてもよい。ふりかけスタンプの設定がオンである場合、当該スタンプが利用可能となり、オフである場合、当該スタンプが利用不可となる。例えば、ふりかけスタンプの設定がオフである場合、タッチペン132の軌跡上に所定のスタンプ画像を合成するスタンプツールが利用可能となる。
12.スタンプ画像のパラメータの変更について(7)
背景画像の色味によって、ふりかけスタンプによるスタンプ画像の色味が変わるようにしてもよい。この場合、背景画像の種類が、例えば編集の開始前に選択される。
例えば、背景画像が黒色の画像である場合、ふりかけスタンプによって合成されるスタンプ画像の色は白色に変わる。このように、背景に埋もれてしまう色ではなく、より目立つ色にスタンプ画像の色が変更される。スタンプ画像の色の変更は、利用者が自ら行うようにしてもよいし、写真シール作成装置1により自動的に行われるようにしてもよい。
<<実施例3>>
1.携帯送信用の画像の場合
携帯送信用の画像の編集時、照明のようにキラキラ光るスタンプ画像がふりかけスタンプによって合成することができるようにしてもよい。携帯送信用の画像は、シール紙に印刷されず、写真シール作成装置1からサーバに送信され、携帯端末上で閲覧可能となる画像である。
また、合成済みのスタンプ画像が、携帯端末のディスプレイに表示されている編集画像上で図27、図28等を参照して説明したように動的に表示されるようにしてもよい。動的表示を任意のタイミングで停止することにより、静止画として残すことができるようにしてもよい。
2.全身画像の場合
編集対象の撮影画像がアップ撮影によって得られた画像である場合と、全身撮影によって得られた画像である場合とで、ふりかけスタンプによって合成されるスタンプ画像のサイズが変わるようにしてもよい。例えば、編集対象の撮影画像がアップ撮影によって得られた画像である場合、大きいサイズのスタンプ画像が合成され、全身撮影によって得られた画像である場合、小さいサイズのスタンプ画像が合成される。
編集対象の撮影画像が全身撮影によって得られた画像である場合にのみ、ふりかけスタンプが利用可能になるようにしてもよい。背景が写る領域が広いため、ふりかけスタンプの使い勝手がよくなる。
編集対象の撮影画像がアップ撮影によって得られた画像である場合にのみ、ふりかけスタンプが利用可能になるようにしてもよい。利用者は、ふりかけスタンプを利用してメイクを施すことが可能になる。
3.写りコースで所定のコースを選択した場合
上述したように、撮影の開始前、利用者は写りコースを選択する。写りコースによって、撮影画像に施される画像処理の内容が異なる。
ふりかけスタンプによって合成されるスタンプ画像に対しても、利用者によって選択された写りコースに応じた画像処理が施されるようにしてもよい。これにより、撮影画像やそれに写る利用者に馴染むスタンプ画像が合成されることになる。
4.大人数撮影を行う場合
編集対象の撮影画像が縦長長方形の画像である場合と横長長方形の画像である場合とで、ふりかけスタンプによって合成されるスタンプ画像のサイズが変わるようにしてもよい。例えば、編集対象の撮影画像が横長長方形の画像である場合、大きいサイズのスタンプ画像が合成され、縦長長方形の画像である場合、小さいサイズのスタンプ画像が合成される。
横長長方形の画像は、例えば利用者の人数が多い場合に撮影される。利用者の人数については、撮影の開始前に利用者により選択されるようにしてもよいし、カメラ91により撮影された画像に基づいて、写真シール作成装置1により認識されるようにしてもよい。
横長長方形の画像に写る背景の領域は、縦長長方形の画像に写る背景の領域より広いことが多い。そのような広い背景の領域に大きなサイズのスタンプ画像を合成することにより、利用者は、見栄えの良い編集画像を生成することが可能になる。
5.背景画像を選択した場合
時期を表す背景画像が選択されることに付随して、ふりかけスタンプにより合成可能となるスタンプ画像が変更されるようにしてもよい。例えば、夏の夜空を示すような柄が描かれた背景画像が選択された場合、流れ星を表す星形状の画像を合成可能なふりかけスタンプが選択可能になる。
6.セット背景を選択した場合
利用者により選択されたセット背景のテーマに付随して、ふりかけスタンプにより合成可能となるスタンプ画像が変更されるようにしてもよい。セット背景は、複数の撮影画像のそれぞれに合成する背景画像の組み合わせであり、テーマの異なる複数種類のセット背景の中から、編集開始前などの所定のタイミングで利用者により選択される。
例えば、クリスマスをイメージした背景画像の組み合わせからなるセット背景が選択された場合、雪を表す画像を合成可能なふりかけスタンプが選択可能になる。また、夏をイメージした背景画像の組み合わせからなるセット背景が選択された場合、波を表す画像を合成可能なふりかけスタンプが選択可能になる。
7.レタッチを利用した場合
利用者により行われたレタッチ(フォトレタッチ)の内容に応じて、ふりかけスタンプにより合成可能となるスタンプ画像のサイズが変更されるようにしてもよい。レタッチは、写りを修正する処理であり、編集開始前などの所定のタイミングで利用者による操作に応じて行われる。例えば、撮影画像に写る利用者の顔の輪郭の修正、目のサイズの修正などがレタッチの機能を用いて行われる。
例えば、目のサイズとして所定のサイズより大きいサイズが選択された場合、大きいサイズのスタンプ画像が合成され、所定のサイズより小さいサイズが選択された場合、小さいサイズのスタンプ画像が合成される。
ふりかけスタンプがメイクを施すために用いられることがあるが、これにより、利用者は、目の大きさに応じたサイズのスタンプ画像を合成することが可能になる。
8.一括編集を選択した場合
利用者は、編集画面に用意された一括編集ボタン421を押下することによって一括編集の機能を用いることができる。一括編集の機能を利用して編集された撮影画像に対しては、ふりかけスタンプを用いて編集することができないようにしてもよい。
一括編集は、デザイン性を考慮して予め用意された複数の合成用画像を一括して合成するものであり、一括編集による編集後の撮影画像に対してふりかけスタンプを用いた編集をさらに行うことができるとすると、デザイン性が損なわれることがあるためである。
反対に、一定の割合(量又は時間)以上、ふりかけスタンプを用いてスタンプ画像を合成した撮影画像に対しては、一括編集の機能を利用した編集を行うことができなくなるようにしてもよい。
9.大きな画像が配置されるレイアウトを選択した場合
レイアウトの選択が編集前に行われる場合、利用者により選択されたレイアウトに応じて、ふりかけスタンプにより合成可能となるスタンプ画像のサイズが変更されるようにしてもよい。
例えば、複数種類のレイアウトの中から、所定のサイズより大きな画像が配置されるレイアウトが選択された場合、大きいサイズのスタンプ画像が合成され、所定のサイズより小さい画像が配置されるレイアウトが選択された場合、小さいサイズのスタンプ画像が合成される。例えば誕生日用のレイアウトや記念日用のレイアウトとして、大きな画像が配置されるレイアウトが用意される。
これにより、利用者は、印刷される編集画像のサイズに応じたサイズのスタンプ画像をふりかけスタンプによって合成することが可能になる。
10.証明写真撮影コースと通常撮影コースが選択できる場合
撮影コースとして、証明写真撮影コースと通常撮影コースが用意されている場合、利用者により選択された撮影コースに応じて、ふりかけスタンプのオン/オフが設定されるようにしてもよい。
証明写真撮影コースは証明写真用の画像を撮影するコースであり、通常撮影コースは上述した撮影画像を撮影するコースである。例えば、証明写真撮影コースが選択された場合、ふりかけスタンプはオフになる。
11.印刷の待ち時間にデモ画面を表示する場合
印刷が行われている間、ふりかけスタンプを用いた編集のデモ画面が印刷待ち空間A3に用意されたタブレット内蔵モニタ141に表示されるようにしてもよい。デモ画面には、例えば、図27、図28を参照して説明したようなアニメーションが表示される。
12.ライブビュー画面にスタンプ画像を表示する場合
図12を参照して説明したライブビュー画面にスタンプ画像が動的に表示されるようにしてもよい。例えば、背景画像の選択が撮影前に行われる場合、選択された背景画像に対応して予め設定されたスタンプ画像がライブビュー画像に重ねて表示される。
また、ライブビュー画面に対して軌跡を描くことにより、予め設定されたスタンプ画像が合成して表示されるようにしてもよい。合成して表示されるスタンプ画像は、利用者の人数、選択された背景、写りコース等に応じて変更されてもよい。
13.特別撮影を行う場合
1人撮影などの特別撮影によって得られた撮影画像に対しては、ふりかけスタンプを用いた編集が不可となるようにしてもよい。1人撮影は、複数の利用者が写る撮影画像からそれぞれの利用者が写る領域をトリミングにより抽出し、それぞれの利用者が写る複数の撮影画像を生成する機能である。
これにより、画角の小さい画像に対して複数の小さなスタンプ画像が合成されるのを防ぐことができる。
14.コラージュ画像の場合
図30に示すように、コラージュ画像に対してふりかけスタンプによるスタンプ画像を合成することができるようにしてもよい。コラージュ画像は、複数の撮影画像を予め用意されたレイアウトに配置することによって生成された1枚の画像である。通常の撮影画像と同様に、コラージュ画像に対しても編集を施すことが可能とされる。図30の例においては、複数の撮影画像に跨がる形で、図24を参照して説明したスタンプ画像と同様のスタンプ画像が合成されている。
左から右に星型のスタンプ画像が流れるといったように、コラージュ画像に合成されたスタンプ画像が複数の撮影画像に跨がって動的に表示されるようにしてもよい。その旨がコラージュ画像のサムネイル画像に表示されるようにしてもよい。
15.加工撮影を行う場合
加工撮影によって得られた撮影画像の編集時、撮影画像に施された加工と同じ内容の画像処理がスタンプ画像にも施され、撮影画像に合成されるようにしてもよい。加工撮影は、色調整などの加工をかけた状態で行われる撮影であり、得られる撮影画像は所定の加工が施された画像になる。
16.試し撮り撮影を行う場合
ふりかけスタンプの機能のオン/オフがシール紙への出力形態に応じて変わるようにしてもよい。例えば、シール紙に印刷されない撮影画像に対してはふりかけスタンプを用いた編集が可能となり、シール紙に印刷される撮影画像に対してはふりかけスタンプを用いた編集が不可となる。
試し撮りによって得られた撮影画像はシール紙に印刷されない画像であり、このような撮影画像に対してはふりかけスタンプを用いた編集が可能とされる。
<<実施例4>>
・半透明消しゴムの機能について
半透明消しゴムは、合成用画像が一度の操作で完全に消えるのではなく、タッチペン132を用いた操作が行われる毎に透過度を徐々に上げるようにして消える機能である。
図31は、半透明消しゴムの機能について説明する図である。
星型のスタンプ画像501が合成用画像として合成されており、利用者が編集領域412L上の位置p31にタッチペン132を押し当て、その状態のまま位置p32までタッチペン132を動かし、位置p32においてタッチペン132を離した場合について説明する。位置p31にタッチペン132を押し当てる前、利用者は、編集画面の所定のボタンを操作することにより、半透明消しゴムの機能を選択しているものとする。
範囲A11が、タッチペン132が当てられた範囲となる。スタンプ画像501と範囲A11の重なる範囲が、半透明消しゴムの機能によって消される対象となる。
利用者が範囲A11に当てるようにタッチペン132を1度動かした場合、図32の上段に示すように、スタンプ画像501のうち、範囲A11と重なる部分の透過度が所定の量だけ上がり、薄くなる。透過度の最小値が0、最大値が100とすると、例えば、透過度が0から25に上がる。
また、利用者が、範囲A11内でタッチペン132を再度動かした場合、図32の白抜き矢印#51の先に示すように、スタンプ画像501のうち、範囲A11と重なる部分の透過度がさらに所定の量だけ上がり、薄くなる。例えば透過度が25から50に上がる。
同様に、利用者が、範囲A11内でタッチペン132を再度動かした場合、白抜き矢印#52の先に示すように、スタンプ画像501のうち、範囲A11と重なる部分の透過度がさらに所定の量だけ上がり、薄くなる。例えば透過度が50から75に上がる。
利用者が、範囲A11内でタッチペン132を再度動かした場合、白抜き矢印#53の先に示すように、スタンプ画像501のうち、範囲A11と重なる部分の透過度がさらに所定の量だけ上がり、完全に消える。例えば透過度が75から100に上がる。
このように、半透明消しゴムを用いた場合、タッチペン132が当てられた部分の透過度が所定の量だけ上がった状態になる。また、タッチペン132が当てられる毎に透過度が上がる。
なお、タッチペン132を押し当てたまま、図31の位置p31と位置p32の間を往復する1回の操作が行われた場合、タッチペン132が繰り返し当てられた領域の透過度が、繰り返し当てられる毎に上がらないようにしてもよい。すなわち、1回の操作が行われている間はタッチペン132が繰り返し同じ領域に当てられたとしても透過度が1回だけ上がり、それ以上、透過度が上がらないことになる。
タッチペン132を押し当てる毎に透過度が上がるとした場合、例えばスタンプ画像501全体を同じ透過度にするときには、一度押し当てた領域を避けながらタッチペン132を押し当てる必要があり、煩雑な操作になる。1回の操作が行われている間は1回だけしか透過度が上がらないようにすることにより、利用者は、一度押し当てた領域であるかどうかを気にすることなく、スタンプ画像501全体をタッチペン132で押し当てればよいことになる。
<<実施例5>>
アニメーションを使用した表示例について説明する。
1.サムネイル画像が選択され、編集対象の撮影画像が切り替えられることに応じて、図33に示すように、編集領域412Lにおいてアニメーション表示が行われる。アニメーション表示は、ある表示から他の表示に瞬時に切り替わるのではなく、切り替わりの遷移を表す所定のフレーム数の画像を間に挟んで切り替わる表示である。
例えば、「きらきら」の視覚的効果を与えるコンテンツが、編集領域412L全体、または編集領域412Lの周りにアニメーション表示される。
これにより、写真シール作成装置1は、編集対象の撮影画像を綺麗に見せることができる。また、利用者は、編集対象の撮影画像が切り替わったことを容易に確認することができる。
2.表示の切り替わり時などにアニメーション表示に用いられたコンテンツが一定時間経過後に消えてもよい。コンテンツの表示が消えることにより、利用者は、コンテンツに邪魔されることなく、編集領域412Lにおいて編集を行うことができる。なお、コンテンツの表示が消えるようにするかどうかを利用者が選択できるようにしてもよい。
3.タッチペン132の軌跡に応じてスタンプ画像などの合成用画像が合成される場合、合成用画像の種類を表すコンテンツがアニメーション表示されるようにしてもよい。
図34は、アニメーション表示の例を示す図である。
例えば、スプレーツールが選択された場合、スプレーを吹き付けている様子を表すコンテンツである画像511がタッチペン132の軌跡に沿ってアニメーション表示される。スプレーツールは、スプレーを吹き付けたようなムラのある所定の色の合成用画像を合成するときに用いられる編集ツールである。合成用画像512は、スプレーツールにより合成された合成用画像である。
また、ペンキツールが選択された場合、ブラシによってペンキ塗りを行っている様子を表すコンテンツがタッチペン132の軌跡に沿ってアニメーション表示される。ペンキツールは、ペンキで塗りつぶしたようなムラのない所定の色の合成用画像を合成するときに用いられる編集ツールである。
このようなアニメーションを表示することにより、どのような合成用画像が合成されるのかを利用者は直感的に確認することができる。
4.上記「3.」のアニメーション表示は、利用者の所定の器官に合成用画像を合成する場合にも流用可能である。例えば、利用者の唇部分に所定の色やラメを表す合成用画像を合成するツールが選択された場合、認識した唇部分に対して、口紅を塗るようなコンテンツがアニメーション表示される。
近年、撮影画像の解像度が向上することにより、又は、画像処理の内容が高度化することにより、撮影画像を取り込んで編集画面に表示させることに時間がかかる。そのため、利用者は、撮影画像の取り込みが行われている数秒の間、待たされている感覚を抱くことになる。待たされている感覚を感じにくくなるコンテンツを、撮影画像の取り込み時にアニメーション表示させるようにしてもよい。
5.動物のイラストを合成するときに用いられるツールが選択され、所定のイラストが合成された場合、あるいは、タッチペン132により動物の絵が描かれた場合、合成された動物が動き出すコンテンツをアニメーション表示させる。
6.消しゴムツールを使用して合成済みの合成用画像を消している場合、消しゴムのカスが飛び散るようなコンテンツをアニメーション表示させる。利用者は、消しゴムを使用した量を直感的に把握することができる。
ペンツールが選択されている場合、電動式の鉛筆削りの画像が表示される。タッチペン132によって電動式の鉛筆削りの画像が操作されている間、鉛筆をけずっているようなコンテンツがアニメーション表示され、操作されている時間に応じて、ペンツールによって合成される合成用画像がより細幅なものになる。
利用者は、予め用意されている幅の中から選択するだけでなく、合成用画像の幅をより細かい幅に調整することができる。消しゴムツールのサイズを選択する場合にも適用可能である。
6.編集領域412Lと編集パレット414L以外の領域でタッチペン132を押し当てた場合、押し当てた位置に所定のコンテンツをアニメーション表示させる。
このようなアニメーション表示を行うことにより、利用者は、タッチペン132が正常に機能しているか否かを確認することができる。
7.一括編集の機能により一括して合成される編集と同じ内容の編集を手動で行う場合の手順を表すコンテンツをアニメーション表示させるようにしてもよい。
このようなアニメーション表示を行うことにより、利用者は、編集作業の腕を向上させることができる。
<<実施例6>>
図35は、メイクパレット413Lを拡大して示す図である。
メイクパレット413Lは、メイクに用いられるツールなどの情報が表示される領域である。メイクパレット413Lは、上半分の領域である領域521と下半分の領域である領域522とから構成される。領域521には、円形のボタン531乃至534が2行2列に並べて表示される。ボタン531乃至534のいずれのボタンを操作するのかに応じて領域522の表示が切り替わる。
ボタン531は、リップツールを選択するときに操作されるボタンである。リップツールは、唇の色などの調整に用いられるツールである。ボタン531にはモデルの人物の唇の画像が表示される。
ボタン532は、チークツールを選択するときに操作されるボタンである。チークツールは、頬の色などの調整に用いられるツールである。ボタン532にはモデルの人物の頬の画像が表示される。
ボタン533は、目の形の調整を行うときに操作されるボタンである。ボタン533にはモデルの人物の目の画像が表示される。
ボタン534は、マスカラツールを選択するときに操作されるボタンである。マスカラツールは、まつげの色などの調整に用いられるツールである。ボタン534にはモデルの人物のまつげの画像が表示される。上記以外のメイクに関するツールを選択するときに操作されるボタンがメイクパレット413Lに用意されるようにしてもよい。
図35の例においては、ボタン531を囲むようにカーソルCが表示され、リップツールが選択されている。領域522には、リップツールの選択に用いるボタンである、人数選択ボタン541A,541B、色選択ボタン542、消しゴムボタン543、およびオフボタン544が表示される。
人数選択ボタン541Aは、リップツールを用いた唇の色の調整を、編集対象の撮影画像に写る2人の唇に対して同時に施すことを選択するときに用いられるボタンである。人数選択ボタン541Bは、リップツールを用いた唇の色の調整を、編集対象の撮影画像に写る利用者の唇に対して1人ずつ施すことを選択するときに用いられるボタンである。色選択ボタン542は、8色の中から所定の唇の色を選択するときに用いられるボタンである。
例えば、人数選択ボタン541Aを用いて2人の唇に対して同時に色の調整を施すことが選択され、色選択ボタン542を用いて所定の色が選択された場合、編集対象の撮影画像に写る2人の利用者の唇の色が、選択された色になるように画像処理が行われる。
図36は、メイクパレット413Lを拡大して示す他の図である。
図36の例においては、ボタン532を囲むようにカーソルCが表示され、チークツールが選択されている。領域522には、チークツールの選択に用いるボタンである、人数選択ボタン541A,541B、選択ボタン551、調整ボタン552が表示される。上述した説明と重複する説明については省略する。
色選択ボタン542は、頬の色や色を付ける範囲を選択するときに用いられるボタンである。調整ボタン552は、色を付ける範囲の調整に用いられるボタンである。
例えば、人数選択ボタン541Aを用いて2人の頬に対して同時に色の調整を施すことが選択され、選択ボタン551を用いて所定の色などが選択された場合、編集対象の撮影画像に写る2人の利用者の頬の色が、選択された色になるように画像処理が行われる。
図37は、メイクパレット413Lを拡大して示すさらに他の図である。
図37の例においては、ボタン533を囲むようにカーソルCが表示され、目の形を調整することが選択されている。領域522には、人数選択ボタン541A,541B、選択ボタン561が表示される。
選択ボタン561は、「オフ」、「たれ目」、「ねこ目」、「丸目」の中から好みの目の形を選択するときに用いられるボタンである。「たれ目」、「ねこ目」、「丸目」が選択された場合、選択された種類に応じて、編集対象の撮影画像に写る利用者の目の形状を調整する画像処理が行われる。「オフ」が選択された場合、目の形状を調整する画像処理は行われない。
このように、利用者は、目の形状として、3種類の中から好みの形状を選択することができる。
選択ボタン561を用いた操作に応じた画像処理は編集領域412Lに表示されている編集対象の撮影画像に対してのみ施されるため、利用者は、編集対象の撮影画像を切り替えることにより、それぞれの撮影画像の目の形状を調整することができる。すなわち、利用者は、例えば5枚の撮影画像毎に、ふさわしいと思う目の形を選択することができる。
図38は、メイクパレット413Lを拡大して示す図である。
図38の例においては、ボタン534を囲むようにカーソルCが表示され、マスカラツールが選択されている。領域522には、人数選択ボタン541A,541B、オン/オフボタン571、調整バー572が表示される。
オン/オフボタン571は、まつげの色などの調整のオン/オフを選択するときに用いられるボタンである。調整バー572は、まつげのサイズを選択するときに操作されるスライドバーである。
例えば、オン/オフボタン571を用いてまつげの色などの調整を行うことが選択され、調整バー572を用いて所定のサイズが選択された場合、編集対象の撮影画像に写る利用者のまつげが、選択されたサイズや太さになるように画像処理が行われる。
以上においては、領域522に人数選択ボタン541A,541Bが常時表示されるものとしたが、利用者の人数が3人以上である場合、人数選択ボタン541A,541Bは表示されない。
<<実施例7>>
アップ撮影と全身撮影が行われている場合、編集対象の撮影画像がアップ撮影によって得られた画像であるか、全身撮影によって得られた画像であるかに応じて、メイクパレット413Lの表示が切り替わるようにしてもよい。
例えば、編集対象の撮影画像がアップ撮影によって得られた画像である場合には、図35乃至図38に示すボタンなどが表示され、編集対象の撮影画像が全身撮影によって得られた画像である場合には、足の長さ、足の細さの調整に用いられるボタンなどが表示される。編集対象の撮影画像が全身撮影によって得られた画像である場合、メイクパレット413Lに対する操作が受け付けられないようにしてもよい。
<<実施例8>>
図39は、リップパレットの例を示す図である。
リップパレット581は、リップツールの情報が表示される領域である。リップパレット581が編集画面の所定の領域に常時表示されるようにしてもよい。例えば編集パレット414Lと並べてリップパレット581が表示される。
顔画像表示領域591A,591Bは、利用者の顔の画像が表示される領域である。例えば顔識別用の撮影が行われた場合、顔識別用の撮影によって得られた2人の利用者の顔画像がそれぞれの領域に表示される。
撮影画像を解析することによって顔の領域を認識し、顔の領域をトリミングによって切り出すことによって顔画像が生成されるようにしてもよい。生成された顔画像が顔画像表示領域591A,591Bにそれぞれ表示される。顔画像表示領域591A,591Bの下には、それぞれオフボタン592A,592Bが表示される。
色選択ボタン593は、8色の中から所定の唇の色を選択するときに用いられるボタンである。色選択ボタン542の下には消しゴムボタン594が表示される。例えば口を開けた状態で撮影が行われた場合、舌部分が唇部分と誤認識されて色が付けられてしまうことがある。利用者は、消しゴムボタン594を押下することで、唇の色を全て消去するのではなく、そのように誤って舌部分に付けられた色を消去することができる。
例えば、顔画像表示領域591Aがタッチペン132により操作された場合、図40Aに示すように、編集領域412Lに表示されている編集対象の撮影画像に写る2人の利用者のうち、顔画像表示領域591Aに顔画像が写っている左側の人物の顔を囲むように枠画像601が表示される。枠画像601は、それにより囲まれている人物の顔の唇の調整が行われることを表す。枠画像601は、編集対象の撮影画像の解析を行うことによって顔の領域を検出するとともに、人物の識別を行うことによって表示される。
編集対象の撮影画像が図40Aに示す状態で表示されている場合において、色選択ボタン593を用いて所定の色が選択された場合、左側の人物の唇の色が画像処理によって調整される。
一方、顔画像表示領域591Bがタッチペン132により操作された場合、図40Bに示すように、編集領域412Lに表示されている編集対象の撮影画像に写る2人の利用者のうち、顔画像表示領域591Bに顔画像が写っている右側の人物の顔を囲むように枠画像601が表示される。
編集対象の撮影画像が図40Bに示す状態で表示されている場合において、色選択ボタン593を用いて所定の色が選択された場合、右側の人物の唇の色が画像処理によって調整される。
利用者の人数が3人以上である場合、顔画像表示領域591A,591Bは表示されない。色選択ボタン593を用いて所定の色が選択された場合、編集対象の撮影画像に写る全ての人物の唇の色が画像処理によって調整される。
リップパレット581が常時表示されることにより、利用者は唇の色の調整を容易に行うことができる。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。