JP6557826B2 - 制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は制御弁に関し、特に燃料電池に取り込む流体の流れを制御するのに好適な制御弁に関する。
近年、燃料電池システムの開発および実用化が進んでいる。このシステムは、燃料である水素と酸化剤である酸素とを電気化学的に反応させて電気を取り出すものである。このシステムは、燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換するため発電効率に優れ、また有害な排出ガスを出さないため環境にも優しい点で注目されている(例えば特許文献1参照)。
このような燃料電池システムは、燃料極および空気極を含むセルスタックを備える。燃料極と空気極との間には電解質が介装される。燃料源から送出された水素が燃料極に供給され、大気から取り込まれた空気が空気極に供給される。水素は燃料極の触媒の働きにより電子を切り離して水素イオンとなり、電解質を通り抜けて空気極へ到達する。このとき切り離された電子は、外部回路を通じて空気極へ導かれ、水素イオンおよび空気中の酸素と反応して水を生成する。この電子の流れ(電流)を電気エネルギーとして取り出すことができる。
このような燃料電池システムには、セルスタックに空気を取り込むための流体通路が設けられる。セルスタックの上流側には、空気を導入するためのブロワが設置される。ブロワとセルスタックとの間には空気の導入を許容又は遮断するための制御弁が設けられ、セルスタックの下流側にも空気の導出を許容又は遮断するための制御弁が設けられる。システムの停止時にセルスタックに異物が侵入することを防止するために、セルスタック周辺の圧力は常に大気よりも高い状態に保持される。そのために、セルスタックの下流側にも制御弁が設けられるのである。これらの制御弁には、一般に電磁弁が採用される。
特開2013−89455号公報 特開昭59−47576号公報
ところで、このような燃料電池システムにもコストの低減が求められる。そこで、上述した2つの制御弁のうち少なくとも一方(例えば下流側の制御弁)を機械的構造のみからなる逆止弁に置き換えることが考えられる(例えば特許文献2参照)。このような逆止弁は、弁孔が形成されたボディと、弁孔に下流側から接離して弁部を開閉する弁体と、弁体を閉弁方向に付勢するスプリングを有する。弁孔の上流側と下流側との差圧(「前後差圧」ともいう)が所定の開弁差圧以上となると、弁体がスプリングの付勢力に抗して開弁動作する。この開弁差圧は、スプリングの荷重によって設定される。
しかしながら、このような逆止弁は、空気を流通させるときに圧力損失を生じさせる。その開弁差圧を大きく設定すると、システムの稼働時に空気の流量を確保し難くなり、発電効率を低下させる。これを抑制するために開弁差圧を小さく設定すると、システムの停止時に閉弁状態を安定に維持し難くなり、セルスタックから空気漏れを生じさせる可能性がある。また、システムの稼働時に送り込まれる空気の圧力変動により、弁体が振動し易くなり、空気の流通が不安定となる虞もある。
本発明の目的は、簡素な構造にて実現でき、開弁時の圧力損失を小さくできるとともに、開弁状態と閉弁状態のそれぞれを安定に維持可能な制御弁を提供することにある。
本発明のある態様は制御弁である。この制御弁は、流体の入口となる入口ポートと、流体の出口となる出口ポートと、入口ポートと出口ポートとをつなぐ内部通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、弁孔の上流側の空間を入口ポートに連通する弁室と背圧室とに仕切り、弁室と背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、弁室において圧力応動体と一体変位可能に設けられ、弁孔に上流側から接離して弁部を開閉する弁体と、圧力応動体を介して弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、を備える。開弁状態においては、背圧室内の圧力が、弁孔の下流側圧力よりも低い基準圧力に保持され、圧力応動体の有効受圧径が、弁体の弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成されている。なお、「弁体」と「圧力応動体」とは一体成形されていてもよいし、それぞれ別体にて構成され、一体変位可能に組み付けられてもよい。「付勢部」は、圧力応動体そのものの一部であってもよいし、圧力応動体とは別に設けられた付勢部材であってもよい。
この態様によると、弁体は、弁孔の上流側に配置され、上流側圧力と下流側圧力との差圧による閉弁方向の力(「第1閉弁力」ともいう)と、上流側圧力と基準圧力との差圧による開弁方向の力(「開弁力」ともいう)と、付勢部による閉弁方向の力(「第2閉弁力」ともいう)との合力によって弁部の開閉方向に動作する。当該制御弁は、機械的構造のみにより簡素に実現することができる。
圧力応動体の有効受圧径は、弁部の開閉状態にかかわらず大きくは変化しない。一方、弁体の有効受圧径は、閉弁状態ではシール部径に一致するが、開弁方向への変位とともに小さくなり、弁開度が所定開度を超えるとゼロになる。このため、圧力応動体と弁体との結合体に対し、開弁力と第2閉弁力は常に作用するものの、弁開度が所定開度を超えると第1閉弁力が作用しなくなる。すなわち、弁部の前後差圧が大きくなる過程で弁開度がその所定開度を超えた途端、第1閉弁力が作用しなくなり、開弁力が相対的に大きく作用して弁体が一気に全開状態へ変位する。逆に、弁部の前後差圧が小さくなる過程で弁開度がその所定開度以下になった途端、第1閉弁力が突如作用して弁体が一気に閉弁状態へ変位する。このことは、小さな差圧変化で弁部を閉弁状態から全開状態へ、また全開状態から閉弁状態へ切り替えられることを意味する。そして、開弁に要する差圧変化が小さいことは、開弁に伴う圧力損失を抑制できることを意味する。小さな差圧変化で弁部を開閉できることは、言い換えれば、それ以外の差圧領域において全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持できることを意味する。
本発明の別の態様は、燃料電池を構成する空気極の下流側に設けられ、燃料電池に送り込まれて空気極を経た空気の下流側への流出を許容又は遮断する制御弁である。この制御弁は、空気の入口となる入口ポートと、空気の出口となる出口ポートと、入口ポートと出口ポートとをつなぐ内部通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、弁孔の上流側の空間を入口ポートに連通する弁室と大気に連通する背圧室とに仕切り、弁室と背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、弁室において圧力応動体と一体変位可能に設けられ、弁孔に上流側から接離して弁部を開閉する弁体と、圧力応動体を介して弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、を備える。圧力応動体の有効受圧径が、弁体の弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成されている。
この態様によると、弁体は、弁孔の上流側に配置され、上流側圧力と下流側圧力との差圧による第1閉弁力と、上流側圧力と大気圧との差圧による開弁力と、付勢部による第2閉弁力との合力によって弁部の開閉方向に動作する。当該制御弁は、機械的構造のみにより簡素に実現することができる。
また、圧力応動体と弁体との結合体に対し、開弁力と第2閉弁力は常に作用するものの、弁開度が所定開度を超えると第1閉弁力が作用しなくなる。このため、小さな差圧変化で弁部を閉弁状態から全開状態へ、また全開状態から閉弁状態へ切り替えることができる。そのため、開弁に伴う圧力損失を抑制でき、全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持することができる。燃料電池への空気の送り込みに要される圧力が比較的小さいことから、このように小さな差圧変化で弁部を開閉できる当該制御弁は、燃料電池システムに特に好適となる。
本発明のさらに別の態様も制御弁である。この制御弁は、第1ポートと、第2ポートと、第1ポートと第2ポートとをつなぐ流体通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、弁孔を境とする第1ポート側の空間を、流体通路を形成する弁室と流体通路を形成しない背圧室とに仕切り、弁室と背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、弁室において圧力応動体と一体変位可能に設けられ、弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、圧力応動体を介して弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、を備える。開弁状態においては、背圧室内の圧力が、弁孔を境とする第2ポート側の圧力よりも低い基準圧力に保持され、圧力応動体の有効受圧径が、弁体の弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成されている。なお、第1ポートおよび第2ポートの一方が流体の入口となる入口ポートであってよく、他方が流体の出口となる出口ポートであってよい。
第1ポートを入口ポート、第2ポートを出口ポートとした場合、弁体は、弁孔の上流側に配置される。そして、上述の制御弁と同様の作用効果を得ることができる。
一方、第2ポートを入口ポート、第1ポートを出口ポートとした場合、弁体と圧力応動体との結合体が、弁孔の下流側に配置される。このような構成によれば、その結合体の開弁方向の受圧面積が、弁部の閉状態又は寸開状態では弁体の有効受圧径(シール部径)に一致するが、弁開度が所定開度を超えると圧力応動体の有効受圧径に拡大され、弁体が一気に全開状態へ変位する。逆に、弁部の前後差圧が小さくなる過程で弁開度がその所定開度以下になった途端、開弁方向の受圧面積が、圧力応動体の有効受圧径から弁体の有効受圧径(シール部径)に縮小され、弁体が一気に閉弁状態へ変位する。このため、小さな差圧変化で弁部を開閉でき、開弁に伴う圧力損失を抑制することができる。また、全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持することができる。このように小さな差圧変化で弁部を開閉できる当該制御弁は、燃料電池システムにも好適である。
本発明によれば、簡素な構造にて実現でき、開弁時の圧力損失を小さくできるとともに、開弁状態と閉弁状態のそれぞれを安定に維持可能な制御弁を提供することができる。
第1実施形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。 制御弁の動作を表す図である。 実施形態による作用効果を表す図である。 第2実施形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。 制御弁の動作を表す図である。 第3実施形態による作用効果を表す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。制御弁1は、流体の順方向の流れに対しては小さな差圧で開弁可能な構成を有し、燃料電池システムに適用される。この燃料電池システムは、燃料極および空気極を含むセルスタックを備える。空気極の上流側通路には電磁弁が配置される。その電磁弁は、ブロワを介して導入される空気の空気極への導入を許容又は遮断する。制御弁1は、空気極の下流側通路に設けられ、セルスタックから排出された空気の導出を許容又は遮断する開閉弁として機能するとともに、下流側からセルスタックへの空気の逆流を防止する逆止弁としても機能する。制御弁1は、その順方向の開弁差圧(開弁に要する前後差圧)が小さくなるように構成されているが、その詳細については後述する。
制御弁1は、内部通路が形成されたボディ5を有し、そのボディ5の上端開口部を閉止するように有底円筒状の蓋体6が組み付けられている。ボディ5の一側面には第1ポート10が設けられ、反対側面には第2ポート12が設けられている。第1ポート10は、セルスタックから排出された空気の入口となる入口ポートとして機能する。第2ポート12は、その空気の出口となる出口ポートとして機能する。第1ポート10と第2ポート12とをつなぐ内部通路(流体通路)の中途には弁孔14が設けられている。
弁孔14の上流側の空間(つまりボディ5と蓋体6とにより囲まれる空間)は、ダイヤフラム18により上下に仕切られている。その下側の空間が弁室20を形成し、第1ポート10に連通している。上側の空間は背圧室22を形成し、大気に連通している。ダイヤフラム18は、弁室20と背圧室22との差圧に応じて軸線方向に変位可能な「圧力応動体」として機能する。ダイヤフラム18の中央には、弁体24が一体に設けられている。すなわち、弁体24は、弁室20にてダイヤフラム18と一体変位可能に設けられ、弁孔14に上流側から接離して弁部を開閉する。
弁室20の底部中央には円ボス部26が隆起し、その円ボス部26を貫通するように弁孔14が形成されている。弁孔14は、蓋体6の軸線に沿って設けられ、連通路28を介して第2ポート12と連通している。円ボス部26の上端面には弁座30が形成されている。弁体24が弁座30に着脱することにより弁部が開閉される。弁体24は、ダイヤフラム18の下面中央に一体成形されている。弁室20の上流側には、第1ポート10と弁室20とを連通させる連通孔32および連通路34が形成されている。
ボディ5の上半部は、段付円筒状をなし、上方に向かって一段拡径された拡径部36を有する。拡径部36の底面には、環状の嵌合溝38が形成されている。また、拡径部36に嵌合するように円板状のストッパ40が組み付けられている。ダイヤフラム18は、その周縁部が拡径部36とストッパ40とに挟まれるようにして支持されている。
蓋体6は、ステンレス材をプレス成形して得られ、有底段付円筒状をなす。蓋体6の中央部が上方に突出し、背圧室22としての空間を確保している。蓋体6は、ストッパ40を上方から押さえつつ、拡径部36の外側に嵌合するようにしてボディ5に組み付けられ、その先端開口部が内方に加締められることによりボディ5に固定されている。蓋体6の上底中央部とダイヤフラム18の上面との間には、スプリング42が介装されている。スプリング42は、ダイヤフラム18を介して弁体24を閉弁方向に付勢する「付勢部」,「付勢部材」として機能する。
ダイヤフラム18は、高分子樹脂材料を成形して得られ、その中央下面に弁体24が一体に形成されている。なお、高分子樹脂材料としては、例えば、ゴム、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を採用することができる。
ダイヤフラム18の中央上面には軸部44が突設され、スプリング42の軸芯を構成している。ダイヤフラム18の周縁部は厚肉の嵌合部46となっており、嵌合溝38に嵌合し、ボディ5とストッパ40とにより挟持されている。嵌合部46がボディ5とストッパ40とに圧縮されることにより双方に密着し、弁室20と背圧室22との間のシール性を確保している。ダイヤフラム18の中央部と周縁部との間には、平面視環状で断面視波状の波状部分48が形成されている。ダイヤフラム18は、波状部分48の変形により中央部が軸線方向にしなやかに変位できる。
ストッパ40は、その中央部を軸線方向に貫通する挿通孔50を有する。スプリング42は、挿通孔50を貫通するように設けられ、その下部が軸部44に外挿されている。ストッパ40の下面には、波状部分48の変形を阻害しないよう、その波状部分48と概ね相補形状の環状凹部52が形成されている。一方、ストッパ40の内周縁部下面がダイヤフラム18の中央部上面を係止することにより、ダイヤフラム18の開弁方向への変位を規制できるようにされている。
なお、ストッパ40の内周縁部下面には、挿通孔50と環状凹部52とを連通させる連通溝54が形成されており、背圧室22の圧力がダイヤフラム18の上面全体に行きわたるようにされている。すなわち、ストッパ40におけるダイヤフラム18との対向面に連通溝54を設けたことにより、弁部の全開状態においてもダイヤフラム18の有効受圧径Bの全域にわたって背圧室22内の圧力を受圧させるための連通路が形成される。
また、拡径部36の側面には上下方向の連通溝56が形成され、ストッパ40の上面には半径方向の連通溝58が形成され、これらが互いに連通して蓋体6との間に連通路60を構成している。連通溝56が設けられたことにより、蓋体6の先端部と拡径部36との間に開口部62が形成されるため、連通路60の一端は大気に開放される。また、連通路60の他端は背圧室22に連通する。このような構成により、背圧室22を大気に連通させることができ、背圧室22内の圧力(「基準圧力P0」に該当する)を大気圧に保つことができる。基準圧力P0は、下流側圧力P2以下(本実施形態では下流側圧力P2よりも低圧)となる。
以上の構成において、ダイヤフラム18の有効受圧径Bが、弁体24の弁部におけるシール部径Aよりも十分に大きくなるように構成されている。これにより、弁部の前後差圧(P1−P2)が小さく変化するだけで、弁部を閉弁状態から全開状態へ、また全開状態から閉弁状態へ切り替えることができる。この詳細については後述する。
次に、制御弁1の動作について説明する。図2は、制御弁の動作を表す図であり、弁部の全開状態を示す。既に説明した図1は、閉弁状態を示す。なお、弁部の前後差圧、つまり上流側圧力P1と下流側圧力P2との差圧(P1−P2)は、弁体24に対して閉弁方向に作用する。一方、上流側圧力P1と基準圧力P0との差圧(P1−P0)は、ダイヤフラム18に対して開弁方向に作用する。このため、以下では説明の便宜上、差圧(P1−P2)を閉方向差圧(P1−P2)と呼び、差圧(P1−P0)を開方向差圧(P1−P0)と呼ぶことがある。
図示しないブロワが停止され、燃料電池のセルスタックに空気が供給されていない状態では、基本的に閉方向差圧(P1−P2)は小さく、開方向差圧(P1−P0)も小さい。このため、図1に示すように、スプリング42の付勢力により弁体24が弁座30に着座し、閉弁状態となる。なお、スプリング42の荷重は、仮に下流側圧力P2が上流側圧力P1よりも高くなったとしても、それが設計上想定される範囲にあれば、弁体24を閉弁状態に維持できる程度に設定されている。
ブロワが駆動されてセルスタックに空気が供給されると、閉方向差圧(P1−P2)が大きくなるが、開方向差圧(P1−P0)も大きくなる。ただし、上述したように開弁方向の有効受圧径Bのほうが閉弁方向の有効受圧径Aよりも大きいため(B>A)、弁体24が開弁動作を開始する。そして、図2に示すように、弁部が全開状態となる。この開弁動作開始から全開状態に到るまでの過程で閉弁方向の有効受圧径が減少し、あるポイントでゼロとなる。このため、弁体24は、このポイントから一気に全開状態へ変位する。以下では説明の便宜上、このポイントを「全開促進ポイント」ともいう。このようにして制御弁1が全開状態となることで、セルスタックに空気が安定に供給され、電力エネルギーが取り出される。
そして、ブロワが停止されると、それとともにセルスタックの上流側に配置された電磁弁が閉弁される。それによって開方向差圧(P1−P0)が小さくなるため、スプリング42の付勢力により弁体24が閉弁動作を開始する。それにより、図1に示したように閉弁状態となる。この閉弁動作開始から閉弁状態に到るまでの過程のあるポイントから閉方向差圧(P1−P2)が突如作用する。このため、弁体24は、このポイントから一気に閉弁状態へ変位する。以下では説明の便宜上、このポイントを「閉弁促進ポイント」ともいう。この閉弁状態となる瞬間において閉方向差圧(P1−P2)が残存する形となるため、閉弁状態においても上流側圧力P1を下流側圧力P2よりも高く保つことができる。すなわち、システムの停止時にセルスタック周辺の圧力を大気よりも高い状態に保持することができ、セルスタックへの異物の流入を防止することができる。
図3は、実施形態による作用効果を表す図である。同図の横軸は開弁方向の差圧を示し、縦軸は弁体のストローク(弁ストローク)を示す。すなわち、同図は差圧変化に対する弁開度の変化を表している。図中太線が実施形態を示す。実線が開弁動作を示し、一点鎖線が閉弁動作を示す。図中二点鎖線が比較例を示す。この比較例は、実施形態の制御弁1に代えて特許文献2の第3図に示すような逆止弁を採用した場合を示す。
図示のように、比較例では、開弁動作においてポイントA→B→C→Dのように変化し、閉弁動作においてポイントD→C→B→Aのように変化している。すなわち、開弁動作においては、前後差圧(P1−P2)が大きくなるにしたがって、弁開度が徐々に大きくなり、ポイントBを超えると開弁し始め、さらにポイントCを超えると弁開度の増加率が大きくなっている。この比較例では、弁体が弁孔の下流側に設けられる構成において安定した閉弁状態を確保するために、スプリングの荷重が比較的大きく設定されている。差圧が大きい領域においても、流量は徐々に増加するようになる。閉弁動作においては、開弁動作とほぼ逆の動作をたどるようになる。
これに対し、本実施形態では、開弁動作においてポイントa→b→c→d→eのように変化し、閉弁動作においてポイントf→g→h→i→aのように変化している。すなわち、開弁動作において、ポイントbを超えて間もないポイントcにて開弁動作が大きくなり、ポイントdを超えると一気に全開状態に変化している。このポイントdが全開促進ポイントに該当する。一方、閉弁動作においては、開弁動作に対してヒステリシスをもつ経路にて変化している。すなわち、全開状態のポイントfから比較的大きく閉弁動作をし、ポイントgに到達すると一気に閉弁状態に変化している。このポイントgが閉弁促進ポイントに該当する。すなわち、本実施形態によれば、小さな差圧変化で弁部を開閉することができる。
これは以下の理由による。すなわち、図1に示したように、本実施形態では、閉方向差圧(P1−P2)による閉弁方向の力(「第1閉弁力」という)と、開方向差圧(P1−P0)による開弁方向の力(「開弁力」という)と、スプリング42による閉弁方向の力(「第2閉弁力」ともいう)との合力によって弁体24が弁部の開閉方向に動作する。
このような構成において、ダイヤフラム18の有効受圧径は、弁部の開閉状態にかかわらず大きくは変化しない。一方、弁体24の有効受圧径は、閉弁状態ではシール部径Aに一致するが、開弁方向への変位とともに小さくなり(ポイントc→d)、弁開度が所定開度(全開促進ポイントd)を超えるとゼロになる。このため、ダイヤフラム18と弁体24との結合体に対し、開弁力と第2閉弁力は常に作用するものの、弁開度が所定開度を超えると第1閉弁力が作用しなくなる。
すなわち、前後差圧(P1−P2)が大きくなる過程で弁開度がその所定開度(全開促進ポイントd)を超えた途端、第1閉弁力が作用しなくなり、開弁力が相対的に大きく作用して弁体24が一気に全開状態へ変位する。逆に、前後差圧(P1−P2)が小さくなる過程で弁開度がその所定開度以下(閉弁促進ポイントg)になった途端、第1閉弁力が突如作用して弁体が一気に閉弁状態へ変位する。このため、小さな差圧変化で弁部を開閉できる。その結果、開弁に伴う圧力損失を抑制でき、他の差圧領域において全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持することができる。燃料電池への空気の送り込みに要される圧力は比較的小さいことから、このように小さな差圧変化で弁部を開閉できる構成は特に有効である。
また、本実施形態によれば、開弁動作と閉弁動作における弁体24の挙動に適度なヒステリシスをもたせることができるため、開弁状態において弁体24が開閉方向に振動することを防止又は抑止できる。その結果、制御弁1の挙動を安定化させることができ、それがシステムの安定性にもつながる。
[第2実施形態]
本実施形態の制御弁は、ダイヤフラムと弁体とが別体に構成され、スプリングの付勢力により作動連結されている点で第1実施形態と相異する。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明し、第1実施形態とほぼ同様の構成については同一の符号を付す等してその説明を省略する。図4は、第2実施形態に係る制御弁の構成を表す断面図である。
本実施形態の制御弁201においては、ダイヤフラム218と弁体224とが別体に構成されている。弁体224は、本体210と弁部材212とを連結部材214により軸線方向に連結して構成されている。本体210および連結部材214はステンレス等の金属材からなり、弁部材212はゴム等の樹脂材からなる。本体210は円板状をなし、その上面中央から上方に突出する軸部216を有する。弁部材212は円板状をなし、本体210よりもやや小さな外径をする。連結部材214は有底円筒状をなし、弁部材212および本体210を順次挿通させるようにして両者を連結する。連結部材214の内径は、本体210の外径とほぼ等しい。連結部材214の底部に弁部材212を載置した状態で連結部材214に対して本体210を組み付けることにより、それらが一体に固定される。連結部材214の底部には、弁部材212を弁座30に向けて露出させるための円孔が設けられている。弁部材212が弁座30に着脱して弁部を開閉する。
ボディ205と連結部材214との間には、弁体224を開弁方向に付勢するスプリング242(「付勢部材」として機能する)が介装されている。背圧室22には、ダイヤフラム218の上面に当接するように円板状のディスク244が設けられている。スプリング42は、蓋体6とディスク244との間に介装されている。
ダイヤフラム218は、高分子樹脂材料からなる円形のフィルムに熱成形を施して得られ、その中央部が上方に凸となる形状を有する。ここで、フィルム状の高分子樹脂材料を用いるのは、制御弁201の小型化を容易にするためである。なお、ゴムは生産上肉薄化に限界があり、有効受圧径の小さなものを実現しようとすると剛性が大きくなり、弁ストロークを確保できなくなる可能性がある。このため、例えばポリイミドなど肉薄化が容易な樹脂材を採用するのが好ましい。
スプリング42,242の付勢力により、ディスク244と弁体224との間にダイヤフラム218が挟まれる態様で、弁体224とダイヤフラム218とが一体化されている。ボディ205の拡径部236には、ストッパ240が組み付けられている。ダイヤフラム218は、その周縁部がストッパ240と拡径部236とに挟まれるようにして支持されている。拡径部236とストッパ240との間には、シール用のOリング246が介装されている。
ストッパ240の中央には大きな挿通孔50が設けられており、ダイヤフラム218の中央部とディスク244が挿通される。ディスク244は、挿通孔50内を軸線方向に変位するが、蓋体6の上底面に係止されることによりその上方への変位が規制される。すなわち、蓋体6の上底面が、ダイヤフラム218の開弁方向への変位を規制するための「ストッパ」として機能する。ディスク244の上面には、半径方向に延びる連通溝254が形成されている。この連通溝254は、弁部の全開状態において連通路60を形成する(図5参照)。
以上の構成において、ダイヤフラム218の有効受圧径Bが、弁体224の弁部におけるシール部径Aよりも十分に大きくなるように構成されている。これにより、本実施形態においても、弁部の前後差圧(P1−P2)が小さく変化するだけで、弁部を閉弁状態から全開状態へ、また全開状態から閉弁状態へ切り替えることができる。
図5は、制御弁の動作を表す図であり、弁部の全開状態を示す。既に説明した図4は、閉弁状態を示す。燃料電池のセルスタックに空気が供給されていない状態では、第1実施形態と同様に閉方向差圧(P1−P2)が残存するため、図4に示すように、制御弁201は閉弁状態となる。
一方、ブロワが駆動されてセルスタックに空気が供給されると、閉方向差圧(P1−P2)が大きくなるが、開方向差圧(P1−P0)も大きくなる。ただし、開弁方向の有効受圧径Bのほうが閉弁方向の有効受圧径Aよりも大きいため(B>A)、弁体224が開弁動作を開始する。そして、図5に示すように、弁部が全開状態となる。この開弁動作開始から全開状態に到るまでの過程で閉弁方向の有効受圧径が減少し、全開促進ポイントでゼロとなる。このため、弁体24は、このポイントから一気に全開状態へ変位する。
そして、ブロワが停止されると、ダイヤフラム218の弾性復帰力およびスプリング42の付勢力により弁体224が閉弁動作を開始する。この閉弁動作開始から閉弁状態に到るまでの過程の閉弁促進ポイントから閉方向差圧(P1−P2)が突如作用する。このため、弁体224は、このポイントから一気に閉弁状態へ変位する。
このように、本実施形態においても小さな差圧変化で弁部を開閉できる。その結果、開弁に伴う圧力損失を抑制でき、全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持することができる。
[第3実施形態]
本実施形態の制御弁は、第2ポートを入口ポートとし、第1ポートを出口ポートとする点で第1実施形態と相異する。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。制御弁の機械的構造そのものは第1実施形態と同様であるため、図1等を参照する。
本実施形態では、第2ポート12が、セルスタックから排出された空気の入口となる入口ポートとして機能する。第1ポート10が、その空気の出口となる出口ポートとして機能する。したがって、図示のP2が上流側圧力となり、P1が下流側圧力となる。
このような構成によれば、弁部の閉状態又は寸開状態においては、上流側圧力P2と基準圧力P0との差圧(P2−P0)と、下流側圧力P1と基準圧力P0との差圧(P1−P0)とが、弁体24に対して開弁方向に作用する。ただし、後者の差圧(P1−P0)は小さく、実質的に影響しない。そして、弁開度が所定開度を超えると、下流側圧力P1と基準圧力P0との差圧(P1−P0)が大きくなり、弁体24とダイヤフラム18との結合体に対して開弁方向に作用する。このとき、下流側圧力P1は、上流側圧力P2に近い値(実質的に等しい値)となる。
すなわち、弁開度が所定開度を超えると、結合体の受圧径が弁体24の有効受圧径Aからダイヤフラム18の有効受圧径Bに拡大され、弁体24が一気に全開状態へ変位する。このポイントを「全開促進ポイント」ともいう。逆に、弁部の前後差圧が小さくなる過程で弁開度がその所定開度以下になった途端、結合体の受圧径がダイヤフラム18の有効受圧径Bから弁体24の有効受圧径Aに縮小される。その結果、弁体24が一気に閉弁状態へ変位する。このポイントを「閉弁促進ポイント」ともいう。
図6は、第3実施形態による作用効果を表す図である。同図の横軸は、弁体とダイヤフラムとの結合体に対して作用する開弁方向の差圧を示す。縦軸は弁体のストローク(弁ストローク)を示す。すなわち、同図は差圧変化に対する弁開度の変化を表している。図中太線が実施形態を示す。実線が開弁動作を示し、一点鎖線が閉弁動作を示す。図中二点鎖線が比較例を示す。この比較例は、第3実施形態の制御弁1においてダイヤフラム18の部分を除く構成(背圧室22を形成しない構成)を採用した場合を示す。
図示のように、比較例では、開弁動作においてポイントA→B→C→Dのように変化し、閉弁動作においてポイントD→C→B→Aのように変化している。すなわち、開弁動作においては、差圧(P2−P0)が大きくなり、ポイントBを超えると開弁し始め、弁開度がほぼ比例的に変化する。閉弁動作においては、開弁動作とほぼ逆の動作をたどるようになる。
これに対し、本実施形態では、開弁動作においてポイントa→b→c→d→eのように変化し、閉弁動作においてポイントf→g→h→i→aのように変化している。すなわち、開弁動作において、ポイントcを超えて間もないポイントdを超えると一気に全開状態に変化している。このポイントdが全開促進ポイントに該当する。一方、閉弁動作においては、開弁動作に対してヒステリシスをもつ経路にて変化している。すなわち、有効受圧径Bに作用する差圧に応じて、全開状態のポイントfから比較的大きく閉弁動作をし、ポイントg,hを経る形で一気に閉弁状態に変化している。このポイントgが閉弁促進ポイントに該当する。すなわち、本実施形態によれば、小さな差圧変化で弁部を開閉することができる。
このように、本実施形態によっても、小さな差圧変化で弁部を開閉できる。その結果、開弁に伴う圧力損失を抑制でき、他の差圧領域において全開状態および閉弁状態のそれぞれを安定に維持することができる。燃料電池への空気の送り込みに要される圧力は比較的小さいことから、このように小さな差圧変化で弁部を開閉できる構成は特に有効である。
また、3つの圧力P2,P1,P0のバランスにより結合体が動作するため、開弁動作と閉弁動作における弁体24の挙動に適度なヒステリシスをもたせることができる。このため、開弁状態において弁体24が開閉方向に振動することを防止又は抑止できる。その結果、制御弁1の挙動を安定化させることができ、システムの安定性につながる。
なお、本実施形態では、図1に示した第1実施形態の制御弁1について、上流側と下流側とを切り替える例を示したが、図4に示した第2実施形態の制御弁201について、同様に上流側と下流側とを切り替えてもよい。すなわち、制御弁201において、第2ポート12を空気の入口となる入口ポートとして機能させ、第1ポート10を空気の出口となる出口ポートとして機能させてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では述べなかったが、ダイヤフラムに閉弁方向の弾性力をもたせてもよい。その弾性力を十分に確保できれば、スプリング42を省略することもできる。
上記実施形態では、圧力応動体としてダイヤフラムを採用したが、ベローズを採用してもよい。あるいは、ダイヤフラムのなかでも変位ストロークが大きいベロフラムを採用してもよい。
上記実施形態では、蓋体とボディとの間に連通路60を設け、背圧室22を大気に連通させる例を示した。変形例においては、連通路60を設けることなく、背圧室22に基準ガスを封入するなどして基準圧力に保持してもよい。その場合、基準圧力は、弁孔の下流側圧力以下(好ましくは下流側圧力より低圧)とする。
上記第2実施形態では、ディスク244および弁体224をダイヤフラム218に対して当接させ、スプリング42,242の付勢力によりそれらの作動連結状態を維持する構成を例示した。変形例においては、ディスク244および弁体224の一方又は双方を、ダイヤフラム218に対して溶接や接着等の手段により固定してもよい。例えば弁体224をダイヤフラム218に対して固定することで、スプリング242を省略することが可能となる。
上記実施形態では、燃料電池システムにおけるセルスタックの下流側に上記制御弁を設置する例を示したが、セルスタックの上流側に設置してもよい。また、上記実施形態では、空気極を経由する流体通路に上記制御弁を設置する例を示したが、燃料極を経由する流体通路に設置してもよい。
上記実施形態では、上記制御弁を燃料電池システムに適用する例を示したが、その他のシステムに適用してもよい。特に流体通路を流れる流体の圧力が比較的小さいシステムに好適である。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、5 ボディ、6 蓋体、10 第1ポート、12 第2ポート、14 弁孔、18 ダイヤフラム、20 弁室、22 背圧室、24 弁体、40 ストッパ、42 スプリング、60 連通路、201 制御弁、205 ボディ、218 ダイヤフラム、224 弁体、240 ストッパ、242 スプリング、244 ディスク。

Claims (6)

  1. 流体の入口となる入口ポートと、流体の出口となる出口ポートと、前記入口ポートと前記出口ポートとをつなぐ内部通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、
    前記弁孔の上流側の空間を前記入口ポートに連通する弁室と背圧室とに仕切り、前記弁室と前記背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、
    前記弁室において前記圧力応動体と一体変位可能に設けられ、前記弁孔に上流側から接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記圧力応動体を介して前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、
    を備え、
    開弁状態においては、前記背圧室内の圧力が、前記弁孔の下流側圧力よりも低い基準圧力に保持され、
    前記圧力応動体の有効受圧径が、前記弁体の前記弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成されており、
    前記背圧室には、前記圧力応動体の開弁方向への変位を規制するためのストッパが備えられ、
    前記ストッパと前記圧力応動体との当接面の一部に、前記弁部の全開状態においても前記圧力応動体の有効受圧径の全域にわたって前記基準圧力を受圧させるための連通路が形成されることを特徴とする制御弁。
  2. 流体の入口となる入口ポートと、流体の出口となる出口ポートと、前記入口ポートと前記出口ポートとをつなぐ内部通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、
    前記弁孔の上流側の空間を前記入口ポートに連通する弁室と背圧室とに仕切り、前記弁室と前記背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、
    前記弁室において前記圧力応動体と一体変位可能に設けられ、前記弁孔に上流側から接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記圧力応動体の前記弁体と反対側に設けられ、前記圧力応動体と一体変位可能なディスクと、
    前記弁体を閉弁方向に付勢するための付勢部と、
    を備え、
    開弁状態においては、前記背圧室内の圧力が、前記弁孔の下流側圧力よりも低い基準圧力に保持され、
    前記圧力応動体の有効受圧径が、前記弁体の前記弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成されており、
    前記背圧室を画定する部材がディスクの開弁方向への変位を規制するためのストッパとして機能し、
    前記ストッパと前記ディスクとの当接面の一部に、前記弁部の全開状態においても前記圧力応動体の有効受圧径の全域にわたって前記基準圧力を受圧させるための連通路が形成されることを特徴とする制御弁。
  3. 前記弁体と前記圧力応動体とが樹脂材により一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の制御弁。
  4. 燃料電池を構成する空気極の下流側に設けられ、前記燃料電池に送り込まれて前記空気極を経た空気の下流側への流出を許容又は遮断する制御弁であって、
    空気の入口となる入口ポートと、空気の出口となる出口ポートと、前記入口ポートと前記出口ポートとをつなぐ内部通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、
    前記弁孔の上流側の空間を前記入口ポートに連通する弁室と大気に連通する背圧室とに仕切り、前記弁室と前記背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、
    前記弁室において前記圧力応動体と一体変位可能に設けられ、前記弁孔に上流側から接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記圧力応動体を介して前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、
    を備え、
    前記圧力応動体の有効受圧径が、前記弁体の前記弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成され、
    前記背圧室には、前記圧力応動体の開弁方向への変位を規制するためのストッパが備えられ、
    前記ストッパと前記圧力応動体との当接面の一部に、前記弁部の全開状態においても前記圧力応動体の有効受圧径の全域にわたって前記背圧室内の圧力を受圧させるための連通路が形成されることを特徴とする制御弁。
  5. 第1ポートと、第2ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートとをつなぐ流体通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、
    前記弁孔を境とする前記第1ポート側の空間を、前記流体通路を形成する弁室と前記流体通路を形成しない背圧室とに仕切り、前記弁室と前記背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、
    前記弁室において前記圧力応動体と一体変位可能に設けられ、前記弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記圧力応動体を介して前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部と、
    を備え、
    開弁状態においては、前記背圧室内の圧力が、前記弁孔を境とする前記第2ポート側の圧力よりも低い基準圧力に保持され、
    前記圧力応動体の有効受圧径が、前記弁体の前記弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成され、
    前記背圧室には、前記圧力応動体の開弁方向への変位を規制するためのストッパが備えられ、
    前記ストッパと前記圧力応動体との当接面の一部に、前記弁部の全開状態においても前記圧力応動体の有効受圧径の全域にわたって前記基準圧力を受圧させるための連通路が形成されることを特徴とする制御弁。
  6. 第1ポートと、第2ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートとをつなぐ流体通路に設けられた弁孔と、を有するボディと、
    前記弁孔を境とする前記第1ポート側の空間を、前記流体通路を形成する弁室と前記流体通路を形成しない背圧室とに仕切り、前記弁室と前記背圧室との差圧に応じて軸線方向に変位可能な圧力応動体と、
    前記弁室において前記圧力応動体と一体変位可能に設けられ、前記弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記圧力応動体の前記弁体と反対側に設けられ、前記圧力応動体と一体変位可能なディスクと、
    前記弁体を閉弁方向に付勢するための付勢部と、
    を備え、
    開弁状態においては、前記背圧室内の圧力が、前記弁孔を境とする前記第2ポート側の圧力よりも低い基準圧力に保持され、
    前記圧力応動体の有効受圧径が、前記弁体の前記弁部におけるシール部径よりも大きくなるように構成され、
    前記背圧室を画定する部材がディスクの開弁方向への変位を規制するためのストッパとして機能し、
    前記ストッパと前記ディスクとの当接面の一部に、前記弁部の全開状態においても前記圧力応動体の有効受圧径の全域にわたって前記基準圧力を受圧させるための連通路が形成されることを特徴とする制御弁。
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