JP6557700B2 - 金属検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属検出装置に関し、特に被検査物が交番磁界中を通過するときの磁界変動を基に被検査物中の金属または金属成分を検出する金属検出装置に関する。
従来、食費や医薬品等の各種物品の検査に使用される金属検出装置が知られている。
また、検査領域に交番磁界を発生させるとともに、その検査領域中を移動する被検査物(ワーク)の影響による磁界変動を検出して、その検出信号に検波処理を施した出力を用いて金属検出するようにした金属検出装置が、金属の種類を問わない汎用性の高い金属検出が可能なものとして、多用されている。
この種の金属検出装置では、従前より、初期設定時に熟練者が外来電磁ノイズの周波数測定を行い、その測定結果に基づく検出条件の調整作業等を行うことで、ノイズ影響を受け難い交番磁界の設定周波数(帯域幅の狭い周波数帯域)を選択するといったことがなされていたが、近時、ノイズ影響を受け難い交番磁界の設定周波数を検出できるようにして、初期設定を容易化できるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−64642号公報
上記従来の金属検出装置では、交番磁界の周波数を選択する初期設定を容易化し、かつ、外来電磁ノイズの影響を抑えた金属検出が可能になるものの、次のような未解決の課題があった。
金属検出装置が設置される環境下で外来電磁ノイズが時間的に変化する場合、或る時間帯で一時的に最良のSN比となった設定周波数が、他の時間帯ではそのSN比が悪化してしまう。そのため、外来電磁ノイズが時間的に変化し易い環境下では、交番磁界の周波数を頻繁に選択し直す必要が生じ得る。
このような場合、ノイズ影響によりSN比が悪化して金属検出機の検出精度が低下することが懸念される度に、磁界周波数を設定し直したり、外来電磁ノイズの周波数測定を断続的に行ったりするといった作業が繰返し必要になるが、従来の金属検出装置では、そのように設定周波数の変更頻度が高くなる場合でも、初期設定時と略同様な作業を行っていたため、的確な作業を迅速に行うことができなかった。
これに対し、例えば金属検出装置の自己診断機能等による運転状態のチェックを行うといったことも考えられるが、同様なチェックの繰り返しになる点で、同様の課題が残る。
本発明は、かかる未解決の課題を解決するためになされたものであり、金属検出のための設定周波数帯域の設定を迅速かつ的確に実行可能な金属検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、交番磁界が発生した検査領域中を被検査物が通過することに起因する前記交番磁界の変動を予め設定された設定周波数帯域で検出する磁界検出手段と、前記磁界検出手段の検出信号に基づいて前記被検査物中の金属検出のため判定処理を実行する判定手段と、前記磁界検出手段の検出に係る作動条件を可変設定する可変設定手段と、を備える金属検出装置であって、前記可変設定手段が動作するときに、前記磁界検出手段の検出信号に基づき、予め設定した複数の周波数帯域のうちいずれかの周波数帯域を選択して前記設定周波数帯域を設定する周波数選択設定手段をさらに備え、前記周波数選択設定手段は、前記設定周波数帯域として使用されていた一周波数帯域の選択状態が前記可変設定手段の動作により解除されたとき、前記解除後の前記可変設定手段の動作回数が所定回数に達するまで、前記一周波数帯域を使用済み状態の周波数帯域として記憶し、前記設定周波数帯域を選択するための周波数帯域の選択肢として、前記使用済み状態の周波数帯域以外の他の周波数帯域を前記一周波数帯域より優先して設定することを特徴とする。
この構成により、可変設定手段が磁界検出手段の検出に係る作動条件の設定を変更する動作を実行するとき、可変設定手段および周波数選択設定手段により設定周波数帯域が変更され、使用済みの一周波数帯域が記憶されることで、次回の可変設定手段の動作時には、その使用済みの周波数帯域が設定周波数帯域の選択対象としては優先度合の低いものとなる。したがって、次の設定周波数帯域が相対的に優先度合の高い他の周波数帯域から優先的に選択されることとなり、設定周波数帯域の設定を迅速かつ的確に実行可能となる。しかも、可変設定手段の動作の繰返しに伴って例えば初期設定やリセット後の周辺環境の変化に対して、最適な設定周波数帯域を含む選択待ち状態の周波数チャネルが絞られていくようにできるので、最適な設定周波数帯域が容易かつ的確に設定可能となる。
本発明の金属検出装置において、前記周波数選択設定手段は、前記解除後の前記可変設定手段の動作回数が前記所定回数に達するまで、前記設定周波数帯域を前記他の周波数帯域の範囲内で選択する構成とすることができる。したがって、可変設定手段の動作回数が前記所定回数に達するまでの期間は、使用済みとなった周波数帯域が使用されなくなり、最適な設定周波数帯域を含む蓋然性が高い周波数帯域が絞られていくことになるので、最適な設定周波数帯域が容易かつ的確に設定可能となる。
本発明の金属検出装置において、前記周波数選択設定手段は、前記設定周波数帯域の選択対象となる所定数の周波数チャネルのうちいずれかを選択して前記設定周波数帯域を可変設定する選択設定部と、前記所定数の周波数チャネルを、前記設定周波数帯域として現在使用中である現選択状態と、前記現選択状態が解除され前記設定周波数帯域の選択対象外となった使用済み状態と、前記設定周波数帯域の選択対象となる選択待ち状態とに識別可能に記憶するチャネル選択条件記憶部と、を有しており、前記チャネル選択設定部は、前記使用済み状態の周波数チャネルの数が予め設定された上限値に達するまで前記使用済み状態の周波数チャネルを記憶するとともに、前記選択待ち状態の周波数チャネルが予め設定された下限値の複数チャネルに達した状態で、前記可変設定手段が動作したとき、前記使用済み状態の周波数チャネルのうち前記選択対象外となった時期が最先の周波数チャネルを前記選択待ち状態の周波数チャネルに変更する構成とすることができる。
この構成により、可変設定手段の動作によって磁界検出手段の検出に係る作動条件の設定が変更されるとき、可変設定手段の選択設定部によって所定数の周波数チャネルのうちいずれかが選択されて設定周波数帯域が変更され、現選択状態の周波数帯域が変更される。したがって、現選択状態が解除され設定周波数帯域の選択対象外となった使用済みの周波数帯域が使用済み状態となり、選択待ち状態の設定周波数帯域と識別可能に記憶されることで、次回の可変設定手段の動作時には、今回選択対象外となった使用済みの周波数帯域が設定周波数帯域の選択対象外となり、設定周波数帯域の設定を迅速かつ的確に実行可能となる。しかも、可変設定手段の動作の繰返しに伴って初期設定後の周辺環境の変化に対して、最適な設定周波数帯域を含む選択待ち状態の周波数チャネルが絞られていくことになるので、最適な設定周波数帯域が容易に設定可能となる。
しかも、チャネル選択設定部は、使用済み状態の周波数チャネルの数が予め設定された上限値に達するとともに、選択待ち状態の周波数チャネルが予め設定された下限値の複数チャネルに達した状態で、可変設定手段が動作したときには、使用済み状態の周波数チャネルのうち選択対象外となった時期が最先の周波数チャネルを選択待ち状態の周波数チャネルが戻るように変更される。したがって、有限の所定数の選択対象の周波数チャネルを用いながらも常に作業環境の変動に対し的確な設定周波数帯域を選択するか近付けることができる。
本発明の金属検出装置において、前記周波数選択設定手段は、複数の前記選択待ち状態の周波数チャネルのうち、前記磁界検出手段で測定される電磁ノイズレベルが最小値または所定値以下となるいずれかの周波数チャネルを選択して前記設定周波数帯域を設定する周波数選択設定部をさらに有するものであってもよい。これにより、電磁ノイズレベルが最小値となる周波数チャネルを採用することで検出精度を安定保持するようにしたり、電磁ノイズレベルが所定値以下の周波数チャネルをすぐに採用することでそれ以降の測定省略することで設定周波数帯域の可変設定をより迅速化したりできる。
本発明の金属検出装置において、前記周波数選択設定手段は、手動操作入力に応じて、前記チャネル選択条件記憶部に記憶された前記所定数の周波数チャネルの全チャネルを前記選択待ち状態の周波数チャネルに変更するリセット操作部を有していてもよい。
これにより、設置環境が大きく変化し、所定期間内の履歴が有効利用できない場合にはリセット操作部を手動操作することで、所定数の周波数チャネルの全チャネルを選択待ち状態の周波数チャネルに変更し、有効な履歴情報のみを保持させることが可能となる。
本発明の金属検出装置において、前記周波数選択設定手段は、前記作動条件が維持されている間に、前記磁界検出手段により前記検査領域中の電磁ノイズレベルを測定し、該測定結果に基づいて前記作動条件の変更を促す情報出力を実行するものとしてもよい。
このようにすると、通常運転中に検査領域中の電磁ノイズレベルが悪化したとき、それを迅速に使用者に報知し、金属検出装置の自己診断機能その他の機能による可変設定手段の動作を促すことが可能となる。
本発明によれば、外来電磁ノイズの影響やその変化に対して金属検出のための設定周波数帯域の設定を迅速かつ的確に実行可能な金属検出装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る金属検出装置の概略ブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係る金属検出装置の信号処理部における周波数切換え用マップの説明図である。 本発明の一実施形態に係る金属検出装置の送受信信号周波数帯域の設定処理の概略手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る金属検出装置における送受信信号の周波数帯域切換えに伴う周波数切換え用マップの状態変化の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4は本発明の一実施形態に係る金属検出装置の概略構成を示している。
まず、その構成について説明する。
図1にその全体の概略構成を示す本実施形態の金属検出装置10においては、被検査物であるワークWが図示しないコンベアにより搬送されつつ交番磁界が発生した検査領域Zを通過するようになっており、このワークWの通過に伴う検査領域Z中の磁界変動を検出することで、ワークW中の金属(金属からなる異物または金属成分を含んだ異物、欠品検出の場合は異物でなく構成要素となる)が検出されるようになっている。また、検査領域Zの入り口付近にはワークWの検査領域Zへの進入を検知する物品検知センサ11が設置されている。
ワークWは、例えば量産される食品を包装材で個々に、あるいは所定数の輸送時の個数単位で包装したものであり、箱入り製品のような定形のものでも、流動物等を封入した可撓性の袋入り製品のような不定形のものでよい。勿論、食品に限定されるものではない。
金属検出装置10は、予め設定された設定周波数の交流信号を発生する信号発生部21と、信号発生部21からの交流信号に基づき送信コイルを励磁駆動して検査領域Z内に交番磁界を発生させる磁界発生部22(磁界発生手段)と、検査領域Z内の磁界変動を検出する差動検出器等で構成される磁界検出部23(磁界検出手段)と、磁界検出部23の検出信号を取り込んで後述する複数の信号処理を実行する信号処理部30と、信号処理部30で処理された検出信号を基にワークW中における金属異物または金属成分の有無を判定する金属検出判定部40(判定手段)と、を備えている。
詳細を図示しないが、信号発生部21は、基準信号発生回路、信号レベル調整回路および増幅回路を有しており、少なくともワークWが検査領域Zに進入しようとしていることが物品検知センサ11によって検出されたとき、磁界発生部22に磁界を発生させる交流信号を出力するようになっている。
磁界発生部22は、コンベアによるワークWの搬送路の近傍に配置された送信コイルおよび同調回路を有しており、信号発生部21からの交流信号に応じて送信コイルを励磁駆動して、検査領域Z内に設定周波数帯域の磁界を発生させることができる。なお、この磁界発生部22により発生させる交番磁界は、外来電磁ノイズの影響を抑えるよう周波数拡散処理を行ったものであってもよく、その場合、信号発生部21は、例えば疑似ランダムノイズ信号であるPN(Pseudo Noise)信号を発生するPN信号発生器と電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator;以下、VCOという)とを協働させる拡散共振器を含んだ構成とすることができる。また、周波数拡散処理によって磁界発生部22と磁界検出部23の間の送受信信号の周波数帯域が変化する場合、本発明にいう設定周波数帯域は、その周波数拡散処理後の送受信信号の周波数帯域を意味する。
磁界検出部23は、信号発生部21および磁界発生部22と協働してワークW中の金属異物を検出するようになっており、差動接続された一対の受信コイルと、同調用コンデンサと、感度調節用可変抵抗器等からなる。この磁界検出部23は、磁界発生部22からの交番磁界に対する一対の受信コイルの誘起電圧が平衡し、両者の差動出力がゼロになるように調整されている。なお、磁界発生部22により発生させる交番磁界が周波数拡散処理されたものである場合、前述の感度調整用可変抵抗器の後段側に信号合成器を設け、磁界検出部23への検波用クロック信号を前述のPN信号との同期をとるように周波数拡散した信号とし、その信号合成器に入力させて、受信信号を逆拡散処理するように構成することができる。
磁界中を通過する磁性金属には磁束密度の大きさに比例してより多くの磁束が引き寄せられ、磁界中を通過する非磁性金属にはその移動による磁束密度の変化を打ち消すような向きでうず電流が生じ、ジュール熱が消費されるという性質がある。したがって、前記コンベア上のワークWが検査領域Zを通過するとき、磁界検出部23の受信コイルの出力の平衡状態がくずれる。
磁界検出部23は、このように検査領域Z中のワークWの移動により両受信コイル間の出力平衡状態がくずれたとき、その磁界の変化に応じた検出信号を出力する。この検出信号は、磁界発生部22側からの交番磁界に対応して前記送信信号の設定周波数帯域を有する交流信号成分に、ワークWの通過に伴う磁界変化に対応する低周波信号成分が重畳した信号形態となる。
信号処理部30は、磁界検出部23と共に受信回路を構成する受信レベル測定回路25を内蔵しており、受信レベル測定回路25は、例えば直交検波を行なう一対の同期検波器、移相器、バンドパスフィルタ、増幅器およびA/D変換器等によって構成されている。
受信レベル測定回路25の一対の同期検波器は、直交検波のために前記送信信号を一方に、これとは90°位相が異なるよう調整した信号を他方に取り込み、それぞれ検出信号から送信信号相当の高周波成分を取り除いた検波出力を生成するようになっている。また、受信レベル測定回路25は、前述の検波出力に更にバンドパスフィルタによるノイズ除去やA/D変換等を施した信号を生成し、金属検出判定部40に出力するようになっている。
なお、前記直交検波の出力は、例えば、磁束密度変化が大きいほど外部磁界変化を引き起こす非磁性金属の影響が大きい検出信号、あるいは磁束密度が大きいほど外部磁界変化を引き起こす磁性金属の影響の大きい検出信号となる。
信号処理部30は、また、磁界検出部23の検出信号や操作入力部35からのユーザーの操作入力等に基づいて、所定の制御プログラムを実行し、その処理結果に応じて信号発生部21および金属検出判定部40に信号出力するとともに、信号発生部21から磁界検出部23に信号出力させるようになっている。この点については、後述する。
一方、金属検出判定部40は、信号処理部30からの検出信号を基にワークW中に金属異物が含まれているか否かを公知の判定方法で判定する判定処理プログラムを有しており、その判定処理プログラムによる判定結果を例えば信号処理部30を介して表示出力部36に出力する。また、金属検出判定部40は、検査領域Zより下流側に設けられた選別装置に対し、不良品を良品と分けるための選別指令信号を出力するようになっている。
信号処理部30および金属検出判定部40は、詳細なハードウェア構成を図示しないが、前述した信号処理部30の受信レベル測定回路25に加えて、例えばCPU、RAM、ROMおよび入出力インターフェース回路を含むマイクロコンピュータ構成の制御部を構成しており、ROM内に格納された各種制御プログラムをCPUにより実行することで、受信レベル測定回路25を介して取り込んだ検出信号に基づく金属検出判定部40の機能の他に、以下に述べるような信号処理部30の各機能を発揮できるようになっている。
すなわち、信号処理部30は、ROMに格納された各種制御プログラムをCPUにより実行することで、磁界検出部23の検出に係る作動条件を可変設定する可変設定部31(可変設定手段)と、可変設定部31が磁界検出部23の検出に係る作動条件を可変設定するよう動作するときに、磁界発生部22および磁界検出部23の間の送受信信号の周波数帯域として設定される設定周波数帯域を、複数の異なる周波数帯域のうち金属検出装置10の使用環境に適したいずれか一周波数帯域を選択して設定する周波数選択設定部32との、それぞれの機能を発揮することができるようになっている。
なお、ここにいう磁界検出手段の検出に係る作動条件は、磁界発生部22で発生させる交番磁界の設定周波数その他の磁界発生条件、磁界検出部23の磁界検出条件、および受信レベル測定回路25における磁界検出信号の処理条件等である。
信号処理部30は、また、操作入力部35からのユーザーの操作入力、例えばトラブルシュートのためのメンテナンスモードの実行指示入力に応じて、可変設定部31を動作させて磁界発生部22の発生磁界の強度レベルを変化させ、磁界検出部23により検査領域Z中の電磁ノイズレベルを検出するようになっている。そして、その測定結果に基づき、周波数選択設定部32を動作させて、複数の周波数チャネルCh1〜Ch9のうち電磁ノイズレベルが最小値となるかそれに近い周波数チャネル(周波数帯域)を、前述の設定周波数帯域とするようになっている(詳細は後述する)。なお、ここで磁界発生部22の発生磁界を変化させるときには、他の金属検出装置に誤判定を生じさせない発生磁界の強度レベルである所定の低強度レベルにする。
図2に示すように、信号処理部30は、書換え可能なメモリデバイスで構成された記憶部33を有しており、周波数選択設定部32は、記憶部33内に記憶格納されたマップMfに対して、マップ値の書込みおよび読出しを行いながら、設定周波数帯域として使用される周波数チャネルの選択処理を実行するようになっている。
ここで、記憶部33には、所定数の周波数チャネルCh1〜Ch9に対応する複数の周波数帯域の設定条件や選択条件、使用状態に応じたマップMfのマップ値の更新条件等が記憶されている。
また、マップMfは、所定数の周波数チャネルCh1ないしCh9の使用状態を、設定周波数帯域として使用可である選択待ち状態については"0"で、設定周波数帯域として現在使用中である現選択状態については"1"で、現選択状態が解除され設定周波数帯域としての選択対象外となった使用済み状態についてはその選択解除後の可変設定部31の動作回数に応じて"2"、"3"、"4"、"5"、"6"で、それぞれ示すことにより、これらの指示値"0"ないし"6"を基に所定数の周波数チャネルCh1ないしCh9の使用状態を識別可能に記憶するチャネル選択条件記憶部となっている。
すなわち、マップMfにおいては、現在使用中である現選択状態"1"の周波数チャネル(図2中では周波数チャネルCh6に対応)と、現選択状態が解除され設定周波数帯域の選択対象外となった使用済み状態"2"〜"6" の周波数チャネル(図2中では周波数チャネルCh3、Ch2、Ch9、Ch5、Ch7に対応)と、次の設定周波数帯域の選択対象となり得る選択待ち状態"0"の周波数チャネル(図2中では周波数チャネルCh1、Ch4、Ch8に対応)とが、明確に区別できるように記憶されている。
このマップMfに対し、周波数選択設定部32は、使用済み状態の周波数チャネルの数が予め設定された上限値に達するまで、可変設定部31が磁界検出部23の検出に係る作動条件を可変設定する動作を1回するごとに、使用済み状態の各周波数チャネルのマップ値をインクリメントし、使用済み状態の各周波数チャネルが現選択状態"1"を解除された後の可変設定部31の動作回数を記憶保持させることができるようになっている。
また、周波数選択設定部32は、使用済み状態"2"〜"6"の周波数チャネルの数が前述の上限値に達するとともに、選択待ち状態"0"の周波数チャネルが予め設定された下限値の複数チャネル、例えば3チャネルに達した状態で可変設定部31が動作したとき、使用済み状態"2"ないし"6"の周波数チャネルのうち選択対象外となった時期が最先である使用済み状態"6"の周波数チャネルを、選択待ち状態"0"の周波数チャネルに変更するようになっている。
より具体的には、周波数選択設定部32は、設定周波数帯域として使用されていた或る一周波数帯域が可変設定部31による作動条件の切換え動作に伴って他の周波数帯域に切り換えられるとき、マップMfにおいて現選択状態"1"であった一つの周波数チャネルの選択を解除するとともに、その選択解除したマップ値に増分値である1を加算して、使用済み状態"2"に変更する。さらに、周波数選択設定部32は、現選択状態"1"であった一つの周波数チャネルを使用済み状態"2"に変更するとき、同時に、各使用済み状態のマップ値に増分値である1を加算する。
また、周波数選択設定部32は、各使用済み状態の周波数チャネルの選択解除後の可変設定部31の動作回数が所定回数、例えば5回に達するまで、可変設定部31の動作回数が増えるたびにそのマップ値に増分1を加算して使用済み状態"3"、"4"、"5"、"6"と変更し、その選択解除後の期間の経過をも記憶させる。したがって、マップMfは、所定数の周波数チャネルCh1ないしCh9のうち使用済み状態となった周波数チャネルが複数に増加し、さらに上限値の数に増加したとき、それらの選択解除時期の先後の違いを識別可能な状態となっている。
また、周波数選択設定部32は、現選択状態"1"であった一つの周波数チャネルを使用済み状態"2"に変更するとき、同時に、次の設定周波数帯域に設定するべき選択肢として、複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルを、使用済み状態となった選択非対象の周波数チャネルより優先して選択するようになっている。
そして、周波数選択設定部32は、可変設定部31と協働し、複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルについて、所定の順序で、例えばチャネル番号順に各周波数チャネルを使用した前述の電磁ノイズレベル測定を実行させ、その測定結果のノイズレベルが最小値となる周波数チャネルを選択して、次の設定周波数帯域に設定するようになっている。
このような周波数選択設定部32は、金属検出装置10の初期の設定時や後述するリセット操作直後等には、それぞれ選択待ち状態"0"となっている所定数の周波数チャネルCh1ないしCh9の全チャネルから設定周波数帯域となる周波数チャネルを選択し、それ以降は、使用中または使用済み状態の各周波数チャネルを除いた残りの複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルから次の設定周波数帯域となる周波数チャネルを選択し、使用済み状態の周波数チャネル数が上限値に達した後は、予め設定された下限値の選択待ち状態"0"の周波数チャネルから次の設定周波数帯域となるべき周波数チャネルを選択することになる。
なお、ここでは、説明の便宜上、所定数の周波数チャネルを9チャネルとし、使用済み状態の周波数チャネルの上限値を5チャネルとしたが、それぞれ異なるチャネル数であってもよい。また、選択待ち状態の周波数チャネルは、複数チャネルであればよい。
信号処理部30の記憶部33には、マップMfの他に、金属検出に関する他の各種設定情報や信号処理部30での測定結果等を記憶格納することができるようになっている。
信号処理部30は、また、トラブルシュートのためのメンテナンスモード、診断モード等といった金属検出装置10の診断機能が発揮される動作モードを要求する操作入力(例えば、操作画面上の操作ボタンの選択操作等)がなされたとき、金属検出装置10の作動状態を自己診断する自己診断機能部34を有しており、周波数選択設定部32は、この自己診断機能部34の機能が発揮され、その結果に基づいて可変設定部31が動作することを条件に、磁界発生部22と磁界検出部23の間の送受信信号の周波数帯域である設定周波数帯域を変更するようになっている。
そして、信号処理部30は、磁界検出部23の検出信号や操作入力部35からのユーザーの操作入力に基づいて所定の制御プログラムを実行し、その処理結果に応じ周波数選択設定部32によりマップMfを参照させつつ可変設定部31を動作させて、信号発生部21に周波数切替えコマンド等の制御信号を出力させるとともに、信号発生部21から磁界発生部22に検波用クロック信号を出力させることで、磁界発生部22および磁界検出部23の間の送受信信号の周波数帯域を、マップMf中で新たに使用中(現選択待ち状態)として選択された周波数チャネルに設定するようになっている。
このように、信号処理部30は、まず、操作入力部35からのユーザーの操作入力、例えばトラブルシュートのためのメンテナンスモードの実行指示入力に応じて、可変設定部31および周波数選択設定部32を作動させるとともに、磁界発生部22の発生磁界の強度レベルを変化させて、磁界検出部23により検査領域Z中の電磁ノイズレベルを測定する。そして、複数の周波数チャネルCh1〜Ch9のうち選択待ち状態の複数の周波数チャネルを順次選択して電磁ノイズレベルを測定することで、その測定回数を抑え得るようにしながら、必要な選択肢である選択待ち状態の周波数チャネルの中で電磁ノイズレベルが最小値となる周波数チャネルを次の設定周波数帯域に選択して、この周波数チャネルについて記憶部33内のマップMfのマップ値を現選択状態"1"に設定する。
可変設定部31は、また、記憶部33内のマップMfのマップ値で特定される金属検出装置10の作動条件が一定に維持されている間、例えば運転開始時等に磁界検出部23により検査領域Z中の電磁ノイズレベルを測定し、その測定結果に基づいて自己診断機能部34による診断機能を発揮させる(それにともなって可変設定部31の動作により作動条件を変更させる)ことを促す画面出力や他の表示器への情報出力、例えば外来電磁ノイズレベルの上限域への増加を報知する情報出力を実行するようになっている。
さらに、信号処理部30に接続する操作入力部35は、複数の周波数チャネルCh1〜Ch9に対応する所定数の周波数チャネルCh1〜Ch9の全チャネルを選択待ち状態"0"の周波数チャネルに変更するリセット操作部35aを有している。
次に、動作について説明する。
上述のように構成された本実施形態の金属検出装置においては、金属検出装置のトラブルシュート等のためのメンテナンスモードが選択された直後や前述のリセット操作部35aが操作された直後に、以下に述べるような設定周波数帯域の選択設定処理が割込み処理として実行され、磁界発生部22および磁界検出部23の間の送受信信号の設定周波数帯域が自動的に設定または再設定される。
図3は、その設定周波数帯域の選択設定処理の概略手順を示すフローチャートである。
まず、信号処理部30の周波数選択設定部32によりマップMfが参照され、マップMf中の複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルのうちチャネル番号が最も小さい周波数チャネルが測定対象の周波数帯域として選択される(ステップS11)。なお、図3において、所定の帯域幅を有する周波数帯域の中心周波数の意で単に周波数と記載し、チャネルの意でChと記載する部分がある。
次いで、可変設定部31の動作により、測定対象の周波数帯域として選択された周波数チャネルとなるよう信号発生部21に周波数切替えコマンド等の制御信号が出力されるとともに、信号発生部21から磁界発生部22に検波用クロック信号が出力され、磁界発生部22および磁界検出部23の間の送受信信号の周波数帯域が、測定対象の周波数チャネルに対応する設定周波数帯域に設定される。また、信号発生部21での基準信号の振幅制限等により、磁界発生部22からの送信信号レベルが通常の金属検出動作時に対して5分の1程度以下に抑えられる。そして、その状態下で、磁界検出部23により検査領域Z内の交番磁界に対する外来電磁ノイズの影響が測定され、その測定結果が一時的に記憶保存される(ステップS12、S13)。
次いで、複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルのうち測定用に選択されていない他の周波数チャネルが残っているか否かがチェックされ(ステップS14)、残っている場合(ステップS14でYesの場合)には、次の測定対象の周波数チャネルの選択とそれを用いた測定およびその結果の保存がなされる。
さらに、マップMf中の複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルのうち測定用に選択されていない周波数チャネルの残りがなくなると(ステップS14でNo場合)、保存済みの測定結果を基に、外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない周波数チャネル、すなわち外来電磁ノイズレベルが最小値となる周波数チャネルが、そのまま使用可な周波数帯域として、それ以降の金属検出動作における設定周波数帯域が自動選択される(ステップS15)。
そして、この自動選択と同時に、マップMfに対し、自動選択された使用環境に適した一つの周波数チャネルの使用状態を選択待ち状態"0"から現選択状態"1"に変更し、これまで現選択状態"1"であった周波数チャネルの使用状態を使用済状態"2"とし、他の各使用済み周波数帯域について増分1を加算した指示値にとするように、マップ値が変更され、記憶部33に書き込まれ(ステップS16)、一連の設定周波数帯域の選択設定処理が終了する。
図4は、説明の便宜上、外来電磁ノイズがランダムに変動すると仮定した場合のマップMfの書換え手順の一例を示している。
まず、初期設定時やリセット操作部35aの操作直後のように全チャネルが選択待ち状態"0"に書き換えられた状態で、外来磁界ノイズレベルの測定が開始された後、測定結果から外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない一つの周波数チャネルについて、設定周波数帯域の自動設定がなされ、図4(a)に示すように、全チャネルCh1ないしCh9のうち例えば周波数チャネルCh4が現選択状態"1"に設定される。
この設定後、周波数チャネルCh4に対応する設定周波数を用いて、金属検出装置10の運転が実行される。
そして、例えば金属検出装置10による物品検査の結果などに応じてトラブルシュート等のためのメンテナンスモードその他の自己診断機能部34の診断機能が発揮される運転モードが選択され、その診断結果に応じて可変設定部31が磁界検出部23の検出に係る作動条件を可変設定するべく、信号発生部21、磁界発生部22、磁界検出部23および受信レベル測定回路25のうちいずれかの作動条件を可変設定する動作を実行するとき、設定周波数帯域の選択設定処理が再度実行される。
このとき、マップMf中の複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルについて外来磁界ノイズレベルの測定が実行され、外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない一つの周波数チャネルについて、設定周波数帯域の自動設定がなされ、図4(b)に示すように、全チャネルCh1ないしCh9のうちそれまで現選択状態"1"であった周波数チャネルCh4が使用済み状態"2"に設定し直されるとともに、外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない一つの周波数チャネルCh7が選択待ち状態"0"から現選択状態"1"に設定し直される。
そして、図4(c)ないし図4(f)に示すように、以下同様に、メンテナンスモード等に入って可変設定部31が所定の動作をするたびに、外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない一つの周波数チャネルが選択待ち状態"0"から現選択状態"1"に設定し直されるのと同時に、現選択状態"1"であった一つの周波数チャネルの選択が解除されて使用済み状態"2"に変更され、さらに、他の使用済みの各周波数チャネルについてそのマップ値に増分値である1が加算される処理が繰り返される。
これに伴い、図4(f)に示すように、最初に選択解除された使用済み状態の周波数チャネルCh4の選択解除後の可変設定部31の動作回数が5回に達したときには、使用済みの周波数チャネルの数が、指示値"2"から"6"で示される5チャネル、すなわち予め設定された上限値に達するとともに、選択待ち状態"0"の周波数チャネルの数が、下限値の3チャネルに達する。
そして、次に可変設定部31が動作するときには、最初に選択解除された使用済み状態の周波数チャネルCh4の選択解除後の可変設定部31の動作回数が5回を超えることになるので、そのときに、図4(g)に示すように、使用済み状態の周波数チャネルCh4の指示値がクリアされて"6"から"0"に戻され、周波数チャネルCh4が再度選択待ち状態に戻される。
このように、本実施形態においては、ユーザーの手動操作入力に応じてトラブルシュート等のために可変設定部31の動作によって磁界検出部23の検出に係る作動条件の設定が変更されるとき、可変設定部31および周波数選択設定部32により設定周波数帯域が自動的に変更され、使用済みの周波数帯域が記憶されることで、次回の可変設定部31の動作時には、その使用済みの周波数チャネルが次の設定周波数帯域の選択対象としては優先度合の低いもの(ここでは選択対象外)となる。したがって、相対的に優先度合の高い他の選択待ち状態の周波数チャネルから優先的に次の設定周波数帯域が選択されることとなり、設定周波数帯域の設定を迅速かつ的確に実行可能となる。
しかも、可変設定部31の動作の繰返しに伴って初期設定やリセット操作の後の周辺環境の変化(他の金属検出装置の増設やインバータ搭載機器の設置あるいはそれら運転の有無や撤去等)に対して、不適な設定周波数帯域を除外しつつ選択待ち状態の周波数チャネルが絞られていくようにできるので、最適な設定周波数帯域が容易かつ的確に設定可能となる。
また、本実施形態では、可変設定部31の動作回数が所定回数、例えば5回に達するまでの間に、使用済みとなった周波数チャネルが使用されずに増える一方で、最適な設定周波数帯域を含む蓋然性が高い周波数帯域が絞られていくことになるので、最適な設定周波数帯域が容易かつ的確に設定可能となる。
さらに、本実施形態では、周波数選択設定部32が、使用済み状態の周波数チャネルの数が上限値に達するとともに、選択待ち状態の周波数チャネルが下限値の複数チャネルに達した状態で可変設定部31が動作したとき、選択対象外となった時期が最先の周波数チャネル(図4中のCh4)を選択待ち状態の周波数チャネルに変更するので、設定周波数の可変範囲を全周波数チャネルCh1ないしCh9で広範囲に確保しつつ外来電磁ノイズの影響を回避するのに好適な周波数チャネルを選択する際にはそれに必要な処理回数を抑えることが可能となる。
加えて、必要な測定回数を抑えることで設定周波数の設定を迅速化しながらも、電磁ノイズレベルが最小値となる周波数チャネルを選択するので、所定数の周波数チャネルCh1ないしCh9を用いつつ、常に作業環境の変動に対し的確な設定周波数を選択するか最適な設定周波数に近付けて、金属検出装置10の検出精度を安定保持することができる。
このように、本実施形態によれば、外来電磁ノイズの影響やその変化に対して金属検出のための設定周波数の設定を迅速かつ的確に実行可能な金属検出装置10を提供することができる。
なお、上述の一実施形態においては、周波数選択設定部32は、複数の選択待ち状態"0"の周波数チャネルのうち、外来電磁ノイズレベルの影響が最も少ない(外来電磁ノイズレベルが最小値の)周波数チャネルを設定周波数帯域に選択するものとしたが、許容ノイズレベル判定のための閾値である所定の電磁ノイズレベル以下となっていれば実質的に差異がない場合も多い。したがって、測定結果が所定の電磁ノイズレベル以下となると、測定のための他の選択可能な周波数チャネルを選択することなく、その周波数チャネルを使用可として、設定周波数帯域を自動設定するようにしてもよい。そのようにすれば、リセット操作直後等に、全周波数チャネルについて外来磁界ノイズレベルの影響測定を行う必要が無く、より迅速化を図ることができる。そして、金属検出性能が十分でなければ、再度設定周波数帯域を自動設定するモード選択がなされたときに、より好適な設定周波数帯域が選択され得ることになる。
本実施形態においては、設置環境が大きく変化し、所定期間内の履歴が有効利用できない場合にはリセット操作部35aを手動操作することで、所定数の周波数チャネルの全チャネルを選択待ち状態の周波数チャネルに変更し、有効な履歴情報のみを保持させることができる。
さらに、上述のように、トラブルシュート等のためのメンテナンスモード時やリセット操作時に設定周波数が自動設定(再設定)されるのに加えて、金属検出装置10の作動条件が維持されている間、例えば金属検出装置10の起動時等に、磁界検出部23により検査領域中の電磁ノイズレベルを測定させ、その測定結果に基づいて作動条件の変更を促す情報出力を実行する。したがって、電磁ノイズレベルが悪化するような環境変化が生じたとき、それを迅速に使用者に報知し、金属検出装置10の自己診断機能その他の機能による可変設定部31の動作を促すことが可能となる。
なお、上述の一実施形態においては、設定周波数帯域は、専ら磁界発生部22で発生する交番磁界の設定周波数としてその選択設定説明したが、この場合、周波数チャネルCh1ないしCh9のうち特定の周波数チャネルの中心周波数を基準に、他の周波数チャネルを相対的に設定してもよいし、周波数チャネルCh1からCh9をそれぞれ独立の中心周波数で所定間隔(不等周波数間隔でもよい)に設定してもよい。勿論、全周波数チャネルの数、使用済みの周波数チャネルの数の上限値、および、選択待ち状態の周波数チャネルの数の下限値は、増減変更した値にすることができる。マップMfに置き換え可能なチャネル選択条件記憶部を、先入れ先出し機能を有するシフトレジスタやバッファで構成することが考えられることは勿論である。
また、磁界発生部22で周波数拡散した送信信号に対応する交番磁界を発生させる場合、上述した設定周波数の選択設定手順と同様な手順で、使用環境に好適な拡散条件を複数の拡散符号のうちいずれかを選択する等して選択することも考えられる。
以上説明したように、本発明は、外来電磁ノイズの影響やその変化に対して金属検出のための設定周波数の設定を迅速かつ的確に実行可能な金属検出装置を提供できるものであり、被検査物が交番磁界中を通過するときの磁界変動を基に被検査物中の金属または金属成分を検出する金属検出装置全般に有用である。
10 金属検出装置
11 物品検知センサ
21 信号発生部
22 磁界発生部(磁界発生手段)
23 磁界検出部(磁界検出手段)
25 受信レベル測定回路
30 信号処理部(制御部)
31 可変設定部(可変設定手段)
32 周波数選択設定部(周波数選択設定手段、チャネル選択設定部)
33 記憶部(周波数選択設定手段、チャネル選択条件記憶部)
34 自己診断機能部
35 操作入力部
35a リセット操作部
36 表示出力部
40 金属検出判定部(判定手段)
Ch1、Ch2、Ch3、Ch4、Ch5、Ch6、Ch7、Ch8、Ch9 周波数チャネル
Mf マップ(チャネル選択条件記憶部)
W ワーク(被検査物)
Z 検査領域

Claims (6)

  1. 交番磁界が発生した検査領域中を被検査物が通過することに起因する前記交番磁界の変動を予め設定された設定周波数帯域で検出する磁界検出手段と、前記磁界検出手段の検出信号に基づいて前記被検査物中の金属検出のため判定処理を実行する判定手段と、前記磁界検出手段の検出に係る作動条件を可変設定する可変設定手段と、を備える金属検出装置であって、
    前記可変設定手段が動作するときに、前記磁界検出手段の検出信号に基づき、予め設定した複数の周波数帯域のうちいずれかの周波数帯域を選択して前記設定周波数帯域を設定する周波数選択設定手段をさらに備え、
    前記周波数選択設定手段は、前記設定周波数帯域として使用されていた一周波数帯域の選択状態が前記可変設定手段の動作により解除されたとき、前記解除後の前記可変設定手段の動作回数が所定回数に達するまで、前記一周波数帯域を使用済み状態の周波数帯域として記憶し、前記設定周波数帯域を選択するための周波数帯域の選択肢として、前記使用済み状態の周波数帯域以外の他の周波数帯域を前記一周波数帯域より優先して設定することを特徴とする金属検出装置。
  2. 前記周波数選択設定手段は、前記解除後の前記可変設定手段の動作回数が前記所定回数に達するまで、前記設定周波数帯域を前記他の周波数帯域の範囲内で選択することを特徴とする請求項1に記載の金属検出装置。
  3. 前記周波数選択設定手段は、前記設定周波数帯域の選択対象となる所定数の周波数チャネルのうちいずれかを選択して前記設定周波数帯域を可変設定する選択設定部と、前記所定数の周波数チャネルを、前記設定周波数帯域として現在使用中である現選択状態と、前記現選択状態が解除され前記設定周波数帯域の選択対象外となった使用済み状態と、前記設定周波数帯域の選択対象となる選択待ち状態とに識別可能に記憶するチャネル選択条件記憶部と、を有しており、
    前記チャネル選択設定部は、前記使用済み状態の周波数チャネルの数が予め設定された上限値に達するまで前記使用済み状態の周波数チャネルを記憶するとともに、前記選択待ち状態の周波数チャネルが予め設定された下限値の複数チャネルに達した状態で、前記可変設定手段が動作したとき、前記使用済み状態の周波数チャネルのうち前記選択対象外となった時期が最先の周波数チャネルを前記選択待ち状態の周波数チャネルに変更することを特徴とする請求項1または2に記載の金属検出装置。
  4. 前記周波数選択設定手段は、複数の前記選択待ち状態の周波数チャネルのうち、前記磁界検出手段で測定される電磁ノイズレベルが最小値または所定値以下となるいずれかの周波数チャネルを選択して前記設定周波数帯域を設定する周波数選択設定部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の金属検出装置。
  5. 前記周波数選択設定手段は、手動操作入力に応じて、前記チャネル選択条件記憶部に記憶された前記所定数の周波数チャネルの全チャネルを前記選択待ち状態の周波数チャネルに変更するリセット操作部を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の金属検出装置。
  6. 前記周波数選択設定手段は、前記作動条件が維持されている間に、前記磁界検出手段により前記検査領域中の電磁ノイズレベルを測定し、該測定結果に基づいて前記作動条件の変更を促す情報出力を実行することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の金属検出装置。
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