JP6556087B2 - 六方晶フェライト粉末、磁気記録媒体および六方晶フェライト粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
活性化体積が800nm3以上1200nm3未満であり、
鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率が0.5〜8.0原子%の範囲であり、
希土類原子表層部偏在性を有し、かつ
楕円体状粉末である六方晶フェライト粉末、
を見出すに至った。即ち、上記六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体は、優れた電磁変換特性を発揮することができ、かつ繰り返し再生における再生出力の低下を抑制できることが、本発明者の鋭意検討の結果、明らかとなった。この点について、本発明者は、下記(1)および(2)のように推察している。
(1)活性化体積が上記範囲であることが、上記六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体が優れた電磁変換特性を発揮できることに寄与すると、本発明者は考えている。
(2)上記六方晶フェライト粉末が希土類原子表層部偏在性を有することおよび楕円体状粉末であることが、六方晶フェライト粉末の熱揺らぎを低減することに寄与すると、本発明者は推察している。希土類原子表層部偏在性および楕円体状粉末について、詳細は後述する。希土類原子表層部偏在性については、本発明者は、六方晶フェライトの粒子表層部に希土類原子が偏在することが表層部の結晶格子内のFeサイトのスピンを安定化することに寄与し、これにより熱的安定性の向上が可能になるのではないかと考えている。そして、熱揺らぎを低減できる結果、上記六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体において、繰り返し再生における再生出力の低下を抑制することが可能になると、本発明者は推察している。更に、上記六方晶フェライト粉末が希土類原子表層部偏在性を有することおよび楕円体状粉末であることが、電磁変換特性の向上にも寄与すると、本発明者は考えている。
ただし以上は推察に過ぎず、本発明を何ら限定するものではない。
Hc=2Ku/Ms{1−[(kT/KuV)ln(At/0.693)]1/2}
[上記式中、Ku:異方性定数(単位:J/m3)、Ms:飽和磁化(単位:kA/m)、k:ボルツマン定数、T:絶対温度(単位:K)、V:活性化体積(単位:cm3)、A:スピン歳差周波数(単位:s−1)、t:磁界反転時間(単位:s)]
表層部含有率/バルク含有率>1.0
の比率を満たすことを意味する。上記の六方晶フェライト粉末の希土類原子含有率とは、バルク含有率と同義である。これに対し、酸を用いる部分溶解は六方晶フェライト粉末の表層部を溶解するため、部分溶解により得られる溶解液中の希土類原子含有率は、即ち六方晶フェライト粉末の表層部における希土類原子含有率である。表層部含有率が、「表層部含有率/バルク含有率>1.0」の比率を満たすことは、希土類原子が表層部に偏在(即ち内部より多く存在)していることを意味する。本発明および本明細書における表層部とは、表面から内部に向かう一部領域を意味する。
上記部分溶解とは、溶解終了時に液中に六方晶フェライト粉末の残留が目視で確認できる程度に溶解することをいう。例えば、部分溶解により、粒子全体を100質量%として10〜20質量%の領域を溶解することができる。一方、上記全溶解とは、溶解終了時に液中に六方晶フェライト粉末の残留が目視で確認されない状態まで溶解することをいう。
上記部分溶解および表層部含有率の測定は、例えば、以下の方法により行われる。ただし、下記の試料粉末量等の溶解条件は例示であって、部分溶解および全溶解が可能な溶解条件を任意に採用できる。
試料粉末12mgおよび1mol/L塩酸10mlを入れた容器(例えばビーカー)を、設定温度70℃のホットプレート上で1時間保持する。得られた溶解液を0.1μmのメンブレンフィルタでろ過する。こうして得られたろ液の元素分析を誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)分析装置によって行う。こうして、鉄原子100原子%に対する希土類原子の表層部含有率を求めることができる。元素分析により複数種の希土類原子が検出された場合には、全希土類原子の合計含有率を、表層部含有率とする。この点は、バルク含有率の測定においても、同様である。
一方、上記全溶解およびバルク含有率の測定は、例えば、以下の方法により行われる。
試料粉末12mgおよび4mol/L塩酸10mlを入れた容器(例えばビーカー)を、設定温度80℃のホットプレート上で3時間保持する。その後は上記の部分溶解および表層部含有率の測定と同様に行い、鉄原子100原子%に対するバルク含有率を求めることができる。
1.2<長軸長/短軸長<2.0 …(1)
を満たし、かつ板状ではない六方晶フェライト粒子(以下、「楕円体状粒子」と記載する。)を、粒子数基準で50%以上含む粉末をいう。板状とは主表面を有する形状であり、主表面とは、粒子上で最も多くの面積を占める外表面のことをいう。例えば特許文献2の表2では、粒子の板径を示している。板径が特定される粒子は、例えば六角平面形状の粒子である。六角平面形状では、最も多くの面積を占める表面は六角形の外表面であり、この部分を主表面という。
上記の楕円体状粒子が六方晶フェライト粉末全体に占める割合は、無作為に抽出した500個の粒子について求める。上記式(1)を満たす板状ではない粒子が全粒子(500個)に占める割合として算出される。粒子のサイズについては、粒子の長さを最も長く取ることができる軸(直線)を長軸として決定し、この長軸の長さを長軸長とする。一方、短軸は、長軸と直交する直線で粒子長さを取ったときに最も長さが長くなる軸として決定し、この軸の長さを短軸長とする。粒子の形状およびサイズは、透過電子顕微鏡観察法により測定する。具体的には、加速電圧100kVの透過型電子顕微鏡(例えば日立製透過型電子顕微鏡H−9000型)を用いて直接法で撮影した粒子写真における、500個の粒子について求める。より詳しくは、粒子写真を、撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントする。粒子写真から目的の粒子を選びデジタイザーで粉体の輪郭をトレースし、画像解析ソフト(例えば、カールツァイス製画像解析ソフトKS−400)を用いて粒子の形状を観察しサイズ(長軸長および短軸長)を測定する。
鉄塩、二価金属塩、および希土類塩を水系溶液中で混合することにより六方晶フェライト前駆体を調製すること、ならびに、
上記六方晶フェライト前駆体を含む水系溶液を、内部を流れる流体を加熱および加圧する反応流路に連続的に送液することにより、上記反応流路内で上記六方晶フェライト前駆体を六方晶フェライトに転換すること、
を含む上記六方晶フェライト粉末の製造方法、
に関する。
本発明の一態様は、活性化体積が800nm3以上1200nm3未満であり、鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率(バルク含有率)が0.5〜8.0原子%の範囲であり、希土類原子表層部偏在性を有し、かつ楕円体状粉末である六方晶フェライト粉末に関する。
以下、上記六方晶フェライト粉末について、更に詳細に説明する。
上記六方晶フェライト粉末の活性化体積は、800nm3以上1200nm3未満である。活性化体積が1200nm3未満であることにより、上記六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体は、優れた電磁変換特性を発揮することができる。また、活性化体積が800nm3以上であることにより、上記六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体は、優れた電磁変換特性を発揮することができ、かつ繰り返し再生における再生出力の低下を抑制することができる。電磁変換特性の更なる向上および繰り返し再生における再生出力の低下をより一層抑制する観点から、上記六方晶フェライト粉末の活性化体積は、850〜1150nm3の範囲であることが好ましく、900〜1100nm3の範囲であることがより好ましい。
上記六方晶フェライト粉末は、鉄原子100原子%に対して、0.5〜8.0原子%の含有率(バルク含有率)で希土類原子を含む。上記バルク含有率で希土類原子を含み、かつ希土類原子が表層部に偏在していることが、上記六方晶フェライト粉末の熱揺らぎの低減に寄与すると本発明者は考えている。この点に関する本発明者の推察の詳細は、先に記載した通りである。熱揺らぎが低減された熱的安定性に優れる六方晶フェライト粉末を磁性層に含む磁気記録媒体は、繰り返し再生における再生出力の低下抑制が可能である。更に、上記バルク含有率で希土類原子を含み、かつ希土類原子が表層部に偏在していることは、電磁変換特性の向上にも寄与すると、本発明者は推察している。熱揺らぎの更なる低減および電磁変換特性の更なる向上の観点から、上記バルク含有率は、0.5〜7.0原子%の範囲であることが好ましく、0.5〜6.0原子%の範囲であることがより好ましく、0.7〜6.0原子%の範囲であることが更に好ましく、1.0〜5.0原子%の範囲であることが一層好ましく、1.0〜4.5原子%の範囲であることがより一層好ましく、1.0〜4.0原子%の範囲であることが更に一層好ましく、1.2〜4.0原子%の範囲であることが更により一層好ましい。
上記六方晶フェライト粉末は、上記範囲の活性化体積を有し、希土類原子のバルク含有率が上記範囲であって、かつ希土類原子表層部偏在性を有する楕円体状粉末である。楕円体状粉末であることも、上記六方晶フェライト粉末の熱揺らぎ低減に寄与していると、本発明者は推察している。楕円体状粉末については、先に記載した通りである。
六方晶フェライトには、構成原子として、鉄原子および二価金属原子が含まれる。二価金属原子とは、イオンとして二価のカチオンになり得る金属原子であり、バリウム原子、ストロンチウム原子、カルシウム原子等のアルカリ土類金属原子、鉛原子等を挙げることができる。ただし、本発明および本明細書に記載の二価金属原子には、希土類原子は含まれないものとする。例えば、二価金属原子としてバリウム原子を含む六方晶フェライトは、バリウムフェライトであり、ストロンチウム原子を含む六方晶フェライトは、ストロンチウムフェライトである。また、六方晶フェライトは、二種以上の六方晶フェライトの混晶であってもよい。混晶の一例としては、バリウムフェライトとストロンチウムフェライトの混晶を挙げることができる。
熱揺らぎの低減、換言すれば熱的安定性の向上の指標としては、異方性定数Kuを挙げることができる。上記六方晶フェライト粉末は、好ましくは1.5×104J/m3以上のKuを有することができ、より好ましくは1.7×104J/m3以上のKuを有することができる。また、上記六方晶フェライト粉末のKuは、例えば1.8×104J/m3以下であることができる。ただしKuが高いほど熱的安定性が高いことを意味し好ましいため、上記例示した値に限定されるものではない。
本発明の一態様は、
上記の本発明の一態様にかかる六方晶フェライト粉末の製造方法であって、
鉄塩、二価金属塩、および希土類塩を水系溶液中で混合することにより六方晶フェライト前駆体を調製すること、ならびに、
六方晶フェライト前駆体を含む水系溶液を、内部を流れる流体を加熱および加圧する反応流路に連続的に送液することにより、反応流路内で上記六方晶フェライト前駆体を六方晶フェライトに転換すること、
を含む上記六方晶フェライト粉末の製造方法、
に関する。
(i)原材料(鉄塩、二価金属塩および希土類塩)
六方晶フェライト前駆体(以下、「前駆体」とも記載する。)とは、加熱および加圧された水の存在下に置かれることにより六方晶フェライトに転換(フェライト化)するものであればよい。加熱および加圧された水を、以下では高温高圧(の)水ともいう。その詳細は後述する。前駆体は、水に対して高い溶解性を示し後述する水系溶媒に溶解するものであってもよく、水に対する溶解性に乏しく、水系溶媒中でコロイド粒子として分散(ゾル状)していてもよい。
本発明および本明細書における塩基とは、アレニウスの定義、ブレンステッドの定義、およびルイスの定義のいずれか1つ以上により塩基と定義されるもの(アレニウス塩基、ブレンステッド塩基、およびルイス塩基のいずれか1つ以上に定義されるもの)をいう。
塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水等を挙げることができる。ただし、上記例示した塩基に限定されるものではない。また、無機塩基に限定されるものではなく、有機塩基を用いることもできる。楕円体状粉末である六方晶フェライト粉末の製造容易性の観点からは、塩基量は、鉄塩と二価金属塩との合計に対する塩基の割合が、モル比で1以上となる量とすることが好ましく、2以上となる量とすることが好ましい。また、同様の観点から、塩基量は、上記モル比が5以下となる量とすることが好ましく、4以下となる量とすることがより好ましい。反応時の水系溶液の液温は、加熱または冷却により温度制御してもよく、温度制御なしの室温であってもよい。好ましくは、上記液温は、10〜90℃の範囲であり、温度制御なし(例えば20〜25℃程度)でも反応を十分に進行させることができる。温度制御のために、後述する反応槽は、加熱手段および/または冷却手段を備えていてもよい。また、後述する送液路を、温度制御のために加熱手段によって加熱してもよく、冷却手段によって冷却してもよい。
水系溶液とは、溶媒として水系溶媒を含む溶液である。水系溶媒とは、水を含む溶媒をいい、水のみであってもよく、水と有機溶媒との混合溶媒であってもよい。前駆体の調製に用いる水系溶媒は、水が50質量%以上を占めることが好ましく、水のみであることがより好ましい。
六方晶フェライト前駆体を調製するための上記成分の混合は、一態様では、反応槽内で行うことができる。反応槽としては、回分式(バッチ式)反応槽を用いてもよく、連続式反応槽を用いてもよい。なお回分式反応槽では、原材料の供給および反応と、反応生成物の抜き取りは、別工程として行われる。これに対し連続式反応槽では、原材料の供給および反応と、反応生成物の抜き取りは、少なくとも一部の期間、並行して行われる。また、回分式であるか連続式であるかを問わず、反応槽では、通常、撹拌羽、マグネチックスターラー等の公知の撹拌手段により上記成分と水系溶媒を含む水系溶液の撹拌混合が行われる。上記の原材料、塩基等の各成分は、反応槽へ固体の状態で供給してもよく、液体の状態で供給してもよい。水系溶液中の原材料および塩基の濃度は適宜設定すればよい。また、反応槽への各成分の供給は同時に行ってもよく、任意の順番で順次開始してもよい。こうして、六方晶フェライト前駆体を含有する水系溶液を得ることができる。以下において、六方晶フェライト前駆体を含有する水系溶液を、「前駆体溶液」とも記載する。
他方、本発明の好ましい一態様では、そのような有機修飾剤を使用することなく、以下に詳述する六方晶フェライトの調製を行うことができる。これは、鉄塩および二価金属塩とともに希土類塩を用いることにより、六方晶フェライト前駆体の表層部に希土類原子が偏在する傾向があり、偏在した希土類原子が有機修飾剤のように形状制御に寄与するからではないかと、本発明者は推察している。したがって、本発明の一態様にかかる六方晶フェライト粉末は、有機修飾剤を使用することなく製造された六方晶フェライト粉末であることができる。
六方晶フェライトは、前駆体溶液を、内部を流れる流体を加熱および加圧する反応流路に連続的に送液することにより、この反応流路内で六方晶フェライト前駆体を六方晶フェライトに転換することによって調製することができる。本発明者は、六方晶フェライト前駆体は、反応流路内(高温高圧の系内)で一旦瞬間的に溶解した後に結晶化し、これにより六方晶フェライト粒子が析出する(六方晶フェライトへ転換する)と考えている。
また、一態様では、前駆体溶液を、高温高圧水が送液されている送液路と合流させた後に、内部を流れる流体を加熱および加圧する反応流路に連続的に送液することにより、この反応流路内で六方晶フェライト前駆体を六方晶フェライトに転換することもできる。
後者の態様は、六方晶フェライト前駆体が、高温高圧水と接触することにより、より迅速に高い反応状態に置かれるため、六方晶フェライトへの転換を早期に進行させることができる点で好ましい。以下に、後者の態様について、図面を参照し、更に具体的に説明する。ただし、本発明は、図面に示す態様に限定されるものではない。
図2は、前駆体(前駆体溶液)の調製も連続的な製造法の中で行う態様に好適な製造装置の一例の概略説明図である。
図1および図2において、同一の構成要素については、同一の符号が付されている。
図2に示す製造装置では、上記構成に加えて更に、液槽33、加圧送液手段35cおよび流路102が含まれる。
そして、図2に示す製造装置では、こうして調製された六方晶フェライト前駆体を含む水系溶液を、混合部M1において、液槽31から加圧送液手段35aにより流路100に送液され、加熱手段34により加熱された高温高圧水と合流させる。
本発明の一態様は、非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体であって、上記強磁性粉末が、上述の六方晶フェライト粉末である磁気記録媒体に関する。
以下、上記磁気記録媒体について、更に詳細に説明する。
磁性層に含まれる強磁性粉末(六方晶フェライト粉末)の詳細は、先に記載した通りである。
次に非磁性層に関する詳細な内容について説明する。上記磁気記録媒体は、非磁性支持体上に直接磁性層を有していてもよく、非磁性支持体と磁性層との間に非磁性粉末と結合剤を含む非磁性層を有していてもよい。非磁性層に使用される非磁性粉末は、無機物質でも有機物質でもよい。また、カーボンブラック等も使用できる。無機物質としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等が挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。その詳細については、特開2010−24113号公報の段落0036〜0039を参照できる。
非磁性支持体(以下、単に「支持体」とも記載する。)としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のものが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリアミドが好ましい。
これらの支持体には、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理等を行ってもよい。
非磁性支持体および各層の厚みについては、非磁性支持体の厚みは、好ましくは3〜80μmである。磁性層の厚みは、用いる磁気ヘッドの飽和磁化量やヘッドギャップ長、記録信号の帯域により最適化することができ、一般には10〜150nmであり、好ましくは20〜120nmであり、更に好ましくは30〜100nmμmである。磁性層は少なくとも一層あればよく、磁性層を異なる磁気特性を有する二層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁性層に関する構成が適用できる。重層磁性層について、磁性層の厚みとは、複数の磁性層の合計厚みをいう。
上記磁気記録媒体は、非磁性支持体の磁性層を有する面とは反対の面にバックコート層を有することもできる。バックコート層には、カーボンブラックおよび/または無機粉末が含有されていることが好ましい。バックコート層形成のための結合剤および各種添加剤については、磁性層、非磁性層およびバックコート層に関する公知技術を適用できる。バックコート層の厚みは、0.9μm以下であることが好ましく、0.1〜0.7μmであることがより好ましい。
磁性層、非磁性層またはバックコート層を形成するための組成物を製造する工程は、通常、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程を含む。個々の工程はそれぞれ2段階以上に分かれていてもかまわない。各種成分は、どの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の成分を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、結合剤を混練工程、分散工程、および分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的を達成するためには、従来の公知の製造技術を一部の工程として用いることができる。混練工程ではオープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクストルーダ等の強い混練力をもつものを使用することが好ましい。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338号公報および特開平1−79274号公報に記載されている。また、各層形成用の組成物を分散させるために、分散ビーズとしてガラスビーズを用いることができる。分散ビーズとしては、高比重の分散ビーズであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、およびスチールビーズも好適である。これら分散ビーズの粒径と充填率は最適化して用いることができる。分散機は公知のものを使用することができる。
(1)前駆体溶液の調製
撹拌羽を備えた回分式(バッチ式)反応槽において、以下の方法により六方晶フェライト前駆体を調製し、前駆体溶液(前駆体含有水溶液)を得た。
反応槽において、精製水に水酸化バリウム(Ba(OH)2・8H2O)、硝酸鉄(III)(Fe(NO3)3・9H2O)、表2に示す希土類硝酸塩を溶解した。撹拌羽によって撹拌を継続しながら、この反応槽へ、反応槽中の水溶液の濃度が0.2mol/Lとなるように水酸化カリウムKOHを滴下し(滴下速度:10cm3/分)、水酸化物ゾル(前駆体含有水溶液)を調製した。水酸化バリウムおよび硝酸鉄の使用量から算出される前駆体含有水溶液中のBaとFeの合計濃度は0.075mol/Lであり、Ba/Feモル比は0.5であった。希土類硝酸塩および硝酸鉄の使用量から算出される前駆体含有水溶液中の希土類原子と鉄原子とのモル比(M/Fe)は、1.5であった。
図1に示す製造装置の液槽32に、上記(1)で調製した前駆体含有水溶液(水酸化物ゾル)を導入した。製造装置の配管としては、SUS316BAチューブを用いた。液槽31に導入した精製水を加圧送液手段(高圧ポンプ)35aで送液しつつ加熱手段(ヒーター)34で加熱することにより、配管100中に高温高圧水を流通させた。この際、加熱手段34cを通過後の高温高圧水の温度が450℃、圧力が30MPaとなるように温度および圧力を制御した。
一方、前駆体含有水溶液(水酸化物ゾル)を、液温25℃で配管101に加圧送液手段(高圧ポンプ35b)を用いて送液し、混合部M1において上記高温高圧水と混合させ、引き続き、反応流路36において、内部を流れる流体を温度400℃(排出口D1における液温)に加熱し、圧力30MPaに加圧することにより、六方晶フェライト(バリウムフェライト)を合成(前駆体を転換)した。その後、六方晶フェライトの粒子を含む液を反応流路36から排出し、水冷機構を備えた冷却部37において液温100℃以下に冷却した後、圧力調整弁39を経て回収部40において回収した。回収した粉末を酢酸水(0.2mol/L)で洗浄し、続いて遠心分離することにより、六方晶フェライト粉末を分離した。
上記反応流路における反応時間は60秒間であった。また、図1に示す製造装置の排出口D2から排出されて回収部40で回収された液の一部を採取し、液温25℃に調整した後にpHメーター(HORIBA製のポータブルpHメーターDシリーズ)によりpHを測定したところ、pH(冷却後の水溶液のpH)は、11.0であった。
前駆体溶液調製時に添加する希土類塩の種類、添加量(M/Feモル比)、および上記反応流路における反応時間の1つ以上を変更した点以外、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト粉末を得た。M/Feモル比および反応時間を、表1に示す。反応時間は、反応流路36として流路の長さが異なる反応流路を用いることにより調整した。
二価金属塩として、水酸化バリウムに代えて水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2・8H2O)を使用した点以外、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト粉末を得た。
前駆体溶液調製時に希土類塩を添加しなかった点以外、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト粉末を得た。
比較例3と同様の方法により得られた六方晶フェライト粉末に、希土類硝酸塩(表2参照)の水溶液を添加した。希土類硝酸塩および前駆体溶液の調製に用いた硝酸鉄の使用量から算出される希土類原子と鉄原子とのモル比(M/Fe)は、表1に示す値であった。10分間攪拌後、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液0.3Lを添加し更に30分間攪拌後、液温80℃まで昇温し更に3時間撹拌することにより、六方晶フェライト粉末に表面処理を施すための反応を行った。得られた反応生成物をpHが12.0以下になるまで水洗後、ろ過、乾燥および粉砕して、六方晶フェライト粉末を得た。
実施例2と同様の方法により得られた六方晶フェライト粉末に、雰囲気温度550℃の加熱炉内で5時間加熱処理を施した。
(1)前駆体溶液の調製
精製水にバリウム塩として水酸化バリウム(Ba(OH)2・8H2O)、鉄塩として硝酸鉄(III)(Fe(NO3)3・9H2O)、および水酸化カリウムを溶解することにより、六方晶フェライト前駆体を含んだ水溶液(ゾル)(前駆体溶液)を調製した。この際、添加する水酸化ナトリウムの量は、上記のバリウム塩および鉄塩の合計に対する水酸化カリウムのモル比が3、ならびに前駆体溶液中の水酸化カリウム濃度が0.15mol/Lとなるように設定した。調製した前駆体溶液中の前駆体の濃度は0.05mol/L、Ba/Feモル比は0.5であった。
オレイン酸ナトリウムを精製水に溶解して有機化合物溶液を調製した。調製した溶液のオレイン酸ナトリウム濃度は、0.1mol/Lであった。
図2に示す製造装置の液槽32に上記(1)で調製した水溶液(ゾル)を、液槽33に上記(2)で調製した有機化合物溶液を導入した。なお製造装置の配管としては、SUS316BAチューブを配管として用いた。
液槽31に導入した精製水を加圧送液手段(高圧ポンプ)35aで送液しつつ加熱手段(ヒーター)34で加熱することにより配管100中に高温高圧水を流通させた。この際、加熱手段34cを通過以降の送液路内の高温高圧水の温度が350℃、圧力が30MPaとなるように温度および圧力を制御した。
一方、前駆体溶液と有機化合物溶液は、体積比で前駆体溶液:有機化合物溶液=50:50の割合となるように、それぞれ加圧送液手段(高圧ポンプ)35bまたは35cを用いて液温25℃で配管101または102に送液し、混合部M0で合流させ、得られた混合液を混合部M1において上記高温高圧水と合流させた。引き続き、反応流路36において、内部を流れる流体を温度400℃(排出口D1における液温)および圧力30MPaで加熱および加圧することにより、六方晶フェライト(バリウムフェライト)を合成(前駆体を転換)した。反応流路における反応時間は、60秒間であった。
その後、六方晶フェライトの粒子を含む液を反応流路36から排出し、水冷機構を備えた冷却部37において液温100℃以下に冷却した後、圧力調整弁39を経て回収部40において回収した。回収した粉末をエタノールで洗浄し、続いて遠心分離することにより、六方晶フェライト粉末を分離した。
1.X線回折分析
実施例および比較例で作製した粉末から試料粉末を採取しX線回折分析したところ、六方晶フェライト(マグネトプランバイト型)であることが確認された。下記表2中、BaFeはバリウムフェライト、SrFeはストロンチウムフェライトを示す。
2.粒子の形態観察
透過型電子顕微鏡として日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を使用し、画像解析ソフトとしてカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を使用して、先に記載した方法により、実施例および比較例で作製した六方晶フェライト粉末から無作為に抽出した500個の粒子について、式(1)を満たす板状ではない粒子が500個の粒子に占める割合を算出した。
3.希土類原子の表層部含有率、バルク含有率、および表層部含有率/バルク含有率
実施例および比較例で作製した六方晶フェライト粉末から試料粉末を12mg採取し、この試料粉末を先に例示した溶解条件によって部分溶解して得られたろ液の元素分析をICP分析装置によって行い、希土類原子の表層部含有率を求めた。
別途、実施例および比較例で作製した六方晶フェライト粉末から試料粉末を12mg採取し、この試料粉末を先に例示した溶解条件によって全溶解して得られたろ液の元素分析をICP分析装置によって行い、希土類原子の表層部含有率を求めた。
求められた値から、「表層部含有率/バルク含有率」を算出した。
比較例5の六方晶フェライト粉末が希土類原子表層部偏在性を有さなかった理由は、加熱処理により、表層部に偏在していた希土類原子が内部に拡散したためと考えられる。
4.活性化体積および異方性定数
実施例および比較例で作製した六方晶フェライト粉末から試料粉末を採取し、振動試料型磁束計(東英工業社製)を用いて、先に記載の方法により活性化体積および異方性定数を求めた。
(1)磁性層用組成物処方
(磁性液)
強磁性粉末(上記実施例または比較例で作製した粉末):100.0部
SO3Na基含有ポリウレタン樹脂:14.0部
(重量平均分子量:70,000、SO3Na基:0.4meq/g)
シクロヘキサノン:150.0部
メチルエチルケトン:150.0部
(研磨剤液)
研磨剤液A アルミナ研磨剤(平均粒子サイズ:100nm):3.0部
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂:0.3部
(重量平均分子量:70,000、SO3Na基:0.3meq/g)
シクロヘキサノン:26.7部
研磨剤液B ダイヤモンド研磨剤(平均粒子サイズ:100nm):1.0部
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂:0.1部
(重量平均分子量:70,000、SO3Na基:0.3meq/g)
シクロヘキサノン:26.7部
(シリカゾル)
コロイダルシリカ(平均粒子サイズ:100nm):0.2部
メチルエチルケトン:1.4部
(その他成分)
ステアリン酸:2.0部
ブチルステアレート:6.0部
ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネート):2.5部
(仕上げ添加溶媒)
シクロヘキサノン:200.0部
メチルエチルケトン:200.0部
非磁性無機粉末 α−酸化鉄:100.0部
平均粒子サイズ:10nm
平均針状比:1.9
BET比表面積:75m2/g
カーボンブラック(平均粒子サイズ:20nm):25.0部
SO3Na基含有ポリウレタン樹脂:18.0部
(重量平均分子量:70,000、SO3Na基:0.2meq/g)
ステアリン酸:1.0部
シクロヘキサノン:300.0部
メチルエチルケトン:300.0部
非磁性無機粉末 α−酸化鉄:80.0部
平均粒子サイズ:0.15μm
平均針状比:7
BET比表面積:52m2/g
カーボンブラック(平均粒子サイズ:20nm):20.0部
塩化ビニル共重合体:13.0部
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂:6.0部
フェニルホスホン酸:3.0部
シクロヘキサノン:155.0部
メチルエチルケトン:155.0部
ステアリン酸:3.0部
ブチルステアレート:3.0部
ポリイソシアネート:5.0部
シクロヘキサノン:200.0部
上記磁性液を、バッチ式縦型サンドミルを用いて24時間分散した。分散ビーズとしては、粒径0.5mmΦのジルコニアビーズを使用した。研磨剤液は、バッチ型超音波装置(20kHz,300W)で24時間分散した。これらの分散液を他の成分(シリカゾル、その他成分および仕上げ添加溶媒)と混合後、バッチ型超音波装置(20kHz、300W)で30分処理を行った。その後、0.5μmの平均孔径を有するフィルタを用いてろ過を行い磁性層用組成物を作製した。
非磁性層用組成物については、各成分をバッチ式縦型サンドミルを用いて、24時間分散した。分散ビーズとしては、粒径0.1mmΦのジルコニアビーズを使用した。得られた分散液を0.5μmの平均孔径を有するフィルタを用いてろ過を行い非磁性層用組成物を作製した。
バックコート層用組成物は、潤滑剤(ステアリン酸およびブチルステアレート)とポリイソシアネート、シクロヘキサノン200.0部を除いた各成分をオープンニーダにより混練および希釈した後、横型ビーズミル分散機により、粒径1mmΦのジルコニアビーズを用い、ビーズ充填率80体積%、ローター先端周速10m/秒で、1パス滞留時間を2分とし、12パスの分散処理を行った。その後、残りの成分を分散液に添加し、ディゾルバーで攪拌した。得られた分散液を1μmの平均孔径を有するフィルタを用いてろ過しバックコート層用組成物を作製した。
その後、厚み5μmのポリエチレンナフタレート製支持体に、乾燥後の厚みが100nmになるように非磁性層用組成物を塗布し乾燥させた後、その上に乾燥後の厚みが70nmになるように磁性層用組成物を塗布した。この磁性層用組成物が未乾状態にあるうちに、磁場強度0.6Tの磁場を、塗布面に対し垂直方向に印加し垂直配向処理を行った後、乾燥させた。その後、上記支持体の反対面に、乾燥後の厚みが0.4μmになるようにバックコート層用組成物を塗布し乾燥させた。
その後、金属ロールのみから構成されるカレンダで、速度100m/分、線圧300kg/cm(294kN/m)、カレンダロールの表面温度100℃で表面平滑化処理(カレンダ処理)を行った後、雰囲気温度70℃の環境で36時間熱処理を行った。熱処理後、1/2インチ(0.0127メートル)幅にスリットし、磁気テープを得た。
1.電磁変換特性(SNR(Signal−to−noise−ratio))の評価
作製した各磁気テープに対して、下記条件で磁気信号をテープ長手方向に記録し、磁気抵抗効果型(MR; Magnetoresistive)ヘッドで再生した。再生信号をシバソク製スペクトラムアナライザーで周波数分析し、300kfciの出力と、0〜600kfci範囲で積分したノイズとの比をSNRとした。
(記録再生条件)
記録:記録トラック幅5μm
記録ギャップ0.17μm
ヘッド飽和磁束密度Bs1.8T
再生:再生トラック幅0.4μm
シールド間距離(sh−sh距離)0.08μm
記録波長:300kfci
2.繰り返し再生における再生出力低下(再生出力減衰率)
記録ヘッド(MIG(Metal−in−Gap)、ギャップ0.15μm、1.8T)と再生用GMR(Giant magnetoresistive)ヘッド(再生トラック幅1μm)をループテスターに取り付けて、作製した各磁気テープに線記録密度200kfciの信号を記録した後、記録信号を再生し続け、記録から再生までの時間に対する再生出力の減衰率を測定した。ここで、再生出力の減衰が検出下限(−0.5%/decade)を下回ったものは、表2に、「>−0.5%」と示した。
Claims (16)
- 活性化体積が800nm3以上1200nm3未満であり、
鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率が0.5〜8.0原子%の範囲であり、
希土類原子表層部偏在性を有し、
異方性定数Kuが1.5×104J/m3以上1.8×104J/m3以下であり、かつ
楕円体状粉末である六方晶フェライト粉末であり、
前記希土類原子含有率は、前記六方晶フェライト粉末を酸により全溶解して得られた溶解液中の鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率であるバルク含有率であり、
前記希土類原子表層部偏在性は、前記六方晶フェライト粉末を酸により部分溶解して得られた溶解液中の鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率である表層部含有率が、前記バルク含有率と、
表層部含有率/バルク含有率>1.0
の比率を満たすことである、六方晶フェライト粉末。 - 前記希土類原子は、イットリウム原子、ランタン原子、サマリウム原子、イッテルビウム原子およびネオジム原子からなる群から選択される一種以上の希土類原子である請求項1に記載の六方晶フェライト粉末。
- バリウムフェライト粉末、ストロンチウムフェライト粉末、またはバリウムフェライトとストロンチウムフェライトとの混晶の粉末である請求項1または2に記載の六方晶フェライト粉末。
- 前記希土類原子含有率は、0.5〜6.0原子%の範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末。
- 前記希土類原子含有率は、1.0〜4.5原子%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末。
- 活性化体積が850〜1150nm3の範囲である請求項1〜5のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末。
- 非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体であって、
前記強磁性粉末が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末である磁気記録媒体。 - 六方晶フェライト粉末の製造方法であって、
前記六方晶フェライト粉末は、活性化体積が800nm3以上1200nm3未満であり、
鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率が0.5〜8.0原子%の範囲であり、
希土類原子表層部偏在性を有し、かつ楕円体状粉末である六方晶フェライト粉末であり、
鉄塩、二価金属塩、および希土類塩を水系溶液中で混合することにより六方晶フェライト前駆体を調製すること、ならびに、
前記六方晶フェライト前駆体を含む水系溶液を、内部を流れる流体を加熱および加圧する反応流路に連続的に送液することにより、前記反応流路内で前記六方晶フェライト前駆体を六方晶フェライトに転換すること、
を含み、
前記希土類原子含有率は、前記六方晶フェライト粉末を酸により全溶解して得られた溶解液中の鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率であるバルク含有率であり、
前記希土類原子表層部偏在性は、前記六方晶フェライト粉末を酸により部分溶解して得られた溶解液中の鉄原子100原子%に対する希土類原子含有率である表層部含有率が、前記バルク含有率と、
表層部含有率/バルク含有率>1.0
の比率を満たすことである、前記六方晶フェライト粉末の製造方法。 - 前記反応流路は、内部を流れる流体を300℃以上に加熱し、かつ20MPa以上に加圧する反応流路である請求項8に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記混合を、塩基存在下で行う請求項8または9に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記希土類原子は、イットリウム原子、ランタン原子、サマリウム原子、イッテルビウム原子およびネオジム原子からなる群から選択される一種以上の希土類原子である請求項8〜10のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記六方晶フェライト粉末は、バリウムフェライト粉末、ストロンチウムフェライト粉末、またはバリウムフェライトとストロンチウムフェライトとの混晶の粉末である請求項8〜11のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記希土類原子含有率は、0.5〜6.0原子%の範囲である請求項8〜12のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記希土類原子含有率は、1.0〜4.5原子%の範囲である請求項8〜13のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記活性化体積は、850〜1150nm3の範囲である請求項8〜14のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
- 前記六方晶フェライト粉末は、異方性定数Kuが1.5×104J/m3以上である請求項8〜15のいずれか1項に記載の六方晶フェライト粉末の製造方法。
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