JP6556061B2 - 補強部材保持用治具及びそれを用いた吹付工法 - Google Patents
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Description
ここで、モルタル・コンクリートを吹き付けて受圧板を造成するに際しては、受圧板として必要な強度を確保するために、例えば鉄筋の様な補強材を受圧板内に内蔵(収容)して行う。その場合、当該補強材と地山補強材を直交して配置しなければならない。
しかし、固定アンカーを多数打設した場合には、作業性が低下してしまう。また、既存吹付層の表面における凹凸や不陸が大きい場合には、多数の固定アンカーを打設する作業の精度を高くすることは困難である。
係る場合における本発明の吹付工法(請求項1の補強部材保持用治具30を用いた吹付工法)においては、中空筒状部材(30A:箱抜材)を(既存の吹付層300の表面における)地山補強材(1)が施工される箇所に載置して、当該中空筒状部材(30A)の半径方向外方(例えば延在部分30Bの半径方向外方端部近傍)に設けられた補強部材固定具(30C)より補強部材(2:例えば鉄筋)を保持して、
吹付材(例えば、モルタル・コンクリート)を吹き付けて受圧板(3)を形成し、
中空筒状部材(30A:箱抜材)の中空部分を介して地山補強材施工用のボーリング孔(BH)を切削することを特徴としている。
地山補強材(1)を施工して(地山補強土工を実行して)から既存の吹付面(既存の吹付層100、200の表面)に(吹付材を積層して)受圧板(3)を形成する場合であって、既存の吹付層の表面における凹凸(或いは不陸)が大きい場合には、地山補強材(1)に固定用ナット(4)を螺合し、固定用ナット(4)に隣接して補強部材保持用治具(20)の本体部(20A)の雌ネジ(FS)を地山補強材(1)の雄ネジ(MS)に螺合し、既存の吹付面の表面における凹凸(或いは不陸)が小さい場合には、地山補強材(1)に固定用ナット(4)を螺合せずに補強部材保持用治具(10)の本体部(10A)の雌ネジ(FS)を地山補強材(1)の雄ネジ(MS)に螺合するのが好ましい。
先ず、当該補強部材保持用治具(30)を既存吹付層(300)における地山補強材(1)を施工するべき箇所に配置する。そして補強部材(2)を保持した状態で吹付材を吹き付けることにより、受圧板(3)を形成する。その際に、補強部材保持用治具(30)の中空筒状部材(30A:箱抜材)の開口を蓋等により閉塞すれば、当該中空筒状部材(30A)の内側の空間には吹付材が侵入しない。吹付材が硬化した後、中空筒状部材(30A)の内側空間を介して傾斜面或いは既存吹付層に地山補強材挿入用のボーリング孔(BH)を切削して、地山補強土工を実行することが出来る。
その際に、中空筒状部材(30A:箱抜材)として構成した補強部材保持用治具(30:地山補強材接続カプラー)により補強部材(2)を保持することが出来るので、補強部材(2)が適正に内蔵され配置された状態で、吹付材により傾斜面或いは既存吹付層を被覆することが出来る。
地山補強材(1)を施工して(地山補強土工を実行して)から吹付材を吹き付けて受圧板(3)を形成する場合であって、既存吹付層(200)の表面における凹凸(或いは不陸)が大きい場合には、地山補強材(1)に固定用ナット(4)を螺合し、固定用ナット(4)に隣接して補強部材保持用治具(20)の本体部(20A)の雌ネジ(FS)を地山補強材(1)の雄ネジ(MS)に螺合し、既存吹付層(100)の表面における凹凸(或いは不陸)が小さい場合には、地山補強材(1)に固定用ナット(4)を螺合せずに補強部材保持用治具(10)の雌ネジ(FS)を地山補強材(1)の雄ネジ(MS)に螺合することにより、
施工するべき斜面に既に吹き付けられている吹付材の状態(既存吹付面の状態)と、施工するべき斜面或いは既存吹付層の凹凸、不陸を考慮して、最適な施工を選択することが可能である。
図示の実施形態において、雄ネジMSが形成された地山補強材1としてロックボルトが示されており、補強部材2としては異形鉄筋が示されているが、これに限定される訳ではない。
図1において、既存吹付層100にロックボルト挿入用のボーリング孔BHが切削されており、ボーリング孔BHに固化材C(モルタル、コンクリート、セメント等)を充填した状態で、ロックボルト1(地山補強材)が挿入される。ロックボルト1には、後述する補強部材保持用治具10の図示しない雌ネジと螺合する雄ネジMSが形成されている。
ロックボルト1の地上側端部(上端部)近傍には補強部材保持用治具10(ロックボルト接続カプラー)が配置される。補強部材保持用治具10の本体部10Aに形成された雌ネジFS(図2)がロックボルト1の雄ネジMSを螺合することにより、補強部材保持用治具10はロックボルト1の地上側端部(上端部)近傍に固定される。
図2において、補強部材保持用治具10は中空筒状部材として構成された本体部10Aを有しており、その内壁面には雌ネジFSが形成され、雌ネジFSはロックボルト1の雄ネジMSに螺合する。そして補強部材保持用治具10は、本体部10Aから半径方向外方に延在する延在部分10B(10B1〜10B4)と、延在部分10Bの半径方向外方端部近傍の上面に設けられた補強部材固定具10Cをも有している。
補強部材保持用治具10の本体部10Aは、中空円筒形の金属製材料(例えば鋼材)で構成されており、内壁面に雌ネジFSが形成されている。ただし、図示はされていないが、本体部10Aを断面多角形の中空筒状体で構成することも可能である。
延在部分10Bは例えば断面逆L字状の鋼材で構成され、図2で示す様に、延在部分10Bの高さ寸法は半径方向外方ほど減少している。
そして、前記高さ寸法H34と高さ寸法H12の差異は、少なくとも異形鉄筋2(補強部材)の直径寸法よりも大きく設定されている。以て、異形鉄筋2を配置した際に、延在部分10B1、10B2に保持される異形鉄筋2と、延在部分10B3、10B4に保持される異形鉄筋2とが干渉せずに、互い違いに延在せしめている。
なお、4つの延在部分10B1〜10B4は、本体部10Aに対する相対位置、延在する方向を除き、同一に構成されている。
補強部材保持用治具10を上面から見た状態が図4で示されている。図4において、本体部10Aから円周方向について等間隔に(中心角が等しく90度となる様に)延在部分10B1〜10B4が半径方向外方に延在しており、その半径方向外方端部近傍の上面には補強部材固定具10Cが固定されている。
補強部材固定具10Cは、その軸方向(保持する異形鉄筋2の軸方向、配策方向)が、固定される延在部分10B1〜10B4が延在する方向(半径方向)に対して直角になる様に、延在部分10B1〜10B4の各々に固定されている。
図5において、補強部材保持用治具10の延在部分10B(10B1〜10B4)の半径方向外方端部近傍の補強部材固定具10Cには、異形鉄筋21、22が保持されている。そして、図5で紙面に垂直な方向には、延在部分10B1、10B2の補強部材固定具10Cに保持された異形鉄筋21が保持(配策)されている。また、延在部分10B3、10B4(10B4は図5では図示せず)の補強部材固定具10Cには、図5において左右方向に延在して配策される異形鉄筋22が保持されている。
ここで、異形鉄筋21が延在している平面と異形鉄筋22が延在している平面(概略同一の平面)は、ロックボルト1(図1)の軸方向(補強部材保持用治具10の本体部10Aの軸方向)と直交している。換言すれば、図5、図1から明らかなように、異形鉄筋2(21、22:補強部材)とロックボルト1(地山補強材)は、直交する様な相対位置に保持されている。
なお図1において、符号5は受圧板3を地山側に押圧定着させる定着板を示しており、符号6は定着ナットを示している。
また、図6で示すロックボルトの施工領域と隣接する領域においても、図1〜図6を参照して説明した態様で、異形鉄筋2(補強部材)を内蔵した受圧板3を形成することが出来る。図6において、点線で示す異形鉄筋2は、図6で示す補強部材保持用治具10とは別の補強部材保持用治具10で保持されている異形鉄筋2である。
次に、補強部材保持用治具10の延在部分10Bの半径方向外方端部近傍に設けられた補強部材固定具10Cに異形鉄筋2(21、22)を挿入して、保持する。この状態で、異形鉄筋2(異形鉄筋21、22)は補強部材保持用治具10を設けた空間において相互に垂直に交差し、且つ、ロックボルト1に対して直交する様な相対位置に保持される。
そして、異形鉄筋2がロックボルト1に直交して保持された状態で、吹付材(例えば、モルタル・コンクリート)を吹き付けて、補強部材2を内蔵したロックボルト1(地山補強材)の受圧板3を形成する。
ここで、異形鉄筋2は、補強部材保持用治具10から円周方向に等間隔で(中心角が等しく90度となるように)配置された延在部分10Bに設置した補強部材固定具10Cにより保持されるため、直交する2方向に延在する異形鉄筋2(異形鉄筋21、22)は、ロックボルトの施工領域上で垂直に交差するが、図2で示す高さ寸法H12、H34は異形鉄筋2の直径以上の差異があるため、異形鉄筋21、22が干渉することはない。
そして、上述の様に、ロックボルト1に対して異形鉄筋2を直角に配置した状態で、コンクリート・モルタル等の吹付材を吹き付けることにより、異形鉄筋2を内蔵した吹付材によりロックボルト1の受圧板3が、高品質を保ちつつ容易に造成される。
第1実施形態では図1で示す様に、既存吹付層100の表面が平坦であるのに対して、第2実施形態では、図7で示す様に既存吹付層200の表面における凹凸や不陸が大きい場合に実施される。
以下、図1〜図6の第1実施形態と異なる点を主として、図7、図8の第2実施形態を説明する。
ロックボルト1の地上側端部(上端部)近傍には補強部材保持用治具20(ロックボルト接続カプラー)が配置され、補強部材保持用治具20は本体部20Aを有し、本体部20Aには図示しない雌ネジが形成されており、当該雌ネジはロックボルト1の雄ネジMSと螺合している。当該雌ネジ(図示せず)と雄ネジMSとの螺合により、補強部材保持用治具20はロックボルト1の地上側端部(上端部)近傍に固定される。
ロックボルト1の軸方向位置において、補強部材保持用治具20の本体部20Aに隣接して、地中側には固定用ナット4が螺合されている。そして、固定用ナット4と補強部材保持用治具20の本体部20Aの雌ネジFS(図8参照)により、所謂「ダブルナット」が構成され、ロックボルト1に対する補強部材保持用治具20のロックボルト軸方向位置が固定され、変動しない様に構成されている。
図8において、補強部材保持用治具20の本体部20Aには雌ネジFSが形成されており、それに加えて、本体部20Aの下方には固定用ナット4が設けられている。
上述した様に、雌ネジFSを形成した補強部材保持用治具20と固定用ナット4は、「ダブルナット」を構成している。
但し、固定用ナット4は補強部材保持用治具20の構成部品ではない。換言すれば、固定用ナット4と補強部材保持用治具20とは別部品である。ただし、固定用ナット4を補強部材保持用治具20の一部として構成することも可能である。
補強部材保持用治具20の構造は、図1〜図6で示す第1実施形態の補強部材保持用治具10と同様である。
図7、図8の第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、異形鉄筋2は補強部材保持用治具20の補強部材固定具20Cにより保持され、その際、異形鉄筋2はロックボルト1に対して直交して保持される。また、2方向に延在する異形鉄筋2は、相互に直角に交差する。
この状態で、吹付材(例えば、モルタル・コンクリート)を吹き付けることにより、異形鉄筋2(補強部材)を内蔵した受圧板3が形成される。
そのため、補強部材保持用治具20のロックボルト1の軸方向における位置を適宜調節することにより、既存吹付面200における凹凸が大きくても、異形鉄筋2を適正なレベル(ロックボルトの軸方向位置)に調整して、既存の吹付材層200の表面から異形鉄筋2までの距離(ロックボルト軸方向における距離)が一定以上に保持することが出来る。
換言すれば、
既存の吹付層200の表面における凹凸や不陸が大きくても、ロックボルト1の受圧板3として必要な強度を保持した受圧板3が容易に造成される。
図1〜図8で示す第1、第2実施形態では、ロックボルト1を施工した後に、補強部材である異形鉄筋2を配置して、その後、吹付材を吹き付けて受圧板3を形成している。
それに対して、第3実施形態では、既存吹付層300の表面に補強部材である異形鉄筋2を配置して保持し、モルタル、コンクリート等の吹付材を吹き付けて受圧板3を形成した後に、当該受圧板3にボーリング孔BHを切削して、ロックボルト1を施工している。
以下、図9〜図13の第3実施形態の説明にあたっては、第1実施形態、第2実施形態と異なる点を主に説明する。
図9で示す状態で吹付材(例えば、モルタル・コンクリート)を吹き付けて、異形鉄筋2(補強部材)を内蔵したロックボルト1(地山補強材)の受圧板3を形成する。その後、受圧板3、既存吹付層300にボーリング孔BHを切削して、ロックボルト1を施工する。
ここで中空筒状部材30Aの内径寸法はロックボルト施工用のボーリング孔BHの外形寸法よりも僅かに大きく設定されている。
なお、補強部材保持用治具30の延在部分30Bは、その高さ寸法が半径方向について一定である。
図12において、第1実施形態、第2実施形態と同様に、異形鉄筋2は補強部材保持用治具30の補強部材固定具30Cにより保持されている。そして、異形鉄筋2は中空筒状部材30Aの軸方向(受圧板3を形成した後に施工される図12では図示しないロックボルト1の軸方向)に対して直交する様な相対位置に保持される。
また図13で示す様に、異形鉄筋2は、直交する2方向に延在している。
図13で示す状態で、中空筒状部材30Aの上面の開口を蓋(図示せず)により閉塞して、中空筒状部材30Aの内側の空間には吹付材が侵入することを防止する。そして、中空筒状部材30Aを含むロックボルトの施工領域に吹付材(例えば、モルタル・コンクリート)を吹き付けることにより、異形鉄筋2を内蔵したロックボルト1のための受圧板3(図9)を形成することが出来る。
上述した通り、第3実施形態では、受圧板3を形成した後にロックボルト1を施工するので、図13にはロックボルト1は図示されていない。
そして、定着板5、定着ナット6により、受圧板3を既存吹付層300側に定着する。
なお、ボーリング孔BHの切削に際しては、中空筒状部材30Aの内径よりも僅かに小さな外形寸法の掘削装置(例えばケーシング等:図示せず)を用いる。
そして中空筒状部材30Aの上面の開口を蓋により閉塞してから吹付材を吹き付けて、中空筒状部材30A内に吹付材が侵入することを防止しつつ、異形鉄筋2を内蔵した受圧板3を形成する。
受圧板3を形成した後、中空筒状部材30Aの中空部分を介してロックボルト施工用のボーリング孔BHを切削し、固化剤Cを充填してロックボルト1を挿入する。
その際に、補強部材保持用治具30の中空筒状部材30A(箱抜材)の開口を蓋等により閉塞すれば、当該中空筒状部材30Aの内側の空間には吹付材が侵入しない。
その際に、補強部材保持用治具30により異形鉄筋2を保持するので、異形鉄筋2が適正に内蔵され配置された状態で、吹付材により傾斜面を被覆することが出来る。
図9〜図13の第3実施形態におけるその他の構成および作用効果については、図1〜図8の実施形態と同様である。
図14において、補強部材固定具40Cは金属板(例えば鋼板)で構成されており、一部領域が開放された概略半円筒形に成型されている。補強部材固定具40Cは、異形鉄筋2(図14では図示せず)を包囲する本体部40CAと、異形鉄筋2の挿入口である開口を構成する挿入部40CBと、補強部材挿入部40CBの一部を切り欠いて異形鉄筋の挿入通路に向けて斜め下方に突出させた突起部40CCを備えている。
挿入部40CBは、本体部40CAに向かって開口面積が減少する様に構成されている。
一方、本体部40CAに収容された異形鉄筋2は、本体部40CAから外れようとすると突起部40CCと干渉するので、異形鉄筋2が補強部材固定具40Cから外れてしまうことが防止される。
図15の第4実施形態では、既存吹付層の表面の状態と、当該表面における凹凸、不陸を考慮して、図1〜図13の第1〜第3実施形態の何れかを選択して、既存吹付層に対してロックボルトを施工している。
図15において、ステップS1では、既存吹付層の表面の状態を目視や従来公知の手法で確認し、所望の強度を有するかどうかを判断する。その結果、所望の強度を有さないと判断した場合(ステップS1がNo)はステップS2に進み、所望の強度を有すると判断した場合(ステップS1がYes)はステップS3に進む。
一方、ステップS3(ステップS1がYesの場合)は、既存吹付層の表面が所望の強度を有しているので、ロックボルト1を施工して(地山補強土工を実行して)から既存吹付層の表面に吹付材を積層して、受圧板3を形成する。すなわち、第1実施形態(図1〜図6)或いは第2実施形態(図7〜図8)の何れかの吹付工法を実施する。
ステップS3の後、ステップS4に進む。
ステップS4では、既存吹付層の表面における凹凸(或いは不陸)の状態を目視や従来公知の手法で確認し、当該凹凸(或いは不陸)が大きいかどうかを判断する。
そして、既存吹付層の表面における凹凸(或いは不陸)が大きいと判断した場合(ステップS4が「Yes」)にはステップS5に進み、既存吹付層の表面における凹凸(或いは不陸)が小さく、平坦と判断した場合(ステップS4が「No」)にはステップS6に進む。なお、既存吹付層の表面における凹凸(或いは不陸)が大きいか小さいかのしきい値は、施工現場の状態により、ケース・バイ・ケースで定められる。
一方、ステップS6(既存吹付層の表面における凹凸或いは不陸が小さい場合)では、凹凸或いは不陸が小さく平坦であるため、第1実施形態(図1〜図6)の吹付工法を選択する。
図15の第4実施形態によれば、施工するべき斜面に既に吹き付けられている吹付材の状態(既存吹付層の表面の状態)と、施工するべき斜面或いは既存吹付層の凹凸、不陸を考慮して、図1〜図13の実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)から選択した最適な工法を実施することが出来る。
上述した様に、補強部材保持用治具10の本体部10Aの平面形状は円形として図示されているが、平面形状を多角形に構成することが可能である。また中空筒状部材(箱抜材)30Aの平面形状についても、円形に限定される訳ではなく、多角形状にすることが出来る。
2、21、22・・・異形鉄筋(補強部材)
3・・・受圧板
4・・・固定用ナット
5・・・定着板
6・・・定着ナット
10、20、30・・・補強部材保持用治具(ロックボルト接続カプラー)
10A、20A・・・本体部
10B、20B、30B・・・延在部分
10C、20C、30C、40C・・・補強部材固定具
30A・・・中空筒状部材(箱抜材)
40CA・・・補強部材固定具の本体部
40CB・・・挿入部
40CC・・・突起部
100、200、300・・・既存吹付層
BH・・・ボーリング孔
Claims (3)
- 中空筒状部材と、当該中空筒状部材の半径方向外方に延在する延在部分と、当該延在部分に設けられた補強部材固定具を有し、中空筒状部材の内径寸法は地山補強材施工用のボーリング孔外形寸法よりも大きいことを特徴とする補強部材保持用治具。
- 中空筒状部材を地山補強材が施工される箇所に載置して、
当該中空筒状部材の半径方向外方に設けられた補強部材固定具より補強部材を保持して、
吹付材を吹き付けて受圧板を形成し、
中空筒状部材の中空部分を介して地山補強材施工用のボーリング孔を切削することを特徴とする吹付工法。 - 既存の吹付面に受圧板を形成してから地山補強材を施工する場合には中空筒状部材を有する補強部材保持用治具を用い、
地山補強材を施工してから既存の吹付面に受圧板を形成する場合であって、既存の吹付面の表面における凹凸が大きい場合には、地山補強材に固定用ナットを螺合し、固定用ナットに隣接して補強部材保持用治具の本体部の雌ネジを地山補強材の雄ネジに螺合し、既存の吹付面の表面における凹凸が小さい場合には、地山補強材に固定用ナットを螺合せずに補強部材保持用治具の本体部の雌ネジを地山補強材の雄ネジに螺合することを特徴とする吹付工法。
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