JP6555799B2 - スクイズボトル - Google Patents

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Description

本発明は、筒状の胴部を有し、ブロー成形により形成される合成樹脂製のスクイズボトルに関する。
従来、手指などで側面を押すことにより容易に変形し、外力を取り去ると元の形状に戻るというスクイズ性を有するスクイズボトルが知られている。また、このようなスクイズボトルであって、一定量の内容液を吐出させる定量吐出を可能にしたものも知られている。
例えば、特許文献1に開示されたスクイズボトルでは、スクイズしたときの最大変形量を一定値に規制する規制部材を容器に付設することにより、定量吐出を可能にしている。また、特許文献2に開示されたスクイズボトルでは、規制部材によらず、容器の形状を工夫することにより、定量吐出を可能にしている。
特開2004−352345号公報 特開2011−105360号公報
しかしながら、上記特許文献1のスクイズボトルによれば、構造が複雑であるため、吐出量を一定に規制する規制部材のコストのみならず、加工コストも増大する。また、上記特許文献2のスクイズボトルによれば、容器形状によって吐出量を一定に規制しているので、容器形状がやや特殊であり、意匠的な面や設定可能な吐出量の範囲における制約が大きい。
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、規制部材を用いずに吐出量を一定に規制できる単純な形状のスクイズボトルを提供することにある。
本発明のスクイズボトルは、筒状の胴部を有し、ブロー成形により形成される合成樹脂製のスクイズボトルであって、前記胴部は、内外の表面が凹凸の無い平坦な曲面で構成されるくびれ部を有し、前記くびれ部の両端の位置は、該くびれ部の最深位置に向かって前記胴部の周長が減少し始める位置であり、前記くびれ部の両端間の距離は、該くびれ部が存在しないと仮定した場合の前記胴部における前記最深位置と同じ上下方向の位置での仮想的な周長を円周率で除した値以上であり、前記くびれ部の最深位置における周長は、前記胴部の仮想的な周長の80〜90[%]であり、前記くびれ部の肉厚が0.32〜0.50mmの範囲にあり、素材がポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン又はポリスチレンであり、前記くびれ部をスクイズするときに一定の変形量を超えるまで変形させると反力が急激に上昇することを特徴とする。
本発明によれば、スクイズボトルをスクイズするに際し、スクイズボトルのくびれ部を、手指によって、ある程度の抗力の急増が感じられるまで押すことにより、スクイズボトルにほぼ一定量の変形を生じさせることができる。そして、ある程度の抗力の急増が感じられるまで押すことは、抗力がリニアに増大する場合に一定の抗力が生じるまで押す場合に比べて、繰り返し再現することが容易である。
本発明では、この抗力の急増を、上記の形態を有するくびれ部をスクイズボトルの胴部に設けることにより達成している。すなわち、胴部の仮想的な周長に対するくびれ部の最深部における周長の比が80[%]を下回ると、抗力が変形量に対してリニアにかつ大きな増大率で増大するため、抗力の急増が感じられず、押す力に対する変形量が少ない。したがって、繰り返し適度な変形量を得ることが困難となるおそれがある。
一方、当該周長比が99[%]を超えると、押す力に対する変形量は大きいが、ある程度変形するまで押しても抗力が増加せず、抗力の急増が感じられない。したがって、この場合も、繰り返し適度な変形量を得ることが困難となるおそれがある。そこで、本発明では当該周長比を80〜99[%]の範囲に限定している。
また、くびれ部両端間の距離、すなわちくびれ部の長さが、上記胴部の仮想的な周長を円周率で除した値を下回る場合には、くびれ部の長さが該値以上である場合に比べて、抗力が変形量に対してリニアにかつ大きな増大率で増大する傾向となる。したがって、上記の周長比が80[%]を下回る場合と同様に、抗力の急増が感じられず、押す力に対する変形量が少ない傾向となるので、繰り返し適度な変形量を得ることが困難となるおそれがある。そこで、本発明では、くびれ部の長さを、上記胴部の仮想的な周長を円周率で除した値以上に限定している。
したがって、本発明によれば、スクイズボトルの胴部に対して上記のくびれ部を設けたことにより、規制部材を用いずに吐出量を一定に規制できる単純な形状のスクイズボトルを提供することができる。
本発明において、スクイズボトルの素材が、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン又はポリスチレンであってもよい。これによれば、その硬質プラスチックとしての性質により、上記のくびれ部の機能を支障なく発揮し、良好なスクイズ感をもって吐出量の一定化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るスクイズボトルの正面図である。 くびれ部と、くびれ部が存在しないと仮定した場合の胴部とについてのくびれ部の最深位置における横断面を示す図である。 実施例1〜3、8、10及び比較例1、2に係るスクイズボトルのスクイズ時における変形量と反力との関係を示すグラフである。 スクイズボトルのスクイズ時における変形量と反力との関係を有限要素法で調べるためにスクイズボトルをモデル化した容器モデルの一例を示す図である。 実施例11〜15及び比較例4〜8に係る容器モデルについて、有限要素法により、変形量及び反力の関係を調べた結果を示すグラフである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に示すように、実施形態のスクイズボトル1は、上端部に設けられた吐出口2と、吐出口2に連なる肩部3と、肩部3に連なる胴部4と、胴部4に連なる底部5とを有する。
スクイズボトル1の形成は、合成樹脂を素材とするブロー成形により行われる。このブロー成形に用いる素材としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)に代表される硬質プラスチックが使用できる。
胴部4は、くびれ部6を有する。くびれ部6の両端の位置A及びBは、胴部4の周長が、くびれ部6の最深位置Cに向かって減少し始める位置である。本実施形態では、スクイズボトル1は、その中心軸線AXについて回転対称で、横断面が円形であり、胴部4のくびれ部6以外の部分は一定の直径を有する。したがって、くびれ部6の両端位置A及びBは、その最深位置Cに向かって胴部4の直径が小さくなり始める縮径開始位置となる。
なお、胴部4が、その上部に向かってテーパ状に細くなっているテーパボトル型のスクイズボトルの場合には、くびれ部6以外の部分でも胴部4の周長が変化するが、その変化の度合いが変化し始める位置が、「胴部4の周長がくびれ部6の最深位置Cに向かって減少し始める位置」であり、くびれ部6の両端位置A及びBとなる。
くびれ部6が存在しないと仮定した場合の胴部4のくびれ部6に対応する部分を仮想部分4aとすれば、仮想部分4aは、2点鎖線で表現されるように、くびれ部6以外の胴部4の部分をそのまま直線的に延長した部分として示される。すなわち、くびれ部6の部分の縦断面では、くびれ部6が存在しないと仮定した場合の胴部4の部分は、くびれ部6の両端位置A及びBを結ぶ直線で表される。
図2で示される最深位置Cでの仮想部分4aの周長を仮想周長Ciとし、図1のように、くびれ部6の両端位置A及びB間の距離、すなわちくびれ部6の長さをLとすれば、L≧Ci/πが成立する。すなわち、くびれ部6の長さLは、くびれ部6が存在しないと仮定した場合の胴部4における上記の最深位置Cと同じ上下位置での仮想的な周長Ciを円周率で除した値以上である。
本実施形態の場合、スクイズボトル1は、横断面が円形であり、胴部4のくびれ部6以外の部分は一定の直径を有する。したがって、仮想周長Ciを円周率で除した値は、該一定の直径に等しい。
本実施形態とは異なり、くびれ部6の長さLが仮想周長Ciを円周率で除した値より小さい場合(L<Ci/π)には、くびれ部6が、補強リブとして機能し、スクイズボトル1の変形を抑制するように働くおそれがある。この場合、スクイズボトル1の柔軟性が失われて良好なスクイズ性が得られず、スクイズボトル1の内容液を容易に吐出させることができなくなるので好ましくない。
また、本実施形態では、図2で示される最深位置Cにおけるくびれ部6の周長を最小周長Cminとし、上記の仮想周長Ciに対する最小周長Cminの割合を周長比αとすれば、周長比αの好ましい値の範囲は、80〜99[%]である。80〜98[%]であれば、より好ましい。
すなわち、くびれ部6における周長の減少が僅かであっても、スクイズ時におけるスクイズボトル1の変形パターンが急激に変化して折れ曲がるような座屈の発生を効果的に防止することができる。これに対し、くびれ部6等の形状などにより若干変動するが、周長比αが99[%]より大きいと、スクイズボトル1をスクイズしても、スクイズボトル1からの反力が十分に上昇せず、スクイズボトル1の内容液を再現性よく定量だけ吐出することが困難となる。したがって、くびれ部6の最小周長Cminは、胴部4の仮想周長Ciの99%以下、好ましくは98%以下とする必要がある。
一方、くびれ部6の最小周長Cminを小さくするにつれて、スクイズ時におけるスクイズボトル1の初期の変形に対する反力は次第に小さくなるが、同時に、反力が急増するまでの変形量、すなわちスクイズ可能範囲が次第に小さくなり、最大吐出量が少なくなる。そして、最小周長Cminをさらに小さくしてゆくと、初期の変形に対する反力が再び増加し、遂には完全にスクイズ性が失われる。
したがって、スクイズボトル1のくびれ部6や他の部分の詳細な形状により若干異なるが、胴部4の仮想周長Ciに対するくびれ部6の最小周長Cminの割合を、概ね80%未満、特に78%以下とすると、スクイズ可能範囲が極端に狭くなる。この場合、スクイズボトル1は、スクイズ容器としても、またスクイズ毎に一定量の内容液を突出させる定量吐出用の容器としても不十分なものとなる。
スクイズボトル1の1回のスクイズ操作による吐出量は、スクイズボトル1の高さ、径等の寸法、くびれ部6の周長比α、長さL等の形状に係る寸法、及びくびれ部6近傍の肉厚等のいずれか、又はこれらの組合せにより容易に設定することができる。例えば、スクイズボトル1の胴部4の仮想周長Ci及び高さが同一であれば、周長比αが小さいほど吐出量は少なくなる。また、厚肉のスクイズボトル1は、薄肉のスクイズボトル1に比べて変形時の反力が大きいため、吐出量は少なくなる。
極端に厚肉のスクイズボトル1は、剛性が高すぎてスクイズ時の変形量が小さく、極端に薄肉のスクイズボトル1は、スクイズ時に容易に座屈するので、いずれも定量吐出には不向きである。しかし、比較的弱い力でスクイズでき、強くスクイズしても容易に座屈しないような肉厚を選定することは困難ではなく、かかる肉厚の選定により、定量吐出に適したスクイズボトル1を構成することができる。
なお、意匠上、機能上等の要請により、スクイズ性および定量吐出性を損なわない範囲で、スクイズボトル1に補強リブ、パネル等を設けてもよい。
この構成において、スクイズボトル1を使用する際には、内容液が充填されたスクイズボトル1の吐出口2に、直径が3[mm]程度のノズルを有するキャップが取り付けられる。そして、くびれ部6を手指などで適度な力でスクイズ(押す)して変形させることにより、スクイズボトル1内の内容液を、ノズルから吐出させることができる。
このとき、くびれ部6が上述のように構成されているので、スクイズボトル1は、変形される部分の周辺に折れ目や座屈が生ずることなく容易かつ円滑に変形する。一定の変形量を超えるまで変形させると、反力が急激に上昇する。この反力を感じ取ってスクイズ操作を停止することにより、スクイズボトル1から、ほぼ一定量の内容液を吐出させることができる。
スクイズ操作を停止して押圧力を解除すると、スクイズボトル1は元の形状に復元する。これにより、1回のスクイズ操作による定量吐出が完了する。かかるスクイズ操作を繰り返すことにより、毎回、再現性良くスクイズボトル1からほぼ一定量の内容液を吐出させることができる。
[実施例1〜3、比較例1、2]
インジェクションストレッチブロー法により、横断面が円形であり、胴部4の中央部やや上方において緩やかなくびれを呈するくびれ部6を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)製のスクイズボトル1を、それぞれくびれ部6の寸法が異なる実施例1〜3、比較例1、2として作成した。
各例のスクイズボトル1の容量、くびれ部6以外の胴部4の直径、くびれ部6の最小径、周長比α(Cmin:Ci)、くびれ部6の長さL及びくびれ部6の肉厚を、それぞれ表1の「容量」、「胴径」、「最小径」、「周長比」、「くびれ長さ」及び「くびれ肉厚」の欄に示す。実施例1〜3、比較例1、2を通じて、「容量」、「胴径」、「くびれ肉厚」の値は、同一である。
次に、各スクイズボトル1について、内容液を充填したものを、所定の反力が生じるまでくびれ部6をスクイズする(押す)ことにより、スクイズ性、定量吐出性及び吐出量を調べた。その結果を表1の「スクイズ性」、「定量吐出性」及び「吐出量」の欄に示す。
ここで、スクイズ性の調査は、手指などで側面から押すことにより容易に変形し、押す力を解除すると元の形状に戻るかどうかを評価するものであり、良好であれば「○」、容易に変形できない場合や、変形パターンが急激に変化して折れ曲がるような座屈が生じた場合には「×」が、表1の「スクイズ性」の欄に記載される。
定量吐出性については、スクイズボトル1を通常の力で複数回スクイズしたときの吐出量がほぼ一定値に纏まっており、押す位置や力の誤差などにより吐出量に差が生じる場合があったとしてもその差が5[mL]以下である場合に「○」、他の場合には「×」が、表1の「定量吐出性」の欄に記載される。表1の「吐出量」の欄には、各スクイズボトル1について同様の条件で複数回試行した結果得られた最小の吐出量と最大の吐出量の値が示されている。
表1に示すように、実施例1のスクイズボトル1は、「スクイズ性」、「定量吐出性」ともに良好である。ただし、「周長比」が80.0[%]であり、やや硬いために、「吐出量」はやや少なく、10〜14[mL]である。したがって、比較的少量の内容液を定量吐出させるのに適している。
実施例2のスクイズボトル1は、「スクイズ性」、「定量吐出性」ともに良好で、「吐出量」は54〜57[mL]である。したがって、実施例1のスクイズボトル1よりも多い量の内容液を定量吐出させるのに適している。
実施例3のスクイズボトル1は、「周長比」が100[%]に近いが、「スクイズ性」、「定量吐出性」ともに良好で、「吐出量」は119〜123[mL]である。したがって、実施例2のスクイズボトル1よりも多い量の内容液を定量吐出させるのに適している。
一方、比較例1のスクイズボトル1は、「周長比」が100[%]であり、くびれ部6が存在しない。このスクイズボトル1では、スクイズ時に押した部分が折れ曲る座屈が生じた。また、大きく変形させても反力の上昇が小さいため、吐出量がばらついて良好な再現性が得られなかった。したがって、「スクイズ性」、「定量吐出性」ともに不良であり、定量吐出の用途に適していない。
比較例2のスクイズボトル1は、実施例1に比べて、「最小径」及び「周長比」がやや小さい。このため、実施例1に比べて、スクイズボトル1が硬く、変形可能範囲が狭いので、「スクイズ性」、「定量吐出性」ともに不良であり、スクイズボトル1の容量に比べて、吐出量が極端に少ない。したがって、定量吐出の用途に適していない。
以上の、実施例1〜3、比較例1、2の結果から、「周長比」が80.0[%]を下回るか、又は98.3[%]を超えると、「スクイズ性」及び「定量吐出性」が不良となるおそれがあることがわかる。また、「周長比」が大きいほど、吐出量が多くなること、すなわちスクイズ量が大きくなることがわかる。
[実施例4、5]
次に、「くびれ部肉厚」の影響を調べるために、「くびれ肉厚」のみが異なるスクイズボトル1を実施例4、5として作成し、同様に「スクイズ性」及び「定量吐出性」を評価し、吐出量を計測した。この結果を、表1の場合と同様にして表2に示す。
表2のように、実施例4、5ともに「スクイズ性」及び「定量吐出性」は良好であり、「吐出量」は、それぞれ63〜66[mL]及び30〜34[mL]であった。この結果から、「くびれ部肉厚」が薄いほど吐出量が多くなることがわかる。すなわち、くびれ部6の肉厚を選択することにより、定量的に吐出させる量を調整できることがわかる。
[実施例6、7]
次に、スクイズボトル1の容量の影響を調べるために、実施例6、7として、「容量」がそれぞれ300[mL]及び750[mL]で、「周長比」をほぼ同一の値とし、他の項目の値として「容量」の値に応じた値を有するスクイズボトル1を作成し、同様にして「スクイズ性」及び「定量吐出性」を評価し、吐出量を計測した。この結果を表3に示す。
表3のように、実施例6、7ともに「スクイズ性」及び「定量吐出性」は良好であり、「吐出量」は、それぞれ30〜32[mL]及び75〜80[mL]であった。この結果から、「周長比」がほぼ同一であれば、スクイズボトル1の容量にほぼ対応する吐出量が得られることがわかる。
[実施例8、9]
次に、横断面が楕円形で、容量が400[mL]及び240[mL]である2種のスクイズボトル1をそれぞれ実施例8及び実施例9として作成した。各スクイズボトル1のくびれ部6以外の胴部4の長径及び短径、くびれ部6の周長が最小である部分の長径及び短径、くびれ部6の長さL及びくびれ部6の肉厚を、それぞれ表4の「胴長径」、「胴短径」、「くびれ長径」、「くびれ短径」、「周長比」、「くびれ長」及び「くびれ肉厚」の欄に示す。
次に、各スクイズボトル1について、内容液を充填したものを、所定の反力が生じるまでくびれ部6の短径に沿ってスクイズする(押す)ことにより、スクイズ性、定量吐出性及び吐出量を調べた。その結果を、表4の「スクイズ性」、「定量吐出性」及び「吐出量」の欄に示す。
表4のように、実施例8及び9のいずれの場合も、「スクイズ性」、「定量吐出性」は良好「○」であり、容量に応じた量の定量吐出を行うことができた。また、実施例8の「胴長径」、「くびれ長径」は、それぞれ実施例2の「胴径」、「最小径」にほぼ等しく、実施例8の「周長比」、「くびれ肉厚」は、実施例2の「周長比」、「くびれ肉厚」とほぼ等しいが、実施例8の「吐出量」は、実施例2の「吐出量」よりも若干少ない。
これについては、実施例8のスクイズボトル1は、横断面が楕円形状を有すること、あるいはその分だけ実施例2のスクイズボトル1よりも容量が少ないことが関係していると考えられる。実施例9についても、実施例6との比較において同様のことがいえる。
[実施例10、比較例3]
胴部4が肩部3に向かってテーパ状に径が小さくなっているテーパボトルとしての2種類のスクイズボトル1を、それぞれ実施例10及び比較例3として作成し、「スクイズ性」及び「定量吐出性」を評価し、吐出量を計測した。この結果を、表1の場合と同様にして表5に示す。実施例10及び比較例3のスクイズボトル1は、「最小径」及び「周長比」の値のみが相互に異なる。
「周長比」が90.5[%]である実施例10の場合は、「スクイズ性」及び「定量吐出性」ともに良好で、「吐出量」は68〜71[mL]であった。これに対し、「周長比」が78.2[%]である比較例3の場合は、「スクイズ性」及び「定量吐出性」ともに不良で、「吐出量」は3〜5[mL]であった。したがって、スクイズボトル1がテーパボトルである場合でも、周長比が適切な値を有していれば、定量吐出の用途に適していることがわかる。
図3は、上記実施例1〜3、8、10及び比較例1、2の「スクイズ性」及び「定量吐出性」の評価に際して計測した変形量と反力との関係を示すグラフである。横軸の「変形量(mm)」は、スクイズのために押したくびれ部6の部分における直径(実施例1〜3、比較例1、2の場合)又は短径(実施例8、10の場合)の変形量である。縦軸の「反力(N)」は、スクイズのためにくびれ部6の部分を押すときに、その部分から受ける反力である。
図3から理解されるように、実施例1〜3、8、10の場合には、押し始めの反力が小さい間は、比較的大きく変形し、ある程度変形が進むと反力が急に大きくなる傾向にあることがわかる。したがって、この反力の増大が感じられるまでスクイズを行うことにより、ほぼ一定の変形量が得られ、ほぼ一定量の内容液を吐出させることができる。
また、「周長比」が100[%]に近いほど、反力が急増するまでの変形量が大きくなる。すなわち、一定の押す力、例えば25[N]で、より大きいスクイズ量(変形量)が得られ、より大きい吐出量での定量吐出を行えることがわかる。
一方、「周長比」が100[%]である比較例1のグラフ曲線には、他のグラフ曲線とは異なり、変形量が15[mm]程度の箇所で余分な変曲点が生じており、そのときにスクイズボトル1が折れ曲がる座屈が生じたことがわかる。また、変形量が多くなっても反力がさほど上昇しないので、反力の急増を感じとってスクイズを終了させるのが困難であることがわかる。したがって、比較例1は、「スクイズ性」及び「定量吐出性」が不良であることが理解される。
「周長比」が80.0[%]より小さい76.7[%]である比較例2の場合には、変形量に対して反力が直線的に大きく上昇している。したがって、一定の反力、例えば25[N]の反力が得られるまでスクイズしても僅かに変形するだけで、わずかな量だけしか吐出させることができない。したがって、比較例2のスクイズボトル1は、定量吐出の用途に適していないことが理解される。
[実施例11〜15、比較例4〜8]
くびれ部6の長さがスクイズボトル1のスクイズ時における上述の変形量と反力との関係に及ぼす影響を有限要素法で調べるために、くびれ部6以外の胴部4の径が一定であるスクイズボトル1を図4のようにモデル化した容器モデル7として、表6の実施例11〜15及び比較例4〜8の欄で示されるような各部の寸法を有する10種類のものを準備した。
図4のように、各容器モデル7のくびれ部6の上端及び下端の直径は等しく、各容器モデル7における胴部4のくびれ部6以外の部分の直径を表している。この上端及び下端の直径の値は、それぞれ表6の「胴径」の「上部径」及び「下部径」の欄に示されるように、すべての容器モデル7について、60[mm]である。
各容器モデル7のくびれ部6の最深部における直径は、表6の「くびれ径」の欄で示されるように、すべての容器モデル7において等しく、54[mm]である。したがって、上述の周長比は、「周長比」の欄に示されるように、すべての容器モデル7において90(=100×54/60)[%]である。
各容器モデル7のくびれ部6は、上部R部6a、下部R部6b及びくびれR部6cで構成される。図4の断面では、上部R部6aは、くびれ部6の上側に連なる胴部4部分の外形線に接する半径Rの円弧の部分として示される。下部R部6bは、くびれ部6の下側に連なる胴部4部分の外形線に接する半径Rを有する円弧の部分として示される。くびれR部6cは、上記半径Rの両円弧の部分に接する半径rの円弧の部分として示される。
各容器モデル7の上部R部6a及び下部R部6bの半径Rは、表6の「上部R」及び「下部R」の欄に示すように、等しい値を有する。くびれR部6cの半径は、すべての容器モデル7について等しく、「くびれr」の欄に示されるように、60[mm]である。各容器モデル7のくびれ部6の両端間の距離、すなわちくびれ部6の長さは、表6の「くびれ長」の欄に示される値を有する。各容器モデル7の「胴径」に対する「くびれ長」の割合が、表6の「くびれ長/胴径」の欄に示されている。
次に、表6の実施例11〜15及び比較例4〜8の欄で示される各容器モデル7について、有限要素法により、上述の図3と同様の変形量及び反力の関係を調べた。この結果を図5に示す。
図5から理解されるように、表6の「くびれ長/胴径」の値が大きいほど、変形量に対する反力の変化量が少ないグラフ曲線の部分を有しており、したがって反力がさほど増加しないうちにより大きい変形量を得ることができることがわかる。このことは、特に「くびれ長/胴径」の値が100[%]以上である実施例11〜15の場合、100[%]を下回る比較例4〜8よりも顕著に表れている。したがって、実施例11〜15の容器モデル7は、定量吐出に適していることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明のスクイズボトルは、横断面が円形または楕円形のものに限らず、横断面が円形又は楕円形に近い多角形であってもよい。
1…スクイズボトル、2…吐出口、3…肩部、4…胴部、6…くびれ部、A、B…くびれ部の両端の位置、C…くびれ部の最深位置。

Claims (1)

  1. 筒状の胴部を有し、ブロー成形により形成される合成樹脂製のスクイズボトルであって、
    前記胴部は、内外の表面が凹凸の無い平坦な曲面で構成されるくびれ部を有し、
    前記くびれ部の両端の位置は、該くびれ部の最深位置に向かって前記胴部の周長が減少し始める位置であり、
    前記くびれ部の両端間の距離は、該くびれ部が存在しないと仮定した場合の前記胴部における前記最深位置と同じ上下方向の位置での仮想的な周長を円周率で除した値以上であり、
    前記くびれ部の最深位置における周長は、前記胴部の仮想的な周長の80〜90[%]であり、
    前記くびれ部の肉厚が0.32〜0.50mmの範囲にあり、
    素材がポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン又はポリスチレンであり、
    前記くびれ部をスクイズするときに一定の変形量を超えるまで変形させると反力が急激に上昇することを特徴とするスクイズボトル。
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