JP6554516B2 - 基板加熱装置、基板処理システム及び基板加熱方法 - Google Patents

基板加熱装置、基板処理システム及び基板加熱方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板加熱装置、基板処理システム及び基板加熱方法に関する。
近年、電子デバイス用の基板として、ガラス基板に代わりフレキシブル性を有した樹脂基板の市場ニーズがある。例えば、このような樹脂基板は、ポリイミド膜を用いる。例えば、ポリイミド膜は、基板にポリイミドの前駆体の溶液を塗布した後、前記基板を加熱する工程(加熱工程)を経て形成される。例えば、ポリイミドの前駆体の溶液としては、ポリアミック酸と溶媒とを含むポリアミック酸ワニスがあり、このポリアミック酸を加熱硬化させることでポリイミドを得ることができる(例えば、特許文献1等参照)。
一方、基板を収容可能な収容空間が内部に形成されたチャンバと、収容空間の雰囲気を減圧可能な減圧部と、基板の一方面側に配置されたホットプレートと、基板の他方面側に配置された赤外線ヒータと、を備えた基板加熱装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、基板を第一の温度で加熱する第一加熱工程と、第一の温度よりも高い第二の温度で基板を加熱する第二加熱工程と、を含む基板加熱方法が開示されている。
特開平5−129774号公報 特開2017−83140号公報
特許文献2の開示技術によれば、赤外線ヒータの昇温レートをホットプレートの昇温レートよりも大きくすることができるため、基板の加熱に要するタクトタイムを短縮化することができる。
しかしながら、本願発明者らが検討した結果、以下の点で改善の余地があることがわかってきた。近年では、プロセスの効率化から、加熱に供される基板が大型化する傾向があり、一方で装置全体の小型化が要望される傾向もある。これらに起因して、基板を収容するチャンバの収容空間に対して加熱に供する被処理物(化合物)の量が多くなると、この被処理物から生成する成分がチャンバ内の減圧環境に対して影響を及ぼす可能性がある。
特に、基板への塗布物(被処理物)がポリアミック酸を含む場合は、ポリアミック酸を加熱硬化させてポリイミドとする際に脱水反応が起こるため、この反応で生成される水が水蒸気となることによってチャンバ内の圧力を低下させることがある。チャンバ内の圧力が低下すると、プロセスの安定性が損なわれたり、ポリアミック酸を加熱硬化させて得られた膜が所望の特性を担保できなくなったりする可能性がある。
このように、基板への塗布物の硬化条件は温度以外の要素によって変動することから、基板への塗布物を安定して硬化させる上で、技術的に改善の余地があった。
以上のような事情に鑑み、本発明は、基板への塗布物を安定して硬化させることが可能な基板加熱装置、基板処理システム及び基板加熱方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る基板加熱装置は、基板を収容可能な収容空間が内部に形成されたチャンバと、前記収容空間の雰囲気を減圧可能な減圧部と、前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されるとともに、前記基板を加熱可能な基板加熱部と、前記収容空間の圧力を検知可能な圧力検知部と、前記圧力検知部の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御部と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、基板への塗布物の硬化条件が圧力によって変動する場合であっても、圧力変動による基板の加熱条件を踏まえて基板加熱部の出力等を増減することができる。したがって、基板への塗布物を安定して硬化させることができる。
上記の基板加熱装置において、前記制御部は、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力検知部の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記基板加熱部の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御してもよい。
本願発明者らが検討した結果、収容空間の圧力が圧力閾値を超えると、基板への塗布物を加熱硬化させて膜を得た際に、この膜が所望の特性を担保できない可能性が出てくることを見出した。この構成によれば、予め算出された収容空間の圧力と基板の温度と基板の加熱時間との関係に関する情報を踏まえて、圧力検知部の検知結果から、収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板への塗布物をより一層安定して硬化させることができる。
上記の基板加熱装置において、前記基板加熱部は、前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含んでいてもよい。
この構成によれば、赤外線ヒータが基板の他方面側に配置されることで、赤外線ヒータから発せられた熱が、基板の他方面側から一方面側に向けて伝わるようになるため、ホットプレートによる加熱と赤外線ヒータによる加熱とが相まって、基板をより一層効果的に加熱することができる。
ところで、オーブンで熱風を循環させて基板を加熱する方式であると、熱風の循環によって基板の収容空間に異物が巻き上げられる可能性がある。これに対し、この構成によれば、収容空間の雰囲気を減圧した状態で基板を加熱することができるため、収容空間に異物が巻き上げられるリスクを低減することができる。したがって、チャンバの内面又は基板に異物が付着することを抑制する上で好適である。加えて、基板の一方面側に配置されたホットプレートによって、基板の加熱温度を基板の面内で均一化させることができるため、加熱硬化させて得られた膜の特性(以下「膜特性」ともいう。)を向上させることができる。例えば、ホットプレートの一面と基板の第二面とを当接させた状態で基板を加熱することによって、基板の加熱温度の面内均一性を高めることができる。
上記の基板加熱装置において、前記制御部は、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力検知部の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方の駆動を切り替えてもよい。
この構成によれば、予め算出された収容空間の圧力と基板の温度と基板の加熱時間との関係に関する情報を踏まえて、圧力検知部の検知結果から、収容空間の圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート及び赤外線ヒータの少なくとも一方の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板への塗布物をより一層安定して硬化させることができる。加えて、圧力検知部の検知結果によっては、ホットプレート及び赤外線ヒータの一方をオンとし、他方をオフとすることができるため、ホットプレート及び赤外線ヒータの双方をオンとした場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
上記の基板加熱装置において、前記チャンバの内面の少なくとも一部は、前記赤外線を反射するチャンバ側反射面とされていてもよい。
この構成によれば、チャンバ側反射面によって反射された赤外線の少なくとも一部は基板に吸収されるため、基板の加熱を促進することができる。一方、チャンバ側反射面によって反射された赤外線による基板の温度上昇分を踏まえて、赤外線ヒータの出力を低減することができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレートは、20℃以上かつ300℃以下の範囲で前記基板を加熱可能であり、前記赤外線ヒータは、150℃以上かつ600℃以下の範囲で前記基板を加熱可能であってもよい。
この構成によれば、ホットプレートが20℃以上かつ300℃以下の範囲で基板を加熱可能であることで、基板への塗布物に存在する溶媒等の低沸点成分の除去や塗布物の予備硬化等を安定して行うことができる。加えて、赤外線ヒータが150℃以上かつ600℃以下の範囲で基板を加熱可能であることで、基板への塗布物をより一層安定して硬化させることができる。また、塗布物がポリアミック酸を含む場合には、イミド化時の分子鎖の再配列を安定して行うことができ、膜特性を一段と向上させることができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間に配置されるとともに、前記ホットプレートに向かう前記赤外線を反射するホットプレート側反射面を有する赤外線反射部を更に含み、前記ホットプレートは、前記赤外線反射部を載置可能な載置面を含んでいてもよい。
この構成によれば、ホットプレートと赤外線ヒータとの間に配置されるとともにホットプレートに向かう赤外線を反射するホットプレート側反射面を含むことで、ホットプレートに赤外線が吸収されることを回避することができるため、赤外線によるホットプレートの昇温を抑制することができる。そのため、赤外線によるホットプレートの昇温に伴うホットプレートの降温時間を考慮する必要がない。したがって、ホットプレートの降温に要するタクトタイムを短縮化することができる。加えて、ホットプレート側反射面によって反射された赤外線の少なくとも一部は基板に吸収されるため、基板の加熱を促進することができる。一方、ホットプレート側反射面によって反射された赤外線による基板の温度上昇分を踏まえて、赤外線ヒータの出力を低減することができる。加えて、ホットプレートは、赤外線反射部を載置可能な載置面を含むことで、収容空間の雰囲気を減圧して真空状態とした場合、ホットプレートにおける載置面と赤外線反射部との間を真空断熱することができる。すなわち、載置面と赤外線反射部との界面における隙間を断熱層として機能させることができる。そのため、赤外線によるホットプレートの昇温を抑制することができる。一方、収容空間に窒素を供給(N2パージ)した場合、載置面と赤外線反射部との間の真空断熱を解除することができる。そのため、ホットプレートが降温しているときは赤外線反射部も降温していると推定することができる。
上記の基板加熱装置において、前記基板の第一面にのみ被処理物が塗布されており、前記ホットプレートは、前記基板の第一面とは反対側の第二面の側に配置されていてもよい。
この構成によれば、ホットプレートから発せられた熱が、基板の第二面の側から第一面の側に向けて伝わるようになるため、基板を効果的に加熱することができる。加えて、ホットプレートで基板を加熱している間に、基板への塗布物に存在する低沸点成分の除去や塗布物の予備硬化、成膜時のガス抜き等を効率良く行うことができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方は、前記基板を段階的に加熱可能であってもよい。
この構成によれば、ホットプレート及び赤外線ヒータが基板を一定の温度でのみ加熱可能な場合と比較して、基板への塗布物の硬化条件に適合するように、基板を効率良く加熱することができる。例えば、基板に塗布された被処理物を段階的に乾燥させ、良好に硬化させることができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方と前記基板との相対位置を調整可能な位置調整部を更に含んでいてもよい。
この構成によれば、前記位置調整部を備えない場合と比較して、基板の加熱温度を調整し易くなる。例えば、基板の加熱温度を高くする場合にはホットプレート及び赤外線ヒータと基板とを近接させ、基板の加熱温度を低くする場合にはホットプレート及び赤外線ヒータと基板とを離反させることができる。したがって、基板を段階的に加熱し易くなる。
上記の基板加熱装置において、前記位置調整部は、前記基板を前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間で移動可能とする移動部を更に含んでいてもよい。
この構成によれば、基板をホットプレートと赤外線ヒータとの間で移動させることによって、ホットプレート及び赤外線ヒータの少なくとも一方を定位置に配置した状態で、基板の加熱温度を調整することができる。したがって、ホットプレート及び赤外線ヒータの少なくとも一方を移動可能とする装置を別途設ける必要がないため、簡素な構成で基板の加熱温度を調整することができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間には、前記基板を搬送可能とする搬送部が設けられており、前記搬送部には、前記移動部を通過可能とする通過部が形成されていてもよい。
この構成によれば、基板をホットプレートと赤外線ヒータとの間で移動させる場合に、通過部を通過させることができるため、搬送部を迂回して基板を移動させる必要がない。したがって、搬送部を迂回して基板を移動させるための装置を別途設ける必要がないため、簡素な構成で基板の移動をスムーズに行うことができる。
上記の基板加熱装置において、前記移動部は、前記基板の第一面とは反対側の第二面を支持可能かつ前記第二面の法線方向に移動可能な複数のピンを含み、前記複数のピンの先端は、前記第二面と平行な面内に配置されていてもよい。
この構成によれば、基板を安定して支持した状態で、基板を加熱することができるため、基板への塗布物を安定して硬化させることができる。
上記の基板加熱装置において、前記ホットプレートには、前記ホットプレートを前記第二面の法線方向に開口する複数の挿通孔が形成されており、前記複数のピンの先端は、前記複数の挿通孔を介して前記第二面に当接可能とされていてもよい。
この構成によれば、複数のピンとホットプレートとの間での基板の受け渡しを短時間で行うことができるため、基板の加熱温度を効率良く調整することができる。
上記の基板加熱装置において、前記基板の温度を検知可能な温度検知部を更に含んでいてもよい。
この構成によれば、基板の温度をリアルタイムで把握することができる。例えば、温度検知部の検知結果に基づいて基板を加熱することによって、基板の温度が目標値からずれることを抑制することができる。
上記の基板加熱装置において、前記基板及び前記基板加熱部は、共通の前記チャンバに収容されていてもよい。
この構成によれば、共通のチャンバ内で基板への基板加熱部による加熱処理を一括することができる。例えば、共通のチャンバ内で基板へのホットプレートによる加熱処理と赤外線ヒータによる加熱処理とを一括して行うことができる。すなわち、ホットプレート及び赤外線ヒータが互いに異なるチャンバに収容された場合のように、異なる2つのチャンバ間で基板を搬送させるための時間を要しない。したがって、基板の加熱処理をより一層効率良く行うことができる。加えて、異なる2つのチャンバを備えた場合と比較して、装置全体を小型化することができる。
本発明の一態様に係る基板処理システムは、上記基板加熱装置を含むことを特徴とする。
この構成によれば、上記基板加熱装置を含むことで、基板への塗布物を安定して硬化させることが可能な基板加熱装置を備えた基板処理システムを提供することができる。
本発明の一態様に係る基板加熱方法は、基板をチャンバの内部の収容空間に収容する収容工程と、前記収容空間の雰囲気を減圧する減圧工程と、前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されている基板加熱部を用いて前記基板を加熱する基板加熱工程と、前記収容空間の圧力を検知する圧力検知工程と、前記圧力の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、基板への塗布物の硬化条件が圧力によって変動する場合であっても、圧力変動による基板の加熱条件を踏まえて基板加熱部の出力等を増減することができる。したがって、基板への塗布物を安定して硬化させることができる。
上記の基板加熱方法において、前記制御工程では、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記基板加熱部の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御してもよい。
この方法によれば、予め算出された収容空間の圧力と基板の温度と基板の加熱時間との関係に関する情報を踏まえて、圧力検知工程における圧力の検知結果から、収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板への塗布物をより一層安定して硬化させることができる。
上記の基板加熱方法において、前記基板加熱部は、前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含み、前記制御工程では、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方の駆動を切り替えてもよい。
この方法によれば、収容空間の雰囲気を減圧した状態で基板を加熱することができるため、収容空間に異物が巻き上げられるリスクを低減することができる。したがって、チャンバの内面又は基板に異物が付着することを抑制する上で好適である。加えて、基板の一方面側に配置されたホットプレートによって、基板の加熱温度を基板の面内で均一化させることができるため、膜特性を向上させることができる。例えば、ホットプレートの一面と基板の第二面とを当接させた状態で基板を加熱することによって、基板の加熱温度の面内均一性を高めることができる。加えて、予め算出された収容空間の圧力と基板の温度と基板の加熱時間との関係に関する情報を踏まえて、圧力検知工程における圧力の検知結果から、収容空間の圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート及び赤外線ヒータの少なくとも一方の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板への塗布物をより一層安定して硬化させることができる。加えて、圧力検知工程における圧力の検知結果によっては、ホットプレート及び赤外線ヒータの一方をオンとし、他方をオフとすることができるため、ホットプレート及び赤外線ヒータの双方をオンとした場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
本発明によれば、基板への塗布物を安定して硬化させることが可能な基板加熱装置、基板処理システム及び基板加熱方法を提供することができる。
第一実施形態に係る基板加熱装置の斜視図である。 第一実施形態に係る基板加熱装置における加熱ユニット、断熱部材及びカバー部材の断面を含む図である。 ホットプレート及びその周辺構造を示す側面図である。 ホットプレートの上面図である。 搬送ローラ、基板及びホットプレートの配置関係を説明するための図である。 赤外線反射部の上面図である。 ホットプレートと赤外線反射部との着脱構造を示す斜視図である。 図3において赤外線反射部を取り外した状態を示す側面図である。 冷却機構を示す上面図である。 ホットプレートにおける加熱制御の一例を説明するための図である。 第一実施形態に係る基板加熱装置の動作の一例を説明するための図である。 図11に続く、第一実施形態に係る基板加熱装置の動作説明図である。 図12に続く、第一実施形態に係る基板加熱装置の動作説明図である。 第二実施形態に係る基板加熱装置における加熱ユニット、断熱部材及びカバー部材の断面を含む図である。 第二実施形態に係る基板加熱装置の動作の一例を説明するための図である。 図15に続く、第二実施形態に係る基板加熱装置の動作説明図である。 図16に続く、第二実施形態に係る基板加熱装置の動作説明図である。 比較例に係る基板加熱方法の処理条件の説明図である。 実施例に係る基板加熱方法の処理条件の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX方向、水平面内においてX方向と直交する方向をY方向、X方向及びY方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ方向とする。
(第一実施形態)
<基板加熱装置>
図1は、第一実施形態に係る基板加熱装置1の斜視図である。
図1に示すように、基板加熱装置1は、チャンバ2、基板搬出入部24、減圧部3、ガス供給部4、ガス拡散部60(図2参照)、ホットプレート5、赤外線ヒータ6、位置調整部7、搬送部8、温度検知部9、圧力検知部14、気体液化回収部11、赤外線反射部30、加熱ユニット80、断熱部材26、カバー部材27及び制御部15を備えている。制御部15は、基板加熱装置1の構成要素を統括制御する。図1においては、チャンバ2の一部(天板21の一部を除く部分)、基板搬出入部24及びガス供給部4を二点鎖線で示している。
<チャンバ>
チャンバ2は、基板10、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6を収容可能である。チャンバ2の内部には、基板10を収容可能な収容空間2Sが形成されている。基板10、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6は、共通のチャンバ2に収容されている。チャンバ2は、直方体の箱状に形成されている。具体的に、チャンバ2は、矩形板状の天板21と、天板21と対向する矩形板状の底板22と、天板21及び底板22の外周縁に繋がる矩形枠状の周壁23とによって形成されている。例えば、周壁23の−X方向側には、チャンバ2に対して基板10の搬入及び搬出をするための基板搬出入口23aが設けられている。
チャンバ2は、基板10を密閉空間で収容可能に構成されている。例えば、天板21、底板22及び周壁23の各接続部を溶接等で隙間なく結合することで、チャンバ2内の気密性を向上することができる。
チャンバ2の内面は、赤外線ヒータ6からの赤外線を反射するチャンバ側反射面2a(図2参照)とされている。例えば、チャンバ2の内面は、アルミニウム等の金属による鏡面(反射面)とされている。これにより、チャンバ2の内面が赤外線を吸収可能とされている場合と比較して、チャンバ2内の温度均一性を高めることができる。
チャンバ側反射面2aは、チャンバ2の内面全体に設けられている。チャンバ側反射面2aは、鏡面仕上げを施されている。具体的に、チャンバ側反射面2aの表面粗さ(Ra)は、0.01μm程度、Rmax0.1μm程度とされている。なお、チャンバ側反射面2aの表面粗さ(Ra)は、東京精密社製の測定機器(サーフコム1500SD2)で測定している。
<基板搬出入部>
基板搬出入部24は、周壁23の−X方向側に設けられている。基板搬出入部24は、収容空間2Sに基板10を搬入可能とするとともに、収容空間2Sから基板10を排出可能とする。例えば、基板搬出入部24は、基板搬出入口23aを開閉可能に移動可能とされている。例えば、基板搬出入部24は、基板搬出入口23aを開閉可能なシャッターである。具体的に、基板搬出入部24は、周壁23に沿う方向(Z方向又はY方向)に移動可能とされている。
<減圧部>
減圧部3は、チャンバ2内を減圧可能である。減圧部3は、チャンバ2に接続された真空配管3aを含む。真空配管3aは、Z方向に延在する円筒状の配管である。例えば、真空配管3aは、X方向に間隔をあけて複数配置されている。図1においては、1つの真空配管3aのみを示している。なお、真空配管3aの設置数は限定されない。
図1に示す真空配管3aは、底板22の−X方向側の基板搬出入口23a寄りの部分に接続されている。なお、真空配管3aの接続部位は、底板22の−X方向側の基板搬出入口23a寄りの部分に限定されない。真空配管3aは、チャンバ2に接続されていればよい。
例えば、減圧部3は、ポンプ機構等の減圧機構を備えている。減圧機構は、真空ポンプ13を備えている。真空ポンプ13は、真空配管3aにおいてチャンバ2との接続部(上端部)とは反対側の部分(下端部)から延びるラインに接続されている。
減圧部3は、ポリイミド膜(ポリイミド)を形成するための溶液(以下「ポリイミド形成用液」という。)が塗布された基板10の収容空間2Sの雰囲気を減圧可能である。例えば、ポリイミド形成用液は、ポリアミック酸又はポリイミドパウダーを含む。ポリイミド形成用液は、矩形板状をなす基板10の第一面10a(上面)にのみ塗布されている。
なお、基板10への塗布物(被処理物)は、ポリイミド形成用液に限定されず、基板10に所定の膜を形成するためのものであればよい。
また、減圧部3は、収容空間2Sの雰囲気を減圧可能とするものであるが、別途、この減圧部3内には、収容空間2Sに窒素(N)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の不活性ガスを供給する機構(以下「不活性ガス供給機構」ともいう。)が設けられていてもよい。これにより、収容空間2Sを所望の圧力条件とするよう調整することができる。後述する基板加熱方法における、減圧工程、基板加熱工程、チャンバ加熱工程、圧力検知工程および制御工程の各工程において、このような圧力条件の調整が行われてもよい。
また、後述するガス供給部4のように、減圧部3とは別に不活性ガス供給機構が設けられていてもよい。
<ガス供給部>
ガス供給部4は、チャンバ2の内部雰囲気の状態を調整可能である。ガス供給部4は、チャンバ2に接続されたガス供給配管4aを含む。ガス供給配管4aは、X方向に延在する円筒状の配管である。ガス供給配管4aは、周壁23の+X方向側の天板21寄りの部分に接続されている。なお、ガス供給配管4aの接続部位は、周壁23の+X方向側の天板21寄りの部分に限定されない。ガス供給配管4aは、チャンバ2に接続されていればよい。
ガス供給部4は、収容空間2Sに不活性ガスを供給することによって収容空間2Sの状態を調整可能である。ガス供給部4は、窒素(N)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の不活性ガスをチャンバ2内へ供給する。なお、ガス供給部4は、基板降温時にガスを供給することで、前記ガスを基板冷却に使用してもよい。
ガス供給部4により、チャンバ2の内部雰囲気の酸素濃度を調整することができる。チャンバ2の内部雰囲気の酸素濃度(質量基準)は、低いほど好ましい。具体的には、チャンバ2の内部雰囲気の酸素濃度を、100ppm以下とすることが好ましく、20ppm以下とすることがより好ましい。
例えば、後述のように、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を硬化するときの雰囲気において、このように酸素濃度を好ましい上限以下とすることにより、ポリイミド形成用液の硬化を進行しやすくすることができる。
<ガス拡散部>
図2に示すように、ガス供給配管4aの−X方向側は、チャンバ2内に突出している。ガス拡散部60は、チャンバ2内におけるガス供給配管4aの突出端に接続されている。ガス拡散部60は、チャンバ2内において天板21寄りの部分に配置されている。ガス拡散部60は、チャンバ2内において赤外線ヒータ6と搬送部8との間に配置されている。ガス拡散部60は、ガス供給配管4aから供給される不活性ガスを基板10に向けて拡散する。
ガス拡散部60は、X方向に延在する円筒状の拡散管61と、拡散管61の−X方向端を閉塞する蓋部62と、拡散管61の+X方向端とガス供給配管4aの−X方向端(突出端)とを連結する連結部63と、を備えている。拡散管61の外径は、ガス供給配管4aの外径よりも大きい。拡散管61の−Z方向側(下側)には、複数の細孔(不図示)が形成されている。すなわち、拡散管61の下部は、ポーラス状(多孔質体)とされている。ガス供給配管4aの内部空間は、連結部63を介して拡散管61内に連通している。
ガス供給配管4aから供給される不活性ガスは、連結部63を介して拡散管61内に入り込む。拡散管61内に入り込んだ不活性ガスは、拡散管61の下部に形成された複数の細孔を通過して下方に拡散される。すなわち、ガス供給配管4aから供給される不活性ガスは、拡散管61を通過することにより、基板10に向けて拡散される。
<ホットプレート>
図1に示すように、ホットプレート5は、チャンバ2内の下方に配置されている。ホットプレート5は、基板10の一方面側に配置されるとともに、基板10を加熱可能な基板加熱部である。ホットプレート5は、基板10を第一の温度で加熱可能である。ホットプレート5は、基板10を段階的に加熱可能である。例えば、第一の温度を含む温度範囲は、20℃以上かつ300℃以下の範囲である。ホットプレート5は、基板10の第一面10aとは反対側の第二面10b(下面)の側に配置されている。ホットプレート5は、チャンバ2の底板22の側に配置されている。
ホットプレート5は、矩形板状をなしている。ホットプレート5は、赤外線反射部30を下方から支持可能である。
図3は、ホットプレート5及びその周辺構造を示す側面図である。
図3に示すように、ホットプレート5は、加熱源であるヒータ5bと、ヒータ5bを覆うベースプレート5cと、を備えている。
ヒータ5bは、XY平面に平行な面状発熱体である。
ベースプレート5cは、ヒータ5bを上方から覆うアッパープレート5dと、ヒータ5bを下方から覆うロアプレート5eと、を備えている。アッパープレート5d及びロアプレート5eは、矩形板状をなしている。アッパープレート5dの厚みは、ロアプレート5eの厚みよりも厚くなっている。
なお、図3において、符号18はホットプレート5におけるヒータの温度を検知可能なヒータ温度検知部、符号19はホットプレート5におけるアッパープレート5dの温度を検知可能なプレート温度検知部をそれぞれ示す。例えば、ヒータ温度検知部18及びプレート温度検知部19は、熱電対等の接触式温度センサである。
図4は、ホットプレート5の上面図である。図4に示すように、ホットプレート5(すなわち、アッパープレート5d)は、赤外線反射部30(図3参照)を載置可能な載置面5a(上面)を備えている。載置面5aは、赤外線反射部30の裏面に沿う平坦面をなしている。載置面5aは、アルマイト処理を施されている。載置面5aは、載置面5aの面内で区画された複数(例えば、本実施形態では4つ)の載置領域A1,A2,A3,A4を含んでいる。載置領域A1,A2,A3,A4は、平面視でX方向に長手を有する長方形形状をなしている。なお、載置領域A1,A2,A3,A4の数は4つに限定されず、適宜変更することができる。
<赤外線ヒータ>
図1に示すように、赤外線ヒータ6は、チャンバ2内の上方に配置されている。赤外線ヒータ6は、基板10を赤外線によって加熱可能である。赤外線ヒータ6は、基板10の他方面側に配置されるとともに、基板10を加熱可能な基板加熱部である。赤外線ヒータ6は、第一の温度よりも高い第二の温度で基板10を加熱可能である。赤外線ヒータ6は、ホットプレート5とは別個独立して設けられている。赤外線ヒータ6は、基板10を段階的に加熱可能である。例えば、第二の温度を含む温度範囲は、200℃以上かつ600℃以下の範囲である。赤外線ヒータ6は、基板10の第一面10aの側に配置されている。赤外線ヒータ6は、チャンバ2の天板21の側に配置されている。
赤外線ヒータ6は、天板21に支持されている。赤外線ヒータ6と天板21との間には、赤外線ヒータ6の支持部材(不図示)が設けられている。赤外線ヒータ6は、チャンバ2内の天板21寄りで定位置に固定されている。例えば、赤外線ヒータ6のピーク波長範囲は、1.0μm以上かつ4μm以下の範囲である。なお、赤外線ヒータ6のピーク波長範囲は、上記範囲に限らず、要求仕様に応じて種々の範囲に設定することができる。
<位置調整部>
位置調整部7は、チャンバ2の下方に配置されている。位置調整部7は、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6と基板10との相対位置を調整可能である。位置調整部7は、移動部7aと駆動部7bとを備える。移動部7aは、上下(Z方向)に延びる柱状の部材である。移動部7aの上端は、ホットプレート5の下面に固定されている。駆動部7bは、移動部7aを上下に移動可能とする。移動部7aは、基板10をホットプレート5と赤外線ヒータ6との間で移動可能とする。具体的に、移動部7aは、基板10が赤外線反射部30に支持された状態で、駆動部7bの駆動によって、基板10を上下に移動させる(図12及び図13参照)。
駆動部7bは、チャンバ2の外部に配置されている。そのため、仮に駆動部7bの駆動に伴いパーティクルが発生したとしても、チャンバ2内を密閉空間とすることによって、チャンバ2内へのパーティクルの侵入を回避することができる。
<搬送部>
搬送部8は、チャンバ2内において、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間に配置されている。搬送部8は、基板10を搬送可能である。搬送部8には、移動部7aを通過可能とする通過部8hが形成されている。搬送部8は、基板10の搬送方向であるX方向に沿って配置された複数の搬送ローラ8aを備えている。
複数の搬送ローラ8aは、周壁23の+Y方向側と−Y方向側とに離反して配置されている。すなわち、通過部8hは、周壁23の+Y方向側の搬送ローラ8aと、周壁23の−Y方向側の搬送ローラ8aとの間の空間である。
例えば、周壁23の+Y方向側及び−Y方向側のそれぞれには、Y方向に延びる複数のシャフト(不図示)がX方向に沿って間隔をあけて配置されている。各搬送ローラ8aは、駆動機構(不図示)によって、各シャフトの回りに回転駆動されるようになっている。
図5は、搬送ローラ8a、基板10及びホットプレート5の配置関係を説明するための図である。図5は、基板加熱装置1(図1参照)の上面図に相当する。便宜上、図5においては、チャンバ2を二点鎖線で示す。
図5において、符号L1は、周壁23の+Y方向側の搬送ローラ8aと、周壁23の−Y方向側の搬送ローラ8aとが離反する間隔(以下「ローラ離反間隔」という。)である。また、符号L2は、基板10のY方向の長さ(以下「基板長さ」という。)である。また、符号L3は、ホットプレート5のY方向の長さ(以下「ホットプレート長さ」という。)である。なお、ホットプレート長さL3は、赤外線反射部30のY方向の長さと実質的に同じ長さである。
図5に示すように、ローラ離反間隔L1は、基板長さL2よりも小さくかつホットプレート長さL3よりも大きい(L3<L1<L2)。ローラ離反間隔L1がホットプレート長さL3よりも大きいことによって、移動部7aは、ホットプレート5及び赤外線反射部30と共に通過部8hを通過できるようになっている(図12及び図13参照)。
<温度検知部>
図1に示すように、温度検知部9は、チャンバ2外に配置されている。温度検知部9は、基板10の温度を検知可能である。具体的に、温度検知部9は、天板21の上部に設置されている。天板21には、不図示の窓が取り付けられている。温度検知部9は、天板21の窓越しに基板10の温度を検知する。例えば、温度検知部9は、放射温度計等の非接触温度センサである。なお、図1では温度検知部9を1つのみ図示しているが、温度検知部9の数は1つに限らず、複数であってもよい。例えば、複数の温度検知部9を天板21の中央部及び四隅に配置することが好ましい。
<圧力検知部>
圧力検知部14は、収容空間2Sの圧力(以下「チャンバ内圧力」ともいう。)を検知可能である。例えば、圧力検知部14の本体部(センサ)は、チャンバ2内に配置されている。例えば、圧力検知部14の表示部(圧力表示器)は、チャンバ2外に配置されている。例えば、圧力検知部14は、デジタル圧力センサである。なお、図1では圧力検知部14を1つのみ図示しているが、圧力検知部14の数は1つに限らず、複数であってもよい。
<気体液化回収部>
気体液化回収部11は、減圧部3(真空ポンプ13)のラインに接続されている。気体液化回収部11は、減圧部3のラインにおいて真空ポンプ13よりも下流側に配置されている。気体液化回収部11は、真空配管3aを通る気体を液化するとともに、基板10に塗布されたポリイミド形成用液から揮発した溶媒を回収可能である。
仮に、気体液化回収部11が減圧部3のラインにおいて真空ポンプ13よりも上流側に配置されている場合、上流側で液化した液体が次の減圧時に気化されることがあり、真空引き時間が遅延してしまう可能性がある。これに対し、本実施形態によれば、気体液化回収部11が減圧部3のラインにおいて真空ポンプ13よりも下流側に配置されていることで、下流側で液化した液体は次の減圧時に気化されることがないため、真空引き時間が遅延することを回避することができる。
<揺動部>
なお、基板加熱装置1は、基板10を揺動可能な揺動部(不図示)を更に備えていてもよい。例えば、揺動部は、基板10が加熱されている状態において、基板10をXY平面に沿う方向又はZ方向に沿う方向に揺動させる。これにより、基板10を揺動させつつ加熱することができるため、基板10の温度均一性を高めることができる。
例えば、揺動部は、位置調整部7に設けられていてもよい。なお、揺動部の配置位置は、限定されない。
<赤外線反射部>
赤外線反射部30は、赤外線ヒータ6からホットプレート5に向かう赤外線を反射するホットプレート側反射面30aを備えている。ホットプレート側反射面30aは、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間に配置されている。
ホットプレート側反射面30aは、鏡面仕上げを施されている。具体的に、ホットプレート側反射面30aの表面粗さ(Ra)は、0.01μm程度、Rmax0.1μm程度とされている。なお、ホットプレート側反射面30aの表面粗さ(Ra)は、東京精密社製の測定機器(サーフコム1500SD2)で測定している。
図6は、赤外線反射部30の上面図である。
図6に示すように、ホットプレート側反射面30aには、基板10を支持可能な複数(例えば、本実施形態では80個)の基板支持凸部35(図1では図示略)が設けられている。なお、基板支持凸部35の数は80個に限定されず、適宜変更することができる。
基板支持凸部35は、円柱状のピンである。なお、基板支持凸部35は、円柱状に限定されない。例えば、基板支持凸部35は、セラミックボール等の球状体であってもよい。また、基板支持凸部35は、角柱状であってもよく、適宜変更することができる。
複数の基板支持凸部35は、ホットプレート側反射面30aの面内においてX方向及びY方向に一定の間隔をあけて配置されている。例えば、基板支持凸部35の配置間隔は、50mm程度とされている。例えば、基板支持凸部35の高さは、0.1mm程度とされている。例えば、基板支持凸部35の高さは、0.05mm〜3mmの範囲で調整可能である。なお、基板支持凸部35の配置間隔、基板支持凸部35の高さは上記寸法に限定されず、ホットプレート側反射面30aと基板10との間に隙間を形成した状態で基板10を支持可能な範囲において適宜変更することができる。
赤外線反射部30は、複数(例えば、本実施形態では4つ)の載置領域A1,A2,A3,A4(図3参照)ごとに分割された複数(例えば、本実施形態では4つ)の赤外線反射板31,32,33,34を備えている。なお、赤外線反射板31,32,33,34の数は4つに限定されず、適宜変更することができる。例えば、赤外線反射板は1枚のみであってもよい。
複数の赤外線反射板31,32,33,34は、互いに実質的に同じ大きさとされている。これにより、各載置領域A1,A2,A3,A4(図3参照)において載置する赤外線反射板31,32,33,34を共用することができる。なお、赤外線反射板31,32,33,34の大きさは、互いに異ならせてもよく、適宜変更することができる。
赤外線反射板31,32,33,34は、X方向に長手を有する長方形板状をなしている。1つの赤外線反射板31,32,33,34には、5行4列(すなわち、X方向に5個かつY方向に4個)の計20個の基板支持凸部35が配置されている。
隣り合う2つの赤外線反射板31,32,33,34は、間隔S1,S2をあけて配置されている。間隔S1は、隣り合う2つの赤外線反射板31,32,33,34の熱膨張を許容しうる大きさとされている。具体的に、X方向に隣り合う2つの赤外線反射板31,32,33,34の間隔S1は、X方向への赤外線反射板31,32,33,34の膨張を吸収可能な大きさとされている。Y方向に隣り合う2つの赤外線反射板31,32,33,34の間隔S2は、Y方向への赤外線反射板31,32,33,34の膨張を吸収可能な大きさとされている。
なお、赤外線反射板31,32,33,34の配置構造は上記に限らない。例えば、赤外線反射板31,32,33,34を側面から付勢部材で押し付けて固定してもよい。例えば、付勢部材としては、赤外線反射板31,32,33,34の膨張を吸収可能に伸縮するバネを用いることができる。
また、赤外線反射部30をG6サイズ(縦150cm×横185cm)以上の1枚の板部材とした場合には、前記板部材を側面からバネ等の付勢部材で押し付けて固定してもよい。ところで、前記板部材がG6サイズ以上であると、前記板部材1枚でもかなりの重量がある。しかし、前記板部材を側面からバネ等の付勢部材で押し付けて固定することによって、前記板部材を容易に固定することができる。
<ホットプレートと赤外線反射部との着脱構造>
図7は、ホットプレート5と赤外線反射部30との着脱構造40を示す斜視図である。図8は、図3において赤外線反射部30を取り外した状態を示す側面図である。なお、図7では、第一載置領域A1及び第二載置領域A2にそれぞれ第一赤外線反射板31及び第二赤外線反射板32が配置されており、第三載置領域A3に第三赤外線反射板33を載置しようとする状態を示している。
図7に示すように、ホットプレート5と赤外線反射部30(図6参照)との間には、赤外線反射部30をホットプレート5に着脱可能とする着脱構造40が設けられている。
着脱構造40は、載置面5aから突出する突出部41と、赤外線反射部30に形成されるとともに突出部41が挿し込まれる挿込部42と、を備えている。
突出部41は、載置領域A1,A2,A3,A4におけるY方向中央に配置されている。突出部41は、第一凸部41aと、載置面5aの面内で第一凸部41aからX方向に離反する第二凸部41bと、を備えている。
第一凸部41a及び第二凸部41bは、1つの載置領域A1,A2,A3,A4につき1つずつ配置されている。第一凸部41aは、載置領域A1,A2,A3,A4における−X方向側に配置されている。第二凸部41bは、載置領域A1,A2,A3,A4における+X方向側に配置されている。図8に示すように、第一凸部41a及び第二凸部41bは、実質的に同じ高さとなっている。
第一凸部41a及び第二凸部41bは、円柱状のピンである。なお、第一凸部41a及び第二凸部41bは、円柱状に限定されない。例えば、第一凸部41a及び第二凸部41bは、角柱状であってもよく、適宜変更することができる。
図7に示すように、挿込部42は、赤外線反射板31,32,33,34における短手方向中央(すなわち、赤外線反射板31,32,33,34を載置面5aへ載置したときのY方向中央)に配置されている。挿込部42は、第一凸部41aが挿し込まれる第一凹部42aと、少なくとも第一凸部41aと第二凸部41bとの離反方向(X方向)への赤外線反射部30の膨張又は収縮を許容するように第二凸部41bが挿し込まれる第二凹部42bと、を備えている。
第一凹部42a及び第二凹部42bは、1つの赤外線反射板31,32,33,34につき1つずつ配置されている。第一凹部42aは、赤外線反射板31,32,33,34における長手方向一方側(すなわち、赤外線反射板を載置面5aへ載置したときの−X方向側)に配置されている。第二凹部42bは、赤外線反射板31,32,33,34における長手方向他方側(すなわち、赤外線反射板31,32,33,34を載置面5aへ載置したときの+X方向側)に配置されている。
第一凹部42aは、前記ピンが着脱可能に挿し込まれるように赤外線反射板31,32,33,34の厚み方向に窪む凹部である。第一凹部42aは、第一凸部41aの外形と実質的に同じ内形を有している。第一凹部42aは、平面視円形状をなしている。なお、第一凹部42aは、平面視円形状に限定されない。例えば、第一凹部42aは、平面視矩形状であってもよく、前記ピンの形状に合わせて適宜変更することができる。
第二凹部42bは、前記ピンが着脱可能に挿し込まれるように赤外線反射板31,32,33,34の厚み方向に窪む凹部である。第二凹部42bは、第二凸部41bのX方向における外形よりも大きい内形を有し、かつ第二凸部41bのY方向における外形と実質的に同じ内形を有している。第二凹部42bは、平面視でX方向に長手を有する長円形状をなしている。なお、第二凹部42bは、平面視でX方向に長手を有する形状に限定されない。例えば、第二凹部42bは、平面視でX方向に長手を有する長方形形状であってもよく、前記ピンの形状に合わせて適宜変更することができる。
なお、着脱構造40は、載置面5aから突出する突出部41と、赤外線反射部30に形成されるとともに突出部41が挿し込まれる挿込部42と、を備えていることに限らない。例えば、着脱構造は、赤外線反射部30の下面から突出する凸部と、載置面5aに形成されるとともに前記凸部が挿し込まれる凹部と、を備えていてもよい。
<冷却機構>
図3に示すように、基板加熱装置1は、ホットプレート5を冷却可能な冷却機構50を更に備えている。
図9は、冷却機構50を示す上面図である。なお、図9においては、便宜上、突出部41等の図示を省略している。
図9に示すように、冷却機構50は、ホットプレート5の内部に配置されるとともに、冷媒を通過可能とする冷媒通過部51を備えている。例えば、冷媒は、空気である。なお、冷媒は、空気等の気体に限定されない。例えば、冷媒は、水等の液体であってもよい。
冷媒通過部51は、載置面5aと平行な一方向に延びるとともに、載置面5aと平行でかつ前記一方向と交差する方向に並ぶ複数(例えば、本実施形態では7本)の冷却通路51a,51bを備えている。すなわち、冷媒通過部51は、X方向に延びるとともにY方向に並ぶ複数の冷却通路51a,51bを備えている。
複数の冷却通路51a,51bは、冷媒をホットプレート5の一端側から他端側に通過させる複数(例えば、本実施形態では4本)の第一冷却通路51aと、冷媒をホットプレート5の他端側から一端側に通過させる複数(例えば、本実施形態では3本)の第二冷却通路51bと、である。すなわち、第一冷却通路51aを通る冷媒は、ホットプレート5の−X方向側から+X方向側に向けて流れる。第二冷却通路51bを通る冷媒は、ホットプレート5の+X方向側から−X方向側に向けて流れる。
第一冷却通路51aと第二冷却通路51bとは、載置面5aと平行でかつ前記第一方向と交差する方向に1つずつ交互に配置されている。すなわち、第一冷却通路51aと第二冷却通路51bとは、Y方向に1つずつ交互に配置されている。
冷媒通過部51は、ホットプレート5の一端側と他端側とにおいて複数の冷却通路51a,51bに連結される冷却マニホールド52,53を更に備えている。冷却マニホールド52,53は、ホットプレート5の−X方向側において複数の冷却通路51a,51bに連結される第一マニホールド52と、ホットプレート5の+X方向側において複数の冷却通路51a,51bに連結される第二マニホールド53と、を備えている。
第一マニホールド52は、複数の第一冷却通路51aの上流端(−X方向端)を連結するようにY方向に延びる第一上流連結路52aと、複数の第二冷却通路51bの下流端(−X方向端)を連結するようにY方向に延びる第二下流連結路52bと、を備えている。第一マニホールド52には、第一上流連結路52aに接続された第一上流配管54aと、第二下流連結路52bに接続された第二下流配管54bと、を備えた第一配管部54が設けられている。
第二マニホールド53は、複数の第一冷却通路51aの下流端を連結するようにY方向に延びる第一下流連結路53aと、複数の第二冷却通路51bの上流端を連結するようにY方向に延びる第二上流連結路53bと、を備えている。第二マニホールド53には、第一下流連結路53aに接続された第一下流配管55aと、第二上流連結路53bに接続された第二上流配管55bと、を備えた第二配管部55が設けられている。
例えば、第一上流配管54aの内部空間には、不図示の送風機によって空気が導入されるようになっている。これにより、送風機からの空気は、第一上流配管54a、第一上流連結路52aを経て複数の第一冷却通路51aをそれぞれ+X方向側に向けて流れた後、第一下流連結路53a、第一下流配管55aを経て外部に排出されるようになっている。
一方、第二上流配管55bの内部空間には、不図示の送風機によって空気が導入されるようになっている。これにより、送風機からの空気は、第二上流配管55b、第二上流連結路53bを経て複数の第二冷却通路51bをそれぞれ−X方向側に向けて流れた後、第二下流連結路52b、第二下流配管54bを経て外部に排出されるようになっている。
なお、空気の導入は、送風機に限らず、ドライエアーによる圧縮空気で行ってもよい。図3及び図8においては、第二下流連結路52b及び第二上流連結路53bなどの図示を省略している。
<補助加熱部>
基板加熱装置1は、冷却マニホールド52,53を選択的に加熱可能な補助加熱部を更に備えている。
図10は、ホットプレート5における加熱制御の一例を説明するための図である。
図10に示すように、ホットプレート5には、複数(例えは、本実施形態では3つ)の加熱領域H1,H2,H3が配置されている。具体的に、ホットプレート5のX方向中央部には、平面視で正方形状をなす第一加熱領域H1が配置されている。ホットプレート5の−X方向側であって第一マニホールド52寄りには、平面視でY方向に長手を有する長方形形状をなす第二加熱領域H2が配置されている。ホットプレート5の+X方向側であって第二マニホールド53寄りには、第二加熱領域H2と実質的に同じ形状を有する第三加熱領域H3が配置されている。なお、加熱領域H1,H2,H3の数は、3つに限定されず、適宜変更することができる。
ホットプレート5は、第一加熱領域H1、第二加熱領域H2及び第三加熱領域H3の少なくとも一つを選択的に加熱可能となっている。制御部15(図1参照)は、ホットプレート5を制御して、第一加熱領域H1、第二加熱領域H2及び第三加熱領域H3の少なくとも一つを選択的に加熱させる。例えば、冷却マニホールド52,53付近が降温しそうな場合には、制御部15は、ホットプレート5を制御して、第一マニホールド52及び第二マニホールド53の少なくとも一つの近傍(すなわち、ホットプレート5における第二加熱領域H2及び第三加熱領域H3の少なくとも一つ)を選択的に加熱させる。ホットプレート5における第二加熱領域H2及び第三加熱領域H3は、補助加熱部として機能する。
なお、補助加熱部として機能する領域は、第二加熱領域H2及び第三加熱領域H3であることに限定されない。例えば、補助加熱部は、ホットプレート5とは別体のヒータであってもよい。また、補助加熱部は、前記領域と前記ヒータとの組み合わせであってもよく、適宜変更することができる。
<加熱ユニット>
図2に示すように、加熱ユニット80は、チャンバ加熱部81、真空配管加熱部82、ガス供給配管加熱部83及び基板搬出入部加熱部84を備えている。例えば、加熱ユニット80は、各構成要素の加熱部材として、可撓性を有する面状発熱体を含む。例えば、面状発熱体は、ラバーヒーターである。なお、加熱部材は、ラバーヒーターに限らず、ホットプレートであってもよいし、ラバーヒーターとホットプレートの組み合わせであってもよく、適宜変更することができる。
加熱ユニット80は、チャンバ加熱部81、真空配管加熱部82、ガス供給配管加熱部83及び基板搬出入部加熱部84の少なくとも一つを選択的に加熱可能となっている。制御部15(図1参照)は、加熱ユニット80を制御して、チャンバ加熱部81、真空配管加熱部82、ガス供給配管加熱部83及び基板搬出入部加熱部84の少なくとも一つを選択的に加熱させる。例えば、真空配管3aの内面が降温しそうな場合には、制御部15は、加熱ユニット80を制御して、真空配管加熱部82を選択的に加熱させる。
<チャンバ加熱部>
チャンバ加熱部81は、チャンバ2の内面の少なくとも一部を加熱可能である。実施形態において、チャンバ加熱部81は、チャンバ2の周壁23にのみ配置されている。チャンバ加熱部81は、チャンバ2の周壁23の外面に沿う面状発熱体である。実施形態において、チャンバ加熱部81は、チャンバ2の周壁23の外面全体を覆っている。例えば、チャンバ加熱部81をチャンバ2の周壁23の外面全体に被覆させた状態でチャンバ2の周壁23を加熱することによって、チャンバ2の周壁23の内面の温度の面内均一性を高めることができる。
例えば、チャンバ加熱部81は、チャンバ2の周壁23の内面の温度が40℃以上かつ150℃以下の範囲になるよう加熱可能である。基板10にポリイミド形成用液が塗布されている場合において、チャンバ2の周壁23の内面に昇華物が付着することを抑制する観点からは、チャンバ2の周壁23の内面の温度を75℃以上かつ105℃以下の範囲に設定することが好ましく、90℃に設定することが特に好ましい。なお、チャンバ2の周壁23の内面の温度は、上記範囲に限らず、チャンバ2の収容空間2S中の気体がチャンバ2の周壁23の内面で冷却されて昇華物となることを抑制し得る範囲で設定されればよい。
<真空配管加熱部>
真空配管加熱部82は、真空配管3aの内面の少なくとも一部を加熱可能である。実施形態において、真空配管加熱部82は、真空配管3aの外面に沿う面状発熱体である。実施形態において、真空配管加熱部82は、真空配管3aの外面全体を覆っている。例えば、真空配管加熱部82を真空配管3aの外面全体に被覆させた状態で真空配管3aを加熱することによって、真空配管3aの内面の温度の面内均一性を高めることができる。
<ガス供給配管加熱部>
ガス供給配管加熱部83は、ガス供給配管4aの内面の少なくとも一部を加熱可能である。実施形態において、ガス供給配管加熱部83は、ガス供給配管4aの外面に沿う面状発熱体である。実施形態において、ガス供給配管加熱部83は、ガス供給配管4aの外面全体を覆っている。例えば、ガス供給配管加熱部83をガス供給配管4aの外面全体に被覆させた状態でガス供給配管4aを加熱することによって、ガス供給配管4aの内面の温度の面内均一性を高めることができる。
<基板搬出入部加熱部>
基板搬出入部加熱部84は、基板搬出入部24の少なくとも一部を加熱可能である。実施形態において、基板搬出入部加熱部84は、基板搬出入部24の外面に沿う面状発熱体である。実施形態において、基板搬出入部加熱部84は、基板搬出入部24の外面全体を覆っている。
<断熱部材>
断熱部材26は、チャンバ加熱部81の少なくとも一部をチャンバ2の外方から覆っている。実施形態において、断熱部材26は、チャンバ断熱部材26a、真空配管断熱部材26b、ガス供給配管断熱部材26c及び基板搬出入部断熱部材26dを備えている。例えば、断熱部材26は、各構成要素の加熱部を覆う断熱材を含む。例えば、断熱材は、発泡系断熱材である。なお、断熱材は、発泡系断熱材に限らず、繊維系断熱材であってもよいし、複数層の板ガラスの隙間に空気を介在させた構造であってもよく、適宜変更することができる。
実施形態において、チャンバ断熱部材26aは、チャンバ加熱部81の外面全体を覆っている。真空配管断熱部材26bは、真空配管加熱部82の外面全体を覆っている。ガス供給配管断熱部材26cは、ガス供給配管加熱部83の外面全体を覆っている。基板搬出入部断熱部材26dは、基板搬出入部加熱部84の外面全体を覆っている。
<カバー部材>
カバー部材27は、断熱部材26の少なくとも一部をチャンバ2の外方から覆っている。実施形態において、カバー部材27は、チャンバカバー部材27a、真空配管カバー部材27b、ガス供給配管カバー部材27c及び基板搬出入部カバー部材27dを備えている。例えば、カバー部材27は、各構成要素の断熱部材を覆う保護材を含む。例えば、保護材は、金属製である。なお、保護材は、金属製に限らず、樹脂製であってもよく、適宜変更することができる。
実施形態において、チャンバカバー部材27aは、チャンバ断熱部材26aの外面全体を覆っている。真空配管カバー部材27bは、真空配管断熱部材26bの外面全体を覆っている。ガス供給配管カバー部材27cは、ガス供給配管断熱部材26cの外面全体を覆っている。基板搬出入部カバー部材27dは、基板搬出入部断熱部材26dの外面全体を覆っている。
<基板加熱方法>
次に、本実施形態に係る基板加熱方法を説明する。本実施形態では、上記の基板加熱装置1を用いて基板10を加熱する。基板加熱装置1の各部で行われる動作は、制御部15によって制御される。
図11は、第一実施形態に係る基板加熱装置1の動作の一例を説明するための図である。図12は、図11に続く、第一実施形態に係る基板加熱装置1の動作説明図である。図13は、図12に続く、第一実施形態に係る基板加熱装置1の動作説明図である。
便宜上、図11〜図13においては、基板加熱装置1の構成要素のうち、基板搬出入部24、減圧部3、ガス供給部4、ガス拡散部60、温度検知部9、圧力検知部14、気体液化回収部11、冷却機構50、加熱ユニット80、断熱部材26、カバー部材27及び制御部15の図示を省略する。
本実施形態に係る基板加熱方法は、収容工程、減圧工程、基板加熱工程、チャンバ加熱工程、圧力検知工程および制御工程を含む。
図11に示すように、収容工程では、ポリイミド形成用液を塗布した基板10をチャンバ2の内部の収容空間2Sに収容する。
減圧工程では、収容空間2Sの雰囲気を減圧する。
減圧工程では、基板10が搬送ローラ8aに配置されている。また、減圧工程では、ホットプレート5は、底板22寄りに位置している。減圧工程において、ホットプレート5及び基板10は、ホットプレート5の熱が基板10に伝わらない程度に離反している。減圧工程において、ホットプレート5の電源はオンになっている。例えば、ホットプレート5の温度は、200℃程度になっている。一方、減圧工程において、赤外線ヒータ6の電源はオフになっている。
減圧工程では、基板10の収容空間2Sの雰囲気を大気圧から1Pa以上100Pa以下まで減圧する。減圧工程では、基板10に塗布されたポリイミド形成用液が揮発するまでチャンバ内圧力を下降させる。例えば、減圧工程では、チャンバ内圧力を下降させる時間を0.5min以上3min以下とする。
なお、減圧工程では、収容空間2Sの雰囲気を500Pa以下とすることもできるし、300Pa以下とすることもできるし、100Pa以下とすることもできる。
減圧工程では、チャンバ2の内部雰囲気の酸素濃度を可及的に低くする。例えば、減圧工程では、チャンバ2内の真空度を20Pa以下とする。これにより、チャンバ2内の酸素濃度を100ppm以下とすることができる。
減圧工程の後、基板加熱工程では、基板10の一方側に配置されているホットプレート5と基板10の他方側に配置されている赤外線ヒータ6とを用いて基板10を加熱する。
基板加熱工程は、第一加熱工程及び第二加熱工程を含む。
減圧工程の後、第一加熱工程では、基板10を第一の温度で加熱する。
図12に示すように、第一加熱工程では、ホットプレート5を上方に移動させて、基板10を赤外線反射部30のホットプレート側反射面30aに載置させる。第一加熱工程は、ホットプレート5を用いて基板10を加熱する工程である。以下、第一加熱工程を「HP加熱工程」ともいう。
具体的に、基板10をホットプレート側反射面30aに設けられた基板支持凸部35(図3参照)に支持させる。これにより、ホットプレート側反射面30aは基板10の第二面10bに近接するため、ホットプレート5の熱が赤外線反射部30を介して基板10に伝わるようになる。例えば、HP加熱工程において、ホットプレート5の温度は、200℃を維持している。そのため、基板温度は、200℃まで上昇可能とされている。一方、HP加熱工程において、赤外線ヒータ6の電源はオフのままとなっている。
なお、HP加熱工程において、ホットプレート5は、通過部8h(図1参照)内に位置している。便宜上、図12において、移動前(減圧工程時の位置)のホットプレート5を二点鎖線、移動後(HP加熱工程時の位置)のホットプレート5を実線で示す。
HP加熱工程では、減圧工程の雰囲気を保った状態で、基板温度が50℃から300℃の範囲で、基板10に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化前の分子鎖が配向するように基板10を加熱する。例えば、HP加熱工程では、基板10を加熱する時間を1min以上10min以下とする。
HP加熱工程の後、第二加熱工程では、第一の温度よりも高い第二の温度で基板10を加熱する。第二加熱工程では、HP加熱工程で用いるホットプレート5とは別個独立して設けられている赤外線ヒータ6を用いて基板10を加熱する。
図13に示すように、第二加熱工程では、ホットプレート5をHP加熱工程時の位置よりも更に上方に移動させて、基板10を赤外線ヒータ6に近接させる。第二加熱工程は、赤外線ヒータ6を用いて基板10を加熱する工程である。以下、第二加熱工程を「IR加熱工程」ともいう。
例えば、IR加熱工程において、ホットプレート5の温度は、200℃を維持している。また、IR加熱工程において、赤外線ヒータ6の電源はオンとされる。例えば、赤外線ヒータ6は、500℃で基板10を加熱可能である。そのため、基板温度は、500℃まで上昇可能とされている。IR加熱工程では、HP加熱工程時よりも基板10が赤外線ヒータ6に近づくため、赤外線ヒータ6の熱が基板10に十分に伝わるようになる。
なお、IR加熱工程において、ホットプレート5は、搬送ローラ8a(図1に示す通過部8h)の上方かつ赤外線ヒータ6の下方に位置している。便宜上、図13において、移動前(HP加熱工程時の位置)のホットプレート5を二点鎖線、移動後(IR加熱工程時の位置)のホットプレート5を実線で示す。
IR加熱工程では、減圧工程の雰囲気を保った状態で、基板温度がHP加熱工程の温度から600℃以下になるまで基板10を加熱する。例えば、IR加熱工程では、基板温度を130℃から500℃まで上昇させる。また、IR加熱工程では、チャンバ内圧力を20Pa以下に維持する。
実施形態において、IR加熱工程は、IR第一加熱工程、IR第二加熱工程およびIR第三加熱工程を含む。IR加熱工程は、HP加熱工程の後、IR第一加熱工程、IR第二加熱工程、IR第三加熱工程の順に行う。
例えば、IR第一加熱工程では、減圧工程の雰囲気を保った状態で、基板温度が150℃から250℃の範囲で、基板10に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化前の分子鎖が配向するよう、またはポリイミド形成用液がイミド化するように基板10を加熱する。例えば、IR第一加熱工程では、基板10を加熱する時間を1min以上10min以下とする。
例えば、IR第二加熱工程では、減圧工程の雰囲気を保った状態で、基板温度が250℃から350℃の範囲で、基板10に塗布されたポリイミド形成用液がイミド化するまで、またはイミド化時の分子鎖が再配向するように基板10を加熱する。例えば、IR第二加熱工程では、基板10を加熱する時間を1min以上10min以下とする。
例えば、IR第三加熱工程では、減圧工程の雰囲気を保った状態で、基板温度が350℃から500℃の範囲で、基板10に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖が再配向するまで、または分子鎖が再配列するように基板10を加熱する。例えば、IR第三加熱工程では、基板10を加熱する時間を1min以上15min以下とする。
IR加熱工程では、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間に配置されているホットプレート側反射面30aを用いてホットプレート5に向かう赤外線を反射する。これにより、ホットプレート5に赤外線が吸収されることを回避することができる。なお、ホットプレート側反射面30aによって反射された赤外線の少なくとも一部は基板10に吸収される。
加えて、IR加熱工程では、チャンバ2の内面に設けられたチャンバ側反射面2aにおいて赤外線が反射される。これにより、チャンバ2内の温度均一性を高めることができる。なお、チャンバ側反射面2aによって反射された赤外線の少なくとも一部は基板10に吸収される。
加えて、IR加熱工程では、ホットプレート5を冷却する。例えば、IR加熱工程では、加熱部の内部に配置された冷媒通過部51に冷媒(空気)を通過させる(図9参照)。
IR加熱工程の後、基板10を冷却させる冷却工程を行う。例えば、冷却工程では、減圧工程の雰囲気、もしくは低酸素雰囲気を保った状態で、基板温度がIR加熱工程の温度から基板10を搬送可能な温度になるまで基板10を冷却する。冷却工程では、赤外線ヒータ6の電源をオフにする。例えば、冷却工程では、基板温度が250℃以下になるまで基板10を冷却する。例えば、冷却工程では、基板10を冷却する時間を1min以上5min以下とする。
以上の工程を経ることにより、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の揮発又はイミド化を行うとともに、基板10に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖の再配列を行い、ポリイミド膜を形成することができる。
実施形態においては、チャンバ2の収容空間2S中の気体がチャンバ2の内面で冷却されて昇華物となることを抑制する観点から、以下のチャンバ加熱工程を行う。
チャンバ加熱工程では、チャンバ2の内面の少なくとも一部を加熱する。実施形態において、チャンバ加熱工程では、チャンバ2の周壁23に配置されたチャンバ加熱部81を用いて、チャンバ2の周壁23の内面を加熱する(図2参照)。例えば、チャンバ加熱工程では、チャンバ2の周壁23の内面の温度が40℃以上かつ150℃以下の範囲になるよう加熱する。例えば、チャンバ加熱工程は、少なくとも基板加熱工程の間、常時行われる。
実施形態の基板加熱方法は、真空配管加熱工程、ガス供給配管加熱工程及び基板搬出入部加熱工程を更に含む。
真空配管加熱工程では、チャンバ2に接続された真空配管3aの内面の少なくとも一部を加熱する。実施形態において、真空配管加熱工程では、真空配管3aの外面を覆う真空配管加熱部82を用いて、真空配管3aの内面を加熱する(図2参照)。例えば、真空配管加熱工程は、少なくとも基板加熱工程の間、常時行われる。
ガス供給配管加熱工程では、ガス供給配管4aの内面の少なくとも一部を加熱する。実施形態において、ガス供給配管加熱工程では、ガス供給配管4aの外面を覆うガス供給配管加熱部83を用いて、ガス供給配管4aの内面を加熱する(図2参照)。例えば、ガス供給配管加熱工程は、少なくとも基板加熱工程の間、常時行われる。
基板搬出入部加熱工程では、基板搬出入部24の少なくとも一部を加熱可能する。実施形態において、基板搬出入部加熱工程では、基板搬出入部24の外面を覆う基板搬出入部加熱部84を用いて、基板搬出入部24を加熱する(図2参照)。例えば、基板搬出入部加熱工程は、少なくとも基板加熱工程の間、常時行われる。
実施形態においては、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を安定して硬化させる観点から、以下の圧力検知工程および制御工程を行う。
圧力検知工程では、チャンバ内圧力を検知する。実施形態において、圧力検知工程では、圧力検知部14を用いて、収容空間2Sの圧力を検知する(図2参照)。例えば、圧力検知工程は、少なくとも基板加熱工程の間、常時行われる。
制御工程では、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果に基づいて、基板加熱部として機能するホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方を制御する(図2参照)。実施形態においては、制御部15を用いて、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の出力および駆動時間を制御する(図1参照)。
制御部15には、予め算出された収容空間2Sの圧力(チャンバ内圧力)と基板10の温度(基板温度)と基板10の加熱時間(基板加熱時間)との関係に関する情報(以下「事前算出情報」ともいう。図18及び図19参照。)が記憶されている。制御工程では、事前算出情報と、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の出力および駆動時間を制御する。
ここで、圧力閾値は、基板に塗布されたポリイミド形成用液の硬化条件が適合され得るチャンバ内圧力の最大値を意味する。実施形態において、圧力閾値は、チャンバ内圧力の変動量Dp(図19参照)が10Paを超えないように設定する。
ここで、チャンバ内圧力の変動量Dpは、チャンバ内圧力の最小値Pminと最大値Pmaxとの差を意味する(図19参照)。実施形態において、チャンバ内圧力の最小値Pminは、IR加熱工程T3の初期に検知される(図19参照。)。実施形態において、チャンバ内圧力の最大値Pmaxは、IR加熱工程T3においてチャンバ内圧力の最小値Pminが検知された後に検知される(図19参照。)。
制御工程では、事前算出情報と、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の駆動を切り替える。例えば、制御工程では、チャンバ内圧力の変動量Dpが10Paを超えないように、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の出力および駆動時間を制御したり、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の駆動を切り替えたりする。
加えて、制御工程では、ガス供給部4を制御してもよい(図1参照)。例えば、制御工程では、収容空間2SにN等の不活性ガスを供給することによってチャンバ内圧力を調整してもよい。
以上のように、本実施形態によれば、圧力検知部14の検知結果に基づいて基板加熱部5,6を制御する制御部15を含むことで、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の硬化条件が圧力によって変動する場合であっても、圧力変動による基板10の加熱条件を踏まえて基板加熱部5,6の出力等を増減することができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を安定して硬化させることができる。
また、制御部15は、予め算出されたチャンバ内圧力と基板温度と基板加熱時間との関係に関する情報(事前算出情報)と、圧力検知部14の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部5,6の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御することで、以下の効果を奏する。
本願発明者らが検討した結果、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えると、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を加熱硬化させた膜を得た際に、この膜が所望の特性を担保できない可能性が出てくることを見出した。この構成によれば、事前算出情報を踏まえて、圧力検知部14の検知結果から、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部5,6の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液をより一層安定して硬化させることができる。
また、基板加熱部5,6は、基板10の一方面側に配置されたホットプレート5と、基板10の他方面側に配置されるとともに、基板10を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータ6と、を含んでいることで、以下の効果を奏する。
この構成によれば、赤外線ヒータ6が基板10の他方面側に配置されることで、赤外線ヒータ6から発せられた熱が、基板10の他方面側から一方面側に向けて伝わるようになるため、ホットプレート5による加熱と赤外線ヒータ6による加熱とが相まって、基板10をより一層効果的に加熱することができる。
ところで、オーブンで熱風を循環させて基板を加熱する方式であると、熱風の循環によって基板の収容空間に異物が巻き上げられる可能性がある。これに対し、この構成によれば、収容空間2Sの雰囲気を減圧した状態で基板10を加熱することができるため、収容空間2Sに異物が巻き上げられるリスクを低減することができる。したがって、チャンバ2の内面又は基板10に異物が付着することを抑制する上で好適である。加えて、基板10の一方面側に配置されたホットプレート5によって、基板10の加熱温度を基板10の面内で均一化させることができるため、膜特性を向上させることができる。例えば、ホットプレート5の一面と基板10の第二面10bとを当接させた状態で基板10を加熱することによって、基板10の加熱温度の面内均一性を高めることができる。
また、制御部15は、事前算出情報と、圧力検知部14の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の駆動を切り替えることで、以下の効果を奏する。事前算出情報を踏まえて、圧力検知部14の検知結果から、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液をより一層安定して硬化させることができる。加えて、圧力検知部14の検知結果によっては、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の一方をオンとし、他方をオフとすることができるため、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の双方をオンとした場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
また、チャンバ2の内面の少なくとも一部は、赤外線を反射するチャンバ側反射面2aとされていることで、以下の効果を奏する。チャンバ側反射面2aによって反射された赤外線の少なくとも一部は基板10に吸収されるため、基板10の加熱を促進することができる。一方、チャンバ側反射面2aによって反射された赤外線による基板10の温度上昇分を踏まえて、赤外線ヒータ6の出力を低減することができる。
また、ホットプレート5が20℃以上かつ300℃以下の範囲で基板10を加熱可能であることで、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の溶媒除去やポリイミド形成用液の予備硬化等を安定して行うことができる。加えて、赤外線ヒータ6が150℃以上かつ600℃以下の範囲で基板10を加熱可能であることで、基板10に塗布されたポリイミド形成用液をより一層安定して硬化させることができる。加えて、ポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖の再配列を安定して行うことができ、膜特性を一段と向上させることができる。
また、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間に配置されるとともに、ホットプレート5に向かう赤外線を反射するホットプレート側反射面30aを有する赤外線反射部30を含み、ホットプレート5は、赤外線反射部30を載置可能な載置面5aを含んでいることで、以下の効果を奏する。この構成によれば、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間に配置されるとともにホットプレート5に向かう赤外線を反射するホットプレート側反射面30aを含むことで、ホットプレート5に赤外線が吸収されることを回避することができるため、赤外線によるホットプレート5の昇温を抑制することができる。そのため、赤外線によるホットプレート5の昇温に伴うホットプレート5の降温時間を考慮する必要がない。したがって、ホットプレート5の降温に要するタクトタイムを短縮化することができる。加えて、ホットプレート側反射面30aによって反射された赤外線の少なくとも一部は基板10に吸収されるため、基板10の加熱を促進することができる。一方、ホットプレート側反射面30aによって反射された赤外線による基板10の温度上昇分を踏まえて、赤外線ヒータ6の出力を低減することができる。加えて、ホットプレート5は、赤外線反射部30を載置可能な載置面5aを含むことで、収容空間2Sの雰囲気を減圧して真空状態とした場合、ホットプレート5における載置面5aと赤外線反射部30との間を真空断熱することができる。すなわち、載置面5aと赤外線反射部30との界面における隙間を断熱層として機能させることができる。そのため、赤外線によるホットプレート5の昇温を抑制することができる。一方、収容空間2Sに窒素を供給(Nパージ)した場合、載置面5aと赤外線反射部30との間の真空断熱を解除することができる。そのため、ホットプレート5が降温しているときは赤外線反射部30も降温していると推定することができる。
また、基板10の第一面10aにのみポリイミド形成用液が塗布されており、ホットプレート5が基板10の第一面10aとは反対側の第二面10bの側に配置されていることで、以下の効果を奏する。ホットプレート5から発せられた熱が、基板10の第二面10bの側から第一面10aの側に向けて伝わるようになるため、基板10を効果的に加熱することができる。加えて、ホットプレート5で基板10を加熱している間に、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の溶媒除去やポリイミド形成用液の予備硬化、成膜時のガス抜き等を効率良く行うことができる。
また、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の双方が基板10を段階的に加熱可能であることで、以下の効果を奏する。ホットプレート5及び赤外線ヒータ6が基板10を一定の温度でのみ加熱可能な場合と比較して、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の硬化条件に適合するように、基板10を効率良く加熱することができる。例えば、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を段階的に乾燥させ、良好に硬化させることができる。
また、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6と基板10との相対位置を調整可能な位置調整部7を含むことで、前記位置調整部7を備えない場合と比較して、基板10の加熱温度を調整し易くなる。例えば、基板10の加熱温度を高くする場合にはホットプレート5及び赤外線ヒータ6と基板10とを近接させ、基板10の加熱温度を低くする場合にはホットプレート5及び赤外線ヒータ6と基板10とを離反させることができる。したがって、基板10を段階的に加熱し易くなる。
また、位置調整部7は、基板10をホットプレート5と赤外線ヒータ6との間で移動可能とする移動部7aを含むことで、以下の効果を奏する。基板10をホットプレート5と赤外線ヒータ6との間で移動させることによって、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方を定位置に配置した状態で、基板10の加熱温度を調整することができる。したがって、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方を移動可能とする装置を別途設ける必要がないため、簡素な構成で基板10の加熱温度を調整することができる。
また、ホットプレート5と赤外線ヒータ6との間には、基板10を搬送可能とする搬送部8が設けられており、搬送部8には、移動部7aを通過可能とする通過部8hが形成されていることで、以下の効果を奏する。基板10をホットプレート5と赤外線ヒータ6との間で移動させる場合に、通過部8hを通過させることができるため、搬送部8を迂回して基板10を移動させる必要がない。したがって、搬送部8を迂回して基板10を移動させるための装置を別途設ける必要がないため、簡素な構成で基板10の移動をスムーズに行うことができる。
また、基板10の温度を検知可能な温度検知部9を含むことで、基板10の温度をリアルタイムで把握することができる。例えば、温度検知部9の検知結果に基づいて基板10を加熱することによって、基板10の温度が目標値からずれることを抑制することができる。
また、基板10及び基板加熱部5,6が共通のチャンバ2に収容されていることで、共通のチャンバ2内で基板10への基板加熱部5,6による加熱処理を一括することができる。例えば、共通のチャンバ2内で基板10へのホットプレート5による加熱処理と赤外線ヒータ6による加熱処理とを一括して行うことができる。すなわち、ホットプレート及び赤外線ヒータが互いに異なるチャンバに収容された場合のように、異なる2つのチャンバ間で基板を搬送させるための時間を要しない。したがって、基板10の加熱処理をより一層効率良く行うことができる。また、異なる2つのチャンバを備えた場合と比較して、装置全体を小型化することができる。
また、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果に基づいて基板加熱部5,6を制御する制御工程を含むことで、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の硬化条件が圧力によって変動する場合であっても、圧力変動による基板10の加熱条件を踏まえて基板加熱部5,6の出力等を増減することができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を安定して硬化させることができる。
また、制御工程では、事前算出情報と、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部5,6の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御することで、以下の効果を奏する。事前算出情報を踏まえて、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果から、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないように基板加熱部5,6の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液をより一層安定して硬化させることができる。
また、制御工程では、事前算出情報と、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の駆動を切り替えることで、以下の効果を奏する。事前算出情報を踏まえて、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果から、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の少なくとも一方の出力を増減したり駆動時間を調整したりすることができる。したがって、基板10に塗布されたポリイミド形成用液をより一層安定して硬化させることができる。加えて、圧力検知工程におけるチャンバ内圧力の検知結果によっては、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の一方をオンとし、他方をオフとすることができるため、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の双方をオンとした場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について、図14〜図17を用いて説明する。
第二実施形態では、第一実施形態に対して、位置調整部207の構成が特に異なる。図14〜図17において、第一実施形態と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図14は、第二実施形態に係る基板加熱装置201における加熱ユニット80、断熱部材26及びカバー部材27の断面を含む、図2に相当する図である。
<位置調整部>
図14に示すように、位置調整部207は、収容部270、移動部275及び駆動部279を備えている。
収容部270は、チャンバ2の下側に配置されている。収容部270は、移動部275及び駆動部279を収容可能である。収容部270は、直方体の箱状に形成される。具体的に、収容部270は、矩形板状の第一支持板271と、第一支持板271と対向する矩形板状の第二支持板272と、第一支持板271及び第二支持板272の外周縁に繋がるとともに移動部275及び駆動部279の周囲を囲むように覆う囲い板273とによって形成されている。なお、囲い板273は設けられていなくてもよい。すなわち、位置調整部207は、少なくとも第一支持板271、移動部275及び駆動部279を備えていればよい。例えば、装置全体を覆う外装カバーが設けられていてもよい。
第一支持板271の外周縁は、チャンバ2の周壁23の下端に接続されている。第一支持板271は、チャンバ2の底板としても機能する。第一支持板271には、ホットプレート205が配置されている。具体的に、ホットプレート205は、チャンバ2内で第一支持板271に支持されている。
囲い板273と周壁23とは、上下に連続して連なっている。チャンバ2は、基板10を密閉空間で収容可能に構成されている。例えば、天板21、底板としての第一支持板271、及び周壁23の各接続部を溶接等で隙間なく結合することで、チャンバ2内の気密性を向上することができる。
移動部275は、ピン276、伸縮管277及び基台278を備える。
ピン276は、基板10の第二面10bを支持可能かつ第二面10bの法線方向(Z方向)に移動可能である。ピン276は、上下に延びる棒状の部材である。ピン276の先端(上端)は、基板10の第二面10bに当接可能かつ基板10の第二面10bから離反可能とされている。
ピン276は、第二面10bと平行な方向(X方向及びY方向)に間隔を空けて複数設けられている。複数のピン276は、それぞれ略同じ長さに形成されている。複数のピン276の先端は、第二面10bと平行な面内(XY平面内)に配置されている。
伸縮管277は、第一支持板271と基台278との間に設けられている。伸縮管277は、ピン276の周囲を囲むように覆うとともに、上下に延びる管状の部材である。伸縮管277は、第一支持板271と基台278との間で上下に伸縮自在とされている。例えば、伸縮管277は、真空ベローズである。
伸縮管277は、複数のピン276と同じ数だけ複数設けられている。複数の伸縮管277の先端(上端)は、第一支持板271に固定されている。具体的に、第一支持板271には、第一支持板271を厚み方向に開口する複数の挿通孔271hが形成されている。各挿通孔271hの内径は、各伸縮管277の外径と略同じ大きさとされている。例えば、各伸縮管277の先端は、第一支持板271の各挿通孔271hに嵌合固定されている。
基台278は、第一支持板271と対向する板状の部材である。基台278の上面は、基板10の第二面10bに沿う平坦面をなしている。基台278の上面には、複数のピン276の基端(下端)及び複数の伸縮管277の基端(下端)が固定されている。
複数のピン276の先端は、ホットプレート205を挿通可能とされている。ホットプレート205には、第一支持板271の各挿通孔271h(各伸縮管277の内部空間)に第二面10bの法線方向で重なる位置で、ホットプレート205を第二面10bの法線方向(ホットプレート205の厚み方向)に開口する複数の挿通孔205hが形成されている。
複数のピン276の先端は、赤外線反射部230を挿通可能とされている。赤外線反射部230には、第一支持板271の各挿通孔271h(各伸縮管277の内部空間)に第二面10bの法線方向で重なる位置で、赤外線反射部230を第二面10bの法線方向(赤外線反射板の厚み方向)に開口する複数の挿通孔230hが形成されている。
複数のピン276の先端は、各伸縮管277の内部空間、ホットプレート205の各挿通孔205h及び赤外線反射部230の各挿通孔230hを介して、基板10の第二面10bに当接可能とされている。そのため、複数のピン276の先端によって、基板10がXY平面に平行に支持されるようになっている。複数のピン276は、チャンバ2内に収容される基板10を支持しつつチャンバ2内のZ方向に移動するようになっている(図15〜図17参照)。
駆動部279は、チャンバ2の外部である収容部270内に配置されている。そのため、仮に駆動部279の駆動に伴いパーティクルが発生したとしても、チャンバ2内を密閉空間とすることによって、チャンバ2内へのパーティクルの侵入を回避することができる。
<基板加熱方法>
次に、本実施形態に係る基板加熱方法を説明する。本実施形態では、上記の基板加熱装置201を用いて基板10を加熱する。基板加熱装置201の各部で行われる動作は、制御部15によって制御される。なお、第一実施形態と同様の工程については、その詳細な説明は省略する。
図15は、第二実施形態に係る基板加熱装置201の動作の一例を説明するための図である。図16は、図15に続く、第二実施形態に係る基板加熱装置201の動作説明図である。図17は、図16に続く、第二実施形態に係る基板加熱装置201の動作説明図である。
便宜上、図15〜図17においては、基板加熱装置201の構成要素のうち、基板搬出入部24、減圧部3、ガス供給部4、ガス拡散部60、温度検知部9、圧力検知部14、気体液化回収部11、冷却機構50、加熱ユニット80、断熱部材26、カバー部材27及び制御部15の図示を省略する。
本実施形態に係る基板加熱方法は、収容工程、減圧工程、基板加熱工程、チャンバ加熱工程、圧力検知工程および制御工程を含む。
図15に示すように、収容工程では、ポリイミド形成用液を塗布した基板10をチャンバ2の内部の収容空間2Sに収容する。
減圧工程では、収容空間2Sの雰囲気を減圧する。
減圧工程では、基板10がホットプレート205から離反している。具体的に、各伸縮管277の内部空間、ホットプレート205の各挿通孔205h及び赤外線反射部230の各挿通孔230hを介して複数のピン276の先端を基板10の第二面10bに当接させるとともに、基板10を上昇させることによって、基板10をホットプレート205から離反させている。減圧工程において、ホットプレート205及び基板10は、ホットプレート205の熱が基板10に伝わらない程度に離反している。減圧工程において、ホットプレート205の電源はオンになっている。一方、減圧工程において、赤外線ヒータ6の電源はオフになっている。
減圧工程の後、基板加熱工程では、基板10の一方側に配置されているホットプレート205と基板10の他方側に配置されている赤外線ヒータ6とを用いて基板10を加熱する。
基板加熱工程は、HP加熱工程及びIR加熱工程を含む。
減圧工程の後、HP加熱工程では、基板10を第一の温度で加熱する。
図16に示すように、HP加熱工程では、複数のピン276の先端を基板10の第二面10bから離反させることによって、基板10を赤外線反射部230のホットプレート側反射面230aに載置させる。具体的に、基板10をホットプレート側反射面230aに設けられた基板支持凸部(不図示)に支持させる。これにより、ホットプレート側反射面230aは基板10の第二面10bに近接するため、ホットプレート205の熱が赤外線反射部230を介して基板10に伝わるようになる。例えば、HP加熱工程において、赤外線ヒータ6の電源はオフのままとなっている。
HP加熱工程の後、IR加熱工程では、第一の温度よりも高い第二の温度で基板10を加熱する。
図17に示すように、IR加熱工程では、基板10をHP加熱工程時の位置よりも更に上昇させることによって、基板10を赤外線ヒータ6に近接させる。IR加熱工程において、赤外線ヒータ6の電源はオンとされる。IR加熱工程では、HP加熱工程時よりも基板10が赤外線ヒータ6に近づくため、赤外線ヒータ6の熱が基板10に十分に伝わるようになる。
その後、第一実施形態と同様の工程を経ることにより、基板10に塗布されたポリイミド形成用液の揮発又はイミド化を行うとともに、基板10に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖の再配列を行い、ポリイミド膜を形成することができる。
また、チャンバ2の収容空間2S中の気体がチャンバ2の内面で冷却されて昇華物となることを抑制する観点から、第一実施形態と同様のチャンバ加熱工程を行う。
また、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を安定して硬化させる観点から、第一実施形態と同様の圧力検知工程および制御工程を行う。
以上のように、本実施形態によれば、移動部275が基板10の第二面10bを支持可能かつ第二面10bの法線方向に移動可能な複数のピン276を含み、複数のピン276の先端が第二面10bと平行な面内に配置されていることで、以下の効果を奏する。基板10を安定して支持した状態で、基板10を加熱することができるため、基板10に塗布されたポリイミド形成用液を安定して硬化させることができる。
また、ホットプレート205には、ホットプレート205を第二面10bの法線方向に開口する複数の挿通孔205hが形成されており、各ピン276の先端が各挿通孔205hを介して第二面10bに当接可能とされていることで、以下の効果を奏する。複数のピン276とホットプレート205との間での基板10の受け渡しを短時間で行うことができるため、基板10の加熱温度を効率良く調整することができる。
なお、上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、基板加熱部は、基板の一方側に配置されたホットプレートと、基板の他方側に配置されるとともに、基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を備えているが、これに限らない。例えば、基板加熱部は、基板の一方側に配置されたホットプレートのみを備えていてもよいし、基板の他方側に配置された赤外線ヒータのみを備えていてもよい。すなわち、基板加熱部は、基板の一方側及び他方側の少なくとも一方に配置されていればよい。
また、上記実施形態においては、チャンバ加熱部がチャンバの周壁にのみ配置されているが、これに限らない。例えば、チャンバ加熱部がチャンバの周壁に加え、チャンバの天板及び底板に配置されていてもよい。すなわち、チャンバ加熱部は、チャンバの内面の少なくとも一部を加熱可能であればよい。
また、上記実施形態においては、反射面を有する赤外線反射部を備えているが、これに限らない。例えば、赤外線反射部を備えることなく、ホットプレートの上面が赤外線を反射する反射面とされていてもよい。
また、上記実施形態においては、基板、ホットプレート及び赤外線ヒータが共通のチャンバに収容されているが、これに限らない。例えば、ホットプレート及び赤外線ヒータが互いに異なるチャンバに収容されていてもよい。
また、上記実施形態においては、ホットプレート及び赤外線ヒータの双方が基板を段階的に加熱可能であるが、これに限らない。例えば、ホットプレート及び赤外線ヒータの少なくとも一方が、基板を段階的に加熱可能であってもよい。また、ホットプレート及び赤外線ヒータの双方が、基板を一定の温度でのみ加熱可能であってもよい。
また、上記実施形態においては、搬送部として複数の搬送ローラを用いたが、これに限らない。例えば、搬送部としてベルトコンベアを用いてもよいし、リニアモータアクチュエータを用いてもよい。例えば、ベルトコンベア及びリニアモータアクチュエータは、X方向に継ぎ足し可能とされてもよい。これにより、X方向における基板の搬送距離を調整することができる。
また、搬送部として図5に示す構成(搬送部に通過部が形成されている構成)以外の構成を採用する場合には、ホットプレートの平面視サイズは、基板の平面視サイズと同等以上であってもよい。これにより、ホットプレートの平面視サイズが基板の平面視サイズよりも小さい場合と比較して、基板の加熱温度の面内均一性をより一層高めることができる。
また、上記実施形態においては、減圧工程及び第一加熱工程において、ホットプレートの電源はオンになっており、赤外線ヒータの電源はオフになっているが、これに限らない。例えば、減圧工程及び第一加熱工程において、ホットプレート及び赤外線ヒータの電源がオンになっていてもよい。
また、上記第一実施形態においては、IR加熱工程が、IR第一加熱工程、IR第二加熱工程およびIR第三加熱工程の3つの加熱工程を含む例を挙げたが、これに限らない。例えば、IR加熱工程が、IR第一加熱工程およびIR第二加熱工程の2つの加熱工程のみを含んでいてもよいし、4つ以上の加熱工程を含んでいてもよい。
また、上記第二実施形態においては、複数のピンの先端が赤外線反射部を挿通可能とされている(すなわち、赤外線反射部には複数の挿通孔が形成されている)が、これに限らない。例えば、複数のピンの先端が赤外線反射部を挿通不能とされていてもよい。すなわち、赤外線反射部には挿通孔が形成されていなくてもよい。この場合、複数のピンの先端は、各伸縮管の内部空間及びホットプレートの各挿通孔を介して、赤外線反射部の裏面に当接可能とされる。そのため、複数のピンの先端によって、赤外線反射部がXY平面に平行に支持されるようになる。複数のピンは、赤外線反射部を介してチャンバ内に収容される基板を支持しつつチャンバ内のZ方向に移動する。
また、上記実施形態の基板加熱装置を含む基板処理システムに本発明を適用してもよい。例えば、基板処理システムは、工場などの製造ラインに組み込まれて用いられ、基板の所定の領域に薄膜を形成するシステムである。図示はしないが、例えば、基板処理システムは、上記基板加熱装置を含む基板処理ユニットと、処理前の基板を収容した搬入用カセットが供給されると共に空の搬入用カセットが回収されるユニットである基板搬入ユニットと、処理後の基板を収容した搬出用カセットが回収されると共に空の搬出用カセットが供給されるユニットである基板搬出ユニットと、基板処理ユニットと基板搬入ユニットとの間で搬入用カセットを搬送すると共に、基板処理ユニットと基板搬出ユニットの間で搬出用カセットを搬送する搬送ユニットと、各ユニットを統括制御する制御ユニットと、を備えている。
この構成によれば、上記基板加熱装置を含むことで、基板処理システムにおいて基板への塗布物を安定して硬化させることができる。
なお、上記において実施形態又はその変形例として記載した各構成要素は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせることができるし、また、組み合わされた複数の構成要素のうち一部の構成要素を適宜用いないようにすることもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本願発明者らは、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート及び赤外線ヒータの出力および駆動時間を制御してポリイミド膜を硬化することによって、膜特性を向上させることができることを以下の評価により確認した。
(評価対象)
評価対象は、ポリイミド形成用液が塗布された基板を、後述する基板加熱装置によって加熱処理などして形成したポリイミド膜を用いた。基板は、旭硝子株式会社製のガラス基板「AN100」を用いた。ポリイミドの前駆体の溶液は、市販のポリアミック酸ワニスを用いた。ポリイミド膜の膜厚は、6μmとした。
(比較例)
比較例の基板加熱装置は、チャンバ、減圧部、ホットプレート及び赤外線ヒータを備えたものを用いた。すなわち、比較例は、圧力検知部と、圧力検知部の検知結果に基づいてホットプレート及び赤外線ヒータを制御する制御部と、を備えていない。
図18は、比較例に係る基板加熱方法の処理条件の説明図である。図18において、横軸は時間[min]、左側の縦軸は基板温度[℃]、右側の縦軸はチャンバ内圧力[Pa]をそれぞれ示す。図18において、実線のグラフは基板温度、破線のグラフはチャンバ内圧力をそれぞれ示す。
図18に示すように、比較例の場合、減圧工程T1、HP加熱工程T2、IR加熱工程T3および冷却工程T4の順に行った。
減圧工程T1では、チャンバ内圧力を大気圧から20Paまで下降させた。減圧工程T1の処理時間は、1minとした。
次に、HP加熱工程T2では、基板温度を130℃まで上昇させた。HP加熱工程T2の処理時間は、2minとした。
次に、IR加熱工程T3では、基板温度を500℃まで上昇させた。IR加熱工程T3の処理時間は、8minとした。
次に、冷却工程T4では、基板温度が250℃以下になるまで基板を冷却した。また、冷却工程T4では、収容空間に窒素を供給(Nパージ)した。冷却工程T4の処理時間は、2minとした。
以上の工程により、基板に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖の再配列を行い、ポリイミド膜を形成した。
比較例において、ポリイミド膜を形成するまでの処理時間は13minであった。
(実施例)
実施例の基板加熱装置は、チャンバ、減圧部、ホットプレート及び赤外線ヒータに加え、圧力検知部と、圧力検知部の検知結果に基づいてホットプレート及び赤外線ヒータを制御する制御部と、を備えたもの(図1に示す基板加熱装置1)を用いた。
図19は、実施例に係る基板加熱方法の処理条件の説明図である。図19において、横軸は時間[min]、左側の縦軸は基板温度[℃]、右側の縦軸はチャンバ内圧力[Pa]をそれぞれ示す。図19において、実線のグラフは基板温度、破線のグラフはチャンバ内圧力をそれぞれ示す。
なお、実施例においては、チャンバの容積は600mm×550mm×250mmの寸法に設定した。また、基板は370mm×470mmの寸法で厚さ0.5mmのガラス基板を用いた。
図19に示すように、実施例の場合、減圧工程T1、HP加熱工程T2、IR加熱工程T3および冷却工程T4の順に行った。実施例において、IR加熱工程T3は、IR第一加熱工程T31、IR第二加熱工程T32の順に行った。
減圧工程T1では、チャンバ内圧力を大気圧から20Paまで下降させた。減圧工程T1の処理時間は、1minとした。
次に、HP加熱工程T2では、基板温度を130℃まで上昇させた。HP加熱工程T2の処理時間は、3minとした。
次に、IR第一加熱工程T31では、基板温度を180℃まで上昇させた。IR第一加熱工程T31の処理時間は、4minとした。
次に、IR第二加熱工程T32では、基板温度を500℃まで上昇させた。IR第二加熱工程T32の処理時間は、6minとした。
次に、冷却工程T4では、基板温度が250℃以下になるまで基板を冷却した。また、冷却工程T4では、収容空間に窒素を供給(Nパージ)した。冷却工程T4の処理時間は、2minとした。
以上の工程により、基板に塗布されたポリイミド形成用液のイミド化時の分子鎖の再配列を行い、ポリイミド膜を形成した。
実施例において、ポリイミド膜を形成するまでの処理時間は16minであった。
実施例においては、チャンバ内圧力を常時検知した。実施例においては、事前算出情報と、チャンバ内圧力の検知結果とに基づいて、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート5及び赤外線ヒータ6の出力および駆動時間を制御した。圧力閾値は、チャンバ内圧力の変動量Dpが10Paを超えないように設定した。実施例においては、チャンバ内圧力の変動量Dpが10Paを超えないように、ホットプレート5及び赤外線ヒータ6の出力および駆動時間を制御した。実施例においては、比較例に対し、HP加熱工程T2の処理時間を長くするとともに、IR加熱工程をIR第一加熱工程およびIR第二加熱工程の2段階で行った。
(膜特性の評価結果)
上述の比較例及び実施例によって形成したポリイミド膜の機械的特性などの膜特性の評価結果を表1に示す。なお、破断強度、破断伸度、弾性率は、ORIRNTEC社製の「RTC−1210A」を用いて測定した。反りは、キーエンス社製の「LK−G35」を用いて測定した。熱膨張率は、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製の「TMA/SS7100」を用いて測定した。
Figure 0006554516
表1に示すように、比較例と実施例との間で異なる結果を得た。
実施例は、比較例に対し、反り、熱膨張率で良好な結果を得た。
以上により、チャンバ内圧力が圧力閾値を超えないようにホットプレート及び赤外線ヒータの出力および駆動時間を制御してポリイミド膜を硬化することによって、膜特性を向上させることができることが分かった。
1,201…基板加熱装置 2…チャンバ 2a…チャンバ側反射面 2S…収容空間 3…減圧部 5,205…ホットプレート(基板加熱部) 5a…載置面 6…赤外線ヒータ(基板加熱部) 7,207…位置調整部 7a,275…移動部 8…搬送部 8h…通過部 9…温度検知部 10…基板 10a…第一面 10b…第二面 14…圧力検知部 15…制御部 30,230…赤外線反射部 30a,230a…ホットプレート側反射面 205h…挿通孔 276…ピン

Claims (20)

  1. 基板を収容可能な収容空間が内部に形成されたチャンバと、
    前記収容空間の雰囲気を減圧可能な減圧部と、
    前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されるとともに、前記基板を加熱可能な基板加熱部と、
    前記収容空間の圧力を検知可能な圧力検知部と、
    前記圧力検知部の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力検知部の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記基板加熱部の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御する
    基板加熱装置。
  2. 前記基板加熱部は、
    前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、
    前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含む
    請求項に記載の基板加熱装置。
  3. 前記制御部は、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力検知部の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方の駆動を切り替える
    請求項に記載の基板加熱装置。
  4. 前記チャンバの内面の少なくとも一部は、前記赤外線を反射するチャンバ側反射面とされている
    請求項又はに記載の基板加熱装置。
  5. 前記ホットプレートは、20℃以上かつ300℃以下の範囲で前記基板を加熱可能であり、
    前記赤外線ヒータは、200℃以上かつ600℃以下の範囲で前記基板を加熱可能である
    請求項からの何れか一項に記載の基板加熱装置。
  6. 前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間に配置されるとともに、前記ホットプレートに向かう前記赤外線を反射するホットプレート側反射面を有する赤外線反射部を更に含み、
    前記ホットプレートは、前記赤外線反射部を載置可能な載置面を含む
    請求項からの何れか一項に記載の基板加熱装置。
  7. 前記基板の第一面にのみ被処理物が塗布されており、
    前記ホットプレートは、前記基板の第一面とは反対側の第二面の側に配置されている
    請求項からの何れか一項に記載の基板加熱装置。
  8. 前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方は、前記基板を段階的に加熱可能である
    請求項からの何れか一項に記載の基板加熱装置。
  9. 前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方と前記基板との相対位置を調整可能な位置調整部を更に含む
    請求項からの何れか一項に記載の基板加熱装置。
  10. 前記位置調整部は、前記基板を前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間で移動可能とする移動部を更に含む
    請求項に記載の基板加熱装置。
  11. 前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間には、前記基板を搬送可能とする搬送部が設けられており、
    前記搬送部には、前記移動部を通過可能とする通過部が形成されている
    請求項10に記載の基板加熱装置。
  12. 前記移動部は、前記基板の第一面とは反対側の第二面を支持可能かつ前記第二面の法線方向に移動可能な複数のピンを含み、
    前記複数のピンの先端は、前記第二面と平行な面内に配置されている
    請求項10又は11に記載の基板加熱装置。
  13. 前記ホットプレートには、前記ホットプレートを前記第二面の法線方向に開口する複数の挿通孔が形成されており、
    前記複数のピンの先端は、前記複数の挿通孔を介して前記第二面に当接可能とされている
    請求項12に記載の基板加熱装置。
  14. 前記基板の温度を検知可能な温度検知部を更に含む
    請求項1から13の何れか一項に記載の基板加熱装置。
  15. 前記基板及び前記基板加熱部は、共通の前記チャンバに収容されている
    請求項1から14の何れか一項に記載の基板加熱装置。
  16. 請求項1から15の何れか一項に記載の基板加熱装置を含む基板処理システム。
  17. 基板をチャンバの内部の収容空間に収容する収容工程と、
    前記収容空間の雰囲気を減圧する減圧工程と、
    前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されている基板加熱部を用いて前記基板を加熱する基板加熱工程と、
    前記収容空間の圧力を検知する圧力検知工程と、
    前記圧力の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程では、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記基板加熱部の出力および駆動時間の少なくとも一方を制御する
    基板加熱方法。
  18. 前記基板加熱部は、
    前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、
    前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含み、
    前記制御工程では、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方の駆動を切り替える
    請求項17に記載の基板加熱方法。
  19. 基板を収容可能な収容空間が内部に形成されたチャンバと、
    前記収容空間の雰囲気を減圧可能な減圧部と、
    前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されるとともに、前記基板を加熱可能な基板加熱部と、
    前記収容空間の圧力を検知可能な圧力検知部と、
    前記圧力検知部の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御部と、を含み、
    前記基板加熱部は、
    前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、
    前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含み、
    前記ホットプレートと前記赤外線ヒータとの間に配置されるとともに、前記ホットプレートに向かう前記赤外線を反射するホットプレート側反射面を有する赤外線反射部を更に含み、
    前記ホットプレートは、前記赤外線反射部を載置可能な載置面を含む
    基板加熱装置。
  20. 基板をチャンバの内部の収容空間に収容する収容工程と、
    前記収容空間の雰囲気を減圧する減圧工程と、
    前記基板の一方面側及び他方面側の少なくとも一方に配置されている基板加熱部を用いて前記基板を加熱する基板加熱工程と、
    前記収容空間の圧力を検知する圧力検知工程と、
    前記圧力の検知結果に基づいて、前記基板加熱部を制御する制御工程と、を含み、
    前記基板加熱部は、
    前記基板の一方面側に配置されたホットプレートと、
    前記基板の他方面側に配置されるとともに、前記基板を赤外線によって加熱可能な赤外線ヒータと、を含み、
    前記制御工程では、予め算出された前記収容空間の圧力と前記基板の温度と前記基板の加熱時間との関係に関する情報と、前記圧力の検知結果とに基づいて、前記収容空間の圧力が圧力閾値を超えないように前記ホットプレート及び前記赤外線ヒータの少なくとも一方の駆動を切り替える
    基板加熱方法。
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