JP6554383B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドクタブレード装置及び印刷装置に関するものである。
ドクタブレードが凹版上を摺動することで、凹版上の余分なインキを掻き取ると共に、当該凹版にインキを充填する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平9−300574号公報
ドクタブレードが版上を摺動すると、当該ドクタブレードの側方にインクが押し出されてインク溜まりが形成される場合がある。従来技術では、版に充填されたインクを被転写体(たとえば、ブランケット)に転写する際に、このインク溜まりが当該被転写体の支持部(たとえば、胴体)に付着してしまうことがあった。この場合、支持部に付着したインクによって印刷不良が発生するおそれがある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、印刷不良の発生を抑制できるドクタブレード装置及び印刷装置を提供することである。
[1]本発明に係るドクタブレード装置は、凹部を有する版上を摺動して前記凹部にインクを充填するものであり、所定のドクタ角度で前記版に接触するブレード本体と、前記ドクタブレード装置の進行方向から視て、前記ブレード本体の側方の少なくとも一方に配置されたインク均し部と、を備えており、前記ドクタブレード装置の進行方向から視て、前記インク均し部の先端は前記ブレード本体の先端よりも高さ方向において凹んでいるドクタブレード装置である。
[2]上記発明において、前記インク均し部は、前記ブレード本体の両側方に配置されていてもよい。
[3]上記発明において、前記ブレード本体を保持するブレードホルダをさらに備え、前記インク均し部は、前記ブレードホルダに保持されている板状部材であってもよい。
[4]本発明に係る印刷装置は、凹部にインクが充填された版と被転写体の転写面とを接触させて、前記版から前記転写面にインクを転写する印刷装置であり、前記版を支持する第1の支持部と、前記版に前記インクを供給する供給部と、供給された前記インクを前記凹部に充填する上記ドクタブレード装置と、前記被転写体を支持する第2の支持部と、を備え、前記第2の支持部は、平面視において、前記転写面よりも外側に広がる支持面を有する印刷装置である。
[5]上記発明において、前記第2の支持部は、円柱状の胴体であり、前記被転写体は、前記胴体に捲回されていてもよい。
[6]上記発明において、下記(1)式を満たしてもよい。
T1<T2 … (1)
但し、上記(1)式において、T1は、前記ブレード本体の先端に対する前記インク均し部の先端の凹み量であり、T2は、前記受理面に対する前記胴体の外周面の凹み量である。
本発明は、ドクタブレード装置の進行方向から視て、ブレード本体の側方の少なくとも一方にインク均し部を備え、当該インク均し部の先端は、ドクタブレード装置の進行方向から視て、ブレード本体の先端よりも高さ方向において凹んでいる。本発明によれば、インク均し部がブレード本体の側方に生じるインク溜まりを均すことで、当該インク溜まりと転写体とが接触するのを抑えることができる。これにより、印刷不良の発生が抑制できる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る印刷装置を示す平面図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係る印刷装置を示す断面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置を示す図であり、図3(a)は、斜め上から視た斜視図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb-IIIbに沿った断面図である。 図4は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置を凹版上に配置した状態を示す断面図である。 図5は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置と凹版との位置関係を説明するための平面図である。 図6は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置と凹版との位置関係を説明するための図であり、ドクタブレード装置を進行方向から視た図である。 図7は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法を示す工程図である。 図8(a)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の充填工程の説明(その1)をするための断面図であり、図8(b)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の充填工程の説明(その2)をするための断面図である。 図9は、本発明の一実施の形態に係る印刷装置の作用の説明(その1)をするための平面図である。 図10は、図9のX-X線に沿った断面図である。 図11(a)は、図9のXIa-XIa線に沿った断面図であり、図11(b)は、図9のXIb-XIb線に沿った断面図である。 図12(a)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の充填工程の説明(その3)をするための断面図であり、図12(b)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の充填工程の説明(その4)をするための断面図である。 図13(a)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け取り工程の説明(その1)をするための断面図であり、図13(b)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け取り工程の説明(その2)をするための断面図である。 図14は、本発明の一実施の形態に係る印刷装置の作用の説明(その2)をするための平面図である。 図15は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け取り工程の説明(その3)をするための断面図である。 図16(a)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け渡し転写工程の説明(その1)をするための断面図であり、図16(b)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け渡し転写工程の説明(その2)をするための断面図である。 図17(a)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け渡し工程の説明(その3)をするための断面図であり、図17(b)は、本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け渡し工程の説明(その4)をするための断面図である。 図18は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第1変形例を示す平面図である。 図19は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第2変形例を示す平面図である。 図20は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第3変形例を示す平面図である。 図21は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第4変形例を示す平面図である。 図22は、本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第5変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は本発明の一実施の形態に係る印刷装置を示す平面図、図2は本発明の一実施の形態に係る印刷装置を示す断面図、図3は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置を示す図であり、図3(a)は斜め上から視た斜視図、図3(b)は図3(a)のIIIb-IIIbに沿った断面図、図4は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置を凹版上に配置した状態を示す断面図、図5は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置と凹版との位置関係を説明するための平面図、図6は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置と凹版との位置関係を説明するための図であり、ドクタブレード装置を進行方向から視た図である。
本実施形態における印刷装置1は、グラビアオフセット印刷法によって基材110に導電性インクMを印刷することにより、配線基板100(図17(b)参照)を製造する装置である。
配線基板100は、基材110と、導体層120と、を備えている。基材110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)等の絶縁性を有する基材である。
導体層120は、印刷装置1によって基材110上に受け渡された導電性インクMを硬化させることにより形成されている。この導体層120は、銀や銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム、グラファイト等を含有する導電性材料と、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等を含有するバインダ樹脂等から構成されている。なお、導体層120を構成する材料からバインダ樹脂を省略してもよい。
なお、図17(b)において、符号(120)は、導電性インクMを乾燥炉85(後述)で硬化させた後の導体層を示す。また、同図において、符号(100)は、乾燥炉85で硬化した後の導体層120を有する配線基板を示す。
なお、本実施形態の導電性インクMとしては、5Pa・s〜50Pa・sの粘度を有している材料を用いることができる。このような導電性インクMは、上述の導体層120を構成する材料に加えて、各種添加剤および溶剤を混合して構成されている。溶剤としては、用いるバインダ樹脂の種類に応じて適宜、選択すればよいが、たとえば、バインダ樹脂としてポリエステル系樹脂を用いる場合には、酢酸シクロヘキシル、酢酸ブチルカルビトーレ、酢酸−2−ブトキシエチル、イソブチルアルコール、2−エチルブチルアルコール、エチルカルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブ、イソホロンなどが挙げられる。添加剤としては、硬化剤、カップリング剤、腐食抑制剤などを例示することができる。本実施形態における「導電性インクM」が本発明における「インク」の一例に相当する。
印刷装置1は、図1及び図2に示すように、版テーブル10と、基材テーブル20と、ドクタブレード装置30と、ドクタ架台40と、ディスペンサ50と、転写ローラ60と、移動機構71,72と、装置フレーム80と、乾燥炉85と、を備えている。
本実施形態における「印刷装置1」が本発明における「印刷装置」の一例に相当し、本実施形態における「版テーブル10」が本発明における「第1の支持部」の一例に相当し、本実施形態における「ドクタブレード装置30」が本発明における「ドクタブレード装置」の一例に相当し、本実施形態における「ディスペンサ50」が本発明における「供給装置」の一例に相当する。
版テーブル10は、装置フレーム80に水平に支持されており、移動機構71によりX方向に沿って平行移動が可能となっている。この版テーブル10は、凹版90(グラビア版)が載置されている支持面11を有している。この支持面11は、特に図示しない複数の吸引口が開口しており、凹版90を吸着保持することが可能となっている。なお、版テーブル10に凹版90を固定する方法は、特にこれに限定されない。因みに、移動機構71としては、たとえば、モータを用いたボールねじ機構等を例示することができる。
本実施形態の凹版90は、平板状の凹版であり、その上面91に銅等からなる金属層をエッチング等することで凹パターン92が形成されている。この凹パターン92は、配線基板100の導体層120に対応したパターンとされている。この凹版90は幅W1を有している。一方、凹パターン92が形成された領域の幅W2(凹パターン92の幅)は、凹版90の幅W1よりも小さい幅とされている。なお、凹版90の幅W1としては、たとえば、600mmである。凹パターン92が形成された領域の幅W2としては、たとえば、500mmである。
凹パターン92としては、たとえば、相互に平行に複数の細線を配列するストライプ状のパターンであってもよいし、異なる方向に延在する第1及び第2の細線(不図示)を相互に交差させてなる網目状(メッシュ状)のパターンであってもよい。凹パターンを網目状(メッシュ状)とする場合は、種々の図形単位(たとえば、三角形、四角形等のn角形や、円、楕円、星型等)を繰り返して得られる幾何学模様を、当該凹パターンの単位網目の形状として用いることができる。
なお、図1に示す例では、凹版90の凹パターン92としてY軸方向に沿ったものしか図示していないが、実際にはこの凹パターン92はY軸方向のみならず多種多様な方向に沿って延在している。本実施形態における「凹版90」が本発明における「凹版」の一例に相当し、本実施形態における「凹パターン92」が本発明における「凹部」の一例に相当する。
基材テーブル20は、装置フレーム80に水平に支持されており、移動機構72によりX方向に沿って平行移動が可能となっている。この版テーブル10は、被印刷体である基材110が載置される支持面21を有している。上述の版テーブル10の支持面11と同様に、この支持面21にも複数の吸引口が開口しており、基材110を吸着保持することが可能となっている。なお、基材テーブル20に基材110を固定する方法は、特にこれに限定されない。因みに、移動機構72としては、たとえば、モータを用いたボールねじ機構等を例示することができる。
この基材テーブル20の待機位置の近傍には、吸着装置(不図示)が並設されており、当該吸着装置により基材テーブル20上に載置された基材110が乾燥炉85に移送される。なお、乾燥炉85としては、たとえば、IR(遠赤外線)乾燥炉や熱風乾燥炉等を例示することができる。基材110上に受け渡された印刷パターン(導電性インクM)は、この乾燥炉85を通過することで、加熱、硬化して、配線基板100の導体層120が形成される。
ドクタブレード装置30は、凹版90の上方に当該凹版90と対向して配置されている。このドクタブレード装置30は、図3(a)及び図3(b)に示すように、ブレード本体31と、ブレードホルダ32と、を備えている。本実施形態における「ブレード本体31」が本発明における「ブレード本体」の一例に相当し、本実施形態における「ブレードホルダ32」が本発明における「ブレードホルダ」の一例に相当する。
ブレード本体31は、その先端311が凹版90の上面91の上を摺動することで、凹パターン92に導電性インクMを充填すると共に、当該凹版90の上面91上に残余する導電性インクMを掻き取ることができる。本実施形態のドクタブレード装置30は、図4に示すように、ブレード本体31を所定のドクタ角度θで傾斜させた状態で凹版90に接触させて、当該凹版90の凹パターン92に対する導電性インクMの充填を行う。「所定のドクタ角度θ」とは、凹版90の凹パターン92に導電性インクMを充填する姿勢におけるブレード本体31の傾斜角度であり、具体的には、50°〜70°であることが好ましい。
凹版90の凹パターン92に対して導電性インクMを一回的に充填する観点から、図5及び図6に示すように、本実施形態のブレード本体31の幅W3(すなわち、側端部312,313間の長さ)は、凹パターン92が形成された領域の幅W2に対応しており、ここでは、当該ブレード本体31の幅W3は、凹パターン92が形成された領域の幅W2よりも大きくなっている(W3>W2)。一方、凹版90の側方から掻き取った導電性インクMが凹版90上から飛散するのを抑制する観点から、ブレード本体31の幅W3は、凹版90の幅W1よりも小さくなっている(W1>W3)。なお、本実施形態において、ブレード本体31の幅W3としては、たとえば、540mmである。因みに、図5、図6、図18〜図22では、凹パターン92が形成された領域を一点鎖線と斜線により表示している。
ブレードホルダ32は、図3(a)及び図3(b)に示すように、第1のホルダ部材33と、第2のホルダ部材34と、当て板37と、固定具38と、を有している。ブレード本体31は、第1及び第2のホルダ部材33,34の間に挟持されて保持されている。本実施形態では、第1のボルダ部材33がブレード本体31の前面(すなわち、面方向がドクタブレード装置30の進行方向と一致する側の面)を支持し、第2のホルダ部材34がブレード本体31の裏面(すなわち、面方向がドクタブレード装置30の進行方向と反対側の面)を支持している。
第2のホルダ部材34の先端341の両側には、2つのインク均し部35,36が設けられている。インク均し部35、36は、ブレード本体31の側方に生じるインク溜まりC(図9参照)を平らとなるように均して変形させる機能を有する。このインク均し部35,36は、図3(a)及び図3(b)に示すように、板状の部材とされており、導電性インクMと接触しても変形しない程度の剛性を有する材料で構成されている。
本実施形態において、インク均し部35,36は、第2のホルダ部材34と一体的に形成されている。なお、インク均し部35,36の構成は、特に上述に限定されず、第2のホルダ部材34と当該インク均し部35,36とが別部材であってもよい。この場合、インク均し部35,36は、別部材として形成されていてもよい。
このインク均し部35,36は、図5及び図6に示すように、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側方に配置されている。本実施形態では、インク均し部35がブレード本体31の側端部312に対応して設けられ、インク均し部36がブレード装置31の側端部313に対応して設けられている。また、図4に示すように、ドクタブレード装置30を側方から視ると、ドクタブレード装置30の進行方向において、インク均し部35,36はブレード本体31よりも後方に配置されている。
インク均し部35の先端351の形状は、特に限定しないが、本実施形態では、ブレード本体31の先端311の延在方向と実質的に一致する方向に延在する略平坦形状とされている。この先端351の幅W41(本実施形態では、内側側端部352と外側側端部353の間の長さ)は、10〜50mmであることが好ましい。
内側側端部352は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側端部312よりも内側(ここでは、ブレード本体31の中心側)に位置している。一方、外側側端部353は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側端部312よりも外側に位置している。
結果として、インク均し部35は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、先端351の一部がブレード本体31と重なるように配置されている。これにより、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31とインク均し部35との間に隙間が形成されないようにしている。ブレード本体31とインク均し部35,36との重なる部分の幅は、特に限定しないが、1〜10mmであることが好ましい。
本実施形態では、図4に示すように、ブレード本体31が所定のドクタ角度θで凹版90に接触するように、ドクタブレード装置30を凹版90上に配置すると、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、インク均し部35の先端351がブレード本体31の先端311よりも高さ方向において凹んだ状態となる。具体的には、図4及び図6に示すように、ブレード本体31の先端311に対してインク均し部35の先端351が凹み量T11だけ高さ方向において凹んでいる。この凹み量T11としては、0.5〜1.5mmであることが好ましい。
なお、インク均し部35の先端351がブレード本体31の先端311よりも高さ方向において凹んでいるとは、ドクタブレード装置30が凹版90に導電性インクMを充填する姿勢(すなわち、ブレード本体31が所定のドクタ角度θで凹版90に接触する姿勢)において、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、インク均し部35の先端351が、前記ブレード本体31の先端311に対して、当該ブレード本体31の先端311と反対側の端部の側に位置していることをいう。
因みに、ドクタブレード装置30を凹版90上に配置すれば、ブレード本体31の先端311は当該凹版90の上面91と接触するから、凹版90の凹パターン92に導電性インクMを充填する姿勢において、凹み量T11は、凹版90の上面91からインク均し部35の先端351までの距離に相当する。
インク均し部36は、図5及び図6に示すように、インク均し部35と同様、先端361と、内側側端部362と、外側側端部363と、を有している。インク均し部36の先端361の形状は、特に限定しないが、インク均し部35と同様、ブレード本体31の先端311の延在方向と実質的に一致する方向に延在する略平坦形状とされている。この先端361の幅W42(本実施形態では、内側側端部362と外側側端部363の間の長さ)は、10〜50mmであることが好ましい。なお、インク均し部36の幅W42は、インク均し部35の幅W41と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
内側側端部362は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側端部313よりも内側(ブレード本体31の中心側)に位置している。一方、インク均し部36の外側側端部363は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側端部313よりも外側に位置している。
結果として、インク均し部36は、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、先端361の一部がブレード本体31と重なるように配置されている。これにより、ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31とインク均し部36との間に隙間が形成されないようにしている。
本実施形態では、ブレード本体31が所定のドクタ角度θで凹版90に接触するようにドクタブレード装置30を凹版90上に配置すると、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、インク均し部36の先端361がブレード本体31の先端311よりも凹んだ状態となる。具体的には、図6に示すように、ブレード本体31の先端311に対してインク均し部36の先端351が凹み量T12だけ凹んでいる。この凹み量T12としては、0.5〜1.5mmであることが好ましく、上述の凹み量T11と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態のドクタブレード装置30では、図5及び図6に示すように、インク均し部35の内側側端部352とインク均し部36の内側側端部362の間が、当該ドクタブレード装置30によるドクタリングが実行可能な領域となるため、インク均し部35の内側側端部352とインク均し部35の内側側端部362との間の距離W5は、凹版90の凹パターン92が形成された領域の幅W2に対応したものとなる。ここでは、当該内側側端部352,362間の距離W5は、凹パターン92が形成された領域の幅W2よりも大きくなっている(W5>W2)。本実施形態における「インク均し部35」及び「インク均し部36」が本発明における「インク均し部」の一例に相当する。
当て板37は、図3(a)及び図3(b)に示すように、ブレード本体31の延在方向において、第2のホルダ部材34の先端341よりも一部が突出するようにして配置されており、第2のホルダ部材34によるブレード本体31の支持を補強する機能や、凹版90に印加するドクタ圧を均一にする機能を有している。
第1及び第2のホルダ部材33,34は、固定具38により連結されている。固定具38は、ブレード本体31がブレードホルダ32から脱落することを防止するためのものであり、ブレード本体31の幅方向に沿って、略等間隔に配列された締め付けボルトからなっている。この固定具38である締め付けボルトを締め付けることで、ブレード本体31をブレードホルダ32に固定することができる。
図1及び図2に戻り、ドクタ架台40は、ドクタブレード装置30が脱着可能な架台である。このドクタ架台40にドクタブレード装置30を取り付けることで、ブレード本体31が所定のドクタ角度θで傾斜した状態とすることができる。このドクタ架台40は、上下動できる機構を有しており、版テーブル10に保持された凹版90に対して接近又は離反が可能となっている。ドクタ架台40を上下動させる機構としては、たとえば、モータ等を用いたラックアンドピニオンギア機構等を例示することができる。
このドクタ架台40を下降させ、ブレード本体31の先端部311を凹版90の上面91と接触させた状態で、移動機構71により版テーブル10をX方向に移動させることで、ブレード本体31により凹版90上の導電性インクMのコーティング及び掻き取り(すなわち、ドクタリング)が実行される。なお、移動機構71による送り方向と反対側に向かう方向が、ドクタブレード装置30が進行する方向と実質的に一致する。
本実施形態では、版テーブル10を移動機構71により水平移動させているが、ドクタ架台40と版テーブル10とが、相対的に移動可能となっていれば、特に上述に限定されない。たとえば、特に図示しないが、移動機構によりドクタ架台が版テーブルに対して水平移動してもよいし、ドクタ架台及び版テーブルのそれぞれに移動機構を設け、これらの移動機構の同期駆動下において、当該ドクタ架台及び版テーブルを相対移動させてもよい。
ディスペンサ50は、導電性インクMを凹版90上に供給する装置であり、ドクタブレード装置30の近傍に設けられている。このディスペンサ50は、ドクタブレード装置30と共にZ方向に沿って移動可能となっている。なお、本実施形態では、ドクタブレード装置30とディスペンサ50とは同期駆動下において動作させているが、それぞれ独立して動作させてもよい。また、この場合には、ディスペンサ50を動作させた後にドクタブレード装置30を動作させてもよい。
転写ローラ60は、導電性インクMが充填された凹版90から当該導電性インクMを受け取って、基材110に導電性インクMを受け渡す機能を有する。この転写ローラ60は、特に図示しないモータ等により回転駆動が可能となっている。また、転写ローラ60は、たとえば、特に図示しないラックアンドピニオンギア機構等によりZ方向において上下動が可能となっている。この場合、転写ローラ60を下降させることで、版テーブル10に載置された凹版90、或いは、基材テーブル20上に載置された基材110と接触可能となっている。
この転写ローラ60は、ブランケット胴61と、ブランケット62と、を有している。ブランケット胴61は、円柱状の部材であり、その中心軸で回転可能に支持されている。ブランケット62は、たとえば、シリコーンゴム等から構成されており、特に図示しない粘着層を介してブランケット胴61の外周面611上に捲回され保持されている。このブランケット62は、凹版90の凹パターン92に充填された導電性インクMを受け取る転写面621を有している。
転写ローラ60においては、その延在方向において、ブランケット62よりもブランケット胴61が外側に広がっており、当該ブランケット62からブランケット胴61の外周面611の一部が露出している。
凹版90の凹パターン92から導電性インクMを一回的に転写する観点から、ブランケット62の幅W6は、凹パターン92が形成された領域の幅W2よりも大きくなっている(W6>W2)。一方、意図しない導電性インクMが転写ローラ60に転写されるのを防止するため、ブランケット62の幅W6は、インク均し部35の内側側端部352とインク均し部35の内側側端部362との間の距離W5よりも小さくなっている(W6<W5)。なお、ブランケット62の幅W6としては、たとえば、500mmである。
転写ローラ60では、ブランケット胴61の外周面611にブランケット62を捲回するので、当該ブランケット胴61の外周面611がブランケット62の転写面621よりも、転写ローラ60の径方向内側に向かって凹んでいる。具体的には、ブランケット胴61の外周面611は、ブランケット62の転写面621に対して凹み量T2だけ凹んでいる。この凹み量T2は、ブランケット62の材質や、導電性インクMに含まれる溶剤の量等によって、当該ブランケット62の厚みが変わることで増減するものであるが、たとえば、1〜3mmの範囲で設定されている。
そして、本実施形態の印刷装置1では、インク均し部35,36の先端351,361からブレード本体31の先端311が突出する凹み量T11,T12と、ブランケット胴61からブランケット62が突出する凹み量T2との関係が、下記(2)式が成立するように設定されている。
T11,T12<T2・・・(2)
本実施形態における「ブランケット胴61」が本発明における「第2の支持部」の一例に相当し、本実施形態における「外周面611」が本発明における「支持面」の一例に相当し、本実施形態における「ブランケット62」が本発明における「被転写体」の一例に相当し、本実施形態における「転写面621」が本発明における「転写面」の一例に相当する。
次に、印刷装置1を用いた配線基板100の製造方法について説明する。図7は本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法を示す工程図である。
本実施形態の配線基板100の製造方法は、図7に示すように、印刷工程S10と、乾燥工程S60と、を備えている。以下の説明では、まず、印刷工程S10について、図8〜図17を参照しながら、詳細に説明する。
図8(a)、図8(b)、図12(a)、及び図12(b)は本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の充填工程の説明をするための断面図、図9は本発明の一実施の形態に係る印刷装置の作用の説明をするための平面図、図10は、図9のX-X線に沿った断面図、図11(a)は図9のXIa-XIa線に沿った断面図、図11(b)は図9のXIb-XIb線に沿った断面図、図13(a)、図13(b)、及び図15は本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け取り工程の説明をするための断面図、図14は本発明の一実施の形態に係る印刷装置の作用の説明(その2)をするための平面図、図16(a)、図16(b)、図17(a)、及び図17(b)は本発明の一実施の形態に係る配線基板の製造方法の受け渡し工程の説明をするための断面図である。
本実施形態の印刷工程S10は、図7に示すように、準備工程S20と、充填工程S30と、受け取り工程S40と、受け渡し工程S50と、を備えている。まず、準備工程S20では、本実施形態のドクタブレード装置30を準備して、ドクタ架台40に取り付ける。
次いで、充填工程S30では、図8(a)に示すように、まず、所定の待機位置で待機させたドクタブレード装置30を下降(−Z方向に移動)させ、ブレード本体31の先端部311を凹版90の上面91に接触させる。
そして、図8(b)に示すように、ディスペンサ50(図2参照)から凹版90上に導電性インクMを供給する。そして、ドクタブレード装置30を凹版90に当接させた状態で、版テーブル10を図中−X方向に沿って移動させる。なお、ドクタブレード装置の下降が行われる前に、導電性インクの供給を行ってもよい。
ドクタブレード装置30(具体的には、ブレード本体31の先端部311)が凹版90上を摺動することで、凹版90の上面91上に塗布された導電性インクMを掻き取ると共に、凹パターン92に当該導電性インクMを充填する。図9に示すように、ブレード本体31によって掻き取られた導電性インクMは、当該ブレード本体31の前方に貯留されるが、ドクタブレード装置30によるドクタリングが進行するに連れて徐々にブレード本体31の側方から押し出され、当該ブレード本体31によってはドクタリングがなされない部分(すなわち、インク溜まりC)が生じる。このインク溜まりCは、図10に示すように、凹版90の上面91から突出量T3だけ上方に向かって盛り上がっている。
ここで、本実施形態のドクタブレード装置30では、図9に示すように、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、インク均し部35,36がブレード本体31の側方に配置されている。また、このインク均し部35,36は、図10に示すように、ドクタブレード装置30を側方から視て、ドクタブレード装置30の進行方向においてブレード本体31の後方に配置されている。そして、本実施形態では、ブレード本体31の先端311に対するインク均し部35,36の先端361,362の凹み量T11,T12が、上述のインク溜まりCの突出量T3よりも小さくなるように設定されている(T11,T12<T3)。
この場合において、以下にインク均し部35を例にして、図11(a)及び図11(b)を参照しながら説明すると、ブレード本体31の側方に生じたインク溜まりCは、ドクタブレード装置30によるドクタリングが進行することで、当該ブレード本体31に追従するインク均し部35に接触する(図11(a))。そして、インク溜まりCは、インク均し部35によって凹み量T11程度に突出(図10、図11(b)においては、突出量T11’と表示。)するように平らに均される(図11(b))。なお、インク均し部36側におけるインク溜まりCの突出量はT12’とする。
インク均し部35が凹版90と接触していると(すなわち、T11=0)、当該インク均し部35が当該凹版90上のインク溜まりCをさらに外側側方へ掻き出してしまう。したがって、本実施形態では、インク均し部35を凹み量T11だけ凹版90から離間させて、当該インク均し部35と凹版90との間に生じる間隙にインク溜まりCを通過させることで、当該インク溜まりCを平らに変形(高さを抑え、幅広となるように変形)させると共に、凹版90の上面91上に保持したままの状態とする。
なお、本実施形態では、ドクタリングが一回実行されるごとにインク溜まりCを均すことができるように、ブレード本体31の先端311に対するインク均し部35の先端351の凹み量T11を設定しているが、特に上述に限定されず、ドクタリングが所定回数実行されるごとにインク溜まりCを均すことができるように、ブレード本体31の先端311に対するインク均し部35の先端351の凹み量を設定してもよい。
そして、図12(a)に示すように、全ての凹パターン92に対して導電性インクMの充填が完了すると、版テーブル10を停止する。そして、図12(b)に示すように、ドクタブレード装置30上昇(+Z方向に移動)させ、凹版90に対して当該ドクタブレード装置30を退避させる。
凹版90の凹パターン92に対する導電性インクMの充填が完了すると、受け渡し工程S40に移行する。受け渡し工程S40では、まず、図13(a)に示すように、移動機構71により版テーブル10を−X方向に沿って移動させ、転写ローラ60の下方に配置する。そして、転写ローラ60を待機位置から下方に移動させ、当該転写ローラ60を版テーブル10上に載置される凹版90に押し付ける。
上述のように、転写ローラ60のブランケット62の幅W6は、凹版90の凹パターン92に充填された導電性インクMを転写する観点から、当該凹パターン92が形成された領域の幅W2よりも大きくなっている(図1参照)。一方、意図しない導電性インクMが転写ローラ60に転写されるのを防止するため、ブランケットの幅W6は、インク均し部35,36の内側側端部352,362間の距離W5よりも小さくなっている。したがって、転写ローラ60を凹版90に押し付けると、当該転写ローラ60のブランケット胴61の外周面611にインク溜まりCが付着する可能性がある。
これに対し、本実施形態では、インク均し部35,36によって、インク溜まりCを突出量T11’,T12’程度となるように平らに均している。このため、図14に示すように、ブランケット62の転写面621とブランケット胴61の外周面611との間に生じる凹み量T2の間隙を、均されたインク溜まりCが通過するので、凹版90に充填された導電性インクMをブランケット62に転写する際に、インク溜まりCがブランケット胴61に付着するのを抑制することができる。
なお、凹み量T11,T12を、この凹み量T2よりも大きくなるように設定することで、凹版90に充填された導電性インクMをブランケット62に転写する際に、インク溜まりCがブランケット胴61に付着してしまうのをより一層抑制することができる。
そして、図13(b)に示すように、転写ローラ60を右回り(時計回り)に回転させると共に、移動機構71により版テーブル10を−X方向に沿って移動させる。これにより、転写ローラ60が凹版90上を転動して、当該凹版90の凹パターン92に充填されていた導電性インクMが転写ローラ60のブランケット62の転写面621に転写され、当該転写面621上に導体層120に対応した印刷パターンが保持される。そして、図15に示すように、転写ローラ60を上昇して待機位置に退避させると共に、版テーブル10を転写ローラ60の下方からX方向に沿って移動させ、待機位置に退避させる。
凹版90の凹パターン92に充填された導電性インクMが転写ローラ60に転写されると、受け渡し工程S50に移行する。受け渡し工程S50では、まず、図16(a)に示すように、移動機構72により基材テーブル20を+X方向に沿って移動させ、転写ローラ60の下方に配置する。そして、図16(b)に示すように、転写ローラ60を待機位置から下方に移動させ、当該転写ローラ60を基材テーブル20上に載置される基材110に押し付ける。そして、図17(a)に示すように、転写ローラを右回り(時計回り)に回転させると共に、移動機構72により基材テーブル20を−X方向に沿って移動させる。これにより、転写ローラ60が基材110上を転動して、当該転写ローラ60のブランケット62上に保持されていた導体層120に対応した印刷パターンが基材110に受け渡される。そして、図17(b)に示すように、転写ローラ60を上昇させて待機位置に退避させると共に、基材テーブル20を転写ローラ60の下方から−X方向に沿って移動させ、待機位置に退避させる。
印刷工程S10が完了すると、乾燥工程S60に移行する。この乾燥工程S60では、乾燥炉85(図1参照)を用いて印刷パターンを加熱して硬化させることで、基材110上に導体層120が形成される。これにより、配線基板100を得ることができる。
なお、本実施形態の印刷装置1は、複数の配線基板100を連続して製造する際に用いられるものであり、受け渡し工程S50への移行(具体的には、版テーブル10の待機位置への待機完了)に合わせて、次の配線基板100を製造するため充填工程S30を開始する(図16(b),図17(a),及び図17(b)参照)。
本実施形態のドクタブレード装置30及び印刷装置1は、以下の効果を奏する。
本実施形態に係るドクタブレード装置30は、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の側方の両方にインク均し部35,36を備え、当該インク均し部35,36の先端351,361は、当該ドクタブレード装置30の進行方向から視て、ブレード本体31の先端311よりも高さ方向において凹んでいる。このため、本実施形態によれば、インク均し部35,36により、ブレード本体の側方に生じるインク溜まりCを均すことで、当該インク溜まりCと転写ローラ60のブランケット胴61とが接触するのを抑えることができる。これにより、印刷不良の発生が抑えられる。
また、本実施形態では、インク均し部35,36は、ブレード本体31を保持するブレードホルダ32に保持されている板状部材であるから、比較的容易に、インク均し部35,36の交換等を行うことができる。これにより、種々の形状が存在するブレード本体31に最適なインク均し部35、36を選定することが容易となる。
また、本実施形態では、上記(2)式が成立するように、凹み量T11、T12と凹み量T2を設定することで、凹版90に充填された導電性インクMをブランケット62に受理する際に、インク溜まりCがブランケット胴61に付着してしまうのをより一層抑制することができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、本実施形態の印刷装置1は、平面状の凹版90を用いているが、特にこれに限定されず、円筒状の版を用いてもよい。また、本実施形態の印刷装置1は、円柱状の中間体である転写ローラ60を用いているが、特にこれに限定されず、平面状の中間体を用いてもよい。この場合、平板状の中間体は、平板状の支持部と、当該支持部の一方主面上に支持されるブランケットと、を有する構成となる。
また、本実施形態の印刷装置1は、一度、凹版90から導電性インクMを受け取り、さらに受け取った導電性インクMを基材2に受け渡す転写ローラ60を備えた、いわゆるオフセット印刷法を用いた印刷装置であるが、本発明は特に上述に限定されない。たとえば、本発明は、凹部にインクが充填された版と被転写体の転写面とを直接接触させて、版から転写面にインクを転写する直刷り法を用いた印刷装置にも適用できる。この場合、図1に示す印刷装置1の構成を用いて説明すると、本例に係る印刷装置は、凹版90を保持する版テーブル10と、基材110を保持する基材テーブル20と、凹版90に導電性インクMを供給するディスペンサ50と、を備えており、基材テーブル20の支持面21は、基材110の表面111よりも外側に広がっている。
直刷り法を用いた本例の印刷装置においては、相互に対向配置された版テーブル10と基材テーブル20を接近させることで、当該凹版90から基材110の表面111に直接導電性インクMを転写する。この際、従来の直刷り法を用いた印刷装置では、凹版上に形成されたインク溜まりが基材テーブルの保持面と接触するおそれがあるが、本例の印刷装置では、インク均し部35,36により当該インク溜まりCを均しているので、インク溜まりCと基材テーブル20の支持面21とが接触するのを抑えることができる。本例における「基材テーブル20」が本発明における「第2の支持部」の一例に相当し、本例における「支持面21」が本発明における「支持面」の一例に相当し、本例における「基材110」が本発明における「被転写体」の一例に相当し、本例における「表面111」が本発明における「転写面」の一例に相当する。
また、本実施形態では、インクとして導電性インクMを用いているが、特にこれに限定されず、導電性を有していない材料をインクとして用いてもよい。この場合、導電性を有しないインクの材料としては、たとえば、シリコンや上述のバインダ樹脂を含むものを例示することができる。
また、本実施形態では、ドクタブレード装置30の側方から視ると、ドクタブレード装置30の進行方向において、インク均し部35,36はブレード本体31よりも後方に位置しているが、特に上述に限定されない。 図18は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第1変形例を示す平面図、図19は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第2変形例を示す平面図である。
たとえば、インク均し部35B,36Bは、図18に示すように、ドクタブレード装置30の進行方向において、ブレード本体31の前方に位置していてもよい。あるいは、インク均し部35C,36Cは、図19に示すように、ブレード本体31と同一平面上に位置していてもよい。但し、いずれの場合においても、インク均し部の先端は、ブレード本体の先端よりも高さ方向において凹ませている。なお、図19に示す例では、ブレード本体31とインク均し部35C,36Cとが、実質的に接触した状態で配置されていれば、これらの間に僅かな隙間が生じていてもよい。
また、本実施形態では、幅方向におけるブレード本体31の延在方向と、幅方向におけるインク均し部35,36の延在方向とは、ドクタブレード装置30の進行方向に対して直交する方向と実質的に一致する方向であるが、特に上述に限定されない。
図20は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第3変形例を示す平面図、図21は本発明の一実施の形態に係るドクタブレード装置の第4変形例を示す平面図である。
たとえば、平面視において、インク均し部35,36の幅方向における延在方向を、ドクタブレード装置30の進行方向に対して直交する方向と交差させてもよい。この場合、図20に示すように、インク均し部35D,36Dは、平面視において、ブレード本体31の幅方向の軸CLに対して、内側側端部352D,362Dが外側側端部353D,363Dよりも接近するように傾斜していることが好ましい。これにより、ブレード本体31によりドクタリングが実行され、当該ブレード本体31の側方に押し出されたインク溜まりCが、再度、ドクタリングが実行された領域に押し戻されるのを抑制することができる。
また、平面視において、ブレード本体31Bの幅方向における延在方向を、ドクタブレード装置30の進行方向に対して直交する方向と交差させてもよい。この場合、図21に示すように、ドクタブレード装置30の進行方向において、ブレード本体31Bの両側端部312B,313Bのうち後方に位置する側の側端部313Bに対応して、インク均し部36が設けられていることが好ましい。本例では、ブレード本体31Bによりドクタリングされた導電性インクMは、側端部313Bの側に押し出されていく傾向があるため、これに対応してインク均し部36を設ける。なお、ブレード本体31Bの幅方向における延在方向がドクタブレード装置30の進行方向に対して直交する方向と交差するように、当該ブレード本体31Bを設ける場合、上述の「ブレード本体31の幅W3」は、ブレード本体31Bをドクタブレード装置30の進行方向に対して直交する方向に投影したときの幅W31に相当する。
また、本実施形態では、インク均し部35,36は、平板状とされていたが、特にこれに限定されず、図22に示すように、湾曲した形状とされていてもよい。この場合、インク均し部35E,36Eは、平面視において、湾曲部分の内側がドクタブレード装置30の進行方向に面すると共に、ブレード本体31側に向けて湾曲していることが好ましい。
また、本実施形態の印刷装置1は、1つのドクタブレード装置30を有していたが、特にこれに限定されず、2つのドクタブレード装置を有していてもよい。この場合、特に図示しないが、一方のドクタブレード装置を、凹版の凹パターンに導電性インクを充填するコーティング用のドクタブレード装置として用いて、他方のドクタブレード装置を、凹版の上面に残余する導電性インクを掻き取る掻き取り用のドクタブレード装置として用いてもよい。この場合、コーティング用のドクタブレード装置及び掻き取り用のドクタブレード装置のいずれについても、本発明を適用することができる。
1・・・印刷装置
10・・・版テーブル
11・・・保持面
20・・・基材テーブル
21・・・保持面
30・・・ドクタブレード装置
31,31B・・・ブレード本体
311・・・先端
312,312B,313,313B・・・側端部
CL・・・軸
32・・・ブレードホルダ
33・・・第1のホルダ部材
34・・・第2のホルダ部材
341・・・先端
35,35B,35C,35D,35E,36,36B,36C,35D,35E・・・インク均し部
351,361・・・先端
352,352D,362,362D・・・内側側端部
353,353D,363,363D・・・外側側端部
37・・・当て板
38・・・固定具
40・・・ドクタ架台
50・・・ディスペンサ
60・・・転写ローラ
61・・・ブランケット胴
611・・・外周面
62・・・ブランケット
621・・・受理面
71,72・・・移動機構
80・・・装置フレーム
85・・・乾燥炉
90・・・凹版
91・・・上面
92・・・凹パターン
100・・・配線基板
110・・・基材
120・・・導体層
M・・・導電性インク

Claims (5)

  1. 凹部にインクが充填された版と被転写体の転写面とを接触させて、前記版から前記転写面にインクを転写する印刷装置であって、
    前記版を支持する第1の支持部と、
    前記版に前記インクを供給する供給部と、
    前記版上を摺動して、供給された前記インクを前記凹部に充填するドクタブレード装置
    前記被転写体を支持する第2の支持部と、を備え、
    前記ドクタブレード装置は、
    所定のドクタ角度で前記版に接触するブレード本体と、
    前記ドクタブレード装置の進行方向から視て、前記ブレード本体の側方の少なくとも一方に配置されたインク均し部と、を備えており、
    前記ドクタブレード装置の進行方向から視て、前記インク均し部の先端は、前記ブレード本体の先端よりも、高さ方向において凹んでおり、
    前記第2の支持部は、平面視において、前記転写面よりも外側に広がる支持面を有する印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記インク均し部は、前記ブレード本体の両側方に配置されている印刷装置
  3. 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
    前記ドクタブレード装置は、前記ブレード本体を保持するブレードホルダをさらに備え、
    前記インク均し部は、前記ブレードホルダに保持されている板状部材である印刷装置
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第2の支持部は、円柱状の胴体であり、
    前記被転写体は、前記胴体に捲回されている印刷装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    下記(1)式を満たす印刷装置。
    T1<T2 … (1)
    但し、上記(1)式において、T1は、前記ブレード本体の先端に対する前記インク均し部の先端の凹み量であり、T2は、前記転写面に対する前記支持面の凹み量である。
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