JP6553954B2 - 遠心機 - Google Patents

遠心機 Download PDF

Info

Publication number
JP6553954B2
JP6553954B2 JP2015112122A JP2015112122A JP6553954B2 JP 6553954 B2 JP6553954 B2 JP 6553954B2 JP 2015112122 A JP2015112122 A JP 2015112122A JP 2015112122 A JP2015112122 A JP 2015112122A JP 6553954 B2 JP6553954 B2 JP 6553954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
holding member
tube container
centrifuge rotor
rotating body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015112122A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016221476A (ja
Inventor
浩康 月岡
浩康 月岡
Original Assignee
メディカテック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by メディカテック株式会社 filed Critical メディカテック株式会社
Priority to JP2015112122A priority Critical patent/JP6553954B2/ja
Publication of JP2016221476A publication Critical patent/JP2016221476A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6553954B2 publication Critical patent/JP6553954B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Centrifugal Separators (AREA)
  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)

Description

本発明は、例えば、患者から採取した喀痰等の生体試料と試薬とを撹拌するのに適する遠心機に関する。
一般に、試料と試薬とを撹拌させることで試料中の標的物質の反応又は検出を行うことに用いられる蓋付きチューブ容器が知られている。蓋付きチューブ容器は、底が先細り状に形成された円筒状のチューブ本体と、チューブ本体の上方開放口を閉鎖する蓋部とからなり、蓋部はチューブ本体から延びる柔軟性のヒンジによって開閉自在に取付けられた一体構造になっている。蓋付きチューブ容器内には、試料との接触時に反応分析又は検出分析を行なうための試薬が予め設けられており、設ける場所としては、蓋部の内側やチューブ本体の内周面、あるいは、チューブ本体の底部に設けるタイプ等がある。(特許文献1、2参照)。
いずれのタイプも、試薬と試料とを接触させるにあたって蓋付きチューブ容器を撹拌用の遠心機の遠心機ローターにセットして使用される。遠心機といっても多種多様なものが知られているが、特に、開発途上国向けに作られた遠心機にあっては、誰でも簡単に操作できるようにすることと、製造コストを低く抑えるために、単一機能で、かつ、小型、コンパクトに作られた製品となっていて既に製品化されている。その一例を図10に示す。
図10に示す従来の遠心機100は、遠心機本体101内の内部空間内に遠心機ローター101Rが回転自在に配置され、内部空間の上方は開閉蓋102により開閉可能となっている。遠心機ローター101Rを構成する回転体103は、撹拌に必要な回転に制御される回転軸104に装着されている。回転体103は、矩形の板状に形成され、両端は、上方に向かって短く屈曲している。屈曲した屈曲端縁部105には、蓋付きチューブ容器200を装着セットするための貫通した丸穴状のセット穴106が8個設けられたシンプルな形状となっている。
したがって、蓋付きチューブ容器200が1つの時は、1つのセット穴106を選択して使用する。また、多連のチューブ容器200が8連の場合には各セット穴106の全部を使用するもので、チューブ容器200の底部200Tを、回転軸104側となる内側からセット穴106に位置決めし、蓋部200Hがセット穴106に当るまで一杯に挿入することで取付けられる。
特許第5057228号公報 特許第5209990号公報
ところで、従来では、試料と試薬との撹拌でばらつきが生じることにより検査精度がばらつくことがある。このため、検査中に人手を加えることなく検査精度のばらつきを抑えることができると、高精度の検査を短時間でしかも容易に行うことができて好ましい。
そこで、本発明にあっては、チューブ容器をセットして検査を開始すると、検査が終了するまで人手を加える必要をなくすことができる遠心機を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る遠心機は、チューブ本体と前記チューブ本体に着脱可能な蓋部とを有するチューブ容器がセットされる遠心機ローターと、前記遠心機ローターに回転軸を介して駆動力を付与する駆動手段と、前記駆動手段の動作を制御することで前記遠心機ローターの動作を制御する制御手段と、を備え、前記遠心機ローターは、前記回転軸に取り付けられる回転体と、前記回転体に回動可能に取り付けられ重心が前記回転体の回転外方側および回転内方側に移動可能なようにされ、単一又は多連に形成された前記チューブ容器がセットされることで前記チューブ容器を保持する保持部材と、前記回転体の回転によって生じる遠心力によって前記チューブ容器が前記保持部材から抜け出すことを防止する防止手段と、前記保持部材に当接して前記回転内方側に移動することで前記保持部材を回転内方側へ回動させる当接部材を有し、前記保持部材の回動位置を規制する規制手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、単独で作られた1本の場合は無論として、多連のチューブ容器であっても、チューブ容器をセットして検査を開始すると、検査が終了するまで人手を加える必要をなくすことができる遠心機を提供することができる。
本発明の一実施形態で、遠心機ローターを備えた遠心機を示す斜視図である。 多連のチューブ容器の形状例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態で、遠心機ローターを示す斜視図である。 本発明の一実施形態で、遠心機ローターを示す斜視図である。 本発明の一実施形態で、遠心機ローターを示す斜視図である。 図6(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の一実施形態で、遠心機ローターの待機位置、反転位置、および、正転位置の状態を示す側面断面図である。 図7(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の一実施形態で、遠心機ローターの待機位置、反転位置、および、正転位置の状態を示す側面断面図である。 図8(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の一実施形態で、遠心機ローターの待機位置、反転位置、および、正転位置の状態を示す背面図である。なお、図8では、簡明にするために、片側のピン案内板を省略して描いている。 本発明の一実施形態で動作フローの一例を示すフローチャート図である。 従来の遠心機の一例を示す斜視図である。
以下、添付図面(図1〜図9)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、すでに説明したものと同一または類似の構成要素には同一または類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。
図1に示すように、本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)に係る遠心機1は、チューブ容器50がセットされる遠心機ローター2Rと、遠心機ローター2Rに回転軸4を介して駆動力を付与するモータ2Mと、遠心機ローター2Rの動作、および、モータ2Mの動作を制御する制御部2C(図1参照)と、を備えている。制御部2Cは、モータ2Mの回転方向を切り替えることで回転軸4の正転、反転の切替制御ができるようになっている。
遠心機ローター2Rは、回転軸4に取り付けられる回転体10と、回転体10に回動可能に取り付けられ重心G(図6参照)が、回転体10の回転中心から遠ざかる側(以下、回転外方側という)、および、回転体10の回転中心に近づく側(以下、回転内方側という)に移動可能なようにされ、単一又は多連に形成されたチューブ容器50がセットされることでチューブ容器50を保持する保持部材12と、回転体10の回転によって生じる遠心力によってチューブ容器50が保持部材12から抜け出すことを防止する防止部14と、保持部材12の回動位置を規制する規制部16(図3、図6参照)と、を有する。
規制部16には、保持部材12の下部に側方から当接して回転体10の回転内方側に移動することで保持部材12を回転内方側へ回動させる当接部材18が設けられている。この当接部材18は、本実施形態では、上下方向に向いているピン状部材で構成される。
制御部2Cは、モータ2Mの動作と規制部16の動作とを互いに関連づけて制御するようになっている。
ここで、遠心機1は、遠心機本体2と、円形の開閉蓋3とを有している。遠心機本体2は、上部に円形の開口部2Aを有しており、この開口部2Aの内部空間内には、遠心機ローター2Rが回転自在に配置されている。この遠心機ローター2Rを構成する回転体10は、遠心機ローター2Rの回転軸4に装着されている。この回転軸4は、試薬と検体(以下、本実施形態では、患者から採取した生体試料(結核等の場合には患者の喀痰)として説明する)を撹拌するのに必要な高速回転ができるように、モータ2Mにより回転制御される。
図1に示すように、遠心機本体2の前面側には、操作パネル5が傾斜して配置されており、操作パネル5には、スタートボタン5Aとストップボタン5Bが設けられている。遠心機本体2の上面には、スイッチ6が設けられている。開閉蓋3には、このスイッチ6に対応する位置に突起部3Aが設けられている。これにより、開閉蓋3が遠心機本体2の開口部2Aを閉じると、突起部3Aがスイッチ6を押すことにより、スイッチ6から図1では図示しない制御部(例えば図4、図5に示す制御部2C)に対して信号が送られて、スタートボタン5Aを押した場合にスタート可能になる。従って、突起部3Aとスイッチ6は、開閉蓋3を閉めないと、遠心機1の動作のスタートができないような安全装置を構成している。
ここで、遠心機ロータ2Rの構造例を説明する前に、図2を参照して、生体試料を入れるための多連のチューブ容器50の形状例を説明する。
図2に示すように、チューブ容器50は、試料と試薬とを撹拌させることで試料中の標的物質の反応又は検出を行うことに用いられる蓋付きのチューブ容器である。この多連のチューブ容器50は、底部51が先細り状に形成された円筒状のチューブ本体52と、このチューブ本体52の上方開放口53と、この上方開放口53を着脱可能に閉鎖する蓋部54と、上方解放口53の外周から張り出し、蓋部54の鍔部54Rに面接触する面接触部59とで構成される。
面接触部59は、ヒンジ55および連結部56から延長するように連続して形成されている。蓋部54は、チューブ本体52から延びる柔軟性のヒンジ55によって、上方開放口53を開閉自在になるように取付けられている。図2に示す例では、例えば8つのチューブ本体52が、面接触部59に連続する連結部56により直列に連結接続されている。
チューブ容器50内には、試料との接触時に反応分析又は検出分析を行なうための試薬が予め入れられている。
(遠心機ローター)
次に、図3〜図8を参照して、上述した遠心機ロータ2Rの更に具体的な構造例を順次説明する。遠心機ロータ2Rは、高速回転する回転軸4の上端部に取り付けられている。モータ2Mは図9に示すステップのプログラムが組込まれた制御部2Cからの制御信号により駆動される。本実施形態では、回転軸4が回転中心軸CLを中心にして高速回転可能であり、しかも、モータ2Mの駆動により回転中心軸CLを中心として時計方向と反時計方向とに、予め定めた角度だけ回転可能になっている。
回転体10は、回転軸4が挿通する開口部11mを中央に備えた水平板11を有しており、回転軸4からの回転力が開口部11mに伝達されて水平板11が回転する構成になっている。また、回転体10は、板状部材で構成され水平板11の所定位置に取り付けられて上方へ延び、保持部材12を回動可能に保持する保持具20を有する。
また、本実施形態では、保持部材12は、多連(一列)に形成されたチューブ容器50がセットされる細長状であって、長手方向両端から回動軸22が突出する構成にされている。この保持部材12には、上側に開口し、上方から入れられた各チューブ容器50を開口周囲で支える収容凹部12dが一列に形成されている。また、この保持部材12は、上述した回動軸22と、回動軸22から所定間隔だけ下方に離れて回動軸22と同方向に延び出して回動角度範囲を制限する制限ピン12pとを有する。
上記保持具20には、保持部材12に形成された回動軸22の片方が差し込まれて回動可能に保持する受け部(図示せず)と、保持部材12の制限ピン12pが入る側部側ガイド孔24とが形成されている。側部側ガイド孔24は、受け部を中心にして回転内方側、回転外方側にそれぞれ少なくとも90°の範囲(合わせて少なくとも180°の範囲)にわたる円弧状孔として形成されている。
また、規制部16は、回転体10の下面側に設けられている。規制部16は、上記の当接部材18と、水平板11に対して平行に配置され、一端で開口部11m側に取り付けられて回転外方側に延びる引張コイルバネ30と、遠心機ローター2Rの裏側へ向けて突出する案内用の突出ピン32を有するとともに引張コイルバネ30の他端が取り付けられている錘部材34と、一端で錘部材34に回動可能に連結され、他端で当接部材18を固定しているアーム部材36と、突出ピン32を案内するクランク状の裏側ガイド孔38が形成されたピン案内板40と、を備えている。錘部材34は、錘34Jを回転外方側に有する。そして、引張コイルバネ30は、錘部材34を回転内方側へ付勢している。
水平板11には、当接部材18が水平板11の上方に突出できるように、当接部材18の移動軌跡に合わせた長孔11q(図8参照)が形成されている。当接部材18はアーム部材36の移動に伴って、この長孔11qから上方に突出したまま回転内方側、回転外方側へ移動する構成にされている。
裏側ガイド孔38は、回転半径方向に沿って延びる直線状孔38aと、直線状孔38aの回転半径外方端部から反転時の回転方向とは逆側(正転時の回転方向側)に延びる反転時ピン係止孔38bと、直線状孔38aの回転半径内方端部から正転時の回転方向とは逆側(反転時の回転方向側)に延びる正転時ピン係止孔38cとで構成される。反転時ピン係止孔38bは、先端部に、回転内方側に短く延びるピン掛り止め孔38dを有する。
また、本実施形態では、上記防止部14として、保持部材12の回転外方側の所定位置で上下方向に立設する立設板14bが配置されている。立設板14bの立設位置は、保持部材12にチューブ容器50がセットされた状態において、図6(a)に示すように、保持具20の回動軸22の中心、すなわち保持部材12の回動中心Cから蓋部54の上端54hまでの高さ差に応じて決められている。なお、反転時では、チューブ容器50の蓋部54が回転外方側に位置するので、反転時にチューブ容器50が遠心力で保持部材12から飛び出すことが立設板14bで防止する構成にされているが、正転時では、チューブ容器50の蓋部54が回転内方側に位置しており、面接触部59が保持部材12に当接することでチューブ容器50の飛び出しが防止されている。
そして本実施形態では、保持具20、保持部材12、防止部14、および、規制部16は、開口部11mの開口中心に対して点対称となる位置にそれぞれ配置されている。
(作用、効果)
次に、上述した遠心機1の使用例を、多連のチューブ容器を用いた例で説明する。なお、上述したように保持具20、保持部材12、防止部14、規制部16などは点対称に配置されているので、片方だけを説明し、もう一方についてはその説明を省略する。図9は、本実施形態の遠心機1の動作例を示す動作フローである。
まずは、準備段階として、試薬が予め蓋部54の内側に設けられており、生体試料をピペット等で患者毎に各チューブ容器50内に入れた後、蓋部54を閉めてチューブ容器50を密封する。なお、試薬が予めチューブ容器50の中に設けられていなくて、生体試料を入れる際に試薬を入れる検査方式にすることも可能である。
その後、図1や図3に示すように、各チューブ容器50を、蓋部54を上側にして保持部材12の各収容凹部12dに入れる。この結果、多連のチューブ容器50は、その自重によって保持部材12の上面側に面接触部59が当接することで保持部材12に支えられてセットされ、保持部材12およびチューブ容器50の位置が待機位置となる。なお、このとき当接部材18も待機位置に位置する。
次に使用者が、スタートボタン5A(図1参照)を押すと、制御部2C(図1参照)のプログラムに基づいた運転に入る。
まず、ステップS1(図9参照)では、遠心機ローター2Rが時計まわりと反対まわり(反転方向)に回転する。この結果、錘34Jが遠心力で回転外方側に移動する。これに伴い、突出ピン32は直線状孔38aを回転外方側に移動し、更に反転時ピン係止孔38bに移動し、更にピン掛り止め孔38dに入り込む(図8(b)参照)。また、錘部材34に回動可能に連結されているアーム部材36は、錘部材34に引っ張られて回転外方側へ移動するので、点対称側の当接部材18が回転内方側に移動し、所定位置で当接部材18の移動が停止する。この結果、保持部材12が当接部材18から回転内方側に回転移動してチューブ容器50の底側が回転内方側へ向き(内方側向けステップおよび反転混ざり合わせステップ)、所定位置でこの回転移動が停止することで、保持部材12、チューブ容器50、および、当接部材18の位置が反転位置となる。この状態では、保持部材12の戻り移動(正転方向への回転移動)が当接部材18によって規制されている(図6(b)参照)。
引き続き、遠心機ローター2Rが、時計まわりと反対まわりに回転する(ステップS2(反転混ざり合わせステップ))。これにより、チューブ容器50の生体試料および試薬がチューブ容器50の底側に移動して、試薬と生体試料とが十分に混ざり合う。反転時の回転速度は、例えば最大で2000rpmである。なお、ステップS1で試薬と生体試料とが十分に混ざり合う場合には、ステップS2を省略することが可能である。
反転方向への設定回転数(例えば1分間で回転する数)が経過した後、モータ2Mの回転が停止し、設定時間で放置される(ステップS3)。この放置によって、試薬と生体試料とが接触反応する。
続いて、所定時間(例えば7秒間)、設定角度範囲(例えば90°の範囲)で遠心機ローター2Rの回転方向を切り替えて往復回転移動(反復回転移動)をさせる(ステップS4(撹拌ステップ))。これにより、試薬と生体試料とが十分に撹拌されて接触反応する。
そして、遠心機ローター2Rを正転させ、更に回転を停止することで、当接部材18を待機位置に戻す(ステップS5)。ここで、アーム部材36と錘部材34とが回動可能なように連結ピン37(図8参照)で互いに連結されているが、この連結ピン37は水平板11には当接しない構成になっている。従って、遠心機ローター2Rの正転開始により、遠心機ローター2Rの加速性、すなわち、ピン案内板40の加速性によって、突出ピン32がピン掛り止め孔38dから外れ、反転時ピン係止孔38bを直線状孔38a側へ移動する。そして回転(正転)を停止することで、引張コイルバネ30によって、当接部材18、錘部材34、アーム部材36が待機位置にまで引き戻され、保持部材12およびチューブ容器50は自重で待機位置(上下に向く位置)に戻る(図6(a)、図7(a)参照)。
更に、遠心機ローター2Rを正転方向に高速回転させる(ステップS6)。この結果、遠心機ローター2Rの加速性、すなわち、ピン案内板40の加速性によって、突出ピン32が正転時ピン係止孔38cに入り込む(図8(c)参照)。これに伴い、保持部材12および当接部材18が正転位置に移動し、チューブ容器50も正転位置(蓋部54がチューブ容器50の回転内方側の位置)に移動することでチューブ容器50の底側が回転外方側を向いた状態で遠心機ローター2Rが高速回転する。従って、生体試料と試薬とが十分に接触反応する(正転接触反応ステップ)。なお、正転時の回転速度は、例えば最大で2000rpmである。
正転方向へ設定回転数だけ回転すると、モータ2Mの回転が停止する。この結果、当接部材18、錘部材34、アーム部材36が待機位置に戻り(図6(a)、図8(a)参照)、保持部材12およびチューブ容器50は自重で待機位置(上下に向く位置)に戻り(図7(a)参照)、使用者がチューブ容器50を片手で保持部材12から取り出せる状態になる。このとき、図示しないブザーが鳴るので、使用者が図1に示すストップボタン5Bを押してブザーが鳴るのを止める。そして、使用者が多連のチューブ容器50を遠心機1から取り出す。
以上説明したように、本実施形態によれば、使用者は、1本あるいは多連のチューブ容器50を保持部材12にセットして開閉蓋3を閉め、スタートボタン5Aを押すことで、使用者がストップボタンを押すまで全自動で検査が行われて検査が終了する。従って、検査が終了するまで人手を加える必要をなくすことができる遠心機1が実現される。
また、この遠心機1では、チューブ容器50を手で振って試薬と生体試料とを予備撹拌する必要がないので、手で振っても多連のチューブ容器50のうちの何本かで試薬や生体試料が十分に移動していないことや、使用者の振り方のばらつきによる検査精度の低下、更には、使用者のチューブ容器50を手で振る作業のし忘れ、などの不具合が生じることがない。
また、裏側ガイド孔38が、クランク状にされ、直線状孔38aと反転時ピン係止孔38bと正転時ピン係止孔38cとで構成される。しかも、反転時ピン係止孔38bは先端にピン掛り止め孔38dを有する。そして、アーム部材36と錘部材34とが回動可能なように連結ピン37で互いに連結されているが、連結ピン37は水平板11には当接しない。従って、遠心機ローター2Rの回転による遠心力と回転による加速性(加速度)とにより、裏側ガイド孔38に沿った突出ピン32の移動、係止を簡単な構成で実現させることができている。
また、防止部14として、保持部材12の回転外方側の所定位置で上下方向に立設する立設板14bが配置されている。従って、軽量で簡単な構成の防止部14で、反転時(反転方向への回転時)にチューブ容器50が遠心力で保持部材12から飛び出すことを防止できる。
そして、立設板14bの立設位置は、保持部材12にチューブ容器50がセットされた状態における保持部材12の回動中心Cから蓋部54の上端54hまでの高さ差に応じて決められている。これにより、反転時でのチューブ容器50の飛出しを十分に防止することができる。
なお、本実施形態では、錘部材34を回転内方側へ付勢するものとして引張コイルバネ30が設けられているが、錘部材34を回転内方側へ付勢するものである限り、圧縮コイルバネであってもよく、更には、トーションバネ等の他の付勢部材であってもよい。
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態は本発明の技術的思想を具体化するための例示であって、構成部品の材質、形状、構造、配置等を上記実施形態に特定するものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。例えば、第1実施形態および第2実施形態では、一例として8連のチューブ容器を用いる例を示しているが、8連以外のものでも対応できる仕様構造としてもよい。
1 遠心機
2C 制御部(制御手段)
2R 遠心機ローター
2M モータ(駆動手段)
4 回転軸
10 回転体
12 保持部材
14 防止部(防止手段)
14b 立設板
16 規制部(規制手段)
18 当接部材
20 保持具
30 引張コイルバネ(付勢部材)
32 突出ピン
34 錘部材
34J 錘
36 アーム部材
38 裏側ガイド孔(ガイド孔)
38a 直線状孔
38b 反転時ピン係止孔
38c 正転時ピン係止孔
38d ピン掛り止め孔
40 ピン案内板
50 チューブ容器
52 チューブ本体
54 蓋部
G 重心

Claims (5)

  1. チューブ本体と前記チューブ本体に着脱可能な蓋部とを有するチューブ容器がセットされる遠心機ローターと、
    前記遠心機ローターに回転軸を介して駆動力を付与する駆動手段と、
    前記駆動手段の動作を制御することで前記遠心機ローターの動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記遠心機ローターは、
    前記回転軸に取り付けられる回転体と、
    前記回転体に回動可能に取り付けられ重心が前記回転体の回転外方側および回転内方側に移動可能なようにされ、単一又は多連に形成された前記チューブ容器がセットされることで前記チューブ容器を保持する保持部材と、
    前記回転体の回転によって生じる遠心力によって前記チューブ容器が前記保持部材から抜け出すことを防止する防止手段と、
    前記保持部材に当接して前記回転内方側に移動することで前記保持部材を回転内方側へ回動させる当接部材を有し、前記保持部材の回動位置を規制する規制手段と、
    を備え
    前記防止手段が、前記保持部材よりも前記回転外方側で上下方向に立設する立設板で構成され、
    前記立設板の立設位置は、前記保持部材に前記チューブ容器がセットされた状態における前記保持部材の回動中心から前記蓋部の上端までの高さ差に応じて決められていることを特徴とする遠心機。
  2. チューブ本体と前記チューブ本体に着脱可能な蓋部とを有するチューブ容器がセットされる遠心機ローターと、
    前記遠心機ローターに回転軸を介して駆動力を付与する駆動手段と、
    前記駆動手段の動作を制御することで前記遠心機ローターの動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記遠心機ローターは、
    前記回転軸に取り付けられる回転体と、
    前記回転体に回動可能に取り付けられ重心が前記回転体の回転外方側および回転内方側に移動可能なようにされ、単一又は多連に形成された前記チューブ容器がセットされることで前記チューブ容器を保持する保持部材と、
    前記回転体の回転によって生じる遠心力によって前記チューブ容器が前記保持部材から抜け出すことを防止する防止手段と、
    前記保持部材に当接して前記回転内方側に移動することで前記保持部材を回転内方側へ回動させる当接部材を有し、前記保持部材の回動位置を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記駆動手段による前記回転軸の正転、反転の切替制御が可能であり、
    前記規制手段は、前記回転体に対し前記保持部材とは反対側に配置されていて、
    案内用の突出ピン有するとともに錘を有する錘部材と、
    一端で前記回転体に取り付けられ、他端で前記錘部材に取り付けられ、前記錘部材を回転内方側へ付勢する付勢部材と、
    一端で前記錘部材に回動可能に連結され、他端で前記当接部材を固定しているアーム部材と、
    前記突出ピンを案内するクランク状のガイド孔が形成されたピン案内板と、
    を備え、
    前記ガイド孔は、回転内方側から回転外方側へ延びる直線状孔と、
    前記直線状孔の回転外方端部から正転方向側に延び、先端部に、回転内方側に短く延びるピン掛り止め孔を有する反転時ピン係止孔と、
    前記直線状孔の回転内方端部から反転方向側に延びる正転時ピン係止孔と、
    で構成されており、
    反転時に前記錘に作用する遠心力によって、前記突出ピンが前記直線状孔を前記回転外方側へ移動することが可能にされ、正転時に前記遠心機ローターに生じる加速性によって、前記突出ピンが前記ピン掛り止め孔から外れること、および、前記突出ピンが前記反転時ピン係止孔に入り込むこと、が可能にされていることを特徴とする遠心機。
  3. チューブ本体と前記チューブ本体に着脱可能な蓋部とを有するチューブ容器がセットされる遠心機ローターと、
    前記遠心機ローターに回転軸を介して駆動力を付与する駆動手段と、
    前記駆動手段の動作を制御することで前記遠心機ローターの動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記遠心機ローターは、
    前記回転軸に取り付けられる回転体と、
    前記回転体に回動可能に取り付けられ重心が前記回転体の回転外方側および回転内方側に移動可能なようにされ、単一又は多連に形成された前記チューブ容器がセットされることで前記チューブ容器を保持する保持部材と、
    前記回転体の回転によって生じる遠心力によって前記チューブ容器が前記保持部材から抜け出すことを防止する防止手段と、
    前記保持部材に当接して前記回転内方側に移動することで前記保持部材を回転内方側へ回動させる当接部材を有し、前記保持部材の回動位置を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記当接部材を前記回転内方側に移動させることで、検体と試薬とが封入されている前記チューブ容器がセットされた前記保持部材の底側を前記回転内方側へ向ける内方側向けステップと、
    前記遠心機ローターを正転方向に回転させることで、前記保持部材の底側を前記回転外方側へ向け前記チューブ容器内の検体と試薬とを接触反応させる正転接触反応ステップと、
    を行うように指令することを特徴とする遠心機。
  4. 前記内方側向けステップと前記正転接触反応ステップとの間に、前記遠心機ローターを反転方向に回転させることで前記チューブ容器内の検体と試薬とを混ざり合わせる反転混ざり合わせステップを行うように前記制御手段が指令することを特徴とする請求項3に記載の遠心機。
  5. 前記反転混ざり合わせステップと前記正転接触反応ステップとの間に、前記遠心機ローターの正転、反転を反復させることで前記チューブ容器内の検体と試薬とを撹拌させる撹拌ステップを行うように前記制御手段が指令することを特徴とする請求項4に記載の遠心機。
JP2015112122A 2015-06-02 2015-06-02 遠心機 Active JP6553954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015112122A JP6553954B2 (ja) 2015-06-02 2015-06-02 遠心機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015112122A JP6553954B2 (ja) 2015-06-02 2015-06-02 遠心機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016221476A JP2016221476A (ja) 2016-12-28
JP6553954B2 true JP6553954B2 (ja) 2019-07-31

Family

ID=57745266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015112122A Active JP6553954B2 (ja) 2015-06-02 2015-06-02 遠心機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6553954B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106955617B (zh) * 2017-04-07 2022-09-13 长沙湘智离心机仪器有限公司 Rc-12自动配重加液仪
KR102350660B1 (ko) * 2020-01-21 2022-01-12 (주)옵토레인 가변익 원심 주입 장치

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2810765C2 (de) * 1978-03-13 1984-11-22 Dr. Molter GmbH, 6901 Bammental Laborzentrifuge
JPS60150857A (ja) * 1984-01-13 1985-08-08 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd 洗浄用遠心機
US5045047A (en) * 1989-07-17 1991-09-03 Zymark Corporation Automated centrifuge
JPH11276931A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Japan Tobacco Inc 遠心分離機
JP5209990B2 (ja) * 2008-02-29 2013-06-12 栄研化学株式会社 反応及び/又は検出容器、並びにこれを含む反応及び/又は検出キット
JP2009226245A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 ▲榊▼電業株式会社 攪拌方法、攪拌装置及びアダプター
JP6248482B2 (ja) * 2013-09-09 2017-12-20 栄研化学株式会社 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機
JP6706206B2 (ja) * 2013-11-11 2020-06-03 ライフ テクノロジーズ コーポレーション ロータアセンブリ及びそれを使用するための方法
JP6444242B2 (ja) * 2015-03-30 2018-12-26 トミー工業株式会社 遠心分離機
JP6502740B2 (ja) * 2015-04-30 2019-04-17 栄研化学株式会社 遠心機ローター、遠心機、および、遠心機使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016221476A (ja) 2016-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6553954B2 (ja) 遠心機
EP2306205B1 (en) Sample analyzer and sample analyzing method
JPH0663945B2 (ja) 攪拌装置
JP2006231320A (ja) 実験用攪拌装置
US10010837B2 (en) Shaking device
AU2020202593B2 (en) Swivel mount for centrifugal microfluidic chip
US7204637B2 (en) Automated device for homogenization and resuspension of substances, disintegration of cells, disruption of tissues and centrifugation of these media
US5199937A (en) Centrifugal separator
JP3580864B2 (ja) 撹拌装置
JP2000176268A (ja) 脱泡撹拌機
CN116407984A (zh) 一种试剂管摇晃箱及方法
EP2023148A1 (en) Analytical instrument
JP4808701B2 (ja) 分析装置
JP3815058B2 (ja) ターンテーブル
CN111804202A (zh) 一种检验科用试管震荡及搅拌一体化装置
US20130042704A1 (en) Sample Processing Apparatus
JP6502740B2 (ja) 遠心機ローター、遠心機、および、遠心機使用方法
CN113167805B (zh) 样本混匀装置、样本分析系统及样本混匀方法
JP4373632B2 (ja) 攪拌脱泡装置、被混練材料の収納容器及び攪拌脱泡方法
JP3481732B2 (ja) 自動分析装置
CN107064526B (zh) 分析装置
JP5585560B2 (ja) 検査装置、検査方法、およびプログラム
CN211886570U (zh) 混均装置
JPH11193092A (ja) 採血管用開栓装置
JP6248482B2 (ja) 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6553954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250