JP6553701B2 - ろ過器、膜ろ過装置、及びろ過器を用いたろ過方法 - Google Patents

ろ過器、膜ろ過装置、及びろ過器を用いたろ過方法 Download PDF

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Description

本発明は、ろ過器、膜ろ過装置、及びろ過器を用いたろ過方法に関する。更に詳しくは、ろ過開始時から所定時間までの間の単位時間当たりのろ過水量を向上させることができるろ過器、膜ろ過装置、及びろ過器を用いたろ過方法に関する。
従来、河川水及び地下水の除濁、工業用水の清澄、排水及び汚水の処理、海水の淡水化の処理をする装置としてろ過装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
近年、都市域または渇水地域において、排水及び汚水を処理した水(以下、「再生水」という)を利用する事例も増えてきており、こうした再生水中のウイルスの漏洩リスクについて、議論が始まっている。その中で、再生水の衛生学的な安全性を担保する観点から、水処理工程でウイルスの除去を担保し、再生水中におけるウイルスの漏洩リスクを低減することが重要となってきている。
特開2015−217336号公報
ここで、本発明者らは、実験の結果、膜ろ過においては、ろ過初期にウイルスの除去率が低くなっており、膜ろ過を継続していくにつれて除去率が安定する(高くなる)という知見を得た。そして、このウイルスの除去率の低下は、新品のろ過膜を最初に使用するとき、更に、逆洗や薬品洗浄後にろ過を行うときのいずれの場合でも生じていることが分かった。
そのため、再生水の安全性を担保するために、ウイルスの除去率が低いろ過初期のろ過水は捨てる(即ち、その間のろ過水は前工程に戻すなどして、ろ過水として使用しない)必要があるが、特に縦型のろ過器では、ろ過水を捨てる時間が長い(例えば、30分程度)という問題がある。つまり、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水を得るには時間がかかっていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、ろ過水が排出されるろ過水排出口以外にろ過器の下部に、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側に残った洗浄水が排水される排水口を更に設けることによって、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水を得られるまでの時間を短くできることを見出したことで完成されたものである。
本発明によれば、以下に示す、ろ過器、膜ろ過装置、及びろ過器を用いたろ過方法が提供される。
[1] ろ過膜と前記ろ過膜を収納する収納容器とを有する縦型のろ過器であって、
前記収納容器の上部にろ過水が排出されるろ過水排出口を有し、更に、前記収納容器の下部に、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側に残った洗浄水が排水される排水口を有しており、
前記排水口は、前記ろ過器の二次側の空間と外部とを連通するものである、ろ過器。
[2] 前記収納容器は、有底状のものであって、前記排水口は、有底状の前記収納容器の底部に形成されている前記[1]に記載のろ過器。
[3] 前記[1]または[2]に記載のろ過器と、
前記ろ過器の前記ろ過水排出口に接続されるろ過水排出ポートと、
前記ろ過器の前記排水口に接続される排水下部ポートと、
前記排水下部ポートを所定の時期に開閉する開閉手段と、を備える、膜ろ過装置。
[4] 更に、前記ろ過器の前記ろ過膜を洗浄するための逆洗手段を備える前記[3]に記載の膜ろ過装置。
[5] 前記[1]または[2]に記載のろ過器を用いたろ過方法であって、
前記初期ろ過水及び/又は前記逆洗後に二次側に残った洗浄水を前記排水口から排水するろ過方法。
[6] 前記逆洗の終了時からろ過初期の間で、前記初期ろ過水及び/又は前記逆洗後に二次側に残った洗浄水を前記排水口から排水する前記[5]に記載のろ過方法。
[7] 前記逆洗が、水切り逆洗であり、
一次側の水張り工程の終了後に、前記初期ろ過水を前記排水口から排水する前記[6]に記載のろ過方法。
[8] 前記逆洗が、水切り逆洗であり、
二次側の水張り工程の終了後に、前記初期ろ過水を前記排水口から排水する前記[6]に記載のろ過方法。
本発明のろ過器、膜ろ過装置、及びろ過方法によれば、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水が得られるまでの時間が短くなり、単位時間当たりのろ過水の回収率が向上するという効果を奏する。
本発明のろ過器を備える本発明の膜ろ過装置の一の実施形態を模式的に示す説明図である。 従来のろ過器を用いた場合におけるろ過時間とろ過水中のウイルス濃度との関係を示すグラフである。 本発明のろ過方法の一の実施形態におけるろ過工程を模式的に説明する説明図である。 本発明のろ過方法の他の実施形態におけるろ過工程を模式的に説明する説明図である。 本発明のろ過方法の更に他の実施形態におけるろ過工程を模式的に説明する説明図である。 従来のろ過方法におけるろ過工程を模式的に説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
まず、縦型のろ過器を備える従来の膜ろ過装置では、通常、以下のようにして逆洗後からろ過までの工程が行われている。例えば、水切り逆洗を行う場合には、逆洗(図6中の(A)で示す)をした後に、ろ過器20の一次側の空間Xの水を抜き(図6中の(B)で示す)、水切り逆洗が終了する。そして、一次側の水張り工程を行う(図6中の(C)で示す)。その後、ろ過を開始すると、ろ過器20の二次側の空間Yにろ過水40が溜まる。その後、膜ろ過装置のろ過水排出ポート31を開放して通常ろ過を開始する(図6中の(D)で示す)。
このような従来の膜ろ過装置では、ろ過初期において、ウイルスの除去率が一定の値に到達するまでに時間が掛かっていた。その原因としては、ろ過初期ではウイルスの除去率が低くなり、その後、膜ろ過を継続していくにつれてウイルスの除去率が安定する(高くなる)ことが挙げられる。従来の膜ろ過装置の構造では、二次側に先に存在するろ過水を順次ろ過器の外に押し出していくことができないために、ウイルスの除去率が低いろ過水が、その後に得られるこれよりウイルスの除去率が高いろ過水とろ過器内で混ざり合ってしまうことになり、ウイルス濃度が希釈されながら膜ろ過が進むためである。これは、通常逆洗を行う場合でも、同様である。
本発明は、この従来の膜ろ過装置の課題を解決したものであり、以下に具体的に説明する。
(1)膜ろ過装置:
図1は、本発明のろ過器を備える本発明の膜ろ過装置の一の実施形態を模式的に示す説明図である。図1に示すように、本実施形態の膜ろ過装置100は、原水を貯留する原水槽10と、この原水槽10から原水ポンプ12を介して供給される原水をろ過膜20aでろ過してろ過水を得る縦型のろ過器20と、を備えている。更に、この膜ろ過装置100は、ろ過器20のろ過水排出口21に接続されるろ過水排出ポート31と、ろ過器20の排水口22に接続される排水下部ポート32と、排水下部ポート32を所定の時期に開閉する開閉手段35と、を備えている。また、膜ろ過装置100は、ろ過器20のろ過膜20aを洗浄(具体的には逆流洗浄(すなわち、逆洗))するための逆洗手段(洗浄水槽16、洗浄水ポンプ等)を備えることが好ましい。
「原水」は、上水処理、下水処理、工業用水処理、排水処理などの各種水処理において、水処理の対象となるものであって、ウイルスを含むものである。下水処理などにおいては、この原水には、ウイルス以外に、汚濁物質などが含まれることがある。
(1−1)ろ過器:
ろ過器20は、ろ過膜20aとこのろ過膜20aを収納する収納容器20bとを有する縦型のろ過器である。そして、このろ過器20は、収納容器20bの上部にろ過水が排出されるろ過水排出口21を有し、更に、収納容器20bの下部に、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側の空間Yに残った洗浄水が排水される排水口22を有している。この排水口22は、ろ過器20の二次側の空間Yと外部とを連通するものである。なお、「初期ろ過水」は、ろ過初期にろ過膜を通過した水のことである。また、「ろ過初期」は、逆洗の終了時から所定の時(ウイルスの除去率が安定する時)までの期間をいう。
「縦型のろ過器」とは、収納容器と、この収納容器に収納された柱状のろ過膜とを、備え、この柱状のろ過膜が、その一方の端面が下方に位置し、他方の端面が上方に位置するように、上記収納容器内に収納されているような構造を有するろ過器のことである。上記ろ過膜は、原水の流路である複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有している。この柱状のろ過膜の形状は、特に制限はなく、円柱状、楕円柱状などを挙げることができる。
ろ過膜20aは、セラミックス製であることが好ましい。セラミックス製であると、ろ過時におけるろ過膜にかかる背圧を大きくすることができ、単位時間当たりのろ過処理量を増加させることができる。
セラミックス製のろ過膜20aとしては、例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ、ムライト、スピネル、これらの混合物などからなるものを挙げることができる。
「逆洗」は、通常逆洗及び水切り逆洗のいずれであってもよい。「通常逆洗」とは、洗浄水を流し終えた時点で逆洗を終了する逆洗操作をいう。つまり、洗浄水を流し終えた後、続けて、ろ過器の二次側の空間にガスの供給を行わない逆洗操作をいう。また、「水切り逆洗」とは、洗浄水を流し終えた後、続けて、ろ過器の二次側の空間にガスを供給し、この二次側の空間から一次側の空間へ洗浄水を押し出して二次側の空間に洗浄水が無い状態とする工程を有する逆洗操作をいう。
「ろ過器の二次側の空間」は、ろ過器のろ過膜で区切られた領域のうち、ろ過水が排出される側の領域のことをいう。一方、ろ過器のろ過膜で区切られた領域のうち、原水が供給される側の領域のことを「ろ過器の一次側の空間」という。
排水口22を形成する位置は、収納容器20bの下部であって、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側の空間Yに残った洗浄水が排水される位置であれば特に制限はないが、収納容器20bが有底状のものである場合には、排水口22は、有底状の収納容器20bの底部25に形成されることが好ましい。或いは、収納容器20bの側面の下部に形成されてもよい。このような位置に排水口22を形成することによって、二次側の空間Yに残る初期ろ過水及び洗浄水の量をより少なくすることができ、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水が得られるまでの時間をより短くすることができる。なお、排水口22の数は、1つに限らず複数設けることができる。
(1−2)その他の構成:
ろ過水排出ポート31は、ろ過水排出口21に接続され、ろ過水が排出されるための流路である。
排水下部ポート32は、排水口22に接続され、ろ過初期に開放されて、初期ろ過水や二次側の空間Yに存在する洗浄水を排出するための流路である。排水下部ポート32の数は、1つに限らず複数設けることができる。
開閉手段35は、排水下部ポート32を所定の時期に(即ち所望のタイミングで)開閉するものであり、従来公知の開閉弁などを用いることができる。
(2)ろ過方法:
本発明のろ過方法は、本発明のろ過器を備える本発明の膜ろ過装置を用いたろ過方法であり、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側に残った洗浄水を排水口から排水する。このようにろ過器の排水口から初期ろ過水及び/又は洗浄水を排水して、ろ過器の二次側に水が残っていない状態とすることがよい。なお、本発明のろ過方法では、一次側の水張り工程後に二次側の水張り工程を採用してもよい。
「一次側の水張り工程」は、逆洗後に、ろ過器の一次側の空間に存在する水(洗浄水)を排出させ、その後、この一次側の空間に原水を満たす工程である。なお、一次側の水張り工程の所要時間は、通常、30秒〜2分である。また、「二次側の水張り工程」は、水切り逆洗によって水が無くなった二次側の空間をろ過膜から流出するろ過水で満たす工程である。
以下に、本発明のろ過方法について具体的に説明する。
(ろ過方法:第1の実施形態)
まず、第1の方法として、通常逆洗を行い、その後、逆洗の終了時からろ過初期の間で、初期ろ過水及び/又は逆洗後に二次側に残った洗浄水を排水口から排水する方法を挙げることができる。
第1の方法について、図3を参照しながら説明する。通常逆洗の終了後(図3中の(A)で示す)、開閉手段35によって排水下部ポート32を開けて、ろ過器20の排水口22から二次側の空間Yに存在する洗浄水を排水する(図3中の(B)で示す)。その後、排水下部ポート32を閉じて一次側の水張り工程を行う(図3中の(C)で示す)。その後、排水下部ポート32を開けた状態でろ過を行い、ろ過器20の排水口22から初期ろ過水を排水する(図3中の(D)で示す)。そして、所定の時に排水下部ポート32を閉じて(図3中の(E)で示す)、通常ろ過を開始する(図3中の(F)で示す)。なお、図3中、開閉手段35が黒く塗られている場合は、開閉手段35が開いており、排水下部ポート32が開いている状態を示し、開閉手段35が白く塗られている場合は、開閉手段35が閉じており、排水下部ポート32が閉まっている状態を示す。図4、図5についても同様である。
ここで、二次側の空間Yの水抜きを行った後(図3中の(B)で示す)、ろ過工程に移行した直後に二次側へろ過されたろ過水40は、ウイルスの濃度が高いものである。そのため、本発明では、このようにウイルス除去率の低い初期ろ過水を排水下部ポート32によってろ過器20からを排水するため、ウイルス濃度を希釈するような必要がなく、ウイルス除去率の高いろ過水が得られるまでの時間が短くなる。
なお、排水下部ポート32を開けるタイミングは、通常逆洗の終了時に限られず、一次水張り工程の終了後(ろ過初期のタイミング)であってもよい。
(ろ過方法:第2の実施形態)
次に、第2の方法として、水切り逆洗を行い、その後、一次側の水張り工程の終了後に、初期ろ過水を排水口から排水する方法を挙げることができる。なお、「一次側の水張り工程の終了後」とは、一次側の水張り工程の終了時からろ過初期の終了時(所定の時)までの間であることを意味する。
このように水切り逆洗を採用すると、逆洗の終了時において、ろ過器の二次側の空間にはガス(空気)が存在するだけとなるため、敢えてろ過器の二次側の空間の洗浄水を排出する操作をしなくてもよいことになる。従って、二次側の空間の洗浄水を排出する時間が不要になるため、ろ過時間を更に短縮させることができる。
第2の方法について、図4を参照しながら説明する。通常逆洗の終了後(図4中の(A)で示す)、ろ過器20の二次側の空間Yから一次側の空間Xへ空気によって洗浄水を押し出す(水切り逆洗(図4中の(B)で示す))。その後、排水下部ポート32を開閉手段35によって閉じた状態を維持しながら一次側の水張り工程を行う(図4中の(C)で示す)。その後、開閉手段35によって排水下部ポート32を開け、その状態でろ過を行い、ろ過器20の排水口22から初期ろ過水を排水する(図4中の(D)で示す)。そして、所定の時に開閉手段35によって排水下部ポート32を閉じて(図4中の(E)で示す)、通常ろ過を開始する(図4中の(F)で示す)。
(ろ過方法:第3の実施形態)
次に、第3の方法として、水切り逆洗を行い、その後、二次側の水張り工程の終了後に、初期ろ過水を排水口から排水する方法を挙げることができる。なお、「二次側の水張り工程の終了後」とは、二次側の水張り工程の終了時からろ過初期の終了時(所定の時)までの間であることを意味する。
この第3の方法によれば、二次側の水張りを行って一度二次側の空間にろ過水を満たした状態とした後、このろ過水を排水口から排水するため、ろ過膜の二次側の表面に付着したウイルスを洗い流すことができる。つまり、通常ろ過の最初の段階からウイルスの除去率をより高くすることができる。
第3の方法について、図5を参照しながら説明する。通常逆洗の終了後(図5中の(A)で示す)、ろ過器20の二次側の空間Yから一次側の空間Xへ空気によって洗浄水を押し出す(水切り逆洗(図5中の(B)で示す))。その後、排水下部ポート32を開閉手段35によって閉じた状態を維持しながら一次側の水張り工程を行い(図5中の(C)で示す)、続けて、二次側の水張り工程を行う(図5中の(D)で示す)。その後、ろ過を一旦停止し、開閉手段35によって排水下部ポート32を開けてろ過器20の排水口22から二次側のろ過水を全て排水する(図5中の(E)で示す)。その後、排水下部ポート32を開けた状態でろ過を行い、ろ過器20の排水口22から二次側の空間Yに存在するろ過水を排水する(図5中の(F)で示す)。そして、所定の時に開閉手段35によって排水下部ポート32を閉じて(図5中の(G)で示す)、通常ろ過を開始する(図5中の(H)で示す)。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示したような膜ろ過装置100を用い、第1の方法によるろ過を行った(図3参照)。具体的には、通常逆洗後に、一次側の水張り工程を行い、その後、ろ過水排出ポート31及び排水下部ポート32を開放して、排水下部ポート32からろ過器20の二次側の空間Yに存在する洗浄水と初期ろ過水を排水した。その後、所定の時(具体的には一次側の水張り工程の終了時から1分後)に開閉手段35によって排水下部ポート32を閉じた。なお、排水下部ポート32から排水された水は、原水槽10に戻した。
(実施例2)
図1に示したような膜ろ過装置100を用い、第2の方法によるろ過を行った(図4参照)。具体的には、水切り逆洗後に、一次側の水張り工程を行い、その後、ろ過水排出ポート31及び排水下部ポート32を開放して、排水下部ポート32から初期ろ過水を排水した。その後、所定の時(具体的には一次側の水張り工程の終了時から1分後)に排水下部ポート32を閉じた。なお、排水下部ポート32から排水された水は、原水槽10に戻した。
(実施例3)
図1に示したような膜ろ過装置100を用い、第3の方法によるろ過を行った(図5参照)。具体的には、水切り逆洗後に、一次側の水張り工程を行い、その後、ろ過水排出ポート31を開放して、ろ過水排出ポート31からろ過水が排出された段階(二次側の水張り工程の終了時)で、一旦ろ過を中止した。その後、排水下部ポート32を開放して、ろ過器20の二次側の空間Yに存在するろ過水を排水した。その後、排水下部ポート32を閉じて、ろ過を再開させた。なお、排水下部ポート32から排水された水は、原水槽10に戻した。
(比較例1)
従来の膜ろ過装置を用い、ろ過方法によるろ過を行った(図6参照)。具体的には、通常逆洗後に、一次側の水張り工程を行い、その後、ろ過水排出ポート31を開けてろ過を開始した。ろ過水は、ろ過器20の収納容器20bのろ過水排出口21のみから排出された。この場合における、ろ過時間とろ過水中のウイルス濃度との関係を図2のグラフに示す。
図2に示すように、ろ過を開始した時点から30分間は、ウイルスの対数除去率(LRV)が低い結果であった。つまり、ろ過を開始した時点から30分間は、ろ過水として十分に採用できる状態でなく、本比較例では、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水が得られるまでに長い時間が必要であった。なお、図2中、「LRV」は、Log Reduction Value(対数減少値)を示し、「TMP」はTrans Membrane Pressure(膜間差圧)を示す。
以上の結果を踏まえると、本発明の膜ろ過装置は、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水が得られるまでの時間が短くなることが期待される。また、同様に、本発明のろ過方法によれば、ろ過開始後、ウイルスが十分に除去されたろ過水が得られるまでの時間を短くできることが期待される。
本発明のろ過器は、下水処理水などのウイルスを含む原水を処理するためのろ過器として採用することができる。本発明の膜ろ過装置は、下水処理水などのウイルスを含む原水を処理するための膜ろ過装置として採用することができる。本発明のろ過方法は、ウイルスを含む原水を処理する方法として採用することができる。
10:原水槽、12:原水ポンプ、16:洗浄水槽、20:ろ過器、20a:ろ過膜、20b:収納容器、21:ろ過水排出口、22:排水口、25:底部、31:ろ過水排出ポート、32:排水下部ポート、35:開閉手段、40:ろ過水、100:膜ろ過装置。

Claims (5)

  1. ろ過膜と、
    前記ろ過膜を収納する収納容器と、
    前記収納容器の上部に配置されてろ過水が排水されるろ過水排出口と、
    前記収納容器の下部に配置されてろ過水が排水される排水口と、を有する縦型のろ過器を用いたろ過方法であって、
    ろ過水を、逆洗の終了時からろ過初期の間は前記排水口から排水し、前記ろ過初期後は前記ろ過水排出口から排水するろ過方法。
  2. ウイルスを含む原水をろ過する、請求項1に記載のろ過方法。
  3. 前記逆洗が、水切り逆洗である、請求項1または2に記載のろ過方法。
  4. 次側の水張り工程の終了後に、前記初期ろ過水を前記排水口から排水する請求項に記載のろ過方法。
  5. 次側の水張り工程の終了後に、前記初期ろ過水を前記排水口から排水する請求項に記載のろ過方法。
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