JP6551608B2 - シート製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート製造装置に関する。
従来、粉体が収容されたカートリッジ容器と、該カートリッジ容器から紛体が供給される紛体ボックスとを備え、カートリッジ容器の開口部を密封するフィルムおよび蓋部材を連動させて開閉する容器側蓋部材(容器側シャッター)と、紛体ボックスの紛体受け入れ口を開閉するボックス側蓋部材(ボックス側シャッター)と、を有する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−243978号公報
しかしながら、上述した特許文献1の構成では、カートリッジ容器に粉体が収容された状態で、カートリッジ容器を紛体ボックスから取り外したり再装着したりする場合に、粉体が飛散してしまうなどの不具合を生じる虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るシート製造装置は、粉体と繊維を用いてシートを製造するシート製造装置であって、前記粉体を収容する容器が載置される載置部と、前記容器から前記粉体を受け入れる収容室と、前記収容室と前記載置部との間に位置する支持部と、前記載置部を、第1位置と第2位置とに移動させ、前記支持部を、第3位置と第4位置とに移動させる移動機構と、を有し、前記移動機構は、前記支持部を前記第4位置から前記第3位置に移動させた後に、前記載置部を前記第2位置から前記第1位置に移動させて前記容器と前記収容室とを連結させ、前記支持部を前記第3位置から前記第4位置に移動させると同時に、前記載置部を前記第1位置から前記第2位置に移動させて前記容器と前記収容室との連結を解除させる、ことを特徴とする。
本適用例に係るシート製造装置によれば、支持部を第4位置から第3位置(第2連結位置)に移動させた後に、容器が装着された載置部を、第2位置から容器と収容室とを支持部を介して連結させるための第1位置に移動させる。このように、先ず支持部が第3位置に移動することにより、載置部が移動するときには支持部と載置部との間に隙間が生じており、この隙間から載置部が移動する際に圧縮される空気を逃がすことができる、したがって、圧縮された空気が収容室の内側に流入することによる粉体の飛散を防止することができる。
[適用例2]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記移動機構は、前記支持部を、前記第4位置から前記第3位置に移動させるための第1カム溝と、前記支持部を、前記第3位置から前記第4位置に移動させるための第2カム溝と、を有することが好ましい。
本適用例によれば、第1カム溝と、第2カム溝とにより、第4位置と第3位置との間において支持部を移動させることができる。
[適用例3]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記移動機構は、前記支持部の移動経路を、前記第1カム溝と前記第2カム溝との間で切り換える切り換え部を有し、前記切り換え部は、前記第1カム溝の一部と前記第2カム溝の一部とを形成することが好ましい。
本適用例によれば、第1カム溝の一部と第2カム溝の一部とを形成する切り換え部によって、支持部の移動経路を、第1カム溝と第2カム溝との間で容易に切り換えることができる。
[適用例4]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記支持部は、第2方向に沿って移動することにより、前記第3位置と前記第4位置とに変位可能であり、前記移動機構は、前記第2方向に交差する第1方向に沿って移動可能なスライダー部を有し、前記スライダー部に前記第1カム溝と前記第2カム溝とが設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、第1方向に沿って移動するスライダー部に設けられた第1カム溝と第2カム溝とによって、第1方向と交差する第2方向に沿って支持部を移動させ、第3位置と第4位置とに変位させることができる。
[適用例5]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記載置部は、前記第2方向に沿って移動することにより、前記第1位置と前記第2位置とに変位可能であり、前記スライダー部は、前記載置部を前記第1位置と前記第2位置とに移動させるための第3カム溝を有することが好ましい。
本適用例によれば、第1方向に沿って移動するスライダー部に設けられた第3カム溝によって、第1方向と交差する第2方向に沿って載置部を移動させ、第1位置と1解除位置とに変位させることができる。
[適用例6]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記容器は、収容した前記粉体を供給するための開口を開閉するためのシャッターを有することが好ましい。
本適用例によれば、容器を収容室に連結する前は、シャッターによって容器の開口が閉じられ、容器を収容室に連結した後、容器の開口を開くことができる。これにより、粉体の飛散を防止することができる。
[適用例7]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記シャッターは、ロック機構によって前記開口を塞ぐ閉位置にロックされることが好ましい。
本適用例によれば、ロック機構により、容器の装着が完了するまでシャッターを開くことができないため、誤操作などによる粉体の散乱(飛散)を防ぐことができる。
[適用例8]上記適用例に記載のシート製造装置において、前記シャッターのロックは、前記容器の載置された前記載置部が、前記第1位置に移動したときに、解除されることが好ましい。
本適用例によれば、容器の載置された載置部が、第1位置に移動したとき、即ち容器の収容室への装着が完了したときにシャッターのロックが解除される。換言すれば、容器の装着が完了するまでシャッターを開くことができないため、誤操作などによる粉体の散乱(飛散)を防ぐことができる。
[適用例9]本適用例に係るシート製造装置は、粉体と繊維を含むシートを製造するシート製造装置であって、前記粉体を収容する容器が載置された載置部と、前記容器から前記粉体を受け入れる収容室と、前記収容室と前記載置部との間に位置する支持部と、を有し、前記載置部と前記支持部と前記収容室とが、それぞれ相対移動可能に設けられ、前記載置部に載置された前記容器と前記支持部とが当接する前に、前記支持部と前記収容室とが当接することを特徴とする。
本適用例に係るシート製造装置によれば、容器と支持部とが当接する前に、支持部と収容室とが当接するため、支持部と収容室とが当接した状態、即ち容器が収納室に向かって移動するときには支持部と載置部との間に隙間が生じている。この隙間により、容器(載置部)が収納室に向かって移動する際に圧縮される空気を逃がすことができる。したがって、圧縮された空気が収容室の内側に流入することによる粉体の飛散を防止することができる。
シート製造装置の構成を示す概略構成図。 シート製造装置における粉体供給部の概略外観を示す正面図。 粉体供給部の構成の概略を示し、粉体収容容器(カートリッジ)の装着部への装着状態(装着完了位置である第1位置)を示す斜視図。 粉体供給部の構成の概略を示す図2のA−A断面図。 載置部の構成を示す図4のP視平面図。 支持部の構成を示す図4のP視平面図。 支持部(固定ガイド部)の構成を示す正面図。 スライダー部の構成を示す正面図。 第1カム溝への切り換え動作を示す正面図。 第2カム溝への切り換え動作を示す正面図。 容器接続部を示す下面斜視図。 シャッターのロック機構を示す容器接続部の下面斜視図。 シャッターのロック機構を示す断面図。 シャッターのロック機構を示す、図10AのK視図。 粉体収容容器(カートリッジ)の装着部への載置状態(装着開始位置)を示す斜視図。 粉体収容容器(カートリッジ)の押し込み状態(中間位置)を示す斜視図。 粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(装着状態)を示す正面図。 粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(離脱状態)を示す正面図。 粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(取り外し状態)を示す正面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。また、以下で説明する構成は、本発明の一例を示すものであり、各構成部位の個数(本数)および配置などを限定するものではない。また、重力方向を「下方」「下側」、重力方向と反対方向を「上方」、「上側」、もしくは「上下方向」として説明することがある。
(シート製造装置)
先ず、シート製造装置の概略構成について説明する。シート製造装置は、粉体供給部により供給される結着樹脂を含む粉体と繊維とを、気中で混合する混合部と、混合部で混合された混合物を堆積し、加熱してシートを形成するシート形成部と、を備えた装置である。以下、図1を参照しながらシート製造装置の構成を説明する。図1は、シート製造装置の構成を示す概略構成図である。
図1に示すように、シート製造装置100は、供給部10と、製造部102と、制御部104と、を備える。製造部102は、シートを製造する。製造部102は、粗砕部12と、解繊部20と、選別部40と、第1ウェブ形成部45と、回転体49と、混合部50と、堆積部60と、第2ウェブ形成部70と、シート形成部80と、切断部90と、を有している。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。供給部10は、例えば、粗砕部12に原料を連続的に投入するための自動投入部である。供給部10によって供給される原料は、例えば、古紙やパルプシートなどの繊維を含むものである。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。図示の例では、粗砕部12は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部12としては、例えば、シュレッダーを用いる。粗砕部12によって裁断された原料は、ホッパー1で受けてから管2を介して、解繊部20に移送(搬送)される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料を解繊する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。解繊物には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止材、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。このように、液体中ではなく、大気中(空気中)において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。解繊部20として、本実施形態では、インペラーミルを用いる。解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有している。これにより、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、解繊物を排出口24へと搬送することができる。解繊部20を通過した解繊物は、管3を介して、選別部40に移送される。なお、解繊部20から選別部40に解繊物を搬送させるための気流は、解繊部20が発生させる気流を利用してもよいし、ブロアー等の気流発生装置を設け、その気流を利用してもよい。
選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物を導入口42から導入し、繊維の長さによって選別する。選別部40としては、例えば、篩(ふるい)を用いる。選別部40は、網(フィルター、スクリーン)を有し、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの、第1選別物)と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ(網を通過しないもの、第2選別物)と、を分けることができる。例えば、第1選別物は、管7を介して、混合部50に移送される。第2選別物は、排出口44から管8を介して、解繊部20に戻される。具体的には、選別部40は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。選別部40の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
第1ウェブ形成部45は、選別部40を通過した第1選別物を、混合部50に搬送する。第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。
吸引部48は、選別部40の開口(網の開口)を通過して空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。第1選別物は、移動するメッシュベルト46上に堆積し、ウェブVを形成する。メッシュベルト46、張架ローラー47および吸引部48の基本的な構成は、後述する第2ウェブ形成部70のメッシュベルト72、張架ローラー74およびサクション機構76と同様である。
ウェブVは、選別部40および第1ウェブ形成部45を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態に形成される。メッシュベルト46に堆積されたウェブVは、管7へ投入され、混合部50へと搬送される。
回転体49は、ウェブVが混合部50に搬送される前に、ウェブVを切断することができる。図示の例では、回転体49は、基部49aと、基部49aから突出している突部49bを有している。突部49bは、例えば、板状の形状を有している。図示の例では、突部49bは4つ設けられ、4つの突部49bが等間隔に設けられている。基部49aが方向Rに回転することにより、突部49bは、基部49aを軸として回転することができる。回転体49によってウェブVを切断することにより、例えば、堆積部60に供給される単位時間当たりの解繊物の量の変動を小さくすることができる。
混合部50は、選別部40を通過した第1選別物(第1ウェブ形成部45により搬送された第1選別物)と、結着樹脂を含む粉体と、を混合する。混合部50は、粉体を供給する粉体供給部52と、第1選別物と粉体とを搬送する管54と、ブロアー56と、を有している。管54は、管7と連続している。
混合部50では、ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、第1選別物と粉体とを混合させながら、搬送することができる。なお、第1選別物と粉体とを混合させる機構は、特に限定されない。
粉体供給部52は、収容室152と、粉体を収容する容器(以下、粉体収容容器150)と、を備えている(図3および図4参照)。粉体収容容器150は、紛体が収容された交換可能な詰め替え容器のことである。粉体供給部52は、図示しないが、収容される粉体の種類によって区分された容器としての粉体収容容器150ごとに、複数が配列されている。なお、粉体収容容器150が配置されず、装着部200(図3および図4参照)が露出していてもよい。換言すれば、粉体収容容器150は、全ての装着部200(図3および図4参照)に装着されていてもよいし、好適な位置の装着部200に装着されていてもよく、装着位置は問わない。
そして、形成されるシートSの仕様によって選択された粉体供給部52から管54に粉体が供給される。なお、粉体供給部52からの粉体の搬送路における供給口は、それぞれ管54に接続(連通)され、収容室152の粉体は搬送路を介して管54内に供給される。粉体供給部52から供給される粉体は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。樹脂が供給された時点では、複数の繊維は結着されていない。樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。なお、粉体供給部52の詳細な構成については、後段(図2から図12C参照)にて説明する。
粉体供給部52から供給される粉体は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。
なお、粉体供給部52から供給される粉体には、繊維を結着させるための樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤(例えば、シアン顔料、マゼンダ顔料、イエロー顔料等の顔料と樹脂を混練し粉砕したもの)や、繊維の凝集を抑制するためのシリカ等の凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤(例えば、水酸化アルミニウム等の無機水酸化物、リン酸グアジニン、硫酸メラミン、ポリリン酸メラミン等)、脱臭剤(例えば、活性炭やゼオライト等)、芳香剤(例えば、白檀や沈香の香木粉末、コーヒー粉末や茶粉末、竹粉末、オレンジピール粉末等の天然粉末、檜オイルやラベンダー香料等のオイルをメラミン樹脂でカプセル化した芳香カプセル等)が含まれていてもよい。混合部50を通過した混合物(第1選別物と少なくとも結着樹脂を含む粉体との混合物)は、管54を介して、堆積部60に移送される。
堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、粉体供給部52から供給される粉体の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60としては、回転する円筒の篩を用いる。堆積部60は、網を有し、混合部50を通過した混合物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの)を降らせる。堆積部60の構成は、例えば、選別部40の構成と同じである。
なお、堆積部60の「篩(ふるい)」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、堆積部60として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、堆積部60は、堆積部60に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、ウェブWを形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有している。
メッシュベルト72は、移動しながら、堆積部60の開口(網の開口)を通過した通過物を堆積する。メッシュベルト72は、張架ローラー74によって張架され、通過物を通しにくく空気を通す構成となっている。メッシュベルト72は、張架ローラー74が自転することによって移動する。メッシュベルト72が連続的に移動しながら、堆積部60を通過した通過物が連続的に降り積もることにより、メッシュベルト72上にウェブWが形成される。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられている。サクション機構76は、下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。これにより、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。
以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態のウェブWが形成される。メッシュベルト72に堆積されたウェブWは、シート形成部80へと搬送される。
なお、図示の例では、ウェブWを調湿する調湿部78が設けられている。調湿部78は、ウェブWに対して水や水蒸気を添加して、ウェブWと水との量比を調節することができる。
シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積したウェブWを加圧加熱してシートSを形成する。シート形成部80では、ウェブWにおいて混ぜ合された解繊物および結着樹脂を含む粉体の混合物に、熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに結着樹脂を含む粉体を介して結着することができる。
シート形成部80は、ウェブWを加圧する加圧部82と、加圧部82により加圧されたウェブWを加熱する加熱部84と、を備えている。加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、ウェブWに対して圧力を加える。ウェブWは、加圧されることによりその厚さが小さくなり、ウェブWの密度が高められる。加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備えている。カレンダーローラー85により加圧されたウェブWを、加熱ローラー86により加熱し、樹脂を溶融させて繊維を結着させることによりシートSが成形される。ここで、カレンダーローラー85(加圧部82)は、加熱ローラー86(加熱部84)によってウェブWに印加される圧力よりも高い圧力をウェブWに印加することができる。なお、カレンダーローラー85や加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって形成されたシートSを切断する。図示の例では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有している。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが形成される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。
(粉体供給部)
次に、前述したシート製造装置100の粉体供給部52の構成について、図2から図10Bを参照しながら説明する。図2は、シート製造装置における粉体供給部の概略外観を示す正面図である。図3は、粉体供給部の構成の概略を示し、粉体収容容器(カートリッジ)の装着部への装着状態(装着完了位置である第1位置(第1連結位置))を示す斜視図である。図4は、支持部が第4位置(第2解除位置)から第3位置(第2連結位置)に移動する際における粉体供給部の構成の概略を示す図2のA−A断面図である。図5は、載置部の構成を示す図4のP視の平面図である。図6は、支持部の構成を示す図4のP視の平面図である。図7は、支持部(固定ガイド部)の構成を示す正面図である。図8Aは、スライダー部の構成を示す正面図である。図8Bは、第1カム溝への切り換え動作を示す正面図である。図8Cは、第2カム溝への切り換え動作を示す正面図である。図9Aは、容器接続部を示す下面斜視図である。図9Bは、シャッターのロック機構を示す容器接続部の下面斜視図である。図10Aは、シャッターのロック機構を示す断面図である。図10Bは、シャッターのロック機構を示す、図10AのK視図であり、第2ホルダーフランジ113を透視した図である。
なお、以下の説明で用いる「第1方向」とは、粉体収容容器150と装着部200とが相対移動可能な水平方向の一方向である。また、「第2方向」とは、第1方向と交差する方向であって、重力方向に略沿った一方向である。また、「第3方向」とは、第1方向および第2方向に交差する水平方向(幅方向)に沿った一方向である。
粉体供給部52は、粉体を収容するシート製造装置100用の粉体収容容器150と、当該粉体収容容器150が装着され、装着された粉体収容容器150の導入口から粉体が投入される収容室152を含む装着部200と、を備えている。収容室152は、紛体を貯蔵する貯蔵槽であって、底開式のじょうご型の口から紛体を落下させて取り出すことが可能とされており、ホッパーと言い換えることができる。粉体供給部52は、導入口が開かれた収容室152と開口が開かれた粉体収容容器150とが連通したとき、粉体収容容器150に収容された粉体は重力により収容室152に投入される。なお、粉体収容容器150は、カートリッジと言い換えることができる。以下、シート製造装置100における粉体供給部52の具体的な構成について説明する。
図2、図3、および図4に示すように、粉体供給部52は、収容室152を含む装着部200と、容器部114を含む容器としての粉体収容容器(カートリッジ)150と、を備えている。本実施形態の粉体供給部52では、粉体収容容器150が装着部200に対して着脱可能に構成されている。具体的には、図3および図4に示すように、収容室152の上方に装着部200が配置され、さらに装着部200の上方に容器接続部110を含む粉体収容容器150が配置されている。
装着部200は、容器としての粉体収容容器150から供給される結着樹脂を含む粉体を受け入れるための導入口としての開口182aと、粉体収容容器150が装着されていない場合に開口182aを閉じるための開閉板(第1シャッター)130と、を備えている。なお、本実施形態の開口182aは、支持部180を構成する筒状部182の内周である。
また、装着部200は、粉体収容容器150を装着開始位置(図11A示す位置)、および中間位置である第2位置(第1解除位置)(図11Bに示す位置)との間で、第1方向(図11Aに示す矢印F1)に沿って移動可能に支持し、第2位置(第1解除位置)から第1位置(第1連結位置)との間を第2方向(図11Bに示す矢印F2)に沿って移動可能な載置板121を有する載置部120を備えている。加えて、装着部200は、収容室152と載置部120との間に位置し、第4位置(第2解除位置)から第3位置(第2連結位置)との間を上下方向(第2方向および第2方向の反対方向)に移動可能な支持部180と、を備えている。
なお、第1位置(第1連結位置)は、載置部120に載置された粉体収容容器150と収容室152とを、支持部180を介して連結するために載置部120を移動させる位置であり、第2位置(第1解除位置)は、載置部120に載置された粉体収容容器150と収容室152との連結を解除するために載置部120を移動させる位置である。また、第3位置(第2連結位置)は、粉体収容容器150と収容室152とを連結するために支持部180を移動させる位置であり、第4位置(第2解除位置)は、粉体収容容器150と収容室152との連結を解除するために支持部180を移動させる位置である。
さらに、装着部200は、図8Aに示すように、移動機構としてスライダー部140を備えている。スライダー部140は、図5に示すように第3ガイドピン135a,135bを備える載置部120を上下方向(第2方向に沿った方向)に移動させるための第3カム溝175a,175bと、図6に示すように第1ガイドピン157a,157bを備える支持部180を上下方向に移動させるためのカム溝171a,171bと、を有している。スライダー部140は、載置部120(載置板121)を、第1位置(第1連結位置)と、第2位置(第1解除位置)と、に移動させる。載置部120(載置板121)の第1位置(第1連結位置)とは、載置部120(載置板121)に設けられた第3ガイドピン135a,135bが、第3カム溝175a,175bの下方下側(第2方向)の下端に配置された状態(図12Aの状態)である。一方、載置部120(載置板121)の第2位置(第1解除位置)とは、載置部120(載置板121)に設けられた第3ガイドピン135a,135bが、第3カム溝175a,175bの上方上側(第2方向と反対側)の上端に配置された状態(図12Bの状態)である。また、スライダー部140は、支持部180(支持板181)を、第3位置(第2連結位置)と、第4位置(第2解除位置)と、に移動させる。支持部180(支持板181)の第3位置(第2連結位置)とは、支持部180(支持板181)に設けられた第1ガイドピン157a,157bが、カム溝171a,171bの下方下側(第2方向)の下端に配置された状態である。一方、支持部180(支持板181)の第4位置(第2解除位置)とは、支持部180(支持板181)に設けられた第1ガイドピン157a,157bが、カム溝171a,171bの上方上側(第2方向と反対側)の上端に配置された状態である。
また、装着部200は、粉体収容容器150の開口を開閉し、収納された粉体を供給するために粉体収容容器150に設けられたシャッター(第2シャッター)112をロックしたりロックを解除したりするロック機構(図10Aおよび図10B参照)を備えているが、詳細は後段の粉体収容容器150に含まれる容器接続部110(図9A参照)の説明の中で行うこととする。
固定部151は、図3、図4、および図7に示すように、収容室152の上側に位置し、シート製造装置100本体に固定されている。固定部151には、収容室152の開口に対向する位置にあって、固定部151の表裏を貫通する開口153が設けられている。また、固定部151は、粉体収容容器150の当該移動方向(第1方向)と交差する第3方向の両側の端部に立設されている固定ガイド部155a,155bを有している。
固定ガイド部155a,155bには、上下方向に沿った長穴状の貫通溝である二つの第1スライドガイド部146a,146bと、二つの第1スライドガイド部146a,146bの両側にあって、上下方向に沿った長穴状の貫通溝である二つの第2スライドガイド部156a,156bが設けられている。第1スライドガイド部146a,146bには、載置部120の上下方向の移動をガイドするための第3ガイドピン135a,135bが挿入される。また、第2スライドガイド部156a,156bには、支持部180の上下方向の移動をガイドするための第1ガイドピン157a,157bが挿入される。
また、固定ガイド部155a,155bの上部には、固定ガイド部155a,155bから外側に突出して固定された第4ガイドピン158a,158bが設けられている。第4ガイドピン158a,158bは、後述するスライド板143a,143bに設けられている第4カム溝176a,176bに挿入され、スライド板143a,143bの水平方向の移動をガイドする。
載置部120は、図3、図4、および図5に示すように、固定部151の上方に位置する支持部180の上方に設けられている。載置部120は、粉体収容容器150を搭載して移動可能な板状のテーブル、載台(ステージ)等が一般的である。載置部120は、粉体収容容器150を装着開始位置(図11Aに示す位置)、および中間位置である第2位置(第1解除位置)(図11Bに示す位置)との間で、第1方向(図11Aに示す矢印F1で示す)に沿って往復移動可能に支持する載置板121と、粉体収容容器150の当該移動方向(第1方向)と交差する幅方向(第3方向)の載置部120の両側の端部に立設されている載置ガイド部122a,122bと、を有している。載置ガイド部122a,122bは、固定部151から立設する固定ガイド部155a,155bの内側に位置している。
載置板121の中央部には、収容室152の開口に対向する位置にあって、載置板121の表裏を貫通する開口125が設けられている。なお、開口125は、後述する支持部180を構成する第2シール部184の外縁を内側に収容することが可能な大きさを有して形成される。また、載置板121の幅方向(第3方向)の両側には、それぞれ載置板121の表裏を貫通し、ロック機構を構成する押上げピン119(図10B参照)の挿通が可能な逃げ孔187a,187bが設けられている。
両側の載置ガイド部122a,122bのそれぞれには、第3ガイドピン135a,135bがそれぞれ二つずつ設けられている。第3ガイドピン135a,135bは、載置ガイド部122a,122bの立設面に直交する方向にあって、外側(固定ガイド部155a,155b側)に突出して設けられている。第3ガイドピン135a,135bは、後述するスライド板143a,143bに設けられた第3カム溝175a,175bに挿入されて摺動することにより、載置部120を上下方向(第2方向)に、第2位置(第1解除位置)と第1位置(第1連結位置)との間を移動させることができる。
支持部180は、図4および図6に示すように、固定部151から立設する固定ガイド部155a,155bの内側の、固定部151と載置部120との間にあって、固定部151の上方に配置されている。
支持部180は、載置部120が第2位置(第1解除位置)にあるときに対応する第4位置(第2解除位置)と、載置部120が第1位置(第1連結位置)にあるときに対応する第3位置(第2連結位置)との間を第2方向(図11Bに示す矢印F2で示す)に沿った方向に往復移動が可能に設けられている。換言すれば、支持部180は、第2方向に沿って移動することにより、第3位置(第2連結位置)と第4位置(第2解除位置)とに変位可能に設けられている。
支持部180は、表裏を貫通する貫通孔189を有する支持板181と、貫通孔189の内側から支持板181の上下方向に延在し、支持板181に接続された筒状部182と、支持板181の下側の筒状部182の外周に設けられ、筒状部182に接続されたリング状の第1シール部183と、支持板181の上側の筒状部182の外周に設けられ、少なくとも支持板181に接続されたリング状の第2シール部184と、を含む。筒状部182は、紛体が第2方向に通過可能に中心がくり貫かれて空洞となった構成の筒体である。
支持部180の中央部には、収容室152の開口に対向する位置にあって、筒状部182の内周で構成される開口182aが設けられている。筒状部182の内周である開口182aは、粉体収容容器150から収容室152に投入される粉体の投入案内路として機能する。
支持板181は、幅方向(第3方向)に位置する両側面が、固定部151から立設する固定ガイド部155a,155bの内側に摺動可能に接するように設けられている。支持板181の中央部には、貫通孔189が設けられ、幅方向(第3方向)の両側には、それぞれ支持板181の表裏を貫通し、ロック機構を構成する押上げピン119(図10B参照)の挿通が可能な逃げ孔188a,188bが設けられている。
支持板181の幅方向(第3方向)の両側面には、外側(固定ガイド部155a,155b側)に突出する第1ガイドピン157a,157bがそれぞれ二つずつ設けられている。第1ガイドピン157a,157bは、後述するスライド板143a,143bに設けられたカム溝171a,171b(第1カム溝201および第2カム溝202)に挿入されて摺動することにより、支持板181(支持部180)を、第2方向に沿って上下方向に第4位置(第2解除位置)と第3位置(第2連結位置)との間を移動させることができる。
第1シール部183は、粉体収容容器150が連結された場合の収容室152や粉体収容容器150の内側を含む内部領域と、収容室152や粉体収容容器150の外側の領域とを封止するシール部材として機能する。第1シール部183は、支持部180が上下方向に往復移動する場合、固定部151の開口153と摺動しながら移動し、シール効果を発揮することができる。このような第1シール部183が設けられることにより、支持部180の上下方向への移動に際しても、内部領域の密閉が継続するため、内部の粉体が外部に飛散することを抑えることができる。
第2シール部184は、その上面185に粉体収容容器150が当接し、連結される。第2シール部184は、粉体収容容器150が連結されたときに、支持部180との間を密閉するシール部材として機能する。第2シール部184は、粉体収容容器150の自重によって支持板181との間で押圧され、シール効果を発揮することができる。
移動機構に含まれるスライダー部140は、載置部120を第2方向に沿った上下方向に移動させ、粉体収容容器150を中間位置である第2位置(第1解除位置)(図11Aに示す位置)から装着完了位置である第1位置(第1連結位置)(図3に示す位置)との間で移動させる機能を有している。また、スライダー部140は、支持部180を第2方向に沿った上下方向に移動させ、粉体収容容器150が中間位置である支持部180の第4位置(第2解除位置)(図11Bに示す位置)から、粉体収容容器150と収容室152とを連結するために支持部180を移動させる位置である第3位置(第2連結位置)(図3に示す位置)との間で移動させる機能を有している。以下、図8A、図8B、および図8Cを参照しながらスライダー部140の構成について説明する。
移動機構に含まれるスライダー部140は、図4に示すように、固定部151に立設する固定ガイド部155a,155bのそれぞれの外側に配置されている。そして、スライダー部140が動作することによって、支持部180、および載置部120を第2方向に沿った上下方向に移動させることができる。スライダー部140を含む移動機構では、支持部180や載置部120の自重、もしくは載置された粉体供給部52の重量により、常時鉛直方向下方(第2方向)に加わる力(重力)を利用している。スライダー部140は、前述した支持部180や載置部120の自重、もしくは載置された粉体供給部52の自重を利用し、スライド板143a,143bを第1方向(矢印P1)に沿って移動させることによって、支持部180や載置部120を第2方向に沿った上下方向に移動させることができる。
移動機構に含まれるスライダー部140は、図8Aに示すように、一対のスライド板143a,143bと、スライド板143a,143bに設けられたカム溝171a,171bと、第3カム溝175a,175bと、第4カム溝176a,176bと、第5カム溝144a,144bと、を含む。なお、カム溝171a,171b、第3カム溝175a,175b、および第4カム溝176a,176bは、それぞれのスライド板143a,143bに二つずつ設けられている。
それぞれのカム溝171a,171bは、切り換え部172a,172bと、切り換え部172a,172bの移動をガイドするガイド板173a,173bと、切り換え部172a,172bから突出する第6ガイドピン174a,174b、および第7ガイドピン177a,177bと、を含む。切り換え部172a,172bは、矢印P3の方向に移動し、カム溝171a,171bを第1カム溝201(図8B参照)と第2カム溝202(図8C参照)とに切り換える機能を有している。なお、切り換え部172a,172bは、第1カム溝201の一部と第2カム溝202の一部とを形成している。第1カム溝201および第2カム溝202は、切り換え部172a,172bの一部(傾斜面)によって、第1方向に沿って上下方向に傾斜する傾斜部を備え、傾斜部の両側に第1方向に沿って延在する水平部が設けられている。
それぞれの第3カム溝175a,175bは、第1方向に沿って上方に傾斜する傾斜部を備え、傾斜部の両側に第1方向に沿って延在する水平部が設けられている。そして、第3カム溝175a,175bは、カム溝171a,171b(第1カム溝201および第2カム溝202)よりも上側に配置されている。換言すれば、第3カム溝175a,175bの傾斜部の両側に位置する水平部が、カム溝171a,171bの傾斜部の両側に位置する水平部よりも、それぞれ上側に配置されている。
また、それぞれの第4カム溝176a,176bは、第1方向に沿って水平方向に延在している。また、それぞれの第5カム溝144a,144bは、第2方向に沿って上下方向に延在している。
また、スライダー部140は、載置ガイド部122a,122b(図4参照)から第3方向に突出する第3ガイドピン135a,135bと、支持部180(図4参照)から第3方向に突出する第1ガイドピン157a,157bと、固定ガイド部155a,155b(図4参照)から第3方向に突出する第4ガイドピン158a,158bと、レバー部142(図3参照)から第3方向に突出する第5ガイドピン145a,145bと、を含む。なお、第1ガイドピン157a,157b、第3ガイドピン135a,135b、および第4ガイドピン158a,158bは、それぞれのスライド板143a,143bに二つずつ設けられている。
さらに、スライダー部140は、スライド板143a,143bの外側の固定部151に立設されている支柱162a,162bと、支柱162a,162bの外面に沿って摺動可能に嵌め込まれた摺動部163a,163bと、摺動部163a,163bと固定部151との間の支柱162a,162bの外面に沿って配置されている圧縮バネ164a,164bと、一方端部が摺動部163a,163bと当接し、一方端部が矢印P4,P5の方向に回動可能となるように一方端部の反対側に位置する他方端部が軸Sによって支持されているスライド棒161a,161bと、を含む。なお、支柱162a,162b、摺動部163a,163b、圧縮バネ164a,164b、およびスライド棒161a,161bは、それぞれのスライド板143a,143bに二つずつ、それぞれのカム溝171a,171bに対応して設けられている。
ここで、スライド棒161a,161bに矢印P5の方向の力が加わっていない状態において、摺動部163a,163bは、自重によって下方に力が加わり、伸長した圧縮バネ164a,164bに一方端部が支えられている。なお、スライド棒161a,161bが下方に移動すると、圧縮バネ164a,164bによって、スライド棒161a,161bを上方に押し戻そうとする力が働くことになる。
載置部120の両側に立設する載置ガイド部122a,122bから第3方向に突出する第3ガイドピン135a,135bは、固定ガイド部155a,155bに設けられた第1スライドガイド部146a,146bを介してスライド板143a,143bのカム溝171a,171bに挿入される。そして、スライド板143a,143bが第1方向に沿った矢印P1の方向に移動すると、第3カム溝175a,175bも第1方向に移動し、第3ガイドピン135a,135bは、第3カム溝175a,175bの傾斜部に倣って下方向(第2方向)に移動し、この移動によって載置ガイド部122a,122bが、下方向(第2方向)に移動する。即ち、載置部120は、支持部180を介して粉体収容容器150と収容室152とを連結させるための第1位置(第1連結位置)に移動する。
また、スライド板143a,143bが第1方向と反対方向に沿った矢印P2の方向に移動すると、第3カム溝175a,175bも第1方向と反対方向に移動し、第3ガイドピン135a,135bは、第3カム溝175a,175bの傾斜部に倣って上方向(第2方向の反対方向)に移動し、この移動によって載置ガイド部122a,122bが、上方向(第2方向の反対方向)に移動する。即ち、載置部120は、粉体収容容器150と収容室152との連結を解除させるための第2位置(第1解除位置)に移動する。
支持部180から第3方向に突出する第1ガイドピン157a,157bは、固定ガイド部155a,155bに設けられた第2スライドガイド部156a,156bを介してスライド板143a,143bのカム溝171a,171bに挿入される。カム溝171a,171bには、切り換え部172a,172bによって形成された第1カム溝201または第2カム溝202が形成されている。
図8Bに示すように、スライド板143a,143bが第1方向に沿った矢印P1の方向に移動する場合、切り換え部172a,172bは、圧縮バネ164a,164bの反発力(バネ力)によって上方に押し上げられて、切り換え部172a,172bの下方に第1カム溝201が形成されている。そして、スライド板143a,143bが第1方向に沿った矢印P1の方向に移動すると、第1カム溝201に対して第1ガイドピン157a,157bは、図に示す第1ガイドピン157a1の位置から、第1ガイドピン157a2の位置を経由して、第1ガイドピン157a3の位置に移動することで下方向(第2方向)に移動する。この移動によって支持部180が、下方向(第2方向)、即ち第4位置(第2解除位置)から第3位置(第2連結位置)に移動する。
詳細には、スライド板143a,143bが第1方向に沿った矢印P1の方向に移動すると、第1ガイドピン157a,157bは、上側の水平部から第1カム溝201の傾斜部に倣って下方向(第2方向)に移動(例えば、図中第1ガイドピン157a1)し、その後下側の水平部に移動(例えば、図中第1ガイドピン157a2)する。併せて、矢印P1の方向に移動する切り換え部172a,172bは、突出する第6ガイドピン174a,174bが、傾斜するスライド棒161a,161bから離間し、圧縮バネ164a,164bの力を受けない状態になる。このような状態で、第1ガイドピン157a,157bが切り換え部172a,172bから外れる位置(例えば、図中第1ガイドピン157a3)に達すると、挟んでいた第1ガイドピン157a,157bが無くなるため、切り換え部172a,172bは、その自重により、第6ガイドピン174a,174b、および第7ガイドピン177a,177bがガイド板173a,173bに沿って移動することによって、矢印Dの方向(下方)に移動する。この切り換え部172a,172bの移動によって、第2カム溝202が形成される。
また、図8Cに示すように、スライド板143a,143bが第1方向の反対方向である矢印P2の方向に移動する場合、切り換え部172a,172bは、その自重により、ガイド板173a,173bに沿って下方に移動し、切り換え部172a,172bの上方に第2カム溝202が形成されている。そして、スライド板143a,143bが矢印P2の方向に移動すると、第1カム溝201に対して第1ガイドピン157a,157bは、図に示す第1ガイドピン157a4の位置から、第1ガイドピン157a5の位置を経由して、第1ガイドピン157a6の位置に移動することで上方向(第2方向の反対方向)に移動する。この移動によって支持部180が、上方向(第2方向の反対方向)、即ち第3位置(第2連結位置)から第4位置(第2解除位置)に移動する。
詳細には、スライド板143a,143bが矢印P2の方向に移動すると、第1ガイドピン157a,157bは、下側の水平部から第2カム溝202の傾斜部に倣って上方向(第2方向の反対方向)に移動(例えば、図中第1ガイドピン157a4)し、その後上側の水平部に移動(例えば、図中第1ガイドピン157a5)する。移動に連れて、矢印P2の方向に移動する切り換え部172a,172bは、突出する第6ガイドピン174a,174bが、傾斜するスライド棒161a,161bに当接し、圧縮バネ164a,164bを圧縮しながら、換言すれば、第1ガイドピン157a,157bを挟んだ状態で切り換え部172a,172bを上方に押しながら移動する。
さらに、第1ガイドピン157a,157bが切り換え部172a,172bから外れる位置(例えば、図中第1ガイドピン157a6)に達すると、挟んでいた第1ガイドピン157a,157bが無くなった切り換え部172a,172bは、当接しているスライド棒161a,161bの受けている圧縮バネ164a,164bの反発力(バネ力)により、第6ガイドピン174a,174b、および第7ガイドピン177a,177bがガイド板173a,173bに沿って移動することによって、矢印Uの方向(上方)に移動する。この切り換え部172a,172bの移動によって、第1カム溝201が形成される。
固定ガイド部155a,155b(図3参照)から第3方向に突出する第4ガイドピン158a,158bは、スライド板143a,143bの第1方向に沿って延在する第4カム溝176a,176bに挿入されている。スライド板143a,143bは、第4カム溝176a,176bをガイドとして第4ガイドピン158a,158bが摺動することにより、第1方向に沿って移動することができる。
レバー部142(図3参照)から第3方向に突出する第5ガイドピン145a,145bは、第2方向に沿って延在する第5カム溝144a,144bに挿入されている。そして、レバー部142が、図11Bに示すように回転軸ピン148を中心として矢印R1の方向に回転移動すると、その回転移動に伴って第5ガイドピン145a,145bも回転移動する。回転移動する第5ガイドピン145a,145bは、第5カム溝144a,144bを上下方向(第2方向および第2方向の反対方向)にスライドしながら、スライド板143a,143bを水平方向(第1方向および第1方向の反対方向)に移動させることができる。
レバー部142は、図3に示すように、スライド板143a,143bの内側に位置し、回転軸ピン148によって固定部151に回動可能に支持されている。そして、レバー部142は、図11Bに示すように、回転軸ピン148を中心として矢印R1の方向に回転移動することによって、第5ガイドピン145a,145bを介してスライド板143a,143bを第1方向に沿って移動させることができる。また、レバー部142は、回転軸ピン148を中心として矢印R1の反対方向(図12Aに示す矢印R2の方向)に回転移動することによって、第5ガイドピン145a,145bを介してスライド板143a,143bを第1方向の反対方向(図12Bに示す矢印F4に沿った方向)に移動させることができる。このように、レバー部142を回転移動させることによって、スライド板143a,143bを第1方向もしくは第1方向の反対方向に移動させ、載置部120(粉体収容容器150)や支持部180を第2方向もしくは第2方向の反対方向に移動させることができる。なお、レバー部142は、粉体収容容器150が装着開始位置にあるとき、粉体収容容器150の下方に位置し、粉体収容容器150を支持してもよい。
シート製造装置100用の容器としての粉体収容容器(カートリッジ)150は、繊維と混合される結着樹脂を含む粉体が収納されている容器部114と、容器部114に接合され、粉体を供給する場合に支持部180と連結される容器接続部110と、を含む。
容器部114は、粉体が収容される収納部である。容器部114は、容器接続部110を介して装着部200に接続され、容器部114の内に収容されている結着樹脂を含む粉体を、容器接続部110や支持部180を介して収容室152に供給する。
容器部114の開口側には、四方向に張り出されたリブ(不図示)を含む容器フランジ115が設けられている。容器部114は、この容器フランジ115において容器接続部110上に接続されている。なお、リブは、容器部114の強度を向上させるための補強材の機能を含んでいる。容器部114は、水平方向における容器部114の断面積が鉛直方向上方に向けて徐々に大きくなるように形成されている。なお、本形態における容器部114は、鉛直方向下方側、即ち容器接続部110に接続される側に水平方向における断面積の比較的小さな部位が設けられ、鉛直方向上方側に断面積の比較的大きな部位が設けられた構成が用いられている。また、本形態では、断面積の比較的小さな部位と断面積の比較的大きな部位との接続部位は、鉛直方向上方に向けて徐々に大きくなるように形成されている。このような形態とすることにより、支持部180の開口182aを介して収容室152側に粉体が重力により移送(供給)される。なお、本形態では、断面形状が概ね四角形をなした例を示しているが、断面形状は四角形に限らず、例えば円形、長円形、多角形など他の形状であってもよい。
容器接続部110は、上側に容器部114を接続している。容器接続部110は、図4、および図9Aに示すように、第1ホルダーフランジ111と、粉体収容容器(カートリッジ)150の開口を開閉するためのシャッターとしての第2シャッター112と、第2ホルダーフランジ113と、を備えている。また、容器接続部110には、閉じられた第2シャッター112を誤って開くことができないようにロックするロック機構(図10Aおよび図10B参照)が設けられている。
第1ホルダーフランジ111は、中央部に表裏面(上側面および下側面)を貫通する開口111hが設けられている。また、第1ホルダーフランジ111の手前側(第1方向の反対側)の幅方向(第3方向)に位置する両端の内側には、それぞれ第1ホルダーフランジ111の表裏を貫通し、ロック機構を構成する押上げピン119(図10B参照)の挿通が可能な逃げ孔118が設けられている。なお、押上げピン119は、固定部151から突出し、固定されている。また、第1ホルダーフランジ111の逃げ孔118の周囲には、第2シャッター112側から凹む凹部111rが設けられている。なお、凹部111rは有底であってもよいし、貫通孔であってもよい。また、第1ホルダーフランジ111の逃げ孔118の近傍であって凹部111rから外れた位置には、ロック板バネ117が固定されている。
第2ホルダーフランジ113は、第1ホルダーフランジ111の上方に配置され、中央部に表裏面(上側面および下側面)を貫通する開口113h(図4参照)が設けられている。開口113hは、第1ホルダーフランジ111の開口111hと概ね重なる位置に配置され、第2シャッター112が開かれたとき、開口111hとともに粉体を通過させる。第2ホルダーフランジ113は、後述するロック板バネ117の係合部117bに相対する位置に、凹部113rが設けられている。なお。凹部113rは、有底であってもよいし、貫通孔であってもよい。なお、第2ホルダーフランジ113には、上側に粉体収容容器(カートリッジ)150が固定されている。
シャッターとしての第2シャッター112は、シャッターとして機能する平板部112bと、平板部112bの手前側(第1方向の反対側)が折り曲げられた取っ手112aを含む。第2シャッター112は、第1ホルダーフランジ111の開口111hおよび第2ホルダーフランジ113の開口113hを開閉する。第2シャッター112は、平板部112bが、第1ホルダーフランジ111および第2ホルダーフランジ113間に構成された溝内を摺動することによって開閉を行うことができる。第2シャッター112は、後述するロック板バネ117の係合部117bに相対する位置、即ち、平板部112bの手前側(第1方向の反対側)の幅方向(第3方向)に位置する両端のそれぞれに、両端から内側に切り込まれた切り込み部116を備えている。切り込み部116は、係合部117bと係合可能に配置されている。
第2シャッター112のロック機構は、固定部151から突出する押上げピン119、第1ホルダーフランジ111に固定されているロック板バネ117、および第2シャッター112の切り込み部116などを含む。
第1ホルダーフランジ111に固定されているロック板バネ117は、固定部分117aと、固定部分117aの延在方向と交差する方向に固定部分117aから延在し、V字形状に成形された係合部117bとを備えている。
係合部117bは、載置部120に載置された容器接続部110(第1ホルダーフランジ111)を含む粉体収容容器(カートリッジ)150が、第1位置(第1連結位置)以外に有るときは、切り込み部116に係合される位置に配設されている。つまり、第2シャッター112は、容器接続部110を含む粉体収容容器(カートリッジ)150が第1位置(第1連結位置)以外にある場合は、ロック機構によって容器接続部110(第1ホルダーフランジ111)の開口を塞ぐ閉位置にロックされる。
係合部117bは、載置部120に載置された容器接続部110(第1ホルダーフランジ111)を含む粉体収容容器(カートリッジ)150が、第2方向に移動することによって、相対的に押上げピン119に押し上げられ、第2シャッター112の切り込み部116から外れることになり、第2シャッター112のロックが解除される。即ち、粉体収容容器(カートリッジ)150(容器接続部110)が第2方向に移動し、第1位置(第1連結位置)となった場合に、第2シャッター112のロックが解除され、第2シャッター112を開くことが可能となる。
なお、押上げピン119の配置は、第2シャッター112の幅方向(第3方向)から外側にはずれた位置に設けられている。これにより、第2シャッター112は、第1方向に沿った方向への移動を、押上げピン119によって阻害されること無く行うことができる。
図示していないが、本実施形態の収容室152は、水平方向における収容室152の断面積が鉛直方向下方に向けて徐々に小さくなるように形成されている。収容室152に収容可能な粉体とは、特に限定された形態でなく、例えば、粉砕された不定形、合成造粒された球形、アスペクト比の高い棒状、繊維状、これらの混合物等を含むものであってもよい。また、その大きさも特定されない。
図4に示すように、収容室152は、鍔部を有し、当該鍔部の部分において固定部151の下方に接続されている。収容室152の上方には、支持部180が配置され、支持部180の筒状部182の先端(下方端)が収容室152の内側に位置する。したがって、当該収容室152に対応して粉体が収容された粉体収容容器150が装着され、装着された粉体収容容器150から筒状部182を介して収容室152側に粉体が重力により移送(供給)されるように構成されている。収容室152の下方の底部には、図示しないが、粉体を送出する導出部が設けられている。
開閉板(第1シャッター)130は、装着部200に粉体収容容器150が装着されていない場合に支持部180の開口182aを閉じ、収容室152の内に収容されている粉体の飛散を防止したり、収容室152の内への異物の誤投入を防止したりする機能を有する。開閉板(第1シャッター)130は、図3に示すように、容器部114側に位置する一方端に折り曲げ部132を有している。また、開閉板(第1シャッター)130は、一方端と反対側の他方端部の第3方向に沿った幅方向の両側にそれぞれ突出する側部が、折り曲げ部132の折り曲げ方向と反対方向に折り曲げられた軸受け部133(図12B参照)を有している。開閉板(第1シャッター)130は、折り曲げ部132を上側に向けて容器部114側に配置し、軸受け部133が軸ピン131(図12B参照)によって固定部151に接続される。開閉板(第1シャッター)130は、軸ピン131を中心として回動可能に接続され、粉体収容容器150の第1方向に沿った水平方向の移動および自重によって、回転移動することができる。
(粉体収容容器の装着動作)
ここで、装着部200における粉体収容容器150の装着動作について、先に用いた図3、図8A、図8B、および図8Cと、図11A、および図11Bと、を参照して、スライダー部140の動作と併せて説明する。図11Aは、粉体収容容器(カートリッジ)の装着部への載置状態(装着開始位置)を示す斜視図である。図11Bは、粉体収容容器(カートリッジ)の押し込み状態(中間位置)を示す斜視図である。
先ず、装着開始位置において、粉体収容容器150を載置部120に載置する(図11Aに示す状態)。このとき、載置部120は、スライダー部140(スライド板143a,143b)に接続されたレバー部142が第1方向に沿った方向に位置するように回動され、スライダー部140が手前側(第1方向の反対方向)に移動したことによって、固定部151の上方に持ち上げられた状態とする。なお、粉体収容容器150の下方には、レバー部142が位置し、載置部120と併せて粉体収容容器150を支持することができる。このように、引き出されたレバー部142を粉体収容容器150の下方に位置させることにより、レバー部142の操作がし難くなり、レバー部142の誤操作を防止することが可能となる。また、このレバー部142によって、粉体収容容器150を載置する際の姿勢を安定させることができ、載置時の粉体収容容器150の傾きや倒伏を防止することができる。
次に、装着開始位置において載置部120に載置された粉体収容容器150を、載置部120上において図中矢印F1の方向(第1方向)に滑らせて、換言すればスライドさせて中間位置である第2位置(第1解除位置)(図11Bに示す位置)に移動させる。このとき、粉体収容容器150は、固定ガイド部155a,155bの先部(第1方向側の端部側)にあって、内側に突出して設けられた上側ガイド部159a,159b(図11A参照)をガイドとしてスライドする。なお、上側ガイド部159a,159bに容器接続部110(図9A参照)が掛かることにより、粉体収容容器150の上方への移動を制限することができる。また、粉体収容容器150は、固定部151の先部(第1方向側の端部)に設けられた先部ガイド部127の位置調整ピン128(図11A参照)をストッパーとし、容器接続部110が位置調整ピン128に当接する位置を第1方向における停止位置とする。即ち、この停止位置を、粉体収容容器150の中間位置である第2位置(第1解除位置)とする。このように、中間位置である第2位置(第1解除位置)において、粉体収容容器150は、載置ガイド部122a,122b(図4参照)、位置調整ピン128、および上側ガイド部159a,159bによって位置決めされる。なお、この粉体収容容器150のスライドによって、開閉板(第1シャッター)130は、折り曲げ部132が押され、軸ピン131を中心として矢印R3の回転方向に移動し、粉体収容容器150に対向して収容室152が開かれる(開口する)ことになる。
次に、中間位置である第2位置(第1解除位置)において、載置部120に載置された粉体収容容器150を、載置部120ごと図11Bに示す矢印F2の方向(第2方向)である下方に移動させ、載置部120の下面121bと、支持部180の第2シール部184の上面185とを当接させる(図4参照)。
具体的には、粉体収容容器150が中間位置(第2位置(第1解除位置))に移動して上方が空いて掴み易くなったレバー部142(把持部149)を、図11Bに示す矢印R1の方向に回転移動させることによって、スライド板143a,143bを第1方向に移動させる。スライド板143a,143bが第1方向に沿って移動することによって、先ず収容室152の上側に位置する第4位置(第2解除位置)の支持部180が下方(第2方向)の第3位置(第2連結位置)に向けて移動する。その後、続いて載置部120が下方(第2方向)に移動し、粉体収容容器150を、装着完了位置である第1位置(第1連結位置)に装着(装着部200への装着状態)する(図3参照)。
支持部180および載置部120の動作について換言すれば、支持部180と載置部120とは、それぞれ相対移動可能に設けられている。そして、スライド板143a,143bのスライド動作によって下方(第2方向)に移動する載置部120に載置された粉体収容容器150および支持部180は、載置部120に載置された粉体収容容器150と支持部180とが当接する前に、支持部180と収容室152とが当接するように移動する。
このように、粉体収容容器150と支持部180とが当接する前に、支持部180と収容室152とが当接するため、支持部180と収容室152とが当接した状態、即ち粉体収容容器150が収容室152に向かって移動するときには支持部180と載置部120との間に隙間Q(図4参照)が生じている。この隙間Qにより、粉体収容容器150(載置部120)が収容室152に向かって移動する際に圧縮される空気を逃がすことができる。したがって、圧縮された空気が収容室152の内側に流入することによる粉体の飛散を防止することができる。
なお、粉体収容容器150の下方への移動については、スライダー部140の説明において詳述したので、ここでの説明は省略する。
以上説明した一連の動作により、粉体収容容器150の装着動作が終了し、粉体を供給する準備が完了する。
(粉体収容容器の取り外し動作)
なお、粉体収容容器150を取り外す場合は、上述と逆手順の動作を行うことにより、粉体収容容器150を取り外すことが可能である。以下、図12A、図12B、および図12Cを参照して、粉体収容容器150を取り外す動作について説明する。図12Aは、粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(装着状態)を示す正面図である。図12Bは、粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(離脱状態)を示す正面図である。図12Cは、粉体収容容器(カートリッジ)の取り外し時の動作(取り外し状態)を示す正面図である。
先ず、図12Aに示すように、粉体収容容器150を、装着完了位置である第1位置(第1連結位置)から、中間位置である第2位置(第1解除位置)に移動する。具体的には、上下方向に立設状態となっているレバー部142の把持部149を、図中矢印R2の方向に回動させ、スライド板143a,143bを第1方向と反対方向に沿って移動させる。このスライド板143a,143bの移動により、載置部120および粉体収容容器150は、矢印F3に示す方向に中間位置(第2位置(第1解除位置))まで移動する。なお、この載置部120の移動と同時に、支持部180も、矢印F3に示す方向に第4位置(第2解除位置)まで移動する。換言すれば、支持部180を第3位置(第2連結位置)から第4位置(第2解除位置)に移動させると同時に、載置部120も第1位置(第1連結位置)から第2位置(第1解除位置)に移動する。
次に、図12Bに示すように、粉体収容容器150を第1方向と反対方向である図中矢印F4の方向にスライドさせて装着開始位置と同じ、図12Cに示す位置まで移動させる。なお、このとき、図12Bに示すように、粉体収容容器150の矢印F4の移動に伴って、開閉板(第1シャッター)130は、自重によって軸ピン131を中心として矢印R4の方向に回転しながら開口を閉じることになる。
以上説明した一連の動作により、粉体収容容器150の取り外し準備が終了する。そして、装着開始位置において、粉体収容容器150を装着部200から上方に取り外すことができる。
以上、上述したような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本適用例に係るシート製造装置100によれば、支持部180を第4位置(第2解除位置)から第3位置(第2連結位置)に移動させた後に、容器(粉体収容容器150)が装着された載置部120を、第2位置(第1解除位置)から粉体収容容器150と収容室152とを、支持部180を介して連結させるための第1位置(第1連結位置)に移動させる。このように、先ず支持部180が第3位置(第2連結位置)に移動することにより、載置部120が移動するときには支持部180と載置部120との間に隙間が生じており、この隙間から載置部120が移動する際に圧縮される空気を逃がすことができる、したがって、圧縮された空気が収容室152の内側に流入することによる収容室152の内側にある粉体の飛散を防止することができる。
(2)スライド板143a,143bのカム溝171a,171bに設けられている第1カム溝201と、第2カム溝202とにより、第4位置(第2解除位置)と第3位置(第2連結位置)との間において支持部180を移動させることができる。
(3)第1カム溝201の一部と第2カム溝202の一部とを形成する切り換え部172a,172bが、当接しているスライド棒161a,161bの受けている圧縮バネ164a,164bの反発力(バネ力)や自重によって移動し、支持部180の移動経路となる第1カム溝201と第2カム溝202とを容易に切り換えることができる。
(4)第1方向に沿って移動するスライダー部140(スライド板143a,143b)に設けられた第1カム溝201と第2カム溝202とによって、第1方向と交差する第2方向に沿って支持部180を移動させ、第3位置(第2連結位置)と第4位置(第2解除位置)とに変位させることができる。
(5)第1方向に沿って移動するスライダー部140(スライド板143a,143a)に設けられた第3カム溝175a,175bによって、第1方向と交差する第2方向に沿って載置部120を移動させ、第1位置(第1連結位置)と第2位置(第1解除位置)とに変位させることができる。
(6)粉体収容容器150を収容室152に連結する前は、粉体収容容器150に設けられたシャッターとしての第2シャッター112によって粉体収容容器150の開口が閉じられ、粉体収容容器150を収容室152に連結した後、粉体収容容器150の開口を開くことができる。これにより、粉体の外部への飛散を防止することができる。
(7)第2シャッター112の動作をロックしたり解除したりすることが可能なロック機構により、粉体収容容器150の装着が完了するまで第2シャッター112を開くことができないため、誤操作などによる粉体の散乱(飛散)を防ぐことができる。
(8)第2シャッター112のロックは、粉体収容容器150の載置された載置部120が、第1位置(第1連結位置)に移動したとき、即ち粉体収容容器150の収容室152への装着が完了したときに解除される。換言すれば、粉体収容容器150の装着が完了するまで第2シャッター112を開くことができないため、誤操作などによる粉体の散乱(飛散)を防ぐことができる。また、第2シャッター112のロックおよび解除は、載置部120の上下移動と連動して行われるため、容易に且つ確実に動作させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。以下に、種々の変形例を示す。
上記実施形態の粉体収容容器150は、収容室152に対して鉛直方向上方に配置したが、この構成に限定されない。例えば、粉体収容容器150が、収容室152に対して斜め上方に配置される構成であってもよい。このような構成としても、粉体収容容器150に収容された粉体を重力により収容室152に投入させることができる。
また、開閉板130を第1方向に沿って(水平方向)に移動させて開閉させる構成としたが、移動方向は限定されない。例えば、開閉板130を斜め上方、もしくは斜め下方に移動させて開閉する構成であってもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
また、第2シャッター112を第1方向に沿って(水平方向)に移動させて取り外す構成としたが、取り外し(着脱)方向は限定されない。例えば、第2シャッター112を斜め上方、もしくは斜め下方に移動させて取り外す構成であってもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
また、粉体収容容器150を構成する容器部114の構成は、上述の構成に限らず、収容される粉体が重力により、収容室(ホッパー)152側に供給されればよく、その構成は問わない。なお、本実施形態では、断面形状が概ね四角形をなした例を示しているが、断面形状は四角形に限らず、例えば円形、長円形、多角形など他の形状であってもよい。
52…粉体供給部、100…シート製造装置、110…容器接続部、111…第1ホルダーフランジ、111h…開口、112…シャッターとしての第2シャッター、113…第2ホルダーフランジ、113h…開口、114…容器部、120…載置部、121…載置板、121b…載置板の下面、122a,122b…載置ガイド部、125…開口、130…開閉板(第1シャッター)、135a,135b…第3ガイドピン、140…スライダー部、142…レバー部、143a,143b…スライド板、144a,144b…第5カム溝、145a,145b…第5ガイドピン、146a,146b…第1スライドガイド部、150…容器としての粉体収容容器(カートリッジ)、151…固定部、152…収容室、153…開口、155a,155b…固定ガイド部、156a,156b…第2スライドガイド部、157a,157b…第1ガイドピン、158a,158b…第4ガイドピン、159a,159b…上側ガイド部、171a,171b…カム溝、172a,172b…切り換え部、173a,173b…ガイド板、174a,174b…第6ガイドピン、175a,175b…第3カム溝、176a,176b…第4カム溝、180…支持部、181…支持板、182…筒状部、182a…筒状部の開口(支持部の開口)、183…第1シール部、184…第2シール部、185…上面、200…装着部、201…第1カム溝、202…第2カム溝。

Claims (9)

  1. 粉体と繊維を用いてシートを製造するシート製造装置であって、
    前記粉体を収容する容器が載置される載置部と、
    前記容器から前記粉体を受け入れる収容室と、
    前記収容室と前記載置部との間に位置する支持部と、
    前記載置部を、第1位置と第2位置とに移動させ、前記支持部を、第3位置と第4位置とに移動させる移動機構と、
    を有し、
    前記移動機構は、前記支持部を前記第4位置から前記第3位置に移動させた後に、前記載置部を前記第2位置から前記第1位置に移動させて前記容器と前記収容室とを連結させ、前記支持部を前記第3位置から前記第4位置に移動させると同時に、前記載置部を前記第1位置から前記第2位置に移動させて前記容器と前記収容室との連結を解除させる、
    ことを特徴とするシート製造装置。
  2. 前記移動機構は、
    前記支持部を、前記第4位置から前記第3位置に移動させるための第1カム溝と、
    前記支持部を、前記第3位置から前記第4位置に移動させるための第2カム溝と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート製造装置。
  3. 前記移動機構は、
    前記支持部の移動経路を、前記第1カム溝と前記第2カム溝との間で切り換える切り換え部を有し、
    前記切り換え部は、
    前記第1カム溝の一部と前記第2カム溝の一部とを形成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート製造装置。
  4. 前記支持部は、第2方向に沿って移動することにより、前記第3位置と前記第4位置とに変位可能であり、
    前記移動機構は、
    前記第2方向に交差する第1方向に沿って移動可能なスライダー部を有し、前記スライダー部に前記第1カム溝と前記第2カム溝とが設けられている、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシート製造装置。
  5. 前記載置部は、前記第2方向に沿って移動することにより、前記第1位置と前記第2位置とに変位可能であり、
    前記スライダー部は、前記載置部を前記第1位置と前記第2位置とに移動させるための第3カム溝を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート製造装置。
  6. 前記容器は、収容した前記粉体を供給するための開口を開閉するためのシャッターを有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載のシート製造装置。
  7. 前記シャッターは、ロック機構によって前記開口を塞ぐ閉位置にロックされる、
    ことを特徴とする請求項6に記載のシート製造装置。
  8. 前記シャッターのロックは、前記容器の載置された前記載置部が、前記第1位置に移動したときに、解除される、
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート製造装置。
  9. 粉体と繊維を含むシートを製造するシート製造装置であって、
    前記粉体を収容する容器が載置された載置部と、
    前記容器から前記粉体を受け入れる収容室と、
    前記収容室と前記載置部との間に位置する支持部と、
    を有し、
    前記載置部と前記支持部と前記収容室とが、それぞれ相対移動可能に設けられ、
    前記載置部に載置された前記容器と前記支持部とが当接する前に、前記支持部と前記収容室とが当接する、
    ことを特徴とするシート製造装置。
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