JP6550601B2 - カキの採苗器 - Google Patents

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Description

本発明は、カキの種苗を効率的に採取するための採苗器に関する。
東日本大震災によって、宮城県のカキ養殖が大きな被害を受けた結果、それまでのカキ需要を賄うため宮城県外にカキ養殖が拡大し、養殖のための種苗の需要も拡大した。
また、宮城県産の種苗を利用してカキ養殖を実施してきた地域では、養殖規模の維持のため、独自に採苗を行う取組みが実施されたが、需要を満足するだけの種苗の確保は難しいのが現状である。
近年の天然採苗の状況は、種苗の大生産地である広島、宮城において、採捕量が年々減少し、他の地域に配布できる量が制限されつつあり、価格の高騰を招いている。そのため、単価が高いシングルシードカキの養殖が注目されている。
従来、シングルシードカキ養殖のための種苗を採取するには、ホタテの貝殻に付着した稚貝を、ひとつひとつ分離する必要があり非常に手間がかかった。
これらの問題を解決するため、一旦付着した稚貝が剥離しやすい材質からなる採苗器が各種提案されている(特許文献1、2)。これらの採苗器は、カキの幼生が浮遊する海域に、直接吊り下げられ、付着した幼生が稚貝まで成長したら引き上げられる。採苗器に付着した稚貝は、採苗器を変形させたり、表面をこすることによって、容易に脱離するので、稚貝の回収作業負担が低減する。
しかし、稚貝と採苗器との結合力が弱いことは、潮の流れにより幼生の再離脱や稚貝の脱落の可能性や他生物による食害の危険性も大きい。
実開平05−9268号公報 特開2013−63023号公報
本発明は、幼生の再離脱や稚貝の脱落の原因となる潮流の影響を受けにくく、他生物による食害の危険も少ない、カキ種苗を効率的に回収できる採苗器を提供することを課題とする。
本発明者らは、海中に載置したプラスチック製の野菜籠の蓋の内面に特異的にカキ稚貝が付着することに着目し、適度な海水の滞留環境がカキ幼生の固形材への付着に関係しているのではないかと考え、本発明に至った。
すなわち、本発明の採苗器は、多数の開口を有し、片面全体にくぼみを有する、硬質のプレート2枚を、くぼみを内側に、且つメッシュシートを挟んで固定したものである。
かかる構成の採苗器を海中に吊り下げると、前記くぼみによって形成される空間内は、適度に海水が滞留する環境となり、前記開口部から流入したカキ幼生は前記プレート内空間の内壁面に付着しやすくなる。
本発明のプレートは、プレートに形成したときに可撓性を有し、付着した稚貝が剥離しやすい材質であれば種類を問わないが、コストの点から合成樹脂が好ましく、既存の合成樹脂製の通気性収納籠の蓋体などを本発明のプレートとしてそのまま使用することができる。また、この程度の大きさであれば、人手による取扱いも容易である。
本発明のプレートに形成された開口は、特に大きさや形状は問わないが、カキ幼生や稚貝を捕食する大型の生物が入り込めず、浮遊するカキ幼生が通過しやすい大きさである5〜15mm程度であることが好ましい。また、その開口率(開口面積/プレートの内壁面積)も、大きすぎると外部環境の影響を受けやすく、またプレートの強度も低下してしまい、小さすぎると前記内部空間の環境が悪化し易くなり、プレート内壁面に付着するカキ幼生の流入量も少なくなるので、20〜40%程度が好ましい。
2枚のプレートに挟むメッシュシートは、プレート内部空間の海水の流れを調整する作用を有するもので、材質は問わないが0.2〜1mm程度の目開きのものが好ましい。
本発明のプレートの片面に形成するくぼみの深さは10mm程度が好ましい。このようなくぼみにより、本発明の採苗器を組み立てたとき、プレートとメッシュシートの間が10mm程度の空間となるので、適度な海水の滞留状態が形成されるとともに、稚貝を餌とする大型の魚類等が入り込めず、プレート内面に付着した稚貝の食害を確実に防ぐことができる。
本発における2枚のプレートの固定手段は、使用中に必要な強度が保て、稚貝の回収時に容易に開放できるものであればよく、紐やバンドによる結束、クランプによる挟持など、周知の手段が作用できる。
本発明の採苗器で、カキ種苗を採取するには、カキ幼生の固着物への付着時期にあわせて、本発明の採苗器を複数個、水平方向に間隔をあけて、海中に吊り下げる。カキの産卵によって海中を浮遊し、本発明の採苗器の空間に入り込んだカキの幼生は、安定した環境下で、プレート内壁面に容易に付着する。各採苗器の間隔は、1cm以上とすることが望ましい。間隔が1cm未満では、採苗器間を流れる海水量が減少し、採苗量も少なくなってしまう。
プレートの内壁面に付着した幼生(約0.3mm)は、30日程度で殻長約15mmの稚貝に成長するので、稚貝が付着した本発明の採苗器を海中から引き揚げ、プレートの固定手段を外してプレート内壁面に付着した稚貝を回収する。プレートがポリプロピレン製であれば、プレートを湾曲させるだけで、稚貝は簡単にプレートから剥離する。
本発明によれば、多数の開口を有する2枚のプレートとそれらに挟まれたメッシュシートによって、カキの幼生が着生し易い環境を形成することができ、且つ着生した幼生や、幼生から成長した稚貝を食害から有効に守ることができるので、大量のカキ種苗を効率的に採取することができる。
本採苗器の断面図 本採苗器の斜視図 本採苗器で採苗する実施態様を示す図 本採苗器で採苗した稚貝の状態を撮影した写真
1 採苗器
2 プレート
3 開口
4 くぼみ
5 メッシュシート
6 固定手段
7 連結手段
8 ロープ
9 錘
本発明の採苗器を図1、図2に示す。採苗器1は、多数の開口3と片面にくぼみ4を有するプレート2と、2枚のプレート2によって挟持されるメッシュシート5から構成され、2枚のプレート2は、取り外し可能な固定手段6によって固定される。
本発明の採苗器1で、カキの種苗を採苗するには、図3のように本発明の採苗器1を複数個平行に連結手段7により連結し、ロープ8でカキ幼生が浮遊する海域の海中に垂下する。垂下には、既存のカキ養殖用筏が利用できる。なお、採苗器が合成樹脂製で比重が小さい場合は、海中において採苗器が安定的に保持されるよう最下段の採苗器には錘9を取り付ける。
本実施例では、採苗器1のプレート2として野菜籠用の蓋体、固定手段6及び連結手段7として結束バンドを使用した例を示しているが、本発明はこれに限られるものではない。
本発明の採苗器を使用し、兵庫県立農林水産技術総合センターの試験海域内でカキの採苗実験を行った。
本実験では採苗器のプレートとしてポリプロピレン製の野菜籠の蓋体を利用した。この蓋体は、幅298mm長さ458mm、中央部の厚さ12mmで、中央部に7mm角の開口が710個形成され、開口率が25.5%の成型品であり、この蓋体の全周端部によって形成される仮想平面と前記開口を有する中央部の内壁面との間隔(本発明でいう「くぼみ」)は10mmであった。
間にポリエチレン製のメッシュシート(目開き:225μm、351μm、925μmの3種類)を挟持させて、2枚の蓋体の内側面を重ね合わせ、蓋体の周囲を結束ベルト6で緩く固定した。
このようにして作成した採苗器を1cmの間隔で平行に5組、ベルト7で連結し、兵庫県立農林水産技術総合センターの試験海域内の水深1m以内となるように垂下した。この海域におけるカキの採苗適期が不明であったため、上記3種類のメッシュシートをそれぞれ4セット用意し、平成26年7月の下旬から8月中旬にかけて毎週1セットずつ設置し、それぞれ4週間後に引き上げた。
その結果、7月下旬と8月第1週に設置した採苗器の内壁面には15〜16mm程度に成長したカキの稚貝が顕著に着生していた(図4)が、8月第2週、第3週に設置した採苗器にはほとんど稚貝の付着はなかった。
8月第1週に設置した採苗器の各セットの最上段の蓋体内壁面には、目開き225μmのメッシュシートを使用したもの:154個(平均殻長16.0mm)、目開き351μmのメッシュシートを使用したもの:82個(平均殻長14.8mm)、目開き925μmのメッシュシートを使用したもの:273個(平均殻長15.3mm)の付着認められ、目開きによる差が生じたが、目視によれば、各セットの5組、蓋体10枚の付着量のばらつきの方が大きかったことから、今回の実験に使用したメッシュシートの見開きであれば、カキの採苗に有効であるといえる。
本発明のカキの採苗器は、構造が簡単で、既存品を利用できるので規模を問わず低コストで実施可能であり、また、採取時の労力もかからないので、実用化しやすい。
また、本発明の採苗器で採取されたシングルシードシェルカキ養殖用の種苗は、飼育調整により出荷調整が容易にでき、従来品薄となる季節にも出荷することができる。

Claims (4)

  1. 多数の開口を有し、片面全体にくぼみを有する、硬質のプレート2枚を、くぼみを内側に、且つメッシュシートを挟んで固定してなるカキ用採苗器。
  2. 前記プレートの開口率が20〜40%である請求項1記載のカキ用採苗器。
  3. 前記メッシュシートの目開きが、0.2〜1mmである請求項1又は2記載のカキ用苗器
  4. 前記プレートがポリプロピレン製である請求項1〜3の何れかに記載のカキ用苗器。
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