JP6548474B2 - センサアレイおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(A)1本の信号配線に1個の放射線検出用の画素が接続されている構成(特許文献1の図1)
(B)1本の信号配線に複数の放射線検出用の画素が接続されており、各放射線検出用の画素のスイッチのゲート電極が共通の走査配線に接続されている構成(特許文献1の図5)
(C)1本の信号配線に複数の放射線検出用の画素が接続されており、行毎の各放射線検出用の画素のスイッチのゲート電極が個別の走査配線に接続されている構成(特許文献1の図10)。
(構成)
図1(a)および(b)は検出装置全体の断面模式図である。図1(a)において、放射線源1は被写体2に向かってX線3を放射する。センサアレイ4は、センサ基板101上に2次元行列状に配列された複数の変換素子12を有している。センサアレイ4と対向してシンチレータ190が配置されている。シンチレータ190はX線の強度に応じて異なる強度の可視光を放つ。各変換素子には光電変換により、可視光の強度に応じて異なる量の信号が生成されて蓄積される。この信号を読み出すことで、センサアレイ4は被写体のX線透過率を位置情報として検出することができる。X線がセンサ基板101を透過する場合には、図1(b)のように基板の裏面側からX線を入射してもよい。図1(c)(d)は、センサアレイ4の平面図である。センサアレイ4上には撮像領域90が設けられている。センサアレイ4が取得する照射情報(放射線の照射開始・終了情報、瞬間照射量や積算照射量など)は、撮像領域90全体への照射情報の平均値でもよいし、図1(c)のように撮像領域90内に一つまたは複数設けられたブロック80ごとの照射情報でもよい。照射情報を得るブロック80は図1(c)の例に限らず、図1(d)のように撮像領域90の全体を覆うように配置してもよい。
本実施形態1の構成を例にセンサアレイ4の製造方法について、以下に説明する。
図7(a)は一つのブロック80に対応する第1の基板100における画素と配線の配置を示している。第1の基板100上に画素および各種配線が形成されている。第1の基板100には、制御配線15のそれぞれに対応する制御配線パッド1501が配置されている。制御配線パッド1501は各制御配線15と電気的に接続されている。同様に、信号配線16には信号配線パッド1601が、検知画素用制御配線411には検知画素用制御配線パッド4111が、検知配線161には検知配線パッド1611が、バイアス配線19にはバイアス配線パッド1901が、電気的に接続されている。本実施形態では検知画素用制御配線パッド4111は第1の基板100の一端の隅に隣接して並んで配置されている。さらに、第1の基板100に接続される第2の基板を用意する。第2の基板には、第1の基板が第2の基板と接続されたときに検知画素用制御配線パッド4111間を接続する導電部を設けておく。本実施形態では図8に示すフレキシブルプリント基板(FPC)1041が第2の基板に相当する。第1の基板100の制御配線パッド1501等の電極パッドを第2の基板の配線や導電部に接続するための接続部も用意する。接続部はコネクタでもよいし。第1の基板の制御配線パッド1501等の電極パッドと第2の基板の配線や導電部とを電気的に接続するための導電部材でもよい。
図7(b)はブロック80の検知画素111の検査工程の説明図である。検査装置(不図示)は、検知画素制御プローブ4112、検知画素検査プローブ1612、バイアス印加プローブ1902を有する。検知画素制御プローブ4112は複数の端子を有し、複数の検知画素用制御配線パッド4111に個別に電気的に接触し、複数の検知画素用制御配線411の電位を順次制御する。本実施形態では検知画素用制御配線パッド4111が隣接して配置されているので、検知画素制御プローブ4112は検知画素用制御配線パッド4111に対応した形状にすることにより、接続が簡単になる。検知画素検査プローブ1612は1つまたは複数の端子を有し、それらが検知配線パッド1611に電気的に接触し、検知配線161に出力された信号を読み出す。バイアス印加プローブ1902は、バイアス配線パッド1901に電気的に接触し、バイアス配線19にバイアス電圧を印加する。検知画素制御プローブ4112、検知画素検査プローブ1612、バイアス印加プローブ1902を用いて、以下の手順で第1の基板100における検知画素111の検査を行う。まず、バイアス印加プローブ1902を介してバイアス配線19に所定の電圧を印加する。この状態で、検知画素制御プローブ4112により外部から検知画素制御配線を1本ずつ順次駆動する。この結果、検知配線161に出力された各検知画素の検知信号を、検知画素検査プローブ1612を検知配線パッド1611に接触させて測定する。測定結果に基づき、検知画素毎に良・不良を判定する。検査を合格した第1の基板は次の工程に送られる。
図8(a)により、ブロック80に走査回路20、読出回路30、検知画素用読出回路40などの周辺回路を接続して実装状態にした例を説明する。第1の基板100上にシンチレータ190などを実装した後、第1の基板100の制御配線15などの各配線を、制御配線パッド1501などのパッドを介して、走査回路20などの周辺回路と接続し、図3(a)に示した等価回路を得る。走査回路20、検知画素用走査回路41などの周辺回路を設ける位置には特に制限はない。本実施形態では、バイアス電源50および検知画素用走査回路41は、第1の基板100とは別の基板102上に形成され、それぞれフレキシブルプリント基板(FPC)104、1041を介して第1の基板100に接続されるものとする。また、走査回路20、読出回路30、検知画素用読出回路40は、FPC104の上にあらかじめChip on flex(COF)実装された後、接続部を介して第1の基板100に接続される構造としてもよい。接続部としてはFPCと第1の基板とを接続するコネクタでもよいしFPCの電極を第1の基板側の制御配線パッド等の電極パッドに直接、圧着や半田などにより電気的に接続してもよい。他の基板と第1の基板100を接続するFPCは、全ての配線を一体化したものを用いてもよいし、分かれていてもよい。
次に、センサアレイ4が、照射情報の一つである積算照射量をモニタし、積算照射量が所定の閾値を越えたのちに診断画像を取得する動作例を示す。図9は、センサアレイ4の動作を示すタイミングチャートの一例である。検知画素用走査回路41の電圧出力端子、および走査回路20の各電圧出力端子は、スイッチ素子が導通(ON)状態となる論理レベル、または非導通(OFF)状態となる論理レベルのいずれかを出力する。本実施形態では、タイミングチャートのHレベル、Lレベルはそれぞれ導通状態にする電圧、非導通状態にする電圧を表す。
検知画素用走査回路41は、時刻t11から一定期間、3本の検知画素用制御配線411に同時に同じ論理レベルの電圧を印加し、3個の検知画素に含まれる検知素子121を同時にオンになるよう駆動する。このとき検知配線161に対して各3個ずつの検知画素111の第2のスイッチ素子131が導通し、検知信号が読み出されて検知画素用読出回路40に転送される。検知画素用読出回路40は、検知配線161に接続されている各3個の検知画素からの合計の信号量を測定する。積算照射量は、このように得られた信号量を検知配線ごとにそれぞれ積分することで得られので、時刻t11の後の時刻t21に積算照射量の値が確定する。積算照射量は、ブロック80ごとに求めることができる。図9には1つのブロック80についてのみ示す。センサアレイ4はその後(時刻t12、t13、・・・)にも同様の動作を繰り返し、時刻t22、23、・・・に積算照射量の値を更新する。放射線源1が時刻t01から放射線照射を開始するため、時刻t01後に照射の開始を判定することができる。これ以後の積算照射量の値は時刻とともに増加していく。時刻t24に積算照射量の値が閾値Th1を越えたため、センサアレイ4は積算照射量計測工程を終了し、読出工程に遷移する。なお、センサアレイ4は積算照射量の値がTh1を超えた後の任意の時刻(t05)に、制御部49を通じて放射線源1の放射線照射を停止させる処理を行ってもよい。
読出工程においては、センサアレイ4は走査回路IC21から23を動作させて順次制御配線15を介して通常画素の第1のスイッチ素子を順次オンに駆動する。最初にIC21のPin1からHレベルの論理レベルを持つ制御信号が出力され、図8(a)の最下行にある通常画素から信号が読み出される。以後、制御信号を走査回路20のIC21から23が順番にHレベルの制御信号を発生する。制御信号が与えられて駆動されることにより行単位で通常画素11から信号が信号配線16へ読み出され、読出回路30に入力される。読み出された信号をもとに診断画像を形成する。
図10は、図2に対応するセンサアレイ4の模式的等価回路図の別な例である。実施形態1と重複する説明は省略する。本実施形態でも検知画素用制御配線は411−1から411−12の12本であり、411−1から411−3、411−4から411−6、・・・のように3本ずつ4つの群をなす。3本ずつの検知画素用制御配線411が接続される電極パッド(不図示)はFPCあるいは接続部などで接続されて、4本の群検知画素用制御配線4113に集約される。検知配線161はブロック80毎に独立に検知画素用読出回路40に入力される構造になっている。検知画素の検査工程において異なる4つの群に対応する群検知画素用制御配線4113は別個に駆動できる構造になっているので、検知画素は群毎に検査できる。周辺回路の実装工程において、少なくとも2個以上の群を制御する群検知画素用制御配線4113が互いに接続される。本実施形態では、4本の群検知画素用制御配線4113が、センサアレイが有する導電部1043により接続されて1つにまとめられる。本実施形態では、群検知画素用制御配線4113に対応する電極パッドを基板に設けておき、センサアレイの別の基板に導電部1043を設けておき、両基板を接続することにより、群検知画素用制御配線4113を1つにまとめる構造としている。実装後の動作状態では、検知画素用走査回路41の電圧出力端子の数は群の数よりも少なく、本実施形態では検知画素用走査回路41の電圧出力端子の数は1つですむ。照射量の計測工程においては、検知信号はブロック80毎の分がブロック毎に独立して検知画素用読出回路40に入力されているので、ブロック毎に照射情報を得ることができる。つまり、同時に駆動される検知画素は、ブロック毎に異なる検知配線161に接続されており、それぞれ検知画素用読出回路40の異なる入力端子に独立に入力されている。本実施形態の検知画素用読出回路40の場合は、入力端子数は16個である。
以下では本実施形態の主要な点についてのみ記し、実施形態1と共通する部分の説明は省略する。
図11(a)は、図3(a)に対応するセンサアレイ4の模式的等価回路の図である。本実施形態では、ブロック中に2個の検知画素111と、2本の検知画素用制御配線411が設けられている。検知素子と制御配線が接続されている第2のスイッチ素子を有する検知画素111が、1本の検知配線に2個ずつ接続されている。また、走査回路20の一部を検知画素用走査回路41として利用する構成である。つまり、撮像に用いられる通常画素を駆動する走査回路と検知画素を駆動する走査回路は一体に構成されている。
次に本実施形態の動作について図7のタイミングチャートにより説明する。
(i)積算照射量計測工程
走査回路20は、検知画素用制御配線411に接続される端子(走査回路IC21のPin1と、走査回路IC23のPin3)に共通の論理レベルの電圧パルスを印加し、同時に2つの検知画素111をオンに駆動する。走査回路20の他の電圧出力端子からはスイッチ素子を非導通にする論理レベルが出力されている。本実施形態では1本の検知配線161に複数接続された検知画素111のうち、注目するブロックにおける2個の検知画素が同時に駆動されるため、1つの検知画素のみを読み出す場合に比べて信号量が2倍となり、SNRが向上する。
(ii)撮像信号の読出工程
センサアレイ4は走査回路IC21から23を順次動作させて行毎に通常画素11から信号を読み出す。通常画素11から読み出された信号をもとに診断画像を形成する。実施形態1とは異なり、読出工程では、走査回路20の電圧出力端子のうち検知画素用制御配線411に接続された端子からは常時スイッチ素子を非導通にする論理レベルが出力される。読出工程で走査回路20が順次、スイッチ素子を導通にする論理レベルを出力する際には、走査回路20の検知画素用制御配線411に接続された端子はスキップされる。これによりIC21のPin1とIC23のPin3からスイッチ素子を導通にする論理レベルは出力されない。
(構成)
図14(a)は第1の基板100に形成された画素の模式的等価回路図である。ブロック80中に検知画素用制御配線411に接続される9個の検知画素111が含まれ、検知素子と制御配線が接続されている第2のスイッチ素子とを有する検知画素が、1本の検知配線161に対して3個ずつ接続されている。また、実施形態3と同様、走査回路20の一部を検知画素用走査回路41として利用する構成であり、両者は一体に構成されている。本実施形態では、第1の基板100の平面レイアウトには繰り返し周期性がある。第1の基板100の撮像領域90内の少なくとも一部において、検知画素111を含む16個の画素が含まれる一点鎖線で囲まれた単位領域98と同一の形状のレイアウトが、繰り返し配置されている。このように本実施形態では、一つのブロック80内において繰り返し配置がある。さらに、センサ基板101の撮像領域90外の少なくとも一部に、検知画素に接続する制御配線用の検知画素用制御配線パッド4111、および検知画素用制御配線411の一部を含む一点鎖線で囲まれた領域99と同一の形状が、繰り返し配置されている。本実施形態でも検知画素用制御配線411が分かれて検知画素用制御配線パッド4111に接続されているので、検知素子を個別に駆動することができるから、検知画素単位での検査を行うことができる。
図9は本実施形態の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図4に対応する。
(i)積算照射量計測工程
走査回路20は、検知画素用制御配線411に接続される端子(走査回路IC21から23の各Pin1)に共通の論理レベルの電圧パルスを印加し、同時に駆動する。本実施形態では1本の検知配線に3個の検知画素が接続され、同時に駆動されるため、1つの検知画素のみを読み出す場合に比べて信号量が3倍となり、SNRが向上する。
(ii)読出工程
センサアレイ4は走査回路IC21から23を図のように順次動作させ、通常画素11から行毎に信号を読み出す。通常画素11から読み出された出力信号をもとに診断画像を形成する。各走査回路IC21から23は、図7に示した走査方向に沿って、通常画素の各制御配線に順次電圧パルスを印加していく。
Claims (11)
- 複数のブロックを含む第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを接続するための接続部と、を有し、
前記複数のブロックは、放射線に応じた撮像信号を生成するための複数の変換素子と、放射線を検知するための複数の検知素子と、前記複数の変換素子から撮像信号を読み出すための複数の第1のスイッチと、前記複数の検知素子から検知信号を読み出すための複数の第2のスイッチと、を有し、
前記第1の基板には、前記第2のスイッチを駆動するための制御信号を前記第2のスイッチの駆動電極へ入力するための複数の電極パッドが配置されており、
前記第2の基板には、前記接続部により前記第1の基板と前記第2の基板とが接続されたときに前記複数の電極パッドの間を電気的に接続する第1の導電部が配置されている
ことを特徴とするセンサアレイ。 - 前記センサアレイは、前記複数のブロックの前記第1の導電部の間を電気的に接続する第2の導電部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のセンサアレイ。
- 複数のブロックを含む第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを接続するための接続部と、を有し、
前記複数のブロックは、放射線に応じた撮像信号を生成するための複数の変換素子と、放射線を検知するための複数の検知素子と、前記複数の変換素子から撮像信号を読み出すための複数の第1のスイッチと、前記複数の検知素子から検知信号を読み出すための複数の第2のスイッチと、を有し、
前記第1の基板には、前記第2のスイッチを駆動するための制御信号を前記第2のスイッチの駆動電極へ入力するための複数の電極パッドが配置されており、
前記第2の基板には、前記接続部により前記第1の基板と前記第2の基板とが接続されたときに、前記複数の第2のスイッチを同時に同じ論理レベルに駆動するための走査回路が配置されている
ことを特徴とするセンサアレイ。 - 前記第1の基板に前記複数の電極パッドが隣接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
- 前記第1の基板には、複数の同一の構成を有する単位領域が配置されており、
前記単位領域は、少なくとも1個の前記変換素子と、少なくとも1個の前記検知素子と、を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセンサアレイ。 - 検知素子からの検知信号は、前記ブロック毎に独立して出力されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
- 前記第2の基板はフレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセンサアレイ。
- 放射線に応じた撮像信号を生成するための複数の変換素子と、放射線を検知するための複数の検知素子と、前記複数の変換素子から撮像信号を読み出すための複数の第1のスイッチと、前記複数の検知素子から検知信号を読み出すための複数の第2のスイッチと、を有する複数のブロックと、前記第2のスイッチを駆動するための制御信号を前記第2のスイッチの駆動電極へ入力するための複数の電極パッドと、が配置されている第1の基板を用意する工程と、
前記複数の電極パッドの間を電気的に接続するための第1の導電部が配置されている第2の基板を用意する工程と、
前記第1の基板の前記複数の電極パッドのそれぞれに前記第2のスイッチをオンさせる制御信号を入力して、前記検知素子のそれぞれから検知信号を読み出す工程と、
前記読み出す工程で読み出した前記検知信号を検査する工程と、
前記検査する工程を合格した前記第1の基板と前記第2の基板とを接続する工程と、を含むことを特徴とするセンサアレイの製造方法。 - 前記センサアレイの製造方法は、前記検査する工程において検知信号の値が異常と判定される場合、前記センサアレイに対するリペア処理を行う工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のセンサアレイの製造方法。
- 前記リペア処理は、前記第2のスイッチを導通状態にすることを含むことを特徴とする請求項9に記載のセンサアレイの製造方法。
- 前記リペア処理は、前記第2のスイッチをオープンにすることを含むことを特徴とする請求項9に記載のセンサアレイの製造方法。
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