JP6548144B2 - 温水暖房装置 - Google Patents

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本発明は、温水暖房装置に関する。
温水暖房装置の具体例として、特許文献1に記載されたものがある。
同文献に記載された温水暖房装置は、バーナにより発生させた燃焼ガスから熱回収を行なうことが可能な熱交換器を有する熱媒加熱装置を備えており、熱媒用のタンクに貯留されている熱媒を、ポンプを利用して前記熱媒加熱装置および暖房端末に供給させてから前記タンクに戻すように構成されている。
暖房端末としては、高温暖房端末に加え、低温暖房端末も用いられているが、この低温暖房端末に対する熱媒供給の手法としては、ポンプの吐出側と熱交換器とを接続する第1流路から第2流路を分岐させ、かつこの第2流路に低温暖房端末を接続させるようにしている。このような構成によれば、熱交換器に供給される前の低温暖房に適する温度の熱媒を低温暖房端末に好適に供給することができる。
前記したような温水暖房装置において、熱媒加熱装置による熱媒加熱効率を高くするには、熱媒加熱装置として、バーナにより発生させた燃焼ガスから顕熱を回収する1次熱交換器に加え、潜熱を回収する2次熱交換器をも備えた潜熱回収型のものを用いることが望まれる(たとえば、特許文献2を参照)。ただし、このような手段を採用した場合、1次熱交換器のみを用いる場合と比べると、2次熱交換器の通水抵抗分だけ熱媒流路全体の流路抵抗が大きくなり、圧力損失が大きくなる。装置稼働時のエネルギ効率をよくし、省エネを図る上では、圧力損失をできる限り抑制することが望まれる。
特開平7−103495号公報 特開2013−164174号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、熱媒の加熱効率をよくするとともに、熱媒流通時の圧力損失を少なくすることができる温水暖房装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される温水暖房装置は、熱媒加熱用の気体から顕熱および潜熱をそれぞれ回収して熱媒を加熱することが可能な1次熱交換器および2次熱交換器を有する熱媒加熱装置と、熱媒用のタンクに貯留されている熱媒を、ポンプを利用して前記熱媒加熱装置および暖房端末に供給させから前記タンクに戻すように、前記熱媒を一定の経路で循環可能とする暖房用の熱媒循環流路と、を備えており、前記暖房用の熱媒循環流路は、前記ポンプの吐出側と前記1次熱交換器とを接続する第1流路と、この第1流路から分岐し、かつ端部に前記暖房端末を接続可能とする第2流路と、を有している、温水暖房装置であって、前記2次熱交換器は、前記第2流路に設けられており、前記1次熱交換器の下流側に接続され、かつ端部に前記暖房端末とは別の暖房端末を接続可能とする第3流路と、この第3流路から分岐し、かつ前記第3流路に流れ込んだ熱媒を前記第2流路の前記2次熱交換器よりも下流側の位置に流入させることが可能な第1バイパス流路と、をさらに備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、1次熱交換器に加えて2次熱交換器をも利用しているため、熱媒の加熱効率をよくすることができることに加え、次のような効果がさらに得られる。
すなわち、ポンプから第1流路を介して1次熱交換器に熱媒を適切に送り込むには、第2流路に適度な流路抵抗が必要である。本発明においては、第2流路に本来的に必要とされる流路抵抗を生じさせるための要素として、2次熱交換器が用いられている。したがって、この2次熱交換器自体の流路抵抗は、不必要かつ余分な流路抵抗にはならないものとなる。本発明とは異なり、たとえば2次熱交換器を第2流路以外の箇所に設け、かつ第2流路にそれ専用の流路抵抗部材をさらに設けた場合には、全体の流路抵抗が大きくなるが、これと比較すると、本発明の方が圧力損失を小さくすることが可能である。
また、2次熱交換器には第2流路を通過した熱媒が供給される構成とされているため、ポンプから送り出された熱媒の全量が常に2次熱交換器を通過するのではなく、特定の運転状況の場合にのみ2次熱交換器に熱媒が流れるようにすることができる。したがって、このことによっても圧力損失を小さくすることが可能となる。
さらに、このような構成によれば、第2流路に接続された暖房端末を低温暖房端末とし、かつ第3流路に接続された別の暖房端末を高温暖房端末とした上で、これら2種類の暖房端末の双方に対し、適切な温度の熱媒を効率よく供給することができる。
本発明において、好ましくは、前記第2流路の前記2次熱交換器よりも下流側の位置から分岐し、かつ前記2次熱交換器を通過した熱媒および前記第3流路から流れてきた熱媒を前記タンクに戻すことが可能な第2バイパス流路を、さらに備えている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、ポンプ運転時において、暖房端末に供給されない余剰分の熱媒については、第2バイパス流路を介して、または第1バイパス流路および第2バイパス流路の双方を介してタンクに戻し、循環させることができる。このため、装置を適正に運転するのに必要なポンプ吐出流量(ポンプ揚程)を適切に確保することができる。
第2に、第2バイパス流路を利用して余剰分の熱媒をバイパス循環させている状況下であっても、2次熱交換器には熱媒が供給され、2次熱交換器を利用した熱媒加熱が可能である。したがって、余剰分の熱媒をバイパス循環させている際には2次熱交換器を利用した熱媒加熱ができない仕様のものと比較すると、加熱効率がよい。
第3に、第2バイパス流路を流れる熱媒の温度と、第2流路に接続された暖房端末に供給される熱媒の温度とは同一となる。このため、後述するように、温度センサを用いて第2バイパス流路の熱媒の温度を検出すれば、前記暖房端末への熱媒供給開始前において、熱媒をバイパス循環させている際に、前記暖房端末への熱媒供給温度を判断することができるといった利点も得られる。
本発明において、好ましくは、前記第2バイパス流路には、この第2バイパス流路を流通する熱媒の温度を検出するための温度センサが設けられている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
既述したように、第2バイパス流路を流通する熱媒の温度は、第2流路に接続された暖房端末に供給される熱媒の温度と同じであり、第2バイパス流路の熱媒温度を検出することにより、前記暖房端末への熱媒供給前において供給熱媒温度を察知することが可能である。このため、前記暖房端末に供給される熱媒の温度検出手段として、たとえば前記暖房端末の熱媒入口部分などの限定された箇所に温度センサを取り付ける場合とは異なり、温度センサの取り付けに際しては、第2バイパス流路のうち、温度センサの取り付けなどが容易な位置を適宜に選択してから、この選択した位置に温度センサを取り付ければよいこととなり、融通性に優れたものとなる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る温水暖房装置の一例を示す説明図である。 温水暖房装置の一例を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す温水暖房装置Aは、熱媒を貯留するタンク39(膨張タンク)、ポンプP、熱媒加熱装置1、低温暖房端末2A、高温暖房端末2B、風呂追い焚き用の熱交換器30、制御部4、およびその他の後述する機器を備えている。
低温暖房端末2Aは、たとえば床暖房用のパネル装置であり、高温暖房端末2Bは、たとえば浴室乾燥機やファンコンベクタなどである。熱媒は、たとえば水である。ただし、不凍液を混ぜるようなことも可能である。
熱媒加熱装置1は、潜熱回収型の瞬間式湯沸器と同様な構成であり、バーナ10、このバーナ10により発生された燃焼ガスから顕熱および潜熱をそれぞれ回収する1次および2次の熱交換器11,12を備えている。図面においては、便宜上、1次および2次の熱交換器11,12がかなり離間した状態に示されているが、これらは互いに接近した配置にあり、1次熱交換器11を通過した後の燃焼ガスが2次熱交換器12に供給されるよう
になっている。
熱媒用の流路としては、第1ないし第3流路51〜53、戻り流路59、これらを利用して構成された低温暖房用の熱媒循環流路5A、高温暖房用の熱媒循環流路5B、ならびに第1および第2のバイパス流路7a,7bが設けられている。熱媒循環流路5A,5Bは、一部重複している。
第1流路51は、ポンプPの吐出側と1次熱交換器11とを接続する流路である。第2流路52は、第1流路51から分岐し、かつ端部に低温暖房端末2Aが接続可能な流路である。この第2流路52には、流量調整弁Vc、2次熱交換器12、および開閉弁としての熱動弁Vaがこれらの順序で設けられており、低温暖房端末2Aは、熱動弁Vaの下流側部分に外部配管58aを介して接続される。第3流路53は、1次熱交換器11の下流側に繋がり、かつ端部に高温暖房端末2Bが接続可能な流路である。この第3流路53にも、開閉弁としての熱動弁Vbが設けられており、高温暖房端末2Bは、この熱動弁Vbの下流側部分に外部配管58bを介して接続される。
低温暖房用の熱媒循環流路5Aは、タンク39の熱媒が、ポンプPにより第1流路51に送り出された後に、第2流路52に流れ込み、その後は2次熱交換器12を通過して低温暖房端末2Aに送られ、戻り流路59を介してタンク39に戻される循環流路である。ただし、低温暖房端末2Aには、第1バイパス流路7aを介して第3流路53から第2流路52に流れ込んだ熱媒も供給される。高温暖房用の熱媒循環流路5Bは、タンク39の熱媒が、ポンプPにより第1流路51を介して1次熱交換器11に送られた後に、第3流路53を介して高温暖房端末2Bに送られ、その後は戻り流路59を介してタンク39に戻される循環流路である。
第1バイパス流路7aは、既述したように、第3流路53を流通する熱媒を、第2流路52に流れ込ませるための流路であり、これら2つの流路53,52を相互に接続している。第2流路52における第1バイパス流路7aの接続位置は、2次熱交換器12と熱動弁Vaとの間の領域である。第1バイパス流路7aには、第2流路52から第3流路53への逆流を防止する逆止弁Vdが設けられている。
第2バイパス流路7bは、第2流路52に分岐接続され、かつこの第2流路52を流通する熱媒をタンク39に戻すことを可能とする流路である。第2流路52における第2バイパス流路7bの接続位置は、第1バイパス流路7aと同様に、2次熱交換器12と熱動弁Vaとの間の位置である。したがって、第1バイパス流路7aを介して第2流路52に流れ込んだ熱媒についても、第2バイパス流路7bを介してタンク39に戻すことが可能である。
第2バイパス流路7bには、オリフィス6が設けられている。このオリフィス6は、第2バイパス流路7bに適度な流路抵抗を生じさせるためのものである。仮に、第2バイパス流路7bに流路抵抗がないとすると、熱動弁Vaが開状態となっているにも拘わらず、第2流路52の殆どの熱媒が第2バイパス流路7bに流れてしまい、低温暖房端末2Aには流れなくなる不具合が生じる。オリフィス6は、このような不具合を防止するためのものである。
第3流路53の上流寄り部分には、風呂追い焚き用の熱交換器30、流量調整弁31、および熱媒循環流路用オリフィス32を有する配管部が別途分岐接続されている。風呂追い焚き用の熱交換器30には、浴槽(図示略)の湯水が組み上げられて供給され、浴槽の湯水と熱媒との熱交換により湯水が加熱される。加熱された湯水は、浴槽に戻される。流量調整弁31は、風呂追い焚き用の熱交換器30への熱媒流入量を調整するためのもので
ある。熱媒循環流路用オリフィス32は、往き流路50に適度な流路抵抗をもたせるためのものである。
制御部4は、熱媒温度流量調整弁Vcや熱動弁Va,Vbの制御、およびバーナ10の駆動制御など、温水暖房装置Aの各部の動作制御や種々のデータ処理を行なうためのであり、マイクロコンピュータなどを用いて構成されている。制御部4によって監視される熱媒温度の検出手段としては、たとえば1次熱交換器11の出口側の熱媒温度を検出するための温度センサSa、第2バイパス流路7bの熱媒温度を検出するための温度センサSb、およびタンク39の熱媒温度を検出するための温度センサScなどがある。
次に、前記した温水暖房装置Aの作用について説明する。
まず、低温暖房端末2Aおよび高温暖房端末2Bを運転させる際には、ポンプPの駆動開始と同時に、熱動弁Va,Vbをオンにするが、熱動弁Va,Vbが全開状態に到るには、たとえば1分程度の時間を要する。それ迄の期間中においては、ポンプPから吐出されて第2流路52および第3流路53に流れてきた熱媒を、第1および第2のバイパス流路7a,7bに流れさせ、タンク39に戻すことができる。このことにより、ポンプ圧によって熱媒圧力が異常上昇するなどの不具合を防止することができる。
第1および第2のバイパス流路7a,7bを利用した熱媒のバイパス循環が行なわれる場合、熱媒は1次熱交換器11により加熱されることに加え、2次熱交換器12によっても加熱される。本実施形態とは異なり、2次熱交換器12が、たとえば戻し流路59に設けられている場合には、熱媒のバイパス循環時において、2次熱交換器12を利用した熱媒加熱は困難である。これに対し、本実施形態によれば、そのようなことを解消し、熱媒の加熱効率を高めることができる。
2次熱交換器12は、第2流路52における流路抵抗となる。1次熱交換器11に熱媒を適切に流入させるには、第2流路52に所定以上の適度な流路抵抗が必要であるが、本実施形態では、前記流路抵抗を発生させる要素として、2次熱交換器12が有効に利用されている。したがって、本実施形態とは異なり、たとえば2次熱交換器12を第2流路52とは別の位置に設け、かつ流量調整弁Vcのみを利用して第2流路52に所定以上の流路抵抗を生じさせる場合と比較すると、全体の流路抵抗を小さくし、ポンプPの稼働時の圧力損失を少なくすることが可能である。オリフィス6のみで流路内径を絞る場合と比較すると、2次熱交換器12自体が流路抵抗となっているため、オリフィス6における流路の絞り量を少なくすることが可能であり、キャビテーションが発生し難いという効果もある。
流量調整弁Vcは、2次熱交換器12のみでは流路抵抗が不足する場合に、この不足分を補う流路抵抗を生じさせるのに役立つが、本実施形態では、流量調整弁Vcの弁開口度を小さく絞った状態のまま維持させておく必要はない。このため、流量調整弁Vcを利用した流量調整の幅を大きくとることができるといった利点も得られる。
熱動弁Vbが開状態となった高温暖房端末2Bの運転時においては、1次熱交換器11を利用して高温(たとえば80℃程度)に加熱された熱媒が、第3流路53を介して高温暖房端末2Bに供給される。この高温暖房端末2Bを通過した熱媒は、戻し流路59を介してタンク39にそのまま戻され、2次熱交換器12には送り込まれない。このため、高温暖房運転時には、圧力損失を一層少なくすることが可能である。第2流路52の熱媒が、第1バイパス流路7aを介して第3流路53に流れ込むことは、逆止弁Vdによって適切に防止される。このため、高温暖房端末2Bに供給される熱媒の温度は、1次熱交換器11の出口温度(温度センサSaを利用して検出される温度)と同一にすることができ、
その温度制御が容易となる。
熱動弁Vaが開状態となった低温暖房端末2Aの運転時には、第1流路51から第2流路52に流れ込んだ熱媒と、第3流路53から第1バイパス流路7aを介して第2流路52に流れ込んだ熱媒とが混合したやや低温気味(たとえば60℃程度)の熱媒が低温暖房端末2Aに供給される。この低温暖房端末2Aに供給される熱媒は、第2バイパス流路7bを流れる熱媒と同一温度である。したがって、第2バイパス流路7bの熱媒温度を、温度センサSbを利用して監視し、この温度を所望温度となるように制御すれば、低温暖房端末2Aの温度制御を的確に行なうことが可能となる。また、第2バイパス流路7bの熱媒温度を監視すれば、低温暖房端末2Aに供給される熱媒の温度を、熱動弁Vaが実際に開く前の時期に察知することが可能である。温度センサSbは、第2バイパス流路7bのいずれの箇所に設けてもよく、特定部位に限定されないため、温度センサSbの取り付け融通性にも優れる。
温度センサSbで検出される第2バイパス流路7bの熱媒温度をTb、温度センサScで検出されるタンク39の熱媒温度をTcとした場合、本来ならば、Tb≧Tcとなる。第2バイパス流路7bには、タンク39から送り出された熱媒のうち、1次熱交換器11および2次熱交換器12によって個々に加熱された熱媒が流れるからである。ただし、逆止弁Vdが故障して第1バイパス流路7aに逆流を生じ、前記加熱された熱媒が第2バイパス流路7bに流入しない状態になると、Tb=Tcの関係、またはTb≒Tcの関係となる。したがって、前記した温度Tb,Tcを監視しておき、温度Tb,Tcの差が所定以下の小さい値になった場合には、逆止弁Vdが故障であると判断するような制御を行なうこともできる。
第2のバイパス流路7bに高温の熱媒が比較的多くの流量で流れた場合には、オリフィス6の設置箇所においてキャビテーションが発生する虞がある。オリフィス6は、流路内径を部分的に絞るものであるため、熱媒がオリフィス6の設置箇所を流れる場合には、オリフィス6の下流近傍領域のうち、流路の周囲側は、流路の中心側よりもかなり低圧となる現象を生じ、この圧力が飽和蒸気圧よりも低くなると、熱媒が沸騰する。これに対し、本実施形態では、既述したように、第2のバイパス流路7bには、低温暖房端末2Aに供給される熱媒と同一温度の比較的低温の熱媒が流れるようになっている。したがって、オリフィス6の設置箇所にキャビテーションが発生するといった不具合もない。
図2は、温水暖房装置の他の実施形態を示している。同図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付すこととし、重複説明は省略する。
図2に示す温水暖房装置Aaにおいては、2次熱交換器12が、第2流路52に代えて、第2バイパス流路7bに設けられている。
このような構成によれば、2次熱交換器12は、第2バイパス流路7bに流路抵抗を生じさせる要素として作用する。第2バイパス流路7bへの過度の熱媒流入を防止し、かつ低温暖房端末2Aへの熱媒供給を適切に行なわせるには、本来的に、第2バイパス流路に適度な流路抵抗をもたせておく必要がある。2次熱交換器12は、そのような流路抵抗として利用されている。したがって、2次熱交換器12をたとえば戻し流路59に設けるなどし、かつ第2バイパス流路7bに適度な流量抵抗を生じさせるための専用機器を設ける場合と比較すると、やはりポンプ稼働時の圧力損失を少なくすることができるといった利点が得られる。
図2においては、第2バイパス流路流路7bに、流量調整弁6aが設けられているが、これは2次熱交換器12では不足する流量抵抗を補うのに役立たせることができる。勿論、流量調整弁6aに代えて、オリフィスを用いることも可能である。図1におけるオリフィス6を流量調整弁に変更することも可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る温水暖房装置の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
熱媒加熱装置は、バーナを用いて発生させた燃焼ガスやその他の熱媒加熱用気体(たとえば、コージェネレーションシステムの高温の排ガスなど)から顕熱および潜熱を順次回収する1次熱交換器および2次熱交換器を備えていればよく、これら2つの熱交換器の具体的な構造は限定されない。
暖房端末としては、必ずしも高温および低温の2種類の暖房端末が接続可能でなくてもよい。房端末の具体的な種類問わない。熱媒の具体的な成分なども限定されない。
A,Aa 温水暖房装置
P ポンプ
1 熱媒加熱装置
11 1次熱交換器
12 2次熱交換器
2A 低温暖房端末
2B 高温暖房端末
39 タンク
5A,5B 熱媒循環流路
51 第1流路
52 第2流路
53 第3流路
6 オリフィス
7a 第1バイパス流路
7b 第2バイパス流路

Claims (3)

  1. 熱媒加熱用の気体から顕熱および潜熱をそれぞれ回収して熱媒を加熱することが可能な1次熱交換器および2次熱交換器を有する熱媒加熱装置と、
    熱媒用のタンクに貯留されている熱媒を、ポンプを利用して前記熱媒加熱装置および暖房端末に供給させから前記タンクに戻すように、前記熱媒を一定の経路で循環可能とする暖房用の熱媒循環流路と、
    を備えており、
    前記暖房用の熱媒循環流路は、前記ポンプの吐出側と前記1次熱交換器とを接続する第1流路と、この第1流路から分岐し、かつ端部に前記暖房端末を接続可能とする第2流路と、を有している、温水暖房装置であって、
    前記2次熱交換器は、前記第2流路に設けられており、
    前記1次熱交換器の下流側に接続され、かつ端部に前記暖房端末とは別の暖房端末を接続可能とする第3流路と、
    この第3流路から分岐し、かつ前記第3流路に流れ込んだ熱媒を前記第2流路の前記2次熱交換器よりも下流側の位置に流入させることが可能な第1バイパス流路と、
    をさらに備えていることを特徴とする、温水暖房装置。
  2. 請求項1に記載の温水暖房装置であって、
    前記第2流路の前記2次熱交換器よりも下流側の位置から分岐し、かつ前記2次熱交換器を通過した熱媒および前記第3流路から流れてきた熱媒を前記タンクに戻すことが可能な第2バイパス流路をさらに備えている、温水暖房装置。
  3. 請求項2に記載の温水暖房装置であって、
    前記第2バイパス流路には、この第2バイパス流路を流通する熱媒の温度を検出するための温度センサが設けられている、温水暖房装置。
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