JP6548085B2 - 蒸着マスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL基板等の被蒸着基板に、蒸着材料を所望のパターンで蒸着させる際に用いられる蒸着マスクの製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレットPC等の持ち運び可能なデバイスで用いられる表示装置に対して、高精細であること、例えば画素密度が400ppi以上であることが求められている。また、持ち運び可能なデバイスにおいても、ウルトラフルハイビジョンに対応することへの需要が高まっており、この場合、表示装置の画素密度が例えば800ppi以上であることが求められる。
表示装置の中でも、応答性の良さ、消費電力の低さやコントラストの高さのため、有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の画素を形成する方法として、所望のパターンで配列された貫通孔を含む蒸着マスクを用い、所望のパターンで画素を形成する方法が知られている。具体的には、はじめに、有機EL表示装置用の有機EL基板(被蒸着基板)に対して蒸着マスクを密着させ、次に、密着させた蒸着マスク及び有機EL基板を共に蒸着装置に投入し、有機材料(蒸着材料)を有機EL基板に蒸着させる蒸着工程を行う。この場合、高い画素密度を有する有機EL表示装置を精密に作製するためには、蒸着マスクの各貫通孔の位置や形状を設計に沿って精密に再現することが求められる。
このような蒸着マスクとして、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング法により複数の貫通孔が形成された蒸着マスクが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に開示された蒸着マスクでは、蒸着マスクを形成する金属板の一方の面側からエッチングにより第1凹部が形成され、当該金属板の他方の面側からエッチングにより第2凹部が形成され、この第1凹部及び第2凹部によって蒸着マスクの各貫通孔が形成される。これにより、複数の貫通孔を有する有効領域が、蒸着マスクの長手方向と平行な方向に沿って複数配列された蒸着マスクが得られる。
特開2015−214741号公報
蒸着マスクを用いて蒸着材料を被蒸着基板上に成膜する場合、基板だけでなく蒸着マスクにも蒸着材料が付着する。例えば、蒸着材料の中には、蒸着マスクの法線方向に対して大きく傾斜した方向に沿って被蒸着基板に向かうものも存在するが、そのような蒸着材料は、被蒸着基板に到達するよりも前に蒸着マスクの貫通孔の壁面に到達して付着する。この場合、被蒸着基板のうち蒸着マスクの貫通孔の壁面の近傍に位置する領域には蒸着材料が付着しにくくなり、この結果、付着する蒸着材料の厚みが他の部分に比べて小さくなってしまったり、蒸着材料が付着していない部分が生じてしまったりすることが考えられる。すなわち、蒸着マスクの貫通孔の壁面の近傍における蒸着が不安定になってしまうことが考えられる。したがって、有機EL表示装置の画素を形成するために蒸着マスクが用いられる場合、画素の寸法精度や位置精度が低下してしまい、この結果、有機EL表示装置の発光効率が低下してしまうことになる。
このような課題を解決するため、蒸着マスクを製造するために用いられる金属板の厚みを小さくすることが考えられる。なぜなら、金属板の厚みを小さくすることによって、蒸着マスクの貫通孔の壁面の高さを小さくすることができ、このことにより、蒸着材料のうち貫通孔の壁面に付着するものの比率を低くすることができるからである。この場合、まず厚みが小さくされたすなわち薄い金属板を作製しておき、この薄い金属板にエッチング法等を用いて複数の貫通孔を形成する方法を用いることができる。
ところで、金属板に複数の貫通孔を形成するためには、レジスト材料の塗布、レジストパターンの露光、レジストパターンの現像、エッチング処理、レジストパターンの剥離等の複数の工程が必要であり、金属板を、各工程間において搬送ロール等を用いて搬送する必要がある。このとき、上述のように、薄い金属板を用いて、当該金属板を各工程間において搬送ロール等を用いて搬送し、当該金属板に複数の貫通孔を形成するようにすると、この金属板に、シワや、局所的な折れに起因する凹み等の変形が生じ得る。金属板の変形は、蒸着マスクの被蒸着基板への密着性を低下させ、蒸着マスクと被蒸着基板の遮蔽されるべき領域との間の隙間への蒸着材料の侵入を招き得る。このことは、隣接する画素間での混色の発生の原因ともなる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、変形が抑制されつつ厚みが小さくされた蒸着マスクを提供することを目的とする。
本発明の蒸着マスクの製造方法は、
複数の貫通孔を有する蒸着マスクの製造方法であって、
互いに対向する第1面及び第2面を有し複数の貫通孔が形成された金属板を前記第1面側からエッチングすることにより、前記金属板の厚みを減少させる工程を有する。
本発明の蒸着マスクの製造方法において、
前記金属板の前記第1面上に配置された第1レジストパターンをマスクとして前記第1面の側から金属板をエッチングし、当該第1面側に前記貫通孔を画成する第1凹部を形成する工程と、
前記金属板の前記第2面上に配置された第2レジストパターンをマスクとして前記第2面の側から金属板をエッチングし、当該第2面側に前記第1凹部に連通して前記貫通孔を画成する第2凹部を形成する工程と、をさらに有してもよい。
本発明の蒸着マスクの製造方法において、
前記金属板の前記第2面上に配置された第2レジストパターンをマスクとして前記第2面の側から金属板をエッチングし、当該第2面側に前記貫通孔を画成する第2凹部を形成する工程と、
前記金属板の前記第1面上に配置された第1レジストパターンをマスクとして前記第1面の側から金属板をエッチングし、当該第1面側に前記第2凹部に連通して前記貫通孔を画成する第1凹部を形成する工程と、をさらに有してもよい。
本発明の蒸着マスクの製造方法において、
前記第1凹部を形成する工程及び前記第2凹部を形成する工程の後に、前記第1レジストパターンを除去する工程をさらに有し、
前記金属板の厚みを減少させる工程は、前記金属板を前記第1レジストパターンが除去された前記第1面側からエッチングすることにより行われてもよい。
本発明の蒸着マスクの製造方法において、
前記第1凹部を形成する工程及び前記第2凹部を形成する工程の後に、前記第2凹部を封止する工程をさらに有してもよい。
本発明によれば、変形が抑制されつつ厚みが小さくされた蒸着マスクを提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す概略平面図である。 図2は、図1に示す蒸着マスク装置を用いて被蒸着基板に蒸着材料を蒸着させる方法を説明するための図である。 図3は、図1に示された蒸着マスクを示す部分平面図である。 図4は、図3の蒸着マスクのIV−IV線に沿った断面図である。 図5は、図3の蒸着マスクのV−V線に沿った断面図である。 図6は、図3の蒸着マスクのVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、図1に示す蒸着マスクの製造方法の一例を全体的に説明するための模式図である。 図8は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図9は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図10は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図11は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図12は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図13は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図14は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図15は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図16は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図17は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図18は、蒸着マスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図19は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図20は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図21は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図22は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図23は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図24は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。 図25は、蒸着マスクの製造方法の変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図18は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。以下の実施の形態では、有機EL表示装置を製造する際に有機材料(蒸着材料)を所望のパターンで有機EL基板(被蒸着基板)上に蒸着させてパターニングするために用いられる蒸着マスクの製造方法を例にあげて説明する。ただし、このような適用に限定されることなく、種々の用途に用いられる蒸着マスクの製造方法に対し、本発明を適用することができる。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念であり、したがって、例えば「金属板」は、「金属シート」や「金属フィルム」と呼ばれる部材と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、板状(シート状、フィルム状)の部材に対して用いる法線方向とは、当該部材の板面(シート面、フィルム面)に対する法線方向のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件及び物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」、「同等」等の用語や長さや角度並びに物理的特性の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
まず、本発明の蒸着マスクの製造方法の対象となる蒸着マスクの一例、及び、この蒸着マスクが組み込まれた蒸着マスク装置の一例について、主に図1〜図6を参照して説明する。ここで、図1は、蒸着マスクが組み込まれた蒸着マスク装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す蒸着マスク装置の使用方法を説明するための図である。図3は、蒸着マスクをその第2面の側から示す平面図であり、図4〜図6は、図3に示した蒸着マスクの各位置における断面図である。
図1及び図2に示された蒸着マスク装置10は、略矩形状の金属板21からなる複数の蒸着マスク20と、複数の蒸着マスク20を保持するフレーム15と、を備えている。蒸着マスク20は、互いに対向する第1面20a及び第2面20bを有し、金属板21は、互いに対向する第1面21a及び第2面21bを有している。金属板21の第1面21aは、蒸着マスク20の第1面20aの一部をなし、金属板21の第2面21bは、蒸着マスク20の第2面20bの一部をなしている。図1に示されているように、蒸着マスク20は、その長手方向に沿って配列された複数の有効領域22と、有効領域22を取り囲む周囲領域23と、を有している。有効領域22には、蒸着対象物である被蒸着基板へ蒸着材料を蒸着させる際に蒸着材料を通過させることを意図された複数の貫通孔25が、所望のパターンで形成されている。貫通孔25は、金属板21を少なくとも第2面21b側からエッチングすることにより形成されている。この蒸着マスク装置10は、図2に示すように、蒸着マスク20の第1面20a(金属板21の第1面21a)が、被蒸着基板、例えば有機EL基板92、の下面に対面するようにして、蒸着マスク20が蒸着装置90内に支持され、被蒸着基板への蒸着材料の蒸着に使用される。
蒸着装置90内では、不図示の磁石からの磁力によって、蒸着マスク20と有機EL基板92とが密着するようになる。蒸着装置90内には、蒸着マスク装置10の下方に、蒸着材料(一例として、有機発光材料)98を収容するるつぼ94と、るつぼ94を加熱するヒータ96とが配置されている。蒸着装置90内を高真空に減圧した後、るつぼ94内の蒸着材料98が、ヒータ96からの加熱により気化又は昇華して有機EL基板92の表面に付着するようになる。上述したように、蒸着マスク20には多数の貫通孔25が形成されており、蒸着材料98はこの貫通孔25を介して有機EL基板92に付着する。この結果、蒸着マスク20の貫通孔25の位置に対応した所望のパターンで、蒸着材料98が有機EL基板92の表面に成膜される。
上述したように、本実施の形態では、貫通孔25が蒸着マスク20の各有効領域22において所定のパターンで配置されている。なお、カラー表示を行いたい場合には、貫通孔25の配列方向(前述の一方向)に沿って蒸着マスク20(蒸着マスク装置10)と有機EL基板92とを少しずつ相対移動させ、赤色用の有機発光材料、緑色用の有機発光材料及び青色用の有機発光材料を順に蒸着させていってもよい。また、各色ごとに、例えば異なるパターンで貫通孔25が配置された、異なる蒸着マスク20を用いて、有機EL基板92への有機発光材料の蒸着を行うようにしてもよい。
なお、蒸着マスク装置10のフレーム15は、矩形状の蒸着マスク20の端部に取り付けられている。図1及び図2に示された例では、蒸着マスク20が撓んでしまうことがないように、フレーム15は、蒸着マスク20をその長手方向に架張した状態で、すなわち蒸着マスク20の長手方向に張力が生じた状態で、保持している。蒸着マスク20とフレーム15とは、例えばスポット溶接により互いに対して固定されている。
ところで蒸着処理は、高温雰囲気となる蒸着装置90の内部で実施される場合がある。この場合、蒸着処理の間、蒸着装置90の内部に保持される蒸着マスク20、フレーム15、及び、被蒸着基板すなわち有機EL基板92も加熱される。この際、蒸着マスク20、フレーム15及び有機EL基板92は、各々の熱膨張係数に基づいた寸法変化の挙動を示すことになる。この場合、蒸着マスク20やフレーム15と有機EL基板92の熱膨張係数が大きく異なっていると、それらの寸法変化の差異に起因した位置ずれが生じ、この結果、有機EL基板92上に付着する蒸着材料の寸法精度や位置精度が低下してしまう。このような課題を解決するため、蒸着マスク20及びフレーム15の熱膨張係数が、有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値であることが好ましい。例えば、有機EL基板92としてガラス基板が用いられる場合、蒸着マスク20(金属板21)及びフレーム15の材料として、34質量%以上38質量%以下のニッケルを含む鉄合金を用いることができる。
なお、蒸着処理の際に、蒸着マスク20、フレーム15及び有機EL基板92の温度が高温に達しない場合には、蒸着マスク20及びフレーム15の熱膨張係数は、有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値でなくてもよい。この場合、蒸着マスク20(金属板21)の材料として、上述のニッケルを含む鉄合金以外の様々な材料を用いることができる。一例として、蒸着マスク20(金属板21)の材料として、クロムを含む鉄合金、ニッケル及びクロムを含む鉄合金等のいわゆるステンレス材を用いることができる。また、ニッケルやニッケル−コバルト合金など、鉄合金以外の金属材料を用いることもできる。
次に、蒸着マスク20について詳細に説明する。図1に示すように、本実施の形態において、蒸着マスク20は、金属板21からなり、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。とりわけ図示された例では、蒸着マスク20は、長手方向(図1では上下方向)を有する略矩形状の輪郭を有している。蒸着マスク20の金属板21は、規則的な配列で貫通孔25が形成された有効領域22と、有効領域22を取り囲む周囲領域23と、を含んでいる。周囲領域23は、有効領域22を支持するための領域であり、被蒸着基板へ蒸着されることを意図された蒸着材料が通過する領域ではない。例えば、有機EL表示装置用の有機発光材料の蒸着に用いられる蒸着マスク20においては、有効領域22は、有機発光材料が蒸着して画素を形成するようになる被蒸着基板(有機EL基板92)上の区域、すなわち、作製された有機EL表示装置の表示面をなすようになる有機EL基板92上の区域に対面する、蒸着マスク20内の領域のことである。ただし、種々の目的から、周囲領域23に貫通孔や凹部が形成されていてもよい。図1に示された例において、各有効領域22は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。
図1に示された例において、蒸着マスク20の複数の有効領域22は、蒸着マスク20の長手方向と平行な一方向に沿って所定の間隔を空けて一列に配列されている。図示された例では、一つの有効領域22が一つの有機EL表示装置(有機EL基板92)に対応するようになっている。したがって、図1に示された蒸着マスク装置10(蒸着マスク20)によれば、有機EL基板92への多面付蒸着が可能となっている。
図3に示された例では、蒸着マスク20の各有効領域22に形成された複数の貫通孔25は、当該有効領域22において、互いに直交する二方向に沿ってそれぞれ所定のピッチで配列されている。蒸着マスク20に形成された貫通孔25の一例について、図3〜図6を主に参照して更に詳述する。
図4〜図6に示すように、複数の貫通孔25は、蒸着マスク20の法線方向に沿った一方の側となる第1面20aと、蒸着マスク20の法線方向に沿った他方の側となる第2面20bと、の間を延びて、蒸着マスク20を貫通している。図示された例では、後に詳述するように、蒸着マスクの法線方向における一方の側となる金属板21の第1面21aの側から金属板21に第1凹部30がエッチングによって形成され、金属板21の法線方向における他方の側となる第2面21bの側から金属板21に第2凹部35が形成され、この第1凹部30及び第2凹部35によって貫通孔25が形成されている。
図3〜図6に示すように、蒸着マスク20の第1面20aの側から第2面20bの側へ向けて、蒸着マスク20の法線方向に沿った各位置における蒸着マスク20の板面に沿った断面での各第1凹部30の断面積は、しだいに小さくなっていく。図示された例では、第1凹部30の壁面31は、その全領域において蒸着マスク20の法線方向に対して交差する方向に延びており、蒸着マスク20の法線方向に沿った一方の側に向けて露出している。同様に、図示された例では、蒸着マスク20の法線方向に沿った各位置における蒸着マスク20の板面に沿った断面での各第2凹部35の断面積は、蒸着マスク20の第2面20bの側から第1面20aの側へ向けて、しだいに小さくなっている。第2凹部35の壁面36は、その全領域において蒸着マスク20の法線方向に対して交差する方向に延びており、蒸着マスク20の法線方向に沿った他方の側に向けて露出している。
なお、図4〜図6に示すように、第1凹部30の壁面31と、第2凹部35の壁面36とは、周状の接続部41を介して接続されている。接続部41は、蒸着マスクの法線方向に対して傾斜した第1凹部30の壁面31と、蒸着マスクの法線方向に対して傾斜した第2凹部35の壁面36とが合流する張り出し部の稜線によって、画成されている。そして、接続部41は、蒸着マスク20の平面視において最も貫通孔25の面積が小さくなる貫通部42を画成する。
図4〜図6に示すように、蒸着マスクの法線方向に沿った一方の側の面、すなわち、蒸着マスク20の第1面20a上において、隣り合う二つの貫通孔25は、蒸着マスクの板面に沿って互いから離間している。すなわち、後述する製造方法のように、蒸着マスク20の第1面20aに対応するようになる金属板21の第1面21a側から当該金属板21をエッチングして第1凹部30を作製する場合、隣り合う二つの第1凹部30の間に金属板21の第1面21aが残存するようになる。
一方、図4〜図6に示すように、蒸着マスクの法線方向に沿った他方の側、すなわち、蒸着マスク20の第2面20bの側において、隣り合う二つの第2凹部35が接続されている。すなわち、後述する製造方法のように、蒸着マスク20の第2面20bに対応するようになる金属板21の第2面21b側から当該金属板21をエッチングして第2凹部35を形成する場合、隣り合う二つの第2凹部35の間に、金属板21の第2面21bが残存しないようになる。すなわち、金属板21の第2面21bは、有効領域22の全域にわたってエッチングされている。このような第2凹部35によって形成される蒸着マスク20の第2面20bによれば、図2に示すように蒸着マスク20の第2面20bが蒸着材料98に対面するようにしてこの蒸着マスク20を用いた場合に、蒸着材料98の利用効率を効果的に改善することができる。
図2に示すようにして蒸着マスク装置10が蒸着装置90に収容された場合、図4に二点鎖線で示すように、蒸着マスク20の第2面20bが蒸着材料98を保持したるつぼ94側に位置し、蒸着マスク20の第1面20aが有機EL基板92に対面する。したがって、蒸着材料98は、次第に断面積が小さくなっていく第2凹部35を通過して有機EL基板92に付着する。蒸着材料98は、るつぼ94から有機EL基板92に向けて有機EL基板92の法線方向に沿って移動するだけでなく、図4に矢印で示すように、有機EL基板92の法線方向に対して大きく傾斜した方向に移動することもある。このとき、蒸着マスク20の厚みが大きいと、斜めに移動する蒸着材料98の多くは、貫通孔25を通って有機EL基板92に到達するよりも前に、第2凹部35の壁面36に到達して付着する。例えば、壁面36のうち接続部41近傍の部分や先端縁32近傍の部分に、斜めに移動する蒸着材料98の多くが付着する。この場合、有機EL基板92上の貫通孔25に対面する領域内には、蒸着材料98が到達しやすい領域と到達しにくい部分が生じてしまう。したがって、蒸着材料の利用効率(成膜効率:有機EL基板92に付着する割合)を高めて高価な蒸着材料を節約し、且つ、高価な蒸着材料を用いた成膜を所望の領域内に安定してむらなく実施するためには、斜めに移動する蒸着材料98を可能な限り有機EL基板92に到達させるように蒸着マスク20を構成することが重要になる。すなわち、蒸着マスク20の板面に直交する図4〜図6の断面において、貫通孔25の最小断面積を持つ部分となる接続部41と、第2凹部35の壁面36の他の任意の位置と、を通過する直線L1が、蒸着マスク20の法線方向に対してなす最小角度θ(図4参照)を、十分に大きくすることが有利となる。
角度θを大きくするための方法の1つとして、蒸着マスク20の厚みを小さくし、これによって、第2凹部35の壁面36や第1凹部30の壁面31の高さを小さくすることが考えられる。すなわち、蒸着マスク20を構成するための金属板21として、蒸着マスク20の強度を確保できる範囲内で可能な限り厚みの小さな金属板21を用いることが好ましいといえる。
角度θを大きくするためのその他の方法として、第2凹部35の輪郭を最適化することも考えられる。たとえば本実施の形態によれば、隣り合う二つの第2凹部35の壁面36が合流することにより、他の凹部と合流していない破線で示された壁面(輪郭)を有する凹部と比較して、この角度θを大幅に大きくすることができている(図4参照)。以下、その理由について説明する。
第2凹部35は、後に詳述するように、金属板21の第2面21bをエッチングすることにより形成される。エッチングによって形成される凹部の壁面は、一般的に、浸食方向に向けて凸となる曲面状となる。したがって、エッチングによって形成された凹部の壁面36は、エッチングの開始側となる領域において切り立ち、エッチングの開始側とは反対側となる領域、すなわち凹部の最も深い側においては、金属板21の法線方向に対して比較的に大きく傾斜するようになる。一方、図示された蒸着マスク20では、隣り合う二つの第2凹部35の壁面36が、エッチングの開始側において合流しているので、二つの第2凹部35の壁面36の先端縁32が合流する部分43の外輪郭が、切り立った形状ではなく、面取された形状となっている。このため、貫通孔25の大部分をなす第2凹部35の壁面36を、蒸着マスク20の法線方向に対して効果的に傾斜させることができる。すなわち角度θを大きくすることができる。
本実施の形態による蒸着マスク20によれば、有効領域22の全域において、第2凹部35の壁面36が蒸着マスク20の法線方向に対してなす傾斜角度θを効果的に増大させることができる。これにより、蒸着材料98の利用効率を効果的に改善しながら、所望のパターンでの蒸着を高精度に安定して実施することができる。
また、後述する製造方法のように蒸着マスク20の第2面20bに対応するようになる金属板21の第2面21b側から当該金属板21をエッチングして第2凹部35を作製する場合、蒸着マスク20の有効領域22をなすようになる金属板21の全領域において、当該金属板21の第2面21bがエッチングにより浸食される。すなわち、有効領域22には、金属板21の第2面21bが存在しない。さらに言い換えると、蒸着マスク20の有効領域22内の法線方向に沿った最大厚みTaは、蒸着マスク20の周囲領域23内の法線方向に沿った最大厚みTbの100%未満となる。このように有効領域22内での厚みが全体的に薄くなることは、蒸着材料の利用効率を向上させる観点から好ましい。その一方で、蒸着マスク20の強度の観点から、蒸着マスク20の有効領域22内の法線方向に沿った最大厚みTaは、蒸着マスク20の周囲領域23内の法線方向に沿った最大厚みTbの一定以上の割合となっていることが好ましい。蒸着マスク20をフレーム15に張設した場合における蒸着マスク20の有効領域22内での変形を効果的に抑制することができ、これにより、所望のパターンでの蒸着を効果的に実施することができるためである。
また、第2凹部35の幅は、蒸着マスクの法線方向に沿った一方の側から他方の側に向けて、広くなっていくことから、第2凹部35の壁面36の先端縁32と他の第2凹部35の壁面36の先端縁32とが合流することにより稜線33が形成されている。図示された例において、貫通孔25は平面視において略矩形状に形成され、且つ、互いに直交する二つの方向のそれぞれに所定のピッチで配列されている。したがって、図3に示すように、有効領域22内の最外方以外に位置する貫通孔25を画成する第2凹部35の壁面36の先端縁32は略矩形状に沿って延び、また、隣り合う二つの第2凹部35の間を延びる稜線33は、貫通孔25の配列方向とそれぞれ平行となる二方向に延びるようになる。
さらに、後述する製造方法のように第2凹部35をエッチングにて形成する場合には、他の第2凹部35の壁面36の先端縁32に合流する第2凹部35の壁面36の先端縁32の、蒸着マスク20の法線方向における位置は、一定ではなく変動する。後述する第2凹部35の形成方法に起因して、先端縁32の高さは、第2凹部35の深さが最も深くなる貫通孔25の貫通部42からの蒸着マスクの板面に沿った距離に応じて変化する。具体的には、他の第2凹部35の壁面36の先端縁32に合流する第2凹部35の壁面36の先端縁32の、蒸着マスクの法線方向に沿った高さは、通常、当該第2凹部35によって画成される貫通孔25の貫通部42から先端縁32までの蒸着マスクの板面に沿った距離が長くなると、高くなる。したがって、図3に示されているように貫通孔25(第2凹部35)が正方配列されている場合には、二つの配列方向のそれぞれにおいて隣り合う貫通孔25の中間となる位置において、先端縁32の高さが最も高くなる。
一般的な傾向として、このような蒸着マスク20では、とりわけ図5からよく理解され得るように、第2凹部35の壁面36の先端縁32の高さは、対象となる先端部32の位置から当該第2凹部35によって画成される貫通孔25のうちの平面視において金属板21を貫通している領域(本例では貫通部42)の中心までの平面視における距離k(図3参照)が短くなると、低くなる。したがって、蒸着マスク20の法線方向に対して壁面36がなす上述の角度θを、効果的に増大することができる。これにより、より効果的に蒸着材料98の利用効率を改善し且つ所望のパターンでの蒸着を高精度且つ安定して実施することができる。
さらに、図示された例においては、後述する製造方法に起因して、蒸着マスクの法線方向に沿った断面での、二つの第2凹部35の壁面36の先端縁32が合流する部分43の外輪郭(断面での合流部分43の外形を形づくっている線)が、面取された形状となっている。上述したように、一般的に、エッチングで形成される凹部の壁面は、エッチングによる主たる進行方向に向けて凸となる曲面状となる。したがって、エッチングで形成された二つの第2凹部35を単純に部分的に重ね合わせると、図4〜図6に破線で示すように、合流部分43は、エッチングの開始側となる蒸着マスクの法線方向に沿った他方の側へ向けて、尖った形状となる。これに対して図示された蒸着マスク20では、合流部分43における尖った部分が面取された形状となっている。図4〜図6から理解されるように、この面取によって、蒸着マスク20の法線方向に対して壁面36がなす上述の角度θを、効果的に増大することができる。これにより、より効果的に蒸着材料98の利用効率を改善し且つ所望のパターンでの蒸着を高精度且つ安定して実施することができる。
ところで、金属板21の第1面21aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41(貫通部42)までの、金属板21の法線方向に沿った高さHが大きい(高い)と、有機EL基板92の法線方向に対して大きく傾斜した方向に移動し貫通部42を通過した蒸着材料の多くは、有機EL基板92に到達するよりも前に、第1凹部30の壁面31に到達して付着する。この場合にも、有機EL基板92上の貫通孔25に対面する領域内には、蒸着材料98が到達しやすい領域と到達しにくい部分が生じてしまう。したがって、蒸着材料の利用効率(成膜効率:有機EL基板92に付着する割合)を高めて高価な蒸着材料を節約し、且つ、高価な蒸着材料を用いた成膜を所望の領域内に安定してむらなく実施するためには、斜めに移動する蒸着材料98を可能な限り有機EL基板92に到達させるように蒸着マスク20を構成することが重要になる。
図示された例では、後述する製造方法に起因して、金属板21の第1面21aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41(貫通部42)までの、金属板21の法線方向に沿った高さHが小さく(低く)されている。これにより、有機EL基板92の法線方向に対して大きく傾斜した方向に移動し貫通部42を通過した蒸着材料98が、第1凹部30の壁面31に到達して付着することを抑制することができる。したがって、蒸着材料98の利用効率を高めて高価な蒸着材料98を節約し、且つ、蒸着材料98を用いた成膜を所望の領域内に安定してむらなく実施することが可能となる。この高さHは、一例として、0.5μm以上2.5μm以下とすることができる。高さHが2.5μm以下であると、有機EL基板92の法線方向に対して大きく傾斜した方向に移動し貫通部42を通過した蒸着材料98が、第1凹部30の壁面31に到達して付着することを効果的に抑制することができる。高さHが0.5μm以上であると、各貫通孔25において第2凹部35が金属板21の第1面21aまで到達してしまうことを効果的に防止することができ、各貫通部42に安定して所定の形状を付与することができる。
次に、このような蒸着マスク20の製造方法の一例について、図7〜図18を参照して説明する。
本実施の形態では、第1面64a及び第2面64bを有し帯状に延びる長尺状の金属板64を供給する工程と、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングを金属板64に施して、金属板64に第1面64aの側から第1凹部30を形成する工程と、形成された第1凹部30を封止する工程と、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングを金属板64に施して、金属板64に第2面64bの側から第2凹部35を形成する工程と、金属板64を枚葉状に断裁して枚葉状の金属板21を得る工程と、により、金属板21からなる蒸着マスク20が製造される。ここで、金属板64に形成された第1凹部30と第2凹部35とが互いに通じ合うことによって、金属板64に貫通孔25が形成される。以下において、各工程の詳細を説明する。
図7には、蒸着マスク20を作製するための製造装置60が示されている。図示されるように、まず、長尺状の金属板64をコア61に巻き取った巻き体62が準備される。巻き体62は、長尺状の金属板64が、その長手方向に沿った先端側が外側となり、その長手方向に沿った後端側に向かうにつれてコア61に近づくようにして、コア61に巻き取られている。そして、このコア61が回転して巻き体62が巻き出されることにより、帯状に延びる金属板64が供給される。なお、この金属板64は、後の工程で切断されて枚葉状の金属板21、さらには蒸着マスク20をなすようになる。金属板64の材料としては、例えば、34質量%以上38質量%以下のニッケルを含む鉄合金、クロムを含む鉄合金、ニッケル及びクロムを含む鉄合金等のいわゆるステンレス材、ニッケル、ニッケル−コバルト合金等を用いることができる。また、金属板64の厚みは、一例として、10μm以上80μm以下とすることができる。供給された金属板64は、搬送ローラー72によって、処理装置70に搬送される。処理装置70によって、図8〜図16に示された各処理が施される。
まず、図8に示すように、金属板64の第1面64a上に第1レジストパターン65aが形成されるとともに、金属板64の第2面64b上に第2レジストパターン65bが形成される。一具体例として、次のようにしてネガ型のレジストパターンが形成される。まず、金属板64の第1面64a上(図8の紙面における下側の面上)及び第2面64b上に感光性レジスト材料を塗布し、金属板64上にレジスト膜を形成する。次に、レジスト膜のうちの除去したい領域に光を透過させないようにしたガラス乾板を準備し、ガラス乾板をレジスト膜上に配置する。その後、レジスト膜をガラス乾板越しに露光し、さらにレジスト膜を現像する。以上のようにして、金属板64の第1面64a上に第1レジストパターン65aを形成し、金属板64の第2面64b上に第2レジストパターン65bを形成することができる。
次に、図9に示すように、金属板64上に形成された第1レジストパターン65aをマスクとして、エッチング液(例えば塩化第二鉄溶液)を用いて、金属板64の第1面64a側からエッチングする(第1回目のエッチング)。例えば、エッチング液が、搬送される金属板64の第1面64aに対面する側に配置されたノズルから、第1レジストパターン65a越しに金属板64の第1面64aに向けて噴射される。この結果、図9に示すように、金属板64のうちの第1レジストパターン65aによって覆われていない領域で、エッチング液による浸食が進む。このようにして、第1面64aの側から金属板64に壁面31を有する多数の第1凹部30が形成される。
その後、図10に示すように、エッチング液に対する耐性を有した樹脂68によって、形成された第1凹部30が被覆される。すなわち、エッチング液に対する耐性を有した樹脂68によって、第1凹部30が封止される。図10に示す例において、樹脂68の膜が、形成された第1凹部30だけでなく、第1面64a(第1レジストパターン65a)も覆うように形成されている。
次に、図11に示すように、金属板64に対して第2回目のエッチングを行う。第2回目のエッチングにおいて、金属板64は第2面64bの側のみからエッチングされ、第2面64bの側から第2凹部35の形成が進行していく。金属板64の第1面64aの側には、エッチング液に対する耐性を有した樹脂68が被覆されており、第1回目のエッチングにより所望の形状に形成された第1凹部30の形状が損なわれてしまうことはない。
エッチングによる浸食は、金属板64のうちのエッチング液に触れている部分において行われていく。したがって、浸食は、金属板64の法線方向(厚み方向)のみに進むのではなく、金属板64の板面に沿った方向にも進んでいく。この結果、図12に示すように、エッチングが金属板64の法線方向に進んで第2凹部35が第1凹部30と接続するだけでなく、第2レジストパターン65bの隣り合う二つの孔66bに対面する位置にそれぞれ形成された二つの第2凹部35が、二つの孔66bの間に位置するブリッジ部67bの裏側において、合流する。
図13に示すように、金属板64の第2面64bの側からのエッチングがさらに進むと、隣り合う二つの第2凹部35が合流してなる合流部分43が第2レジストパターン65b(ブリッジ部67b)から離間して、当該合流部分43において、エッチングによる浸食が金属板64の法線方向(厚さ方向)にも進む。これにより、蒸着マスクの法線方向に沿った一方の側へ向けて尖っていた合流部分43が、蒸着マスクの法線方向に沿った一方の側からエッチングされ、図示されているように面取される。これにより、第2凹部35の壁面36が蒸着マスクの法線方向に対してなす傾斜角度θ(図4参照)を増大させることができる。このようにして、エッチングによる金属板64の第2面64bの浸食が、金属板64の有効領域22をなすようになる全領域内において進む。
以上のようにして、金属板64の第2面64bの側からのエッチングが予め設定した量だけ進んで、金属板64に対する第2回目のエッチングが終了する。このとき、第2凹部35は金属板64の厚さ方向に沿って第1凹部30に到達する位置まで延びており、これにより、互いに通じ合っている第2凹部35及び第1凹部30によって貫通孔25が金属板64に形成される。図13では、金属板64の第1面64aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41までの、金属板64の法線方向に沿った高さが、H’で示されている。このH’は、一例として、4μm以上6μm以下とすることができる。
その後、第1レジストパターン65aが除去される。これにより金属板64の第1面64aが露出する。図14に示された例では、第1レジストパターン65aとともに、樹脂68及び第2レジストパターン65bも除去される。これにより金属板64の第1面64a及び第2面64bが露出する。
次に、金属板64に、第1面64a側から保護フィルム69を積層する。例えば、樹脂フィルムを金属板64の第1面64a側から貼着する。図15に示された例では、保護フィルム69が各第1凹部30を覆って塞いでいる。
次に、図16に示すように、後述の金属板64の厚みを減少させる工程で用いられるエッチング液に対する耐性を有した樹脂80によって、第2凹部35が被覆される。すなわち、樹脂80によって第2凹部35が封止される。とりわけ図示された例では、樹脂80によって、第2凹部35とともに第1凹部30も封止される。例えば、加熱されて軟化した状態の熱可塑性樹脂を金属板64の第2面64b上に供給して、この熱可塑性樹脂を第2凹部35及び第1凹部30内に埋め込むことにより、樹脂80で第2凹部35及び第1凹部30を封止することができる。また、熱可塑性樹脂で形成されたドライフィルムを金属板64の第2面64b上に積層した後にこのドライフィルムを加熱し、軟化した熱可塑性樹脂を第2凹部35及び第1凹部30内に埋め込むことにより、樹脂80で第2凹部35及び第1凹部30を封止することもできる。このとき、保護フィルム69が各第1凹部30を覆って塞いでいるので、樹脂80が金属板64の第1面64a上に溢れることが防止される。これにより、後述の金属板64の厚みを減少させる工程で、第1面64a上に溢れた樹脂80が第1面64aのエッチングを妨げることが防止される。また、第1凹部30よりも相対的に寸法の大きい第2凹部35の側から樹脂80で封止するようにすることにより、樹脂80による封止の際に第2凹部35及び第1凹部30内に気泡が残留することを抑制することができる。さらに、樹脂80で第2凹部35及び第1凹部30を封止する工程を、例えば真空中等の減圧下で行うようにすると、第2凹部35及び第1凹部30内に気泡が残留することをさらに抑制することができる。なお、図示された例において、樹脂80の膜が、第2凹部35及び第1凹部30だけでなく、金属板64の第2面64bも覆うように形成されている。
その後、図17に示されているように、金属板64の第1面64a上に積層されている保護フィルム69が除去される。このとき、第1凹部30を封止している樹脂80は除去されず、第1凹部30内に残留する。これにより、第1凹部30は樹脂80で覆われたまま、金属板64の第1面64aが露出する。
次に、金属板64を第1面64a側からエッチングする。とりわけ、金属板64を、図14を参照して説明したように第1レジストパターン65aが除去された第1面64a側からエッチングする。これにより、金属板64は第1面64a側からのみエッチングされる。金属板64の第2面64bは樹脂80で覆われており、金属板64の第2面64b側に所望の形状に形成された第2凹部35の形状が損なわれてしまうことはない。このエッチングによる浸食は、第1面64aから金属板64の法線方向に向かって進む。これにより、図18に示すように金属板64の厚みが減少する。とりわけ、図示された例では、金属板64の第1面64aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41までの、金属板64の法線方向に沿った高さが、図17に示すH’から図18に示すHへ減少する。例えば、H’は4μm以上6μm以下であり、Hは、0.5μm以上2.5μm以下である。
その後、金属板64から樹脂80が除去される。樹脂80は、例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、除去することができる。
このようにして多数の貫通孔25を形成された金属板64は、当該金属板64を狭持した状態で回転する搬送ローラー72,72により、切断装置73へ搬送される。なお、図示された例では、この搬送ローラー72,72の回転によって金属板64に作用するテンション(引っ張り応力)を介し、上述した供給コア61が回転させられ、巻き体62から金属板64が供給されるようになっている。
その後、多数の貫通孔25が形成された金属板64を切断装置73によって所定の長さ及び幅に切断することにより、図3〜図6に示されるような、多数の貫通孔25が形成された枚葉状の金属板21が得られる。
本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、互いに対向する第1面64a及び第2面64bを有し複数の貫通孔25が形成された金属板64を第1面64a側からエッチングすることにより、金属板64の厚みを減少させる工程を有する。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、金属板64に貫通孔25が形成された後に、金属板64の厚みを減少させる工程を有するので、金属板64に貫通孔25を形成する工程中は、金属板64の厚みが相対的に大きい(厚い)状態で搬送することができる。言い換えると、金属板64の厚みが相対的に小さい(薄い)状態で搬送する工程を少なくすることができる。これにより、金属板64に、シワや、局所的な折れに起因する凹み等の変形が生じることを効果的に抑制することができる。したがって、変形が抑制されつつ厚みが小さくされた蒸着マスク20を得ることができる。
また、本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法によれば、金属板64(金属板21)の変形に起因する蒸着マスク20の被蒸着基板92への密着性の低下を抑制し、蒸着マスク20と被蒸着基板92の遮蔽されるべき領域との間の隙間への蒸着材料98の侵入を防止することもできる。これにより、隣接する画素間での混色の発生を効果的に防止することができる。
また、本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、金属板64の第1面64a上に配置された第1レジストパターン65aをマスクとして第1面64aの側から金属板64をエッチングし、当該第1面64a側に貫通孔25を画成する第1凹部30を形成する工程と、金属板64の第2面64b上に配置された第2レジストパターン65bをマスクとして第2面64bの側から金属板64をエッチングし、当該第2面64b側に第1凹部30に連通して貫通孔25を画成する第2凹部35を形成する工程と、をさらに有する。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、有効領域22の全域において、第2凹部35の壁面36が蒸着マスク20の法線方向に対してなす傾斜角度θを効果的に増大させることができる。これにより、蒸着材料98の利用効率を効果的に改善しながら、所望のパターンでの蒸着を高精度に安定して実施することができる。
また、本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、第1凹部30を形成する工程及び第2凹部35を形成する工程の後に、第1レジストパターン65aを除去する工程をさらに有し、金属板64の厚みを減少させる工程は、金属板64を第1レジストパターン65aが除去された第1面64a側からエッチングすることにより行われる。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、蒸着マスク20の金属板21の第1面21aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41(貫通部42)までの、金属板21の法線方向に沿った高さHが小さく(低く)なる。これにより、被蒸着基板(有機EL基板)92の法線方向に対して大きく傾斜した方向に移動し貫通部42を通過した蒸着材料98が、第1凹部30の壁面31に到達して付着することを抑制することができる。したがって、蒸着材料98の利用効率を高めて高価な蒸着材料98を節約し、且つ、蒸着材料98を用いた成膜を所望の領域内に安定してむらなく実施することが可能となる。
また、本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、第1凹部30を形成する工程及び第2凹部35を形成する工程の後に、第2凹部35を封止する工程をさらに有する。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、金属板64を第1面64a側からエッチングすることにより金属板64の厚みを減少させる工程において、第2凹部35がエッチング液により浸食されることを防止することができる。したがって、所望の形状に形成された第2凹部35の形状が損なわれてしまうことがない。
とりわけ本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、第1凹部30を形成する工程及び第2凹部35を形成する工程の後に、第1凹部30及び第2凹部35を封止する工程を有する。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、金属板64を第1面64a側からエッチングすることにより金属板64の厚みを減少させる工程において、第1凹部30及び第2凹部35がエッチング液により浸食されることを防止することができる。したがって、所望の形状に形成された第1凹部30及び第2凹部35の形状が損なわれてしまうことがない。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図19〜図25に、蒸着マスク20の製造方法の一変形例を示す。
図8を参照して説明した、金属板64の第1面64a上に第1レジストパターン65aを形成するとともに、金属板64の第2面64b上に第2レジストパターン65bを形成する工程の後、図19に示すように、金属板64上に形成された第2レジストパターン65bをマスクとして、エッチング液(例えば塩化第二鉄溶液)を用いて、金属板64の第2面64b側からエッチングする(第1回目のエッチング)。例えば、エッチング液が、搬送される金属板64の第2面64bに対面する側に配置されたノズルから、第2レジストパターン65b越しに金属板64の第2面64bに向けて噴射される。この結果、図19に示すように、金属板64のうちの第2レジストパターン65bによって覆われていない領域で、エッチング液による浸食が進む。このようにして、第2面64bの側から金属板64に壁面36を有する多数の第2凹部35が形成される。
その後、図20に示すように、エッチング液に対する耐性を有した樹脂81によって、形成された第2凹部35が被覆される。すなわち、樹脂81によって第2凹部35が封止される。例えば、加熱されて軟化した状態の熱可塑性樹脂を第2レジストパターン65b上に供給して、この熱可塑性樹脂を第2レジストパターン65bに形成された孔66bを介して第2凹部35内に埋め込むことにより、樹脂80で第2凹部35を封止することができる。また、熱可塑性樹脂で形成されたドライフィルムを第2レジストパターン65b上に積層した後にこのドライフィルムを加熱し、軟化した熱可塑性樹脂を孔66bを介して第2凹部35内に埋め込むことにより、樹脂80で第2凹部35を封止することもできる。また、樹脂80で第2凹部35を封止する工程は、例えば真空中等の減圧下で行うことができる。減圧下において第2凹部35を樹脂80で封止するようにすると、第2凹部35内に気泡が残留することを抑制することができる。なお、図示された例において、樹脂81の膜が、第2凹部35だけでなく、金属板64の第2面64b(第2レジストパターン65b)も覆うように形成されている。
次に、図21に示すように、金属板64に対して第2回目のエッチングを行う。第2回目のエッチングにおいて、金属板64は第1面64aの側のみからエッチングされ、第1面64aの側から第1凹部30の形成が進行していく。金属板64の第2面64bの側には、エッチング液に対する耐性を有した樹脂81が被覆されており、第1回目のエッチングにより所望の形状に形成された第2凹部35の形状が損なわれてしまうことはない。
第1凹部30を形成するためのエッチングが予め設定した量だけ進んだところで、金属板64に対する第2回目のエッチングを終了する。このとき、図21に示すように、第1凹部30は金属板64の厚さ方向に沿って第2凹部35に到達する位置まで延びており、これにより、互いに通じ合っている第1凹部30及び第2凹部35によって貫通孔25が金属板64に形成される。図21では、金属板64の第1面64aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41までの、金属板64の法線方向に沿った高さが、H’で示されている。このH’は、一例として、4μm以上6μm以下とすることができる。
次に、図22に示すように、樹脂81上に保護フィルム82を積層する。例えば、樹脂フィルムを樹脂81上に貼着する。保護フィルム82は、後述の第1レジストパターン65aを除去する工程で樹脂81を保護するためのものである。したがって、保護フィルム82の材料としては、第1レジストパターン65aを除去する工程で用いられる剥離液に対して耐性を有する材料を用いることが好ましい。
その後、第1レジストパターン65aが除去される。これにより金属板64の第1面64aが露出する。図23に示された例では、金属板64の第2凹部35を封止している樹脂81は、第1レジストパターン65aを除去する際に用いられる剥離液に対して耐性を有する材料で形成された保護フィルム82で覆われている。これにより、第1レジストパターン65aを除去する際に、第2凹部35を封止している樹脂81が第1レジストパターン65aとともに除去されてしまうことはない。
第1レジストパターン65aが除去された後、図24に示されているように、保護フィルム82が除去される。
次に、金属板64を第1面64a側からエッチングする。とりわけ、金属板64を、図23を参照して説明したように第1レジストパターン65aが除去された第1面64a側からエッチングする。これにより、金属板64は第1面64a側からのみエッチングされる。金属板64の第2面64bは樹脂81で覆われており、金属板64の第2面64b側に所望の形状に形成された第2凹部35の形状が損なわれてしまうことはない。このエッチングによる浸食は、第1面64aから金属板64の法線方向に向かって進む。これにより、図25に示すように金属板64の厚みが減少する。とりわけ、図示された例では、金属板64の第1面64aから、第1凹部30の壁面31と第2凹部35の壁面36との接続部41までの、金属板64の法線方向に沿った高さが、図24に示すH’から図25に示すHへ減少する。例えば、H’は4μm以上6μm以下であり、Hは、0.5μm以上2.5μm以下である。
なお、図25に示された例では、第1凹部30が露出したまま金属板64を第1面64a側からエッチングするため、このエッチング工程において第1凹部30もエッチングされ、第1凹部30が所望の寸法よりも大きく形成されてしまうことがある。この場合、図21を参照して説明した金属板64に対する第2回目のエッチングにおいて、第1凹部30が所望の寸法になるよりも前に第2回目のエッチングを終了する、すなわち第1凹部30を所望の寸法よりも小さく形成しておくことが好ましい。言い換えると、第2回目のエッチングにおいて、図25に示された金属板64を第1面64a側からエッチングする工程での第1凹部30に生じ得るエッチング量を考慮して第1凹部30を所望の寸法よりも小さく形成しておくことが好ましい。これにより、金属板64を第1面64a側からエッチングする際に第1凹部30もエッチングされ、金属板64の厚みが減少するとともに第1凹部30が所望の寸法を有するようになる。
本実施の形態の蒸着マスク20の製造方法は、金属板64の第2面64b上に配置された第2レジストパターン65bをマスクとして第2面64bの側から金属板64をエッチングし、当該第2面64b側に貫通孔25を画成する第2凹部35を形成する工程と、金属板64の第1面64a上に配置された第1レジストパターン65aをマスクとして第1面64aの側から金属板64をエッチングし、当該第1面64a側に第2凹部35に連通して貫通孔25を画成する第1凹部30を形成する工程と、を有する。
このような蒸着マスク20の製造方法によれば、有効領域22の全域において、第2凹部35の壁面36が蒸着マスク20の法線方向に対してなす傾斜角度θを効果的に増大させることができる。これにより、蒸着材料98の利用効率を効果的に改善しながら、所望のパターンでの蒸着を高精度に安定して実施することができる。
他の変形例として、上述した実施の形態では、第1凹部30と第2凹部35とが連通することにより貫通孔25が形成されるものを示したが、貫通孔25の形状及び形成方法は、上述したものに限られない。例えば、貫通孔25がそれぞれ1つの凹部、例えば第1凹部30又は第2凹部35、のみで形成されていてもよい。
10 蒸着マスク装置
15 フレーム
20 蒸着マスク
21 金属板
22 有効領域
23 周囲領域
25 貫通孔
30 第1凹部
31 壁面
35 第2凹部
36 壁面
41 接続部
42 貫通部
64 金属板
64a 第1面
64b 第2面
65a 第1レジストパターン
65b 第2レジストパターン
68 樹脂
69 保護フィルム
80 樹脂
81 樹脂
82 保護フィルム
70 処理装置
90 蒸着装置
92 有機EL基板

Claims (2)

  1. 互いに対向する第1面及び第2面を有する金属板の前記第1面上に配置された第1レジストパターンをマスクとして前記第1面の側から前記金属板をエッチングし、当該第1面側に第1凹部を形成する工程と、
    前記金属板の前記第2面上に配置された第2レジストパターンをマスクとして前記第2面の側から前記金属板をエッチングし、当該第2面側に前記第1凹部に連通する第2凹部を形成する工程と、
    前記第1凹部を形成する工程及び前記第2凹部を形成する工程の後に、前記第2凹部を封止する工程と、
    前記金属板を前記第1面側からエッチングすることにより、前記金属板の厚みを減少させる工程と、を有する、蒸着マスクの製造方法。
  2. 前記第1凹部を形成する工程及び前記第2凹部を形成する工程の後に、前記第1レジストパターンを除去する工程をさらに有し、
    前記金属板の厚みを減少させる工程は、金属板を前記第1レジストパターンが除去された前記第1面側からエッチングすることにより行われる、請求項に記載の蒸着マスクの製造方法。
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