JP6547895B2 - ウォームホイール及びウォーム減速機 - Google Patents

ウォームホイール及びウォーム減速機 Download PDF

Info

Publication number
JP6547895B2
JP6547895B2 JP2018500155A JP2018500155A JP6547895B2 JP 6547895 B2 JP6547895 B2 JP 6547895B2 JP 2018500155 A JP2018500155 A JP 2018500155A JP 2018500155 A JP2018500155 A JP 2018500155A JP 6547895 B2 JP6547895 B2 JP 6547895B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
worm wheel
worm
metal
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018500155A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017141965A1 (ja
Inventor
晴彦 清田
晴彦 清田
山本 武士
武士 山本
要 安田
要 安田
智浩 新井
智浩 新井
純一 高野
純一 高野
和喜 発田
和喜 発田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Publication of JPWO2017141965A1 publication Critical patent/JPWO2017141965A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6547895B2 publication Critical patent/JP6547895B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/06Use of materials; Use of treatments of toothed members or worms to affect their intrinsic material properties
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/02Toothed gearings for conveying rotary motion without gears having orbital motion
    • F16H1/04Toothed gearings for conveying rotary motion without gears having orbital motion involving only two intermeshing members
    • F16H1/12Toothed gearings for conveying rotary motion without gears having orbital motion involving only two intermeshing members with non-parallel axes
    • F16H1/16Toothed gearings for conveying rotary motion without gears having orbital motion involving only two intermeshing members with non-parallel axes comprising worm and worm-wheel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/22Toothed members; Worms for transmissions with crossing shafts, especially worms, worm-gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/06Use of materials; Use of treatments of toothed members or worms to affect their intrinsic material properties
    • F16H2055/065Moulded gears, e.g. inserts therefor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)
  • Gear Transmission (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

本発明は、金属製部分と合成樹脂製部分とを組み合わせて成るウォームホイールと、ウォームホイールを含んで構成されるウォーム減速機とに関する。
図22〜27は、特許文献1等に記載されている従来の電動式パワーステアリング装置の1例を示している。後端部にステアリングホイール1が取り付けられたステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3内に回転自在に支持されており、ステアリングシャフト2により回転駆動される部分にはウォームホイール4が固定されている。一方、電動モータ5の出力軸にはウォーム軸6が連結されている。そして、ウォーム軸6の軸方向中間部外周面に設けられたウォーム歯部18と、ウォームホイール4の外周面に設けられたウォームホイール歯部19(歯20、20)とを噛合させる事により、電動モータ5からウォームホイール4に対して、所定方向に所定の大きさの補助トルク(補助動力)を付与する事ができる。
ウォームホイール4は、補助トルクの出力部となる出力軸7の軸方向中間部に外嵌固定されており、出力軸7と共に回転する。出力軸7は、ハウジング3内に、軸方向中間部の両端寄り部分を1対の転がり軸受8a、8bにより回転のみ可能に支持された状態で、トーションバー9を介して、ステアリングシャフト2の前端部に結合されている。電動モータ5は、トルクセンサ10が検出する、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2に加えられる操舵トルクの方向及び大きさに応じてウォーム軸6を回転駆動し、出力軸7に補助トルクを付与する。出力軸7の回転は、1対の自在継手11a、11b及び中間シャフト12を介して、ステアリングギヤユニット13の入力部となるピニオン軸14に伝達され、操舵輪に所望の舵角が付与される。
又、図示の例の場合、ウォームホイール4は、芯材となる金属製の内側ホイール素子15と、歯部形成体となる合成樹脂製の外側ホイール素子16とを組み合わせて成る。即ち、ウォームホイール4は、出力軸7に外嵌固定される部分を、金属製で円輪状の内側ホイール素子15とし、ウォームホイール歯部19を含む部分を、合成樹脂製の外側ホイール素子16としている。そして、この様に外側ホイール素子16を合成樹脂製とする事により、ウォームホイール4の外周面にウォームホイール歯部19を形成する作業の容易化(低コスト化)、及び、ウォーム軸6のウォーム歯部18とウォームホイール4のウォームホイール歯部19との噛合部で発生する歯打ち音の低減を図れる様にしている。
又、合成樹脂製の外側ホイール素子16は、射出成形に伴って(インサート成形により)、内側ホイール素子15の径方向外端部を全周に亙り包埋している。又、内側ホイール素子15の外周面には、円周方向に関する(外歯歯車状の)凹凸部17が設けられており、凹凸部17を構成する複数の凹部に外側ホイール素子16を構成する合成樹脂の一部を入り込ませる事で、内側ホイール素子15に対する外側ホイール素子16の回転方向の保持力を高めている。
上述した様な従来構造の場合には、ウォームホイール4の軽量化を図る面から、改良の余地がある。
即ち、上述した従来構造の場合には、内側ホイール素子15全体を金属製としている為、ウォームホイール4の重量が嵩み易い。
国際公開第2013/084613号
本発明は、上述の様な事情に鑑み、金属製部分と合成樹脂製部分とを組み合わせて成るウォームホイールに関して、軽量化を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のウォームホイールは、内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを備える。
内側ホイール素子は、金属製で円環状に構成された金属芯材と、合成樹脂製で円環状に構成されると共に、前記金属芯材の外周部を包埋した樹脂芯材とから成る。
又、前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で円環状に構成されると共に、前記樹脂芯材の外周部を包埋しており、且つ、外周面にウォームホイール歯部を有している。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記外側ホイール素子の内径寸法が、前記金属芯材の外径寸法よりも小さい構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記金属芯材は、金属環状部と、前記金属環状部の外周面の軸方向一部分から径方向外側に向け延出する金属フランジ部とを備えている構成を採用する事ができる。そして、前記樹脂芯材は、前記金属フランジ部を包埋している構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記金属フランジ部の円周方向1乃至複数箇所に欠肉部(例えば、前記金属フランジ部の外周縁に開口する切り欠き、前記金属フランジ部を軸方向に貫通する透孔、前記金属フランジ部の軸方向側面に開口する凹部)が設けられている構成を採用する事ができる。そして、前記樹脂芯材を構成する合成樹脂の一部が前記欠肉部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
又、この場合には、例えば、前記金属フランジ部の軸方向側面には、少なくとも1つの前記欠肉部に隣接する部分に、軸方向に突出する突出部が設けられている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記金属環状部の外周面に円周方向に関する金属凹凸部が設けられている構成を採用する事ができる。そして、前記樹脂芯材を構成する合成樹脂の一部が前記金属凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記樹脂芯材の軸方向側面のうちで外周縁よりも径方向内側に位置する部分に全周に亙り軸方向に凹む状態で環状凹部が設けられていると共に、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が、前記環状凹部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。尚、前記環状凹部は、例えば、前記樹脂芯材の軸方向側面の径方向中間部や、この樹脂芯材の軸方向側面の径方向中間部乃至内端部に設ける事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記樹脂芯材の表面に円周方向に関する樹脂凹凸部が設けられていると共に、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が、前記樹脂凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記樹脂凹凸部が、前記樹脂芯材の外周面や前記環状凹部の内面{この内面を構成する、外径側周面、内径側周面、及び底面(軸方向側面)のうちの、少なくとも一部}に設けられている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合で、前記樹脂凹凸部を、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面や内径側周面に設ける場合には、例えば、前記樹脂凹凸部を前記環状凹部の内面を構成する外径側周面や内径側周面の軸方向全長に亙り形成すると共に、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部を前記樹脂凹凸部を構成する凹部の全体に入り込ませる構成を採用する事ができる。
本発明を実施する場合には、例えば、前記樹脂凹凸部を構成する複数ずつの凹部及び凸部が、前記ウォームホイールの軸方向と平行に形成されている構成を採用する事ができる。
又は、例えば、前記ウォームホイール歯部を構成する複数の歯が、前記ウォームホイールの軸方向に対して所定方向に傾斜した方向に形成されていると共に、前記樹脂凹凸部を構成する複数ずつの凹部及び凸部が、前記ウォームホイールの軸方向に対して前記所定方向と反対方向に傾斜した方向に形成されている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合には、例えば、前記樹脂芯材の外周面のうち少なくとも一部の軸方向範囲が円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記ウォームホイール歯部のうち、少なくとも前記内側ホイール素子の外周面である円筒面部と径方向に重畳する部分の歯先円の直径及び歯底円の直径が、それぞれ軸方向に関して変化していない構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合で、前記樹脂芯材の外周面の全体を円筒面部とする場合には、例えば、前記内側ホイール素子の外周面である円筒面部の軸方向両端縁に対して(直接又は面取り部を介して)連続する部分である、前記内側ホイール素子の軸方向両側面の径方向外端部が、それぞれ前記内側ホイール素子の中心軸に対して直交する平面部になっている構成を採用する事ができる。これにより、前記内側ホイール素子の外周面である円筒面部の軸方向両端縁を、それぞれ円周方向に関して軸方向位置が変化しない円形状とする事ができる。
本発明を実施する場合には、例えば、前記樹脂芯材の表面のうち、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分の少なくとも一部分(例えば前記円筒面部、前記樹脂芯材の表面全体)が、ローレット加工、シボ加工(硬質金属の表面に形成された微細な凹凸を成形品の表面に転写する加工)、ショットブラストなどの各種の加工によって形成された、微細な凹凸面になっている構成を採用する事ができる。
この様な構成を採用すれば、前記微細な凹凸面を構成する凹部に前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が入り込む為、前記樹脂芯材に対する前記外側ホイール素子の保持力(密着性)を高める事ができる。
尚、前記微細な凹凸面を構成する凹部の深さは、前記ウォームホイール歯部を構成する歯の径方向高さの1/10以下(好ましくは1/20以下、より好ましくは1/30以下)として、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の体積に余り影響を与えない様にするのが好ましい。
本発明のウォーム減速機は、ハウジングと、回転軸と、ウォームホイールと、ウォーム軸とを備える。
このうちの回転軸は、前記ハウジングに対し回転自在に支持されている。
又、前記ウォームホイールは、外周面にウォームホイール歯部を有し、前記回転軸に外嵌固定されている。
又、前記ウォーム軸は、外周面の軸方向中間部にウォーム歯部を有し、このウォーム歯部を前記ウォームホイール歯部に噛合させた状態で、前記ハウジングに対し回転自在に支持されている。
特に、本発明のウォーム減速機の場合には、前記ウォームホイールが、本発明のウォームホイールである。
本発明のウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記ウォームホイールを構成する樹脂芯材の外周面のうちで、前記ウォームホイール歯部と前記ウォーム歯部との噛合部のうちの少なくとも軸方向一部分(例えば、軸方向中間部や軸方向端部)と径方向に重畳する軸方向範囲が円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記樹脂芯材の外周面のうちで、前記噛合部の全体と径方向に重畳する軸方向範囲が前記円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
又、これらの場合には、例えば、前記樹脂芯材の外周面の全体(この外周面の軸方向端縁部に面取り部が設けられる場合には、この面取り部を除く)が前記円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
上述の様な構成を有する本発明のウォームホイール及びウォーム減速機の場合には、内側ホイール素子が、金属製で円環状に構成された金属芯材と、合成樹脂製で円環状に構成されると共に、前記金属芯材の外周部を包埋した樹脂芯材とから成る。この為、内側ホイール素子の全体を金属製とした従来構造の場合と比べて、ウォームホイールの軽量化を図れる。
本発明の第1実施形態に係る、図24と同様の断面図。 第1実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第1実施形態に係る、一部を切断した状態で示すウォームホイールの半部断面図。 第1実施形態に係る、図2のA−A断面図。 第1実施形態に係る、ウォームホイールを構成する金属芯材を示す、軸方向片側から見た図(a)、及び、(a)のB−B断面図(b)。 第1実施形態に係る、外側ホイール素子を射出成形する状態を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第2実施形態に係る、ウォーム歯部とウォームホイール歯部とが噛合している状態を示す部分断面図。 第2実施形態に係る、一部を切断した状態で示すウォームホイールの半部断面図。 第2実施形態に係る、図7のC−C断面図。 第2実施形態に係る、図10のD部拡大図。 第2実施形態に係る、ウォームホイールを構成する金属芯材を示す、軸方向片側から見た図(a)、及び、(a)のE−E断面図(b)。 本発明の第3実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第4実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第4実施形態に係る、ウォームホイールを構成する金属芯材を示す、軸方向片側から見た図(a)、及び、(a)のF−F断面図(b)。 本発明の第5実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第5実施形態に係る、ウォームホイールを構成する金属芯材を示す、軸方向片側から見た図(a)、及び、(a)のG−G断面図(b)。 本発明の第6実施形態に係る、一部を切断した状態で示すウォームホイールの半部断面図。 本発明の第7実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第7実施形態に係る、ウォームホイールを構成する金属芯材を示す、軸方向片側から見た図(a)、及び、(a)のH−H断面図(b)。 本発明の第8実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 電動式パワーステアリング装置の従来構造の1例を示す、部分切断側面図。 図22の拡大I−I断面図。 図22の拡大J−J断面図。 ウォームホイールの断面図。 図25のK−K断面図。 図26のL部拡大図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1〜6により説明する。
尚、本実施形態に関する以下の説明中、軸方向に関して「片側」とは、図1〜3、図5の(b)、図6の左側を言い、軸方向に関して「他側」とは、図1〜3、図5の(b)、図6の右側を言う。
又、前後方向は、自動車の前後方向を意味する。
図1は、本実施形態のウォーム減速機を組み込んだ電動式パワーステアリング装置を示している。後端部にステアリングホイール1(図22参照)が取り付けられたステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3内に回転自在に支持されている。また、ステアリングシャフト2により回転駆動される部分にはウォームホイール4aが固定されている。一方、電動モータ5の出力軸にはウォーム軸6(図23参照)が連結されている。そして、ウォーム軸6の軸方向中間部外周面に設けられたウォーム歯部18と、ウォームホイール4aの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aとを噛合させる事により、電動モータ5からウォームホイール4aに対して、所定方向に所定の大きさの補助トルク(補助動力)を付与する事ができる。
ウォームホイール4aは、特許請求の範囲に記載した回転軸に相当する、補助トルクの出力部となる金属製の出力軸7の軸方向中間部に外嵌固定されており、出力軸7と共に回転する。出力軸7は、ハウジング3内に、軸方向中間部の両端寄り部分を1対の転がり軸受8a、8bにより回転のみ可能に支持された状態で、トーションバー9を介して、ステアリングシャフト2の前端部に結合されている。電動モータ5は、トルクセンサ10が検出する、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2に加えられる操舵トルクの方向及び大きさに応じてウォーム軸6を回転駆動し、出力軸7に補助トルクを付与する。出力軸7の回転は、1対の自在継手11a、11b及び中間シャフト12を介して、ステアリングギヤユニット13の入力部となるピニオン軸14(図22参照)に伝達され、操舵輪に所望の舵角が付与される。
尚、図示の例の場合、1対の転がり軸受8a、8bはそれぞれ、出力軸7に外嵌支持された内輪21a、21bと、ハウジング3に内嵌支持された外輪22a、22bと、内輪21a、21bの外周面に設けられた内輪軌道と外輪22a、22bの内周面に設けられた外輪軌道との間に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である複数個の玉23a、23bとを備えた、玉軸受である。但し、本発明を実施する場合には、1対の転がり軸受8a、8bとして、円筒ころ軸受や円すいころ軸受等の他の種類の転がり軸受を採用する事もできる。
ウォームホイール4aは、芯材となる内側ホイール素子15aと、歯部形成体となる外側ホイール素子16aとを組み合わせて成る。
内側ホイール素子15aは、金属芯材24と、樹脂芯材25とを組み合わせて成り、円環状(略円輪状)に構成されている。
金属芯材24は、金属により円環状に構成されたもので、短円筒状の金属環状部26と、金属環状部26の外周面のうち、軸方向中間部の他端寄り部分から径方向外方に向け延出する状態で設けられた円輪状(櫛歯円輪状)の金属フランジ部27とを備える。金属環状部26は、径方向中心部(径方向内側、内周面)に、出力軸7の軸方向中間部をトルク伝達可能に内嵌固定する為の嵌合孔28を有している。嵌合孔28としては、例えば、出力軸7の軸方向中間部に対して、締り嵌めにより嵌合する為の単なる円孔、キー係合する為のキー溝を有する円孔、スプライン係合する為のスプライン孔等を採用する事ができる。金属フランジ部27は、円周方向等間隔となる複数箇所に、それぞれが特許請求の範囲に記載した欠肉部に相当するV字形の切り欠き29、29を、放射方向に伸長し且つ外周縁に開口する状態で有している。そして、円周方向に隣り合う切り欠き29、29同士の間部分を、放射方向に伸長する長矩形板状の舌片30、30としている。特に、本実施形態の場合、切り欠き29及び舌片30は、金属フランジ部27の径方向外端縁から径方向内端寄り部分に掛けての広い径方向範囲に設けられている。
尚、金属芯材24を構成する金属としては、鉄鋼等の鉄合金の他、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の各種の金属を採用する事ができる。又、金属芯材24を成形する為の加工としては、各種の切削加工や塑性加工を採用する事ができる。但し、歩留まり良く低コストに成形するには、塑性加工(鍛造、プレス、フローフォーミング等)を採用するのが好ましい。又、樹脂芯材25との接合性を向上させる為に、金属芯材24の表面には、ショットブラスト等により、微細な凹凸を施すのが、より好ましい。
樹脂芯材25は、合成樹脂を射出成形又は圧縮成形する事により造られたもので、この射出成形又は圧縮成形に伴って、金属芯材24の外周部を全周に亙り包埋している。具体的には、樹脂芯材25は、金属フランジ部27の全体を包埋すると共に、金属環状部26の外周面及び軸方向他側面の径方向外端部を全周に亙り覆っている。この状態で、樹脂芯材25を構成する合成樹脂の一部は、各切り欠き29、29の内側に入り込んで、各切り欠き29、29と係合する、第一内側回転保持部31を構成している。
樹脂芯材25の軸方向片側面の径方向中間部には、特許請求の範囲に記載した環状凹部に相当する第一環状凹部32が、全周に亙り、軸方向に凹む状態で設けられている。第一環状凹部32の内面を構成する外径側周面には、この外径側周面の軸方向の全長及び全周に亙り、特許請求の範囲に記載した樹脂凹凸部に相当する、内歯歯車状の第一樹脂凹凸部33が設けられている。第一樹脂凹凸部33は、第一環状凹部32の内面を構成する外径側周面の軸方向の全長且つ全周に亙り、それぞれが軸方向に伸長する複数の凸部34、34を円周方向に離隔して(図示の例では円周方向に関して等間隔に)設ける事により、円周方向に隣り合う凸部34、34同士の間部分をそれぞれ凹部35、35とする事で構成されている。即ち、本実施形態の場合、第一樹脂凹凸部33を構成する複数ずつの凹部35及び凸部34(別な言い方をすれば、凹部35と凸部34との境界)は、図3に於ける上半部に破線(隠れ線)で示す様に、樹脂芯材25(ウォームホイール4a)の軸方向(図1〜3に於ける左右方向)に対して平行に形成されている。第一樹脂凹凸部33を構成する複数の凸部34、34の軸方向他端部は、第一環状凹部32の底面に連結されている。
樹脂芯材25の外周面の軸方向他端部には、特許請求の範囲に記載した樹脂凹凸部に相当する、外歯歯車状の第二樹脂凹凸部36が設けられている。第二樹脂凹凸部36は、樹脂芯材25の外周面の軸方向他端部に、それぞれが軸方向に伸長する複数の凹部38、38を円周方向に離隔して(本実施形態の場合には、円周方向に関して等間隔に)設ける事により、円周方向に隣り合う凹部38、38同士の間部分をそれぞれ凸部37、37とする事で構成されている。即ち、本実施形態の場合、第二樹脂凹凸部36を構成する複数ずつの凹部38及び凸部37(別な言い方をすれば、凹部38と凸部37との境界)は、図3に於ける上半部に示す様に、樹脂芯材25の軸方向に対して平行に形成されている。
又、樹脂芯材25の軸方向他側面のうち、径方向外端寄り部分には、全周に亙り、軸方向に凹む状態で第二環状凹部39が設けられている。第二環状凹部39の内面を構成する外径側周面は、単なる円筒面状の円筒面部40になっている。又、第二環状凹部39の内面を構成する内径側周面は、軸方向他側に向かうに従って第二環状凹部39の径方向に関する幅寸法が大きくなる方向(径方向内側)に傾斜した部分円すい面状の傾斜面部41になっている。又、樹脂芯材25の軸方向他側面のうち、径方向内端部に、全周に亙り、径方向外側に隣接する部分である径方向中間部よりも軸方向他側に張り出す状態で、張出部42が設けられている。
尚、樹脂芯材25を構成する合成樹脂としては、ポリアミド66(PA66)の他、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、フェノール等の各種の合成樹脂を採用する事ができる。又、これらの合成樹脂には、必要に応じて、ガラス繊維、ポリエチレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の各種の強化繊維を混入する事ができる。次に説明する外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂に関しては、ウォーム歯部18との噛合部の摺動性を考慮する必要があるが、樹脂芯材25を構成する合成樹脂に関しては、この様な摺動性を考慮しなくて良い為、強度に絞った比較的に安価な樹脂組成で、安価なガラス繊維を多く入れる様にすると、低コストで造れる。
外側ホイール素子16aは、合成樹脂を射出成形する事により造られたもので、この射出成形に伴って(インサート成形により)、樹脂芯材25の外周部を全周に亙り包埋している。具体的には、外側ホイール素子16aは、樹脂芯材25の表面のうち、第一環状凹部32の内面を構成する底面の径方向外端部から、樹脂芯材25の外周面を経て、第二環状凹部39の内面を構成する底面の径方向中間部に至るまでの連続した範囲を全周に亙り覆う様に、樹脂芯材25の外周部を包埋している。
この状態で、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂の一部は、第一環状凹部32と第二環状凹部39とのそれぞれに入り込んでいる。第一環状凹部32に入り込んだ部分は、円環状の第一抑え部43を構成すると共に、第二環状凹部39に入り込んだ部分は、円環状の第二抑え部44を構成している。
又、この状態で、第一抑え部43を構成する合成樹脂の一部は、第一樹脂凹凸部33を構成する複数の凹部35、35の全体に入り込んで、第一樹脂凹凸部33と係合する(第一樹脂凹凸部33と合致する形状を有する)、第一外側回転保持部45を構成している。
更に、この状態で、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂の一部は、第二樹脂凹凸部36を構成する複数の凹部38、38の全体に入り込んで、第二樹脂凹凸部36と係合する(第二樹脂凹凸部36と合致する形状を有する)、第二外側回転保持部46を構成している。
外側ホイール素子16aの外周面には、ウォームホイール歯部19aが形成されている。図3の上半部に示す様に、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯の形成方向は、ウォームホイール4aの軸方向に対して傾斜している。又、本実施形態の場合、ウォームホイール歯部19aの歯先円の直径及び歯底円の直径は、それぞれ軸方向に関して変化していない。
更に、本実施形態の場合、外側ホイール素子16aの内径寸法dは、金属芯材24(金属フランジ部27)の外径寸法Dよりも小さくなっている(d<D)。即ち、径方向に関する各部位の位置関係に関して、金属芯材24を構成する金属フランジ部27の外周部は、外側ホイール素子16aに内包される位置まで径方向外側に伸びている。
本実施形態の場合、外側ホイール素子16aを射出成形により造るのと同時に、外側ホイール素子16aを樹脂芯材25に対して結合する、インサート成形を実施する際には、図6に示す様に、予め、樹脂芯材25と金属芯材24とを組み合わせて成る内側ホイール素子15aを造った後、内側ホイール素子15aを複数の金型を組み合わせて成る金型装置47にセットする。この状態で、樹脂芯材25と金型装置47との間に画成される円環状のキャビティ48内に、内側ホイール素子15aの軸方向他側面側に設けられた、ランナー49及びディスクゲート50から、溶融樹脂を送り込む。ディスクゲート50の径方向外端部(外周部)は、キャビティ48のうち、外側ホイール素子16aの軸方向他側の径方向内端部に位置しており、又、ランナー49は、ディスクゲート50の中心部から軸方向他側に伸長する状態で設けられている。ランナー49からディスクゲート50及びキャビティ48内に送り込まれた溶融樹脂は、樹脂芯材25の軸方向他側面に沿って内径側から外径側に流れ、その一部が第二環状凹部39内に入り込む。この際に、本実施形態の場合には、第二環状凹部39の内面を構成する内径側周面に、傾斜面部41を設けている為、溶融樹脂は、流れを大きく乱す事なく、キャビティ48のうちで外側ホイール素子16aの径方向外端部が形成される部分に入り込む。更に、キャビティ48内に送り込まれた溶融樹脂は、第一抑え部43に対応する部分に達して停止する。当該部分で、他の方向から流れてきた溶融樹脂と突き当たる事はない。この結果、射出成形により得られる外側ホイール素子16aに、強度的に弱い、ウェルド等が生じる事を防止できる。キャビティ48内で冷却及び固化された合成樹脂は、金型装置47を開いて、複数の金型同士を分離してから、外側ホイール素子16aの軸方向他側の径方向内端部に対応する部分で全周に亙って切断し、必要に応じて仕上げ加工を施す事により、ウォームホイール4aが得られる。
尚、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂としては、ポリアミド66(PA66)の他、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、フェノール等の各種の合成樹脂を採用する事ができる。又、これらの合成樹脂には、必要に応じて、ガラス繊維、ポリエチレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の各種の強化繊維を混入する事ができる。
又、本発明を実施する場合、樹脂芯材25を構成する合成樹脂と、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂とは、互いに異なるものとする事もできるし(例えば、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂を熱可塑性樹脂とする一方で、樹脂芯材25を構成する合成樹脂を熱硬化性樹脂又は異なる性質(強化繊維の種類を含む)の熱可塑性樹脂とする事もできるし)、互いに同じものとする事もできる。
本実施形態の電動式パワーステアリング装置を組み立てた状態で、ウォームホイール4aを構成する樹脂芯材25の軸方向他側面は、ウォームホイール4aの軸方向他側に隣り合う部分に設置された、転がり軸受8aを構成する内輪21aの軸方向片側面と外輪22aの軸方向片側面とに対し、それぞれ隙間を介して軸方向に対向している。具体的には、樹脂芯材25の軸方向他側面のうち、径方向内端部(張出部42の軸方向他側面)が、内輪21aの軸方向片側面と軸方向に対向し、径方向中間部が、外輪22aの軸方向片側面と軸方向に対向している。ここで、本実施形態の場合、内輪21aの軸方向片側面と外輪22aの軸方向片側面とは、軸方向に関してほぼ同位置に存在しているのに対し、樹脂芯材25の軸方向他側面のうち、径方向内端部(張出部42の軸方向他側面)は、径方向中間部よりも、軸方向他側に位置している。この為、樹脂芯材25の軸方向他側面の径方向内端部(張出部42のの軸方向他側面)と内輪21aの軸方向片側面との間の軸方向距離Xは、樹脂芯材25の軸方向他側面の径方向中間部と外輪22aの軸方向片側面との間の軸方向距離Yよりも小さくなっている(X<Y)。
上述の様な構成を有する本実施形態のウォームホイール4a及びウォーム減速機の場合には、ウォームホイール4aを構成する内側ホイール素子15aが、金属製で円環状に構成された金属芯材24と、合成樹脂製で円環状に構成されると共に、金属芯材24の外周部を包埋した樹脂芯材25とから成る。この為、内側ホイール素子の全体を金属製とした従来構造の場合と比べて、ウォームホイール4aの軽量化を図れる。
又、本実施形態の場合、内側ホイール素子15aのうち、出力軸7の軸方向中間部に外嵌固定する部分は、金属製の金属芯材24を構成する金属環状部26となる為、出力軸7の軸方向中間部に対する内側ホイール素子15aの支持強度を十分に確保する場合でも、金属環状部26の軸方向寸法を小さく抑える事ができる。従って、その分、ウォームホイール4aの小型化(設置部の省スペース化)を図れる。
又、ウォームホイール4aを通じて出力軸7に補助トルクを付与する際には、ウォームホイール4aのウォームホイール歯部19aとウォーム軸6のウォーム歯部18との噛合部に作用する噛み合い反力の軸方向成分に基づいて、ウォームホイール4aに対し、図2に矢印で示す様に、倒れ方向のモーメントMが加わる。
これに対して、本実施形態の場合、樹脂芯材25は、金属芯材24を構成する金属フランジ部27の全体を包埋している。これと共に、樹脂芯材25を構成する合成樹脂は、金属芯材24を構成する金属環状部26の外周面を覆っている。この為、金属芯材24に対する樹脂芯材25のモーメントM方向の保持力を大きくできる。
又、本実施形態の場合には、金属芯材24を構成する金属フランジ部27の円周方向複数箇所に切り欠き29、29が設けられていると共に、樹脂芯材25を構成する合成樹脂の一部が、各切り欠き29、29に入り込んで、各切り欠き29、29と係合する第一内側回転保持部31を構成している。この為、金属芯材24に対する樹脂芯材25の回転方向の保持力を確保できる。
又、本実施形態の場合、外側ホイール素子16aが樹脂芯材25の外周部を包埋した状態で、外側ホイール素子16aの内径寸法dは、金属芯材24(金属フランジ部27)の外径寸法Dよりも小さい(d<D)。この為、内側ホイール素子15aに対する外側ホイール素子16aのモーメントM方向の保持力を大きくできる。別な言い方をすれば、本実施形態の場合、径方向に関する各部位の位置関係に関して、金属芯材24を構成する金属フランジ部27の外周部が、外側ホイール素子16aに内包される位置まで径方向外側に伸びている(d<D)。この為、ウォームホイール4aとウォーム軸6との噛合部に作用する噛み合い反力の軸方向成分に基づいて、ウォームホイール4aに対し、倒れ方向のモーメントMが作用した場合に、このモーメントMを、金属芯材24を構成する金属フランジ部27により(ウォームホイール4a全体で)効率良く支承する事ができる。従って、ウォームホイール4aの剛性及び靭性を十分に確保できる。又、ウォームホイール4aに関して、温度、湿度等の環境変化による樹脂部分の径方向及び軸方向の寸法変化を、金属フランジ部27により効率良く規制する事ができる。この為、ウォームホイール4aとウォーム軸6との噛合部にずれが生じる事を抑えられる。
又、本実施形態の場合、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂の一部は、樹脂芯材25の軸方向片側面に設けられた第一環状凹部32に入り込んで円環状の第一抑え部43を構成すると共に、樹脂芯材25の軸方向他側面に設けられた第二環状凹部39に入り込んで円環状の第二抑え部44を構成している。この為、第一環状凹部32と第一抑え部43との係合、及び、第二環状凹部39と第二抑え部44との係合に基づいて、内側ホイール素子15aに対する外側ホイール素子16aのモーメントM方向の保持力を大きくできる。特に、本実施形態の場合には、第二環状凹部39の内面を構成する外径側周面が、単なる円筒面状の円筒面部40になっている為、当該外径側周面が、軸方向他側に向かうに従って第二環状凹部39の径方向に関する幅寸法が大きくなる方向(径方向外側)に傾斜した傾斜面部になっている場合に比べて、モーメントMに対する、第二環状凹部39と第二抑え部44との係合力を大きくできる。この結果、内側ホイール素子15aに対する外側ホイール素子16aのモーメントM方向の保持力を大きくできる。但し、本発明を実施する場合には、第二環状凹部39の内面を構成する外径側周面を、上述の様な傾斜面部とする事もできる。この場合には、外側ホイール素子16を射出成形する際に、溶融樹脂が当該傾斜面部に沿って円滑に流れ易くなる為、外側ホイール素子16の品質向上を図れる。
更に、本実施形態の場合には、第一環状凹部32の内面を構成する外径側周面に円周方向に関する第一樹脂凹凸部33が設けられていると共に、第一抑え部43を構成する合成樹脂の一部が、第一樹脂凹凸部33を構成する複数の凹部35、35の全体に入り込んで、第一樹脂凹凸部33と係合する第一外側回転保持部45を構成している。これと共に、樹脂芯材25の外周面の軸方向他端部に円周方向に関する第二樹脂凹凸部36が設けられていると共に、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂の一部が、第二樹脂凹凸部36を構成する複数の凹部38、38の全体に入り込んで、第二樹脂凹凸部36と係合する第二外側回転保持部46を構成している。この為、本実施形態の場合には、内側ホイール素子15a(樹脂芯材25)に対する外側ホイール素子16aの回転方向の保持力を確保できる。特に、本実施形態の場合には、第一樹脂凹凸部33が、第一環状凹部32の内面を構成する外径側周面の軸方向の全長に亙り設けられている為、当該回転方向の保持力を大きくできる。
又、本実施形態の場合には、第一樹脂凹凸部33を構成する複数ずつの凹部35及び凸部34、及び、第二樹脂凹凸部36を構成する複数ずつの凹部38及び凸部37は、軸方向に対して平行に形成されている。この為、第一樹脂凹凸部33及び第二樹脂凹凸部36が存在する事によって生じる、合成樹脂の成形収縮に伴う外側ホイール素子16aの変形を抑えられ、外側ホイール素子16aを精度良く成形する事ができる。
又、本実施形態の場合には、樹脂芯材25の軸方向他側面(張出部42の軸方向他側面)と内輪21aの軸方向片側面との間の軸方向距離Xが、樹脂芯材25の軸方向他側面(径方向中間部の軸方向他側面)と外輪22aの軸方向片側面との間の軸方向距離Yよりも小さくなっている(X<Y)。この為、例えば、万が一、ハウジング3(図1参照)に対する出力軸7の軸方向位置を規制する部位が破損し、出力軸7と共にウォームホイール4aが軸方向他側に変位したとしても、樹脂芯材25の軸方向他側面は、内輪21aの軸方向片側面及び外輪22aの軸方向片側面のうち、内輪21aの軸方向片側面のみと(張出部42の軸方向他側面が)接触し、外輪22aの軸方向片側面には(径方向中間部の軸方向他側面が)接触しない為、ウォームホイール4aの回転がロックされる事を防止できる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図7〜12により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4bを構成する内側ホイール素子15bのうち、金属芯材24aを構成する金属環状部26の外周面の軸方向片半部(金属フランジ部27よりも軸方向片側に位置する部分)に、全周に亙り、円周方向に関する金属凹凸部51が設けられている。この状態で、樹脂芯材25aを構成する合成樹脂の一部は、金属凹凸部51を構成する複数の凹部に入り込んで、金属凹凸部51と係合する、第二内側回転保持部52を構成している。これにより、金属芯材24aに対する樹脂芯材25aの回転方向の保持力を向上させている。
ところで、前述の図25〜27に示した従来構造のウォームホイール4の様に、内側ホイール素子15の外周面に円周方向に関する凹凸部17が設けられていると共に、凹凸部17を構成する複数の凹部に外側ホイール素子16を構成する合成樹脂の一部が入り込んでいる構造の場合には、外側ホイール素子16のうち、凹凸部17に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚が、ウォームホイール歯部19を構成する複数の歯20、20が位置する部分ごとに、互いに異なった大きさになる場合がある(図26〜27参照)。この様な場合には、複数の歯20、20が位置する部分ごとに、射出成形時の成形収縮量が異なる{径方向の肉厚が大きい部分(例えば図27のα部)で成形収縮量が大きくなり、径方向の肉厚が小さい部分(例えば図27のβ部)で成形収縮量が小さくなる}為、成形後の複数の歯20、20の大きさに差が生じ、この事に起因して、ウォームホイール歯部19にピッチ誤差等の製造誤差が生じる可能性がある。この様なウォームホイール歯部19の製造誤差は、実用上、特に問題を生じる事はないが、ウォーム減速機によるトルクの伝達効率を向上させる観点からは、小さく抑えられる様にする事が望ましい。
そこで、この様な要望に応える為に、本実施形態の場合、樹脂芯材25aは、外周面の全体(軸方向両端縁部に面取り部が設けられる場合には、これらの面取り部を除く)が、内側ホイール素子15aの中心軸からの径方向距離が全周に亙り実質的に変化しない円筒面部53になっている。本実施形態の場合、円筒面部53は、樹脂芯材25a(ウォームホイール4a)の中心軸と平行な母線を有し、軸方向に関して直径が変化しない単一円筒面状に形成されている。この為、外側ホイール素子16bのうち、樹脂芯材25aの外周面である円筒面部53に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚は、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aが位置する部分で、互いにほぼ(実質的に)等しくなっている。
更に、本実施形態の場合も、上述した第1実施形態の場合と同様、外側ホイール素子16bの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aの歯先円の直径及び歯底円の直径は、それぞれ軸方向に関して変化していない。これにと共に、本実施形態の場合には、樹脂芯材25aの外周面である円筒面部53の軸方向両端縁に対して(直接又は面取り部を介して)連続する部分である、樹脂芯材25aの軸方向片側面の径方向外端部(第一環状凹部32よりも径方向外側に位置する部分)、及び、樹脂芯材25aの軸方向他側面の径方向外端部(第二環状凹部39よりも径方向外側に位置する部分)は、それぞれ樹脂芯材25aの中心軸に対して直交する円輪状の平面部54a、54bになっている。換言すれば、樹脂芯材25aの外周面である円筒面部53の軸方向両端縁は、それぞれ円周方向に関して軸方向位置が変化しない円形状になっている。
この為、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16bのうち、樹脂芯材25aの外周面に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚は、軸方向両端縁部を含めた軸方向の全長に亙り、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aが位置する部分で、互いにほぼ等しくなっている。従って、本実施形態の場合には、図10に示す様に、複数の歯20a、20aが位置する部分の射出成形時の成形収縮量を互いにほぼ等しくする事ができる。この結果、成形後の複数の歯20a、20aの大きさ(径方向の厚さ)をほぼ等しくする事ができ、この事に起因して、ウォームホイール歯部19aに関するピッチ誤差等の製造誤差を抑えられる。
又、本実施形態の場合には、電動式パワーステアリング装置を組み立てた状態で、ウォーム歯部18とウォームホイール歯部19aとの噛合部64(図8に斜格子を付した部分)のうちの少なくとも軸方向一部分が、樹脂芯材25aの外周面に存在する円筒面部53と径方向に重畳する構成を採用している。
特に、本実施形態の場合には、噛合部64の全体が、円筒面部53と径方向に重畳する構成を採用している。この為に、噛合部64の軸方向幅寸法Sを、円筒面部53の軸方向幅寸法T以下{S≦T(図8に示した例ではS<T)}にすると共に、噛合部64の位置する軸方向範囲を、円筒面部53の位置する軸方向範囲内に収めている。
但し、本発明を実施する場合には、例えば、噛合部64の軸方向幅寸法Sを、円筒面部53の軸方向幅寸法Tよりも大きくする(S>Tにする)と共に、円筒面部53の位置する軸方向範囲を、噛合部64の位置する軸方向範囲内に収める構成を採用する事もできる。
何れにしても、本実施形態の場合には、ウォーム減速機を組み立てた状態で、噛合部64の全体を、円筒面部53と径方向に重畳させている。言い換えれば、ウォームホイール歯部19aのうちで、上述の様にピッチ誤差等の製造誤差を抑えられた部分に対して、ウォーム歯部18を噛合させている。この為、噛合部64の噛合状態を良好にする事ができる。尚、本発明を実施する場合に、噛合部64の軸方向一部分のみを円筒面部53と径方向に重畳させる場合には、重畳させる割合(軸方向範囲)が大きくなる程、噛合部の噛合状態がより良好になる。
又、本実施形態の場合には、噛合部64の全体を、円筒面部53と径方向に重畳させる為に、噛合部64の軸方向幅寸法Sを、円筒面部53の軸方向幅寸法T以下(S≦T)としているが、この条件下で、これらの寸法S、T同士を実質的に等しくすれば、内側ホイール素子15aの軸方向寸法を最小限に抑えた状態で、噛合部64の噛合状態を良好にする事ができる。尚、この点に関しては、S>Tの条件を採用する場合に就いても同様である。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に就いて、図13により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4cを構成する内側ホイール素子15cのうち、金属芯材24bを構成する金属環状部26の外周面の軸方向他半部(金属フランジ部27よりも軸方向他側に位置する部分)にも、全周に亙り、円周方向に関する金属凹凸部51aが設けられている。この状態で、樹脂芯材25bを構成する合成樹脂の一部は、金属凹凸部51aを構成する複数の凹部に入り込んで、金属凹凸部51aと係合する、第三内側回転保持部55を構成している。これにより、金属芯材24bに対する樹脂芯材25bの回転方向の保持力を向上させている。
又、本実施形態の場合には、特許請求の範囲に記載した環状凹部に相当する、樹脂芯材25bの軸方向他側面に設けられた第二環状凹部39aの径方向に関する幅寸法は、樹脂芯材25bの軸方向片側面に設けられた第一環状凹部32の径方向に関する幅寸法とほぼ同じ大きさになっている。これと共に、第二環状凹部39aの内面を構成する外径側周面に、第一樹脂凹凸部33と同様の構成を有する、第三樹脂凹凸部56が設けられている。この状態で、外側ホイール素子16cの第二抑え部44aを構成する合成樹脂の一部は、第三樹脂凹凸部56を構成する複数の凹部58、58(円周方向に隣り合う複数の凸部57、57同士の間部分)の全体に入り込んで、第三樹脂凹凸部56と係合する第三外側回転保持部59を構成している。これにより、樹脂芯材25bに対する外側ホイール素子16cの回転方向の保持力を向上させている。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
なお、本実施形態では、樹脂芯材25bを含む内側ホイール素子15c、及び、外側ホイール素子16cを軸方向において対称形状(つまり、図13の紙面で見て、左右対称な形状)に形成してもよい。この場合、例えば、張出部42は軸方向両側に設けられてもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に就いて、図14〜15により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4dを構成する内側ホイール素子15dのうち、金属芯材24cを構成する金属フランジ部27aの軸方向片側面のうちで、複数の切り欠き29、29の円周方向両側縁に隣接する部分に、これら円周方向両側縁の全長に亙り、それぞれ軸方向片側に突出する突出部60、60が設けられている。換言すれば、金属フランジ部27aには、複数の舌片30、30の円周方向両側縁の全長に亙る範囲から、それぞれ軸方向片側に折れ曲がる状態で突出部60、60が設けられている。そして、各突出部60、60と、樹脂芯材25cを構成する合成樹脂との係合に基づいて、金属芯材24cに対する樹脂芯材25cの回転方向の保持力を向上させている。
尚、本発明を実施する場合には、各切り欠き29、29(各舌片30、30)の円周方向両側縁のうちの何れか一方の円周方向側縁にのみ突出部60を設ける構成や、各切り欠き29、29(各舌片30、30)のうちの一部の切り欠き29(舌片30)に隣接する部分にのみ突出部60を設ける構成を採用する事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に就いて、図16〜17により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4eを構成する内側ホイール素子15eのうち、金属芯材24dを構成する金属フランジ部27bの円周方向等間隔となる複数箇所に、それぞれが特許請求の範囲に記載した欠肉部に相当する、放射方向に伸長する矩形の透孔61、61が形成されている。この状態で、樹脂芯材25dを構成する合成樹脂の一部は、各透孔61、61に入り込んで、各透孔61、61と係合する、第一内側回転保持部31aを構成している。これにより、金属芯材24dに対する樹脂芯材25dの回転方向の保持力を向上させている。更に、本実施形態の場合には、金属フランジ部27bの軸方向片側面のうち、各透孔61、61の周囲(全周)に隣接する部分に、それぞれ軸方向片側に突出する矩形環状の突出部60a、60aが設けられている。換言すれば、金属フランジ部27bには、各透孔61、61の周縁の全周に亙る範囲から、それぞれ軸方向片側に折れ曲がる状態で矩形環状の突出部60a、60aが設けられている。そして、各突出部60a、60aと、樹脂芯材25dを構成する合成樹脂との係合に基づいて、金属芯材24dに対する樹脂芯材25dの回転方向の保持力が更に高められている。
尚、本発明を実施する場合には、各透孔61、61のうちの一部の透孔61に隣接する部分(一部の透孔61の周囲部分)にのみ突出部60aを設ける構成を採用する事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に就いて、図18により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4fを構成する内側ホイール素子15fのうち、樹脂芯材25eの軸方向片側面に設けられた第一環状凹部32aの構成が、上述した第2実施形態の場合と異なる。本実施形態の場合、第一環状凹部32aの内面のうち、外径側周面に設けられた第一樹脂凹凸部33aを構成する複数ずつの凹部35a及び凸部34aは、ウォームホイール4fの中心軸に対し、外側ホイール素子16dの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aの傾斜方向と逆方向に傾斜した状態で形成されている。
この様に本実施形態の場合には、ウォームホイール4fの中心軸に対する、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aの傾斜方向と、第一樹脂凹凸部33aを構成する複数ずつの凹部35a及び凸部34aの傾斜方向とを、互いに逆方向とする事により、ウォーム軸6(図23参照)からウォームホイール4fにトルクを伝達する際に、第一樹脂凹凸部33aを構成する複数の凹部35a、35aから外側ホイール素子16dを構成する合成樹脂が軸方向片側に向けて抜け出ない方向に力が加わる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態に就いて、図19〜20により説明する。
本実施形態は、上述の図1〜6に示した第1実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、上述した第1実施形態との比較で、ウォームホイール4gを構成する内側ホイール素子15gのうち、金属芯材24eを構成する金属フランジ部27cに設ける複数の切り欠き29a、29aの径方向深さを小さくして、各切り欠き29a、29a(及び円周方向に隣り合う切り欠き29a、29a同士の間部分である舌片30a、30a)を、金属フランジ部27cの径方向外端縁部にのみ存在させる事により、金属芯材24eの剛性を高めている。その一方で、切り欠き29a、29aの数を増やす事により、各切り欠き29a、29aと樹脂芯材25fの第一内側回転保持部31bとの係合に基づく、金属芯材24eに対する樹脂芯材25fの回転方向の保持力を十分に確保している。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態に就いて、図21により説明する。
本実施形態は、上述の図7〜12に示した第2実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4hを構成する外側ホイール素子16eのうち、第一抑え部43aを構成する合成樹脂が、内側ホイール素子15hを構成する樹脂芯材25gの軸方向片側面に設けられた第一環状凹部32bの内面全体を覆っている。
又、樹脂芯材25gの軸方向他側面に設けられた第二環状凹部39bの径方向に関する幅寸法は、第一環状凹部32bの径方向に関する幅寸法とほぼ同じ大きさになっている。これと共に、樹脂芯材25gの第二抑え部44aを構成する合成樹脂が、第二環状凹部39bの内面のうち、外径側周面(円筒面部40)から内径側周面(傾斜面部41)の軸方向片半部に至るまでの連続した範囲を覆っている。
そして、これらの構成を採用する事により、樹脂芯材25gに対する外側ホイール素子16eのモーメントM方向の保持力を高めている。
又、本実施形態の場合には、第一環状凹部32bの内面を構成する内径側周面に、全周に亙り、円周方向に関する第四樹脂凹凸部62が設けられている。又、外側ホール素子16eの第一抑え部43aを構成する合成樹脂の一部は、第四樹脂凹凸部62を構成する複数の凹部に入り込んで、第四樹脂凹凸部62と係合する、第四内側回転保持部63を構成している。そして、この様な構成を採用する事により、金属芯材24aに対する樹脂芯材25gの回転方向の保持力を高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
尚、本発明を実施する場合には、上述した各実施形態の構成を適宜組み合わせて実施する事ができる。
又、上述した各実施形態の構造に於いて、樹脂芯材の表面のうち、外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分のうちの少なくとも一部分(例えば円筒面部、樹脂芯材の表面全体)を、ローレット加工、シボ加工、ショットブラストなどの各種の加工によって形成された、微細な凹凸面とすれば、この微細な凹凸面を構成する凹部に外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が入り込む為、樹脂芯材に対する外側ホイール素子の保持力(密着性)を高める事ができる。尚、この様な構成を採用する場合でも、微細な凹凸面を構成する凹部の深さを、ウォームホイール歯部を構成する歯の径方向高さの1/10以下(例えば1/20以下や1/30以下)として、外側ホイール素子を構成する合成樹脂の体積に余り影響を与えなければ、ウォームホイール歯部のうちウォーム歯部と噛合する部分の製造誤差を抑えられる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機は、電動式パワーステアリング装置に限らず、ワイパー装置等の各種の機械装置に組み込んで使用する事ができる。
本出願は、2016年2月16日出願の日本特許出願2016−026543及び2016年10月18日出願の日本特許出願2016−204201に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4、4a〜4h ウォームホイール
5 電動モータ
6 ウォーム軸
7 出力軸
8a、8b 転がり軸受
9 トーションバー
10 トルクセンサ
11a、11b 自在継手
12 中間シャフト
13 ステアリングギヤユニット
14 ピニオン軸
15、15a〜15h 内側ホイール素子
16、16a〜16e 外側ホイール素子
17 凹凸部
18 ウォーム歯部
19、19a ウォームホイール歯部
20、20a 歯
21a、21b 内輪
22a、22b 外輪
23a、23b 玉
24、24a〜24e 金属芯材
25、25a〜25g 樹脂芯材
26 金属環状部
27、27a〜27c 金属フランジ部
28 嵌合孔
29、29a 切り欠き
30、30a 舌片
31、31a、31b 第一内側回転保持部
32、32a、32b 第一環状凹部
33、33a 第一樹脂凹凸部
34、34a 凸部
35、35a 凹部
36 第二樹脂凹凸部
37 凸部
38 凹部
39、39a、39b 第二環状凹部
40 円筒面部
41 傾斜面部
42 張出部
43、43a 第一抑え部
44、44a 第二抑え部
45 第一外側回転保持部
46 第二外側回転保持部
47 金型装置
48 キャビティ
49 ランナー
50 ディスクゲート
51、51a 金属凹凸部
52 第二内側回転保持部
53 円筒面部
54a、54b 平面部
55 第三内側回転保持部
56 第三樹脂凹凸部
57 凸部
58 凹部
59 第三外側回転保持部
60、60a 突出部
61 透孔
62 第四樹脂凹凸部
63 第四内側回転保持部
64 噛合部

Claims (14)

  1. 内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを備え、
    前記内側ホイール素子は、金属製で円環状に構成された金属芯材と、合成樹脂製で円環状に構成されると共に、前記金属芯材の外周部を包埋した樹脂芯材とから成り、
    前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で円環状に構成され、外周面にウォームホイール歯部を有し、前記樹脂芯材の外周部を包埋しており、
    前記外側ホイール素子の内径寸法が、前記金属芯材の外径寸法よりも小さい
    ウォームホイール。
  2. 前記金属芯材は、金属環状部と、前記金属環状部の外周面の軸方向一部分から径方向外側に向け延出する金属フランジ部とを備えており、
    前記樹脂芯材は、前記金属フランジ部を包埋している
    請求項1に記載したウォームホイール。
  3. 前記金属フランジ部の円周方向1乃至複数箇所に欠肉部が設けられており、
    前記樹脂芯材を構成する合成樹脂の一部が前記欠肉部に入り込んでいる
    請求項に記載したウォームホイール。
  4. 前記金属フランジ部の軸方向側面には、少なくとも1つの前記欠肉部に隣接する部分に、軸方向に突出する突出部が設けられている
    請求項に記載したウォームホイール。
  5. 前記金属環状部の外周面に円周方向に関する金属凹凸部が設けられており、
    前記樹脂芯材を構成する合成樹脂の一部が前記金属凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる
    請求項のうちの何れか1項に記載したウォームホイール。
  6. 前記樹脂芯材の軸方向側面のうちで外周縁よりも径方向内側に位置する部分に全周に亙り軸方向に凹む状態で環状凹部が設けられており、
    前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が、前記環状凹部に入り込んでいる
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したウォームホイール。
  7. 前記樹脂芯材の表面に円周方向に関する樹脂凹凸部が設けられており、
    前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が、前記樹脂凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したウォームホイール。
  8. 前記樹脂芯材の軸方向側面のうちで外周縁よりも径方向内側に位置する部分に全周に亙り軸方向に凹む状態で環状凹部が設けられており、
    前記樹脂凹凸部が、前記環状凹部の内面に設けられている
    請求項に記載したウォームホイール。
  9. 前記樹脂芯材の外周面のうちの少なくとも一部の軸方向範囲が円筒面部になっている
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したウォームホイール。
  10. 前記樹脂芯材の表面のうち、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分の少なくとも一部分が、微細な凹凸面になっている
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したウォームホイール。
  11. ハウジングと、
    前記ハウジングに対し回転自在に支持された回転軸と、
    外周面にウォームホイール歯部を有し、前記回転軸に外嵌固定されたウォームホイールと、
    外周面の軸方向中間部にウォーム歯部を有し、該ウォーム歯部を前記ウォームホイール歯部に噛合させた状態で、前記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォーム軸と、を備えたウォーム減速機であって、
    前記ウォームホイールが請求項1〜10のうちの何れか1項に記載したウォームホイールである事を特徴とするウォーム減速機。
  12. 前記ウォームホイールを構成する樹脂芯材の外周面のうちで、前記ウォームホイール歯部と前記ウォーム歯部との噛合部のうちの少なくとも軸方向一部分と径方向に重畳する軸方向範囲が円筒面部になっている
    請求項11に記載したウォーム減速機。
  13. 前記樹脂芯材の外周面のうちで、前記噛合部の全体と径方向に重畳する軸方向範囲が前記円筒面部になっている
    請求項12に記載したウォーム減速機。
  14. 前記樹脂芯材の外周面の全体が前記円筒面部になっている
    請求項12又は13に記載したウォーム減速機。
JP2018500155A 2016-02-16 2017-02-15 ウォームホイール及びウォーム減速機 Active JP6547895B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026543 2016-02-16
JP2016026543 2016-02-16
JP2016204201 2016-10-18
JP2016204201 2016-10-18
PCT/JP2017/005521 WO2017141965A1 (ja) 2016-02-16 2017-02-15 ウォームホイール及びウォーム減速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017141965A1 JPWO2017141965A1 (ja) 2018-11-29
JP6547895B2 true JP6547895B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=59625925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018500155A Active JP6547895B2 (ja) 2016-02-16 2017-02-15 ウォームホイール及びウォーム減速機

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190040941A1 (ja)
EP (1) EP3401573B1 (ja)
JP (1) JP6547895B2 (ja)
CN (1) CN108603584B (ja)
WO (1) WO2017141965A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108603582B (zh) * 2016-02-02 2022-03-15 日本精工株式会社 蜗轮以及蜗杆减速器
US11047466B1 (en) * 2016-02-02 2021-06-29 Nsk Ltd. Worm wheel, worm decelerator, and method for producing worm wheel
CN111164334B (zh) * 2017-08-08 2023-06-13 株式会社三鹰电子 齿轮零件
GB2581138B (en) * 2019-01-30 2023-06-28 Johnson Electric Int Ag Multi-component gear
JP7339076B2 (ja) * 2019-08-30 2023-09-05 ファナック株式会社 軽量歯車とその製造方法、歯車列の製造方法およびロボット
US11480240B2 (en) * 2020-03-11 2022-10-25 Steering Solutions Ip Holding Corporation Stamped hub for cast plastic
CN114763832A (zh) * 2021-01-15 2022-07-19 株式会社捷太格特 带齿的滑轮

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000185656A (ja) * 1998-12-22 2000-07-04 Nsk Ltd 電動式パワーステアリング装置のウォームホィール
JP4399895B2 (ja) * 1999-05-20 2010-01-20 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP4331863B2 (ja) * 2000-05-09 2009-09-16 株式会社ショーワ 樹脂製歯車の製造方法
JP5562532B2 (ja) * 2008-07-07 2014-07-30 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置のウォームホイール、電動パワーステアリング装置
JP2012067796A (ja) * 2010-09-21 2012-04-05 Jtekt Corp ウォーム減速機
JP2013241953A (ja) * 2012-05-17 2013-12-05 Jtekt Corp ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置
JP2014137114A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Jtekt Corp ウォームホイール
JP6028743B2 (ja) * 2014-01-23 2016-11-16 三菱電機株式会社 樹脂スペーサ、インサート成形品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017141965A1 (ja) 2017-08-24
US20190040941A1 (en) 2019-02-07
CN108603584B (zh) 2021-06-04
CN108603584A (zh) 2018-09-28
EP3401573A4 (en) 2019-02-13
EP3401573A1 (en) 2018-11-14
EP3401573B1 (en) 2020-11-25
JPWO2017141965A1 (ja) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6547895B2 (ja) ウォームホイール及びウォーム減速機
CN108603583B (zh) 蜗杆减速器和蜗杆减速器的制造方法
JP5234314B2 (ja) 車両用操舵装置
US9616917B2 (en) Worm wheel and electric power steering apparatus
US8371977B2 (en) Transmission ratio variable mechanism and motor vehicle steering system including the same
JP5229543B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2018204660A (ja) ウォームホイール、ウォーム減速機、及びウォームホイールの製造方法
JP6547854B2 (ja) ウォームホイール、ウォーム減速機、及びウォームホイールの製造方法
JP6780434B2 (ja) ウォーム減速機
KR102017079B1 (ko) 웜휠의 제조 방법
US11041544B2 (en) Worm wheel and worm speed reducer
JP7283319B2 (ja) ウォームホイールユニット及びその製造方法、ウォーム減速機
JP6247419B1 (ja) ステアリング装置およびウォームホイール
JP2009101802A (ja) 車両用操舵装置
JP5110362B2 (ja) 伝達比可変機構およびこれを備える車両用操舵装置
JP5110361B2 (ja) 伝達比可変機構およびこれを備える車両用操舵装置
JP2021046888A (ja) ウォームホイール及びその製造方法、ウォーム減速機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180731

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6547895

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350