JP6547153B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係る吸収性物品1を示す展開図であり、トップシート21側から見たものである。図2は、図1の吸収性物品1のサイドフラップ24、サイドパネル25、及びファスニングテープ26を拡大して示した図面であり、サイドパネル25及びファスニングテープ26を折り曲げる工程を簡略化して示す図面である。図1に示すように、吸収性物品1は、着用時に着用者の腹部を覆う前身頃10A、着用者の背部を覆う後身頃10C、前身頃10Aと後身頃10Cの間に位置し、着用者の股下にあてがわれる股下部10Bとに区分される。
トップシート21は、体液が吸収体22へと移動するような液透過性を備えた基材を用いればよく、例えば、サーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート21は、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施すことが好ましく、エンボス加工や穿孔加工は、従来公知の方法により実施することができる。さらに、トップシート21の肌への刺激を低減させるために、トップシート21にローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させることも好ましい。トップシート21の坪量は、強度及び加工性の観点から、14g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート21の形状は、特に制限されるものではないが、体液を漏れがないように吸収体22へと誘導するため、吸収体22を覆う形状であればよい。
吸収体22は、体液を吸収、保持するものであり、例えば、フラップパルプや高吸収性樹脂(Super Absorbent Polymer;SAP)を含有している。吸収体22の基材は、一般に生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布といった材料から形成される。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。また、吸収体22の基材の坪量は、吸収性能及び肌触りを良好なものとするため、100g/m2以上800g/m2以下とすることが好ましい。
バックシート23は、吸収体22が保持している体液が衣類を濡らすことを防止できるような液不透過性を備えた基材を用いればよく、樹脂フィルム、あるいは、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シート等の材料から形成される。バックシート23に用いることができる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるフィルムや、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。また、複合シートに用いることができる不織布としては、特に、その製法を限定されることなく、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布、及びこれらの複合材料を挙げることができる。
吸収性物品1の後身頃10Cの幅方向両側部には、少なくとも一対のサイドフラップ24が形成されており、サイドフラップ24それぞれの、自由端側の幅方向側縁部にはサイドパネル25が、サイドパネル25の幅方向側縁部には2つのファスニングテープ26が設けられている。なお、本明細書の説明においては、サイドパネル25とファスニングテープ26とが別々の部材として説明されているが、サイドパネル25及びファスニングテープ26は、別々の部材により形成されたものに限定されず、両者が一体となって形成されたものであってもよい。ここで、片方のサイドパネル25上の2つのファスニングテープ26は、吸収性物品1の長手方向に沿って離間して設けられており、展開状態において、ファスニングテープ26の身体側表面(肌当接面)には、前身頃10Aと後身頃10Cとを締結するための面ファスナーを構成するフック部材からなる締結手段30が設けられると共に、締結手段30の自由端側の各ファスニングテープ26の先端部には、つまみしろ27が設けられている。一方、前身頃10Aの衣類側表面であるバックシート23表面には、面ファスナーを構成するループ部材で形成されたターゲットテープ31が設けられており、吸収性物品1を着用者に装着した状態では、締結手段30がループ部材であるターゲットテープ31に固定される。なお、フック部材とは、面ファスナーを構成する部材のうち、フック状に立体成型若しくは起毛された部材を指し、ループ部材とは、フック部材と対を成す部材であって、ループ状に密集して起毛された部材を指す。面ファスナーは、このフック部材とループ部材とが対となって構成されている。吸収性物品1を着用する場合、後身頃10Cを着用者の背部にあてた状態で、前身頃10Aを着用者の腹部側に持っていき、ファスニングテープ26をターゲットテープ31に締結することで、着用者に装着させることができる。
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、トップシート21とバックシート23との間に吸収体22を挟持し、さらに、サイドフラップ24、サイドパネル25、ファスニングテープ26、及びターゲットテープ31、加えて適宜液拡散性シートや立体ギャザーを配置した後、トップシート21とバックシート23とを一部あるいは全周にわたってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。サイドパネル25及びファスニングテープ26を第1折り曲げ部33及び第2折り曲げ部34とで折り曲げ、固定する際には、あらかじめ、サイドパネル25に締結手段30を接着し、所定のファスニグテープ形状に切断する工程、サイドパネル25を吸収性物品1に接合する工程、2つのファスニングテープ26の先端部を互いに重ねて係合する工程、サイドパネル25を第1折り曲げ部33で折り曲げてファスニングテープ26の締結手段30をサイドフラップ24に係合させる工程、第1折り曲げ部で折り曲げたサイドパネル断片の所定の位置に仮止め用の接着剤を塗布し、第2折り曲げ部34で折り曲げる工程によって実施することができる。
10A 前身頃
10B 股下部
10C 後身頃
21 トップシート
22 吸収体
23 バックシート
24 サイドフラップ
25 サイドパネル
26 ファスニングテープ
27 つまみしろ
30 締結手段
31 ターゲットテープ
32a 立体ギャザー用弾性部材
32b レッグギャザー用弾性部材
32c ウエストギャザー用弾性部材
33 第1折り曲げ部
34 第2折り曲げ部
Claims (8)
- 身体側表面を形成する液透過性のトップシートと、衣類側表面を形成する液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体とを有し、
前身頃と、後身頃と、これらの間に位置する股下部とを有し、後身頃の幅方向両側部に、一対のサイドフラップが形成された吸収性物品であって、
前記サイドフラップのそれぞれの、自由端側の幅方向側縁部には、サイドパネルが設けられ、
前記サイドパネルのそれぞれの、自由端側の幅方向側縁部には、2つのファスニングテープが設けられ、
2つの前記ファスニングテープは、吸収性物品の長手方向に沿って離間して設けられており、
展開状態において、前記ファスニングテープの身体側表面には、前記前身頃と前記後身頃とを締結するための面ファスナーを構成するフック部材からなる締結手段が設けられると共に、締結手段の自由端側の各ファスニングテープの先端部には、つまみしろが設けられ、
前記前身頃の衣類側表面には、前記締結手段が固定されるターゲットテープが設けられ、
各サイドパネルに設けられた2つの前記ファスニングテープのうち、一方の前記ファスニングテープの締結手段を、他方の前記ファスニングテープの衣類側表面の先端部に重ねて係合し、
2つの前記サイドパネルは、第1折り曲げ部を谷として、各サイドパネルの身体側表面が対向するように折り曲げられており、他方の前記ファスニングテープの前記締結手段はサイドフラップの不織布表面に係合され、
2つの前記サイドパネルは、第2折り曲げ部を谷として、さらに折り曲げられて、折り曲げられた各サイドパネル断片が対向する部分において仮止めされ、
前記サイドパネルが第1折り曲げ部を谷として折り曲げられた状態において、第2折り曲げ部は第1折り曲げ部より吸収性物品の幅方向内側に存在し、
前記つまみしろが第1折り曲げ部よりも吸収性物品の幅方向内側に露出している、吸収性物品。 - 吸収性物品の長手方向の長さが600mm以上1000mm以下であり、幅方向の長さ(左右両サイドフラップ端部間の長さ)が760mm以上1380mm以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
- 吸収性物品の長手方向におけるファスニングテープの長さが、20mm以上80mm以下であり、幅方向におけるファスニングテープの長さが70mm以上130mm以下である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 各サイドパネルに設けられた2つのファスニングテープが、0mm2より大きい重複部面積を形成するように重複するとともに、2つのファスニングテープを重複させた状態において、各ファスニングテープの先端部上最も離間する2つの頂点の距離が、20mm以下となるように重複する、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
- 第1折り曲げ部と第2折り曲げ部とが、10mm以上70mm以下離間している、請求項1から4のいずれかに記載の吸収性物品。
- 前記つまみしろが、第1折り曲げ部よりも吸収性物品の幅方向内側に15mm以上60mm以下露出している、請求項1から5のいずれかに記載の吸収性物品。
- 第2折り曲げ部で折り曲げられた、対向するサイドパネル断片を、接着剤又は熱接合により仮止めを行う、請求項1から6のいずれかに記載の吸収性物品。
- 使い捨て紙おむつである、請求項1から7のいずれかに記載の吸収性物品。
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