JP6546454B2 - 荷重付加装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷重付加装置に関する。
二輪車の耐久性能の試験では、二輪車に振動試験機により振動を与えて耐久性能を試験する方法がとられている。そして、振動試験機としては、たとえば、二輪車に鉛直方向および前後の水平方向の振動を与えて試験できるものがある。
このような振動試験機は、二輪車を対象として、二輪車の車軸を加振点として、振動を与えるようになっている。具体的には、振動試験機は、前輪側車軸に対して鉛直方向の振動を与えるアクチュエータおよび水平方向の振動を与えるアクチュエータと、後輪側車軸に対して鉛直方向の振動を与えるアクチュエータの三つのアクチュエータを備えている。
このように構成された振動試験機は、三つのアクチュエータで二輪車の車体に鉛直方向と水平方向の振動を与えるので、二輪車が実際に走行する際に路面から入力される振動に近い振動を車体へ与えられる(たとえば、特許文献1参照)。
また、二輪車の耐久性能の試験では、二輪車に人が乗った状態と同等の条件での試験が求められているので、人の代わりに二輪車のサドルポストに荷重付加装置を取り付けて試験する。この荷重付加装置は、サドルポストに揺動可能に取り付けたロッドと、ロッドの先端に取り付けた錘とで構成されており、二輪車が加振された際に姿勢を変えても錘の荷重が常にサドルポストに垂直に作用するようになっている。
特開平07−140890号公報
ところで、二輪車の搭乗者は、段差を乗り越える場合、サドルから腰を浮かせるなど自らが衝撃を受けないように対処するのが普通である。これに対して、前述のような振り子式の錘で構成される荷重付加装置では、二輪車に段差を乗り越えるような振動を与えると、錘の荷重が直に二輪車の車体に加わってしまうため、衝撃を緩和する搭乗者の行動を加味した耐久試験ができない。つまり、従来の荷重付加装置では、人間モデルに近い荷重を与えて耐久試験を行うのは困難であった。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、鞍乗車両へ人間モデルに近似する荷重を与えられる荷重付加装置の提供である。
上記した目的を達成するため、本発明の荷重付加装置は、サドルポストに荷重を付加する錘と、サドルポストと錘との間に設けた緩衝部材とを備えている。このように荷重付加装置が構成されているので、鞍乗車両の振動試験で鞍乗車両に突上げるような衝撃荷重が与えられた際に、緩衝部材が衝撃を吸収するため、錘へ鞍乗車両からの振動の伝達が緩和される。よって、荷重付加装置によれば、実際に人が鞍乗車両に乗って段差を乗り越える際に人から鞍乗車両に付加される荷重状態に近似する荷重を鞍乗車両に与えられる。また、荷重付加装置は、サドルポストに前後方向へ回転可能に装着される取付台と、取付台に前後方向に移動可能に装着される支持台と、支持台上に積層される緩衝部材と、緩衝部材に積層される錘とを備えている。そのため、荷重付加装置は、鞍乗車両に、鉛直方向、前後の水平方向への振動および前後方向への回転振動が与えられても、常にサドルポストに鉛直下方へ錘の荷重を作用させて、より一層人間モデルに近似する荷重を与えられる。
また、請求項2の荷重付加装置では、緩衝装置が減衰特性の異なる弾性部材で構成される。よって、鞍乗車両へ衝撃荷重を与えた際に、減衰性が低い弾性部材によって振動を吸収して、鞍乗車両の振動を錘への伝達を抑制しつつも、この弾性部材の振動吸収後の錘の振動を減衰性が高い弾性部材によって抑えて、錘のばたつきを防止できる。
さらに、請求項3の荷重付加装置では、弾性部材が合成樹脂で形成されているので、設置が簡単で、異なる樹脂材料や形成方法を変更すれば、減衰特性の異なる弾性部材を簡単に形成できる。
また、請求項4の荷重付加装置では、緩衝部材は、複数の弾性部材が積層されて構成されているので、弾性部材の積層枚数の調整が可能となる。この弾性部材の積層枚数の調整により、サドルポストから突き上げるような衝撃荷重を受けた際の、錘への振動伝達特性と錘の振動減衰特性をチューニングできる。そのため、より一層人間モデルに近い荷重を鞍乗車両へ付加できる。
請求項の荷重付加装置では、錘の鉛直方向の移動を許容するリニアガイドを備えているので、サドルポストの鉛直方向の移動を許容しつつサドルポストへ荷重を作用できる。
請求項の荷重付加装置では、取付台に対して錘の前後方向の移動を許容するリニアガイドを備えているので、サドルポストの前後方向の移動を許容しつつサドルポストへ荷重を作用できる。
本発明の振動試験機によれば、鞍乗車両へ人間モデルに近似する荷重を与えられる。
一実施の形態における振動試験機の側面図である。 一実施の形態における振動試験機の正面図である。 一実施の形態における振動試験機の荷重付加装置の側面断面図である。 一実施の形態における振動試験機の荷重付加装置の正面図である。 一実施の形態における振動試験機のコントローラの構成図である。 一実施の形態における振動試験機のコントローラの処理手順を示したフローチャートである。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における振動試験機Tは、図1および図2に示すように、試験体であり鞍乗車両としての二輪車Bの前後の車軸31,32を加振点として、各車軸31,32を図1中上下方向となる鉛直方向(Z軸方向)と図1中左右方向となる二輪車Bの車軸31,32同士を遠近させる水平方向(X軸方向)へ加振する加振機1を備えている。また、振動試験機Tは、二輪車Bに実際に人が搭乗した状態を作り出すために、二輪車Bのサドルポスト33に荷重を付加する荷重付加装置2を備えるほか、図5に示すように、加振機1を制御するコントローラCとを備えている。
以下、振動試験機Tの各部について詳細に説明する。加振機1は、架台3と、架台3に取り付けられて二輪車Bの前輪側の車軸31を加振点として鉛直方向および水平方向へ振動を与える第一加振部4と、架台3に移動可能に取り付けられて二輪車Bの後輪側の車軸32を加振点として鉛直方向および水平方向へ振動を与える第二加振部5とを備えている。
試験体であり鞍乗車両である二輪車Bは、車体フレーム34と、車体フレーム34の前端に設けたヘッドパイプ35に回転自在に取り付けられたフロントフォーク36と、フロントフォーク36の先端に設けた車軸31と、車体フレーム34の後ろ側に設けた車軸32とを備えて構成されている。なお、二輪車Bの車軸31,32に保持される前輪および後輪は取り外された状態で振動試験行われる。また、車体フレーム34は上方へ向けて突出するサドルポスト33を備えており、サドルポスト33には、荷重付加装置2が取り付けられており、二輪車Bに荷重が付加されている。
架台3は、複数の弾性支持部3aと、弾性支持部3a上に設けたベース3bとを備えて構成されており、ベース3b上に取り付けられる第一加振部4および第二加振部5による加振による振動を弾性支持部3aで吸収して、床に負荷がかからないようになっている。
第一加振部4は、架台3におけるベース3bに固定的に取り付けられたテーブル41と、テーブル41に鉛直方向に立てて取り付けられて伸縮運動する第一鉛直軸アクチュエータ42と、同じくテーブル41に鉛直方向に立てられるとともにテーブル41に揺動可能に取り付けられて伸縮運動する第一水平軸アクチュエータ43と、テーブル41に鉛直方向に立てて設けた支柱44と、支柱44と第一水平軸アクチュエータ43とに回転可能に連結される第一変換リンク45と、第一鉛直軸アクチュエータ42と車軸31の双方に回転可能とされて両者を連結する連結ロッド46と、第一変換リンク45と車軸31の双方に回転可能とされて両者を連結する連結ロッド47とを備えて構成されている。
なお、第一鉛直軸アクチュエータ42および第一水平軸アクチュエータ43は、本例では、テレスコピック型の油圧サーボシリンダとされており、図外の油圧源からの圧油の給排により伸縮作動するようになっている。
連結ロッド46は、棒状であって、その一端が第一鉛直軸アクチュエータ42にヒンジ結合されるとともに、他端が車軸31にヒンジ結合にて取り外し可能に連結できるようになっている。
よって、第一鉛直アクチュエータ42が伸縮運動を呈すると、連結ロッド46を介して車軸31が図1中で上下方向となる鉛直方向に加振され、車軸31に鉛直方向の振動を与えられる。連結ロッド46が車軸31および第一鉛直軸アクチュエータ42に回転可能に連結されているので、車軸31に水平方向の振動が加えられても、この振動に影響されずに第一鉛直軸アクチュエータ42によって車軸31を鉛直方向へ加振できる。
支柱44は、テーブル41に起立しており、その先端には、略三角形状の第一変換リンク45が回転可能に取り付けられている。第一変換リンク45は、この場合、その一頂点の近傍を支柱44にヒンジ結合して支柱44に連結されていて、支柱44に対してヒンジ結合点を中心として回転のみが許容される態様で取り付けられている。
連結ロッド47は、棒状であって、その一端が、第一変換リンク45の支柱44および第一水平軸アクチュエータ43が連結されていない、残りの頂点の近傍にヒンジ結合されて連結されている。また、連結ロッド47の他端は、車軸31にヒンジ結合にて取り外し可能に連結できるようになっている。
そして、加振点である車軸31を加振する水平方向を指すX軸と第一水平軸アクチュエータ43の伸縮運動の軸線とを含む面を基準面とすると、第一水平軸アクチュエータ43、第一変換リンク45および連結ロッド47のそれぞれが基準面上でのみ回転可能に連結されている。
第一水平軸アクチュエータ43を伸長させると、これによって第一変換リンク45が支柱44へのヒンジ結合点にて反時計回りに回転し連結ロッド47が左方へ押し出されるので、車軸31を図1中左方向へ駆動できる。反対に、第一水平軸アクチュエータ43を収縮させると、これによって第一変換リンク45が支柱44へのヒンジ結合点にて時計回りに回転し連結ロッド47が右方へ引っ張られるので、車軸31を図1中右方向へ駆動できる。つまり、この第一加振部4では、第一変換リンク45と支柱44とでベルクランク機構を構成し、第一水平軸アクチュエータ43の伸縮運動をX軸方向の運動へ変換して加振点である車軸31へ伝達できる。なお、第一変換リンク45は、強度面で有利なために三角形状とされているが、L字状等、三角形状以外の形状とされてもよい。
よって、第一水平軸アクチュエータ43が伸縮運動を呈すると、第一変換リンク45によって第一水平軸アクチュエータ43の鉛直方向の伸縮運動がX軸方向の往復運動に変換され、連結ロッド47を介して車軸31をX軸方向へ加振して振動を与えられる。連結ロッド47が車軸31および第一変換リンク45に回転可能に連結されているので、車軸31に鉛直方向の振動が加えられても、この振動に影響されずに第一水平軸アクチュエータ43によって車軸31を水平方向へ加振できる。
第二加振部5は、架台3のベース3bに対して二輪車Bの前後に沿うX軸方向に移動可能に取り付けられたテーブル51と、テーブル51に鉛直方向に立てて取り付けられて伸縮運動する第二鉛直軸アクチュエータ52と、同じくテーブル51に鉛直方向に立てられるとともにテーブル51に揺動可能に取り付けられて伸縮運動する第二水平軸アクチュエータ53と、テーブル51に鉛直方向に立てて設けた支柱54と、支柱54と第二水平軸アクチュエータ53とに回転可能に連結される第二変換リンク55と、第二鉛直軸アクチュエータ52と車軸32の双方に回転可能とされて両者を連結する連結ロッド56と、第二変換リンク55と車軸32の双方に回転可能とされて両者を連結する連結ロッド57とを備えて構成されている。
テーブル51は、詳しく図示はしないが、架台3に対してリニアガイド等を介して取り付けられており、架台3に対してX軸方向への移動が許容され、また、架台3に搭載されるモータMによってX軸方向へ駆動できるようになっている。さらに、テーブル51は、振動試験中は架台3に固定でき、X軸方向への移動を規制できるようになっている。よって、試験体である二輪車Bの加振点間の距離、つまり、車軸31,32間の距離に応じて第二加振部5の架台3に対する位置をX軸方向で調節して、第二加振部5を二輪車Bに適する位置に位置決めできる。よって、二輪車Bの全長によらずに、第二加振部5を適正位置に位置決めして、二輪車Bの加振点にそれぞれ第一加振部4と第二加振部5を取付でき、振動試験を実行できる。
なお、第二鉛直軸アクチュエータ52および第二水平軸アクチュエータ53は、本例では、テレスコピック型の油圧サーボシリンダとされており、図外の油圧源からの圧油の給排により伸縮作動するようになっている。
連結ロッド56は、棒状であって、その一端が第二鉛直軸アクチュエータ52にヒンジ結合されるとともに、他端が車軸32にヒンジ結合にて取り外し可能に連結できるようになっている。
そして、第二鉛直アクチュエータ52が伸縮運動を呈すると、連結ロッド56を介して車軸32が図1中で上下方向となる鉛直方向に加振され、車軸32に鉛直方向の振動を与えられる。連結ロッド56が車軸32および第二鉛直軸アクチュエータ52に回転可能に連結されているので、車軸32に水平方向の振動が加えられても、この振動に影響されずに第二鉛直軸アクチュエータ52によって車軸32を鉛直方向へ加振できる。
支柱54は、テーブル51に起立しており、その先端には、略三角形状の第二変換リンク55が回転可能に取り付けられている。第二変換リンク55は、この場合、その一頂点の近傍を支柱54にヒンジ結合して支柱54に連結されていて、支柱54に対してヒンジ結合点を中心として回転のみが許容される態様で取り付けられている。
連結ロッド57は、棒状であって、その一端が、第二変換リンク55の支柱54および第二水平軸アクチュエータ53が連結されていない、残りの頂点の近傍にヒンジ結合されて連結されている。また、連結ロッド57の他端は、車軸32にヒンジ結合にて取り外し可能に連結できるようになっている。
そして、加振点である車軸32を加振する水平方向を指すX軸と第二水平軸アクチュエータ53の伸縮運動の軸線とを含む面を基準面とすると、第二水平軸アクチュエータ53、第二変換リンク55および連結ロッド57のそれぞれが基準面上でのみ回転可能に連結されている。
第一加振部4と同様にこの第二加振部5にあっても、第二変換リンク55と支柱54とでベルクランク機構を構成し、第二水平軸アクチュエータ53の伸縮運動をX軸方向の運動へ変換して加振点である車軸32へ伝達できる。なお、第二変換リンク55は、強度面で有利なために三角形状とされているが、L字状等、三角形状以外の形状とされてもよい。
よって、第二水平軸アクチュエータ53が伸縮運動を呈すると、第二変換リンク55によって第二水平軸アクチュエータ53の鉛直方向の伸縮運動がX軸方向の往復運動に変換され、連結ロッド57を介して車軸32をX軸方向へ加振して振動を与えられる。なお、連結ロッド57が車軸32および第二変換リンク55に回転可能に連結されているので、車軸32に鉛直方向の振動が加えられても、この振動に影響されずに第二水平軸アクチュエータ53によって車軸32を水平方向へ加振できる。
また、前述した各アクチュエータ42,43,52,53は、図示はしないが、シリンダとシリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、シリンダ内に挿通されてピストンに連結される出力ロッドと、伸側室と圧側室の一方を圧油を供給可能なポンプへ接続するとともに他方をタンクに連通する方向切換弁とを備えた周知の油圧サーボシリンダとされている。各アクチュエータ42,43,52,53は、片ロッド型でも両ロッド型のいずれも採用可能である。各アクチュエータ42,43,52,53は、伸側室への圧油の供給で伸長作動でき、圧側室への圧油の供給により収縮作動できる。そのほか、各アクチュエータ42,43,52,53は、両室をタンクへ連通して圧油の供給を停止する等して荷重を発揮せず外力によってほとんど抵抗なくフリーで伸縮するアンロード状態を実現できるようになっている。なお、各アクチュエータ42,43,52,53の具体構成は、前述したところに限られず、アンロード状態を実現できれば、他の構成を採用できる。また、各アクチュエータ42,43,52,53は、電動或いは空気圧で駆動するアクチュエータとされてもよく、その場合でも、前記したようなアンロード状態を実現できるよう配慮される。
そして、第一変換リンク45と第二変換リンク55は、それぞれ、支柱44,54に対して同じ向きに設置されている。これにより、第一加振部4および第二加振部5における第一水平軸アクチュエータ43および第二水平軸アクチュエータ53は、全て支柱44,54の駆動方向であるX軸方向の両側のうち一方側、つまり、図1中で支柱44,54の右側に配置される。なお、第一水平軸アクチュエータ43および第二水平軸アクチュエータ53は、支柱44,54の駆動方向両側のうち上記とは反対側の図1中左側に配置するようにしてもよい。
また、また、各鉛直軸アクチュエータ42,52も同じ仕様のものを使用している。さらに、各水平軸アクチュエータ43,53の仕様は同じとされていて、連結ロッド46,47の長さ、各変換リンク45,55の水平軸アクチュエータ43,53の伸縮運動を車軸31,32のX軸方向の運動へ変換する際のレバー比が等しくなっている。
そして、この振動試験機Tにあっては、第一変換リンク45と第二変換リンク55は、それぞれ同じ向きに設置され、第一水平軸アクチュエータ43および第二水平軸アクチュエータ53が支柱44,54の駆動方向両側のうち一方側に配置されている。そのため、二輪車Bを図1中右側へ同期させて移動させる場合、第一水平軸アクチュエータ43と第二水平軸アクチュエータ53を同じ量だけ収縮側にストロークさせればよい。反対に、図1中左側へ同期させて移動させる場合、第一水平軸アクチュエータ43と第二水平軸アクチュエータ53を同じ量だけ伸長側にストロークさせればよい。よって、各水平軸アクチュエータ43,53のストローク位置が同じ位置にある場合に車軸31,32のX軸方向の相対位置が変化しないように配慮されている。したがって、各水平軸アクチュエータ43,53がオフされてアンロード状態となり二輪車Bの重量で最収縮しても、車軸31,32のX軸方向の相対位置が変化しない。
さらに、加振点である車軸31,32のX軸方向の距離を変えたい場合、各水平軸アクチュエータ43,53のストローク量を違えればよく、各水平軸アクチュエータ43,53のストローク量を制御して試験体である二輪車Bに荷重を作用できる。
また、各鉛直軸アクチュエータ42,52を伸縮させて加振点である車軸31,32を鉛直方向へ駆動する場合、双方の水平軸アクチュエータ43,53を同期させて伸縮させると、二輪車BにX軸方向へ荷重を作用させずに二輪車Bを上下動できる。
よって、鉛直軸アクチュエータ42,52および水平軸アクチュエータ43,53がオフされてアンロード状態となって最収縮状態しても、車軸31,32のZ軸方向およびX軸方向の相対位置が変化せず、無負荷で二輪車Bを最下方へ移動でき二輪車Bを傷めない。
よって、この振動試験機Tによれば、車軸31,32に作用している荷重を監視し、これをフィードバックする荷重制御を実施する必要が無く、コントローラCは、各アクチュエータ42,43,52,53を変位制御すれば足りる。よって、制御を変位制御から荷重制御へバンプレスに切り換える必要もなく制御が容易で、ロードセルや歪センサ等の設置が不要となるからコスト面でも有利となる。
さらに、全アクチュエータ42,43,52,53の油圧を全てオフしてアンロード状態として、全アクチュエータ42,43,52,53が最収縮状態とする場合、各アクチュエータ42,43,52,53同士が互いに押しあったり引きあったりしない。よって、本例の振動試験機Tにあっては、試験体である二輪車Bの着脱作業を安全に行える。また、失陥によって各アクチュエータ42,43,52,53が全てオフされても、各アクチュエータ42,43,52,53同士が相手の動きに干渉しないので二輪車Bを最下方へ速やかに移動できる。
なお、第一水平軸アクチュエータ43および第二水平軸アクチュエータ53が支柱44,54の駆動方向両側のうち一方側に配置すると前述の利点を享受できるが、第一水平軸アクチュエータ43および第二水平軸アクチュエータ53の配置はこれに限られない。
次に、荷重付加装置2について説明する。図3に示すように、鞍乗車両である二輪車Bのサドルポスト33に荷重を付加する錘Wと、サドルポスト33と錘Wとの間に設けた緩衝部材Dとを備えている。
より詳細には、荷重付加装置2は、架台3のベース3b上に設けた支持フレーム21と、支持フレーム21に対して二輪車Bの前後方向、つまり、X軸方向へ移動可能に取り付けられて錘Wおよび緩衝部材Dを収容するハウジング22と、サドルポスト33に回転自在に装着される取付台23と、取付台23に前後方向に移動自在に装着される支持台24と、支持台24に積層される緩衝部材Dと、緩衝部材Dに積層される錘Wとを備えて構成されている。
支持フレーム21は、図1および図2に示すように、二輪車Bの左右の前後にそれぞれ設けた四つの縦支柱21aと、各縦支柱21aの中間に架け渡される四つの横梁21bと、二輪車Bの前後に設けた一つの縦支柱21aの上端に架け渡されて取り付けられた一対のガイド梁21cとを備えて構成されている。
ハウジング22は、図2および図4に示すように、二輪車Bの左右に設けられて二輪車Bの前後方向から見てL字状の一対の支持板22aと、支持板22a同士の上端に取り付けられる蓋22bとを備えている。そして、各支持板22aの下端がそれぞれ下方に配置されているガイド梁21cにリニアガイド22c(図1参照)を介して連結されており、ハウジング22は、図1中左右方向である二輪車Bの前後方向へ移動できるようになっている。
取付台23は、サドルポスト33を把持する把持部材25にヒンジ結合されていて、二輪車Bの前後方向への回転、つまり、図3中紙面貫く軸周りへの回転が許容されている。
さらに、この取付台23上には、二輪車Bの前後方向に沿って設けたリニアガイド26を介して支持台24が取り付けられている。この支持台24は、リニアガイド26によって、取付台23に対して二輪車Bの前後方向に移動可能とされている。支持台24は、ハウジング22の各支持板22aの内側に鉛直方向に沿って設けたリニアガイド27によって鉛直方向へ移動自在に装着されている。よって、支持台24は、ハウジング22に対して鉛直方向の移動のみが許容されている。
そして、支持台24の上方には、緩衝部材Dが積層されている。緩衝部材Dは、本例では、弾性部材としての第一弾性部材D1と第二弾性部材D2とで構成されている。第一弾性部材D1および第二弾性部材D2は、ともに、円盤状の合成樹脂で形成されている。また、第一弾性部材D1と第二弾性部材D2は、異なる減衰特性を備えており、この例では、第一弾性部材D1より第二弾性部材D2の方が高い減衰性を備えている。そして、図示したところでは、二つの第一弾性部材D1で重ねた第二弾性部材D2を挟み込むようにして緩衝部材Dを構成している。
第一弾性部材D1を形成する合成樹脂としては、たとえば、ゴムやウレタンゴム等を使用すればよく、第二弾性部材D2を形成する合成樹脂としては、たとえば、軟質のウレタンフォーム等の低反発で高い減衰性を発揮するものを使用すればよい。また、第一弾性部材D1と第二弾性部材D2は、本例では、それぞれ、二つずつ設けられているが、共に、積層枚数は任意である。また、緩衝部材Dの構成は、これに限られず、たとえば、錘Wと支持台24との間に介装されるばね或いは油圧ダンパ、或いはばねと油圧ダンパを直列あるいは並列に配置したもので構成してもよいし、ばねと高い減衰性を発揮する合成樹脂、或いは、合成樹脂と油圧ダンパの構成も可能である。
錘Wは、緩衝部材Dに積層して設けられている。具体的には、錘Wは、ハウジング22の各支持板22aの内側に鉛直方向に沿って設けたリニアガイド27によって鉛直方向へ移動自在に装着されるスライダ28と、スライダ28に積層されて取り付けられる複数のプレート29とで構成されている。つまり、錘Wは、ハウジング22に対して鉛直方向の移動のみが許容されている。
プレート29は、積層枚数を調整して、錘Wの全体重量を調整できるようになっている。なお、プレート29には、スライダ28に立てて設けたボルト28aの挿通を許容する孔が設けられており、プレート29がボルト28aに螺着されるナット28bによりスライダ28にプレート29を固定できるようになっている。
そして、二輪車Bの振動試験を行う際には、二輪車Bのサドルポスト33の位置に併せて、ハウジング22を支持フレーム21に対して前後させて把持部材25をサドルポスト33に取り付けるのに最適な位置に移動させる。そして、把持部材25をサドルポスト33に装着した後は、ハウジング22を支持フレーム21に対して動かないように固定する。ハウジング22の支持フレーム21への固定に際しては、ボルト締結等、種々の構造を採用すればよい。このようにハウジング22を固定した後で、加振機1から二輪車Bへ振動を与えて振動試験が実行される。
ハウジング22は、支持フレーム21に固定されるが、二輪車Bのサドルポスト33が加振機1によって振動されると、把持部材25は、サドルポスト33とともに、鉛直方向、水平方向(X軸方向)へ移動および二輪車Bの前後方向へ回転して変位する。取付台23は、把持部材25にヒンジ結合されているので、サドルポスト33の二輪車Bの前後方向への回転振動は取付台23には伝達されない。また、取付台23は、把持部材25とともに鉛直方向および水平方向についてはともに移動するが、支持台24が取付台23に対して水平方向に対して移動可能となっているので、支持台24には、取付台23の水平方向の振動は伝達されない。支持台24は、ハウジング22によって鉛直方向の移動が許容されており、取付台23の鉛直方向の振動により支持台24も鉛直方向に振動する。支持台24の鉛直方向の振動は、緩衝部材Dに吸収されて錘Wへの伝達が抑制されるが、錘Wもハウジング22によって鉛直方向の移動が許容されるので、鉛直方向へ振動できる。このように、荷重付加装置2は、二輪車Bが加振機1によって振動が与えられて姿勢を変えても、錘Wは鉛直方向のみに移動するのみであり、常にサドルポスト33に鉛直下方へ向く荷重を作用させる。錘Wは、リニアガイド27により鉛直方向への移動が許容されるので、サドルポスト33の鉛直方向への移動を許容しつつサドルポスト33に荷重を作用できる。また、錘Wは、サドルポスト33に対してリニアガイド26により前後方向への移動が許容されるので、サドルポスト33の前後方向への移動を許容しつつサドルポスト33に荷重を作用できる。
このように荷重付加装置2は構成されているので、二輪車Bに加振機1によって突上げるような衝撃荷重が与えられた際に、緩衝部材Dが衝撃を吸収するので、錘Wへ二輪車Bからの振動の伝達が緩和される。ここで、錘が振り子式にサドルポストに取り付けられる従来の荷重付加装置では、二輪車Bに突上げるような衝撃荷重が作用すると、錘Wに加速度が作用して慣性でサドルポストを下方に押下げる衝撃荷重が作用する。本実施の形態の荷重付加装置2にあっては、二輪車B側から錘Wへの振動の伝達が緩衝部材Dによって抑制されるため、二輪車Bに突上げるような衝撃荷重が与えられても錘Wの慣性による二輪車Bを押し下げる衝撃荷重が軽減される。したがって、荷重付加装置2によれば、実際に人が二輪車Bに乗って段差を乗り越える際に人から二輪車Bに付加される荷重状態に近似する荷重を二輪車Bに与えられる。しかるに、荷重付加装置2によれば、鞍乗車両としての二輪車Bへ人間モデルに近似する荷重を与えられる。
また、緩衝部材Dが減衰特性の異なる弾性部材で構成される場合には、加振機1から二輪車Bへ衝撃荷重を与えた際に、減衰性が低い第一弾性部材D1によって振動を吸収して、二輪車Bの振動を錘Wへの伝達を抑制しつつも、第一弾性部材D1の振動吸収後の錘Wの振動を減衰性が高い第二弾性部材D2によって抑えて、錘Wのばたつきを防止できる。
また、第一弾性部材D1および第二弾性部材D2(弾性部材)は、合成樹脂で形成されているので、錘Wと支持台24との間への設置が簡単で、異なる樹脂材料や形成方法を変更すれば、減衰特性の異なる弾性部材を簡単に形成できる。
さらに、緩衝部材Dは、複数の第一弾性部材D1および第二弾性部材D2(弾性部材)が積層されて構成されているので、第一弾性部材D1および第二弾性部材D2のそれぞれの積層枚数の調整が可能となる。この弾性部材の積層枚数の調整により、サドルポスト33から突き上げるような衝撃荷重を受けた際の、錘Wへの振動伝達特性と錘Wの振動減衰特性をチューニングできる。そのため、より一層人間モデルに近い荷重を鞍乗車両である二輪車Bへ付加できる。
また、荷重付加装置2がサドルポスト33に二輪車Bの前後方向へ回転可能に装着される取付台23と、取付台23に前後方向に移動可能に装着される支持台24と、支持台24上に積層される緩衝部材Dと、緩衝部材Dに積層される錘Wとを備えている。そのため、荷重付加装置2は、加振機1によって二輪車Bに、鉛直方向、前後の水平方向への振動および前後方向への回転振動が与えられても、常にサドルポスト33に鉛直下方へ錘Wの荷重を作用させて、より一層人間モデルに近似する荷重を与えられる。
さらに、本例では、荷重付加装置2が錘Wと緩衝部材Dと支持台24を収容して、錘Wと支持台24の鉛直方向の移動のみを許容して、架台3に取り付けられるハウジング22を備えているので、二輪車Bの左右方向への転倒も防止される。そして、ハウジング22が架台3に対して二輪車Bの前後方向へ移動可能とされているので、サドルポスト33の位置が異なる二輪車Bにも対応してハウジング22を適切な位置へ移動させて荷重付加装置2を二輪車Bへ取付できる。
つづいて、コントローラCは、図5に示すように、各アクチュエータ42,43,52,53の変位を検知するストロークセンサS1,S2,S3,S4と、各アクチュエータ42,43,52,53を駆動制御する制御部61と、ストロークセンサS1,S2,S3,S4で検知した各アクチュエータ42,43,52,53の変位から車軸31,32間の直線距離LLを求める距離演算部62と、距離演算部62で求めた車軸31,32間の直線距離LLに基づいて各アクチュエータ42,43,52,53の駆動を停止するか否かを判断する停止判断部63とを備えている。
制御部61は、各アクチュエータ42,43,52,53の変位を監視し、予め入力される二輪車Bへ与える振動データ通りに二輪車Bに振動を与えるように、各アクチュエータ42,43,52,53を駆動制御する。よって、コントローラCは、各アクチュエータ42,43,52,53を駆動制御して、二輪車Bの車軸31,32に振動を与えて、振動試験を行なえるようになっている。
距離演算部62は、ストロークセンサS1,S2,S3,S4で検知した各アクチュエータ42,43,52,53の変位から車軸31,32間の直線距離LLを求める。車軸31は、第一鉛直軸アクチュエータ42と第一水平軸アクチュエータ43による加振によって、Z軸方向とX軸方向の変位が許容されるが図1中紙面を貫く方向であるY軸方向への移動は規制されているので、ZX面内を移動するのみである。また、車軸32についても、第二鉛直軸アクチュエータ52と第二水平軸アクチュエータ53による加振によって、Z軸方向とX軸方向の変位が許容されるがY軸方向への移動は規制されているので、ZX面内を移動するのみである。第一加振部4における各アクチュエータ42,43の変位から車軸31のZX面上におけるZX座標を求め、第二加振部5における各アクチュエータ52,53の変位から車軸32のZX面上におけるZX座標を求めれば、車軸31,32間の直線距離LLを求められる。このようにして、距離演算部62は、振動試験中は、常に加振点間距離、つまり、車軸31,32間の直線距離LLを各アクチュエータ42,43,52,53の変位に基づいて求める。
ここで、第一加振部4と第二加振部5からの荷重を受けると、二輪車Bの車軸31,32間の直線距離LLは、第一加振部4と第二加振部5からの荷重を受けていない場合の両者の距離(無負荷距離)から変化する。車軸31,32間の直線距離LLが無負荷距離LUより長くなると、二輪車Bには車軸31,32を離間させる引張荷重が作用し、前記直線距離LLが無負荷距離LUよりも短くなると、二輪車Bには車軸31,32を引き寄せる圧縮荷重が作用する。この引張荷重と圧縮荷重によって、二輪車Bを構成する部品に作用する応力が各部品の許容応力を超える状態となると、部品が塑性変形したり、場合によって破断したりする。二輪車Bの各構成部品の設計によって、部品が損傷しない範囲内での最大引用荷重と最大圧縮荷重は決定され、引用荷重と圧縮荷重は、加振点間距離によって一義的に求められる。つまり、二輪車Bで許容できる最大引張荷重が作用する車軸31,32間の最大長さLmaxと、二輪車Bで許容できる最大圧縮荷重が作用する車軸31,32間の距離の最小長さLminは、二輪車Bの構成部品の設計仕様から予め求められる。
よって、振動試験中に車軸31,32間の直線距離LLを監視して、直線距離LLが最大長さLmax以上か最小長さLmin以下になる場合に、各アクチュエータ42,43,52,53をアンロード状態とすれば、二輪車Bに過剰な荷重を作用させずに済む。つまり、二輪車Bが塑性変形等の損傷を受ける前に、各アクチュエータ42,43,52,53が外力でフリーに伸縮できる状態として、二輪車Bにそれ以上の許容最大引張荷重或いは許容最大圧縮荷重を超える荷重を作用させないようにすればよい。
そのため、コントローラCは、停止判断部63を備えている。停止判断部63は、距離演算部62が求めた直線距離LLから無負荷距離LUを差し引いた差εが予め設定される閾値α以上か或いは閾値β以下となると、制御部61へ停止信号を出力する。制御部61は、停止信号を受け取ると、各アクチュエータ42,43,52,53への電流供給をオフして外力でフリーに伸縮できるアンロード状態とする。
閾値αは、許容最大引張荷重が作用する車軸31,32間距離Lmaxから無負荷距離LUを差し引きした値から安全マージンを差し引きした値であり、プラスの値を持つ閾値である。また、閾値βは、許容最大圧縮荷重が作用する車軸31,32間距離Lminから無負荷距離LUを差し引きした値に安全マージンを加算した値であり、マイナスの値を持つ閾値である。閾値αと閾値βの設定で安全マージンを考慮すると、停止判断部63の停止信号で制御部61が各アクチュエータ42,43,52,53をアンロード状態とするまでの間に許容荷重以上の荷重が二輪車Bに負荷されるのを確実に防止できる。つまり、直線距離LLが閾値α未満であり閾値βを超える範囲内であれば、試験体である二輪車Bに損傷を与えずに振動試験を実行でき、閾値α未満であり閾値βを超える範囲は正常範囲としている。対して、直線距離LLが前記の正常範囲を逸脱すると、つまり、閾値α以上或いは閾値β以下となると、コントローラCは、各アクチュエータ42,43,52,53をアンロード状態として、試験体である二輪車Bの損傷を防止するのである。なお、閾値αと閾値βの設定に際して、安全マージンを考慮しない場合には、閾値α=Lmax−LUとなり、閾値β=Lmin―LUとなる。
具体的には、図6のフローチャートに示すように、コントローラCには、許容最大引張荷重が作用する車軸31,32間距離から無負荷距離を差し引きした値から安全マージンを差し引きした値をプラス側の閾値αとして入力する(ステップF1)。また、コントローラCに、許容最大圧縮荷重が作用する車軸31,32間距離から無負荷距離を差し引きした値に安全マージンを加算した値をマイナス側の閾値βとして入力しておく(ステップF1)。
コントローラCは、二輪車Bの振動試験を行うため加振中立位置へ上昇させる。加振中立位置は、二輪車Bの加振点である車軸31,32に振動を与えるうえで、これら加振点を試験中で加える振動ストロークの中心に配置させる位置である。
振動試験を行うために、加振中立位置に二輪車Bを配置した状態では、二輪車Bには鉛直方向にも水平方向にも荷重を作用させないようになっており、この時の車軸31,32間の距離が無負荷距離である。そこで、コントローラCは、この時の車軸31,32のZX座標から無負荷距離LUを認識する(ステップF2)。
そして、コントローラCは、振動試験を開始し、試験中は常に、車軸31,32間の距離LLを求める(ステップF3)。つづいて、コントローラCは、求めた車軸31,32間の距離LLと無負荷距離LUとの差εを求める(ステップF4)。また、コントローラCは、差εの値が、閾値α以上となるか閾値β以下となるかを判断する(ステップF5)。そして、ステップF5の判断で、差εの値が、閾値α以上か、または、閾値β以下である場合、ステップF6へ移行し、そうでない場合、ステップF7へ移行する。ステップF6では、コントローラCは、二輪車Bの損傷の可能性があるので、各アクチュエータ42,43,52,53をアンロード状態として二輪車Bへの各アクチュエータ42,43,52,53からの荷重を取り除く。他方、ステップF7では、コントローラCは、二輪車Bの損傷の可能性がないので、試験を続行するべく各アクチュエータ42,43,52,53を制御し続け、二輪車Bを加振して振動を与える。
このように、振動試験機Tにあっては、試験体の前後に鉛直方向および水平方向の四軸で振動入力が可能であるから、試験体を鉛直方向および水平方向の双方へ任意に加振できる。よって、振動試験機Tによれば、試験体に実際に入力される可能性がある振動を正確に模擬して加振でき、より実効性の高い振動試験や疲労試験を実行できる。また、車体フレーム34の剛性は高いが強度は弱いという特徴を持つ自転車を試験体としても、四軸での振動入力が可能であるので、実走行時の振動を正確に再現して試験体に振動を与えられる。
また、振動試験機Tでは、加振点間の距離が予め設定される正常範囲を逸脱すると、各アクチュエータ42,43,52,53をオフして加振機1をアンロード状態とするので、試験体が損傷を受けるような荷重が付加される事態を招かない。従来の振動試験機では、後輪側車軸に水平方向へ加振するアクチュエータの代わりに反力治具と後輪側車軸をリンク棒で連結して水平方向の動きを拘束しつつ、三軸で加振し、二輪車に予期せぬ水平方向の圧縮或いは引張荷重を作用させないようにしていた。これに対して、本振動試験機Tでは、試験体を4軸で加振しても、試験体に許容荷重を超える荷重が作用しないので、試験体を傷めず安全に振動試験を実行できる。
さらに、本例の振動試験機Tでは、加振機1は、架台3と、架台3に取り付けられて加振点のうち一方を加振する第一加振部4と他方を加振する第二加振部5とを有し、第二加振部5が架台3に対して試験体の前後方向へ移動可能に取り付けられる。よって、試験体の全長によらず試験体を振動試験機Tに適正に取り付けでき振動試験を実行できる。なお、第二加振部5ではなく、第一加振部4を架台3に試験体の前後方向へ移動可能に取り付けてもよく、第一加振部4と第二加振部5の双方を試験体の前後方向へ移動可能に取り付けてもよい。
また、本例の振動試験機Tでは、第一加振部4における第一鉛直軸アクチュエータ42および第一水平軸アクチュエータ43と、第二加振部5における第二鉛直軸アクチュエータ52と第二水平軸アクチュエータ53が鉛直方向に立てられて設けられている。全アクチュエータ42,43,52,53がこのように鉛直方向に立てられているので、振動試験機Tの図1中左右方向長さを短くでき、小型化できる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
2・・・荷重付加装置、23・・・取付台、24・・・支持台、33・・・サドルポスト、B・・・二輪車(鞍乗車両)、D・・・緩衝部材、D1・・・第一弾性部材(弾性部材)、D2・・・第二弾性部材(弾性部材)、W・・・錘

Claims (6)

  1. 鞍乗車両のサドルポストに前記鞍乗車両の前後方向へ回転可能に装着される取付台と、
    前記取付台に前後方向に移動可能に装着される支持台と、
    前記支持台上に積層される緩衝部材と、
    前記緩衝部材に積層されて前記サドルポストに荷重を付加する錘と
    を備えたことを特徴とする荷重付加装置。
  2. 前記緩衝部材は、減衰特性の異なる弾性部材を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の荷重付加装置。
  3. 前記弾性部材は、合成樹脂である
    ことを特徴とする請求項2に記載の荷重付加装置。
  4. 前記緩衝部材は、複数の弾性部材が積層されて構成される
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の荷重付加装置。
  5. 前記錘の鉛直方向の移動を許容するリニアガイド
    を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の荷重付加装置。
  6. 前記取付台に対して前記錘の前後方向の移動を許容するリニアガイドを
    を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の荷重付加装置。
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