JP6545894B2 - 羽ばたき装置 - Google Patents

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Description

本発明は、躯体に組付けられた動力源によって羽体が駆動されて揺動することで浮上力を得る羽ばたき装置に関する。
通常、羽ばたき装置においては、躯体の左舷および右舷のそれぞれに羽体が設けられており、躯体に組付けられた動力源によって当該羽体が駆動される。その際、羽体は、躯体側に位置する基端を回転中心として当該基端とは反対側に位置する先端が概ね前後方向に向けて移動するように揺動する。
たとえば、特表2012−529398号公報(特許文献1)の図9には、羽体が取付けられたマストの基端にロッカーアームが組付けられ、駆動源としての回転電動機から出力される回転運動がクランクによって往復直線運動に変換されることでロッカーアームが周期的に押し引きされ、これによりロッカーアームによってマストが駆動されることで羽体が前後方向に揺動するように構成された羽ばたき装置が開示されている。
特表2012−529398号公報
ここで、羽体が前後方向に揺動するように構成された羽ばたき装置においては、羽体の移動速度が可能な限り速められていることが必要であるとともに、羽体の切り返し動作が確実に履行されるように構成されていることが重要である。羽体の移動速度が遅い場合には、羽ばたき装置の浮上力が低下してしまうことになり、また羽体の切り返しが不完全である場合には、羽ばたき装置の姿勢が安定しないことになり、いずれの場合にも運動効率が低下することとなって飛行能力が大幅に劣ったものとなってしまう。
したがって、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、運動効率の向上が図られた羽ばたき装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に基づく羽ばたき装置は、躯体と、上記躯体に組付けられた動力源と、羽体と、上記動力源にて発生した動力を上記羽体に伝達する動力伝達機構と、を備えている。上記羽体は、上記動力伝達機構によって駆動される。上記動力伝達機構は、上記躯体によって回転可能に支持され、上記動力源からの動力の伝達を受けて第1回転軸を回転中心として回転する回転伝達部材と、上記躯体によって移動可能に支持され、上記回転伝達部材からの動力の伝達を受けて第1方向に往復直線運動するスライダと、上記躯体によって回転可能に支持され、上記スライダからの動力の伝達を受けて上記第1方向と直交する第2方向に延在する第2回転軸を回転中心として回転方向に往復運動する回転体と、を含んでいる。上記羽体は、その基端が上記回転体に固定されることにより、上記回転体が上記回転方向に往復運動することでその先端が概ね上記第1方向に沿って移動するように揺動する。上記動力伝達機構は、上記回転伝達部材と上記スライダとを接続する一対のクランクアームをさらに含んでいる。上記一対のクランクアームの各々の一端は、上記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在する共通の回転軸を回転中心として、上記回転伝達部材の偏心位置に回転可能に接続されている。上記一対のクランクアームの各々の他端は、上記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在しかつ上記第1方向において距離をもって位置する互いに異なる回転軸を回転中心として、上記スライダに対して回転可能に接続されている。さらに、上記一対のクランクアームの各々の上記他端は、上記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、上記スライダに対してスライド移動可能に接続されている。
上記本発明の第1の局面に基づく羽ばたき装置にあっては、上記一対のクランクアームの各々の上記他端に孔部が設けられるとともに、上記孔部に挿通するようにクランクピンが上記スライダに取付けられることにより、上記一対のクランクアームの各々の上記他端が、上記スライダに対して回転可能に接続されていることが好ましく、またその場合に、上記孔部に上記クランクピンが遊嵌されることにより、上記一対のクランクアームの各々の上記他端が、上記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、上記スライダに対してスライド移動可能に接続されていることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づく羽ばたき装置の第1の態様にあっては、上記動力伝達機構が、上記スライダに一部が固定された弾性ベルトをさらに含んでいてもよく、その場合には、上記スライダに対する上記弾性ベルトの非固定部分が上記回転体に巻回されることにより、上記スライダが往復直線運動することで上記回転体が上記回転方向に往復運動することになる。
上記第1の態様にあっては、上記回転体が、ギヤからなるとともに、上記弾性ベルトが、上記ギヤに歯合する歯付きベルトからなることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づく羽ばたき装置の第2の態様にあっては、上記スライダと上記回転体とが接触していてもよく、その場合には、上記スライダが往復直線運動することで上記回転体が上記回転方向に往復運動することになる。
上記第2の態様にあっては、上記回転体が、ギヤからなるとともに、上記スライダが、上記ギヤに歯合する歯付きスライダからなることが好ましい。
上記本発明の第1の局面に基づく羽ばたき装置にあっては、上記スライダの上記第1方向に沿った移動と、上記羽体の上記第1方向に沿った揺動とが、逆向きであることが好ましい。
本発明の第2の局面に基づく羽ばたき装置は、躯体と、上記躯体に組付けられた動力源と、第1羽体および第2羽体と、上記動力源にて発生した動力を上記第1羽体および上記第2羽体に伝達する動力伝達機構と、を備えている。上記第1羽体および上記第2羽体は、上記動力伝達機構によって駆動される。上記動力伝達機構は、上記躯体によって回転可能に支持され、上記動力源からの動力の伝達を受けて第1回転軸を回転中心として回転する回転伝達部材と、上記躯体によって移動可能に支持され、上記回転伝達部材からの動力の伝達を受けて第1方向に往復直線運動するスライダと、上記躯体によって回転可能に支持され、上記スライダからの動力の伝達を受けて上記第1方向と直交する第2方向に延在する第2回転軸および第3回転軸をそれぞれ回転中心として回転方向に往復運動する第1回転体および第2回転体と、を含んでいる。上記第1回転体および上記第2回転体は、上記第1方向および上記第2方向の双方に直交する第3方向に沿って並んで配置されている。上記第1羽体は、その先端が上記第1回転体から見て上記第2回転体が位置する側とは反対側に位置するようにその基端が上記第1回転体に固定されており、上記第2羽体は、その先端が上記第2回転体から見て上記第1回転体が位置する側とは反対側に位置するようにその基端が上記第2回転体に固定されている。上記第1羽体および上記第2羽体は、上記第1回転体および上記第2回転体がそれぞれ回転方向に往復運動することで各々の先端が同期的に概ね上記第1方向に沿って移動するように揺動する。上記動力伝達機構は、上記回転伝達部材と上記スライダとを接続する一対のクランクアームをさらに含んでいる。上記一対のクランクアームの各々の一端は、上記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在する共通の回転軸を回転中心として、上記回転伝達部材の偏心位置に回転可能に接続されている。上記一対のクランクアームの各々の他端は、上記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在しかつ上記第1方向において距離をもって位置する互いに異なる回転軸を回転中心として、上記スライダに対して回転可能に接続されている。さらに、上記一対のクランクアームの各々の上記他端は、上記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、上記スライダに対してスライド移動可能に接続されている。
上記本発明の第2の局面に基づく羽ばたき装置にあっては、上記スライダの上記第1方向に沿った移動と、上記第1羽体および上記第2羽体の上記第1方向に沿った揺動とが、逆向きであることが好ましい。
本発明によれば、運動効率の向上が図られた羽ばたき装置を提供することが可能になる。
本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の要部の概略斜視図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の躯体の図示を省略した要部の概略斜視図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の回転運動伝達部の構成および動作を説明するための概略正面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の運動変換部の構成および動作を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の一対のクランクアームの一端側の組付構造を示す図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の一対のクランクアームの他端側の組付構造を示す図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の運動変換部の動作の詳細を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の運動変換部の動作の詳細を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の運動変換部の動作の詳細を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の運動変換部の動作の詳細を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態1における羽ばたき装置と比較形態に係る羽ばたき装置とのスライダの速度変化を比較した模式的なグラフである。 本発明の実施の形態2における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態3における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態4における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態5における羽ばたき装置の躯体の図示を省略した要部の概略斜視図である。 本発明の実施の形態5における羽ばたき装置の運動変換部の構成および動作を説明するための概略上面図である。 本発明の実施の形態6における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における羽ばたき装置の要部の概略斜視図であり、図2は、躯体の図示を省略した当該要部の概略斜視図である。図3は、図2に示す回転運動伝達部の構成および動作を説明するための概略正面図であり、図4は、図2に示す運動変換部の構成および動作を説明するための概略上面図である。また、図5は、図2に示す一対のクランクアームの一端側の組付構造を示す図であり、図6は、図2に示す一対のクランクアームの他端側の組付構造を示す図である。まず、これら図1ないし図6を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Aの構成および概略的な動作について説明する。
図1に示すように、羽ばたき装置1Aは、躯体100と、躯体100に組付けられた動力源としての回転電動機2と、回転電動機2にて発生した動力を伝達する動力伝達機構3と、動力伝達機構3によって駆動される一対の羽体としての第1羽体4Aおよび第2羽体4Bと、上述した回転電動機2に電力を供給する図示しないバッテリとを主として備えている。図2に示すように、動力伝達機構3は、回転運動伝達部3Aと運動変換部3Bとを含んでいる。
ここで、図1および図2に示すように、羽ばたき装置1Aの前後、左右および上下にそれぞれX軸、Y軸およびZ軸をとり、羽ばたき装置1Aの前方側および後方側に向けての方向をそれぞれX1方向およびX2方向と定義し、羽ばたき装置1Aの右方側および左方側に向けての方向をそれぞれY1方向およびY2方向と定義し、羽ばたき装置1Aの上方側および下方側に向けての方向をそれぞれZ1方向およびZ2方向と定義し、以下においては、これら軸および方向を用いて説明を行なう。
図1に示すように、躯体100は、羽ばたき装置1Aの本体部を構成する部材であり、上述した回転電動機2、動力伝達機構3およびバッテリが組付けられてなるものである。躯体100は、たとえばフレーム状の骨組みにて構成されており、これに加えて当該骨組みを覆うカバーを備えていてもよい。
図1ないし図3に示すように、回転電動機2は、羽ばたき装置1Aの下部に配置されており、上述したように躯体100に組付けられている。回転電動機2は、回転運動を出力する出力シャフト2aを含んでおり、出力シャフト2aは、金属製のシャフトにて構成されている。出力シャフト2aは、Z軸方向に沿って延在して配置されており、その先端にギヤ2bが固定されている。ギヤ2bは、出力シャフト2aの軸線周りの回転に伴って出力シャフト2aと共に回転する。
なお、通常、回転電動機2は、使用者もしくは自動化されたアルゴリズムにより制御指示が与えられる制御装置によって制御されるが、当該制御の詳細は、本発明の内容に直接関係しないため、説明の簡略化のためにここではその詳細を省略し、本実施の形態においては、上述した図示しないバッテリからの電力を受けて回転電動機2が直接的に駆動されるものとして、その説明を行なう。また、上述した制御装置の有無や制御装置を備える場合における具体的な制御方法は、本発明を適用する際に何ら影響を及ぼすものではない。
回転運動伝達部3Aは、第1伝達部材31と第2伝達部材32とを含んでいる。第1伝達部材31および第2伝達部材32は、いずれも躯体100によって回転可能に支持されている。
第1伝達部材31は、Z軸方向に沿って延在する第1接続ロッド31aと、第1接続ロッド31aの一端に固定されたギヤ31bと、第1接続ロッド31aの他端に固定されたギヤ31cとを有している。ギヤ31bおよびギヤ31cは、いずれも第1接続ロッド31aと共に第1接続ロッド31aの軸線周りに回転する。
第2伝達部材32は、Z軸方向に沿って延在する第2接続ロッド32aと、第2接続ロッド32aの一端に固定されたギヤ32bと、第2接続ロッド32aの他端に固定された回転伝達部材としてのディスク32cとを有している。ギヤ32bおよびディスク32cは、いずれも第2接続ロッド32aと共に第2接続ロッド32aの軸線周りに回転する。
第1接続ロッド31aの一端に固定されたギヤ31bは、出力シャフト2aの先端に固定されたギヤ2bと歯合している。また、第2接続ロッド32aの一端に固定されたギヤ32bは、第1接続ロッド31aの他端に固定されたギヤ31cと歯合している。
以上により、回転電動機2の出力シャフト2aに生じた回転運動が、第1伝達部材31および第2伝達部材32へ回転運動のまま伝達されることになり、その結果、回転運動伝達部3Aの出力部としてのディスク32cが第2接続ロッド32aの軸線周りに回転運動することになる。すなわち、回転伝達部材としてのディスク32cは、第2接続ロッド32aの延在方向と平行な方向(すなわちZ軸方向)に延在する第1回転軸201(図4参照)を回転中心として回転する。なお、第1伝達部材31および第2伝達部材32は、ギヤ31b,31c,32bの歯数が調節されることにより、減速機として機能する。
ここで、第1伝達部材31の第1接続ロッド31aおよび第2伝達部材32の第2接続ロッド32aは、いずれも炭素繊維製のロッドにて構成されている。これにより、これら第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aの各々によって後述する負荷変動抑制部A1,A2(図3参照)が構成されることになるが、その詳細については後述することとする。
また、回転電動機2のギヤ2bと第1伝達部材31のギヤ31bとの歯合部および第1伝達部材31のギヤ31cと第2伝達部材32のギヤ32bとの歯合部は、それぞれ所定の大きさのバックラッシュを有している。これにより、これら歯合部の各々によって後述する負荷変動抑制部B1,B2(図3参照)が構成されることになるが、その詳細については後述することとする。
図1、図2および図4に示すように、運動変換部3Bは、回転電動機2および回転運動伝達部3Aの上方に配置されており、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bならびにクランクピン34a,34b1,34b2からなるクランクと、スライダ35と、弾性ベルト36と、第1回転体37と、第2回転体38とを主として備えている。
スライダ35は、矩形枠状の部材にて構成されており、回転運動伝達部3Aの第2伝達部材32の上方に位置している。スライダ35は、躯体100に設けられた一対のスライドガイド5a,5bによって移動可能に支持されている。より詳細には、一対のスライドガイド5a,5bは、X軸方向に沿って延在するようにY軸方向に並んで配設されており、スライダ35の所定位置には、当該スライドガイド5a,5bが挿通される複数の貫通孔が設けられている。これにより、当該複数の貫通孔にスライドガイド5a,5bが挿通されることにより、スライダ35は、第1方向であるX軸方向に沿って移動可能に構成されている。
スライダ35の下方であって第2伝達部材32の上方には、一対のクランクアームである第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bが配置されている。第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bは、いずれもその延在方向がXY平面と平行となるように配置されている。
図4を参照して、第1クランクアーム33Aは、その一端がクランクピン34aによって第2伝達部材32のディスク32cの偏心位置に回転可能に組付けられており、その他端がクランクピン34b1によってスライダ35の前端位置に回転可能に組付けられている。
より詳細には、図5(A)に示すように、第1クランクアーム33Aの上記一端には、孔部33a1が設けられており、当該孔部33a1に挿通するようにクランクピン34aがディスク32cに取付けられている。ここで、第1クランクアーム33Aの上記一端がディスク32cに対して回転可能に組付けられることとなるように、孔部33a1は、摩擦を低減するための所定のクリアランス分だけ、当該孔部33a1を挿通する部分のクランクピン34aよりも僅かに大きく形成されている。
一方、図6(A)に示すように、第1クランクアーム33Aの上記他端には、孔部33b1が設けられており、当該孔部33b1に挿通するようにクランクピン34b1がスライダ35の前端位置に取付けられている。ここで、孔部33b1は、少なくとも第1クランクアーム33Aが延びる方向に沿って、当該孔部33b1を挿通する部分のクランクピン34b1の外形よりも顕著に大きく(すなわち、摩擦を低減するための所定のクリアランス分よりも十分に大きく)形成されており、たとえば図示する如くの長孔によって構成されている。これにより、クランクピン34b1は、孔部33b1に遊嵌されている。
そのため、第1クランクアーム33Aの上記他端は、スライダ35に回転可能に組付けられるばかりでなく、さらに、XY平面内方向において、スライダ35に対してスライド移動可能に組付けられることになる。
図4を参照して、第2クランクアーム33Bは、その一端がクランクピン34aによって第2伝達部材32のディスク32cの偏心位置に回転可能に組付けられており、その他端がクランクピン34b2によってスライダ35の後端位置に回転可能に組付けられている。
より詳細には、図5(B)に示すように、第2クランクアーム33Bの上記一端には、孔部33a2が設けられており、当該孔部33a2に挿通するようにクランクピン34aがディスク32cに取付けられている。ここで、第2クランクアーム33Bの上記一端がディスク32cに対して回転可能に組付けられることとなるように、孔部33a2は、摩擦を低減するための所定のクリアランス分だけ、当該孔部33a2を挿通する部分のクランクピン34aよりも僅かに大きく形成されている。
一方、図6(B)に示すように、第2クランクアーム33Bの上記他端には、孔部33b2が設けられており、当該孔部33b2に挿通するようにクランクピン34b2がスライダ35の後端位置に取付けられている。ここで、孔部33b2は、少なくとも第2クランクアーム33Bが延びる方向に沿って、当該孔部33b2を挿通する部分のクランクピン34b2の外形よりも顕著に大きく(すなわち、摩擦を低減するための所定のクリアランス分よりも十分に大きく)形成されており、たとえば図示する如くの長孔によって構成されている。これにより、クランクピン34b2は、孔部33b2に遊嵌されている。
そのため、第2クランクアーム33Bの上記他端は、スライダ35に回転可能に組付けられるばかりでなく、さらに、XY平面内方向において、スライダ35に対してスライド移動可能に組付けられることになる。
ここで、上記のように、第1クランクアーム33Aの上記一端と第2クランクアーム33Bの上記一端とは、共通のクランクピン34aによってディスク32cに回転可能に組付けられている。そのため、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの各々の一端は、回転伝達部材としてのディスク32cの第1回転軸201の延在方向と平行な方向に延在する共通の回転軸を回転中心として、当該ディスク32cの偏心位置に回転可能に接続されることになる。
一方、上記のように、第1クランクアーム33Aの上記他端と第2クランクアーム33Bの上記他端とは、それぞれ互いに異なるクランクピン34b1,34b2によってスライダ35に回転可能かつスライド移動可能に組付けられている。そのため、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの各々の他端は、回転伝達部材としてのディスク32cの第1回転軸201の延在方向と平行な方向に延在しかつスライダ35の移動方向であるX軸方向において距離をもって位置する互いに異なる回転軸を回転中心として、スライダに対して回転可能に接続されるとともに、回転伝達部材としてのディスク32cの第1回転軸201の延在方向と直交する方向において、スライダ35に対してスライド移動可能に接続されることになる。
これにより、図4に示すように、回転運動伝達部3Aの出力部としてのディスク32cが第1回転軸201を回転中心として回転運動することにより、ディスク32cに組付けられた第1クランクアーム33Aの上記一端および第2クランクアーム33Bの上記一端(すなわち、クランクピン34aが位置する側の端部)も第1回転軸201を回転中心として回転することになる。これに伴い、スライダ35は、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bによって周期的に押し引きされることになり、スライドガイド5a,5bの延在方向であるX軸方向に沿って往復直線運動することになる。なお、図4においては、当該スライダ35の往復直線運動の際のスライダ35の重心位置の移動範囲を矢印AR1にて表わしている。
図2および図4に示すように、スライダ35の右方および左方には、それぞれ第1回転体37および第2回転体38が配置されている。より詳細には、第1回転体37および第2回転体38は、スライダ35を挟むように第3方向であるY軸方向において並んで配置されている。第1回転体37および第2回転体38は、それぞれ略円柱状の部材にて構成されており、その周面がスライダ35に対向するように配置されている。
より具体的には、第1回転体37は、躯体100に設けられたZ軸方向に延在するガイドシャフト6aに固定されており、当該ガイドシャフト6aは、躯体100によって回転可能に支持されている。これにより、図4に示すように、スライダ35の右側面35a側において、第1回転体37が、第2方向であるZ軸方向に延在する第2回転軸202を回転中心として回転可能に位置することになる。
また、第2回転体38は、躯体100に設けられたZ軸方向に延在するガイドシャフト6bに固定されており、当該ガイドシャフト6bは、躯体100によって回転可能に支持されている。これにより、図4に示すように、スライダ35の左側面35b側において、第2回転体38が、第2方向であるZ軸方向に延在する第3回転軸203を回転中心として回転可能に位置することになる。
なお、第1回転体37および第2回転体38のスライダ35と対面する部分の周面には、それぞれ当該周面上を周回するようにギヤ溝が設けられている。当該ギヤ溝には、それぞれ歯37a,38aが設けられており、これにより第1回転体37および第2回転体38が、ギヤとしても機能することになる。
スライダ35の外周面と、第1回転体37の周面および第2回転体38の周面には、弾性ベルト36が巻回されている。当該弾性ベルト36は、その一方の主面の所定位置に歯36aが設けられた歯付きベルトからなる。弾性ベルト36は、弾性を呈する限りにおいてはどのような材質のものであっても構わないが、樹脂製またはゴム製であることが好ましい。なお、弾性ベルト36は、後述する負荷の変動を抑制する観点に基づいてその設計を行なうことが必要である。
弾性ベルト36のうち、スライダ35の外周面に巻回された部分は、スライダ35の外周面のうちの上述した右側面35aおよび左側面35bを除く部分においてスライダ35に固定されている。また、弾性ベルト36のうち、スライダ35の外周面に巻回された部分においては、上述した歯36aが外側を向いている。
また、弾性ベルト36のうち、スライダ35の外周面に巻回された部分と第1回転体37の周面に巻回された部分とは、8の字を描くようにスライダ35および第1回転体37に巻き付けられている。ここで、弾性ベルト36のうち、第1回転体37の周面に巻回された部分においては、上述した歯36aが内側を向いており、第1回転体37の周面に設けられたギヤ溝の歯37aに歯合している。
さらに、弾性ベルト36のうち、スライダ35の外周面に巻回された部分と第2回転体38の周面に巻回された部分とは、8の字を描くようにスライダ35および第2回転体38に巻き付けられている。ここで、弾性ベルト36のうち、第2回転体38の周面に巻回された部分においては、上述した歯36aが内側を向いており、第2回転体38の周面に設けられたギヤ溝の歯38aに歯合している。
これにより、スライダ35の右側面35a側においては、弾性ベルト36の非固定部分が第1回転体37に巻回されることになり、スライダ35の左側面35b側においては、弾性ベルト36の非固定部分が第2回転体38に巻回されることになる。
そのため、上述したスライダ35のX軸方向に沿った往復直線運動に伴い、第1回転体37および第2回転体38に巻回された部分の弾性ベルト36がそれぞれ第1回転体37および第2回転体38の回転方向に沿って送られることになり、これに伴って第1回転体37および第2回転体38が、それぞれ上述した第2回転軸202および第3回転軸203を回転中心として回転方向に往復運動することになる。ここで、第1回転体37の回転方向と第2回転体38の回転方向とは、常時逆向きとなる。
以上により、運動変換部3Bにおいては、回転運動伝達部3Aを介して伝達された回転運動が往復運動に変換され、運動変換部3Bの出力部としての第1回転体37および第2回転体38が、それぞれ回転方向に同期的に往復運動することになる。
ここで、上述したように、スライダ35と第1回転体37および第2回転体38との間の運動伝達は、弾性ベルト36によって実現されている。これにより、この弾性ベルト36によって後述する負荷変動抑制部C1,C2(図4参照)が構成されることになるが、その詳細については後述することとする。
図2および図4に示すように、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、それぞれ第1回転体37および第2回転体38に組付けられている。より詳細には、第1回転体37のスライダ35が位置する側とは反対側の周面の所定位置には、第1羽体4Aのマスト4aの一端である基端が固定されており、第2回転体38のスライダ35が位置する側とは反対側の周面の所定位置には、第2羽体4Bのマスト4bの一端である基端が固定されている。
これにより、第1羽体4Aは、羽ばたき装置1Aの右舷側において、その先端が第1回転体37から見て第2回転体38が位置する側とは反対側に位置するようにY1方向に向けて延在することになり、第2羽体4Bは、羽ばたき装置1Aの左舷側において、その先端が第2回転体38から見て第1回転体37が位置する側とは反対側に位置するようにY2方向に向けて延在することになる。
以上により、図4に示すように、運動変換部3Bの出力部としての第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ第1回転軸201および第2回転軸202を回転中心として回転方向に同期的に往復運動することにより、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、それぞれ第1回転体37および第2回転体38に駆動されて同期的に揺動することになる。
その際、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bも、それぞれ上述した第1回転軸201および第2回転軸202を回転中心として回転方向に同期的に往復運動することになるため、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、その先端がそれぞれ第1方向であるX軸方向に概ね沿って移動するように同期的に揺動する。なお、図4においては、当該第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動範囲を矢印AR2にて表わしている。
以上において説明したように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、駆動源としての回転電動機2にて発生した回転運動が、動力伝達機構3によって伝達される際に往復運動に変換され、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが当該往復運動の伝達を受けて揺動するように構成されている。これにより、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが同期的に揺動することで羽ばたき装置1Aが連続的に羽ばたくことになり、これに伴って浮上力が得られることになる。
ここで、上述したように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、動作時において、第1回転体37および第2回転体38が回転方向に往復運動することで第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが揺動するばかりでなく、スライダ35についてもこれが往復直線運動を行なう。その際、スライダ35の往復直線運動と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動とは、常時逆向きになる。以下、この点について詳細に説明する。
図7ないし図10は、上述した本実施の形態における羽ばたき装置の運動変換部の動作の詳細を説明するための概略上面図である。ここで、図7ないし図10は、スライダ35ならびに第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが、図4に示す状態から第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの同期的な羽ばたき動作の1周期の間に、どのように移動するかを時系列で示した図である。
図4に示す状態においては、スライダ35が、スライダ35の往復直線運動の可動範囲内のほぼ中央位置にある。この場合、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、それぞれ3時の位置および9時の位置にあり、上方からZ2方向に向けて見下ろした場合に、これら第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが同一直線上に位置している。なお、その際、回転運動伝達部3Aと運動変換部3Bとの接続部であるディスク32cに組付けられた第1クランクアーム33Aの上記一端および第2クランクアーム33Bの上記一端(すなわち、ピン34aが位置する側の端部)は、9時の位置にある。
まず、図7に示すように、回転電動機2の動力の伝達を受けてディスク32cが図4に示す状態から反時計回りに90°回転することにより、上記接続部が9時の位置から6時の位置にまで達するに際しては、スライダ35が図中に示すDR11方向に向けて移動することになり、これに伴ってスライダ35の重心位置もX2方向に向けて移動する。
また、その際、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ反時計回りおよび時計回りに回転することによって図中に示すDR21方向に向けて(すなわち、それぞれ12時の位置側に向けて)移動することになるが、この移動は概ねX1方向に向けての移動となる。
そのため、この間においては、スライダ35の移動方向と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの移動方向とが、概ねX軸方向に沿って逆向きとなる。したがって、スライダ35の重心位置がX2方向に向けて後退することによってスライダ35がカウンターウェイトとして作用することになり、第1羽体4Aおよび第2羽体4BのX1方向に向けての移動に伴って生じる加速度と、当該スライダ35のX2方向に向けての移動に伴って生じる加速度とが逆向きとなり、結果として慣性力が打ち消されることになる。
次に、図8に示すように、回転電動機2の動力の伝達を受けてディスク32cが図7に示す状態からさらに反時計回りに90°回転することにより、上記接続部が6時の位置から3時の位置にまで達するに際しては、スライダ35が図中に示すDR12方向に向けて移動することになり、これに伴ってスライダ35の重心位置もX1方向に向けて移動する。
また、その際、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ時計回りおよび反時計回りに回転することによって図中に示すDR22方向に向けて(すなわち、それぞれ3時の位置側および9時の位置側に向けて)移動することになるが、この移動は概ねX2方向に向けての移動となる。
そのため、この間においても、スライダ35の移動方向と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの移動方向とが、概ねX軸方向に沿って逆向きとなる。したがって、スライダ35の重心位置がX1方向に向けて前進することによってスライダ35がカウンターウェイトとして作用することになり、第1羽体4Aおよび第2羽体4BのX2方向に向けての移動に伴って生じる加速度と、当該スライダ35のX1方向に向けての移動に伴って生じる加速度とが逆向きとなり、結果として慣性力が打ち消されることになる。
次に、図9に示すように、回転電動機2の動力の伝達を受けてディスク32cが図8に示す状態からさらに反時計回りに90°回転することにより、上記接続部が3時の位置から12時の位置にまで達するに際しては、スライダ35が図中に示すDR13方向に向けて移動することになり、これに伴ってスライダ35の重心位置もX1方向に向けて移動する。
また、その際、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ時計回りおよび反時計回りに回転することによって図中に示すDR23方向に向けて(すなわち、それぞれ6時の位置側に向けて)移動することになるが、この移動は概ねX2方向に向けての移動となる。
そのため、この間においても、スライダ35の移動方向と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの移動方向とが、概ねX軸方向に沿って逆向きとなる。したがって、スライダ35の重心位置がX1方向に向けて前進することによってスライダ35がカウンターウェイトとして作用することになり、第1羽体4Aおよび第2羽体4BのX2方向に向けての移動に伴って生じる加速度と、当該スライダ35のX1方向に向けての移動に伴って生じる加速度とが逆向きとなり、結果として慣性力が打ち消されることになる。
次に、図10に示すように、回転電動機2の動力の伝達を受けてディスク32cが図9に示す状態からさらに反時計回りに90°回転することにより、上記接続部が12時の位置から3時の位置にまで達するに際しては、スライダ35が図中に示すDR14方向に向けて移動することになり、これに伴ってスライダ35の重心位置もX2方向に向けて移動する。
また、その際、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ反時計回りおよび時計回りに回転することによって図中に示すDR24方向に向けて(すなわち、それぞれ3時の位置側および9時の位置側に向けて)移動することになるが、この移動は概ねX1方向に向けての移動となる。
そのため、この間においても、スライダ35の移動方向と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの移動方向とが、概ねX軸方向に沿って逆向きとなる。したがって、スライダ35の重心位置がX2方向に向けて後退することによってスライダ35がカウンターウェイトとして作用することになり、第1羽体4Aおよび第2羽体4BのX1方向に向けての移動に伴って生じる加速度と、当該スライダ35のX2方向に向けての移動に伴って生じる加速度とが逆向きとなり、結果として慣性力が打ち消されることになる。
以上において説明したように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、動作時において、スライダ35の往復直線運動と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動とが、常時逆向きとなる。
そのため、スライダ35がカウンターウェイトとして作用することにより、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが揺動することによって生じる慣性力が常時打ち消されることになり、躯体100に周期的な振動が発生することが抑制されて羽ばたき装置1Aの姿勢が安定することになる。
また、これと同時に、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動がスムーズに行われることになるため、動力源としての回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。
したがって、上記の如くスライダ35がカウンターウェイトとして作用するように構成した場合には、従来に比して運動効率が大幅に向上することになり、飛行能力に優れた羽ばたき装置とすることができる。
ここで、本実施の形態においては、上述したように、回転伝達部材としてのディスク32cとスライダ35とを接続するクランク機構が、一般的な1本のクランクアームを用いたクランク機構とは異なり、一対の(すなわち2本の)クランクアーム(すなわち、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33B)を用いたクランク機構にて構成されており、さらにはこれら一対のクランクアームの端部(すなわち、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの各々の上記他端)が、スライダに対して回転可能に接続されるばかりでなく、スライダ35に対してスライド移動可能に接続されている。このように構成することにより、従来に比して運動効率が大幅に向上する効果を得ることができる。以下、その理由について詳細に説明する。
図11は、本実施の形態における羽ばたき装置と比較形態に係る羽ばたき装置とのスライダの速度変化を比較した模式的なグラフである。なお、図11に示すグラフの横軸は、クランクの回転角度を表わしており、縦軸は、スライダの速度を表わしている。なお、第1羽体および第2羽体は、いずれもスライダの移動によってほぼ直接的に駆動されるものであるため、スライダの速度は、そのまま第1羽体および第2羽体の速度と考えてよい。
ここで、比較形態に係る羽ばたき装置は、本実施の形態における羽ばたき装置1Aと比較した場合に、ディスクとスライダとを接続するクランク機構の構成と異なり、上述した一般的な1本のクランクアームを用いてこれらディスクとスライダとを接続したものである。
具体的には、比較形態に係る羽ばたき装置においては、上述した第2クランクアームが設けられておらず、ディスクとスライダとが、第1クランクアームによってのみ接続されたものである。ここで、第1クランクアームの一端は、ディスクに対して回転可能にのみ組付けられることとなるように、ディスクの偏心位置に組付けられており、第1クランクアームの他端は、スライダに対して回転可能にのみ組付けられることとなるように(すなわち、スライダに対してスライド移動可能に組付けられることがないように)、スライダの前端位置に組付けられている。
図11に示すように、比較形態に係る羽ばたき装置においては、スライダが可動範囲内の最前方位置付近にある場合におけるスライダの移動速度の変化が、スライダの可動範囲内における最後方位置付近にある場合におけるスライダの移動速度の変化よりも、その変化の度合いが大きくなっている。これは、ディスクとスライダとを接続する1本のクランクアームの上記他端が、スライダの前端位置に接続されていることに起因する。
そのため、スライダが最後方位置付近に配置されることで羽体が切り返される動作(すなわち、羽体の揺動範囲の前方側の位置において羽体が切り返される切り返し動作(以下、これを「前方切り返し動作」と称する))が、羽体の速度変化が小さいことによって慣性に従って比較的スムーズに行われることとなる反面、スライダが最前方位置付近に配置されることで羽体が切り返される動作(すなわち、羽体の揺動範囲の後方側の位置において羽体が切り返される切り返し動作(以下、これを「後方切り返し動作」と称する))が、羽体の速度変化が大きいことによって十分にスムーズに行われ難い状態となってしまい、場合によっては、当該後方切り返し動作が不完全になってしまう場合が生じる。
この後方切り返し動作が不完全となってしまった場合には、羽体のはばたき動作が意図したものとはならないため、羽ばたき装置の姿勢が安定しなくなり、結果として動力源としての回転電動機の出力シャフトに加わる負荷の変動が大きくなってしまい、運動効率の低下に繋がることになる。
一方、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、スライダ35の可動範囲内の最前方位置付近にある場合におけるスライダ35の移動速度の変化と、スライダ35が可動範囲内の最後方位置付近にある場合におけるスライダ35の移動速度の変化とが、いずれも同程度となり、その変化の度合いが十分に小さくなっている。
これは、上述したように、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの各々の上記他端が、スライダ35に対して回転可能に接続されるばかりでなく、スライダ35に対してスライド移動可能に接続されているためであり、これにより、スライダ35が最前方位置付近に位置するタイミングと、スライダ35が最後方位置付近に位置するタイミングとにおいて、所定時間にわたってスライダ35が空走する状態が形成されるためである。
より詳細には、図6に示したように、第1クランクアーム33Aの上記他端に設けられた孔部33b1および第2クランクアーム33Bの上記他端に設けられた孔部33b2が、いずれも、対応するクランクピン34b1,34b2の前後方向における大きさよりも大きく構成されているため、上述した2つのタイミングにおいて、ディスク32cの回転に伴って移動するクランクピン34b1の周面と孔部33b1の壁面との当接、ならびに、ディスク32cの回転に伴って移動するクランクピン34b2の周面と孔部33b2の壁面との当接が、一時的に解除される状態が発生する。これに伴い、スライダ35が第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bによって一時的に駆動されない状態が発生する。
そのため、図11に示すように、スライダ35が第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bによって駆動された状態から上述した空走する状態に切り替わった直後においては、スライダ35に急激な減速が生じることになり、これに伴って第1羽体4Aおよび第2羽体4Bに大きな慣性力が付与されることになる。その結果、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bのそれぞれの前方切り返し動作および後方切り返し動作が行なわれ易くなる。
したがって、スライダ35が空走する状態が上述した所定のタイミングにおいて所定時間にわたって形成されることにより、スライダ35の可動範囲内の最前方位置付近および最後方位置付近にある場合におけるスライダ35の移動速度の変化の度合いが十分に小さく抑えられることとなって、結果として前方切り返し動作および後方切り返し動作のいずれもがよりスムーズに安定的に行なわれることになる。
このように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、上述した如くの羽体の切り返し動作が不完全となってしまう状況の発生が抑制できることになり、羽ばたき装置の姿勢がより安定することになり、従来に比して運動効率が大幅に向上する効果を得ることができる。
また、上記構成を採用した場合には、図11から理解されるように、スライダ35が空走する状態が所定のタイミングにおいて所定時間にわたって形成されることにより、前方切り返し動作から後方切り返し動作に至るまでの羽体の後方に向けての移動動作(以下、これを「後方羽ばたき動作」と称する)と、後方切り返し動作から前方切り返し動作に至るまでの羽体の前方に向けての移動動作(以下、これを「前方羽ばたき動作」と称する)とにおいて、羽体の移動速度もより大きく(すなわち速く)なるため、より大きな浮上力を得ることが可能になる。したがって、この意味においても運動効率が大幅に向上することになり、飛行能力に優れた羽ばたき装置とすることができる。
なお、比較形態に係る羽ばたき装置においては、上述した如くのスライダが空走する状態がないため、第1羽体および第2羽体をはじめとした駆動部に常時負荷がかかることになり、結果として駆動源に対する負荷の変動が大きくなる。特に、第1羽体および第2羽体の切り返し動作時においては、第1羽体および第2羽体ならびにスライドに慣性力が作用し、大きな負荷の変動が駆動源に加わることになる。
一方、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、比較形態に係る羽ばたき装置における最大負荷発生時(すなわち、第1羽体および第2羽体の切り返し動作時)において駆動源に加わる負荷が殆どなく、さらに駆動源による駆動力がスライダ35に伝達されるタイミングにおいては、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの切り返し動作に伴って発生する反動がディスク32cの回転を妨げない状態にある。そのため、本実施の形態における羽ばたき装置1Aとすることにより、駆動源に対する負荷の変動が抑制できるばかりでなく、駆動源に加わる負荷の大きさ自体をも低減することができ、駆動効率が飛躍的に向上した羽ばたき装置とすることができる。
なお、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、スライダ35の前後方向に沿った移動と、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの前後方向に沿った揺動とが、逆向きとなるように構成した場合を例示したが、当該構成とすることにより得られる運動効率の向上の効果と、上述したようにスライダに所定のタイミングにおいて所定時間にわたって空走状態を設けることによって得られる運動効率の向上の効果とは、それぞれ独立した効果であるため、スライダ35の移動と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動とが逆向きとなるように構成することは、必ずしも必須の要件となるものではない。
また、本実施の形態においては、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bがそれぞれ3時および9時の位置に配置された状態において、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bのディスク32cに接続された一端(すなわち、クランクピン34aが位置する側の端部)が、ディスク32cの第1回転軸201に対して3時または9時の位置に配置されるように構成した場合を例示したが、この場合には、上記状態からの第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの前方側に向けての揺動範囲と後方側に向けての揺動範囲とに厳密な意味において差が生じることになる。そのため、上記状態からの第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの前方側に向けての揺動範囲と後方側に向けての揺動範囲とを同じ大きさにするためには、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bがそれぞれ3時および9時の位置に配置された状態において第1クランクアーム33Aの上記一端および第2クランクアーム33Bの上記一端が、ディスク32cの第1回転軸201に対して前方側(すなわち、3時の位置から見て2時側および9時の位置から見て10時側に)に配置されることとなるように、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの長さをそれぞれ適切に調節すればよい。
上述したように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、動力伝達機構3に複数の負荷変動抑制部A1,A2,B1,B2,C1,C2が設けられている。この負荷変動抑制部A1,A2,B1,B2,C1,C2は、いずれも、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動に際して、これら第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが空気抵抗を受けることによって発生し、動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達されることとなる負荷の変動を抑制するものである。以下、この負荷変動抑制部A1,A2,B1,B2,C1,C2の詳細について説明する。
図3に示すように、負荷変動抑制部A1,A2は、それぞれ第1伝達部材31の第1接続ロッド31aおよび第2伝達部材32の第2接続ロッド32aによって構成されている。ここで、上述したように、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aは、いずれも炭素繊維製であり、回転電動機2の金属製の出力シャフト2aよりも捩れ易い。より詳細には、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを、たとえばロッドの軸方向に繊維配向を有する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)にて構成することにより、捩れに対しては適度な弾性を有するとともに撓みに対しては適度な剛性を有する部材とすることができる。そのため、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aは、上述した負荷の伝達の際に捻じれることによって、相当程度にこの負荷の変動を吸収することができる。
ここで、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aが捩れ易い場合には、これら第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aが負荷の変動を受けて回転運動の伝達に僅かな位相のずれを生じさせることになる。しかしながら、この位相のずれが十分に小さければ、これが運動伝達に大きなロスを与えることはなく、逆に上述した負荷の変動の吸収の効果が顕著に得られることになる。
そのため、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動に伴って当該第1羽体4Aおよび第2羽体4Bから動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達される負荷の変動が、当該負荷変動抑制部A1,A2によって吸収されることで平準化される。したがって、回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。
また、図3に示すように、負荷変動抑制部B1,B2は、それぞれ回転電動機2のギヤ2bと第1伝達部材31のギヤ31bとの歯合部および第1伝達部材31のギヤ31cと第2伝達部材32のギヤ32bとの歯合部によって構成されている。ここで、上述したように、これら歯合部は、いずれも所定の大きさの隙間、いわゆるバックラッシュを有している。すなわち、これら歯合部が十分なバックラッシュを有していることにより、上述した負荷の伝達の際に当該バックラッシュの存在によって相当程度にこの負荷の変動が吸収できることになる。
ここで、これら歯合部が必要以上に大きなバックラッシュを有している場合には、運動伝達にロスが生じたり、ギヤの寿命が短くなってしまったりするおそれがある。しかしながら、当該バックラッシュの大きさを最適化すれば、これが運動伝達やギヤの寿命に大きな影響を及ぼすことはなく、逆に上述した負荷の変動の吸収の効果が顕著に得られることになる。
そのため、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動に伴って当該第1羽体4Aおよび第2羽体4Bから動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達される負荷の変動が、当該負荷変動抑制部B1,B2によって吸収されることで平準化される。したがって、回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。なお、上述したバックラッシュの量は、ギヤ間の回転運動の伝達が妨げられない範囲で可能な限り大きく設定されることが好ましい。
さらに、図4に示すように、負荷変動抑制部C1,C2は、それぞれ弾性ベルト36によって構成されている。ここで、上述したように、弾性ベルト36は、良好な弾性を呈するものであるため、第1回転体37および第2回転体38からスライダ35に上述した負荷が伝達されるに際して、当該弾性ベルト36が弾性変形(もっぱら伸長)することにより、相当程度にこの負荷の変動が吸収できることになる。
ここで、当該弾性ベルト36を用いることにより、運動伝達の際に僅かに伝達の遅れが発生することになる。しかしながら、当該伝達の遅れが十分に小さければ、これが運動伝達に大きなロスを与えることはなく、逆に上述した負荷の変動の吸収の効果が顕著に得られることになる。
そのため、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動に伴って当該第1羽体4Aおよび第2羽体4Bから動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達される負荷の変動が、当該負荷変動抑制部C1,C2によって吸収されることで平準化される。したがって、回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。
以上において説明したように、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、動力伝達機構3に設けられた負荷変動抑制部A1,A2,B1,B2,C1,C2によって、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bから動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達されることとなる負荷の変動が大幅に抑制できるため、従来に比して運動効率が大幅に向上することになり、飛行能力に優れた羽ばたき装置とすることができる。
なお、本実施の形態においては、負荷変動抑制部A1,A2として、回転電動機2の金属製の出力シャフト2aよりも捩れ易い部材からなる第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを用いた場合を例示して説明を行なったが、これに代えて、負荷変動抑制部A1,A2として、回転電動機2の金属製の出力シャフト2aよりも撓み易い部材からなる第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを用いることも可能である。
より詳細には、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを、たとえば変形し難い金属製の部材に形状加工(一例として、金属製のロッドの表面に切れ目を入れる形状加工)等を施すことによってこれを比較的撓み変形し易くしたものにて構成することにより、撓みに対しては適度な弾性を有するとともに捩れに対しては適度な剛性を有する部材とすることができる。そのため、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aをこのような部材にて構成した場合には、上述した負荷の伝達の際にこれらが撓むことによって、相当程度にこの負荷の変動を吸収することができる。
ここで、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aが撓み易い場合には、これら第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aが負荷の変動を受けて僅かに軸ずれを生じさせることになる。しかしながら、この軸ずれが十分に小さければ、これが運動伝達に大きなロスを与えることはなく、逆に上述した負荷の変動の吸収の効果が顕著に得られることになる。
そのため、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動に伴って当該第1羽体4Aおよび第2羽体4Bから動力伝達機構3を介して回転電動機2の出力シャフト2aに伝達される負荷の変動が、当該負荷変動抑制部A1,A2によって吸収されることで平準化される。したがって、回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。
また、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを回転電動機2の金属製の出力シャフト2aよりも捩れ易くかつ撓み易い部材にて構成することも可能である。その場合には、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aを樹脂製のものやゴム製のもの、比較的変形し易い金属製のもの、あるいは変形し難い金属製の部材に形状加工等を施すことによってこれを比較的変形し易くしたもの(たとえばスプリング状のもの)等にて構成すればよい。このように構成した場合にも、回転電動機2の出力シャフト2aに加わる負荷の変動が大幅に抑制できることになる。
なお、本実施の形態における羽ばたき装置1Aにおいては、複数の負荷変動抑制部A1,A2,B1,B2,C1,C2が設けられていたが、少なくともこのうちの1つが動力伝達機構3に設けられていれば、運動効率の向上が相当程度に図られることになる。たとえば、上述した本実施の形態において、第1接続ロッド31aおよび第2接続ロッド32aのいずれか一方のみを炭素繊維強化プラスチックにて構成してもよい。
(実施の形態2)
図12は、本発明の実施の形態2における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。以下、この図12を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Bについて説明する。なお、本実施の形態おける羽ばたき装置1Bの動作については、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aの動作と基本的に同様であるため、ここではその説明を繰り返さない。
図12に示すように、本実施の形態における羽ばたき装置1Bは、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aと比較した場合に、スライダ35と第1回転体37および第2回転体38との間の距離がより大きく構成されている点において相違している。
具体的には、羽ばたき装置1Bにおいては、スライダ35と第1回転体37および第2回転体38との間の距離が調節されることにより、当該距離が、羽ばたき装置1Aのそれよりも大きく構成されている。これにより、弾性ベルト36とスライダ35の右側面35aおよび左側面35bとの間には、隙間G1が形成されることになる。
このように構成した場合には、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、隙間G1が存在する分だけ弾性ベルト36に伸縮等の変形が生じ易くなるとともに、その伸縮等の変形がスライダ35や第1回転体37および第2回転体38によって阻害されることがなくなるため、上述した負荷の変動がより顕著に吸収できる効果が得られる。したがって、運動効率がさらに大幅に向上することになり、飛行能力に特に優れた羽ばたき装置とすることができる。
なお、当該隙間G1は、スライダ35と弾性ベルト36の第1回転体37に歯合する部分および第2回転体38に歯合する部分との間の大きさが、それぞれ弾性ベルト36の厚みよりも大きくなるように構成されていることが好ましい。
(実施の形態3)
図13は、本発明の実施の形態3における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。以下、この図13を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Cについて説明する。
図13に示すように、本実施の形態における羽ばたき装置1Cは、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aと比較した場合に、第1回転体37および第2回転体38に対する弾性ベルト36の巻き付け方が相違している。
具体的には、羽ばたき装置1Aにおいては、スライダ35の外周面に巻回された部分と第1回転体37の周面に巻回された部分とが、スライダ35と第1回転体37との間の部分において切り換わるように構成されていたが(たとえば図4等参照)、羽ばたき装置1Cにおいては、この切り換わり部分が、第1回転体37から見てスライダ35が位置する側とは反対側(すなわち、第1羽体4Aが位置する側)に配置されるように構成されている。
また、同様に、羽ばたき装置1Aにおいては、スライダ35の外周面に巻回された部分と第2回転体38の周面に巻回された部分とが、スライダ35と第2回転体38との間の部分において切り換わるように構成されていたが(たとえば図4等参照)、羽ばたき装置1Cにおいては、この切り換わり部分が、第2回転体38から見てスライダ35が位置する側とは反対側(すなわち、第2羽体4Bが位置する側)に配置されるように構成されている。
これに伴い、弾性ベルト36のうち、第1回転体37の周面に巻回された部分および第2回転体38の周面に巻回された部分と、スライダ35に外周面に巻回された部分との間に位置する部分(すなわち、弾性ベルト36のうち、スライダ35、第1回転体37および第2回転体38のいずれにも巻回されていない部分)においては、歯36aがいずれも内側(すなわちスライダ35側)を向いている。
この場合においても、上述した実施の形態2の場合と同様に、弾性ベルト36とスライダ35の右側面35aおよび左側面35bとの間に、隙間G2が形成されることになる。したがって、隙間G2が存在する分だけ弾性ベルト36に伸縮等の変形が生じ易くなるとともに、その伸縮等の変形がスライダ35や第1回転体37および第2回転体38によって阻害されることがなくなるため、上述した負荷の変動がより顕著に吸収できる効果が得られることになる。
また、このように構成した場合には、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aの動作とは異なり、スライダ35の前後方向に沿った移動と、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの前後方向に沿った揺動とが、ほぼ常時同じ方向に向けて生じることになるが、スライダ35に所定のタイミングにおいて所定時間にわたって空走状態を設けることによって得られる運動効率の向上の効果自体は、確実に得られることになる。そのため、従来に比して運動効率が向上することになり、飛行能力に特に優れた羽ばたき装置とすることができる。
なお、本実施の形態の如くの構成を採用する場合においては、躯体100に周期的な振動が発生することを抑制するために、別途、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bならびにスライダ35の運動に対してカウンターウェイトとなるバランスマスならびにその駆動機構等を設けることが好ましい。
(実施の形態4)
図14は、本発明の実施の形態4における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。以下、この図14を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Dについて説明する。なお、本実施の形態おける羽ばたき装置1Dの動作については、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aの動作と基本的に同様であるため、ここではその説明を繰り返さない。
図14に示すように、本実施の形態における羽ばたき装置1Dは、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aと比較した場合に、回転伝達部材としてのディスク32cとスライダ35とを接続するクランクアームが、さらに一対(すなわち2本)追加されている点において相違している。
具体的には、羽ばたき装置1Dにおいては、ディスク32cの上方の位置に当該ディスク32cと共に回転するディスク32c’が、ディスク32cと一体に設けられており、このディスク32c’の偏心位置と、スライダ35の前端位置および後端位置とをそれぞれ接続するように、第3クランクアーム33Cおよび第4クランクアーム33Dが設けられている。
ここで、第3クランクアーム33Cおよび第4クランクアーム33Dのディスク32c’に対する組付構造は、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bのディスク32cに対する組付構造と同じであり、また、第3クランクアーム33Cおよび第4クランクアーム33Dのスライダ35に対する組付構造は、それぞれ第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bのスライダ35に対する組付構造と同じである。
なお、第1回転軸201の延在方向に沿って見た場合に、第3クランクアーム33Cおよび第4クランクアーム33Dのディスク32c’に対する接続位置は、第1回転軸201を基準として、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bのディスク32cに対する接続位置の点対称位置に配置されており、また、第3クランクアーム33Cおよび第4クランクアーム33Dのスライダ35に対する接続位置は、それぞれ第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bのスライダ35に対する接続位置の直上の位置(すなわち、スライダ35を介した上方の位置)に配置されている。
このように構成した場合には、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、ディスク32cとスライダ35とを接続するクランク機構の構成が羽ばたき装置1Dの左右において対称になるため、躯体100に振動が発生することがより抑制できる効果が得られる。したがって、運動効率がさらに向上することになり、飛行能力に特に優れた羽ばたき装置とすることができる。
(実施の形態5)
図15は、本発明の実施の形態5における羽ばたき装置の躯体の図示を省略した要部の概略斜視図である。また、図16は、図15に示す運動変換部の構成および動作を説明するための概略上面図である。以下、これら図15および図16を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Eについて説明する。
図15および図16に示すように、本実施の形態における羽ばたき装置1Eは、上述した実施の形態1における羽ばたき装置1Aと比較した場合に、動力伝達機構3のうちの運動変換部3Bの構成においてのみ相違している。
具体的には、運動変換部3Bは、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bならびにクランクピン34a,34b1,34b2からなるクランクと、スライダ35と、第1回転体37と、第2回転体38とを主として備えており、上述した実施の形態1において示した如くの弾性ベルト36は備えていない。ここで、スライダ35は、歯付きスライダにて構成されており、より詳細には、スライダ35の右側面35aおよび左側面35bにそれぞれ歯35cが設けられている。
第1回転体37および第2回転体38は、その周面がそれぞれスライダ35の右側面35aおよび左側面35bに接触するように配置されており、これによりスライダ35の右側面35aおよび左側面35bに設けられた歯35cは、それぞれ第1回転体37の周面に設けられたギヤ溝の歯37aおよび第2回転体38の周面に設けられたギヤ溝の歯38aに歯合している。
すなわち、本実施の形態における羽ばたき装置1Eは、スライダ35と第1回転体37および第2回転体38との間の運動伝達が、いわゆるラックアンドピニオンにて構成されたものであり、歯付きスライダからなるスライダ35と、ギヤからなる第1回転体37および第2回転体38とが歯合することにより、これらの間の運動伝達が実現されている。
この場合には、図16に示すように、スライダ35のX軸方向に沿った往復直線運動に伴って、第1回転体37および第2回転体38が、それぞれ第1回転軸201および第2回転軸202を回転中心として回転方向に往復運動することになる。なお、第1回転体37の回転方向と第2回転体38の回転方向とは、常時逆向きとなる。
これにより、運動変換部3Bの出力部としての第1回転体37および第2回転体38がそれぞれ第1回転軸201および第2回転軸202を回転中心として回転方向に同期的に往復運動することにより、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bは、それぞれ第1回転体37および第2回転体38に駆動されて同期的に揺動することになる。
その際、ここではその詳細な説明は省略するが、上述した実施の形態1の場合と同様に、スライダ35の往復直線運動と第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの揺動とが、常時逆向きになるため、スライダ35がカウンターウェイトとして作用することにより、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bが揺動することによって生じる慣性力が常時打ち消されることになる。
また、ここではその詳細な説明は省略するが、上述した実施の形態1の場合と同様に、第1クランクアーム33Aおよび第2クランクアーム33Bの各々の上記他端が、スライダ35に対して回転可能に接続されるばかりでなく、スライダ35に対してスライド移動可能に接続されているため、スライダ35が空走する状態が所定のタイミングにおいて所定時間にわたって形成されることになり、結果として前方切り返し動作および後方切り返し動作のいずれもがよりスムーズに安定的に行なわれることになり、さらには、後方羽ばたき動作および前方羽ばたき動作において、羽体の移動速度もより大きく(すなわち速く)なり、結果としてより大きな浮上力を得ることが可能になる。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになり、運動効率の向上が図られた飛行能力に優れた羽ばたき装置とすることができる。
(実施の形態6)
図17は、本発明の実施の形態6における羽ばたき装置の運動変換部の構成を示す概略上面図である。以下、この図17を参照して、本実施の形態における羽ばたき装置1Fについて説明する。
図17に示すように、本実施の形態における羽ばたき装置1Fは、上述した実施の形態5における羽ばたき装置1Eと比較した場合に、スライダ35の構成において相違している。
具体的には、羽ばたき装置1Eにおいては、矩形枠状の部材からなるスライダ35の右側部および左側部のそれぞれ外側に第1回転体37および第2回転体38が配置されるように構成されていたが(たとえば図16参照)、羽ばたき装置1Fにおいては、矩形枠状の部材からなるスライダ35の大きさが調節されることにより、スライダ35の右側部の内側および左側部の内側に、それぞれ第1回転体37および第2回転体38が配置されるように構成されている。
これに伴い、スライダ35の右側部の内周面および左側部の内周面にそれぞれ歯35cが設けられており、これら歯35cが、それぞれ第1回転体37の周面に設けられたギヤ溝の歯37aおよび第2回転体38の周面に設けられたギヤ溝の歯38aに歯合している。
このように構成した場合には、上述した実施の形態5における羽ばたき装置1Eの動作とは異なり、スライダ35の前後方向に沿った移動と、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bの前後方向に沿った揺動とが、ほぼ常時同じ方向に向けて生じることになるが、スライダ35に所定のタイミングにおいて所定時間にわたって空走状態を設けることによって得られる運動効率の向上の効果自体は、確実に得られることになる。そのため、従来に比して運動効率が向上することになり、飛行能力に特に優れた羽ばたき装置とすることができる。
なお、本実施の形態の如くの構成を採用する場合においては、躯体100に周期的な振動が発生することを抑制するために、別途、第1羽体4Aおよび第2羽体4Bならびにスライダ35の運動に対してカウンターウェイトとなるバランスマスならびにその駆動機構等を設けることが好ましい。
上述した本発明の実施の形態1ないし6においては、単一の動力源にて発生した動力が動力伝達機構によって分配されることにより、躯体の右舷に設けられた羽体と躯体の左舷に設けられた羽体とが同時に駆動されるように構成した場合を例示して説明を行なったが、躯体の右舷に設けられた羽体と躯体の左舷に設けられた羽体とが、それぞれ別途独立して設けられた駆動源によって駆動されるように構成してもよい。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし6においては、躯体の右舷と躯体の左舷とにそれぞれ1つずつ羽体を設けてなる場合を例示して説明を行なったが、躯体の右舷と躯体の左舷とにそれぞれ複数の羽体が設けられるように構成してもよい。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし4においては、単一の部材からなる環状の(すなわち、無端の)弾性ベルトがスライダ、第1回転体および第2回転体に巻回されてなる場合を例示して説明を行なったが、端部を有する非環状の弾性ベルトにてこれを代替することとしてもよいし、スライダおよび第1回転体のみに巻き付けられた弾性ベルトと、スライダおよび第2回転体のみに巻き付けられた弾性ベルトとによって、これを代替することとしてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし4においては、第1回転体および第2回転体をギヤにて構成するとともに、弾性ベルトを歯付きベルトにて構成した場合を例示して説明を行なったが、第1回転体および第2回転体を、歯を有さない摩擦ローラにて構成するとともに、弾性ベルトを、歯を有さない摩擦ベルトにて構成することとしてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態5および6においては、第1回転体および第2回転体をギヤにて構成するとともに、スライダを歯付きスライダにて構成した場合を例示して説明を行なったが、第1回転体および第2回転体を、歯を有さない摩擦ローラにて構成するとともに、スライダを、歯を有さない摩擦スライダにて構成することとしてもよい。
さらには、動力源の具体的な構成や動力伝達機構の具体的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜その変更が可能であり、また、上述した実施の形態において開示した特徴的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、相互にその組み合わせが可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本出願は、2016年2月29日に出願された日本特許出願である特願2016−037484号に基づく優先権の利益を主張するものであり、当該日本特許出願を参照することにより、これに記載されたすべての内容を援用するものである。
1A〜1F 羽ばたき装置、2 回転電動機、2a 出力シャフト、2b ギヤ、3 動力伝達機構、3A 回転運動伝達部、3B 運動変換部、31 第1伝達部材、31a 第1接続ロッド、31b,31c ギヤ、32 第2伝達部材、32a 第2接続ロッド、32b ギヤ、32c,32c’ ディスク、33A 第1クランクアーム、33B 第2クランクアーム、33C 第3クランクアーム、33D 第4クランクアーム、33a1,33a2,33b1,33b2 孔部、34a,34b1,34b2 クランクピン、35 スライダ、35a 右側面、35b 左側面、35c 歯、36 弾性ベルト、36a 歯、37 第1回転体、37a 歯、38 第2回転体、38a 歯、4A 第1羽体、4B 第2羽体、4a,4b マスト、5a,5b スライドガイド、6a,6b ガイドシャフト、100 躯体、201 第1回転軸、202 第2回転軸、203 第3回転軸、A1,A2,B1,B2,C1,C2 負荷変動抑制部、G1,G2 隙間。

Claims (9)

  1. 躯体と、
    前記躯体に組付けられた動力源と、
    羽体と、
    前記動力源にて発生した動力を前記羽体に伝達する動力伝達機構と、を備え、
    前記羽体は、前記動力伝達機構によって駆動され、
    前記動力伝達機構は、
    前記躯体によって回転可能に支持され、前記動力源からの動力の伝達を受けて第1回転軸を回転中心として回転する回転伝達部材と、
    前記躯体によって移動可能に支持され、前記回転伝達部材からの動力の伝達を受けて第1方向に往復直線運動するスライダと、
    前記躯体によって回転可能に支持され、前記スライダからの動力の伝達を受けて前記第1方向と直交する第2方向に延在する第2回転軸を回転中心として回転方向に往復運動する回転体と、を含み、
    前記羽体は、その基端が前記回転体に固定されることにより、前記回転体が前記回転方向に往復運動することでその先端が概ね前記第1方向に沿って移動するように揺動し、
    前記動力伝達機構は、前記回転伝達部材と前記スライダとを接続する一対のクランクアームをさらに含み、
    前記一対のクランクアームの各々の一端が、前記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在する共通の回転軸を回転中心として、前記回転伝達部材の偏心位置に回転可能に接続され、
    前記一対のクランクアームの各々の他端が、前記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在しかつ前記第1方向において距離をもって位置する互いに異なる回転軸を回転中心として、前記スライダに対して回転可能に接続され、
    さらに、前記一対のクランクアームの各々の前記他端が、前記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、前記スライダに対してスライド移動可能に接続されている、羽ばたき装置。
  2. 前記一対のクランクアームの各々の前記他端に孔部が設けられるとともに、前記孔部に挿通するようにクランクピンが前記スライダに取付けられることにより、前記一対のクランクアームの各々の前記他端が、前記スライダに対して回転可能に接続され、
    前記孔部に前記クランクピンが遊嵌されることにより、前記一対のクランクアームの各々の前記他端が、前記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、前記スライダに対してスライド移動可能に接続されている、請求項1に記載の羽ばたき装置。
  3. 前記動力伝達機構が、前記スライダに一部が固定された弾性ベルトをさらに含み、
    前記スライダに対する前記弾性ベルトの非固定部分が前記回転体に巻回されることにより、前記スライダが往復直線運動することで前記回転体が前記回転方向に往復運動する、請求項1または2に記載の羽ばたき装置。
  4. 前記回転体が、ギヤからなり、
    前記弾性ベルトが、前記ギヤに歯合する歯付きベルトからなる、請求項3に記載の羽ばたき装置。
  5. 前記スライダと前記回転体とが接触することにより、前記スライダが往復直線運動することで前記回転体が前記回転方向に往復運動する、請求項1または2に記載の羽ばたき装置。
  6. 前記回転体が、ギヤからなり、
    前記スライダが、前記ギヤに歯合する歯付きスライダからなる、請求項5に記載の羽ばたき装置。
  7. 前記スライダの前記第1方向に沿った移動と、前記羽体の前記第1方向に沿った揺動とが、逆向きである、請求項1から6のいずれかに記載の羽ばたき装置。
  8. 躯体と、
    前記躯体に組付けられた動力源と、
    第1羽体および第2羽体と、
    前記動力源にて発生した動力を前記第1羽体および前記第2羽体に伝達する動力伝達機構と、を備え、
    前記第1羽体および前記第2羽体は、前記動力伝達機構によって駆動され、
    前記動力伝達機構は、
    前記躯体によって回転可能に支持され、前記動力源からの動力の伝達を受けて第1回転軸を回転中心として回転する回転伝達部材と、
    前記躯体によって移動可能に支持され、前記回転伝達部材からの動力の伝達を受けて第1方向に往復直線運動するスライダと、
    前記躯体によって回転可能に支持され、前記スライダからの動力の伝達を受けて前記第1方向と直交する第2方向に延在する第2回転軸および第3回転軸をそれぞれ回転中心として回転方向に往復運動する第1回転体および第2回転体と、を含み、
    前記第1回転体および前記第2回転体は、前記第1方向および前記第2方向の双方に直交する第3方向に沿って並んで配置され、
    前記第1羽体は、その先端が前記第1回転体から見て前記第2回転体が位置する側とは反対側に位置するようにその基端が前記第1回転体に固定され、
    前記第2羽体は、その先端が前記第2回転体から見て前記第1回転体が位置する側とは反対側に位置するようにその基端が前記第2回転体に固定され、
    前記第1羽体および前記第2羽体は、前記第1回転体および前記第2回転体がそれぞれ回転方向に往復運動することで各々の先端が同期的に概ね前記第1方向に沿って移動するように揺動し、
    前記動力伝達機構は、前記回転伝達部材と前記スライダとを接続する一対のクランクアームをさらに含み、
    前記一対のクランクアームの各々の一端が、前記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在する共通の回転軸を回転中心として、前記回転伝達部材の偏心位置に回転可能に接続され、
    前記一対のクランクアームの各々の他端が、前記第1回転軸の延在方向と平行な方向に延在しかつ前記第1方向において距離をもって位置する互いに異なる回転軸を回転中心として、前記スライダに対して回転可能に接続され、
    さらに、前記一対のクランクアームの各々の前記他端が、前記第1回転軸の延在方向と直交する方向において、前記スライダに対してスライド移動可能に接続されている、羽ばたき装置。
  9. 前記スライダの前記第1方向に沿った移動と、前記第1羽体および前記第2羽体の前記第1方向に沿った揺動とが、逆向きである、請求項8に記載の羽ばたき装置。
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