JP6545747B2 - 色素化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、色素として使用可能な化合物等に関する。
紫外線やブルーライトは、強いエネルギーをもっており、網膜にダメージを与えて眼疾患の原因となる場合がある。このため、紫外線吸収剤やブルーライトカット用色材等として使用可能な化合物が求められている。紫外線吸収剤として、例えば、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤に替わってメチン系化合物を使用することが提案されている(特許文献1及び2)。
特開2009−067973号公報 特開2011−184414号公報
従来のメチン系化合物は、可視光領域付近の吸光度が低いため、ブルーライトを低減するためには、添加量を多くする必要があった。このため、吸収スペクトル形状や吸光度に改良が求められていた。
本発明は、400nm付近の吸光度が高い化合物を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、下記一般式(1)で表される含窒素芳香環及び電子求引性基を有する、メチン構造を有する化合物が、400nm付近に吸収極大を有すること、400nm付近の吸光度が高いことを見出した。本発明者らは、この知見に基づきさらに研究を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明の化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
Figure 0006545747
(一般式(1)中、mは1〜6の整数を表し、
は、mが1のとき水素原子を表し、mが2〜6のとき2〜6価の連結基を表し、
は、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子が1つ外れた基を表し、mが2〜6のとき、複数のDは、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
Figure 0006545747
(一般式(2)中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。Rは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R又は−SO−Rを表す。Rは、ヒドロキシ基又は−OR71を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81、−NR8283又は−R84を表す。R71及びR81〜R84は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
402及びR403は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、−NR406407、−OR408、シアノ基、−C(O)R409、−O−C(O)R410又は−C(O)OR411を表し、
404〜R411は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R404と、R405と、R404及びR405が結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
本発明においては、上記一般式(1)におけるmが1又は2であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006545747
(一般式(3)中、R1aは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2aは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7a又は−SO−R8aを表す。R7aは、ヒドロキシ基又は−OR71aを表し、R8aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81a、−NR82a83a又は−R84aを表す。R71a及びR81a〜R84aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
3aは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406a407a、−OR408a、シアノ基、−C(O)R409a、−O−C(O)R410a又は−C(O)OR411aを表し、R404a〜R411aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404aと、R405aと、R404a及びR405aが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
413は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表すか、又は、下記一般式(4)で表される基を表す。
Figure 0006545747
(一般式(4)中、Qは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(3)との結合部位を表す。
1bは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2bは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7b又は−SO−R8bを表す。R7bは、ヒドロキシ基又は−OR71bを表し、R8bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81b、−NR82b83b又は−R84bを表す。R71b及びR81b〜R84bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
3bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402bは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406b407b、−OR408b、シアノ基、−C(O)R409b、−O−C(O)R410b又は−C(O)OR411bを表し、R404b〜R411bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404bと、R405bと、R404b及びR405bが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
本発明の一態様においては、上記R413が、上記一般式(4)で表される基であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(5)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 0006545747
(一般式(5)中、R2cは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7c又は−SO−R8cを表す。R7cは、ヒドロキシ基又は−OR71cを表し、R8cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81c、−NR82c83c又は−R84cを表す。R71c及びR81c〜R84cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
3cは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402c及びR403cは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406c407c、−OR408c、シアノ基、−C(O)R409c、−O−C(O)R410c又は−C(O)OR411cを表し、R404c〜R411cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404cと、R405cと、R404c及びR405cが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
501は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、又は、下記一般式(6)で表される基を表す。
Figure 0006545747
(一般式(6)中、Qは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(5)との結合部位を表す。
2dは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7d又は−SO−R8dを表す。R7dは、ヒドロキシ基又は−OR71dを表し、R8dは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81d、−NR82d83d又は−R84dを表す。R71d及びR81d〜R84dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
3dは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402d及びR403dは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406d407d、−OR408d、シアノ基、−C(O)R409d、−O−C(O)R410d又は−C(O)OR411dを表し、R404d〜R411dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404dと、R405dと、R404d及びR405dが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
本発明の一態様においては、上記R501は、上記一般式(6)で表される基であることが好ましい。
本発明の色素組成物は、本発明の化合物を含むことを特徴とする。
本発明のブルーライト遮蔽成形体は、本発明の化合物を含むことを特徴とする。
本発明の紫外線吸収剤は、本発明の化合物を含むことを特徴とする。
本発明によれば、400nm付近の吸光度が高い化合物を提供することができる。本発明の化合物は、ブルーライト遮蔽成形体等の色素等として好適に使用することができる。
本発明の化合物は、上記一般式(1)で表される化合物である。上記一般式(1)で表される化合物を、本明細書中、化合物(1)ともいう。他の式番号の化合物についても同様であり、例えば一般式(2)で表される化合物を、化合物(2)ともいう。
本発明の化合物(1)において幾何学異性が存在する場合、本発明はその幾何学異性体のいずれも包含する。また、本発明の化合物(1)において1つ以上の不斉炭素原子が存在する場合、本発明は各々の不斉炭素原子がR配置の化合物、S配置の化合物及びそれらの任意の組み合せの化合物のいずれも包含する。またそれらのラセミ化合物、ラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物のいずれも本発明に包含される。
上記一般式(1)中、mは1〜6の整数を表す。mが2〜6であると、化合物(1)の耐熱性が向上するため好ましい。本発明の一態様においては、mは、好ましくは1又は2であり、より好ましくは2である。
は、mが1のとき水素原子を表し、mが2〜6のとき2〜6価の連結基を表す。
2〜6価の連結基として、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2〜6価の炭化水素基、−SO−等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2〜6価の炭化水素基として、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2〜6価のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20の2〜6価のアリーレン基が挙げられる。Qは、好ましくは水素原子又は2価の連結基である。
2価の連結基として、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基、−SO−等が好ましく、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基がより好ましい。置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基は、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20の2価のアリーレン基である。
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価のアルキル基は、炭素−炭素間に酸素原子、硫黄原子又は置換基を有していてもよいアリーレン基が挿入された2価のアルキル基であってもよく、好ましくは、−(CHk1−(k1は、1〜20の整数を表す)で表される炭素数1〜20の直鎖状の2価のアルキル基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、デシレン基等が挙げられる。また、1個以上のハロゲン原子で置換された2価のアルキル基であることも好ましく、例えば、ビストリフルオロメチルメチレン基等が挙げられる。直鎖状の2価のアルキル基の炭素数は2〜10(上記式中のk1が2〜10)がより好ましく、4〜8(上記式中のk1が4〜8)がさらに好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数6〜20の2価のアリーレン基として、例えば、下記一般式(20)で表される基が好ましい。
Figure 0006545747
上記一般式(20)中、Xは、互いに独立に、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基、スルホ基、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表し、sは0〜4の整数を表す。ベンゼン環の2カ所の結合手は、o−、m−、p−配向のいずれでもよい。また、ベンゼン環が置換基を有していない(s=0である)ことが好ましい。
一般式(1)中、Dは、化合物(2)から水素原子が1つ外れた基を表す。化合物(2)から水素原子が1つ外れた基は、化合物(2)から水素原子を1つ除いた基ということもできる。化合物(2)は、含窒素芳香環及び電子求引性基を含み、色素となり得るメチン構造を含む。化合物(1)は、このようなメチン構造を含むことから、色素化合物として使用され得る。mが2〜6のとき、複数のDは、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。一態様においては、複数のDは、全て同じであることが好ましい。
一般式(1)において、mが1である化合物(1)は、化合物(2)である。mが1である化合物(1)を単量体化合物ともいう。mが2〜6である化合物(1)は、連結基(Q)により、化合物(2)から水素原子が外れた基が2〜6連結した2〜6量体構造を有する化合物である。mが2〜6である化合物(1)を、2〜6量体化合物ということもできる。
は、化合物(2)の、R、R403又はR404から水素原子が1つ外れた基(Rが水素原子の場合は、Rが外れた基)であることが好ましく、R又はR403から水素原子が1つ外れた基であることがより好ましい。換言すると、一般式(1)において、Qは、一般式(2)中のR、R403又はR404の部分に結合していることが好ましく、R又はR403の部分に結合していることがより好ましい。
一般式(2)中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。置換基を有していてもよいアルキル基として、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。置換基を有していてもよいアリール基として、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。一般式(2)中の−C(O)−O−Rは、電子求引性基である。Rは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基であり、より好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。
は、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基(CF基)、複素環含有基、−C(O)−R又は−SO−Rを表す。Rは、ヒドロキシ基又は−OR71を表し、Rは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81、−NR8283又は−R84を表す。R71及びR81〜R84は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
における複素環含有基として、ピロール環、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアジン環、トリアゾール環、テトラゾール環等の含窒素複素環;フラン環、ベンゾフラン環等の含酸素複素環;チオフェン環、ベンゾチオフェン環等の含硫黄複素環;オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環等の酸素原子及び窒素原子を含む複素環;チアゾール環、ベンゾチアゾール環、チアジアゾール環等の含硫黄複素環等が挙げられ、これらの環は更に他の炭素環(例えば、ベンゼン環)や複素環(例えば、ピリジン環)と縮合環を形成していてもよく、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環が好ましい。
本発明の一態様においては、Rにおける複素環含有基として、ベンゾオキサゾール環又はオキサゾール環の窒素と酸素の間の炭素(2位)から水素原子が外れた基(水素原子を除いた基ということもできる)が好ましく、より好ましくは、ベンゾオキサゾール環の窒素と酸素の間の炭素(2位)から水素原子が外れた基である。
また、例えば、一般式(1)において、mが2〜6であり、Rがベンゾオキサゾール環又はオキサゾール環から水素原子が外れた基であり、QとDとが、化合物(2)のRの部位で結合している場合、Rは、ベンゾオキサゾール環又はオキサゾール環の窒素と酸素の間の炭素(2位)以外の炭素原子でQと結合していることが好ましい。
、R71、R81、R82、R83及びR84における置換基を有していてもよいアルキル基として、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基として、後述する置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられる。本発明の一態様において、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基は、好ましくは炭素数4〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、炭素数が4以上の分岐又は環状の立体的に嵩高いアルキル基が好ましく、より好ましくは、炭素数6〜20の環状のアルキル基であり、特に好ましくは、直鎖または分岐アルキル基を置換基として有していてもよい環状のアルキル基である。R、R71、R81、R82、R83及びR84における炭素数1〜20のアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル等が好ましく、t−ブチル基、シクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等がより好ましく、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等がさらに好ましい。
、R71、R81、R82、R83及びR84における置換基を有していてもよいアリール基として、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基として、後述する置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基が挙げられ、例えば、アルキル基で置換されていてもよいフェニル基(例えば、フェニル基、3−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基等)等が好ましい。
は、好ましくは、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等であり、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等がより好ましい。
は、好ましくは、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R又は−SO−Rであり、より好ましくはシアノ基、複素環含有基、又は、−C(O)−Rであり、さらに好ましくは、シアノ基又は−C(O)−OR71である。
71及びR81は、同一又は異なって、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等が好ましく、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等がより好ましい。R82は、好ましくは、水素原子である。R83は、好ましくは、水素原子、フェニル基、3−メチルフェニル基又は2,6−ジメチルフェニル基である。R84は、好ましくは、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基等である。
一般式(2)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
402及びR403は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、−NR406407、−OR408、シアノ基、−C(O)R409、−O−C(O)R410又は−C(O)OR411を表す。
404〜R411は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R404と、R405と、R404及びR405が結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
、R402及びR403におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、neo−ペンチル基、1、2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、n−へプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、t−オクチル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、4−エチル−4,5−ジメチルヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6,6−ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、3,5−ジメチルヘプタデシル基、2,6−ジメチルヘプタデシル基、2,4−ジメチルヘプタデシル基、2,2,5,5−テトラメチルヘキシル基、1−シクロペンチル−2,2−ジメチルプロピル基、1−シクロヘキシル−2,2−ジメチルプロピル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基、n−オクタデシル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキル基における置換基は特に限定されず、炭素数6〜10の単環又は多環の芳香環基(フェニル基、ナフチル基等)、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルアミノ基(アルキルの炭素数は1〜8)、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基、シンナモイル基、アニソイル基、ナフトイル基等)、炭素数2〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
、R402及びR403におけるアリール基として、炭素数6〜20の単環又は多環の芳香環基が挙げられる。
炭素数6〜20の単環又は多環の芳香環基として、具体的には、フェニル基等の単環の芳香族炭化水素基;ナフチル基、アントラセニル基、ナフタセニル基、ペンタセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基等の多環の芳香族炭化水素基が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基における置換基は特に限定されず、例えば、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルアミノ基(アルキルの炭素数は1〜8)、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、炭素数1〜8のハロゲン化炭化水素基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。例えば、置換基を有するフェニル基及びナフチル基の一例を挙げると、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、N,N−ジメチルアミノフェニル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、ヒドロキシナフチル基、メチルナフチル基、フルオロナフチル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、トリフルオロメチルナフチル基等が挙げられる。
一般式(2)において、R404と、R405と、R404及びR405が結合している窒素原子とで形成される、4〜8員の含窒素複素環は、酸素原子を含む含窒素複素環であってもよい。含窒素複素環としては、非芳香族性含窒素複素環が挙げられる。4〜8員の含窒素複素環として、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等の非芳香族性含窒素複素環が挙げられる。
置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環における置換基は特に限定されず、例えば、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルアミノ基(アルキルの炭素数は1〜8)、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、炭素数1〜8のハロゲン化炭化水素基、カルボキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜8の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。
アルキル基、アリール基、含窒素複素環、複素環等の環が置換基を有する場合において、置換基が2以上ある場合には、それぞれの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(2)中の各基の好ましい態様についてさらに説明する。
は、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又はシアノ基であり、より好ましくは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
402は、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基又はアルコキシ基であり、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基がより好ましい。より好ましくは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基であり、さらに好ましくは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
403は、好ましくは−OR408である。R408は、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基であり、より好ましくは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、特に好ましくはエチル基である。
本発明の一態様において、R402及びR403は、少なくともどちらか一方が水素原子以外の置換基であることが好ましく、R402及びR403が、同一又は異なって、水素原子以外の置換基であることがより好ましい。
404及びR405は、同一又は異なって、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基であり、より好ましくは炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基であり、さらに好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
406、R407、R408、R409、R410及びR411は、同一又は異なって、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基である。
一般式(1)においてmが1又は2である化合物として、上記一般式(3)で表される化合物(化合物(3))、一般式(5)で表される化合物(化合物(5))等が好ましい。
本発明の一態様においては、化合物(1)として化合物(3)が好ましい。化合物(3)は、耐光性に優れるため好ましい。
一般式(3)中、R1aは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2aは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7a又は−SO−R8aを表す。R7aは、ヒドロキシ基又は−OR71aを表し、R8aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81a、−NR82a83a又は−R84aを表す。R71a及びR81a〜R84aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
1aの好ましい態様は、上述したRの好ましい態様と同じである。
2aは、シアノ基、複素環含有基、又は、−C(O)−R7aが好ましく、シアノ基又は−C(O)−OR71aがより好ましい。R71a、R81a、R82a、R83a及びR84aの好ましい態様は、上述したR71、R81、R82、R83及びR84の好ましい態様とそれぞれ同じである。
一般式(3)中、R3aは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406a407a、−OR408a、シアノ基、−C(O)R409a、−O−C(O)R410a又は−C(O)OR411aを表し、R404a〜R411aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404aと、R405aと、R404a及びR405aが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
3a、R402a、R404a、R405a、R406a、R407a、R408a、R409a、R410a及びR411aの好ましい態様は、上述したR、R402、R404、R405、R406、R407、R408、R409、R410及びR411の好ましい態様とそれぞれ同じである。
一般式(3)中、R413は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表すか、又は、上記一般式(4)で表される基を表す。R413は、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基又は一般式(4)で表される基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基又は一般式(4)で表される基であり、さらに好ましくはエチル基又は上記一般式(4)で表される基である。本発明の一態様においては、R413は、一般式(4)で表される基であることが好ましい。
一般式(4)中、Qは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(3)との結合部位を表す。一般式(4)において、Qが一般式(3)に結合している。Qにおける置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基及びその好ましい態様は、上述したQにおける置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基及びその好ましい態様と同じである。
一般式(4)中、R1bは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2bは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7b又は−SO−R8bを表す。R7bは、ヒドロキシ基又は−OR71bを表し、R8bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81b、−NR82b83b又は−R84bを表す。R71b及びR81b〜R84bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
1bの好ましい態様は、上述したRの好ましい態様と同じである。
2bは、シアノ基、複素環含有基、又は、−C(O)−R7bが好ましく、シアノ基又は−C(O)−OR71bがより好ましい。R71b、R81b、R82b、R83b及びR84bの好ましい態様は、上述したR71、R81、R82、R83及びR84の好ましい態様とそれぞれ同じである。
一般式(4)中、R3bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402bは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406b407b、−OR408b、シアノ基、−C(O)R409b、−O−C(O)R410b又は−C(O)OR411bを表し、R404b〜R411bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404bと、R405bと、R404b及びR405bが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
3b、R402b、R404b、R405a、R406b、R407b、R408b、R409b、R410b及びR411bの好ましい態様は、上述したR、R402、R404、R405、R406、R407、R408、R409、R410及びR411の好ましい態様とそれぞれ同じである。
化合物(1)として、化合物(5)も好ましい。
一般式(5)中、R2cは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7c又は−SO−R8cを表す。R7cは、ヒドロキシ基又は−OR71cを表し、R8cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81c、−NR82c83c又は−R84cを表す。R71c及びR81c〜R84cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R2cは、シアノ基、複素環含有基、又は−C(O)−R7cが好ましく、シアノ基又は−C(O)−OR71cがより好ましい。
71c、R81c、R82c、R83c及びR84cの好ましい態様は、上述したR71、R81、R82、R83及びR84の好ましい態様とそれぞれ同じである。
一般式(5)中、R3cは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402c及びR403cは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406c407c、−OR408c、シアノ基、−C(O)R409c、−O−C(O)R410c又は−C(O)OR411cを表し、R404c〜R411cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404cと、R405cと、R404c及びR405cが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
3c、R402c、R403c、R404c、R405c、R406c、R407c、R408c、R409c、R410c及びR411cの好ましい態様は、上述したR、R402、R403、R404、R405、R406、R407、R408、R409、R410及びR411の好ましい態様とそれぞれ同じである。
一般式(5)中、R501は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、又は、上記一般式(6)で表される基を表す。R501は、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基等)、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基等)、又は、上記一般式(6)で表される基である。本発明の一態様においては、R501は、上記一般式(6)で表される基であることが好ましい。
一般式(6)中、Qは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(5)との結合部位を表す。一般式(6)において、Qが一般式(5)に結合している。Qにおける置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基及びその好ましい態様は、上述したQにおける置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基及びその好ましい態様と同じである。一態様においては、Qは、より好ましくは、上記一般式(20)で表され、sが0である2価のアリール基である。
一般式(6)中、R2dは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7d又は−SO−R8dを表す。R7dは、ヒドロキシ基又は−OR71dを表し、R8dは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81d、−NR82d83d又は−R84dを表す。R71d及びR81d〜R84dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
2dは、シアノ基、複素環含有基、又は、−C(O)−R7dが好ましく、シアノ基又は−C(O)−OR71dがより好ましい。R71d、R81d、R82d、R83d及びR84dの好ましい態様は、上述したR71、R81、R82、R83及びR84の好ましい態様とそれぞれ同じである。
3dは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
402d及びR403dは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406d407d、−OR408d、シアノ基、−C(O)R409d、−O−C(O)R410d又は−C(O)OR411dを表し、R404d〜R411dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404dと、R405dと、R404d及びR405dが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
3d、R402d、R403d、R404d、R405d、R406d、R407d、R408d、R409d、R410d及びR411dの好ましい態様は、上述したR、R402、R403、R404、R405、R406、R407、R408、R409、R410及びR411の好ましい態様とそれぞれ同じである。
化合物(3)は、R413が一般式(4)で表される基である場合は、一般式(1)においてQがQ(置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基)であり、該Qにより、一般式(3)で表される基及び一般式(4)で表される基が両側に連結した2量体構造を有する化合物である。一般式(3)で表される基及び一般式(4)で表される基は、メチン構造を含み、いずれも色素となる構造である。このような色素となる構造が2量体構造となっていることにより分子量が増大するため、化合物が昇華しにくくなって、耐熱性に優れた色素化合物となる。R413が一般式(4)で表される基である化合物(3)は、下記一般式(3−1)で表される化合物である。
Figure 0006545747
上記式(3−1)中、R1a、R2a、R3a、R402a、R404a及びR405a、並びに、Q、R1b、R2b、R3b、R402b、R404b及びR405bは、それぞれ上記と同義である。
化合物(5)は、R501が一般式(6)で表される基である場合は、一般式(1)においてQがQ(置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基)であり、該Qにより、一般式(5)で表される基及び一般式(6)で表される基が両側に連結した2量体構造を有する化合物である。一般式(5)で表される基及び一般式(6)で表される構造は、メチン構造を含み、色素となる構造である。このような色素となる構造が2量体構造となっていることにより分子量が増大するため、化合物が昇華しにくくなって、耐熱性に優れた色素化合物となる。
501が一般式(6)で表される基である化合物(5)は、下記一般式(5−1)で表される化合物である。
Figure 0006545747
上記一般式(5−1)中、R2c、R3c、R402c、R403c、R404c及びR405c、並びに、Q、R2d、R3d、R402d、R403d、R404d及びR405dは、上記と同義である。
本発明の化合物(1)の好ましい態様の一例として、例えば、実施例で製造した化合物C1〜C5等が挙げられる。中でも、耐光性が高いことから、化合物C1、C2及びC5が好ましい。耐熱性が高い点から、化合物C1〜C3が好ましい。有機溶媒への溶解度が高い点では、化合物C1〜C5が好ましい。化合物C1〜C5は、化合物(3)の一例である。
本発明の化合物(1)の製造方法は特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。本発明の化合物の製造方法について、以下に合成方法の一例を挙げて説明するが、本発明の化合物(1)の製造方法は下記方法に限定されるものではない。また、後述の反応を行う際に、当該部位以外の官能基については、必要に応じてあらかじめ適当な保護基により保護しておき、適当な段階においてこれを脱保護してもよい。
本発明の一態様として、一般式(1)で表される化合物が下記一般式(11)で表される化合物(化合物(11))である場合、例えば、次のような方法により合成することができる。化合物(11)は、本発明の化合物(1)の一例であり、一般式(1)においてmが2である化合物(二量体化合物)である。化合物(11)は、化合物(3)において、R413が一般式(4)で表される基である化合物の一例ともいえる。下記では、化合物(M4)に化合物(M21)を脱水縮合反応させることにより化合物(11)が得られる。
Figure 0006545747
上記反応式中、Qは、2価の連結基を表す。R1f、R2f及びこれらの好ましい態様は、上述したR、R及びこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。R402f、R404f及びR405f並びにこれらの好ましい態様は、上述したR402、R404及びR405並びにこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。Qにおける2価の連結基は、Qにおける2価の連結基と同じである。Qは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。
波線
Figure 0006545747
は、単結合であって、それが結合している二重結合についての立体配置が、それぞれ独立して、E配置若しくはZ配置又はそれらの混合であることを示す。以下も同様である。
化合物(M4)は、例えば、下記一般式(M1)で表される化合物(M1)にジハロゲン化アルキル化合物を反応させて化合物(M1)のヒドロキシ基をアルコキシ化することにより得ることができる。化合物(M1)は、Journal of the Chemical Society 1957,4845に記載の方法に従って得ることができる。
Figure 0006545747
上記一般式(M1)中、R402f、R404f及びR405fは、上記と同義である。
また、化合物(11)は、化合物(M1)と化合物(M21)とを脱水縮合させた後、アルコキシ化により二量化して得ることも可能である。
一般式(1)で表される化合物が下記一般式(12)で表される化合物(化合物(12))である場合は、例えば、次のような方法により合成することができる。化合物(12)は、本発明の化合物(1)の一例であり、二量体化合物である。化合物(12)は、化合物(5)において、R501が一般式(6)で表される基である化合物の一例ともいえる。下記では、化合物(M2−1)に化合物(M22)を脱水縮合反応させることにより化合物(12)が得られる。
Figure 0006545747
上記反応式中、R2g及びその好ましい態様は、上述したR2c及びこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。Wは、−C(O)−O−Q−O−C(O)−を表し、Qは、2価の連結基を表す。Qにおける2価の連結基は、Qにおける2価の連結基と同じである。Qは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。R402g、R403g、R404g及びR405g並びにこれらの好ましい態様は、上述したR402、R403、R404及びR405並びにこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。
化合物(M2−1)及び後記の化合物(M2−2)は、例えば、上記化合物(M1)のヒドロキシ基をアルコキシ化することにより得ることができる。
また、化合物(12)は、上記の化合物(M21)と化合物(M2−1)とを脱水縮合させた後、R1fで連結させてWとして二量化して得ることも可能である。
一般式(1)で表される化合物が下記一般式(13)で表される化合物(化合物(13))である場合は、例えば、次のような方法により合成することができる。化合物(13)は、本発明の化合物(1)の一例であり、単量体化合物(一般式(1)中のmが1)である。化合物(13)は、化合物(3)において、R413が水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す化合物の一例でもある。下記では、化合物(M2−2)に化合物(M23)を脱水縮合反応させることにより化合物(13)が得られる。
Figure 0006545747
上記式中、R402h、R403h、R404h及びR405h並びにこれらの好ましい態様は、上述したR402、R403、R404及びR405並びにこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。R1h、R2h及びこれらの好ましい態様は、上述したR、R及びこれらの好ましい態様とそれぞれ同じである。
上記の製造方法における各生成物の単離や精製は、通常の有機合成で用いられる方法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて行うことができる。また、中間体においては、特に精製せずに次の反応に供することも可能である。
本発明の化合物(1)は、通常360〜430nmに吸収極大波長を有するものである。360〜430nmに吸収極大波長を有すると、紫外線、青色の光を選択的に吸収することができる。本発明の化合物(1)は、370〜420nmに吸収極大波長を有することが好ましく、380〜400nmに吸収極大波長を有することがより好ましい。また、本発明の化合物(1)は、400nmのグラム吸光係数が30以上であることも好ましい。吸収極大波長及びグラム吸光係数は、実施例に記載の方法で測定することができる。
また、本発明の化合物(1)は、通常、有機溶媒への溶解性が良好である。
本発明の化合物(1)は、以下の有機溶媒に溶解する化合物であることが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等)、エーテル類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、エステル類(例えば、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等)及びこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。
化合物(1)は、上記有機溶媒の少なくとも1種に対し、0.1質量%以上溶解することが好ましく、例えば、0.1質量%以上50質量%以下溶解することが好ましく、1質量%以上40質量%以下溶解することがより好ましく、3質量%以上30質量%以下溶解することが更に好ましい。より好ましくは、20℃における有機溶媒に対する溶解性がこのような範囲にあることである。有機溶媒に対する溶解性がこのような範囲にあると、本発明の化合物(1)を、例えば、ブルーライト遮蔽レンズ等の製造に使用する際に、製造性が良好であるため好ましい。
本発明の化合物(1)は、その熱分解温度が200℃以上であることが好ましく、210℃以上がより好ましく、例えば、250〜400℃であることが好ましい。熱分解温度は、熱重量測定装置により測定することができる。
本発明の化合物(1)は、通常、360〜430nmに吸収極大波長を持ち、この波長の光を効果的に吸収することができる。本発明の化合物(1)は400nm付近の光を効果的に吸収することができる。一態様として、本発明の化合物(1)は、2〜6量体化合物(一般式(1)においてmが2〜6)であると、耐熱性を向上させることができる。また、本発明の好ましい態様において、本発明の化合物(1)は、有機溶媒への溶解性に優れるものである。このため本発明の化合物(1)は、例えば、ブルーライト遮蔽レンズ等のブルーライト遮蔽材料;紫外線吸収剤;記録媒体の記録材料等に好適に使用される。また、本発明の化合物(1)は、カラーフィルタ、色変換フィルタ等の光学フィルタ用色素等としても好適に用いられる。
本発明の化合物(1)は、例えば樹脂等と混合することにより、色素組成物とすることができる。色素組成物は、着色組成物として好適に用いられる。
上記樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を、着色組成物の用途等に応じて適宜選択すればよい。例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の樹脂が挙げられる。これらは1種のみ使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
色素組成物における化合物(1)の配合量は、例えば、色素組成物の総固形分に対して化合物(1)が0.001〜50質量%であることが好ましく、0.01〜40質量%であることがより好ましい。
色素組成物は、その用途等に応じて、本発明の化合物(1)及び樹脂以外の任意成分を含んでもよい。任意成分として、例えば、酸化防止剤、消泡剤、他の色素(染料、顔料等)、赤外線吸収剤、重合性単量体、重合開始剤、増感剤等が挙げられる。また、化合物(1)以外の紫外線吸収剤を含んでもよい。
色素組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、本発明の化合物(1)及び樹脂、並びに、所望により配合される任意成分を混合すればよい。
本発明の化合物(1)、並びに、本発明の化合物(1)を含む色素組成物は、例えば、ブルーライト遮蔽材料、紫外線吸収剤、記録材料、化粧品の製造に好適に用いられる。
本発明の化合物(1)を含むブルーライト遮蔽材料、紫外線吸収剤、記録材料、化粧品も、本発明に包含される。ブルーライト遮蔽材料、紫外線吸収剤、記録材料、化粧品は、化合物(1)を含むものであればよく、その構成は特に限定されない。
ブルーライト遮蔽材料は特に限定されず、例えば、ブルーライトカットフィルム;ブルーライトカット用眼鏡のレンズ又はコンタクトレンズ等のブルーライト遮断レンズ等が挙げられる。これらのブルーライト遮蔽材料は、本発明の化合物(1)を含む材料を成形してなる、ブルーライト遮蔽成形体であってよい。
ブルーライト遮蔽材料の一例であるレンズを製造する方法としては、例えば、透明樹脂に本発明の化合物(1)を混練し、射出成形法、圧縮成形法、押出成形法等により成形する方法や、後述の支持体上に本発明の化合物(1)を含む光学機能層を形成する方法等の各種の方法を採ることができる。
紫外線吸収剤は、ガラス、プラスチック、繊維、紙、塗料、インク、化粧品等の様々な材料に使用することができる。紫外線吸収剤は、種々の材料に混合して用いることができ、該材料中に分散していてもよく、溶解していてもよい。また、紫外線吸収剤は、種々の材料に化学的又は物理的に担持されていてもよい。
本発明の化合物(1)を含む記録材料としては、光学ディスク等が挙げられる。
本発明の化合物(1)、並びに、本発明の化合物(1)を含む光学フィルタ用色素及び色素組成物は、例えば、光学フィルタの製造に好適に用いられる。
光学フィルタは、本発明の化合物(1)を含むものであればよく、例えば、従来のものと同様に、支持体を有し、必要に応じて、光学機能層等を有することができる。光学フィルタにおいて、本発明の化合物(1)は、支持体又は光学機能層に含有されていることが好ましい。
支持体及び光学機能層の構成も特に限定されない。例えば支持体は、通常、透明樹脂を用いて形成される。透明樹脂としては、例えば、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド(アラミド)系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
光学フィルタの製造方法は特に限定されない。例えば、支持体上に本発明の化合物(1)を含む光学機能層を形成する方法として、溶媒中に本発明の化合物(1)及びバインダー樹脂等を溶解又は分散させた後、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スピンコート法、エクストルージョンコート法等の塗工方法によって支持体上に塗膜形成する方法が挙げられる。上記溶媒としては、特に制限されないが、上述した有機溶媒等が挙げられる。
また、本発明の化合物(1)を含む光学機能層又は支持体の製造方法として、本発明の化合物(1)と、光硬化性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂並びに光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤とを混合した後、光照射及び/又は加熱処理により硬化膜を形成し、これを光学機能層又は支持体とすることもできる。
光学フィルタは、例えば、カラーフィルタ、色変換フィルタ等の光学フィルタとして、撮像装置、照明用具や窓ガラス等の防虫(走光性を持つ飛翔昆虫の飛来抑制)材料等に好適に使用することができる。
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下で、得られた化合物の物性を測定する際に使用した機器及び測定条件は次の通りである。
(GC−MS)
(株)島津製作所製 ガスクロマトグラフ質量分析計GCMS−QP2010Plus(EI法)
(LC/MS)
(株)島津製作所製 高速液体クロマトグラフ質量分析計LCMS−2010EV(ESI法)
<製造例1>
化合物IM3、化合物IM5及び化合物IM6の合成
化合物IM3は、以下の方法で合成した。反応式を以下に示す。
Figure 0006545747
(化合物IM2の合成)
冷却管及び温度計を付した1L四つ口フラスコに、Journal of American Chemical Society 1954,76,1879に記載の2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルピリミジンの合成において、N,N−ジメチルグアニジン硫酸塩を、BE639386に記載の方法と同様にして得た1,1−ジブチルグアニジン塩酸塩に代えた以外は同様にして、化合物IM1を得た。化合物IM1を用い、Journal of the Chemical Society 1957,4845 に記載の方法と同様の手順で、ライマー・チーマン(Reimer−Tiemann)反応によってホルミル化し、化合物IM2(18.4g,収率69%)を得た。
GC−MS:m/z=265([M]
(化合物IM3の合成)
冷却管及び温度計を付した100mL四つ口フラスコ中で、化合物IM2(15.8g)、ヨウ化エチル(14g)(東京化成工業株式会社製)、炭酸カリウム(14g)、ジメチルホルムアミド(DMF)(60mL)の混合液を70℃で3時間撹拌した後、室温まで放冷させた。反応液を水(300mL)に排出し、トルエン(300mL)で抽出した。有機層を減圧濃縮することで化合物IM3(17.3g,収率99%)を得た。
GC−MS:m/z=293([M]
化合物IM5及び化合物IM6は、以下の方法で合成した。反応式を以下に示す。下記式中のpが5の化合物が、化合物IM5であり、pが6の化合物が、化合物IM6である。
Figure 0006545747
(化合物IM5の合成)
冷却管及び温度計を付した50mL四つ口フラスコ中に、化合物IM2(2.7g)、1,5−ジブロモペンタン(1.1g)(東京化成工業株式会社製)、炭酸カリウム(1.7g)、DMF(20mL)を仕込み、80℃で2.5時間撹拌した。反応液を水に排出し、析出した結晶を濾過して取り出した。この結晶をメタノールで洗浄し、化合物IM5を2.1g得た(収率71%)。
(化合物IM6の合成)
化合物IM5の合成における1,5−ジブロモペンタンを1,6−ジブロモヘキサン(東京化成工業株式会社製)に代えた以外は同様の手順で、化合物IM6を得た(収率82%)。
<製造例2>
化合物C1〜C5を合成した。化合物C1は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006545747
化合物C2〜C4は、下記式で表される化合物である。化合物C2は、下記式中のRが2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシル基である。化合物C3は、下記式中のRが4−t−ブチルシクロヘキシル基である。化合物C4は、下記式中のRがt−ブチル基である。
Figure 0006545747
化合物C5は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006545747
化合物C1〜C4を得た反応式を以下に示す。式中のp及び対応する化合物を、表1に示す。合成に使用した化合物IM12、化合物IM13及び化合物IM14の構造を以下に示す。
Figure 0006545747
Figure 0006545747
Figure 0006545747
(化合物C1の合成)
冷却管及び温度計を付した50mL四つ口フラスコ中に、化合物IM6(2.0g)、特開2000−310841号公報に記載の方法と同様にして合成した化合物IM12(2.0g)、ピペリジン(0.06g)、エタノール(13mL)を混合し、75℃で18時間撹拌した。室温まで放冷し、析出した結晶を濾過して取り出し、エタノールで洗浄して、化合物C1(3.5g,収率93%)を得た。
LC−MS:m/z=1164([M+H]
(化合物C2の合成)
化合物C1の合成における化合物IM6を化合物IM5に代えた以外は同様の手順で、化合物C2を得た(収率81%)。
LC−MS:m/z=1150([M+H]
(化合物C3の合成)
化合物C1の合成における化合物IM6を化合物IM5に代え、化合物IM12を、化合物IM12の合成と同様にして得た化合物IM13に代えた以外は同様の手順で、化合物C3を得た(収率61%)。
LC−MS:m/z=1010([M+H]
(化合物C4の合成)
化合物C1の合成における化合物IM6を化合物IM5に代え、化合物IM12を化合物IM14(東京化成工業株式会社製)に代えた以外は同様の手順で、化合物C4を得た(収率80%)。
LC−MS:m/z=846([M+H]
(化合物C5の合成)
冷却管及び温度計を付した25mL四つ口フラスコ中で、化合物IM3(1.2g)、IM12(1.5g)、ピペリジン(0.02g)、エタノール(4mL)の混合液を75℃で1時間撹拌した。室温まで放冷し、析出している結晶を濾過して取り出した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、化合物C5を1.9g得た(収率80%)。以下に反応式を示す。
LC−MS:m/z=569([M+H]
Figure 0006545747
<比較製造例(比較例化合物)>
Figure 0006545747
(比較例化合物Z1の合成)
特開2011−184414号公報に記載の方法と同様にして、比較例化合物Z1を得た。
(比較例化合物Z2の合成)
特開2014−194508号公報に記載の方法と同様にして、比較例化合物Z2を得た。
(比較例化合物Z3の合成)
特開2009−067973号公報に記載の方法と同様にして、比較例化合物Z3を得た。
(比較例化合物Z4の合成)
US2986528号公報に記載の方法と同様にして、比較例化合物Z4を得た。
各製造例で得られた化合物について、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
<分光特性試験>
各化合物のクロロホルム中での吸収スペクトルを測定し、吸収極大波長(λmax)及び400nmにおけるグラム吸光係数を測定し下記基準により評価した。
測定機器:日本分光社製紫外可視分光光度計V−560
A:グラム吸光係数が30以上
B:グラム吸光係数が20以上、30未満
C:グラム吸光係数が10以上、20未満
D:グラム吸光係数が10未満
<耐光性試験>
製造例及び比較製造例で得た一部の化合物について、耐光性試験を行った。各化合物10mgを、ポリメタクリレート8重量%トルエン溶液5mLに溶融し、ガラス基板上にスピンコート法により塗布し、乾燥させることで膜厚1.5μmの薄膜を作製した。
作製した薄膜にキセノンランプ(142klux)の光を連続的に96時間照射し、照射前(0時間)、照射後の薄膜の透過率を分光光度計で測定し、下記式(1)に従って色素残存率を測定した。
色素残存率(%)={(1−T)/(1−T)}×100 (1)
[ただし、Tはキセノンランプ照射前の透過率、Tはキセノンランプ照射後の透過率であり、T及びTは0〜1である。]
なお、「透過率」とは、各化合物の吸収極大波長における透過率を表しており、色素残存率が高い程、化合物が光によって分解されにくく、耐光性が高いことを示す。
耐光性は、下記基準により評価した。
A:色素残存率が65%以上
B:色素残存率が40%以上、65%未満
C:色素残存率が10%以上、40%未満
D:色素残存率が10%未満
<耐熱性>
製造例及び比較製造例で得た一部の化合物について、(株)島津製作所製の熱重量測定装置TGA−50を使用して下記の測定条件で熱分解による重量減少を測定し、初期重量から1%減量した温度を分解開始温度として測定した。
(測定条件)
試料量5mg、昇温速度10℃/分(最高到達温度400℃)、窒素雰囲気中、流量10mL/分の条件で測定した。
耐熱性は、分解開始温度から下記基準により評価した。
A:250℃以上
B:210℃以上250℃未満
C:210℃未満
<溶解度試験>
製造例で得た化合物及び比較製造例で得た一部の化合物について、それぞれ20℃におけるトルエン、メチルエチルケトン(MEK)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に対する溶解度(重量%)を、以下の方法により測定した。
各化合物をガラス製試験管に秤り取り、溶媒を混合し20℃で撹拌して溶解させ、その溶液の状態を目視観察し、溶解可能な重量濃度を評価した。
A:3wt%以上溶解する
B:1wt%以上3wt%未満溶解する
C:1wt%未満しか溶解しない
Figure 0006545747
上記結果から、各製造例で製造した化合物C1〜C5は、400nm付近に吸収極大波長を持ち、400nmにおいて高いグラム吸光係数を持つことが分かった。これらの化合物は、400nm付近の光を効果的に吸収できるものである。化合物C1〜C5は、有機溶媒への溶解性が良好であった。また、これらの化合物は、耐久性も良好であった。例えば、化合物C1〜C2は、耐光性、溶解度、耐熱性にともに優れており、例えばブルーライト遮蔽材料用の色素としても好適に適用し得る化合物であることが分かった。比較例化合物Z1〜Z2及びZ4は、363〜382nmに吸収極大波長を持つが、400nmでのグラム吸光係数が低かった。各製造例で製造した本発明の化合物は、比較例化合物Z1〜Z2及びZ4よりも、400nm近傍の光を効果的を吸収することができる。比較例化合物Z3は、耐久性が不充分であった。

Claims (6)

  1. 記一般式(3)で表される化合物。
    Figure 0006545747
    (一般式(3)中、R1aは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2aは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7a又は−SO−R8aを表す。R7aは、ヒドロキシ基又は−OR71aを表し、R8aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81a、−NR82a83a又は−R84aを表す。R71a及びR81a〜R84aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    3aは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    402aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406a407a、−OR408a、シアノ基、−C(O)R409a、−O−C(O)R410a又は−C(O)OR411aを表し、R404a〜R411aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404aと、R405aと、R404a及びR405aが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
    413 は、下記一般式(4)で表される基を表す。
    Figure 0006545747
    (一般式(4)中、Qは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(3)との結合部位を表す。
    1bは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R2bは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7b又は−SO−R8bを表す。R7bは、ヒドロキシ基又は−OR71bを表し、R8bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81b、−NR82b83b又は−R84bを表す。R71b及びR81b〜R84bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    3bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    402bは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406b407b、−OR408b、シアノ基、−C(O)R409b、−O−C(O)R410b又は−C(O)OR411bを表し、R404b〜R411bは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404bと、R405bと、R404b及びR405bが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
  2. 記一般式(5)で表される化合物。
    Figure 0006545747
    (一般式(5)中、R2cは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7c又は−SO−R8cを表す。R7cは、ヒドロキシ基又は−OR71cを表し、R8cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81c、−NR82c83c又は−R84cを表す。R71c及びR81c〜R84cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    3cは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    402c及びR403cは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406c407c、−OR408c、シアノ基、−C(O)R409c、−O−C(O)R410c又は−C(O)OR411cを表し、R404c〜R411cは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404cと、R405cと、R404c及びR405cが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。
    501 は、下記一般式(6)で表される基を表す。
    Figure 0006545747
    (一般式(6)中、Qは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、*は一般式(5)との結合部位を表す。
    2dは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R7d又は−SO−R8dを表す。R7dは、ヒドロキシ基又は−OR71dを表し、R8dは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR81d、−NR82d83d又は−R84dを表す。R71d及びR81d〜R84dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    3dは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
    402d及びR403dは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、−NR406d407d、−OR408d、シアノ基、−C(O)R409d、−O−C(O)R410d又は−C(O)OR411dを表し、R404d〜R411dは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。R404dと、R405dと、R404d及びR405dが結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
  3. 色素化合物である請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする色素組成物。
    Figure 0006545747
    (一般式(1)中、mは1〜6の整数を表し、
    は、mが1のとき水素原子を表し、mが2〜6のとき2〜6価の連結基を表し、
    は、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子が1つ外れた基を表し、mが2〜6のとき、複数のD は、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
    Figure 0006545747
    (一般式(2)中、R は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R は、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R 又は−SO −R を表す。R は、ヒドロキシ基又は−OR 71 を表し、R は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR 81 、−NR 82 83 又は−R 84 を表す。R 71 及びR 81 〜R 84 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    402 及びR 403 は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、−NR 406 407 、−OR 408 、シアノ基、−C(O)R 409 、−O−C(O)R 410 又は−C(O)OR 411 を表し、
    404 〜R 411 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R 404 と、R 405 と、R 404 及びR 405 が結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
  5. 下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とするブルーライト遮蔽成形体。
    Figure 0006545747
    (一般式(1)中、mは1〜6の整数を表し、
    は、mが1のとき水素原子を表し、mが2〜6のとき2〜6価の連結基を表し、
    は、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子が1つ外れた基を表し、mが2〜6のとき、複数のD は、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
    Figure 0006545747
    (一般式(2)中、R は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R は、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R 又は−SO −R を表す。R は、ヒドロキシ基又は−OR 71 を表し、R は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR 81 、−NR 82 83 又は−R 84 を表す。R 71 及びR 81 〜R 84 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    402 及びR 403 は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、−NR 406 407 、−OR 408 、シアノ基、−C(O)R 409 、−O−C(O)R 410 又は−C(O)OR 411 を表し、
    404 〜R 411 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R 404 と、R 405 と、R 404 及びR 405 が結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
  6. 下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする紫外線吸収剤。
    Figure 0006545747
    (一般式(1)中、mは1〜6の整数を表し、
    は、mが1のとき水素原子を表し、mが2〜6のとき2〜6価の連結基を表し、
    は、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子が1つ外れた基を表し、mが2〜6のとき、複数のD は、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。
    Figure 0006545747
    (一般式(2)中、R は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R は、水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、複素環含有基、−C(O)−R 又は−SO −R を表す。R は、ヒドロキシ基又は−OR 71 を表し、R は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、−OR 81 、−NR 82 83 又は−R 84 を表す。R 71 及びR 81 〜R 84 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    402 及びR 403 は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、−NR 406 407 、−OR 408 、シアノ基、−C(O)R 409 、−O−C(O)R 410 又は−C(O)OR 411 を表し、
    404 〜R 411 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R 404 と、R 405 と、R 404 及びR 405 が結合している窒素原子とで、置換基を有していてもよい4〜8員の含窒素複素環を形成してもよい。))
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