JP6545066B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダウン変速とアップ変速の繰り返し連続変速による摩擦要素の温度上昇に対して摩擦要素を保護する制御を行う自動変速機の変速制御装置に関する。
自動変速機では、所定の変速が行われる場合、車両走行条件の境界領域付近において車両を走行させていると、選択される変速段が変動し、変速が繰り返されてしまうことがある。例えば、3速と4速との間で変速が行われる場合、3速から4速への3−4アップ変速と、4速から3速への4−3ダウン変速とが繰り返され、3−4−3−4−…のような連続する変速が行われる。
このような変速が連続して行われると、長時間にわたって同じ摩擦要素の締結と解放とが繰り返されるので、摩擦要素に加わる熱的負荷が大きくなり(発熱量の増加により温度が上昇し)、摩擦要素が焼き付いて焼損するおそれがある。そこで、変速終了後の熱負荷状態が所定の状態となることが予測される場合、変速を禁止するようにした自動変速機の変速制御装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2009−236296号公報
しかしながら、上記従来装置において、変速要求に対応しつつ、摩擦要素の劣化を抑制するため、更なる熱的負荷状態の推定精度の向上が求められている。なお、本明細書において、「熱的負荷」を「温度」又は「発熱」の意味で使用する。さらに、本明細書において、「クラッチ温度」を「摩擦要素温度」の意味で使用する。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、変速時、摩擦要素の熱的負荷状態の推定精度を向上する自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、複数の摩擦要素を選択的に締結又は解放することにより現在の変速段から目標変速段への変速を実行する。
この自動変速機の変速制御装置において、摩擦要素の現在の熱的負荷状態から摩擦要素の変速終了時の熱的負荷状態を予測する熱的負荷予測部と、予測された変速終了時の熱的負荷状態に応じて変速態様の変更を決定する変速制御部と、を有する。
熱的負荷予測部は、変速種毎に前回の実変速時間、または、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間、または、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて変速後の摩擦要素温度を推定する。
よって、変速種毎に前回の実変速時間、または、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておく。そして、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間、または、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて変速後の摩擦要素温度が推定される。
即ち、次変速による摩擦要素の予測発熱量は、摩擦要素トルクと摩擦要素相対回転数と変速時間を用いて演算される。そこで、次回変速時の予測発熱量により変速後の摩擦要素の温度上昇を推定する場合、同じ変速種での推測目標変速時間を用いて推定すると、推測目標変速時間と実変速時間の乖離を避けることができない。その原因は、推測目標変速時間には製品バラツキや経年変化が考慮されていないことによる。
これに対し、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間を用いると、この実変速時間は前回までの変速経験により取得された時間であるため、変速時間の乖離原因である製品バラツキや経年変化による誤差が解消される。このため、次回変速時の予測発熱量により変速後の摩擦要素の温度上昇を推定する場合、単に推測目標変速時間を用いる場合に比べ、実変速時間との乖離幅が小さく抑えられる。なお、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて変速後の摩擦要素温度を推定する場合も同様である。
この結果、変速時、摩擦要素の熱的負荷状態の推定精度を向上することができる。
実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機を搭載するエンジン車を示す全体システム図である。 実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機の一例を示すスケルトン図である。 実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機での変速用の摩擦要素の各変速段での締結状態を示す締結表図である。 実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機での変速マップの一例を示す変速マップ図である。 実施例1の変速制御装置であるATコントローラでの変速制御構成を示す制御ブロック図である。 ATコントローラの現在温度演算部でのリアルタイムクラッチ発熱量演算処理を示す演算ブロック図である。 ATコントローラのUP変速時用予測上昇温度演算部でのアップシフト締結過渡発熱演算処理を示す演算タイムチャートである。 ATコントローラのDOWN変速時用予測上昇温度演算部でのダウンシフト解放過渡発熱演算処理を示す演算タイムチャートである。 ATコントローラでの発熱量演算に用いられる変速種毎に発熱量(温度)の前回値を記憶・格納しているマップの一例を示す発熱量(温度)マップ図である。 同一摩擦要素の連続変速によるクラッチ温度上昇を想定したときのクラッチ温度特性の一例を示すタイムチャートである。 実施例1のATコントローラで実行される変速制御処理作用の流れを示すフローチャート1である。 実施例1のATコントローラで実行される変速制御処理作用の流れを示すフローチャート2である。
以下、本発明の自動変速機の変速制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における変速制御装置は、前進9速・後退1速の変速段を実現する自動変速機を搭載したエンジン車に適用したものである。以下、実施例1の自動変速機の変速制御装置の構成を、「全体システム構成」、「自動変速機の詳細構成」、「ATコントローラの変速制御構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機を搭載するエンジン車を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
エンジン車の駆動系には、図1に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3と、プロペラシャフト4と、駆動輪5と、を備える。自動変速機3には、変速のためのスプールバルブや油圧回路やソレノイドバルブ等によるコントロールバルブユニット6が付設されている。このコントロールバルブユニット6は、ATコントローラ10(変速制御装置)からの制御指令を受けて作動する。
エンジン車の制御系には、図1に示すように、ATコントローラ10と、エンジンコントローラ11と、CAN通信線12と、を備える。
前記ATコントローラ10は、タービン軸回転数センサ13、出力軸回転数センサ14、ATF油温センサ15、アクセル開度センサ16、エンジン回転数センサ17、勾配センサ18等からの信号を入力する。タービン軸回転数センサ13は、トルクコンバータ2のタービン回転数(=変速機入力軸回転数)を検出し、タービン軸回転数Ntの信号をATコントローラ10に送出する。出力軸回転数センサ14は、自動変速機3の変速機出力軸回転数(=車速VSP)を検出し、出力軸回転数No(VSP)の信号をATコントローラ10に送出する。ATF油温センサ15は、ATF(自動変速機用オイル)の温度を検出し、ATF油温TATFの信号をATコントローラ10に送出する。アクセル開度センサ16は、ドライバ操作によるアクセル開度を検出し、アクセル開度APOの信号をATコントローラ10に送出する。エンジン回転数センサ17は、エンジン1の回転数を検出し、エンジン回転数Neの信号をATコントローラ10に送出する。勾配センサ18は、車両が現在走行している路面の勾配を検出し、走行路面勾配αの信号をATコントローラ10に送出する。
前記エンジンコントローラ11は、エンジン1の様々な制御を行うもので、このエンジンコントローラ11からはCAN通信線12を介し、ATコントローラ10に対しエンジントルクTeやタービントルクTtの情報がもたらされる。
[自動変速機の詳細構成]
図2は実施例1の変速制御装置が適用された自動変速機3の一例を示すスケルトン図であり、図3は自動変速機3での締結表であり、図4は自動変速機3での変速マップの一例を示す。以下、図2〜図4に基づき、自動変速機3の詳細構成を説明する。
前記自動変速機3は、図2に示すように、ギアトレーンを構成する遊星歯車として、入力軸INから出力軸OUTに向けて順に、第1遊星歯車PG1と、第2遊星歯車PG2と、第3遊星歯車PG3と、第4遊星歯車PG4と、を備えている。
前記第1遊星歯車PG1は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第1サンギヤS1と、第1サンギヤS1に噛み合うピニオンを支持する第1キャリアC1と、ピニオンに噛み合う第1リングギヤR1と、を有する。
前記第2遊星歯車PG2は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第2サンギヤS2と、第2サンギヤS2に噛み合うピニオンを支持する第2キャリアC2と、ピニオンに噛み合う第2リングギヤR2と、を有する。
前記第3遊星歯車PG3は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第3サンギヤS3と、第3サンギヤS3に噛み合うピニオンを支持する第3キャリアC3と、ピニオンに噛み合う第3リングギヤR3と、を有する。
前記第4遊星歯車PG4は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第4サンギヤS4と、第4サンギヤS4に噛み合うピニオンを支持する第4キャリアC4と、ピニオンに噛み合う第4リングギヤR4と、を有する。
前記自動変速機3は、図2に示すように、入力軸INと、出力軸OUTと、第1連結メンバM1と、第2連結メンバM2と、トランスミッションケースTCと、を備えている。変速により締結/解放される摩擦要素として、第1ブレーキB1と、第2ブレーキB2と、第3ブレーキB3と、第1クラッチK1と、第2クラッチK2と、第3クラッチK3と、を備えている。
前記入力軸INは、エンジン1からの駆動力がトルクコンバータ2を介して入力される軸で、第1サンギヤS1と第4キャリアC4に常時連結している。そして、入力軸INは、第2クラッチK2を介して第1キャリアC1に断接可能に連結している。
前記出力軸OUTは、プロペラシャフト4及び図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪5へ変速した駆動トルクを出力する軸であり、第3キャリアC3に常時連結している。そして、出力軸OUTは、第1クラッチK1を介して第4リングギヤR4に断接可能に連結している。
前記第1連結メンバM1は、第1遊星歯車PG1の第1リングギヤR1と第2遊星歯車PG2の第2キャリアC2を、摩擦要素を介在させることなく常時連結するメンバである。第2連結メンバM2は、第2遊星歯車PG2の第2リングギヤR2と第3遊星歯車PG3の第3サンギヤS3と第4遊星歯車PG4の第4サンギヤS4を、摩擦要素を介在させることなく常時連結するメンバである。
前記第1ブレーキB1は、第1キャリアC1の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。第2ブレーキB2は、第3リングギヤR3の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。第3ブレーキB3は、第2サンギヤS2の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。
前記第1クラッチK1は、第4リングギヤR4と出力軸OUTの間を選択的に連結する摩擦要素である。第2クラッチK2は、入力軸INと第1キャリアC1の間を選択的に連結する摩擦要素である。第3クラッチK3は、第1キャリアC1と第2連結メンバM2の間を選択的に連結する摩擦要素である。
前記自動変速機3において6つの摩擦要素のうち三つの同時締結の組み合わせにより前進9速及び後退1速を達成する締結表を示す図3に基づいて、各変速段を成立させる変速構成を説明する。
第1速段(1st)は、図3に示すように、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第2速段(2nd)は、図3に示すように、第2ブレーキB2と第2クラッチK2と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第3速段(3rd)は、図3に示すように、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第2クラッチC2の同時締結により達成する。第4速段(4th)は、図3に示すように、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第1クラッチK1の同時締結により達成する。第5速段(5th)は、図3に示すように、第3ブレーキB3と第1クラッチK1と第2クラッチK2の同時締結により達成する。以上の第1速段〜第5速段が、ギヤ比が1を超えている減速ギヤ比によるアンダードライブ変速段である。
第6速段(6th)は、図3に示すように、第1クラッチK1と第2クラッチK2と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第7速段(7th)は、図3に示すように、第3ブレーキB3と第1クラッチK1と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第8速段(8th)は、図3に示すように、第1ブレーキB1と第1クラッチK1と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第9速段(9th)は、図3に示すように、第1ブレーキB1と第3ブレーキB3と第1クラッチK1の同時締結により達成する。後退速段(Rev)は、図3に示すように、第1ブレーキB1と第2ブレーキB2と第3ブレーキB3の同時締結により達成する。以上の第6速段〜第9速段のうち、第6速段がギヤ比=1の直結段であり、第7速段〜第9速段が、ギヤ比が1未満の増速ギヤ比によるオーバードライブ変速段である。
さらに、第1速段から第9速段までの変速段のうち、隣接する変速段へのアップ変速を行う際、或いは、ダウン変速を行う際、図3に示すように、架け替え変速により行う構成としている。即ち、隣接する変速段への変速の際、三つの摩擦要素のうち、二つの摩擦要素の締結は維持したままで、一つの摩擦要素の解放と一つの摩擦要素の締結を行う。
そして、ATコントローラ10には、図4に示す変速マップが記憶設定されていて、前進側の第1速段から第9速段までの変速段の切り替えによる変速は、この変速マップに従って行われる。なお、図4において、実線にて示すのがアップシフト線であり、破線で示すのがダウンシフト線である。即ち、そのときの運転点(VSP,APO)がアップシフト線を横切るとアップシフトの変速指令が出され、運転点(VSP,APO)がダウンシフト線を横切るとダウンシフトの変速指令が出される。例えば、アクセル開度APOが一定で車速VSPが次第に上昇する走行シーンでは、運転点(VSP,APO)が車速VSPの上昇にしたがって次々とアップシフト線を横切ることで、連続的にアップシフトするオートアップ変速が行われる。例えば、車速VSPが一定でアクセル踏み込み操作によりアクセル開度APOが高くなる走行シーンでは、運転点(VSP,APO)がアクセル開度APOの上昇にしたがって次々とダウンシフト線を横切ることで、連続的にダウンシフトする踏み込みダウン変速が行われる。例えば、変速マップの一部領域内で運転点(VSP,APO)が往復移動するような走行シーンでは、アップ変速線とダウン変速線を交互に横切り、アップシフトとダウンシフトが連続的に繰り返される連続変速が行われる。
[ATコントローラの変速制御構成]
図5はATコントローラ3での変速制御構成を示す制御ブロック図を示す。以下、図5に基づき、ATコントローラ3の変速制御構成を説明する。
実施例1の変速制御では、各摩擦要素(以下、単に「クラッチ」という。)の現在の熱的負荷状態(温度)を常に算出するとともに、変速判断したときは、変速で締結・解放されるクラッチの上昇温度TINHを予測し、これらの結果に基づいて変速の禁止又は許可を実行するものである。具体的には、運転点(VSP,APO)が図4に示す変速マップのアップシフト線とダウンシフト線とを連続して且つ繰り返し横切ると、例えば、3速と4速との間で3−4変速と4−3変速とが繰り返されて連続する変速が行われる。或いは、ドライバによる変速レバー操作により3速と4速とが頻繁に切り替えられた場合にも、上述と同様に3−4−3−4−…のような連続変速が行われる。
このような連続変速が行われると特定のクラッチ(3−4の連続変速の場合には、第1クラッチK1及び第2クラッチK2;図3参照)が締結と解放とを繰り返すことになる。そして、締結と解放とを短時間で繰り返し実行すると、第1クラッチK1の熱容量が大きくなり(温度が上昇し)、クラッチが焼き付くことが考えられる。なお、第1クラッチK1は、3→4アップシフトで締結され、4→3ダウンシフトで解放されるクラッチである。
そこで、実施例1では、クラッチ毎に熱的負荷状態(現在の温度)を算出すると共に、変速を判定した際にはクラッチ毎の温度の上昇を予測し、的確に変速の禁止と許容とを判定するように構成されている。即ち、図5に示すように、ATコントローラ10内には変速マップ以外にも、現在温度演算部101と、予測上昇温度演算部102と、予測温度演算部103と、比較部109と、変速禁止切替部104と、を有している。
前記現在温度演算部101は、各クラッチの現在の温度(クラッチ温度Tc)を算出するもので、発熱量演算部105と、放熱量演算部106と、締結過渡時発熱量演算部107と、解放過渡時発熱量演算部108と、を有する。発熱量演算部105は、変速中の締結過渡時における発熱量を演算する締結過渡時発熱量演算部107と、変速中の解放過渡時における発熱量を演算する解放過渡時発熱量演算部108と、を有し、変速に伴うクラッチ発熱量を演算する。放熱量演算部106は、実験値に基づいて、放熱量(放熱温度)を演算する。即ち、現在温度演算部101は、クラッチ温度を上昇させるクラッチ発熱量と、クラッチ温度を低下させるクラッチ放熱量に基づき、各クラッチの現在の温度(クラッチ温度Tc)を算出する。
前記予測上昇温度演算部102は、次の変速で発生するクラッチの上昇温度TINHを予測する。この予測上昇温度演算部102は、UP変速時用予測上昇温度演算部111と、通常DOWN変速時用予測上昇温度演算部112と、PYDOWN変速時用予測上昇温度演算部113と、第2同期変速時用予測上昇温度演算部114と、を備えている。UP変速時用予測上昇温度演算部111は、アップシフト時のクラッチ上昇温度TINHを予測する。通常DOWN変速時用予測上昇温度演算部112は、通常ダウンシフト時のクラッチ上昇温度TINHを予測する。PYDOWN変速時用予測上昇温度演算部113は、PYDOWN変速時のクラッチ上昇温度TINHを予測する。第2同期変速時用予測上昇温度演算部114は、第2同期変速時のクラッチ上昇温度TINHを予測する。
ここで、「PYDOWN変速」とは、通常ダウンシフトの変速態様に対して、同一の入力トルクで比較すると変速時間が短縮され、その分、発熱量Tupが少ない変速態様である。通常アップシフトの変速態様に対して、発熱量Tupが少ない「PYUP変速」の変速態様もある。具体的な変速時間の短縮は、油圧の上昇勾配及び低下勾配を大きくすることでなされる。また、「第2同期変速」とは、第2の同期制御によりダウンシフトを行うことをいう。第1の同期制御及び第2の同期制御とは、ダウンシフト時にエンジンの回転数と締結されるクラッチの回転数とを同期させた後にクラッチを締結する制御であり、第1の同期制御では、解放する側のクラッチを引き摺ることなく急解放し、当該クラッチへの供給油圧をステップ的に低下させる。これに対して、第2の同期制御では、出力トルクの抜け感を無くすことを目的に、当該クラッチを引き摺りながら解放する、即ち、当該クラッチへの供給油圧を漸減させる点で異なる。
前記予測温度演算部103は、現在温度演算部101からの現在のクラッチ温度Tcと、予測上昇温度演算部102により予測された上昇温度TINHと、を加えることで、次の変速での該クラッチの予測温度TESを求める。
前記比較部109は、予測温度演算部103からの予測温度TESと、焼損温度設定部110からの所定の閾値と、現在のチェンジマインド連続変速回数と、連続チェンジマインド変速許可回数演算部115からの変速許可回数と、を入力する。そして、比較部109にて行われる予測温度TESが所定値以上か否かの比較判断に基づいて、変速禁止切替部104にて次変速を許可、禁止又は他の変速態様に切り替える。
前記焼損温度設定部110は、走行路の勾配と車速に基づき駆動力が不足する可能性を判定し、その判定結果に基づきUP焼損温度とDOWN焼損温度を設定する。UP焼損温度とDOWN焼損温度は、それぞれアップシフト時あるいはダウンシフト時にクラッチ温度Tcが超えるとクラッチが焼損してしまう温度として設定される。比較部109において予測温度TESとUP焼損温度又はDOWN焼損温度とが比較され、予測温度TESがUP焼損温度又はDOWN焼損温度以上であると判定されると、変速禁止切替部104によって変速判断されたアップシフト又はダウンシフトが禁止又は他の変速態様に切り替えられる。ここで、他の変速とは、通常の変速態様で行われるアップシフトに対するPYUP変速や通常の変速態様で行われるダウンシフトに対するPYDOWN変速のことである。
前記連続チェンジマインド変速許可回数演算部115は、n段からn+1段又はn−1段への変速動作中に新たにn段への変速判断されるチェンジマインド時、クラッチの上昇温度TINHを予測することなく、現在のクラッチ温度Tcに基づいて連続チェンジマインド変速許可回数を演算する。その後、比較部109において現在のチェンジマインド連続変速回数と連続チェンジマインド変速許可回数とが比較され、現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数以上であると判定されると、変速判断したアップシフト又はダウンシフトの実行が禁止される。
[変速制御の詳細構成]
図6はATコントローラ3の現在温度演算部でのリアルタイムクラッチ発熱量演算処理を示し、図7はアップシフト締結過渡発熱演算処理を示し、図8はダウンシフト解放過渡発熱演算処理を示す。図9はATコントローラ3での発熱量演算に用いられる変速種毎に発熱量(温度)の前回値を記憶・格納しているマップの一例を示し、図10は同一摩擦要素の連続変速によるクラッチ温度上昇を想定したときのクラッチ温度特性の一例を示す。以下、図6〜図10に基づき、変速制御の詳細構成を説明する。
実施例1の変速制御は、下記の(a)〜(e)を主な特徴点とする。
(a) 変速種毎に前回の発熱量(実変速時間に相当)を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて、変速後のクラッチ温度を推定する。
(b) 前回の実変速時間を、クラッチの相対回転数に基づく、変速開始タイミングと変速終了タイミングにより検知する。
(c) 変速種毎の発熱量(温度)の前回値を、回転数とトルクをパラメータとしてマップに記憶しておく。
(d) 次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合にマップに記憶データがないとき、マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定する。
(e) アップ変速とダウン変速が連続して行われる連続変速のとき、連続変速発熱量を、次変速予測発熱量とリアルタイムクラッチ発熱量を加算することで取得する。そして、次変速予測発熱量を演算するとき、アップシフト時に締結側クラッチでありダウンシフト時に解放側クラッチである同一クラッチの温度を用いる。
前記現在温度演算部101(熱的負荷予測部)では、図6に示すリアルタイムクラッチ発熱量演算処理にしたがって、現在のクラッチ温度Tc(リアルタイムクラッチ発熱量)が演算される。
発熱量演算部105では、図6に示すように、クラッチ油圧(B10)によるクラッチトルク(B11)と、スケルトン(B12、図2)による相対回転数(B13)と、を掛け合わせる(B14)。そして、変速中のみ掛け合わせた値を積算することで、変速中におけるクラッチ発熱量を演算する。なお、クラッチ発熱量には、締結過渡時発熱量と解放過渡時発熱量を含む。放熱量演算部106では、図6に示すように、クラッチ温度Tc(B20)とATF温度(B15)の差温(B16)からの放熱温度を実験に基づき計算する(B17)。なお、ATF温度は、ATF温度センサ15から取得する。そして、変速中におけるクラッチ発熱量(B14)を温度に換算した発熱温度から放熱温度(B17)を差し引いて、ATF温度ベースによる上昇温度を計算する(B18)。最後に、上昇温度(B18)にATF温度(B15)を加え(B19)、クラッチ温度Tc(B20)を計算する。この演算処理を繰り返すことによって、現在のクラッチ温度Tc(=リアルタイムクラッチ発熱量)を取得する。そして、リアルタイムクラッチ発熱量を取得する1つの変速種を経験する毎に、図9に示す変速種毎の発熱量(温度)マップの回転数No,Nt及びトルクTe,Ttにより決まる発熱量データを書き替えにより記憶する。即ち、上記(b)に記載したように、前回の変速時間が、クラッチの相対回転数に基づく、変速開始タイミングと変速終了タイミングにより検知される。
前記予測上昇温度演算部102(熱的負荷予測部)では、連続チェンジマインド変速(=連続変速)のとき、図7に示すアップシフト締結過渡発熱演算処理、及び、図8に示すダウンシフト解放過渡発熱演算処理を行う。そして、上昇温度TINHを予測するに際し、アップシフト時はUP締結発熱量(図7)による上昇温度TINHを加算し、ダウンシフト時はDOWN解放発熱量(図8)による上昇温度TINHを加算する。この理由は、アップシフトは、主に締結要素の伝達トルク上昇により自動変速機3をインターロック方向にし、変速機入力回転数を低下させる変速であり、アップシフトでの締結要素が解放要素より温度が上昇することによる。一方、ダウンシフトは、主に解放要素の伝達トルク低下により自動変速機3をニュートラル方向にし、変速機入力回転数を上昇させる変速であり、ダウンシフトでの解放要素が締結要素より温度が上昇することによる。
アップシフト締結過渡発熱量は、図7に示すように、アップシフト時に締結される摩擦要素のトルクフェーズ時間(TP時間)とイナーシャフェーズ時間(IP時間)での発熱量の和により下記の式(1)により変速判断時に予測される。
アップシフト締結過渡発熱量=TP平均トルク×TP相対回転数+IPトルク×IP平均相対回転数 …(1)
ダウンシフト解放過渡発熱量は、図8に示すように、ダウンシフト時に解放される摩擦要素のイナーシャフェーズ時間(IP時間)での発熱量により下記の式(2)により変速判断時に予測される。
ダウンシフト解放過渡発熱量=IPトルク×IP相対回転数 …(2)
この(1),(2)の式を用いた演算によりアップシフト締結過渡発熱量及びダウンシフト解放過渡発熱量を変速判断時に予測しようとする場合、発熱演算使用パラメータは、クラッチトルク、クラッチ相対回転数、変速時間になる。
このうち、変速時間については、同じ変速種での推測目標変速時間(推測目標トルクフェーズ時間、推測目標イナーシャフェーズ時間)を用いることになる。この場合、推測目標変速時間は、例えば、ノミナルな自動変速機を想定して得られたものであるため、推測目標変速時間と実際の変速時間の乖離を避けることができない。
これに対し、上記(a)に記載したように、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いるようにしている。ここで、変速種毎の発熱量を記憶するに際し、上記(c)に記載したように、変速種毎の発熱量(温度)の前回値を、回転数No,NtとトルクTe,Ttをパラメータとして、例えば、図9に示すマップにより記憶しておく。よって、変速判断時にアップシフト締結過渡発熱量及びダウンシフト解放過渡発熱量を予測する場合、上記(1),(2)式を用いた演算を行うことなく、変速判断時の回転数No,Nt及びトルクTe,Ttに基づく、図9に示すマップ検索により予測することができる。さらに、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合、上記(d)に記載したように、図9に示すマップに記憶データがないとき、マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定する。即ち、図9のマップにおいて、発熱量Q3/12の記憶データがないときは、発熱量Q3/13の記憶データと発熱量Q3/11の記憶データを用いた補間演算により発熱量Q3/12を取得する。発熱量Q3/9の記憶データがないときは、発熱量Q2/9の記憶データと発熱量Q4/9の記憶データを用いた補間演算により発熱量Q3/9を取得する。
前記予測温度演算部103(熱的負荷予測部)では、連続チェンジマインド変速(=連続変速)のとき、連続変速発熱量を、次変速予測発熱量(SP)とリアルタイムクラッチ発熱量(IO)を加算する、
連続変速発熱量=次変速予測発熱量(SP)+リアルタイムクラッチ発熱量(IO) …(3)
の式により、上記(e)に記載したように、取得する。
上記式(3)において、リアルタイムクラッチ発熱量(IO)については、現在温度演算部101において、上記図6による演算処理により取得する。一方、次変速予測発熱量(SP)については、予測上昇温度演算部102において、上記(d)に記載したように、アップシフト時に締結側クラッチでありダウンシフト時に解放側クラッチである同一クラッチの温度を用いる。例えば、3−2−3−2…の連続変速の場合は、2→3アップシフト時に締結側クラッチであり3→2ダウンシフト時に解放側クラッチである第1クラッチK1の温度を用いる。
前記焼損温度設定部110、比較部109及び変速禁止切替部104(変速制御部)では、連続チェンジマインド変速(=連続変速)のとき、図10に示すように、ATF油温をベース油温として連続変速発熱量によるクラッチ温度(第1クラッチ温度)の変化を監視する。そして、ダウンシフト(温度上昇)→変速段固定(温度低下)→アップシフト(温度上昇)→変速段固定(温度低下)…を繰り返し、次回のダウンシフトでDOWN焼損温度を超えることが予測されると、次回のダウンシフトを禁止する。また、次回のアップシフトでUP焼損温度を超えることが予測されると、次回のアップシフトを禁止する。
次に、作用を説明する。
実施例1の自動変速機3の変速制御装置の作用を、「変速制御処理作用」、「変速制御での特徴作用」に分けて説明する。
[変速制御処理作用]
図11及び図12に示すフローチャートを参照しながら、ATコントローラ10(予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103、焼損温度設定部110、連続チェンジマインド変速許可回数演算部115、比較部109、変速禁止切替部104)での変速制御処理作用を説明する。
ステップS21では、変速判断があったか否かが判定される。変速判断があった場合はステップS22へ進み、変速判断がない場合は処理を終了する。ステップS22では、UP焼損温度、DOWN焼損温度が設定され、次のステップS23では、変速判断された変速種がチェンジマインドであるか否かが判定される。チェンジマインドの場合は図12のステップS60へ進み、チェンジマインドでない場合にはステップS24へ進む。なお、チェンジマインドとは、n段からn+1段又はn−1段への変速動作中に新たにn段への変速判断されることである。
ステップS24では、変速種がアップシフトであるかダウンシフトであるかが判定される。アップシフトであればステップS25へ進み、ダウンシフトであればステップS34へと進む。ここで、アップシフトは締結過渡状態のアップシフトのみを指し、ダウンシフトは解放過渡状態のダウンシフトのみを指す。ステップS25では、UP変速時用予測上昇温度TINHが演算される。UP変速時用予測上昇温度とは、アップシフト時に締結するクラッチの予測される上昇温度である。次のステップS26では、現在のクラッチ温度TcにUP変速時用予測上昇温度TINHを加算してUP変速時用予測温度TESが求められる。ステップS27では、UP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上であるか、言い換えるとUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上の温度領域に入る状態となるかが判定される。UP変速時用予測温度TESがUP焼損温度より低ければ、ステップS28→エンドへ進んで通常の変速態様であるUP変速が行われる。
ステップS27でUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上であれば、ステップS29へ進む。ステップS29では、PYUP変速時用予測上昇温度TINHが演算される。PYUP変速とは、通常の変速態様であるUP変速よりクラッチへの供給油圧の上昇率を高くすることによって、クラッチの締結に要する時間を短縮し、当該クラッチの発熱量を少なくする変速態様である。PYUP変速時用予測上昇温度TINHは、このPYUP変速時に締結するクラッチの予測される上昇温度である。PYUP変速と通常のUP変速の違いは、トルクフェーズ目標時間、イナーシャフェーズ開始時油圧傾きであるので、PYUP変速時用予測上昇温度TINHはUP変速時用予測上昇温度TINHと同様の演算方法で演算される。なお、PYUP変速の際には、エンジンのトルクダウン量を通常UP変速より大きくし、変速ショックの悪化を抑制するとともに当該クラッチの発熱量Tupをさらに少なくする。
次のステップS30では、現在のクラッチ温度TcにPYUP変速時用予測上昇温度TINHを加算してPYUP変速時用予測温度TESが求められる。次のステップS31では、PYUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上であるか、言い換えるとPYUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上の温度領域に入るか否かが判定される。PYUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度より低ければステップS32→エンドへ進んでPYUP変速が行われる。PYUP変速時用予測温度TESがUP焼損温度以上であればステップS33→エンドへ進んで変速判断したアップシフトの実行が禁止される。
一方、ステップS24において変速種がダウンシフトであると判定されると、ステップS34へ進む。ステップS34では、アクセル踏み込みによるダウンシフトであるか否かが判定される。アクセル踏み込みによるダウンシフトであればステップS44へ進み、アクセル踏み込みによるダウンシフトでなければステップS35へ進む。ステップS35では、通常DOWN変速時用予測上昇温度TINHが演算される。通常DOWN変速時用予測上昇温度TINHは、通常のダウンシフト時に解放するクラッチの予測される上昇温度である。次のステップS36では、現在のクラッチ温度Tcに通常DOWN変速時用予測上昇温度TINHを加算して通常DOWN変速時用予測温度TESが求められる。次のステップS37では、通常DOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であるか、言い換えると通常DOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上の温度領域に入る状態となるか否かが判定される。通常DOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度より低ければ、ステップS38→エンドへ進んで通常DOWN変速が行われる。
通常DOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であれば、ステップS39へ進む。ステップS39では、PYDOWN変速時用予測上昇温度TINHが演算される。PYDOWN変速時用予測上昇温度とは、PYDOWN変速時に解放するクラッチの予測される上昇温度である。PYDOWN変速とは、通常の変速態様である通常DOWN変速より当該クラッチへの供給油圧の低下率を高くすることによって、クラッチの解放に要する時間を短縮した変速態様である。
次のステップS40では、現在のクラッチ温度TcにPYDOWN変速時用予測上昇温度TINHを加算してPYDOWN変速時用予測温度TESが求められる。次のステップS41では、PYDOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であるか、言い換えるとPYDOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上の温度領域に入るか否かが判定される。PYDOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度より低ければステップS42→エンドへ進んでPYDOWN変速が行われる。PYDOWN変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であればステップS43→エンドへ進んで変速判断したダウンシフトの実行が禁止される。
一方、ステップS34においてアクセル踏込みによるダウンシフトであると判定されると、ステップS44へ進む。ステップS44では、ステップS21において変速判断ありと判定される前のアクセル開度が所定開度以下であり、かつアクセル開度の変化速度が所定速度以上であるか否かが判定される。ステップS44の条件を満たす場合にはステップS50へ進み、ステップS44の条件を一方でも満たさない場合にはステップS45へ進む。所定開度はほぼゼロであり、所定速度はアクセルペダルの急踏み込みと判断できる程度の値に設定される。即ち、ステップS44の条件はアクセル開度がほぼ全閉状態から急踏み込みされた場合に成立し、このような場合は第1の同期制御が行われる場合であるのでステップS50へ進み、ステップS44の条件が非成立の場合は第2の同期制御が行われる場合であるのでステップS45へ進む。
ステップS45では、第2同期変速時用予測上昇温度TINHが演算される。第2同期変速時用予測上昇温度とは、第2の同期制御による変速時に解放するクラッチの予測される上昇温度TINHである。次のステップS46では、現在のクラッチ温度Tcに第2同期変速時用予測上昇温度TINHを加算して第2同期変速時用予測温度TESが求められる。次のステップS47では、第2同期変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であるか否かが判定される。第2同期変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度より低ければステップS48→エンドへ進んで第2の同期制御による変速が行われる。第2同期変速時用予測温度TESがDOWN焼損温度以上であればステップS49→エンドへ進んで変速判断したダウンシフトが禁止される。
一方、ステップS44において変速指令ありと判定される前のアクセル開度が所定開度以下であり、かつアクセル開度の変化速度が所定速度以上であると判定された場合には、ステップS50へ進んで現在のクラッチ温度Tcが読み込まれる。次のステップS51では、現在のクラッチ温度TcがDOWN焼損温度以上であるか否かが判定される。現在のクラッチ温度TcがDOWN焼損温度より低ければ、ステップS52→エンドへ進んで第1の同期制御による変速が行われる。現在のクラッチ温度TcがDOWN焼損温度以上であれば、ステップS53→エンドへ進んでダウンシフトが禁止される。
一方、ステップS23においてチェンジマインドありと判定されると、図12のステップS60へ進んで変速種がアップシフトであるかダウンシフトであるかが判定される。アップシフトであると判定されるとステップS61へ進み、ダウンシフトであると判定されるとステップS67へ進む。本ステップS60ではステップS24と同様に、アップシフトは締結過渡状態のアップシフトのみを指し、ダウンシフトは解放過渡状態のダウンシフトのみを指す。
ステップS61では、現在のクラッチ温度Tcが読み込まれる。次のステップS62では、UP変速時のクラッチ温度Tcによる連続チェンジマインド変速許可回数が読み込まれる。連続チェンジマインド変速許可回数は、クラッチ温度Tcに基づいて、クラッチ温度Tcが高いほど連続チェンジマインド変速許可回数を少なくするように決定される。なお、連続チェンジマインド変速許可回数は、許可回数=0を含む。次のステップS63では、現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数より少ないか否かが判定される。現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数より少なければ、ステップS64へ進んで連続変速回数をインクリメントし、ステップS65→エンドへ進んでアップシフトが行われる。現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数以上であれば、ステップS66→エンドへ進んでアップシフトが禁止される。
一方、ステップS60において変速種がダウンシフトであると判定されると、ステップS67へ進んで現在のクラッチ温度Tcが読み込まれる。次のステップS68では、ダウンシフト時のクラッチ温度Tcによる連続チェンジマインド変速許可回数が読み込まれる。ダウンシフト時の連続チェンジマインド変速許可回数はステップS62において求めたアップシフト時の連続チェンジマインド変速許可回数と同様に求められる。ただし、クラッチ温度TcがDOWN焼損温度以下の領域にあるときはアップシフト時とは異なる。アップシフト中のダウンシフトのチェンジマインドは、次にエンジンのオーバーレブ防止のために強制的にアップシフトさせる可能性があるので、このアップシフトを考慮してチェンジマインドは禁止される。ステップS69では、現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数より少ないか否かが判定される。現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数より少なければ、ステップS70へ進んで連続変速回数をインクリメントし、ステップS71→エンドへ進んでダウンシフトが行われる。現在のチェンジマインド連続変速回数が連続チェンジマインド変速許可回数以上であれば、ステップS72→エンドへ進んでダウンシフトが禁止される。
[変速制御での特徴作用]
実施例1では、クラッチの熱的負荷状態を予測するとき、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておく(図9)。そして、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて変速後のクラッチ温度を推定する構成とした。
即ち、次変速によるクラッチの予測発熱量は、クラッチトルクとクラッチ相対回転数と変速時間を用いて演算される。そこで、次回変速時の予測発熱量により変速後のクラッチの温度上昇を推定する場合、同じ変速種での推測目標変速時間を用いて推定すると、推測目標変速時間と実変速時間の乖離を避けることができない。その原因は、推測目標変速時間には製品バラツキや経年変化が考慮されていないことによる。
これに対し、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間を用いると、この実変速時間は前回までの変速経験により取得された時間であるため、変速時間の乖離原因である製品バラツキや経年変化による誤差が解消される。このため、次回変速時の予測発熱量により変速後のクラッチの温度上昇を推定する場合、単に推測目標変速時間を用いる場合に比べ、実変速時間との乖離幅が小さく抑えられる。よって、実施例1のように、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて変速後の摩擦要素温度を推定する場合も同様である。
この結果、変速時、クラッチの熱的負荷状態の推定精度が向上される。
実施例1では、前回の実変速時間を、クラッチの相対回転数に基づく、変速開始タイミングと変速終了タイミングにより検知する構成とした。
即ち、変速中のクラッチは、クラッチ滑り締結状態で相対回転するときは摩擦熱により発熱し、クラッチ完全締結状態やクラッチ完全解放状態であって相対回転しないときは発熱しない。
従って、クラッチの相対回転数に基づいて変速開始タイミングと変速終了タイミングを検知することで、クラッチの熱的負荷状態を左右する実変速時間の検知精度が向上する。
実施例1では、変速種毎の発熱量の前回値を、回転数No,NtとトルクTe,Ttをパラメータとしてマップ(図9)により記憶しておく構成とした。
即ち、連続変速発熱量は、次変速予測発熱量(SP)とリアルタイムクラッチ発熱量(IO)の和により予測される。このうち、次変速予測発熱量(SP)の情報については、クラッチトルクとクラッチ相対回転数と実変速時間を用いて演算することなく、マップ(図9)を検索するだけで取得できる。
従って、連続変速時、次変速予測発熱量(SP)の情報が、マップ検索という簡単な手法にて精度良く取得される。
実施例1では、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合にマップ(図9)に記憶データがないとき、マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定する構成とした。
即ち、次変速予測発熱量(SP)をマップ検索したとき、次回要求される変速に対応する記憶データが無いと、複雑な演算により次変速予測発熱量(SP)の情報を得る必要がある。しかし、次回要求される変速に対応する記憶データが無いとき、マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定される。
従って、連続変速時、次回要求される変速に対応する記憶データが無いとき、簡単な補間演算により精度の良い次変速予測発熱量(SP)の情報が得られる。
実施例1では、アップ変速とダウン変速が連続して行われる連続変速のとき、連続変速発熱量を、次変速予測発熱量(SP)とリアルタイムクラッチ発熱量(IO)を加算することで取得する。そして、次変速予測発熱量(SP)を演算するとき、アップシフト時に締結側クラッチでありダウンシフト時に解放側クラッチである同一クラッチの発熱量を用いる構成とした。
即ち、アップ変速とダウン変速が連続して行われる連続変速のとき、架け替え変速に2つのクラッチが関与するが、アップシフト時に締結側クラッチでありダウンシフト時に解放側クラッチである同一クラッチの発熱量が多い。そこで、2つのクラッチのうち、発熱量が多い一つのクラッチについて連続変速発熱量を取得する。
従って、連続変速時、発熱量が多い一つのクラッチについて連続変速発熱量を取得することで、変速禁止等の変速態様の切り替えタイミングが精度よく得られる。
次に、効果を説明する。
実施例1における自動変速機3の変速制御装置(ATコントローラ10)にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 複数の摩擦要素(クラッチK1,K2,K3、ブレーキB1,B2,B3)を選択的に締結又は解放することにより現在の変速段から目標変速段への変速を実行する自動変速機3の変速制御装置において、
摩擦要素(K1,K2,K3,B1,B2,B3)の現在の熱的負荷状態から摩擦要素(K1,K2,K3,B1,B2,B3)の変速終了時の熱的負荷状態を予測する熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)と、予測された変速終了時の熱的負荷状態に応じて変速態様の変更を決定する変速制御部(焼損温度設定部110、比較部109、変速禁止切替部104)と、を有し、
熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)は、変速種毎に前回の実変速時間、または、変速種毎に前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間、または、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて、変速後の摩擦要素温度(クラッチ温度)を推定する。
このため、変速時、摩擦要素(クラッチ)の熱的負荷状態の推定精度を向上することができる。
(2) 熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)は、前回の実変速時間を、摩擦要素(クラッチ)の相対回転数に基づく、変速開始タイミングと変速終了タイミングにより検知する。
このため、(1)の効果に加え、摩擦要素(クラッチ)の相対回転数に基づいて変速開始タイミングと変速終了タイミングを検知することで、摩擦要素(クラッチ)の熱的負荷状態を左右する実変速時間の検知精度を向上することができる。
(3) 熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)は、変速種毎の発熱量の前回値を、回転数No,NtとトルクTe,Ttをパラメータとしてマップ(図9)により記憶しておく。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、連続変速時、次変速予測発熱量(SP)の情報を、マップ検索という簡単な手法にて精度良く取得することができる。
(4) 熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)は、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合にマップ(図9)に記憶データがないとき、マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定する。
このため、(3)の効果に加え、連続変速時、次回要求される変速に対応する記憶データが無いとき、簡単な補間演算により精度の良い次変速予測発熱量(SP)の情報を得ることができる。
(5) 熱的負荷予測部(現在温度演算部101、予測上昇温度演算部102、予測温度演算部103)は、アップ変速とダウン変速が連続して行われる連続変速のとき、連続変速発熱量を、次変速予測発熱量(SP)とリアルタイム摩擦要素発熱量(リアルタイムクラッチ発熱量(IO))を加算することで取得し、次変速予測発熱量(SP)を演算するとき、アップシフト時に締結側摩擦要素(締結側クラッチ)でありダウンシフト時に解放側摩擦要素(解放側クラッチ)である同一要素(同一クラッチ)の発熱量を用いる。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、連続変速時、発熱量が多い一つの摩擦要素(クラッチ)について連続変速発熱量を取得することで、変速禁止等の変速態様の切り替えタイミングを精度よく得ることができる。
以上、本発明の自動変速機の変速制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、熱的負荷予測部として、変速種毎に発熱量(温度)の前回値を記憶格納するマップ(図9)を設定した予測上昇温度演算部102の例を示した。しかし、熱的負荷予測部としては、変速種毎に実変速時間の前回値を記憶格納するマップを設定する例としても良い。
実施例1では、自動変速機として、前進9速後退1速の自動変速機3の例を示した。しかし、自動変速機としては、前進9速後退1速以外の有段変速段を持つ自動変速機の例としても良い。
実施例1では、エンジン車に搭載される自動変速機の変速制御装置の例を示したが、エンジン車に限らず、ハイブリッド車や電気自動車等の自動変速機の変速制御装置としても適用することが可能である。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3 自動変速機
B1 第1ブレーキ(摩擦要素)
B2 第2ブレーキ(摩擦要素)
B3 第3ブレーキ(摩擦要素)
K1 第1クラッチ(摩擦要素)
K2 第2クラッチ(摩擦要素)
K3 第3クラッチ(摩擦要素)
4 プロペラシャフト
5 駆動輪
6 コントロールバルブユニット
10 ATコントローラ(変速制御装置)
101 現在温度演算部(熱的負荷予測部)
102 予測上昇温度演算部(熱的負荷予測部)
103 予測温度演算部(熱的負荷予測部)
104 変速禁止切替部(変速制御部)
109 比較部(変速制御部)
110 焼損温度設定部(変速制御部)
11 エンジンコントローラ
12 CAN通信線
13 タービン軸回転数センサ
14 出力軸回転数センサ
15 ATF油温センサ
16 アクセル開度センサ
17 エンジン回転数センサ
18 勾配センサ

Claims (6)

  1. 複数の摩擦要素を選択的に締結又は解放することにより現在の変速段から目標変速段への変速を実行する自動変速機の変速制御装置において、
    前記摩擦要素の現在の熱的負荷状態から前記摩擦要素の変速終了時の熱的負荷状態を予測する熱的負荷予測部と、予測された変速終了時の熱的負荷状態に応じて変速態様の変更を決定する変速制御部と、を有し、
    前記熱的負荷予測部は、変速種毎に前回の実変速時間を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の実変速時間を用いて、変速後の摩擦要素温度を推定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 複数の摩擦要素を選択的に締結又は解放することにより現在の変速段から目標変速段への変速を実行する自動変速機の変速制御装置において、
    前記摩擦要素の現在の熱的負荷状態から前記摩擦要素の変速終了時の熱的負荷状態を予測する熱的負荷予測部と、予測された変速終了時の熱的負荷状態に応じて変速態様の変更を決定する変速制御部と、を有し、
    前記熱的負荷予測部は、変速種毎に、前回の実変速時間に基づいて算出された発熱量を記憶しておき、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に、記憶しておいた変速種毎の前回の発熱量を用いて、変速後の摩擦要素温度を推定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記熱的負荷予測部は、前回の実変速時間を、前記摩擦要素の相対回転数に基づく、変速開始タイミングと変速終了タイミングにより検知する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記熱的負荷予測部は、変速種毎の発熱量の前回値を、回転数とトルクをパラメータとしてマップにより記憶しておく
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 請求項4に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記熱的負荷予測部は、次回要求される変速を実行したときの温度上昇を予測する場合に前記マップに記憶データがないとき、前記マップに記録された記憶データに基づく補間処理により推定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか一項に記載された自動変速機の変速制御装置において、
    前記熱的負荷予測部は、アップ変速とダウン変速が連続して行われる連続変速のとき、連続変速発熱量を、次変速予測発熱量とリアルタイム摩擦要素発熱量を加算することで取得し、前記次変速予測発熱量を演算するとき、アップシフト時に締結側摩擦要素でありダウンシフト時に解放側摩擦要素である同一要素の発熱量を用いる
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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