JP2007016964A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワンウェイクラッチがロックするときに発生するショックをより精度良く抑制することのできる自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン2の運転状態や車速センサ59によって検出する車両の走行速度、更にはシフトポジション50の操作量等に応じてECU60では、変速歯車機構20を操作する。これに応じて変速歯車機構20では、入力軸22の回転速度を所定に変速して出力軸30の回転速度として出力する。低速段への変速に際しては、変速比の成立時に入力軸22の回転速度が略ゼロとなるように、対象となるクラッチの油圧を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低速の変速段への変速に際し、変速ショックを低減する自動変速機の制御装置に関する。
自動車用の自動変速機は、原動機の動力がトルクコンバータを介して入力軸に伝達されると、入力軸の回転速度を変速して出力軸に伝達する。最も一般的な自動変速機は、入力軸と出力軸との間に複数の歯車を備え、入力軸と出力軸との間に変速比の異なる複数の動力伝達経路を構成するとともに、各動力伝達経路中にクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素を設けている。そして、変速段切り替え要求に応じて各摩擦係合要素に作用させる油圧を個別に制御することで、入力軸及び出力軸間の動力伝達経路を切り替えて変速比を切り換るように構成されている。
この種の自動変速機においては、動力伝達経路を切り替える際に複数の摩擦係合要素の係合と解放を同時に行わせなければならない場合がある。その場合、一方の摩擦係合要素の解放に対し、他方の摩擦係合要素が係合するタイミングが早すぎると二重係合状態となって大きなショックが発生する。逆に他方の摩擦係合要素が係合するタイミングが遅すぎると一時的にニュートラル状態となって、エンジン回転速度の吹き上がりの原因となる。そこで、一般にこのような摩擦係合要素の係合、解放の煩雑さを避けるため可能な限りワンウェイクラッチを用いて摩擦係合要素を代替させている。
ところでこの種の自動変速機では、例えば4速から3速へ変速段が切替られる際、特にアクセル踏み込みによるダウンシフト時では、ワンウェイクラッチは空転状態から変速比成立と同時に締結状態へと移行しロックすることになる。このロックが発生することにより、ロック時が出力軸のトルクのピークとなり、ショックとして現れてしまう。また、衝撃的にワンウェイクラッチがロック状態となると、ワンウェイクラッチの耐久性にとっても好ましくない。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、クラッチ・ツゥ・クラッチ変速の終了時期での解放側摩擦係合要素の油圧を一時的に昇圧する制御を行うものも提案されている。この一時的な昇圧制御により、自動変速機の出力トルクを滑らかに変化させることができ、ひいては変速ショックを抑制することができる。
ただし、上記態様にて油圧を一時的に昇圧することで自動変速機の出力トルクを滑らかに変化させたとしても、その変化のさせ方によっては依然変速ショックが生じ得る。また、適切なタイミングにて適切な昇圧を行なえるよう適合を行なうことは、困難なものとなっている。
特開平9−68267号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ワンウェイクラッチがロックするときに発生するショックをより精度良く抑制することのできる自動変速機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
手段1は、複数の歯車及び該複数の歯車によって複数の動力伝達経路を形成するための複数の摩擦係合要素を備える変速歯車機構を備え、前記複数の摩擦係合要素による係合状態が調整されることにより入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との比を調整する自動変速機について、変速段切り替え要求に応じて前記係合状態を制御することにより前記動力伝達経路を切り替えて所望の変速段に変速する制御を行う自動変速機の制御装置において、前記入力軸の回転速度を検出する手段の検出値と、前記出力軸の回転速度を検出する手段の検出値と、原動機の出力を検出する手段の検出値とを取り込む入力手段と、前記変速段切り替え要求に応じて低速の変速段への変速を行なうに際し、該低速の変速段における変速比の成立時に前記入力軸の回転速度の変化量が略ゼロとなるように、前記変速に際して係合状態を変化させる前記摩擦係合要素の制御態様を設定するための処理情報を記憶する記憶手段と、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度と前記原動機の出力とについての前記入力手段により取り込まれた検出値を前記処理情報に反映させることで前記摩擦係合要素の制御態様を設定する設定手段と、該設定手段によって設定される制御態様に従って、前記摩擦係合要素を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
上記構成では、処理情報を用いることで、低速の変速段における変速比の成立時に、入力軸の回転速度の変化量が略ゼロとされる。このため、変速比が成立することでワンウェイクラッチがロックされたとしても、このときに出力軸のトルクがピークとなって生じるショックを好適に抑制することができる。このため、上記構成によれば、ワンウェイクラッチがロックするときに発生するショックをより精度良く抑制することができる。
手段2は、手段1において、前記処理情報は、前記入力軸の回転速度の変化量が、前記係合状態を変化させる前記摩擦係合要素による伝達トルクと前記入力軸のトルクとのトルク差ΔTと前記歯車を含む回転要素のイナーシャIとの積I×ΔTで表されることに基づき、前記変速比の成立時に前記トルク差ΔTが略ゼロとなるように前記トルク差ΔTを減少制御するための情報であることを特徴とする。
上記構成では、入力軸の回転速度の変化量が積I×ΔTで表されることに基づきΔTを減少制御することで、入力軸の回転速度の変化量が変速比の成立時に略ゼロとなるような制御を行う処理情報を簡易に作成することができる。
手段3は、手段1又は2において、前記処理情報は、前記低速の変速段における変速比と前記出力軸の回転速度とに基づき、前記変速比の成立時の前記入力軸の回転速度である目標回転速度を算出する目標速度算出情報と、前記原動機の出力に基づき前記入力軸に付与されるトルクを算出する入力軸トルク算出情報と、前記目標速度算出情報を用いて算出される目標回転速度と実際の前記入力軸の回転速度との差と、前記入力軸トルク算出情報によって算出されるトルクとに基づき、前記トルク差ΔTが前記変速比の成立時に略ゼロとなるように、前記伝達トルクを設定する伝達トルク設定情報とを備えることを特徴とする。
上記構成において、上記目標回転速度と実際の回転速度との差をゼロとするタイミングは、上記積I×ΔTの設定によって変化する。換言すれば、低速の変速段における変速比の成立タイミングは、上記積I×ΔTの設定によって変化する。このため、変速比の成立タイミングにおいて上記積が略ゼロとなるようにΔTを設定することで、変速比の成立時において入力軸の回転速度の変化量を略ゼロとすることができる。そして、トルク差ΔTが設定されたなら、これと上記入力軸トルク算出情報によって算出されるトルクとに基づき、伝達トルクを設定することができる。しかも、上記性質を用いることで、換言すれば、入力軸の回転速度の変化量が積I×ΔTで表現されるとの状態方程式を用いることで、変速比の成立時に入力軸の回転速度の変化量が略ゼロとなる設定を実際の計測に基づく適合により行なう場合と比較して、簡易に行なうこともできる。
手段4は、手段3において、前記伝達トルク設定情報は、時刻tにおける前記トルク差ΔTを、前記目標回転速度と現在の前記入力軸の回転速度との差ΔωTと、現在の時刻tnowと、前記入力軸トルク算出情報を用いた算出結果と前記係合状態を変化させる摩擦係合要素の制御態様とに基づき算出される現在のトルク差ΔT0とを用いて、下式が成立するとの条件で設定するトルク差設定情報と、
Figure 2007016964
前記トルク差設定情報により設定される時刻tにおけるトルク差ΔTと前記入力軸トルク算出情報により算出される時刻tにおける入力軸のトルクとに基づき、時刻tにおける伝達トルクを算出するトルク算出情報とを備えることを特徴とする。
上記構成では、変速比が成立すると想定される時刻である目標変速比成立時間tendにおいて、上記トルク差ΔTが略ゼロとなるように設定される。
手段5は、手段4において、前記トルク差設定情報は、前記速度算出情報によって算出される回転速度と前記入力軸の回転速度とが前記トルク差ΔTが一定であるとの条件で一致するまでに要する時間の2倍を「t_trg−tnow」として算出する成立時間算出情報を備え、時刻「tnow+Δt」における前記トルク差ΔTを下式
ΔT(tnow+Δt)=ΔT0+{ΔT0/tnow−t_trg}×Δt
によって設定することを特徴とする。
上記構成では、上記トルク差ΔTは、時間の経過とともに単調に減少する関数となっている。しかも、時刻t_trgに変速比が成立して且つトルク差ΔTがゼロとなる。このため、トルク差ΔTを時間と共に減少する一次式として簡易に設定することができる。
手段6は、手段3〜5のいずれかにおいて、前記入力軸は、前記原動機の出力がトルクコンバータを介して付与されるものであって、前記原動機の出力を検出する手段は、該原動機の回転速度を検出するものであって、前記入力軸トルク算出情報は、前記原動機の回転速度に対する前記入力軸の回転速度の比に基づき、前記入力軸のトルクを算出することを特徴とする。
上記構成では、原動機の出力がトルクコンバータを介して入力軸に付与される。このため、入力軸に付与されるトルクは、原動機のトルクがトルクコンバータによって変換されたものとなっている。この点、上記構成によれば、トルクコンバータの入力と出力とのトルク比等を上記比に基づき適切に算出することができる。これにより、トルクコンバータの出力軸のトルクである変速歯車機構の入力軸のトルクを適切に算出することができる。
手段7は、手段1〜6のいずれかにおいて、前記出力軸の回転速度から把握される変速比の成立時の前記入力軸の回転速度と実際の回転速度との差を定量化した変速進行率を算出する手段を更に備え、前記制御手段は、前記変速進行率が予め設定された値以上となるときに、前記設定手段によって設定される制御態様に従った前記制御を行うことを特徴とする。
上記構成では、変速がある程度進行してから上記処理情報を用いた制御を行うために、変速進行率が予め設定された値未満であるときには、変速比の成立時に入力軸の回転速度が略ゼロとなるような設定とは無関係に摩擦係合要素の制御を行うことができる。このため、変速開始から変速比が成立するまでに要する時間を短縮するように摩擦係合要素の制御態様を設定することも容易となる。
なお、上記1〜7のいずれかにおいては、手段8によるように、前記摩擦係合要素の制御は、該摩擦係合要素に作用させる油圧の制御として行なわれるものであり、前記処理情報は、前記摩擦係合要素に作用させる油圧の設定のための情報であり、前記設定手段は、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度と前記原動機の出力とについての前記入力手段により取り込まれた検出値を前記処理情報に反映させることで前記摩擦係合要素に作用させる油圧を設定するものであり、前記制御手段は、前記設定手段によって設定される油圧となるように前記摩擦係合要素に作用させる油圧を制御するものであることを特徴とするようにしてもよい。
以下、本発明にかかる自動変速機の制御装置の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に、上記自動変速機及びその制御装置の構成を示す。
図示されるように、エンジン2の出力軸4には、トルクコンバータ6の入力軸8が連結されている。トルクコンバータ6の内部には、流体継手を構成するポンプインペラ10とタービンランナ12とが対向して設けられ、ポンプインペラ10とタービンランナ12との間には、オイルの流れを整流するステータ14が設けられている。ポンプインペラ10は、トルクコンバータ6の入力軸8に連結され、タービンランナ12は、トルクコンバータ6の出力軸16に連結されている。また、トルクコンバータ6には、入力軸8側と出力軸16側との間を係合又は切り離しするためのロックアップクラッチ18が設けられている。
トルクコンバータ6の出力軸16は、変速歯車機構20の入力軸22に連結されている。変速歯車機構20は、複数の歯車と同歯車によって複数の伝達経路を形成するための摩擦係合要素とを備えて構成されている。具体的には、上記歯車として、遊星歯車機構24〜28を備えている。また、摩擦係合要素として複数のクラッチC0,C1,C2と、ブレーキB0,B1,B2,B3と、複数のワンウェイクラッチF0,F1,F2とを備えている。
上記エンジン2の出力トルクは、トルクコンバータ6を介して変速歯車機構20の入力軸22に取り込まれ、変速歯車機構20において所定に変速されて出力軸30から出力される。そして、出力軸30から出力される出力トルクが車両の駆動輪に伝達される。
図2に、本実施形態にかかる上記変速歯車機構20におけるクラッチC0,C1,C2、ブレーキB0,B1,B2,B3、ワンウェイクラッチF0,F1,F2の係合の組合せを示す。図2では、一重丸や二重丸、菱形の各印によって、その変速段で係合状態(トルク伝達状態)に保持されるクラッチとブレーキを示し、無印は解放状態を示している。ここで、クラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1,B2,B3とは、油圧によってその係合/解放が切り替えられるものである。これらの係合/解放が油圧で切り替えられると、遊星歯車機構24〜28のギヤの組み合わせが切り替えられ、変速比が切り替えられる。例えば、3速から2速にダウンシフトするときには、3速で係合状態に保持されていたクラッチC1が解放され、その代わりに、ブレーキB2が係合されることで、2速にダウンシフトされる。また、3速から4速にアップシフトするときには、3速で係合状態に保持されていたブレーキB1が解放され、その代わりに、クラッチC0が係合されることで、4速にアップシフトされる。
図1に示すように、変速歯車機構20には、エンジン2の動力で駆動される油圧ポンプ(図示せず)が設けられ、作動油(オイル)を貯溜するオイルパン(図示せず)内には、油圧制御回路40が設けられている。この油圧制御回路40は、ライン圧制御回路42、自動変速制御回路44、ロックアップ制御回路46、手動切換弁48を備えて構成されている。
ここで、自動変速制御回路44とロックアップ制御回路46とには、ライン圧制御回路42を介して、オイルパン(図示せず)から油圧ポンプで汲み上げられた作動油が供給される。ライン圧制御回路42には、油圧ポンプからの油圧を所定のライン圧に制御するライン圧制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。自動変速制御回路44には、変速歯車機構20の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1,B2,B3に供給する油圧を制御する複数の変速用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。また、ロックアップ制御回路46には、ロックアップクラッチ18に供給する油圧を制御するロックアップ制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。
上記手動切換弁48は、ライン圧制御回路42と自動変速制御回路44との間に設けられ、シフトレバー50の操作に連動して切り替えられる弁体である。この手動切換弁48は、自動変速制御回路44の油圧制御弁への通電が停止された状態であっても、シフトレバー50の操作によって手動で変速段を切り替えるためのものである。すなわち、シフトレバー50がニュートラルレンジ(Nレンジ)又はパーキングレンジ(Pレンジ)に操作され、自動変速制御回路44の油圧制御弁への通電が停止(OFF)された状態になっていても、手動切換弁48により変速歯車機構20に供給する油圧が変速歯車機構20をニュートラル状態とするように切り替えられる。
一方、エンジン2の出力軸4には、その回転角度を検出するクランク角センサ52が設けられている。また、変速歯車機構20の入力軸22には、その回転角度を検出する入力側回転センサ54が設けられており、変速歯車機構20の出力軸30には、その回転角度を検出する出力側回転センサ56が設けられている。また、シフトレバー50には、その操作位置を検出するシフトポジションセンサ57が設けられている。
上記各種センサの出力信号を始め、エンジン2のスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサ58の出力信号、車両の速度を検出する車速センサ59の出力信号は、自動変速機用の電子制御装置(ECU60)に入力される。ECU60は、マイクロコンピュータ62を主体として構成され、内蔵されたROM64に記憶された変速制御用の各プログラムを実行する。すなわち、シフトレバー50の操作位置やエンジン2の運転条件(スロットル開度、車速等)に応じて発生する変速段切り替え要求(目標変速段の切り替え要求)に応じて、予め設定した図3の変速パターンに従って変速歯車機構20の変速が行われるように、自動変速制御回路44の各油圧制御弁への通電操作を行なう。これにより、変速歯車機構20の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1,B2,B3に作用させる油圧が制御され、先の図2に示したように、各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1,B2,B3の係合/解放が切り替えられる。これにより、動力を伝達する各遊星歯車機構24〜28のギヤの組み合わせが切り替えられることで、変速歯車機構20の変速比が切り替えられる。
ちなみに、ECU60においては、先の図3に示した変速パターンに従った変速を行なう際に、図4に示す処理を行なってもよい。
この図4に示す処理では、ステップS1において、アップシフト時であるかダウンシフト時であるかを判断する。また、ステップS2,S3では、スロットル開度の変化により車速が加速状態となるパワーオンであるか、車速が減速状態となるパワーオフであるかを判断する。これにより、パワーオン且つアップシフト時(S4)、パワーオフ且つアップシフト時(S5)、パワーオン且つダウンシフト(S6)、又はパワーオフ且つダウンシフト(S7)のいずれにあるかを判断する。
ところで、先の図2に示されるように、4速から3速への変速時にワンウェイクラッチF0がロックする等、低速側への変速時においてはワンウェイクラッチがロックすることがある。ただし、ワンウェイクラッチF0〜F2のロックに際しては、変速ショックが生じることについては上述した。
そこで本実施形態では、低速側への変速時における上記ショックを低減すべく、低速段での変速比が成立するときの変速歯車機構20の入力軸22の回転速度の変化量を略ゼロとする制御を行う。以下、これについて、4速から3速への変速時を例にとって説明する。
図5に、上記4速から3速への変速時の処理の手順を示す。この処理は、ECU60により、ROM64に記憶されたプラグラムが例えば所定周期で繰り返し実行されることで行なわれる。
この一連の処理では、ステップS10において、解放側の摩擦係合要素であるクラッチC0の油圧を制御する。一方、ステップS12においては、係合側の摩擦係合要素であるブレーキB1の油圧を制御する。更に、ステップS14では、変速が終了したか否かを判断する。そして、ステップS14において変速が終了したと判断されると、ステップS16において解放側の制御段階フラグFlagRLと、係合側の制御段階フラグFlagAPとを初期化する。
なお、ステップS14において変速が終了していないと判断されるときや、ステップS16の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
上記ステップS10の処理は、詳しくは図6に示す処理となる。
図6に示す一連の処理においては、ステップS20において上記解放側の制御段階フラグFlagRLの値を判断し、それ以降の処理を決定する。4速から3速への変速に際して最初にこの図6に示す処理を行なうときには、先の図5のステップS16のために、制御段階フラグFlagRLがゼロとされているため、ステップS22に移行する。このステップS22においては、クラッチC0の油圧指令値を初期油圧に設定して、クラッチC0に供給する油圧を初期油圧まで低下させる(図7における第1段階の制御phase1)。続くステップS24では、制御段階フラグFlagRLを「1」にセットする。
一方、制御段階フラグFlagRLが「1」であると判断されるときには、ステップS26に進み、クラッチC0の油圧指令値を一定勾配で緩やかに減少させる減圧制御を実行する(図7における第2段階の制御phase2)。これにより、クラッチC0の係合力が低下して、エンジン2側から入力されるトルクに対して、クラッチC0の伝達トルク容量が低下するため、変速歯車機構20の入力軸22の回転速度NT(トルクコンバータ6の出力軸16の回転速度)が吹き上がり始める。
この解放側クラッチの減圧制御は、ステップS28において、入力軸22の回転速度NTの吹き上りを検出するまで継続される。この吹き上がりは、4速の変速比g1を用いた条件「NT−N0×g1≧Δn1」が成立したときとして検出される。そして、入力軸22の回転速度Ntの吹き上りを検出した時点(図7の時刻t1)で、ステップS30に進み、制御段階フラグFlagRLを「2」にセットする。
また、制御段階フラグFlagRLが「2」であると判断されるときには、ステップS32に進み、入力軸22の回転速度NTの吹き上り勾配が所定値になるようにクラッチC0の油圧をフィードバック制御する。そして、ステップS34において、変速の進行率を算出する。
詳しくは、この変速進行率の算出は、図8に示す処理として行なわれる。すなわち、ステップS34aにおいて、まず上記入力側回転センサ54によって検出される入力軸22の回転速度NTを取得する。続くステップS34bでは、目標とする入力軸22の回転速度を算出する。これは、出力軸30の回転速度NOと、3速での変速比g2とを用いて、「NO×g2」によって表される。更にステップS34cにおいては、入力軸22の現在の回転速度NTが目標とする回転速度「NO×g2」にどれだけ近づいたかを示す変速進行率を算出する。これは、「NO×g2−NT」で定量化される。ステップS34cの処理が完了することで、先の図6のステップS34の処理が完了する。
一方、ステップS36では、変速進行率が所定値以上であるかを判断する。そして、変速進行率が所定値以上であると判断されると(図7の時刻t2)、ステップS38に進み、制御段階フラグFlagRLを「3」にセットする。なお、ステップS36において変速進行率が所定値未満であると判断されるときや、ステップS38の処理が完了するときには、図6に示す一連の処理を一旦終了する。
また、制御段階フラグFlagRLが「3」であると判断されるときには、ステップS40において後述の伝達トルク制御を行う。この処理は、ステップS42において変速比が成立したと判断されるまで行なわれる(図7の時刻t3)。換言すれば、「NO×g2−NT」の値が略零となるまで行なわれる。そして、ステップS42において変速比が成立したと判断されるとステップS44において制御段階フラグFlagRLを「4」にセットする。
制御段階フラグphaseRLが「4」であるときには、ステップS46においてクラッチC0の油圧指令値を「0」に向けて一定勾配で低下させる最終減圧制御を実行する。この処理は、次のステップS48においてクラッチC0の油圧指令値が「0」以下に低下したと判断されるまで行なわれる。そして、クラッチC0の油圧指令値が「0」以下に低下したと判断されると、ステップS50において、制御段階フラグFlagRLを「5」にセットする。これにより、この図6に示す一連の処理を全て終了する。
なお、先の図5のステップS12にかかる処理は、図6のステップS42において変速比が成立したと判断されたときに、ブレーキB1の油圧を上昇させる制御として行われる(図7のphase5)。
ここで、上記ステップS40の処理について図9を用いて詳述する。
この一連の処理では、まずステップS60において、変速歯車機構20の入力軸22のトルクTtを、エンジン2の出力軸4の回転速度NEとトルクコンバータ6の特性とに基づき推定する。具体的には、変速歯車機構20の入力軸22のトルクTt(トルクコンバータ6の出力軸16のトルク)は、トルクコンバータ6の容量C(e)と、出力軸4と出力軸16とのトルク比tr(e)とに基づき、下式にて推定すればよい。
Tt=C(e)×tr(e)×NE
ここで、容量C(e)とトルク比tr(e)とは、いずれも出力軸4の回転速度NEに対する出力軸16の回転速度NTの比e(=NT/NE)に応じてマップ又は数式等により算出される。また、トルクコンバータ6の容量C(e)を用いる代わりに、エンジン2の出力トルク(出力軸4のトルク)を吸入空気量やスロットル開度等に基づき算出して、これにトルク比tr(e)を乗じて入力軸22のトルクTtを推定してもよい。
一方、ステップS62では、現在のクラッチC0に対する指令油圧値Pincに基づき、クラッチC0を介して入力軸22側から出力軸30側に伝達されるトルクである伝達トルクTincを算出する。具体的には、伝達トルクTincは、油圧を摩擦力に換算する換算係数kと、クラッチC0の摩擦係数μとによって、下式(b1)にて表される。
Tinc=Pinc×μ×k …(b1)
続くステップS64〜S68の処理は、入力軸22の回転速度NTと、クラッチC0の伝達トルクTinc及び入力軸22のトルクTtとの関係を表す状態方程式に基づき、伝達トルクTincの変化態様を設定する処理である。
下式(c1)は、上記状態方程式を表す。
Figure 2007016964
ただし、式(c1)では、クラッチC0を含む回転要素のイナーシャIを用いている。
3速の変速比が成立するタイミングにおいて変速ショックを低減するためには、同タイミングにおいて上記トルク差ΔTがゼロとなる設定とすることが望ましい。すなわち、現在の時刻tnowと、現在の時刻tnowにおけるトルク差ΔT0(=Tt(tnow)−Tinc(tnow))とを用いて、下記の設定条件が成立するようにトルク差ΔTを変化させることが望ましい。
Figure 2007016964
上記設定条件を満たすようにトルク差ΔTの変化態様を設定するために、本実施形態では、トルク差ΔTを時間に比例して減少する一次式にて表現する。これは以下の手順によって行なわれる。
まず上記ステップS64において、トルク差ΔTが一次式であるとして変速比が成立する時刻を設定する。具体的には、ここではまず、トルク差ΔTが時間の経過にかかわらず一定であると想定して(時間についてのゼロ次関数であると想定して)、変速比の成立時刻tiを算出する。この場合、下式(c2)が成立する。
Figure 2007016964
上式(c2)によれば、成立時刻tiは、「tnow+(IΔωT/ΔT)」と算出される。このとき、上記トルク差ΔTが時間に比例して減少する場合には、現在時刻tnowから変速比が成立するまでに要する時間Tは、「ti−tnow」の2倍となる。これは、以下の理由による。
図10において、現在の時刻tnowにおける上記トルク差ΔT(tnow)を、時刻tnowから時刻tiまで積分した値は、長方形s1s2s3s4の囲う面積となる。これに対し、トルク差ΔTを時間に比例して減少させたときに、トルク差ΔTの時間積分値は、三角形s1s3s5の囲う面積となる。そして、三角形s1s3s5の囲う面積を上記長方形s1s2s3s4の囲う面積と等しくするためには、変速比が成立する目標変速比成立時間t_trgを、上記時間T(=t_trg−tnow)が時間T1(=ti−tnow)の2倍となるように設定する。
上記理由から、上記トルク差ΔTが目標変速比成立時間t_trgでゼロとなる一次式は、下式(c3)によって表される。

ΔT(tnow+Δt)=ΔT0+{ΔT0/tnow−t_trg}×Δt…(c3)

ここで、目標変速比成立時間t_trgが、先の図9に示したステップS64によって定まり、続くステップS66によって上記式(c3)が定まる。
一方、ステップS68においては、上記ステップS60において算出される入力軸22のトルクTtと、上記ステップS66において算出されるトルク差ΔTとに基づき、目標とする伝達トルクTinc(tnow+Δt)を算出する。すなわち、都度の入力軸22のトルクTt(tnow+Δt)から上記トルク差ΔT(tnow+Δt)を減算することで、都度目標とする伝達トルクTinc(tnow+Δt)を算出する。
更に、ステップS70では、上式(b1)に基づき、都度の目標伝達トルクTinc(tnow+Δt)を、都度の指令油圧値Pinc(tnow+Δt)に変換する。
なお、このステップS70の処理の完了により、先の図6のステップS40の処理が完了する。
上記態様の制御により、先の図10に示すように、3速の変速比が成立するときに入力軸22の回転速度NTを略ゼロとすることができ、ひいては、変速時のトルクショックを低減することができる。しかも、トルク差ΔTを時間に比例して単調に減少させることで、目標とする回転速度NO×g2と入力軸22の回転速度NTとの差を、回転速度NTが目標とする回転速度NO×g2に近づくにつれて徐々に小さくなるようにすることもできる。これに対し、図10に一点鎖線で示すように、トルク差ΔTを一定とする場合には、入力軸22の回転速度NTが目標とする回転速度NO×g2に急激に近づいていく。
以上詳述した本実形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)低速の変速段における変速比の成立時に、入力軸22の回転速度NTの変化量が略ゼロとなるように制御した。このため、変速比が成立することでワンウェイクラッチF0等がロックされたとしても、このときに出力軸30のトルクがピークとなって生じるショックを好適に抑制することができる。このため、ワンウェイクラッチF0等がロックするときに発生するショックをより精度良く抑制することのできる。
(2)時刻tにおけるトルク差ΔTの変化態様を、目標とする入力軸22の回転速度NO×g2と現在の入力軸22の回転速度NTとの差ΔωTと、現在の時刻tnowとを用いて、上記設定条件の下で設定した。これにより、変速比が成立するときの入力軸22の回転速度NTを略ゼロとすることができる。しかも、変速比が成立するときの入力軸22の回転速度NTを略ゼロとするための制御を実験値等に基づき適合する場合と比較して、その設定を容易に行なうこともできる。
(3)上記設定条件を満たすトルク差ΔTを、上式(c3)にて表記される一次式にて設定した。これにより、トルク差ΔTを時間と共に減少する関数として簡易に設定することができる。
(4)入力軸22のトルクTtを、エンジン2の回転速度NEに対する入力軸22の回転速度NTの比に基づき算出した。これにより、入力軸22のトルクTtを適切に算出することができる。
(5)変速進行率が予め設定された値以上となることで、変速比の成立時に入力軸22の回転速度NTが略ゼロとなる制御を開始した。これにより、変速開始から変速比が成立するまでに要する時間を短縮する制御態様の設定が容易となる。すなわち、先の図6のステップS32等の処理においては、入力軸22の回転速度NTを目標とする回転速度NO×g2に迅速に近づける制御を行うことができる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記設定条件に基づくトルク差ΔTの設定態様は、上記一次式とするものに限らない。例えば、上記トルク差ΔTを時間に関しての2次式等としてもよい。なお、このトルク差ΔTの設定に際しては、トルク差ΔTが時間と共に単調に減少する関数であることが望ましい。
・先の図6のステップS40の処理の前に行なう処理としては、ステップS22,S26,S32の処理に限らない。例えばステップS36において変速進行率が所定値以上と判断されるまで、クラッチC0に対する油圧を一定勾配で制御しつづけてもよく(ステップS26の処理を継続して行なってもよく)、またステップS26の処理を行なわず、ステップS32の処理のみを行なってもよい。更に、ステップS36の処理を行なわず、変速開始に際して適宜のタイミングでステップS40の処理を行なってもよい。ただし、この場合には、変速の初期においては、入力軸22の回転速度NTが目標とする回転速度NO×g2に迅速に近づくようにΔTを設定することが望ましい。
・上記実施形態では、ステップS40において、現在のトルク差ΔT0と、現在の回転速度の差ΔωTとを用いて上記設定条件を満たすように時刻tにおけるトルク差ΔTを定める処理をECU60内で行なった。すなわち、ECU60において、目標変速比成立時間t_trgを、入力軸22の回転速度NTと目標とする回転速度NO×g2とについての現在の差ΔωT(tnow)と現在のトルク差ΔT0とから求め、上式(c3)を、目標変速比成立時間t_trgと現在のトルク差ΔT0とから求めた。これは、現在の差ΔωT(tnow)と現在のトルク差ΔT0とを用いて上式(c3)が定まり、これに時刻「t+Δt」を代入することで時刻「t+Δt」におけるトルク差ΔT(t+Δt)が定まることを意味する。このため、これら現在の差ΔωT(tnow)と現在のトルク差ΔT0と時刻「t+Δt」と、時刻「t+Δt」におけるトルク差ΔT(t+Δt)との関係を定めるマップを予め作成してECU60のROM64に備える構成とすることもできる。この場合、ECU60では、先の図9のステップS64,S66の処理を行なわないが、現在の差ΔωT(tnow)と現在のトルク差ΔT0と時刻「t+Δt」とをマップに入力することで、時刻「t+Δt」におけるトルク差ΔT(t+Δt)を定めることができる。
・低速段への変速に際し制御対象となるクラッチ(実施形態ではクラッチC0)を制御する処理としては、先の図9のステップS68、S70の処理等をECU60にて行なうものにも限らない。例えば、トルク差ΔTと、入力軸22のトルクTtと制御対象の指令油圧値との関係を定める2次元マップをECU60のROM64に記憶し、このマップに基づき指令油圧値を定めてもよい。
・その他、変速歯車機構20の構成等は、先の図1に例示したものに限らず、要は、低速への変速段への変速に際してワンウェイクラッチが係合する構成であればよい。
本発明にかかる自動変速機の制御装置の一実施形態の構成を示す図。 同実施形態における各変速段におけるクラッチやブレーキの係合態様を示す図。 同実施形態の変速態様を定義する図。 同実施形態において変速時に行なう処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態において4速から3速への変速時の制御の手順を示すフローチャート。 上記変速時において解放されるクラッチの油圧制御の手順を示すフローチャート。 上記制御の手順に従った制御の態様を示すタイムチャート。 同実施形態における変速進行率の算出にかかる処理の手順を示すフローチャート。 上記変速進行率が所定以上となったときに行なわれる処理の手順を示すフローチャート。 上記変速進行率が所定以上となったときの制御の態様を示すタイムチャート。
符号の説明
2…エンジン、6…トルクコンバータ、20…変速歯車機構、22…入力軸、24〜28…遊星歯車機構、30…出力軸、60…電子制御装置(ECU)、62…ROM(記憶手段の一実施形態)、C0〜C2…クラッチ、B1〜B2…ブレーキ、F0〜F2…ワンウェイクラッチ。

Claims (8)

  1. 複数の歯車及び該複数の歯車によって複数の動力伝達経路を形成するための複数の摩擦係合要素を備える変速歯車機構を備え、前記複数の摩擦係合要素による係合状態が調整されることにより入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との比を調整する自動変速機について、変速段切り替え要求に応じて前記係合状態を制御することにより前記動力伝達経路を切り替えて所望の変速段に変速する制御を行う自動変速機の制御装置において、
    前記入力軸の回転速度を検出する手段の検出値と、前記出力軸の回転速度を検出する手段の検出値と、原動機の出力を検出する手段の検出値とを取り込む入力手段と、
    前記変速段切り替え要求に応じて低速の変速段への変速を行なうに際し、該低速の変速段における変速比の成立時に前記入力軸の回転速度の変化量が略ゼロとなるように、前記変速に際して係合状態を変化させる前記摩擦係合要素の制御態様を設定するための処理情報を記憶する記憶手段と、
    前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度と前記原動機の出力とについての前記入力手段により取り込まれた検出値を前記処理情報に反映させることで前記摩擦係合要素の制御態様を設定する設定手段と、
    該設定手段によって設定される制御態様に従って、前記摩擦係合要素を制御する制御手段とを備えることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記処理情報は、前記入力軸の回転速度の変化量が、前記係合状態を変化させる前記摩擦係合要素による伝達トルクと前記入力軸のトルクとのトルク差ΔTと前記歯車を含む回転要素のイナーシャIとの積I×ΔTで表されることに基づき、前記変速比の成立時に前記トルク差ΔTが略ゼロとなるように前記トルク差ΔTを減少制御するための情報であることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記処理情報は、前記低速の変速段における変速比と前記出力軸の回転速度とに基づき、前記変速比の成立時の前記入力軸の回転速度である目標回転速度を算出する目標速度算出情報と、前記原動機の出力に基づき前記入力軸に付与されるトルクを算出する入力軸トルク算出情報と、前記目標速度算出情報を用いて算出される目標回転速度と実際の前記入力軸の回転速度との差と、前記入力軸トルク算出情報によって算出されるトルクとに基づき、前記トルク差ΔTが前記変速比の成立時に略ゼロとなるように、前記伝達トルクを設定する伝達トルク設定情報とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記伝達トルク設定情報は、時刻tにおける前記トルク差ΔTを、前記目標回転速度と現在の前記入力軸の回転速度との差ΔωTと、現在の時刻tnowと、前記入力軸トルク算出情報を用いた算出結果と前記係合状態を変化させる摩擦係合要素の制御態様とに基づき算出される現在のトルク差ΔT0とを用いて、下式が成立するとの条件で設定するトルク差設定情報と、
    Figure 2007016964
    前記トルク差設定情報により設定される時刻tにおけるトルク差ΔTと前記入力軸トルク算出情報により算出される時刻tにおける入力軸のトルクとに基づき、時刻tにおける伝達トルクを算出するトルク算出情報とを備えることを特徴とする請求項3記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記トルク差設定情報は、前記速度算出情報によって算出される回転速度と前記入力軸の回転速度とが前記トルク差ΔTが一定であるとの条件で一致するまでに要する時間の2倍を「t_trg−tnow」として算出する成立時間算出情報を備え、時刻「tnow+Δt」における前記トルク差ΔTを下式
    ΔT(tnow+Δt)=ΔT0+{ΔT0/tnow−t_trg}×Δt
    によって設定することを特徴とする請求項4記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記入力軸は、前記原動機の出力がトルクコンバータを介して付与されるものであって、
    前記原動機の出力を検出する手段は、該原動機の回転速度を検出するものであって、
    前記入力軸トルク算出情報は、前記原動機の回転速度に対する前記入力軸の回転速度の比に基づき、前記入力軸のトルクを算出することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  7. 前記出力軸の回転速度から把握される変速比の成立時の前記入力軸の回転速度と実際の回転速度との差を定量化した変速進行率を算出する手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記変速進行率が予め設定された値以上となるときに、前記設定手段によって設定される制御態様に従った前記制御を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  8. 前記摩擦係合要素の制御は、該摩擦係合要素に作用させる油圧の制御として行なわれるものであり、
    前記処理情報は、前記摩擦係合要素に作用させる油圧の設定のための情報であり、前記設定手段は、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度と前記原動機の出力とについての前記入力手段により取り込まれた検出値を前記処理情報に反映させることで前記摩擦係合要素に作用させる油圧を設定するものであり、前記制御手段は、前記設定手段によって設定される油圧となるように前記摩擦係合要素に作用させる油圧を制御するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
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