JP6544517B2 - 熱生成ユニット - Google Patents

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本発明は、熱生成ユニットに係り、特に、冷房、暖房、給湯に必要な温冷熱を同時に供給できる空調給湯システムに用いられ、給湯用の温水を生成する冷凍サイクルを搭載した熱生成ユニットに関するものである。
従来から、冷房、暖房、給湯に必要な温冷熱を同時に供給できる空調給湯システムが多く用いられている。このような空調給湯システムにおいては、給湯用の温水を生成する冷凍サイクルを搭載した熱生成ユニットを備えている。
熱生成ユニットは、給湯用熱交換器、カスケード熱交換器、熱媒体ポンプを備えている。
このような熱生成ユニットにおいて、給湯用熱交換器、カスケード熱交換器を設置するための技術として、例えば、給湯用熱交換器とカスケード熱交換器とを、互いを接続する配管の接合部形成部を向い合せとなるように底板部材に設置することで、製作上の配管施工が簡素化し、熱生成ユニットの小型化を可能とした技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
WO2010/109620
前記従来の熱生成ユニットにおいて、給湯用熱交換器とカスケード熱交換器は、給湯用圧縮機と同じく重量物であるため、特許文献1のように熱交換器を配置するとき、給湯用熱交換器とカスケード熱交換器は、底板部材上に、給湯用圧縮機と並べて配置することになる。なお、給湯用圧縮機は、運転時、特に起動時と停止時に大きく振動するため、一般的には、3本以上の固定部材を用いて、防振部材を挟み込んだ状態で底板部材に固定されている。
給湯用熱交換器および熱生成ユニットの外部から給湯用熱交換器に接続する水を主成分とする熱媒体を流す熱媒体配管からは、常に水分が発生する危険性がある。給湯用熱交換器および熱媒体配管の内部には、夏場でも10〜20℃の低温の熱媒体が流れる場合があり、給湯用熱交換器の表面や、熱媒体配管の表面には結露水が発生する。この結露水は、給湯用熱交換器や熱媒体配管の表面から直接底板部材に落ちたり、あるいは、熱媒体配管の表面を伝って、給湯用熱交換器や熱媒体ポンプの最下面から底板部材に落ちたりする。
また、給湯用熱交換器には熱伝導性の良い銅が使われ、熱媒体配管との接続口も銅であるのに対し、熱媒体ポンプの接続口には銅は使用されず、加工性のよい樹脂であることが多い。熱生成ユニット内部の熱媒体配管では、このように異なる部材同士を、シール材を使って、熱媒体の漏れが無いように接続している。
しかし、給湯用熱交換器の冷媒配管は、給湯用圧縮機と直接接続されているため、給湯用圧縮機の運転時の振動は、冷媒配管を通じて、給湯用熱交換器と熱媒体配管に伝わり、シール材による接続部のゆるみを誘発し、接続部から水を主成分とする熱媒体の漏れが発生する場合がある。この熱媒体漏れは、定常運転時よりも、大きな振動が発生する起動、停止時のほうが、発生する危険性が高い。漏れた熱媒体は、結露水と同じように、熱媒体配管表面を伝って、給湯用熱交換器や熱媒体ポンプの最下面から底板部材に落ちる。
このように給湯用熱交換器や熱媒体配管から発生する水分は、底板部材上に設置されたカスケード熱交換器や、給湯用圧縮機を底板部材に固定する固定部材を浸し、それらの錆や腐食の原因となり、熱生成ユニットの耐久性に影響を及ぼすという問題を有している。
また、給湯用熱交換器から発生する水分が、カスケード熱交換器や給湯用圧縮機に浸水することを防ぐためには、特許文献1にも記載されているように、ドレンパンなどで水分を受ける必要があり、材料コストが高くなるという問題も有している。
本発明は、前記した点に鑑みてなされたものであり、給湯用熱交換器や熱媒体配管から発生する水分による錆や腐食の発生を防止して、耐久性を向上させることのできる熱生成ユニットを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明の熱生成ユニットは、給湯用冷媒を圧縮する給湯用圧縮機と、前記給湯用冷媒と熱媒体ポンプにより送られる給湯用熱媒体とが熱交換する給湯用熱交換器と、前記給湯用冷媒と空調用冷媒とが熱交換するカスケード熱交換器と、をケーシングに収容してなる熱生成ユニットにおいて、前記給湯用熱交換器は、前記ケーシングの底板部材に設置され、前記カスケード熱交換器の下端面は、前記ケーシングの底板部材に接触しないように設置され、前記ケーシングは、前記熱媒体を送出する熱媒体ポンプを収容しており、前記カスケード熱交換器の下端面は、前記熱媒体ポンプの下端面よりも上方に配置されていることを特徴とする。
また、前記構成において、前記カスケード熱交換器の下端面は、前記給湯用熱交換器の上端面より上方に配置されていることを特徴とする。
また、前記構成において、前記ケーシングの前記底板部材に、排水口を形成し、前記排水口は、鉛直上方から見て前記給湯用熱交換器および前記熱媒体ポンプにより前記底板部材に形成される投影領域の一部または全部と重なる位置に形成されていることを特徴とする。
また、前記構成において、前記カスケード熱交換器は、熱媒体を流す熱媒体配管から一定の距離を隔てて配置されていることを特徴とする。
また、前記構成において、前記給湯用熱交換器は、二重管式熱交換器であることを特徴とする。
また、前記構成において、前記カスケード熱交換器は、プレート式熱交換器であることを特徴とする。
本発明の熱生成ユニットによれば、給湯用熱交換器の接続部から漏れた熱媒体や熱媒体配管から結露した水分が発生した場合でも、カスケード熱交換器や、給湯用圧縮機が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器や、給湯用圧縮機の腐食による不具合を防止することができる。その結果、熱生成ユニットの耐久性を向上させることができる。
本発明に係る空調給湯システムの実施形態を示す冷凍サイクル構成図である。 本実施形態の空調給湯システムにおける熱生成ユニットの内部構造を示す平面図である。 本実施形態の空調給湯システムにおける熱生成ユニットの内部構造を示す正面図である。
第1の発明は、給湯用冷媒を圧縮する給湯用圧縮機と、給湯用冷媒と熱媒体ポンプにより送られる給湯用熱媒体とが熱交換する給湯用熱交換器と、給湯用冷媒と空調用冷媒とが熱交換するカスケード熱交換器と、をケーシングに収容してなる熱生成ユニットにおいて、給湯用熱交換器は、ケーシングの底板部材に設置され、カスケード熱交換器の下端面は、ケーシングの底板部材に接触しないように設置され、前記ケーシングは、前記熱媒体を送出する熱媒体ポンプを収容しており、前記カスケード熱交換器の下端面は、前記熱媒体ポンプの下端面よりも上方に配置されていることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、給湯用熱交換器の接続部から漏れた熱媒体や熱媒体配管から結露した水分が発生した場合でも、カスケード熱交換器が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器の腐食による不具合を防止することができる。その結果、熱生成ユニットの耐久性を向上させることができる。
また、カスケード熱交換器の下端面を熱媒体ポンプの下端面よりも上方に配置することで、熱媒体ポンプと熱媒体配管の接続部など熱媒体が漏れる可能性がある位置より、カスケード熱交換器の下端面を上方に位置させることができ、カスケード熱交換器が漏れた熱媒体などの水分に接触する可能性を著しく低減させることができる。
第2の発明は、カスケード熱交換器の下端面は、給湯用熱交換器の上端面より上方に配置されていることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、給湯用熱交換器の接続部から漏れた熱媒体や熱媒体配管から結露した水分が発生した場合でも、カスケード熱交換器が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器の腐食による不具合を防止することができる。その結果、熱生成ユニットの耐久性を向上させることができる。
また、給湯用熱交換器の上方にカスケード熱交換器を配置することにより、従来技術のように両熱交換器の接続配管が互いに向き合うように設置する場合に比べて、熱生成ユニットの設置面積を小さくすることができる。
第3の発明は、ケーシングの底板部材に、排水口を形成し、排水口は、鉛直上方から見て給湯用熱交換器および熱媒体ポンプにより底板部材に形成される投影領域の一部または全部と重なる位置に形成されていることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、給湯用熱交換器および熱媒体ポンプの接続部から落下する熱媒体や結露などの水分を速やかに排水口から外部に排出することができ、カスケード熱交換器に加えて給湯用圧縮機を浸す可能性を著しく低減させることができる。
第4の発明は、カスケード熱交換器は、熱媒体を流す熱媒体配管から一定の距離を隔てて配置されていることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、カスケード熱交換器と熱媒体配管に結露した水分との接触を極力低減させることができる。
第5の発明は、給湯用熱交換器は、二重管式熱交換器であることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、腐食に強い給湯用熱交換器となり、漏れた熱媒体や結露水などによる弊害を防止することができる。
第6の発明は、カスケード熱交換器は、プレート式熱交換器であることを特徴とする熱生成ユニットである。
これにより、効率のよい熱交換を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る空調給湯システムのサイクル構成図である。
図1に示す空調給湯システムは、室外ユニット10と、室内機30と、熱生成ユニット40とを備えている。本実施形態においては、1台の室外ユニット10に対して、2台の室内機30、1台の熱生成ユニット40がそれぞれ接続された構成となっている。なお、冷凍サイクル構成に関しては、図1に示したものに限定されない。例えば、室外ユニット10は2台以上、室内機30も1台もしくは3台以上、熱生成ユニット40も2台以上、並列に接続可能である。
室外ユニット10と、室内機30と、熱生成ユニット40とは、空調用冷媒が流通する配管で連結されている。
室外ユニット10と室内機30とは、高温高圧のガス化した空調用冷媒が流れるガス管25と、低圧の空調用冷媒が流れる吸入管26と、高圧の液化した空調用冷媒が流れる液管27とで接続されている。室内機30が、図1に示すように2台存在するときは、室内機30は3本の配管に対して並列に接続される。一方、室外ユニット10と熱生成ユニット40とは、室内機30と同じく配管に対し並列に接続されるが、ガス管25と液管27とで接続されている。
室外ユニット10は、空調用冷媒を圧縮する空調用圧縮機11を備えている。空調用圧縮機11の吸入側には、空調用圧縮機11にガス冷媒を供給するアキュムレータ12が接続されている。空調用圧縮機11の吐出側には、吐出するガス状態の空調用冷媒に含まれる冷凍機油を分離する油分離器13が接続されている。油分離器13で分離された冷凍機油は、油戻し管14により空調用圧縮機11に戻される。油戻し管14の連通は、油戻し管開閉弁15の開閉により制御される。
また、室外ユニット10は、室外熱交換器16を備えており、室外熱交換器16の近傍には、室外熱交換器16に室外ユニット10の周囲の空気を供給する室外送風ファン17が設けられている。そして、室外熱交換器16は、室外送風ファン17により送られる空気と、空調用冷媒とが熱交換するよう構成されており、一般的には、フィン・チューブ型やマイクロチューブ型の熱交換器が適用される。
室外ユニット10は、室外熱交換器16に供給する空調用冷媒の流量を調整する室外冷媒流量調整弁18と、ガス管25における空調用冷媒の流量を制御する室外ガス管開閉弁19と、吸入管26における空調用冷媒の流量を制御する室外吸入管開閉弁20とをそれぞれ備えている。
室内機30は、室内熱交換器31と、室内熱交換器31に室内機30の周囲の空気を供給する室内送風ファン32と、室内熱交換器31に供給する空調用冷媒の流量を調整する室内冷媒流量調整弁33とを備えている。室内熱交換器31は、室内送風ファン32で送られる空気と、空調用冷媒とが熱交換するよう構成されており、一般的には、フィン・チューブ型やマイクロチューブ型の熱交換器が適用される。
また、室内機30は、ガス管25との空調用冷媒の流通の有無を制御する室内ガス管開閉弁34と、吸入管26との空調用冷媒の流通の有無を制御する室内吸入管開閉弁35とを備えている。
これら空調用圧縮機11と、アキュムレータ12と、油分離器13と、室外熱交換器16と、室外冷媒流量調整弁18と、室外ガス管開閉弁19と、室外吸入管開閉弁20と、室内熱交換器31と、室内冷媒流量調整弁33と、室内ガス管開閉弁34と、室内吸入管開閉弁35とにより、第2冷凍サイクルを構成している。
熱生成ユニット40は、給湯用冷媒を圧縮する給湯用圧縮機41と、給湯用冷媒と水を主成分とする熱媒体と熱交換する給湯用熱交換器42と、給湯用冷媒の流量を調整する給湯用冷媒流量調整弁43とを備えている。
また、熱生成ユニット40は、ガス管25から供給される空調用冷媒と給湯用冷媒とが熱交換するカスケード熱交換器44と、カスケード熱交換器44に供給する空調用冷媒の流量を調整する熱生成ユニット冷媒流量調整弁45と、給湯用熱交換器42に熱媒体を供給する熱媒体ポンプ46とを備えている。
これら給湯用圧縮機41と、給湯用熱交換器42と、給湯用冷媒流量調整弁43と、カスケード熱交換器44と、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45と、熱媒体ポンプ46とにより、第1冷凍サイクルを構成している。
なお、熱媒体には水道水を用いることが一般的であるが、寒冷地の場合はエチレングリコールやアルコールを所定量水に溶解させた不凍液を用いてもよい。
給湯用熱交換器42で70〜90℃にまで沸き上げられた熱媒体は、貯湯タンク(図示せず)に蓄えられる。熱媒体が飲料水の場合は直接給湯に使われる。一方、熱媒体が不凍液など飲料水でない場合は、室内に設置されたラジエータなどに供給されて暖房用途に、あるいは貯湯タンクで熱を飲料水に受け渡して給湯用途に利用される。
なお、空調用冷媒には、一般的に家庭用空調機やビル用空調機に使われる冷媒、例えば、R22、R410A、R32などが用いられ、給湯用冷媒には、二酸化炭素冷媒が用いられる。
次に、本実施形態における熱生成ユニット40の内部構造について説明する。
図2は、本実施形態における熱生成ユニット40の内部構造を示す平面図、図3は、熱生成ユニット40の内部構造を示す正面図である。
熱生成ユニット40には、給湯用圧縮機41と給湯用熱交換器42と給湯用冷媒流量調整弁43とカスケード熱交換器44とで形成される冷凍サイクルと、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45と、熱媒体ポンプ46とがケーシング50に格納されている。
本実施形態においては、給湯用熱交換器42としては、例えば、二重管式熱交換器が用いられる。二重管式熱交換器は、略円形断面の管(外管)の中に、1本以上の管(内管)が挿入されて形成した熱交換器である。内管が複数本ある場合は、内管同士をらせん状によじって外管に挿入される。給湯用冷媒に二酸化炭素冷媒を用いる場合は、給湯用熱交換器42の内管に二酸化炭素冷媒、外管と内管の間に熱媒体を流す。
ここで、二重管式熱交換器の熱交換能力は、二重管の長さに比例する。したがって、二重管式熱交換器は、限られた設置容積の中で最大限の熱交換能力を確保するために、二重管を巻いて成型されている。二重管式熱交換器を設置するときは、二重管内の熱媒体が通る部分に空気が滞留し、熱交換性能が著しく低下することを防ぐために、二重管ができるだけ水平になるようにすることが好ましい。
また、カスケード熱交換器44としては、例えば、プレート式熱交換器が用いられる。
カスケード熱交換器44は、伝熱プレート(図示せず)を重ね合わせて、ロウ付けなどにより密着させることにより、各伝熱プレートの間に冷媒流路空間を形成し、各冷媒流路空間に交互に空調用冷媒および給湯用冷媒を流すことにより、伝熱プレートを介して両冷媒の熱交換を行うものである。
カスケード熱交換器44は、設置面積が小さくなるように縦長の状態で設置されており、カスケード熱交換器44は、ケーシング50の側面部材52に接するように配置されている。
図2および図3に示すように、給湯用圧縮機41は、ゴムなどの防振部材60を挟み込んだ上で、固定部材67によりケーシング50の底板部材51に固定されている。
また、給湯用熱交換器42は、ケーシング50の底板部材51に固定されており、カスケード熱交換器44は、給湯用熱交換器42の上面に固定されている。すなわち、カスケード熱交換器44の下端面は、ケーシング50の底板部材51に接触しないように設置されている。
図2および図3に示す給湯用熱交換器42およびカスケード熱交換器44は、ともに発泡スチロールや厚手のフェルトなどの断熱材(図示せず)と、さらにこの断熱材を囲う構成部材(図示せず)とを含むものである。特に、給湯用熱交換器42については、上部に設置されるカスケード熱交換器44の重量による断熱材の変形が想定されるため、強度の高い鉄板で囲い、断熱材表面を保護している。
なお、カスケード熱交換器44は、必ずしも給湯用熱交換器42を囲う構成部材と接する必要はない。この場合、カスケード熱交換器44およびその周りの断熱材は、それらの重量を支えるだけの十分な強度を持つ構成部材で囲った上で、ケーシング50の側面部材52に固定するようにすればよい。
また、熱媒体ポンプ46は、図2に示すように、ケーシング50の背面側の側板部材53に固定されており、熱媒体ポンプ46の下端面は、カスケード熱交換器44の下端面より低い位置となるように設置されている。
さらに、図2および図3に示すように、底板部材51には、鉛直方向から見て給湯用熱交換器42および熱媒体ポンプ46が底板部材51に投影する領域内に、排水口62が設けられている。底板部材51の上面には、水が速やかに排水口62から熱生成ユニット40の外部に排出できるように、排水口62に向けて適切な傾斜がつけられている。
熱媒体ポンプ46には、熱生成ユニット40内に流入した熱媒体が送られる熱媒体配管63および熱媒体を給湯用熱交換器42に送る熱媒体配管64が接続されている。給湯用熱交換器42には、熱交換後の熱媒体を熱生成ユニット40の外部に送る熱媒体配管65が接続されている。
熱媒体配管63、64、65内の熱媒体の流れは、熱媒体ポンプ46の駆動により生じる。熱生成ユニット40内に流入した熱媒体は、熱媒体配管63を経由して熱媒体ポンプ46に流入し、熱媒体配管64に送出される。さらに熱媒体は給湯用熱交換器42に入って、給湯用冷媒により加熱されて70〜90℃の高温となった後、熱媒体配管65を経由して、熱生成ユニット40の外部に送出される。
ここで、一般に、給湯用熱交換器42を構成する二重管式熱交換器の外管、内管および接続口は、熱電導性能の高い銅管で形成されており、銅材料の表面に酸化膜が形成されるため、腐食には比較的強い構成となっている。カスケード熱交換器44を構成するプレート式熱交換器は、伝熱プレートが、例えば、ステンレス材料などで構成されているため、腐食には比較的弱い構成となっている。
また、熱媒体配管63、64、65の大部分は、加工性の良い銅管が用いられることが多いが、樹脂材料も用いられる。一方、熱媒体ポンプ46の熱媒体吸入部、吐出部には樹脂材料を用いられることが多い。
そのため、熱媒体が流れる経路(熱媒体配管63→熱媒体ポンプ46→熱媒体配管64→給湯用熱交換器42→熱媒体配管65)には、樹脂材料と銅材料とが混在し、異なる材料同士の接続部分が存在することになる。この熱媒体ポンプ46の接続部には、シール材(図示せず)を挟み込んで固定し、熱媒体の漏れが無いようにしている。
しかしながら、給湯用熱交換器42の冷媒配管は、給湯用圧縮機41と直接接続されているため、給湯用圧縮機41の運転時の振動は、冷媒配管を通じて、給湯用熱交換器42および熱媒体配管に伝わり、シール材による熱媒体ポンプ46の接続部や給湯用熱交換器42の接続口などの接続部のゆるみを誘発し、この接続部から水を主成分とする熱媒体の漏れが発生する場合がある。このような熱媒体の漏れは、定常運転時よりも、大きな振動が発生する起動、停止時のほうが、発生する可能性が高い。
また、給湯用熱交換器42および熱生成ユニット40の外部から給湯用熱交換器42に接続する熱媒体配管63、64、65からは、常に水分が発生する可能性がある。すなわち、給湯用熱交換器42および熱媒体配管63、64、65の内部には、夏場でも10〜20℃の低温の熱媒体が流れる場合があり、外気温と熱媒体との温度差により、給湯用熱交換器42の表面や熱媒体配管63、64、65の表面に結露水が発生することがある。
このような漏れた熱媒体や結露水などの水分は、給湯用熱交換器42や熱媒体配管63、64、65の表面から直接底板部材51に落下したり、あるいは、熱媒体配管63、64、65の表面を伝わって、給湯用熱交換器42や熱媒体ポンプ46の最下面から底板部材51に落下する。
この底板部材51に落下した熱媒体や結露などの水分は、通常であれば、排水口62を介して外部に排出される。
しかしながら、排水口62の詰まりなどが原因で、底板部材51に水分が溜まってしまうことがある。
この場合に、給湯用熱交換器42は、前述のように比較的腐食に強いため、多少、水分に浸ったとしても問題はないが、カスケード熱交換器44は、腐食に弱い。そのため、本実施形態においては、カスケード熱交換器44を、給湯用熱交換器42の上面に固定し、カスケード熱交換器44の下端面をケーシング50の底板部材51に接触しないように設置することで、カスケード熱交換器44が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器44の腐食による不具合を防止することができるものである。
また、本実施形態においては、熱媒体ポンプ46の下端面は、カスケード熱交換器44の下端面より低い位置となるように設置されている。このように熱媒体ポンプ46を設置することにより、熱媒体ポンプ46と熱媒体配管63、64、65との接続部など熱媒体が漏れる可能性がある位置より、カスケード熱交換器44の下端面を上方に位置させることができ、カスケード熱交換器44が漏れた熱媒体などの水分に接触する機会を確実に減少させることができる。
なお、熱媒体配管63、64、65に結露した水分との接触を極力低減させるため、カスケード熱交換器44は、熱媒体配管63、64、65の下方に配置しないように設置され、できる限り熱媒体配管63、64、65から離れた位置に配置することが好ましい。本実施形態においては、カスケード熱交換器44は、側面部材に接するように縦長に設置されているので、熱媒体配管63、64、65から一定の距離を隔てて設置されることになる。
次に、室外ユニット10、室内機30、熱生成ユニット40の動作について、図1の冷凍サイクル図を参照しながら説明する。
冷房単独運転時は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19を開、室外吸入管開閉弁20を閉に設定し、室内機30において、室内ガス管開閉弁34を閉、室内吸入管開閉弁35を開に設定し、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を全閉に設定する。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒は、室外ガス管開閉弁19を経由して室外熱交換器16に入り、室外ユニット10周囲の空気により冷却され液状態になる。液状態の空調用冷媒は、全開状態の室外冷媒流量調整弁18を経由して液管27に流入し、室内機30に到達する。
室内機30に到達した空調用冷媒は、室内冷媒流量調整弁33で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室内熱交換器31に流入して、室内空気から熱を奪って冷房を行う。この過程で空調用冷媒は蒸発し、室内吸入管開閉弁35を経由して吸入管26に入り、室外ユニット10に戻る。室外ユニット10に戻った空調用冷媒はアキュムレータ12を経由して、空調用圧縮機11に戻る。
また、暖房単独運転時は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19を閉、室外吸入管開閉弁20を開に設定し、室内機30において、室内ガス管開閉弁34を開、室内吸入管開閉弁35を閉に設定し、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を全閉に設定する。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、室内機30に到達する。室内機30に到達した空調用冷媒は、室内ガス管開閉弁34を経由して、室内熱交換器31に流入して、室内空気に放熱し暖房を行う。この過程で空調用冷媒は凝縮して液化し、全開状態の室内冷媒流量調整弁33を経由して液管27に流入し、室外ユニット10に戻る。
室外ユニット10に戻った空調用冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室外熱交換器16に入り、室外ユニット10周囲の空気により加熱されて蒸発する。蒸発し気化した空調用冷媒は、室外吸入管開閉弁20、アキュムレータ12を経由して空調用圧縮機11に戻る。
給湯単独運転時は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19を閉、室外吸入管開閉弁20を開に設定し、室内機30において、室内ガス管開閉弁34と室内吸入管開閉弁35をともに閉に設定し、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を開く。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、熱生成ユニット40に到達する。一方で、熱生成ユニット40内では、給湯用圧縮機41が稼動し、給湯用冷媒が、給湯用圧縮機41、給湯用熱交換器42、給湯用冷媒流量調整弁43、カスケード熱交換器44の順で循環する。
熱生成ユニット40に到達した空調用冷媒は、カスケード熱交換器44にて給湯用冷媒を加熱し、自身は冷却されて液化した後、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を経由して、液管27に流入し、室外ユニット10に戻る。
室外ユニット10に戻った空調用冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室外熱交換器16に入り、室外ユニット10周囲の空気により加熱されて蒸発する。蒸発し気化した空調用冷媒は、室外吸入管開閉弁20、アキュムレータ12を経由して空調用圧縮機11に戻る。
一方、カスケード熱交換器44で空調用冷媒により加熱された給湯用冷媒は気化し、給湯用圧縮機41に入る。給湯用圧縮機41で高温高圧に圧縮された給湯用冷媒は、給湯用熱交換器42に入り、熱媒体を70〜90℃にまで加熱する。この過程で給湯用冷媒は冷却されて液化し、給湯用冷媒流量調整弁43で減圧された後、再びカスケード熱交換器44に戻る。
冷房と暖房の同時運転時において、冷房負荷と暖房負荷がほぼ等しい場合は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19と室外吸入管開閉弁20はともに閉に設定する。冷房を行う室内機30では、室内ガス管開閉弁34を閉、室内吸入管開閉弁35を開に設定し、暖房を行う室内機30では、室内ガス管開閉弁34を開、室内吸入管開閉弁35を閉に設定する。また、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を全閉に設定する。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、暖房を行う室内機30に到達する。暖房を行う室内機30に到達した空調用冷媒は、室内ガス管開閉弁34を経由して、室内熱交換器31に流入して、室内空気に放熱し暖房を行う。この過程で空調用冷媒は凝縮して液化し、全開状態の室内冷媒流量調整弁33を経由して液管27に流入する。
液管27に流入した液状態の空調用冷媒は、冷房を行う室内機30に到達する。冷房を行う室内機30に到達した空調用冷媒は、室内冷媒流量調整弁33で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室内熱交換器31に流入して、室内空気から熱を奪って冷房を行う。この過程で空調用冷媒は蒸発し、室内吸入管開閉弁35を経由して吸入管26に入り、室外ユニット10に戻る。室外ユニット10に戻った空調用冷媒はアキュムレータ12を経由して、空調用圧縮機11に戻る。
なお、冷房負荷の方が暖房負荷より大きい場合は、暖房を行う室内機30から、冷房を行う室内機30に供給する液冷媒が足りないため、その一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で生成する。すなわち、室外吸入管開閉弁20を閉としたままで室外ガス管開閉弁19を開として、空調用圧縮機11が吐出した冷媒の一部を、室外熱交換器16に供給して液化し、室外冷媒流量調整弁18と液管27を経由して、冷房を行う室内機30に供給する。
逆に、暖房負荷の方が冷房負荷より大きい場合は、暖房を行う室内機30から供給される液冷媒を、冷房を行う室内機30では全て蒸発させることができないため、液冷媒の一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で蒸発させる。すなわち、室外ガス管開閉弁19を閉としたままで室外吸入管開閉弁20を開として、暖房を行う室内機30から流出した液冷媒を、液管27経由で室外ユニット10に戻す。
室外ユニット10に戻った液冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧した後、室外熱交換器16にて蒸発する。気化した空調用冷媒は室外吸入管開閉弁20を経由して、アキュムレータ12、空調用圧縮機11に戻る。
冷房と給湯の同時運転時において、冷房負荷と給湯負荷がほぼ等しい場合は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19と室外吸入管開閉弁20はともに閉に設定する。冷房を行う室内機30では、室内ガス管開閉弁34を閉、室内吸入管開閉弁35を開に設定し、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を開く。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、熱生成ユニット40に到達する。一方で、熱生成ユニット40内では、給湯用圧縮機41が稼動し、給湯用冷媒が、給湯用圧縮機41、給湯用熱交換器42、給湯用冷媒流量調整弁43、カスケード熱交換器44の順で循環する。
熱生成ユニット40に到達した空調用冷媒は、カスケード熱交換器44にて給湯用冷媒を加熱し、自身は冷却されて液化した後、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を経由して、液管27に流入する。
液管27に流入した液状態の空調用冷媒は、冷房を行う室内機30に到達する。冷房を行う室内機30に到達した空調用冷媒は、室内冷媒流量調整弁33で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室内熱交換器31に流入して、室内空気から熱を奪って冷房を行う。この過程で空調用冷媒は蒸発し、室内吸入管開閉弁35を経由して吸入管26に入り、室外ユニット10に戻る。室外ユニット10に戻った空調用冷媒はアキュムレータ12を経由して、空調用圧縮機11に戻る。
一方、カスケード熱交換器44で空調用冷媒により加熱された給湯用冷媒は気化し、給湯用圧縮機41に入る。給湯用圧縮機41で高温高圧に圧縮された給湯用冷媒は、給湯用熱交換器42に入り、熱媒体を70〜90℃にまで加熱する。この過程で給湯用冷媒は冷却されて液化し、給湯用冷媒流量調整弁43で減圧された後、再びカスケード熱交換器44に戻る。
なお、冷房負荷が給湯負荷よりも大きい場合は、熱生成ユニット40から冷房を行う室内機30に供給する液冷媒が足りないため、その一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で生成する。すなわち、室外吸入管開閉弁20を閉としたままで室外ガス管開閉弁19を開として、空調用圧縮機11が吐出した冷媒の一部を、室外熱交換器16に供給して液化し、室外冷媒流量調整弁18と液管27を経由して、冷房を行う室内機30に供給する。
一方、給湯負荷の方が冷房負荷より大きい場合は、熱生成ユニット40から供給される液冷媒を、冷房を行う室内機30では全て蒸発させることができないため、液冷媒の一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で蒸発させる。すなわち、室外ガス管開閉弁19を閉としたままで室外吸入管開閉弁20を開として、暖房を行う室内機30から流出した液冷媒の一部を、液管27経由で室外ユニット10に戻す。
室外ユニット10に戻った液冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧した後、室外熱交換器16にて蒸発する。気化した空調用冷媒は室外吸入管開閉弁20を経由して、アキュムレータ12、空調用圧縮機11に戻る。
暖房と給湯の同時運転時は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19を閉、室外吸入管開閉弁20を開に設定し、室内機30において、室内ガス管開閉弁34を開、室内吸入管開閉弁35を閉に設定し、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を開く。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、室内機30と熱生成ユニット40に到達する。室内機30に到達した空調用冷媒は、室内ガス管開閉弁34を経由して、室内熱交換器31に流入して、室内空気に放熱し暖房を行う。この過程で空調用冷媒は凝縮して液化し、全開状態の室内冷媒流量調整弁33を経由して液管27に流入する。
熱生成ユニット40に到達した空調用冷媒は、カスケード熱交換器44にて給湯用冷媒を加熱し、自身は冷却されて液化した後、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を経由して、液管27に流入する。この液冷媒は、暖房を行う室内機30から流出した液冷媒と合流し、室外ユニット10に戻る。室外ユニットに戻った液冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧した後、室外熱交換器16にて蒸発させる。気化した空調用冷媒は室外吸入管開閉弁20を経由して、アキュムレータ12、空調用圧縮機11に戻る。
一方、カスケード熱交換器44で空調用冷媒により加熱された給湯用冷媒は気化し、給湯用圧縮機41に入る。給湯用圧縮機41で高温高圧に圧縮された給湯用冷媒は、給湯用熱交換器42に入り、熱媒体を70〜90℃にまで加熱する。この過程で給湯用冷媒は冷却されて液化し、給湯用冷媒流量調整弁43で減圧された後、再びカスケード熱交換器44に戻る。
冷房と暖房と給湯の同時運転時は、冷房負荷と、暖房負荷と給湯負荷との和がほぼ等しい場合は、室外ユニット10において、室外ガス管開閉弁19と室外吸入管開閉弁20はともに閉に設定する。冷房を行う室内機30では、室内ガス管開閉弁34を閉、室内吸入管開閉弁35を開に設定し、暖房を行う室内機30では、室内ガス管開閉弁34を開、室内吸入管開閉弁35を閉に設定する。また、熱生成ユニット40において、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を開く。
空調用圧縮機11で圧縮された高温高圧の空調用冷媒はガス管25に流入し、暖房を行う室内機30と熱生成ユニット40に到達する。一方で、熱生成ユニット40内では、給湯用圧縮機41が稼動し、給湯用冷媒が、給湯用圧縮機41、給湯用熱交換器42、給湯用冷媒流量調整弁43、カスケード熱交換器44の順で循環する。
暖房を行う室内機30に到達した空調用冷媒は、室内ガス管開閉弁34を経由して、室内熱交換器31に流入して、室内空気に放熱し暖房を行う。この過程で空調用冷媒は凝縮して液化し、全開状態の室内冷媒流量調整弁33を経由して液管27に流入する。
熱生成ユニット40に到達した空調用冷媒は、カスケード熱交換器44にて給湯用冷媒を加熱し、自身は冷却されて液化した後、熱生成ユニット冷媒流量調整弁45を経由して、液管27に流入する。
暖房を行う室内機30と熱生成ユニット40から液管27に流入した液化した空調用冷媒は合流し、冷房を行う室内機30に到達する。冷房を行う室内機30に到達した空調用冷媒は、室内冷媒流量調整弁33で減圧されて低温低圧の気液二相状態になった後、室内熱交換器31に流入して、室内空気から熱を奪って冷房を行う。この過程で空調用冷媒は蒸発し、室内吸入管開閉弁35を経由して吸入管26に入り、室外ユニット10に戻る。室外ユニット10に戻った空調用冷媒はアキュムレータ12を経由して、空調用圧縮機11に戻る。
一方、カスケード熱交換器44で空調用冷媒により加熱された給湯用冷媒は気化し、給湯用圧縮機41に入る。給湯用圧縮機41で高温高圧に圧縮された給湯用冷媒は、給湯用熱交換器42に入り、熱媒体を70〜90℃にまで加熱する。この過程で給湯用冷媒は冷却されて液化し、給湯用冷媒流量調整弁43で減圧された後、再びカスケード熱交換器44に戻る。
なお、冷房負荷が、暖房負荷と給湯負荷の和よりも大きい場合は、暖房を行う室内機30と熱生成ユニット40から冷房を行う室内機30に供給する液冷媒が足りないため、その一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で生成する。すなわち、室外吸入管開閉弁20を閉としたままで室外ガス管開閉弁19を開として、空調用圧縮機11が吐出した冷媒の一部を、室外熱交換器16に供給して液化し、室外冷媒流量調整弁18と液管27を経由して、冷房を行う室内機30に供給する。
一方、暖房負荷と給湯負荷の和が冷房負荷より大きい場合は、暖房を行う室内機30と熱生成ユニット40から供給される液冷媒を、冷房を行う室内機30では全て蒸発させることができないため、液冷媒の一部を室外ユニット10の室外熱交換器16で蒸発させる。すなわち、室外ガス管開閉弁19を閉としたままで室外吸入管開閉弁20を開として、暖房を行う室内機30と熱生成ユニット40から流出した液冷媒の一部を、液管27経由で室外ユニット10に戻す。
室外ユニット10に戻った液冷媒は、室外冷媒流量調整弁18で減圧した後、室外熱交換器16にて蒸発する。気化した空調用冷媒は室外吸入管開閉弁20を経由して、アキュムレータ12、空調用圧縮機11に戻る。
次に、熱生成ユニット40における熱媒体の動作について、図2および図3を参照しながら説明する。
給湯単独運転時、冷房と給湯の同時運転時、暖房と給湯の同時運転時、冷房と暖房と給湯の同時運転時に、給湯用圧縮機41と熱媒体ポンプ46は稼動する。熱媒体ポンプ46が稼働中、熱媒体は、上水道などの熱生成ユニット40外から熱生成ユニット40内に流入し、熱媒体配管63を通って熱媒体ポンプ46に入る。
熱媒体ポンプ46に流入した熱媒体は、吐出口から熱媒体配管64に流入し、給湯用熱交換器42に入る。熱媒体は、二重管式熱交換器である給湯用熱交換器42にて、給湯用圧縮機41が吐出した高温の給湯用冷媒と熱交換し、70〜90℃まで加熱された後、熱媒体配管65を経由して、熱生成ユニット40外に送出される。
前述したように、熱媒体が流れる経路(熱媒体配管63→熱媒体ポンプ46→熱媒体配管64→給湯用熱交換器42→熱媒体配管65)には、樹脂材料と銅が混在し、異なる材料同士の接続部分が存在する。
本実施形態においては、カスケード熱交換器44を、給湯用熱交換器42の上面に固定し、カスケード熱交換器44の下端面をケーシング50の底板部材51に接触しないように設置するようにしているので、給湯用熱交換器42の接続部から漏れた熱媒体や熱媒体配管63、64、65から結露した水分が発生した場合でも、カスケード熱交換器44が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器44の腐食による不具合を防止することができる。
以上述べたように、本実施形態においては、カスケード熱交換器44の下端面をケーシング50の底板部材51に接触しないように、すなわち、カスケード熱交換器44の下端面を給湯用熱交換器42の上端面より上方に配置するようにしているので、給湯用熱交換器42の接続部から漏れた熱媒体や熱媒体配管63、64、65から結露した水分が発生した場合でも、カスケード熱交換器44が漏れた熱媒体や結露などの水分に接触する機会を確実に減少させることができ、カスケード熱交換器44の腐食による不具合を防止することができる。その結果、熱生成ユニット40の耐久性を向上させることができる。
また、給湯用熱交換器42の上方にカスケード熱交換器44を配置することにより、従来技術のように両熱交換器の接続配管が互いに向き合うように設置する場合に比べて、熱生成ユニット40の設置面積を小さくすることができる。
また、カスケード熱交換器44の下端面を熱媒体ポンプ46の下端面よりも上方に配置するようにしているので、熱媒体ポンプ46と熱媒体配管63、64、65との接続部など熱媒体が漏れる可能性がある位置より、カスケード熱交換器44の下端面を上方に位置させることができ、カスケード熱交換器44が漏れた熱媒体などの水分に接触する機会を確実に減少させることができる。
また、排水口62を、鉛直上方から見て給湯用熱交換器42および熱媒体ポンプ46により底板部材51に形成される投影領域の一部または全部と重なる位置に形成しているので、給湯用熱交換器42および熱媒体ポンプ46の接続部から落下する熱媒体や結露などの水分を速やかに排水口62から外部に排出することができ、給湯用圧縮機41や固定部材67などを濡らしてしまうことを確実に防止することができる。
さらに、カスケード熱交換器44を熱媒体配管63、64、65から一定の距離を隔てて配置するようにしているので、カスケード熱交換器44と熱媒体配管63、64、65に結露した水分との接触を極力低減させることができる。
また、給湯用熱交換器42を二重管式熱交換器とすることで、腐食に強い給湯用熱交換器42となり、漏れた熱媒体や結露水などによる弊害を防止することができる。さらに、カスケード熱交換器44をプレート式熱交換器とすることで、効率のよい熱交換を行うことができる。
なお、前記実施形態においては、カスケード熱交換器44として、プレート式熱交換器を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、二重管式熱交換器を適用するようにしてもよい。
また、本発明は、前記実施形態のものに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
本発明は、冷房、暖房、給湯に必要な温冷熱を同時に供給できる空調給湯システムにおいて、耐久性の高い熱生成ユニット40として好適に利用することができる。
10 室外ユニット
11 空調用圧縮機
16 室外熱交換器
30 室内機
31 室内熱交換器
40 熱生成ユニット
41 給湯用圧縮機
42 給湯用熱交換器
43 給湯用冷媒流量調整弁
44 カスケード熱交換器
45 熱生成ユニット冷媒流量調整弁
46 熱媒体ポンプ
50 ケーシング
51 底板部材
52,53 側板部材
61 防振材
62 排水口
63,64,65 熱媒体配管

Claims (6)

  1. 給湯用冷媒を圧縮する給湯用圧縮機と、前記給湯用冷媒と熱媒体ポンプにより送られる給湯用熱媒体とが熱交換する給湯用熱交換器と、前記給湯用冷媒と空調用冷媒とが熱交換するカスケード熱交換器と、をケーシングに収容してなる熱生成ユニットにおいて、
    前記給湯用熱交換器は、前記ケーシングの底板部材に設置され、
    前記カスケード熱交換器の下端面は、前記ケーシングの底板部材に接触しないように設置され、
    前記ケーシングは、前記熱媒体を送出する熱媒体ポンプを収容しており、
    前記カスケード熱交換器の下端面は、前記熱媒体ポンプの下端面よりも上方に配置されていることを特徴とする熱生成ユニット。
  2. 前記カスケード熱交換器の下端面は、前記給湯用熱交換器の上端面より上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱生成ユニット。
  3. 前記ケーシングの前記底板部材に、排水口を形成し、
    前記排水口は、鉛直上方から見て前記給湯用熱交換器および前記熱媒体ポンプにより前記底板部材に形成される投影領域の一部または全部と重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱生成ユニット。
  4. 前記カスケード熱交換器は、熱媒体を流す熱媒体配管から一定の距離を隔てて配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱生成ユニット。
  5. 前記給湯用熱交換器は、二重管式熱交換器であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱生成ユニット。
  6. 前記カスケード熱交換器は、プレート式熱交換器であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の熱生成ユニット。
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