JP6543962B2 - オーステナイト系ステンレス鋼板とその製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼板とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は腐食環境で使用される、窒素を表面に濃化させることにより高い耐孔食性が付与されたオーステナイト系ステンレス鋼板ならびにその製造方法に関する。
オーステナイト系ステンレス鋼板では、以下の耐孔食指数に見られるように、Nの添加により耐孔食性が増すことが知られている。Cr、Mo、Wなどの高価な元素を使わずに耐孔食性をあげることができる。すなわち、コストの低い材料に表面からNを添加することにより、コストの高い材料と同等以上の耐食性を付与することができる。
耐孔食指数(PREW):Cr+3.3Mo+1.65W+16N
特許文献1には、ステンレス鋼を、窒素ガスを含有する雰囲気中で、950〜1150℃の温度範囲で光輝焼鈍し、表面に窒素濃化層を形成させることにより、耐孔食性と耐時期割れ性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供する方法が記載されている。
特許第4360136号公報
すでに述べたように、表面窒素量が多いほど耐孔食指数は増加し、耐孔食性は増加する。しかしながら表面に添加できる窒素量は、光輝焼鈍時の雰囲気ガスに含まれる窒素分圧、光輝焼鈍時間、光輝焼鈍温度、および素材成分により決まる。素材成分を大きく変更することなく表面窒素量を増加させる方法を採用したとしても種々の問題点が残る。
(1)窒素分圧を上げる方法では、窒素実生産ラインにおいて窒素分圧には限界がある。
(2)光輝焼鈍処理を長時間行う方法では、素材表面からの窒素の浸入距離は増加するものの、耐食性に直接影響する表面の窒素量は増えない。
光輝焼鈍温度と窒素分圧を制御する方法は、特許文献1に開示されているように、光輝焼鈍温度を1000〜1200℃で焼鈍すると、雰囲気ガスの窒素分圧によっては20μmでの窒素濃度がある程度まで増加する。しかし、近年ステンレスの使用条件が厳しさを増し、複雑な形状に曲げ加工された材料が厳しい孔食環境下で使用される場合がある。このような要求に対応するためには、鋼板表面の窒素濃度を更に高める必要がある。
一方、Nは非常に効果的な固溶強化元素として知られている。すなわち、Nの大量添加は著しい強度の上昇と延性の劣化を招き、成形の観点では問題となることがある。
以上でわかるように、表面の窒素量は窒素吸収のために施す焼鈍処理の温度と窒素分圧下から得られる熱力学的平衡値以上の濃度にはならない。すなわち従来の方法ではオーステナイト系ステンレス鋼板表面の窒素濃度には限界がある。したがって、比較的安価な、例えばSUS304に窒素吸収させ、SUS316Lを上回る耐孔食性を付与するとともに、優れた曲げ性を有するためには、従来技術では限界がある。
本発明では、上記問題点、すなわち従来技術では達成できないレベルの窒素をオーステナイト系ステンレス鋼の表面に濃化したオーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。具体的には、SUS304級の耐孔食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼板にSUS316級以上の耐孔食性が付与された、優れた曲げ性を有するオーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。
鋼板表面の窒素量は前述のように雰囲気の光輝焼鈍温度と雰囲気ガス組成、対象とする素材の成分で決まる。そこで、下記の検討により種々の知見を得た。
(1)まず、光輝焼鈍の焼鈍温度に着目して多数の調査を行った。その結果、焼鈍温度を1050℃近辺以下にすると窒化物とγ相への固溶窒素を合計した全窒素量は増加するが、CrNを主体とする窒化物が多く表面近傍に析出する知見を得た。このため、耐孔食性向上に寄与するのは固溶窒素であり、耐食性を劣化させるのは窒化物であると考えられる。1050℃近辺を超える温度では、窒化物の生成は抑制されるものの、固溶窒素量も温度とともに減少すること知見も得た。
(2)これらの知見を踏まえてさらに検討したところ、本発明者らは、光輝焼鈍を1050℃以下と1050℃超えの温度域の二段に分けることに思い至った。つまり、従来ではピーク温度が一段の光輝焼鈍が行われていたのに対して、本発明者らは、窒化物を多量に生成する1050℃以下の熱処理を一段熱処理とし、窒化物の生成がほとんど見られない1050℃超えの熱処理を二段熱処理とすることに想到した。
(3)そして、第一段の熱処理後、第二段の熱処理により表面の窒化物が分解し、分離した窒素がなお表面に残留すれば、1050℃以上の高温での1回の熱処理で濃化する以上の窒素濃度が得られ、かつ、耐食性を劣化させる窒化物のほとんどない窒素濃化層が得られるのではないか、と着想した。あるいは第二段の熱処理を窒素分圧0で行ってもよいと考えた。
(4)ここで、上記二段熱処理の問題点は、二段目の熱処理で、多くの窒化物は分解するものの、その過程で分離した窒素もその温度での熱力学的平衡値まで減少する。また、窒化物が分解して生成する窒素を固溶窒素として材料表面に残留させるために、熱処理時間を短くすることも考えられるが、その場合、窒化物が十分に分解しないという懸念がある。
(5)そこで、本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、二段目熱処理の時間が100秒以内であれば、一段目熱処理で生成した表面の窒化物がほとんど残らず且つ、高温の1回の熱処理では得られない高濃度の窒素濃化層が得られる知見を得た。二段目熱処理時間は100秒以下が望ましいが、100秒以上でも200秒以内であれば、ある程度の窒素量は確保される。もちろんこの時、表面の窒化物はほとんど存在しない。
(6)二段目の熱処理は、窒素分圧が0の下で行ってもよい。鋼板内部で窒素が拡散し、表層部に窒素濃度のピークが現れるためである。ただし、表面の窒化物は容易に分解するが、分離した窒素も雰囲気へ出やすく、窒素雰囲気下での二段熱処理に比較して表面近傍の窒素濃化の程度はやや低くなる。
(7)実操業においては、光輝焼鈍炉を前段と後段に分けて、前段を1050℃以下、後段を1050℃超えにすれば二段熱処理と同じことになる。また、光輝焼鈍炉の熱処理の後、二段目の熱処理をバッチ炉で行ってもよい。この時は窒素分圧を0も含め、光輝焼鈍炉の窒素分圧に対し、変えることも可能である。
(8)また、得られた鋼板は表面から50μmまでの窒素濃度の平均値がこれまででは得られない程度にまで高まる知見を得た。さらに、この鋼板には全窒素量の分布に特徴がある知見を得た。具体的には、鋼板表面から50μmまでの深さにおいて、ある深さ位置を除いて比較的濃度勾配が少なくフラットな分布である知見を得た。そして、そのある深さでは、鋼板表面での濃度ピークとは別に、窒素濃度のピークが存在する知見を得た。この窒素濃度のピークは固溶窒素を主体とする知見も得た。
本発明で得られた窒素濃化層により鋼板の曲げ性を確保しつつ、表面には窒化物が少なく、表面が比較的軟質な鋼板を得ることができる。
本発明は、以下に列記の通りである。
(1)質量%で、
C:0.001〜0.15%、
Si:0.01〜1.5%、
Mn:0.01〜2.5%、
P:0.05%以下、
S:0.03%以下、
Ni:6〜10%、
Cr:16〜20%、
Mo:1.0%以下、
N:0.15%以下、
残部Feおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼板であって、
前記鋼板の表面から深さ50μmまでの領域を表層部とするとき、
前記表層部の固溶窒素濃度が鋼板内部の固溶窒素濃度よりも高く、
前記表層部の固溶窒素濃度の平均値が0.2質量%以上であり、
前記表層部の固溶窒素濃度のピーク値が、前記表面からの深さ5μm〜前記表面からの深さ50μmの範囲にある、
オーステナイト系ステンレス鋼板。
(2)下記工程(A)〜(C)を有することを特徴とする上記(1)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法。
(A)スラブを熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延を行い冷延鋼板とする圧延工程;
(B)前記冷延鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中、900〜1050℃の温度域で熱処理を行う窒素吸収工程;および
(C)前記窒素吸収工程により得られた鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中または水素ガス雰囲気中、1050℃超え1150℃以下の温度域で10〜200秒間熱処理を行う窒素固溶工程。
本発明により、耐食性に優れ、なおかつ表面に窒化物の生成がほとんどなく、耐曲げ性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼を提供することができる。
本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼板は、高価な合金元素の添加を極力少なくし、コスト面でも優れている、厨房、食器、浴槽、便器、家電製品、建材製品、車両等に幅広く適用できる。
図1は、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板を製造するための光輝焼鈍装置の一例を示す装置概略図である。
本発明を詳述する。なお、以下では、「質量%」を単に「%」と記載する。
1.化学成分の説明
本発明の対象は、SUS304に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼板とする。すなわち、質量でC:0.001〜0.15%以下、Cr:16〜20%、Ni:6〜10%を基本組成とするオーステナイト系ステンレス鋼である。上記以外の元素は以下のとおりである。
Si:0.01〜1.5%
鋼中のSi含有量は、0.01〜1.5%の範囲で含有させることが好ましい。Siは、量産鋼においてはAlと同様に有効な脱酸元素である。0.01%未満では脱酸が不十分となり、一方1.5%を超えると成形性が低下する。
Mn:0.01〜2.5%
Mnは0.01〜2.5%含有させることが好ましい。Mnは有効なオーステナイト相安定化元素である。ただし2.5%以上含有させる必要はない。
P:0.05%以下
鋼中のP含有量は0.05%以下とすることが好ましい。本発明においては、PはSと並んで最も有害な不純物である。低ければ低い程望ましい。
S:0.03%以下
鋼中のS含有量は、0.03%以下とするのが好ましい。本発明において、SはPと並んで最も有害な不純物である。低ければ、低いほど望ましい。
Mo:1.0%以下
MoはCrに比べ、少量で耐食性を改善する効果がある。しかしながら、Moは高価であり、上限が1.0%であることが好ましい。
N:0.15%以下
Nはオ−ステナイト形成元素として、オーステナイト相バランス調整に有効な元素である。しかし、Nは非常に効果的な固溶強化元素であり加工性を劣化させないために上限を0.15%とするのが望ましい。
上記以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。
ステンレス鋼の製造では、リサイクル推進の観点から、スクラップ原料を使用することが多い。このため、ステンレス鋼には、種々の不純物元素が不可避的に混入する。このため、不純物元素の含有量を一義的に定めることは困難である。したがって、本発明における不可避不純物とは、本発明の作用効果を阻害しない量で含有される元素を意味する。
2.オーステナイト系ステンレス鋼板の組織
(2−1)表層部の窒素濃度が内部の窒素濃度よりも高い
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板は表層部と内部とを有し、表層部の窒素濃度が鋼板の母材よりも高いことが必要である。鋼板表面に窒素が吸収されて得られた表層部は窒素濃度が高く耐孔食性が高い。しかし、鋼板自体の加工性を考慮すると前述のように鋼板のN含有量を高めることができない。そこで、耐孔食性を高める観点から、表層部の窒素濃度を高めた方がよい。この結果、窒素濃度は内部より表層部の方が高くなる。
(2−2)表層部の表面から50μmまでの深さにおける窒素濃度の平均値は0.2質量%以上である。
本発明では、窒素濃度の平均値が鋼板内部よりも高い領域であって、鋼板表面から50μmまでの深さの層を表層部とする。窒素濃度が高い表層部が過度に厚くなると、加工性に加えて、これを製造するために生産性まで阻害される。加工性と生産効率の観点から、本発明では表層部の厚みを50μmとする。
この表層部での窒素濃度の平均値は0.2質量%以上である必要がある。特許文献に記載のように、鋼板の表面から20μmまでの窒素濃度が0.15質量%以上を示すような鋼板であっても、より厳しい環境下で使用するような場合には、鋼板表面から50μmまでの深さにおける窒素濃度を高める必要がある。このような環境下において十分な耐孔食性を示すような窒素濃度は、鋼板の表面、すなわち表層部の表面から50μmまでの深さにおいて0.2質量%以上である必要がある。ただ、高すぎると加工性が悪化する場合がある。このため、望ましくは0.5質量%以下、特に望ましくは0.3質量%以下である。
また、表層部での窒素濃度はそのほとんどが固溶窒素の濃度であることが望ましい。つまり、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板は、表層部には窒化物がほとんど存在せずに窒素が固溶した状態で存在する。これにより耐孔食性をさらに高めることができる。表層部中の窒化物含有量は、5%以下であることが望ましく、SEMにより窒化物がいっさい検出されないことが特に望ましい。
(2−3)窒素濃度のピーク値を示す位置は、表層部の表面からの深さで5〜50μmの範囲である。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板は、鋼板表面あるいは表面直下の深さとは別に、表層部の表面から5〜50μm以内のいずれかの深さにおいて、窒素濃度がピーク値を示す。したがって、本発明における表層部中には窒素濃化層が存在する。窒素濃化層の深さ位置は表層部表面から5〜50μmの範囲である。本発明では、表層部表面から50μmまでの窒素濃度の平均値が0.2質量%以上であることを鑑みると、ピーク値を示す深さ以外の深さ位置では、窒素濃度は平均値以下を示すことになり、また、窒素濃度は比較的均一である。
前述のように、Nは耐孔食性を高める元素ではあるものの、固溶強化元素でもある。鋼板表面または表面直下に窒素濃化層が存在すると特に曲げ性が劣化する。特に、このような鋼板表面または表面直下に窒素濃化層が多い場合、そこには窒化物が多数存在するものと考えられる。鋼板表面などに硬度の高い窒化物が多数存在すると、曲げ応力が加わった場合に窒化物の粒界から亀裂が発生してしまい、曲げ性が劣化してしまう。本発明において、窒素濃化層が存在する深さ位置は、鋼板の「表面直下」とは別の位置であり、つまり表層部の表面から5μm以上の深さ位置である。好ましくは10μm以上であり、特に好ましくは15μm以上である。一方、窒素濃化層が存在する深さ位置が深すぎると、その深さ位置まで孔食が進行する可能性がある。したがって、このような深さ位置は50μm以下である。好ましくは30μm以下であり、特に好ましくは20μm以下である。
3.オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法
(3−1)スラブを熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延を行い冷延鋼板とする圧延工程
本製造方法ではスラブを熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延を行い冷延鋼板とする。上記化学組成を有する熱延鋼板は、通常の方法により製造したものでよい。例えば、転炉や電気炉で鋼を溶解した後、真空脱ガスを行い、連続鋳造によりスラブ(厚さ120〜280mm、幅700〜1200mm、長さ8〜10m程度)を製造し、この連続鋳造スラブを1100〜1300℃程度の加熱した後、熱間圧延して厚さ2〜10mm程度の熱延鋼板とする。その後、焼鈍処理と酸洗処理を施して、さらに冷間圧延と焼鈍を適宜繰り返して0.2〜2.0mm程度の冷延鋼板とする。本発明においては、冷延鋼板は以下に説明する二段の光輝焼鈍に供される。
(3−2)冷延鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中、900〜1050℃の温度域で熱処理を行う窒素吸収工程
(3−2−1)光輝焼鈍工程の概要
図1は、本発明を実施するための光輝焼鈍設備の一例としての、連続焼鈍設備100を示す概略図である。図の右端に表されたペイオフリール1から巻き出された冷間圧延鋼板は溶接機2の間を通過して、脱脂槽3にて鋼板表面に付着している冷間圧延油等の除去が行われる。次いで鋼板は湯洗・水洗・乾燥装置4に送られて、鋼板表面から脱脂槽において付着した脱脂液が除去され、さらに清浄なものとなる。次いで鋼板はルーパー5に送られる。ルーパー5は、ペイオフリール1の冷間圧延鋼板コイルの最終端部を次のコイルの先端部に溶接機2を用いて溶接する際に、連続焼鈍設備100全体としての連続操業を確保するための装置である。コイルの溶接中であっても、後に説明する焼鈍タワー6内に連続的に鋼板を供給するため、溶接中はルーパー5内に配置された上下のロール間の距離が変化する。
次いで、鋼板は焼鈍タワー6に供給される。焼鈍タワー6の下部入口部にはガスシール帯10が設けられ、ガスシール帯10と焼鈍タワー6炉体との間には、入り側シール11が設けられている。入り側シール11より一段目の焼鈍を行う焼鈍タワー6の炉体内部に送られた鋼板は、そこで所定の雰囲気下、所定の温度で所定時間焼鈍される。焼鈍温度は通常オーステナイト系ステンレス鋼板の再結晶温度である900℃程度から、それより150℃ほど高い温度すなわち900〜1050℃に設定される。炉体上部に配置された冷却装置13にて所定の温度勾配を持って、所定の温度まで冷却される。そして出側シール14を通過して、二段目の焼鈍を行うためにもう一つの焼鈍タワー6に送られる。焼鈍温度は、鋼板表面の窒化物を分解するため、1050℃超え1200℃以下に設定される。上記と同じ工程を経る。そして、炉外へと送られて、巻き取りロール15にて巻きとられる。
なお、二段目の焼鈍を行うためには、同じ焼鈍タワーを二つ並列に設置する代わりに、バッチ炉を用いてもよい。以下では、図1に示すように、同じ焼鈍タワーを二つ並列に設置した光輝焼鈍装置を用いた製造方法の一例を示す。
(3−2−2)光輝焼鈍
光輝焼鈍は、鋼板の表面への窒素の富化や表層部への窒素吸収(以下、「吸窒反応」と記す。)により、汚れ落ち性を向上させるために実施する。本発明の光輝焼鈍は、窒素を吸収させるための一段目熱処理である窒素吸収工程と、窒素吸収処理により生成した窒化物を分解し、分解した窒素を固溶させる二段目熱処理である窒素固溶工程とを有する。以下では、まず窒素吸収工程について詳述する。
光輝焼鈍は、ガスシール帯10を保有する連続式光輝焼鈍炉により実施するのが好ましい。ガスシール帯10の詳細については後述する。
吸窒反応を効率的に行うには、冷延鋼板の表面に残留する酸素や水分の光輝焼鈍炉内への持ち込みを極力防止しなければならない。そのため、冷延鋼板は、光輝焼鈍炉の通板に先だって、ガスシール帯を通板させることが本発明においては必須である。
光輝焼鈍炉内の雰囲気ガスは、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスとする。窒素ガスは、吸窒反応のために雰囲気ガス中に体積比率で20%以上とすることが望ましい。他方、水素ガスは雰囲気ガス中に不可避的に混入する酸素や水分を還元して、吸窒反応を促進する作用がある。従って、水素ガスの効果を得るために、窒素ガスの上限は60%(水素ガスの下限は40%)とすることが望ましい。
雰囲気ガスの露点は−50℃以下とすることが望ましい。雰囲気ガスの露点が高いと、不可避的に混入する酸素や水分の量が多くなり、酸化皮膜の成長により吸窒反応が抑制される。吸窒反応を効率的に行うために、露点を−50℃以下とすることが望ましい。下限は、特に規定しない。しかし、工業的に使用されるガスの純度を考慮すると−70℃程度であることが望ましい。
焼鈍温度は、900〜1050℃とすることが望ましい。吸窒反応が十分に生じるために、1000℃以上とすることがより望ましい。他方、1050℃を超えると、窒化物の結晶粒径が粗大化し、鋼板の機械的性質(強度、加工性、靱性)の劣化を招くことになる。
均熱時間は、連続焼鈍炉で実施可能な20〜200秒が好ましく、30〜150秒の範囲がより好ましい。焼鈍後の冷却速度は、通常の連続焼鈍炉で実施される5〜50℃/秒の範囲が好ましい。
焼鈍温度までの冷却速度は窒化物等低温析出物生成抑制の観点から、5〜50℃/秒であることが好ましい。
(3−2−3)ガスシール帯
鋼板表層部への窒素吸収を効率的に行うには、冷延鋼板表面の酸化反応を抑制し、窒素ガスの鋼板表面への吸着を促進する必要がある。しかし、従来の方法で焼鈍を行った場合には、窒素の吸収が小さく本発明で規定する「吸窒反応」が生じず、ガスシール帯を通板させた場合のみ本願で規定する窒素の吸収が生じることが判明した。この理由については以下のように推定している。
すなわち、従来の光輝焼鈍炉では、余熱帯、加熱帯、均熱帯と一体となった炉構造の製造装置が多い。一方、鋼板の表面には水分や酸素が付着している。これら水分、酸素は、鋼板加熱時に放出されるが、鋼板表面近傍の雰囲気は層流を構成しており、その多くは随伴流(鋼板とともに移動するガスの流れ)とともに鋼板表面近傍にとどまり、さらに高温に鋼板が加熱された際に、鋼板の表面を酸化させてしまうことになる。すなわち、焼鈍炉内の雰囲気全体を表す露点より、鋼板近傍の露点の方がかなり高くなっているものと推察される。
そこで、随伴流の光輝焼鈍炉内への持ち込みを規制するため、遮断する必要がある。この遮断方法については、随伴流を遮断できる方法であればどのような方法でもよく、従来から使用されている公知の方法を用いても良い。例えば、ガスワイパーで、ガスを鋼板表面に吹き付け、上記層流を乱流に変えて随伴流を断ち切るようにしても良い。また、完全に仕切られたシール室中に鋼板を通板させ、出側で前記のガスワイピングを行う方法はさらに効果があり好ましい。その後の加熱および均熱帯への酸素や水分の持ち込みが少なくなり、特に露点等の雰囲気制御をより容易に行うことができるからである。また、ガスワイピング以外の方法としては、一対のロールセット間に鋼板を通板する方法がある。この場合には、ロールと鋼板の表面との間に微小な隙間が生じる可能性があるため、例えばロール出側からロールバイト部へガスを吹きつけて随伴流を完全に遮断することが望ましい。
冷延鋼板は、光輝焼鈍炉の通板に先だって、ガスシール帯を通板させる。ガスシール帯は、大気から鋼板を遮断することができる、ガスを流通させたシール帯、あるいはガスを鋼板表面に吹きつけることができるシール帯を意味する。上記したように、これらシール帯に鋼板を通板させることで、表面に残留する酸素や水分の除去に加えて、続く光輝焼鈍において鋼板への窒素吸収を促進させることが容易となる。光輝焼鈍での窒素吸収を促進するために、ガスシール帯において、鋼板表面から離脱した酸素や水分を続く光輝焼鈍炉内へ持ち込まないことが必要である。鋼板はこれらシール部を通過後、連続式光輝焼鈍炉へと通板される。
本発明においては、ガスシール帯に使用される雰囲気ガスの種類については、
1.鋼板表面の水分、酸素等を含む随伴流を遮断することができ、
2.続く光輝焼鈍炉内の露点に悪影響を与えないもの、
3.鋼板表面と反応をおこしたり、鋼板の性能に悪影響を与えたりするような合金化学成分を鋼板との間に生成するものではないこと。
などの条件を満たす限りにおいて、特に限定されるものではなく、窒素ガス、水素ガス、アンモニアガス、及び、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスを制限なく使用することができる。
これらの中でも、光輝焼鈍炉内の雰囲気ガスとのコンタミネーション防止、ガスシール帯においても鋼板表面への窒素ガスの吸着が可能であること、安全性、さらにはコスト等の観点から、窒素ガスを使用することが好ましい。
一般的な連続光輝焼鈍炉は、均熱帯と予加熱帯が一体型の構成であり、その場合、予加熱帯を利用しても上記の効果は得られ難い。通常、予加熱帯の設定温度は均熱帯より若干低めに設定される。従って、鋼板表面温度は数秒の滞留時間で300℃を超えるため、表面に吸着した酸素や水分により酸化物が生成・成長し、均熱帯での表面反応(窒素吸収)が阻害される。仮に、設定温度を低くしても、一体型の炉では水分や酸素を多く含む随伴流を遮断できないため、鋼板表面の酸化が生じるという問題がある。
本発明において、「ガスシール帯」とは、上記で説明した鋼板表面の酸素や水分を多く含む随伴流を遮断するためのガスシール帯を指し、前記したとおり、シール室を設けた構造の装置でも良く、また単にガスワイパーで遮断する構造でも良い。
上記のガスシール帯を通板することでの効果を得るために、ガスシール帯の通板時間は1秒以上、上限は生産性の観点から180秒以下が好ましい。その際、ガスシール帯の温度は、常温〜300℃とすることが好ましい。常温未満にしてもガスシール帯として何ら効果が増すわけではなく、次の焼鈍炉内での昇温に余分な時間とエネルギーを要してしまうばかりか、鋼板表面に吸着した水分や酸素の離脱が生じず、その後の焼鈍炉内で酸化が生じ吸窒反応を阻害する。300℃を超えると、鋼板表面の酸化皮膜の成長を促進し、続く光輝焼鈍において吸窒反応を阻害する恐れがある。
(3−3)窒素吸収工程により得られた鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中または水素ガス雰囲気中、1050℃超え1200℃以下の温度域で10〜200秒間熱処理を行う窒素固溶工程
窒素固溶工程は、窒素吸収工程で生成された窒化物を分解し、これと同時に分解した窒素を固溶させる工程である。この工程が、従来よりも表層部の窒素濃度を高め、かつ窒素濃度のピーク値が所定の深さ位置に設けることを可能にする。つまり、この工程により、窒化物が分解するために窒素が低減するものの、再吸収により固溶し、所定の深さ位置で窒素濃度が高まるものと考えられる。
この工程では、前述の窒素吸収工程と異なる条件を説明する。
まず、光輝焼鈍炉内の雰囲気ガスは、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスとしてもよく、窒素ガスを含まない水素ガスとしてもよい。窒化物を分解し、分解後の窒素を固溶させるためである。したがって、雰囲気ガス中の窒素含有量は、体積比率で0〜60%とすることが望ましい。他方、水素ガスは分解後の窒素の吸窒反応を促進する作用がある。従って、水素ガスの効果を得るために、窒素ガスの上限は60%(水素ガスの下限は40%)とすることが望ましい。
本発明で最も重要な条件である焼鈍温度は、鋼板の表層部に形成された窒化物を分解するため、1050℃超えに設定される。窒化物は耐孔食性を劣化させ、場合によっては曲げ性をも劣化させるためである。一方、焼鈍温度が高すぎると母材の結晶粒が粗大化してしまい、加工性が悪化する場合がある。焼鈍温度は、望ましくは1200℃以下であり、特に望ましくは1150℃以下である。
均熱時間は、連続焼鈍炉で実施可能な200秒以下が好ましく、100秒以下の範囲とすることがより好ましい。
本発明は、光輝焼鈍において窒素固溶工程を設けることにより、耐孔食性を劣化させる窒化物を分解しつつ分解した窒素を固溶させることによって、従来では得られない程の高濃度の窒素を吸収することができるとともに吸収された窒素が固溶するため、極めて優れる耐孔食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼板を製造することができる。
(1)供試材
表1に示す化学組成をもった三種類の熱延鋼板を通常の方法で酸洗し、1000〜1100℃の温度範囲で15〜30分間焼鈍した後、圧化率を60〜80%として冷間圧延を行い、板厚0.5mmの鋼板を製造した。冷延鋼板は、表2に示す各種の条件で連続光輝焼鈍模擬炉を用いて窒素を含有する雰囲気で熱処理を施した。なお、表1中の数字はいずれも質量%であり、残部はFeおよび不可避的不純物である。
(2)窒素吸収熱工程(一段目熱処理)
窒素吸収工程には図1に示す前段の焼鈍タワー6に示す光輝焼鈍模擬炉を用いた。雰囲気はNとHガスの比率を表2に記載のように調整して設定した。均熱温度、保持時間を表2に記載の条件とした。昇温速度は10℃/s、冷却速度は10℃/sとした。露点は−50℃である。
(3)窒素固溶工程(二段目熱処理)
窒素固溶工程には図1に示す後段の焼鈍タワー6に示す光輝焼鈍模擬炉を用いた。雰囲気はNとHガスの比率を表2に記載のように調整して設定した。均熱温度、保持時間を表2に記載の条件とした。昇温速度は10℃/s、冷却速度は10℃/sとした。露点は−50℃である。なお、比較例では、従来と同様に窒素固溶工程は行わなかった。
(4)評価方法
得られた鋼板で孔食電位を測定し、耐曲げ性を評価し、併せて表層部の表面から50μmまでの窒素濃度と窒素濃度がピーク値を示す表面からの深さを調べた。
(i)孔食電位
孔食電位はJIS G0577(1995年、ステンレス鋼の孔食電位測定方法)に準拠する方法で測定した。溶液濃度3.5%NaCl、温度は30℃、脱気をし、掃引速度は20mV/minとした。600mV v.s. SCE以上を本発明とした。
(ii)耐曲げ性試験
曲げ半径0mmで180度(密着)曲げ後、実体顕微鏡を用いて、曲げ加工部表面を×400で観察し、き裂有りを×、き裂無しを○とした。
(iii)表層部の窒素濃度、窒化物の有無
表層部近傍断面をEPMAで測定した。表面から深さ50μmまでの全窒素量の深さ方向分布から、その領域での平均窒素濃度を計算した。その分布から、内部の窒素ピーク値を示す位置である鋼板表面からの深さを算出した。上記断面をSEMでミクロ観察し、窒化物の体積率が全体積の5%超えを「有」とし、5%以下を「無」とした。
Figure 0006543962
Figure 0006543962
二段の光輝焼鈍を行った試験番号1〜9では、曲げ性、孔食電位、表面窒素濃度の平均値がいずれも優れる結果を示した。このような優れた特性を有するステンレス鋼板は、表面から50μm以内の深さに窒素量のピーク値を有することがわかった。また、本発明例では窒化物はほとんど見られなかった。したがって、EPMAで測定した表層部中の窒素量は固溶窒素量を表すと考えてよい。ただ、試験番号7のように、二段熱処理で窒素分圧を0としさらに熱処理時間を長くすると表面から外部に出て行く窒素量が増加し、内部の窒素ピークの減少にくらべて表面近傍の窒素の減少が著しく、窒素濃度分布のフラット性が少し減少したために表面に微小の割れがわずかに見られたが、曲げ加工においては問題ない程度であった。表2試験番号7の「○*」は、上記のように、微小の割れが発生したものの実施においては問題ない程度であることを意味する。
一方、従来と同様に一段の光輝焼鈍を行った試験番号10〜12では、いずれも孔食電位が本発明より劣った。試験番号12にあっては曲げ性も劣る結果となった。特許文献1で開示されている焼鈍温度で1段の焼鈍を行った試験番号10および11は、同文献に記載されているように、表面から20μmまでの窒素濃度の平均値はある程度高い値を示すことを確認したが、50μmまでの窒素濃度の平均値は本発明より劣った。これは、表層部に存在する窒素が主に窒化物として存在するためであると考えられる。さらに、表面から50μmまでの深さにおいて、表面から1μmまでの深さである表面および表面直下の深さ領域では窒素濃度のピーク値は得られなかった。また、光輝焼鈍温度を本願発明の範囲から外れる条件で行った試験番号13〜15も、曲げ性や孔食電位が劣った。これは、窒化物の体積率が多く、固溶窒素量がほとんど存在しないためであると考えられる。さらに、表面から50μmまでの深さにおいて、表面から1μmまでの深さである表面および表面直下の深さ領域では窒素濃度のピーク値は得られなかった。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.001〜0.15%、
    Si:0.01〜1.5%、
    Mn:0.01〜2.5%、
    P:0.05%以下、
    S:0.03%以下、
    Ni:6〜10%、
    Cr:16〜20%、
    Mo:1.0%以下、
    N:0.15%以下、
    残部Feおよび不可避不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼板であって、
    前記鋼板の表面から深さ50μmまでの領域を表層部とするとき、
    前記表層部の固溶窒素濃度が鋼板内部の固溶窒素濃度よりも高く、
    前記表層部の固溶窒素濃度の平均値が0.2質量%以上であり、
    前記表層部の固溶窒素濃度のピーク値が前記表面からの深さ5μm前記表面からの深さ50μmの範囲にある、
    オーステナイト系ステンレス鋼板。
  2. 下記工程(A)〜(C)を有することを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法。
    (A)スラブを熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延を行い冷延鋼板とする圧延工程;
    (B)前記冷延鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中、900〜1050℃の温度域で熱処理を行う窒素吸収工程;および
    (C)前記窒素吸収工程により得られた鋼板を、窒素含有水素ガス雰囲気中または水素ガス雰囲気中、1050℃超え1200℃以下の温度域で60〜200秒間熱処理を行う窒素固溶工程。
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