JP6543065B2 - ガス濃度測定装置 - Google Patents
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Description
[本発明の一実施形態に係るガス濃度測定装置]
図1は本発明の一実施形態に係るガス濃度測定装置を説明するための構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係るガス濃度測定装置100は、光源101と、測定用赤外線検出部102と、参照用赤外線検出部103と、演算部104とを備える。測定対象のガスは、少なくともガス濃度測定装置100内の光源101と、測定用赤外線検出部102との間に流入可能である。尚、参照用赤外線検出部103の配置場所は光源101から出力される赤外線を受光できる場所であれば特に制限されない。図1においては測定用赤外線検出部102と参照用赤外線検出部103は隣り合って配置されているが、参照用赤外線検出部103のみ光源101の付近に配置してもよい。
尚、ガス濃度測定装置100は、制御部を有し、この制御部によって光源101、測定用赤外線検出部102、参照用赤外線検出部103及び演算部104を統括的に制御するようになっていてもよい。また、ガス濃度測定装置100は、記憶部を有し、この記憶部によって測定用赤外線検出部102から入力される測定出力Meas(on)、参照用赤外線検出部103から入力される参照出力Ref(on)、測定出力Meas(on)が入力される時刻及び参照出力Ref(on)が入力される時刻を記憶するようになっていてもよい。また、演算部104は光源101を制御するための機能を含んでいてもよい。
以下、本実施形態によるガス濃度測定装置100について実施例を用いてより具体的に説明する。
本実施形態の実施例1によるガス濃度測定装置100について図1を参照しつつ図2を用いて説明する。図2は本実施形態の実施例1によるガス濃度測定装置100で実施されるガス濃度測定方法を説明するためのフローチャートである。
実施例1によるガス濃度測定装置100において、ステップS104では、演算部104は、ステップS102において参照出力Ref(on)を取得するのと同時刻またはその前後に測定出力Meas(оn)を取得している。演算部104は、複数回取得され得る測定出力Meas(оn)のうち、測定時刻tAまたはその前後に取得された測定出力Meas(оn)を、ガス濃度の算出に用いるガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとして導出する。
尚、ガス濃度測定装置100の動作をより簡易にするために、測定出力取得工程(ステップS104)において演算部104は、参照出力判定工程(ステップS103)で参照出力Ref(on)の値が基準値Ref(std)以上であると判定された直後に測定出力Meas(оn)を取得し、その値をガス濃度の算出に用いるガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとしてもよい。この場合、参照出力取得工程(ステップS102)において測定出力Meas(on)を繰り返し取得する必要は無く、また演算部104は最新の参照出力Ref(on)の値を保持してさえいればよいので、測定出力Meas(оn)を記憶するための記憶領域は不要となる。更にコンパレータ等の回路を用いて参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)の比較を行い、参照出力Ref(on)の値が基準値Ref(std)以上となったことを判定すれば、演算部104には参照出力Ref(on)を記憶するための記憶領域は不要となる。
このため、ガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを取得するタイミングは、参照出力Ref(on)が光源101の点灯開始後に初めて基準値Ref(std)以上と判定された時刻(すなわち測定時刻tA)となる。実施例1における基準値Ref(std)は演算部104に予め設定された固定値である。この固定値は、ガス濃度測定装置100を製造する際の試験、校正時や装置使用開始後の校正時に光源を点灯させてから特定の時刻経過後における参照出力Ref(on)の値に基づいて、装置個別に設定される。
実施例1によるガス濃度測定装置100における測定時刻tAは、光源101点灯時の参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)とに基づいて定まる時刻であれば特に制限されない。
前述の測定時刻tAは、光源101点灯後に参照出力Ref(on)が初めて基準値Ref(std)以上と判定された時刻であるが、これに限られない。例えば、参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)との差が所定の値以下になる時刻を測定時刻tAとしてもよい。また、例えば、光源点灯中における参照出力Ref(on)の取得回数が予め複数の所定回数に定められており、光源101点灯中に参照出力Ref(on)が基準値Ref(std)に到達しない場合は所定回数取得された参照出力Ref(on)のうち、基準値Ref(std)との差が最も小さくなる参照出力Ref(on)が取得された時刻を測定時刻tAとしてもよい。
例えば、実施例1における前述のガス濃度測定方法は、測定時刻tAでのガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを取得する形態であるがこれに限られない。例えば、ガス濃度測定方法の実装上、測定時刻tAに測定出力を取得することが困難である場合(例えば、測定時刻tAにおいて参照出力Ref(on)と測定出力Meas(on)とを同時刻に取得できない場合)には、測定時刻tAに近い時刻における測定用赤外線検出部102の出力をガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとして用いてもよい。ここで、測定時刻tAに近い時刻として、例えば測定用赤外線検出部102が光源101の出力する光の赤外線スペクトルなどを所定の時間間隔で連続して測定する時刻のうち、測定時刻tAの直近又は直後若しくは直前の時刻を用いることができる。また、例えば、測定時刻tAから一定時間経過後の時刻における測定用赤外線検出部102の出力をガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとして用いてもよい。
尚、実施例1によるガス濃度測定装置100においては、光源101点灯時の参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)とに基づいて定まる測定時刻tAを求め、この測定時刻tAと測定出力Meas(on)に基づいてガス濃度の算出に使用するガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを導出しているが、手順上明らかなように測定時刻tAは参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)と測定出力Meas(on)及びガス濃度算出用測定出力Meas(on)A間の媒介変数であるので、演算部104での演算上、測定時刻tAを介さずとも参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)及び測定出力Meas(on)の関係からガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを導出することも可能である。例えば、図2のステップS104で、演算部104が、ステップS103で参照出力Ref(on)の値が基準値Ref(std)以上と判定された直後に測定出力Meas(оn)を取得し、その値をガス濃度の算出に用いるガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとする場合、測定時刻tAを介した演算は省略される。
本実施形態の実施例2によるガス濃度測定装置100について図1を参照しつつ図3を用いて説明する。実施例2によるガス濃度測定装置100は、取得時刻に対応付けて取得した複数の参照出力Ref(on)及び複数の測定出力Meas(on)に基づいて、測定時刻tAやガス濃度の算出に用いるガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを取得するように構成されている。より具体的に、実施例2によるガス濃度測定装置100は、光源101点灯時の取得時間に対する参照出力Ref(on)の特性(参照用赤外線検出部103の赤外線検出特性)および取得時刻に対する測定出力Meas(on)の特性(測定用赤外線検出部102の赤外線検出特性)を算出し、これらの特性に基づいて測定時刻tAやガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを導出し、ガス濃度を算出するように構成されている。
具体的には、演算部104は、参照出力列Ref(on)[]における各々の参照出力Ref(on)の値と取得時刻列t[]における各時刻との対応関係(赤外線検出特性)を最小二乗法等により一次関数または二次以上の多項式関数の近似式として導出する。また、演算部104は、導出した近似式において参照出力Ref(on)が基準値Ref(std)と一致する時刻を測定時刻tAとして特定する。この方法によれば、ガス濃度測定装置100は、参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)とが一致する時刻をより高精度に導出でき、ガス濃度測定の精度も向上する。
具体的には、演算部104は、測定出力Meas(on)[]における各々の測定出力Meas(on)の値と取得時刻列t[]における各時刻との対応関係(赤外線検出特性)を最小二乗法等により一次関数または二次以上の多項式関数の近似式として導出する。演算部104は、導出した近似式において先に決定しておいた測定時刻tAと一致する時刻に対応する測定出力Meas(on)をガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとする。この実施例2によれば、参照出力Ref(on)と基準値Ref(std)とが一致する時刻における測定出力Meas(on)をガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aとしてより高精度に導出することが可能になり、ガス濃度測定の精度も向上する。また、実施例2によれば、参照出力Ref(on)および測定出力Meas(on)の取得回数を少なくしても大幅な精度劣化が生じない。これにより、ガス濃度測定装置100は、ガス濃度の測定精度の向上とともに、低消費電力化を実現することができる。
本実施形態のガス濃度測定装置100における基準値Ref(std)は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。例えば、上述の実施例1及び実施例2に係るガス濃度測定装置100における基準値Ref(std)は、固定値である。しかしながら、ガス濃度測定装置の精度を向上させる観点からは可変値であることが好ましい。
本実施形態のガス濃度測定装置100における基準値Ref(std)を可変値とする場合に、基準値Ref(std)を求める方法は、特定の条件下における参照出力を用いる方法や、特定の条件下において複数回測定された参照出力を平均化した値やフィルタリングした値を用いる方法や、装置の温度等を変数とする方法や、それらを組み合わせた方法などが挙げられる。以降で、本実施形態のガス濃度測定装置100における基準値Ref(std)を可変値とする場合について説明する。
本実施形態の実施例3によるガス濃度測定装置100について図1を参照しつつ図4を用いて説明する。
本実施形態のガス濃度測定装置100における基準値Ref(std)を可変値とする場合に、基準値Ref(std)を求める方法の一例としては、光源101点灯から特定の時間経過後の既定の時刻tSにおいて1回取得された参照出力Ref(on)に基づいて基準値Ref(std)を求める方法が挙げられる。また、基準値Ref(std)を可変値とする場合に、基準値Ref(std)を求める方法の他の一例としては、既定の時刻tSにおいて複数回取得された参照出力Ref(on)の平均値又はローパスフィルタを適用した値に基づいて基準値Ref(std)を求める方法が挙げられる。
図4に示すように、実施例3におけるガス濃度測定方法では、まずステップS301において今回(m回目(mは2以上R以下の自然数))の測定で使用する基準値Ref(std)を算出し設定する(基準値設定工程)。ステップS301の次のステップS302では、光源101を点灯する(光源点灯工程)。ステップS302の次のステップS303では、Nを既定の自然数として測定出力と参照出力をその取得時刻とともにN回繰り返し取得し、測定出力列Meas(on)[]、参照出力列Ref(on)[]、取得時刻列t[]を取得する(時刻列及び出力列取得工程)。これらの出力列において、例えばi回目(1≦i≦N)の測定出力はMeas(on)[i]として取得され、参照出力はRef(on)[i]として取得され、取得時刻はt[i]として取得される。ステップS303の次のステップS304では、ステップS303で取得した参照出力列Ref(on)[]と取得時刻列t[]とに基づいて、参照出力Ref(on)がステップS301で設定された基準値Ref(std)となる測定時刻tAを算出する(測定時刻算出工程)。
このように、実施例3によれば、測定用赤外線検出部102に対する赤外線の光量の変動の影響が抑制され、より高精度にガス濃度を算出することが可能になる。
以下、ガス濃度測定装置100の周辺温度に基づいて基準値Ref(std)を求めるガス濃度測定装置100を実施例4及び5を用いて具体的に説明する。
本実施形態の実施例4によるガス濃度測定装置100について図1を参照しつつ図5を用いて説明する。本実施形態の実施例4によるガス濃度測定装置100は、参照用赤外線検出部103の周辺温度に基づいて基準値Ref(std)を補正する点に特徴を有している。図5は、参照用赤外線検出部103の出力と参照用赤外線検出部103の周辺温度との関係を示すグラフである。横軸は参照用赤外線検出部103の周辺温度を示し、縦軸は参照出力を示している。図5中に示す参照用赤外線検出部103の温度特性C10(以下、単に「温度特性C10」と称する)は、参照用赤外線検出部103の周辺温度に対する参照出力の温度特性を表している。また、温度特性C10は、参照用赤外線検出部103の周辺温度が標準温度であるときに参照出力が基準値Ref(std)0となる赤外線を周辺温度を変化させながら検出したときの特性である。温度特性C10は、例えばガス濃度測定装置100の校正時に取得される。
次に、本実施形態の実施例5によるガス濃度測定装置100について図1を参照しつつ図6を用いて説明する。本実施形態の実施例5によるガス濃度測定装置100は、ガス濃度測定装置100に係る温度の代表値である温度TPに基づいて、ガス濃度測定装置100の基準値Ref(std)を補正する点に特徴を有している。ここで、温度TPは、参照用赤外線検出部103や測定用赤外線検出部102の周辺温度等、ガス濃度測定装置100に係る温度やその温度に基づいて求められる温度の代表値である。
また、例えばガス濃度測定装置100に温度検出手段を設け、その温度検出手段によって得られた温度を温度TPとして用いてもよい。また、例えばガス濃度測定装置100外部から周囲温度の情報を演算部104に入力し、その温度情報を温度TPとして用いてもよい。また、例えば演算部104が温度を検出するための機能を含んでいるならば、その温度検出機能により得られた温度を温度TPとして用いてもよい。
図6(a)は、既定の標準ガス濃度環境において基準値を固定した場合における測定用赤外線検出部102が出力する測定出力(以下、「標準ガス濃度測定出力」と称する)と温度TPとの関係を示すグラフである。横軸は温度TPを示し、縦軸は測定用赤外線検出部102が出力する標準ガス濃度測定出力を示している。図6(a)中に示す測定用赤外線検出部102の温度特性C11及び温度特性C12(以下、単に「温度特性C11」及び「温度特性C12」と称する)は、基準値Ref(std)を互いに異なる値とした場合の特性を示している。また、図6(b)は、図6(a)中の温度特性C11,C12が得られたのと同様の既定の標準ガス濃度環境における参照用赤外線検出部103の参照出力(以下、「標準ガス濃度参照出力」と称する)と温度TPとの関係を示すグラフである。横軸は温度TPを示し、縦軸は参照用赤外線検出部103が出力する標準ガス濃度参照出力を示している。図6(b)中に示す参照用赤外線検出部103の温度特性C13(以下、単に「温度特性C13」と称する)は、温度TPを変更した場合に各温度において標準ガス濃度測定出力が既定の標準ガス濃度測定出力Meas(on)0となるときの標準ガス濃度参照出力の特性である。温度特性C11,C12は、例えばガス濃度測定装置100の校正時に取得される。
温度TPによらず既定の測定出力Meas(on)0を示すようになる。その結果、測定用赤外線検出部102及び参照用赤外線検出部103のそれぞれの温度に対する出力の影響がまとめて補正されることになり、ガス濃度測定装置100は、高精度にガス濃度を算出することが可能になる。
本実施形態のガス濃度測定装置100における測定出力や参照出力のオフセット誤差を補正することで最終的に算出されるガス濃度の精度を向上させることができる。このオフセット誤差を補正する方法の一例としては、光源101消灯時の参照出力Ref(off)及び測定出力Meas(off)の少なくともいずれか一方に基づいて、光源101点灯時の参照出力Ref(on)及び測定出力Meas(on)並びに基準値Ref(std)及びガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aの少なくともいずれか1つを補正する方法が挙げられる。例えば、光源101点灯時の参照出力Ref(on)から光源101の消灯時(以下、「光源101消灯時」と称する場合がある)の参照出力Ref(off)を減算して光源101点灯時の参照出力Ref(on)に含まれるオフセット成分を除去することができる。また、光源101点灯時の測定出力Meas(on)から光源101消灯時の測定出力Meas(off)を減算して光源101点灯時の測定出力Meas(on)に含まれるオフセット成分を除去することができる。これらの方法によると、光源101点灯時の測定出力Meas(on)や参照出力Ref(on)から演算部104を構成する部品や回路などに因って意図せずもたらされた成分を除去することができるので、より高精度にガス濃度を算出することが可能になる。尚、光源101消灯時の参照出力Ref(off)を減算して光源101点灯時の参照出力Ref(on)に含まれるオフセット成分を除去した値を用いる場合、基準値Ref(std)を設定する際にもその時点での光源101消灯時の参照出力Ref(off)を基準値Ref(std)から減算した値を基準値Ref(std)として設定しておく。
図2から図4を用いて説明した本実施形態の実施例1から実施例3によるガス濃度測定装置100は、ガス濃度の測定時に点灯した光源101をガス濃度算出工程の次、又は既定時刻参照出力列更新工程の次に消灯するようになっているが、光源101の消灯の時刻は測定の繰り返し時間以外には制限されない。
また、光源101の消灯方法の第2の例として、光源101の点灯開始時の状態をガス濃度の測定ごとにできるだけ一定に保つため点灯時間と消灯時間とを一定として点灯開始から既定の時間経過後に消灯する方法がある。
また、光源の消灯方法の第4の例として、上述の各方法を組み合わせた方法などがある。
図7に示すガス濃度の測定処理では、図2に示すステップS101及びステップS106の処理が省かれ、ステップS401において参照出力Ref(on)が取得される。また、ステップS401の次のステップS402では、実施例1における参照出力判定工程(ステップS103)に代えて、参照出力Ref(on)が基準値Ref(std)を基にした一定の範囲内の値であるか否かの判定が実行される。この一定範囲は、例えば、基準値から所定値α(α>0)を減算した値から基準値Ref(std)に所定値β(β>0)を加算した値の範囲となる。所定値α及び所定値βは同じ値でもよいし異なる値でもよい。光源101の出力が時間変化しているため、光源101が放射する赤外線を参照用赤外線検出部103で繰り返し検出しているうちにステップS402の判定が真となる。演算部104は、ステップS402の次のステップS403において、ガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aを取得する。演算部104は、ステップS403の次のステップS404において、ガス濃度算出用測定出力Meas(on)Aに基づいてガス濃度の算出を行う。これにより、ガス濃度測定装置100は、高精度にガス濃度を算出することが可能になる。
101 光源
102 測定用赤外線検出部
103 参照用赤外線検出部
104 演算部
Claims (5)
- 光源と、
前記光源が出力する赤外線のうち測定対象ガスによる非吸収帯域の赤外線を透過する参照用フィルタを有し、前記参照用フィルタを透過した赤外線を検出し、検出した赤外線を光電変換した参照出力を出力する参照用赤外線検出部と、
前記光源が出力する赤外線のうち測定対象ガスによる吸収帯域の赤外線を透過する測定用フィルタを有し、前記測定用フィルタの測定対象ガスによる吸収帯域の赤外線への感度の非吸収帯域への感度に対する比が前記参照用フィルタより高い値を有しており、前記測定用フィルタを透過した赤外線を検出し、検出した赤外線を光電変換した測定出力を出力する測定用赤外線検出部と、
前記参照出力と基準値とに基づいて前記測定用赤外線検出部が出力する前記測定出力からガス濃度の算出に用いるガス濃度算出用測定出力を導出し、導出したガス濃度算出用測定出力に基づいて測定対象ガスのガス濃度を算出する演算部と、
を備え、
前記演算部は、前記参照出力と前記基準値とに基づいて導出される測定時刻に前記測定用赤外線検出部から出力された前記測定出力をガス濃度算出用測定出力として導出し、
前記測定時刻は、複数の時刻において前記参照用赤外線検出部が出力した複数の前記参照出力と、前記基準値とに基づいて導出され、
前記ガス濃度算出用測定出力は、複数の時刻において前記測定用赤外線検出部が出力した複数の前記測定出力と、前記測定時刻とに基づいて導出される、
ガス濃度測定装置。 - 前記演算部は、前記ガス濃度をR回(Rは1より大きい自然数)算出し、
m回目(mは2以上R以下の自然数)の前記ガス濃度の測定における前記基準値は、m−1回目の前記ガス濃度の測定における既定の時刻に出力された前記参照出力に応じて更新される
請求項1に記載のガス濃度測定装置。 - m回目の前記ガス濃度の測定における前記基準値は、m−1回目までの前記ガス濃度の測定における既定の時刻に出力された複数の前記参照出力の平均値又は該複数の参照出力にローパスフィルタを適用した値に基づいている
請求項2に記載のガス濃度測定装置。 - 前記基準値は、前記参照用赤外線検出部及び前記測定用赤外線検出部の周辺温度又は自装置の温度に基づいて補正される
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガス濃度測定装置。 - 前記光源の点灯時の前記参照出力及び前記測定出力並びに前記基準値及び前記ガス濃度算出用測定出力のうちの少なくともいずれか1つは、前記光源の消灯時の前記測定出力と前記光源の消灯時の前記参照出力との少なくともいずれか一方に基づいて補正される
請求項1から請求項4の何れか一項に記載のガス濃度測定装置。
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