JP6539877B2 - 測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本開示は、測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体に関する。
近年、健康志向の高まりにより、医療機関に出向かずに自己の体調に関する情報を簡便に測定したいという要望が高まっている。具体的には、自己の体液(例えば、血液など)の成分の濃度や脈動状態を簡便に測定したいという要望が高まっている。
このような要望に対して、例えば、血液中のグルコース濃度を測定するための測定機器が各種提案されている。グルコース濃度を測定するための方法としては、例えば、光の吸収やラマン分光などといった光学特性を利用して、光の強度やスペクトル分布を測定する方法や、血液中のグルコース濃度の変化により生体組織の散乱係数が変化することを利用して、光散乱の変化を測定する方法などがある。
例えば、下記の特許文献1には、血液中のグルコース濃度の変化により生体組織の散乱係数が変化することを利用して、生体組織に近赤外光を入射し、散乱係数を測定することで血糖値を見積もる技術が提案されている。
特開2006−122579号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているような生体組織を透過してきた直接光を用いる技術では、直接光を用いるがゆえに厚みの薄い部位にしか適用ができなかった。
そこで、本開示では、上記事情に鑑みて、生体の任意の測定箇所において、生体成分の散乱係数をより簡便に測定することが可能な、測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体を提案する。
本開示によれば、生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、を備える測定装置が提供される。
また、本開示によれば、生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を光源から射出することと、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられた検出部により、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出することと、検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析することと、を含む測定方法が提供される。
また、本開示によれば、生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられており、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、を備える測定モジュールと通信可能なコンピュータに、前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析機能を実現させるためのプログラムが提供される。
また、本開示によれば、上記プログラムの記録された記録媒体が提供される。
本開示によれば、生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光が射出され、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設された、測定領域に対して光源と同じ側に設けられている検出部により、生体の一部を透過した測定光の生体からの反射光が、複数のセンサで検出され、検出された反射光の検出結果を利用して、生体の内部に存在する生体成分の散乱特性が解析される。
以上説明したように本開示によれば、生体の任意の測定箇所において、生体成分の散乱係数をより簡便に測定することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
人体の皮膚構造モデルの例について示した説明図である。 一般的な測定装置の構成について示した説明図である。 一般的な測定装置の構成について示した説明図である。 拡張ランベルト・ベールの法則について説明するための説明図である。 本開示の第1の実施形態に係る測定装置の構成を示したブロック図である。 同実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定部が備える検出部の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定部による測定処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る測定部による測定処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る測定装置で検出される反射光について説明するための説明図である。 同実施形態に係る測定装置で検出される反射光について説明するための説明図である。 同実施形態に係る測定装置が備える測定部の別の構成例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る測定方法の流れの一例を示した流れ図である。 本開示の実施形態に係る測定装置のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本発明者による検討について
1.1 人体の皮膚構造モデルについて
1.2 一般的な測定装置の構成について
2.第1の実施形態
2.1 測定装置について
2.2 測定方法について
2.3 測定装置のハードウェア構成について
(本発明者による検討について)
本開示の実施形態に係る測定装置及び測定方法について説明するに先立ち、本発明者による検討内容と検討結果について、図1〜図4Bを参照しながら、まず説明する。図1は、人体の皮膚構造モデルの例について示した説明図である。図2は、拡張ランベルト・ベールの法則について説明するための説明図である。図3〜図4Bは、一般的な測定装置の構成について示した説明図である。
<人体の皮膚構造モデルについて>
まず、図1を参照しながら、人体の皮膚構造をモデル化した皮膚構造モデルについて、簡単に説明する。
先述のように、人体内に存在するグルコース、アルブミン、AGEs(糖化最終産物)、コレステロール、酸化・還元ヘモグロビン等の血中・体液成分を非侵襲の光学測定により計測する技術が開発されている。
測定されたデータを解析するにあたっては、人体の皮膚構造をどのようにモデル化するかが重要となってくる。このような人体の皮膚構造モデルの例としては、図1に示したような3層モデルが存在する。
図1に示した3層モデルは、真皮層、皮膚の角質層より下部に位置する皮下組織を、表皮層、真皮層、皮下脂肪の3つの層にモデル化したものである。この3層モデルにおいて、角質層は、個人差はあるものの体表から内部方向に0.01〜0.02mm程度に相当し、表皮層は、体表から0.04〜0.15mm程度に相は、体表から1〜4mm程度に相当し、皮下脂肪は、体表から数mm〜数cm程度に相当する。
このような皮膚構造において、表皮層には、メラニン色素が存在しており、真皮層には、毛細血管が存在している。この毛細血管の内部には、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンや、各種の血中成分が存在しており、皮下脂肪には、主に脂肪細胞が存在している。従って、上記のような成分を非侵襲の光学測定により計測する場合には、どのような皮膚構造モデルを考慮するかが重要になるのである。
ところで、上記のような皮膚構造を有する人体は、光の散乱体であり、波長の短い光ほど散乱されやすいことが知られている。また、例えば波長633nmの光に対する人間の皮膚の散乱係数は、表皮層及び真皮層で27mm−1であり、皮下脂肪で12.6mm−1である一方で、図1に示したような皮膚構造モデルを考慮すると、光を散乱するのは主に真皮層及び皮下脂肪であり、表皮層ではほとんど光は散乱しない。
<一般的な測定装置の構成について>
次に、図2A〜図3を参照しながら、人体内に存在するグルコース、アルブミン、AGEs(糖化最終産物)、コレステロール、酸化・還元ヘモグロビン等の血中・体液成分(生体成分)を非侵襲の光学測定により計測する測定装置の一般的な構成について、簡単に説明する。
一般的な測定装置は、測定プローブが接続された測定部により、生体情報を測定する。測定プローブは、図2A及び図2Bに示したように、光源と光検出器とで構成されており、生体による光散乱の時間変化を測定する。測定プローブにより測定された光散乱に関する測定結果は、解析部へと出力され、得られた測定結果に基づいて、着目する生体成分の濃度などが算出される。
測定装置では、生体に向けて照射する光(測定光)に、少なくとも1種類の波長の光を用いることが求められる。ここで、測定光には、生体内に届きやすいという理由から、赤色光から近赤外光の帯域に属する波長の光が用いられることが多い。
測定装置の測定プローブでは、図2A及び図2Bに示したように、光源から測定光を生体の皮膚面に照射し、生体内で直進したり反射したり散乱したりして生体から射出された出射光を、光検出器で検出する。ここで、図2Aに示した透過型タイプの測定装置では、光源と光検出器とは、生体の一部(例えば指等)を挟んで対向するように設けられており、光検出器は、生体を散乱しながら透過した出射光を検出する。また、図2Bに示した反射型タイプの測定装置では、光源と光検出器とは、生体の一部の同じ側に設けられており、生体内を反射したり散乱したりして略U字形状に伝播した出射光が、光検出器により検出される。このとき、測定光は、生体内に存在する動脈や静脈やその他の体組織によって一部吸収されて、出射光として観測されることとなる。
測定装置では、測定された実際のデータと、着目する生体内成分(すなわち、酸素化ヘモグロビンや、還元ヘモグロビン等)に起因する光吸収量とを関係づけるために、拡張ランベルト・ベールの法則を利用する。一般的な測定装置は、生体という光を散乱させる物体(光の散乱体)に着目し、生体内の光の伝播を考慮するものであるため、散乱・拡散の効果を考慮することができない通常のランベルト・ベールの法則を利用することはできない。そのため、一般的な測定装置は、以下の式11に示したような拡張ランベルト・ベールの法則を利用して、得られた測定データの解析を実施する。以下、拡張ランベルト・ベールの法則について、図3を参照しながら簡単に説明する。
Figure 0006539877
ここで、上記式11において、
λ:着目する光の波長
A(λ):波長λにおける吸光度
(λ):散乱体に入射した波長λの光の強度
I(λ):散乱体を透過した波長λの光の検出強度
G(λ):波長λの光の散乱による減衰量
ε(λ):物質iの波長λの光に関する吸光係数であり、物質に固有の値である。
:物質iの濃度
:波長λの光が物質iを伝播する際の平均光路長
である。
ここで、上記拡張ランベルト・ベールの法則を、図3に示したような層構造を有する散乱体に適用することを考える。以下では、層を特定するための添え字を改めてiと記載することとし、層iに含まれる物質の数を添え字jで表すこととする。すると、図3に示したような層構造を有する散乱体における拡張ランベルト・ベールの法則は、下記式12及び式13のように表すことができる。
Figure 0006539877
ここで、上記式12及び式13において、
λ:着目する光の波長
A(λ):波長λにおける吸光度
(λ):散乱体に入射した波長λの光の強度
I(λ):散乱体を透過した波長λの光の検出強度
G(λ):波長λの光の散乱による減衰量
ε(λ):層iの波長λの光に関する吸光係数
:層iに含まれる物質の濃度
:波長λの光が層iを伝播する際の平均光路長
εij(λ):層iに含まれる物質jの波長λの光に関する吸光係数
ij:層iに含まれる物質jの濃度
である。
ここで、着目する生体成分の吸光係数は、予め着目する生体成分の吸収スペクトルを測定したり、公知のデータベースからデータを取得したりすることで、特定することができる。従って、着目する生体成分の吸光係数は、これらのデータを利用することによって、既知量として取り扱うことができる。また、上記式12における最左辺に位置する吸光度は、測定装置を用いて各波長の測定光の検出強度を測定し、生体へと入射する前の測定光の強度と比較することで算出できる。
ここで、血液中のヘモグロビンに着目してみると、ヘモグロビンは、酸素との結合の有無によって吸光度が変化し、また、観測する波長によっても吸光度が異なる。従って、複数の波長で吸光度を測定することによって、酸素と結合していない還元ヘモグロビン(Hb)と、酸素と結合したヘモグロビン(酸素化ヘモグロビン:HbO2)の比率を求めることができる。
血液中に含まれる総ヘモグロビンのうち、酸素化ヘモグロビンの割合を、血中酸素飽和度と呼ぶ。生体情報として特に有用なものは動脈血の酸素飽和度SaO2(arterial oxygen saturation)であるが、この酸素飽和度SaO2は、以下の式14で算出することができる。なお、先述のSpO2は、SaO2を経皮的に測定したものである。
Figure 0006539877
なお、上記式14において、
SaO2:動脈血酸素飽和度
HbO2:酸素化ヘモグロビン濃度
Hb:還元ヘモグロビン濃度
である。
上述の通り、測定装置における測定プローブの光検出器で検出される出射光は、測定光が体内における反射・散乱の過程で、体組織や血液成分による吸収を受けたものである。出射光強度を解析することでSpO2を算出することが可能であるが、SpO2は動脈血の酸素飽和度であるから、出射光から動脈血以外による光吸収の影響を除外することが求められる。
入射光に光吸収をもたらす要素は、動脈血、静脈血、その他の体組織の3種類に大別することができる。このとき、出射光は、下記の式15に示すような光吸収を受ける。
Figure 0006539877
ここで、上記式15において、
λ:波長
ε:吸光係数
C:濃度
d:光路長
である。
また、上記式15において、最右辺第1項は、血液以外の成分に起因する光吸収を表しており、最右辺第2項は、静脈血に起因する光吸収を表しており、最右辺第3項は、動脈血に起因する光吸収を表しており、最右辺第4項は、生体内での散乱に起因する光吸収を表している。
一般的な測定装置は、上記3種類の要素のうち、動脈のみに拍動性があることを利用し、動脈血の吸光をその他の要素から分離することができる。すなわち、上記式15を時間微分することで、拍動性を持たない(換言すれば、時間変化の無い)静脈及びその他の体組織による光吸収の影響を除去する。この微分操作は、信号処理においては、周波数フィルタによる直流成分の除去に相当するものであり、脈波形の抽出処理に他ならない。
上記式14において、SaO2を算出するための未知数は、還元ヘモグロビン濃度(CHb)と、酸素化ヘモグロビン濃度(CHbO2)の2種類であるため、2つの未知数を特定するために2つの測定結果を連立させることが求められる。従って、測定装置では、少なくとも2つの波長を用いて測定が行われる。
いま、波長λ1,λ2の2種類の入射光で測定を行い、出射光強度の時間変化であるΔODλ1,ΔODλ2を求める場合を考える。この場合、2つの波長を用いて測定された出射光強度の時間変化は、上記式15から、以下の式16のように表すことができる。従って、未知数であるヘモグロビン濃度(CHb)及び酸素化ヘモグロビン濃度(CHbO2)は、ヘモグロビン及び酸素化ヘモグロビンの吸光係数等と、測定結果とを用いて、以下の式17に示したように算出することが可能となる。
Figure 0006539877
従って、式17を式14に代入すると、以下の式18を得ることができる。ここで、下記式18において、パラメータα、β,Φは、以下の式19a〜式19cの通りである。
Figure 0006539877
上記式18の最右辺から明らかなように、SaO2の値は、パラメータΦに比例する関数として与えられることがわかる。パラメータΦは、上記式19cのように、波長λ1と波長λ2で測定した脈波形の振幅の比である。また、パラメータα,βは、式19a及び式19bに示したように、ヘモグロビンの吸光係数から理論的に算出することが可能であるが、多くの場合には、事前に実験で求めた変換表に基づく校正を行うことで求めている。そのようにすることで、ランベルト・ベールの法則の成立する条件と、実際の生体における条件との乖離も含めた補正が可能となるからである。
このような方法により、測定装置は、2種類の波長による測定結果を利用して、動脈血の酸素飽和度SpO2を算出し、パルスオキシメータとしての機能を実現することもできる。
また、図1に示したような皮膚構造モデルの各層(表皮層、真皮層、皮下脂肪)で散乱係数が異なることや、測定対象とする生体成分等は特定の波長の光を特異的に吸収する(すなわち、特定の波長に吸収特性を有する)ことなどを利用することで、測定装置は、測定に利用する測定光のそれぞれについて、散乱係数と着目する生体成分の成分量との間の相関関係を示す情報(例えば、検量線など)に基づき、生体成分の成分量を算出することができる。
しかしながら、図2Aに示したような透過型モデルの測定装置を用いる場合には、生体を透過した透過光を用いて処理が実施されるため、厚みの薄い生体部位にしか適用することができない。そこで、本発明者は、例えば図2Bに示したような反射型モデルの測定装置を用いることで、生体の任意の測定箇所を測定可能な測定装置が実現できると考えたが、反射型モデルの測定装置を用い、生体からの反射光を利用して、散乱係数に基づき生体成分の成分量を算出する技術については、未だ十分に確立されているとは言えず、反射型の測定装置を用いて生体成分の散乱特性(特に、散乱係数)をより簡便かつ精度よく測定可能な技術について、更なる検討が必要であった。
そこで、本発明者は、生体の任意の測定箇所において、生体成分の散乱係数をより簡便に測定することが可能な測定装置について鋭意検討した結果、以下で説明するような、本開示の実施形態に係る測定装置について想到した。
(第1の実施形態)
以下では、図4〜図12を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る測定装置について、詳細に説明する。
図4は、本実施形態に係る測定装置の構成を示したブロック図である。本開示の第1の実施形態に係る測定装置の構成を示したブロック図である。図5は、本実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。図6は、本実施形態に係る測定部が備える検出部の構成例を模式的に示した説明図である。図7A〜図7Cは、本実施形態に係る測定装置が備える測定部の構成例を模式的に示した説明図である。図8及び図9は、本実施形態に係る測定部による測定処理について説明するための説明図である。図10及び図11は、本実施形態に係る測定装置で検出される反射光について説明するための説明図である。図12は、本実施形態に係る測定装置が備える測定部の別の構成例を模式的に示した説明図である。
<測定装置について>
[測定装置の全体構成について]
まず、図4を参照しながら、本実施形態に係る測定装置10の全体構成について、詳細に説明する。
本実施形態に係る測定装置10は、測定対象物である生体Bを所定の波長を有する光(測定光)を用いて測定し、得られた測定結果に基づいて生体Bの内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する装置である。また、この測定装置10は、得られた測定結果に基づいて、例えば、グルコース、アルブミン、AGEs(糖化最終産物)、コレステロール、酸化・還元ヘモグロビン、水分等の血中・体液成分(生体成分)の成分量を算出することが可能である。
この測定装置10は、図4に示したように、生体Bを測定する測定部101と、制御部103と、解析部105と、記憶部107と、を主に備える。
[測定部101について]
以下では、まず、図5〜図11を参照しながら、本実施形態に係る測定部101の構成について、具体的に説明する。
本実施形態に係る測定部101は、図5に示したように、光源111と、検出部113と、から構成される。
○光源について
光源111は、生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析するために用いられ、所定の波長帯域に属する測定光を、生体Bに向かって射出する。この光源111は、測定光の射出面が生体Bと対向するように、所定のフレーム(図示せず。)に配設される。光源111は、本実施形態に係る測定装置10で着目する生体成分を測定するために適した波長の光を射出するものであり、1又は複数の光を射出することができる。
先だって説明したように、人体の皮膚構造のうち真皮層は、より深部に存在する皮下脂肪と比べて、より大きな散乱係数を有している。そのため、皮膚の表面から内部へと入射した測定光の多くは、真皮層において散乱される。その結果、真皮層において散乱された測定光は、測定光が入射した領域の大きさよりも大きな範囲へと広がっていき、二次的な光源として機能することとなる。本実施形態に係る測定装置10では、このような二次的な光源を効果的に利用することで、皮膚構造や生体成分による光吸収の影響よりも大きい光散乱をより広範囲で生じさせて、後述する検出部113で検出される反射光の感度を増加させることができる。その結果、図5に示したような反射型モデルの装置構成を採用した場合であっても、生体の一部を透過した測定光の生体からの反射光を、精度よく検出することができる。
光源111が射出する測定光の波長は、可視光帯域〜近赤外帯域に属する波長から選択され、着目する生体成分に応じて適宜設定することができる。また、例えば、光源111が940nm、950nmのような波長の光を射出することで、皮下組織に存在する脂肪に関する知見を得ることができる。また、光源111が568nm、580nm、660nm、890nmのような波長の光を射出することで、酸化・還元ヘモグロビン等に関する血中成分やメラニン色素に関する知見を得ることができる。また、光源111が1400nm〜2200nmの波長の光を射出することで、グルコースに関する知見を得ることができる。このような複数の波長の光は、例えば、光源111から時分割で射出されてもよいし、複数の波長の光を同時に射出したうえで、後述する検出部113において帯域制限を設けた光学フィルタを適切に配設することで、事後的に分離することも可能である。
なお、前述の各種波長は、あくまでも一例であって、本実施形態に係る測定装置10の光源111が射出する光が、上記の例に限定されるわけではない。
このような光源111としては、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)や小型のレーザ等を利用可能であり、このような発光デバイスが、光源111として1又は複数個設けられる。
また、光源111は、後述する制御部103により、上記測定光の射出タイミングや射出される測定光の強度等が制御される。
○検出部について
本実施形態に係る測定装置10が備える検出部113は、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されており、光源111から射出され生体Bの一部を透過した測定光の生体Bからの反射光を、複数のセンサで検出するものである。換言すれば、本実施形態に係る検出部113は、いわゆるマルチタップセンサにより構成されている。図6では、このような検出部113の一例として、マイクロレンズアレイ(Micro Lens Array:MLA)を利用したセンサを示している。
本実施形態に係る測定装置10が備える検出部113は、図6に示したように、例えば、第1遮光体121と、マイクロレンズアレイ123と、第2遮光体127と、アパーチャ(絞り)129と、センサ131と、を主に備える。また、検出部113は、第1遮光体121の前段に、光源111から射出された測定光が属する波長帯域の光を透過可能な透明基板を設けてもよい。かかる透明基板を設けることで、生体Bの一部から検出部113を保護することが可能となる。これらの部材は、所定のフレームFによって、一体に保持されている。
第1遮光体121は、生体Bからの反射光の指向性を制御する指向性制御板として機能するものであり、後述するマイクロレンズアレイ123において互いに隣り合うマイクロレンズ125の境界部に設けられている。このような第1遮光体121を設けることにより、各マイクロレンズ125に入射する反射光の指向性を制御することが可能となり、より高精度な測定を行うことが可能となる。第1遮光体121を通過した反射光は、マイクロレンズアレイ123へと導光される。
マイクロレンズアレイ123は、図6上段に示したように、受光レンズである複数のマイクロレンズ125から構成されており、各マイクロレンズ125は、所定の基板上にx方向及びy方向に沿って格子状に配列されている。各マイクロレンズ125は、マイクロレンズ125に入射した反射光を、後述するセンサ131へと導光する。マイクロレンズアレイ123は、像面湾曲が少なく深さ方向のひずみがないレンズアレイであるため、このようなマイクロレンズアレイ123を用いることで、良好な測定データを得ることができる。なお、マイクロレンズアレイ123を構成する各マイクロレンズ125の被写界深度は、生体Bが接写距離に存在している場合であっても本実施形態に係る測定装置10で着目する皮膚構造を包括するように(例えば、体表から数ミリ〜十数ミリの深さの範囲までがフォーカスされるように)設定される。
なお、本実施形態に係るマイクロレンズアレイ123に配設されるマイクロレンズ125の個数は、図6上段に示した例に限定されるわけではない。本実施形態に係るマイクロレンズアレイ123に配設されるマイクロレンズ125の個数は、撮像したい生体の大きさや、センサ131の大きさに応じて、自由に設定することが可能である。
マイクロレンズアレイ123に入射した反射光は、マイクロレンズ125により集光されて、後述するセンサ131へと結像されることとなる。
ここで、マイクロレンズアレイ123におけるセンサ131側に位置する面では、互いに隣り合うマイクロレンズ125の境界部に、第2遮光体127及びアパーチャ(絞り)129が設けられる。この第2遮光体127及びアパーチャ129により、マイクロレンズアレイ123を透過した反射光の指向性を制御することが可能となり、各マイクロレンズ125に入射した光を、隣接するマイクロレンズ125に入射した光と分離することができる。これにより、本実施形態に係る測定装置10では、センサ131に集光される反射光を選択することが可能となる。
また、本実施形態に係る測定装置10では、以上のような各種遮光体やアパーチャを設けることにより、各マイクロレンズ125に入射する光の入射角度を制限して、体内散乱によって生じる各マイクロレンズ125間のクロストークを防止することが可能となる。また、各マイクロレンズ125間のクロストークを防止することで、マイクロレンズアレイ123に設けられた複数のマイクロレンズ125のうち、一部のマイクロレンズ125に対応するセンサ画素から得られた信号(すなわち、測定領域のうちの局所的な位置に対応する信号)を取得することが可能となり、後述するセンサ131によって測定されるデータの時間分解能及び空間分解能を向上させることが可能となる。
センサ131は、図6上段に示したxy平面の各位置における反射光の強度を検出する。このセンサ131は、光検出器(Photo Detector:PD)等により受光した反射光の強度を電気信号に変換して、後述する解析部105へと出力する。このセンサ131としては、フォトダイオードや、CCD(Charge Coupled Devices)型画像センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型画像センサ、有機ELを受光素子としたセンサ、TFT(Thin Film Transistor)型画像センサや等の2次元エリアセンサを利用することができる。
なお、1つのマイクロレンズ125の下には、1又は複数の画素が配置されることとなるが、1つのマイクロレンズ125に対応して複数の画素が設けられる場合には、マイクロレンズ125と被写体との距離に応じて生じる無効な画素が存在しないように、後述する制御部103やソフトウェアにより制御が行われる。
このセンサ131は、後述する制御部103により走査タイミング等が制御され、例えば図6上段における任意の位置の検出強度を解析部105に出力することができる。
○測定部の構造の具体例
続いて、図7A〜図7Cを参照しながら、本実施形態に係る測定部101の構造の具体例について、簡単に説明する。なお、図7A〜図7Cに示した具体例は、本実施形態に係る測定部101の構造のあくまでも一例であって、本開示に係る測定装置10の測定部101の構造が、図7A〜図7Cに示した例に限定されるものではない。
図7A及び図7Bに示した例は、測定部101が有する光源111と検出部113とが一体化したものであり、図6に示したようなマイクロレンズアレイを用いた検出部113の略中央部分に、光源111が配設されている。ここで、光源111は、図7Aに模式的に示したようなLEDなどの小型の光源であってもよいし、図7Bに示したように、マイクロレンズアレイを用いた検出部113の中央部を貫通するようなレーザ光源であってもよい。
ここで、検出部113の略中央部分に位置する光源111の個数は1つであってもよいし、複数であってもよい。
また、後述する皮膚構造や生体成分に関する補正処理を行うために、測定部101は、例えば図7Cに示したように、光源111から射出される測定光とは異なる第2の光を射出する第2の光源115を更に有していてもよい。なお、図7Cでは、第2の光源115が検出部113の周囲に配設されている場合について図示しているが、第2の光源115が配設される場所は図7Cに示した例に限定されるものではなく、検出部115のある一か所にまとめて配設されていてもよい。また、第2の光源115の個数については、光源111と同様に、1つであってもよいし、複数であってもよい。
以上、図5〜7Cを参照しながら、本実施形態に係る測定部101の構成について、詳細に説明した。
なお、以上説明したような測定部101において、測定動作が外光のある場所で行われた場合には、検出結果に外光の影響が重畳してしまう可能性がある。そこで、光源111から射出される測定光を、光度を高めたパルス状に駆動し、光源111の駆動パルスに同期した時刻におけるセンサ131での検出結果を利用することで、連続光である外光よりも高いゲインを得ることができる。
また、センサ131の全体又は各画素に対して、異なる帯域制限を設けた光学フィルタを配設することで、例えば660nm、800nm、890nm、940nmなど、特異的な波長の検出結果を選択することも可能である。
また、光源111をパルス状に駆動させることで、射出タイミング以外の時間帯に検出した光を、外光の影響を受けたものと考えることができる。そこで、射出タイミング以外の時間帯に検出した光をセンシングすることで、後述する解析部105では、極めて大きな外光の影響が検出された場合に測定結果を無効と判定することが可能となる。
更に、測定動作中に生体が動いてしまうと、血流に影響が出てしまい、測定値に影響が重畳してしまう可能性がある。そこで、血液中のヘモグロビンの吸収が高い660nm、890nmなどの出力値が脈波よりも非常に大きな振幅となった場合を検出することで、後述する解析部105では、測定を失敗と判定することが可能である。
○測定部により測定されるデータについて
次に、図8〜図11を参照しながら、本実施形態に係る測定部101により測定されるデータ(測定データ)について、詳細に説明する。
人体は、光を極めて良く散乱させる媒質であるため、光源111から射出され生体Bに入射した測定光は、生体Bの内部を散乱しながら、例えば図5に示したように、略U字形状に進行して、ある位置に設けられた検出部113により検出されることとなる。この際、図8に模式的に示したように、光源111からの位置が離れた位置に存在する検出部113ほど、より深い位置まで散乱して体表へと戻ってきた反射光を検出することができる。すなわち、図8において、x軸方向の位置が光源111から離れた位置に存在するセンサ(例えば図8において右端又は左端に位置するセンサ)ほど、より深くまで浸透した測定光を検出することができる。また、測定深度の深さは、光源111と着目するセンサとの離隔距離をLとすると、L/2程度となると言われている。反射光は、この光が進んだ距離(光学的距離)の長さに応じて、その光路上に存在する各種の生体内成分により特定の波長のエネルギーが吸収され、その強度が減衰していくこととなる。
例えば、図9に示した模式図において、光源111に近い側のマイクロレンズアレイにより集光され、センサにより検出された反射光ほど、皮膚層に存在する各種の生体成分によってエネルギーが吸収されて、その強度が減衰した反射光に対応し、光源111に近い側のセンサで検出された反射光ほど、生体の内部を直進してきた直進反射光に対応する。また、光源111から最も遠い側のマイクロレンズアレイにより集光され、センサにより検出された反射光は、皮膚層、脂肪層及び筋肉層に存在する各種の生体成分によってエネルギーが吸収されて、その強度が減衰した反射光に対応し、生体の内部を散乱しながら進行してきた散乱反射光に対応する。また、中ほどのマイクロレンズアレイにより集光され、センサにより検出された反射光は、皮膚層及び脂肪層に存在する各種の生体成分によってエネルギーが吸収されて、その強度が減衰した反射光に対応し、生体の内部を散乱しながら進行してきた散乱反射光に対応する。
従って、マイクロレンズアレイの各位置に対応するセンサによって検出された反射光は、検出された反射光の光路上に存在した皮膚構造に関する知見を含む測定データであるといえる。
本実施形態に係る測定装置10では、このような光の特徴に基づき、図4に示した異なるx座標に位置するセンサからの出力(測定データ)を利用して、各センサ位置における光の散乱や減衰の特性をモデル化する。
本実施形態に係る測定装置10では、このような光の特徴に基づき、図8及び図9に示した異なるx座標に位置するセンサからの出力(測定データ)を利用して、各センサ位置における光の散乱や減衰の特性をモデル化することができる。
このように、測定光の経路が略U字形状となる反射型タイプの測定装置では、探索すべき光学的な深度が大きくばらつくこととなる。従って、生体成分とこの生体成分の仮想的な深さが測定光の略U字形状の経路に含まれるか否かで、良好な信号が得られるかどうかが影響されることとなる。
本実施形態に係る測定装置10では、マイクロレンズアレイを用いたセンサから得られる信号を独立して取り出すことが可能である。そのため、各マイクロレンズアレイからの出力波形を分析することで、求められる深さの信号に対応するセンサと光源との距離を正確に選択することが可能となる。
本実施形態に係る測定装置10のような反射型の装置の場合、測定対象との距離が数ミリまで短縮でき、また、本実施形態に係る測定装置10では、MLA光学系で更に微小領域の変化を検出することが可能となる。測定領域として用いられる生体部位によっては、その領域によって、良い測定データが得られる部位と、静脈や動脈などの血管、ホクロ、アザなどといった測定に影響を与える部位と、が存在しうるが、本実施形態に係る測定装置10では、多数のマイクロレンズから得られる信号を独立に取得して処理に利用することができるため、後述する解析部105と制御部103とが互いに連携することで、測定に影響を与えうる部位を処理対象から除外するなどといった補正処理を実施することができる。これにより、本実施形態に係る測定装置10では、良好な測定データを得ることが可能となる。
このように、本実施形態に係る測定部101では、例えば図10に示したように、生体Bに向かって射出された測定光の散乱パターン(2次元マッピング画像)を得ることが可能となる。また、上記のように、生体内を進行する測定光は、生体内に含まれる皮膚構造や生体成分によってエネルギーが吸収され、進行してきた光学的距離が長くなるほど強度が減少することとなる。
ここで、直進反射光の強度は、光源直下の位置からの反射光の強度(例えば、測定光の散乱によって発生した二次的な光源の強度)に比例すると考えられるため、光源111からより遠方に位置する画素に結像する反射光(散乱反射光)の強度と比較することで、用いた測定光の波長に対応する生体成分の散乱係数を算出することが可能となる。
また、散乱パターンの空間的な広がりは、例えば図11に模式的に示したように、着目する生体成分の散乱係数に依存する。より詳細には、散乱係数が大きいほど散乱パターンの空間的な広がりは大きくなるものの、直進反射光の強度は減少し、散乱係数が小さいほど散乱パターンの空間的な広がりは小さくなるものの、直進反射光の強度は増加する。従って、図11に示したような散乱パターンの空間的な広がり(例えば、分布の裾の広さや半値幅)や、検出された反射光(より詳細には、直接反射光)のピーク強度を利用することで、散乱係数を算出することが可能となる。また、散乱パターンの空間的な広がりやピーク強度などといった散乱パターンの特徴量に着目し、これら特徴量と生体成分の成分量との相関関係を表わす情報(例えば、検量線など)を事前に把握しておくことで、散乱パターンの特徴量から、生体成分の成分量を算出することも可能となる。
[制御部103について]
再び図4に戻って、本実施形態に係る測定装置10が備える制御部103について説明する。
制御部103は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により実現される。制御部103は、測定部101に設けられた光源111,115やセンサ131等の駆動制御を行うことにより、測定部101における生体Bの測定処理全般を統括する。より詳細には、制御部103は、所定の同期信号等に基づいて、センサ131の走査タイミングや、情報を取得するセンサ131の選択等といったセンサの駆動制御を行う。また、制御部103は、光源111,115に対しても、測定光の射出タイミングや強度に関する駆動制御を行う。
制御部103が以上のような駆動制御を行うことで、測定部101の光源111,115は、所定波長の測定光を適切なタイミングで射出することが可能となるとともに、後述する解析部105は、センサ131上の任意の位置の測定データを取得することが可能となる。
制御部103により駆動制御された測定部101によって測定された測定データは、後述する解析部105へと出力されて、測定データの解析処理が実施される。
ここで、制御部103は、測定部101の制御を行うにあたり、後述する記憶部107に記録されている各種のプログラムやパラメータやデータベース等を参照することが可能である。
[解析部105について]
本実施形態に係る測定装置10が備える解析部105は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。解析部105は、測定部101により検出された反射光の検出結果を利用し、生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する。
より詳細には、解析部105は、検出部113により検出された反射光を、光源111からの光学的距離(すなわち、どの位置のセンサ131で検出したか)に応じて、生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分する。その上で、解析部105は、直進反射光の検出強度と、散乱反射光の検出強度と、光源からの光学的距離と、に基づいて、生体成分の散乱係数を算出する。すなわち、解析部105は、図10及び図11において模式的に示したような、検出部113により検出された反射光の強度分布パターンに応じて、生体成分の散乱係数を算出することができる。
ここで、光源111からどのくらい離れた位置に存在するセンサ131で検出された反射光までを直接反射光と区分するかについては、特に限定されるものではなく、事前の検討によって適宜決定しておけばよい。
また、解析部105は、図11に示したような散乱パターンの空間的な広がりやピーク強度などといった散乱パターンの特徴量に着目し、これら特徴量と生体成分の成分量との相関関係を表わす情報と、に基づいて、生体成分の成分量を算出することができる。
ここで、本実施形態に係る検出部113は、図6等に示したように、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設された、いわゆるマルチタップセンサであり、1つのマイクロレンズに対して1又は複数の画素が対応している。また、各マイクロレンズでの画像は上下左右が反転しているため、解析部105は、検出部113から出力された光の強度に関する2次元マップ(換言すれば、検出された光の強度に関する画像)を反転処理したうえで合成することで、連続的な光量変化を示した、位置関係の修正された2次元マップを得ることができる。
1つのマイクロレンズに対して複数の画素が対応している場合、解析部105は、1つのマイクロレンズに対応する複数の画素のデータを合成することで、データの精度を向上させることができる。また、解析部105は、マイクロレンズ単位での代表値のみを取得して、各マイクロレンズの値を曲線近似で補完するような処理を行ってもよい。
解析部105は、マイクロレンズ自体による輝度の減衰カーブを予め取得しておき、マイクロレンズ自体による輝度傾斜を、かかる減衰カーブを用いて補正することも可能である。
また、図6等に示したような検出部113を利用する場合、各マイクロレンズからのセンサ面では、情報を取得する皮下深度に応じて、結像する画像の大きさが変化する。そこで、解析部105は、例えば真皮層における体液の成分を計測したい場合には、体表面から約1mm程度の深さの位置の情報を取得している画像が連続になるように画像の切り出し範囲を決定して再合成することで、着目する部位における連続画像を得ることができる。
ここで、本実施形態に係る解析部105は、例えば上記のような拡張ランベルト・ベールの法則を用いた多変量解析処理を、図6等に示したような各x座標位置のセンサから取得した実測データを利用して波長毎に行うことで、センサ位置毎の皮膚構造をモデル化することができる。また、解析部105は、センサ位置毎の生体成分による光の吸収の度合いをプロットすることで、光強度の減衰カーブを得ることもできる。この減衰カーブは、測定光の波長毎に生成することが可能であり、測定光の波長としては、着目する生体成分の吸収に特徴的な波長が選択される。従って、ある波長の光に関する減衰カーブは、ある生体成分による吸収の度合いを示した減衰カーブとなる。
例えば、測定光として、波長660nmの光、及び、波長890nmの光の2種類を利用し、これらの光を時分割で生体Bに照射し、例えば時分割で強度を検出することにより、解析部105は、生体内に含まれるメラニン量を算出することができる。解析部105は、これら2つの波長の減衰カーブを生成することで、波長660nmの光におけるメラニンに起因する光の減衰を推定したり、波長890nmの光におけるメラニンに起因する光の減衰を推定したりすることができる。また、波長660nmの光を測定光として用いることで、真皮層の厚みを算出することも可能となる。更に、測定光として、波長940nmの光を用いることで、脂肪に関する減衰カーブを得ることができる。解析部105は、この減衰カーブを利用して、脂肪層の厚みを算出することも可能となる。
また、解析部105は、上記のようなパルスオキシメータと同様の原理により、動脈血中に存在する生体内成分による影響と、静脈血中に存在する生体内成分による影響とを分離して、動脈血中に存在する成分の時間的な変動を分離することができる。これにより、時間的な変動の少ない成分に関する解析をより正確に行うことが可能となる。
解析部105は、以上のようにして算出した成分量や生成した減衰カーブを、各波長の光の検出強度の補正に利用することが可能である。かかる成分量や減衰カーブを光の検出強度の補正に利用することで、生体成分による光吸収の影響を補償することが可能となる。
例えば、直接反射光は、表皮に存在するメラニン(すなわち、ホクロやアザ)等による減衰の影響を反映する。そのため、解析部105は、体内にできる仮想的な光源(二次的な光源)の光量を推定することで、表皮の状態に起因する個人差を補正することが可能となる。また、メラニンは、660nm、880nmの2波長での吸収特性を利用して定量化することが可能である。そこで、光源111から上記2波長を含む複数の波長の光を射出するか、図7Cに示したような補正用の第2の光源115を配設し、得られた結果を解析部105が解析することで、解析部105は、メラニンに起因する影響を直接的に補正することが可能となる。
また、皮膚構造のうちの皮下脂肪層(体脂肪層)は、真皮層の約半分ほどの散乱係数を有しており、測定結果に影響を与えうる皮膚構造である。ここで、生体の光の窓と呼ばれる700〜1000nm程度の波長では、光源波長が短いほど深度が深くなるため、到達距離が短い長波長の光での測定結果を計測値と比較することで、皮膚構造の影響度を推定できる。特に、皮下脂肪層(体脂肪層)は、波長940nmに吸収特性を有するため、この波長を併用した複数の波長による散乱画像を取得し、差分を計算することで、解析部105は、皮下脂肪(体脂肪)による影響を補正することができる。
更に、皮膚構造のうち皮下脂肪が少ない場合には、皮下脂肪の更に深部に存在する筋肉組織において測定光のエネルギーの大きな吸収が生じてしまうため、補正を行うことが好ましい。ここで、筋肉層におけるエネルギーの吸収は、940nmなどの脂肪特有の光源からの減衰特性で計測できることが知られており、解析部105は、皮下脂肪層厚(体脂肪厚)として生体の光学モデルを推定することで、かかる影響を補正可能である。
また、センサ131全体で受光する光は、動脈血、静脈血、皮下組織を透過したものであるが、解析部105は、上記のようなパルスオキシメータ機能と同様の計算を画素単位で処理することで、動脈成分の分離・除去を行うことができる。
また、計測部位に静脈又は動脈が存在する場合、血液中での光学的な性質は大きく異なり、解析結果に誤差を与える可能性が高いため、特異点として除去することが好ましい。そこで、本実施形態に係る解析部105は、図6に示したようなマルチタップセンサで得られたイメージ全体を利用することで、対応することができる。すなわち、このような血管が存在する部分では、センサ間での測定結果が不連続に推移すると考えられる。そのため、解析部105は、このような測定データの不連続性に着目して、上記のような部分を特異点として検出して、補正したり削除したりすることができる。また、解析部105は、表面の体毛やアザ、ホクロなどのような特異点についても、同様にして補正したり削除したりすることが可能である。
また、解析部105は、660nmと890nmの2波長などによる測定画像を利用し、静脈や動脈では酸素量が大きくなることに着目して、静脈や動脈の存在する部位を推定したり、動的な画像処理により脈動による時間変化の大きい部位を特定して、静脈や動脈が存在する位置を推定したりすることができる。
更に、解析部105は、静脈のみ、動脈のみの成分を抽出することで、それぞれの部位での散乱係数を推定することも可能である。
以上のような補正処理に用いられる、各波長の光における吸収特性についても、光源111から上記のような波長を含む複数の波長の光を射出するか、図7Cに示したような補正用の第2の光源115を配設し、得られた結果を解析部105が解析することで、得ることが可能である。
以上、本実施形態に係る解析部105について、詳細に説明した。
[記憶部107について]
再び図4に戻って、本実施形態に係る測定装置10が備える記憶部107について説明する。
記憶部107は、本実施形態に係る測定装置10に設けられたRAMやストレージ装置等により実現される。記憶部107には、解析部105における解析処理に用いられる光吸収スペクトルや光散乱スペクトルのデータや、各種のデータベースやルックアップテーブル等が格納されている。また、記憶部107には、本実施形態に係る測定部101により測定された測定データや、本実施形態に係る制御部103や解析部105が実施する処理に用いられる各種のプログラムやパラメータやデータ等が記録されていてもよい。また、記憶部107には、これらのデータ以外にも、測定装置10が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等を適宜記憶することが可能である。この記憶部107は、測定部101、制御部103、解析部105等の各処理部が、自由にアクセスし、データを書き込んだり読み出したりすることができる。
以上、図4〜図11を参照しながら、本実施形態に係る測定装置10の構成について、詳細に説明した。
以上説明したような本実施形態に係る測定装置10では、光学モデル(皮膚構造モデル)の変動をもたらしうる生体成分を正確に測定することが可能となる。
なお、本実施形態に係る制御部103及び解析部105は、本実施形態に係る測定装置10の一部であってもよいし、測定装置10に接続されているコンピュータ等の外部機器に実現されていてもよい。また、測定部101によって生成される測定データがリムーバブル記憶媒体等に格納され、この記憶媒体が測定装置10から取り外されて、解析部105を有する他の装置に接続されることで、測定データが解析されてもよい。
以上、本実施形態に係る測定装置10の機能の一例を示した。測定部101以外の上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
なお、上述のような本実施形態に係る制御部及び解析部の各機能を実現するためのコンピュータプログラムや、上述のような本実施形態に係る制御部及び解析部を制御するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
[測定部101の変形例]
続いて、図12を参照しながら、本実施形態に係る測定部101の変形例について、簡単に説明する。図12は、本実施形態に係る測定装置10が備える測定部101の他の構成例を模式的に示した説明図である。
以上説明したように、本実施形態に係る測定装置10では、マルチタップセンサを検出部113として利用し、反射光を検出したセンサの位置に応じて、直接反射光と、散乱反射光と、を区分することができる。ここで、上記のような直進光と散乱光との分離方法に対して、従来の偏光を利用した分離方式を組み合わせることで、更に分離特性の良い計測を実現することが可能となる。
すなわち、図12に模式的に示したように、光源111の直上(光源111の下流側)と、直接反射光が結像するセンサの位置の双方に偏光子を配設し、これら偏光子による偏光方向を一致させることで、直接反射光をより正確に検出することが可能となる。
以上、図12を参照しながら、本実施形態に係る測定部101の変形例について、簡単に説明した。
<測定方法について>
次に、図13を参照しながら、本実施形態に係る測定装置10で実施される測定方法の流れについて、簡単に説明する。図13は、本実施形態に係る測定方法の流れの一例を示した流れ図である。
本実施形態に係る測定方法では、まず、制御部103による制御のもとで、測定部101の光源111から、所定波長の測定光が生体の少なくとも一部に対して照射される(ステップS101)。その後、生体の内部を直進又は散乱しながら進行した反射光が、測定部101の検出部113により検出される(ステップS103)。検出部113による検出結果は、解析部105へと出力される。
解析部105では、以上説明したような方法により、検出された反射光を、直進反射光と散乱反射光とに区分する(ステップS105)。その後、解析部105は、区分した直進反射光及び散乱反射光を用いて、上記のような各種の解析処理が実施される(ステップS107)。
これにより、本実施形態に係る測定方法では、生体の内部における生体成分の散乱係数や、生体成分の成分量などといった各種の知見を得ることができる。
以上、図13を参照しながら、本実施形態に係る測定方法の流れの一例について、簡単に説明した。
<ハードウェア構成について>
次に、図14を参照しながら、本開示の実施形態に係る測定装置10のハードウェア構成について、詳細に説明する。図14は、本開示の実施形態に係る測定装置10のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
測定装置10は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、測定装置10は、更に、ホストバス907、ブリッジ909、外部バス911、インターフェース913、センサ914、入力装置915、出力装置917、ストレージ装置919、ドライブ921、接続ポート923および通信装置925を備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、測定装置10内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
センサ914は、例えば、ユーザに固有の生体情報、または、かかる生体情報を取得するために用いられる各種情報を検出する検出手段である。このセンサ914として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の各種の撮像素子を挙げることができる。また、センサ914は、生体部位を撮像するために用いられるレンズ等の光学系や光源等を更に有していてもよい。また、センサ914は、音声等を取得するためのマイクロフォン等であってもよい。なお、センサ914は、上述のもの以外にも、温度計、照度計、湿度計、速度計、加速度計などの様々な測定機器を備えていてもよい。
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、測定装置10の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。測定装置10のユーザは、この入力装置915を操作することにより、測定装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、測定装置10が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、測定装置10が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置919は、測定装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種データなどを格納する。
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、測定装置10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
接続ポート923は、機器を測定装置10に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、測定装置10は、外部接続機器929から直接各種データを取得したり、外部接続機器929に各種データを提供したりする。
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
以上、本開示の実施形態に係る測定装置10の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、
複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、
を備える、測定装置。
(2)
前記解析部は、前記検出部により検出された前記反射光を、前記光源からの光学的距離に応じて、前記生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、前記生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分し、前記直進反射光の検出強度と、前記散乱反射光の検出強度とに基づいて、前記生体成分の散乱係数を算出する、(1)に記載の測定装置。
(3)
前記解析部は、前記検出部により検出された前記反射光の強度分布パターンに応じて、前記生体成分の散乱係数を算出する、(1)又は(2)に記載の測定装置。
(4)
前記解析部は、算出した前記生体成分の散乱係数を利用して、当該生体成分の成分量を更に算出する、(2)又は(3)に記載の測定装置。
(5)
前記測定光として、互いに異なる複数の波長が射出され、
前記解析部は、前記検出結果に含まれる前記生体の内部に存在する組織に由来する影響を、当該組織に特有の波長を有する測定光の検出結果を用いて補正する、(1)〜(4)の何れか1つに記載の測定装置。
(6)
前記検出部は、複数のレンズが格子状に規則的に配設されたマイクロレンズアレイを利用したセンサにより、前記反射光を検出する、(1)〜(5)の何れか1つに記載の測定装置。
(7)
前記複数のレンズのそれぞれには、前記センサの1又は複数の画素が対応しており、
前記解析部は、それぞれの前記レンズに対応する前記画素からの画像を反転処理しつつ合成することで、前記反射光の強度分布パターンを表わす画像を生成する、(6)に記載の測定装置。
(8)
前記解析部は、予め作成された、前記レンズによる前記反射光の強度の減衰の特性を示した強度減衰情報に基づいて、前記反射光の強度を補正する、(6)又は(7)に記載の測定装置。
(9)
前記解析部は、着目する前記生体成分に応じて、当該生体成分が前記生体の内部で存在する位置に対応する画像を選択し、選択した画像が互いに連続に接続されるように再合成する、(6)〜(8)の何れか1つに記載の測定装置。
(10)
前記解析部は、前記生体成分の解析結果に誤差を与える生体の部位に対応する前記検出結果を除いて、解析処理を実施する、(6)〜(9)の何れか1つに記載の測定装置。
(11)
前記測定光とは異なる第2の光を射出する第2の光源を更に備え、
前記検出部は、前記生体の一部を透過した前記第2の光の当該生体からの反射光である第2反射光を検出し、
前記解析部は、前記第2反射光の検出結果を利用して、前記測定光の検出結果を補正する、(1)〜(10)の何れか1つに記載の測定装置。
(12)
着目する前記生体成分に応じて、前記光源から射出される前記測定光の波長を制御する、(1)〜(11)の何れか1つに記載の測定装置。
(13)
前記生体成分は、メラニン、血中成分又は水分の少なくとも何れかである、(1)〜(12)の何れか1つに記載の測定装置。
(14)
生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を光源から射出することと、
複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられた検出部により、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出することと、
検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析することと、
を含む、測定方法。
(15)
生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられており、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、を備える測定モジュールと通信可能なコンピュータに、
前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析機能を実現させるためのプログラム。
(16)
生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられており、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、を備える測定モジュールと通信可能なコンピュータに、
前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析機能を実現させるためのプログラムの記録された記録媒体。
10 測定装置
101 測定部
103 制御部
105 解析部
107 記憶部
111,115 光源
113 検出部
121 第1遮光体
123 マイクロレンズアレイ
125 マイクロレンズ
127 第2遮光体
129 アパーチャ(絞り)
131 センサ

Claims (15)

  1. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、
    複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、
    を備え
    前記解析部は、前記検出部により検出された前記反射光を、前記光源からの光学的距離に応じて、前記生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、前記生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分し、前記直進反射光の検出強度と、前記散乱反射光の検出強度とに基づいて、前記生体成分の散乱係数を算出する、
    測定装置。
  2. 前記解析部は、前記検出部により検出された前記反射光の強度分布パターンに応じて、前記生体成分の散乱係数を算出する、請求項に記載の測定装置。
  3. 前記解析部は、算出した前記生体成分の散乱係数を利用して、当該生体成分の成分量を更に算出する、請求項に記載の測定装置。
  4. 前記測定光として、互いに異なる複数の波長が射出され、
    前記解析部は、前記検出結果に含まれる前記生体の内部に存在する組織に由来する影響を、当該組織に特有の波長を有する測定光の検出結果を用いて補正する、請求項1に記載の測定装置。
  5. 前記検出部は、複数のレンズが格子状に規則的に配設されたマイクロレンズアレイを利用したセンサにより、前記反射光を検出する、請求項1に記載の測定装置。
  6. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、
    複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、
    を備え、
    前記検出部は、複数のレンズが格子状に規則的に配設されたマイクロレンズアレイを利用したセンサにより、前記反射光を検出し、
    前記複数のレンズのそれぞれには、前記センサの1又は複数の画素が対応しており、
    前記解析部は、それぞれの前記レンズに対応する前記画素からの画像を反転処理しつつ合成することで、前記反射光の強度分布パターンを表わす画像を生成する
    測定装置。
  7. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、
    複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、
    を備え、
    前記検出部は、複数のレンズが格子状に規則的に配設されたマイクロレンズアレイを利用したセンサにより、前記反射光を検出し、
    前記解析部は、予め作成された、前記レンズによる前記反射光の強度の減衰の特性を示した強度減衰情報に基づいて、前記反射光の強度を補正する
    測定装置。
  8. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、
    複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられて、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記反射光の検出結果を利用し、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱特性を解析する解析部と、
    を備え、
    前記検出部は、複数のレンズが格子状に規則的に配設されたマイクロレンズアレイを利用したセンサにより、前記反射光を検出し、
    前記解析部は、着目する前記生体成分に応じて、当該生体成分が前記生体の内部で存在する位置に対応する画像を選択し、選択した画像が互いに連続に接続されるように再合成する
    測定装置。
  9. 前記解析部は、前記生体成分の解析結果に誤差を与える生体の部位に対応する前記検出結果を除いて、解析処理を実施する、請求項に記載の測定装置。
  10. 前記測定光とは異なる第2の光を射出する第2の光源を更に備え、
    前記検出部は、前記生体の一部を透過した前記第2の光の当該生体からの反射光である第2反射光を検出し、
    前記解析部は、前記第2反射光の検出結果を利用して、前記測定光の検出結果を補正する、請求項1に記載の測定装置。
  11. 着目する前記生体成分に応じて、前記光源から射出される前記測定光の波長を制御する、請求項1に記載の測定装置。
  12. 前記生体成分は、メラニン、血中成分又は水分の少なくとも何れかである、請求項1に記載の測定装置。
  13. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を光源から射出することと、
    複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられた検出部により、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出することと、
    検出された前記反射光を、前記光源からの光学的距離に応じて、前記生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、前記生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分し、前記直進反射光の検出強度と、前記散乱反射光の検出強度とに基づいて、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱係数を算出することと、
    を含む、測定方法。
  14. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられており、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、を備える測定モジュールと通信可能なコンピュータに、
    前記検出部により検出された前記反射光を、前記光源からの光学的距離に応じて、前記生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、前記生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分し、前記直進反射光の検出強度と、前記散乱反射光の検出強度とに基づいて、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱係数を算出する算出機能を実現させるためのプログラム。
  15. 生体の少なくとも一部からなる測定領域に対して、所定の波長帯域に属する少なくとも1種類の測定光を射出する光源と、複数のセンサが所定の配置で規則的に配設されたものであり、前記測定領域に対して前記光源と同じ側に設けられており、前記生体の一部を透過した前記測定光の当該生体からの反射光を、前記複数のセンサで検出する検出部と、を備える測定モジュールと通信可能なコンピュータに、
    前記検出部により検出された前記反射光を、前記光源からの光学的距離に応じて、前記生体の内部を直進しながら反射してきた直進反射光と、前記生体の内部を散乱しながら反射してきた散乱反射光と、に区分し、前記直進反射光の検出強度と、前記散乱反射光の検出強度とに基づいて、前記生体の内部に存在する生体成分の散乱係数を算出する算出機能を実現させるためのプログラムの記録された記録媒体。
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