JP6539360B1 - 両偏波送受用アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡単な構成の両偏波送受用アンテナを提供する。
【解決手段】両偏波送受用アンテナ1では、破断環状部20と、この破断環状部20内の直交方向の2辺と接続するL字形状の内部接続線40と、破断環状部20から所定距離だけ離れて配置される地導体板10と、地導体板10の給電点P1から破断環状部20を接続する給電線50を有している。破断環状部20を地導体板10から離すと共に、破断環状部20内の互いに直交する2辺をL字形状の内部接続線40で接続することで、破断環状部20の破断部Aが形成される直線部と内部接続線40からの偏波と、これと直交方向の直線部からの偏波とによる2偏波の送受信が可能になっている。そして、本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、給電線50からアンテナとしての放射が低くなるため、その長さや内部接続線40に対する接続位置についての自由度が大きくなっている。
【選択図】図1

Description

本願発明は、両偏波送受用アンテナに係り、互いに直交する2偏波の送受信を行うアンテナに関する。
垂直偏波と水平偏波の2偏波を送受する場合、両偏波に対応する2つの給電点が必要になる。
このような2偏波を送受信する技術として、偏波共用アンテナが提案されている(非特許文献1、2参照)。この偏波共用アンテナは、同一周波数において垂直偏波と水平偏波の2偏波を切り替えて、又は同時に送受信することができる。
しかし、従来の偏波共用アンテナでは、同一平面上に配設した2つの垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナの個々に給電線を用意する必要があった。また、2つのアンテナを同時に送受信するためには、垂直偏波アンテナ用と、水平偏波アンテナ用の2つの高周波回路が必要であった。
一方、GPS衛星やBS放送などの各種通信方式において、円偏波による通信が広く使われており、その通信には円偏波アンテナを用いる。
従来の円偏波アンテナとしては、縮退分離法を用いたマイクロストリップアンテナがある。この円偏波アンテナは、正方形のマイクロストリップアンテナの2つの角の一部を切り取った形状のアンテナであり、特許文献1の図10に示されている。
また、2点給電方式による円偏波アンテナとして、正方形のマイクロストリップアンテナの直交する2辺に対し、別々に給電することで円偏波とするアンテナがある。この方式では、方形または円形マイクロストリップアンテナを空間的に直交する2つの給電点で位相差がπ/2となるように給電するものである。
しかし、マイクロストリップアンテナを使用する場合には、アンテナの一辺のサイズがλg/2(λgは誘電体基板内での波長)であると共に、アンテナよりも大きな誘電体基板が必要になるため、全体としてサイズが大きくなってしまうという問題がある。また、2点給電方式の円偏波アンテナでは、2点で給電するための二分配回路などの外部回路が必要であり、給電系が複雑になるという問題がある。
そこで本出願人は、特願2017−63559(未公開)において、破断環状部を地導体板(GND)から離すとともに、地導体板から露出した給電線を破断環状部に直交配置することで、破断環状アンテナからの輻射と、給電ラインからの輻射により、小型な円偏波アンテナを実現する技術(以下先願技術という)について提案をしている。
しかし、先願技術では、所望の周波数で輻射させるために、給電ラインを地導体板(GND)から露出させる必要があり、給電線を含めたアンテナ系のサイズが大きくなっていた。また、アンテナとして機能する給電ラインの長さが設計パラメータとなっているため、設計の自由度が低くなっていた。
特開2005−286854号公報
電子情報通信学会論文誌’92/7 Vol.J75−B−IINo.7「直線偏波共用平面アンテナに関する一考察(松井章典、羽石操)」 電子情報通信学会 信学技報AP2000−118「偏波共用平面アンテナとその放射特性(今野恵、羽石操)」
本発明は、より簡単な構成で垂直偏波と水平偏波の送受信を可能にするアンテナを提供することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、2つの破断直線の端部が対向配置されて第1破断部が形成された矩形形状の破断環状部と、前記第1破断部を形成する前記両破断直線の端部と連続し、所定間隔で平行して延設された1対の延設部と、一端が、前記2つの破断直線のうちの一方の破断直線に接続され、他端が、他方の破断直線と直交接続された直交直線に直交状態で接続された内部接続線と、前記破断環状部の少なくとも1辺から所定距離だけ隔てて配設された地導体板と、一端側が前記破断環状部に接続され、前記地導体板まで延びる他端側に給電点を備えた給電線と、を具備したことを特徴とする両偏波送受用アンテナを提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記破断環状部は、前記地導体板と平行に配設され、前記第1破断部は、前記地導体板と平行な2辺のうち前記地導体板から離れた側の辺の中央部に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記破断環状部には、前記第1破断部が形成された辺と対向する辺に、2つの破断直線の端部が対向配置されて第2破断部が形成されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記第2破断部には、前記第2破断部を形成する前記両破断直線の端部とが連続し、所定間隔で平行して延設された1対の延設部が形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記1対の延設部は、前記破断環状部の内側に、又は外側に延設されている、ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記内部接続線は、前記一端も前記一方の破断直線に直交状態で接続されている、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、前記内部接続線は、誘電体を含めた波長をλgとした場合に、全長が略λg/4である、ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、前記地導体板は、前記破断環状部の前記第1破断部が形成された辺と平行な他の辺と対向する第1端部と、前記内部接続線の他端が接続された前記直交直線と対向する第2端部を備え、前記給電線は、一端側が前記破断環状部の前記直交直線に接続され、前記他端側の給電点が前記地導体板の前記第2端部まで延びている、ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
(9)請求項9に記載の発明では、前記破断環状部と前記1対の延設部は、絶縁層を介してビア接続された複数層に形成され、前記内部接続線と給電線は、いずれか1の層の破断環状部に接続されている、ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナを提供する。
本発明によれば、破断環状部に内部接続線を接続し、破断環状部から所定距離だけ隔てて配設された地導体板まで延び、一端側が前記破断環状部に接続された給電線を備えることで、より簡単な構成で垂直偏波と水平偏波の送受信を行うアンテナを提供することを目的とする。
両偏波送受用アンテナの構成を破断環状部を主に表した説明図である。 両偏波送受用アンテナの1層目〜4層目の各形状を表した図である。 両偏波送受用アンテナを構成する各部の材料や材料定数についての説明図である。 両偏波送受用アンテナを円偏波アンテナとして構成する各部大きさについて表した説明図である。 円偏波アンテナのリターンロス特性を表した説明図である。 円偏波アンテナの指向性特性を表した説明図である。 円偏波アンテナの軸比特性を表した説明図である。 円偏波アンテナの面電流密度特性を表した説明図である。 円偏波アンテナの面電流密度特性を他の位相について表した説明図である。 両偏波送受用アンテナの破断環状部に対する変形例を表した説明図である。 両偏波送受用アンテナの内部接続線に対する変形例を表した説明図である。 両波送受用アンテナの給電線に対する変形例を表した説明図である。
以下、本発明の両偏波送受用アンテナ及び円偏波アンテナにおける好適な実施の形態について、図1から図12を参照して詳細に説明する。
本実施形態の両偏波送受用アンテナと円偏波アンテナとは基本的な構造が同じであり、両偏波送受用アンテナにおける2偏波の位相差を90度となるように調整したものが円偏波アンテナである。従って、本実施形態では、両偏波送受用アンテナについて説明し、特に円偏波アンテナについて説明する場合にはその旨を指摘して説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、破断環状部20と、この破断環状部20内の互いに直交方向の2辺とそれぞれ直交状態で接続するL字形状の内部接続線40と、破断環状部20から所定距離だけ離れて配置される地導体板(GND)10と、地導体板10の給電点P1から破断環状部20を接続する給電線50を有している。
本実施形態では、破断環状部20を地導体板10から離すと共に、破断環状部20内の互いに直交する2辺をL字形状の内部接続線40で接続することで、破断環状部20の破断部Aが形成される直線部と内部接続線40からの偏波と、これと直交方向の直線部からの偏波とによる2偏波の送受信が可能になっている。
この破断環状部20の内部に内部接続線40を接続することで、破断環状部20と内部接続線40とにより、互いに直交する偏波が送受信可能になり、両偏波送受用アンテナが実現されている。そして、本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、給電線50からアンテナとしての放射が低くなるため、その長さや内部接続線40に対する接続位置についての自由度が大きくなっている。
上述した本出願人による先願では、破断環状部と給電線により、直交した偏波がほぼπ/2の位相差を持つアンテナとして機能している。
これに対して本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、破断環状部20とその内部に接続された内部接続線40により、直交した偏波が異なる位相差を有するアンテナとして実現されることで、アンテナとしての小型化と、設計の自由度が確保されている。
(2)実施形態の詳細
図1は、両偏波送受用アンテナ1の構成を、破断環状部20を主に表した説明図である。
両偏波送受用アンテナ1は、図1に示されるように、地導体板10、絶縁層11、破断環状部20、内部接続線40、給電線50を備えている。
本実施形態の地導体板10、破断環状部20、内部接続線40、給電線50は、それぞれ銅で形成されているが、他の金属や合金を使用してもよい。破断環状部20と内部接続線40と給電線50は、打ち抜き加工やレーザー加工等により一体形成され、給電線50の開放端側が、別途形成された地導体板10の給電点P1に接続される。
破断環状部20は多層化され、絶縁層11の間に形成されている。その詳細については図2において後述する。
図1に示すように、破断環状部20は長方形状をしており、その長手方向の対向する2辺のそれぞれ中央に、破断部A(第1破断部として機能する)と破断部B(第2破断部として機能する)が形成されている。これにより、破断環状部20は、C形状の2部材が、両端部同士が互いに破断部A、Bで対向配置され、互いに容量結合するようになっている。
破断環状部20は、直線部22〜27により、破断部A、Bを有する長方形上に形成されている。
すなわち、一端が破断部Aを構成する直線部22(一方の破断直線として機能する)と、直線部22の他端から直交方向に一端が接続された直線部23と、直線部23の他端から直交方向に一端が接続され他端が破断部Bを構成する直線部24と、により第1C形状部が形成されている。
また、一端が破断部Bを構成する直線部25と、直線部25の他端から直交方向に一端が接続された直線部26(直交直線として機能する)と、直線部26の他端から直交方向に一端が接続され他端が破断部Aを構成する直線部27(他方の破断直線として機能する)と、により第2C形状部が形成されている。
直線部22と直線部27、直線部24と直線部25のそれぞれは、互いに平行な直線上に配置され、直線部23と直線部26は平行に配置されている。
破断環状部20の破断部Aと破断部Bには、第1C形状部と第2C形状部との容量結合を確保するために延設部が形成されている。
直線部22の破断部A側の端部には延設部28が、また、直線部27の破断部A側の端部には延設部29が、それぞれ所定間隔で平行して破断環状部20の内側に延設されている。延設部28と延設部29は、直線部22、27と直角方向に延設されている。
直線部24の破断部B側の端部には延設部30が、また、直線部25の破断部B側の端部には延設部31が、それぞれ所定間隔で平行して破断環状部20の内側に延設されている。延設部30と延設部31は、直線部24、25と直角方向に延設されている。
本実施形態では、第1C形状部を構成する直線部22、24と、第2C形状部を構成する直線部27、25とが同じ長さに形成されることで、破断環状部20の長手方向の中央に両破断部A、Bが形成されているが、直線部22、24と直線部27、25を異なる長さにすることで、破断部A、Bの位置を破断環状部20の中央からズレた位置に形成するようにしてもよい。
なお、後述する変形で示すように、本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、2つの破断部A、Bを備え、その両者に延設部28〜31が形成されているが、1対の延設部が形成された破断部が1つ形成されていればよい。
破断環状部20の内側には、L字形状の内部接続線40が配設されている。後述するように、破断環状部20は、破断環状部20a〜20dの4層で形成され、各層がビア21によりビア接続されている。
本実施形態の内部接続線40は第3層目の破断環状部20cに形成されている。但し、内部接続線40を複数層形成し、各々をビア接続するようにしてもよい。
内部接続線40は、互いに直交する第1接続線41と第2接続線42で構成され、破断環状部20の直線部22に第1接続線41が直交状態で接続され、直線部26に第2接続線42が直交状態で接続されている。
ここで、「直交状態」については、共に厳密な意味での直角だけでなく、実用の両偏波送受用アンテナ1(円偏波アンテナ)としての良好な使用目安である軸比3dB程度以下が実現できる角度の幅を含むものとする。
なお、本実施形態の内部接続線40の長さは任意であるが、両偏波送受用アンテナ1を円偏波アンテナ1として機能させる場合には、約λg/4(λgは誘電体基板内での波長)とするのが好ましい。
本実施形態の両偏波送受用アンテナ1は、破断環状部20の内部に内部接続線40を接続することで、破断環状部20と内部接続線40とで互いに直交する偏波の送受信が可能になり、両偏波送受用アンテナが実現されている。
本実施形態の絶縁層11は方形形状をしており、破断環状部20の直線部22と直線部27は、絶縁層11の一辺(端部)と一致するように配置されている。
これに対し、地導体板10は、図1に示すように、内部接続線40を所定距離だけ離れた状態で配置するため、図面左上の角が方形形状に切り欠かれていることで、破断環状部20の直線部24、25と対向する第1端部と、直線部26と対向する第2端部が形成されている。
給電線50は、地導体板10に設けた給電点P1から、破断環状部20の直線部26に接続されている。
給電線50は、直線部26に接続された内部接続線40の第2接続線42と同一線上に位置するように配置されている。従って、地導体板10の給電点P1も、内部接続線40の第2接続線42の延長線上に配置される。
本実施形態の給電線50は、内部接続線40と同様に、3層目の破断環状部20cに形成されている。
なお、給電線50の他端側の給電点P1には、両偏波送受用アンテナ1外部の高周波回路に接続されるようになっている。
先願技術のアンテナの場合、地導体板を破断環状アンテナから離して給電ラインを露出させることで、給電ラインをアンテナ(Eθ成分)として機能させることができるが、給電ラインの長さがアンテナとしての設計パラメータとなり設計の自由度が低くなっていた。これに対し本実施形態の両偏波送受用アンテナ1においても、破断環状部20から地導体板10を所定距離だけ離すことで、給電線50が地導体板10から露出しているが、破断環状部20に内部接続線40を配設することで、破断環状部20と内部接続線40により2つの偏波アンテナが形成され、後述するように給電線50はアンテナとしてほぼ機能していない。このため、両偏波送受用アンテナ1としての設計パラメータ(給電線50)を1つ減らすことができ、自由度を高くすることができる。
両偏波送受用アンテナ1は、矩形形状の絶縁層11を3層備えている。この絶縁層11の外形が両偏波送受用アンテナ1の外形となっている。
この絶縁層11の平面サイズ(すなわち、フィルム基板1の平面サイズ)は、30mm×50mmで、厚さが0.4mm〜0.6mmで、ガラスエポキシ樹脂等の各種樹脂により形成されている。
この3層の絶縁層11上に、絶縁層11の1の辺側に破断環状部20が形成されている。破断環状部20は4層に形成され、破断環状部20の各層は各絶縁層11の間と両外側面に形成されている。破断環状部20の各層は互いにビア21によりビア接続されている。
次に両偏波送受用アンテナ1を構成する各層について説明する。
図2は、両偏波送受用アンテナ1の1層目〜4層目の各形状を表した図である。なお、各層の部材を表す場合には同一数字の符号にa、b、〜を付し、部材全体を表す場合には数字の符号だけで表示するものとする。
両偏波送受用アンテナ1の1層目(Layer1)には、図2(a)に示すように、破断環状部20aが配設される。
2層目(Layer2)には、図2(b)に示すように、破断環状部20bが配設される。
3層目(Layer3)には、図2(c)に示すように、破断環状部20cが配設される。この3層目の破断環状部20cには、内部接続線40と給電線50も配設されている。
また、3層目には、破断環状部20cの直線部24c、25cと直線部26cから所定距離だけ離れた位置に地導体板10が配設される。
給電線50は一端側が破断環状部20cの直線部26cに接続され、他端側が地導体板10の給電点P1まで延設されている。
なお、図2(c)に示した地導体板10では、絶縁層11と同サイズの方形形状から、図面左上の角を方形に切欠いた形状とし、破断環状部20cの直線部24、直線部25と直線部26による2辺が地導体板10に対向し、直線部23は地導体板10と対向していない場合について表している。
これに対して、直線部23についても地導体板10と対向するように形成してもよい。すなわち、地導体板10の長辺の中央部に凹形状の切欠きを設け、当該凹部に破断環状部20を配設することで、直線部23と、直線部24、25と、直線部26の3箇所が地導体板10と所定距離をおいて対向するようにする。この場合、破断環状部20は、切欠きによる凹部の中央に配置する。
4層目(Layer4)には、図2(d)に示すように、破断環状部20dが配設される。
なお、絶縁層11は、1層目と2層目の間、2層目と3層目の間、及び、3層目と4層目の間に配設されている。
図3は、両偏波送受用アンテナ1を構成する各部の材料や材料定数についての一例を表したものである。
図3(a)は、各層の厚さと材料を表したものである。
破断環状部20、内部接続線40、給電線50、及び、地導体板10の材料は銅で、その厚さ(所定厚T)は、例えば18μmや35μmが採用される。
一方、絶縁層11の材料としては、ガラスエポキシ樹脂が使用される。1層目と2層目、3層目と4層目の間に配置した第1絶縁層11と第3絶縁層11の厚さが0.4mm、2層目と3層目の間に配置した第2絶縁層11の厚さが0.6mmである。
なお、両偏波送受用アンテナ1を円偏波アンテナ1として構成した場合の特性解析(後述する)では、破断環状部20a〜20d、地導体板10a、10dの厚さをほぼゼロとし、円偏波アンテナ1の基板の総厚を1.4mmとして特性解析を行っている。
図3(b)は材料定数を表したもので、破断環状部20、内部接続線40、給電線50、地導体板10の材料である銅の導電率σ=5.977×10{7}[S/m]である。
絶縁層11の材料であるガラスエポキシ樹脂は、比誘電率εr=4.25、誘電正接(損失)tanδ=1×10{−2}である。なお、記号{}は、中の数字が累乗を示す指数を表すものとし、例えば、x{2}は、xの二乗を表す。
また、特性解析では両偏波送受用アンテナ1の周囲を空気で取り囲むものとし、その比誘電率は1.000517とした。
次に、両偏波送受用アンテナ1における各部のサイズについて説明する。
以下の説明では、両偏波送受用アンテナ1を円偏波アンテナとして機能させる場合のサイズについて説明する。この円偏波アンテナは、発生する2偏波がほぼ同振幅で直交し、ほぼπ/2の位相差を有することで円偏波の送受信を可能にしている。
なお、「ほぼπ/2の位相差」については、厳密な意味での位相差であるπ/2だけでなく、実用の円偏波アンテナとしての良好な使用目安である軸比3dB程度以下が実現できる位相差の幅を含むものとする。
以下、両偏波送受用アンテナ1を円偏波アンテナ1として説明する。
図4は、円偏波アンテナ1における、破断環状部20を中心とした各部の大きさを表した説明図である。
図4に示すように、破断環状部20は、長手方向の長さが10mm、短手方向の長さが5.7mmの矩形形状に形成され、各直線部22〜27の幅が0.5mmである。
破断部Aと破断部Bにおける破断間隔、すなわち、対向する直線部22と直線部27の間隔と、対向する直線部24と直線部25との間隔は、0.1mmに形成されている。
破断部A、破断部Bにおける、各直線部22、直線部27、直線部24、直線部25の端部のそれぞれから、破断環状部20の内側に直角方向に形成されている延設部28、29、延設部30、31の長さは、0.2mmである。
内部接続線40を構成する第1接続線41と第2接続線42は、それぞれ幅0.45mmに形成される。
第1接続線41と直線部23との間隔は1.175mmである。
第2接続線42は、直線部22、27との間隔が1.325mm、直線部24、25との間隔が2.925mmである。
本実施形態の内部接続線40の全長は、略λg/4である。
給電線50の長さは5.5mm、幅は内部接続線40と同じ0.45mmである。
地導体板10と破断環状部20との間隔は、直線部24、25から地導体板10までが5.5mm、直線部26から地導体板10までが5.5mmである。
本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では、破断環状部20と内部接続線40とにおける直交する2つの部分において、位相差π/2の2つの直交した偏波が送受信可能となる。このため、給電線50を一方の偏波アンテナとして機能させる必要がなく、先願技術よりも短くすることができるため、全体のアンテナサイズを小さくすることができる。
次に図4で説明した円偏波アンテナ1についての各種特性について説明する。
図5は円偏波アンテナ1のリターンロス特性を、図6は指向性特性を、図7は軸比特性を表したものである。
図5に示されるように、円偏波アンテナ1は2.94GHzの共振周波数であり、良好な整合を確保している。
また、図示していないが、円偏波アンテナ1(2.94GHz)は、放射効率が92.2%であり、高効率が確保されている。
一方、図6に示した指向性特性によれば、点線で囲った領域A〜Dで示されるように、±Y方向(絶縁層11と垂直な方向)に最大放射方向を持ち、その方向にEθ成分と、Eφ成分で利得がほぼ同じである。すなわち、基板面(絶縁層11の面)に対して、垂直方向に両偏波が最大放射方向を備える状態であることがわかる。
これにより、本実施形態の円偏波アンテナ1は、円偏波発生条件の1を満たしていることが示されている。
また、本実施形態の円偏波アンテナ1では、図7(b)に示すように、Z−Y面(φ=90°)において、良好な円偏波の目安である3dB以下に近い周波数が、約90度〜135度(角度幅:約45度)と、約225度〜270度(角度幅:約45度)であり、概ね良好な角度幅が得られている。
さらに、図7(c)に示すように、X−Y面(θ=90°)において、3dB以下の周波数が、約50度〜80度(BW=約30度)と、280度〜310度(BW=約30度)であり、良好な角度幅が得られていることがわかる。
このように、本実施形態の円偏波アンテナ1では、軸比が3dB近辺(軸比≦3dBを含む)である角度幅は、30〜45度前後である。
すなわち、完全なる円偏波ではないが、楕円よりは円に近い偏波であり、ほぼ円偏波と判断し得る程度の特性が得られている。
次に、図5で説明した円偏波アンテナ1の面電流密度特性(2.94GHz)について説明する。
図8は円偏波アンテナ1のt=0とt=T/4(T:周期)における面電流密度を表し、図9は、t=T/2とt=3T/4における面電流密度を表したもので、それぞれの位相がπ/2ずつズレた状態を表している。
図面精度の都合で詳細な分布までは表示できていないが、t=0からt=3T/4まで位相が90度変化する毎の電流密度の分布状態を示す図8(a)〜図9(d)において、電流が高い領域を四角で、その方向を矢印で表している。
すなわち、破断環状部20の直線部22と、これに平行な内部接続線40の第2接続線42は、t=0とt=T/2において±X方向に面電流密度の高い領域71と72の2箇所、領域81と82の2箇所が発生し、この両領域の面電流密度はt=T/4とt=3T/4において低くなっている。
そして、直線部23は、t=T/4と3T/4において、±Z方向に面電流密度の高い領域73と74の2箇所と、領域83と84の2箇所が発生し、この両領域の面電流密度はt=0とt=T/2において低くなっている。
一方、給電線50は、t=0からt=3T/4の全体を通して面電流密度が低くなっていることから、アンテナとしては機能していないことがわかる。
このように、円偏波アンテナ1では、破断環状部20の直線部22と内部接続線40の第2接続線42が第1アンテナとして機能し、直線部23が第1アンテナと直交する第2アンテナとして機能している。
そして、この第1アンテナと第2アンテナとが、π/2の位相差を持つことで、円偏波が発生していることが示される。
以上説明したように、本実施形態の円偏波アンテナ1は、破断環状部20内に直交方向に配置される直線部22と直線部26とを接続するL字上の内部接続線40を配置することで、直線部22と第2接続線42からの輻射(Eφ成分)と、直線部23からの輻射Eθ成分)が直交をなし、円偏波が実現される。
次に、説明した両偏波送受用アンテナ1(円偏波アンテナ1を含む。以下同じ)の変形例について説明する。
図10は、両偏波送受用アンテナ1の破断環状部20に対する変形例を表したものである。
図1で説明した両偏波送受用アンテナ1の破断環状部20では、破断部Aと破断部Bを備えると共に、両破断部A、Bには破断環状部20の内側に向けて延設部28、29、延設部30、31が対向配置されている場合について説明した。
これに対して、図10(a)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例では、破断部Bと延設部30、31を省略したもので、直線部24、直線部25に代えて破断部のない直線部241で直線部23と直線部26の端部を接続したものである。
この変形例では、破断部の数が減るので、上述したように一体形成される破断環状部20、内部接続線40、給電線50の接合強度が増すことで、破断部Aの間隔がズレにくくなる。これにより、各部の位置関係を維持しながら両偏波送受用アンテナ1を形成することが容易になる。
なお、破断部Bと延設部30、31をなくしたことによる結合容量の低下分については、破断部Aの延設部28、29の長さを長くすることで調整が可能である。
図10(b)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例は、破断部Bから延設部30、31を省略した場合の例である。
この変形例では、破断環状部20全体の結合容量は、図1の実施形態に比べて小さくなるが、図10(a)の変形例と比べると、直線部24と直線部25の破断部B側の両端部による結合容量分だけ確保することができる。
また、この変形例では、図1の実施形態に比べ、延設部30、31の加工が不要になる。
図10(c)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例は、破断部A、Bの延設部28、29と延設部30、31を、破断環状部20の内側ではなく、外側に向けて形成したものである。
この場合、破断環状部20と絶縁層11との位置関係としては、絶縁層11の端面に対して、直線部22、直線部27の側端面を一致させるようにしてもよく、また、延設部28、29、30、31の先端を一致させるようにしてもよい。
なお、各延設部を破断環状部20の外側に向けて形成する変形例については、図10(a)、(b)における破断部Aの延設部28、29に対して適用することも可能である。
図11は、両偏波送受用アンテナ1の内部接続線40に対する変形例を表したものである。
図11(a)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例では、内部接続線40の第1接続線41を、直線部22ではなく、直線部22と対向する直線部24に接続したものである。
図1で説明した両偏波送受用アンテナ1では、第1接続線41が接続されている直線部22と、内部接続線40(直線部26よりの部分)が第1アンテナとして機能している(図8、9参照)。
これに対し、図11(a)に示した変形例では、第1接続線41が接続されている直線部24と、第2接続線42(直線部26よりの部分)が第1アンテナとして機能する。
図11(b)の変形例では、内部接続線40全体の形状をL字型ではなく、第1接続線41と、第2接続線42とを直接接続するのではなく、傾斜接続線43を介して接続したものである。
この変形例では、図1の実施形態に比べて、第1接続線41の長さは同じであるが、第2接続線42と傾斜接続線43との合計の長さが長くなっている。このため、内部接続線40の全長を調節する場合、例えば、λg/4に調整する場合に有効である。内部接続線40の全長を調節する場合に、L字上の内部接続線40において第1接続線41の長さを調整するようにしてもよく、第1接続線41、第2接続線42、傾斜接続線43の長さをそれぞれ調整することで所望の全長となるように調整するようにしてもよい。
また、第1接続線41をなくして、第2接続線42と傾斜接続線43で内部接続線40を構成するようにしてもよい。この場合の傾斜接続線43は、直線部22に対して直交状態ではなく傾斜した状態で接続される。
傾斜接続線43を使用する場合については種々の態様が可能であるが、いずれの場合であっても、第2接続線42は、第1アンテナの一部として機能する部分の長さを確保すると共に、第2接続線42と直線部26とが直交状態の配置関係にあることが好ましい。
但し、第1接続線41(又は、傾斜接続線43)が接続する直線部22(又は、図11(a)の変形例の直線部24)だけを第1アンテナとして機能させ、第2接続線42は第1アンテナとして使用しない場合には、全体の利得は低下するが、第2接続線42と直線部26が傾斜状態で接続するようにしてもよい。
図12は、両偏波送受用アンテナ1の給電線50に対する変形例を表したものである。
図1で示した両偏波送受用アンテナ1では、内部接続線40の第2接続線42の延長線上に給電線50が配置される場合について説明した。これに対して、図12で示す変形例では、給電線50を、第2接続線42の延長線上以外の場所に接続した例である。
図12(a)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例では、給電線50を平行移動したものである。これに伴い給電点P1(図示しない)の位置も移動させる。なお、図12(a)では、給電線50を直線部25側に平行移動しているが、直線部27側に平行移動することも可能である。
図12(b)に示した両偏波送受用アンテナ1の変形例では、給電線50を直線部26ではなく直線部25に接続した例である。この変形例においても、給電点P1の位置を移動させている。
但し、給電線50は、必ずしも直線部26や直線部25に対して直交状態で接続される必要はなく、斜めに接続するようにしてもよい。この場合、給電点P1(図示しない)の位置を自由に選択できるので設計の自由度を上げることができる。
以上、円偏波アンテナ1を含む両偏波送受用アンテナ1の構造についての各種変形例について、破断環状部20、内部接続線40、給電線50の各部に分けて説明したが、これらを各種組合せて構成することも可能である。
例えば、図11(a)、(b)で説明した両内部接続線40(及び、更にその変形した説明内容を含む。以下同じ)を、図10(a)〜(c)の破断環状部20の各々に適用することが可能であり、これらの各組合せに対し、更に、図12(a)、(b)の給電線50を組合せることも可能である。
本実施形態では、図2で説明したように、両偏波送受用アンテナ1(円偏波アンテナ1)を4層で構成し、1層目〜4層目に破断環状部20a〜20dを配設したのに対し、変形例としては、4層に限られず、単層、2層、3層、5層以上とすることが可能である。
例えば、破断環状部20を2層とした場合、1層の絶縁層11の一方の側に1層目の破断環状部20a、内部接続線40、給電線50、及び地導体板10を配設し、他方の側に2層目の破断環状部20bを配設する。また、1層目に破断環状部20aと内部接続線40を設け、2層目に破断環状部20b、給電線50、及び、地導体板10を配設するようにしてもよい。なお、破断環状部20aと破断環状部20bとをビア接続するのは同じである。
また、両偏波送受用アンテナ1を単層とする場合には、1層の絶縁層11の一方の側だけに破断環状部20、内部接続線40、及び給電線50を配設する。地導体板10は破断環状部20と同じ側に配設される。
なお、両偏波送受用アンテナ1を3層で構成する場合には、図2に示した各層のうち、2層目の破断環状部20bを省略する。
一方、5層以上とする場合には、図2(b)に示した破断環状部20bの数と絶縁層11を層数にあわせて増加させる。
また、説明した実施形態、変形例では、給電線50を第3層の破断環状部20cに接続する場合について説明したが、これに限らず、他の層の破断環状部20に接続するようにしてもよい。この場合、地導体板10も給電線50と同じ層に配設することが好ましいが、地導体板10と給電線50を別の層に配置してもよい。この場合、絶縁層11の給電点P1箇所にはスルーホールを形成して給電線50と地導体板10とを接続する。
更に、説明した実施形態及び変形例では、給電線50を1層とする場合について説明したが、給電線50を多層化するようにしてもよい。この場合、各層の給電線50はビア接続する。
また説明した実施形態では、絶縁層11の形状として、地導体板10と破断環状部20を含む矩形形状とした。
これに対する変形例として、絶縁層11を、地導体板10、破断環状部20、給電線50の投影領域以外の領域を切り取った形状としてもよい。
すなわち、地導体板10が配設されていない側の角部分を切り取った形状にすることも可能である。角部分を切り取る形状としては、斜めに切り取る三角形状の場合と、矩形形状の場合のいずれでもよい。
ただし、絶縁層11は、地導体板10、破断環状部20、給電線50の投影領域から所定距離離れた範囲で残されていることが放射効率上は好ましい。
以上説明したように本実施形態によれば、図1〜図3に示した各構成のサイズや材料により、縦30mm×横50mm、厚さ1.4mmで、共振周波数2.94GHz帯の両偏波送受用アンテナ1を構成することができる。
例えば、給電系を含む市販品完成体の2.4GHz帯の無線LAN円偏波平面アンテナ(導波器付平面アンテナ)のサイズが約110mm×110mm×20mm(アンテナ部)であるのに比べて、十分に小型化することができる。
更に例を挙げると、一点給電パッチアンテナのアンテナ部自身のサイズは、2.45GHzの場合、自由空間波長の半波長が62.5mmとなるので、この62.5mm角(基板が発砲フォーム等の場合)となるのと比較しても本実施形態の両偏波送受用アンテナ1では小型化している。
また、基板(絶縁層11)に対して垂直方向に、円偏波を確保することができる。
そして、2点給電方式の円偏波アンテナが2点で給電するための二分配回路や外部回路が必要であり、給電系が複雑になるのに対し、図4に示した円偏波アンテナ1では、破断環状部20と内部接続線40により直交する第1アンテナと第2アンテナとして機能させているので、簡単な構造で容易に製造することができる。
更に、先願技術の円偏波アンテナに比べて、本実施形態の両偏波送受用アンテナ1(円偏波アンテナ1)は、次の効果を得ることができる。
(1)先願技術に対し、給電線からの放射が低いので、給電線を短くすることができ、破断環状部20と給電線50を含めた「アンテナ系」の小型化が可能である。
(2)先願技術と比較し、整合帯域が広く、高効率(約92%)である。
また、本実施形態の両偏波送受用アンテナ1(円偏波アンテナ)によれば、破断環状部20、内部接続線40、給電線50、及び地導体板10を、基板(絶縁層11)上にパターンで構築できるので、安価に形成することができる。
さらに、破断環状部20等の積層数を増やすことで、より小型化を図ることができる。
1 両偏波送受用アンテナ(円偏波アンテナ)
10 地導体板
11 絶縁層
20 破断環状部
21 ビア
22〜27 直線部
28、29、30、31 延設部
40 内部接続線
41 第1接続線
42 第2接続線
43 傾斜接続線
50 給電線
A、B 破断部
P1 給電点

Claims (9)

  1. 2つの破断直線の端部が対向配置されて第1破断部が形成された矩形形状の破断環状部と、
    前記第1破断部を形成する前記両破断直線の端部と連続し、所定間隔で平行して延設された1対の延設部と、
    一端が、前記2つの破断直線のうちの一方の破断直線に接続され、他端が、他方の破断直線と直交接続された直交直線に直交状態で接続された内部接続線と、
    前記破断環状部の少なくとも1辺から所定距離だけ隔てて配設された地導体板と、
    一端側が前記破断環状部に接続され、前記地導体板まで延びる他端側に給電点を備えた給電線と、
    を具備したことを特徴とする両偏波送受用アンテナ。
  2. 前記破断環状部は、前記地導体板と平行に配設され、前記第1破断部は、前記地導体板と平行な2辺のうち前記地導体板から離れた側の辺の中央部に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の両偏波送受用アンテナ。
  3. 前記破断環状部には、前記第1破断部が形成された辺と対向する辺に、2つの破断直線の端部が対向配置されて第2破断部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両偏波送受用アンテナ。
  4. 前記第2破断部には、前記第2破断部を形成する前記両破断直線の端部と連続し、所定間隔で平行して延設された1対の延設部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の両偏波送受用アンテナ。
  5. 前記1対の延設部は、前記破断環状部の内側に、又は外側に延設されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナ。
  6. 前記内部接続線は、前記一端も前記一方の破断直線に直交状態で接続されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナ。
  7. 前記内部接続線は、誘電体を含めた波長をλgとした場合に、全長が略λg/4である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナ。
  8. 前記地導体板は、前記破断環状部の前記第1破断部が形成された辺と平行な他の辺と対向する第1端部と、前記内部接続線の他端が接続された前記直交直線と対向する第2端部を備え、
    前記給電線は、一端側が前記破断環状部の前記直交直線に接続され、前記他端側の給電点が前記地導体板の前記第2端部まで延びている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナ。
  9. 前記破断環状部と前記1対の延設部は、絶縁層を介してビア接続された複数層に形成され、
    前記内部接続線と給電線は、いずれか1の層の破断環状部に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1の請求項に記載の両偏波送受用アンテナ。
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