JP6537448B2 - 一体型空調機 - Google Patents

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本発明は、空調対象域における主領域に供給する主調整空気を送出する主給気口、及び、前記空調対象域における副領域に供給する副調整空気を送出する副給気口をハウジングに形成し、前記空調対象域から戻る還気空気又は屋外から取り入れた外気又はそれら還気空気と外気との混合空気を原空気として、その原空気を加熱又は冷却することで前記主調整空気及び前記副調整空気を生成する調温用熱交換器を前記ハウジングに収容してある一体型空調機に関し、
特に、インテリア領域とペリメータ領域とに代表されるような空調対象域において空調負荷の変動傾向が互いに異なる主領域と副領域とを同時に空調するのに適した一体型空調機に関する。
従来、インテリア領域とペリメータ領域とを同時に空調する一体型空調機として図16に示す空調機が提案されている(特許文献1参照)。
この一体型空調機は、インテリア領域に供給する主調整空気SAを主送風機12aにより送出する主給気口5と、ペリメータ領域に供給する副調整空気SA1を副送風機12bにより送出する副給気口6とを備えている。
また、空調対象域から戻る還気空気RAと屋外から取り入れた外気OAとの混合空気MAを加熱又は冷却して主調整空気SA及び副調整空気SA1を生成する調温用熱交換器として、主熱交換器24と副熱交換器25とを備えている。
そして、この一体型空調機では、インテリア領域とペリメータ領域とがともに冷房要求状態にあるときは、同図16に示すように、混合空気MAの全量を主熱交換器24で冷却して冷風CFを生成し、この生成冷風CFの一部を主調整空気SAとして主給気口5からインテリア領域に供給するのに対し、この生成冷風CFの他部を副調整空気SA1として副給気口6からペリメータ領域に供給する。
一方、インテリア領域が冷房要求状態であるのに対しペリメータ領域が暖房要求状態であるときには、図17に示すように、混合空気MAの一部を主熱交換器24で冷却して冷風CFを生成し、この生成冷風CFを主調整空気SAとして主給気口5からインテリア領域に供給するのに対し、混合空気MAの他部を副熱交換器25で加熱して温風WFを生成し、この生成温風WFを副調整空気SA1として副給気口6からペリメータ領域に供給する。
また、インテリア領域とペリメータ領域とがともに暖房要求状態にあるときには、図18に示すように、混合空気MAの全量を主熱交換器24で加熱して温風WFを生成し、この生成温風WFの一部を主調整空気SAとして主給気口5からインテリア領域に供給するのに対し、この生成温風WFの他部を副調整空気SA1として副給気口6からペリメータ領域に供給する。
特開平6−213478号公報
しかし、上記した一体型空調機では(同図16〜図18参照)、原空気とする混合空気MAを主熱交換器24と副熱交換器25とに対して分流させるか否かを切り換えるためのダンパ装置D1、及び、主熱交換器24で加熱又は冷却して生成した冷風CFや温風WFを主給気口5と副給気口6とに対して分流させるか否かを切り換えるためのダンパ装置D2が必要となる。
そして、これら切り換え用のダンパ装置D1,D2を要することで、また、それらダンパ装置D1,D2を制御する付帯的な制御手段も必要になることで、空調機の製作コストが嵩む問題があった。
また、インテリア領域やペリメータ領域において冷暖房要求状態に変化があったとき、それらダンパ装置D1,D2の切り換わり動作が原因でインテリア領域やペリメータ領域に対する調整空気SA,SA1の供給状態に一時的にせよ乱れが生じ易い問題もあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な機器構成を採ることで、上記の如き問題を解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は一体型空調機に係り、その特徴は、
空調対象域における主領域に供給する主調整空気を送出する主給気口、及び、前記空調対象域における副領域に供給する副調整空気を送出する副給気口をハウジングに形成し、
前記空調対象域から戻る還気空気又は屋外から取り入れた外気又はそれら還気空気と外気との混合空気を原空気として、その原空気を加熱又は冷却することで前記主調整空気及び前記副調整空気を生成する調温用熱交換器を前記ハウジングに収容してある一体型空調機であって、
前記調温用熱交換器として主熱交換器と副熱交換器とを設け、
前記原空気は前記主熱交換器で加熱又は冷却し、
前記主熱交換器で加熱又は冷却した空気は、前記副熱交換器を通過させずに前記主調整空気として前記主給気口から送出させる主分流空気と、前記副熱交換器に通過させた上で前記副調整空気として前記副給気口から送出させる副分流空気とに常時分流させる構成にしてある点にある。
この構成では、空調対象域における主領域と副領域とがともに冷房要求状態にあるときには(図10又は図11参照)、原空気Aに対し主熱交換器24を冷却機能させて冷風を生成し、この生成冷風が、副熱交換器25を通過せずに主調整空気SAとして主給気口5から送出される主分流空気Aaと、副熱交換器25を通過した上で副調整空気SA1として副給気口6から送出される副分流空気Abとに分流されることに対して、副熱交換器25を副分流空気Abに対し冷却機能させるか、あるいは、副熱交換器25の熱交換機能を停止させるようにすれば、主給気口5及び副給気口6の双方から冷風を送出させることができ、これにより、主領域及び副領域夫々の冷房要求状態に対して同時に対応することができる。
一方、主領域が冷房要求状態であるのに対し副領域が暖房要求状態にあるときには(図12参照)、原空気Aに対し主熱交換器24を冷却機能させて冷風を生成し、この生成冷風が、副熱交換器25を通過せずに主調整空気SAとして主給気口5から送出される主分流空気Aaと、副熱交換器25を通過した上で副調整空気SA1として副給気口6から送出される副分流空気Abとに分流されることに対して、副熱交換器25を副分流空気Abに対し加熱機能させるようにすれば、主給気口5から冷風を送出させるのに伴い、副給気口6から温風を送出させることができ、これにより、主領域の冷房要求状態と副領域の暖房要求状態との双方に対して同時に対応することができる。
また、主領域と副領域とがともに暖房要求状態にあるときには(図13又は図14参照)、原空気Aに対し主熱交換器24を加熱機能させて温風を生成し、この生成温風が、副熱交換器25を通過せずに主調整空気SAとして主給気口5から送出される主分流空気Aaと、副熱交換器25を通過した上で副調整空気SA1として副給気口6から送出される副分流空気Abとに分流されることに対して、副熱交換器25を副分流空気Abに対し加熱機能させるか、あるいは、副熱交換器25の熱交換機能を停止させるようにすれば、主給気口5及び副給気口6の双方から温風を送出させることができ、これにより、主領域及び副領域夫々の暖房要求状態に対して同時に対応することができる。
さらに、主領域が暖房要求状態であるのに対し副領域が冷房要求状態にあるときには(図15参照)、原空気Aに対し主熱交換器24を加熱機能させて温風を生成し、この生成温風が、副熱交換器25を通過せずに主調整空気SAとして主給気口5から送出される主分流空気Aaと、副熱交換器25を通過した上で副調整空気SA1として副給気口6から送出される副分流空気Abとに分流されることに対して、副熱交換器25を副分流空気Abに対し冷却機能させるようにすれば、主給気口5から温風を送出させるのに伴い、副給気口6から冷風を送出させることができ、これにより、主領域の暖房要求状態と副領域の冷房要求状態との双方に対して同時に対応することができる。
そして、この構成によれば、主熱交換器24で加熱又は冷却した空気を常時、副熱交換器25を通過させずに主調整空気SAとして主給気口5から送出させる主分流空気Aaと、副熱交換器25を通過させた上で副調整空気SA1として副給気口6から送出させる副分流空気Abとに分流させるから、原空気Aを主熱交換器24と副熱交換器25とに対して分流させるか否かを切り換えるためのダンパ装置や、主熱交換器24で加熱又は冷却した空気を主給気口5と副給気口6とに対して分流させるか否かを切り換えるためのダンパ装置を不要にすることができ、これにより、それら切り換え用のダンパ装置を要する先述の如き従来の一体型空調機に比べ、空調機の製作を容易にするとともに、その製作コストを効果的に低減することができる。
また、それらダンパ装置の切り換わり動作が原因で主領域や副領域に対する調整空気SA,SA1の供給状態に乱れが生じ易いといったことも、それらダンパ装置の不要化により効果的に回避することができ、これにより、主領域及び副領域に対して調整空気SA,SA1を常に円滑かつ安定的に供給することができて、その点で空調性能も高めることができる。
なお、この第1特徴構成の実施において、主領域が暖房要求状態であるのに対し副領域が冷房要求状態になるといった状況が稀にしか生じないなどの理由で、そのような状況に対する対応(図15)が不要な場合は、副熱交換器25を副分流空気Abに対する加熱専用の熱交換器にしてもよい。
また、その場合、主領域と副領域とがともに冷房要求状態にあるときには、主熱交換器24を原空気Aに対して冷却機能させるのに対し、副熱交換器25は熱交換機能を停止させる形態(図11)を採る。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記副分流空気は常時、複数の前記副熱交換器に対して並列的に分流させた状態で通過させ、
これら複数の副熱交換器を通過させた前記副分流空気の夫々を、複数の前記副領域に対して個別に供給する複数の前記副調整空気として、複数の前記副給気口から個別に送出させる構成にしてある点にある。
この構成によれば、主領域が冷房要求状態であるのに対し、複数の副領域の個々が冷房要求状態あるいは暖房要求状態のいずれであることにも対応することができ、また、主領域が暖房要求状態であるのに対し、複数の副領域の個々が冷房要求状態あるいは暖房要求状態のいずれであることにも対応することができる。
したがって、空調負荷の変動傾向が主領域と副領域とで異なることに加えて、複数の副領域どうしの間でも空調負荷の変動傾向が互いに異なる場合に好適な一体型空調機にすることができる。
なお、この第2特徴構成の実施においても、主領域が暖房要求状態であるのに対し、いくつかの副領域の夫々が冷房要求状態になるといった状況が稀にしか生じないなどの場合は、それら副領域の夫々に対応する副熱交換器を副分流空気に対する加熱専用の熱交換器にしてもよい。
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、前記副熱交換器で前記副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードと、
前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するのに対し、前記副熱交換器に対する熱媒供給を遮断して前記副熱交換器の熱交換機能を停止する運転モードとの選択的な実施を可能にしてある点にある。
この構成によれば、主領域及び副領域がともに暖房要求状態であるが、主領域の暖房要求状態に比べて副領域の暖房要求状態が一層強い場合と、主領域の暖房要求状態と副領域の暖房要求状態とが比較的均衡している場合とがあることに対して好適な一体型空調機にすることができる。
即ち、主熱交換器で原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、副熱交換器で副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードでは(図13参照)、主熱交換器24の加熱機能により生成した温風が、主分流空気Aaと副分流空気Abとに分流されることに対して、その副分流空気Abを副熱交換器25の加熱機能によりさらに追加加熱する形態になるから、主領域の暖房要求状態に比べ副領域の暖房要求状態が一層強い場合に対して適切に対応することができる。
また、主熱交換器で原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するのに対し、副熱交換器に対する熱媒供給を遮断して副熱交換器の熱交換機能を停止する運転モードでは(図14参照)、上記の追加加熱を行わない形態になるから、主領域の暖房要求状態と副領域の暖房要求状態とが比較的均衡している場合に対して適切に対応することができる。
なお、副分流空気は常時、複数の副熱交換器に対して並列的に分流させた状態で通過させて、これら複数の副熱交換器を通過させた副分流空気の夫々を複数の副給気口から個別に送出させる構成(第2特徴構成)において、この第3特徴構成を実施する場合には、主熱交換器で原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するのに対し、複数の副熱交換器の個々について、副熱交換器で副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードと、副熱交換器に対する熱媒供給を遮断して副熱交換器の熱交換機能を停止する運転モードとの選択的な実施を可能にするのが望ましい。
即ち、このようにすれば、複数の副領域の個々について、副領域の暖房要求状態が主領域の暖房要求状態より一層強い場合と主領域の暖房要求状態に比較的均衡している場合との双方について適切に対応することができる。
本発明の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、前記副熱交換器で前記副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードの実施を可能にし、
この運転モードでは、温熱媒を前記主熱交換器と前記副熱交換器とに対してその順に直列的に通過させる構成にしてある点にある。
この構成では、主熱交換器で原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、副熱交換器で副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードの実施を可能にすることで、前述の如く(図13参照)、主熱交換器24の加熱機能により生成した温風が主分流空気Aaと副分流空気Abとに分流されることに対して、その副分流空気Abを副熱交換器25の加熱機能によりさらに追加加熱する形態にし、これにより、主領域の暖房要求状態に比べ副領域の暖房要求状態が一層強い場合に対して適切に対応できるようにする。
そして、この運転モードでは、温熱媒を主熱交換器と副熱交換器とに対してその順に直列的に通過させるから、温熱媒の往還温度差を大きくすることができ、これにより、温熱媒が往還温度差の小さいままで熱源装置側に戻ることで生じる熱媒搬送動力の浪費を抑止することができる。また、この運転モードでは、主熱交換器において使用した温熱媒を副熱交換器において再利用する形態を採っているが、主熱交換器と副熱交換器との両者で加熱を行う場合には、副熱交換器で用いる温熱媒の温度が、主熱交換器で用いる温熱媒の温度より低くても、副分流空気を所望の温度まで昇温することが可能である。このため、温熱媒を副熱交換器において再利用する形態を採っていても、所望の温度の副分流空気を得ることができる。さらに、副熱交換器において温熱媒を再利用することで、主熱交換器と副熱交換器との両者に別個で温熱媒を通過させるのに比べ、温熱媒を有効利用でき省エネも図ることができる。このように、この構成では、熱媒搬送動力の浪費の抑止と温熱媒の有効利用とにより、高い省エネルギ効果を得ることができる。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記副給気口に、前記副領域の検出域内温度に基づいて前記副給気口からの前記副調整空気の送出風量を調整する副領域用の可変風量装置を設けてある点にある。
この構成では、副給気口から副調整空気として温風を送出することで副領域の暖房要求状態に対応する場合、及び、副給気口から副調整空気として冷風を送出することで副領域の冷房要求状状態に対応する場合のいずれにしても、副給気口からの副調整空気の送出風量が副領域用の可変風量装置により副領域の検出域内温度に基づいて調整されることにより、副領域の域内温度を所望の設定温度に安定的に保つことができる。
そして、この構成によれば、副領域用の可変風量装置を副給気口に設けるから、副給気口から副領域にわたらせる副給気ダクトの途中に副領域用の可変風量装置を介装するのに比べ、副領域用の可変風量装置の設置を容易にするとともに、副領域用の可変風量装置に対するメンテナンスも容易にすることができる。
本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記ハウジングのうち前記副給気口を形成するとともに前記副熱交換器を収容した副ハウジング部分は、前記主給気口を形成するとともに前記主熱交換器を収容した主ハウジング部分に対して切り離し操作が可能な状態に連結してある点にある。
この構成によれば、空調対象域において副領域の域数に変化があった場合などに、主ハウジング部分に対して連結されている現行の副ハウジング部分を、副給気口の形成数や副熱交換器の収容数などが異なる別仕様の副ハウジング部分と交換して対応するといったことを容易に行うことができる。
一体型空調機の全体構成を示す斜視図 第1運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第2運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第3運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第4運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第5運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第6運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 第7運転モードにおける温水や冷水の流れ状態を示す斜視図 別仕様の副ハウジング部分を連結した状態を示す斜視図 別実施形態を示す運転モードAの説明図 別実施形態を示す運転モードBの説明図 別実施形態を示す運転モードCの説明図 別実施形態を示す運転モードDの説明図 別実施形態を示す運転モードEの説明図 別実施形態を示す運転モードFの説明図 従来の一体型空調機における冷房・冷房運転状態の説明図 従来の一体型空調機における冷房・暖房運転状態の説明図 従来の一体型空調機における暖房・暖房運転状態の説明図
図1は、空調対象域におけるインテリア領域(主領域の一例)と展望方位が互いに異なる複数のペリメータ領域(複数の副領域の一例)とを同時に空調する一体型の空調機1を示す。
この空調機1は箱型のハウジング2を備え、このハウジング2の天板部2aには、還気口3、外気口4、主給気口5、並びに、第1及び第2の副給気口6,7を設けてある。
還気口3には還気ダクトを接続し、この還気ダクトを通じて空調対象域から戻る還気空気RAを還気口3からハウジング2内に導入する。
外気口4には外気ダクトを接続し、この外気ダクトを通じて屋外から取り入れた外気OAを外気口4からハウジング2内に導入する。
主給気口5には主給気ダクトを接続し、主給気口5から送出される主調整空気SAを主給気ダクトを通じてインテリア領域に供給する。
第1副給気口6には第1副給気ダクトを接続し、第1副給気口6から送出される第1副調整空気SA1を第1副給気ダクトを通じて第1ペリメータ領域に供給する。
同様に第2副給気口7には第2副給気ダクトを接続し、第2副給気口7から送出される第2副調整空気SA2を第2副給気ダクトを通じて第2ペリメータ領域に供給する。
還気口3から導入した還気空気RAはハウジング2内の混合室8に流入し、また、外気口4から導入した外気OAは、ハウジング2内の外気室9及び渡り開口10を通じて混合室8に流入する。
混合室8に流入した還気空気RAと外気OAとは合流して混合され、この空調機1では、この混合室8で生成される還気空気RAと外気OAとの混合空気を調整対象の原空気Aとする。
原空気Aは、ハウジング2内における吸込口11、送風機12、渡り風路13を通じてハウジング2内のフィルタ室14に流入し、このフィルタ室14において原空気Aは一種ないし数種のフィルタ14a,14bを通過する。
そして、フィルタ14a,14bを通過することで除塵された原空気Aは、主コイル室15を通じハウジング2内の給気前室16に流入する。
給気前室16の上部には主給気室17を形成してあり、給気前室16と主給気室17との間の主分流口18を通じて給気前室16から主給気室17に導入される空気が主調整空気SAとして主給気口5から送出される。
一方、ハウジング2内には、主コイル室15とは反対側で給気前室16に隣接させて第1及び第2の副給気室19,20を並列配置で形成してあり、給気前室16と第1副給気室19との間の第1副分流口21を通じて給気前室16から第1副給気室19に導入される空気が第1副給気口6から送出される。
同様に、給気前室16と第2副給気室20との間の第2副分流口22を通じて給気前室16から第2副給気室20に導入される空気が第2副給気口7から送出される。
換言すれば、給気前室16は、主給気口5と副給気口6,7とに対する分流室として機能し、主コイル室15を経て給気前室16に導入された空気は常時、主調整空気SAとして主給気室17を通じ主給気口5から送出させる主分流空気Aaと、副調整空気SA1,SA2として副給気室19,20を通じ副給気口6,7から送出させる副分流空気Abとに分流される。
また、この副分流空気Abは常時、第1及び第2副給気室19,20に対して並列的に分流された状態で通過し、第1副給気室19に分流された第1副分流空気Ab1が第1副調整空気SA1として第1副給気口6から送出され、第2副給気室20に分流された第2副分流空気Ab2が第2副調整空気SA2として第2副給気口7から送出される。
ハウジング2内には、フィルタ14a,14bを通過した原空気Aを加熱又は冷却することで、主給気口5から送出する主調整空気SAと、第1及び第2副給気口6,7の夫々から送出する第1及び第2副調整空気SA1,SA2とを生成する調温用熱交換器23を装備してあり、具体的には、この調温用熱交換器23として、主熱交換器24と第1及び第2の副熱交換器25,26とを設けてある。
主熱交換器24は主コイル室15に装備してあり、また、第1副熱交換器25は第1副給気室19に装備し、第2副熱交換器26は第2副給気室20に装備してある。
つまり、この空調機1では、フィルタ14a,14bを通過した原空気Aを先ず主コイル室15において主熱交換器24により加熱又は冷却し、この主熱交換器24で加熱又は冷却した空気を、第1及び第2副熱交換器25,26のいずれにも通過させずに主調整空気SAとして主給気口5から送出させる主分流空気Aaと、第1副熱交換器25を通過させた上で第1副調整空気SA1として第1副給気口6から送出させる第1副分流空気Ab1と、第2副熱交換器26を通過させた上で第2副調整空気SA2として第2副給気口7から送出させる第2副分流空気Ab2との3流に常時分流する。
さらに具体的には、主コイル室15には、主熱交換器24として、原空気流れ方向に並べて配置した主温水コイル27と主冷水コイル28とのコイル対を装備してあり、また、第1副給気室19には、第1副熱交換器25として第1副温水コイル29を配置し、第2副給気室20には、第2副熱交換器26として第2副温水コイル30を配置してある。
なお、第1副熱交換器25としては、第1副分流空気Ab1の流れ方向に並べて配置する第1副温水コイル29と第1副冷水コイルとのコイル対を第1副給気室19に装備し、また同様に、第2副熱交換器26としては、第2副分流空気Ab2の流れ方向に並べて配置する第2副温水コイル30と第2副冷水コイルとのコイル対を第2副給気室20に装備することも考えられる。
しかし、インテリア領域が冷房要求状態にあって第1ペリメータ領域や第2ペリメータ領域も冷房要求状態にある状況では、主熱交換器24としての主冷水コイル28で原空気Aを冷水と熱交換させて冷風を生成し、この生成冷風の一部を主調整空気SAとして主給気口5から送出するとともに、その生成冷風の他部を第1副調整空気SA1や第2副調整空気SA2として第1副給気口6や第2副給気口7から送出させることで対応することができる。
また、インテリア領域が暖房要求状態であるのに対して第1ペリメータ領域や第2ペリメータ領域が冷房要求状態になるといった状況は、中間期などで稀にしか生じず、しかも、中間期で比較的低温の外気OAを原空気Aの一部として導入していることから、第1ペリメータ領域や第2ペリメータ領域の冷房要求状態は冷水による空気冷却を要するほどのものでないことが多い。
この点を考慮して、本例の空調機1では、副冷水コイルの設置を省略し、第1副熱交換器25としては第1副温水コイル29のみを第1副給気室19に装備し、同様に、第2副熱交換器26としては第2副温水コイル30のみを第2副給気室20に装備してある。
主温水コイル27と第1及び第2副温水コイル29,30とに接続する温水配管については、図2に示すように、温水供給管31を主温水コイル27の温水入口に接続し、温水返り管32を主温水コイル27の温水出口に接続してある。
温水返り管32の途中で主温水コイル27の近傍部分からは副温水供給管33を分岐し、この副温水供給管33の他端部は2管33a,33bに分岐して、それら分岐2管33a、33bの一方を第1副温水コイル29の温水入口に接続し、他方を第2副温水コイル30の温水入口に接続してある。
温水返り管32の途中で副温水供給管33の分岐部よりも下流側の部分からは副温水返り管34を分岐し、この副温水返り管34の他端部は2管34a,34bに分岐して、それら分岐2管34a,34bの一方を温水コイル29の温水出口に接続し、他方を第2副温水コイル30の温水出口に接続してある。
また、温水供給管31の途中からは温水渡り管35を分岐し、この温水渡り管35の他端は副温水供給管33の途中に接続してある。
そして、温水返り管34における副温水供給管33の分岐部と副温水返り管34の接続部との間には第1切換弁V1としての開閉弁を介装し、温水供給管31における温水渡り管35の分岐部には第2切換弁V2としての三方弁を介装し、副温水供給管33における温水返り管32からの分岐部と温水渡り管35の接続部との間には第3切換弁V3としての開閉弁を介装してある。
また、第1副温水コイル29の温水出口に接続する副温水返り管34の分岐管34aには第4切換弁V4としての開閉弁を介装し、同様に、第2副温水コイル30の温水出口に接続する副温水返り管34の分岐管34bには第5切換弁V5としての開閉弁を介装してある。
一方、主冷水コイル28の冷水入口には冷水供給管36を接続し、主冷水コイル28の冷水出口には冷水返り管37を接続してあり、冷水供給管36には、主冷水コイル28に対する冷水cの供給を断続する第6切換弁V6としての開閉弁を介装してある。
つまり、この空調機1は、上記した温水配管系における第1〜第5切換弁V1〜V5、及び、冷水配管系における第6切換弁V6の切り換え操作により、インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域夫々の冷暖房要求状態の変化に応じて次の7つ運転モードを選択的に実施することができる。
・第1運転モード
インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域の3領域がいずれも冷房要求状態にあるときは、同図2に示す如く、各温水コイル27,29,30に対する温水の供給を遮断した状態で主冷水コイル28に冷水cを供給する。
即ち、この第1運転モードでは、原空気Aを主冷水コイル28において冷水cと熱交換させて冷却することで冷風を生成し、この生成冷風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流冷風を、主調整空気SAとして主給気口5から冷房要求状態のインテリア領域に供給する。
また、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流冷風を、温水遮断により熱交換機能を停止させた第1副温水コイル29に通過させて分流冷風のままで第1副調整空気SA1として第1副給気口6から冷房要求状態の第1ペリメータ領域に供給する。
さらに、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流冷風を、同じく温水遮断により熱交換機能を停止させた第2副温水コイル30に通過させて分流冷風のままで第2副調整空気SA2として第2副給気口7から冷房要求状態の第2ペリメータに供給する。
・第2運転モード
インテリア領域及び第1ペリメータ領域が冷房要求状態であるのに対して第2ペリメータ領域が暖房要求状態にあるときには、図3に示す如く、主温水コイル27及び第1副温水コイル29の夫々に対する温水供給を遮断した状態で、主冷水コイル28に冷水cを供給するとともに第2副温水コイル30に温水wを供給する。
即ち、この第2運転モードでは、原空気Aを主冷水コイル28において冷水cと熱交換させて冷却することで冷風を生成し、この生成冷風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流冷風を、主調整空気SAとして主給気口5から冷房要求状態のインテリア領域に供給する。
また、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流冷風を、温水遮断により熱交換機能を停止させた第1副温水コイル29に通過させて分流冷風のままで第1副調整空気SA1として第1副給気口6から冷房要求状態の第1ペリメータに供給する。
これに対し、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第2副分流空気Ab2として第2給気前室17から第2副給気室20に流入する分流冷風を第2副温水コイル30において温水wと熱交換させて加熱(再熱)することで温風にし、この温風を第2副調整空気SA2として第2副給気口7から暖房要求状態の第2ペリメータに供給する。
・第3運転モード
インテリア領域及び第2ペリメータ領域が冷房要求状態であるのに対して第1ペリメータ領域が暖房要求状態にあるときには、図4に示す如く、主温水コイル27及び第2副温水コイル30の夫々に対する温水供給を遮断した状態で、主冷水コイル28に冷水cを供給するとともに第1副温水コイル29に温水wを供給する。
即ち、この第3運転モードでは、原空気Aを主冷水コイル28において冷水cと熱交換させて冷却することで冷風を生成し、この生成冷風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流冷風を、主調整空気SAとして主給気口5から冷房要求状態のインテリア領域に供給する。
これに対し、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流冷風を第1副温水コイル29において温水wと熱交換させて加熱(再熱)することで温風にし、この温風を第1副調整空気SA1として第1副給気口6から暖房要求状態の第1ペリメータに供給する。
また、主冷水コイル28での生成冷風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流冷風を、温水遮断により熱交換機能を停止させた第2副温水コイル30に通過させて分流冷風のままで第2副調整空気SA2として第2副給気口7から冷房要求状態の第2ペリメータに供給する。
・第4運転モード
インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域の3領域がいずれも暖房要求状態にあって、第1及び第2ペリメータ領域の暖房要求状態がいずれも主領域の暖房要求状態と比較的均衡しているときには、図5に示す如く、主冷水コイル28に対する冷水供給を遮断するとともに、第1副温水コイル29及び第2副温水コイル30の夫々に対する温水供給を遮断した状態で、主温水コイル27に温水wを供給する。
即ち、この第4運転モードでは、原空気Aを主温水コイル27において温水wと熱交換させて加熱することで温風を生成し、この生成温風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流温風を、主調整空気SAとして主給気口5から暖房要求状態のインテリア領域に供給する。
また、主温水コイル27での生成温風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流温風を、温水遮断により熱交換機能を停止させた第1副温水コイル29に通過させて分流温風のままで第1副調整空気SA1として第1副給気口6から暖房要求状態の第1ペリメータに供給する。
さらに、主温水コイル27での生成温風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流温風を、同じく温水遮断により熱交換機能を停止させた第2副温水コイル30に通過させて分流温風のままで第2副調整空気SA2として第2副給気口7から暖房要求状態の第2ペリメータに供給する。
・第5運転モード
インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域の3領域がいずれも暖房要求状態にあるものの、第2ペリメータ領域の暖房要求状態が主領域の暖房要求状態に比べ一層強いときには、図6に示す如く、主冷水コイル28に対する冷水供給を遮断するとともに、第1副温水コイル29に対する温水供給を遮断した状態で、主温水コイル27と第2副温水コイル30とに対してその順に温水wを直列的に供給する。
即ち、この第5運転モードでは、原空気Aを主温水コイル27において温水wと熱交換させて加熱することで温風を生成し、この生成温風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流温風を、主調整空気SAとして主給気口5から暖房要求状態のインテリア領域に供給する。
また、主温水コイル27での生成温風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流温風を、温水遮断により熱交換機能を停止させた第1副温水コイル29に通過させて分流温風のままで第1副調整空気SA1として第1副給気口6から暖房要求状態の第1ペリメータ領域に供給する。
これに対し、主温水コイル27での生成温風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流温風を第2副温水コイル30において温水wと熱交換させて更に加熱することで一層高温の温風にし、この高温風を第2副調整空気SA2として第2副給気口7から暖房要求状態が強い第2ペリメータ領域に供給する。
・第6運転モード
インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域の3領域がいずれも暖房要求状態にあるものの、第1ペリメータ領域の暖房要求状態が主領域の暖房要求状態に比べ一層強いときには、図7に示す如く、主冷水コイル28に対する冷水供給を遮断するとともに、第2副温水コイル30に対する温水供給を遮断した状態で、主温水コイル27と第1副温水コイル29とに対してその順に温水wを直列的に供給する。
即ち、この第6運転モードでは、原空気Aを主温水コイル27において温水wと熱交換させて加熱することで温風を生成し、この生成温風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流温風を、主調整空気SAとして主給気口5から暖房要求状態のインテリア領域に供給する。
これに対し、主温水コイル27での生成温風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流温風を第1副温水コイル29において温水wと熱交換させて更に加熱することで一層高温の温風にし、この高温風を第1副調整空気SA1として第1副給気口6から暖房要求状態が強い第1ペリメータ領域に供給する。
また、主温水コイル27での生成温風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流温風を温水遮断により熱交換機能を停止させた第2副温水コイル30に通過させて分流温風のままで第2副調整空気SA2として第2副給気口7から暖房要求状態の第2ペリメータ領域に供給する。
・第7運転モード
インテリア領域、第1ペリメータ領域、第2ペリメータ領域の3領域がいずれも暖房要求状態にあるものの、第1及び第2ペリメータ領域の暖房要求状態がいずれも主領域の暖房要求状態に比べ一層強いときには、図8に示す如く、主冷水コイル28に対する冷水供給を遮断した状態で、主温水コイル27に温水wを供給するとともに、主温水コイル27の温水出口から送出される温水wを第1及び第2副温水コイル29,30に対して並列的に供給する。
即ち、この第7運転モードでは、原空気Aを主温水コイル27において温水wと熱交換させて加熱することで温風を生成し、この生成温風のうち主分流空気Aaとして給気前室17から主給気室17に流入する分流温風を、主調整空気SAとして主給気口5から暖房要求状態のインテリア領域に供給する。
これに対し、主温水コイル27での生成温風のうち、第1副分流空気Ab1として給気前室17から第1副給気室19に流入する分流温風を第1副温水コイル29において温水wと熱交換させて更に加熱することで一層高温の温風にし、この高温風を第1副調整空気SA1として第1副給気口6から暖房要求状態が強いる第1ペリメータ領域に供給する。
また同様に、主温水コイル27での生成温風のうち、第2副分流空気Ab2として給気前室17から第2副給気室20に流入する分流温風を第2副温水コイル30において温水wと熱交換させて更に加熱することで一層高温の温風にし、この高温風を第2副調整空気SA2として第2副給気口7から暖房要求状態が強い第2ペリメータ領域に供給する。
なお、副温水供給管33,副温水返り管34、温水渡り管35などはハウジング2の内部に組み込み装備してあり、ハウジング2の壁面部分には、温水供給管31、温水返り管32、冷水供給管36、冷水返り管37夫々の接続口部分だけを配置してある。
ハウジング2における第1副給気口6には、第1副領域用の可変風量装置38を装備してあり、この第1副領域用の可変風量装置38は、第1ペリメータ領域が暖房要求状態ないし冷房要求状態のいずれの状態にあるときにも、温度センサにより検出される第1ペリメータ領域の域内温度に基づいて、第1ペリメータ領域の域内温度を設定温度に保つように、第1副給気口6からの第1副調整空気SA1の送出風量を自動調整する。
また同様に、ハウジング2における第2副給気口7には、第2副領域用の可変風量装置39を装備してあり、この第2副領域用の可変風量装置39は、第2ペリメータ領域が暖房要求状態ないし冷房要求状態のいずれの状態にあるときにも、温度センサにより検出される第2ペリメータ領域の域内温度に基づいて、第2ペリメータ領域の域内温度を設定温度に保つように、第2副給気口7からの第2副調整空気SA2の送出風量を自動調整する。
なお、インテリア領域は複数のサブ領域に分かれる場合が多いことから、それらサブ領域ごとの可変風量装置を、主給気ダクトにおけるサブ領域用分岐ダクトの夫々に介装する。
ハウジング2における外気口4には、外気用の可変風量装置40を装備してあり、この外気用の可変風量装置40は、温度センサにより検出される外気温度に応じて外気口4からの外気OAの導入風量を自動調整する。
ハウジング2における還気口3には、還気用のモータダンパ41を装備してあり、外気用可変風量装置40による外気導入風量の調整に応じて、この還気用のモータダンパ41により還気口3からの還気空気RAの導入風量を自動調整する。
主コイル室15には、空気流れ方向において主温水コイル27と主冷水コイル28とのコイル対の下流側に加湿器42を装備してあり、主温水コイル27で加熱した原空気は、この加湿器42により設定湿度に加湿する。
ハウジング2の内部には、電源盤(図示を省略)とともに制御盤(図示を省略)を装備してあり、この制御盤には、各切換弁V1〜V6の切り換え操作や還気用モータダンパ41の開度調整あるいは加湿器42の発停操作などを実行する各種の制御機器を内装してある。
ハウジング2内における外気室9、混合室8、主給気室17は、室壁に消音材を貼設した消音仕様にしてあり、これにより、空調機1からの発生騒音を軽減する。
また、ハウジング2のうち第1及び第2副給気口6,7を形成するとともに第1及び第2副熱交換器25,26を収容した副ハウジング部分2Bは、還気口3、外気口4,主給気口5を形成するとともに送風機12や主熱交換器24を収容した主ハウジング部分2Aに対して切り離し操作が可能状態で連結してある。
つまり、空調対象域の改造などで空調を要するペリメータ領域が増加した場合には、現行の副ハウジング部分2Bを主ハウジング部分2Aから切り離して、別仕様の副ハウジング部分2B′と交換することで容易に対応できるようにしてある。
図9は副ハウジング部分2Bを別仕様の副ハウジング部分2B′と交換した状態を示し、この別仕様の副ハウジング部分2B′には、4つの副給気口6a〜6dを形成するとともに、その内部に4つ副給気室19a〜19dを形成してあり、これら第1〜第4副給気室19a〜19dには、第1〜第4副熱交換器25a〜25dを収容してある。
また、4つの副給気口6a〜6dには夫々、副領域用の可変風量装置38a〜38dを装備してある。
つまり、この別仕様の副ハウジング部分2B′を主ハウジング部分2Aに取り付けた空調機1では、主熱交換器24で加熱又は冷却した空気を、主調整空気SAとして主給気口5から送出させる主分流空気Aaと、第1副熱交換器25aを通過させた上で第1副調整空気SA1として第1副給気口6aから送出させる第1副分流空気Ab1と、第2副熱交換器25bを通過させた上で第2副調整空気SA2として第2副給気口6bから送出させる第2副分流空気Ab2と、第3副熱交換器25cを通過させた上で第3副調整空気SA3として第3副給気口6cから送出させる第3副分流空気Ab3と、第4副熱交換器25dを通過させた上で第4副調整空気SA4として第4副給気口6dから送出させる第4副分流空気Ab4との計5流に常時分流させる。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
前述の実施形態では、還気空気RAと外気OAとの混合空気を原空気Aとする例を示したが、原空気Aは還気空気RAあるいは外気OAであってもよい。
外気OA又は還気空気RAと外気OAとの混合空気を原空気Aとする場合、主熱交換器24での加熱又は冷却に先立ち導入外気OAを予備的に加熱又は冷却する外気処理用の熱交換器をハウジング2内に装備してもよい。
前述の実施形態では、第1及び第2副給気口6,7の夫々に副領域用の可変風量装置38,39を装備し、また、外気口4に外気用の可変風量装置40を装備したが、主給気口5にも主領域用の可変風量装置を装備するようにしてもよい。
前述の実施形態では、主熱交換器24で原空気Aを温水wなどの温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、副熱交換器25,26で副分流空気Ab(Ab1,Ab2)を温熱媒と熱交換させて更に加熱する運転モードを実施するのに、温熱媒を主熱交換器24と副熱交換器25,26とに対してその順に直列的に通過させるようにしたが、場合によっては、この運転モードにおいて、温水wなどの温熱媒を主熱交換器24と副熱交換器25,26とに対して並列的に通過させるようにしてもよい。
また、主熱交換器24で原空気Aを冷水cなどの冷熱媒と熱交換させて冷却するとともに、副熱交換器25,26で副分流空気Ab(Ab1,Ab2)を冷熱媒と熱交換させて更に冷却する運転モードの実施が可能な構成にしてよく、その場合も、冷水cなどの冷熱媒を主熱交換器24と副熱交換器25,26とに対してその順に直列的に通過させる構成あるいは冷水cなどの冷熱媒を主熱交換器24と副熱交換器25,26とに対して並列的に通過させる構成のいずれを採用してもよい。
前述の実施形態では、主熱交換器24として主温水コイル27と主冷水コイル28とのコイル対を用いる例を示したが、これに代え、主熱交換器24として、温水供給により主温水コイルとして機能させ、また、冷水供給により主冷水機能させる冷温水コイルを用いるようにしてもよい。
また、冷媒凝縮器として機能させることで原空気Aを加熱し、かつ、冷媒蒸発器として機能させることで原空気Aを冷却する直膨型熱交換器を主熱交換器24として用いるようにしてよい。
前述の実施形態では、副熱交換器25,26として温水コイル29,30を用いる例を示したが、これに代え、副熱交換器25、26にも、温水コイルと冷水コイルとのコイル対、冷温水コイル、直膨型熱交換器などを用いるようにしてもよく、場合によっては、副熱交換器25,26として電熱ヒータを用いるようにしてもよい。
図10に示すように、主熱交換器24として冷温水コイル(又は、温水コイルと冷水コイルとのコイル対)を設けるのに対し、副熱交換器25としても冷温水コイル(又は温水コイルと冷水コイルとのコイル対)を設け、この構成において主熱交換器24と副熱交換器25との夫々に対する冷温水供給の切り換えにより、主領域及び副領域夫々の冷暖房要求状態の変化に応じて次の運転モードA〜Fを選択的に実施するようにしてもよい。
・運転モードA,B
主領域及び副領域がいずれも冷房要求状態にあるときには、図10又は図11に示すように、原空気Aに対し主熱交換器24を冷却機能させるとともに、副分流空気Abに対し副熱交換器25を冷却機能させるか、あるいは、副熱交換器25の熱交換機能を停止させ、これにより、主給気口5及び副給気口6の双方から冷風を送出させる。
・運転モードC
主領域が冷房要求状態にあり副領域が暖房要求状態にあるときには、図12に示すように、原空気Aの対し主熱交換器24を冷却機能させるのに対して、副分流空気Abに対し副熱交換器25を加熱機能させ、これにより、主給気口5から冷風を送出させるのに伴い副給気口6から温風を送出させる。
・運転モードD,E
主領域及び副領域がいずれも暖房要求状態にあるときには、図13又は図14に示すように、原空気Aに対し主熱交換器24を加熱機能させるとともに、副分流空気Abに対し副熱交換器25を加熱機能させるか、あるいは、副熱交換器25の熱交換機能を停止させ、これにより、主給気口5及び副給気口6の双方から温風を送出させる。
・運転モードF
主領域が暖房要求状態にあり副領域が冷房要求状態にあるときには、図15に示すように、原空気Aの対し主熱交換器24を加熱機能させるのに対して、副分流空気Abに対し副熱交換器25を冷却機能させ、これにより、主給気口5から温風を送出させるのに伴い副給気口6から冷風を送出させる。
前述の実施形態では、インテリア領域を主領域とし、ペリメータ領域を副領域とする例を示したが、主給気口から主調整空気を供給する主領域は、インテリア領域に限らず、建築物中のいずれの箇所にあるどのような用途の領域であってもよい。
また、副給気口から副調整空気を供給する副領域も、ペリメータ領域に限らず、主領域と区別された領域であれば建築物中のいずれの箇所にあるどのような用途の領域であってもよい。
本発明による一体型空調機は、オフィスビルや工場など各種分野の建築施設において種々の目的の空調を実施するのに利用することができる。
SA 主調整空気
5 主給気口
SA1,SA2 副調整空気
6,7 副給気口
2 ハウジング
RA 還気空気
OA 外気
A 原空気
23 調温用熱交換器
24 主熱交換器
25,26 副熱交換器
Aa 主分流空気
Ab1 副分流空気
Ab2 副分流空気
w 温熱媒
38,39 副領域用の可変風量装置
2A 主ハウジング部分
2B 副ハウジング部分

Claims (6)

  1. 空調対象域における主領域に供給する主調整空気を送出する主給気口、及び、前記空調対象域における副領域に供給する副調整空気を送出する副給気口をハウジングに形成し、
    前記空調対象域から戻る還気空気又は屋外から取り入れた外気又はそれら還気空気と外気との混合空気を原空気として、その原空気を加熱又は冷却することで前記主調整空気及び前記副調整空気を生成する調温用熱交換器を前記ハウジングに収容してある一体型空調機であって、
    前記調温用熱交換器として主熱交換器と副熱交換器とを設け、
    前記原空気は前記主熱交換器で加熱又は冷却し、
    前記主熱交換器で加熱又は冷却した空気は、前記副熱交換器を通過させずに前記主調整空気として前記主給気口から送出させる主分流空気と、前記副熱交換器に通過させた上で前記副調整空気として前記副給気口から送出させる副分流空気とに常時分流させる構成にしてある一体型空調機。
  2. 前記副分流空気は常時、複数の前記副熱交換器に対して並列的に分流させた状態で通過させ、
    これら複数の副熱交換器を通過させた前記副分流空気の夫々を、複数の前記副領域に対して個別に供給する複数の前記副調整空気として、複数の前記副給気口から個別に送出させる構成にしてある請求項1記載の一体型空調機。
  3. 前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、前記副熱交換器で前記副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードと、
    前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するのに対し、前記副熱交換器に対する熱媒供給を遮断して前記副熱交換器の熱交換機能を停止する運転モードとの選択的な実施を可能にしてある請求項1又は2記載の一体型空調機。
  4. 前記主熱交換器で前記原空気を温熱媒と熱交換させて加熱するとともに、前記副熱交換器で前記副分流空気を温熱媒と熱交換させて加熱する運転モードの実施を可能にし、
    この運転モードでは、温熱媒を前記主熱交換器と前記副熱交換器とに対してその順に直列的に通過させる構成にしてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の一体型空調機。
  5. 前記副給気口に、前記副領域の検出域内温度に基づいて前記副給気口からの前記副調整空気の送出風量を調整する副領域用の可変風量装置を設けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の一体型空調機。
  6. 前記ハウジングのうち前記副給気口を形成するとともに前記副熱交換器を収容した副ハウジング部分は、前記主給気口を形成するとともに前記主熱交換器を収容した主ハウジング部分に対して切り離し操作が可能な状態に連結してある請求項1〜5のいずれか1項に記載の一体型空調機。
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