JP6537142B2 - 金型用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、金型用洗浄剤組成物に関するものであり、より詳しくは、射出成形等の樹脂の成形加工に際して金型やシリンダ等の表面に生じる、樹脂成分に由来する樹脂ヤニやガスヤニを洗浄除去するための金型用洗浄剤組成物に関する。
射出成形等のプラスチックの成形加工においては、成形原料である種々の樹脂を加熱したときに、その樹脂が溶融してシリンダや金型等の表面に融着し、その融着した樹脂が空気によって酸化するとともに高温の熱によって炭化して、いわゆる樹脂ヤニ(なお、「樹脂残渣物」とも言われる)となる。また、溶融した樹脂から発生する揮発ガス成分が金型等に付着し、その金型の温度が下がったときに固化して、いわゆるガスヤニ(なお、「モールドデポジット」とも言われる)が発生する。
これらの樹脂ヤニやガスヤニ(以下、「ヤニ成分」と総称する)が、金型等の表面に付着してその汚れが蓄積すると、成形品の仕上がり寸法や外観、離型性等に大きく影響する。このような汚れによる悪影響を防ぐため、射出成形等のプラスチック成形加工に用いる金型に対しては、定期的に洗浄処理等を施し、蓄積した汚れを除去する必要がある。
その金型等の表面に付着したヤニ成分の除去方法としては、例えば、洗浄用ゴムシートによる付着除去、アルカリ液を用いた洗浄除去、人手やブラストショットによる研磨除去等が知られている。
具体的に、洗浄用ゴムシートを用いた付着除去方法は、蓄積した汚れのある金型等の表面にゴムシートを貼り付け、そのゴムシートに汚れを付着させ、所定時間経過後にシートと共に汚れを引き剥がすというものである。しかしながら、この方法では、金型を取り外して全て分解しなければならず、また金型にゴムシートを貼り付ける作業が極めて面倒であるうえ、ゴムシートの一部が金型に付着したまま残存するおそれがある。また、金型の表面を傷める可能性もある。
また、アルカリ液を用いた洗浄除去方法として、例えば特許文献1には、多価アルコールを主成分とし、これに強アルカリと界面活性剤を配合させた金型洗浄剤が開示されている。しかしながら、アルカリ液による洗浄方法は、洗浄力は高いものの、アルカリ液の作業者への影響や洗浄後の廃液処理等、人や環境に与える負荷が大きいという問題がある。
また、人手やブラストショットによる研磨除去は、金型細部の汚れを除去することが可能であるが、研磨作業に要する時間が長くなるほか、金型を傷めつけやすいという問題がある。すなわち、ブラストショットは、使用するメディアによって洗浄効果に違いがあり、比較的硬度の高いガラスをメディアとして用いた場合は金型に大きな損傷を与え、成形精度が落ちることがある。また、ガラスよりも硬度が小さいドライアイスをメディアとして用いた場合には、金型への損傷は小さくなる反面、汚れの除去効果が低下する。
一方、上述したヤニ成分の除去方法のほかに、溶剤を用いた洗浄除去方法がある。この溶剤による洗浄除去方法は、種々の有機溶剤や、塩素系の溶剤等を組み合わせた溶剤を用いて洗浄除去するものであり、簡易に行うことができ、また金型への影響が少ないという利点もあり、種々の洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
さて、プラスチック成形においては、その成形品の種類や用途に応じて、多岐にわたる種類の原料樹脂が用いられる。成形原料樹脂は、当然にその種類によって融点が異なり、また射出成形等の成形加工に際しての最適なシリンダ温度や金型温度、固化温度等が異なる。そしてまた、そのような種々の成形原料樹脂を成形加工する際に生じるヤニ成分にも違いが生じる。なお、表1に、種々の樹脂の融点、成形時のシリンダ温度、固化温度、金型温度のおおよその温度範囲の例を示す。
Figure 0006537142
上述した溶剤による洗浄除去方法においては、ヤニ成分の元になる樹脂、すなわち射出成形等の成形原料に用いた樹脂の、その溶剤に対する溶解性が洗浄効果に影響する。上述したように近年では、種々の成形用樹脂組成物が開発されその種類も多岐にわたっており、いかなる種類の樹脂が成形原料として用いられた場合でも、その原料樹脂に由来するヤニ成分を効果的に洗浄除去することができる溶剤組成物が求められている。
特開平11−090938号公報 特開2001−232647号公報 特開2005−035121号公報
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、金型等の成形部材に損傷等を与えることなく、簡易に処理することができ、種々の成形原料樹脂に由来するヤニ成分を効果的に洗浄除去することができる洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するために、種々の溶剤の組み合わせについて検討を重ねた結果、少なくとも、アミド系溶剤と、ケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有する洗浄剤組成物であることにより、種々の樹脂に由来するヤニ成分を効果的に洗浄除去できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)本発明の第1の発明は、少なくとも、アミド系溶剤と、ケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有する金型用洗浄剤組成物である。
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、成形原料樹脂に由来するヤニ成分を洗浄除去するためのものである、金型用洗浄剤組成物である。
(3)本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記アミド系溶剤は、N−エチル−2−ピロリドン又はN−メチル−2−ピロリドンであり、その含有量が組成物全体に対して1質量%〜50質量%である、金型洗浄剤組成物である。
(4)本発明の第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記ケトン系溶剤は、シクロヘキサノン又はダイアセトンアルコールであり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である、金型用洗浄剤組成物である。
(5)本発明の第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記エステル系溶剤は、酢酸アミル又はジカルボン酸メチルエステル化合物であり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である、金型用洗浄剤組成物である。
(6)本発明の第6の発明は、第1乃至第5のいずれかの発明において、アルコール系溶剤をさらに含有する、金型用洗浄剤組成物である。
(7)本発明の第7の発明は、第6の発明において、前記アルコール系溶剤は、オクタノール又はベンジルアルコールであり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である、金型用洗浄剤組成物である。
(8)本発明の第8の発明は、第1乃至第7のいずれかの発明において、炭化水素系溶剤をさらに含有する、金型用洗浄剤組成物である。
(9)本発明の第9の発明は、第8の発明において、前記炭化水素系溶剤は、ナフテン系溶剤又はイソパラフィン系溶剤であり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である、金型用洗浄剤組成物である。
(10)本発明の第10の発明は、第1乃至第9のいずれかの発明において、グリコール系溶剤をさらに含有する、金型用洗浄剤組成物である。
本発明によれば、金型等の成形部材に損傷等を与えることなく、簡易に処理することができ、種々の成形原料樹脂に由来するヤニ成分を効果的に洗浄除去することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施の形態に係る金型用洗浄剤組成物は、金型やシリンダ等の成形金属部材の表面に付着し蓄積したヤニ成分を洗浄除去するためのものである。具体的に、本実施の形態に係る金型用洗浄剤組成物は、少なくとも、アミド系溶剤と、ケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有する。また、特に、沸点が150℃以上、好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃状の高沸点の溶剤から構成されていることが好ましい。
なお、本明細書では、金型やシリンダ等のヤニ成分が付着し蓄積し得る成形金属部材であって、当該洗浄剤組成物による洗浄処理対象をまとめて「金型」と称する。
このような金型用洗浄剤組成物によれば、金型に損傷を与えることなく、また簡易に、金型表面に付着して蓄積したヤニ成分を除去することができる。しかも、この金型用洗浄剤組成物では、種々の成形原料樹脂に由来するヤニ成分の洗浄に好適に用いることができる。具体的に、その成形原料樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、及びポリアミド樹脂のすべての樹脂に由来するヤニ成分を効果的に洗浄除去することができる。なお、列挙した樹脂以外の樹脂を除外するものではない。
以下、各溶剤成分について、それぞれ詳細に説明する。
[アミド系溶剤]
アミド系溶剤としては、例えば、N−エチル−2−ピロリドン(NEP)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
その中でも、本実施の形態に係る金型用洗浄剤組成物においては、高沸点溶剤であるN−エチル−2−ピロリドン又はN−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましく、より洗浄性、環境安全性が高いという観点から、N−エチル−2−ピロリドンを用いることが特に好ましい。N−エチル−2−ピロリドンをアミド系溶剤として含有し、後述するケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有する金型用洗浄剤組成物によれば、種々の樹脂に由来するヤニ成分をより効果的に洗浄除去することができ、また環境への負荷も小さい。
なお、これらのアミド系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
アミド系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において1質量%〜50質量%の範囲であることが好ましく、3質量%〜45質量%の範囲であることがより好ましく、20質量%〜40質量%の範囲であることが特に好ましい。アミド系溶剤の含有量が1質量%未満であると、ヤニ成分の洗浄除去作用が十分に得られない可能性があり、一方で、50質量%を超えると、環境に対する負荷が次第に大きくなり好ましくない。
[ケトン系溶剤]
ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、イソホロン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、エチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、炭酸ジメチルメチルシクロヘキサノン、ダイアセトンアルコール等が挙げられる。
その中でも、高沸点溶剤であり、環境安全性が高いという観点から、シクロヘキサノン、ダイアセトンアルコール等を用いることが好ましい。なお、これらのケトン系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
ケトン系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において5質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、10質量%〜25質量%の範囲であることがより好ましく、15質量%〜20質量%の範囲であることが特に好ましい。
[エステル系溶剤]
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピルジカルボン酸メチルエステルなどのジカルボン酸アルキルエステル等が挙げられる。
その中でも、高沸点溶剤である、酢酸アミル、ジカルボン酸メチルエステル等を用いることが好ましい。なお、これらのエステル系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
エステル系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において5質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、10質量%〜25質量%の範囲であることがより好ましく、15質量%〜20質量%の範囲であることが特に好ましい。
[その他]
(アルコール系溶剤)
また、金型用洗浄剤組成物には、アルコール系溶剤を含有させてもよい。アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、2−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、ヘキサノール、2−メチルペンタノール、2−エチルブタノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノニルアルコール、デカノール、ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられる。
その中でも、高沸点溶剤である、オクタノール、ベンジルアルコール等を用いることが好ましい。なお、これらのアルコール系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
アルコール系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において5質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、10質量%〜25質量%の範囲であることがより好ましく、15質量%〜20質量%の範囲であることが特に好ましい。
(炭化水素系溶剤)
また、金型用洗浄剤組成物には、炭化水素系溶剤を含有させてもよい。炭化水素系溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、ナフテン系溶剤、イソパラフィン系溶剤などの脂肪族炭化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。
その中でも、高沸点溶剤である、ナフテン系溶剤、イソパラフィン系溶剤等を用いることが好ましい。なお、これらのアルコール系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
炭化水素系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において5質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、10質量%〜25質量%の範囲であることがより好ましく、15質量%〜20質量%の範囲であることが特に好ましい。
(グリコール系溶剤)
また、金型用洗浄剤組成物には、グリコール系溶剤を含有させてもよい。グリコール系溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの、グリコール類のモノアルキルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテルなどの、グリコール類のジアルキルエーテル等が挙げられる。なお、これらのグリコール系溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併せて用いることができる。
グリコール系溶剤の含有量は、金型用洗浄剤組成物中において1質量%〜20質量%の範囲であることが好ましく、5質量%〜10質量%の範囲であることがより好ましい。
以上のように、本実施の形態に係る金型用洗浄剤組成物は、少なくとも、アミド系溶剤と、ケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有するものであり、より好ましくは、N−エチル−2−ピロリドン又はN−メチル−2−ピロリドンをアミド系溶剤として含有するものである。またより好ましくは、アルコール系溶剤と、炭化水素系溶剤とをさらに含有する。このような金型用洗浄剤組成物によれば、金型に塗布するか又はその中に金型を浸漬することによって、金型に損傷を与えることなく、また簡易に、金型表面に付着して蓄積したヤニ成分を除去することができる。しかも、この金型用洗浄剤組成物では、種々の成形原料樹脂に由来するヤニ成分の洗浄に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例を示してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例、比較例>
各種成形原料(ペレット)を0.2g金属容器(φ30mm、深さ10mm)に入れ、上面部をSUS板(100mm×50mm×t2mm)で覆い、焼成炉内で成形原料を焼成した。なお、焼成条件として、焼成温度は各成形原料の融点以上とし、焼成時間を1時間とした。その焼成により、金属容器を覆っていたSUS板に、蓋の形状をした焼けが生じた。このSUS板に生じた焼きをヤニ成分(樹脂ヤニ、ガスヤニ)と想定した。なお、焼けは、各成形原料により色が異なる。
成形原料樹脂としては、ポリスチレン樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂の5種類をそれぞれ使用し、各成形原料のペレットの焼成条件は下記表1のようにした。
Figure 0006537142
以下に示す実施例、比較例では、SUS板に生じたガスヤニを洗浄するための洗浄剤組成物を作製した。
[実施例1]
アミド系溶剤であるN−エチル−2−ピロリドン(NMP)を40質量%、ケトン系溶剤であるシクロヘキサノンを20質量%、エステル系溶剤である酢酸アミルを15質量%の割合でそれぞれ配合させた。また、アルコール系溶剤であるオクタノール(2−エチルヘキサノール)を20質量%、脂肪族炭化水素系溶剤(エクソールD110,東燃ゼネラル石油株式会社製)を5質量%の割合でさらに配合させ、洗浄剤組成物を調製した。
[実施例2]
アミド系溶剤を4質量%、ケトン系溶剤を20質量%、エステル系溶剤を20質量%、アルコール系溶剤を20質量%、炭化水素系溶剤を36質量%の割合で配合させたこと以外は、実施例1と同じ原料を用いて、洗浄剤組成物を調製した。
[実施例3]
アミド系溶剤を40質量%、ケトン系溶剤を10質量%、エステル系溶剤を35質量%の割合でそれぞれ配合させた。また、グリコール系溶剤である3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを15質量%の割合でさらに配合させ、洗浄剤組成物を調製した。なお、アミド系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤は、実施例1と同じものを用いた。
[比較例1]
比較例1では、ケトン系溶剤を10質量%、エステル系溶剤を35質量、アルコール系溶剤を30質量%、炭化水素系溶剤を50質量%の割合でそれぞれ配合させ、洗浄剤組成物を調製した。なお、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、炭化水素系溶剤は、実施例1と同じものを用いた。
[比較例2]
比較例2では、アミド系溶剤であるN−メチル−ピロリドン(NMP)を45質量%、ケトン系溶剤であるγ−ブチロラクトンを55質量%の割合でそれぞれ配合させ、洗浄剤組成物を調製した。なお、アミド系溶剤は、実施例1と同じものを用いた。
[比較例3]
比較例3では、ケトン系溶剤を17質量%、エステル系溶剤として酢酸アミルを17質量%、二塩基酸ジメチルエステルを9質量%、アルコール系溶剤としてベンジルアルコールを41質量、オクタノール(2−エチルヘキサノール)を15質量%の割合でそれぞれ配合させた。なお、ケトン系溶剤は、実施例1と同じものを用いた。
下記表2に、実施例、比較例にて作製した洗浄剤組成物の組成をまとめて示す。
Figure 0006537142
<洗浄処理試験、評価>
ガスヤニの付着したSUS板をホットプレートにて80℃で加熱し、SUS板の表面温度が80℃に達したところで10分間放置した。その後、作製した洗浄剤組成物を塗布して1分間待機し、紙ウエスでガスヤニを拭き取った。
洗浄剤組成物により洗浄効果については、SUS板の表面にガスヤニの濃淡を基準として判定し、洗浄処理後においてガスヤニの色相が薄くなった場合を『◎』、やや薄くなった場合を『○』、殆ど変化が無かった場合を「△」、全く変化が無かった場合を『×』として評価した。下記表3に、それぞれの成形原料の焼成処理で生じたガスヤニの洗浄処理試験の結果をまとめて示す。
Figure 0006537142

Claims (7)

  1. 少なくとも、アミド系溶剤と、ケトン系溶剤と、エステル系溶剤とを含有し、
    前記アミド系溶剤は、N−エチル−2−ピロリドン又はN−メチル−2−ピロリドンであり、その含有量が組成物全体に対して4質量%〜40質量%であり、
    前記ケトン系溶剤は、シクロヘキサノンであり、その含有量が組成物全体に対して10質量%〜20質量%であり、
    前記エステル系溶剤は、酢酸アミルであり、その含有量が組成物全体に対して15質量%〜35質量%である、
    金型用洗浄剤組成物。
  2. 成形原料樹脂に由来するヤニ成分を洗浄除去するためのものである
    請求項1に記載の金型用洗浄剤組成物。
  3. アルコール系溶剤をさらに含有する
    請求項1又は2に記載の金型用洗浄剤組成物。
  4. 前記アルコール系溶剤は、オクタノール又はベンジルアルコールであり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である
    請求項に記載の金型用洗浄剤組成物。
  5. 炭化水素系溶剤をさらに含有する
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の金型用洗浄剤組成物。
  6. 前記炭化水素系溶剤は、ナフテン系溶剤又はイソパラフィン系溶剤であり、その含有量が組成物全体に対して5質量%〜30質量%である
    請求項に記載の金型用洗浄剤組成物。
  7. グリコール系溶剤をさらに含有する
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の金型用洗浄剤組成物。
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