本出願全体を通して、文脈が他に示していない限り、ある式の化合物に対する言及は、本明細書に記載されているすべての下部構造、亜属、優先対象、実施形態、例および特定の化合物を含めた、本明細書で定義された式のすべての亜群を含む。
ある式の化合物およびその亜群への言及は、そのイオン形態、多形体、擬似多形体、非晶質形態、溶媒和物、共結晶、キレート、異性体、互変異性体、酸化物(例えば、N−酸化物、S−酸化物)、エステル、プロドラッグ、同位体および/または保護された形態を含む。「結晶形態」、「多形体」および「新規の形態」は本明細書で交換可能に使用することができ、ある特定の結晶性形態または非晶質形態が言及されていない限り、例えば、その多形体、擬似多形体、溶媒和物(水和物を含む)、共結晶、溶媒和していない多形体(無水物を含む)、配座多形体、および非晶質形態、ならびに混合物を含めた化合物のすべての結晶性形態および非晶質形態を含むことを意図する。一部の実施形態では、ある式の化合物およびその亜群への言及は、その多形体、溶媒和物、共結晶、異性体、互変異性体および/または酸化物を含む。一部の実施形態では、化合物への言及は、その多形体、溶媒和物、および/または共結晶を含む。一部の実施形態では、ある式の化合物およびその亜群への言及は、その異性体、互変異性体および/または酸化物を含む。一部の実施形態では、ある式の化合物およびその亜群への言及はその溶媒和物を含む。同様に、「塩」という用語は、化合物の塩の溶媒和物を含む。
「任意選択の」または「必要に応じて」は、続いて記載されている事象または状況は生じることもあるし、生じないこともあること、および上記記載は事象または状況が生じた場合および生じなかった場合を含むことを意味する。例えば、「必要に応じて置換されているアルキル」とは、本明細書で定義されたような「アルキル」および「置換アルキル」の両方を包含する。当業者であれば、1つまたは複数の置換基を含有する任意の基に関して、このような基は、立体的に非現実的な、合成的に実行できない、および/または本質的に不安定である任意の置換も置換パターンも導入しないことを意図することを理解されたい。
ある範囲値が与えられた場合(例えば、C1〜6アルキル)、この範囲内の各値ならびにすべての途中にある範囲が含まれる。例えば、「C1〜6アルキル」はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C1〜6、C2〜6、C3〜6、C4〜6、C5〜6、C1〜5、C2〜5、C3〜5、C4〜5、C1〜4、C2〜4、C3〜4、C1〜3、C2〜3、およびC1〜2アルキルを含む。
ある部分が必要に応じて置換されていると定義された場合、この部分は、それ自体が、または別の部分の一部として置換されていてもよい。例えば、Rxが「C1〜6アルキルまたはOC1〜6アルキルであり、C1〜6アルキルはハロゲンで必要に応じて置換されている(subsituted)」と定義されている場合、C1〜6アルキル基単独と、OC1〜6アルキル基の一部を構成するC1〜6アルキルとの両方がハロゲンで置換されていていてもよい。
「アルキル」は、示された数の炭素原子、普通1〜20個の炭素原子、例えば1〜8個の炭素原子、例えば、1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖を包含する。例えばC1〜C6アルキルは、1〜6個の炭素原子の直鎖および分枝鎖のアルキルの両方を包含する。特定の数の炭素を有するアルキル残基が命名された場合、その数の炭素を有するすべての分枝鎖バージョンおよび直鎖バージョンが包含されることを意図する;よって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチルおよびt−ブチルを含むことを意味し;「プロピル」はnプロピルおよびイソプロピルを含む。「低級アルキル」とは、1〜7個の炭素を有するアルキル基を指す。特定の実施形態では、「低級アルキル」は、1〜6個の炭素を有するアルキル基を指す。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、3−メチルペンチルなどが挙げられる。アルキレンは、アルキルのサブセットであり、アルキルと同じ残基を指すが、2つの結合点を有する。アルキレン基は普通、2〜20個の炭素原子、例えば2〜8個の炭素原子、例えば、2〜6個の炭素原子を有する。例えば、C0アルキレンは共有結合を示し、C1アルキレンはメチレン基である。
「ハロアルキル」は、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されている、示された数の炭素原子(例えば、1〜6個の炭素原子)を有する直鎖および分枝の炭素鎖を含む。ハロアルキル基が2個以上のハロゲン原子を含有する場合、このハロゲンは、同じでもよく(例えば、ジクロロメチル)、または異なってもよい(例えば、クロロフルオロメチル)。ハロアルキル基の例として、これらに限定されないが、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチル、2−クロロエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジクロロエチル、ペンタクロロエチル、およびペンタフルオロエチルが挙げられる。
「アルケニル」は、親アルキルの隣接する炭素原子から1分子の水素を除去することによって得られる、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和の分枝鎖または直鎖のアルキル基を指す。上記基は、その二重結合(複数可)に対してcisまたはtrans配置のいずれかであってよい。典型的なアルケニル基として、これらに限定されないが、エテニル;プロペニル、例えば、プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2エン−1−イル(アリル)、プロパ−2−エン−2−イル;ブテニル、例えば、ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3ジエン−2−イルなどが挙げられる。特定の実施形態では、アルケニル基は、2〜20個の炭素原子および他の実施形態では、2〜6個の炭素原子を有する。「低級アルケニル」とは、2〜6個の炭素を有するアルケニル基を指す。
「アルキニル」とは、親アルキルの隣接する炭素原子から2分子の水素を除去することによって得られる、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する不飽和の分枝鎖または直鎖のアルキル基を指す。典型的なアルキニル基として、これらに限定されないが、エチニル;プロピニル、例えば、プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イル;ブチニル、例えば、ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イルなどが挙げられる。特定の実施形態では、アルキニル基は、2〜20個の炭素原子を有し、他の実施形態では、3〜6個の炭素原子を有する。「低級アルキニル」は、2〜6個の炭素を有するアルキニル基を指す。
「シクロアルキル」は普通、3〜7個の環炭素原子を有する、非芳香族炭素環式環を示す。上記環は、飽和していてもよく、または1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、およびシクロヘキセニル、ならびに架橋環基およびケージド環基、例えば、ノルボルナンが挙げられる。
「シクロアルケニル」は、示された数の炭素原子(例えば、3〜10、または3〜8、または3〜6個の環炭素原子)および対応するシクロアルキルの隣接する炭素原子から1分子の水素を除去することによって得られる少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する、非芳香族炭素環式環を示す。シクロアルケニル基は、単環式または多環式(例えば、二環式、三環式)であってよい。シクロアルケニル基の例として、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、およびシクロヘキセニル、ならびに架橋環基およびケージド環基(例えば、ビシクロ[2.2.2]オクテン)が挙げられる。加えて、多環式シクロアルケニル基のうちの1つの環は芳香族であってよいが、ただし、多環式アルケニル基は非芳香族炭素原子を介して親構造に結合しているものとする。例えば、インデン−1−イル(この部分は非芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)は、シクロアルケニル基と見なされるが、その一方でインデン−4−イル(この部分は芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はシクロアルケニル基とは見なされない。芳香族環に縮合したシクロアルケニル基からなる多環式シクロアルケニル基の例は以下に記載されている。
「アルコキシ」という用語は、酸素を介して親構造に結合している、直鎖状、分枝鎖状、環状の配置、およびこれらの組合せの1〜8個の炭素原子を含む基−O−アルキルを指す。例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。「低級アルコキシ」は、1〜6個の炭素を含有するアルコキシ基を指す。
「置換されているアルコキシ」という用語は、そのアルキル構成成分が置換されているアルコキシ(すなわち、−O−(置換されているアルキル))を指し、「置換されているアルキル」とは、1つまたは複数(例えば、5個まで、例えば、3個まで)の水素原子が以下から独立して選ばれる置換基により置き換えられているアルキルを指す:
−Ra、−ORb、必要に応じて置換されているアミノ(−NRcCORb、−NRcCO2Ra、−NRcCONRbRc、−NRbC(NRC)NRbRc、−NRbC(NCN)NRbRc、および−NRcSO2Raを含む)、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールに対する置換基として)、必要に応じて置換されているアシル(例えば、−CORb)、必要に応じて置換されているアルコキシカルボニル(例えば、−CO2Rb)、アミノカルボニル(例えば、−CONRbRc)、−OCORb、−OCO2Ra、−OCONRbRc、−OCONRbRc、−OP(O)(ORb)ORC、スルファニル(例えば、SRb)、スルフィニル(例えば、−SORa)、およびスルホニル(例えば、−SO2Raおよび−SO2NRbRc)、
ここで、Raは、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ;
Rbは、H、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ、
Rcは、独立して、水素および必要に応じて置換されているC1〜C4アルキルから選ばれるか、または
RbおよびRc、ならびにこれらが結合している窒素は、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル基を形成し、
それぞれ必要に応じて置換されている基は非置換であるか、または、独立して、C1〜C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C1〜C4アルキル−、ヘテロアリール−C1〜C4アルキル−、C1〜C4ハロアルキル、−OC1〜C4アルキル、−OC1〜C4アルキルフェニル、−C1〜C4アルキル−OH、−OC1〜C4ハロアルキル、ハロ、−OH、−NH2、−C1〜C4アルキル−NH2、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−NH(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキルフェニル)、−NH(C1〜C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールに対する置換基として)、−CO2H、−C(O)OC1〜C4アルキル、−CON(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−CONH(C1〜C4アルキル)、−CONH2、−NHC(O)(C1〜C4アルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(フェニル)、−C(0)C1〜C4アルキル、−C(O)C1〜C4アルキルフェニル、−C(O)C1〜C4ハロアルキル、−OC(O)C1〜C4アルキル、−SO2(C1〜C4アルキル)、−SO2(フェニル)、−SO2(C1〜C4ハロアルキル)、−SO2NH2、−SO2NH(C1〜C4アルキル)、−SO2NH(フェニル)、−NHSO2(C1〜C4アルキル)、−NHSO2(フェニル)、および−NHSO2(C1〜C4ハロアルキル)から独立して選択される、1つまたは複数、例えば、1、2、または3つの置換基などで置換されている。
一部の実施形態では、置換されているアルコキシ基は、「ポリアルコキシ」または−O−(必要に応じて置換されているアルキレン)−(必要に応じて置換されているアルコキシ)であり、例えば、−OCH2CH2OCH3、およびグリコールエーテルの残基、例えば、ポリエチレングリコール、ならびに−O(CH2CH2O)xCH3(式中、xは2〜20の整数、例えば、2〜10、例えば、2〜5)の基を含む。別の置換されているアルコキシ基は、ヒドロキシアルコキシまたは−OCH2(CH2)yOH(式中、yは、1〜10の整数、例えば、1〜4である)である。
「アルコキシカルボニル」という用語は、アルコキシ基が示された数の炭素原子を有するカルボニル炭素を介して結合している式(アルコキシ)(C=O)−の基を指す。よってC1〜C6アルコキシカルボニル基は、その酸素を介してカルボニルリンカーに結合している1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基である。「低級アルコキシカルボニル」は、アルコキシ基が低級アルコキシ基であるアルコキシカルボニル基を指す。
「置換されているアルコキシカルボニル」という用語は、その基がカルボニル官能基を介して親構造に結合している基(置換されているアルキル)−O−C(O)−を指し、置換されているという用語が、1個または複数の(例えば、5まで、例えば、3まで)水素原子が以下から独立して選ばれる置換基によって置き換えられているアルキルを指す:
−Ra、−ORb、必要に応じて置換されているアミノ(−NRcCORb、−NRcCO2Ra、−NRcCONRbRc、−NRbC(NRC)NRbRc、−NRbC(NCN)NRbRc、および−NRcSO2Raを含む)、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールに対する置換基として)、必要に応じて置換されているアシル(例えば、−CORb)、必要に応じて置換されているアルコキシカルボニル(例えば、−CO2Rb)、アミノカルボニル(例えば、−CONRbRc)、−OCORb、−OCO2Ra、−OCONRbRc、−OCONRbRc、−OP(O)(ORb)ORC、スルファニル(例えば、SRb)、スルフィニル(例えば、−SORa)、およびスルホニル(例えば、−SO2Raおよび−SO2NRbRc)、
ここで、Raは、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ;
Rbは、H、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ、
Rcは、独立して、水素および必要に応じて置換されているC1〜C4アルキルから選ばれるか、または
RbおよびRc、ならびにこれらが結合している窒素は、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル基を形成し、
それぞれ必要に応じて置換されている基は非置換であるか、または、独立して、C1〜C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C1〜C4アルキル−、ヘテロアリール−C1〜C4アルキル−、C1〜C4ハロアルキル、−OC1〜C4アルキル、−OC1〜C4アルキルフェニル、−C1〜C4アルキル−OH、−OC1〜C4ハロアルキル、ハロ、−OH、−NH2、−C1〜C4アルキル−NH2、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−NH(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキルフェニル)、−NH(C1〜C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールに対する置換基として)、−CO2H、−C(O)OC1〜C4アルキル、−CON(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−CONH(C1〜C4アルキル)、−CONH2、−NHC(O)(C1〜C4アルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C1〜C4アルキル、−C(O)C1〜C4アルキルフェニル、−C(O)C1〜C4ハロアルキル、−OC(O)C1〜C4アルキル、−SO2(C1〜C4アルキル)、−SO2(フェニル)、−SO2(C1〜C4ハロアルキル)、−SO2NH2、−SO2NH(C1〜C4アルキル)、−SO2NH(フェニル)、−NHSO2(C1〜C4アルキル)、−NHSO2(フェニル)、および−NHSO2(C1〜C4ハロアルキル)から独立して選択される、1つまたは複数、例えば、1、2、または3つの置換基で置換されている。
「アリール」は以下を包含する:
6員の炭素環式芳香族環、例えば、ベンゼン;
二環式環系、少なくとも1つの環が炭素環式および芳香族である、例えば、ナフタレン、インダン、およびテトラリン;および
三環式環系、少なくとも1つの環が炭素環式および芳香族である、例えば、フルオレン。
例えば、アリールは、N、O、およびSから選ばれる1個以上のヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクロアルキル環に縮合した6員の炭素環式芳香族環を含む。環のうちの1つだけが炭素環式芳香族環である、このような縮合した、二環式環系に対して、結合点は炭素環式芳香族環またはヘテロシクロアルキル環上にあってもよい。置換されているベンゼン誘導体から形成され、環原子において自由原子価を有する二価の基は、置換フェニレン基と命名される。自由原子価を有する炭素原子から1個の水素原子を除去することによって、その名称が「−イル」で終了する一価の多環式炭化水素基から導かれる二価の基は、対応する一価の基の名称に「−イデン」を加えることによって命名され、例えば、2つの結合点を有するナフチル基は、ナフチリデンと呼ばれる。しかし、アリールは、以下に別々に定義されているヘテロアリールを決して包含することもこれと重複することもない。したがって、1つまたは複数の炭素環式芳香族環がヘテロシクロアルキル芳香族環と縮合している場合、結果として生じる環系はヘテロアリールであり、本明細書で定義されているようなアリールではない。
「アラルコキシ」は、基−O−アラルキルを指す。同様に、「ヘテロアラルコキシ」は、基−O−ヘテロアラルキルを指す;「アリールオキシ」は−O−アリールを指す;「ヘテロアリールオキシ」は基−O−ヘテロアリールを指す。
「アラルキル」は、アリール部分が、アルキル残基を介して親構造に結合している残基を指す。例として、ベンジル、フェネチル、フェニルビニル、フェニルアリルなどが挙げられる。「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール部分がアルキル残基を介して親構造に結合している残基を指す。例として、フラニルメチル、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられる。
「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、複数のハロゲンで置換されているが、必ずしも複数の同じハロゲンで置換されているとは限らない、アリールおよびアルキルを指し、よって4−クロロ−3−フルオロフェニルはジハロアリールの範囲内である。
「ヘテロアリール」は、以下を包含する:
N、O、およびSから選ばれる、1つまたは複数、例えば、1〜4個、または特定の実施形態では、1〜3個のヘテロ原子を含有し、残りの環原子が炭素である、5〜7員の芳香族、単環式環;
N、O、およびSから選ばれる、1つまたは複数、例えば、1〜4個、または特定の実施形態では、1〜3個のヘテロ原子を含有し、残りの環原子が炭素であり、少なくとも1個のヘテロ原子が芳香族環に存在する二環式ヘテロシクロアルキル環;ならびに
N、O、およびSから選ばれる、1つまたは複数の、例えば、1〜5個、または特定の実施形態では、1〜4個のヘテロ原子を含有し、残りの環原子が炭素であり、少なくとも1個のヘテロ原子が芳香族環に存在する三環式ヘテロシクロアルキル環。
例えば、ヘテロアリールとして、5〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環に縮合した5〜7員のヘテロシクロアルキル芳香族環が挙げられる。上記環のうちの1つだけが1個または複数のヘテロ原子を含有する、このような縮合した、二環式ヘテロアリール環系について、結合点は、いずれの環上にあってもよい。ヘテロアリール基のSとO原子の総数が1を超える場合、それらのヘテロ原子は互いに隣接していない。特定の実施形態では、ヘテロアリール基のSとO原子の総数は2以下である。特定の実施形態では、芳香族ヘテロ環のSとO原子の総数は1以下である。ヘテロアリール基の例として、これらに限定されないが、(優先順位1を割り当てた連結位置から番号付けされた場合)、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2,3−ピラジニル、3,4−ピラジニル、2,4−ピリミジニル、3,5−ピリミジニル、2,3−ピラゾリニル、2,4−イミダゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリダジニル、トリアゾリル、キノリニル、ピラゾリル、および5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。自由原子価を有する原子から1個の水素原子を除去することによって、その名称が「−イル」で終了する一価のヘテロアリール基から導かれる二価の基は、対応する一価の基の名称に「−イデン」を加えることによって命名され、例えば、2つの結合点を有するピリジル基はピリジリデンである。ヘテロアリールは、本明細書で定義されているようなアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルを包含しない、またはこれらと重複しない。
置換されているヘテロアリールはまた、1つまたは複数の酸化物(−O−)置換基で置換されている環系、例えば、ピリジニルN−酸化物を含む。
「ヘテロシクロアルキル」とは、普通3〜7個の環原子を有し、酸素、硫黄、および窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子に加えて少なくとも2個の炭素原子、ならびに前述のヘテロ原子のうちの少なくとも1個を含む組合せを含有する、単一の、非芳香族環を意味する。環は、飽和しているか、または1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。適切なヘテロシクロアルキル基として、例えば(優先順位1を割り当てた連結位置から番号付けされた場合)、2−ピロリジニル、2,4−イミダゾリジニル、2,3−ピラゾリジニル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、および2,5−ピペリジニル(piperizinyl)が挙げられる。2−モルホリニルおよび3−モルホリニル(酸素が優先順位1に割り当てられて番号付けされる)を含めたモルホリニル基もまた想定される。置換されているヘテロシクロアルキルとしてまた、1つまたは複数のオキソ(=O)または酸化物(−O−)置換基で置換されている環系、例えば、ピペリジニルN−酸化物、モルホリニル−N−酸化物、1−オキソ−1−チオモルホリニルおよび1,1−ジオキソ−1−チオモルホリニルも挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」として、普通3〜7個の環原子を有する、1つの非芳香族環が、酸素、硫黄、および窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子に加えて少なくとも2個の炭素原子、ならびに前述のヘテロ原子のうちの少なくとも1個を含む組合せを含有する二環式環系;ならびに、普通3〜7個の環原子を有し、酸素、硫黄、および窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子(heteratom)を必要に応じて含有し、芳香族ではない他の環も挙げられる。
「ヘテロシクロアルケニル」は、N、OおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)から構成される示された数の原子(例えば、3〜10、または3〜7員のヘテロシクロアルキル)を有し、残りの環原子が炭素であり、少なくとも1つの二重結合が、対応するヘテロシクロアルキルの隣接する炭素原子、隣接する窒素原子、または隣接する炭素および窒素原子から1分子の水素を除去することによって得られる非芳香族環を示している。ヘテロシクロアルケニル基は単環式または多環式(例えば、二環式、三環式)であってよい。窒素がヘテロシクロアルケニル環に存在する場合、それは、隣接する原子および基の性質により許されるならば、酸化状態(すなわち、N+−O−)で存在してよい。さらに、硫黄がヘテロシクロアルケニル環に存在する場合、それは、隣接する原子および基の性質により許されるならば、酸化された状態で存在してもよい(すなわち、S+−O−または−SO2−)。ヘテロシクロアルケニル基の例として、ジヒドロフラニル(例えば、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロフラニル)、ジヒドロチオフェニル(例えば、2,3−ジヒドロチオフェニル、2,5−ジヒドロチオフェニル)、ジヒドロピロリル(例えば、2,3−ジヒドロ−1H−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル)、ジヒドロイミダゾリル(例えば、2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾリル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリル)、ピラニル、ジヒドロピラニル(例えば、3,4−ジヒドロ−2H−ピラニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラニル)、テトラヒドロピリジニル(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロピリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル)およびジヒドロピリジン(例えば、1,2−ジヒドロピリジン、1,4−ジヒドロピリジン)が挙げられる。加えて、多環式ヘテロシクロアルケニル基のうちの1つの環は、芳香族であってもよい(例えば、アリールまたはヘテロアリール)、ただし、多環式ヘテロシクロアルケニル基は、非芳香族炭素または窒素原子を介して親構造に結合しているものとする。例えば、1,2−ジヒドロキノリン−1−イル基(ここで、この部分は非芳香族窒素原子を介して親構造に結合している)はヘテロシクロアルケニル基と見なされるが、その一方で1,2−ジヒドロキノリン−8−イル基(ここで、この部分は芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はヘテロシクロアルケニル基とは見なされない。芳香族環に縮合しているヘテロシクロアルケニル基からなる多環式ヘテロシクロアルケニル基の例は以下に記載されている。
非芳香族環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)に縮合している芳香族環(例えば、アリールまたはヘテロアリール)からなる多環式の環の例として、インデニル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、テトラヒドロキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、インドリニル、イソインドリニル、2,3−ジヒドロ−1H−インダゾリル、2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,3−ジヒドロイソベンゾフラニル、1,3−ジヒドロベンゾ[c]イソオキサゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]イソオキサゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]オキサゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[b]チオフェニル、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェニル、1,3−ジヒドロベンゾ[c]イソチアゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]イソチアゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[d]チアゾリル、5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[d]チアゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾリル、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジニル、インドリン−2−オン、インドリン−3−オン、イソインドリン−1−オン、1,2−ジヒドロインダゾール−3−オン、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン、ベンゾフラン−2(3H)−オン、ベンゾフラン−3(2H)−オン、イソベンゾフラン−1(3H)−オン、ベンゾ[c]イソオキサゾール−3(1H)−オン、ベンゾ[d]イソオキサゾール−3(2H)−オン、ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン、ベンゾ[b]チオフェン−2(3H)−オン、ベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン、ベンゾ[c]チオフェン−1(3H)−オン、ベンゾ[c]イソチアゾール−3(1H)−オン、ベンゾ[d]イソチアゾール−3(2H)−オン、ベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン、4,5−ジヒドロピロロ[3,4−d]チアゾール−6−オン、1,2−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]チアゾール−3−オン、キノリン−4(3H)−オン、キナゾリン−4(3H)−オン、キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン、キノキサリン−2(1H)−オン、キノキサリン−2,3(1H,4H)−ジオン、シンノリン−4(3H)−オン、ピリジン−2(1H)−オン、ピリミジン−2(1H)−オン、ピリミジン−4(3H)−オン、ピリダジン−3(2H)−オン、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−2(3H)−オン、1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2(3H)−オン、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2(3H)−オン、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2(3H)−オン、1,2−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]チアゾール−3−オンおよび4,5−ジヒドロピロロ[3,4−d]チアゾール−6−オンが挙げられる。本明細書で論じたように、各環が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル基であると見なされるかどうかは、この部分の親構造への結合を経由している原子により決定される。
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。「立体異性体」は、原子が空間に配置されている方式だけが異なる異性体である。「エナンチオマー」は互いに重ね合せできない鏡像である一対の立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は「ラセミ」混合物である。用語「(.±.)」は、適切な場合には、ラセミ混合物を意味するために使用される。「ジアステレオ異性体」は少なくとも2個の非対称原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。絶対立体配置は、Cahn−Ingold−PrelogR−Sシステムにより特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合、各キラル炭素での立体配置は、RまたはSのいずれかにより特定することができる。その絶対配置が不明である分割した化合物は、ナトリウムD線の波長においてこれらが平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて(+)または(−)に指定することができる。本明細書に記載されている化合物のある特定の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含有し、よって、絶対立体配置に関して、(R)−または(S)−として定義することができるエナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性形態を生じることができる。本発明は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態および中間体の混合物を含めた、すべてのこのような可能な異性体を含むことが意図されている。光学活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製することができ、または従来の技術を使用して分割することもできる。本明細書に記載されている化合物がオレフィン二重結合または幾何学的非対称性の他の中心を含有する場合、および他に特定されていない限り、上記化合物はEおよびZの両方の幾何異性体を含むことが意図される。
環式メソ化合物の構造において描写されている立体配置は絶対的ではない;むしろ立体配置は、置換基の位置決めを、互いに関連させて、例えば、cisまたはtransで示すことを意図する。例えば、
は、シクロブチル環上のフッ素およびピリジル置換基が互いにcis配置にある化合物を意味することを意図し、その一方で、
は、シクロブチル環上のフッ素およびピリジル置換基が互いにtrans配置にある化合物を意味することを意図する。
化合物が1つまたは複数のメソ異性体として存在できる場合、すべての可能なメソ異性体が含まれることを意図する。例えば、化合物{[3−フルオロ−1−(3−フルオロ(2−ピリジル))シクロブチル]メチル}ピリミジン−2−イルアミンは、cisメソ異性体およびtransメソ異性体の両方:
ならびにこれらの混合物を含むことを意図する。他に指摘されていない限り、本明細書に記載されている化合物は、すべての可能なメソ異性体およびそれらの混合物を含む。
「互変異性体」は互変異性により相互変換する構造的に異なる異性体である。「互変異性」とは、異性化の形態であり、プロトトロピーまたはプロトン−シフト互変異性を含み、これは酸−塩基化学反応のサブセットと見なされる。「プロトトロピー互変異性」または「プロトン−シフト互変異性」は、結合次数の変化、多くの場合、一重結合と隣接する二重結合との交換が付随して起こるプロトンの移動を含む。互変異性が可能な(例えば溶液中で)場合には、互変異性体の化学平衡に到達することができる。互変異性の例はケト−エノール互変異性である。ケト−エノール互変異性の具体例はペンタン−2,4−ジオンおよび4−ヒドロキシペント−3−エン−2−オン互変異性体の相互変換である。互変異性の別の例はフェノール−ケト互変異性である。フェノール−ケト互変異性の具体例は、ピリジン−4−オールおよびピリジン−4(1H)−オン互変異性体の相互変換である。開示されている式のある特定の化合物は互変異性体である。
脱離基または原子は、反応条件下で、出発物質から開裂し、よって特定された部位で反応を加速する任意の基または原子である。このような基の適切な例は、特に明記しない限り、ハロゲン原子、メシルオキシ、p−ニトロベンゼンスルホニルオキシおよびトシルオキシ基である。
保護基は、有機合成においてそれに慣例的に関連する意味を有する、すなわち、化学反応が別の保護されていない反応性部位に選択的に行われることが可能となるように、および選択的反応が完了した後、この基が容易に除去できるように、多官能性化合物において1つまたは複数の反応性部位を選択的に遮断する基である。様々な保護基が、例えば、T.H. GreeneおよびP. G. M. Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley & Sons、New York(1999年)において開示されている。例えば、ヒドロキシ保護された形態は、化合物に存在するヒドロキシ基のうちの少なくとも1つがヒドロキシ保護基で保護されているものである。同様に、アミンおよび他の反応性基も同様に保護され得る。
「薬学的に許容されるキャリア」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、任意のおよびすべての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質に対するこのような媒体および作用物質(agent)の使用は当技術分野では周知である。任意の従来の媒体または作用物質が活性成分と不相容性である場合を除いて、治療用組成物におけるその使用が想定される。補助的活性成分もまた、上記組成物へと取り込むことができる。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載されている化合物の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的に有害ではない、または他の点で有害ではない塩を指す。多くの場合、本明細書に記載されている化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基またはこれらに類似の基の存在によって酸塩および/または塩基塩を形成することが可能である。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩を誘導することができる有機酸として、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイヒ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基として、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられる。塩を誘導することができる有機塩基として、例えば、第一級、第二級、および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含めた置換アミン、環式アミン、塩基性イオン交換樹脂など、特に例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンが挙げられる。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩基付加塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩から選ばれる。
「溶媒和物」という用語は、薬学的に許容される溶媒の1つまたは複数の分子と物理的に会合している化合物を指す。「化合物」とは、その化合物、およびその化合物の溶媒和物、ならびにその混合物を包含すると理解されたい。
「キレート」は、2つ(またはそれより多くの)点における金属イオンへの化合物の配位により形成される。「化合物」という用語は、化合物のキレートを含むことを意図する。同様に、「塩」は塩のキレートを含み、「溶媒和物」は溶媒和物のキレートを含む。
「非共有結合の複合体」は、化合物と別の分子との相互作用により形成され、そこでは、その化合物とその分子との間に共有結合は形成されない。例えば、複合体形成は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、および静電相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を介して生じ得る。このような非共有結合の複合体は「化合物」という用語に含まれる。
「プロドラッグ」という用語は、不活性またはあまり活性でない形態で投与され、次いで活性化合物へと転換する(例えば、体内でのプロドラッグの代謝プロセスにより)物質を指す。プロドラッグを投与することの背後にある論理的根拠は、薬物の吸収、分布、代謝、および/または排泄を最適化することにある。プロドラッグは、使用条件下(例えば、体内)で変換が生じることによって、活性化合物を形成する活性化合物の誘導体を作製することによって得ることができる。プロドラッグの活性化合物への変換は自然に進行してもよいし(例えば、加水分解反応によって)または変換を別の作用物質により触媒または誘導させることにより行うこともできる(例えば、酵素、光、酸または塩基、および/または温度)。作用物質は使用条件に対して内因性であってもよいし(例えば、プロドラッグが投与される細胞内に存在する酵素、または胃の酸性条件)、または作用物質は外因的に供給されてもよい。プロドラッグは、活性化合物の1つまたは複数の官能基を別の官能基へと変換することにより得ることができ、次いで該プロドラッグが身体に投与されたときに該別の官能基は元の官能基に変換し戻される。例えば、ヒドロキシル官能基は、スルホン酸基、リン酸基、エステル基またはカルボン酸基へと変換することができ、これらを今度はインビボで加水分解することによりヒドロキシル基に戻すことができる。同様に、アミノ官能基は、例えば、アミド官能基、カルバミン酸官能基、イミン官能基、尿素官能基、ホスフェニル官能基、ホスホリル官能基またはスルフェニル官能基へと変換することができ、これらをインビボで加水分解することによって、アミノ基に戻すことができる。カルボキシル官能基は、例えば、エステル(シリルエステルおよびチオエステルを含む)、アミドまたはヒドラジド官能基へと変換することができ、これらをインビボで加水分解することによって、カルボキシル基に戻すことができる。プロドラッグの例として、これらに限定されないが、本明細書に記載されている化合物に存在する官能基(例えば、アルコール基またはアミン基)のホスフェート、アセテート、ホルメートおよびベンゾエート誘導体が挙げられる。
本明細書に記載されている化合物は、例えば、2H、3H、11C、13Cおよび/または14Cの含有量が富化された、富化同位体形態であってよい。一部の実施形態では、化合物は少なくとも1個の重水素原子を含有する。このような重水素化の形態は、例えば、米国特許第5,846,514号および同第6,334,997号に記載されている手順により作製することができる。このような重水素化化合物は、本明細書に記載されている化合物の効力を向上させ、該化合物の作用の継続時間を増加させることができる。重水素置換化合物は、様々な方法、例えば以下に記載されている方法を使用して合成することができる:Dean、D.、Recent Advances in the Synthesis and Applications of Radiolabeled Compounds for Drug Discovery and Development、Curr. Pharm. Des.、2000年;6巻(10号);Kabalka、Gら、The Synthesis of Radiolabeled Compounds via Organometallic Intermediates、Tetrahedron、1989年、45巻(21号)、6601〜21頁;およびEvans、E.、Synthesis of radiolabeled compounds、J. Radioanal. Chem.、1981年、64巻(1−2号)、9〜32頁。
「置換されている」アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールという用語は、他に明示的に定義されていない限り、1個または複数の(例えば5個まで、例えば3個までの)水素原子が以下から独立して選ばれる置換基で置き換えられているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールをそれぞれ指す:
−Ra、−ORb、必要に応じて置換されているアミノ(−NRcCORb、−NRcCO2Ra、−NRcCONRbRc、−NRbC(NRC)NRbRc、−NRbC(NCN)NRbRc、および−NRcSO2Raを含む)、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールに対する置換基として)、必要に応じて置換されているアシル(例えば、−CORb)、必要に応じて置換されているアルコキシカルボニル(例えば、−CO2Rb)、アミノカルボニル(例えば、−CONRbRc)、−OCORb、−OCO2Ra、−OCONRbRc、−OCONRbRc、−OP(O)(ORb)ORC、スルファニル(例えば、SRb)、スルフィニル(例えば、−SORa)、およびスルホニル(例えば、−SO2Raおよび−SO2NRbRc)、
ここで、Raは、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ;
Rbは、水素、必要に応じて置換されているC1〜C6アルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選ばれ、
Rcは、独立して、水素および必要に応じて置換されているC1〜C4アルキルから選ばれるか、または
RbおよびRc、ならびにこれらが結合している窒素は、必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル基を形成し、
それぞれ必要に応じて置換されている基は非置換であるか、または、独立して、C1〜C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール−C1〜C4アルキル−、ヘテロアリール−C1〜C4アルキル−、C1〜C4ハロアルキル、−OC1〜C4アルキル、−OC1〜C4アルキルフェニル、−C1〜C4アルキル−OH、−OC1〜C4ハロアルキル、ハロ、−OH、−NH2、−C1〜C4アルキル−NH2、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−NH(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキルフェニル)、−NH(C1〜C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルに対する置換基として)、−CO2H、−C(O)OC1〜C4アルキル、−CON(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、−CONH(C1〜C4アルキル)、−CONH2、−NHC(O)(C1〜C4アルキル)、−NHC(O)(フェニル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)C(O)(フェニル)、−C(O)C1〜C4アルキル、−C(O)C1〜C4アルキルフェニル、−C(O)C1〜C4ハロアルキル、−OC(O)C1〜C4アルキル、−SO2(C1〜C4アルキル)、−SO2(フェニル)、−SO2(C1〜C4ハロアルキル)、−SO2NH2、−SO2NH(C1〜C4アルキル)、−SO2NH(フェニル)、−NHSO2(C1〜C4アルキル)、−NHSO2(フェニル)、および−NHSO2(C1〜C4ハロアルキル)から独立して選択される、1つまたは複数、例えば、1、2、または3つの置換基などで置換されている。
「スルファニル」という用語は、基:−S−(必要に応じて置換されているアルキル)、−S−(必要に応じて置換されているシクロアルキル)、−S−(必要に応じて置換されているアリール)、−S−(必要に応じて置換されているヘテロアリール)、および−S−(必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル)を指す。
「スルフィニル」という用語は、基:−S(O)−H、−S(O)−(必要に応じて置換されているアルキル)、−S(O)−(必要に応じて置換されているシクロアルキル)、−S(O)−(必要に応じて置換されているアミノ)、−S(O)−(必要に応じて置換されているアリール)、−S(O)−(必要に応じて置換されているヘテロアリール)、および−S(O)−(必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル)を指す。
「スルホニル」という用語は、基:−S(O2)−H、−S(O2)−(必要に応じて置換されているアルキル)、−S(O2)−(必要に応じて置換されているシクロアルキル)、−S(O2)−(必要に応じて置換されているアミノ)、−S(O2)−(必要に応じて置換されているアリール)、−S(O2)−(必要に応じて置換されているヘテロアリール)、および−S(O2)−(必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキル)を指す。
「活性薬剤」という用語は、生物活性を有する化合物を示すために使用される。一部の実施形態では、「活性薬剤」は治療的有用性を有する化合物である。一部の実施形態では、上記化合物は、骨格筋機能または活動のうちの少なくとも1つの態様、例えば、パワー出力、骨格筋力、骨格筋耐久力、酸素消費、効率、および/またはカルシウム感受性を増強する。
化合物は、例えば、化合物の多形体、擬似多形体、溶媒和物、水和物、溶媒和していない多形体(無水物を含む)、配座多形体、および非晶質形態、ならびにこれらの混合物を含めた、これらの化合物の結晶形態および非晶質形態もまた含む。「結晶形態」、「多形体」および「新規の形態」は本明細書において交換可能に使用することができ、ある特定の結晶形態または非晶質形態が言及されていない限り、例えば、多形体、擬似多形体、溶媒和物、水和物、溶媒和していない多形体(無水物を含む)、配座多形体、および非晶質形態、ならびにこれらの混合物を含めた化合物のすべての結晶形態および非晶質形態を含むことを意味する。
化学的実体(chemical entity)とは、これらに限定されないが、開示されている式の化合物、およびすべてのその薬学的に許容される形態を含む。本明細書で列挙されている化合物の薬学的に許容される形態として、薬学的に許容される塩、キレート、非共有結合複合体、プロドラッグ、およびこれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は薬学的に許容される塩の形態で存在する。したがって、「化学的実体」および「複数の化学的実体」という用語はまた、薬学的に許容される塩、キレート、非共有結合複合体、プロドラッグ、および混合物を包含する。
「患者」および「被験体」という用語は、動物、例えば、哺乳動物のトリまたは魚を指す。一部の実施形態では、患者または被験体は哺乳動物である。哺乳動物として、例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシおよびヒトが挙げられる。一部の実施形態では、患者または被験体はヒト、例えば処置、観察または実験の対象となってきた、または対象となる予定のヒトである。本明細書に記載されている化合物、組成物および方法は、ヒトの治療と獣医学的用途の両方において有用であり得る。
本明細書で使用する場合、「骨格筋」は、骨格筋組織ならびにその成分、例えば、骨格筋線維、この骨格筋線維を含む筋原線維、この筋原線維を含む骨格サルコメア、ならびに、骨格ミオシン、アクチン、トロポミオシン、トロポニンC、トロポニンI、トロポニンTならびにそのフラグメントおよびアイソフォームを含めた、本明細書に記載されている骨格サルコメアの様々な成分を含む。一部の実施形態では、「骨格筋」は、速骨格筋組織ならびにその成分、例えば、速骨格筋線維、この速骨格筋線維を含む筋原線維、この筋原線維を含む速骨格サルコメア、ならびに、速骨格ミオシン、アクチン、トロポミオシン、トロポニンC、トロポニンI、トロポニンTならびにそのフラグメントおよびアイソフォームを含めた、本明細書に記載されている速骨格サルコメアの様々な成分を含む。骨格筋は、心筋を、または心筋においてその全体がそのような組合せで生じるサルコメア成分の組合せを含まない。
本明細書で使用する場合、「治療的」という用語は、速骨格筋の収縮性をモジュレートする能力を指す。本明細書で使用する場合、「モジュレーション」(および関連用語、例えば、「モジュレートする」、「モジュレートされた」、「モジュレートしている」)は、本明細書に記載する化合物の存在に対する直接的または間接的応答として、化合物の非存在下での速骨格サルコメアの活動と比較した場合の、速骨格筋からのミオシン、アクチン、トロポミオシン、トロポニンC、トロポニンI、およびトロポニンT(そのフラグメントおよびアイソフォームを含む)を含めた速骨格筋サルコメアの1つまたは複数の成分の機能または効率における変化を指す。この変化は、活動の増加(増強)または活動の低下(阻害)であってよく、化合物のサルコメアとの直接的相互作用によるものであっても、または化合物と、1つまたは複数の他の要因(これが次にサルコメアまたはその成分のうちの1つまたは複数に影響を及ぼす)との相互作用によるものであってもよい。一部の実施形態では、モジュレーションは、速骨格筋からのミオシン、アクチン、トロポミオシン、トロポニンC、トロポニンI、およびトロポニンT(そのフラグメントおよびアイソフォームを含む)を含めた、速骨格筋サルコメアの1つまたは複数の成分の機能または効率の増強である。モジュレーションは、任意の機序により、および任意の生理学的レベルにおいて、例えば、より低いCa2+濃度での収縮に対する速骨格サルコメアの増感を介して媒介されてもよい。本明細書で使用する場合、「効率」または「筋肉効率」は、力学的仕事の出力と、全代謝コストとの比率を意味する。
「筋肉疲労」または「骨格筋疲労」という用語は、繰り返し使用した後での収縮能の低下を指し、中枢性疲労(活動を維持するための中枢および末梢神経系の制限)と末梢性疲労(筋機能の内因性損失、例えば、励起収縮カップリングの有効性の減少)の組合せを表す。これらが一緒になって、疲労状態下で筋肉性能を減少させる。疲労に対する耐性の低下は、広範囲の原因を有する複数の疾患の一般的症状である。この文脈において、疲労は、例えば、ALS、COPD、多発性硬化症、心筋梗塞、跛行、重症筋無力症、貧血、および慢性疲労症候群の状態において、生活の質の主要な要因を構成する。
「値」という用語は、数値的結果を指す。
「パラメーター」という用語は、測定可能な因子を指す。パラメーターを評価して得た測定値はパラメーター値である。パラメーターは、例えば、跛行出現までの時間、跛行出現までのつま先立ちの回数、跛行出現までの仕事量、最大の跛行疲労までの時間、最大の跛行疲労までのつま先立ちの回数、および最大の跛行疲労までの仕事量を含むことができる。
「跛行出現までの仕事量」または「最大の跛行疲労までの仕事量」という用語は、跛行の出現または最大の跛行疲労の前に実施された仕事量を指す。仕事量とは、式:sinθ*足サイズ(foot length)*体重(式中、θは底屈の程度と等しい)からの値として定義することができる。底屈の程度は、例えば、ゴニオメーターなどの装置の助けを借りて測定することができる。
「治療有効量」または「有効量」という用語は、以下に定義された通りの処置を必要とする哺乳動物に投与された場合、かかる処置を実行するのに十分である、開示された式から選択される化合物の量を指す。治療有効量は、処置を受ける被験体および病態、被験体の体重および年齢、病態の重症度、開示された式から選択される特定の化合物、従うべき投与計画、投与のタイミング、投与方式など(これらすべては当業者により容易に決定することができる)に応じて変動する。
「処置」または「処置する」とは、患者における疾患の任意の処置を意味し、以下を含む:
(a)疾患を予防する、すなわち、疾患の臨床症状が現れないようにする;
(b)疾患を阻害する;
(c)臨床症状の発現を遅延させるまたは止める;および/または
(d)疾患を緩和する、すなわち、臨床症状の後退を引き起こす。
本明細書で使用する場合、筋肉の「パワー出力」とは、仕事量/サイクル時間を意味し、筋肉の特性に基づき、PoLo/サイクル時間単位からスケールアップすることができる。パワー出力は、例えば、活性化のタイミング(活性化の段階)および活性化の期間(負荷サイクル)を含む、サイクル長の変化の間に、活性化パラメーターを変更することによりモジュレートすることができる。
「ATPase」とは、ATPを加水分解する酵素を指す。ATPaseは、ミオシンなどの分子モーターを含むタンパク質を含む。
本明細書で使用する場合、「選択的結合」または「選択的に結合する」とは、他の種類とは対照的に、1つの種類の筋肉または筋線維における標的タンパク質への優先的結合を指す。例えば、遅筋線維もしくはサルコメアのトロポニン複合体中のトロポニンCまたは心筋サルコメアのトロポニン複合体中のトロポニンCと比較して、化合物が速骨格筋線維またはサルコメアのトロポニン複合体中のトロポニンCと優先的に結合する場合、化合物は、速骨格トロポニンCと選択的に結合する。
本明細書に記載されている化合物は、トロポニン複合体と結合することによって、速骨格筋をカルシウムに選択的に感受性にする。トロポニン−トロポミオシン調節性複合体(アクチン−ミオシンの力生成相互作用を調節するサルコメア内のカルシウムセンサーである)のカルシウム感受性を増加させることによって、化合物は筋力の生成を向上させる。トロポニン−トロポミオシン複合体におけるこの活性の結果として、化合物は、神経筋インプットに対する筋肉の応答を増幅させ、また筋肉の疲労性を低減させる。よって、化合物は、健常被験体において、ならびに筋衰弱を特徴とする神経筋障害または他の状態に罹患している被験体において、疲労に直面した際の筋肉強度を向上させる。
骨格筋疲労は、一般論として、中枢神経系、運動ニューロン発火、筋肉細胞の脱分極/活動電位伝搬、筋小胞体(SR)カルシウムの放出、細フィラメント上のトロポニンの活性化および力を生成するためにアクチンと相互作用するミオシンのクロスブリッジサイクリングを含むことができる複雑な現象である。典型的には、ヒトにおいて疲労は中枢神経系または神経筋接合部、すなわち「中枢性疲労」を最低限含むものと考えられているが、むしろ筋細胞それ自体を主に含む。疲労は多くの場合、強直性刺激の繰り返しによる低周波数疲労または連続的な高周波数刺激による高周波数疲労のいずれかに分類される。張力は、持続性の最大随意収縮(低周波数疲労)中にゆっくりと低下する。
長期の骨格筋収縮において、PiおよびADP濃度はATPおよびクレアチンリン酸の分解により上昇する。多くの研究において、Piは、筋機能を低下させる重要な因子であることが実証されてきた(N.C. MillarおよびE. Homsher. J. Biol. Chem.、265巻、33号、11月25日号、20234〜20240頁、199O年;Allen D.G.ら、Physiol Rev;88巻:287〜332頁。2008年)。Piは力の生成に関連するクロスブリッジサイクルにおいてある位置でアクチン−ミオシン架橋から放出されるので、上昇したPiレベルはこのステップの後進速度を促進させ、これによって筋力を低下させると推測される(Takagi Y.ら、Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci.2004年12月29日;359巻(1452号):1913〜1920頁;Fittsら、J Appl Physiol、104巻:551〜558頁、2008年)。力の低下に加えて、PiはトロポニンのCa2+感受性を低下させる(H. Westerbladら、Cellular mechanisms of fatigue in skeletal muscle. Am. J. Physiol.261巻(Cell Physiol.30巻):Cl95〜C209頁、1991年)。例えば、除膜したウサギ腰筋において、槽内のPiを0.2mMから13.8mMに増加させると、張力発生に向けてCa2+感受性はpCa=6.81からpCa=6.42へ減少し、Hill勾配は2.5から4.74へ増加した(Millar 1990年)。低温(10〜20℃)と比較して、除膜した筋線維の仕事がほぼ生理学的温度(約30℃)で行われた場合、速骨格筋線維におけるCa2+感受性に対する負の効果が増幅した。よって、より低いCa2+濃度(pCa>5.8)において、高レベルのPiは、1つの架橋当たりの力を減少させ、最大半量のピーク力に対して必要とされる遊離Ca2+レベルを有意に増加させるようにみえる(より低いpCa50)(E. P. Deboldら、Am J Physiol Cell Physiol、290巻:C1041〜C1050頁、2006年)。さらにAllenおよび共同研究者らは、インタクトなマウス筋肉の収縮のCa2+感受性におけるPi減少について調査した(Allen、DG.ら、J. Appl Physiol、111巻:358〜366頁、2011年)。これらの研究では、筋力が低下するにつれてPiが増加したばかりでなく(31P−NMRで測定)、疲労の刺激プロトコルの間の力に関係して、強直性筋細胞および筋小胞体(SR)カルシウムレベルもまた低下した。よって疲労中に、PiはSRからのCa2+放出も低下させ(Allen 2008年)、おそらくSR Ca2+を沈殿させることによって、SRカルシウムレベルを低下させる、(D. G. AllenおよびH. Westerblad Journal of Physiology(2001年)、536巻3号、657〜665頁)。総合すれば、SRからのCa2+放出の減少、pCa−力の関係のPi誘導性の右方向へのシフトおよびクロスブリッジサイクリングに対するPiの直接的な負の効果がおそらく組み合わさって、筋力およびパワー出力を相乗的に減少させる。Deboldおよび共同研究者ら(2006年)は、生理学的温度および30mMのPi(疲労した線維において典型的)の存在下で、細胞内Ca2+をpCa5.0から6.0へ減少させた場合(これは、遊離細胞内Ca2+の典型的な低下であり、インタクトな筋線維の長期にわたる刺激後に観察され得る)、力はII型線維において約90%減少するという例を提供した。細胞内遊離Ca2+の低下および速筋線維のカルシウム感受性の低下の関数として筋肉性能がこのように低下することは、速骨格トロポニン活性化剤の、疲労を緩和するための潜在的役割を示唆している。
SR Ca2+の筋線維質への放出の障害が、疲労の発生に対して重要であることは多くの実験により実証されてきた(D. G. Allenら、Journal of Physiology(1989年)、415巻、433〜458頁;Allenら、1995年、Exp. Physiol、80巻、497〜527頁;Favero、1999年、J. Appl Phsyiol.87巻:471〜483頁)。Ca2+放出モジュレーターは、SRからのCa2+放出の役割を理解するために重要である。マウスEDL筋肉において、20μMのダントロレン(RyR受容体を介してSRからのCa2+放出を阻害する筋弛緩剤)は、初期の強直性張力を低下させ、さらに全体の疲労発生を消滅させた(E. Germinarioら、J Appl Physiol、96巻:645〜649頁、2004年)。逆に、カフェイン(SR Ca2+放出を刺激して、細胞内遊離Ca2+濃度を増加させる)は、初期の強直性EDL張力を増加させたが、6分間にわたる60Hz刺激の繰り返しに対して、筋肉疲労を加速および亢進させた(Germinario 2004年)。ダントロレンおよびカフェインにより引き起こされる強直性張力の初期レベルがそれに続く筋肉の疲労性と反比例した、該化合物により誘発される変化とは対照的に、本明細書に記載されている速骨格トロポニン活性化剤は、初期の(最大下の)張力を増加させ、疲労耐性も増強する。
SRからのCa2+放出の別の重要な態様は、Ca2+/カルモジュリン依存性骨格筋ミオシン軽鎖キナーゼ(skMLCK)を活性化する(これが続いてサルコメアのミオシンの調節性軽鎖(RLC)をリン酸化する)その能力である(H.L. Sweeneyら、Am J Physiol Cell Physiol、264巻:C1085〜C1095頁、1993年;J.T. Stullら、Arch Biochem Biophys.2011年6月15日;510巻(2号):120〜128頁)。ミオシン架橋ヘッドのリン酸化は、厚いフィラメントからミオシンヘッドを離し(Sweeney 1993年)、細フィラメントで調節されたATPase活性を増強することによって、力の生成方向に向けてCa2+感受性を、および力の発生速度を増加させる(D.T. Szczesnaら、J Appl Physiol、92巻:1661〜1670頁、2002年)。インタクトな筋肉の反復した刺激およびこれによるRLCのリン酸化は、筋肉の仕事量およびパワーを増強する。歴史依存性の力の出力は、横紋筋が最近活発になった場合、筋肉に「記憶」を注入する。架橋機能における代謝誘導性変化と共に、RLCリン酸化は、サルコメアのCa2+感受性を機構的に増加させることによって、特に疲労中の筋力、仕事量およびパワーを増強する。サルコメア機能についての研究において、RLCは、最大のCa2+活性化ではなく最大下において力の応答を増加させることによって、力−pCa応答を左にシフトさせることが示されている(H.L. Sweeneyら、Am J Physiol Cell Physiol、250巻:C657〜C660頁、1986年;Stull 2011年)。RLCは、サイクリング中の1つの架橋当たりの力を増加させるよりも、むしろ細フィラメントに対してサイクリングが可能な架橋の数を増加させるようにみえる。このようにして、RLCリン酸化のプロファイルは、本明細書に記載されているような速骨格トロポニン活性化剤により定義されたプロファイルに類似している。すなわち、RLCリン酸化と速骨格トロポニン活性化剤の両方は、サイクリング架橋の数を増加させ、力−pCa応答を左にシフトさせ、力の発生速度を増加させ、除膜した骨格筋線維の弛緩の速度を遅延させるようにみえる。RLCリン酸化は、インビボで最大下の収縮中に力、仕事量およびパワー生成を増強することができ(Stull 2011年)、これは現在の作業および以前の研究において速骨格トロポニン活性化剤に対して同様に実証された効果である(Russell AJら、Nature Medicine、2011年;378巻:667〜75頁)。RLCリン酸化と速骨格トロポニン活性化剤の両方がそれぞれ低周波数筋力/パワーを増強することによって、疲労状態下での筋機能の維持に役立つ。
筋細胞により利用されるエネルギーの大部分は、細胞性膜全域での2つのATP依存性プロセス、クロスブリッジサイクリングおよびCa2+サイクリングで占められ得る。安静状態下では、SERCA1は、低(<100nM)サイトゾル遊離Ca2+濃度を維持することに関与している。マウスEDL筋肉において、SERCAによるATP消費は、安静代謝率の約50%に関与している(S.M. Norrisら、Am J Physiol Cell Physiol、298巻:C521〜C529頁、2010年)。速骨格トロポニン活性化剤は、張力生成のための筋肉におけるCa2+要求性を低下させる、すなわち同じ量の力がより少ないCa2+で生成され得る(Russell 2011年)。速骨格トロポニン活性化剤の、力を生成するためのサイトゾル遊離Ca2+に対する要求性の減少は、筋細胞SERCAのATP消費の十分な減少を前もって示し、その結果として、かなりのエネルギーの節約および疲労に対する筋肉の耐性の向上をもたらす。力の生成のためのCa2+要求性のこのような低下は、速骨格トロポニン活性化剤による筋肉の疲労に対する耐性の向上においてある役割を果たすことができる。
疲労において、分子的事象の複雑化したプログラムは、多くの場合相乗的に作用することによって、Ca2+−活性化したサルコメア収縮を減弱させる(Debold 2006年)。よって、反復した筋線維刺激は、T管脱分極のカップリング障害をもたらすことによって、適切なSR Ca2+放出を妨げ、SR Ca2+含有量を低下させ(おそらくPiによる沈殿により)、負の代謝エフェクター、例えば、ADP、Pi、Mg2+およびH+によりSRからのCa2+放出を低下させ、Ca2+に対するトロポニン感受性を低下させ、結果として、Pi、H+およびROSレベルの増加(Westerblad 1991年;Allen 2008年)およびRyR1のリン酸化が生じ(S. Gehlertら、PLoS One.2012年;7巻(11号):e49326頁)、かつ、収縮要素の張力生成能力を低下させる(Debold 2006年)。単離したSRからのカルシウムイオン放出は、ヒトにおける長期のまたは極度の運動後に40%も減少し得る(Allen 2008年)。速骨格トロポニン活性化剤に誘発されたサルコメアCa2+感受性の増加は、筋肉疲労におけるCa2+処理のこれらの重要な態様、特に収縮の繰り返しの結果として生じるCa2+感受性の低下の態様について対処している(Westerblad 1991年)。収縮している筋肉のCa2+感受性を正常化することにより、速骨格トロポニン活性化剤は、インビトロ、インサイツおよびインビボにおいて筋肉の疲労性を低下させる。よって、速骨格トロポニン活性化剤は、神経筋の衰弱した状態下で筋機能を増強し、疲労を軽減するための有用な治療的アプローチである。
筋収縮中、力と速度の関係は、より大きな荷重がより遅い速度ではあるがより大きな張力を生成する双曲線である。強度トレーニングの効果は、筋肉の最大等尺性張力(Po)を増加させることである。運動は無負荷の最大速度(Vo)を増加させないが、より強い鍛えられた筋肉はより早い速度で、等張的に荷重を移動することができる。速骨格トロポニン活性化剤により誘発されるプロファイルの別の態様は、運動トレーニングとの類似性である。よって、高齢の男性における耐性トレーニングは、外側広筋のI型線維におけるVoの45%の増加および25.5から41.1μN*線維長/秒のパワーの増加をもたらした(Trappeら、J. Appl. Phsyiol.89巻:143〜152頁、2000年)。外側広筋I型線維において、力と速度の関係は、現在のラットの研究において記載されている、速骨格トロポニン活性化剤での処置後の力−速度曲線と類似して、運動後に上方へ移動した。同様に、運動トレーニングは、速骨格トロポニン活性化剤での処置について記載されているパワーの増加を暗示する方式で、これらの被験体においてパワー出力を連続的に増加させた(Trappe 2000年)。運動トレーニングは、骨格筋(Ferreira Exp Biol Med、235巻:497〜505頁、2010年)および運動パフォーマンス(G.C. Bogdanis. Frontiers in Physiol.2012年5月、3巻、142号、1〜15頁)におけるCa2+処理の向上に関係している。
力−pCa曲線を左にシフトさせる条件、例えば、骨格筋RLCリン酸化、運動トレーニングまたはトロポニン複合体への速骨格トロポニン活性化剤の結合は、すべて筋肉疲労性を向上させることに注目すべきである。これら3つの条件による筋肉パフォーマンスにおける類似点は、筋肉パフォーマンスおよび疲労耐性におけるサルコメアのCa2+感受性の重要性を強調するものである。多くのターゲットの遺伝子発現における長期的変化を必要とするAMPK活性化(例えば運動トレーニングまたは小分子AICARでの処置)を含む、筋肉パフォーマンスを増強するための試みとは異なり、速骨格トロポニン活性化剤、例えば本明細書に記載されているものは、急速に(すなわち、数分間から数時間内に)最大下筋力の発生および疲労性を増強し、速骨格トロポニン複合体に対して特異的である。これは、様々な潜在的疾患状態、特に疲労が基本的症状であるものに対して、骨格筋機能を増強させるための選択的な薬理学的治療を可能にする。
筋肉疲労の発生は、多くの場合、筋肉の最大力またはパワーキャパシティにおける低下と記載され、最大下の収縮が、筋肉疲労の出現後に持続可能であることを意味する。筋肉疲労は、筋力キャパシティの減少、持続的活動に対するエンドポイントの低減、収縮性機能の消耗、またはおそらく精神機能の衰えを説明し得る(R.M. EnokaおよびJ. Duchateau. J Physiol、586巻1号(2008年)11〜23頁)。疲労に関与する機序(複数可)は、実施されているタスクに依存し、疲労の認知と筋肉疲労性を定義する機序との両方を含まなければならない(Enokaら、J. Biomech.45巻:427〜433頁、2012年)。等尺性対等張性の筋収縮において働く異なる疲労機序が存在するばかりでなく、等尺性収縮に対して異なるプロトコルさえも、異なる疲労プロファイルを生成し得る。よって、力変換器に対して腕を押し上げて最大下の標的力を維持するか、またはひじ屈筋で慣性負荷を支えるという等しくマッチさせた正味の筋トルクのタスクを実施するかのいずれかを依頼されたヒトボランティアにおいて、疲労プロファイルは劇的に異なった(S.K. Hunterら、J Neurophysiol、88巻:3087〜3096頁、2002年)。これらの研究において、力のタスク(1402秒)を維持するための耐久時間は、位置のタスク(702秒)よりも2倍長く、位置タスクと比較して、運動ニューロンに対してより低いレベルの興奮性および阻害性インプットを有していた。したがって、運動単位の動員における疲労に関連した調整もまた、疲労をもたらす収縮に関連する感覚に影響を与えているようにみえる、例えば、疲労性と、労作の認知との間に強い関連が存在する(EnokaおよびDuchateau、2008年)。したがって、インビトロまたは意識消失動物モデルにおいて、筋機能に対する速骨格トロポニン活性化剤の潜在的な効果を定義することばかりでなく、静的および動的運動の覚醒動物モデルにおいて運動能力および疲労に対する効果を調査することも重要である。速骨格トロポニン活性化剤の効果は、実験動物において、例えば本明細書に記載されているような、加速するロータロッドアッセイ(O. Fanellie. Pharmacology.1976年;14巻(1号):52〜7頁;N. Boyadjievら、Journal of Sports Science and Medicine(2007年)6巻、423〜428頁)、トレッドミル耐久型疲労アッセイ、またはケージ格子ぶらさがり時間アッセイにおける動的運動モデルで評価することができる。速骨格トロポニン活性化剤の効果はまた、動的運動研究においてヒト被験体を使用して、例えば、本明細書に記載されているような両足つま先立ち試験を使用して評価することができる。
骨格筋疲労に対する耐性を向上させることを必要とする被験体において骨格筋疲労に対する耐性を向上させるための方法であって、有効量の骨格筋トロポニン活性化剤を被験体に投与することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤は速骨格筋トロポニン活性化剤である。一部の実施形態では、被験体は、末梢動脈疾患、跛行、および筋虚血から選択される状態に罹患している。
骨格筋の疲労に対する耐性を向上させる方法であって、骨格筋を骨格筋トロポニン活性化剤に接触させることを含み、骨格筋トロポニン活性化剤が骨格筋における最大下の張力を増加させる方法もまた提供される。
骨格筋の疲労に対する耐性を向上させる方法であって、骨格筋を骨格筋トロポニン活性化剤に接触させることを含み、骨格筋トロポニン活性化剤が、力を生成するために骨格筋によって必要とされるカルシウムを減少させる方法もまた提供される。
骨格筋の疲労に対する耐性を向上させる方法であって、骨格筋を骨格筋トロポニン活性化剤に接触させることを含み、骨格筋トロポニン活性化剤が骨格筋における力の発生の速度を増加させる方法もまた提供される。
本明細書に開示されている一部の実施形態では,骨格筋トロポニン活性化剤は速骨格筋トロポニン活性化剤である。
一部の実施形態では、被験体における骨格筋疲労に対する耐性の向上は、本明細書に記載されているような両足つま先立ち試験により決定される(本明細書の実施例10および11を参照されたい)。一部の実施形態では、両足つま先立ち試験は、規則的な間隔でつま先立ちを実施するように被験体に指示することと、(a)跛行出現までの時間、(b)跛行出現までのつま先立ちの回数、(c)跛行出現までの仕事量、(d)最大跛行疲労までの時間、(e)最大跛行疲労までのつま先立ちの回数、および(d)最大跛行疲労までの仕事量から選択される1つまたは複数のパラメーターの値を測定することとを含み、このパラメーターのうちの1つまたは複数における増加が被験体における疲労に対する耐性の向上を示す。
一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤は式Iの化合物:
または薬学的に許容されるその塩である(式中、
R1は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)ORa、C(O)NRbRc、ORa、NRbRc、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され;
R2は、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよびNRbRcから選択され、このC3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nC6〜10アリールおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nC6〜10アリールおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されており;
R3は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)ORa、C(O)NRbRc、ORa、NRbRc、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され;
R4は、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRcおよびSO2Raから選択され;
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択され;
または代わりに、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクロアルケニルから選択される基を形成し、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で必要に応じて置換されており;
R7は、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されており;
R8およびR9は、出現ごとに、それぞれ独立して、水素、ハロゲンおよびC1〜6アルキルから選択され;
Xは、結合、−(CH2)p−、−(CH2)pC(O)(CH2)q−、−(CH2)pO(CH2)q−、−(CH2)pS(CH2)q−、−(CH2)pNRd(CH2)q−、−(CH2)pC(O)O(CH2)q−、−(CH2)pOC(O)(CH2)q−、−(CH2)pNRdC(O)(CH2)q−、−(CH2)pC(O)NRd(CH2)q−、−(CH2)pNRdC(O)NRd(CH2)q−、−(CH2)pNRdSO2(CH2)q−、および−(CH2)pSO2NRd(CH2)q−から選択され;
または代わりに、X、R2およびR3は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、酸素、窒素および硫黄から選択される1個または複数のヘテロ原子を必要に応じて含有する、および1つまたは複数の二重結合を必要に応じて含有する、および1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている、5〜6員環を形成し;
Raは、出現ごとに、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されており;
RbおよびRcは、出現ごとに、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、5〜10員のヘテロアリール、C(O)Rg、C(O)ORg、C(O)NRiRjおよびSO2Rgから選択され、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されており;
Rdは、出現ごとに、独立して、水素およびC1〜6アルキルから選択され;
Reは、出現ごとに、独立して、水素、CN、OH、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択され;
Rfは、出現ごとに、独立して、ハロゲン、CN、ORh、OC(O)Rh、OC(O)ORh、OC(O)NRiRj、NRiRj、NRdC(O)Rh、NRdC(O)ORh、NRdC(O)NRiRj、NRdC(O)C(O)NRiRj、NRdC(S)Rh、NRdC(S)ORh、NRdC(S)NRiRj、NRdC(NRe)NRiRj、NRdS(O)Rh、NRdSO2Rh、NRdSO2NRiRj、C(O)Rh、C(O)ORh、C(O)NRiRj、C(S)Rh、C(S)ORh、C(S)NRiRj、C(NRe)NRiRj、SRh、S(O)Rh、SO2Rh、SO2NRiRj、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRk置換基で必要に応じて置換されており;
または単一の炭素原子に結合している2つのRf置換基は、これら両方が結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクロアルキルから選択される基を形成し;
Rgは、出現ごとに、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、フェニル、ナフチル、およびC7〜11アラルキルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、OH、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており;
Rhは、出現ごとに、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRk置換基で必要に応じて置換されており;
RiおよびRjは、出現ごとに、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、5〜10員のヘテロアリール、C(O)Rg、およびC(O)ORgから選択され、このC1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、ハロゲン、CN、OH、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており;
Rkは、出現ごとに、独立して、ハロゲン、CN、OH、C1〜6アルコキシ、NH2、NH(C1〜6アルキル)、N(C1〜6アルキル)2、NHC(O)C1〜6アルキル、NHC(O)C7〜11アラルキル、NHC(O)OC1〜6アルキル、NHC(O)OC7〜11アラルキル、OC(O)C1〜6アルキル、OC(O)C7〜11アラルキル、OC(O)OC1〜6アルキル、OC(O)OC7〜11アラルキル、C(O)C1〜6アルキル、C(O)C7〜11アラルキル、C(O)OC1〜6アルキル、C(O)OC7〜11アラルキル、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、およびC2〜6アルキニルから選択され、各C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、およびC7〜11アラルキル置換基は、OH、C1〜6アルコキシ、NH2、NH(C1〜6アルキル)、N(C1〜6アルキル)2、NHC(O)C1〜6アルキル、NHC(O)C7〜11アラルキル、NHC(O)OC1〜6アルキル、およびNHC(O)OC7〜11アラルキルから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されており;
または単一の炭素原子に結合している2つのRk置換基は、これら両方が結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル基を形成し;
mは0、1または2であり;
nは、出現ごとに、独立して、0、1または2であり;
pは0、1または2であり;
qは0、1または2である)。
式Iの化合物の一部の実施形態では、mは0であり、すなわち、式IIの化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびXは本明細書で定義された通りである)。
式Iの化合物の一部の実施形態では、mは1であり、すなわち、式IIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびXは本明細書で定義された通りである)。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6のうちの一方は水素であり、他方はC1〜6アルキルである。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルである。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6はそれぞれメチルである。
一部の実施形態では、化合物は式IV(a)またはIV(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、R1、R2、R3、R4、R7、R8、R9およびXは本明細書で定義された通りである)。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキルまたは3〜8員のヘテロシクロアルケニルを形成し、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているC3〜6シクロアルキルを形成する。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを形成し、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているシクロブチルを形成する。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1つの置換基で置換されているシクロブチルを形成し、この置換基およびR7は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1つの置換基で置換されているシクロブチルを形成し、この置換基およびR7は、シクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
一部の実施形態では、化合物は式V(a)またはV(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素、ハロゲンおよびC1〜6アルキルから選択され、R1、R2、R3、R4、R7、R8、R9およびXは本明細書で定義された通りである)。
式V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれ水素である。
式V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれハロゲンである。
式V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれフッ素である。
式V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はハロゲンである。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびR7は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびR7はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はフッ素である。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびR7は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびR7はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6員のヘテロシクロアルキルを形成し、このそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、オキシラン、オキセタンまたはテトラヒドロフランを形成し、このそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであるか、またはR5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキルまたは3〜8員のヘテロシクロアルケニルを形成し、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、それぞれ、メチルであるか、またはR5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキルまたは3〜8員のヘテロシクロアルケニルを形成し、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであるか、またはR5およびR6は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを形成し、これらはそれぞれ、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、IIまたはIIIの化合物の一部の実施形態では、R5およびR6は、それぞれ、メチルであるか、またはR5およびR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているシクロブチルを形成する。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のうちのそれぞれは1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているフェニルであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、化合物は式VIの化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、Rf、Xおよびmは本明細書で定義された通りである)。
一部の実施形態では、化合物は式VII(a)またはVII(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R8、R9、RfおよびXは本明細書で定義された通りである)。
一部の実施形態では、化合物は式VIII(a)またはVIII(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素、ハロゲンおよびC1〜6アルキルから選択され、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R8、R9、RfおよびXは本明細書で定義された通りである)。
式VIII(a)またはVIII(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれ水素である。
式VIII(a)またはVIII(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれハロゲンである。
式VIII(a)またはVIII(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれフッ素である。
式VIII(a)またはVIII(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はハロゲンである。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびフェニル環は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびフェニル環はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式VIII(a)またはVIII(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はフッ素である。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびフェニル環は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびフェニル環はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、2、4−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2、4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、2、4−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2−(ヒドロキシメチル)フェニル、3−(ヒドロキシメチル)フェニル、4−(ヒドロキシメチル)フェニル、2−(アミノメチル)フェニル、3−(アミノメチル)フェニル、4−(アミノメチル)フェニル、2−フェノール、3−フェノール、4−フェノール、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ジフルオロメトキシフェニル、3−ジフルオロメトキシフェニル、4−ジフルオロメトキシフェニル、2−トリフルオロメトキシフェニル、3−トリフルオロメトキシフェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2−ベンズアミン、3−ベンズアミド、4−ベンズアミド、N−メチル−2−ベンズアミン、N−メチル−3−ベンズアミド、N−メチル−4−ベンズアミド、N,N−ジメチル−2−ベンズアミン、N,N−ジメチル−3−ベンズアミド、およびN,N−ジメチル−4−ベンズアミドから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリールであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているピリジルであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、ORa、OC(O)Ra、OC(O)ORa、OC(O)NRbRc、NRbRc、NRdC(O)Ra、NRdC(O)ORa、NRdC(O)NRbRc、NRdC(O)C(O)NRbRc、NRdC(S)Ra、NRdC(S)ORa、NRdC(S)NRbRc、NRdC(NRe)NRbRc、NRdS(O)Ra、NRdSO2Ra、NRdSO2NRbRc、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRc、C(S)Ra、C(S)ORa、C(S)NRbRc、C(NRe)NRbRc、SRa、S(O)Ra、SO2Ra、SO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルケニル、3〜6員のヘテロシクロアルキル、3〜6員のヘテロシクロアルケニル、フェニル、ナフチル、C7〜11アラルキル、および5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリール、C7〜11アラルキルおよび5〜10員のヘテロアリール基のうちのそれぞれは1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、化合物は、式IXの化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、Rf、Xおよびmは本明細書で定義された通りである)。
一部の実施形態では、化合物は、式X(a)またはX(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R8、R9、RfおよびXは本明細書で定義された通りである)。
一部の実施形態では、化合物は式XI(a)またはXI(b)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素、ハロゲンおよびC1〜6アルキルから選択され、rは0、1、2、3または4であり、R1、R2、R3、R4、R8、R9、RfおよびXは本明細書で定義された通りである)。
式XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれ水素である。
式XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれハロゲンである。
式XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnはそれぞれフッ素である。
式XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はハロゲンである。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびピリジル環は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、ハロゲンおよびピリジル環はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、RmおよびRnのうちの一方は水素であり、他方はフッ素である。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびピリジル環は、シクロブチル環上で互いに対してtrans配置にある。このような化合物の一部の実施形態では、フッ素およびピリジル環はシクロブチル環上で互いに対してcis配置にある。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、ピリド−2−イル、3−フルオロ−ピリド−2−イル、4−フルオロ−ピリド−2−イル、5−フルオロ−ピリド−2−イル、6−フルオロ−ピリド−2−イル、3−クロロ−ピリド−2−イル、4−クロロ−ピリド−2−イル、5−クロロ−ピリド−2−イル、6−クロロ−ピリド−2−イル、3−シアノ−ピリド−2−イル、4−シアノ−ピリド−2−イル、5−シアノ−ピリド−2−イル、6−シアノ−ピリド−2−イル、3−メチル−ピリド−2−イル、4−メチル−ピリド−2−イル、5−メチル−ピリド−2−イル、6−メチル−ピリド−2−イル、3−ジフルオロメチル−ピリド−2−イル、4−ジフルオロメチル−ピリド−2−イル、5−ジフルオロメチル−ピリド−2−イル、6−ジフルオロメチル−ピリド−2−イル、3−トリフルオロメチル−ピリド−2−イル、4−トリフルオロメチル−ピリド−2−イル、5−トリフルオロメチル−ピリド−2−イル、6−トリフルオロメチル−ピリド−2−イル、3−ヒドロキシメチル−ピリド−2−イル、4−ヒドロキシメチル−ピリド−2−イル、5−ヒドロキシメチル−ピリド−2−イル、6−ヒドロキシメチル−ピリド−2−イル、3−アミノメチル−ピリド−2−イル、4−アミノメチル−ピリド−2−イル、5−アミノメチル−ピリド−2−イル、6−アミノメチル−ピリド−2−イル、3−ヒドロキシ−ピリド−2−イル、4−ヒドロキシ−ピリド−2−イル、5−ヒドロキシ−ピリド−2−イル、6−ヒドロキシ−ピリド−2−イル、3−メトキシ−ピリド−2−イル、4−メトキシ−ピリド−2−イル、5−メトキシ−ピリド−2−イル、6−メトキシ−ピリド−2−イル、3−ジフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、4−ジフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、5−ジフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、6−ジフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、3−トリフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、4−トリフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、5−トリフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、6−トリフルオロメトキシ−ピリド−2−イル、3−メチルチオ−ピリド−2−イル、4−メチルチオ−ピリド−2−イル、5−メチルチオ−ピリド−2−イル、6−メチルチオ−ピリド−2−イル、3−カルボキサミド−ピリド−2−イル、4−カルボキサミド−ピリド−2−イル、5−カルボキサミド−ピリド−2−イル、6−カルボキサミド−ピリド−2−イルおよび3−フルオロ−6−メチル−ピリド−2−イルから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)またはV(b)の化合物の一部の実施形態では、R7は、ピリド−3−イル、2−フルオロ−ピリド−3−イル、4−フルオロ−ピリド−3−イル、5−フルオロ−ピリド−3−イル、6−フルオロ−ピリド−3−イル、2−クロロ−ピリド−3−イル、4−クロロ−ピリド−3−イル、5−クロロ−ピリド−3−イル、6−クロロ−ピリド−3−イル、2−シアノ−ピリド−3−イル、4−シアノ−ピリド−3−イル、5−シアノ−ピリド−3−イル、6−シアノ−ピリド−3−イル、2−メチル−ピリド−3−イル、4−メチル−ピリド−3−イル、5−メチル−ピリド−3−イル、6−メチル−ピリド−3−イル、2−ジフルオロメチル−ピリド−3−イル、4−ジフルオロメチル−ピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−ピリド−3−イル、6−ジフルオロメチル−ピリド−3−イル、2−トリフルオロメチル−ピリド−3−イル、4−トリフルオロメチル−ピリド−3−イル、5−トリフルオロメチル−ピリド−3−イル、6−トリフルオロメチル−ピリド−3−イル、2−ヒドロキシメチル−ピリド−3−イル、4−ヒドロキシメチル−ピリド−3−イル、5−ヒドロキシメチル−ピリド−3−イル、6−ヒドロキシメチル−ピリド−3−イル、2−アミノメチル−ピリド−3−イル、4−アミノメチル−ピリド−3−イル、5−アミノメチル−ピリド−3−イル、6−アミノメチル−ピリド−3−イル、2−ヒドロキシ−ピリド−3−イル、4−ヒドロキシ−ピリド−3−イル、5−ヒドロキシ−ピリド−3−イル、6−ヒドロキシ−ピリド−3−イル、2−メトキシ−ピリド−3−イル、4−メトキシ−ピリド−3−イル、5−メトキシ−ピリド−3−イル、6−メトキシ−ピリド−3−イル、2−ジフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、4−ジフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、5−ジフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、6−ジフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、2−トリフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、4−トリフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、5−トリフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシ−ピリド−3−イル、2−メチルチオ−ピリド−3−イル、4−メチルチオ−ピリド−3−イル、5−メチルチオ−ピリド−3−イル、6−メチルチオ−ピリド−3−イル、2−カルボキサミド−ピリド−3−イル、4−カルボキサミド−ピリド−3−イル、5−カルボキサミド−ピリド−3−イルおよび6−カルボキサミド−ピリド−3−イルから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは、結合、−(CH2)p−、−(CH2)pO(CH2)q−、−(CH2)pC(O)(CH2)q−、−(CH2)pS(CH2)q−、−(CH2)pNRd(CH2)q−、−(CH2)pC(O)O(CH2)q−、−(CH2)pOC(O)(CH2)q−、−(CH2)pNRdC(O)(CH2)q−、−(CH2)pC(O)NRd(CH2)q−、−(CH2)pNRdC(O)NRd(CH2)q−、−(CH2)pNRdSO2(CH2)q−、および−(CH2)pSO2NRd(CH2)q−から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは結合である。
一部の実施形態では、化合物は、式XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Rf、Rm、Rn、mおよびrは本明細書で定義された通りである)。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−O−である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−CH2O−および−OCH2−から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−NRd−である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは、−CH2NRd−および−NRdCH2−から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは、−NRdC(O)−および−C(O)NRd−から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは、−CH2NRdC(O)−および−C(O)NRdCH2−から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルケニル、3〜8員のヘテロシクロアルキル、3〜8員のヘテロシクロアルケニル、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されているフェニルであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されているフェニルであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されており;少なくとも1つの置換基はメタ位で結合している。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、(CH2)nC(O)ORaおよび(CH2)nC(O)NRbRcから選択される置換基で置換されているフェニルであり;ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、C(O)OH、C(O)NH2、C(O)OC1〜6アルキル、C(O)NHC1〜6アルキルおよびC(O)N(C1〜6アルキル)2から選択される置換基で置換されているフェニルであり;ハロゲン、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、(CH2)nC(O)ORaおよび(CH2)nC(O)NRbRcから選択される置換基でメタ位において置換されているフェニルであり;ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、(CH2)nC(O)ORaおよび(CH2)nC(O)NRbRcから選択される置換基でメタ位において置換されているフェニルであり、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、CN、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、C(O)OH、C(O)NH2、C(O)OC1〜6アルキル、C(O)NHC1〜6アルキルおよびC(O)N(C1〜6アルキル)2から選択される置換基でメタ位において置換されているフェニルであり;ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、CN、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキル〜から選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、(CH2)nNRdC(O)Raで置換されているフェニルであり、ここで、RaはC1〜6アルキルまたは3〜8員のヘテロシクロアルキルであり、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されており;ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、(CH2)nNRdC(O)Raで置換されているフェニルであり、ここで、Raは、C1〜6アルキル、C1〜6アルキル−OHおよびC1〜6アルキル−NH2から選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、および(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されており;ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、3−ベンズアミド、N−メチル−3−ベンズアミド、N,N−ジメチル−3−ベンズアミド、4−フルオロ−3−ベンズアミド、N−メチル−4−フルオロ−3−ベンズアミド、N,N−ジメチル−4−フルオロ−3−ベンズアミド、3−安息香酸、メチル−3−ベンゾエート、4−フルオロ−3−安息香酸およびメチル−4−フルオロ−3−ベンゾエートである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されている、5〜10員のヘテロアリールであり、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジル、トリアジル、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3または4つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジル、トリアジル、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nC(O)ORaおよび(CH2)nC(O)NRbRcから選択される置換基で必要に応じて置換されており;ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つのさらなる置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジルおよびトリアジルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nC(O)NRbRcで必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nC(O)NRbRcで必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジルおよびトリアジルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nC(O)NH2で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは(CH2)nC(O)NH2で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジル、トリアジル、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは(CH2)nNRdC(O)Raで必要に応じて置換されており、RaはC1〜6アルキルまたは3〜8員のヘテロシクロアルキルであり、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、ピリダジルおよびトリアジルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nNRdC(O)Raで必要に応じて置換されており、Raは、C1〜6アルキル、C1〜6アルキル−OHおよびC1〜6アルキル−NH2から選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、フラニル、ピロリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、これらのそれぞれは、(CH2)nNRdC(O)Raで必要に応じて置換されており、Raは、C1〜6アルキル、C1〜6アルキル−OHおよびC1〜6アルキル−NH2から選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2または3つの置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリルおよびベンゾイソオキサゾリルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3または4つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−4−イル、3−アミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−アミノ(1H−インダゾール−6−イル)、3−アミノ(1H−インダゾール−7−イル)、1−メチル(1H−インダゾール−6−イル)、3−メチル(1H−インダゾール−6−イル)、3−アミノ−1−メチル(1H−インダゾール−5−イル)、3−シアノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−カルボキサミド(1H−インダゾール−5−イル)、3−カルボキサミジン(1H−インダゾール−5−イル)、3−ビニル(1H−インダゾール−5−イル)、3−エチル(1H−インダゾール−5−イル)、3−アセトアミド(1H−インダゾール−5−イル)、3−メチルスルホニルアミン(1H−インダゾール−5−イル)、3−メトキシカルボキサミド(1H−インダゾール−5−イル)、3−メチルアミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−ジメチルアミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−エチルアミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−(2−アミノエチル)アミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−(2−ヒドロキシエチル)アミノ(1H−インダゾール−5−イル)、3−[(メチルエチル)アミノ](1H−インダゾール−5−イル)、6−ベンゾイミダゾール−5−イル、6−(2−メチルベンゾイミダゾール−5−イル)、2−アミノベンゾイミダゾール−5−イル、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール−5−イル、2−アセトアミドベンゾイミダゾール−5−イル、3−アミノベンゾ[3,4−d]イソオキサゾール−5−イル、3−アミノベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル、3−アミノベンゾ[d]イソオキサゾール−7−イル、2−メチルベンゾオキサゾール−5−イルおよび2−メチルベンゾオキサゾール−6−イルから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、3〜6員のヘテロシクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクロアルケニルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R2は、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン、CN、オキソ、(CH2)nORa、(CH2)nOC(O)Ra、(CH2)nOC(O)ORa、(CH2)nOC(O)NRbRc、(CH2)nNRbRc、(CH2)nNRdC(O)Ra、(CH2)nNRdC(O)ORa、(CH2)nNRdC(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(O)C(O)NRbRc、(CH2)nNRdC(S)Ra、(CH2)nNRdC(S)ORa、(CH2)nNRdC(S)NRbRc、(CH2)nNRdC(NRe)NRbRc、(CH2)nNRdS(O)Ra、(CH2)nNRdSO2Ra、(CH2)nNRdSO2NRbRc、(CH2)nC(O)Ra、(CH2)nC(O)ORa、(CH2)nC(O)NRbRc、(CH2)nC(S)Ra、(CH2)nC(S)ORa、(CH2)nC(S)NRbRc、(CH2)nC(NRe)NRbRc、(CH2)nSRa、(CH2)nS(O)Ra、(CH2)nSO2Ra、(CH2)nSO2NRbRc、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリールから選択される1、2、3、4または5つの置換基で必要に応じて置換されており、このC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、(CH2)nC3〜8シクロアルキル、(CH2)n3〜8員のヘテロシクロアルキル、(CH2)nフェニル、(CH2)nナフチルおよび(CH2)n5〜10員のヘテロアリール基のそれぞれは、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、R2はNRbRcであり、RbおよびRcは本明細書で定義された通りである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、R2はNRbRcであり、RbおよびRcのうちの一方は水素であり、他方は、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されているC1〜6アルキルである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−C(O)−であり、R2はNRbRcであり、RbおよびRcは本明細書で定義された通りである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−C(O)−であり、R2はNRbRcであり、RbおよびRcのうちの一方は水素であり、他方は1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されているC1〜6アルキルである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−(CH2)p−であり、R2はNRbRcであり、RbおよびRcは本明細書で定義された通りである。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)またはXI(b)の化合物の一部の実施形態では、Xは−(CH2)p−であり、R2はNRbRcであり、RbおよびRcのうちの一方は水素であり、他方は1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されているC1〜6アルキルである。
一部の実施形態では、X、R2およびR3は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、酸素、窒素および硫黄から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を必要に応じて含有する5〜6員環を形成し、1つまたは複数の二重結合を必要に応じて(optioanlly)含有し、1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、化合物は式XIIIの化合物、または薬学的に許容されるその塩である:
(式中、Aは、酸素、窒素および硫黄から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を必要に応じて含有し、1つまたは複数の二重結合を必要に応じて含有する、5または6員環であり;tは0、1、2、3または4であり;R1、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Rfおよびmは本明細書で定義された通りである)。
式XIIIの化合物の一部の実施形態では、環Aは、それが結合しているピリミジン環と、一緒になって、キナゾリン、ピリド[2,3−d]ピリミジン、ピリド[3,4−d]ピリミジン、ピリド[4,3−d]ピリミジン、ピリド[3,2−d]ピリミジン、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,2−d]ピリミジン、チエノ[3,2−d]ピリミジン、チアゾロ[4,5−d]ピリミジン、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン、7H−プリン、チエノ[2,3−d]ピリミジン、チアゾロ[5,4−d]ピリミジン、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、9H−プリン、1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン、3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]ピリミジン、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンおよび6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[d]ピリミジンから選択される基(それぞれが1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている)を形成する。
式XIIIの化合物の一部の実施形態では、環Aは、それが結合しているピリミジン環と一緒になって、キナゾリン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジン、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、チエノ[2,3−d]ピリミジンおよびチアゾロ[5,4−d]ピリミジン(それぞれが1、2、3、4または5つのRf置換基で必要に応じて置換されている)から選択される基を形成する。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R1は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)ORa、C(O)NRbRc、ORa、NRbRc、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R1は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、NH2、NHC1〜6アルキル、およびN(C1〜6アルキル)2から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R1は、水素、ハロゲン、CN、CF3およびメチルから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R1は水素である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)ORa、C(O)NRbRc、ORa、NRbRc、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、CN、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、NH2、NHC1〜6アルキル、およびN(C1〜6アルキル)2から選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、CN、CF3およびメチルから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R3は水素である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R1およびR3はそれぞれ水素である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R4は、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C(O)Ra、C(O)ORa、C(O)NRbRcおよびSO2Raから選択される。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R4は水素である。
式I、II、III、IV(a)、IV(b)、V(a)、V(b)、VI、VII(a)、VII(b)、VIII(a)、VIII(b)、IX、X(a)、X(b)、XI(a)、XI(b)、XII(a)、XII(b)、XII(c)、XII(d)、XII(e)、XII(f)、XII(g)、XII(h)、XII(i)、XII(j)、XII(k)、XII(l)、XII(m)、XII(n)またはXII(o)の化合物の一部の実施形態では、R1、R3およびR4はそれぞれ水素である。
式I、III、IV(b)、V(b)、VI、VII(b)、VIII(b)、IX、X(b)、XI(b)、XII(a)、XII(c)、XII(e)、XII(f)、XII(h)、XII(j)、XII(k)、XII(m)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R8およびR9は、出現ごとに、それぞれ独立して、水素、ハロゲンおよびC1〜6アルキルから選択される。
式I、III、IV(b)、V(b)、VI、VII(b)、VIII(b)、IX、X(b)、XI(b)、XII(a)、XII(c)、XII(e)、XII(f)、XII(h)、XII(j)、XII(k)、XII(m)、XII(o)またはXIIIの化合物の一部の実施形態では、R8およびR9は、出現ごとに、それぞれ水素である。
一部の実施形態では、式Iの化合物は、1−(2−((3−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)シクロブチル)メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−1H−ピロール−3−カルボキサミドまたは薬学的に許容されるその塩である。一部の実施形態では、式Iの化合物は、1−(2−(((trans)−3−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)シクロブチル)メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−1H−ピロール−3−カルボキサミド(化合物C)または薬学的に許容されるその塩である。一部の実施形態では、式Iの化合物は、3−(2−((−3−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)シクロブチル)メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩である。一部の実施形態では、式Iの化合物は、3−(2−(((trans)−3−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)シクロブチル)メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩である。
一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤(skeletal muscle troponin activate)は、式Aの化合物および式Bの化合物:
ならびに薬学的に許容されるその塩から選ばれる化学的実体である(式中、
R11およびR14は、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、必要に応じて置換されているアシル、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているアミノ、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、必要に応じて置換されているアルコキシ、必要に応じて置換されているアミノカルボニル、スルホニル、スルファニル、スルフィニル、カルボキシ、必要に応じて置換されているアルコキシカルボニル、およびシアノから選択され;代替において、R14およびR11は、任意の介在原子と一緒になって、必要に応じて置換されている縮合アリール、必要に応じて置換されている縮合ヘテロアリール、必要に応じて置換されている縮合シクロアルキル、および必要に応じて置換されている縮合ヘテロシクロアルキルから選択される縮合環系を形成し;
R12は、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているアリール、必要に応じて置換されているヘテロアリール、および必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキルから選択されるが;
ただし、
R11はヘキサ−1−エニルではないものとし;さらに、
式XIVの化合物または式XVの化合物は、
(S)−6−ブロモ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1,5,6−トリメチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−メチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(3−ニトロベンジル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−(ヒドロキシメチル)−1,6−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;または
1−(ピペリジン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン
でもないものとする。
一部の実施形態では、R12は、必要に応じて置換されている低級アルキル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているアルコキシ、および必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキルから選択される。
一部の実施形態では、R12は、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、低級アルキル、および低級アルキル(必要に応じて置換されているフェニル、ヒドロキシ、必要に応じて置換されているアルコキシ、必要に応じて置換されているアミノおよび必要に応じて置換されているヘテロシクロアルキルで置換されている)から選択される。
一部の実施形態では、R12は、1−(R)−フェニルエチル、1−(S)−フェニルエチル、ベンジル、3−ペンチル、4−ヘプチル、4−メチル−1−モルホリノペンタン−2−イルイソブチル、シクロヘキシル、シクロプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソプロピル、1−ヒドロキシブタン−2−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、1−メトキシブタン−2−イル、1−アミノブタン−2−イル、および1−モルホリノブタン−2−イルから選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ハロ、アシル、必要に応じて置換されている低級アルキル、必要に応じて置換されているアミノ、必要に応じて置換されているピラゾリル、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されている低級アルコキシ、および−S−(必要に応じて置換されている低級アルキル)から選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ハロ、アシル、必要に応じて置換されている低級アルキル、ジアルキルアミノ、アミノ(アルキル基で、ならびにアシル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、およびスルホニルから選ばれる基で置換されている);必要に応じて置換されているピラゾリル、必要に応じて置換されているアルケニル、必要に応じて置換されているアルキニル、必要に応じて置換されている低級アルコキシ、および−S−(必要に応じて置換されている低級アルキル)から選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ハロ、アシル、アルケニル、アルキニル、低級アルコキシ、必要に応じて置換されているアミノ、ピラゾリル(低級アルキルで置換されている)、−S−(必要に応じて置換されている低級アルキル)、低級アルキル、および低級アルキル(ハロで置換されている)から選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ハロ、アシル、アルケニル、アルキニル、低級アルコキシ、ジアルキルアミノ、アミノ(アルキル基で、ならびにアシル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、およびスルホニルから選ばれる基で置換されている)、ピラゾリル(低級アルキルで置換されている)、−S−(必要に応じて置換されている低級アルキル)、低級アルキル、および低級アルキル(ハロで置換されている)から選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、エチル、プロピル、ヘキセニル、ブテニル、プロペニル、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、メチルスルファニル、ジメチルアミノ、およびメチル(3つまでのフルオロ基で置換されている)から選択される。
一部の実施形態では、R11は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジメチルアミノ、イソブテン−1−イル、(Z)−プロペン−1−イル、(E)−プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、メチルスルファニル、およびトリフルオロメチルから選択される。
一部の実施形態では、R14は、水素、ハロ、アシル、必要に応じて置換されているアルキル、アルケニル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているアミノカルボニル、スルファニル、必要に応じて置換されているアミノ、および必要に応じて置換されているアルコキシカルボニルから選択される。
一部の実施形態では、R14は、水素、ハロ、アシル、必要に応じて置換されている低級アルキル、低級アルケニル、必要に応じて置換されているシクロアルキル、必要に応じて置換されているアミノカルボニル、スルファニル、必要に応じて置換されているアミノ、および必要に応じて置換されている低級アルコキシカルボニルから選択される。
一部の実施形態では、R14は、水素、ハロ、アシル、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、必要に応じて置換されているアミノカルボニル、スルファニル、および低級アルコキシカルボニルから選択される。
一部の実施形態では、R14は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、アセチル、メチル、エチル、ビニル、シクロヘキセン−1−イル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、メチルスルファニル、およびメトキシカルボニルから選択される。
一部の実施形態では、R14は水素である。
一部の実施形態では、R14およびR11は、任意の介在原子と一緒になって、必要に応じて置換されている縮合アリール、必要に応じて置換されている縮合クロアルキル、および必要に応じて置換されている縮合ヘテロシクロアルキルから選択される縮合環系を形成する。
一部の実施形態では、R14およびR11は、一緒になって、必要に応じて置換されているベンゾ基を形成する。
一部の実施形態では、R14およびR11は、一緒になって、ベンゾ基を形成する。
一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤は、式Aの化合物および式Bの化合物:
または薬学的に許容されるその塩から選択される化学的実体である(式中、
R11はアルケニルまたはアルキニルであり;
R14は水素であり;
R12は、3−ペンチル、4−ヘプチル、4−メチル−1−モルホリノペンタン−2−イルイソブチル、シクロヘキシル、シクロプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソプロピル、1−ヒドロキシブタン−2イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、1−メトキシブタン−2−イル、1−アミノブタン−2−イル、および1−モルホリノブタン−2−イルから選択されるが;
ただし、R11はヘキサ−1−エニルではないものとする)。
一部の実施形態では、式Aの化合物は、
1−((1R)−1−メチル−2−モルホリン−4−イルエチル)−6−ブロモイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−エチニルイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;1−(エチルプロピル)−6−メトキシイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;1−(1,1−ジメチル−2−モルホリン−4−イルエチル)−6−ブロモイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−1−(エチルプロピル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−[(1R)−1−(モルホリン−4−イルメチル)プロピル]−6−エチニルイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−{2−[1−(エチルプロピル)−2−ヒドロキシイミダゾ[4,5−e]ピラジン−6−イル]エチニル}イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−(ジメチルアミノ)−1−(エチルプロピル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−エチル−1−(エチルプロピル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(E)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(E)−1−シクロヘキシル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(E)−1−シクロプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(E)−1−イソプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(E)−6−(プロパ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−(メチルチオ)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−ブロモ−1−(1−ヒドロキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−ブロモ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(R)−6−ブロモ−1−sec−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−(2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン;
(S)−(2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)(モルホリノ)メタノン;
(S)−(2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)(ピペリジン−1−イル)メタノン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]キノキサリン−2−オール;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−(ピペリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−プロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−ビニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−1−(2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)エタノン;
(S)−2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボニトリル;
(S)−2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキサミド;
(S)−2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボン酸;
(S)−2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキサミド;
(S)−2−ヒドロキシ−N−メチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキサミド;
(S)−6−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−((ジメチルアミノ)メチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−(2−メチルプロパ−1−エニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−(メチルスルホニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−(メチルチオ)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−(モルホリノメチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ブロモ−1−(1−ヒドロキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ブロモ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ブロモ−1−sec−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−シクロヘキセニル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−シクロヘキシル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−エトキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−エチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−ヘキシル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−イソブチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−6−メトキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S)−メチル2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキシレート;
(S)−N,N−ジエチル−2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキサミド;
(S)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボキサミド;
(S,E)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S,Z)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(S,Z)−6−(ヘキサ−2−エニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(Z)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(Z)−1−シクロヘキシル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(Z)−1−シクロプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(Z)−1−イソプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
(Z)−6−(プロパ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(1−アミノブタン−2−イル)−6−ブロモ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(2−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)エタノン;
1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2,6−ジオール;
1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]キノキサリン−2−オール;
1−(ペンタン−3−イル)−5−ビニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−イニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−ベンジル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−ベンジル−6−ブロモ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−シクロヘキシル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−シクロプロピル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−イソプロピル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
2−(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)−1−モルホリノブタン−1−オン;
2−(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)ブタン酸;
2−(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)プロパン−1,3−ジオール;
2−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボン酸;
2−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−カルボニトリル;
2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
2−ヒドロキシ−N−メチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
5−(メチルチオ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
5−ブロモ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
5−エチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−(メチルスルフィニル)−1−((S)−1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−(メチルチオ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−(メチルチオ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(1−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(1−(ジメチルアミノ)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(1−(メチルアミノ)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(1−メトキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(2−メチル−1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−シクロヘキシル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−シクロプロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−イソプロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;6−ブロモ−1−tert−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−シクロプロピル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−エチニル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−メトキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−メチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
メチル2−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキシレート;
メチル4−(2−(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)ブチル)ピペラジン−1−カルボキシレート;
1−(エチルプロピル)−6−(1−メチルピラゾール−4−イル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−ブロモ−1−(プロピルブチル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−[(1R)−3−メチル−1−(モルホリン−4−イルメチル)ブチル]−6−ブロモイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−ビニルイミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−(1−メチルビニル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
1−(エチルプロピル)−6−(メチルエチル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;
6−クロロ−1−(エチルプロピル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール;および
6−(ジメチルアミノ)−1−(エチルプロピル)イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール、
または薬学的に許容されるその塩から選ばれる。
一部の実施形態では、式Bの化合物は、式Aの化合物の以下の互変異性体:
(R)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−エチニル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−メトキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(2−メチル−1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−エチニル−1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−((2−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)エチニル)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(ジメチルアミノ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−エチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(E)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(E)−1−シクロヘキシル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(E)−1−シクロプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(E)−1−イソプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(E)−6−(プロパ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(メチルチオ)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−(1−ヒドロキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−sec−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]キノキサリン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−(ピペリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−(ピペリジン−1−カルボニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−プロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−ビニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボニトリル;
(S)−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
(S)−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボン酸;
(S)−6−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−((ジメチルアミノ)メチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(2−メチルプロパ−1−エニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(メチルスルホニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(メチルチオ)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(モルホリン−4−カルボニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(モルホリノメチル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−アセチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ブロモ−1−(1−ヒドロキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ブロモ−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ブロモ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ブロモ−1−sec−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−シクロヘキセニル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−シクロヘキシル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−エトキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−エチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−ヘキシル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−イソブチル−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−メトキシ−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−メチル2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキシレート;
(S)−N,N−ジエチル−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
(S)−N,N−ジメチル−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
(S)−N−ベンジル−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
(S)−N−メチル−2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
(S,E)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S,Z)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S,Z)−6−(ヘキサ−2−エニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(Z)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(Z)−1−シクロヘキシル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(Z)−1−シクロプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(Z)−1−イソプロピル−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(Z)−6−(プロパ−1−エニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−アミノブタン−2−イル)−6−ブロモ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−モルホリノブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]キノキサリン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−5−ビニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−イニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−ベンジル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−ベンジル−6−ブロモ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロヘキシル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロプロピル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−イソプロピル−6−(メチルチオ)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
2−(6−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)ブタン酸;
2−オキソ−1−(ペンタン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボン酸;
2−オキソ−3−(ペンタン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボニトリル;
5−(メチルチオ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−アセチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−ブロモ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−エチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(メチルスルフィニル)−1−((S)−1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(メチルチオ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(メチルチオ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−(4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−(ジメチルアミノ)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−(メチルアミノ)ブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−メトキシブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(1−モルホリノ−1−オキソブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(2−メチル−1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−シクロヘキシル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−シクロプロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−イソプロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−tert−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−シクロプロピル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−エチニル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ヒドロキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−メトキシ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−メチル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
メチル2−オキソ−1−(ペンタン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキシレート;
メチル4−(2−(6−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)ブチル)ピペラジン−1−カルボキシレート;
N,N−ジメチル−2−オキソ−1−(ペンタン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
N−メチル−2−オキソ−1−(ペンタン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−カルボキサミド;
6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−ブロモ−1−(ヘプタン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−ブロモ−1−(4−メチル−1−モルホリノペンタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−ビニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−イソプロピル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−クロロ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;および
6−(ジメチルアミノ)−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン、
または薬学的に許容されるその塩から選ばれる。
一部の実施形態では、式Aの化合物は6−ブロモ−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オールまたは薬学的に許容されるその塩である。一部の実施形態では、式Aの化合物は6−エチニル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール(化合物A)または薬学的に許容されるその塩である。
式Aの化合物は、以下に記載されているように、命名および番号付けすることができる(例えば、Cheminnovationから入手可能なNamExpert(商標)またはCambridge Soft Corporation製のChemDraw Ultra バージョン10.0の自動命名機能を使用する)。例えば、化合物:
すなわち、式Aによる化合物(ここで、R11は(E)−プロペン−1イルであり、R12は(S)−sec−フェネチルであり、R14はHである)は、(S,E)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オールと命名することができる。
同様に、化合物:
すなわち、式Aによる化合物(ここで、R11は(Z)−プロペン−1−イルであり、R12は3−ペンチルであり、R14はHである)は、(Z)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オールと命名することができる。
同様に、式Bの化合物は、以下に記載されているように、命名および番号付けすることができる(例えば、Cheminnovationから入手可能なNamExpert(商標)またはCambridge Soft Corporation製のChemDraw Ultraバージョン10.0の自動命名機能を使用する)。例えば、化合物:
すなわち、式Bによる化合物(ここで、R11は(E)−プロペン−1−イルであり、R12は(S)−sec−フェネチルであり、R14はHである)は、(S,E)−1−(1−フェニルエチル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンと命名することができる。
同様に、化合物:
すなわち、式Bによる化合物(ここで、R11は(Z)−プロペン−1−イルであり、R12は3−ペンチルであり、R14はHである)は、(Z)−1−(ペンタン−3−イル)−6−(プロパ−1−エニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンと命名することができる。
本発明の開示の化合物を調製する方法は、当技術分野で容易に利用できる。WO2011/133888は、式I−XIIIのための合成方法を提供している。米国特許第7,956,056号は、例えば、式Aおよび式Bの化合物を調製する方法を開示している。
本発明の開示の方法に対して適切な骨格筋トロポニン活性化剤は、米国特許第8,227,603号、同第8,063,082号、同第7,989,469号、同第7,956,056号、同第7,851,484号、および同第7,598,248号、ならびにPCT公報WO/2013/010015、WO/2011/0133922、WO/2011/0133920、WO/2011/133888、WO/2011/133882、WO/2009/099594、およびWO/2008/016648において開示されている化合物であってよいことも想定される。これらの特許および特許出願の内容は、これら全体において参照により本発明の開示に組み込まれている。
本明細書に記載されている化学的実体は、筋肉疲労に対する耐性を向上させることを必要とする被験体において筋肉疲労に対する耐性を向上させるのに有用である。被験体における骨格筋疲労に対する耐性の向上は、両足つま先立ち試験により決定することができ、この両足つま先立ち試験は、規則的な間隔でつま先立ちを実施すること;跛行症状をモニタリングすること;跛行出現、跛行出現までのつま先立ちの回数、跛行出現までの仕事量、最大跛行疲労までの時間、最大跛行疲労までのつま先立ちの回数、および最大跛行疲労までの仕事量から選択される1つまたは複数のパラメーターの値を決定することを含み;1つまたは複数のパラメーターの増加が被験体における疲労に対する耐性の向上を示す。両足つま先立ち試験は、骨格筋トロポニン活性化剤の投与後の任意の時間、例えば、化学的実体を投与してから約1、3、6、12、24、または48時間以上の後に実施し得る。
特定の実施形態では、パラメーターは跛行出現までの時間である。特定の実施形態では、パラメーターは跛行出現までのつま先立ちの回数、跛行出現までの仕事量、最大跛行疲労までの時間、最大跛行疲労までのつま先立ちの回数、または最大跛行疲労までの仕事量である。
本明細書に記載されている化学的実体は、筋肉疲労を増加させる障害を有する被験体を処置するのに有用である。このような障害として、例えば、末梢動脈疾患、跛行、および筋虚血を挙げることができる。
末梢血管疾患において、血管系不全は、閉塞の下流の組織への血流を低下させる結果となり、跛行をもたらす(例えば、歩行または階段昇りの活動中の筋痛)。跛行は、作動している筋肉の代謝要求を満たすための動脈血の送達が不十分である結果であり、これが筋虚血および疲労をもたらすため、速骨格トロポニン活性化剤を使用することによって、このような血管系不全により誘発させる疲労を回復させることができる。したがって、一部の実施形態では、本方法は、末梢血管疾患または跛行に罹患している被験体に、骨格筋トロポニン活性化剤の有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤は、末梢血管疾患または跛行に罹患している被験体における骨格筋疲労に対する耐性を向上させる。
心不全に罹患している患者において速骨格筋効率を強化するための方法であって、速骨格筋線維またはサルコメアのトロポニン複合体と選択的に結合する、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤の有効量を前記患者に投与することを含む方法もまた提供される。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤は、速骨格筋線維またはサルコメアを活性化する。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤の投与は、速骨格筋パワー出力の増加をもたらす。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤の投与は、化合物で未処置の速骨格筋線維またはサルコメアと比較して、速骨格筋線維またはサルコメアのカルシウムイオンに対する感受性の増加をもたらす。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤の投与は、より低いカルシウムイオンの濃度で速骨格筋ミオシンをアクチンに結合させる。一部の実施形態では、本明細書に記載されているような骨格筋トロポニン活性化剤の投与は、筋肉活性化の最大下のレベルにおいて、速骨格筋線維に、より大きな程度にまで力を生成させることになる。これらの実施形態のいずれかにおいて、骨格筋トロポニン活性化剤は速骨格筋トロポニン活性化剤であり得る。
心不全に罹患している患者において、速骨格筋疲労までの時間を増加させるための方法であって、速骨格筋線維を、速骨格筋線維のトロポニン複合体に選択的に結合する、骨格筋トロポニン活性化剤に接触させることを含む方法もまた提供される。一部の実施形態では、骨格筋トロポニン活性化剤は結合することによって、速骨格筋線維を活性化するリガンド−トロポニン−カルシウムイオン複合体を形成する。一部の実施形態では、複合体の形成および/または速骨格筋線維の活性化は、類似のカルシウムイオン濃度と接触させた、未処置の速骨格筋線維と比較して、疲労に対する力を増強させ、および/または疲労までの時間を増加させる。これらの実施形態のいずれかでは、骨格筋トロポニン活性化剤は、速骨格筋トロポニン活性化剤であってよい。
本明細書に記載されている化学的実体は、治療有効投与量、例えば、以前に記述された疾患状態のための処置を提供するのに十分な投与量で投与される。ヒトの投与量レベルは本明細書に記載されている化学的実体に対して依然として最適化される必要があるが、一般的に、一日量は約0.05〜100mg/kg(体重);特定の実施形態では、約0.10〜10.0mg/kg(体重)、および特定の実施形態では、約0.15〜1.0mg/kg(体重)の範囲である。したがって、70kgの人間への投与に対して、特定の実施形態では、投与量は1日当たり約3.5〜7000mg;特定の実施形態では、1日当たり約7.0〜750.0mg、および特定の実施形態では、1日当たり約10.0〜100.0mgの範囲である。投与する化学的実体の量は、処置を受ける被験体および疾患の状態、病気(affliction)の重症度、投与の方式およびスケジュールならびに処方する医師の判断に当然依存し;例えば、経口投与に対して可能性のある用量の範囲は、1日当たり約70〜700mgであるのに対して、静脈内投与に対して可能性のある用量の範囲は、化合物の薬物動態に応じて、1日当たり約70〜750mgとなる。特定の実施形態では、用量範囲は1日当たり約200〜750mg、または1日当たり約300〜600mgである。特定の投与量として、1日当たり250、300、350、400、450、500、550、600および750mgが挙げられる。さらなる実施形態では、化学的実体は、24時間にわたり少なくとも約5μg/mlの平均血漿中濃度、または、代わりに、24時間にわたり10μg/ml、12μg/ml、14μg/ml、16μg/ml、または20μg/mlの平均血漿中濃度を維持するために十分な量で投与される。
本明細書に記載されている化学的実体の投与は、類似の有用性を発揮する薬剤に対して受け入れられている投与モードのうちのいずれかを介することができ、それには、経口、舌下、皮下、静脈内、鼻腔内、局所、経皮、腹腔内、筋肉内、肺内、経膣、直腸、または眼内が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、経口投与または非経口投与が使用される。
薬学的に許容される組成物として、固体、半固体、液体およびエアゾールの剤形、例えば、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、坐剤、エアゾール剤などが挙げられる。化学的実体はまた、所定の速度での長期および/または時限式、パルス投与のための、デポー注射、浸透圧ポンプ、丸剤、経皮(エレクトロトランスポートを含む)パッチなどを含めた持続放出剤形または制御放出剤形で投与することができる。特定の実施形態では、組成物は、正確な用量の単一の投与に対して適切な単位剤形で提供される。
本明細書に記載されている化学的実体は、単独で、またはより典型的には、従来の薬学的キャリア、添加剤など(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウムなど)と組み合わせて投与することができる。所望する場合、医薬組成物は、微量な非毒性補助物質、例えば、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤、pH緩衝剤など(例えば、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、酢酸トリエタノールアミン、オレイン酸トリエタノールアミンなど)もまた含有することができる。一般的に、意図した投与モードに応じて、医薬組成物は、体重の約0.005%〜95%;特定の実施形態では、約0.5%〜50%の化学的実体を含有する。このような剤形を調製する実際の方法は公知であるか、または当業者には明らかであり;例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easton、Pennsylvaniaを参照されたい。
特定の実施形態では、組成物は、丸剤または錠剤の形態を取り、したがって組成物は、活性成分と共に、賦形剤、例えば、ラクトース、スクロース、リン酸二カルシウムなど;滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムなど;および結合剤、例えば、デンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリジン、ゼラチン、セルロース、セルロース誘導体などを含有する。別の固形剤形では、粉末、マルメ(marume)、溶液または懸濁液(例えば、炭酸プロピレン、植物油またはトリグリセリド中)をゼラチンカプセル中に封入することもできる。
液体の薬学的に投与可能な組成物は、例えば、少なくとも1つの化学的実体および任意選択の薬学的アジュバントを、キャリア(例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノールなど)中に溶解、分散させるなどして、溶液または懸濁液を形成することにより調製することができる。注射剤は、従来の形態で、液体溶液もしくは懸濁液として、乳濁液として、または注入前の液体中への溶解もしくは懸濁に対して適切な固体形態としてのいずれかで調製することができる。このような非経口組成物に含有される化学的実体のパーセンテージは、特定のその性質、ならびに化学的実体の活性および被験体の必要性に高度に依存する。しかし、溶液中の0.01%〜10%という活性成分のパーセンテージは利用可能であり、組成物が固体であって、続いて上記パーセンテージへと希釈する場合には、活性成分のパーセンテージはより高い。特定の実施形態では、組成物は溶液中で約0.2〜2%の活性薬剤を含む。
本明細書に記載されている化学的実体の医薬組成物はまた、ネブライザーのためのエアゾールもしくは溶液として、または吹送法のための微細粉末として、単独でまたは不活性なキャリア、例えばラクトースと組み合わせて、呼吸器に投与することもできる。このような場合、医薬組成物の粒子は、50ミクロン未満、特定の実施形態では、10ミクロン未満の直径を有する。
本明細書に記載および/または開示されている化合物および組成物は、単独で、または疾患または障害の処置に有用である他の治療法および/もしくは治療用薬剤と組み合わせて投与されてもよい。
本明細書に記載および/または開示されている化合物および組成物は、1つまたは複数の他の治療法と組み合わせることによって、心不全を処置することができる。適切な追加の治療薬として、ジゴキシン、オメカムチブメカルビル、抗血小板薬での治療、例えば、アスピリン、チクロピジン、およびクロピドグレル;ベータ遮断剤での治療、例えば、メトプロロールまたはカルベジロール;ACE阻害剤(すなわちアンジオテンシン−変換酵素阻害剤)例えば、ペリンドプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、およびラミプリル;利尿剤、例えば、エタクリン酸、トルセミド、ブメタニド、ヒドロクロロチアジド、アセタゾラミド、メタゾラミド、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム(potassium canreonate)、アミロリド、およびトリアムテレン;カルシウムチャネル遮断剤、例えば、アムロジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、ベニジピン、シルニジピン、クレビジピン、イスラジピン、エホニジピン、フェロジピン、ラシジピン、レルカニジピン、マニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、プラニジピン、ベラパミル、ジルチアゼム、ミベフラジル、ベプリジル、フルスピリレン、およびフェンジリン;スタチン、例えば、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチン;アルドステロンアンタゴニスト、例えば、エプレレノン、カンレノン、プロレノン、およびメクスレノン;ならびにアンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、例えば、ロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、イルベサルタン、テルミサルタン、エプロサルタン(perosartan)、オルメサルタン、およびアジルサルタンが挙げられる。他の適切な追加の治療法として、血管形成、ステント術、または手術(例えば、バイパス手術またはアテローム性動脈硬化巣を除去する手術)が挙げられる。
上記の治療用薬剤は、本明細書に開示および/または記載されている化合物および組成物と組み合わせて利用する場合、例えば、Physicians’ Desk Reference(PDR)において示されている、または別の方法で当業者が決定したような量で使用することができる。
上記治療用薬剤は、本明細書に開示および/または記載されている化合物および組成物と組み合わせて利用する場合、逐次的に、同時に、または様々な組合せで投与することができる。例えば、本開示の組成物の投与は「A」であり、追加の治療薬は「B」であり、例示的組合せとして、A/B/A、B/A/B、B/B/A、A/A/B、A/B/B、B/A/A、A/B/B/B、B/A/B/B、B/B/B/A、B/B/A/B、A/A/B/B、A/B/A/B、A/B/B/A、B/B/A/A、B/A/B/A、B/A/A/B、A/A/A/B、B/A/A/A、A/B/A/A、A/A/B/Aなどが挙げられる。
以下の実施例は、開示化合物および方法をより完全に記載する役目を果たす。これらの実施例は、本発明の真の範囲を制限する役目を果たすわけでは決してなく、むしろ例示的目的のために提示されていることを理解されたい。
(実施例1)
ラットFDB筋肉の生の線維における、速骨格筋トロポニン活性化剤の等尺性張力に対する効果
速骨格トロポニン活性化剤の6−エチニル−1−(ペンタン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オール(化合物A)は、サルコメアのトロポニン複合体に結合することによって、およびトロポニンCからのCa2+放出の速度を遅くすることによって、速骨格筋をカルシウムイオンに対し選択的に感受性にする。生化学的レベルでは、速骨格筋原線維への化合物Aの付加は、Ca2+濃度に対するミオシンATPaseの関係の左方向のシフトをもたらす。化合物Aは、遅骨格筋および心筋からの筋原線維において、効果が少ないか、または効果がまったくなく、これは速骨格筋に対するその選択性プロファイルを説明している。等温滴定型熱量測定は、化合物Aと速骨格トロポニンとの直接的相互作用をさらに確認した(KD=40nM)。筋肉生検から化学的に「除膜した」ヒト外側広筋線維(原形質膜はCa2+を自由に通すようにされている)において、化合物Aでの速線維の処置は、最大力も曲線の形状も増大させることなく、力−カルシウムの関係のプロットを劇的に左にシフトさせる。ウサギ腰筋由来の除膜した速骨格筋線維は、類似の線維タイプ選択性および力−カルシウムの関係の左方向へのシフトを示す。筋線維についての力−カルシウムの関係の左方向へのシフトおよび神経−筋肉ペアの力−周波数の関係についての対応するシフトは、化合物Aが最大下の神経刺激速度での筋力を増加させ、速骨格筋をCa2+に対して感受性にすることをインサイツで実証している(A.J. Russellら、Nature Medicine、2011年;378巻:667〜75頁)。
イソフルランガスと酸素の混合物で、250〜300gの成体オスのスプラーグドーリーラット(Charles River)に麻酔をかけ、心臓の切除によりすばやく安楽死させた。後足を足首ですばやく除去し、4℃で、酸素化したクレブス液(組成:1mM NaH2PO4、5mM KCl、2mM CaCl2、1mM MgSO4、137mM NaCl、11mM グルコースおよび1mM NaHCO3)中に配置した。次いで、新鮮な酸素化したKrebs緩衝液中、室温で足を外固定し、足底からハサミで皮膚を除去した。ラットにおいて、主要な短趾屈筋(FDB)筋肉の小さな枝は足の踵から小さい指へと伸びている。これを小さなハサミで切開して取り出し、筋肉の各末端で腱を切断した。筋肉をクレブス液中に外固定し、周辺の筋膜を除去した。絹糸を小さなループで結び、次いで各腱の末端に結び、筋肉の各末端に絹のループを作製した。次いで、801Aインビトロ分析システム(Aurora Scientific、Ontario、Canada)の固定レバーアームおよび力変換器にこれを留め(hooked)、30℃で、クレブス液で灌流した。
10μMの化合物Aの力/周波数の関係に対する効果を測定した。図1に示されているように、化合物Aは、ラットFDB筋肉の最大下の力発生をインビトロで増加させた(平均固有筋力+/−S.D.;*ベースラインに対してp<0.05;n=6)。
(実施例2)
ラットFDB筋肉の生線維における等尺性張力の疲労に対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
等尺性疲労プロトコルは公開された研究に基づいた(Germinarioら、2004年)。単離したラットFDB筋肉を、0.1%DMSO Krebs緩衝液中または5μM化合物Aを含有する緩衝液中のいずれかと共に4℃で30分間インキュベートした。次いで、組織を、同じ濃度のDMSOまたは化合物Aを有して、等尺性力トランスデューサに30℃で移した。持続性筋強直までの過最大電圧で、フィールド電極を介して(120Hzの刺激、1msパルス、350ms継続時間)毎分筋肉を刺激し、長さを調整して、最大張力の発生(Lo)を達成し、これを記録した。この刺激周波数を調整して、各組織に対する最大力の50%を達成した:0.1%DMSOについてのFMax50%(平均値+/−sd)を達成するのに必要とされる平均刺激周波数は32.4+/−3.3Hzであり、5μM化合物Aについては、これは20.5+/−4.9Hzであった。次いで、15分間の間6秒ごとに筋肉をフィールド電極で刺激し(1msの1回の刺激、350msのトレイン(train))、これによって、900秒の経過の間に対照の線維および化合物Aの線維の両方について、発生した力が急速に低下し、対照群は、化合物A群より大きな、さらに急速な張力の低下を示した。図2は、900秒の時点で、対照の線維の平均最大力(Fmax)が初期張力の24.38±4.3%(fMaxの11.8±1.9%)(下側のプロット)に落ちたのに対して、化合物Aは、初期張力の53.9±2.1%(fMaxの28.4±1.2%)(上側のプロット)までしか落ちなかったことを示している。
(実施例3)
ラットEDL筋肉の等尺性張力弛緩時間に対する速骨格筋トロポニン活性化剤のインサイツでの効果
インビトロのFDB筋肉研究と同様に、意識消失ラットにおいて、インサイツで、別の主に速筋線維タイプである、長趾伸筋(EDL)を収縮に向けて刺激した。これらの等尺性筋肉研究(固定された長さで力を測定)において、力、ピーク収縮までの時間、刺激中止後の半弛緩時間(RT1/2)およびベースライン張力を決定した。これらの研究には、神経および筋肉ペアがインタクトであり、調査中の筋肉に対して典型的な血流を有したという利点がある。
イソフルランを使用してラットを麻酔下におき、実験に用いる脚の周囲の皮膚を除去した。次いでEDL筋肉の遠位末端およびその関連する腱を単離した。次いで、Auroraインサイツ筋肉分析装置(806C)のプラットフォーム上にラットを配置し、循環水系を介して体温を維持した。2つの先のとがったねじの間のクランプに膝を固定し、遠位の腱を切断し、絹縫合糸を使用して、力変換器のアーム(Aurora Scientific、Ontario、Canada)に結んだ。筋肉は腓骨神経を介して直接刺激した。神経を単離するため、大腿部上部に1cmの切開を行い、覆っている腓腹筋筋肉を切断することによって、約5mmの長さの腓骨神経を露出させた。次いで、周辺の結合組織から離すようにこれを切開し、一対のステンレススチール針の電極(0.10mm)を露出させた神経の周りに留めた。神経に電流を加え、サーボモーターを介して筋肉により生成された力を記録することによって、筋肉の収縮特性を評価した。筋肉の長さを調整することによって、最大下の刺激(30Hz、1msのパルス、350msのトレイン継続時間)後に最大等尺性力(Lo)を生成させた。一度Loを確立したら、実験が経過する間、30Hzのトレイン(1ms刺激、350ms継続時間)で、2分ごとに神経を刺激した。この調製物は4〜6時間安定していた。
筋肉の長さを調整して、安定したベースライン力が達成されたら、化合物Aの溶液(50%PEG300/10%EtOH/40%キャビトロン(cavitron)配合)を、2分間にわたる単一の緩徐ボーラスとして、大腿動脈カテーテルを介して投与した。用量の段階的増大を一般的に10mg/Kgまで、最大投薬体積5ml/Kgで行った。化合物Aでの処置は、最大力を増加させることなく最大下の力の増加をもたらしたが、これは、インビトロでFDB筋肉において観察された力の発生の変化に類似していた。ティラセンティブ(tirasemtive)の動脈注入後のインサイツでの弛緩時間により、10mg/kgの用量まで、力の変化と弛緩時間の変化とが比例することが明らかとなった(図3)。これらの研究は、骨格筋トロポニン活性化剤である化合物Aは、インビトロでのFDB筋線維の研究と類似の活性パターンで、最大下の骨格筋力をインサイツで活性化したことを確認し、10mg/kg用量での弛緩時間の対応する増加、約3.5倍を実証した。
(実施例4)
ラットEDL筋肉におけるインサイツでの疲労に対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
実施例3に記載されているラットのインサイツでのEDL筋肉調製物を用いて、筋肉を600秒間刺激する疲労プロトコルを利用した。ビヒクル処置したラットにおいて、EDL筋肉を、腓骨神経を介して30Hzで電気的に刺激した。化合物Aは、必要な刺激周波数を減少させることによって同じ等尺性張力を達成するので、投与前のレベルと同様の力の生成が確実となるよう、化合物Aで処置した(1mg/kg)ラットにおいて、腓骨神経刺激の周波数が減少した(約26Hzの平均刺激周波数を化合物Aで処置したラットに対して利用した)。化合物Aまたはビヒクルは、十二指腸カニューレを介して送達した。筋肉疲労を誘発させるために、350msecの電気的トレインで、10分間の間、ある周波数で、3秒ごとにEDL筋肉を刺激し、各動物について力−周波数の関係により決定される最大の50%(FMax50)と等しい初期の力を生成した。結果は、図4に要約されているように、化合物AがラットEDL筋肉疲労をインサイツで低下させたことを示している。
(実施例5)
大腿動脈結紮(FAL)後のラットEDL筋肉における疲労に対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
実施例3に記載されているラットのインサイツでのEDL筋肉調製物を用いて、筋肉を600秒間刺激する疲労プロトコルを利用した。ビヒクル処置した筋肉を30Hzで電気的に刺激する一方で、投与前のレベルと同様の力の生成が確実となるよう、大腿動脈結紮前に(0.5mg/kgおよび1mg/kgの化合物Aについて、それぞれ平均刺激周波数29および26Hz)、化合物Aで処置したラットにおいて刺激周波数を減少させた。このプロトコルは、大腿動脈結紮後、EDL筋肉において強力なおよび再現性のある疲労を生成し、最初の90〜100秒にわたり、初期の力の136.0±6.8%に一過性に増加し、続いて力は急速に低下してから、初期の力の約40%で安定化した。張力の初期の上昇は、SRへの筋小胞体Ca2+−ATPase(SERCA)ポンピングの阻害により、遊離の細胞内Ca2+のPi−誘導性の増加が原因であると考えられている(Allen、Physiol Rev、88巻:287〜332頁、2008年)。大腿動脈の結紮後(R.A. Challissら、Biochem J.1986年12月1日;240巻(2号):395〜401頁)、2分間にわたる単一の緩徐ボーラスとして、頸静脈カテーテルを介して、溶液で化合物A(50%PEG300/10%EtOH/40%キャビトロン配合)を投与した
図5に示されているように、化合物Aでの処置は、ビヒクル処置した動物と比較して、FALラットの疲労までの時間および張力生成能力において、用量依存性増加を生じた。したがって、化合物Aで処置したラットにおける疲労プロトコルは、ビヒクル処置した動物と比較して、160〜170秒にわたり、初期の力の156.3±10.4%への力のより大きな初期増加への、より長い上昇をもたらした。力が初期の力の50%に低下するまでの時間は、259±30秒から752±64秒へ延びた(P<0.0001、T−検定)。
(実施例6)
インサイツでのラット足底屈(plantor flexor)力およびパワーに対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
イソフルランを使用して、ラットを麻酔下におき、実験で用いる脚の坐骨神経を露出させた。次いで、Auroraインサイツ筋肉分析装置(806C)のプラットフォーム上にラットを配置し、循環水系を介して体温を維持した。2つの先のとがったねじの間のクランプに膝を固定し、実験室テープを使用して、力変換器(Aurora Scientific、Ontario、Canada)の足板に足をしっかりと取り付けた。筋肉を、坐骨神経を介して直接刺激した。神経を単離するため、大腿部上部に1cmの切開を行い、覆っている筋肉を切開することによって、約5mmの長さの坐骨神経を露出させた。次いで、周辺の結合組織から離すようにこれを切開し、一対のステンレススチール針の電極(0.10mm)を露出させた神経の周りに留めた。腓骨枝は、足底伸筋群への神経支配を除去する役割をした(severed)。神経に電流を加え、サーボモーターを介して筋肉により生成された力を記録することによって、筋肉の収縮特性を評価した。予めプログラミングした足板の移動中に生成された力として等運動性の収縮特性を評価した。足板移動は、サイズが0.7ラジアンであった(40℃)。
2分間にわたる単一の緩徐ボーラスとして、大腿静脈カテーテルを介して、最大投薬体積5ml/Kgで、化合物Aの溶液(50%PEG300/10%EtOH/40%キャビトロン配合)を投与した。実験中、化合物の濃度分析のために尾静脈を介して血液を採取した。各アッセイの終わりに、筋肉の長さおよび総量(mass)を記録し、筋肉の質量(N/g)に対して正規化した力を測定した。
結果が図6A〜6Dに要約されている。図6Aに示されているように、ラット足底屈筋筋肉に対する等尺性力と周波数の関係は、化合物Aの投与後、用量依存の方式で最大下の範囲で増加した。図6Bに示されているように、等運動性の力と周波数の関係(3.1ラジアン/秒で)は、化合物Aの投与後、用量依存の方式で最大下の範囲で増加した。図6Cに示されているように、30Hzでの力−速度の関係は、用量および速度依存の方式で、速度全域で増加した。図6Dに示されているように、図6Cの力と速度(force velocity)に対応するパワー出力は、同様の最大パワーの特徴を維持しながら、用量依存性の増加を示した。図6Eは、ラジアン変位(radian displacement)0.7および刺激周波数30Hzで、3.1ラジアン/秒において1秒当たり1つの屈曲という等運動性の疲労プロトコルの間の力の生成を示す。化合物Aは、ビヒクルのプロファイルと同様のプロファイルを維持しながら、曲線全体を通して力の生成を増加させることによって、300秒の期間にわたり全部で55%多く仕事量を生成した。
第2の骨格筋トロポニン活性化剤、1−((1R)−1−メチルプロピル)−6−クロロ−7−ピラゾリルイミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オール(化合物B)を用いて同じプロトコルを繰り返した。化合物Bおよび類似の骨格筋トロポニン活性化剤は米国特許第7,989,469号において開示されている。結果は図7A〜7Fに要約されている。図7Aに示されているように、ラット足底屈筋肉についての等尺性力と周波数の関係は、化合物Bの投与後、用量依存の方式で最大下の範囲で増加した。図7Bに示されているように、等運動性力と周波数の関係(3.1ラジアン/秒において)は、化合物Bの投与後、用量依存の方式で最大下の範囲で増加した。図7Cに示されているように、30Hzでの力−速度関係は、速度の全域で用量および速度依存の方式で増加した。図7Dに示されているように、図7Cの力対速度の曲線(force velocity curve)に対応するパワー出力は、同様の最大パワーの特徴を維持しながら、用量依存性の増加を示した。図7Eは、ラジアン変位0.7および刺激周波数30Hzで、3.1ラジアン/秒において1秒当たり1つの屈曲という等運動性の疲労プロトコルの間の力の生成を示す。化合物Bは、ビヒクルのプロファイルと同様のプロファイルを維持しながら、曲線全体を通して力の生成を増加させることによって、300秒の期間にわたり、全部で105%多い仕事量を生成した。図7Fは、3.1ラジアン/秒において、1秒当たり1つの屈曲という等運動性の疲労プロトコルの間の力の生成を示している。0.7ラジアン変位および刺激周波数は、最大等運動性の張力の50%を提供するように計算した。化合物Bは、ビヒクル刺激周波数のほとんど50%において、曲線全体を通して力の生成を維持することによって、ビヒクルのプロファイルと同様のプロファイルを維持しながら、300秒の期間にわたり同じ総量の仕事を生成した。
(実施例7)
健常ラットにおけるケージ格子のぶらさがり時間に対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
健常メスラットがケージ格子から逆さまにぶらさがる時間の長さを測定することによって、覚醒のラットにおける静的疲労を評価した。ラットは、ケージ格子から逆さまにぶらさがる訓練をし、下のソフトパッドに落下するまでの時間を記録した。ベースラインのぶらさがり時間を2週間という期間の間各動物(n=24)に対して記録した。次いで、ラットは、ぶらさがり時間を毎日モニターしながら、2週間の間化合物A(200ppm)を含む固形飼料で処置した。最後に、ラットは、ぶらさがり時間を毎日記録しながら、5日間の間化合物Aを含む固形飼料を中止した。
ベースライン期間にわたり、ラットにおける平均のケージぶらさがりパフォーマンスは、逆さまにぶらさがる該ラットの能力において有意な向上を示した。したがって、ベースライン期間の終わりにおけるぶらさがり時間のパフォーマンスは、個々のパフォーマンスを比較した場合、ベースライン期間の開始時点を有意に上回った(ベースライン試験の最後の3日間は、対照ラット;618+/−65秒のベースラインパフォーマンスに対して116±4%平均値±semへの増加をもたらした)。図8に示されているように、2週間の期間にわたり化合物A(200ppm)を含有する固形飼料の餌を与えたラットは、ベースラインと比較して(対応のあるT−検定によりp<0.02;899+/−157秒)、平均の最後の3日間の化合物Aの投薬については、該ラットの格子のぶらさがり時間が116%から160±18%に増加した。5日間の化合物Aの中止(withdrawal)は、正規化したパフォーマンスにより測定されたように(5日間の期間のうちの平均の最後の3日間=124±12%、対応のあるT−検定によりp<0.001;698+/−122秒)、動物の大部分においてぶらさがり時間のパフォーマンスの低下をもたらした。
(実施例8)
健常ラットにおけるロータロッド走行アッセイに対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
メスのSprague Dawleyラット(210〜260g)をCharles River Laboratoriesから入手し、研究の開始前に、少なくとも6日間の間試験施設に慣れさせた。化合物投与前日にすべてラットを訓練した。トレーニングは、ラットを回転しているドラム(ロッド)上に配置し、遅い一定の速度(10RPM)で開始させることからなった。ラットを休息前の5分間の間ドラム上での歩行に慣れさせた。実験群内のすべてのラットが第1のトレーニングセッションを完了した後に、14から16RPMに速度を増加させる第2のトレーニングセッションを開始した。トレーニングの経過中に走ることができなかったラットは実験から除外した。実験当日、動物には試験開始30分間前に投薬した。試験は、5分間のプライマーセッションで開始し、ここで動物を5分間にわたり14から16RPMに増加する速度で走らせた。次いでラットを、12RPMから25RPMに一定で加速する速度で10分間走らせた。一旦25RPMに到達したら、25RPMという一定の速度をさらに5分間維持した。落下までの時間を記録し、試験は900秒で終結した。
化合物Aは、評価の前、経口胃管栄養法により30分間投与した。各用量を、0.2%Tween80、0.5%HPMCおよび水を含有する懸濁液として製剤化した。用量体積は5mL/kgであった。ビヒクル(0.2%Tween80、0.5%HPMCおよび水)を同様に投与した。対照処置を、中枢性疲労(カフェイン、Davis 2003年)、筋肉疲労(クレアチン、Boyadjiev、2007年)および二重の中枢性(cental)/筋肉疲労(ホスホセリン、Fanelli 1976年)の回復との関連に基づき選んだ。クレアチニン(300mg/kg)、カフェイン(10mg/kg)およびホスホセリン(1000mg/kg)を、試験のそれぞれ60分、30分および24時間前に、水の形態で経口胃管栄養法により投与した。
図9および以下の表1に示されているように、化合物Aを投与したラットは、ゆっくりと加速するロータロッド上での走行時間の用量依存性増加を示し、3mg/kg用量は、試験した最大用量において走行時間は倍化超であることを示した。クレアチン、カフェインおよびホスホセリン(phosphoserne)(他の運動アッセイにおいてパフォーマンスを向上させることが以前に示されている化合物)を投与したラットは、有意差を示さなかった。
(実施例9)
健常ラットにおけるトレッドミル走行アッセイに対する速骨格筋トロポニン活性化剤の効果
オスのSprague Dawleyラット(Charles River)、週齢10〜12週、250〜400g。ラットを最低2日間の間慣らし、体重を毎週測定した。以前に記載されているような直進運動試験を使用して、ラットの耐久性能力を評価した(A. Aakerら、J Cardiovasc Pharmacol、28巻:353〜362頁、1996年;B. Helwigら、J Appl Physiol.2003年、6月;94巻(6号):2225〜36頁)。トレッドミル装置に慣れた後、5%傾斜で1分あたり30メートル(m/分)のトレッドミル速度でラットを走らせた。15分間ごとに、トレッドミル速度を1分あたり5メートル増加させ、ラットが疲労点に到達し、継続して運動することができなくなるまでラットを継続して運動させた(図1A)。運動距離をメートルで記録しながら、運動時間を分で測定した。評価の2時間前、化合物Aを、経口胃管栄養法により投与した。各用量を、1%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、0.2%Tween80、および微粉化した化合物Aを含有する懸濁液として製剤化し、用量体積は5ml/kgであった。ビヒクル(0.2%Tween80、1%HPMCおよび水)を同様に投与した。
10および20mg/kgの用量の化合物Aは、ベースラインよりも20%およびビヒクル対照よりも50%のトレッドミル走行時間の増加をもたらした(図10A)。等価の増加が走った距離に認められた(図10B)。これらの結果は以下の表2において一覧にされている。
(実施例10)
両足同心性のつま先立ち試験
末梢動脈疾患(PAD)および跛行を有する患者は、歩行運動中に脚痛の再現性のある症状を経験する。跛行の症状は、脚の筋肉の運動誘発性虚血−灌流ミスマッチによる。跛行疼痛は、最も一般的に腓腹筋で経験し、歩行距離および機能的運動能力の両方を制限する。標準化された、等級分けされたトレッドミル試験中に最大歩行時間として測定されたピーク運動パフォーマンスは、PADにおける機能的運動能力を評価するためのゴールドスタンダードであり、多くの場合治験における主要なエンドポイントとして使用される。跛行を有する患者における局所的な代謝性動揺および血流力学的動揺のために、両足つま先立ちを繰り返す試験は:1)脚跛行疼痛症状を誘発する、および2)症状がわずかな筋肉の強度および疲労に対する機能的評価を提供することが想定された。この実験は、PADおよび跛行を有する患者において、筋機能および跛行−制限の運動パフォーマンスの新規のつま先立ち試験の有用性および再現性を実証する。
研究の目的は、以下が含まれる:1)PADを有する患者の間で両足つま先立ち試験のベースラインの特徴および変動(variance)を決定すること;および2)3回の繰り返されるベースライン測定の間でつま先立ち試験パラメーターの変動およびクラス内相関係数を決定すること。
多施設臨床試験の一部として、両足つま先立ち試験を利用することによって、それぞれ1週間離した3回の来診で、症状がわずかな筋肉の強度および疲労を評価した。試験装置は、電気機械式ゴニオメーター、携帯式データプロセッサ、パーソナルコンピュータ、および自動化データ収集ソフトウエアからなった。利き足の足首の外側部に、電気機械式ゴニオメーターを装着させて、足首角度位置および動作の範囲を評価した(Noraxon
U.S.A.、Inc.、Scottsdale、AZ)(図11)。PCベースのデータ収集システムに接続されているゴニオメーター携帯式プロセッサを使用して、足首底屈をモニターし、記録した。患者を診療室出入り口に立たせて配置し、計量された、聞き取れる合図(audible cue)により誘導される周波数で(1秒おきの約0.5Hzに1回のつま先立ち)つま先立ちを実施するよう指示した。被験体は跛行症状の出現を報告し、試験は、耐えられない/最大の跛行疼痛および疲労まで実施した。つま先立ちの総数、時間、および実施した仕事の計算した指数を、試験の開始から、跛行の出現まで、および最大運動まで評価した。実施した仕事の指数を計算した:つま先立ち仕事指数(Heel Raise Work Index)(HRWI)=(sinθ*足サイズ)*体重。つま先立ちの回数とは、20度の足首の底屈を達成するか、またはこれを上回るつま先立ちの回数として定義した。混合した効果のモデルを利用することによって(患者に対する来診の固定効果およびランダムな妨害)クラス内係数(ICC)を決定し、および繰り返されるつま先立ち試験の処置前の平均値間での潜在的な差を評価した。
本研究の人口統計およびクラス内相関係数が以下の表に示されている。
この研究は、特定されたプロトコルに従い実施した両足のつま先立ちが、試験被験体において跛行疼痛を誘発し、PADを有する患者において、機能的に関連する、配備の簡単な、および費用効率が高い、腓腹筋耐久性および疲労の尺度を提供することを示している。単一の両足同心性のつま先立ち試験から評価されたパラメーターは、PADおよび跛行を有する患者における3週間の期間にわたるベースライン測定値間の信頼性を実証した。したがって、両足同心性のつま先立ち試験は、血管系疾患(例えば、PADおよび/または跛行)に罹患している患者に対する診断ツールとして、および骨格筋疲労を含む疾患の症状を処置するための薬物(例えば、骨格筋トロポニン活性化剤)の効力を決定するために使用することができる。
(実施例11)
跛行を有する患者において、骨格筋トロポニン活性化剤の効果を評価するための両足つま先立ち試験(bilateral heel test)の使用
この研究は、末梢動脈疾患および跛行を有する患者における、二重盲検の、無作為抽出の、プラセボを対照とした、3期間の交差混合、仮説生成型第II相試験であった。この研究の主要な目的は、骨格筋機能および疲労性の尺度に対する、単回用量の骨格筋トロポニン活性化剤(化合物A)の効果を実証することであった。第2の目的は、(a)もしあるなら、化合物Aの用量および血漿中濃度と、その薬力学的効果との間の関係の評価および特徴付け、ならびに(b)単回用量として投与された化合物Aの安全性および耐性の評価、を含んだ。
本研究についての主要な組み入れ基準は以下を含んだ:1)少なくとも1つの腓腹筋における、最近6カ月の間の安定な跛行(Fontaine第II期);2)末梢動脈疾患:患者が跛行を経験している少なくとも1本の脚における、静止時の足関節上腕血圧指数が<0.90;3)両足つま先立ち試験を、1秒おきに1回の収縮頻度で、跛行に制限される最大筋肉パフォーマンスまで実施する能力;4)6分間の歩行試験を完了する能力。
本研究についての主要な除外基準は以下を含んだ:1)Fontaine第III期−第IV期の脚虚血(安静時疼痛、組織壊死または壊疽);2)無作為化前の6カ月以内の脚、臀部、または膝手術;3)無作為化以前の3カ月以内に以下が生じた:a)任意の血管再生手術(冠状動脈または末梢);b)生命を脅かす心室性の不整脈、不安定狭心症、脳卒中、および/または心筋梗塞;およびc)NYHAクラスIIIまたはIVの心不全;ならびに4)スクリーニングつま先立ち試験および6分間歩行試験が跛行により制限されない。
375mgの化合物A、750mgの化合物Aおよびプラセボのそれぞれの単回用量をランダムな順序付けで投与し、各投与の間に6〜10日のウォッシュアウトを入れた。750mgにおいて2名の患者に有害事象が生じたため、33名の患者の後でプロトコルを修正した;残りの患者には、750mgの代わりに500mgの化合物Aを与えた。評価は以下を含む:1)投薬後3および6時間の時点で電気角度計測定を使用する、両足つま先立ち試験(以下に記載されている通り)、および2)投薬後4時間の時点での6分間歩行試験。上記モデルにおいて、処置、順序、期間、ベースライン、および患者を用いた、反復測定共分散分析を使用して結果を分析した。モデル想定の違反があった場合は、ノンパラメトリック方法を利用した。
両足つま先立ち試験において、利き足の足首の外側部に、PCベースのデータ収集システムに接続されている電気機械のゴニオメーターを装着することによって、足首角度位置および動作範囲をモニターおよび記録した(Noraxon U.S.A.、Inc.、Scottsdale、AZ)。患者は、計量された、聞き取れる合図により誘導される周波数で(1秒おきの約0.5Hzに1回のつま先立ち)つま先立ちを実施するよう指示した。患者は跛行症状の出現を報告し、試験は耐えられない/最大の跛行疼痛および疲労まで実施した。つま先立ちの総数、時間、および実施した仕事の計算した指数を、試験開始から、跛行の出現まで、および最大運動まで評価した。実施した仕事の指数を以下の通り計算した:つま先立ち仕事指数(HRWI)=(sinθ*足サイズ)*体重。
本研究に関与した患者集団が以下の表に記載されている。
薬物動態研究の結果は、図12に描写されており、これは、経時的な平均値(±SD)の化合物Aの血漿中濃度を示している。平均血漿中化合物A濃度は、比較的用量に比例した増加を示した。平均血漿中濃度は、24時間の観察期間全体を通して、375mgの用量でも薬理学的に活発な範囲内のままであった。
両足つま先立ち試験の結果は、図13A〜13Cに示されている。図13Aは、投与後3および6時間の時点での、3つの用量の化合物Aのそれぞれについて跛行の出現までの、または試験の終了までの時間(すなわち、失敗または耐えられない跛行疼痛)を示している。図13Bは、投与後3および6時間の時点での3つの用量の化合物Aのそれぞれについて、跛行の出現までまたは試験の終了までにつま先立ち繰返しを完了した回数を示している。図13Cは、投与後3および6時間の時点での3つの用量の化合物Aのそれぞれについて、跛行の出現まで、および試験を終了するまでに行った仕事量を示している。すべての値は、中央値±四分位数間範囲で表されている。(記号:@p<0.10;#p<0.05;*p<0.01;+p<0.002)。
PK/PD分析は、化合物Aの血漿中濃度とアウトカムとの間の強い関係を示す(図14)。それぞれのつま先立ち試験の時間において薬物動態学的な試料を得た。すべての測定した血漿中化合物A濃度を四分位数に分割した。各アウトカム尺度の同時に得た値についてのベースライン±SEMからのプラセボ補正したLS平均の変化を、各濃度ビンの中間点でプロットする。化合物Aの血漿中濃度と、つま先立ち試験のすべてアウトカムとの間に強い正の関係が存在した。プラセボとの個々の比較についての有意レベルが下側の右側パネルにおいて表で示されている。各グラフ上の水平な棒の上の記号は化合物Aにおいて、濃度/応答関係の勾配についてのp−値を示す。
化合物Aの投与は、6分間歩行試験中に患者が通過する距離の、用量および濃度依存の低下に関連している(図15A〜15B)。図15Aにおいて、表示された値はベースライン±SEMからのプラセボ補正したLS平均の変化である;**はp<0.0001であって、全体の用量反応(図上で水平な棒により示されている)に対する、および750mg用量のプラセボとの比較に対するものである。図15Bにおいて、すべての測定された血漿中化合物A濃度は、四分位数に分割した。各アウトカム尺度の同時に得た値についての、ベースライン±SEMからのプラセボ補正したLS平均の変化を、各濃度範囲の中間点にプロットした。**はp<0.0001であって、全体の濃度応答(図の上で水平な棒で示されている)に対する、およびプラセボと最も高い濃度範囲との比較に対するものであり;#はp<0.05であって、プラセボと第2の最も高い範囲との比較に対するものである。示されているプラセボ補正した変化は、スクリーニング来診において通過した平均距離1079フィートと比べて小さいことに注目されたい。
これらの研究の結果は、速骨格筋トロポニン活性化剤である化合物Aは、つま先立ち試験により証明されるように、ふくらはぎの跛行を有する患者において腓腹筋パフォーマンスを増加させたことを示している。筋肉パフォーマンスと有害事象の両方における増加は、用量と血漿中化合物A濃度の両方の増加に関係しているようにみえる。6分間歩行試験でのパフォーマンスは、用量および化合物Aの血漿中濃度と反比例する。用量に関連した有害事象、特にめまいおよび歩行に関係したその他の事象は、6分間歩行に対するこの負の効果を説明することができる。
(実施例12)
健常ラットにおける筋肉疲労に対する速骨格トロポニン活性化剤の効果
健常ラットにおける筋肉疲労に対する速骨格筋トロポニン活性化剤である1−(2−(((trans)−3−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)シクロブチル)メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−1H−ピロール−3−カルボキサミド(化合物C)の効果をロータロッド走行時間試験で決定した。化合物Cを0.3mg/kg〜100mg/kgの用量(約70nM〜28μM)で試験ラットに投与した。評価当日には、動物は、14から16RPMへと速度を増加させて5分間にわたりランニングを開始させた。次いでラットは、10分間の間に12RPMから25RPMへと一定に加速する速度で走らせた。落下するまでの時間を記録し、試験は600秒で終結した。血漿レベルを実験の終わりに決定した(C
maxではない)。示された用量についての血漿レベルは以下であると決定された:
図16に示されているように、化合物Aで処置したラット対ビヒクル対照について、この疲労モデルの走行時間において、有意な増加が0.3mg/kgと100mg/kgの間で観察された。従って、化合物Aは、健常ラットの疲労−ロータロッド試験で走行時間を増加させる。
(実施例13)
ラット心不全モデルに対する速骨格トロポニン活性化剤の効果
心不全を有する患者において骨格筋機能に対する化合物Cの効果を決定するため、ラット心不全モデルを使用した。出荷前に左冠状動脈前下行枝が結紮されている、メスのSprague Dawleyラット(<250g)(LAD−HFラット)をCharles River Laboratoriesから入手した。シャム手術対照もまた同じ外科的調製物から得た(シャム対照)。3日間の慣らしの後、すべてのラットに心臓機能の評価を施すことによって、ベースラインレベルを得た。動物は、第4、7および10週に評価を行うことによって、心エコー検査後少なくとも3日間運動不耐性の進行を観察した。実施例11に記載の疲労のロータロッドプロトコルを使用して(14から16RPMへの勾配をつけた5分間の走行、続いて、12から25RPMへの10分間の勾配の間の走行時間評価)、運動パフォーマンスを評価した。左心室内径短縮率<25%およびシャム対照と比較した場合の走行時間の減少に基づきLAD−HFラットを選択した。図17に示されているように、手術後数週間にわたり、LAD−HFラットの心不全表現型が発症した。内径短縮率の低下(心エコー検査で決定)は明らかであった。
動物を交差混合様式で振り分けた。これにより、第1目のロータロッド評価の前に30分間、経口胃管栄養法により、動物の半分には化合物C(10mg/kg PO)を与え、半分にはビヒクル(19.3%PEG:80%(15%)カプチソール(captisol)、pH3、0.2%tween、0.5%HPMC)を与え、次いで第2日目には反対の処置をした。
図18に示されているように、ビヒクル処置したシャムラットは、ビヒクル処置したLAD−HFラットよりも長く走った(198±26秒対111±32秒、p=0.042、平均値±S.E.)。図18はまた、化合物Cで処置したLAD−HFラットは、ビヒクル処置と比較して、これらのロータロッド走行時間が約2.5倍増加したことを示す(277±32秒対111±32秒、ベースライン、ラットコホート、処置日および順序について調節しているANCOVAモデルからのp=0.0004)。従って、化合物Cの投与は、この心不全ラットモデルにおいて疲労耐性を増加させた。
(実施例14)
ラット心不全モデルにおける速骨格トロポニン活性化剤のインビボでの効果
実施例12からの選択された動物のインサイツの評価を本研究の終わりに行うことによって、シャムおよびLAD動物における長趾伸筋(EDL)筋肉の機能的特徴を評価した。化合物C(3mg/kg IV)有りおよび無しの効果を評価した。
ラットを麻酔下におき、実験の脚の周りの皮膚を除去した。次いで、長趾伸筋(EDL)筋肉の遠位端およびその関連する腱を単離した。次いでラットをAuroraインサイツの筋肉分析装置のプラットフォーム上に配置し、そこで、膝を固定し、遠位腱を切断し、力変換器のアームに結んだ。スチール針電極を介して腓骨神経に接触させることによって筋肉を直接刺激した。神経に電流を加え、サーボモーターを介して筋肉により生成された力を記録することによって、筋肉収縮特性を評価した。最大下の刺激(30Hz、1msパルス刺激、350msトレイン継続時間)後の最大等尺性力(Lo)を生成するように筋肉の長さを調整した。Loが確立したら、実験が経過する間、神経を2分間ごとに30Hzのトレイン(1msの刺激、350msの継続時間)で刺激した。
調製物が安定したら、力と周波数の関係を評価し、次いで化合物C(3mg/kg IV)またはビヒクルを注入し、第2の力と周波数を評価した。最大力の50%が生成される刺激周波数をセットし、1秒当たり1回のトレインの5分間の疲労刺激プロトコルを5分間にわたり実行した。
この実験結果は、概して、LAD−HF動物とシャム動物との間にほんの少しの差を示した。化合物Cは、両方の群において低周波数刺激に対する応答を増加させたが、ただしこの増加はLAD−HF群よりわずかに多かった(図19および図20)。ビヒクル存在下で、ベースライン張力を第2の張力測定値から差し引くと、第2の力と周波数の関係は実質的により低いことが明らかであった。これはおそらく筋肉の疲労によるものである(図21)。しかし、化合物Cの存在下、第2の力対周波数の曲線(the second force frequency curve)は、シャム手術EDL筋肉とLAD−HF EDL筋肉の両方において増加した(図21)。化合物Cに対する応答は、シャムと比較して、LAD−HFラット筋肉においてより大きかった。
(実施例15)
ラット心不全モデルにおける除膜した筋線維に対する速骨格トロポニン活性化剤のインビトロの効果
除膜した線維研究についての一般的手順:
LynchおよびFaulkner(Am J Physiol 275巻:C1548〜54頁(1998年))に基づく適合したプロトコルを使用して、除膜した線維のインビトロ研究のための筋肉組織を調製した。簡単に説明すると、シャム動物およびHF動物からのラット筋肉を迅速に切開し、生理食塩水中ですすぎ、次いで、0.5%TritonX−100(Sigma Chemicals、St.Louis、MO)を補充したスキニング溶液(125mM K−プロピオネート、20mMイミダゾール、5mM EGTA、2mM MgCl2、2mM ATP、pH7.0)中、4℃で30分間インキュベートした。次いで緩衝液を貯蔵用溶液(125mM K−プロピオネート、20mMイミダゾール、5mM EGTA、2mM MgCl2、2mM ATP、グリセロール50%、pH7.0)に変更し、後で使用するため−20℃で保存した。
除膜した線維分析のため、単一の筋線維を4℃の硬直(rigor)緩衝液(20μM
MOPS、5μM MgCl2、120μM酢酸カリウム、1μM EGTA、pH7.0)中で大部分の組織から切り離した。次いでこれらを400A力変換器(Aurora Scientific、Ontario、Canada)と固定ポスト(fixed post)の間に掛け、アセトン中メチルセルロースの5%溶液2〜4μlで固定した。次いで、線維を10℃で、弛緩緩衝液(20μM MOPS、5.5μM MgCl2、132μM 酢酸カリウム、4.4μM ATP、22μMクレアチンリン酸、1mg/mlのクレアチンキナーゼ、1mM DTT、44ppm泡止め剤、pH7.0)中でインキュベートし、ベースライン張力を調整した。線維緩衝液を、1mM EGTAおよび塩化カルシウムの15mM溶液を補充した弛緩緩衝液に変更することによって、各線維中に張力が生成され、ウェブリソース(www.stanford.edu/〜cpatton/webmaxc/webmaxcS.htm)を使用して計算した。化合物Aをこれらの緩衝液に、DMSO溶液(最終DMSO濃度=1%)から加えた。
上に記載のようなシャム動物およびHF動物からEDL筋肉を収集した。図22に示されているように、シャム線維とHF EDL線維との間に力−pCA関係における差はなかった。しかし、3μMの化合物Cは、シャム筋肉とHF EDL筋肉の両方で、力−Ca2+関係において左方向へのシフトを有意に引き起こした。
(実施例16)
ラット心不全モデルにおける除膜した横隔膜筋線維に対する速骨格トロポニン(troponina)のインビトロの効果
実施例14に記載されているとおりシャムラットおよびLAD−HFラットから横隔膜筋肉を収集した。シャム横隔膜と比較して、LAD−HF横隔膜線維は、Ca2+感受性を有意に低下させた。3μMの化合物Cは、シャム横隔膜線維とLAD−HF横隔膜線維の両方においてCa2+感受性を有意に増加させた(図23)。
(実施例17)
ラット心不全モデルにおける横隔膜力と周波数の関係に対する速骨格トロポニン活性化剤のインビトロの効果
横隔膜の収縮力を、Treat NMDウェブサイト(http://www.treat−nmd.eu/downloads/file/sops/dmd/MDX/DMD_M.1.2.002.pdf)からの適合した標準操作プロトコルに基づき、オーガンバスシステムにおいて電場刺激により測定した。シャム動物およびHF動物から、横隔膜および最後の浮遊肋を切除し、生理食塩水中ですすぎ、Krebs−Henseleit緩衝液(118mM NaCl、10mM グルコース、4.6mM KCl、1.2mM KH2PO4、1.2mM MgSO4 *7H2O、24.8mM NaHCO3、2.5mM CaCl2、50mg/L ツボクラリン、50U/L インスリン、pH:7.4)を含有する温度制御された水ジャケット付きチャンバー(26〜27℃)内に配置し、これに95%O2/5%O2で持続的に通気した。10分間の平衡後、浮遊肋と腱中心とを結びつける垂直の細片を横隔膜から切断した。編み絹縫合糸を腱中心および浮遊肋で縛り、2つの白金電極の間の力変換器に取り付けた。最大単収縮張力(Lo)を生成する長さに、横隔膜細片をセットした。10〜150Hzの周波数で筋肉を刺激することによって筋肉の力−周波数プロファイルを得た(Grass Stimulator、800msのトレイン継続時間、0.6msのパルス幅)。化合物CをDMSO中に懸濁させ、槽に直接加えた。
図24に示されているように、LAD−HF横隔膜筋肉は、シャム横隔膜と比較して、有意な低い力を生成した。30μMの化合物Cは、最大下周波数の電気刺激で、シャム横隔膜(図25、上側パネル)とLAD−HF横隔膜(図25、下側パネル)の両方において力を有意に増加させた。従って、これらの研究は、化合物Cなどのトロポニン活性化剤の投与による、横隔膜筋肉のCa2+感受性の増加が、弱まった横隔膜における張力の出力を向上させることを示している。
一部の実施形態が示され、記載されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および置換をこれに対して行うことができる。例えば、特許請求の範囲を構築する目的のため、本明細書中これより以下に記述される特許請求の範囲は、その文字通りの言語よりも決して狭く解釈されないことを意図し、したがって、本明細書からの例示的実施形態が特許請求の範囲に読み込まれるわけではないことを意図する。したがって、本発明は、例示として記載されており、本特許請求の範囲に対する限定として記載されているわけではないことを理解されたい。