JP6534209B2 - 鋼管膨張パック、鋼管膨張体及びトンネルの構築方法 - Google Patents
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Description
これによれば、非硬化性流体で鋼管膨張パックを膨張させることで、即座に鋼管膨張パックを膨張状態で安定化することが可能となり、例えば硬化性注入材の硬化時間の間に地山の緩みが生じて支保工に局所的な応力が生ずること等が無くなる。即ち、即座に安定した支保工の状態を得ることが可能となる。また、鋼管膨張パックでは硬化性注入材を用いないことから、硬化性注入材の混練、切羽近傍への硬化性注入材や混練・打設機械の設置、硬化時間待ちの必要が無くなり、トンネル構築作業における作業労力の省力化、作業効率の向上、広い作業スペースの確保を図ることができる。
これによれば、例えば多様なトンネル周長に合わせ、同一規格・サイズの鋼管膨張パックを所要個数連結して鋼管膨張体を構成し、トンネル掘削面と支保工との間の隙間を埋めることができる等、汎用性を高めることができる。
これによれば、同一形状の鋼管膨張パックを多数用意し、その両端にねじ継手を介して接続管を取り付けて鋼管膨張体の形に組み立てることが現場で容易にできる。この組み立て時に、注入孔と流出孔のねじ部が同一であるため、鋼管膨張パックの向きを気にする必要がない。また、鋼管膨張パックを個々独立して収納、運搬することが可能となり、収納、運搬の便宜性向上、コスト低減の効果を一層高めることができる。
これによれば、水等の非硬化性流体を加圧注入することで鋼管膨張パックがすぐに塑性変形して膨張し、安定した膨張状態の鋼管膨張パックで支保工背面とトンネル掘削面との隙間を埋めることができ、掘削後の地山の緩みを素早く抑えることができる。従って、モルタル等の硬化性注入材を練って注入してこれが硬化するのを待つ手間、時間が不要であり、又、この混連や硬化に要する時間内に生ずる地山の緩みを防止できる。そして、地山が緩まない結果として、地山の内部応力の維持、漏水発生の防止、支保工の局所的な応力の発生防止の効果を得ることができる。また、硬化性注入材を袋内で硬化させる構成では、地山が局所的に押し出してきて充填材が負けたときに硬化した注入材が壊れて意味のないものとなるが、本発明の構築方法では、鋼管膨張パックがクッションのように機能して、部分的にへたれる箇所があっても地山の押し出しによる応力を分散することができ、トンネル空間周囲の地山の応力再配分に寄与する。更に、本発明の鋼管膨張体と同様の効果も奏する。
これによれば、鋼管膨張体の全体への非硬化性流体の流通、行き渡りを確認し、鋼管膨張体を構成する全ての鋼管膨張パックを確実に膨張させ、支保工とトンネル掘削面との間に局所的に大きな隙間が残ることを確実に防止することができる。
これによれば、水等の非硬化性流体を加圧注入することで鋼管膨張パックがすぐに塑性変形して膨張し、安定した膨張状態の鋼管膨張パックで支保工背面とトンネル掘削面との隙間を埋めることができ、掘削後の地山の緩みを素早く抑えることができる。従って、モルタル等の硬化性注入材を練って注入してこれが硬化するのを待つ手間、時間が不要であり、又、この混連や硬化に要する時間内に生ずる地山の緩みを防止できる。そして、地山が緩まない結果として、地山の内部応力の維持、漏水発生の防止、支保工の局所的な応力の発生防止の効果を得ることができる。また、硬化性注入材を袋内で硬化させる構成では、地山が局所的に押し出してきて充填材が負けたときに硬化した注入材が壊れて意味のないものとなるが、本発明の構築方法では、鋼管膨張パックがクッションのように機能して、部分的にへたれる箇所があっても地山の押し出しによる応力を分散することができ、トンネル空間周囲の地山の応力再配分に寄与する。
また、接続されていない長尺の鋼管膨張パックを用いることにより、支保工とトンネル掘削面との隙間を埋める部材にかかる製造コストを低減することができる。更に、本発明の鋼管膨張パックと同様の効果も奏する。
これによれば、鋼管膨張パックを塑性変形させて膨張させることで、即座に支保工をトンネル掘削面に近づけて所望の位置に定置させることができる。更に、本発明の鋼管膨張パックと同様の効果も奏する。
本発明による第1実施形態の鋼管膨張パック11は、支保工51とトンネル内周面との間に設けられるものであり、図1及び図2に示すように、複数の鋼管膨張パック11を非硬化性流体Fを流通可能に接続して構成される鋼管膨張体10の一部をなしている。
ここで、第1実施形態の第1変形例の鋼管膨張パック21及び鋼管膨張体20について説明する。図7及び図8に示すように、第1変形例の鋼管膨張パック21も、複数の鋼管膨張パック21を非硬化性流体Fを流通可能に接続して構成される鋼管膨張体20の一部をなしている。
次に、第1実施形態の第2変形例の鋼管膨張パック31及び鋼管膨張体30について説明する。図9及び図10に示すように、第2変形例の鋼管膨張パック31も、複数の鋼管膨張パック31を非硬化性流体Fを流通可能に接続して構成される鋼管膨張体30の一部をなすものであるが、後述する接続管36が着脱自在であり、例えば工場では鋼管膨張パック31を接続されていない個々の状態で出荷し、施工現場にて鋼管膨張パック31を接続管36を介して相互に接続することが可能になっている。
第1実施形態によれば、非硬化性流体Fで鋼管膨張パック11、21、31を塑性変形させて膨張させることで、即座に鋼管膨張パック11、21、31を膨張状態にして、地山101と支保工51を即座に応力的に接続することができる。これによって、掘削断面の不陸によって支保工51と地山101坑壁との間に隙間がある場合にも、吹付コンクリートの施工までの間にその隙間分だけ地山101が変形してしまうことが防止される。また、地山101の緩みが生じて支保工51に局所的な応力が生ずることが無くなる。即ち、即座に安定した地山101の変形のない状態を得ることが可能となる。また、鋼管膨張パック11、21、31では硬化性注入材を用いないことから、硬化性注入材の混練、切羽近傍への硬化性注入材や混練・打設機械の設置、硬化時間待ちの必要が無くなり、トンネル構築作業における作業労力の省力化、作業効率の向上、広い作業スペースの確保を図ることができる。
本発明による第2実施形態の鋼管膨張パック41は、支保工51とトンネル内周面との間に設けられるものであるが、第1実施形態と異なり複数接続されて鋼管膨張体を構成せずに、単独の鋼管膨張パック41として用いられる。鋼管膨張パック41は、図11及び図12に示すように、長尺弧状の形状を有する。
本明細書開示の発明は、各発明、各実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、例えば、常温で非硬化状態を維持する非硬化性流体として、圧縮空気(エア)を用いても良い。
Claims (7)
- 支保工とトンネル内周面との間に設けられる鋼管膨張パックであって、
扁平状の鋼管本体と、
前記鋼管本体の両端の開口を閉塞するように前記両端に外嵌されて固定される端部補強キャップと、
一方の端部近傍に設けられる、常温で非硬化状態を維持する非硬化性流体の注入孔とを備え、
前記鋼管本体が前記非硬化性流体の加圧注入圧で厚さ方向に膨張可能になっている
ことを特徴とする鋼管膨張パック。 - 請求項1記載の鋼管膨張パックの複数が、管の延びる方向に線状に並べて設けられ、
少なくとも、前記非硬化性流体の注入側の基端の前記鋼管膨張パックと、前記基端と先端の間に位置する前記鋼管膨張パックとに、前記非硬化性流体の流出孔が他方の端部近傍に設けられ、
隣りに位置する前記流出孔と前記注入孔が接続管を介して接続され、
前記基端に位置する前記鋼管膨張パックの前記注入孔から加圧注入される非硬化性流体を前記先端に位置する前記鋼管膨張パックまで流通可能になっている
ことを特徴とする鋼管膨張体。 - 前記複数の鋼管膨張パックのそれぞれが両端に同一形状のねじ部を有し、そのねじ部の一方が前記注入孔に、他方が前記流出孔に設けられていて、前記接続管が該ねじ部に対して着脱自在な管であることを特徴とする請求項2記載の鋼管膨張体。
- トンネル掘削面に近接してアーチ状に支保工を建て込むと共に、請求項2又は3記載の鋼管膨張体を前記支保工の背面側に設置する第1工程と、
前記鋼管膨張体の基端に位置する前記鋼管膨張パックの前記注入孔から前記非硬化性流体を加圧注入し、前記トンネル掘削面と前記支保工との隙間を埋めていくように前記鋼管膨張パックの各々を厚さ方向に膨張させる第2工程と、
少なくとも、前記基端に位置する前記鋼管膨張パックの前記注入孔から加圧注入した前記非硬化性流体を排水する第3工程と
を備えることを特徴とするトンネルの構築方法。 - 先端の前記鋼管膨張パックの他方の端部近傍に前記非硬化性流体の流出孔が設けられている前記鋼管膨張体を用い、
前記第2工程において、前記鋼管膨張体の前記先端の鋼管膨張パックの流出孔に管端バルブを取り付け、前記管端バルブを開状態にして前記非硬化性流体を加圧注入し、前記管端バルブからの前記非硬化性流体の流出の確認後に前記管端バルブを閉状態にして前記鋼管膨張パックの各々を厚さ方向に膨張させる
ことを特徴とする請求項4記載のトンネルの構築方法。 - トンネル掘削面に近接してアーチ状に支保工を建て込むと共に、長尺弧状の請求項1記載の鋼管膨張パックを前記支保工の背面側に設置する第1工程と、
前記鋼管膨張パックの前記注入孔から前記非硬化性流体を加圧注入し、前記トンネル掘削面と前記支保工との隙間を埋めていくように前記鋼管膨張パックを厚さ方向に膨張させる第2工程と、
少なくとも、前記鋼管膨張パックの前記注入孔から加圧注入した前記非硬化性流体を排水する第3工程と
を備えることを特徴とするトンネルの構築方法。 - トンネル掘削面に近接してアーチ状に建て込む支保工の脚部と地盤との間に、請求項1記載の鋼管膨張パックを設置する第1工程と、
前記鋼管膨張パックの前記注入孔から前記非硬化性流体を加圧注入し、前記支保工を持ち上げるように前記鋼管膨張パックを厚さ方向に膨張させる第2工程と、
を備えることを特徴とするトンネルの構築方法。
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