JP6534083B2 - 光学デバイス及び光学デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学デバイス及び光学デバイスの製造方法に関する。
入射する光の配光を制御することができる光学デバイスが提案されている。このような光学デバイスは、建物又は車等の窓に用いられる。例えば、光学デバイスを建物の窓に設置することで、室外から入射する太陽光等の外光の進行方向を変更して当該外光を室内の天井に向けて導入することができる。
この種の光学デバイスとして、特許文献1には、一対の透明基板と、一対の透明基板の内側に配置された一対の透明電極と、一対の透明基板の一方の上方に形成されたプリズム層と、プリズム層と接する液晶層とを備える液晶光学素子が開示されている。特許文献1に開示された液晶光学素子では、一対の透明電極に印加する電圧を変化させることで液晶層の屈折率を変化させて、プリズム層と液晶層との界面を通過する光の屈折角を変化させている。これにより、光学デバイスに入射する光の進行方向を変化させることができる。
特開2012−173534号公報
しかしながら、従来の光学デバイスでは、高い信頼性で液晶層を封止することが難しいという課題がある。特に、液晶層から液晶材料が漏れた場合、一対の基板同士の接着力が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、高い信頼性で液晶層を封止することができる光学デバイス及び光学デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学デバイスの一態様は、第一基材及び第一電極を有する透光性の第一基板と、前記第一基板に対向して配置され、第二基材及び第二電極を有する透光性の第二基板と、前記第一基板及び前記第二基板の間に配置され、凹凸層及び液晶層を有する光制御層とを備え、前記第一基板と前記第二基板とは、第一固定領域及び第二固定領域において固定されており、前記第一電極及び前記第二電極の少なくも一方は、前記第二固定領域を超えて前記第一基材又は前記第二基材の端部に引き出された端子部を有し、前記第一固定領域において、前記第一基板と前記第二基板とは、前記第一基材及び前記第二基材の少なくとも一方が溶着することで固定され、前記第二固定領域において、前記第一基板と前記第二基板とは、レーザ光吸収材を含有する接着部材を介して固定される。
また、本発明に係る光学デバイスの製造方法の一態様は、第一基材に第一電極が形成された透光性の第一基板に、レーザ光吸収材を含有する接着部材を形成し、第二基材に第二電極及び凹凸層が形成された透光性の第二基板を、液晶材料を介して前記第一基板に重ね合わせ、第一出力のレーザ光を照射して前記第一基材及び前記第二基材の少なくとも一方を溶着させることで前記第一基板と前記第二基板とを固定し、前記接着部材に対して前記第一出力よりも小さい第二出力でレーザ光を照射することで前記第一基板と前記第二基板とを前記接着部材を介して固定し、前記第一電極又は第二電極における前記接着部材よりも外側の領域を露出させることで端子部を形成する。
本発明によれば、高い信頼性で液晶層を封止することができる。
図1は、実施の形態1に係る光学デバイスの平面図である。 図2は、図1のII−II線における実施の形態1に係る光学デバイスの断面図である。 図3は、図1のIII−III線における実施の形態1に係る光学デバイスの断面図である。 図4は、実施の形態1に係る光学デバイスの他の給電構造を示す平面図である。 図5Aは、実施の形態1に係る光学デバイスの第一光学作用を説明するための図である。 図5Bは、実施の形態1に係る光学デバイスの第二光学作用を説明するための図である。 図6Aは、実施の形態1に係る光学デバイスを窓に設置したときに、光学デバイスが第1モードである場合の作用を説明するための図である。 図6Bは、実施の形態1に係る光学デバイスを窓に設置したときに、光学デバイスが第2モードである場合の作用を説明するための図である。 図7は、実施の形態1に係る光学デバイスの製造方法を説明するための工程断面図である。 図8は、実施の形態1に係る光学デバイスの製造方法における第一固定領域を形成するときの工程を説明するための図である。 図9は、実施の形態1に係る光学デバイスの製造方法における第二固定領域を形成するときの工程を説明するための図である。 図10は、実施の形態1の変形例に係る光学デバイスの断面図である。 図11は、実施の形態2に係る光学デバイスの断面図である。 図12は、実施の形態3に係る光学デバイスの断面図である。 図13は、実施の形態4に係る光学デバイスの断面図である。 図14は、実施の形態5に係る光学デバイスの平面図である。 図15は、図14のXV−XV線における実施の形態5に係る光学デバイスの断面図である。 図16は、実施の形態5の変形例に係る光学デバイスの断面図である。 図17は、実施の形態6に係る光学デバイスの平面図である。 図18は、図17のXVIII−XVIII線における実施の形態6に係る光学デバイスの断面図である。 図19は、実施の形態7に係る光学デバイスの平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、かつ、いずれもZ軸に直交する軸である。なお、Z軸方向のプラス方向を鉛直下方としている。また、本明細書において、「平面視」とは、第一基板10又は第二基板20の主面に対して垂直な方向から見たときのことをいう。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る光学デバイス1の構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る光学デバイス1の平面図である。図2は、図1のII−II線における同光学デバイス1の断面図である。図3は、図1のIII−III線における同光学デバイス1の断面図である。
光学デバイス1は、入射する光を透過するように構成されており、光学デバイス1に入射する光を制御する光制御デバイスである。具体的には、光学デバイス1は、光学デバイス1に入射する光の進行方向を変更して(つまり配光して)出射させることができる配光制御素子である。
図1〜図3に示すように、光学デバイス1は、透光性の第一基板10と、第一基板10に対向して配置された透光性の第二基板20と、第一基板10及び第二基板20の間に配置された光制御層30と、接着部材40と、封止部材50とを備える。本実施の形態において、光学デバイス1は、さらに、レーザ光吸収部材60を備える。
図1〜図3に示すように、第一基板10と第二基板20とは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bにおいて固定されている。本実施の形態では、第一固定領域100a及び第二固定領域100bは、光学デバイス1の外周端部の領域である。
具体的には、図1に示すように、第一固定領域100aは、平面視形状が矩形状である光学デバイス1の4辺のうちの3辺の各々に沿って形成されたライン状の領域である。また、第二固定領域100bは、光学デバイス1の4辺のうちの1辺に沿って形成されたライン状の領域である。つまり、第一基板10と第二基板20とは、3本の第一固定領域100aと1本の第二固定領域100bとで構成される矩形枠状の固定領域において互いに固定されている。
ただし、第一固定領域100aと第二固定領域100bとにおいては、異なる態様で第一基板10及び第二基板20が固定されている。
具体的には、第一固定領域100aにおいては、図2及び図3に示すように、第一基板10と第二基板20とは、シール樹脂等の接着剤を用いることなく固定されている。本実施の形態では、第一基板10と第二基板20とは、第一基板10の第一基材11が溶着することで固定されている。例えば、第一固定領域100aでは、第一基板10側からレーザ光を照射することで第一基材11の一部が溶融し、この溶融した第一基材11が、第二基板20に形成された光制御層30の凹凸層31の凹部に入り込むことで、第一基板10と第二基板20とが固着される。つまり、第一基板10と第二基板20とはレーザ溶着によって固定されている。
このとき、本実施の形態では、レーザ光吸収部材60が形成されているので、第一基材11を効率良く溶融させることができる。すなわち、レーザ光を照射する前の光学デバイス1の第一固定領域100aにおいてはレーザ光吸収部材60が存在するので、レーザ光を照射したときにレーザ光吸収部材60によってレーザ光が吸収される。これにより、レーザ光吸収部材60及びその周辺部材が集中的に発熱するので、第一基材11を部分的に効率良く溶融させることができる。この結果、第一基板10及び第二基板20を短時間で固着させることができる。
なお、本実施の形態では、第一固定領域100aにおいては、第一基材11のみを溶融させて第一基板10と第二基板20とを固着したが、第二基材21のみを溶融させて第一基板10と第二基板20とを固着してもよい。この場合、第二基板20側からレーザ光を照射するとよい。
あるいは、第一基材11及び第二基材21の両方を溶融させて第一基材11と第二基材21とが溶着することで第一基板10と第二基板20とを固定してもよい。この場合、第一固定領域100aでは、第一基板10側又は第二基板20側からレーザ光を照射することで第一基材11と第二基材21とがレーザ溶着によって直接接触して接合される。つまり、第一基材11及び第二基材21にレーザ光を照射して第一基材11及び第二基材21の一部を溶融して互いに接合させることで、第一基板10と第二基板20とを直接接触させて固定してもよい。
一方、第二固定領域100bにおいては、図2に示すように、第一基板10と第二基板20とは、直接接触して固定されるのではなく、レーザ光吸収材を含有する接着部材40を介して固定されている。
具体的には、第一基板10と第二基板20との間に接着部材40が配置された状態で接着部材40にレーザ光を照射することで、接着部材40に含有されたレーザ光吸収材でレーザ光を吸収して接着部材40を溶融させる。これにより、溶融させた接着部材40によって第一基板10と第二基板20とを接着させている。本実施の形態では、第一基板10に形成されたレーザ光吸収部材60と第二基板20とが接着部材40によって接着されている。
以下、光学デバイス1を構成する各構成部材について、さらに詳細に説明する。
[第一基板、第二基板]
図2及び図3に示すように、第一基板10は、第一基材11及び第一電極12を有する。具体的には、第一基板10は、第一基材11の一方の面に第一電極12が形成された構成である。
また、第二基板20は、第二基材21及び第二電極22を有する。具体的には、第二基板20は、第二基材21の一方の面に第二電極22が形成された構成である。
第一基板10と第二基板20とは、所定の間隔をあけて互いに対向して配置されている。つまり、第一基板10及び第二基板20は、互いに一方が他方に対向して配置された対向基板である。
第一基材11及び第二基材21は、透光性を有する透光性基板である。具体的には、第一基材11及び第二基材21としては、透明基板を用いることができる。
第一基材11及び第二基材21は、レーザ光で溶着する材料で構成されており、例えば、樹脂材料からなる樹脂基板である。樹脂基板の樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリビニルアルコール(PVA)、トリアセチルセルロース(TAC)、アクリル(PMMA)又はエポキシ等の樹脂材料が挙げられる。
第一基材11及び第二基材21は、シート状のリジッド基板に限るものではなく、可撓性を有するフィルム状のフレキシブル基板であってもよい。リジッド基板の材料としては、例えば、PC又はPMMA等が挙げられ、また、フレキシブル基板としては、PET、PEN、PS、PVA、TAC等が挙げられる。なお、第一基材11と第二基材21は、同じ材料で構成されていてもよいし、異なる材料で構成されていてもよい。
なお、第一基材11及び第二基材21の平面視形状は、例えば、正方形や長方形の矩形状であるが、これに限るものではなく、円形又は四角形以外の多角形であってもよく、任意の形状が採用され得る。本実施の形態において、第一基材11及び第二基材21は、PETからなる平面視が矩形状のPET基板である。PET基板は、レーザ光によって容易に溶融させることができる。
第一電極12は、第一基材11と光制御層30との間に配置されている。具体的には、第一電極12は、第一基材11の光制御層30側の面に形成されている。第一電極12は、べた電極であり、第一基材11のほぼ全面に薄膜状に形成されているが、第一固定領域100aには形成されていない。
図1に示すように、第一電極12は、第一端子部12aを有する。第一端子部12aは、第二固定領域100bを超えて第一基材11の端部に向かって引き出された引き出し電極(取り出し電極)ある。本実施の形態において、第一端子部12aは、第一電極12のうち第一基材11の外周端部に位置する部分である。つまり、第一端子部12aは、第一電極12の光制御層30に対向する部分(配光制御領域)から第二固定領域100bを超えて第一基材11の外周端部にまで引き出されている。第一端子部12aは、第一電極12に供給するための電圧が印加される給電部であり、ワイヤ等又はリード線等によって外部電源と電気的に接続される。
一方、第二電極22は、光制御層30と第二基材21との間に配置されている。具体的には、第二電極22は、第二基材21の光制御層30側の面に形成されている。第二電極22は、べた電極であり、第二基材21のほぼ全面に薄膜状に形成されているが、第一固定領域100aには形成されていない。
図1及び図2に示すように、第二電極22は、第二端子部22aを有する。第二端子部22aも、第二固定領域100bを超えて第二基材21の端部に向かって引き出された引き出し電極(取り出し電極)ある。本実施の形態において、第二端子部22aは、第二電極22のうち第二基材21の外周端部に位置する部分である。つまり、第二端子部22aは、第二電極22の光制御層30に対向する部分(配光制御領域)から第二固定領域100bを超えて第二基材21の外周端部にまで引き出されている。第二端子部22aは、第二電極22に供給するための電圧が印加される給電部であり、ワイヤ等又はリード線等によって外部電源と電気的に接続される。
なお、第一電極12の第一端子部12aは、第一基材11に形成されるのではなく、第二基材21に形成されていてもよい。この場合、第一端子部12aは、第二電極22(第二端子部22a)と同層、かつ、第二電極22(第二端子部22a)と分離して形成されており、第一電極12と電気的に接続されている。
同様に、第二電極22の第二端子部22aは、第二基材21に形成されるのではなく、第一基材11に形成されていてもよい。この場合、第二端子部22aは、第一電極12(第一端子部12a)と同層、かつ、第一電極12(第一端子部12a)と分離して形成されており、第二電極22と電気的に接続されている。
また、図1に示すように、本実施の形態では、第一端子部12a及び第二端子部22aは、平面視が矩形状の光学デバイス1(例えば第一基材11)の同じ辺の外周端部に形成されているが、これに限るものではない。例えば、図4に示される光学デバイス1Aのように、第一端子部12a及び第二端子部22aは、第一基材11(又は第二基材21)の対向する辺の各々の外周端部に形成されていてもよい。つまり、図1の光学デバイス1のように片側給電タイプであってもよいし、図4の光学デバイス1Aのように両側給電タイプであってもよい。
図2及び図3に示すように、第一電極12及び第二電極22は、電気的に対となっており、光制御層30に電界を与えることができるように構成されている。第一電極12及び第二電極22に印加する電圧を変化することで光制御層30を制御することができる。具体的には、第一電極12及び第二電極22の少なくとも一方に印加する電圧を変化することで光制御層30の液晶層32に含まれる液晶分子32aの配向状態を変化させることができる。これにより、液晶層32の屈折率を変化させることができる。
また、第一電極12と第二電極22とは、電気的だけではなく配置的にも対になっており、第一基材11及び第二基材21の間において、互いに対向するように配置されている。具体的には、第一電極12及び第二電極22は、光制御層30を挟むように配置されている。
第一電極12及び第二電極22は、光透過性を有し、入射した光を透過する。第一電極12及び第二電極22は、例えば透明導電層である。透明導電層の材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、ZnOにGaをドープしたGZO、ZnOにAlをドープしたAZO等の透明金属酸化物、銀ナノワイヤや導電性粒子等の導電体を含有する樹脂からなる導電体含有樹脂、又は、銀薄膜等の金属薄膜等を用いることができる。なお、第一電極12及び第二電極22は、これらの単層構造であってもよし、これらの積層構造(例えば透明金属酸化物と金属薄膜との積層構造)であってもよい。
なお、第一基板10及び第二基板20の表面には、光制御層30の液晶層32の液晶分子を配向するために配向膜が形成されていてもよい。配向膜は、例えば、第一基板10の第一電極12の光制御層30側の表面に形成される。配向膜は、ラビング処理又は光処理等によって配向処理を施したものであってもよいし、配向処理が不要なSiO膜からなる無機配向膜であってもよい。また、配向膜を凹凸層31側に形成する場合、凹凸層が劣化したり凹凸層を傷つけたりすることがないように、配向膜は、光処理による光配向膜又はスパッタ等のドライコートで形成する無機配向膜であるとよい。
[光制御層]
光制御層30は、透光性を有しており、入射した光を透過させる。また、光制御層30は、入射した光を配光することができる配光層として機能する。つまり、光制御層30は、光制御層30を通過する際の光の進行方向を変更することができる。
図2及び図3に示すように、光制御層30は、凹凸層31及び液晶層32を有する。凹凸層31と液晶層32とは接している。
凹凸層31は、マイクロオーダサイズ又はナノオーダサイズの複数の凸部を有する凹凸構造体である。各凸部の高さは、例えば100nm〜100μmであるが、これに限るものではない。また、隣り合う凸部の間隔は、例えば0〜100μmである。つまり、隣り合う2つの凸部は、接触することなく所定の間隔をあけて配置されていてもよいし、接触して配置されていてもよい。なお、隣り合う凸部の間隔は、0〜100μmに限定されるものではない。
凹凸層31の複数の凸部の各々は、一対の側面を有する。本実施の形態において、各凸部の断面形状は、第二基板20から第一基板10に向かう方向(厚み方向)に沿って先細りのテーパ形状である。したがって、各凸部の一対の側面の各々は、厚み方向に対して所定の傾斜角で傾斜する傾斜面であり、一対の側面の間隔(凸部の幅)は、第二基板20から第一基板10に向かって漸次小さくなっている。
凹凸層31の各凸部の側面は、凸部と液晶層32との界面となっている。第二基板20側から凹凸層31に入射した光は、凸部の側面(凸部と液晶層32との界面)において、凹凸層31と液晶層32との屈折率差に応じて反射及び屈折したり反射及び屈折せずにそのまま透過したりする。
本実施の形態において、凹凸層31を構成する複数の凸部は、ストライプ状に形成されている。具体的には、各凸部は、断面形状が台形でX軸方向に延在する長尺状の略四角柱形状であり、Z軸方向に沿って等間隔に配列されている。各凸部は、同じ形状であるが、これに限るものではない。
なお、凹凸層31は、複数の凸部がベース部に設けられた構成であって、隣り合う凸部が根元部分で互いに連結されているが、これに限るものではなく、複数の凸部は互いに分離して形成されていてもよい。
凹凸層31(凸部)の材料としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂等の光透過性を有する樹脂材料を用いることができる。凹凸層31は、例えばモールド成形又はナノインプリント等によって形成することができる。本実施の形態において、凹凸層31(凸部)は、屈折率が1.5のアクリル樹脂によって構成されている。
液晶層32は、液晶分子を含む液晶材料によって構成されている。液晶材料としては、例えば、液晶分子が棒状分子からなるネマティック液晶又はコレステリック液晶等を用いることができる。液晶層32の液晶分子は、複屈折性を有する。本実施の形態では、凹凸層31の屈折率が1.5であるので、液晶層32には、常光屈折率(no)が1.5で、異常光屈折率(ne)が1.7であるポジ型の液晶材料を用いている。
液晶層32は、電界が与えられることによって可視光領域での屈折率が調整可能な屈折率調整層として機能する。具体的には、液晶層32は、電界応答性を有する液晶分子を有する液晶によって構成されているので、液晶層32に電界が与えられることで液晶分子の配向状態が変化して液晶層32の屈折率が変化する。
本実施の形態において、光制御層30(液晶層32)には、第一電極12及び第二電極22に電圧が印加されることによって電界が与えられる。したがって、第一電極12及び第二電極22に印加する電圧を制御することによって光制御層30(液晶層32)に与えられる電界が変化し、これにより、液晶層32の液晶分子の配向状態が変化して液晶層32の屈折率が変化する。つまり、液晶層32は、第一電極12及び第二電極22に電圧が印加されることで屈折率が変化する。
なお、光制御層30(液晶層32)は、交流電力によって電界が与えられてもよいし、直流電力によって電界が与えられてもよい。交流電力の場合には、電圧波形は、正弦波でもよいし矩形波でもよい。交流電力及び直流電力は、第一端子部12a及び第二端子部22aによって第一電極12及び第二電極22に供給される。
このように構成される光制御層30は、第一基板10及び第二基板20の各々が第一基材11及び第二基材21の外周端部に沿って第一固定領域100a及び第二固定領域100bのみで固定されることで封止されている。具体的には、光制御層30の液晶層32が第一固定領域100a及び第二固定領域100bで囲まれるようにして第一基板10及び第二基板20の間に封止されている。
[接着部材]
接着部材40は、レーザ光を吸収するレーザ光吸収材を含有する。例えば、接着部材40は、レーザ光吸収材を含有する樹脂材料によって構成されている。レーザ光吸収材は、例えば、ファイバーレーザ(1070nm)、Nd:YAGレーザ(1064nm)、又は、半導体レーザ(808nm、840nm、940nm)等の赤外線のレーザ光を吸収できる材料によって構成されているとよい。レーザ光吸収材は、例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ジチオール金属錯体、ナフトキノン化合物、ジインモニウム化合物、又は、アゾ化合物等の有機材料からなる。
このように構成される接着部材40は、レーザ光が照射されることによって溶融する。つまり、接着部材40にレーザ光が照射されると、接着部材40に含まれるレーザ光吸収材にレーザ光が吸収されるので、そのレーザ光の吸収熱によって接着部材40が溶融する。
図2に示すように、接着部材40は、第一基板10と第二基板20とに挟持されるように第一基板10と第二基板20との間に配置されている。具体的には、接着部材40は、第一基板10の第一電極12と第二基板20の第二電極22とに接触しており、第一電極12及び第二電極22に接着している。
また、接着部材40は、図1に示される第二固定領域100bに対応する位置に設けられている。つまり、接着部材40は、矩形状の第一基板10(第二基板20)の1辺の外周端部に沿って、当該一辺の一方端から他方端にわたってライン状に形成されている。
第二固定領域100bとなる位置に形成された接着部材40は、レーザ光が照射されることでレーザ光吸収材がレーザ光を吸収して発熱する。この熱によって接着部材40が溶融し、第一基板10と第二基板20とが接着部材40によって接着される。このように、接着部材40は、第一基板10と第二基板20とを接着する接着材として機能する。
なお、接着部材40には、第一基板10と第二基板20とのギャップを一定の間隔に維持するための粒状のスペーサが分散されていてもよい。スペーサとしては、樹脂ビーズ、ガラスビーズ又はシリカ粒子等の粒状スペーサ等を用いることができる。
[封止部材]
封止部材50は、接着剤等のシール樹脂であり、第一基板10及び第二基板20の端部に沿って、第一基板10及び第二基板20を囲むように第一基板10及び第二基板20の全周に形成される。具体的には、封止部材50は、断面視において、第一基板10のはみ出し部の表面から第二基板20の端縁を覆うように形成されている。
封止部材50は、第一固定領域100a及び第二固定領域100bよりも外側の領域に形成されている。液晶層32は、第一固定領域100a及び第二固定領域100bにおいて第一基板10と第二基板20とが固定されることで封止されているが、さらに封止部材50を形成することによって液晶層32の封止性能を補強することができる。つまり、封止部材50は補強用シール部材であり、封止部材50を形成することで液晶層32を二重に封止することができる。また、封止部材50で二重に封止することで、外部から光制御層30内に水分等が侵入することを一層抑制することもできる。このように封止部材50を形成することで、封止性能が向上し、信頼性を向上させることができる。
[レーザ光吸収部材]
レーザ光吸収部材60は、レーザ光を吸収するレーザ光吸収材によって構成されている。レーザ光吸収部材60は、例えば、ファイバーレーザ(1070nm)、Nd:YAGレーザ(1064nm)、又は、半導体レーザ(808nm、840nm、940nm)等の赤外線のレーザ光を吸収できる材料によって構成されているとよい。レーザ光吸収部材60の材料としては、例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ジチオール金属錯体、ナフトキノン化合物、ジインモニウム化合物、又は、アゾ化合物等の有機材料を用いることができる。なお、レーザ光吸収部材60の材料は、有機材料に限るものではなく、無機材料であってもよい。この場合、レーザ光を効率良く吸収するために、ITOやAZO、IZO等のキャリア密度の高い無機材料を用いるとよい。
レーザ光吸収部材60は、第一固定領域100aにおいて、第一基板10の第一基材11及び第二基板20の第二基材21の少なくとも一方を溶融させるために用いられる。本実施の形態において、レーザ光吸収部材60は、レーザ光を吸収することで第一基材11を溶融させるために用いられるが、第二基材21を溶融させるために用いられてもよいし、第一基材11と第二基材21とを溶着により直接固定するために用いられてもよい。レーザ光吸収部材60は、第一基材11又は第二基材21がレーザ光によって溶融する前において、少なくとも第一固定領域100aとなる位置に形成されている。
本実施の形態において、レーザ光吸収部材60は、第一基材11又は第二基材21がレーザ光によって溶融する前には、平面視において、光制御層30と重なる位置に形成されている。具体的には、レーザ光吸収部材60は、第一基材11又は第二基材21がレーザ光によって溶融する前には、第一基板10の第一電極12の表面に形成されている。例えば、レーザ光吸収部材60は、第一基板10の第一電極12の表面全面に膜状に形成される。
このように、第一基材11及び第二基材21をレーザ光で溶融させる領域(第一固定領域100aとなる位置)にレーザ光吸収部材60を形成しておくことで、レーザ光の照射によってレーザ光吸収部材60にレーザ光を吸収させることができる。これにより、レーザ光吸収部材60で熱が発生してレーザ光吸収部材60周辺の第一基材11(及び/又は第二基材21)を集中的に発熱させて溶融させることができる。この結果、第一基材11(及び/又は第二基材21)を部分的に溶融させて第一基材11(及び/又は第二基材21)を溶融させて第一基板10と第二基板20とを固定させることができる。
なお、本実施の形態において、レーザ光吸収部材60は、第一基板10に形成したが、第二基板20に形成してもよいし、第一基板10及び第二基板20の両方に形成してもよい。第二基板20の第二基材21を溶融させる場合は、レーザ光吸収部材60は、少なくとも第二基板20に形成するとよい。
[光学デバイスの光学作用]
次に、実施の形態1に係る光学デバイス1の光学作用について、図5A及び図5Bを用いて説明する。図5Aは、実施の形態1に係る光学デバイス1の第一光学作用を説明するための図であり、図5Bは、同光学デバイス1の第二光学作用を説明するための図である。
光学デバイス1は、光を透過させることができる。本実施の形態では、第二基板20を光入射側の基板としているので、光学デバイス1は、第二基板20から入射した光を透過して第一基板10から出射させる。
光学デバイス1に入射した光は、光制御層30を透過する際に光学デバイス1から光学作用を受ける。光学デバイス1は、光制御層30の液晶層32の屈折率の変化によって光学作用が変化する。このため、光学デバイス1に入射した光は、液晶層32の屈折率に応じて異なる光学作用を受けることになる。
具体的には、図5Aに示すように、光学デバイス1は、光制御層30における凹凸層31と液晶層32との屈折率差が生じる場合には第一モードとなり、入射した光に対して第一光学作用を与える。本実施の形態では、第一電極12及び第二電極22に電圧が印加されていない状態(電圧無印加状態)の場合に第一モードとなるように設定されている。
また、本実施の形態において、液晶層32の液晶材料は、異常光屈折率が1.7で、常光屈折率が1.5のポジ型である。また、凹凸層31の屈折率は1.5である。したがって、第一電極12及び第二電極22に電圧が印加されていない状態(第一モード)では、液晶層32の液晶分子32aは、第一基板10及び第二基板20に対して水平に配向する水平配向のままで配向状態が変化せず、液晶層32の屈折率は、1.7である。この場合、凹凸層31と液晶層32との間には屈折率差が生じる。
したがって、図5Aに示すように、第一モードでは、光学デバイス1に対して斜め方向から入射する入射光(例えば太陽光)は、凹凸層31と液晶層32との界面(凹凸層31の凸部の上側の側面)で全反射して跳ね返る方向に進行方向が曲げられて光学デバイス1から外部に出射する。
一方、図5Bに示すように、光学デバイス1は、第一電極12及び第二電極22に電圧が印加されている状態(電圧印加状態)の場合に第二モードとなり、入射した光に対して第二光学作用を与える。第二モードでは、液晶層32の液晶分子32aの配向状態が変化して、液晶分子32aは、第一基板10及び第二基板20に対して垂直に配向する垂直配向となる。この場合、液晶層32の屈折率は、1.7から1.5になるので、凹凸層31と液晶層32との間の屈折率差がなくなる。
したがって、図5Bに示すように、第二モードでは、光学デバイス1に対して斜め方向から入射する入射光は、凹凸層31と液晶層32との界面で屈折及び反射することなく直線的に進行して光学デバイス1から外部に出射する。
このように、光学デバイス1は、凹凸層31と液晶層32との屈折率マッチングを電界によって制御することで光学作用を変化させることができるアクティブ型の光制御デバイスである。つまり、第一電極12及び第二電極22に印加する電圧を制御することによって、光学デバイス1を第一モード(図5A)と第二モード(図5B)とに切り替えることができる。
なお、第一固定領域100a及び第二固定領域100bで囲まれた領域は、第一電極12及び第二電極22の電圧を制御することで光学デバイス1に入射する入射光の進行方向を制御できるアクティブ領域(配光制御領域)である。
[光学デバイスの使用例]
次に、実施の形態1に係る光学デバイス1の使用例について、図5A及び図5Bを参照しながら、図6A及び図6Bを用いて説明する。図6A及び図6Bは、実施の形態1に係る光学デバイス1を窓91に設置したときの使用例を示す図である。図6Aは、同光学デバイス1が第一モード(図5A)である場合を示しており、図6Bは、同光学デバイス1が第二モード(図5B)である場合を示している。
図6A及び図6Bに示すように、光学デバイス1は、建物90の窓91に設置することで、配光機能付き窓として実現することができる。光学デバイス1は、例えば、粘着層を介して窓91に貼り合わされる。この場合、光学デバイス1は、第一基板10及び第二基板20の主面が鉛直方向(Z軸方向)と平行となるような姿勢(つまり立設する姿勢)で窓91に設置される。
また、図6A及び図6Bでは光学デバイス1の詳細な構造が図示されていないが、光学デバイス1は、第二基板20が室外側で第一基板10が室内側となるように配置されている。つまり、図6A及び図6Bにおいて、光学デバイス1は、第二基板20が光入射側で、第一基板10が光出射側となるように配置されている。
図6Aに示すように、光学デバイス1が第一モードの場合、凹凸層31と液晶層32との間の屈折率差が生じる。したがって、この場合、光学デバイス1に対して斜め方向から入射する太陽光については、図5Aに示すように、凹凸層31と液晶層32との界面で全反射して、跳ね返る方向に進行方向が曲げられて光学デバイス1から外部に出射する。これにより、図6Aに示すように、太陽光は、建物90の室内の天井に照射される。
一方、図6Bに示すように、光学デバイス1が第二モードの場合、凹凸層31と液晶層32との間には屈折率差が生じない。したがって、この場合、光学デバイス1に対して斜め方向から入射する太陽光については、図5Aに示すように、凹凸層31と液晶層32との界面では屈折及び反射されずに進行方向が変わることなく光学デバイス1から外部に出射する。これにより、図6Bに示すように、太陽光は、建物90の室内の床面に照射される。
[光学デバイスの製造方法]
次に、実施の形態1に係る光学デバイス1の製造方法について、図7を用いて説明する。図7は、実施の形態1に係る光学デバイス1の製造方法を説明するための工程断面図である。なお、図7では、図4に示される両側給電タイプの光学デバイスを製造する場合について説明する。
まず、第一基材11に第一電極12が形成された透光性の第一基板10に、レーザ光吸収材を含有する接着部材40を形成する。
具体的には、図7(a)に示すように、ラビング処理済みの配向膜及びレーザ光吸収部材60(不図示)が形成されたロール状の第一基板10を引き出しながら、ディスペンサ200によって、第一基板10の幅方向の両端部の各々にレーザ光吸収材を含有する接着部材材料40Xを第一基板10の引き出し方向に沿ってライン状に塗布する。その後、図7(b)に示すように、接着部材材料40Xを硬化させることで第一基板10の上に接着部材40を接着させる。
なお、第一基板10としては、例えば、PET樹脂からなる透明基板(第一基材11)に膜厚100nmのITO膜(第一電極12)が形成されたシート状の透明基板を用いることができる。また、第一基板10に塗布する接着部材材料40Xには、スペーサが含有されていてもよい。
次に、第二基材21に第二電極22及び凹凸層31が形成された第二基板20を、液晶材料を介して第一基板10に重ね合わせる。
具体的には、第一基板10の上に液晶材料を滴下して、図7(c)に示すように、予め凹凸層31(不図示)を形成しておいたロール状の第二基板20(凹凸基板)を、凹凸層31が第一基板10に向くようにして第一基板10に重ね合わせて、ラミネートローラ400によって第一基板10と第二基板20とをラミネートする。その後、ラミネートした第一基板10及び第二基板20を所定の長さで切断して矩形状にする。
なお、第二基板20としては、例えば、第一基板10と同様に、PET樹脂からなる透明基板(第二基材21)に膜厚100nmのITO膜(第二電極22)が形成されたシート状の透明基板を用いることができる。また、凹凸層31は、第二基板20の第二電極22上にアクリル樹脂(屈折率1.5)によって各々の高さが10μmの断面台形状の複数の凸部を隙間2μmで等間隔にストライプ状に形成することで作製されている。液晶材料としては、誘電率が長軸方向には大きく長軸に垂直な方向には小さい棒状の液晶分子(例えば、常光屈折率が1.5で、異常光屈折率が1.7)を有するポジ型のもの用いることができる。
次に、第一出力(P1)のレーザ光を照射して第一基材11と第二基材21と溶着させることで第一基板10と第二基板20とを固定する。
具体的には、矩形状に切断した第一基板10及び第二基板20の積層体を反転させた後、図7(d)に示すように、レーザヘッド100によって第一基板10及び第二基板20の幅方向(ロールから引き出される方向と直交する方向)に沿って所定の出力でレーザ光を第一基板10及び第二基板20にライン状に照射することで、第一基板10と第二基板20とをレーザ溶着によってライン状に固定する。これにより、第一基板10及び第二基板20の幅方向の端部が幅方向に沿ったライン状に固定される。
この場合、図8(a)に示すように、例えばビーム径が数mm程度(例えば1mm)のレーザ光を第一基板10の上方から照射することで、第一基板10に形成されたレーザ光吸収部材60にレーザ光が吸収されてレーザ光吸収部材60が発熱する。これにより、図8(b)に示すように、第一基材11の一部が溶融して、溶融した第一基材11が光制御層30の凹凸層31の凹部に充填される。これにより、第一基材11と凹凸層31とが固着して、第一基板10と第二基板20とが固定される。このようにして第一固定領域100aが形成される。つまり、第一固定領域100aでは、レーザ溶着によって第一基板10及び第二基板20が固定されている。
なお、第一基材11が溶融して凹凸層31に接合する際、レーザ光が照射された領域周辺の構成部材(第一電極12、第二電極22、凹凸層31等)は、第一基材11及び第二基材21とともに溶融する。したがって、第一固定領域100aの周辺では、第一電極12、第二電極22及び凹凸層31の機能が失われる。
また、第一固定領域100aを形成する際は、第一基板10及び第二基板20を加圧した状態でレーザ光を照射するとよい。これにより、第一基材11と第二基材21とをレーザ溶着して第一基板10と第二基板20とを容易に固定することができる。
次に、接着部材40に対して第一出力(P1)よりも小さい第二出力(P2)でレーザ光を照射することで第一基板10と第二基板20とを接着部材40を介して固定する。具体的には、図7(e)に示すように、レーザヘッド100によって接着部材40に沿って所定の出力でレーザ光を接着部材40に照射することで接着部材40を溶融させて第一基板10と第二基板20とを接着部材40により固定する。
この場合、図9(a)に示すように、第一基板10と第二基板20との間の接着部材40に対してビーム径が数mm程度(例えば1mm)のレーザ光を照射すると、接着部材40にはレーザ光吸収材が含まれているので、接着部材40にレーザ光が吸収されて接着部材40が発熱して溶融する。これにより、図9(b)に示すように、第一基板10及び第二基板20が接着部材40によって接着固定される。このようにして第二固定領域100bが形成される。つまり、第二固定領域100bでは、接着部材40を介して第一基板10及び第二基板20が固定されている。
このとき、接着部材40を溶融させて第二固定領域100bを形成するときのレーザ光の照射は、第一基材11及び第二基材21をレーザ溶着させて第一固定領域100aを形成するときのレーザ光の第一出力(P1)よりも小さい第二出力(P2)で行われる。つまり、P2<P1となっている。このため、第二固定領域100bを形成する際には、第一基材11及び第二基材21がレーザ溶着されない。言い換えると、第二固定領域100bを形成するときのレーザ光の出力(パワー)は、第一基材11及び第二基材21がレーザ溶着されない程度の大きさに調整している。このため、第二固定領域100bの周辺では、第一電極12、第二電極22及び凹凸層31の機能は失われない。つまり、第一電極12及び第二電極22は溶融されて破壊されずに断線することがない。
なお、第二固定領域100bを形成する際も、第一基板10及び第二基板20を加圧した状態でレーザ光を照射するとよい。これにより、第一基板10と第二基板20とを接着部材40により容易に接着することができる。
次に、第二電極22のうち接着部材40よりも外側の領域を露出させることで第二端子部22aを形成する。具体的には、図7(f)に示すように、第一基板10の外周端部の全周を切断する。これにより、第二固定領域100b(接着部材40が形成されている領域)よりも外側の領域に位置する第一基板10が部分的に切断されるので、第二基板20の第二電極22の端部を露出させることができる。本実施の形態では、2つの第二固定領域100bの各々について第二電極22が露出しており、そのうちの一方が第二端子部22aとなる。
その後、ディスペンサ300によって第一基板10及び第二基板20の周囲に封止部材材料を塗布して硬化させることで封止部材50を形成する。
以上のようにして、光学デバイスを作製することができる。このように、本実施の形態における光学デバイスでは、異なる出力のレーザ光の照射によって第一固定領域100a及び第二固定領域100bを形成して第一基板10及び第二基板20を固定している。そして、第一固定領域100a及び第二固定領域100bで囲まれる領域によって液晶層32を封止することで配光制御領域を形成している。
[作用効果等]
次に、本実施の形態に係る光学デバイス1の作用効果について、本発明を得るに至った経緯も含めて説明する。
従来の光学デバイスでは、対向する一対の基板の外周端部の全周(例えば4辺)にシール樹脂を形成することによって液晶層を封止していたが、シール樹脂は塗布して硬化させる必要があるのでタクトタイムが長い。また、樹脂材料からなるシール樹脂は、封止性能が劣るという課題もある。
そこで、レーザ光を照射することで一対の基板の全周をレーザ溶着して直接接合させることで液晶層を封止することが検討されている。これにより、高い信頼性で液晶層が封止された光学デバイスを短いタクトタイムで製造することが可能となる。
しかしながら、一対の基板の端部には、配光制御領域の電極に給電するための端子部(電極端子)を形成する必要がある。端子部は、例えば、配光制御領域内の電極から基板の外周端部に引き出された部分である。このため、一対の基板の全周をレーザ溶着によって固定すると、基板だけではなく電極も溶融してしまい、レーザ光を照射した部分で電極が断線する。つまり、レーザ溶着によって固定された領域よりも外側の領域では、電極の端子部を形成することが困難である。
そこで、本願発明者らが鋭意検討した結果、端子部を形成した場合であっても高い信頼性で液晶層が封止された光学デバイスを短いタクトタイムで製造することができる技術を見出した。具体的には、レーザ光を用いて一対の基板を固定して液晶層を封止する場合であっても、電極を切断することなく電極から引き出された端子を形成することができる技術を見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。具体的には、本実施の形態に係る光学デバイス1は、第一基材11及び第一電極12を有する透光性の第一基板10と、第一基板10に対向して配置され、第二基材21及び第二電極22を有する透光性の第二基板20と、第一基板10及び第二基板20の間に配置され、凹凸層31及び液晶層32を有する光制御層30とを備える。第一基板10と第二基板20とは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bにおいて固定されており、第一電極12及び第二電極22の少なくとも一方は、第二固定領域100bを超えて第一基材11又は第二基材21の端部に引き出された端子部を有する。そして、第一固定領域100aにおいて、第一基板10と第二基板20とは、第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方が溶着することで固定され、第二固定領域100bにおいて、第一基板10と第二基板20とは、レーザ光吸収材を含有する接着部材40を介して固定されている。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス1は、第一固定領域100aでは、第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方が溶着することで第一基板10及び第二基板20が固定されている。これにより、例えばレーザ光照射によるレーザ溶着等によって第一基板10及び第二基板20を固定することができる。
一方、第二固定領域100bでは、第一基材11及び第二基材21を溶着して第一基板10及び第二基板20が固定されているのではなく、レーザ光吸収材を含む接着部材40を介して第一基板10及び第二基板20が固定されている。つまり、第二固定領域100bでは、レーザ光によって接着部材40を溶融させて第一基板10と第二基板20とを接着部材40によって接着固定させている。したがって、第一電極12又は第二電極22から第二固定領域100bを超えて第一基材11又は第二基材21の端部に引き出された端子部を容易に形成することができる。
以上、本実施の形態に係る光学デバイス1によれば、第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方の溶着による直接的な接合と接着部材による間接的な接合とによって第一基板10及び第二基板20を固定して液晶層32を封止することができる。これにより、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
また、本実施の形態に係る光学デバイス1では、第一基材11及び第二基材21は、レーザ光で溶融する材料で構成されており、第一固定領域100a及び第二固定領域100bは、第一基材11及び第二基材21の外周端部の領域である。そして、液晶層32は、第一基板10及び第二基板20の各々が第一基材11及び第二基材21の外周端部に沿って第一固定領域100a及び第二固定領域100bのみで固定されることで封止されている。
これにより、第一基板10と第二基板20とは、第一固定領域100aでは第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方がレーザ光によって溶融されてレーザ溶着することで固定され、第二固定領域100bではレーザ光によって接着部材40が溶融されて互いに固定される。このため、レーザ光のみで第一固定領域100a及び第二固定領域100bを形成することができるので、さらにタクトタイムを短くすることができるとともに、第一基板10と第二基板20の全周を強固に固定することができる。したがって、さらに短いタクトタイムでさらに高い信頼性で液晶層32を封止することができる。
また、本実施の形態に係る光学デバイス1では、さらに、第一固定領域100aにおいて第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を溶融させるためのレーザ光吸収部材60を備えている。
これにより、レーザ光吸収部材60によってレーザ光を効率的に吸収して発熱させることができるので、第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を溶融して効率良くレーザ溶着させることができる。したがって、より短いタクトタイムおよびより高い信頼性で液晶層32を封止することができる。
また、本実施の形態に係る光学デバイス1では、平面視において、レーザ光吸収部材60は、第一基材11又は第二基材21を溶着する前には、光制御層30と重なる位置に形成されている。この場合、レーザ光吸収部材60は、第一電極12の表面に形成されているとよい。
これにより、レーザ光吸収部材60を容易に形成することができる。
また、本実施の形態における光学デバイス1の製造方法は、第一基材11に第一電極12が形成された透光性の第一基板10に、レーザ光吸収材を含有する接着部材40を形成し、凹凸層31を有し、第二基材21に第二電極22が形成された第二基板20を、液晶材料を介して第一基板10に重ね合わせ、第一出力のレーザ光を照射して第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を溶着させることで第一基板10と第二基板20とを固定し、接着部材40に対して第一出力よりも小さい第二出力でレーザ光を照射することで第一基板10と第二基板20とを接着部材40を介して固定し、第一電極12又は第二電極22における接着部材40よりも外側の領域を露出させることで端子部を形成する。
これにより、第一固定領域100a及び第二固定領域100bの両方をレーザ光を照射することで形成して液晶層32を封止することを可能にしながらも、第一電極12又は第二電極22の端子部を形成することができる。したがって、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを製造することができる。
また、本実施の形態における光学デバイス1の製造方法では、ロール状の第一基板10及び第二基板20を用いて所定の位置で切断しているので、任意のサイズの光学デバイスを製造することができる。
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例に係る光学デバイス1Bについて、図10を用いて説明する。図10は、実施の形態1の変形例に係る光学デバイス1Bの断面図である。
上記実施の形態1における光学デバイス1では、レーザ光吸収部材60を形成していたが、図10に示すように、本変形例における光学デバイス1Bでは、レーザ光吸収部材60が形成されていない。
本変形例における光学デバイス1Bでは、第一基板10の第一電極12及び第二基板20の第二電極22の少なくとも一方がレーザ光吸収部材として機能する。つまり、本変形例では、レーザ光吸収部材60を別途形成するのではなく、電圧を印加するために形成された第一電極12及び第二電極22をレーザ光吸収部材として用いている。
したがって、第一電極12及び第二電極22の材料としては、電極として機能するとともにレーザ光吸収部材として機能する材料を用いる必要がある。具体的には、レーザ光を効率良く吸収するために、第一電極12及び第二電極22の材料としては、ITOやAZO、IZO等のキャリア密度の高い導電性材料を用いるとよい。
なお、レーザ光吸収部材60を用いなくても、レーザ光の出力を調整する(例えば実施の形態1よりも大きくする)ことで、第一電極12及び第二電極22を利用して実施の形態1と同程度で第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を溶融してレーザ溶着させることができる。
以上、本変形例に係る光学デバイス1Bによれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本変形例では、レーザ光吸収部材60を別途形成する必要がないので、さらにタクトタイムを短くすることができる。
なお、本変形例に係る光学デバイス1Bは、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る光学デバイス2について、図11を用いて説明する。図11は、実施の形態2に係る光学デバイス2の断面図である。
上記実施の形態1における光学デバイス1では、レーザ光吸収部材60は第一基板10に形成されていたが、図11に示すように、本実施の形態における光学デバイス2では、レーザ光吸収部材61は、凹凸層31の凹部の底部に形成されている。具体的には、レーザ光吸収部材61は、凹凸層31の凹部であって、かつ、第二基板20の第二電極22の表面に形成されている。つまり、レーザ光吸収部材61は、凹凸層31の凸部と第二電極22との間には形成されていない。したがって、レーザ光吸収部材61は、ストライプ状に形成されている。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス2によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態では、レーザ光吸収部材61が、凹凸層31の凹部の底部のみに形成されている。
これにより、実施の形態1のようにレーザ光吸収部材60を第一基板10又は第二基板20の全面に形成する場合と比べて、光学デバイス2を透過する光の透過率が低下することを抑制することができる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス2は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、レーザ光吸収部材61は、例えば、第二基板20に凹凸層31を形成した後に凹凸層31の凹部内に形成すればよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る光学デバイス3について、図12を用いて説明する。図12は、実施の形態3に係る光学デバイス3の断面図である。
上記実施の形態1における光学デバイス1では、レーザ光吸収部材60は第一基板10に形成されていたが、図12に示すように、本実施の形態における光学デバイス3では、光制御層30内に配置された複数の粒状のスペーサ62を有しており、このスペーサ62がレーザ光吸収部材となっている。このため、スペーサ62は、例えば、上記レーザ光吸収部材60と同様のレーザ光吸収材によって構成されているとよい。
スペーサ62は、第一基板10と第二基板20とのギャップを一定の間隔に維持するために、光制御層30内に不規則に分散されて配置されている。スペーサ62は、例えば、10〜100個/mmの割合で配置されているとよく、より好ましくは、10〜50個/mmの割合で配置されているとよい。スペーサ62は、粒径が5μm〜10μmの粒子状である。なお、図12に示すように、スペーサ62が配置された凹凸層31の部分については、スペーサ62によって押しつぶされて変形している場合がある。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス3によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態では、レーザ光吸収部材として機能するスペーサ62が光制御層30内に配置されている。これにより、上記実施の形態1のようにレーザ光吸収部材60を別途形成することなく、スペーサ62によってレーザ光を吸収して第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を効率良く溶融してレーザ溶着させることができる。
なお、スペーサ62の粒径が5μm〜10μmで、レーザ光のビーム径は数mm程度である場合、1ビーム径あたりのレーザ光には十数個のスペーサ62が存在する。これにより、スペーサ62によってレーザ光を吸収して第一基材11と第二基材21とをレーザ溶着させることができる。
また、本実施の形態のように、第一基板10と第二基板20との間にスペーサ62を配置することで、第一基板10と第二基板20とのギャップを長期にわたって一定の間隔に維持することができる。
また、スペーサ62が光制御層30内に分散して配置されているので、上記実施の形態1のようにレーザ光吸収部材60を第一基板10又は第二基板20の全面に形成する場合と比べて、光学デバイス2を透過する光の透過率が低下することを抑制することもできる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス3は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、スペーサ62を液晶材料に予め混ぜておき、液晶材料を第二基板20に滴下する際にスペーサ62を第二基板20に分散させることで、スペーサ62を有する光学デバイス3を製造することができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る光学デバイス4について、図13を用いて説明する。図13は、実施の形態4に係る光学デバイス4の断面図である。
上記実施の形態1における光学デバイス1では、第一基板10にレーザ光吸収部材60が形成されていたが、図13に示すように、本実施の形態における光学デバイス4では、凹凸層31にレーザ光吸収部材63が含まれている。
具体的には、凹凸層31の凸部の内部にレーザ光吸収部材63が分散されている。レーザ光吸収部材63は、例えば、上記レーザ光吸収部材60と同様のレーザ光吸収材によって構成されている。
また、本実施の形態では、第一固定領域100aにおいては第二基板20側からレーザ光を照射することで第二基材21の一部を溶融させて第一基板10と第二基板20とを固定しているが、実施の形態1と同様に、第一基板10側からレーザ光を照射することで第一基材11の一部を溶融させて第一基板10と第二基板20とを固定してもよい。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス4によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態では、凹凸層31にレーザ光吸収部材63が含まれている。これにより、上記実施の形態1のようにレーザ光吸収部材60を別途形成することなく、凹凸層31によってレーザ光を吸収して第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を効率良く溶融してレーザ溶着させることができる。
しかも、レーザ光吸収部材63が凹凸層31に分散されているので、上記実施の形態1のようにレーザ光吸収部材60を第一基板10又は第二基板20の全面に形成する場合と比べて、光学デバイス2を透過する光の透過率が低下することを抑制することもできる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス4は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、凹凸層31を構成する材料にレーザ光吸収部材63を混ぜておいて凹凸層31を形成すればよい。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5に係る光学デバイス5について、図14及び図15を用いて説明する。図14は、実施の形態5に係る光学デバイス5の平面図である。図15は、図14のXV−XV線における同光学デバイス5の断面図である。
図14及び図15に示すように、本実施の形態に係る光学デバイス5は、上記実施の形態1における光学デバイス1に対して、第一基板10と第二基板20とがさらに第三固定領域100cによって固定されている。第三固定領域100cは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bよりも内側に位置する領域である。
図14に示すように、本実施の形態では、第三固定領域100cは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bで囲まれる領域(アクティブ領域)内において等間隔に複数形成されている。具体的には、複数の第三固定領域100cは、各々が平面視で円形のドット状であり、マトリクス状に形成されている。
また、図15に示すように、第三固定領域100cにおいて、凹凸層31の凸部の少なくとも一部は、第一基板10に接合されている。具体的には、第三固定領域100cにおいて、凹凸層31の凸部は、第一基板10側からレーザ光を照射することで第一基材11の一部が溶融し、この溶融した第一基材11が凹凸層31の凹部に入り込むことで第一基板10に接合されている。このとき、レーザ光吸収部材60が形成されているので、第一基材11を効率良く溶融させることができる。
第三固定領域100cは、光学デバイス5にレーザ光をスポット的に照射することで形成することができる。このように、第一基板10と凹凸層31との間に隙間が存在していても、光学デバイス5にレーザ光を照射することで、第一基板10と凹凸層31とを接合することができる。この場合、第一電極12又は第二電極22を、ITOやAZO、IZO等のキャリア密度の高い導電性材料で形成しておくことで、第一電極12又は第二電極22でレーザ光を吸収させて第一基板10及び凹凸層31を溶融させて効率良く接合させることができる。
各第三固定領域100cの面積は、平面視において、0.2mm以上1mm以下である。つまり、第三固定領域100cにおいて、凹凸層31の凸部と第一基板10とが接している部分の面積は、0.2mm以上1mm以下である。例えば、40Wのパワーでφ1.6mmのビーム径のレーザ光をスポット的に照射することで、φ1mm程度の第三固定領域100cを形成することができた。
なお、図15では、第一基材11が溶融することで凹凸層31の凸部が第一基板10に接合されているが、これに限るものではなく、図16に示すように、レーザ照射した場合であっても、第一基材11が溶融することなく凹凸層31の凸部が第一基板10に接合されていてもよい。この場合、第三固定領域100cにおいて、凹凸層31の凸部は、第一基板10に形成されたレーザ光吸収部材60を介して第一基板10に接合されている。
また、図15及び図16では、第三固定領域100cにおける凹凸層31は変形していないように図示されているが、レーザ光の照射によって凹凸層31の凸部が変形する場合がある。この場合、第三固定領域100cにおける光制御層30の部分は、光を配光する機能が失われており、この部分(第三固定領域100c)を透過する光は、散乱して白濁して見えたり透過率が他の部分よりも低下した状態で見えたりする。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス5によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態に係る光学デバイス5では、レーザ光を照射することで、凹凸層31の凸部の少なくとも一部が第一基板10に接合された第三固定領域100cが形成されている。
これにより、レーザ光を照射する前に第一基板10と凹凸層31との間に隙間が存在していても、レーザ光を照射することで、レーザ光を照射した部分においては、第一基板10と凹凸層31との間の隙間を無くして第一基板10と凹凸層31とを接合することができる。
この結果、第一基板10と第二基板20との間のギャップを長期にわたって一定の間隔に維持することができる。すなわち、第一基板10及び第二基板20がフィルム状であるような場合、第一基板10と凹凸層31との間に隙間が存在すると、電圧印加等による熱の負荷によって第一基板10及び第二基板20等が熱膨張したり熱収縮したりして光学デバイスにうねり等が生じて変形する場合がある。この場合、第一基板10と第二基板20との間のギャップが不均一になり、光学デバイス全体として所望の配光性能を維持させることができなくなることがある。
これに対して、本実施の形態のように、第一基板10と凹凸層31とを部分的に接合しておくことで、第一基板10及び第二基板20等が熱膨張及び熱収縮によって変形しにくくなるので、第一基板10と第二基板20との間のギャップ全体を長期にわたって均一に保つことができる。これにより、光学デバイスにおける所望の配光性能を長期間維持させることができる。
しかも、第一基板10と凹凸層31とを接合することで、図6A及び図6Bに示すように光学デバイスを立設する姿勢で配置した場合に液晶層32内の液晶が鉛直下方に移動してしまうことを抑制することもできる。これにより、液晶層32内の液晶の不均一等によって光学デバイスの所望の配光性能が得られなくなることを抑制できる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス5は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、第三固定領域100cは、光学デバイス1を作製した後に、所望の位置にレーザ光を照射することで形成することができる。
また、本実施の形態は、実施の形態1だけではなく、他の実施の形態にも適用することができる。さらに、本実施の形態は、第一固定領域100a及び第二固定領域100bが形成されていない光学デバイスにも適用することができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6に係る光学デバイス6について、図17及び図18を用いて説明する。図17は、実施の形態6に係る光学デバイス6の平面図である。図18は、図17のXVIII−XVIII線における同光学デバイス6の断面図である。
図17及び図18に示すように、本実施の形態に係る光学デバイス6は、上記実施の形態5に係る光学デバイス5と同様に、上記実施の形態1における光学デバイス1に対して、第一基板10と第二基板20とがさらに第三固定領域100dによって固定されている。第三固定領域100dは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bよりも内側に位置する領域である。
図17に示すように、第三固定領域100dは、第一固定領域100a及び第二固定領域100bで囲まれる領域(アクティブ領域)内において複数形成されている。具体的には、複数の第三固定領域100dは、各々が平面視で矩形のドット状であり、マトリクス状に配置されている。なお、各第三固定領域100dの平面視形状は、矩形に限るものではなく、円形等であってもよい。
本実施の形態では、第三固定領域100dにおいて、第一基板10と第二基板20とは、上記実施の形態5のように直接固定されているのではなく、図18に示すように、接着層70を介して固定されている。つまり、第三固定領域100dでは、第二固定領域100bにおける接着部材40(第一接着部材)と同様に、接着材による接着層70(第二接着部材)によって、第一基板10と第二基板20とが固定されている。
接着層70は、第一基板10と第二基板20とに挟持されるように第一基板10と第二基板20との間に配置されている。具体的には、接着層70は、第一基板10に形成されたレーザ光吸収部材60と第二基板20に形成された凹凸層31との間に配置されている。
接着層70は、接着部材40と同様に、レーザ光を吸収するレーザ光吸収材を含有する。例えば、接着層70は、レーザ光吸収材を含有する透明樹脂材料によって構成されている。接着層70のレーザ光吸収材としては、レーザ光の照射により透明に変化する材料を用いるとよい。つまり、接着層70に含有するレーザ光吸収材は、レーザ光が照射されることで無色に変化するものであるとよい。
このように構成される接着層70は、レーザ光が照射されることによって溶融する。つまり、接着層70にレーザ光が照射されると、接着層70に含まれるレーザ光吸収材にレーザ光が吸収されるので、そのレーザ光の吸収熱によって接着層70が溶融する。これにより、溶融させた接着層70によって第一基板10と第二基板20とが接着する。また、接着層70に含有するレーザ光吸収材は、レーザ光の照射により透明に変化するので、レーザ光の照射によって接着層70は透明化する。
なお、接着層70には、第一基板10と第二基板20とのギャップを一定の間隔に維持するための粒状のスペーサが分散されていてもよい。スペーサとしては、樹脂ビーズ、ガラスビーズ又はシリカ粒子等の粒状スペーサ等を用いることができる。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス6によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態に係る光学デバイス6では、第一固定領域100a及び第二固定領域100bよりも内側の領域において、第一基板10と第二基板20とを接着する接着層70を有している。そして、接着層70は、レーザ光の照射により透明に変化するレーザ光吸収材を含有する。
これにより、レーザ光を照射する前に第一基板10と凹凸層31との間に隙間が存在していても、第一基板10と凹凸層31との間の隙間を無くして第一基板10と凹凸層31とを接着層70で接合することができる。
これにより、第一基板10及び第二基板20等が熱膨張及び熱収縮によって変形しにくくなるので、第一基板10と第二基板20との間のギャップ全体を長期にわたって均一に保つことができる。したがって、光学デバイスにおける所望の配光性能を長期間維持させることができる。
しかも、接着層70に含有するレーザ光吸収材は、レーザ光の照射により透明に変化する。これにより、光学デバイス6のアクティブ領域に接着層70を形成したとしても、接着層70を目立たなくすることができる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス6は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、接着層70による第三固定領域100dは、接着部材40による第二固定領域100bと同時に形成するとよい。
また、本実施の形態は、実施の形態1だけではなく、他の実施の形態にも適用することができる。この場合、第三固定領域100cを有する実施の形態5に本実施の形態を適用する場合、実施の形態5における第三固定領域100cを第三固定領域とし、本実施の形態における第三固定領域100dを第四固定領域として形成すればよい。さらに、本実施の形態は、第一固定領域100a及び第二固定領域100bが形成されていない光学デバイスにも適用することができる。
(実施の形態7)
次に、実施の形態7に係る光学デバイス7について、図19を用いて説明する。図19は、実施の形態7に係る光学デバイス7の平面図である。
図19に示すように、本実施の形態に係る光学デバイス7は、図4に示される両側給電タイプの光学デバイス1Aに対して、第一固定領域100aによって配光制御領域が複数設けられた構成となっている。
具体的には、本実施の形態における光学デバイス7では、第一固定領域100aが、第一基板10及び第二基板20の外周端部だけではなく、配光制御領域を複数に分割するように配光制御領域を跨ぐように複数形成されている。図19では、図4に示される光学デバイス1Aに対して、2本の第一固定領域100aが追加されている。これにより、本実施の形態では、配光制御領域が3つに分割され、光学デバイス7は、第一配光制御領域7A、第二配光制御領域7B及び第三配光制御領域7Cの3つの配光制御領域を有する。
第一固定領域100aは、上記のとおり、レーザ光を照射することで第一基材11及び第二基材21の少なくとも一方を溶融することで形成することができるが、第一固定領域100aを形成する際、レーザ光が照射された第一電極12及び第二電極22は溶解して破壊され、第一固定領域100aには電極として機能するものが存在しなくなる。
したがって、第一配光制御領域7A、第二配光制御領域7B及び第三配光制御領域7Cについては、第一固定領域100aによって互いの第一電極12及び第二電極22が分離されるので、互いに独立して配光を制御することができる。これにより、第一配光制御領域7A、第二配光制御領域7B及び第三配光制御領域7Cについては、配光状態(図5A)及び透明状態(図5B)のいずれかの状態に任意に設定することができる。例えば、第一配光制御領域7Aを配光状態とし、第二配光制御領域7Bを透明状態とし、第三配光制御領域7Cを配光状態にすることができる。
このように、本実施の形態に係る光学デバイス7によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短いタクトタイム及び高い信頼性で液晶層32を封止しつつ、第一電極12又は第二電極22の端子部を容易に形成することができる光学デバイスを実現することができる。
さらに、本実施の形態に係る光学デバイス7では、第一固定領域100aによって配光制御領域が複数に分割されている。
これにより、互いに独立して制御することができる複数の配光制御領域を容易に形成することができる。
なお、本実施の形態に係る光学デバイス7は、上記実施の形態1と同様の方法で製造することができる。この場合、必要な配光制御領域の数に応じて第一固定領域100aを形成すればよい。
また、本実施の形態は、実施の形態1だけではなく、他の実施の形態にも適用することができる。
(その他変形例等)
以上、本発明に係る光学デバイス及び光学デバイスの製造方法について、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
例えば、上記の各実施の形態及び各変形例において、第一基板10及び第二基板20は、ロール状のロール基板を用いてラミネートした後に所定のサイズに切断したが、これに限るものではない。具体的には、凹凸層31が形成された平面状の第一基板10と平面状の第二基板20とを重ね合わせて光学デバイスを製造してもよい。この場合、平面状の1つの光学デバイスを割断して複数の光学デバイスに分割することで所定のサイズに切り出してもよい。この際、第一固定領域100aを割断する位置に一対の割断線として形成しておくことで、液晶層32の液晶が漏れることなく、複数の光学デバイスに分割することができる。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、第一基材11及び第二基材21として、樹脂基板を用いたが、ソーダガラス、無アルカリガラス又は高屈折率ガラス等のガラス材料からなるガラス基板を用いることも可能である。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、凹凸層31を構成する複数の凸部の各々は、長尺状であったが、これに限るものではない。例えば、各凸部は、マトリクス状等に点在するように配置されていてもよい。つまり、各凸部を、ドット状に点在するように配置してもよい。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、凹凸層31を構成する複数の凸部の各々は、同じ形状としたが、これに限るものではなく、例えば、面内において異なる形状であってもよい。例えば、光学デバイスにおけるZ軸方向の上半分と下半分とで複数の凸部の側面の傾斜角を異ならせてもよい。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、凹凸層31を構成する複数の凸部の高さは、一定としたが、これに限るものではない。例えば、複数の凸部の高さは、ランダムに異なっていてもよい。このようにすることで、光学デバイスを透過する光が虹色に見えてしまうことを抑制できる。つまり、複数の凸部の高さをランダムに異ならせることで、凹凸界面での微小な回折光や散乱光が波長で平均化されて出射光の色付きが抑制される。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、液晶層32の液晶材料は、上記の材料に限るものではなく、ツイストネマティック液晶(TN液晶)等を用いてもよい。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、液晶層32は、液晶材料以外にポリマー構造等の高分子を含むものを用いてもよい。ポリマー構造は、例えば、網目状の構造であり、ポリマー構造(網目)の間に液晶分子が配置されることによって屈折率の調整が可能となる。高分子を含む液晶材料としては、例えば高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)又はポリマーネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)を用いることができる。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、液晶層32ではポジ型の液晶を用いたが、ネガ型の液晶を用いてもよい。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、光学デバイスに入射する光として太陽光を例示したが、これに限るものではない。例えば、光学デバイスに入射する光は、照明装置等の発光装置が発する光であってもよい。
また、上記の各実施の形態及び各変形例において、光学デバイスは、窓91の室内側の面に貼り付けたが、窓91の屋外側の面に貼り付けてもよい。ただし、光学素子の劣化を抑制するには、光学デバイスは、窓91の室内側の面に貼り付けた方がよい。また、光学デバイスを窓に貼り付けたが、光学デバイスを建物90の窓そのものとして用いてもよい。また、光学デバイスは、建物の窓に設置する場合に限るものではなく、例えば車の窓等に設置してもよい。
その他、上記実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記の各実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1A、1B、2、3、4、5、6、7 光学デバイス
10 第一基板
11 第一基材
12 第一電極
12a 第一端子部(端子部)
20 第二基板
21 第二基材
22 第二電極
22a 第二端子部(端子部)
30 光制御層
31 凹凸層
32 液晶層
40 接着部材
50 封止部材
60、61、63 レーザ光吸収部材
62 スペーサ(レーザ光吸収部材)
70 接着層
100a 第一固定領域
100b 第二固定領域
100c、100d 第三固定領域

Claims (13)

  1. 第一基材及び第一電極を有する透光性の第一基板と、
    前記第一基板に対向して配置され、第二基材及び第二電極を有する透光性の第二基板と、
    前記第一基板及び前記第二基板の間に配置され、凹凸層及び液晶層を有する光制御層とを備え、
    前記第一基板と前記第二基板とは、第一固定領域及び第二固定領域において固定されており、
    前記第一電極及び前記第二電極の少なくも一方は、前記第二固定領域を超えて前記第一基材又は前記第二基材の端部に引き出された端子部を有し、
    前記第一固定領域において、前記第一基板と前記第二基板とは、前記第一基材及び前記第二基材の少なくとも一方が溶着することで固定され、
    前記第二固定領域において、前記第一基板と前記第二基板とは、レーザ光吸収材を含有する接着部材を介して固定される、
    光学デバイス。
  2. 前記第一基材及び前記第二基材は、レーザ光で溶融する材料で構成されており、
    前記第一固定領域及び前記第二固定領域は、前記第一基材及び前記第二基材の外周端部の領域であり、
    前記液晶層は、前記第一基板及び前記第二基板の各々が前記外周端部に沿って前記第一固定領域及び前記第二固定領域のみで固定されることで封止されている、
    請求項1に記載の光学デバイス。
  3. さらに、前記第一固定領域において前記第一基材及び前記第二基材の少なくとも一方を溶融させるためのレーザ光吸収部材を備える、
    請求項1又は2に記載の光学デバイス。
  4. 平面視において、前記レーザ光吸収部材は、前記光制御層と重なる位置に形成されている、
    請求項3に記載の光学デバイス。
  5. 前記レーザ光吸収部材は、前記第一電極の表面に形成されている、
    請求項4に記載の光学デバイス。
  6. 前記レーザ光吸収部材は、前記凹凸層の凹部の底部に形成されている、
    請求項4に記載の光学デバイス。
  7. さらに、前記光制御層内に配置された複数の粒状のスペーサを有し、
    前記レーザ光吸収部材は、前記スペーサである、
    請求項4に記載の光学デバイス。
  8. 前記凹凸層に、前記レーザ光吸収部材が含まれている、
    請求項4に記載の光学デバイス。
  9. 前記第一基板と前記第二基板とは、さらに、第三固定領域によって固定されており、
    前記第三固定領域は、前記第一固定領域及び前記第二固定領域よりも内側に位置する領域であり、
    前記第三固定領域において、前記凹凸層の凸部の少なくとも一部は、前記第一基板に接合されている、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  10. 平面視において、前記第三固定領域の面積は、0.2mm以上1mm以下である、
    請求項9に記載の光学デバイス。
  11. さらに、前記第一固定領域及び前記第二固定領域よりも内側の領域において、前記第一基板と前記第二基板とを接着する接着層を有し、
    前記接着層は、レーザ光の照射により透明に変化するレーザ光吸収材を含有する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  12. 前記光学デバイスは、前記第一固定領域によって配光制御領域が複数に分割されている、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  13. 第一基材に第一電極が形成された透光性の第一基板に、レーザ光吸収材を含有する接着部材を形成し、
    第二基材に第二電極及び凹凸層が形成された透光性の第二基板を、液晶材料を介して前記第一基板に重ね合わせ、
    第一出力のレーザ光を照射して前記第一基材及び前記第二基材の少なくとも一方を溶着させることで前記第一基板と前記第二基板とを固定し、
    前記接着部材に対して前記第一出力よりも小さい第二出力でレーザ光を照射することで前記第一基板と前記第二基板とを前記接着部材を介して固定し、
    前記第一電極又は第二電極における前記接着部材よりも外側の領域を露出させることで端子部を形成する、
    光学デバイスの製造方法。
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